JP4087483B2 - 多素子アンテナを備えた基地局による移動局への転送方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の素子を有するアンテナまたは「多素子(multi-element)」アンテナを備えた基地局による移動局への送信のための方法に関する。
本発明は、特に、移動無線通信の分野に適用され、また、干渉源とバックグラウンドノイズとが存在する中、基地局と特定の移動局との間において、デジタル信号を通信する方法に適用される。
【0002】
本発明は、さらに、いわゆるダウンリンクを通した通信、即ち、基地局から移動局へのデジタル信号の送信に、特に関する。この目的のために、本発明は、同じ基地局に関するいわゆるアップリンクを通した通信から得られたデータ、即ち、この局の多素子アンテナによって受信され、かつ、移動局および干渉源から生じる信号から得られたデータを使用する。
【0003】
残りの文章を通して、「周波数」は「搬送波周波数」を指し、「アンテナ」は「基地局の多素子アンテナ」を指し、「送信」および「受信」はそれぞれ「アンテナによる送信」および「アンテナによる受信」を指し、「通信」は「送信および/または受信」を指す。
【0004】
「有効移動局」は「本発明による方法が適用される移動局」を指し、「干渉源」は「送信されるデジタル信号中の(バックグラウンドノイズを除く)雑音を示す成分に寄与する全ての要因」を指す。例えば、有効移動局以外の移動局は、有効移動局に対する干渉源を構成する。
「フレーム」は、「要求された統計データの計算を許可するのに十分な数の信号の連続サンプルのシーケンス」を指す(これらの統計データは、以下に説明される)。
【0005】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
移動無線通信は、現在、非常に高い率で増大しているので、与えられた無線通信ネットワーク内で同時に処理される使用者の数を増加させたいという要求がある。この要求に対して一般的に採用されるアプローチは、利用可能な送信および受信周波数のスペクトルの使用を最適化することである。
【0006】
セルラータイプの無線通信ネットワークでは、特に、ネットワークの同じセル内において、複数の移動局に同じ周波数を割り当てることによって、複数の移動局が同時に通信することを許可することが可能である。これは、SDMA(Space Division Multiple Access:空間分割多重アクセス)として参照される技術の目的である。
【0007】
この場合、一般的に、その放射線図(radiation diagram)が少なくとも1つのローブを有するアンテナが使用される。アンテナは、有効移動局以外の移動局に対する受信および送信において、最小のエネルギーを生成する。有効移動局以外の移動局は、同じ周波数を移動局と分け合い、この有効移動局に対する干渉源を構成する。
【0008】
多素子アンテナに適用され、かつ、アップリンク上での実行によって受信を改良することを可能にする信号処理方法が知られている。
しかしながら、上記既知の方法に関するステップおよびパラメータは、一般的に、アンテナの様々な素子上で観察される伝搬チャネルの特性に依存する。しかしながら、これらのチャネルは、それ自身、特に、搬送波周波数に依存している。ダウンリンクがアップリンクの周波数とは異なる周波数を使用する場合、計算され、かつ、アップリンクに対する様々な素子によって受信された信号に適用される波形は、一般的に、ダウンリンクに対して再使用できない。
【0009】
”Adaptive transmitting antenna methods for multipath environments” Globecom'94と題された記事の第425頁〜第429頁において、D. GERLACH および A. PAULRAJは、送信における空間フィルタリング方法を述べており、該方法は多素子アンテナに適用される。この方法は、多数の制限および欠点を有している。
第1に、上記方法は、インターシンボル干渉(intersymbol interference)が無いと仮定する。このことは、必ずしも実際の場合ではない。
【0010】
さらに、ダウンリンクの伝搬チャネルの特性上の情報を得るために、この従来方法は、問題になっている移動局からのフィードバックを要求する。即ち、基地局は、周期的に、テスト信号を移動局へ通信し、移動局は、上記テスト信号を測定し、測定結果を基地局へ返信する。フィードバックと再送信との間における基地局による遅延の存在は、測定される量に対して、ある程度の時間安定性を課する。もし、伝搬チャネルの特性が急に変化すると、フィードバックとして送られるべき測定値の数は増加する。故に、必要とされるフィードバックの総量は非常に多い。上記総量を減少することが試みられた場合であっても、フィードバックのこの量は、必然的に、通信される有効情報の比率を制限する。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、上述した欠点を解決することである。
さらに特に、本発明の1つの目的は、送信の間、全体の干渉レベルを抑制することによって、かつ、アンテナよって有効移動局へ送信されたエネルギーの相対的な影響を増加することによって、かつ、アンテナによって干渉源へ送信されたエネルギーの相対的な影響を制限することによって、送信を改良することである。
【0012】
特に、本発明は、セルラー移動無線通信ネットワークに対する2つの適用を有する。一方では、都市環境において、本発明は、全体としてセルを越えて周波数の再利用の比率を増やすことを可能にする。このことは、干渉の全体レベル内の減少によって、同時に処理されるネットワーク使用者数を増やすことを可能にする。他方では、本発明は、アンテナの有効範囲を増やすことを可能にする。結果として、地方環境において、本発明は、与えられた領域をカバーするために必要とされる基地局数を制限することを可能にする。
【0013】
上述した目的を達成するために、本発明は、特定の移動局への多素子アンテナを備えた基地局によって、干渉源とバックグラウンドノイズとが存在する中、少なくとも1つの受信搬送波周波数と少なくとも1つの送信搬送波周波数とを用いて、連続したフレームのサンプルからなるデジタル信号を送信する方法において、
−通信前に、
(a)各受信搬送波周波数に対して、受信照応表が生成され、受信照応表は、受信方向の関数として、前記受信搬送波周波数における様々な受信素子の寄与における変化量を示し、
(b)各送信搬送波周波数に対して、送信照応表が生成され、送信照応表は、送信方向の関数として、前記送信搬送波周波数における様々な送信素子の寄与における変化量を示し、
(c)少なくとも1つの周波数転置演算子が計算され、周波数転置演算子は、1つの前記受信照応表を、1つの前記送信または受信照応表に近似的に変換し、
−そして、通信中に、
(d)様々な素子によって受信され、移動局および干渉源から生じる信号の複数のフレームの複数のサンプルに基づいて、統計データが計算され、
(e)前記移動局に対して、前記統計データと、1つまたは複数の前記周波数転置演算子と、有効信号を増加し、かつ、干渉源を減少するための基準とに基づいて、空間加重の最適組が計算され、
(f)各素子によって送信されるべき前記デジタル信号への寄与が、それぞれ、前記最適組の空間加重に基づいて得られた重み付けによって加重され、
(g)このようにして加重された前記デジタル信号が送信される
