JP4085370B2 - 画像補正方法及び画像補正装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像補正装置に関し、特に、電子ビームやイオンビーム等の荷電粒子ビームを試料上で二次元的に走査して得られる走査画像を適切な階調に補正する画像補正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
走査電子顕微鏡(SEM)や電子プローブマイクロアナライザ(EPMA)等の表面分析装置では、試料上に電子ビームやイオンビームの荷電粒子ビームを照射し、この照射によって試料から発生する二次電子線、反射電子線、特性X線等を検出することによって装置の表面分析や元素分析を行う。このとき、荷電粒子ビームあるいは試料ステージを二次元的に走査し検出器で検出することによって、試料の表面の凹凸や走査画像を得る。
【0003】
走査画像をモニター上に表示させて観察するには、表示画像のコントラストやブライトネスが適切に設定されることが望ましい。表示画像において、コントラストは画像の濃淡の差の程度であり、ブライトネスは画像の明るさの程度であり、これらは試料から発生する二次電子や反射電子等の信号強度に依存している。
【0004】
例えば、二次電子像では、試料の平坦部は信号強度の差が少ないためコントラストが弱くなる。また、エッジ部では非常に多くの二次電子が発生するため、明るい画像となりブライトネスは高くなる。また、反射電子像では、原子番号差の大きい元素が存在する場合には、強いコントラストの画像が得られる。
【0005】
通常、荷電粒子ビームを用いた装置において、コントラストは検出器の増幅度によって調整し、ブライトネスは検出信号の基準信号強度に対する表示レベルによって調整している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の表面分析装置において、試料から発生した信号量が観察視野内の場所によって大きく異なる場合、信号強度のダイナミックレンジは大きくなり有効な信号レンジを越える場合がある。従来、このような場合、信号強度の全範囲を表現するために、信号強度のレンジが有効信号レンジ内となるようにコントラストを調整している。このようなコントラスト調整では、中間調領域のコントラストが非常に弱くなり、凹凸や元素分布の識別が困難となるという問題がある。また、この中間調領域のコントラストが明瞭となるように調整すると、明るい領域では白トビと呼ばれる現象によりこの領域全体が明るく表示され、また、暗い領域では黒ツブレと呼ばれる現象によりこの領域全体が暗く表示され、観察者にとって見づらくなり、適切な階調の画像を得ることができないという問題がある。
【0007】
このように信号強度のダイナミックレンジが広い場合には、画像中の比較的明るい部分あるいは比較的暗い部分の何れかを優先してコントラストやブライトネスを調整し、2回に分けて観察する必要がある。
【0008】
そこで、本発明は前記した従来の問題点を解決し、ダイナミックレンジが広い信号に対して、適切な階調が得られる画像補正を行うことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像補正装置は、所定のコントラストないしブライトネスで取得した元画像に対して、明るい画像と暗い画像を取得し、明るい画像からその暗い部分を抽出し、暗い画像からその明るい部分を抽出し、抽出した暗い部分の画像と明るい部分の画像を合成することにより、適切な階調が得られる画像補正を行う。
【0010】
なお、元画像はある程度の階調が得られる程度にコントラストないしブライトネスが調整されている。元の画像よりも明るくなるように画像を調整すると、元の画像では黒くつぶれていた部分に階調差が表れる。この画像を黒(最も暗い)からある中間調の明るさまでを強調するような特性で階調変換することにより、元の画像の暗い部分を所定の階調により表すことができる。また、元の画像よりも暗くなるように画像を調整すると、元の画像では白くとんでいた部分に階調差が表れる。この画像をある中間調の明るさから白(最も明るい)までを強調するような特性で階調変換することにより、元の画像の明るい部分を所定の階調により表すことができる。
