JP4083242B2 - 工具、ならびにこのような種類の工具で穴を加工するための方法 - Google Patents
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Description
製造技術は、この約100年の間に集中的かつ大幅な発展をとげて今日の水準まで至っている。現代の自動車工場では、たとえば4気筒直列エンジンブロックが1分以下のサイクル時間で製造されている。その加工は搬送ラインで行われる。搬送ラインは相前後して並んでいる多数の加工ステーション(旋盤、ボール盤、フライス盤など)で構成されており、これらのステーションは自動式のワーク搬送装置によって空間的・時間的に固定されて互いに連結されている。作業の進捗はサイクル化されて行われる。どの加工ユニットでもその役割を果たし終えると、すぐさまワークがサイクル距離分だけ次の加工ステーションへとさらに送られる。
こうした製造方法ではわずかな柔軟性しか可能ではなく、つまり別の加工目的への適応がわずかしか可能にならない。そのうえ、搬送ラインにかかる大きな投資コストが必要であり、そのためこうした設備は経済的に見て、大量生産や大規模連続生産でしか採用することができない。技術的改良のためのモデルチェンジや設計変更、あるいは製品シリーズの拡張などは、多くの場合年間の休業日を充てて多大のコストをかけなければほとんど行えないか、もしくは限られた範囲内でしか行えない。
それと同時に、消費者動向が移り変わりのために頻繁なモデルチェンジが行われ、将来的に予想されるので計画上は早めに考慮に入れておくべき製造方針については多くの場合なかなか確かな根拠が得られず、さらにコスト低減のために従来の産業国から製造場所が移転されており、こうしたことから総コストをできる限り低く抑えつつ、比較的小規模なロット高でフレキシブルな製造を行う方法が求められている。
こうした問題性は、基本的に、フレキシブルな製造システムを採用することによって解消される。こうした製造システムは、高い生産性と柔軟性という逆方向の目的を達成するものである。コンピュータ制御のワーク搬送装置を介して、互いに補完性または互換性のある複数の数値制御機械、通常は加工センターが相互に結びつけられている。
エンジンブロックのシリンダボアを製造する場合、高い品質は、たとえば寸法、位置、形状、表面などの誤差が非常に小さいことで達成される。シリンダボアの所望の公称寸法は、通例、工具の刃口の公称寸法とは同一ではない。なぜなら、磨耗に依存する切削力によって工具とワークに変形が生じ、機械と工具の間のインターフェースには幾何学的な差異があり、しかも工具ホルダの繰り返し精度は限られているためである。すべてのワークが、寸法を生成する刃口に多少とも磨耗させるように作用するので、加工したワークの数とともに穴の実際の直径は常に狭くなっていく。そのため精密ボール盤は遅くとも下方の寸法許容誤差に達する前に、たいていは統計的な品質管理の理由から、はるかに早い時期に再調整しなければならない。
微調整と切れ刃磨耗の補正を行うために、切れ刃のための調整装置が設けられている。たとえば、多くの場合旋回可能な工具または工具アダプタと機械主軸との間の関節的な連結部としての、一重または平行四辺形の曲げ棒あるいは薄膜の弾性的な変形によって、工具を調整することが考えられている。
また、実質的に半径方向に移動可能な工具保持往復台で、あらゆる種類の直線的な往復台ガイドによって調整を行うことも公知であり、たとえばいわゆる面削りヘッドや、一本腕または二本腕のレバー、あるいはロッカーやジョイントを切れ刃保持具として用いることも公知である。
弾性的なシステムは、調整範囲が非常に限られており、調整力がさまざまであるために影響が直線的でなく、また剛性と振動感受性があまり優れていない調整手段であるという欠点がある。
往復台ガイドを用いた調整装置は、長い外径、大きな重量と慣性モーメントを伴う広い取付スペースを要し、また均衡の調整に問題がある。往復台、往復台ガイド、および調整手段が遊びなく走行しなければならず、もしくは走行遊びと反転遊びを有していなくてはならず、さらに調整行程の後には追加的にクランプ固定しなければならない場合が多い。
調整装置の駆動は、駆動スピンドルにある調整ロッドの制御式操作や、油圧式または空気圧式の調整ピストン、あるいは内部の切削油剤や作動油や圧縮空気などの供給によって行われる。
本発明の課題は、工具が、標準機械にも特殊機械、好ましくは数値制御機械にも使用することができ、優れた価格/性能の比率、高い精度、剛性および操作安全性、ならびにコンパクトな構造という特徴を備えるように、冒頭に述べた種類の工具および冒頭に述べた種類の方法を構成することである。
この課題は、本分野の工具においては、本発明による請求項1の特徴部に記載の構成要件によって解決され、また本分野の方法においては、本発明による請求項34に記載の構成要件によって解決される。
本発明による工具では、遠心力操作される手段による切れ刃の半径方向調整が導入される。したがって工具の回転数によって非常に簡単に切れ刃保持具が移動させられ、それによりこの切れ刃保持具に設けられている切れ刃が再調整される。本発明の工具は構造が設計的に簡単であることによって特徴づけられるので、低コストで製造することが可能である。この工具は特殊機械にでも標準機械にでも用いることができる。その軸を中心として回転しながら駆動される本発明の工具を使えば、たとえば機械工作や車両製造におけるケーシング、特に内燃機関のための多気筒のエンジンブロックやシリンダヘッド、コンプレッサ、噴射ポンプなどを高精度に加工することができる。本発明の方法では少なくとも2つ、好ましくは3つの数値制御軸で、軌道制御により高い精度でシリンダボアを製造することができる。本発明の構成によって切れ刃の高精度な再調整が可能であり、この調整はμの範囲内にある。したがって切れ刃の磨耗を、簡単でありながら高精度に補正することが可能である。切れ刃保持具に設けられた切れ刃は好ましくは仕上げ加工用の切れ刃であるので、仕上げ加工後の工具は、本発明の工具の構成によって高い加工精度を有している。同一の工具本体に別の切れ刃を配置したことにより、たとえば面取りといった追加の加工も行うことができ、あるいは仕上げ工程を粗加工と精密加工とに分割することができる。
本発明のさらに別の構成要件はその他の請求項、発明の詳細な説明、および図面から明らかである。
次に、図面に示した実施例を参照しながら本発明を詳細に説明する。図面は次のとおりである:
図1は、本発明の工具を示す軸方向断面図であり、この工具の調整可能な仕上げ切れ刃は最終位置にあり、この位置で当該切れ刃は調整領域の末端にいる。
図2は図1の工具を示しており、その仕上げ切れ刃は穴の内壁からはずされている。
図3は、図1の工具の遠心力手段を2つの平面で示す半径方向断面図である。
図4は、本発明の工具の遠心力手段の第2実施例を示す拡大した半径方向断面図である。
図5は、本発明の工具の第2実施例を示す軸方向断面図である。
図6は、図1の工具の切れ刃を示す軸方向で見た模式図である。
図7は、加工中の図5の工具を示す軸方向断面図である。
図8は、本発明の工具の調整スリーブの一部を示す拡大した軸方向断面図である。
図9は、軸方向にスライドしてロックされた位置における調整スリーブを示す、図8と対応する図である。
図10は、エンジンブロックを加工中の、本発明の工具を備えた加工機械を示す図である。
図10aは、図10のエンジンブロックを示す模式的な平面図である。
図10bは、図10の加工機械の多軸穿孔カセットを示す図である。
図11は、本発明の工具のさらに別の実施形態を示す軸方向断面図である。
図12は、図11の工具の調整装置を示す軸方向断面図である。
図13は、本発明の工具のさらに別の実施形態を示す軸方向断面図である。
