JP2006258646A - サンプルループカートリッジ及び送液装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 サンプルループ内でのコンタミネーションを防止することができる送液装置を提供する。
【解決手段】 送液ヘッド51は、サンプルループ110を収容したカートリッジ100と、このカートリッジ100を着脱自在に保持するヘッド本体104とから構成されている。サンプルループ110の一端は、ノズル基部111に接続され、他端は、コネクタ113に接続されている。コネクタ113は、カートリッジ100がヘッド本体104に取り付けられた際に、ヘッド本体104に設けられたコネクタ120と嵌合する。コネクタ120には、シリンジポンプへと通じる送液チューブ70が接続されている。サンプルループ110を容易に交換できる構成としたので、測定毎にカートリッジ100を交換すれば、コンタミネーションが確実に防止される。
【選択図】 図5

Description

本発明は、長尺なチューブを巻きまわして形成されるサンプルループを収容するサンプルループカートリッジと、このサンプルループカートリッジを用いた送液装置に関する。
タンパク質やDNAなどの生化学物質間における相互作用の測定や、薬品のスクリーニングなどを行う際に、全反射減衰を利用して試料の反応を測定する測定装置が知られている。
このような全反射減衰を利用した測定装置の1つに、表面プラズモン共鳴(Surface Plasmon Resonance)現象を利用した測定装置(以下、SPR測定装置と称す)が、例えば、特許文献1や2などで知られている。なお、表面プラズモンとは、金属中の自由電子が集団的に振動することによって生じ、その金属の表面に沿って進む自由電子の粗密波である。
例えば、Kretschmann配置を採用したSPR測定装置では、透明な誘電体(以下、プリズムと称す)上に形成された金属膜の表面をセンサ面として、このセンサ面上で試料を反応させた後、プリズムを介してセンサ面の裏面側から全反射条件を満たすように金属膜を照射し、その反射光を測定している。
全反射条件を満たすように金属膜に照射された光のうち、エバネッセント波と呼ばれるわずかな光は、反射せずに金属膜内を透過してセンサ面側に染み出す。この際、エバネッセント波の振動数と表面プラズモンの振動数とが一致するとSPRが発生し、反射光の強度を大きく減衰させる。SPR測定装置は、この反射光の減衰を捉えることにより、センサ面上の試料の反応状況を測定する。
タンパク質やDNAなどの生体試料は、乾燥による変性や失活を防ぐため、生理的食塩水や純水、または各種のバッファ液などの溶媒に溶かされた試料溶液として扱われることが多い。特許文献1記載のSPR測定装置は、こうした生体試料の相互作用などを調べるものであり、センサ面の上には試料溶液を送液するための流路が設けられる。また、センサ面にはリガンドとなる試料を固定させるためのリンカー膜が設けられており、流路にリガンド溶液を注入してリンカー膜にリガンドを固定(固定工程)させた後、アナライト溶液を注入してリガンドとアナライトとを接触(測定工程)させることにより、その相互作用を調べている。
また、特許文献2記載のSPR測定装置は、可撓性のある長尺な送液チューブを巻きまわして形成される、いわゆるサンプルループを有している。ポンプによって容器から吸引される液体は、このサンプルループに一時的に貯留される。これにより、例えば、試料溶液とバッファ液などといった異なる液体を吸引した際に、これらの液体を混合することなく貯留して、連続的にセンサ面に送液することを可能にしている。
特許第3294605号公報 特開2003−114238号公報
しかしながら、試料溶液中に溶解した試料は、サンプルループに貯留された際に、その内壁面に吸着して、試料溶液を流路に送液した後にもサンプルループ内に残留してしまうことがある。こうした残留試料が、次の試料溶液を貯留した際に内壁面から剥がれ落ち、その試料溶液に混入すると、測定精度を低下させる要因となる(いわゆる、コンタミネーション)。
そのため、異なる試料溶液を貯留する毎(測定毎)に、例えば、洗浄液をサンプルループに注入するなどして内部を洗浄してもよいが、洗浄液を流してサンプルループの洗浄を行ったとしても、吸着した残留試料がどの程度洗浄されているかを、定量的に検査する術がないという問題がある。この問題の解決策として、測定毎にサンプルループを新品に交換することも考えられるが、特許文献2記載のSPR測定装置は、サンプルループが装置内に組み込まれているため、取り外しが難しく測定時間の大幅な延長が懸念される。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであって、測定時間を延長させることなく、サンプルループでのコンタミネーションを防止することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のサンプルループカートリッジは、長尺なチューブを巻きまわして形成され、ポンプの駆動に応じてノズルから吸引される生化学反応を調べるための試料溶液を一時的に貯留するサンプルループと、このサンプルループを収容するとともに、前記サンプルループの一端と前記ノズルとを着脱自在に接続する第1接続部と、前記サンプルループの他端と前記ポンプとを着脱自在に接続する第2接続部とが形成されたケースとからなることを特徴とする。