【0011】
これら暗い部分の画像と明るい部分の画像を組合せて合成することにより、元画像の黒くつぶれていた部分と白くとんでいた部分を所定の階調で表示し、広いダイナミックレンジに対応することができる。通常の階調表示では、表示する階調数が定められている。各階調変換で得られる階調数は画像調整により異なり、組み合わせてときの全階調数は表示に用いる階調数と一致するとは限らない。そこで、組み合わせる画像の各階調数から合成比率を求め、求めた比率に基づいて各画像の階調数を按分して合成する。これにより、元の画像において白くとんでいた部分及び黒くつぶれていた部分がある階調で表示され、適切な階調の画像が得られる。
【0012】
合成画像は、元の画像において白くとんでいた部分及び黒くつぶれていた部分から得られる2つの画像を合成して得る他、中間階調部分を含めた3つ以上の画像を合成して得ることもできる。
【0013】
本発明の画像補正方法は、二次元走査で取得した一画像に対して、当該同一画像のコントラストおよびブライトネスを調整して明るい画像と暗い画像を取得する工程と、取得した明るい画像を階調変換して明るい画像中の暗い部分を抽出する工程と、取得した暗い画像を階調変換して暗い画像中の明るい部分を抽出する工程と、それぞれ抽出した画像の合成比率を求め、この合成比率に基づいて画像を合成する工程とを備える。
【0014】
画像の合成比率は、合成画像における境界部分の同一画素において、明るい画像と暗い画像について階調変換前の各信号強度を求め、求めた各画像の信号強度に基づいて合成画像における境界部分の階調を求め、求めた階調が全階調範囲に対してどの段階にあるかにより定める。
【0015】
また、本発明の画像補正装置は、二次元走査で取得した一画像に対して、当該同一画像のコントラストおよびブライトネスを調整し、明るい画像と暗い画像を取得する手段と、取得した画像を画像処理する手段とを備え、画像処理手段は、取得した明るい画像中の暗い部分を抽出する階調特性と、取得した暗い画像中の明るい部分を抽出する階調特性で階調変換する機能と、階調変換した少なくとも2つの画像の信号強度が階調範囲において連続するように、各画像の合成比率を求める機能と、階調変換した少なくとも2つの画像の信号強度を合成比率に基づいて比例分配して合成する機能を備える。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を参照しながら詳細に説明する。なお、以下では、明るい画像と暗い画像の2つの画像を用いて画像補正を行う例について説明する。
【0017】
図1は本発明の画像補正装置の構成例の概略ブロック図である。図1に示すように、走査型電子顕微鏡等の表面分析装置において、試料から発生した二次電子信号などの信号は光電子増倍管等の検出器2により検出され、アンプ3により増幅された後、A/D変換器4によりディジタル信号に変換され画像データとしてフレームメモリ5に記憶される。この画像データは図示していないLUT(ルックアップテーブル)を経てD/A変換器6に送られアナログ画像信号とし、モニター7に表示される。
【0018】
画像補正装置1は、検出器2の増幅率の制御、アンプ3の増幅レベルの制御を行うことにより画像のコントラスト及びブライトネスを調整し、また、取得した画像データの補正を行う。画像補正装置1は、検出器2の増幅率を制御してコントラスト調整を行うコントラスト調整手段12、アンプの増幅レベルを制御してブライトネス調整を行うブライトネス調整手段13、コントラスト調整手段12及びブライトネス調整手段13の制御、画像補正の制御及び画像処理を行うコンピュータ11を備える。画像補正装置1は、上記構成の他に、コンピュータ11からのディジタル信号をアナログ信号に変換してコントラスト調整手段12やブライトネス調整手段13に入力するD/A変換器14,15、コンピュータ11への指示を入力するマウスやキーボード等の入力手段16を備える。コンピュータ11は、入力手段からの指示に従って、コントラスト調整手段12及びブライトネス調整手段13を制御し、検出器2の増幅率及びアンプ3の増幅レベルを制御することによりコントラスト・ブライトネスを調整する。コントラスト・ブライトネスが調整されて取得された画像はフレームメモリ5に記憶される。コンピュータ11は、このフレームメモリ5に記憶される画像を画像処理して画像補正を行う。