図14は、ワークに穴を加工しているときの図13の工具を拡大して示す断面図である。
図15は、測定工程中で主軸が停止しているときの工具を示す、図14と対応する図である。
工具は、好ましくはシリンダボアを切削加工することができる再穿孔工具である。この工具は端部側に接続フランジ2を備えた基体1を有しており、この接続フランジで工具は駆動スピンドル3(図10)に接続することができる。基体1は軸方向中心に穴4が貫通しており、この穴に調整ロッド5がスライド可能に支持されている。調整ロッドは一方の端部に、圧力室7の中に位置するピストン6を備えている。このピストンは閉鎖部8の中に設けられており、この閉鎖部で穴4が一端を閉鎖されている。この閉鎖部8はネジ9によって基体1の接続フランジ2と脱着可能に取りつけられている。調整ロッド5は封止された状態で閉鎖部8の底部10を貫通しており、閉鎖部は、直径が拡大されている穴4の端部セクション11の内壁に密着している。
調整ロッド5は基体1を全長にわたって貫通しているとともに、接続フランジ2と反対を向いていて基体1の外部にあるほうの端部に操作部材12を有しており、この操作部材で、工具の切れ刃13を後述するやり方で半径方向に調整することができ、それによって切れ刃を調整し、磨耗が生じたときには再調整し、ないしは再調整の末端に達したときには位置復帰させることができる。操作部材12は手動で、または相応の装置を回転させることで、あるいはスピンドル回転によって、切れ刃13が再調整されるように、もしくは再調整領域の開始部で半径方向に後退させられるように回転させることができる。
調整ロッド5の外周近くには、内面にネジ山15を備えたスピンドルナット14が配置されている。ネジ山15には、調整ロッド5の外周に設けられた調整スピンドル17のネジ山16が係合している。ネジ山16から軸方向に間隔をおいて、調整スピンドル17は円周を取り囲む歯形部18を備えており、この歯形部18には、図1で示す最終位置では回り止め手段20の対向歯形部19が係合している。この回り止め手段は基体1と回転不能に結合されている。回り止め手段は、穴4の端部セクション11の内壁に当接している。好ましくは、この回り止め手段20は基体1と脱着可能に結合される。
調整スピンドル17はそのほぼ全長にわたって調整ロッド5から距離をおいている。歯形部18の高さでのみ、調整スピンドル17は調整ロッド5に当接している。図1に示す最終位置では、調整スピンドル17は端面21で閉鎖部8の底部10に当接している。好ましくは、この底部10はその調整スピンドル17に向いたほうの側に突起22を備えており、この突起の平坦な端面に調整スピンドル17が当接する。
スピンドルナット14の、調整スピンドル17とは反対の側では調整ロッド5の外周には、これと共に軸方向へスライド可能に調整スリーブ23が設けられており、この調整スリーブはスピンドルナット14に向いたほうの端部に、半径方向外側に向いたフランジ24を備えている。このフランジで調整スリーブ23は、少なくとも1つの圧縮ばね25の力の作用下で調整ロッド5のフランジに当接している。圧縮ばね25は一方の端部でフランジ24に支持されているとともに、他方の端部では、穴4の内壁にあるリング状の窪み27の半径方向の底部26に支持されている。窪み27の底部26から基体1の端面28に至るまでの領域では、調整スリーブ23は穴4の内壁に当接している。調整ロッド5の軸方向のスライド量、およびそれに伴って調整スリーブ23のスライド量は、基体1に配置されている少なくとも1つのストッパ72(図2)によって制限されている。回り止め手段(ストッパ)29の、調整スリーブ23の溝30に係合する部分31は、好ましくはローラによって形成されており、それによって調整スリーブ23がスライドするときの摩擦を低く抑える。回り止め手段29は、調整スリーブ23が基体1に対して回転するのを防いでいる。
調整スリーブ23は外側に制御斜面32を備えており、この制御斜面は調整ロッド5のスピンドルナット14の方向に、半径方向で内方に傾斜して延びている。制御斜面32には圧力部材33が支持されており、この圧力部材は半径方向にスライド可能に基体1に支承されており、この圧力部材には圧力下でロッカー(切れ刃保持具)35のアーム34が当接している。ロッカーは二本腕のレバーとして構成されており、調整ロッド5の軸に対して垂直な軸36を中心として旋回可能に基体に支持されている。ロッカー35の他方のアーム37は、この実施例では皿ばねパッケージ38によって圧力負荷されている。この皿ばねパッケージはロッカーアーム37の窪み39に収容されている。皿ばねパッケージ38は窪み39の底部と対向ホルダ40とに支持されており、この対向ホルダは皿ばねパッケージの力の作用下で、基体1の円周に設けられていてロッカー35を受容している窪み42の底部41に当接している。圧力部材33は、好ましくは球43で制御斜面32に当接している。ロッカーアーム34には再調整可能な切れ刃13が設けられている。
スピンドルナット14と調整スピンドル17の歯形部18とにはさまれた領域には、基体1に遠心力手段44がスライド可能に支承されている。工具が停止しているとき、この遠心力手段44は圧力下で半径方向外側に負荷されている。図3が示しているように、遠心力手段44は、調整スピンドル17の歯形部18と協働することのできる歯形部45を備えている。遠心力手段44は、歯形部45を備えている歯形部46が穴4の端部セクション11に突出している。この歯形部46は、閉鎖部49の窪み48に突出するスリーブ部分47へと移行している。閉鎖部49の窪み48の底部51には圧縮ばね52が支持されており、この圧縮ばねで遠心力手段44は半径方向内方に負荷されている。圧縮ばね52はさらに遠心力手段44の底部53にも支持されている。工具が回転していない場合、遠心力手段44は、閉鎖部49の溝50の底部55にあるストッパ54、好ましくは遠心力手段を貫通する横方向ボルトに突き当たるまで、圧縮ばね52の力によって半径方向内方に負荷されている。遠心力手段44の歯形部45は溝50の底部55を通って突出している。
外側ではスピンドルナット14は係止窪み56を備えており(図3)、この係止窪みは好ましくはスピンドルナット14の円周上へ均等に分配されて設けられているとともに、スピンドルナットの軸方向の長さにわたって延びている(図1)。係止窪み56は回転止め部材57の一部であり、この回転止め部材でスピンドルナット14およびそれに伴って調整ロッド5の思わぬ回転が防止されている。係止窪み56には、好ましくは球として構成されている係止手段58が係合しており、この係止手段は少なくとも1つの圧縮ばね59の力の作用下にある。圧縮ばね59は基体1の半径方向穴60に収納されており、この半径方向穴は無頭ネジ61によって閉じられていて、圧縮ばね59はこの無頭ネジに支持されている。
以下においては、1つしか数値制御軸(Z軸)を備えていない機械を特殊機械と呼ぶ。図1に示す工具は特殊機械用として想定されており、その接続フランジ2(図1)で駆動スピンドルに接続されている。図1の図面では、切れ刃13は再調整領域の末端で加工位置にきており、すなわち切れ刃は半径方向で最大に送られている。調整スピンドル17の歯形部18は回り止め手段20と係合している。調整スリーブ23はそのフランジ24で、圧縮ばね25の力の作用下で調整ロッド5のスピンドルナット14に当接している。切削加工を行うとき、工具は回転数nBearbeitungで回転する。それによって遠心力手段44に対して遠心力が及ぼされ、この遠心力は、遠心力手段44が圧縮ばね52の力に抗して窪み48の底部51に当接することにつながる。遠心力手段44のこの半径方向のスライドは、調整スピンドル17には影響がない。なぜなら図1に示すように遠心力手段44は、スピンドルナット14と歯形部18とにはさまれた調整スピンドル17の歯のない領域にあるからである。切削加工をしている間、基体1の冷却剤穴62を通って冷却剤が工具の作業領域に流れ込む。
