JP4086851B2 - 全反射減衰を利用した測定装置及びその測定方法 - Google Patents

全反射減衰を利用した測定装置及びその測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、表面プラズモン共鳴などの全反射減衰を利用した測定装置と、その測定方法に関するものである。
タンパク質やDNAなどの生化学物質間における相互作用の測定や、薬品のスクリーニングなどを行う際に、全反射減衰を利用して試料の反応を測定する測定装置が知られている。
このような全反射減衰を利用した測定装置の1つに、表面プラズモン共鳴(Surface Plasmon Resonance)現象を利用した測定装置(以下、SPR測定装置と称す)がある。なお、表面プラズモンとは、金属中の自由電子が集団的に振動することによって生じ、その金属の表面に沿って進む自由電子の粗密波である。
例えば、特許文献1などで知られるKretschmann配置を採用したSPR測定装置では、透明な誘電体(以下、プリズムと称す)上に形成された金属膜の表面をセンサ面として、このセンサ面上で試料を反応させた後、プリズムを介してセンサ面の裏面側から全反射条件を満たすように金属膜を照射し、その反射光を測定している。
全反射条件を満たすように金属膜に照射された光のうち、エバネッセント波と呼ばれるわずかな光は、反射せずに金属膜内を透過してセンサ面側に染み出す。この際、エバネッセント波の振動数と表面プラズモンの振動数とが一致するとSPRが発生し、反射光の強度を大きく減衰させる。また、この減衰が発生する光の入射角度(共鳴角)は、金属膜上の屈折率に応じて変化する。すなわち、SPR測定装置は、金属膜からの反射光を捉えて共鳴角を検出することにより、センサ面上の試料の反応状況を測定する。
タンパク質やDNAなどの生体試料は、乾燥による変性や失活を防ぐため、生理的食塩水や純水、または各種のバッファ液などの溶媒に溶かされた試料溶液として扱われることが多い。特許文献1記載のSPR測定装置は、こうした生体試料の相互作用などを調べるものであり、センサ面の上には試料溶液を送液するための流路が設けられる。また、センサ面にはリガンドとなる試料を固定させるためのリンカー膜が設けられており、流路にリガンド溶液を注入してリンカー膜にリガンドを固定(固定工程)させた後、アナライト溶液を注入してリガンドとアナライトとを接触(測定工程)させることにより、その相互作用を調べている。
また、SPR測定装置には、センサユニットに対して光を照射する光源と、前記センサユニットで反射した反射光を受光する検出部とが配置され、SPRの信号測定を行う測定ステージが設けられており、センサユニットは、この測定ステージに着脱自在にセットされる。
下記特許文献2記載のSPR測定装置では、この測定ステージにヒータが設けられており、このヒータによってセンサユニット内の試料溶液の温度を所定の温度に調節して測定を行うようにしている。というのは、上記共鳴角に影響する金属膜上の屈折率は、媒質となる試料溶液の温度によっても変化するため、測定信号は温度の影響を受けて変化する。このため、順番に測定ステージにセットされて測定が行われる複数のセンサユニットの間で各々の測定時の温度が違っていると、取得した測定データの正確な比較を行うことができない。そこで、前記ヒータによって試料溶液の温度を調節するようにしている。
特許第3294605号公報 特許第3468091号公報
しかしながら、特許文献2記載のSPR測定装置では、測定ステージにセンサユニットがセットされた後、ヒータによる温度調節を開始するので、温度調節が完了するまでの間待ち時間が発生する。こうした待ち時間は、測定を行うセンサユニットが少なければそれほど問題にならないが、数が多い場合には、測定作業の処理効率を悪化させる大きな要因となる。そこで、SPR測定装置とは別筐体の温度調節装置(例えば恒温槽など)を用いて、測定待機状態にあるセンサユニットの温度調節を予め行い、この温度調節装置から温度調節済みのセンサユニットを順次取り出して、SPR測定装置の測定ステージにセットする方法も考えられる。しかし、この場合には、SPR測定装置とは別筐体の温度調節装置を用意しなければならないため、コストや設置スペースの点で不利であるばかりでなく、温度調節装置からSPR測定装置へ移動させる間に温度が変化してしまうという懸念がある。複数のセンサユニット間で許容される温度差は、0.1℃以内であることが好ましいが、別筐体の温度調節装置を用いる方法では、前記温度差の範囲に収めるのは難しいという問題があった。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであって、複数のセンサユニットの測定を連続して行う際の、温度調節による待ち時間の発生と、各センサユニット間に生じる温度差とを防止した全反射減衰を利用した測定装置と、その測定方法とを提供することを目的とする。
上記課題を達成するため、本発明の全反射減衰を利用した測定装置は、光の全反射減衰を利用して試料の反応状況を検知するためのセンサユニットが1つずつセットされ、このセンサユニットに対して全反射条件を満足するように光を照射する光源と、前記センサユニットからの反射光を受光して電気信号に光電変換する検出手段とが配置され、前記試料の反応状況を調べる測定処理が実行される測定ステージと、前記測定処理が未処理の測定待機状態の少なくとも1つの前記センサユニットを蓄積するストック部と、このストック部から取り出された前記センサユニットを少なくとも1つ保持してそのセンサユニットを前記測定ステージに供給する供給部と、これら測定ステージ、ストック部及び供給部を収容する筐体と、この筐体内の雰囲気温度を調節する温度調節手段とを備えたことを特徴とする。
なお、前記温度調節手段は、前記筐体に設けられたジャケット部に熱媒体を循環させる循環手段と、前記熱媒体を加熱又は冷却する加熱又は冷却手段とからなることが好ましい。
また、前記ジャケット部は、前記筐体のベース板の内部、及び側板の内部に設けられていることが好ましい。
また、前記供給部は、前記センサユニットが少なくとも1つ載置されるプレートと、このプレートから前記センサユニットをピックアップして前記測定ステージへ送り込むピックアップ機構とからなることが好ましい。
さらに、前記試料を溶媒に溶解させた試料溶液を含む複数種類の液体を保管する液保管部と、この液保管部から液体を吸い上げて前記測定ステージにある前記センサユニットへ吐出するピペットと、このピペットの先端に交換可能に取り付けられるピペットチップを複数個保管するピペットチップ保管部とを設け、前記液保管部と前記ピペットチップ保管部とを前記筐体内に配置して、前記液体及び前記ピペットチップの温度を前記雰囲気温度に合わせることが好ましい。