ことを特徴とする方法を提案する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の他の特徴および優位性は、特定の実施形態に関する以下の説明を読むことによって、明らかになる。上記実施形態は、発明を限定しない例によって与えられる。
上記実施形態に関する説明は、該説明に添付された1つの図面を参照する。上記図面は、本発明による方法の(ある特定の実施形態中の)連続するステップを要約するフローチャートを構成する。
【0015】
以下では、N個の素子を有するアンテナを備えた基地局の場合について考える。
用語「受信方向ベクトル」(または、「送信方向ベクトル」)は、N個の成分を有する列ベクトルを意味するために使用される。N個の成分において、m番目の成分は、与えられた角度によって定義される方向から到来する(または、該方向へ送信される)与えられた周波数の平面波を受信する(または、送信する)場合に、m番目の素子によって受信された(または、送信された)信号を示す(mは1からNの間で変化する)。
【0016】
上述したように、本発明による方法は、アップリンクを通した通信から得られたデータ、即ち、受信時に得られたデータを使用する。それは、以下を参照するアップリンクである。
Sλr(α)は、受信方向ベクトルを示す。この受信方向ベクトルは、
−角度αによって定義された方向
−搬送波波長λ=c/f
に関する。cは光速を示し、fは搬送波周波数を示す。
例えば、間隔dで一様に分配されたユニットゲイン(unit gain)の無指向性素子を有する線形アンテナの場合、
【数7】
である。expは指数関数を示し、jはj2=1を満足する複素数を示す。
【0017】
X(t)を列ベクトルとする。該列ベクトルは、N個の成分を有する。このN個の成分において、m番目の成分は、時刻tにおいて、移動局から、アンテナのm番目の素子によって、受信された信号を示す(mは1からNの間で変化する)。この信号はベースバンド(baseband)へ転送される。
P個の移動局が、それぞれ、周波数がf=c/λにおいて、方向がαk,iであり、かつ、伝搬遅延がτk,iであり、かつ、複素振幅(complex amplitudes)がampk,iである多重経路を介して、アンテナに到達するメッセージSk(T)を送信する、と仮定する。
【0018】
そして、
【数8】
である。iは移動局に設定された経路の指標を示す。ampk,i=AMPk,i・exp(−2πjftk,i)である。AMPk,iは複素振幅ampk,iのモジュールを示す。項exp(−2πjftk,i)は、信号X(t)がベースバンド内に存在するという事実から生じる。
【0019】
X(t)は、専ら、方向ベクトルSλ(α)を通して、かつ、複素振幅ampk,iの位相を通して、周波数に依存する、ということがわかる。
線形変調に対して、各メッセージSk(t)は、式
【数9】
である。係数ak,nは送信されたシンボルを示す。hkは送信/受信装置フィルタのインパルス応答を示す。Tはシンボルの持続期間を示す。
X(t)=[x1(t),……,xN(t)]Tとする。(・)Tは、転置行列を示す。1からNの間で変化するmに対して、xm(t)は、X(t)のm番目の成分を示す。
【0020】
1からNの間で変化するmに対して、
【数10】
である。gk,mは、装置フィルタと(k番目の移動局とアンテナのm番目の素子との間の)複数経路伝搬チャネルとの結合のインパルス応答を示す。
データがサンプリングされるとき(例えば、特定の実施形態では、1/Tのシンボルレートで)、各サンプリングタイムlTに対して(lは整数である)、これは、
【数11】
を与える。
【0021】
素子でサンプリングされた受信データは、様々な移動局の寄与の合計であり、各寄与は、様々な移動局によって送信されたシンボルの(デジタルチャネルによってフィルタリングされた)バージョンである、ということがわかる。nについての合計内の(1が減算された)項数は、k番目の移動局に関するインターシンボル干渉の長さを示す。
【0022】
#RXX=X(t)・X+(t)とする。なお、本明細書において、記号”#R”は、”R”の上に”−(バー)”が付いている記号の代用であり、ベクトルまたは行列を表すものとする。(・)+は、共役転値行列を示す。tは、デジタル信号のフレームの1組のサンプルを示す。
RXXは、アンテナによって受信され、かつ、必然的に連続しないM個のフレームの組を越える行列#RXXの平均であるとする。移動局から生じた複数経路の(アンテナの様々な素子上の)到達角度が安定するのに、Mは十分小さい。
【0023】
行列#RXXの平均RXXが得られる期間の間、
(1)伝搬の角度特徴は変化せず、
(2)複素振幅ampk,iの偏角は、間隔[0,2π]中をランダムに変化し、 (3)複素振幅ampk,iのモジュール(即ち、複数経路のエネルギー)は、変化せず、
(4)複数経路の遅延における変化量は、シンボルの期間Tで比較されると、ごくわずかである、
ということを仮定すると、平均マトリクスRXXが、マトリクス
【数12】
に収束する、ということが簡単に示される。A=|ampk,i|2・|sk(lT−τk,i)|2である。|・|2は複素数のモジュールの2乗を示す。Eは数学的期待値を示す。
【0024】
行列E(X(lT)・X+(lT))は、問題になっているフレームに依存しない。マトリクスRXXは、行列E(X(lT)・X+(lT))の評価であると仮定される。
フレームの適切な数を越える#RXXの平均を得ることは、複数経路消滅の複素振幅ampk,iの位相期間を生成するという効果を有する、ということがわかる。加えて、複数経路の電力|ampk,i|2が周波数に依存しない、と仮定すると、行列RXXは、方向ベクトルSλ(αk,i)のみを通して、周波数に依存する。(複数のフレームの複数のサンプルに基づいて計算されるた)行列RXXのこの特性は、(上述した、および、以下にさらに詳述する)周波数転置演算子を使用することを可能とする。
【0025】
用語「照応表」は、与えられたアンテナ形状に関する方向ベクトルの組を説明するために、使用される。
残りの文章において、サンプルの連続フレームからなるデジタル信号が、考慮される。本発明による方法は、多素子アンテナを備えた基地局によって、有効移動局へ、干渉源とバックグラウンドノイズとが存在する中、この信号を送信することを含む。アップリンクは、受信搬送波周波数として参照される少なくとも1つの周波数を使用する、と仮定される。また、ダウンリンクは、送信搬送波周波数として参照される少なくとも1つの周波数を使用する、と仮定される。
【0026】
図1に示されるように、照応表は、通信前に生成される。
各受信搬送波周波数に対して、受信照応表が生成される。受信照応表は、前記受信搬送波周波数における様々な受信素子の寄与における変化量を、受信方向の関数として示す。
【0027】
ある特定の実施形態において、各受信照応表を生成するために、行列が形成される。上記行列において、各列は方向ベクトルである。上記方向ベクトルにおいて、前記方向ベクトルに固有の所定角度によって定義された方向で、前記搬送波周波数に等しい周波数の平面波を送信する場合、m番目の成分は、m番目の素子によって受信される信号を示す(mは1からNまで変化し、Nは素子数である)。
【0028】
各送信搬送波周波数に対して、送信照応表が生成される。送信照応表は、前記送信搬送波周波数に対する様々な送信素子の寄与における変化量を、送信方向の関数として示す。
【0029】
