JP4083201B1 - 蓄光物質を用いた表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】停電時等、非常時でも瞬時に発光し、長時間高輝度の発光を持続する表示装置を提供する。
【解決手段】表示板11と導光板13で所定の厚みを有するスペーサー板12を挟み込んで構成した空間に、充填材22と蓄光物質21を混合してなる発光層2を挿入し、導光板13に対向して蓄光物質21を照射する発光素子33と、導光板13に密着させた発光素子収容部31を設ける。発光素子33からの光で蓄光物質21を常時蓄光させるとともに、発光素子33からの発熱で発光素子収容部31の雰囲気温度を暖めて、蓄光物質21の発光効率を上昇させる。停電等、電源が遮断された場合には、蓄光物質21の各粒子が放出する光は乳白色の充填材22で散乱され、表示面11全体から高輝度の光が均一に発光させることができる。また、蓄光物質21は加温されて発光効率に優れるため、より高輝度の発光を得られる。
【選択図】図2

Description

本発明は、発光素子からの光及び発熱を利用して蓄光物質を常時蓄光させ、夜間でも高輝度に発光可能な蓄光物質を用いた表示装置に関する。
夜間や暗所においても、視認者に対して明確な情報を伝えることが可能な表示装置や標識が様々な用途で広く利用されている。なかでも、光の照射を受け、その光のエネルギーを蓄えて自ら発光する蓄光物質は、電源を必要とせず、省エネルギーの観点から注目されており、この蓄光物質を用いた表示装置や標識の実用化が進められてきた。
また、常時暗い場所では照明器具等を用いた表示装置が用いられるが、停電等の非常時では商用電源の供給が断線してしまい、表示装置が視認できないことになる。このため、蓄光物質を表示板に塗布し、これに照明器具から光を照射しておき、停電時には蓄光物質からの発光で視認性を改善した表示装置がある。
特許文献1に記載の発明は、蓄光物質を塗布した表示板と反射板の間にスリットを設け、スリットに発光源から光を照射して表示部の視認性を得ている。表示部には蓄光物質を塗布しており、停電時にはこの蓄光物質が発光して表示板の存在を被視認者に認識させている。
特許文献2に記載の発明は、蓄光物質から形成した表示部と、この表示部の裏側から光を照射する照明装置と、この照明装置に間欠的に電気を供給して照明装置を間欠的に発光させる電源装置を備えた表示装置である。蓄光物質からの発光輝度が弱くなると商用電源またはバッテリーから電源供給して照明装置による発光で表示部を視認させるとともに、蓄光材料を蓄光させ、蓄光物質が蓄光すれば再度電源を落とし、蓄光物質からの発光で表示部が視認できるようにしてある。
実登300889号公報 特開平10―208524号公報
特許文献1では、対向して設けた表示板と反射板の間を通じて発光源から光が照射されるものであるため、蓄光物質全体に均一に光が照射されず、表示板全面から均一な発光を得ることができないという問題点を有する。
また、発光源と蓄光物質を塗布した表示板とが離れて設置されており、表示板に塗布された蓄光物質は熱を受けにくい。このため、蓄光物質の温度が上昇せず、発光輝度が低いという問題点を有する。
更に、表示板に蓄光物質を含有する塗料を塗布したものであり、塗料には大きな蓄光物質を混合できないとともに、塗料の塗布に支障のない量しか蓄光物質を入れることができない。このため、蓄光物質の量が少なく、輝度が低いとともに、発光時間が短く長時間の停電時等では表示部の認識ができなくなるという問題点を有する。
特許文献2では、照明装置は覆われることなくガラス板に設置されているため、発光素子からの光や熱が外部に放散されてしまい、蓄光物質の発光効率を高めることができないという問題点を有する。