なお、前記センサユニットは、ホルダに複数個収納された状態で前記ストック部に蓄積されるとともに、前記ストック部から前記ホルダ単位で取り出されて前記供給部にセットされることが好ましい。
また、前記ストック部は、前記センサユニットを載置可能な少なくとも1つの棚板からなることが好ましく、この棚板は、熱伝導率の高い金属材料で形成されて前記筐体の内側面に取り付けられることが好適である。
さらに、前記センサユニットは、一面にセンサ面となる薄膜層が形成された長尺状の誘電体ブロックと、前記センサ面と対向して配置され、前記試料を溶媒に溶解させた試料溶液を前記センサ面へ送液する流路が形成された流路部材とからなることが好ましい。
なお、本発明の全反射減衰を利用した測定方法は、光の全反射減衰を利用して試料の反応状況を検知するためのセンサユニットに対して、全反射条件を満足するように光源から光を照射して、その反射光を検出することにより、前記試料の反応状況を調べる測定処理が実行される測定ステージと、前記測定処理が未処理の測定待機状態の少なくとも1つの前記センサユニットを蓄積するストック部と、このストック部から取り出された前記センサユニットを少なくとも1つ保持してそのセンサユニットを前記測定ステージに供給する供給部とを筐体に収容し、温度調節手段によって前記筐体内の雰囲気温度を調節しながら、複数の前記センサユニットに対して前記測定処理を実行することを特徴とする。
本発明の全反射減衰を利用した測定装置、及びその測定方法によれば、光源と検出手段とが配置され、試料の反応状況を調べる測定処理が実行される測定ステージと、測定待機状態の少なくとも1つのセンサユニットを蓄積するストック部と、センサユニットを測定ステージに供給する供給部とを、温度調節手段によって一定の雰囲気温度に保たれる筐体内に設けたので、これらの各部の温度が筐体内の雰囲気温度に合わせられる。これにより、ストック部に蓄積され、既に温度調節がなされたセンサユニットを測定ステージに供給することで、連続して測定を行う際にも、温度調節による待ち時間が発生することはない。また、温度調節が、同一の温度調節手段によるものであるので、測定する複数のセンサユニット間に温度差が生じることもない。
図1は、全反射減衰を利用した測定装置としてのSPR測定装置2の概略構成を示すブロック図である。SPR測定装置2は、リガンドの固定(固定工程)を行う固定機4と、固定化したリガンドにアナライトを加えて両者の反応状況を測定(測定工程)する測定機6と、この測定機6によって得られたデータの解析(データ解析工程)を行うデータ解析機8とから構成されている。また、固定工程と測定工程とは、別体となったセンサユニット12に対して行われ、複数の試料の測定が円滑に行われるようにされている。
図2は、センサユニット12の概略構成を示す分解斜視図である。センサユニット12は、上面に金属膜(薄膜層)13が形成されたプリズム(誘電体ブロック)14と、金属膜13に液体を送液する流路16が形成された流路部材41と、プリズム14の上面と流路部材41の底面とを圧接させた状態で保持する保持部材42と、この保持部材42の上方に配置される蓋部材43とから構成されている。
流路部材41は、長尺状に成形されており、その長手方向に沿って3つの流路16が設けられている。流路16は、略コの字型に屈曲された送液管であり、液体を注入する注入口16aと、それを排出する排出口16bとを有している。流路16の管径は約1mm程度であり、注入口16aと排出口16bとの間隔は、約10mm程度である。また、流路16の底部は開放されており、この開放部位は、プリズム14と圧接した際に、金属膜13によって覆われて密閉される。以下、金属膜13のうち、この開放部位で囲まれた部分(図3参照)を、センサセル17と称す。
流路部材41は、金属膜13との密着性を高めるため、例えば、ゴムやPDMS(ポリジメチルシロキサン)などの弾性材料で成型されている。これにより、流路部材41は、プリズム14の上面と圧接された際に、弾性変形して金属膜13との接触面の隙間を埋め、各流路16の開放された底部をプリズム14とともに水密に覆う。なお、本例では、流路16の数が3つの例を説明したが、流路16の数は、3つに限らず、1つ又は2つであってもよいし、4つ以上でもよい。
プリズム14の上面には、各流路16と対面する短冊状の金属膜13が、例えば、蒸着によって形成される。この金属膜13には、例えば、金や銀が用いられ、その膜厚は、例えば、50nmである。なお、この膜厚は、金属膜13の素材や、照射される光の波長などに応じて適宜選択される。
金属膜13上の各流路16に対応する位置(センサセル17内)には、リガンドを固定させるためのリンカー膜22が形成されている。以下、金属膜13のうち、リンカー膜22が形成された側の面をセンサ面13a、この裏面(プリズム14に接触している面)を光入射面13bと称す。プリズム14は、入射した光を光入射面13bに向けて集光するものであり、金属膜13は、全反射条件を満たすように光入射面13bに光が入射した際に、センサ面13aでSPRを発生させる。
プリズム14の長辺側の両側面には、保持部材42の係合部42aと係合する係合爪14aが設けられている。これらの係合により、流路部材41が保持部材42とプリズム14とによって挟み込まれ、その底面とプリズム14の上面とが圧接した状態で保持される。さらに、プリズム14の両端部には、突部14bが設けられている。後述するように、センサユニット12は、ホルダ52(図4参照)に収納された状態で、固定が行われる。突部14bは、ホルダ52と係合することによって、センサユニット12をホルダ52内の所定の収納位置に位置決めする。
なお、プリズム14には、例えば、ホウケイクラウン(BK7)やバリウムクラウン(Bak4)などに代表される光学ガラスや、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネイト(PC)、非晶性ポリオレフィン(APO)などに代表される光学プラスチックなどを用いることができる。
保持部材42の上面には、各流路16の注入口16a及び排出口16bに対応する位置に、ピペットなどの分注手段の先端部を進入させる受け入れ口42bが形成されている。これらの受け入れ口42bは、ピペットから吐出された液体が各注入口16aに導かれるように漏斗状に形成されている。また、各受け入れ口42bは、保持部材42が流路部材41を挟み込んでプリズム14と係合した際に、それぞれの注入口16a及び排出口16bと当接して、流路16と連結する。
