JP4083937B2 - エコーキャンセラ付き音声通信端末装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばボタン電話主装置に送出すべき音声信号に付加される回り込みを減衰するエコーキャンセラ機能を備えたエコーキャンセラ付き音声通信端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、オフィスビルや事業所で使用されているボタン電話システムにおいては、図7に示すように、交換装置として使用されるボタン電話主装置1Aがある。このボタン電話主装置1Aは、ボタン電話インタフェース部(DKT IF)11,12と、タイムスイッチ部(TSW)13と、アナログ回線インタフェース部14と、無音トランク15とを備え、これらは音声バスを介して相互に接続されている。
【0003】
ボタン電話インタフェース部11,12にはそれぞれ内線EL1,EL2が収容されており、これら内線EL1,EL2にはそれぞれ音声通信端末装置100A,200Aが接続される。音声通信端末装置100A,200Aとして使用されるものには、例えばデジタルボタン電話機(DKT)がある。アナログ回線インタフェース部14は、局線SLを介してアナログ回線網に接続され、アナログ電話機との間の呼の確立処理等を行なう。タイムスイッチ部13は、図示しない中央制御部の指示に従い、ボタン電話インタフェース部11,12とアナログ回線インタフェース部14との間で音声バスを介して伝送されるデジタル信号のチャネル交換を行ない、かつボタン電話インタフェース部11,12及びアナログ回線インタフェース部14のいずれか一方と無音トランク15との接続を行なう。
【0004】
なお、以上のようなボタン電話システムに使用される音声通信端末装置100A,200Aにおいては、スピーカから出た音が壁、人間等で反射してマイクに拾われ、この音響結合が、ハウリングの原因になったり、残響として通話品質の劣化につながる。そのため、従来より図8に示すようにエコーキャンセラを、スピーカー、マイク間に挿入して、これを防いでいる。
【0005】
図8において、音声通信端末装置100Aは、伝送部(PPT)101と、ライン側エコーキャンセラ(LEC)102と、ボイススイッチ部(VS)103と、音響側エコーキャンセラ(AEC)104と、デジタル/アナログ変換器(DAC)105と、スピーカーアンプ(SPA)106と、スピーカー(SP)107と、マイク(MC)108と、マイクアンプ(MCA)109と、アナログ/デジタル変換器(ADC)110と、受話アンプ111a,送話アンプ111bと、制御部112Aと、キーマトリクス113とを備えている。
【0006】
ボタン電話主装置1Aからの受話信号は、伝送部101によりライン側エコーキャンセラ102に供給され、ライン側エコーキャンセラ102にて擬似エコー信号を加算されて受話アンプ111aで増幅され、ボイススイッチ部103に供給される。なお、受話アンプ111aは、スピーカー107のボリューム機能も兼務する。ボイススイッチ部103は、ハウリングを防止するための音声スイッチロス回路で、受話信号が大きい時はスルー(0dB)であり、送話信号が大きい時はロスを挿入する。その出力は、音響側エコーキャンセラ104の擬似エコー信号を作成する信号源となると共にデジタル/アナログ変換器105によりアナログ信号に変換される。その信号は、スピーカーアンプ106で電力増幅され、スピーカー107より拡声される。
【0007】
スピーカー107により拡声された音声は、送話の用途のためのマイク108にも少なからず回り込む。この信号は、マイクアンプ109で増幅された後、アナログ/デジタル変換器110でデジタル値に変換されて、音響側エコーキャンセラ104で作成された擬似エコー信号により回り込み音声を大幅に削減される。その残存信号は、ボイススイッチ部103でロスが与えられ、相手側に大きなレベルで戻るのを防止される。
【0008】
逆に、拡声端末側の送話信号は、マイク108で電気信号となり、マイクアンプ109で増幅され、アナログ/デジタル変換器110でデジタル値に変換されて音響側エコーキャンセラ104に供給される。音響側エコーキャンセラ104は、音声信号に擬似エコー信号を加えてスピーカー107からの回り込みを削減して送話アンプ111bを介してボイススイッチ部103に供給する。ボイススイッチ部103は、受話の時とは逆に受話信号が大きい時はロスとなるが、送話信号が大きい時はスルーとなる。その信号は、ライン側エコーキャンセラ102の擬似エコー信号源となると共に伝送部101によりボタン電話主装置1Aに出力される。
【0009】
また、ボタン電話主装置1A及び制御部112は、伝送部101を通して制御信号の授受を行なう。すなわち、キーマトリクス113のキーが押下されると、制御部112Aは、その押下を検出し、伝送部101を通してボタン電話主装置1Aにキーの押下情報を送信する。
【0010】
図9は、エコーキャンセラの構成を示す回路ブロック図であり、ここでは、音響側エコーキャンセラ104を代表して説明する。
【0011】