工具にはたとえば3枚の切れ刃(図6)があり、そのうちロッカー35に設けられた切れ刃13が半径方向に再調整可能である。他の2枚の切れ刃63および64は基体1に不動に固定されている。固着されている切れ刃63,64は半仕上げ切削用として想定されており、それに対して切れ刃13は仕上げ切削のために用いられる。3枚の切れ刃13,63,64は互いにたとえば120°の角距離で配置されている。さらにこれらの切れ刃は軸方向に互いにオフセットされて設けられている。これらの切れ刃はそれぞれ異なる作業直径を有しており、図6ではこれが鎖線で示唆されている。切れ刃64はもっとも小さな作業直径を備えている。これに軸方向に続く切れ刃63は、これよりも大きな作業直径を有している。最後の再調整可能な切れ刃13は、切れ刃63に関して軸方向にオフセットされて配置されており、もっとも大きな作業直径を有している。この切れ刃で、完成した穴が製作される。仕上げ加工の後、加工されたワーク穴から工具を引き出すことができるように、工具は図6の矢印65の方向に機械軸で、3枚の切れ刃13,63,64がすべて穴内壁との間に間隔をもつようになるまで移動させられる。次いで、工具を接触することなく軸方向に穴から引き出すことができる。
加工中に切れ刃13には磨耗が生じて、この磨耗は穴の仕上げ直径の減少につながる。その理由から、所望の穴の仕上げ直径が得られるよう、切れ刃13はその磨耗に応じて再調整される。切れ刃13を再調整するため、駆動スピンドルとそれに伴って工具は停止される。すると遠心力手段44には遠心力が働かなくなるので、遠心力手段は圧縮ばね52(図3)によって、図3に示す位置へと半径方向内方に押されることになる。
調整ロッド5に設けられているピストン6は、別個の圧力媒体によって圧力を負荷されるため、それによって調整ロッド5は圧縮ばね25の力に抗して軸方向にスライドさせられる(図2)。調整ロッド5のスライドは、半径方向内方に突出するリング状の段差面72によって制限されており、この段差面には調整ロッド5のスピンドルナット14がその下面73で当接することになる。調整ロッド5に設けられている調整スピンドル17は、そのネジ山16でスピンドルナット14のネジ山15と係合しているので、調整ロッド5が上述のスライド運動をすると調整スピンドル17も連行される。
このとき係止手段58は、スピンドルナット14の外側にある対応する係止窪み56を滑る。調整スピンドル17がスライドすると、その歯形部18は遠心力手段44の歯形部45と係合することになる。
図2の位置に達すると、駆動スピンドルとそれに伴う工具はただちに回転状態に移される。回転数n1は、ワークの加工中の回転数nBearbeitungよりも小さいか、これと同じである。遠心力手段44が調整スピンドル17に係合しているため、遠心力手段44が前述の半径方向へのスライドをすると、調整スピンドル17はその軸を中心として回転させられる。調整スピンドル17はそのネジ山16でスピンドルナット14のネジ山15と係合しているので、調整スピンドル17が回転すると、調整スピンドルと調整ロッド5の間の相対的な位置が変化する。その結果として、調整スピンドル17の、ピストン6に向いているほうの端面21と、制御斜面32との間の間隔も変化する。切れ刃13は磨耗のために再調整したいので、前記間隔が狭められる。調整ロッド5とそれに伴う調整スリーブ23の軸方向スライドに基づいて、圧力部材33は、制御斜面32の半径方向で比較的深くなっている位置に当接する(図2)。そのため切れ刃13は半径方向内側の比較的遠くに配置されている。
遠心力制御されたこの自動的な切れ刃13ないしロッカー35の移動の後、圧力室7への圧力媒体の供給が終了し、引き続いて駆動スピンドルが停止されるので、工具はもはや回転しない。圧縮ばね25の力の作用下で調整スリーブは押し戻されて、そのフランジ24を介して調整ロッド5を連行する。調整スピンドル17はネジ山15,16を介して調整ロッド5のスピンドルナット14と結合されているので、調整スピンドル17は自身と調整ロッド5との間の相対位置を変えることなく、同様に軸方向へ押し戻される。すると調整スピンドル17の歯形部18は、回り止め手段20の対向歯形部19と再び係合することになる(図1)。調整スピンドル17の端面21が閉鎖部8の突起22に突き当たるまで、調整ロッド5は押し戻される。このときロッカー35は、圧力部材33を介して軸36を中心として時計と反対回りに旋回する。調整スピンドル17の端面21と制御斜面32との間の間隔が上述のように狭まると、切れ刃13はより大きな直径となるように調整され、それによって生じた切れ刃磨耗が補正される。
皿ばねパッケージ38が支持されている対向ホルダ40(図1)は、好ましくは、ロッカー35が収納されている窪み42の底部41に脱着可能に取りつけられている。したがってロッカー35は旋回運動をすると、対向ホルダ40に対して相対的に動く。皿ばねパッケージ38は、たとえ切れ刃13が加工されるべきワークと係合していないときでも、圧力部材33が常に十分な力の作用下で制御斜面32に当接しているように働く。
切れ刃13の再調整領域は、数十分の1ミリの大きさである。切れ刃13の遠心力制御による再調整は、1μの再調整段階が可能なほどに感度が高い。
圧力室7には(図示しない)リリーフ穴が開口しており、このリリーフ穴は、調整ロッド5が押し戻されたとき、圧力室内にある圧力媒体がピストン6によって再び圧迫されることができるように働く。切れ刃の再調整の間、このリリーフ穴は閉じられているので、圧力室7の中では調整ロッド5をスライドさせるのに必要な圧力を生成することができる。切削加工の途中、つまり工具の回転数がnBearbeitungのときにはリリーフ穴は開いている。
遠心力手段44は、切れ刃13を再調整するためにその都度、そのスリーブ部分47が窪み48(図3)の底部51に当接するまでスライドさせられる。その移動量は、調整スピンドル17が正確にその歯形部18の歯の回りを回転しつづけるように選択される。この回転量は、切れ刃13のプリセットされた再調整量に対応している。
図1ないし3に示す実施例では、遠心力手段44の半径方向スライドごとにそれぞれ1つの再調整段階のみが可能である。当然ながら、切れ刃13がさまざまな程度に再調整できるように工具を構成することも可能である。そのためには、工具をさまざまな調整回転数で回転させることにより、回転数に応じて遠心力手段44をさまざまな半径方向の距離だけ外方に移動させる。それによって調整スピンドル17のさまざまな回転量が生まれ、それに伴って切れ刃13のさまざまな再調整量が生まれる。このような実施例を図4に示す。
遠心力手段44aのスリーブ部分47aは外側に係止窪み74を備えており、この係止窪みには係止手段75、好ましくは係止球が圧力の作用下で、好ましくは少なくとも1つの圧縮ばね76の力の作用下で係止されている。係止窪み74の数は、切れ刃13の可能な再調整段階の数を決める。図4は遠心力手段44aの初期位置を示しており、この位置では係止手段75が、調整スピンドル17から半径方向にもっとも遠く離れている係止窪み74に係合している。調整ロッド5の圧力負荷の後、上述したような形式で工具が加工回転数nBearbeitungよりも小さな回転数で回転すると、遠心力手段44が半径方向外方へ圧縮ばね52aに抗してスライドして、係止手段75がその次の係止窪み74に係合することになる。このようにしてその都度の回転数を段階づけることで、遠心力手段44aのスライド量をさまざまに調整することが可能である。