また、各受け入れ口42bの両脇には、円柱状のボス42cが設けられている。これらのボス42cは、蓋部材43に形成された穴43aと嵌合して、蓋部材43を位置決めする。蓋部材43は、各受け入れ口42b及び各ボス42cに対応する位置に穴が空けられた両面テープ44によって、保持部材42の上面に貼り付けられる。
蓋部材43は、流路16に通じる受け入れ口42bを覆うことで、流路16内に注入された液体の蒸発を防止する。この蓋部材43は、例えば、ゴムやプラスチックなどの弾性材料で形成されており、各受け入れ口42bに対応する位置には、十字型のスリット43bが形成されている。これにより、蓋部材43は、スリット43bを弾性変形させてピペットの挿入を可能にするとともに、ピペットが抜かれた状態では初期状態を保持して受け入れ口42bを塞ぐ。
図3に示すように、金属膜13上に形成されたリンカー膜22には、リガンドが固定されてアナライトとリガンドとの反応が生じる測定領域(以下、act領域と称す)22aと、リガンドが固定されず、act領域22aの信号測定に際しての参照信号を得るための参照領域(以下、ref領域と称す)22bとが設けられている。このref領域22bは、リンカー膜22を製膜する際に形成される。その形成方法としては、例えば、リンカー膜22に対して表面処理を施し、リンカー膜22の半分程度の領域について、リガンドと結合する結合基を失活させることにより、リンカー膜22の半分がact領域22aとなり、残りの半分がref領域22bとなる。
図4は、固定機4の構成を概略的に示す斜視図である。固定機4の土台となる筐体ベース50の上には、複数のセンサユニット12を載置する載置スペース51が確保されている。センサユニット12は、この載置スペース51に載置された状態で固定工程の処理が施される。
センサユニット12は、ホルダ52に収納された状態で、載置スペース51に載置される。ホルダ52は、センサユニット12を複数個(本例では、8個)収納できるようになっている。ホルダ52には、センサユニット12の突部14bと嵌合して、センサユニット12を位置決めするスリットが設けられている。また、ホルダ52の底部には、センサユニット12の両端部を支持する支持部を除いて、開口が形成されている。後述するように、測定工程においてセンサユニット12をホルダ52から取り出す場合には、この開口から押し上げ部材85a(図5参照)を挿入して、センサユニット12を押し上げる。
載置スペース51には、ホルダ52を、例えば、10個並べて配置することができるようになっており、その数に応じた台座53が設けられている。また、各台座53には、ホルダ52を位置決めするための位置決め用ボスが形成されている。
また、固定機4には、3組のピペット対19を連装したピペットヘッド54が設けられている。このピペットヘッド54は、ホルダ52を介して載置スペース51に配列された各センサユニット12にアクセスして、液体の注入や排出を行う。各ピペット対19は、1対のピペット19a、19b(図8参照)からなり、各ピペット19a、19bは、各センサユニット12の注入口16a、排出口16bのそれぞれに挿入される。各ピペット19a、19bは、それぞれ流路16への液体の注入と、流路16からの吸い出しを行う機能とを備えており、一方が注入動作を行っているときには、他方が吸い出し動作を行うというように、互いに連動する。ピペットヘッド54には、ピペット対19が3組設けられているので、1つのセンサユニット12に含まれる3つの流路16に対して同時に液体を注入、もしくは排出を行うことができる。さらに、固定機4には、図示せぬコントローラが設けられている。ピペットヘッド54の吸い込みや吐き出しの動作は、このコントローラによって制御され、吸い込み量や吐き出し量、及びタイミングなどが、ピペット対19毎にそれぞれ決定される。
筐体ベース50には、ピペットヘッド54をX、Y、Zの3方向に移動させるヘッド移動機構56が設けられている。ヘッド移動機構56は、例えば、搬送ベルト、プーリ、モータなどから構成される周知の移動機構であり、ピペットヘッド54を上下させる昇降機構と、この昇降機構ごとピペットヘッド54をY方向に移動自在に保持するガイドレール58を含むY方向移動機構と、ガイドレール58を両端で保持し、ガイドレール58ごとピペットヘッド54をX方向に移動させるX方向移動機構とからなる。ヘッド移動機構56は、コントローラによって制御されており、コントローラは、このヘッド移動機構56を駆動して、ピペットヘッド54の前後左右上下の位置を制御する。
また、筐体ベース50の上には、載置スペース51の他に、流路16に注入する種々の液体を保管する複数の液保管部61と、ピペットチップ62を保管するピペットチップ保管部63と、ウエル状の複数の升がマトリクス配列されたウエルプレート64とが設けられている。
液保管部61の数は、例えば、リガンド溶液、洗浄液、固定用バッファ液、乾燥防止液、活性化液、ブロッキング液などの使用する液体の種類に応じて決められる。各液保管部61には、6個の挿入口が直線状に設けられている。この挿入口の数、及び配列ピッチは、ピペットヘッド54のピペットの数と配列ピッチに応じて決定される。ピペットヘッド54が流路16へ液体を注入する場合には、各液保管部61にアクセスして所望の液体を吸い込んだ後、載置スペース51に移動して各流路16に注入する。
ピペットチップ保管部63に保管されたピペットチップ62は、ピペットヘッド54に着脱自在に保持される。ピペットチップ62は、液体と直接接触するので、このピペットチップ62を介して異種の液体が混合しないように、使用する液体毎に交換される。ピペットヘッド54には、ピペットチップ62のピックアップとリリースとを行う機構が組み込まれており、ピペットチップ62の交換が自動的に行われるようになっている。ピペットヘッド54は、ピペットチップ62の交換を行う際に、まず、使用済みのピペットチップ62を図示せぬ廃却部でリリースし、この後、ピペットチップ保管部63にアクセスして未使用のピペットチップ62をピックアップする。
ウエルプレート64は、各ピペット19a、19bが吸い上げた液体を一時的に保管したり、複数種類の液体を混合させて混合液を調合する際などに用いられる。