音響側エコーキャンセラ104は、適応化フィルタ104aと、加算器104bとを備えている。適応化フィルタ104aは、打ち消し量を任意に設定可能なものであり、入力信号xを通して加算器104bの一方の入力端に出力する。加算器104bは、他方の入力端にエコー信号yを入力し、このエコー信号yから適応化フィルタ104aを通過した信号y’を差し引き、出力信号eを出力する。この出力信号eは、適応化フィルタ104aに与えられることになる。適応化フィルタ104aでは、打ち消したいエコーパスのインパルス応答に合うように、信号eの値を利用しながら更新していくと、このeの値が小さくなっていきやがて収束する。
【0012】
次に、上記ライン側エコーキャンセラ102、ボイススイッチ部103及び音響側エコーキャンセラ104の組み合わせ動作について図10を参照して説明する。
図10において、上記ボイススイッチ部103の各スイッチ1031,1032は、ライン側エコーキャンセラ102及び音響側エコーキャンセラ104での打ち消しでは足りない分を補うものであり、ライン側エコーキャンセラ102と音響側エコーキャンセラ104との間に設けられている。
【0013】
図12において、ライン側エコーキャンセラ102の外側に打ち消したいライン側のエコーパスがあり、音響側エコーキャンセラ104の外側に打ち消したい音響側のエコーパスがある。ライン側エコーキャンセラ102はライン側のエコーパスを打ち消すように動作し、音響側エコーキャンセラ104は音響側のエコーパスを打ち消すように動作する。ここで、ハウリングを防止するためには、ループゲインが0dB以上にならないようにする必要がある。ライン側エコーキャンセラ102の打ち消し量をERLLとすると、
ERLL=el/xl
音響側エコーキャンセラ104の打ち消し量をERLAとすると、
ERLA=ea/xa
となり、
rloss+sloss>rgain+sgain−ERLL−ERLA
であれば、ハウリングは起きない。このため、ライン側エコーキャンセラ102及び音響側エコーキャンセラ104がフィルタ値を更新する度に打ち消し量を算出して、その値をボイススイッチ部103のロス量に反映させてループゲインを保っている。
【0014】
なお、ライン側エコーキャンセラ102及び音響側エコーキャンセラ104のリセット直後には、系のループゲインが1以下となるように各スイッチ1031,1032それぞれのロス量は最大に設定される。そして、通話が開始されると、徐々にライン側エコーキャンセラ102及び音響側エコーキャンセラ104が学習しエコーを打ち消していく。また、双方向通話にする場合に、ライン側エコーキャンセラ102及び音響側エコーキャンセラ104それぞれの打ち消し量に応じて各スイッチ1031,1032それぞれのロス量は減らされることになり、このため、系のループゲインは常に1より小さくなる。
【0015】
ところで、上記音声通信端末装置100Aでは、エコーパスの変動、拡声状態での発信、内線通話時、伝送ロスのない回線における通話時、スピーカーホン状態におけるオンフック発信時にハウリングを生じてしまうことになる。このような各種状況における問題について以下事例に分けて説明する。
【0016】
(第1の事例)
エコーパスの変動があった場合、エコーパスのインパルス応答と適応化フィルタの特性値とにずれが生じるため、ライン側エコーキャンセラ102及び音響側エコーキャンセラ104における打ち消し量が減る。このとき、各スイッチ1031,1032それぞれのロス量は、本来大きく設定されなければならないが、すぐには大きくなれないため本来の値より小さい。しかし、ライン側エコーキャンセラ102及び音響側エコーキャンセラ104の適応化がエコーパス変動に追随できる速さを持っていれば、ループゲインは1以下に保たれ、ハウリングは起きない。ところが、急激な変動の場合には、ライン側エコーキャンセラ102及び音響側エコーキャンセラ104の適応化が間に合わず、各スイッチ1031,1032それぞれのロス量も小さいためにループゲインが1より大きくなりハウリングに至る。
【0017】
一方、拡声状態で発信する場合、端末内のライン側エコーキャンセラ102及び音響側エコーキャンセラ104は収束しておらず両方のeが大きいためにボイススイッチ部103には大きなロス量がある。この状態で発信する際に、ダイヤルなどのボタン操作をすると、ボタンの押下による衝撃音が物理的に生じる。そのボタン押下衝撃音がマイク107で拾われ送話信号となる。ここで、ダイヤル中に回線側から受話信号の無い状態でダイヤルキー以外のキーを押下した場合など、受話の信号が小さく且つ送話に信号が入ると、ボイススイッチ部103はライン側エコーキャンセラ102のeの値が小さくなることによりロス量を減らす。このロス量が減った状態で通話が始まると、回線側で急激なエコーパスの変動が起こるので、音声通信端末装置100Aがハウリングを起こしてしまうことになる。
【0018】