また、本発明の送液装置は、ポンプと、このポンプの駆動に応じて前記試料が溶解した試料溶液を吸排液するノズルとを備え、このノズルから前記ポンプへと至る送液経路上に、請求項1記載のサンプルループカートリッジを着脱自在に設けたことを特徴とする。
なお、前記サンプルループカートリッジは、前記試料溶液を保管する容器と前記試料の反応を検出するためのセンサ面が形成されたセンサユニットとの間で前記ノズルを移動させるヘッド部に着脱自在に保持されることが好ましい。
また、前記サンプルループが貯留した前記試料溶液を、一定の温度に保つ温度調節手段を設けるようにしてもよい。この際、温度調節手段は、前記ケースの内部に熱媒体を循環させる循環手段と、前記熱媒体を加熱又は冷却する加熱又は冷却手段とからなることが好ましい。
また、洗浄液を保管する洗浄液用タンクと、この洗浄液用タンクを前記送液経路に接続する洗浄液用配管と、前記洗浄液用タンクから前記ポンプに至る洗浄液供給経路と前記送液経路とで選択的に経路の切り替えを行う経路切替手段と、前記洗浄液供給経路を選択して前記ポンプに前記洗浄液を吸引させた後、前記送液経路に切り替えて吸引した前記洗浄液を前記ノズルから排出することにより、前記送液経路の洗浄を行う送液制御手段とを設けるようにしてもよい。
さらに、前記サンプルループの長さ、内径、材質のいずれかが異なる複数種類の前記サンプルループカートリッジを予め用意しておき、送液する前記試料溶液の種類に応じて適切な前記サンプルループカートリッジを取り付けるようにすることが好ましい。
本発明によれば、サンプルループをケースに収容し、第1接続部、及び第2接続部を介して着脱自在なサンプルループカートリッジとしたので、このサンプルループカートリッジを用いた送液装置では、サンプルループの交換を容易に行うことができる。交換による測定時間の延長を気にする必要がないので、例えば、コンタミネーションの発生が懸念される試料を送液する毎にサンプルループカートリッジの交換を行うことで、サンプルループにおけるコンタミネーションを確実に防止することができる。
図1に示すように、SPRを利用した測定方法は、大きく分けて、固定工程と、測定処工程(データ読み取り工程)と、データ解析工程との3つの工程からなる。SPR測定装置は、固定工程を行う固定機10と、測定工程を行う測定機11と、測定機11によって得られたデータを解析するデータ解析機とからなる。
測定は、SPRセンサであるセンサユニット12を用いて行われる。センサユニット12は、一方の面がSPRが発生するセンサ面13aとなる金属膜13と、このセンサ面13aの裏面の光入射面13bと接合されるプリズム14と、前記センサ面13aと対向して配置され、リガンドやアナライトが送液される流路16が形成された流路部材41とを備えている。
金属膜13としては、例えば、金や銀が使用され、その膜厚は、例えば、50nmである。この膜厚は、金属膜の素材、照射される光の発光波長などに応じて適宜選択される。プリズム14は、その上面に前記金属膜13が形成される透明な誘電体であり、光入射面13bに向けて、全反射条件を満たすように照射された光を集光する。流路16は、略U字形に屈曲された送液管であり、液体を注入する注入口16aと、それを排出する排出口16bとを持っている。流路16の管径は、例えば、約1mm程度であり、注入口16aと排出口16bの間隔は、例えば、約10mm程度である。
また、流路16の底部は、開放されており、この開放部位はセンサ面13aによって覆われて密閉される。これら流路16とセンサ面13aによってセンサセル17が構成される。
固定工程は、センサ面13aにリガンドを固定する工程である。固定工程は、センサユニット12を固定機10にセットして行われる。固定機10には、1対のピペット19a,19bからなるピペット対19が設けられている。ピペット対19は、各ピペット19a,19bが、注入口16aと排出口16bのそれぞれに挿入される。各ピペット19a,19bは、それぞれが流路16への液体の注入と、流路16からの吸い出しを行う機能を備えており、一方が注入動作を行っているときには、他方が吸い出し動作を行うというように、互いに連動する。このピペット対19を用いて、注入口16aから、リガンドを溶媒に溶かしたリガンド溶液21が注入される。
センサ面13aのほぼ中央部には、リガンドと結合するリンカー膜22が形成されている。このリンカー膜22は、センサユニット12の製造段階において予め形成される。リンカー膜22は、リガンドを固定するための固定基となるので、固定するリガンドの種類に応じて適宜選択される。
リガンド溶液21を注入するリガンド固定化処理を行う前に、前処理として、まず、リンカー膜22に対して、固定用バッファ液を送液してリンカー膜22を湿らせた後、リンカー膜22へリガンドが結合しやすくするためにリンカー膜22の活性化処理が施される。例えば、アミンカップリング法では、リンカー膜22としてカルボキシメチルデキストランが使用され、リガンド内のアミノ基をこのデキストランに直接共有結合させる。この場合の活性化液としては、N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドヒドロクロリド(EDC)とN−ヒドロキシコハク酸イミド(NHS)との混合液が使用される。この活性化処理の後、固定用バッファによって流路16が洗浄される。