前述の実施例の場合と同じく、ストッパ54aは、工具が停止しているときには閉鎖部49aの窪み50aの底部55aに当接している。係止手段75を負荷する圧縮ばね76は、基体1aのネジ穴78にねじ込まれた無頭ネジ77に支持されている。その他の点では、図4に示す工具は前述の実施例と同様に構成されている。切れ刃13の再調整も、上述した相違点を除いては、前述の実施例と同様のやり方で行われる。
図5ないし7に示す工具はクランプ円錐部79を備えており、このクランプ円錐部によって工具は、自動工具交換装置を備えた加工センターの駆動スピンドル3と結合することができる。クランプ円錐部79は急勾配テーパや中空シャンクテーパその他であってよい。図1ないし3に示す実施例では、工具はこのようなクランプ円錐部を備えていない。したがって図1ないし3の工具はクランプ円錐部79がないので、好ましくは、接続フランジ2を介して工具が直接駆動スピンドルに取りつけられる特殊機械用として想定されている。
図1ないし3に示す実施形態と違って図5ないし7の工具は、少なくとも1つの圧縮ばね68の力に抗してスライド可能に工具の横穴67に収納されているスライダとしての、第2の遠心力手段(スライダ)66を有している。横穴67は工具の軸に対して垂直に位置している。スライダ66は、冷却剤穴62と圧力媒体穴69とを交互に開閉するように働く。このスライダ66は、ワークの加工中には遠心力の作用下で圧縮ばね68の力に抗してスライドされるように構成されている。すると圧力媒体穴69がスライダ66によって閉じられ(図7)、それに対して冷却剤穴62は開放される。工具が停止しているときは、スライダ66は圧縮ばね68によって図5に示す位置へスライドさせられ、この位置では冷却剤穴62が閉じられて圧力媒体穴69が開いている。スライダ66のスライド量はストッパ70によって制限されており、このストッパは好ましくは、調整スリーブ23のスライド量を制限するストッパ29と同様に構成されている。ストッパ70はスライダ66の軸方向に延びる溝71に係合する。ワーク加工中には、スライダ66は図7に示す位置にある。工具が停止するとすぐに、スライダ66は圧縮ばね68によって図5に示す位置へとスライドする。すると圧力媒体、好ましくは冷却剤は、圧力媒体穴69を通って圧力室7へと導かれる。
それに応じて調整ロッド5に設けられているピストン6が圧力を負荷され、それによって調整ロッド5が圧縮ばね25の力に抗して軸方向にスライドさせられる。図1ないし3を参照して説明したように、圧力負荷の後に工具は回転数n1で回転可能に駆動され、それによって遠心力制御による切れ刃13の再調整が行われる。回転数n1は、遠心力手段44だけが遠心力の作用下で圧縮ばね52(図3)の力に抗して半径方向外方にスライドするように選択される。この工具の小さな回転数n1のときに生じる遠心力がスライダ66を図5の位置からスライドさせるには十分でないように、調整スピンドル17と調整ロッド5の間の相対回転のためのこの回転数n1は小さくなっており、ないしスライダ66がそのように構成されている。駆動回転数nBearbeitungのときに初めて遠心力は、スライダ66を図5の位置から、当該スライダが圧力媒体穴69を閉じて冷却剤穴62を開放する図7に示す位置へスライドさせるのに十分となる。切れ刃13の再調整中は、圧力室7に開口しているリリーフ穴はスライダ66によって閉止されているので、圧力室7の内部には調整ロッド5をスライドさせるのに必要な圧力が生成できる。切削加工中には、つまりワークの回転数がnBearbeitungのときには、スライダ66は遠心力によって半径方向にスライドさせられて、リリーフ穴が開くようになっている。
スライダ66は、工具の回転数がn3のときには図7の矢印Aの方向にスライドするように構成されている。この回転数n3は、工具の駆動回転数nBearbeitungよりも小さいか、これと同じである。また回転数n3は、遠心力手段44が上述したような形式で半径方向外方にスライドする回転数n1よりは大きい。
図5ないし7に示す実施形態でも、遠心力手段44は図4の実施形態と同じように構成されている。そのため図5ないし7に示す工具の場合でも、遠心力手段44は段階的に調整することができるので、切れ刃13によっては複数の再調整段階が可能である。そのためにその都度必要となる回転数は、スライダ66を移動させる回転数n3よりも小さく、また駆動回転数nBearbeitungよりも小さい。したがって異なる回転数に関して次の条件が成立する:n1<n3<nBearbeitung
上述した工具はそれぞれ、さまざまな機械に用いることが可能である。切れ刃13を再調整するのに、追加的な軸は必要でない。したがって上述した工具は、たとえば追加的な同軸のシャフトが備わっていない加工センターや、そのようなシャフトがたとえば工具格納装置のために不可能な加工センターに用いることができる。調整ロッド5は工具の外側に位置している端部に操作部材12を備えているので、圧力媒体供給装置を備えていないような機械の場合でも工具を使用することができる。この場合には切れ刃13の再調整は、装置または機会に設けられている操作部材12のための連行装置によって、調整ロッド5を的確に回転させながら段階的に行う。このような種類の再調整では工具が停止しているので、調整スピンドル17は回り止め手段20と係合している。調整ロッド5を手動でその軸を中心に回転させると、調整スピンドルは動かずに止まっている。互いに噛み合っているネジ山15,16を介して、調整ロッド5と調整スピンドル17は互いに相対的に軸方向にスライドし、すなわち調整スピンドル17の端面21と制御斜面32との間隔が変化する。するとピストン6を圧力負荷した後と同じ状況、および遠心力手段44によって調整スピンドル17が回転した後と同様の状況が生じる。
上述した図1ないし7の各工具は、たとえば2段階方法で用いることができる。下がり行程では、工具に設けられた定置の切れ刃63,64(図6)で半仕上げ加工をワークに施す。工具の戻り行程では、調整可能な切れ刃13でワークに仕上げ加工を行う。半仕上げ加工のための下り行程では圧力室7が圧力にさらされるので、調整ロッド5は上述したような形式でストッパのほうへ移動する(図2)。すると制御斜面32は、圧力部材33に対して相対的に、切れ刃13がもっとも半径方向内方に移動するような位置にくる。すると切れ刃はいずれにしても穴の内壁からは離される。
定置の切れ刃63,64でワークの穴を半仕上げまで加工すると、圧力室7の負荷がリリースされるので、調整ロッド5が圧縮ばね25の力の作用下で図2に示す位置から図1の位置に押し戻される。制御斜面32と圧力部材33を介してロッカー35が時計と反対回りに旋回し、それによって切れ刃13が半径方向外方に移動させられる。工具が穴から戻る行程では、切れ刃13で必要な精密加工を穴の内壁に施すことができる。図6が示すように、精密加工ないし仕上げ加工のときには切れ刃13だけが穴の内壁と係合する。他の2枚の定置の切れ刃63,64は穴の内壁からは間隔をおいている。なぜなら、これらの切れ刃の作業直径は、再調整可能な切れ刃13の作業直径よりも小さいからである。
筋目をつけないで工具を穴から抜き出せるようにするため、工具はやはり的確に切れ刃13が走行する半径面の方向に矢印65のほうへ移動させられて、切れ刃13が穴の内壁から離れ、しかも他の両方の切れ刃63,64はまだ穴の内壁から間隔をおいているようにされる。すると工具は簡単かつ確実に、筋目をつけることなくワークの穴から抜き出すことができる。こうした矢印65の方向への工具の復帰移動は、複数の直行する軸を備えた加工センターの場合に可能である。軸が1本だけの特殊機械の場合には、この引き戻し方法は行うことができない。