ある特定の実施形態において、各送信照応表を生成するために、行列が形成される。上記行列において、各列は方向ベクトルである。上記方向ベクトルにおいて、前記方向ベクトルに固有の所定角度によって定義される方向へ、前記搬送波周波数と等しい周波数の平面波を送信する場合、m番目の成分は、m番目の素子によって送信される信号を示す(mは1からNまで変化し、Nは素子数である)。
【0030】
次に、送信チェーン内および受信チェーン内に存在する機器の様々な特性を考慮するために、もし、適切ならば、個々の訂正要因が、得られた照応表の各素子に適用される。訂正要因のこの組は、この後、周期的に、複数の測定された物理パラメータにおける変化に基づいて、更新される。
【0031】
図1で示されるように、本発明による方法における次のステップは、周波数転置演算子として参照される1または2以上の線形行列演算子を計算することを含む。受信照応表を送信/受信照応表に近似的に変換する線形演算子が存在する、ということが実際に示される。
使用される近似は、最小二乗近似、または、他のいかなる適切な近似でもよい。
【0032】
そして、通信の間、図1に示すように、様々な素子によって受信され、かつ、移動局および干渉源から生じる信号の複数フレームの複数サンプルに基づいて、アップリンク上の統計データが計算される。
これらの統計データは、説明の都合がよいように、次数2である。しかしながら、これらの統計データは、もっと高い次数であってもよい。
【0033】
第1の特定の実施形態では、単一の受信搬送波周波数f1と単一の送信搬送波周波数f2とを使用して、周波数転置演算子を計算するステップでは、単一の周波数転置行列演算子Tf1,f2を計算する。周波数転置行列演算子Tf1,f2は、周波数f1に関連する受信照応表C1を、周波数f2に関連する送信照応表C2に変換する。
【0034】
同じ特定の実施形態では、統計データを計算するステップでは、アンテナによって受信され、かつ、必然的に連続しないM個のフレームの組の各フレームに対して、以下の処理を行う。移動局から生じる複数経路におけるアンテナの様々な素子上の到達角度が安定するのに、Mは十分に小さい。
【0035】
−行列#RXXf1=Xf1(t)・Xf1 +(t)を計算する。Xf1(t)は、N個の成分を有するベクトルである。m番目の成分は、1からNまで変化するmに対して、搬送波周波数f1で、時刻tにおいて、移動局から、アンテナのm番目の素子によって、受信された信号を示す。
(・)Tは、共役転置行列を示す。
tは、前記フレームの1組のサンプルを示す。
【0036】
−アンテナのN個の各素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与に基づいて、または、これらの素子によって受信された有効信号に基づいて、行列#RVVf1を評価する。
−自動訂正行列RXXf1を得るために、M個の行列#RXXf1の平均を計算する。自動訂正行列RXXf1は、E(Xf1(t)・Xf1 +(t))の評価である。Eは、数学的期待値を示す。
【0037】
−自動訂正行列RVVf1を得るために、M個の行列#RVVf1の平均を計算する。自動訂正行列RVVf1は、E(Vf1(t)・Vf1 +(t))の評価である。Vf1(t)は、N個の成分を有するベクトルである。m番目の成分は、1からNまで変化するmに対して、搬送波周波数f1で、アンテナのm番目の素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与、または、この素子によって受信された有効信号のいずれかを示す。
【0038】
第2の特定の実施形態では、複数の受信搬送波周波数fqrと複数の送信搬送波周波数fqeとを使用する。デジタル信号の各フレームは、異なる搬送波周波数を用いて送信され、周期受信の影響下にある。照応表を計算するステップでは、さらに、任意に選択された受信搬送波周波数fqorに対して、受信照応表Cqorを生成させる。受信照応表Cqorは、受信方向の関数として、受信搬送波周波数fqorでの様々な受信素子の寄与における変化量を示す。
【0039】
この第2の特定の実施形態では、周波数転置演算子を計算するステップでは、以下の処理を行う。
−各受信搬送波周波数fqrに対して、周波数転置行列演算子Tfqr,fqorを計算する。周波数転置行列演算子Tfqr,fqorは、周波数fqrに関連する受信照応表Cqrを、周波数fqorに関連する受信照応表Cqorに変換する。
【0040】
−各送信搬送波周波数fqeに対して、周波数転置行列演算子Tfqor,fqeを計算する。周波数転置行列演算子Tfqor,fqeは、周波数fqorに関連する照応表Cqorを、周波数fqeに関連する照応表Cqeに変換する。
【0041】
さらに、第2の特定の実施形態において、統計データを計算するステップでは、アンテナによって受信され、かつ、必然的に連続しないK個のフレームの組の各フレームに対して、以下の処理を行う。移動局から生じる複数経路におけるアンテナの様々な素子上の到達角度が安定するのに、Mは十分に小さい。
【0042】
−行列#RXXfqr=Xfqr(t)・Xfqr+(t)を計算する。
Xfqr(t)は、N個の成分を有するベクトルである。m番目の成分は、1からNまで変化するmに対して、搬送波周波数fqrで、時刻tにおいて、移動局から、アンテナのm番目の素子によって、受信された信号を示す。
tは、前記フレームの1組のサンプルを示す。
【0043】
−アンテナのN個の各素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与に基づいて、または、これらの素子によって受信された有効信号に基づいて、行列#RVVfqrを評価する。
−自動訂正行列RXXfqrを得るために、K個の行列#RXXfqrの平均を計算する。自動訂正行列RXXfqrは、E(Xfqr(t)・Xfqr+(t))の評価である。
【0044】
−自動訂正行列RVVfqrを得るために、K個の行列#RVVfqrの平均を計算する。自動訂正行列RVVfqrは、E(Vfqr(t)・Vfqr+(t))の評価である。Vfqr(t)は、N個の成分を有するベクトルである。m番目の成分は、1からNまで変化するmに対して、搬送波周波数fqrで、アンテナのm番目の素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与、または、この素子によって受信された有効信号のいずれかを示す。
【0045】
上記2つの特定の実施形態において、個々のフレーム数MおよびKは、特に、移動局の速度に依存している。該速度が大きければ大きいほど、利用可能なフレーム数は小さくなる。反対に、いわゆる適度な速度(例えば、自転車や走っている歩行者)の移動局に対しては、多くのフレームについて計算を実行することが可能である。
【0046】
上記第1の実施形態では、1つの有効移動局を含むP個の移動局が存在する場合(上記有効移動局で通信が確立されるべきであり、他の(P−1)個の移動局は干渉源を構成する)、行列#RVVf1は、アンテナの様々な素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与に基づいて、または、様々な素子によって受信された有効信号に基づいて、確定される。
【0047】
行列#RVVf1が干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与に基づいて確定される場合、行列#RVVf1を評価するための1つの可能性は、以下の通りである。
−k番目の移動局をアンテナのm番目の素子に接続する伝搬チャネルのインパルス応答{gk,m,1,……,gk,m,L}(Lは整数である)が、1からPまで変化するkと1からNまで変化するmとに対して、決定される。