固定用バッファや、リガンド溶液21の溶媒(希釈液)としては、例えば、各種のバッファ液(緩衝液)の他、生理的食塩水に代表される生理的塩類溶液や、純水が使用される。これらの各液の種類、pH値、混合物の種類及びその濃度等は、リガンドの種類に応じて適宜決められる。例えば、リガンドとして生体物質を使用する場合には、pHを中性付近に調整した生理的食塩水が使用される場合が多い。しかし、上記アミンカップリング法では、リンカー膜22は、カルボキシメチルデキストランにより負(マイナス)に帯電するので、このリンカー膜22と結合しやすいようにタンパク質を陽(プラス)に帯電させるため、生理的とはいえない高濃度のリン酸塩を含む緩衝作用の強いリン酸緩衝溶液(PBS:phosphatic−buffered,saline)などが使用される場合もある。
こうした活性化処理及び洗浄が行われた後、センサセル17へリガンド溶液21が注入されてリガンド固定化処理が行われる。リガンド溶液21が流路16へ注入されると、溶液中で拡散しているリガンド21aが徐々にリンカー膜22へ近づいて、結合する。こうしてセンサ面13aにリガンド21aが固定される。固定化には、通常、約1時間程度かかり、この間、センサユニット12は、温度を含む環境条件が所定の条件に設定された状態で、保管される。なお、固定化が進行している間、流路16内のリガンド溶液21を静置しておいてもよいが、流路16内のリガンド溶液21を攪拌して流動させることが好ましい。こうすることで、リガンドとリンカー膜22との結合が促進され、リガンドの固定量を増加させることができる。
センサ面13aへのリガンド21aの固定化が完了すると、前記流路16からリガンド溶液21が排出される。リガンド溶液21は、ピペット19bによって吸い出されて排出される。固定化が完了したセンサ面13aは、流路16へ洗浄液が注入されて洗浄処理が行われる。この洗浄後、必要に応じて、ブロッキング液を流路16へ注入して、リンカー膜22のうち、リガンドが結合しなかった反応基を失活させるブロッキング処理が行われる。ブロッキング液としては、例えば、エタノールアミン−ヒドロクロライドが使用される。このブロッキング処理の後、再び流路16が洗浄される。この後、後述するように、流路16には、乾燥防止液が注入される。こうして、センサユニット12は、センサ面13aが乾燥防止液に浸された状態で、測定までの間保管される。
測定工程は、センサユニット12を測定機11にセットして行われる。測定機11には、ノズル26が設けられており、このノズル26を用いて、注入口16aから流路16への各種の液が吐出されて流路16への注入が行われる。
測定(データ読み取り)工程では、まず、流路16へ測定用バッファが注入される。この後、アナライトを溶媒に溶かしたアナライト溶液27が所定量注入される。流路16内の測定用バッファは、アナライト溶液27によって押し出されて排出される。アナライト溶液27を流路16内で所定時間滞留させ、この後、再び測定用バッファが注入される。排出口16bから排出された廃液(使用済みのアナライト溶液及び測定用バッファ)は、吸引管30によって吸引されて回収される。なお、最初に測定用バッファを注入する前に、一度流路16の洗浄を行ってもよい。
データの読み取りは、基準となる信号レベルを検出するために、最初に測定用バッファを注入した直後から開始され、アナライト溶液27の注入後、再び測定用バッファが注入されるまでの間行われる。これにより、基準レベル(ベースライン)の検出、アナライトとリガンドの反応状況(結合状況)、測定用バッファ注入による結合したアナライトとリガンドの脱離までのSPR信号を測定することができる。
測定用バッファや、アナライト溶液27の溶媒(希釈液)としては、例えば、各種のバッファ液(緩衝液)の他、生理的食塩水に代表される生理的塩類溶液や、純水が使用される。これらの各液の種類、pH値、混合物の種類及びその濃度等は、リガンドの種類に応じて適宜決められる。例えば、アナライトを溶けやすくするために、生理的食塩水にDMSO(ジメチル−スルホ−オキシド)を含ませてもよい。このDMSOは、信号レベルに大きく影響する。上述したとおり測定用バッファは基準レベルの検出に用いられるので、アナライトの溶媒中にDMSOが含まれる場合には、そのDMSO濃度と同程度のDMSO濃度を持つ測定用バッファを使用することが好ましい。
なお、アナライト溶液27は、長期間(例えば、1年)保管されることも多く、そうした場合には、経時変化によって、初期のDMSO濃度と測定時のDMSO濃度との間に濃度差が生じてしまう場合がある。厳密な測定を行う必要がある場合には、こうした濃度差をアナライト溶液27を注入したときの参照信号の信号レベルから推定し、測定データに対して補正(DMSO濃度補正)が行われる。
ここで、参照信号(ref信号)とは、センサ面上に設けられリガンドが固定されない参照領域に対応するSPR信号であり、リガンドが固定されアナライトとの反応を生じる測定領域の測定信号(act信号)と比較参照される信号である。測定に際しては、前記測定信号と参照信号の2つの信号が検出され、データ解析に際しては、例えば、それら2つのSPR信号の差分を取り、これを測定データとして解析がなされる。こうすることで、例えば、複数のセンサセル間の個体差や、液体の温度変化など、外乱に起因するノイズをキャンセルすることが可能となり、S/N比の良好な信号が得られるようにしている。
DMSO濃度補正のための補正データは、アナライト溶液27を注入する前に、DMSO濃度が異なる複数種類の測定用バッファをセンサセル17に注入して、このときのDMSO濃度変化に応じた、ref信号のレベルとact信号のレベルのそれぞれの変化量を調べることにより求められる。