これらを回避するために従来では、通話開始するまでライン側エコーキャンセラ102及び音響側エコーキャンセラ104を動かさず、通話開始後からエコーキャンセリングを始める必要があった。通話開始を認識するために、通話開始後セントラルオフィスからの線の極性が反転することを利用して、ボタン電話主装置1A内に局線SLからの信号の極性を判定する極性判定装置16を設け、極性反転してからエコーキャンセリングを始めていた。しかし、この方式では、音声通信端末装置100AをPBXに接続した場合や、日本以外の国で使用した場合などでは通話開始を判定できないために、使用できないことがある。別の方法では、通話開始後に手動操作により、エコーキャンセラ動作に移るものがある。この場合、通話開始後に操作するので、通話を中断しなければならず電話の利便性を損なうことになる。
【0019】
(第2の事例)
音声通信端末装置100Aがスピーカーホン状態において内線EL1から局線SLへ移行する特別なダイヤルをして発信しようとした場合、ボタン電話主装置1Aはその特別な番号を押し終えるまで、音声通信端末装置100Aを無音トランク15に接続している。ところが、特別なダイヤルが2桁以上であった場合、1桁目のダイヤルを押してから2桁目のダイヤルを押す間にマイク107に例えば周囲ノイズや発信者の音声等が入ると、ライン側エコーキャンセラ102は適応化処理を行ない、ボイススイッチ部103のロス量を削減してしまうことになる。その後、2桁目のダイヤルを押したことで、音声通信端末装置100Aはアナログの局線SLと接続される。この場合、回線からエコーが戻ってくるにも関わらず、ライン側エコーキャンセラ102はエコーの打ち消しができない。さらに、打ち消し量が悪化してボイススイッチ部103のロス量を増やそうとするが、ラインエコーパスの変動が大きすぎるためにロスが増えるよりも先にハウリングしてしまうことになる。
【0020】
(第3の事例)
内線通話時には、端末間で伝送ロスがないためにエコーが大きいままで相手側に伝わり、局線通話時に比べて通話品質が悪化し、通話しづらくなることがある。また、音声通信端末装置100Aをスピーカーホンの性能限界を越えるような反響の非常に大きい部屋で使用する場合には、やはり相手側にエコーが大きいまま伝わり通話品質が悪化し、通話しづらくなる。
【0021】
また、局線通話の場合でも、ISDNのようなデジタル回線や伝送ロスの保証された専用線のように伝送ロスのない回線で通話する場合には、内線通話時と同様に相手側にエコーが大きいまま伝わり通話品質が悪化し、通話しづらくなる。このような時には、マイクスイッチをOFFにして一方向通話にしたり、ハンドセット通話にしたりすることで、双方向通話を犠牲にして通話品質の悪化を防止している。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように従来考えられている音声通信端末装置では、第1の事例において、エコーパスの変動時及び拡声状態における発信時に、ボタン電話主装置に設けられた極性判定装置により通話開始を認識してからエコーキャンセリングを開始しているため、PBX接続時や日本以外における使用時のように通話開始を認識できない状況ではハウリング防止のための有効な対策とはならない。また、手動操作では、ハウリングを防止するために、一旦通話を切らなければならないという不都合を有している。
【0023】
第2の事例では、スピーカーホン状態における発信時に、回線からエコーが戻ってくるにも関わらず、ライン側エコーキャンセラはエコーの打ち消しができず、さらに、ラインエコーパスの変動が大きすぎるためにロスが増えるよりも先にハウリングしてしまうという問題を有している。
【0024】
第3の事例では、内線通話時や端末の性能限界を越えるような反響の非常に大きい部屋で使用した場合に、マイクスイッチをOFFにし、一方向通話にしたり、ハンドセット通話にすることで、双方向通話を犠牲にすることにより、通話品質の悪化を防止しなければならないという問題を有している。
【0025】
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その第1の目的は、エコーパスの変動時及び拡声状態における発信時に、交換装置側で通話開始を意識することなく、また通話を中断することなくハウリングを防止し得るエコーキャンセラ付き音声通信端末装置を提供することにある。
【0026】
またこの発明の第2の目的は、スピーカーホン状態における発信時に、ハウリングを防止し得るエコーキャンセラ付き音声通信端末装置を提供することにある。
【0027】
さらにこの発明の第3の目的は、回線状況に応じてエコーキャンセラ機能が十分エコーを減じることができない場合にも、双方向通話を維持しつつ、通話品質の悪化を防止し得るエコーキャンセラ付き音声通信端末装置を提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るエコーキャンセラ付き音声通信端末装置は、回線交換を行なう交換装置と有線回線を介して接続され、当該交換装置に送出すべき音声信号に付加される回り込みを減衰するエコーキャンセラ機能を備えたエコーキャンセラ付き音声通信端末装置を対象にしている。
【0029】