こうした特殊機械の場合でも筋目をつけない工具の引き戻しを可能にするために、切れ刃13を使った仕上げ加工の終了後、集中式の圧力媒体供給装置を介して、調整ロッド5のピストン6を圧力で負荷する。すると調整ロッドは上述したような形式で軸方向にスライドし、ついにはスピンドルナット14がその下面73で基体1の段差面(ストッパ)72に当接することになる(図2)。それによって制御斜面32は、ロッカー35が時計回りに旋回できるような位置にくる。切れ刃13はそれにより半径方向外方に移動するので、穴の内壁から離される。皿ばねパッケージ38は、圧力部材33が制御斜面32にしっかりと当接するように働く。このようにして切れ刃13が復帰させられるので、軸が1本だけの特殊機械の場合でも、筋目をつけることなく工具をワークの穴から引きぬくことができる。切れ刃13の再調整とは逆に、切れ刃13のこうした復帰移動では工具を停止させる必要がない。両方の定置の切れ刃63,64は、ワークを精密加工ないし仕上げ加工している間はそもそも穴の内壁と係合していない。
図8と図9には、加工センターで用いることのできる工具のさらに別の実施形態が示されている。この工具では、下り行程で半仕上げ加工を行い、戻り行程で精密加工ないし仕上げ加工を行うことが可能である。この工具は調整ロッド5と、これに設けられた調整スリーブ23とを有している。調整スリーブは、図1ないし3に示す実施例の場合と実質的に同じように構成されている。ロッカー35bは二本腕レバーとして構成されている。ロッカーアーム37bには、基体1の止まり穴81にスライド可能に支承されている遠心力手段80が係合する。止まり穴81は半径方向に延びていて、ロッカー35bを受容する窪み42bに開口している。遠心力手段80はボルト状に構成されており、一方の面取りされた頭部で、ロッカーアーム37bの、窪み42bの底部41bに向いたほうの側に当接する。
他方のロッカーアーム34bには、窪み42bの底部41bに向いたほうの側でロック手段82が係合し、このロック手段はロッカー35bに向いた方向に少なくとも1つの圧縮ばね83によって付勢されている。ロック手段82は、一方の面取りされた頭部がロッカーアーム34bに当接する。ロック手段82は他方の端部で、図8に示す位置では調整スリーブ23に当接している。遠心力手段80はこの位置では止まり穴81の底部84に当接している。
図8に示す状態では、ロッカー35(図1)に設けられている移動可能な切れ刃が半径方向外方に移動させられている。工具が回転数nBearbeitungで回転すると、外方に働く遠心力が遠心力手段80に作用して、この遠心力はロッカー35bを図8に示す状態で時計と反対回りに旋回させようとする。しかしそれは調整スリーブ23に支持されているロック手段82によって妨げられる。
半仕上げ加工を実施するには、調整ロッド5を上述したような形式で(図示しない)ピストンを介して圧力で負荷する。すると調整ロッド5はスライドして、ついにはスピンドルナット14が基体1の段差面72に当接することになる(図9)。すると調整スリーブ23の溝30bがロック手段82と同じ高さにくる。調整ロッド5を圧力負荷するとともに、工具は回転数n2で回転させる。この回転数は、遠心力手段80が外方に動くように選択されている。ロック手段82は溝30と同じ高さにあるので、ロッカー35bは時計と反対回りに旋回することができる。圧縮ばね83の力は、回転数n2のときに遠心力手段80によってロッカー35bに及ぼされる力より小さくなるように選択されている。それにより、ロック手段82は圧縮ばね83の力に抗して図9に示すロック位置へとスライドし、この位置ではロック手段82は溝30bと係合している。それによって調整スリーブ23は軸方向にロックされるため、調整スリーブは圧縮ばね25の力の作用下で軸方向に押し戻されることがない。
したがって再調整可能な仕上げ切れ刃は、圧力供給がなくても穴の内壁から離されるので、下り行程のときに工具の定置の切れ刃がワークに半仕上げ加工を施すことができる。半仕上げ加工が終了すると、つまり工具が穴の中にあると、ただちに駆動スピンドルがストップされるので、調整ロッド5も停止する。すると遠心力手段80には遠心力が働かなくなるので、ロック手段82は圧縮ばね83によってロッカー35bを時計回りに旋回させて戻すことができ、ついには遠心力手段80が止まり穴81の底部84の上に載ることになる(図8)。調整スリーブ23、およびそれに伴って調整ロッド5はこのようにしてロック解除されるので、圧力室7に圧力が生成された後(図1)、調整スリーブ23は圧縮ばね25の力の作用下でスピンドルナット14を介して調整ロッド5を押し戻す(図8)。そうすると、工具の戻り行程で仕上げ加工をnBearbeitungの駆動回転数で行うことが可能になる。
図10には、一例として加工センター(加工機械)86におけるシリンダボア85の加工状態が示されている。これらシリンダボア85はエンジンブロック87に設けられ、このエンジンブロックは、ターンテーブル88の上に支持されているパレット88’に公知の方法で張設されている。シリンダボア85は、エンジンブロック87の互いに対向する側に、それぞれわずかな間隔をおいて隣り合っている。さまざまなシリンダボア85を、1台の工具だけで順次加工することが可能である。上述した切れ刃13の再調整の結果、工具にはわずかな設置スペースしか必要でないため、複数の工具でも少ない間隔で隣り合って配置することができる(図10b)。それによって、シリンダボア85の多軸加工を行うことが可能となる。切れ刃磨耗を補正するために追加的な軸や偏心スピンドルが必要となる従来の工具では、工具は大きな間隔でしか隣り合って配置することができない。そのため、密接して隣り合って配置されたシリンダボアを同時に複数の工具で加工することは不可能である。上述した工具の場合、切れ刃13の再調整のためのこのような追加的な軸や偏心スピンドルは設けられていない。それによって工具が非常にコンパクトに構成されているので、非常に狭い間隔で隣り合って配置することができ、したがって隣り合っているシリンダボア85を同時に加工することが可能となる。これらの工具は隣り合って多軸の穿孔カセット146に設けられていて、このカセットは加工機械86のコラム147に沿ってy方向に移動することができる。コラム147はz方向に移動可能であり、またエンジンブロック87を支持しているターンテーブル88はx方向に移動可能となっている。
さらに、穿孔カセット146に設けられたさまざまな工具は、互いに独立して寸法制御して再調整することができる。それぞれの工具は独自の圧力供給装置を備えているので、個々の工具は上述したような形式で寸法制御して再調整することが可能である。切れ刃を再調整したい工具だけを、必要な圧力で負荷する。穿孔カセット146は選択的に、加工後にシリンダボア85を測定する別個の測定装置148(図10b)を備えていてもよい。
上述した工具には、1枚の再調整可能な切れ刃13と複数の定置の切れ刃ではなくて、複数の再調整可能な切れ刃63、64を配置することもできる。これらの切れ刃は円周上に分配してもよく、軸方向に相前後して配置してもよい。
切れ刃調整は、遠心力・圧力媒体・制御によって自動運転でプラス方向とマイナス方向に移動させることができる。切れ刃13の摩擦を補正したいときはプラス方向への調整を行い、すなわちロッカー35,35bを旋回させて、切れ刃13が切れ刃磨耗に対応して外方に移動するようにする。
可能な再調整領域まで達したときは、ロッカー35を初期位置(図2)に達するまで再び旋回させて戻す。この位置復帰のためにはマイナスの移動が必要である。こうした位置復帰は、たとえば試験穿孔や点検切削で穴の直径が所定の値よりも大きかったときには、1段階または複数の段階で行うことができる。
その都度の移動方向は、回転駆動装置や圧力媒体を操作する順番によって得る。まず、調整ロッド5のピストン6を圧力媒体の圧力で負荷し、それによって調整ロッド5を上述したような形式で軸方向にスライドさせ、次いで工具を回転させると、上述したような形式で遠心力手段44によって、切れ刃13が再調整されて、その磨耗が補正される。またプラス方向への移動は、まずピストン6の圧力負荷を終わらせてから工具を停止させたときにも行われる。