また、固定機4が固定工程を行う際には、筐体ベース50がカバーによって覆われて、載置スペース51を含む固定機4の内部が遮蔽される。センサユニット12は、リガンドの固定化が完了するまでの間、載置スペース51上で所定の時間保管される。この際、固定化の進行度合いは、温度によって左右される。そのため、固定機4は、固定化を行っている間、図示せぬ温度調節器によって内部温度を所定の温度に保つ。なお、設定される温度や静置時間などは、固定するリガンドの種類などに応じて適宜決められる。
図5、及び図6は、測定機6の構成を概略的に示す斜視図である。測定機6は、ホルダ搬送機構71、ピックアップ機構72、測定ステージ73、ストック部74などを有しており、これらの各部は、筐体75に収容されている。筐体75のベース板75aと側板75bは、中空状に成形されている。この内部空間には、複数の仕切り板81によって仕切られ、熱媒体としての水(以下、温調水と称す)を各仕切り板81に沿って葛折り状に流すジャケット部80が形成されている。
また、筐体75には、温調水を加熱又は冷却するペルチエ素子(加熱又は冷却手段)76と、各ジャケット部80に温調水を循環させる循環ポンプ(循環手段)77とが接続されている。これにより、ジャケット部80が設けられた各内壁面からの放熱によって、筐体75内の空気が温められ、内部の雰囲気温度が一定(例えば、27.5℃)となるように調節される。なお、ペルチエ素子76が加熱又は冷却する熱量は、筐体75内の雰囲気温度や温調水の温度などを温度センサで測定し、その測定結果に応じて決めるようにしてもよいし、熱解析などの計算や事前の測定などによって予め決めておくようにしてもよい。
なお、ジャケット部80の構造は、仕切り板81によるものに限らず、パイプなどを配管したものでもよいし、仕切り板81で仕切ることなくベース板75aや側板75bの内部空間そのものであってもよい。また、ベース板75aと側板75bとは、温調水の熱を効率よく内部の空気などに伝えるため、アルミや銅などの熱伝導率の高い金属材料で成形されることが好ましい。なお、各側板75bは、その四面全部にジャケット部80を設けてもよいし、その内の何面かのみに設けてもよい。さらに、ジャケット部80は、ベース板75aや側板75bの全面に設けてもよいし、一部のみに設けてもよい。
ホルダ搬送機構71は、搬送ベルト82と、この搬送ベルト82に取り付けられたキャリッジ83と、このキャリッジ83に取り付けられた、ホルダ52をセットするプレート84とから構成されている。ホルダ搬送機構71は、ホルダ52が載置されたプレート84をX方向に移動させることにより、ホルダ52に収納された各センサユニット12を、ピックアップ機構72がピックアップするピックアップ位置に運ぶ。
ピックアップ機構72は、ホルダ52からセンサユニット12をピックアップする機構であり、ホルダ52に収納されたセンサユニット12を下方から上方に向けて押し上げる押し上げ機構85と、この押し上げ機構85によってホルダ52の上方に押し上げられたセンサユニット12を両脇から挟み込んで把持するハンドリングヘッド86とから構成されている。上述したとおり、ホルダ52の底部には開口が設けられており、プレート84は、この開口を露呈させるように枠状に成形されている。押し上げ機構85は、プレート84を介してホルダ52の開口へ進入し、センサユニット12の底面と当接して、これを押し上げる押し上げ部材85aと、この押し上げ部材85aを駆動して上下に昇降させる押し上げ部材駆動機構85bとからなる。
ハンドリングヘッド86には、センサユニット12を挟み込む一対の爪が設けられており、この爪でセンサユニット12を把持する。ハンドリングヘッド86は、ヘッド本体86aがナット87を介してボールネジ88に取り付けられており、ホルダ52の上方のピックアップ位置と測定ステージ73との間で移動自在に設けられている。ハンドリングヘッド86は、ピックアップ位置でセンサユニット12を把持し、その状態でY方向に移動して、センサユニット12を測定ステージ73に搬送する。また、測定が終了した後、ピックアップ位置に戻ってセンサユニット12をリリースし、測定済みのセンサユニット12をホルダ52に戻す。すなわち、請求項記載の供給部は、ホルダ搬送機構71とピックアップ機構72とから構成される。
測定ステージ73には、センサユニット12が配置される位置の下方に、照明部32と検出器(検出手段)33とからなる測定部31が設けられている。ハンドリングヘッド86は、センサユニット12を各センサセル17の配列ピッチでY方向に移動させることにより、各センサセル17を、照明部32の光路上の測定位置に順次進入させる。なお、照明部32及び検出器33は、図5、及び図3に示すように、センサユニット12に照射される入射光線及びセンサ面13aで反射する反射光線の向きと、各センサセル17の配列方向、すなわち、各流路16水平部分の流れ方向とが直交するように配置される。
リガンドとアナライトの反応状況は、共鳴角(センサ面13aに対して照射された光の入射角)の変化として表れる。照明部32は、例えば、光源34と、集光レンズ、拡散板、偏光板などからなる光学系36とから構成(図8参照)され、配置位置及び設置角度は、照明光の入射角が全反射条件を満足するように調整される。
光源34としては、例えば、LED(Light Emitting Diode)、LD(Laser Diode)、SLD(Super Luminescent Diode)などの発光素子が用いられる。光源34は、こうした発光素子を1個使用し、この単一光源から各光入射面13bに向けて光を照射する。拡散板は、光源34からの光を拡散して、発光面内の光量ムラを抑える。偏光板は、照射光のうちSPRを生じさせるp偏光(入射面に平行な振動電場を持つ直線偏光)のみを通過させる。なお、LDを使用する場合など、光源34が発する照射光自体の偏光の向きが揃っている場合には、偏光板は不要である。また、偏光が揃っている光源を使用した場合でも、拡散板を通過したことによって偏光の向きが不揃いになってしまう場合には、偏光板を使用して偏光の向きを揃える。こうして拡散及び偏光された光は、集光レンズによって集光されてプリズム14に照射される。これにより、光強度にバラツキがなく様々な入射角を持つ光を光入射面13bに入射させることができる。