測定部31は、照明部32と検出器33からなる。上述したとおり、リガンドとアナライトの反応状況は、共鳴角(光入射面に対して照射された光の入射角)の変化として顕れるので、照明部32は、全反射条件を満足する様々な入射角の光を光入射面13bに対して照射する。照明部32は、例えば、光源34と、集光レンズ、拡散板、偏光板を含む光学系36とからなり、配置位置および設置角度は、照明光の入射角が、上記全反射条件を満足するように調整される。
光源34としては、例えば、LED(Light Emitting Diode),LD(Laser Diode),SLD(Super Luminescent Diode)などの発光素子が使用される。こうした発光素子を1個使用し、この単一光源から1つのセンサセルに向けて光が照射される。なお、複数のセンサセルを同時に測定するような場合には、単一光源からの光を分光して複数のセンサセルに照射してもよいし、各センサセルに対して発光素子が1つずつ割り当てられるように複数の発光素子を並べて使用してもよい。拡散板は、光源34からの光を拡散して、発光面内の光量ムラを抑える。偏光板は、照射光のうち、SPRを生じさせるp偏光のみを通過させる。なお、LDを使用する場合など、光源が発する光線自体の偏光の向きが揃っている場合には、偏光板は不要である。また、偏光が揃っている光源を使用した場合でも、拡散板を通過することにより、偏光の向きが不揃いになってしまう場合には、偏光板を使用して偏光の向きが揃えられる。こうして拡散および偏光された光は、集光レンズによって集光されてプリズム14に照射される。これにより、光強度にバラツキがなく様々な入射角を持つ光線を光入射面13bに入射させることができる。
検出器33は、光入射面13bで反射する光を受光して、その光強度に応じたレベルの電気信号を出力する。光入射面13bには、様々な角度で光線が入射するので、光入射面13bでは、それらの光線が、それぞれの入射角に応じて様々な反射角で反射する。検出器33は、これらの様々な反射角の光線を受光する。センサ面13a上の媒質に変化が生じると屈折率が変化して、光強度が減衰する反射角も変化する。センサ面13a上にアナライトを送液すると、アナライトとリガンドの反応状況に応じて共鳴角が変化するため、光強度が減衰する反射角も変化する。
検出器33は、例えば、CCDエリアセンサやフォトダイオードアレイが使用され、光入射面13bにおいて様々な反射角で反射する反射光を受光し、それらを光電変換してSPR信号として出力する。リガンドとアナライトの反応状況は、この受光面内における反射光の減衰位置の推移として顕れる。例えば、アナライトがリガンドと接触する前後では、センサ面13a上の屈折率が異なり、SPRが発生する共鳴角が変化する。そして、アナライトがリガンドと接触して反応を開始すると、それに応じて反射光の共鳴角が変化を開始して、前記受光面内における反射光の減衰位置が移動し始める。こうして得た反応状況を表すSPR信号が、データ解析機に出力される。データ解析工程では、測定機11で得たSPR信号を解析して、リガンドとアナライトの相互作用を分析する。
なお、測定部31の構成が明確になるように、便宜的に、図1では、光入射面13bへの入射光線およびそこで反射する反射光線の向きが、流路16内の液体の流れ方向と平行になるように、照明部32および検出器33を配置した形態で示しているが、実際には、入射光線および反射光線の向きが、前記流れ方向と直交する方向に照射されるように、照明部32および検出器33が配置される。もちろん、測定部31をこの図1に示しているように配置して測定してもよい。
図2は、センサユニット12の分解斜視図である。センサユニット12は、流路16が形成される流路部材41と、上面に金属膜13が形成されたプリズム14と、流路部材41を、その底面をプリズム14の上面と接合させた状態で、保持する保持部材42と、保持部材42の上方に配置される蓋部材43とからなる。
流路部材41には、例えば、3つの流路16が形成されている。流路部材41は、長尺状をしており、3つの流路16は、その長手方向に沿って配列されている。この流路16は、その底面に接合される金属膜13とともにセンサセル17(図1参照)を構成する。そのため、流路部材41は、金属膜13との密着性を高めるために、弾性部材、例えば、ゴムや、PDMS(ポリジメチルシロキサン)で形成されている。これにより、流路部材41の底面をプリズム14の上面に圧接すると、流路部材41が弾性変形して金属膜13との接合面の隙間が埋められて、各流路16の開放された底部がプリズム14の上面によって水密に覆われる。なお、本例では、流路16の数が3つの例で説明したが、もちろん、流路16の数は、3つに限らず、1つまたは2つであってもよいし、4つ以上でもよい。
プリズム14には、その上面に、蒸着によって金属膜13が形成される。この金属膜13は、流路部材41に形成された複数の流路16と対向するように短冊状に形成される。さらに、この金属膜13の上面(センサ面13a)には、各流路16に対応する部位に、リンカー膜22が形成される。また、プリズム14の長手方向の両側面には、保持部材42の係合部42aと係合する係合爪14aが設けられている。これらの係合により、流路部材41が保持部材42とプリズム14とによって挟み込まれ、その底面とプリズム14の上面とが圧接した状態で保持される。こうして、流路部材41、金属膜13およびプリズム14が一体化される。
また、プリズム14の短辺方向の両端部には、突部14bが設けられている。この突部14bは、複数のセンサユニット12をホルダに収容する際に、ホルダ内の所定の収納位置に位置決めするためのものである。