そして、上記目的を達成するために、自装置が有する操作キーの押下動作に基づいて、エコーキャンセラ機能を初期化するリセット手段を備えるようにしたものである。なお、リセット手段は、エコーキャンセラ機能を初期化した後、動作を停止させ、操作キーが解放された時に、エコーキャンセラ機能の動作を再開させ、また、エコーキャンセラ機能を初期化した後、動作を停止させ、所定時間経過後、エコーキャンセラ機能の動作を再開させることを特徴とする。
【0030】
この構成によれば、操作キーの押下を認知すると、エコーキャンセラ機能を初期化して動作を停止させ、その後、操作キーが解放された場合に、エコーキャンセラ機能の動作を再開させ、操作キーが解放されない場合に、自装置が有する操作キーの押下による衝撃音が無くなるまでの一定時間この停止状態を保持する。この場合、状態保持している間に、再びキー押下がなければ、エコーキャンセラ機能の動作を再開させ、キー押下があれば、状態保持からそのキーに応じた処理に移る。
【0031】
このため、エコーキャンセラ機能が停止中の時のみ衝撃音が発生しているので、エコーパスのインパルス応答が急変してもハウリングが起こらないようにすることが可能となる。さらに、通話中において、ユーザがキーを押すだけで、エコーキャンセラ機能をリセットして動作を停止させることができるので、エコーキャンセラ機能の動作停止のために一々通話を切ることなく、また交換装置側で通話開始を認識させてエコーキャンセラ機能を制御するように交換装置を改修する必要もなくなる。
【0032】
また、この発明に係るエコーキャンセラ付き音声通信端末装置は、回線交換を行なう交換装置と有線回線を介して接続され、この交換装置に送出すべき音声信号から該信号に付加される回り込み特性を逐次推定し、この推定結果に基づいて擬似エコー信号を生成し、音声信号から該擬似エコー信号を差し引くことによりエコー信号を打ち消すエコーキャンセラ機能を備えたエコーキャンセラ付き音声通信端末装置を対象にしている。
【0033】
そして、上記目的を達成するために、交換装置から送出される音声信号の信号レベルを抽出し、交換装置へ送出すべき音声信号の信号レベルを抽出し、これら信号レベルを比較する比較手段と、この比較手段による比較結果に基づいて、エコーキャンセラ機能の動作を制御する制御手段を備えるようにしたものである。なお、制御手段は、比較手段による比較結果が所定のしきい値以下を示す場合に、エコーキャンセラ機能における擬似エコー信号の生成動作を停止させることを特徴とする。
【0034】
この構成によれば、交換装置から送出される送信信号の信号レベルと交換装置へ送出すべく信号の信号レベルとを比較することにより、自装置がエコーのない回線に接続されているか否かを判定し、比較値が所定しきい値以下を示す場合に、エコーのない回線に接続されていると判定し、エコーキャンセラ機能における擬似エコー信号の生成動作を停止させるようにしている。
【0035】
このため、無音トランク等のエコーのない回線に接続されている場合に、エコーキャンセラ機能における打消量の計算も停止するので、別の回線に切り替えられてもその回線に適応したエコーの打ち消しを行なうことができ、従って、ハウリングを起こすことがなくなる。
【0036】
また、この発明に係るエコーキャンセラ付き音声通信端末装置は、回線交換を行なう交換装置と有線回線を介して接続され、当該交換装置から送出される音声信号に付加される回り込みを減衰する回線側エコーキャンセラ機能と、交換装置に送出すべき音声信号に付加される回り込みを減衰する音響側エコーキャンセラ機能とを備えたエコーキャンセラ付き音声通信端末装置を対象にしている。
【0037】
そして、上記目的を達成するために、回線側エコーキャンセラ機能と音響側エコーキャンセラ機能との間に設けられ、各エコーキャンセラ機能の出力をロス量を任意に調整可能な可変スイッチに通して出力するスイッチ手段と、自装置が有する操作キーの押下動作に基づいて、可変スイッチのロス量を制御するスイッチ制御手段とを備えるようにしたものである。
【0038】
この構成によれば、回線側エコーキャンセラ機能及び音響側エコーキャンセラ機能の回り込みを減じる動作の補助に可変スイッチを使用し、スイッチ制御手段で操作キーの押下を検出し、この検出結果に基づいて、可変スイッチのロス量を制御するようにしているので、回線状況に応じて操作キーを押下することにより、通話中でも可変スイッチのロス量を増減させることができ、これにより、双方向通話性を維持しつつ、エコーが相手側に大きいまま伝わることによる通話品質の悪化を防止できるようにしている。
【0039】
また、上記構成において、スイッチ制御手段は、自装置が有する第1動作モード及び第2動作モードを選択的に切り替えるためのモード切替用操作キーの押下動作に基づいて、可変スイッチのロス量を制御する手段を有してなることを特徴とする。なお、スイッチ制御手段は、第1動作モード設定時に、可変スイッチのロス量を所定の第1レベルに調整し、第2動作モード設定時に、可変スイッチのロス量を第1レベルに比して大きい第2レベルに調整するようにしている。
【0040】