【0048】
−N行N列を有する空間訂正行列
【数13】
が形成される。
j番目の移動局は、有効移動局である。
Gk,iは列ベクトル[gk,1,i,……,gk,N,i]Tである。
(・)Tは転置行列を示す。
−信号の所定数のフレームについて、これらの空間訂正行列の平均が得られる。
【0049】
−1からNまで変化するmに対して、m番目の素子上のバックグラウンドノイズの分散σI,m2が、評価される。
−空間訂正行列の平均行列が、正方行列に加算される。上記正方行列において、1からnまで変化するmに対して、第m行第m列目に配置された項は、分散σI,m2である。得られた和行列は、行列#RVVf1を構成する。
最後のステップについて、分散σI,m2は、いかなる他の適切な定数によって置き換えてもよい。
【0050】
さらに、アンテナの様々な素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与に基づいて、行列#RVVf1が確定される場合、行列#RVVf1を評価するための他の可能性は、以下の通りである。
【0051】
−Lref個のサンプルの学習シーケンスを用いて、1からNまで変化するmに対して、移動局をアンテナのm番目の素子に接続する伝搬チャネルのインパルス応答は、最小二乗近似の項で評価される。この評価の剰余は、m番目の素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与の評価を構成する列ベクトルである。
−行としてN個のベクトルbmTを有する行列Bが形成される。
−式(1/LB)・B・B+が計算される。LBは、行列Bの列の数を示す。得られた行列は、行列#RVVf1を構成する。
【0052】
アンテナの様々な素子によって受信された有効信号に基づいて行列#RVVf1が確定される場合、#RVVf1を評価するための1つの可能性は、以下の通りである。
−移動局をアンテナのm番目の素子に接続する伝搬チャネルのインパルス応答{gm,1,……,gm,L}(Lは整数である)が、1からNまで変化するmに対して、決定される。
【0053】
−N行N列を有する空間訂正行列
【数14】
が形成される。
Giは列ベクトル[g1,i,……,gN,i]Tである。
−信号の所定数のフレームについて、これらの空間訂正行列の平均が得られる。得られた行列は、行列#RVVf1を構成する。
【0054】
さらに、アンテナの様々な素子によって受信された有効信号に基づいて、行列#RVVf1が確定される場合、行列#RVVf1を評価するための他の可能性は、以下の通りである。
−Lref個のサンプルの学習シーケンスを用いて、1からNまで変化するmに対して、移動局をアンテナのm番目の素子に接続する伝搬チャネルのインパルス応答{gm,1,……,gm,L}(Lは整数である)が、最小二乗近似の項で、評価される。
【0055】
−N行N列を有する空間訂正行列
【数15】
が形成される。
Giは列ベクトル[g1,i,……,gN,i]Tである。
−信号の所定数のフレームについて、これらの空間訂正行列の平均が得られる。得られた行列は、行列#RVVf1を構成する。
【0056】
同様に、上記第2の実施形態において、有効移動局を含むP個の移動局が存在する場合(上記有効移動局で通信が確立されるべきであり、他の(P−1)個の移動局は干渉源を構成する)、行列#RVVfqrは、アンテナの様々な素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与に基づいて、または、様々な素子によって受信された有効信号に基づいて、確定される。
【0057】
行列#RVVfqrが干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与に基づいて確定される場合、行列#RVVfqrを評価するための1つの可能性は、以下の通りである。
−k番目の移動局をアンテナのm番目の素子に接続する伝搬チャネルのインパルス応答{gk,m,1,……,gk,m,L}(Lは整数である)が、1からPまで変化するkと1からNまで変化するmとに対して、決定される。
【0058】
−N行N列を有する空間訂正行列
【数16】
が形成される。
j番目の移動局は、有効移動局である。
Gk,iは列ベクトル[gk,1,i,……,gk,N,i]Tである。
(・)Tは転置行列を示す。
【0059】
−信号の所定数のフレームについて、これらの空間訂正行列の平均が得られる。
−1からNまで変化するmに対して、m番目の素子上のバックグラウンドノイズの分散σI,m2が、評価される。
−空間訂正行列の平均行列が、正方行列に加算される。上記正方行列において、1からNまで変化するmに対して、第m行第m列目に配置された項は、分散σI,m2である。得られた和行列は、行列#RVVfqrを構成する。
最後のステップについて、分散σI,m2は、いかなる他の適切な定数によって置き換えてもよい。
【0060】
さらに、アンテナの様々な素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与に基づいて、行列#RVVfqrが確定される場合、行列#RVVfqrを評価するための他の可能性は、以下の通りである。
【0061】
−Lref個のサンプルの学習シーケンスを用いて、1からNまで変化するmに対して、移動局をアンテナのm番目の素子に接続する伝搬チャネルのインパルス応答は、最小二乗近似の項で評価される。この評価の剰余bmは、m番目の素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与の評価を構成する列ベクトルである。
−行としてN個のベクトルbmTを有する行列Bが形成される。
−式(1/LB)・B・B+が計算される。LBは、行列Bの列の数を示す。得られた行列は、行列#RVVfqrを構成する。
【0062】
アンテナの様々な素子によって受信された有効信号に基づいて行列#RVVfqrが確定される場合、#RVVfqrを評価するための1つの可能性は、以下の通りである。
−移動局をアンテナのm番目の素子に接続する伝搬チャネルのインパルス応答{gm,1,……,gm,L}(Lは整数である)が、1からNまで変化するmに対して、決定される。
【0063】
−N行N列を有する空間訂正行列
【数17】
が形成される。
Giは列ベクトル[g1,i,……,gN,i]Tである。
−信号の所定数のフレームについて、これらの空間訂正行列の平均が得られる。得られた行列は、行列#RVVfqrを構成する。
【0064】
さらに、アンテナの様々な素子によって受信された有効信号に基づいて、行列#RVVfqrが確定される場合、行列#RVVfqrを評価するための他の可能性は、以下の通りである。
−Lref個のサンプルの学習シーケンスを用いて、1からNまで変化するmに対して、移動局をアンテナのm番目の素子に接続する伝搬チャネルのインパルス応答{gm,1,……,gm,L}(Lは整数である)が、最小二乗近似の項で評価される。
【0065】
−N行N列を有する空間訂正行列
【数18】
が形成される。
Giは列ベクトル[g1,i,……,gN,i]Tである。
−信号の所定数のフレームについて、これらの空間訂正行列の平均が得られる。得られた行列は、行列#RVVfqrを構成する。
【0066】
図1に示されるように、本発明による方法における次のステップでは、統計データおよび周波数転置演算子または先に得られた演算子に基づいて、および、有効信号を増加し、かつ、干渉源を減少するための基準に基づいて、有効移動局に対して、空間加重の最適の組を計算する。
