JP4082857B2 - 水素吸蔵合金タンク - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は水素の吸蔵放出技術、特に水素吸蔵合金タンクに関する。
【0002】
【従来の技術】
水素は、太陽光熱と並びクリーンなエネルギー源として注目を集めている。この水素を貯蔵ないし輸送する手段として、水素を吸蔵放出する水素吸蔵合金の利用が着目されている。その具体化技術として、水素吸蔵合金を水素吸蔵合金タンクに充填し、当該タンク内の水素吸蔵合金に水素を吸蔵させて貯蔵・輸送を行うとともに、当該タンクから水素を取り出して利用する技術が知られている。かかる水素吸蔵合金タンクに関する先行技術の一例が特開平9−142801号に開示されている。この水素吸蔵合金タンクは複数の水素吸蔵合金成形体を有し、隣接する水素吸蔵合金成形体の間に配設された水素ガス透過性シートが水素吸蔵合金成形体に水素を供給する構造とされている。
【0003】
ところで水素吸蔵合金は、該水素吸蔵合金から熱を奪うことで水素を吸蔵し、これとは逆に熱を与えることで吸蔵水素を放出するという特性を有する。従って水素吸蔵ないし水素放出を迅速に行うには、いかに効率良く水素吸蔵合金への加熱・冷却を行うかが重要な鍵を握っている。この点につき、上記従来技術においては、熱交換手段から水素吸蔵合金成形体への熱伝導特性に関する技術的検討については何ら開示されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記点に鑑み、水素吸蔵合金タンクを用いて水素を迅速・的確に吸蔵放出することができる技術を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するべく各請求項記載の発明が構成される。請求項1記載の発明では、水素吸蔵合金成形体と熱交換手段と水素流通手段とを有する水素吸蔵合金タンクが構成される。水素吸蔵合金成形体は熱交換を介して水素の吸蔵放出を行う。一般に、水素吸蔵合金は、所定の圧力・温度条件の下、熱を奪われることによって水素を吸蔵し、熱を与えられることによって吸蔵した水素を放出するという特性を有する。熱交換手段は、かかる特性を有する水素吸蔵合金成形体に対する熱交換を行う。また水素流通手段は、かかる特性を有する水素吸蔵合金成形体に水素を供給し、あるいは当該水素吸蔵合金成形体から水素を取り出す。具体的には、熱交換手段が水素吸蔵合金成形体から熱を奪い、水素流通手段が水素吸蔵合金成形体に水素を供給し、これによって水素吸蔵合金成形体は水素を吸蔵する。また水素を吸蔵した水素吸蔵合金成形体に対し熱交換手段が熱を与え、これによって水素吸蔵合金成形体が放出した水素を水素流通手段が取出す。
【0006】
水素吸蔵合金成形体は成形部と伝熱部とを有する。成形部は粉末状の水素吸蔵合金から成形される。例えば粉末をプレス焼結したり、粉末に結着剤を混合しプレスして成形することが好ましい。当該成形部の熱交換手段に向かう面においては、伝熱部が配置されている。従って、熱交換手段と水素吸蔵合金成形体との間の熱交換は、当該伝熱部を介して迅速・効果的に行われることになる。
また、成形部の熱交換手段に向かう面に凹状空間部が形成され、伝熱部が成形部の熱交換手段に向かう面の表面形状に沿って形成されて該伝熱部に成形部の凹状空間部に沿う凹部により水素を吸蔵する際の成形部の膨張に対応した空間部が形成されている。これにより、水素吸蔵合金成形体の成形体が膨張した際に、伝熱部の空間部が押し潰されるため、水素吸蔵合金タンクが内部から過度の高応力を受けることが防止される。
【0007】
(請求項2記載の発明)
伝熱部によって熱交換手段と水素吸蔵合金成形体との間の熱交換を迅速に行うという見地において、伝熱部は良伝熱性金属によって形成された伝熱フィンであるのが好適である(請求項2記載の発明に対応)。かかる伝熱フィンは、例えば銅、アルミニウム等といった比較的熱伝導度が良好な良伝熱性金属によって形成される。また、伝熱フィンは、水素吸蔵合金と他の良熱伝導材を適宜混成しつつ形成することも好ましい。伝熱フィンに水素吸蔵合金を混成して形成する場合、伝熱フィン自体も水素を吸蔵放出する特性を有することになり、また水素吸蔵時には伝熱フィン自体も所定の体積膨張を生じることになる。なお伝熱フィンの配置態様としては、これを成形部の熱交換手段に向かう面に全体的かつ連続的に配置してもよく、所定の間隔を置いて断続的に配置してもよい。