また、短時間しか発光しない表示部を用い、商用電源またはバッテリーで駆動する照明装置から間欠的に光を供給しているため、長時間停電が起こった場合やバッテリーが切れた場合には電力が供給されなくなる。このため、蓄光物質が一度発光を終えた後に光を供給できないこととなり、表示部からの発光を継続できないという問題点を有する。
本発明は、文字、記号、模様等を付けた透明の表示板と、透明の導光板と、前記表示板と前記導光板の間に設けた所定の厚みを有するスペーサー板と、前記表示板と前記導光板と前記スペーサー板で構成される空間に挿入される蓄光物質よりなる発光層と、前記導光板に密着して設けた発光素子収容部と、前記導光板に対向し前記発光素子収容部に設けた発光素子とを備え、前記発光層は前記発光素子収容部とほぼ同じ大きさに形成されるとともに、粘性のある非透明な充填材と蓄光物質を混ぜた所定の厚みを有する発光層であって、前記蓄光物質の各粒子が前記充填材で覆われ、かつ、前記充填材内に平均的に分散させ、前記発光素子からの光で常時前記蓄光物質を蓄光させながら、前記蓄光物質からの発光を前記充填材の中で散乱させて前記発光層全体を均一に発光させ、前記表示板全面均一に発光させるバックライトとして用いることを特徴とする。
また、本発明は、前記発光素子収容部に設けた前記発光素子の発熱を用いて前記発光素子収容部の雰囲気温度を暖めて前記発光層に伝達し、前記発光層の発光効率を上昇させることを特徴とする。
更に、本発明は、前記発光素子収容部底面を白色又は銀色とし、前記発光素子からの発光を反射させて前記蓄光物質を蓄光させることを特徴とする。
更に、本発明は、前記充填材として乳白色の充填材を用い、前記蓄光物質からの発光を均一に散乱させたことを特徴とする。
更に、本発明は、前記充填材としてコーキング剤あるいはシーリング剤を用いて、前記充填材が前記蓄光物質を被覆していることを特徴とする。
更に、本発明は、前記表示板、前記導光板、及び前記スペーサー板を樹脂製又はガラス製として前記蓄光物質を含んだ前記発光層を機械的に支持することを特徴とする。
更に、本発明は、前記発光素子が蛍光灯、白熱灯、冷陰極管、又は発光ダイオードであることを特徴とする。
本発明によると、発光層の裏側から発光素子を用い、十分に厚く形成した発光層の蓄光物質を常時蓄光させているため、常に一定の輝度の発光が可能な表示装置を提供できる。
また、本発明によると、発光層の背面で常時発光素子が発光しているため、発光層からの発光に加え、発光層を通過する発光素子からの光により、常時輝度の高い表示装置を実現している。
更に、本発明によると、発光素子からの発光及び発熱で蓄光物質が常時蓄光しているため、非常時等の電源供給が遮断された場合でも、即時に蓄光物質が発光して表示板を視認できるという利点を有する。
更に、本発明によると、発光素子収容部と導光板とで密閉空間を構成し、発光素子からの発熱を利用して、発光素子収容部の雰囲気温度を暖めて発光層を加温しているため、光のみで蓄光させた場合に比べ、発光層の発光効率が高く、高輝度の発光を実現している。
更に、本発明によると、発光層と発光素子収容部の面積をほぼ同一の大きさに形成しているため、発光素子からの光が発光層全面に均一に照射され、表示板全面から均一に発光させることが可能である。
更に、本発明によると、発光層の近くに発光素子を設けているため、効率的に発光素子からの熱が発光層に供給され、蓄光物質を加温できる利点を有する。
更に、本発明によると、大量の蓄光物質を充填して発光層を形成して高輝度且つ長時間の発光を可能としているため、電源供給がしばらく復帰されない状況でも、長時間表示板からの発光を得ることができる。
更に、本発明によると、発光層収容部の底面を白色又は銀色としているため、発光素子の光を反射させて蓄光物質を十分に蓄光させるとともに、蓄光物質からの発光を反射させて輝度を高めることが可能である。
更に、本発明によると、発光層に厚みがあるため、発熱で受けた熱が外部に放出されにくい。このため、蓄光物質は長時間、高輝度の発光を維持することが可能である。