次に、各素子によって送信されるべきデジタル信号への寄与は、最適組の空間加重に基づいて得られた重み付けによって、個別に加重される。
最後に、そのようにして重みつけられたデジタル信号が送信される。
【0067】
上記第1の特定の実施形態において、丁度説明された3つのステップ(即ち、空間加重の最適組を計算すること、送信されるべき信号を重みつけすること、および、重みつけられた信号を送信すること)は、以下のように実行される。
−行列RXXf1,RVVf1およびベクトルwf1が、有効信号を増加し、かつ、干渉源を減少するための適切な基準を満足するように、空間加重ベクトルwf1が計算される。
【0068】
−ベクトルwf2=Tf1,f2-1・wf1の形式で空間加重の最適組を得るために、周波数転置演算子の反転(Tf1,f2-1)が、加重ベクトルwf1に適用される。
1からNまで変化するmに対して、アンテナのm番目の素子によって移動局へ送信されるべき信号は、共役転置最適加重ベクトルwf2+のm番目の成分が乗算される。
【0069】
この実施形態において、アンテナの様々な素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与に基づいて、自動訂正行列RVVf1が確定される場合、基準は、比率(wf1+・RVVf1・wf1)/(wf1+・RXXf1・wf1)を最小化する加重ベクトルwf1を選択することを含む。また、アンテナの様々な素子によって受信された有効信号に基づいて、自動訂正行列RVVf1が確定される場合、基準は、比率(wf1+・RVVf1・wf1)/(wf1+・RXXf1・wf1)を最大化する加重ベクトルwf1を選択することを含む。
【0070】
変形として、第1の実施形態において、同様の3つのステップが以下のように実行される。
−行列RXXf2=Tf1,f2・RXXf1・Tf1,f2+を得るために、周波数転置演算子Tf1,f2が、行列RXXf1に適用される。
−行列RVVf2=Tf1,f2・RVVf1・Tf1,f2+を得るために、周波数転置演算子Tf1,f2が、行列RVVf1に適用される。
【0071】
−行列RXXf2,RVVf2およびベクトルwf2が、有効信号を増加し、かつ、干渉源を減少するための適切な基準を満足するように、空間加重の最適組が、ベクトルwf2の形式で計算される。
−1からNまで変化するmに対して、アンテナのm番目の素子によって移動局へ送信されるべき信号は、共役転置最適加重ベクトルwf2+のm番目の成分が乗算される。
【0072】
この変形において、アンテナの様々な素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与に基づいて、自動訂正行列RVVf1が確定される場合、基準は、比率(wf2+・RVVf2・wf2)/(wf2+・RXXf2・wf2)を最小化する最適加重ベクトルwf2を選択することを含む。また、アンテナの様々な素子によって受信される有効信号に基づいて、自動訂正行列RVVf1が確定される場合、基準は、比率(wf2+・RVVf2・wf2)/(wf2+・RXXf2・wf2)を最大化する最適加重ベクトルwf2を選択することを含む。
【0073】
上記第2の特定の実施形態において、同様の3つのステップが以下のように実行される。
−受信搬送波周波数fqorに対して、行列RXXfqor,RVVfqorおよびベクトルwfqorが、有効信号を増加し、かつ、干渉源を減少するための適切な基準を満足するように、空間加重ベクトルwfqorが、計算される。
【0074】
−各送信搬送波周波数fqeに対して、ベクトルwfqe=Tfqor,fqe-1・wfqoeの形式で空間加重の最適組を得るために、周波数転置演算子の反転(Tfqor,fqe-1)が、加重ベクトルwfqorに適用される。
−1からNまで変化するmに対して、送信搬送波周波数fqeでアンテナのm番目の素子によって移動局へ送信されるべき信号は、共役転置最適加重ベクトルwfqe+のm番目の成分が乗算される。
【0075】
この変形では、アンテナの様々な素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与に基づいて、自動訂正行列RVVfqrが確定される場合、基準は、比率(wfqor+・RVVfqor・wfqor)/(wfqor+・RXXfqor・wfqor)を最小化する加重ベクトルwfqorを選択することを含む。また、アンテナの様々な素子によって受信される有効信号に基づいて、自動訂正行列RVVfqrが確定される場合、基準は、比率(wfqor+・RVVfqor・wfqor)/(wfqor+・RXXfqor・wfqor)を最大化する最適加重ベクトルwfqorを選択することを含む。
【0076】
変形として、第2の実施形態において、同様の3つのステップが以下のように実行される。
−K個の行列#RXXfqor=Tfqr,fqor・#RXXfqr・Tfqr,fqor+を得るために、K個の対応周波数転置演算子Tfqr,fqorが、K個の行列#RXXfqrに個々に適用される。
【0077】
−K個の行列#RVVfqor=Tfqr,fqor・#RVVfqr・Tfqr,fqor+を得るために、K個の周波数転置演算子Tfqr,fqorが、K個の行列#RVVfqrに個々に適用される。
−K個の行列#RXXfqorの平均RXXfqor、および、K個の行列#RVVfqorの平均RVVfqorが計算される。
【0078】
−各送信搬送波周波数fqeに対して、行列#RXXfqe=Tfqor,fqe・RXXfqor・Tfqor,fqe+を得るために、周波数転置演算子Tfqor,fqeが、平均行列RXXfqorに適用される。
−各送信搬送波周波数fqeに対して、行列#RVVfqe=Tfqor,fqe・RVVfqor・Tfqor,fqe+を得るために、周波数転置演算子Tfqor,fqeが、平均行列RVVfqorに適用される。
【0079】
−各送信搬送波周波数fqeに対して、行列RXXfqe,RVVfqeおよびベクトルwfqeが、有効信号を増加し、かつ、干渉源を減少するための適切な基準を満足するように、空間加重の最適組が、ベクトルwfqeの形式で計算される。
−1からNまで変化するmに対して、送信搬送波周波数fqeでアンテナのm番目の素子によって移動局へ送信されるべき信号は、共役転置最適加重ベクトルwfqe+のm番目の成分が乗算される。
【0080】
この変形では、アンテナの様々な素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与に基づいて、自動訂正行列RVVfqrが確定される場合、基準は、比率(wfqe+・RVVfqe・wfqe)/(wfqe+・RXXfqe・wfqe)を最小化する最適加重ベクトルwfqeを選択することを含む。また、アンテナの様々な素子によって受信される有効信号に基づいて、自動訂正行列RVVfqrが確定される場合、基準は、比率(wfqe+・RVVfqe・wfqe)/(wfqe+・RXXfqe・wfqe)を最大化する最適加重ベクトルwfqeを選択することを含む。
【0081】
さらに、他の実施形態において、周波数転置演算子(本方法のステップc)は、暗黙の了解である。そして、アプローチは以下の通りである。受信周波数において最適である1組の重み付けWfqrが決定される。そして、最小二乗の項において、fqeにおけるアンテナダイアグラムW*fqeSλe(α)を、受信周波数fqrにおけるアンテナダイアグラムW*fqrSλ(α)に調整することによって、送信周波数における重み付けの組が計算される。