【0010】
(請求項3記載の発明)
伝熱部は、水素吸蔵合金成形体の成形部が水素を吸蔵して該伝熱部の空間部を押し潰して膨張する際に、熱交換手段と密着状に接触する構成とすることが好ましい(請求項3記載の発明に対応)。これにより伝熱部が熱交換手段に密着状に接触し、当該伝熱部を介して熱交換手段から水素吸蔵合金成形体へ直接的な熱伝導が行える。
かかる構成は、必要に応じて水素を迅速・的確に取り出す要請が高い車両搭載用水素吸蔵合金タンクに特に好適に用いられる。なお、伝熱部が熱交換手段に密着状に接触するためには、水素吸蔵合金成形体が膨張する際に変形可能な材質によって伝熱部を構成することが望ましい。
【0011】
(請求項4記載の発明)
上記した水素吸蔵合金タンクにつき、水素吸蔵合金成形体を一対の熱交換手段の間に配置し、水素流通手段を成形部内に配設されていることが好ましい(請求項4記載の発明に対応)。このように構成することで、水素吸蔵合金成形体の伝熱領域および水素流通領域を合理的に確保することが可能となり、水素の吸蔵放出の迅速化・的確化に資する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお以下の説明では、便宜上、水素吸蔵合金について「MH」とも表記することとする。
図1に示すように、MHタンク101は、タンクシェル103と、タンクシェル103内の充填部105に配置されたMH成形体111・熱交換手段131・水素流通手段151とを有する。
【0014】
図2に示すように、MH成形体111は、一対の熱交換手段131の間に配置されるとともに、そのほぼ中央部に水素流路153(水素流通手段151)が配設される構造とされている。
【0015】
熱交換手段131は、その内部に多孔管133が配設されている。多孔管133は内部に熱媒が流通される伝熱管としての機能を奏する部材である。
【0016】
MH成形体111は、MH成形部113および伝熱フィン115を有する。MH成形部113は、MH粉末から成形されており、本発明における「成形部」に対応している。MH成形部113は、MH粉末をプレス焼結することにより、あるいはMH粉末に結着剤を混合した上でプレス成形して得られる。
【0017】
伝熱フィン115は、銅やアルミニウム等の良伝熱性金属によって形成されるとともに、MH成形部113の熱交換手段131に向かう面において配置される部材であり、本発明における「伝熱部」に対応している。なお後述するように、伝熱フィン115に水素吸蔵合金を混成する構成も可能であるが、本実施の形態では伝熱フィン115は良伝熱性金属のみで形成されている。なお、伝熱フィン115を良伝熱性金属および水素吸蔵合金の混成で形成した場合,伝熱フィン115自体も、所定の条件下、水素を吸蔵して体積膨張することになる。
【0018】
水素流通手段151は、水素流路153が配設された板状のフィルター体として構成されている。
【0019】
MH成形体111は、熱交換手段131に向かう面において、複数の凹部117を有する。詳しくは、MH成形部113の熱交換手段131側の面すなわち熱交換手段131に向かう面に複数の凹状空間部を形成するとともに、伝熱フィン115をMH成形部113の熱交換手段131に向かう面の表面形状に沿って配置する。これによりMH成形体111の伝熱フィン115には、図1および図2に示すように、MH成形部113の凹状空間部に沿う複数の凹部117が形成されることになる。かかる凹部117内は、本発明における「空間部」に対応している。かかる凹部117の形成により、とりわけ水素吸蔵前のMH成形体111の伝熱フィン115には、熱交換手段に向かう面につき、熱交換手段131に直接接触する箇所と、接触しない箇所とが形成されることになる。
【0020】