更に、本発明によると、蓄光物質の各粒子が放出する光が乳白色の充填材により散乱するため、表示板全面から均一に発光させることができる利点を有する。
更に、本発明によると、上述のように表示板全面から均一に発光させることが可能であるため、バックライトとして用いることを可能としている。
更に、本発明によると、いずれの粒径の蓄光物質から構成しても、乳白色の充填材により、各蓄光物質からの様々な光量の光が散乱するため、発光層に含まれる蓄光物質の総量が同じであれば同じ輝度の発光装置を得られるという利点がある。
更に、本発明によると、充填材として硬化しても弾性を有するコーキング剤やシーリング材を使用しており、充填材の弾性及び気密性の高さから、表示装置に応力や熱変化を受けても、充填材と蓄光物質との密着性が維持されるため、隙間ができることがなく、光の屈折が一定となり、一定の輝度の発光を実現している。
更に、本発明によると、表示板、スペーサー板、及び導光板にはポリカーボネート樹脂等の硬質樹脂、あるいは強化ガラス等を用い機械強度を高めているため、建物の廊下や駅の通路等、衝撃が加わる所での使用を実現している。
更に、本発明によると、発光層は表示板、スペーサー板、及び導光板で機械的に支持されるために機械的な強度は不要であり、発光層にかなりの量の蓄光物質を混ぜることができ、しかも充填材でその空間を埋めているので発光量を大幅に向上できる。
図1を用いて本発明による表示装置の概略について説明する。
本発明の表示装置1は、表示板11と導光板13で、枠状のスペーサー板12を挟み込み、導光板13の裏側に発光素子33(図2参照)を備える発光素子収容部31を貼着した構成としている。表示板11と導光板13と枠状のスペーサー板12で構成した内部空間には、蓄光物質21(図2参照)と充填材22(図2参照)を混合してなる発光層2(図2参照)を挿入している。
表示板11には透明の板を用いており、表面又は裏面には文字、記号、模様等が描かれている。このため、発光層2からの発光を効率的に外部に放出し、被視認者が表示装置1を認識しやすくしている。
スペーサー板12は枠状に形成されており、所望の厚みのものを用いることができる。厚みを増すことで多くの蓄光物質21を充填することができるため、高輝度の表示装置1が得られる。また、スペーサー板12の厚みを増すことで発光層2の厚みが増すため、発光素子33からの発熱で加温された際に、蓄光物質の保温性も高まり、高輝度の発光を維持させうる。また、丸形状や星形状等にして、そのような形状の表示装置1とすることも可能である。スペーサー板12は、所定の厚みを有する板材を枠状に打ち抜いたり、板材を結合して構成したり、射出成形等、金型を用いて作ることができる。
導光板13は、発光素子33からの光を効率良く通過させて、蓄光物質21の蓄光を促進させている。このため、透明のものを用いることが好ましい。
発光素子収容部31には商用電源に接続し、発光素子33に電源を供給する電源プラグ32が設けてある。商用電源のほか、バッテリーを内部に設け、内部バッテリーによる電源供給で発光素子を発光させる構成とすることも可能である。商用電源やバッテリーにより発光素子33からの光及び熱が蓄光物質21に供給され、常時蓄光状態を維持する。
発光素子収容部31は導光板13に密着しており、発光素子収容部31と導光板13で構成される空間では空気の循環が起こらない。このため、発光素子からの発熱で発光素子収容部31の雰囲気温度が上昇することで、発光層2を温め、発光層2からの発光効率を高めている。雰囲気温度は使用環境にも依るが、およそ40℃くらいになっている。
また、発光素子収容部31底面の面積と発光層2の面積とはほぼ同じ大きさに形成している。このように構成することで、発光素子33からの発光が導光板13を経由して発光層2全面を照射でき、発光層2を構成する蓄光物質21を均一に蓄光させることができる。同様に、発光素子33からの発熱を発光層2の全体に伝えることができる。