逆に、まず工具を回転可能に駆動してから、工具が回転しているときにピストン6を圧力で負荷すると、調整ロッド5だけが調整スピンドル17および調整スリーブ23とともに軸方向にスライドする。このとき制御斜面32は、切れ刃13を位置復帰させるためにロッカー35が相応の方向に旋回できる程度に、圧力部材33に対して相対的にスライドする。こうしたマイナス方向の移動は、まず工具を停止させてからピストン6の圧力負荷を終了させたときにも行われる。
図11と12には、直接に作用する遠心力手段なしで、2つの異なる液圧段階を介して切れ刃を移動させることができる工具が示されている。図示した実施例では工具はクランプ円錐部79を備えているので、この工具は図5と図7に示す工具と同様、自動的に交換することができる。そのためにはクランプ円錐部79にはつかみ溝89が設けられている。この工具は、図1ないし図3に示す実施形態と同様に構成されていてよく、また接続フランジを有していて、この接続フランジによって直接工具を駆動スピンドルに取りつける。この工具はスライダ66を有しており、このスライダによって冷却剤穴62と圧力媒体穴69とを交互に開くことができる。スライダ66はそのために相応の半径方向穴90および91を備えている。圧力媒体穴69は、調整手段93によって制限される圧力室92に開口している。この調整手段は、ピストンとして作用する付加部94を有しており、この付加部の平坦な端面95が圧力室92を制限している。ピストン94はスリーブ部分96から軸方向に離れて張り出しており、スリーブ部分は動力伝達ネジの雄ネジ部分97を備えている。この雄ネジ部分は運動伝達ネジの雌ネジ部分98に係合している。雌ネジ部分98は爪車99に設けられており、この爪車はブッシュ状に構成されているとともに、圧縮ばね100の力の作用下でケーシング中間部分102の底部122に当接する。調整手段93は、ケーシング中間部分102の内壁に当接する、半径方向外方に向いたフランジ103を有している。フランジ103には、調整手段93のスリーブ部分96を間隔をおいて取り囲む圧縮ばね100が支持されている。
調整手段93のスリーブ部分96にはねじ込みスピンドル104が突出しており、このねじ込みスピンドルは直径の拡大している端部セクション105を有していて、端部セクションは円周にネジ山106を備えている。このネジ山は、調整ロッド5に不動に固定されたスピンドルナット14のネジ山15と係合している。この工具の図11の左側部分は図1ないし図3の実施形態と同様に構成されているので、工具のこの部分は図の見やすさを考慮して図11では省略している。
ねじ込みスピンドル104は、端部セクション105から軸方向に張り出している円筒状の付加部107を有しており、この付加部はその自由端の付近に少なくとも1つの連行体108を備えていて、この連行体は半径方向で付加部107の上に突出しているとともに、スリーブ部分96の内壁にある軸方向に延びる窪み109に係合している。このようにして調整手段93とねじ込みスピンドル104は、回転方向で形状接合的に互いに結合されている。軸方向には、調整手段93とねじ込みスピンドル104との間の相対スライドが可能である。
ねじ込みスピンドル104の付加部107は、連行体108の外側の領域に係止歯形部110を備えており、この係止歯形部はラチェット歯形として構成されているとともに、ばね力の作用下で係止ボルト111に係合する。係止ボルト111は、基体1ないしそのケーシング中間部分102の半径方向穴112(図12)に支承されていて、圧縮ばね113によって係止位置の方向に付勢されている。ラチェット歯形部110に基づいて、ねじ込みスピンドル104は一方の方向にしか回転できないのに対し、逆方向には係止ボルト111によって回転が妨げられている。
基体1にはさらに別の係止ボルト114が半径方向へスライド可能に支承されており、この係止ボルトは爪車99の円周にある係止歯形部115に係合する。係止歯形部115は同様にラチェット歯形として構成されているので、爪車99は一方の方向にのみ回転することができる。他方の方向には、係止ボルト114が爪車99の回転を妨げているのである。図12が示すように、両方の係止歯形部110および115は、図12に示す図面ではねじ込みスピンドル104が時計回りの方向に、かつ爪車99が時計回りと反対方向に回転できるように設けられている。係止ボルト114は圧縮ばね116(図12)の力の作用下にあり、この圧縮ばねは係止ボルト114をその係止位置の方向へ付勢している。
圧力室92に開口している圧力媒体穴69からは圧力媒体穴117が枝分かれしており(図11)、この圧力媒体穴は、調整ロッド5のスピンドルナット14によって制限された圧力室118に開口している。ケーシング中間部分102はスリーブ部分119を有していて、このスリーブ部分に密封的にスピンドルナット14がスライド可能に案内されている。スピンドルナット14はさらにケーシング部分(基体)1の内壁に密封的に当接している。スピンドルナット14のスライド行程は、基体1の内壁にある、半径方向内方に突出した円周を取り囲む段差面120によって制限されている。この段差面に、後に説明するような形式でスピンドルナット14が当接することになる。ねじ込みスピンドル104はケーシング中間部分102のスリーブ部分119を通って突出している。ねじ込みスピンドル104の端部セクション105は、スリーブ部分119の外側の領域に位置している。図11が示すように、ねじ込みスピンドル104はその端部セクション105がスピンドルナット14の中に突出している。図11の初期位置では、スピンドルナット14とケーシング中間部分102の間にある圧力室118はもっとも容積の小さい状態にある。
ワークの穴を加工した後、筋目をつけることなく工具を引き戻したいときは、切れ刃13(図1)を半径方向に位置復帰させる。そのためには低い圧力段階に切り換える。すなわち、圧力媒体を、相応に低い圧力で圧力媒体穴69を介して供給する。このときスライダ66は図11に示す位置にあり、この位置では冷却剤穴62は閉じられていて圧力媒体穴69は開いている。圧力媒体は圧力媒体穴117を介して圧力室118に流れ込む。それによって調整ロッド5は、これと不動に結合されたスピンドルナット14とともに圧縮ばね25の力に抗してスライドし、ついにはスピンドルナット14が段差面120と当接することになる。調整ロッド5がスライドすることで制御斜面32は図2に示す、圧力部材33に対しての相対的な位置に達するので、それにより切れ刃13は皿ばねパッケージ38の力の作用下で半径方向内方へ移動させられ、それによって穴の内壁から離される。圧力媒体は、調整手段93がスライドしない程度の圧力で供給される。
磨耗のために切れ刃13を再調整したいときは、圧力媒体の圧力を第2の段階に高める。高められた圧力によって調整手段93が圧縮ばね100の力に抗してスライドし、ついにはそのスリーブ部分96の端面121が、半径方向内方に向いたケーシング中間部分102の壁部(底部)122へ当接することになる。このスライドのとき、調整手段93はその軸を中心に回転する。なぜならその雄ネジ部分97が、爪車99の雌ネジ部分98と係合しているからである。両方のネジ部分97,98はそれぞれ運動伝達ネジとして、特に急勾配ネジとして構成されている。爪車99自体は係止ボルト114によって反対方向への回転を遮られている。連行体108を介して、調整手段93の回転時にねじ込みスピンドル104は1段階だけ回転する。係止ボルト111はこの回転方向にはねじ込みスピンドル104の回転を許す(図12)。それにより、ねじ込みスピンドル104は係止歯形部110の1つの歯だけ回転して進行する。この回転量は、爪車99の雌ネジ98のピッチによって、および調整手段93の端面121とケーシング中間部分102の壁部122との間の当初の間隔によって規定される。この回転方向には、ねじ込みスピンドル104はブロックされていない。なぜなら係止歯形部110は、爪車99の係止歯形部115にくらべて反対に構成されているからである。そのため係止ボルト111は係止歯形部110の歯を介して回転する。この回転時に、ねじ込みスピンドル104はスピンドルナット14の中にねじ込まれる。前述した実施例で説明したように、それによって制御斜面32(図1)とケーシングに固定されたストッパ123との間の間隔が変化する。このストッパは、ケーシング中間部分102のスリーブ部分119の端面によって形成されている。