故に、得られた重み付けは、T*fqefqrWfqrに等しい。Tfqefqrは、fqeからfqrまでの周波数転置行列である。
【0082】
実施手段、作用、および、効果の観点からみて、このタイプの変形例は、以上の詳細で定義されるものに完全に等しい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態による送信方法の一例を示すフローチャートである。
Claims (27)
- 特定の移動局への多素子アンテナを備えた基地局によって、干渉源とバックグラウンドノイズとが存在する中、少なくとも1つの受信搬送波周波数と少なくとも1つの送信搬送波周波数とを用いて、連続したフレームのサンプルからなるデジタル信号を送信する方法において、
−通信前に、
(a)各受信搬送波周波数に対して、受信照応表が生成され、受信照応表は、受信方向の関数として、前記受信搬送波周波数における様々な受信素子の寄与における変化量を示し、
(b)各送信搬送波周波数に対して、送信照応表が生成され、送信照応表は、送信方向の関数として、前記送信搬送波周波数における様々な送信素子の寄与における変化量を示し、
(c)少なくとも1つの周波数転置演算子が計算され、周波数転置演算子は、1つの前記受信照応表を、1つの前記送信または受信照応表に近似的に変換し、 −そして、通信中に、
(d)様々な素子によって受信され、移動局および干渉源から生じる信号の複数のフレームの複数のサンプルに基づいて、統計データが計算され、アンテナ素子上の前記サンプルは、様々な移動局の寄与の合計であり、各寄与は、移動局と干渉源とバックグラウンドノイズとによって送信されたシンボルのデジタルチャネルによってフィルタリングされたバージョンであり、前記統計データは自動訂正行列を含み、この自動訂正行列は、N個の成分を有するベクトルとその転置ベクトルX f1 + (t) との積の数学的期待値E(X f1 (t) ・X f1 + (t) )の評価であり、複数のフレームの複数のサンプルを指定し、
(e)前記移動局に対して、前記統計データと、1つまたは複数の前記周波数転置演算子と、有効信号を増加し、かつ、干渉源を減少するための基準とに基づいて、空間加重の最適組が計算され、
(f)各素子によって送信されるべき前記デジタル信号への寄与が、それぞれ、前記最適組の空間加重に基づいて得られた重み付けによって加重され、
(g)このようにして加重された前記デジタル信号が送信される
ことを特徴とする方法。 - 請求項1記載の方法において、
前記各受信照応表を生成するために、
(a1)前記搬送波周波数に等しい周波数の平面波であり、かつ、前記方向ベクトルに固有の所定角度によって定義された方向から生じる平面波を受信した場合、行列が形成され、各列は方向ベクトルであり、m番目の成分はm番目の素子によって受信された信号を示し、mは1からNまで変化し、Nは素子数である
ことを特徴とする方法。 - 請求項1記載の方法において、
前記各送信照応表を生成するために、
(b1)前記方向ベクトルに固有の所定角度によって定義された方向で、前記搬送波周波数に等しい周波数の平面波を送信する場合、行列が形成され、各列は方向ベクトルであり、m番目の成分はm番目の素子によって送信された信号を示し、mは1からNまで変化し、Nは素子数である
ことを特徴とする方法。 - 請求項1記載の方法において、
(c1)前記演算子は、最小二乗近似型の近似転置を実行する
ことを特徴とする方法。 - 請求項1記載の方法において、
(d1)前記統計データは、少なくとも2の次数で計算される
ことを特徴とする方法。 - 請求項1記載の方法において、
単一の受信搬送波周波数f1と単一の送信搬送波周波数f2とを使用し、
(c1)単一の周波数転置行列演算子Tf1,f2が計算され、周波数転置行列演算子Tf1,f2は、周波数f1に関連する受信照応表C1を、周波数f2に関連する送信照応表C2に変換し、
(d1)アンテナによって受信され、必然的に連続していないM個のフレームの組からなる各フレームに対して、移動局から生じる複数経路におけるアンテナの様々な素子上の到達角度が安定するのに、Mは十分に小さく、
−行列#RXXf1=Xf1(t)・Xf1+(t)が計算され、
Xf1(t)は、N個の成分を有するベクトルであり、m番目の成分は、1からNまで変化するmに対して、搬送波周波数f1で、時刻tにおいて、移動局から、アンテナのm番目の素子によって、受信された信号を示し、
(・)Tは、共役転置行列を示し、
tは、前記フレームの1組のサンプルを示し、
−アンテナのN個の各素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与に基づいて、または、これらの素子によって受信された有効信号に基づいて、行列#RVVf1が評価され、
−自動訂正行列RXXf1を得るために、前記M個の行列#RXXf1の平均が計算され、自動訂正行列RXXf1は、E(Xf1(t)・Xf1 +(t))の評価であり、Eは数学的期待値を示し、
−自動訂正行列RVVf1を得るために、前記M個の行列#RVVf1の平均が計算され、自動訂正行列RVVf1は、E(Vf1(t)・Vf1+(t))の評価であり、Vf1(t)は、N個の成分を有するベクトルであり、m番目の成分は、1からNまで変化するmに対して、搬送波周波数f1で、アンテナのm番目の素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与、または、この素子によって受信された有効信号のいずれかを示す
ことを特徴とする方法。 - 請求項6記載の方法において、
(e1)行列RXXf1,RVVf1およびベクトルwf1が、有効信号を増加し、かつ、干渉源を減少するための適切な基準を満足するように、空間加重ベクトルwf1が計算され、
(e2)ベクトルwf2=Tf1,f2−1・wf1の形式で空間加重の前記最適組を得るために、Tf1,f2−1で示される周波数転置演算子の反転が、加重ベクトルwf1に適用され、
(f1)1からNまで変化するmに対して、アンテナのm番目の素子によって移動局へ送信されるべき信号は、共役転置最適加重ベクトルwf2+のm番目の成分が乗算される
ことを特徴とする方法。 - 請求項7記載の方法において、
アンテナの様々な素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与に基づいて、自動訂正行列RVVf1が確定され、
(e11)前記基準は、比率(wf1+・RVVf1・wf1)/(wf1+・RXXf1・wf1)を最小化する加重ベクトルwf1を選択することを含む
ことを特徴とする方法。 - 請求項7記載の方法において、
アンテナの様々な素子によって受信された有効信号に基づいて、自動訂正行列RVVf1が確定され、
(e11)前記基準は、比率(wf1+・RVVf1・wf1)/(wf1+・RXXf1・wf1)を最大化する加重ベクトルwf1を選択することを含む
ことを特徴とする方法。 - 請求項6記載の方法において、
(e1)行列RXXf2=Tf1,f2・RXXf1・Tf1,f2+を得るために、周波数転置演算子Tf1,f2が、行列RXXf1に適用され、
(e2)行列RVVf2=Tf1,f2・RVVf1・Tf1,f2+を得るために、周波数転置演算子Tf1,f2が、行列RVVf1に適用され、
(e3)行列RXXf2,RVVf2およびベクトルwf2が、有効信号を増加し、かつ、干渉源を減少するための適切な基準を満足するように、空間加重の前記最適組が、ベクトルwf2の形式で計算され、