この構成によれば、内線通話時や端末の性能限界を超えるような反響の非常に大きい部屋で使用した場合等のように、エコーキャンセラ機能が十分エコーを減じることができない場合でも、モード切替用操作キーを押下して第2動作モードに設定することにより、相手側にエコーが大きいまま伝わることによる通話品質の悪化を防止できる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、この発明に係わるエコーキャンセラ付き音声通信端末装置の一実施形態を示す回路ブロック図である。なお、同図において上記図8と同一部分には同一符号を付して詳しい説明を省略する。
【0042】
音声通信端末装置100Bに設けられた制御部112Bには、キーマトリクス113の押下動作に基づいて、ライン側エコーキャンセラ102及び音響側エコーキャンセラ104を初期化するリセット手段1121が設けられている。
【0043】
このような構成において、発信時に、キーマトリクス113のダイヤルキーが押下されると、スピーカー107から衝撃音が発せられる。これらの音がマイク108で拾われ、送話信号となる。この送話信号は、マイクアンプ109、アナログ/デジタル変換器110、音響側エコーキャンセラ104、ボイススイッチ部103を通り、ライン側エコーキャンセラ102の入力信号xとなる。また、ダイヤルキーが押下情報は、制御部112Bから伝送部101を介してボタン電話主装置1Bに送られ、そのダイヤルキーに応じたDTMF音がボタン電話主装置1Bから伝送部101を通って受話信号として下りてくる。
【0044】
ここで、キーマトリクス113のダイヤルキーが押下されたことを検出した制御部112Bは、リセット手段1121により次のような動作を行なっている。図2はその制御手順及び制御内容を示すフローチャートである。
【0045】
すなわち、制御部112Bは、キーマトリクス113のダイヤルキーが押下されたことを検出すると(ステップ2a)、ライン側エコーキャンセラ102及び音響側エコーキャンセラ104にリセットをかけ、以後ライン側エコーキャンセラ102及び音響側エコーキャンセラ104の動作を停止させる(ステップS2b)。そして、停止後、制御部112Bは、ステップ2cでキーマトリクス113のダイヤルキーが解放されたか否かを監視する。ここで、ダイヤルキーが解放されると(yes)、ステップ2dでライン側エコーキャンセラ102及び音響側エコーキャンセラ104の動作を再開させる。なお、ダイヤルキーが解放されていなければ(no)、ステップ2cでダイヤルキー解放の監視を繰り返す。
【0046】
また、キーマトリクス113のダイヤルキーが押下されたことを検出した制御部112Bは、リセット手段1121により上記動作とは別の動作を行なう場合もある。図3はその制御手順及び制御内容を示すフローチャートである。なお、ステップ3a,3bについては、上記図2のステップ2a,2bの処理と同一であるので説明を省略する。
【0047】
すなわち、リセット手段1121は、ステップ3bによりライン側エコーキャンセラ102及び音響側エコーキャンセラ104の動作を停止させた後、一定時間のカウント開始に入る(ステップ3c)。そして、ステップ3dでキーマトリクス113のダイヤルキーが押下されたか否かを監視する。ここで、ダイヤルキーが押下されない場合には(no)、ステップ3eで一定時間の経過を監視する。そして、一定時間が経過した場合に(yes)、ステップ3fでライン側エコーキャンセラ102及び音響側エコーキャンセラ104の動作を再開させる。なお、ステップ3eで一定時間が経過するまでは、ステップ3dに戻り、ダイヤルキー押下の監視を繰り返す。さらに、ステップ3dで一定時間以内にキーマトリクス113のダイヤルキーの押下が検出されると、ライン側エコーキャンセラ102及び音響側エコーキャンセラ104の停止状態からダイヤルキーに応じた処理に移行する(ステップ3g)。
【0048】
以上のように第1の実施形態によれば、制御部112Bは、リセット手段1121を備えることにより、キーマトリクス113のダイヤルキーの押下を認知すると、ライン側エコーキャンセラ102及び音響側エコーキャンセラ104を初期化して動作を停止させ、その後、ダイヤルキーの押下が解放された場合に、ライン側エコーキャンセラ102及び音響側エコーキャンセラ104の動作を再開させ、ダイヤルキーの押下が解放されない場合に、ダイヤルキーの押下による衝撃音が無くなるまでの一定時間この停止状態を保持する。この場合、状態保持している間に、再びキー押下がなければ、ライン側エコーキャンセラ102及び音響側エコーキャンセラ104の動作を再開させ、キー押下があれば、状態保持からそのキーに応じた処理に移る。
【0049】
このため、ライン側エコーキャンセラ102及び音響側エコーキャンセラ104が停止中の時のみ衝撃音が発生しているので、ボイススイッチ部103のロス量は最大となりループゲインを1より小さく保てる。従って、通話開始後のエコーパスのインパルス応答が急変してもハウリングが起こらないようにすることが可能となる。
【0050】