検出器33は、光入射面13bで反射する光を受光して、その光強度に応じたレベルの電気信号を出力する。光入射面13bには、様々な角度の光が入射するので、光入射面13bでは、それらの光が、それぞれの入射角に応じた反射角で反射する。検出器33は、これらの様々な反射角の光を受光する。この検出器33には、例えば、CCDエリアセンサやフォトダイオードアレイが用いられ、光入射面13bにおいて様々な反射角で反射する反射光を受光して光電変換し、それをSPR信号としてデータ解析機8に出力する。なお、測定ステージ73において、照明部32が照射した光のセンサユニット12からの反射光を検出器33で受光し、光電変換したSPR信号をデータ解析機8に出力するまでの処理が、請求項記載の測定処理に相当する。
また、図3に示すように、リンカー膜22の上には、act領域22aとref領域22bとが形成されている。検出器33は、act領域22aに対応するSPR信号をact信号として出力し、ref領域22bに対応するSPR信号をref信号として出力する。なお、ref信号は、データ解析機8においてact信号に乗った外乱に起因するノイズをキャンセルする際に用いられる。
照明部32と検出器33は、前述の条件を満足するように、金属ブロック90にそれぞれ固定されている。各金属ブロック90は、ベース板75aのジャケット部80に接続されるジャケット板91を挟みこんでおり、ベース板75aとジャケット板91とからの伝導熱によって、温度が厳密に合わせられる。これによって、温度変化による金属ブロック90の伸縮を抑え、測定部31の位置関係がずれることを防止している。また、ジャケット板91は、ハンドリングヘッド86が測定ステージ73に運んだセンサユニット12を、底面側から支持するとともに、このセンサユニット12の温度も厳密に合わせて温度変化による測定誤差を防止している。なお、ベース板75aや側板75bと同様に、各金属ブロック90にも熱伝導率の高い金属材料が用いられる。
ストック部74には、三段の棚板92が設けられている。各棚板92には、固定工程が完了した測定待機状態の複数のセンサユニット12を、ホルダ52ごと載置することができる。また、1番上段の棚板92には、固定機4の各液保管部61と同様に、各種のバッファ液や洗浄液などを保管した複数の液保管部93が配置されている。
測定ステージ73の上方には、異なる種類のアナライト溶液を各ウエルに保管するウエルプレート94と、固定機4のピペットチップ保管部63と同様のピペットチップ保管部95とが載置された棚板96が設けられている。この棚板96やストック部74の各棚板92には、熱伝導率の高い金属材料が用いられ、側板75bと一体に成形されるか、あるいはボルトなどで側板75bに固定される。このようにして筐体75の内部に載置された各センサユニット12、各液保管部93、ウエルプレート94、ピペットチップ保管部95なども、各棚板94、96からの伝導熱や輻射、及び空気からの伝導熱などを媒介として、各ジャケット部80を循環する温調水の温度に応じた一定の温度に調節される。
図6に示すように、測定機6には、固定機4のピペット対19と同様の機能を有するピペット対26が設けられている。筐体75の上板75cには、センサユニット12と、各液保管部93と、ウエルプレート94及びピペットチップ保管部95とに対応する位置に、それぞれ開口75d、75e、75fが形成されている。固定機4のヘッド移動機構56とほぼ同様に構成されたヘッド移動機構78は、ピペット対26を有するピペットヘッド97を、X、Y、Zの3方向に移動させ、各開口75d、75e、75fを介してセンサユニット12、各液保管部93、ウエルプレート94、ピペットチップ保管部95のそれぞれにアクセスさせる。ピペットヘッド97は、測定対象となるセンサセル17の流路16にアクセスして、各種の液体の注入及び排出を行う。なお、ピペットヘッド97は、測定対象となる特定のセンサセル17に対して液体の注入及び排出を行うものであるから、固定機4のピペットヘッド54とは異なり、ピペット対26が1組だけ設けられている。
開口75e、75fには、これらを開放させる開き位置と、これらを塞ぐ閉じ位置との間でスライド自在なシャッタ98、99が、それぞれ取り付けられている。各シャッタ98、99を閉じ位置にしておき、ピペットヘッド97が各開口75e、75fにアクセスする直前に開き位置にすることで、各開口75e、75fからの外気の流入を抑えて、保温性を高めることができる。なお、各シャッタ98、99の開閉は、手動でもよいし、モータなどを用いて自動で行うようにしてもよい。また、図示は省略したが、開口75dにも、同様のシャッタが取り付けられているものとする。
図7は、データ解析機8の構成を概略的に示すブロック図である。データ解析機8は、例えば、入力装置100、CPU(セントラル・プロセッシング・ユニット)101、ROM(リード・オンリー・メモリ)102、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)103、HDD(ハード・ディスク・ドライブ)104、モニタ105、通信I/F106、信号処理部107などから構成されている。入力装置100は、例えば、キーボードやマウスなどであって、ユーザからの指示をデータ解析機8に入力する。CPU101は、データ解析機8の各部を統括的に制御する。ROM102には、制御用プログラムや各種の設定データなどが記憶されている。RAM103は、CPU101や信号処理部107が演算を行う際などに作業用メモリとして使用される。HDD104は、周知のデータストレージデバイスであり、このHDD104には、制御用プログラムやデータ解析プログラムなどの各種のプログラムが格納されている。また、HDD104には、測定機6によって測定された各種の測定データが記録される。通信I/F106は、検出器33から出力されたSPR信号などを受信する。信号処理部107は、取得したSPR信号に基づいてデータ解析を行う。モニタ105は、検出したSPR信号や、それに基づく解析結果などを表示する。
次に、図8に示す説明図を用いて、上記構成によるSPR測定装置2のSPR測定方法について説明する。
リンカー膜22にリガンドを固定する固定工程は、ホルダ52を介してセンサユニット12を固定機4の載置スペース51に載置した状態で行われる。固定機4は、ユーザからの固定開始指示に応じてヘッド移動機構56を駆動し、ピペット対19を用いて、リガンド21aを溶媒に溶かしたリガンド溶液21を、注入口16aから注入する。