保持部材42の上部には、各流路16の注入口16aに対応する位置に、ピペットの先端が進入する受け入れ口42bが形成されている。受け入れ口42bは、ピペットから吐出される液体が各注入口16aへ導かれるように、漏斗形状をしている。また、各流路16の排出口16bに対応する位置には、流路16を通過して排出口16bから排出された排液を滞留させることが可能な液溜部42dが形成されている。液溜部42dは、排出口16bから排液を一時的に滞留させることでそれがセンサユニット12の周辺に飛散してしまうことを防止する。この液溜部42dには、固定時には、ピペット19bが挿入され、測定時には吸引管30が挿入される。この液溜部42dへ排出された液体は、これらによって吸引されて回収される。
なお、固定工程において、液溜部42dにリガンド溶液を滞留させ、これを流路16へ逆流させることにより再度センサ面13aに送液してもよい。こうすると、流路16内のリガンド溶液の流動性が高まり固定効率を向上させることができる。
保持部材42が流路部材41を挟み込んでプリズム14と係合すると、受け入れ口42bの下面は、注入口16aと接合して流路16の注入口16aと接続され、他方、液溜部42dは、排出口16bと接合して排出口16bと接続される。
また、各受け入れ口42bと各液溜部42dの両脇には、円筒形のボス42cが設けられている。これらのボス42cは、蓋部材43に形成された穴43aと嵌合して、蓋部材43を位置決めするためのものである。蓋部材43は、受け入れ口42bおよびボス42cに対応する位置に穴が空けられた両面テープ44によって、保持部材42の上面に貼り付けられる。
蓋部材43は、流路16に通じる受け入れ口42b及び液溜部42dを覆うことで、流路16内の液体の蒸発を防止する。蓋部材43は、弾性部材、例えば、ゴムやプラスチックで形成されており、受け入れ口42bと液溜部42dに対応する位置に、十字形のスリット43bが形成されている。蓋部材43は、流路16内の液体の蒸発を防止するためのものであるから、受け入れ口42b及び液溜部42dを覆う必要があるが、完全に覆ってしまっては、ピペットや吸引管を挿入することができない。そこで、スリット43bを形成することで、ピペットや吸引管の挿入を可能とするとともに、ピペットや吸引管を挿入していない状態では、受け入れ口42b及び液溜部42dが塞がれるようにしている。スリット43bは、ピペットや吸引管が押し込まれると、スリット43bの周辺が弾性変形して、スリット43bの口が大きく開いて、ピペットや吸引管を受け入れる。そして、ピペットや吸引管を抜くと、弾性力によってスリット43bが初期状態に復帰して、受け入れ口42b及び液溜部42dを塞ぐ。
図3は、測定機11の構成を概略的に示す説明図である。測定機11は、センサユニット12に全反射条件を満足する光を照射して、センサ面13aでの試料の反応状況を測定する測定部31と、センサユニット12の流路16に種々の液体を送り込む送液機構(送液装置)50とから構成されている。また、測定機11内には、送液機構50が送る各液体のぞれぞれを個別に保管するタンク(容器)80〜84、送液機構50の送液経路を洗浄する洗浄液を保管する洗浄液用タンク85、及びこれらの液体を排出する廃液タンク86、87が載置されている。
各タンク80〜84に保管される液体としては、例えば、DMSO濃度補正に用いられる補正用バッファ液、基準レベルの検出に用いられる基準バッファ液、リンカー膜22に固定したリガンドと反応させるアナライトが溶解したアナライト溶液、リガンドと反応したアナライトを解離させる解離バッファ液などがある。
測定部31は、前述したように、全反射条件を満足する様々な入射角の光を光入射面13bに対して照射する照明部32と、光入射面13bで反射する光を受光して、その光強度に応じたレベルの電気信号を出力する検出器33とからなる。
送液機構50には、ノズル26と吸引管30とを有する送液ヘッド(ヘッド部)51と、この送液ヘッド51を前後左右上下の3軸方向に移動させるヘッド移動機構52と、ノズル26に液体を吸引・吐出させるシリンジポンプ(ポンプ)53と、排出口16bから排出される液体を吸引管30に吸引させる排出ポンプ54と、送液経路の切り替えを行う三方弁(経路切替手段)55と、これらの各部を統括的に制御するコントローラ(送液制御手段)56とが設けられている。
送液機構50は、コントローラ56の制御の下、ヘッド移動機構52を駆動して送液ヘッド51を各タンク80〜84に移動させ、ノズル26から各タンク80〜84が保管する液体を吸引する。吸引した液体を保持した状態で送液ヘッド51をセンサユニット12に移動させ、保持した液体を流路16に吐出する。また、これと同時に排出ポンプ54を駆動して排出口16bから排出される液体を吸引管30で吸引し、廃液タンク87に排出する。
三方弁55には、シリンジポンプ53と、送液ヘッド51に通じる送液チューブ70と、洗浄液用タンク85に通じる送液チューブ(洗浄液用配管)71とが接続されている。図4に示すように、三方弁55の内部には、90°屈曲した管路55aが設けられている。管路55aは、軸55bを中心にして、送液チューブ70とシリンジポンプ53とを流通させる第1位置(図4(a)参照)と、送液チューブ71とシリンジポンプ53とを流通させる第2位置(図4(b)参照)との間で回動し、送液経路を選択的に切り替える。また、三方弁55は、バルブドライバ57を介してコントローラ56に接続されており、このコントローラ56からの指示に基づいて送液経路の切り替えを行う。