ねじ込みスピンドル104が回転した後、圧力媒体がさらされている圧力が第一の段階まで下げられる。圧縮ばね100はこのときに、調整手段93の端面95に作用する油圧力よりも力が大きくなるように設定されている。それにより調整手段93は再び図11に示す位置へと復帰し、この位置では調整手段93がそのフランジ103でケーシングに固定されたストッパ124に当接している。調整手段93と爪車99はネジ山97,98を介して互いに係合しているので、調整手段93が押し戻されると爪車99は1段階だけ回転する。したがって図12で言えば、爪車99の回転が時計と反対回りに行われる。この場合、係止ボルト114は係止歯形部115の対応する歯を介して回転する。このとき係止ボルト114は、ねじ込みスピンドル104が時計と反対回り(図12による)に回転できないように防いでいる。
調整手段93がストッパ124に突き当たるとすぐに、圧力媒体の圧力負荷は停止されるので、圧力室118は無圧になる。すると圧縮ばね25はスピンドルナット14を、およびそれに伴って調整ロッド5を押し戻し、この結果、ねじ込みスピンドル104の端部セクション105がケーシングに固定されたストッパ123と当接する。先の実施例でも説明したように、制御斜面32とケーシングに固定されたストッパ123との間隔は調節によって小さくされているので、調整ロッド5が押し戻されると、圧力部材33(図1)を介してロッカー35が旋回して、切れ刃13が半径方向外方に移動させられる。この移動量は、切れ刃13の磨耗が補正される程度の大きさである。
切れ刃13を複数のステップだけ移動させたいときは、高いほうの圧力段階を複数回与えて、ねじ込みスピンドル104が複数のステップだけ回転するようにする。
切れ刃13を再調整して圧力が停止された後、工具を作業回転数nBearbeitungで回転させる。スライダ66は、このときに発生する遠心力によって圧縮ばね68の力に抗してスライドするように構成・配置されている。それにより圧力媒体穴69は閉じられて冷却剤穴62が開かれる。それまで圧力媒体として用いられていた冷却剤は、それによって工具の切れ刃領域へ方向転換されて導かれる。
上述したラチェット歯形部110,115の代わりに、フリーホイール結合によってその都度の回転が一方の方向だけに可能になるようにすることもできる。
図13ないし図15には、組み込まれた空気測定ノズルを備えているので、非常に簡単かつ正確に穴の直径を測定できる工具が示されている。この空気測定ノズルは、μ範囲での直径測定が可能なほど正確に作動する。空気測定ノズルは工具に組み込まれているので別個のプラグゲージは必要なく、したがって工具を使用する際の付随的な時間を短縮することができる。そのうえ、空気測定ノズルは直接加工工具に配置されていて、それにより位置決めの誤りが回避されるので、別個のプラグゲージを使うよりもはるかに正確な測定ができる。
図13ないし図15に示す工具は、図1ないし図12に示す実施形態を備えていることができる。図示した実施例では、以下に述べる相違点を除けば、工具は図1ないし図3に示す実施形態と一致している。
圧縮空気の原理に基づいて作動する測定装置125は、工具の基体1に配置されている。切削加工中、測定装置125は接続が解除されていて、図14に示すように測定装置125の測定ノズル126が、加工されるべきワーク127の穴の内壁と接触できないように配置されている。測定ノズル126は、工具の基体1に定置に配置されている。このノズルには、圧縮空気源と接続された圧縮空気配管128がつながっている。測定ノズル126は、二本腕のロッカー130の受容室129に突設されている。このロッカーは、工具の軸に対して垂直、かつ基体1の円周付近に設けられた軸131を中心として旋回可能である。受容室129を備えているアーム132には、基体1の外側にある窪み134に設けられた圧縮ばね133が支持されている。他方のロッカーアーム135は調整ネジ136を有しており、この調整ネジは無頭ネジとして構成されており、この調整ネジによって測定工程のためにロッカー130の旋回量を調整することができる。ロッカーアーム135はその自由端の領域で遠心力手段137に載っていて、この遠心力手段は基体1の外側にある窪み138に半径方向へスライド可能に支承されている。ロッカー130は部分的に、基体1の外側に設けられた窪みの中に突出しており、この窪みの底部140には窪み134および138が開口している。
ワーク127の加工中、工具は回転数nBearbeitungで回転する。遠心力手段137は、遠心力の作用下で外方に運動して、このときにロッカー130を圧縮ばね133の力に抗して旋回させる(図14)ように構成されて基体1に配置されている。流出口141は測定ノズル126の側方にある。ワーク加工中、受容室129の底部142は測定ノズル126の円周を介してその端面領域に当接している。それによりノズル流出口141は閉じられているため、ワーク加工中に生じる汚れがノズル流出口141に入り込んでこれを塞ぐことがない。ワーク加工中は測定は行わない。ロッカー130は穴の内壁143から十分な間隔をおいているので、ロッカーによる損傷が回避されている。
ワーク加工の終了後、駆動スピンドル、およびそれに伴って工具が停止される。すると遠心力手段137には遠心力が作用しなくなるので、ロッカー130は圧縮ばね133の力の作用下で図15に示す位置へと旋回する。旋回角は、調整ネジ136のロッカー130からの突出量によって規定される。調整ネジ136は、窪み139の底部140に当接し、それに伴ってロッカー130の旋回運動が終了する。ロッカー130の旋回運動に基づいて、受容室129の底部142は測定ノズル126から離れることになる。したがって圧縮空気が測定ノズル126の流出口141から、穴の内壁143に向いたロッカーアーム132の流出口144へと流れる。測定ノズル126の領域では、ロッカーアーム132が肉厚に形成されている。穴の内壁143に向いたロッカーアーム132の端面145は、穴の内壁143に測定ギャップsで対向する測定面(図15)を形成している。この測定ギャップsの大きさは、調整ネジ136で高感度かつ無段階に調整することが可能である。そこで完成した穴を圧縮空気で測定する。測定結果の判定については、それ自体公知であるので詳述しない。
圧縮空気は機械側でワーク127の加工後に、止まっている工具にそれ自体公知の方法でドッキングされる。完成した穴を測定するには1本の測定ノズル126で十分である。当然ながら、工具の円周にわたって、図13ないし図15で説明したのと同様の形式で構成された複数の測定ノズルを設けることも可能である。測定ノズルは円周に分布させてもよいし、軸方向に相前後して配置してもよい。
またノズルは、工具の正確な直径上にある一重の流出口として設けられていてもよい。そして最後としては、完成した穴をエアギャップ(測定ギャップ)sを介して行うだけでなく、測定装置とワーク127を直接接触させることを想定することも可能である。この場合には測定装置125は当然、穴の内壁を傷つけないように構成される。