固定機4は、リガンド溶液21を注入するリガンド固定化処理を行う前の前処理として、まず、リンカー膜22に対して固定用バッファ液を送液してリンカー膜22を湿らせた後、リンカー膜22にリガンドが結合しやすくするリンカー膜22の活性化処理を施す。例えば、アミンカップリング法では、リンカー膜22としてカルボキシメチルデキストランが使用され、リガンド内のアミノ基をこのデキストランに直接共有結合させる。この場合の活性化液としては、N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドヒドロクロリド(EDC)と、N−ヒドロキシコハク酸イミド(NHS)との混合液が使用される。固定機4は、この活性化処理の後、固定用バッファ液によって流路16を洗浄する。
なお、固定用バッファ液や、リガンド溶液21の溶媒(希釈液)としては、例えば、各種のバッファ液(緩衝液)の他、生理的食塩水に代表される生理的塩類溶液や、純水などが使用される。これらの各液の種類、pH値、混合物の種類及びその濃度などは、リガンド21aの種類に応じて適宜決められる。例えば、リガンド21aとして生体試料を使用する場合には、pHを中性付近に調整した生理的食塩水が用いられる場合が多い。しかし、上記アミンカップリング法では、リンカー膜22が、カルボキシメチルデキストランにより負(マイナス)に帯電するので、このリンカー膜22と結合しやすいようにタンパク質を陽(プラス)に帯電させるため、生理的とはいえない高濃度のリン酸塩を含む緩衝作用の強いリン酸緩衝溶液(PBS:phosphatic-buffered,saline)などが使用される場合もある。
固定機4は、こうした活性化処理及び洗浄を行った後、流路16にリガンド溶液21を注入して、リガンド固定化処理を行う。リガンド溶液21が流路16へ注入されると、溶液中に拡散しているリガンド21aが沈殿してリンカー膜22に徐々に堆積する。これにより、接触したリガンド21aがリンカー膜22と結合し、リンカー膜22上にリガンド21aが固定される。なお、固定化には、通常1時間程度かかり、この間、センサユニット12は、温度などの環境条件が所定の条件に設定された状態で保管される。また、固定化が進んでいる間、流路16内のリガンド溶液21を静置しておいてもよいが、流路16内のリガンド溶液21を攪拌して流動させるようにしてもよい。こうすることで、リガンド21aとリンカー膜22との結合が促進され、リガンド21aの固定量を増加させることができる。
固定機4は、リンカー膜22へのリガンド21aの固定化が完了すると、リガンド溶液21をピペット19bによって吸い出して流路16から排出させた後、流路16に洗浄液を注入して固定化が完了したリンカー膜22の洗浄を行う。また、固定機4は、必要に応じてブロッキング液を注入し、リガンド21aと結合しなかったリンカー膜22の反応基を失活させるブロッキング処理を行う。ブロッキング液としては、例えば、エタノールアミン−ヒドロクロライドが使用される。このブロッキング処理を行った場合には、再び流路16が洗浄される。最終的な洗浄を行った後、固定機4は、流路16に乾燥防止液を注入する。センサユニット12は、リンカー膜22が乾燥防止液に浸された状態で測定までの間、保管される。
測定工程は、収納された各センサユニット12の固定化が完了したホルダ52を、ホルダ搬送機構71のプレート84に載置した状態から始まる。測定機6は、ユーザからの測定開始指示に応じてプレート84をピックアップ位置に移動させるとともに、ピックアップ機構72を駆動して、所定のセンサユニット12を測定ステージ73に搬送する。
測定ステージ73にセンサユニット12を搬送した測定機6は、ヘッド移動機構78を駆動して、まず、流路16に測定用バッファ液を注入する。この後、アナライトを溶媒に溶かしたアナライト溶液27を注入し、その後、再び測定用バッファ液を注入する。なお、最初に測定用バッファ液を注入する前に、一度流路16の洗浄を行うようにしてもよい。検出器33によるデータの読み取りは、基準となる信号レベルを検出するために、最初に測定用バッファ液を注入した直後から開始され、アナライト溶液27を注入した後、再び測定用バッファ液が注入されるまでの間行われる。これにより、基準レベルの検出、アナライトとリガンドとの反応状況、結合したアナライトとリガンドとの測定用バッファ液注入による脱離までのSPR信号を測定することができる。
測定用バッファ液や、アナライト溶液27の溶媒(希釈液)としては、例えば、各種のバッファ液(緩衝液)の他、生理的食塩水に代表される生理的塩類溶液や、純水などが使用される。これらの各液の種類、pH値、混合物の種類及びその濃度などは、リガンドやアナライトの種類に応じて適宜決められる。例えば、アナライトを溶けやすくするために、生理的食塩水にDMSO(ジメチル−スルホ−オキシド)を含ませてもよい。このDMSOは、信号レベルに大きく影響する。上述したとおり測定用バッファ液は、基準レベルの検出に用いられるので、アナライト溶液27中にDMSOが含まれる場合には、そのDMSO濃度と同程度のDMSO濃度を有する測定用バッファ液使用することが好ましい。
なお、アナライト溶液27は、長時間(例えば、1年)保管されることも多く、そうした場合には、経時変化によって初期のDMSO濃度と測定時のDMSO濃度との間に濃度差が生じてしまう場合がある。厳密な測定を行う必要がある場合には、こうした濃度差をアナライト溶液27を注入したときのref信号のレベルから推定し、測定データに対して補正(DMSO濃度補正)を行うことが好ましい。
DMSO濃度補正のための補正データは、アナライト溶液27を注入する前に、DMSO濃度が異なる複数種類の測定用バッファ液を流路16に注入して、このときのDMSO濃度変化に応じたref信号のレベルとact信号のレベルの、それぞれの変化量を調べることにより求められる。
リガンドとアナライトとの反応状況は、検出器33の受光面内における反射光の減衰位置の推移として表れる。例えば、アナライトがリガンドと接触する前後では、センサ面13a上の屈折率が異なり、SPRが発生する共鳴角が異なる。そして、アナライトがリガンドと接触して反応を開始すると、それに応じて反射光の共鳴角が変化を開始し、受光面内における反射光の減衰位置が移動し始める。測定機6は、こうして得た試料の反応状況を表すSPR信号を、データ解析機8に出力する。
なお、図8では、測定機6の構成が明確になるように、便宜的に光入射面13bへの入射光線及びそこで反射する反射光線の向きが、流路16内を流れる液体の方向と平行になるように、照明部32と検出器33とが配置されているが、図3及び図5に示すように、実際には、入射光線及び反射光線の向きが、液体の流れる方向と直交する方向(紙面に直交する方向)に照射されるように、照明部32と検出部33とが配置される。但し、測定部31を、この図8に示すように配置して測定を行ってもよい。