表示板11、スペーサー板12、及び導光板13の材質は特に限定されないが、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、PET樹脂、塩化ビニル樹脂等の硬質の樹脂、あるいは強化ガラス等のガラスを用いると良い。ポリカーボネート樹脂は強度に優れるため、表示装置1の強度が高くなり、建物の廊下や駅の通路等、日常的に衝撃が加わる場所での使用にも割れることがなく、好適である。また、アクリル樹脂等は酸化チタンを塗布しやすく、酸化チタンは光触媒として機能し、表示装置1に付着した汚れを天然の力で除去し得る。このため、表示装置1を掃除する必要が無く、汚れ等による表示装置1の視認性が悪化することを抑制できる。同様の理由から、発光素子収容部31についても上述の材質を用いるとよい。
図2を参照して、本発明による表示装置の内部構造を説明する。
前述のように、表示板11、スペーサー板12、及び導光板13で構成された空間に、蓄光物質21及び充填材22からなる発光層2が挿入されている。そして、導光板13に発光素子収容部31を密着して設置し、発光素子収容部31内部に発光素子33を導光板13に対向させて設けている。
蓄光物質21の各粒子は充填材22で覆われ、かつ、平均的に分散して配置されており、充填材の中で蓄光物質21からの発光が散乱し、表示板11全面が均一に発光する。このため、発光層2はバックライトとしての機能を有している。
蓄光物質21は、主に紫外線を吸収して蓄光しながら発光する物質である。また、蓄光物質21の温度が高い状態では、低い状態よりも輝度が上昇する特性を有している。
蓄光物質21は粉粒状のものを用いており、粒径は問わない。本発明では所望の厚みのスペーサー板12を使用できるため、粒径の大きな蓄光物質を用いる際は、厚いスペーサー板12を用いればよい。厚いスペーサー板12を用いうるため、多くの蓄光物質を充填でき、高輝度の表示装置1を提供できることとなる。
また、本発明では、導光板13にスペーサー板12を接着して構成した空間に充填材22と蓄光物質21を混合して充填するだけであるため、蓄光物質21を多く入れても容易に製作できる。このため、発光層2の50重量%以上を蓄光物質21とすることが可能であり、高輝度の表示装置1を得ることができる。
蓄光物質21は、酸化アルミニウムを母体として他の酸化物と希土類元素などを焼成してできたペレットを粉砕し、遠心分離機で各種の粒径に分離されるが、いずれの粒径の蓄光物質21を用いても良い。また、単一の粒径のものを使用しても、あるいは、異なる粒径のものを組み合わせて使用してもよい。
ブルー系、グリーン系、オレンジ系等、種々の発光色を有する蓄光物質21があるが、いずれを用いてもよい。
充填材22は乳白色のものを使用すると好適である。乳白色の充填材22を使用することで、蓄光物質21からの発光が充填材22の中で散乱しやすくなるため、発光層2全体から均一に発光することになる。このため、表示板11全面から均一な発光を得ることが可能となる。特に、大きな粒径の蓄光物質21を使用すると、各蓄光物質21の間の隙間が大きくなるため、部分的に明るくなってしまい、表示板11から均一発光を得られなくなるが、乳白色の充填材22が、効率的に光を散乱させるため、表示板11全面から均一に発光させることができる。
また、大きな粒径の蓄光物質21を用いると、表示板11の透明部分から米粒状の蓄光物質21が目視でき、見栄えが悪くなる。しかし、充填材22が乳白色であるため、蓄光物質21の外観が目視しづらくなり、見た目にも良いという利点がある。