【0019】
図2は、コンピュータ11が備える機能を説明するための概略ブロック図である。コンピュータ11は、コントラスト・ブライトネスを調整するためのコントラスト・ブライトネス調整機能11aを備え、画像処理を行うための閾値算出機能11b,位置記憶機能11c,階調変換機能11d,合成比率算出機能11e,及び画像合成機能11fを備える。なお、ここでは、説明に便宜上から各機能を個別の機能として説明しているが、これら各機能はこの構成に限らず他の構成の組み合わせにより構成することも、あるいは、これら機能を組み合わせることもできる。また、これら各機能は、ソフトウエアで構成する他、ハードで構成してもよい。
【0020】
コントラスト・ブライトネスの調整において、コントラスト・ブライトネス調整機能11aは、明るい画像IM+及び暗い画像IM−を取得するために、ブライトネス及び必要に応じてコントラストの制御を行う。コントラスト制御は、D/A変換器14を介してコントラスト調整手段12にコントラスト調整量を指示し、検出器2の増幅率を調整する。また、ブライトネス制御は、D/A変換器15を介してブライトネス調整手段13に調整量を指示し、アンプ3の増幅レベルを調整する。なお、各調整量は、入力手段16から入力することも、あるいは、予め定めて記憶しておいた調整量を用いることもできる。
【0021】
画像補正処理において、閾値算出機能11bはフレームメモリ5に記憶された画像データ(IM)に基づいて明るい画像と暗い画像を取得するための境界となる明るさの閾値I0を求め、位置記憶機能11cは画像上においてこの明るさの閾値I0を有する点の位置Pを求めて記憶する。階調変換機能11dは、フレームメモリ5に記憶される明るい画像IM+と暗い画像IM−をそれぞれ異なる階調特性で階調変換し、画像IM+′と画像IM−′とを得る。画像合成機能11fは、この階調変換で得られた画像IM+′と画像IM−′と画像合成する。この画像合成において、合成比率算出機能11eは、明るい画像IM+と暗い画像IM−の同一位置Pにおける強度I1,強度I2に基づいて、階調変換後の明るい画像IM+′と暗い画像IM−′の合成比率を算出し、画像合成機能11fは、この合成比率に基づいて明るい画像IM+′と暗い画像IM−′とを画像合成する。
【0022】
以下、図3のフローチャート、図4のヒストグラム、図5のトーンカーブ、図6の信号関係図を用いて本発明の画像補正の一手順例を説明する。なお、以下の画像補正は、明るい画像と暗い画像の2つの画像を用いた例について説明する。また、画像の階調は256階調の場合について説明している。
【0023】
はじめに、補正前の元となる画像IMを取り込む。なお、この元画像IMは、あらかじめコントラスト及びブライトネスの調整を行い、ある程度の階調で表されているものとする。検出した信号のダイナミックレンジが広い場合には、画像の明るい部分の一部は白とびし、画像の暗い部分の一部は黒くつぶれる場合がある。図7(a)は元画像の一例を示しており、表示画像には白くとんだ部分と黒くつぶれた部分が含まれている(ステップS1)。
【0024】
この元画像において、画像のヒストグラムを求める。図4はヒストグラムの一例であり、黒(階調0)と白(階調255)の信号強度の範囲において、各信号強度を有する画像の個数を示している(ステップS2)。
【0025】