データ解析工程では、測定機6で得たSPR信号をデータ解析機8で解析して、アナライトの特性を定量分析する。データ解析機8は、通信I/F106を介して検出器33からSPR信号を受け取り、このSPR信号を信号処理部107に送る。
信号処理部107は、ROM102やHDD104に記憶されたデータ解析プログラムに基づき、測定機6が得たact信号とref信号との差や比を求めてデータ解析を行う。例えば、act信号とref信号との差分データを求め、この差分データを測定データとし、これに基づいて解析を行う。こうすることで、センサユニット12やリンカー膜22などの個体差や、装置の機械的な変動などといった外乱に起因するノイズをキャンセルすることが可能となり、S/N比の良好な精度の高い測定を行うことができる。また、信号処理部107は、解析結果をモニタ105に表示するとともに、HDD104に記録する。
次に、図9に示すフローチャートを参照しながら、本実施形態のSPR測定装置2の作用について説明する。測定機6による測定工程は、前述のように、収納された各センサユニット12の固定化が完了したホルダ52を、ホルダ搬送機構71のプレート84に載置した状態から始まる。この際、プレート84に載置されたホルダ52とは別に、各センサユニット12の固定化が完了して測定待機状態にあるホルダ52が、ストック部74の各棚板92に載置される。
ホルダ52に収納された全てのセンサユニット12の測定が終了すると、このホルダ52がプレート84から取り除かれて、ストック部74の各棚板92に載置されたホルダ52のいずれかが、次にプレート84に載置される。測定工程は、各棚板92に載置された全てのホルダ52の測定が終了するまで、上記の手順が繰り返される。なお、プレート84と各棚板92との間のホルダ52の移動は、人手を介するものでもよいし、周知の搬送機構などを用いて自動で行うものでもよい。また、測定待機状態にあるセンサユニット12が収納されたホルダ52で、各棚板92に乗り切らないものがある際には、ホルダ52毎の測定が終了して棚板92からプレート84にホルダ52が移動する度に、順次空いた棚板92に補給していけばよい。
ストック部74に載置された各センサユニット12の温度は、プレート84に載置された各センサユニット12の測定を行っている間に、棚板92や空気を媒介とした伝導熱などによって筐体75内の雰囲気温度に合わせられる。ストック部74に載置されたホルダ52をプレート84に載置することで、既に温度調節がなされたセンサユニット12を供給することができるので、複数のセンサユニット12の測定を連続して行う際にも、温度調節による待ち時間が発生することはない。また、温度調節が、各ジャケット部80を循環する温調水によって一定に保たれる筐体75内の雰囲気温度によるものであるので、プレート84に載置されたホルダ52や各棚板92に載置されたホルダ52のそれぞれに収納された複数のセンサユニット12の間に温度差が生じることもない。
なお、上記実施形態では、ペルチエ素子76を用いて温調水を加熱又は冷却するようにしているが、これに限ることなく、例えば、コンプレッサなどを用いた他のヒートポンプを用いてもよいし、ニクロム線などの電熱線や電気抵抗体によるヒータを用いて加熱のみを行うようにしてもよい。また、ジャケット部80に温調水を循環させて筐体75内の雰囲気温度を一定に保つ方式に限らず、例えば、加熱又は冷却した乾燥風を筐体75内に対流させることによって、雰囲気温度を一定に保つようにしてもよい。
また、上記実施形態では、ストック部74を、三段の棚板92から構成し、計6つのホルダ52を載置するようにしているが、棚板92の段数やホルダ52を載置する数、及びその構造は、これに限るものではなく、最低限、次に測定する1つのセンサユニット12を蓄積できるものであればよい。
さらに、上記実施形態では、各液保管部93、ウエルプレート94、ピペットチップ保管部95なども、各ジャケット部80を循環する温調水の温度に応じた一定の温度に調節されるようにしたので、ピペット対26が注入する液体によって測定するセンサユニット12の温度が変化することを防止することができる。
なお、上記実施形態では、誘電体ブロックとしてプリズム14を示しているが、誘電体ブロックには、この他に、光学ガラスや光学プラスチックなどを板状にしたものや、これらの板状のものとプリズムとを光学面平滑剤(例えば、光学マッチングオイル)で一体化させたものなどを含めるものとする。
また、上記実施形態では、各センサセル17が一列に配列された長尺状のセンサユニット12を用いているが、センサユニットの形状はこれに限ることなく、例えば、図10に示すような、プレート状のセンサユニット110としてもよい。センサユニット110は、試料が溶解した試料溶液を収容するウエル112がマトリクス状に複数配列されたマイクロタイタープレート114と、各ウエル112のそれぞれに対応する位置に、ウエル112に嵌入する凸部116が形成されたセンサプレート118と、各凸部116のそれぞれの表面に形成された金属膜120と、各凸部116の反対面にセンサプレート118と一体で形成されるプリズム122とからなる。
さらに、上記実施形態では、全反射減衰を利用した測定装置の一例として、SPR測定装置を示したが、全反射減衰を利用した測定装置としては、この他に、例えば、漏洩モードセンサが知られている。漏洩モードセンサは、誘電体と、この上に順に層設されたクラッド層と光導波層とによって構成された薄膜とからなり、この薄膜の一方の面がセンサ面となり、他方の面が光入射面となる。光入射面に全反射条件を満たすように光を入射させると、その一部が前記クラッド層を透過して前記光導波層に取り込まれる。そして、この光導波層において、導波モードが励起されると、前記光入射面における反射光が大きく減衰する。導波モードが励起される入射角は、SPRの共鳴角と同様に、センサ面上の媒質の屈折率に応じて変化する。この反射角の減衰を検出することにより、前記センサ面上の化学反応が測定される。
SPR測定装置の概略構成を示すブロック図である。 センサユニットの概略構成を示す分解斜視図である。 1つのセンサセルを抜き出して説明する説明図である。 固定機の構成を概略的に示す斜視図である。 筐体の一部を展開させた測定機の構成を概略的に示す斜視図である。 筐体で覆われた測定機の構成を概略的に示す斜視図である。 データ解析機の構成を概略的に示すブロック図である。 SPR測定方法の説明図である。 測定工程の手順を示すフローチャートである。 プレート状のセンサユニットの実施例を示す説明図である。
符号の説明
2 SPR測定装置(全反射減衰を利用した測定装置)