遠心力制御されるロッカー130には複数の機能がある。ワークの加工中には測定ノズル126を閉止するので、汚れ、冷却剤その他のものが測定ノズルに達することがない。さらにロッカーは、工具が停止しているときには自動的に測定ノズルから離れるので、すぐそれに続いて圧縮空気を利用した測定工程を行うことができる。測定面145は、たとえば切れ刃が破損したときには穴の内壁143と接触するものの、測定工程中は工具が停止しているので内壁が傷つくことはない。
Claims (37)
- 基体(1、79)を備えた工具であって、この基体には少なくとも1つの切れ刃保持具(35、35b,130)が工具の軸に対して横向きに移動可能に支承されており、この切れ刃保持具は、切れ刃(13)を支持しているとともに圧力部材(33)を介して制御斜面(32)に当接しており、この制御斜面は、圧力によって軸方向へスライド可能に基体に支承された調整スリーブ(23)に設けられている形式のものにおいて、切れ刃を再調整するための前記切れ刃保持具(35)の運動が、少なくとも1つの遠心力手段(44,66,80)によって制御され、前記遠心力手段は、工具の作業回転数(nBearbeitung)よりも小さい回転数(n1)のときに遠心力により移動可能に基体(1)に支承されていることを特徴とする工具。
- 前記遠心力手段(44,66)は、前記調整スリーブ(23)が支承されている調整ロッド(5)に対して相対的な、ネジ手段(17,104)の回転を生じさせる、請求項1記載の工具。
- 前記ネジ手段(17,104)と前記調整ロッド(5)とは、ネジ山(15,16;15,106)を介して互いに連結されている、請求項2記載の工具。
- 前記ネジ手段(17,104)は、前記調整ロッド(5)に対して同軸に位置している、請求項2または3記載の工具。
- 前記ネジ手段(17,104)は、前記遠心力手段(44)によってこのネジ手段軸を中心に回転可能である、請求項2ないし4のいずれか1項記載の工具。
- 前記遠心力手段(44)は、ばね力に抗して遠心力により半径方向外方に移動可能である、請求項2ないし5のいずれか1項記載の工具。
- 前記遠心力手段(44)は、前記ネジ手段(17)の円周にある歯形(18)と係合する歯形(45)を有している、請求項2ないし6のいずれか1項記載の工具。
- 前記ネジ手段(17,104)は、前記調整ロッド(5)に対して相対的に回転することで、前記制御斜面(32)と、前記ネジ手段(17,104)の調整のために工具に固定されたストッパ(22,123)との間の軸方向の間隔が調整可能である、請求項2ないし7のいずれか1項記載の工具。
- 前記ネジ手段(17,104)は、ねじ込みスピンドルである、請求項2ないし8のいずれか1項記載の工具。
- 前記調整スリーブ(23)は、回転止めされている、請求項2ないし9のいずれか1項記載の工具。
- 前記調整スリーブ(23)は、ロック手段(29,82)が挿入されて前記基体(1)に対する調整スリーブ(23)の回転が阻止される少なくとも1つの溝(30,30b)を有している、請求項10記載の工具。
- 前記ネジ手段(17,104)は、ワーク(87,104)の加工中に前記基体(1)に対して相対的に回転しないように止められている、請求項2ないし11のいずれか1項記載の工具。
- 前記調整ロッド(5)を駆動するための圧力媒体の基体への供給が遠心力により制御されて行われる、請求項2ないし12のいずれか1項記載の工具。
- 前記遠心力手段(66)によって、前記調整ロッド(5)を駆動するための圧力媒体の供給を制御するように、基体(79)に形成された圧力媒体穴(69)が開閉可能である、請求項13記載の工具。
- 前記遠心力手段(66)は、前記基体(1)に形成された冷却剤穴(62)と前記圧力媒体穴(69)とを交互に開閉する、請求項14記載の工具。
- 前記遠心力手段(66)を遠心力の下で移動させるのに、前記ネジ手段(17)に係合している別の遠心力手段(44)を移動させる回転数(n1)と、作業回転数(nBearbeitung)との間の工具の回転数(n3)が必要である、請求項14または15記載の工具。
- 前記切れ刃保持具(35b)に、更に別の遠心力手段(80)が係合しており、この更に別の遠心力手段(80)は、前記遠心力手段(44)を操作する回転数(n1)と、圧力媒体穴(69)を閉止ないし開放するための前記別の遠心力手段(66)を移動させる回転数(n3)との間の回転数(n2)のときに移動可能である、請求項14ないし16のいずれか1項記載の工具。
- 前記更に別の遠心力手段(80)は、基体(1)の半径方向の受容部(81)に収納されている、請求項17記載の工具。
- 前記ネジ手段(104)は、ラチェット歯形(110)を有していて、このラチェット歯形に少なくとも1つの係止ボルト(111)が係合する、請求項2ないし18のいずれか1項記載の工具。
- 前記ネジ手段(104)は、これの軸方向の移動を制御する調整手段(93)の中に突出している、請求項5ないし19のいずれか1項記載の工具。
- 前記ネジ手段(104)と前記調整手段(93)とは、円周方向で形状接合的に互いに連結されている、請求項20記載の工具。
- 前記ネジ手段(104)と前記調整手段(93)とは、軸方向で互いに相対的に移動可能である、請求項20または21記載の工具。
- 前記調整手段(93)は、爪車(99)によって取り囲まれている、請求項20ないし22のいずれか1項記載の工具。
- 前記爪車(99)と前記調整手段(93)とは、縦方向運動と回転運動を変換する装置(97,98)を介して互いに連結されている、請求項23記載の工具。
- 前記爪車(99)は、円周にラチェット歯形(115)を備えており、このラチェット歯形に少なくとも1つの係止ボルト(114)が係合する、請求項23または24記載の工具。
- 爪車(99)の前記ラチェット歯形(115)と前記ネジ手段(104)のラチェット歯形(110)とは、反対の回転方向に作用する、請求項25記載の工具。
- 前記爪車(99)と前記ネジ手段(104)とは、フリーホイール結合で連結されている、請求項25記載の工具。
- 完成した穴を測定するための少なくとも1つの測定装置(125)を有している、請求項1ないし27のいずれか1項記載の工具。
- 前記測定装置(125)は、圧縮空気穴(128)とつながっている少なくとも1つの測定ノズル(126)を有している、請求項28記載の工具。
- 前記測定ノズル(126)は、遠心力制御される前記切れ刃保持具(130)の受容室(129)の中に突出している、請求項29記載の工具。
- 工具が作業回転数(nBearbeitung)のとき、前記切れ刃保持具(130)は、測定ノズル(126)を閉止している、請求項30記載の工具。
- 前記切れ刃保持具(130)は、この切れ刃保持具(130)の測定面(145)と穴の内壁(143)との間の測定ギャップ(s)を調整するために調整手段(136)を備えている、請求項30または31記載の工具。
- 工具が、自動的に工具を交換する工具つかみのための係合手段(89)を装備している、請求項1ないし32のいずれか1項記載の工具。
- 少なくとも2つの数値制御軸でライン制御されながらシリンダボア(85)が製作される、請求項1ないし33のいずれか1項記載の工具で穴を加工する方法。
- 3つの数値制御軸でライン制御されながらシリンダボア(85)が製作される、請求項34記載の方法。
- ワーク(87)の直接隣り合っている穴(85)が多軸で加工される、請求項34または35記載の方法。
- 加工の終了時に、寸法を生成する工具切れ刃(13)の直径が数値制御軸の方向にあって前記切れ刃(13)がこの軸方向への運動によって穴の内壁から離されるように工具が一定の回転位置をとる、請求項34ないし36のいずれか1項記載の方法。
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