この画像のヒストグラムは、元画像において明るい画像と暗い画像との境界を定めるために用いるものであり、画像IMを適当な信号レベルの閾値I0を境として暗レベルと明レベルに区別する。図4に示すヒストグラムの場合には、例えば閾値I0を設定する。この閾値I0は、例えば、中間調領域においてヒストグラム上で画素数が最小となるような信号強度など、明るい画像と暗い画像との間の任意の信号強度で設定することができる。なお、画像数が少ない信号強度に設定することにより、明るい画像と暗い画像とで明るさのレベルに違いがあったとしても、その境界部分での個数を少なくすることにより見た目上の違いを緩和することができる。この閾値I0はヒストグラムから自動で設定することも、あるいはヒストグラムを参照して入力手段から任意に設定することもできる。ヒストグラムから自動設定する場合には、前記したような設定条件を予め設定することで行うことができる。この処理は、図2中の閾値算出機能11bに対応している(ステップS3)。
【0026】
ステップS3で設定した信号強度I0(閾値I0)を有する点を元画像IMから1点探し、その位置Pを記憶しておく。これは、元画像IMのコントラスト・ブライトネスを調整して得られる明るい画像IM+と暗い画像IM−を画像合成する際、境界部分の信号強度を合わせるために、信号強度を合わせる位置を定めておくためである。この処理は、図2中の位置記憶機能11cに対応している(ステップS4)。
【0027】
次に、ブライトネス調整手段によりアンプ3を制御してブライトネスを調整し、また、必要に応じてコントラスト調整手段により検出器2の増幅率を制御してコントラストを調整することにより、元画像IMにおいて黒くつぶれた部分が適切な階調で観察されるようにして、明るい画像IM+を取り込む。また、同様に、元画像IMにおいて白くとんだ部分が適切な階調で観察されるようにし、暗い画像IM−を取り込む。図7(b)は明るい画像IM+の例であり、図7(c)は暗い画像IM−の例である。図7(b)の明るい画像IM+によれば、図7(a)の元画像において黒くつぶれた部分が適切な階調で観察され、また、図7(c)の暗い画像IM−によれば、図7(a)の元画像において白くとんだ部分が適切な階調で観察される。
【0028】
ここで、コントラスト・ブライトネスを変化させる量は、予め記憶しておいた値を用いて自動制御することも、あるいは、入力手段からオペレータにより手動制御することもできる。この処理は、図2中のコントラスト・ブライトネス調整制御機能11aに対応している(ステップS5)。
【0029】
明るい画像IM+及び暗い画像IM−において、ステップS4で定めておいた位置Pの信号強度I1及び信号強度I2を求める。これにより、同一位置における信号強度を求めることができる。この信号強度I1及び信号強度I2は、元画像における信号強度がI0に対して、コントラスト・ブライトネス調整によって変化した信号強度を表しており、試料から発生した同量の信号を異なる増幅率で増幅した結果である。なお、信号強度I1及び信号強度I2は、位置Pに対応するピクセルの信号強度をそのまま用いることも、あるいは、そのピクセルの近傍の複数点の信号強度の平均値を用いることできる。(ステップS6)。
【0030】
次に、明るい画像IM+及び暗い画像IM−からそれぞれ画像合成に必要な部分を抽出する。明るい画像IM+については、図5(a)に示すようなトーンカーブ#1で表される階調変換特性により階調変換を行い、信号強度I1以上の部分を白くとばして、元画像IMにおいて信号強度が0(最も暗い階調)〜I1の暗い部分の階調部分のみを残す。この階調変換後の画像を画像IM+′とする(ステップS7−1)。
【0031】
また、暗い画像IM−については、図5(b)に示すようなトーンカーブ#2で表される階調変換特性により階調変換を行い、信号強度I2以下の部分を黒くつぶして、元画像IMにおいて信号強度がI2〜255(最も明るい階調)の明るい部分の階調部分のみを残す。この階調変換後の画像を画像IM−′とする(ステップS7−2)。上記ステップS6,7の処理は、図2中の階調変換機能11dに対応している。
【0032】
画像IM+から取り出した画像IM+′の信号強度の範囲は、0〜I1までの(I1+1)段階であり、画像IM−から取り出した画像IM−′の信号強度の範囲は、I2〜255までの(255−I2)段階である。そのため、画像IM+′と画像IM−′とを単に境界部分でつなぎ合わせると、画像データが持つ階調は、{(I1+1)+(255−I2)}となり、モニター等が表示する階調数(例えば、256階調)と一致しない場合がある。そこで、この{(I1+1)+(255−I2)}を0〜255の256階調に合わせる処理を行う。