充填材21はコーキング材やシーリング材を用いると良く、特に、アクリル系、ウレタン系、シリコーン系、ポリサルファイド系等、硬化しても弾性を失わないものが好ましい。弾性を失わないため、応力や熱変化等があっても、蓄光物質21は常に充填材22で被覆された状態を維持することができる。よって、発光層2の中に空気が入ることがなく、空気による光の屈折の影響を受けず、常に、表示板11全面から均一に発光させることができる。
充填材22は硬化しても弾性があり、機械的強度に劣る。これに、蓄光物質21を混ぜるため、発光層2単体では支持機能が無く、そのまま使用すれば蓄光物質21が剥離して、発光層2自体が壊れてしまう。しかし、発光層2は、表示板11、スペーサー板12、導光板13で覆われるため、機械的強度は不要となる。特に、表示板11、スペーサー板12、導光板13にポリカーボネート等、硬質の樹脂やガラスを使用すると、表示装置1自体は非常に機械的強度に優れる。このように、発光層2自体には機械的強度が不要なため、多くの蓄光物質21を充填できる。したがって、発光層2の50重量%以上を蓄光物質21とすることも可能である。そして、厚みのあるスペーサー板12を使い、いくらでも厚みを増した発光層2を構成することも可能である。また、厚みのある発光層2を構成できるため、大きな粒径の蓄光物質を充填しても支障は無い。
発光素子33は、蓄光物質21が常時蓄光している状態に、光を供給できるものであればいずれを用いても良く、蛍光灯、白熱灯、冷陰極管、あるいは発光ダイオードを用いることが考えられる。また、発光素子33は発光素子収容部31内部の雰囲気温度を上昇させて蓄光物質21の発光効率を高めるため、発熱量の多い蛍光灯や白熱灯がより好ましい。
電源供給されている限り、常時発光素子33が発光し、夜間でも昼間でも一定の輝度を維持した表示装置1を構成している。
また、発光素子33による光及び熱で蓄光物質21を常時蓄光させた状態を維持させておき、停電時やバッテリー切れの際には、即時に蓄光物質21が発光し、表示板11全面から均一に発光させることができる。
発光素子収容部31の内側は白色又は銀色にして用いるとよい。発光素子33からの光を反射させて、蓄光物質22を十分に蓄光させうる。また、蓄光物質21が発光している際には、光を反射させて輝度を高めることができる。
次に、図3を参照して、本発明の表示装置の製造方法について説明する。
図3(A)は、導光板13にスペーサー板12を貼着する工程である。導光板13に枠状のスペーサー板12を接着する。接着には市販の接着剤を用いればよい。
図3(B)は、発光層2を形成する工程である。
蓄光物質21と充填材22とを混合する。粒状の蓄光物質21を用い、単一の粒径だけでも複数の粒径のものを組み合わせて用いても良い。充填材22にはコーキング剤あるいはシーリング剤を用いる。これらは硬化する前は粘性があるため、蓄光物質21の各粒子が充填材22に完全に被覆される。そして、充填材22の粘性により蓄光物質21の分散率が高いため、平均的に分散した状態となる。また、コーキング剤やシーリング剤は、気密性、防水性に優れるものであるため、充填材22の中に気泡ができることもない。
この蓄光物質21と充填材22を混ぜたものを、スペーサー板12と導光板13から構成した空間に充填する。充填材22の粘性で、充填後も蓄光物質21の各粒子は充填材22に被覆されて、平均的に分散した状態を維持している。
このように、スペーサー板12に厚みがあっても、充填材22の粘性によって、蓄光物質21の各粒子が平均的に分散した状態を維持するため、様々な厚みを有するスペーサー板12を用いることを可能としている。スペーサー板12の厚みを増すことで、いくらでも厚みのある表示装置1を得ることができるため、これにより、蓄光物質21が増量して高輝度の表示装置1となる。
充填後、スペーサー板12の高さと一致するように、充填した蓄光物質21と充填材22の混入物を平坦化する。余剰の混入物はこのときに除去されることになる。平坦化にはヘラ等を用いればよい。
図3(C)は、発光層2を乾燥させて表示板11を貼着する工程である。