(f1)1からNまで変化するmに対して、アンテナのm番目の素子によって移動局へ送信されるべき信号は、共役転置最適加重ベクトルwf2+のm番目の成分が乗算される
ことを特徴とする方法。 - 請求項10記載の方法において、
アンテナの様々な素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与に基づいて、自動訂正行列RVVf1が確定され、
(e33)前記基準は、比率(wf2+・RVVf2・wf2)/(wf2+・RXXf2・wf2)を最小化する最適加重ベクトルwf2を選択することを含む
ことを特徴とする方法。 - 請求項10記載の方法において、
アンテナの様々な素子によって受信された有効信号に基づいて、自動訂正行列RVVf1が確定され、
(e33)前記基準は、比率(wf2+・RVVf2・wf2)/(wf2+・RXXf2・wf2)を最大化する最適加重ベクトルwf2を選択することを含む
ことを特徴とする方法。 - 請求項6記載の方法において、
有効移動局を含むP個の移動局が存在する中、通信は有効移動局で確立されるべきであり、他の(P−1)個の移動局は干渉源を構成し、行列#RVVf1は、アンテナの様々な素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与に基づいて確定され、行列#RVVf1を評価するために、
(d11)k番目の移動局をアンテナのm番目の素子に接続する伝搬チャネルのインパルス応答{gk,m,1,……,gk,m,L}(Lは整数である)が、1からPまで変化するkと1からNまで変化するmとに対して、決定され、
(d12)N行N列を有する空間訂正行列
j番目の移動局は、有効移動局であり、
Gk,iは列ベクトル[gk,1,i,……,gk,N,i]Tであり、
(・)Tは転置行列を示し、
(d13)信号の所定数のフレームについて、これらの空間訂正行列の平均が得られ、
(d14)1からNまで変化するmに対して、m番目の素子上のバックグラウンドノイズの分散σI,m2が評価され、
(d15)ステップ(d13)で得られた平均行列が、正方行列に加算され、上記正方行列において、1からNまで変化するmに対して、第m行第m列目に配置された項は、分散σI,m2であり、得られた和行列は、行列#RVVf1を構成する
ことを特徴とする方法。 - 請求項6記載の方法において、
アンテナの様々な素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与に基づいて、行列#RVVf1が確定され、行列#RVVf1を評価するために、
(d11)Lref個のサンプルの学習シーケンスを用いて、1からNまで変化するmに対して、移動局をアンテナのm番目の素子に接続する伝搬チャネルのインパルス応答が、最小二乗近似の項で評価され、この評価の剰余bmは、m番目の素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与の評価を構成する列ベクトルであり、
(d12)行としてN個のベクトルbmTを有する行列Bが形成され、
(d13)式(1/LB)・B・B+が計算され、LBは行列Bの列の数を示し、得られた行列は行列#RVVf1を構成する
ことを特徴とする方法。 - 請求項6記載の方法において、
アンテナの様々な素子によって受信された有効信号に基づいて行列#RVVf1が確定され、#RVVf1を評価するために、
(d11)移動局をアンテナのm番目の素子に接続する伝搬チャネルのインパルス応答{gm,1,……,gm,L}(Lは整数である)が、1からNまで変化するmに対して、決定され、
(d12)N行N列を有する空間訂正行列
Giは列ベクトル[g1,i,……,gN,i]Tであり、
(d13)信号の所定数のフレームについて、これらの空間訂正行列の平均が得られ、得られた行列は、行列#RVVf1を構成する
ことを特徴とする方法。 - 請求項6記載の方法において、
アンテナの様々な素子によって受信された有効信号に基づいて、行列#RVVf1が確定され、行列#RVVf1を評価するために、
(d11)Lref個のサンプルの学習シーケンスを用いて、1からNまで変化するmに対して、移動局をアンテナのm番目の素子に接続する伝搬チャネルのインパルス応答{gm,1,……,gm,L}(Lは整数である)が、最小二乗近似の項で評価され、
(d12)N行N列を有する空間訂正行列
Giは列ベクトル[g1,i,……,gN,i]Tであり、
(d13)信号の所定数のフレームについて、これらの空間訂正行列の平均が得られ、得られた行列は、行列#RVVf1を構成する
ことを特徴とする方法。 - 請求項1記載の方法において、
複数の受信搬送波周波数fqrと複数の送信搬送波周波数fqeとを使用して、前記デジタル信号の各フレームは、異なる搬送波周波数を用いて送信され、周期受信の影響下にあり、
(a1)さらに、任意に選択された受信搬送波周波数fqorに対して、受信照応表Cqorが生成され、前記受信搬送波周波数fqorにおいて、受信方向の関数として、様々な受信素子の寄与における変化量を示し、
(c1)前記各受信搬送波周波数fqrに対して、周波数転置行列演算子Tfqr,fqorが計算され、周波数転置行列演算子Tfqr,fqorは、周波数fqrに関連する受信照応表Cqrを、周波数fqorに関連する受信照応表Cqorに変換し、
(c2)前記各送信搬送波周波数fqeに対して、周波数転置行列演算子Tfqor,fqeが計算され、周波数転置行列演算子Tfqor,fqeは、前記周波数fqorに関連する照応表Cqorを、周波数fqeに関連する照応表Cqeに変換し、
(d1)アンテナによって受信され、必然的に連続でないK個のフレームの組の各フレームに対して、移動局から生じる複数経路におけるアンテナの様々な素子上の到達角度が安定するのに、Kは十分に小さく、
−行列#RXXfqr=Xfqr(t)・Xfqr+(t)が計算され、
Xfqr(t)は、N個の成分を有するベクトルであり、m番目の成分は、1からNまで変化するmに対して、搬送波周波数fqrで、時刻tにおいて、移動局から、アンテナのm番目の素子によって、受信された信号を示し、
tは、前記フレームの1組のサンプルを示し、
−アンテナのN個の各素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与に基づいて、または、これらの素子によって受信された有効信号に基づいて、行列#RVVfqrが評価され、
−自動訂正行列RXXfqrを得るために、前記K個の行列#RXXfqrの平均が計算され、自動訂正行列RXXfqrは、E(Xfqr(t)・Xfqr+(t))の評価であり、
−自動訂正行列RVVfqrを得るために、前記K個の行列#RVVfqrの平均が計算され、自動訂正行列RVVfqrは、E(Vfqr(t)・Vfqr+(t))の評価であり、Vfqr(t)は、N個の成分を有するベクトルであり、m番目の成分は、1からNまで変化するmに対して、搬送波周波数fqrで、アンテナのm番目の素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与、または、この素子によって受信された有効信号のいずれかを示す
ことを特徴とする方法。 - 請求項17記載の方法において、
(e1)前記受信搬送波周波数fqorに対して、行列RXXfqor,RVVfqorおよびベクトルwfqorが、有効信号を増加し、かつ、干渉源を減少するための適切な基準を満足するように、空間加重ベクトルwfqorが計算され、