【0033】
この処理では、画像IM+′の0〜I1までの範囲の画像データを0〜I3までの範囲に割り当て、画像IM−′のI2〜255までの範囲の画像データをI3〜255までの範囲に割り当てる。ここで、I3は、(I1+1)×256/{(I1+1)+(255−I2)}で求められ、画像合成を行う合成比率を表している。この処理は、図2中の合成比率算出機能11eに対応している(ステップS8)。
【0034】
画像合成は、全階調範囲を256階調としたとき、画像IM+′に対して(I3/256)を乗ずることにより0〜I3までの範囲に割り当てた画像と、画像IM−′に対して(256−I3/256)を乗ずることによりI3〜256までの範囲に割り当てた画像とを加算することにより行うことができる。この処理は、図2中の画像合成機能11fに対応している。図7(d)は画像合成した後の画像例を示している(ステップS9)。
【0035】
図6は、上記した本発明による画像処理の概略を説明するための図である。元画像IMの暗い部分をAとし明るい部分をBとし、その境界点をPとする(図6(a))。この元画像IMをコントラスト・ブライトネス調整により明るい画像IM+とし(図6(b))、この画像IM+をトーンカーブ#1(図6(c))により階調変換して暗い部分Aのみを抽出する(図6(f))。
【0036】
一方、元画像IMをコントラスト・ブライトネス調整により暗い画像IM−とし(図6(d))、この画像IM−をトーンカーブ#2(図6(e))により階調変換して明るい部分Bのみを抽出する(図6(f))。
【0037】
抽出した暗い部分Aと明るい部分Bとを境界点Pでつなぎ合わせることにより、適切な階調に画像補正された画像を得ることができる。
【0038】
図6(g)は、図6(c)の階調範囲と図6(e)の階調範囲とを組み合わせて、0〜255の256階調範囲に合わせた状態を示しており、図6(c)の階調範囲を表すI1と図6(e)の階調範囲を表すI2に基づいて、暗い部分Aと明るい部分Bの境界に対応するI3を求めることにより、合成画像の階調範囲を256階調に合わせる。
【0039】
上記説明では、元画像をコントラスト・ブライトネス調整して得られる明るい画像の暗い部分と暗い画像の明るい部分の2つの画像を組み合わせる例を示しているが、組み合わせる画像は明るい画像の暗い部分と暗い画像の明るい部分の2つの画像に、中間部分の画像を加えて3つ以上の画像に組み合わせとしてもよい。
【0040】
図8,9は3つ以上の画像に組み合わせを説明するためのヒストグラム例、及びトーンカーブ例である。
【0041】
図8に示すヒストグラム例では、Ia及びIbを閾値として、元画像を暗い部分Aと、明るい部分Bと、中間部分Cの3つに分ける。暗い部分Aについては、前記した例と同様にして、コントラスト・ブライトネス調整して明るい画像を求め、図9(a)に示すトーンカーブ#1により暗い部分Aの階調を抽出する。明るい部分Bについては、前記した例と同様にして、コントラスト・ブライトネス調整して暗い画像を求め、図9(c)に示すトーンカーブ#2により明るい部分Aの階調を抽出する。また、中間部分Cについては、元画像に対して図9(b)に示すトーンカーブ#3により中間部分Cの階調を抽出する。
【0042】
なお、抽出した暗い部分Aと明るい部分Bと中間部分Cとを画像合成する場合には、前記の例と同様に、隣接する部分の境界の信号強度を合わせると共に、組み合わせた合成画像の階調が全階調範囲(例えば、256階調)となるように各階調幅を調整する。
【0043】
また、図8,9の例は1つの中間部分について示しているが、この中間部分をも複数に分けてもよい。
【0044】
上記説明では、荷電粒子ビームを試料上で二次元的に走査して走査画像を得る場合について示しているが、荷電粒子ビームに対して試料ステージを二次元的に走査する場合についても同様とすることができる。また、上記説明では、1つの検出器により画像を順次取り込んで処理していえるが、複数の検出器がある場合は同時に画像を取り込んで処理することもできる。