発光層2を形成した後、乾燥し、充填材22に含まれる揮発成分を揮発させて、充填材22を硬化させる。本発明では、充填材22として前述のようにアクリル系、ウレタン系等、硬化しても弾性を失わないコーキング剤を用いている。硬化させても弾性を有するため、充填材22と蓄光物質21との密着性が損なわれることはない。
充填材22が硬化した後に、表面又は裏面に文字等を付けた透明の表示板11を貼着する。
図3(D)は、導光板13に発光素子収容部31を貼着する工程である。発光素子33を設けた発光素子収容部31を導光板13に貼着する。このように、所望の厚みの発光層2を有し、停電時でも高輝度且つ長時間発光可能な表示装置1を簡単に製造できる。
(実施例)
前述の製造方法にて発光素子を設けない状態の表示装置を製造し、輝度試験を行った。蓄光物質にはブルー発色の蓄光材EZCM(イージーブライト株式会社製)の150μmの粒径を準備し、同じ表示装置を2サンプル作成した。
充填材には乳白色の充填材ハマタイトSS−310(横浜ゴム株式会社製)を用い、各サンプルに含まれる蓄光物質と充填材は重量比で1:1に混合して使用した。
スペーサー板の厚みは7mmとし、表示板及び導光板はそれぞれ3cm×6cmのもので構成した。なお、本実験では発光素子にて加温していないため、導光板は白色のものを用いている。
各サンプルを、24時間以上光を遮断した後に、40W蛍光灯2本を用い、各サンプルと蛍光灯を170cm離して2時間垂直照射を行った。垂直照射後、LS−100輝度計(ミノルタ株式会社製)を用い、測定距離40cmで、各サンプルの輝度を測定した。
一方のサンプル(サンプル1)は温風にて40℃に加温した状態を維持させたまま蛍光灯で垂直照射をし、照射後は室温に放置して輝度試験を行った。他方のサンプル(サンプル2)は、加温せず室温にて放置したまま蛍光灯の照射、及び輝度試験を行った。
図4(A)は、サンプル1、図4(B)は、サンプル2のそれぞれの発光輝度と時間の関係、図4(C)は、輝度試験を行った室温と時間の関係を示している。
サンプル1では、サンプル2と比較して試験開始後から300分程度までの輝度が高い。サンプル1は40℃に温められていたため、発光効率が高くなったことがわかる。特に、測定開始時ではサンプル2が約600mcd/mであるのに対し、サンプル1では約1500mcd/mと非常に高輝度である。
停電時等の非常時では、瞬時に被視認者が表示装置を認識して避難誘導等ができる必要があるが、本発明では発光層が温められているため、初期輝度が特に高く、避難誘導等に有効となることがわかる。
図4(C)に示すように、輝度測定に用いた実験室の室温が低いが、サンプル1では加温していたため、輝度が高く、このような気温の低い場所にも有効である。なお、300分経過後はサンプル1とサンプル2の輝度はほぼ同様となっている。いずれのサンプルの温度も同じになったためと考えられる。温度が高い状態では物質の温度低下が緩やかになることを考慮すれば、室温が高い状態では、サンプル1とサンプル2の輝度が同じになるまでの時間は更に延びるものと考えられる。
また、充填材に乳白色のコーキング剤を用いており、蓄光物質からの発光が散乱するため、目視による官能試験の結果においても、表示板全面から均一に発光していることを確認した。
本実施例では発光素子を設けずに実験を行ったが、本発明による表示装置では導光板と発光素子収容部が密着し、密閉空間を構成するため、この空間は発光素子からの発熱で雰囲気温度が十分に上昇する。したがって、発光素子の光で蓄光物質を十分に蓄光させ得るとともに、蓄光物質を40℃程度まで加温することが可能である。よって、上記と同等あるいはそれ以上の輝度を示すものと考えられる。更に、発光素子収容部と導光板は密着し、密閉空間を構成しており、この空間の上昇した雰囲気温度によって発光層が保温され、より高輝度の発光を維持できるものと考えられる。