シリンジポンプ53は、中空円筒状のシリンダ60と、このシリンダ60に嵌入するピストン61と、このピストン61をスライド移動させるスライド機構62とからなる。スライド機構62は、ポンプドライバ58を介してコントローラ56に接続されており、このコントローラ56からの指示に基づいて、ピストン61を矢線Aで示す吸引方向と矢線Bで示す吐出方向とにスライド移動させる。ピストン61がスライド移動すると、シリンダ60内部の容積が変動する。なお、スライド機構62には、例えば、ソレノイドなどのアクチュエータや、ラックアンドピニオンなどの周知の機構を用いればよい。
送液チューブ70は、送液ヘッド51を介してノズル26に通じている。三方弁55の管路55aが第1位置にある際に、ピストン61をスライド移動させると、シリンダ60の容積変動がノズル26に伝わり、ノズル26による液体の吸引・吐出が行われる。一方、三方弁55の管路55aが第2位置にある際に、ピストン61を吸引方向にスライド移動させると、シリンダ60内に洗浄液が吸引される。洗浄液を吸引した状態で三方弁55の管路55aを第1位置に切り替え、ピストン61を吐出方向にスライド移動させることで、洗浄液がノズル26から排出され、送液チューブ70からノズル26に至る送液経路が洗浄される。
排出ポンプ54には、吸気管30に通じる送液チューブ72と、廃液タンク87に通じる送液チューブ73とが接続されており、流路16の排出口16bから排出される液体を吸引して廃液タンク87に排出する。また、排出ポンプ54は、ポンプドライバ58を介してコントローラ56に接続されており、このコントローラ56によって駆動及び停止が制御される。この排出ポンプ54には、例えば、プランジャーポンプや遠心ポンプなどといった一般的な送液用のポンプを用いればよい。なお、送液ヘッド51に接続される送液チューブ70、及び72は、ヘッド移動機構52による送液ヘッド51の移動を許容するため、可撓性を有している。
図5に示すように、送液ヘッド51は、中空状のケース102の内部にサンプルループ110を収容したカートリッジ(サンプルループカートリッジ)100と、このカートリッジ100を着脱自在に保持するヘッド本体104とから構成されている。ヘッド本体104には、図示せぬ保持機構が設けられており、底面側から取り付けられるカートリッジ100が簡単に脱落することを防止する。なお、保持機構には、例えば、開放された底面を覆う蓋状のものや、側面や上面からカートリッジ100を係止するものなどといった周知の機構を用いればよい。
ノズル26は、着脱自在なチップ状に形成されており、ケース102の底面に形成されたノズル基部(第1接続部)111に取り付けられる。ノズル26は、各タンク80〜84に保管された各液体を吸引する際に、これらの液体と直接接触する。そのため、吸引する液体毎にノズル26を交換して、各液体が混ざり合うことを防止する。また、ノズル26は、ノズル基部111との機械的な嵌め合いでカートリッジ100に取り付けられる。カートリッジ100には、取り付けられたノズル26を押し下げて外すリリース機構(図示は省略)が設けられている。
サンプルループ110は、可撓性を有する長尺なチューブを巻きまわして形成され、ノズル26が吸引した各液体を一時的に貯留する。サンプルループ110の一端は、ノズル基部111に接続され、他端は、ケース102の上面に設けられたコネクタ(第2接続部)113に接続される。コネクタ113は、カートリッジ100がヘッド本体104に取り付けられた際に、ヘッド本体104に設けられたコネクタ120に嵌合する。コネクタ120には、送液チューブ70が接続されており、各コネクタ113、120を介して、サンプルループ110と送液チューブ70とが接続される。これにより、ノズル26からシリンジポンプ53に至る送液経路が形成される。
サンプルループ110は、例えば、内径0.5mmで2m程度の長さを有し、その長さに応じて各タンク80〜84に保管された異なる複数の液体を同時に貯留する。なお、サンプルループ110の長さや内径は、貯留する液体の量に応じて適宜決めればよい。また、長さや内径、及び材質などの異なるサンプルループ110を収容した複数種類のカートリッジ100を予め用意しておき、送液する液体の種類や量などに応じて適切なものをヘッド本体104に取り付けるようにしてもよい。
また、サンプルループ110に異なる種類の液体を同時に貯留する際には、図5に示すように、各液体の間に空気140が注入され、各液体がサンプルループ110内で混ざり合うことが防止(いわゆる、エアセパレート)される。
ヘッド本体104の外面には、板部106が形成されており、この板部106に吸引管30とこれに接続する送液チューブ72とが取り付けられる。また、吸引管30は、ノズル26がセンサユニット12の受け入れ口42bに進入した際に、液溜部42dに達するように位置が合わせられている。
また、送液ヘッド51には、温度調節された水をケース102の内部で循環させることにより、サンプルループ110が貯留した液体の温度を、一定に保つように調節する温度調節器(温度調節手段)90が接続される。温度調節器90は、熱媒体としての水を加熱又は冷却するペルチエ素子(加熱又は冷却手段)91と、この水を循環させる循環ポンプ(循環手段)92とからなる、いわゆる熱交換器である。送液ヘッド51と温度調節器90とは、2本の送液チューブ94、95を介して接続されており、各送液チューブ94、95の端部には、コネクタ121が設けられている。コネクタ121は、カートリッジ100が取り付けられた際に、ケース102の上面に形成されたコネクタ114と嵌合する。コネクタ114には、コネクタ121と嵌合した際に、各送液チューブ94、95のそれぞれと接続する供給口115と排出口116とが設けられている。