また、従来のようにボタン電話主装置1B内に局線からの信号の極性を判定するための極性判定装置を設けて通話開始か否かを認識させる必要がないので、ボタン電話主装置1Bを比較的簡単かつ小型に構成することができる。
【0051】
(第2の実施形態)
図4は、この発明に係わるエコーキャンセラ付き音声通信端末装置の第2の実施形態を示す回路ブロック図である。なお、同図において上記図8と同一部分には同一符号を付して詳しい説明を省略する。
【0052】
音声通信端末装置100Cには、ボタン電話主装置1Cから送出される音声信号の信号レベルを抽出し、ボタン電話主装置1Cへ送出すべき音声信号の信号レベルを抽出してこれら信号レベルを比較し、この比較結果に基づいて、ライン側エコーキャンセラ102の動作を制御する比較器114が設られている。
【0053】
この比較器114は、ボタン電話主装置1Cへ送出する音声信号をB入力とし、ボタン電話主装置1Cから戻ってくるエコー信号を逓倍器115にてα倍に逓倍して信号をA入力とする。但し、逓倍器115におけるαは、例えば40dB以上の値とする。そして、比較器114は、比較結果がA>Bの時、ライン側エコーキャンセラ102に対し通常の適応化を行なうように制御し、A<Bの時、ライン側エコーキャンセラ102における擬似エコー信号の生成動作、つまりフィルタ更新及び打ち消し量の計算を停止させる。
【0054】
このような構成において、音声通信端末装置100Cが既にアナログ回線と接続されている場合には、どんなにマッチングがとれていても−30dB以上のエコーが戻ってくる。従って、このときの比較器114ではA>Bとなり通常のエコーキャンセラの適応化を行なう。また、音声通信端末装置100Cが無音トランクに接続されている場合には、エコーが帰ってこないため、比較器114ではA<Bとなる。この時、比較器114は、ライン側エコーキャンセラ102のフィルタ更新及び打ち消し量の計算を停止させる。従って、打ち消し量には、今までの数値がそのまま使用される。なお、音声通信端末装置100Cがスピーカホン状態にした直後であれば、打ち消し量は0dBとなり、ボイススイッチ部103のロスは大きいままとなる。その後、選択した回線に接続された時に、ライン側エコーキャンセラ102は適応化を開始できる。
【0055】
以上のように第2の実施形態であれば、比較器114を用いて、ボタン電話主装置1Cから送出される音声信号の信号レベルとボタン電話主装置1Cへ送出すべく音声信号の信号レベルとを比較することにより、音声通信端末装置100Cがエコーのない回線に接続されているか否かを判定し、比較値がA<Bを示す場合に、エコーのない回線に接続されていると判定し、ライン側エコーキャンセラ102における擬似エコー信号の生成動作を停止させるようにしている。
【0056】
このため、無音トランクに接続されている場合に、ライン側エコーキャンセラ102における打消量の計算も停止するので、ボイススイッチ部103のロス量を減らす処理も行なわれず、その後、別の回線に切り替えられてもハウリングを起こすことがなくなる。
【0057】
なお、上記第2の実施形態では、ライン側エコーキャンセラ102側に比較器114を設けて、比較結果によりライン側エコーキャンセラ102の動作を制御する例について説明したが、音響側エコーキャンセラ104側に比較器114を設けて音響側エコーキャンセラ104の動作を制御するようにしてもよい。
【0058】
また、上記第2の実施形態において、比較器114の出力がA>Bを示す時にライン側エコーキャンセラ102を適応化するか否かについては、ダブルトーク検出の結果に基づいて行われるようにしてもよい。
【0059】
(第3の実施形態)
図5は、この発明に係わるエコーキャンセラ付き音声通信端末装置の第3の実施形態を示す回路ブロック図である。なお、同図において上記図8と同一部分には同一符号を付して詳しい説明を省略する。
【0060】
音声通信端末装置100Dにおいて、ボイススイッチ部103は、受話アンプ111aの出力を可変型スイッチ103aに通して出力し、送話アンプ111bの出力を可変型スイッチ103bに通して出力する。なお、可変型スイッチ103a,103bは、それぞれロス量を任意に調整可能なスイッチである。これら可変型スイッチ103a,103bのロス量の調整は、通常、比較器103cによる受話アンプ111aの出力レベルと送話アンプ111bの出力レベルとの比較結果に基づいて行われる。
【0061】
ところで、この第3の実施形態における制御部112Dは、キーマトリクス113のダイヤルキーの押下動作に基づいて、ボイススイッチ部103の各可変型スイッチ103a,103bのそれぞれのロス量を制御するスイッチ制御機能を備えている。また、キーマトリクス113には、スピーカ−ホンモードと通常モードとを選択的に切り替えるためのスピーカーホンモード切替キー113aが設けられている。すなわち、制御部112Dは、スピーカーホンモード切替キー113aの押下により通常モードに設定された時、記憶部116に記憶されたスピーカーホンモード情報テーブル116aを通常モード、つまりフラグ「0」に設定するとともに、可変型スイッチ103a,103bのそれぞれのロス量を通常レベルに調整し、スピーカーホンモードに設定された時、スピーカーホンモード情報テーブル116aをスピーカーホンモード、つまりフラグ「1」に設定するとともに、可変型スイッチ103a,103bのそれぞれのロス量を通常レベルに比して大きいレベルに調整する。