また、本発明では発光素子に電源供給されている限り、発光素子による発光で、蓄光物質が十分に蓄光しつつ、発光している。そして、発光素子による発熱で、発光層は40℃程度に加温された状態を維持するため、発光層からの発光輝度は上述の初期輝度を絶えず維持できる。更に、発光素子からの光が一部導光板及び発光層を通過するが、この光が発光層からの発光と加わるため、非常に高輝度な表示装置となる。
また、本実施例では、スペーサー板に7mmの厚みがあり、蓄光物質の量を多く充填していること、また、発光層に厚みがあるため、600分(10時間)経過後も10mcd/m以上の高輝度を維持しており、非常に明るいことがわかる。なお、輝度が5以上であれば、一般的にはっきり確認でき、10人中10人が認識できるものである。このため、本実施例のように室温が低い条件であっても、10時間以上十分な明るさを維持できることが確認できた。したがって、停電時等、商用電源が遮断された場合や、バッテリーが切れた場合でも、10時間以上も明るく、且つ、表示板全面からの均一な発光を維持できるため、長時間の停電時での使用にも適用できる。
本発明による表示装置の外観を示す斜視図である。 本発明による表示装置の内部構造を示す断面図である。 本発明による表示装置の製造方法を示す工程図である。 本発明による表示装置の発光時間と輝度の関係を示すグラフである。
符号の説明
1 表示装置
2 発光層
11 表示板
12 スペーサー板
13 導光板
21 蓄光物質
22 充填材
31 発光素子収容部
32 電源プラグ
33 発光素子

Claims (7)

  1. 文字、記号、模様等を付けた透明の表示板と、透明の導光板と、前記表示板と前記導光板の間に設けた所定の厚みを有するスペーサー板と、前記表示板と前記導光板と前記スペーサー板で構成される空間に挿入される蓄光物質よりなる発光層と、前記導光板に密着して設けた発光素子収容部と、前記導光板に対向し前記発光素子収容部に設けた発光素子とを備え、
    前記発光層は前記発光素子収容部とほぼ同じ大きさに形成されるとともに、粘性のある非透明な充填材と蓄光物質を混ぜた所定の厚みを有する発光層であって、
    前記蓄光物質の各粒子が前記充填材で覆われ、かつ、前記充填材内に平均的に分散させ
    前記発光素子からの光で常時前記蓄光物質を蓄光させながら、前記蓄光物質からの発光を前記充填材の中で散乱させて前記発光層全体を均一に発光させ、前記表示板全面均一に発光させるバックライトとして用いることを特徴とする蓄光物質を用いた表示装置。
  2. 前記発光素子収容部に設けた前記発光素子の発熱を用いて前記発光素子収容部の雰囲気温度を暖めて前記発光層に伝達し、前記発光層の発光効率を上昇させることを特徴とする請求項1に記載の蓄光物質を用いた表示装置。
  3. 前記発光素子収容器部底面を白色又は銀色とし、前記発光素子からの発光を反射させて前記蓄光物質を蓄光させることを特徴とする請求項1に記載の蓄光物質を用いた表示装置。
  4. 前記充填材として乳白色の充填材を用い、前記蓄光物質からの発光を均一に散乱させたことを特徴とする請求項1に記載の蓄光物質を用いた表示装置。
  5. 前記充填材としてコーキング剤あるいはシーリング剤を用いて、前記充填材が前記蓄光物質を被覆していることを特徴とする請求項4に記載の蓄光物質を用いた表示装置。
  6. 前記表示板、前記導光板、及び前記スペーサー板を樹脂製又はガラス製として前記蓄光物質を含んだ前記発光層を機械的に支持することを特徴とする請求項1に記載の蓄光物質を用いた表示装置。
  7. 前記発光素子が蛍光灯、白熱灯、冷陰極管、又は発光ダイオードであることを特徴とする請求項1に記載の蓄光物質を用いた表示装置。
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