温度調節器90は、循環ポンプ92を駆動してペルチエ素子91が温度調節した水を供給口115からケース102の内部に注入し、排出口116から吸引して循環させることにより、サンプルループ110が貯留した液体の温度を一定に保つ。
次に、図6に示すフローチャートを参照しながら、本実施形態の作用について説明する。測定工程を開始する際には、まず送液ヘッド51にカートリッジ100が取り付けられているか否かを確認し、取り付けられていない場合には、カートリッジ100の取り付けを行う。
オペレータからの測定開始指示が入力されると、温度調節器90が起動し、ペルチエ素子91により温度調節された水が送液ヘッド51内のカートリッジ100と温度調節器90との間で循環を始める。また、これと同時に、コントローラ56は、三方弁55を第2位置に切り替え、スライド機構62を駆動してピストン61を吸引方向にスライド移動させ、シリンダ60内に洗浄液を吸引する。この後、三方弁55を第1位置に切り替えてピストン61を吐出方向にスライド移動させ、シリンダ60内の洗浄液を、送液チューブ70からノズル26までの送液経路に充填する。
洗浄液を送液経路内に充填した後、コントローラ56は、ヘッド移動機構52を駆動して送液ヘッド51を各タンク80〜84に移動させ、それぞれの液体の吸引を行う。このように、予め送液経路内に洗浄液を充填した状態で各液体の吸引を行うことで、吸引した各液体を吐出した際に、再び洗浄液がノズル26に達するので、各液体の吐出と、送液経路の洗浄とを同時に行うことができる。
各液体は、例えば、解離バッファ液、アナライト溶液、基準バッファ液、第1補正バッファ液、第2補正バッファ液の順に吸引される。吸引された各液体は、サンプルループ110に貯留され、温度調節器90によりケース102内を循環する水によって、一定の温度に保たれる。また、コントローラ56は、送液ヘッド51が各タンク80〜84を移動する間に、空気140(図5参照)を吸引させ、各液体がサンプルループ110内で混ざり合うことを防止する。
各液体の吸引を行った後、コントローラ56は、送液ヘッド51をセンサユニット12に移動させ、測定対象となるセンサセル17の流路16にノズル26と吸引管30とを挿入する。送液ヘッド51を移動させたコントローラ56は、ポンプドライバ58を介して排出ポンプ54を駆動させ、吸引管30による液体の排出を準備させるとともに、測定部31によるデータの読み取りを開始させる。なお、排出ポンプ54の駆動は、このタイミングに限らず、オペレータからの測定開始指示が入力された時点などで駆動させるようにしてもよい。
排出ポンプ54の駆動と測定部31のデータ読み取りとを開始させたコントローラ56は、サンプルループ110に貯留させた各液体を、流路16に吐出する。流路16の注入口16aから注入される各液体は、送液ヘッド51が吸引した順番とは逆に、第2補正バッファ液、第1補正バッファ液、基準バッファ液、アナライト溶液、解離バッファ液の順にリンカー膜22を通過する。これにより、測定部31は、DMSO濃度補正用の信号と、基準レベルの信号と、リガンドとアナライトとの反応状況の信号と、アナライトの解離反応の信号とを取得する。また、排出口16bから溢れて液溜部42dに滞留する各液体は、吸引管30によって吸引され、廃液タンク87に排出される。
コントローラ56は、サンプルループ110が貯留した各液体を全て吐出し、流路16内の液体を吸引管30が吸引したことを確認した後、排出ポンプ54の駆動と測定部31のデータ読み取りとを停止させる。この後、コントローラ56は、送液ヘッド51を廃液タンク86に移動させ、送液経路に予め充填されていた洗浄液を排出する。以上により、一つのセンサセル17に対する測定工程が終了する。
アナライト溶液中に溶解したアナライトは、サンプルループ110に貯留された際に、サンプルループ110の内壁面に付着し、コンタミネーションの要因となることがある。このコンタミネーションを防止するため、必要に応じてカートリッジ100の交換が行われる。内壁面への付着の起こりやすさは、アナライトの種類によって異なるため、カートリッジ100を交換するタイミングは、送液するアナライトの種類に応じて適宜判断すればよい。例えば、付着の可能性が低いアナライトであれば1日に1回程度交換を行えばよいし、付着の可能性が高いアナライトであれば測定毎に交換を行えばよい。
また、カートリッジ100の交換を行わずに複数回の測定を連続して行う際には、測定工程の最後に洗浄液の排出を行うことなく、洗浄液を複数回使い回してから排出するようにしてもよい。
このように本実施形態によれば、サンプルループ110をカートリッジ100のケース102に収容して、ヘッド本体104に着脱自在に保持させるようにしたので、サンプルループ110の交換を容易に行うことができる。これにより、例え測定毎にサンプルループ110の交換を行ったとしても、交換によって測定時間が大幅に延長されることはない。