【0062】
次に、上記制御部112Dによる可変型スイッチ103a,103bのロス量の調整動作について図6のフローチャートを参照して説明する。
【0063】
まず、スピーカーホンモード切替キー113aが押下されると(ステップ6a)、制御部112Dは、記憶部116内のスピーカーホンモード情報テープル116aから現在の設定を読み出し(ステップ6b)、通常モードであるか否かを判定する(ステップ6c)。ここで、現在の設定が通常モードである時には(yes)、制御部112Dは、記憶部116内のスピーカーホンモード情報テーブル116aをスピーカーホンモードに設定し(ステップ6d)、ボイススイッチ部103を制御して、ロス量を通常モードに比べて増やす(ステップ6e)。これにより、通常モードに比べてスピーカーホンモードとすることによりエコーが適当に減衰され、内線通話時や端末の性能限界を超えるような反響の非常に大きい部屋で使用した場合に、ライン側エコーキャンセラ102及び音響側エコーキャンセラ104が十分にエコーを減じることができないような場合にも、相手側にエコーが大きいまま伝わり通話品質が悪化することを防ぐことができる。
【0064】
また、ステップ6cにおいて、現在の設定がスピーカーホンモードである時には、制御部112Dは、記憶部116内のスピーカーホンモード情報テーブル116aを通常モードに設定し(ステップ6f)、ボイススイッチ部103を制御して、ロス量を通常レベルに設定する(ステップ6g)。
【0065】
このように第3の実施形態によれば、ライン側エコーキャンセラ102及び音響側エコーキャンセラ104の回り込みを減じる動作の補助にボイススイッチ部103の可変型スイッチ103a,103bを使用し、制御部112Dでスピーカーホンモード切替キー113aの押下を検出して、この検出結果に基づいて、可変型スイッチ103a,103bのロス量を制御しているので、回線状況に応じてユーザがキーマトリクス113のスピーカーホンモード切替キー113aを押下することにより、通話中でも可変スイッチ103a,103bのロス量を増減させることができ、双方向通話性を維持しつつ、エコーが相手側に大きいまま伝わることによる通話品質の悪化を防止できるようにしている。
【0066】
また、内線通話時や端末の性能限界を超えるような反響の非常に大きい部屋で使用した場合等のように、ライン側エコーキャンセラ102及び音響側エコーキャンセラ104が十分エコーを減じることができない場合でも、スピーカーホンモード切替キー113aを押下してスピーカーホンモードに設定することにより、相手側にエコーが大きいまま伝わることによる通話品質の悪化を防止できる。
【0067】
なお、上記第3の実施形態では、可変型スイッチ103a,103bのそれぞれのロス量の設定値を2段階持ち、ユーザがスピーカーホンモード切替キー113aの押下により、各可変型スイッチ103a,103bのロス量を増減することにより通話品質の悪化を防止する例について説明したが、さらに各可変型スイッチ103a,103bのロス量の設定値を複数段階持ち、ユーザが各可変型スイッチ103a,103bのロス量を微調整することを可能とし、さらにきめ細かい通話品質の調整を可能としたり、また、各可変型スイッチ103a,103bのロス量を0に設定することを可能とすることにより、エコーの少ない条件の時には、安価な可変型スイッチ103a,103bを併用したエコーキャンセラ付きの音声通信端末装置にも関わらず、完全なエコーキャンセラのみの動作(完全な全二重通話)に設定することも可能である。
【0068】
また、スピーカーホンモード切替キー113aの数は特に限定せず、装置の構成により、1ないし複数の切替キーを用いても各可変型スイッチ103a,103bのロス量を設定することも可能である。
【0069】
(その他の実施形態)
この発明は上記各実施形態に限定されるものではない。各実施形態ではデジタルボタン電話システムを対象として説明したが、デジタル構内交換システムにもこの発明を適用することが可能である。その他、音声通信端末装置の種類や構成、ボタン電話主装置の構成、内線の種類等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【0070】
【発明の効果】
以上詳述したようにこの発明では、音声通信端末装置に既に備えられている制御部にキーマトリクスのダイヤルキーの押下動作に基づいて、ライン側エコーキャンセラ及び音響側エコーキャンセラを初期化するリセット手段を設けるようにして、通話中にユーザがダイヤルキーを押すのみでライン側エコーキャンセラ及び音響側エコーキャンセラを初期化もしくは停止させるようにしたので、エコーパスの変動時及び拡声状態における発信時に、交換装置側で通話開始を意識することなく、また通話を中断することなくハウリングを防止し得るエコーキャンセラ付き音声通信端末装置を提供することができる。