(e2)各送信搬送波周波数fqeに対して、ベクトルwfqe=Tfqor,fqe−1・wfqorの形式で空間加重の前記最適組を得るために、Tfqor,fqe−1で示される周波数転置演算子の反転が、加重ベクトルwfqorに適用され、
(f1)1からNまで変化するmに対して、送信搬送波周波数fqeでアンテナのm番目の素子によって移動局へ送信されるべき信号は、共役転置最適加重ベクトルwfqe+のm番目の成分が乗算される
ことを特徴とする方法。 - 請求項18記載の方法において、
アンテナの様々な素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与に基づいて、自動訂正行列RVVfqrが確定され、
(e11)前記基準は、比率(wfqor+・RVVfqor・wfqor)/(wfqor+・RXXfqor・wfqor)を最小化する最適加重ベクトルwfqorを選択することを含む
ことを特徴とする方法。 - 請求項18記載の方法において、
アンテナの様々な素子によって受信された有効信号に基づいて、自動訂正行列RVVfqrが確定され、
(e11)前記基準は、比率(wfqor+・RVVfqor・wfqor)/(wfqor+・RXXfqor・wfqor)を最小化する最適加重ベクトルwfqorを選択することを含む
ことを特徴とする方法。 - 請求項17記載の方法において、
(e1)K個の行列#RXXfqor=Tfqr,fqor・#RXXfqr・Tfqr,fqor+を得るために、K個の対応周波数転置演算子Tfqr,fqorが、前記K個の行列#RXXfqrに個々に適用され、
(e2)K個の行列#RVVfqor=Tfqr,fqor・#RVVfqr・Tfqr,fqor+を得るために、前記K個の周波数転置演算子Tfqr,fqorが、前記K個の行列#RVVfqrに個々に適用され、
(e3)前記K個の行列#RXXfqorの平均RXXfqor、および、前記K個の行列#RVVfqorの平均RVVfqorが計算され、
(e4)各送信搬送波周波数fqeに対して、行列#RXXfqe=Tfqor,fqe・RXXfqor・Tfqor,fqe+を得るために、周波数転置演算子Tfqor,fqeが、平均行列RXXfqorに適用され、
(e5)各送信搬送波周波数fqeに対して、行列#RVVfqe=Tfqor,fqe・RVVfqor・Tfqor,fqe+を得るために、周波数転置演算子Tfqor,fqeが、平均行列RVVfqorに適用され、
(e6)各送信搬送波周波数fqeに対して、行列RXXfqe,RVVfqeおよびベクトルwfqeが、有効信号を増加し、かつ、干渉源を減少するための適切な基準を満足するように、空間加重の前記最適組が、ベクトルwfqeの形式で計算され、
(f1)1からNまで変化するmに対して、送信搬送波周波数fqeでアンテナのm番目の素子によって移動局へ送信されるべき信号は、共役転置最適加重ベクトルwfqe+のm番目の成分が乗算される
ことを特徴とする方法。 - 請求項21記載の方法において、
アンテナの様々な素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与に基づいて、自動訂正行列RVVfqrが確定され、
(e61)前記基準は、比率(wfqe+・RVVfqe・wfqe)/(wfqe+・RXXfqe・wfqe)を最小化する最適加重ベクトルwfqeを選択することを含む
ことを特徴とする方法。 - 請求項21記載の方法において、
アンテナの様々な素子によって受信された有効信号に基づいて、自動訂正行列RVVfqrが確定され、
(e61)前記基準は、比率(wfqe+・RVVfqe・wfqe)/(wfqe+・RXXfqe・wfqe)を最大化する最適加重ベクトルwfqeを選択することを含む
ことを特徴とする方法。 - 請求項17記載の方法において、
有効移動局を含むP個の移動局が存在する中、通信は有効移動局で確立されるべきであり、他の(P−1)個の移動局は干渉源を構成し、行列#RVVfqrは、アンテナの様々な素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与に基づいて確定され、行列#RVVfqrを評価するために、
(d11)k番目の移動局をアンテナのm番目の素子に接続する伝搬チャネルのインパルス応答{gk,m,1,……,gk,m,L}(Lは整数である)が、1からPまで変化するkと1からNまで変化するmとに対して、決定され、
(d12)N行N列を有する空間訂正行列
j番目の移動局は、有効移動局であり、
Gk,iは列ベクトル[gk,1,i,……,gk,N,i]Tであり、
(・)Tは転置行列を示し、
(d13)信号の所定数のフレームについて、これらの空間訂正行列の平均が得られ、
(d14)1からNまで変化するmに対して、m番目の素子上のバックグラウンドノイズの分散σI,m2が評価され、
(d15)ステップ(d13)で得られた平均行列が、正方行列に加算され、正方行列において、1からnまで変化するmに対して、第m行第m列目に配置された項は、分散σI,m2であり、得られた和行列は、行列#RVVfqrを構成する
ことを特徴とする方法。 - 請求項17記載の方法において、
アンテナの様々な素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与に基づいて、行列#RVVfqrが確定され、行列#RVVfqrを評価するために、
(d11)Lref個のサンプルの学習シーケンスを用いて、1からNまで変化するmに対して、移動局をアンテナのm番目の素子に接続する伝搬チャネルのインパルス応答が、最小二乗近似の項で評価され、この評価の剰余bmは、m番目の素子上の干渉源およびバックグラウンドノイズの寄与の評価を構成する列ベクトルであり、
(d12)行としてN個のベクトルbmTを有する行列Bが形成され、
(d13)式(1/LB)・B・B+が計算され、LBは、行列Bの列の数を示し、得られた行列は、行列#RVVfqrを構成する
ことを特徴とする方法。 - 請求項17記載の方法において、
行列#RVVfqrがアンテナの様々な素子によって受信された有効信号に基づいて確立され、行列#RVVfqrを評価するために、
(d11)移動局をアンテナのm番目の素子に接続する伝搬チャネルのインパルス応答{gm,1,……,gm,L}(Lは整数である)が、1からNまで変化するmに対して、決定され、
(d12)N行N列を有する空間訂正行列
Giは列ベクトル[g1,i,……,gN,i]Tであり、
(d13)信号の所定数のフレームについて、これらの空間訂正行列の平均が得られ、得られた行列は、行列#RVVfqrを構成する
ことを特徴とする方法。 - 請求項17記載の方法において、
アンテナの様々な素子によって受信された有効信号に基づいて、行列#RVVfqrが確定され、行列#RVVfqrを評価するために、
(d11)Lref個のサンプルの学習シーケンスを用いて、1からNまで変化するmに対して、移動局をアンテナのm番目の素子に接続する伝搬チャネルのインパルス応答{gm,1,……,gm,L}(Lは整数である)が、最小二乗近似の項で評価され、
(d12)N行N列を有する空間訂正行列
Giは列ベクトル[g1,i,……,gN,i]Tであり、
(d13)信号の所定数のフレームについて、これらの空間訂正行列の平均が得られ、得られた行列は、行列#RVVfqrを構成する
ことを特徴とする方法。
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