4 固定機
6 測定機
8 データ解析機
12 センサユニット
13 金属膜(薄膜層)
14 プリズム(誘電体ブロック)
16 流路
32 照明部
33 検出器(検出手段)
34 光源
52 ホルダ
62 ピペットチップ
71 ホルダ搬送機構(供給部)
72 ピックアップ機構(供給部)
73 測定ステージ
74 ストック部
75 筐体
75a ベース板
75b 側板
76 ペルチエ素子(加熱又は冷却手段)
77 循環ポンプ(循環手段)
78 ヘッド移動機構
80 ジャケット部
84 プレート
92 棚板
93 液保管部
94 ウエルプレート
95 ピペットチップ保管部

Claims (12)

  1. 光の全反射減衰を利用して試料の反応状況を検知するためのセンサユニットが1つずつセットされ、このセンサユニットに対して全反射条件を満足するように光を照射する光源と、前記センサユニットからの反射光を受光して電気信号に光電変換する検出手段とが配置され、前記試料の反応状況を調べる測定処理が実行される測定ステージと、
    前記測定処理が未処理の測定待機状態の少なくとも1つの前記センサユニットを蓄積するストック部と、
    このストック部から取り出された前記センサユニットを少なくとも1つ保持してそのセンサユニットを前記測定ステージに供給する供給部と、
    前記試料を溶媒に溶解させた試料溶液を含む複数種類の液体を保管する液保管部と、
    この液保管部から液体を吸い上げて前記測定ステージにある前記センサユニットへ吐出するピペットの先端に交換可能に取り付けられるピペットチップを複数個保管するピペットチップ保管部と、
    ベース板と側板と上板とで構成され、前記測定ステージと前記ストック部と前記供給部と前記液保管部と前記ピペットチップ保管部とを内部に収容する筐体と、
    この筐体内の雰囲気温度が一定となるように調節する温度調節手段と、
    前記光源を前記ベース板に固定する光源用金属ブロックと、
    前記検出手段を前記ベース板に固定する検出手段用金属ブロックとを備えたことを特徴とする全反射減衰を利用した測定装置。
  2. 前記温度調節手段は、前記筐体に設けられたジャケット部に熱媒体を循環させる循環手段と、前記熱媒体を加熱又は冷却する加熱又は冷却手段とからなることを特徴とする請求項1記載の全反射減衰を利用した測定装置。
  3. 前記ジャケット部は、前記筐体のベース板の内部に設けられていることを特徴とする請求項2記載の全反射減衰を利用した測定装置。
  4. 前記ジャケット部は、前記筐体の側板の内部に設けられていることを特徴とする請求項2又は3記載の全反射減衰を利用した測定装置。
  5. 前記供給部は、前記センサユニットが少なくとも1つ載置されるプレートと、このプレートから前記センサユニットをピックアップして前記測定ステージへ送り込むピックアップ機構とからなることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の全反射減衰を利用した測定装置。
  6. 前記センサユニットは、ホルダに複数個収納された状態で前記ストック部に蓄積されるとともに、前記ストック部から前記ホルダ単位で取り出されて前記供給部にセットされることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の全反射減衰を利用した測定装置。
  7. 前記ストック部は、前記センサユニットを載置可能な少なくとも1つの棚板からなることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の全反射減衰を利用した測定装置。
  8. 前記棚板は、前記筐体の内側面に取り付けられていることを特徴とする請求項7記載の全反射減衰を利用した測定装置。
  9. 前記棚板は、熱伝導率の高い金属材料で形成されることを特徴とする請求項7又は8記載の全反射減衰を利用した測定装置。
  10. 前記センサユニットは、一面にセンサ面となる薄膜層が形成された長尺状の誘電体ブロックと、前記センサ面と対向して配置され、前記試料を溶媒に溶解させた試料溶液を前記センサ面へ送液する流路が形成された流路部材とからなることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の全反射減衰を利用した測定装置。
  11. 前記各金属ブロックに挟み込まれ、かつ前記測定ステージにセットされた前記センサユニットを底面側から支持するように前記ベース板上に配置されるとともに、前記ベース板の内部に設けられたジャケット部に接続され、支持した前記センサユニットと前記各金属ブロックとに熱を伝導させるジャケット板を設けたことを特徴とする請求項3から10のいずれか1項に記載の全反射減衰を利用した測定装置。
  12. 光の全反射減衰を利用して試料の反応状況を検知するためのセンサユニットが1つずつセットされ、このセンサユニットに対して全反射条件を満足するように光を照射する光源と、前記センサユニットからの反射光を受光して電気信号に光電変換する検出手段とが配置され、前記試料の反応状況を調べる測定処理が実行される測定ステージと、前記測定処理が未処理の測定待機状態の少なくとも1つの前記センサユニットを蓄積するストック部と、このストック部から取り出された前記センサユニットを少なくとも1つ保持してそのセンサユニットを前記測定ステージに供給する供給部と、前記試料を溶媒に溶解させた試料溶液を含む複数種類の液体を保管する液保管部と、この液保管部から液体を吸い上げて前記測定ステージにある前記センサユニットへ吐出するピペットの先端に交換可能に取り付けられるピペットチップを複数個保管するピペットチップ保管部と、ベース板と側板と上板とで構成され、前記測定ステージと前記ストック部と前記供給部と前記液保管部と前記ピペットチップ保管部とを内部に収容する筐体と、この筐体内の雰囲気温度が一定となるように調節する温度調節手段と、前記光源を前記ベース板に固定する光源用金属ブロックと、前記検出手段を前記ベース板に固定する検出手段用金属ブロックとを備えた全反射減衰を利用した測定装置の測定方法において、
    前記ストック部に複数の前記センサユニットを蓄積し、
    前記温度調節手段によって前記筐体内の雰囲気温度が一定となるように調節しながら、前記各センサユニットに対して前記測定処理を実行することを特徴とする測定方法。
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