【0071】
また、この発明では、交換装置へ送出すべき音声信号の信号レベルと、交換装置から送出される音声信号の信号レベルとを比較することにより、自装置がエコーのない回線に接続されているか否かを判定し、この判定結果によりエコーのない回線に接続されていると判定された場合に、ライン側エコーキャンセラの動作を停止させる比較器を備えるようにしている。
【0072】
従って、スピーカーホン状態におけるオンフック発信時に、無音トランクから別の回線に切り替えられてもその回線に応じたエコーの打ち消しを行なうことができ、これによりハウリングを防止できる。
【0073】
さらに、この発明では、音声通信端末装置に既に備えられている制御部にキーマトリクスのスピーカーホンモード切替キーの押下動作に基づいて、ライン側エコーキャンセラと音響側エコーキャンセラとの間に設けられているボイススイッチ部の各可変型スイッチのロス量を制御するスイッチ制御機能を設けるようにして、内線通話時や端末の性能限界を超えるような反響の非常に大きい部屋で使用した場合にユーザがスピーカーホンモード切替キーを押してボイススイッチ部の可変型スイッチのロス量を通常に比べて大きく設定するようなスピーカーホンモードに設定するようにしている。
【0074】
従って、回線状況に応じてエコーキャンセラ機能が十分エコーを減じることができない場合にも、双方向通話を維持しつつ、通話品質の悪化を防止し得るエコーキャンセラ付き音声通信端末装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わるエコーキャンセラ付き音声通信端末装置の一実施形態を示す回路ブロック図。
【図2】同実施形態における制御部によるエコーキャンセラの制御手順及び制御内容を示すフローチャート。
【図3】上記図2とは別の動作を説明するために示すフローチャート。
【図4】この発明に係わるエコーキャンセラ付き音声通信端末装置の第2の実施形態を示す回路ブロック図。
【図5】この発明に係わるエコーキャンセラ付き音声通信端末装置の第3の実施形態を示す回路ブロック図。
【図6】同第3の実施形態における制御部によるボイススイッチ部の制御手順及び制御内容を示すフローチャート。
【図7】従来のボタン電話システムの概略構成図。
【図8】従来のボタン電話システムに使用されている音声通信端末装置の回路ブロック図。
【図9】上記図8に示したエコーキャンセラの構成を示す回路ブロック図。
【図10】上記図8に示したライン側エコーキャンセラ、ボイススイッチ部及び音響側エコーキャンセラの組み合わせ構成を示す図。
【符号の説明】
1A,1B,1C,1D…ボタン電話主装置、
11,12…ボタン電話インタフェース。
13…タイムスイッチ部、
14…アナログ回線インタフェース。
15…無音トランク、
100A,100B,100C,100D…音声通信端末装置、
101…伝送部、
102…ライン側エコーキャンセラ、
103…ボイススイッチ部、
103a,103b…可変型スイッチ、
104…音響側エコーキャンセラ、
105…デジタル/アナログ変換器、
106…スピーカーアンプ、
107…スピーカー、
108…マイク、
109…マイクアンプ、
110…アナログ/デジタル変換器、
112A,112B,112C,112D…制御部、
113…キーマトリクス、
114…比較器、
116…記憶部。
Claims (2)
- 回線交換を行なう交換装置と有線回線を介して接続され、当該交換装置に送出すべき音声信号に付加される回り込みを減衰するエコーキャンセラ機能を備えたエコーキャンセラ付き音声通信端末装置において、
自装置が有する操作キーの押下動作に基づいて、前記エコーキャンセラ機能を初期化した後、動作を停止させ、前記操作キーが解放された時に前記エコーキャンセラ機能の動作を再開させ、もしくは前記操作キーの押下時点から前記操作キーの押下による衝撃音が無くなるまでの時間までの間に前記操作キーの押下がなされるか否かを判定し、前記操作キーの押下がなされずに前記時間が経過した場合に、前記エコーキャンセラ機能の動作を再開させることを特徴とするエコーキャンセラ付き音声通信端末装置。 - 回線交換を行なう交換装置と有線回線を介して接続され、この交換装置に送出すべき音声信号から該信号に付加される回り込み特性を逐次推定し、この推定結果に基づいて擬似エコー信号を生成し、前記音声信号から該擬似エコー信号を差し引くことによりエコー信号を打ち消すエコーキャンセラ機能を備えたエコーキャンセラ付き音声通信端末装置において、
前記交換装置から送出される音声信号の信号レベルy、及び前記交換装置へ送出すべき音声信号の信号レベルxを抽出してy/xを求め、y/xが所定値以下である場合に、エコーのない回線に接続されていると判定し、前記エコーキャンセラ機能における前記擬似エコー信号の打ち消し動作を停止させる制御手段を備えたことを特徴とするエコーキャンセラ付き音声通信端末装置。
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