なお、上記実施形態では、カートリッジ100にノズル26を設ける構成としたが、これに限ることなく、図7に示すような構成としてもよい。図7のカートリッジ150では、サンプルループ110の両端を、ぞれぞれコネクタ113、152に接続している。コネクタ113は、カートリッジ150がヘッド本体154に取り付けられた際に、ヘッド本体154に設けられたコネクタ120と嵌合し、サンプルループ110と送液チューブ70とを接続させる。一方、コネクタ152は、カートリッジ150がヘッド本体154に取り付けられた際に、ヘッド本体154に設けられたコネクタ156と嵌合する。コネクタ156には、ヘッド本体154に設けられたノズル基部111に通じる配管158が接続されている。これにより、カートリッジ150をヘッド本体154に取り付けることで、ノズル26からシリンジポンプ53に至る送液経路が形成される。
このように構成されたカートリッジ150では、送液ヘッド51に限ることなく、シリンジポンプ53に至る送液経路上の任意の位置に取り付けを行うことができる。但し、図5に示すように、カートリッジ100を送液ヘッド51に取り付け、さらにノズル26をカートリッジ100に設けることで、サンプルループ110からノズル26に至る送液経路でのコンタミネーションをも防止することができる。
なお、上記実施形態では、全反射減衰を利用した測定装置の一例として、SPR測定装置を示したが、全反射減衰を利用した測定装置としては、この他に、例えば、漏洩モードセンサが知られている。漏洩モードセンサは、誘電体と、この上に順に層設されたクラッド層と光導波層とによって構成された薄膜とからなり、この薄膜の一方の面がセンサ面となり、他方の面が光入射面となる。光入射面に全反射条件を満たすように光を入射させると、その一部が前記クラッド層を透過して前記光導波層に取り込まれる。そして、この光導波層において、導波モードが励起されると、前記光入射面における反射光が大きく減衰する。導波モードが励起される入射角は、SPRの共鳴角と同様に、センサ面上の媒質の屈折率に応じて変化する。この反射角の減衰を検出することにより、前記センサ面上の化学反応が測定される。
SPR測定方法の説明図である。 センサユニットの構成を示す分解斜視図である。 測定機の構成を概略的に示す説明図である。 三方弁の内部構造を示す説明図である。 送液ヘッドの構成を示す説明図である。 測定工程の手順を示すフローチャートである。 送液ヘッドの他の構成例を示す説明図である。
符号の説明
11 測定機
12 センサユニット
13 金属膜
13a センサ面
16 流路
17 センサセル
26 ノズル
50 送液機構(送液装置)
51 送液ヘッド(ヘッド部)
53 シリンジポンプ(ポンプ)
56 コントローラ(送液制御手段)
70 送液チューブ
71 送液チューブ(洗浄液用配管)
85 洗浄液用タンク
90 温度調節器(温度調節手段)
91 ペルチエ素子(加熱又は冷却手段)
92 循環ポンプ(循環手段)
100 カートリッジ(サンプルループカートリッジ)
102 ケース
110 サンプルループ
111 ノズル基部(第1接続部)
113 コネクタ(第2接続部)

Claims (7)

  1. 長尺なチューブを巻きまわして形成され、ポンプの駆動に応じてノズルから吸引される生化学反応を調べるための試料溶液を一時的に貯留するサンプルループと、
    このサンプルループを収容するとともに、前記サンプルループの一端と前記ノズルとを着脱自在に接続する第1接続部と、前記サンプルループの他端と前記ポンプとを着脱自在に接続する第2接続部とが形成されたケースとからなることを特徴とするサンプルループカートリッジ。
  2. 試料の反応を検出するためのセンサ面が形成されたセンサユニットがセットされ、ポンプと、このポンプの駆動に応じて前記試料が溶解した試料溶液を吸排液するノズルとによって前記センサ面に前記試料溶液を送り込む送液装置において、
    前記ノズルから前記ポンプへと至る送液経路上に、請求項1記載のサンプルループカートリッジを着脱自在に設けたことを特徴とする送液装置。
  3. 前記サンプルループカートリッジは、前記試料溶液を保管する容器と前記センサユニットとの間で前記ノズルを移動させるヘッド部に着脱自在に保持されることを特徴とする請求項2記載の送液装置。
  4. 前記サンプルループが貯留した前記試料溶液を、一定の温度に保つ温度調節手段を設けたことを特徴とする請求項2又は3記載の送液装置。
  5. 前記温度調節手段は、前記ケースの内部に熱媒体を循環させる循環手段と、前記熱媒体を加熱又は冷却する加熱又は冷却手段とからなることを特徴とする請求項4記載の送液装置。
  6. 洗浄液を保管する洗浄液用タンクと、
    この洗浄液用タンクを前記送液経路に接続する洗浄液用配管と、
    前記洗浄液用タンクから前記ポンプに至る洗浄液供給経路と前記送液経路とで選択的に経路の切り替えを行う経路切替手段と、
    前記洗浄液供給経路を選択して前記ポンプに前記洗浄液を吸引させた後、前記送液経路に切り替えて吸引した前記洗浄液を前記ノズルから排出することにより、前記送液経路の洗浄を行う送液制御手段とを設けたことを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載の送液装置。
  7. 前記サンプルループの長さ、内径、材質のいずれかが異なる複数種類の前記サンプルループカートリッジを予め用意しておき、送液する前記試料溶液の種類に応じて適切な前記サンプルループカートリッジを取り付けることを特徴とする請求項2から6のいずれか1項に記載の送液装置。
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