【0045】
また、上記説明では、トーンカーブとして直線特性のものを示しているが、ガンマカーブやS字などの曲線形状を持つ変換特性のものであってよい。
【0046】
本発明の実施態様によれば、検出信号のダイナミックレンジが広い画像に対して、明るい部分用に補正した画像と暗い部分用に補正した画像を取り込み、これらを合成することにより、適切な階調の画像を得ることができる。
【0047】
本発明の実施態様によれば、最終的な画像取得についてだけでなはく、試料の視野探しなどの場合にもコントラストやブライトネスを調整する頻度が少なくてすむという効果があり、表面分析装置の操作性の高めることができる。
【0048】
また、本発明の実施態様によれば、複数の画像を合成するため、平均値フィルタと同様に細かいノイズを除去することができるという二次的な効果を奏することもできる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ダイナミックレンジが広い信号に対して、適切な階調が得られる画像補正を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像補正装置の構成例の概略ブロック図である。
【図2】本発明のコンピュータが備える機能を説明するための概略ブロック図である。
【図3】本発明の画像補正の一手順例を説明するためのフローチャートである。
【図4】本発明の画像補正の一手順例を説明するためのヒストグラムである。
【図5】本発明の画像補正の一手順例を説明するためのトーンカーブである。
【図6】本発明の画像補正の一手順例を説明するための信号関係図である。
【図7】本発明による画像例である。
【図8】本発明の3つ以上の画像に組み合わせを説明するためのヒストグラム例である。
【図9】本発明の3つ以上の画像に組み合わせを説明するためのトーンカーブ例である。
【符号の説明】
1…画像補正装置、2…検出器、3…アンプ、4…A/D変換器、5…フレームメモリ、6…D/A変換器、7…モニター、11…コンピュータ、11a…コントラスト・ブライトネス調整制御機能、11b…閾値算出機能、11c…位置記憶機能、11d…階調変換機能、11e…合成比率算出機能、11f…画像合成機能、12…コントラスト調整手段、13…ブライトネス調整手段、14,15…D/A変換器、16…入力手段。

Claims (3)

  1. 二次元走査で取得した一画像に対して、当該同一画像のコントラストおよびブライトネスを調整して明るい画像と暗い画像を取得する工程と、
    前記明るい画像を階調変換し、当該明るい画像中の暗い部分を抽出する工程と、
    前記暗い画像を階調変換し、当該暗い画像中の明るい部分を抽出する工程と、
    前記各抽出で得られた画像の合成比率を求め、当該合成比率に基づいて画像を合成する工程とを備えることを特徴とする、画像補正方法。
  2. 合成画像における境界部分の同一画素において、明るい画像及び暗い画像の階調変換前の各信号強度を求め、当該信号強度に基づいて合成画像における境界部分の階調を求め、全階調範囲に対する当該階調により前記合成比率を定めることを特徴とする、請求項1に記載の画像補正方法。
  3. 二次元走査で取得した一画像に対して、当該同一画像のコントラストおよびブライトネスを調整し、明るい画像と暗い画像を取得する手段と、
    前記取得した画像を画像処理する手段とを備え、
    前記画像処理手段は、
    前記取得した明るい画像中の暗い部分を抽出する階調特性と、前記取得した暗い画像中の明るい部分を抽出する階調特性で階調変換する機能と、
    前記階調変換した少なくとも2つの画像の信号強度が階調範囲において連続するように、各画像の合成比率を求める機能と、
    前記階調変換した少なくとも2つの画像の信号強度を前記合成比率に基づいて比例分配して合成する機能とを備えることを特徴とする、画像補正装置。
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