上記MHタンク101を、例えば燃料電池を搭載した電気自動車に適用した場合、水素ガスをMHタンク101から直接燃料として取り出す態様や、改質器を用いてメタノールから水素を生成させるとともに、生成した水素の貯蔵バッファとして上記MHタンク101を利用する態様等がある。いずれにおいても本実施の形態におけるMHタンク101を好適に用いることが可能である。
【0021】
次に、本実施の形態の作用につき、MHタンクを用いて水素を吸蔵放出する方法にも言及しつつ以下に詳説する。
まずMHタンク101に水素を吸蔵させる工程について説明する。図1および図2に示されるMH成形体111を冷却すべく、熱交換手段131内の多孔管133内に熱媒が流通される。これによってMHタンク101内のMH成形体111から熱交換手段131を介して熱が奪われることになる。更に、水素流通手段151を介してMH成形体111に水素ガスが供給される。
【0022】
水素吸蔵合金は、熱を奪われることで水素を吸蔵し、反対に熱が与えられることで吸蔵した水素を放出するという特性を一般に有する。従って、上記MH成形体111に対する冷却および水素供給により、MH成形体111は供給された水素を吸蔵する。なお、水素吸蔵に際しての圧力・温度条件については、MH成形体111に用いられている水素吸蔵合金の組成に応じて適宜決定される。また、水素吸蔵合金は水素を吸蔵することによって体積膨張するという特性を一般に有する。従ってMH成形体111は、水素を吸蔵することによりMHタンク101内で膨張しようとする。この時、MH成形体111に多数形成された凹部117が押し潰されるようにして、MH成形体111の膨張分を吸収することになる。この結果が図3に示される。
【0023】
図3においては、水素を吸蔵して膨張したMH成形体111(MH成形部113)が凹部117(図2参照)を押し潰し、伝熱フィン115が熱交換手段131に密着状に当接した状態が示されている。また、MH成形体111が凹部117を押し潰しながら膨張した場合、図3に示すように、伝熱フィン115の脚部115aが、MH成形部113の内奥部に位置することになる。
以上の工程を経て、MHタンク101は水素を吸蔵することになる。
【0024】
次に、MHタンク101から吸蔵水素を放出させて取り出す工程について説明する。吸蔵水素を取り出すには、上記した水素吸蔵合金の特性、すなわち熱が与えられることによって吸蔵した水素を放出するという特性を利用する。そこで、図3に示す状態のMH成形体111を加熱するべく、熱交換手段131内の多孔管133内に熱媒が流通される。これによってMH成形体111に対し熱交換手段131を介して熱が与えられる。吸蔵した水素を放出させるための温度・圧力条件については、MH成形体111に用いられている水素吸蔵合金の組成に応じて適宜決定される。
【0025】
既に述べたように、水素吸蔵合金は、熱が与えられる(加熱される)ことで吸蔵した水素を放出するという特性を有するので、MH成形体111に対する加熱工程により、MH成形体111は吸蔵した水素を放出する。水素流通手段151は、かかる放出水素を捕捉してMHタンク外へと取り出し、その後の利用に供する。
【0026】
例えばMHタンク101を燃料電池搭載の電気自動車の水素供給源として用いた場合、確実かつ継続的な発電を行うには、水素を確実に取り出すことのみならず、走行状況等の要請に応じて迅速に水素を取り出す必要がある。MHタンク101から迅速・確実に水素を取り出すには、MH成形体111から迅速・確実に吸蔵水素を放出させる必要があり、そのためにはMH成形体111全体に対し迅速・確実に熱を与える(加熱する)必要がある。
【0027】
既に説明したように、伝熱フィン115は、図3に示す状態において、熱交換手段131に密着状に当接しており、しかも脚部115aがMH成形部113の内奥部に位置している。従って、多孔管133内の熱媒からMH成形体111に供給される熱は、伝熱フィン115(および脚部115a)を介し、MH成形部113の全体に迅速かつ確実に伝熱されることになる。この結果、MH成形体111からの水素の放出が迅速に行えるので、例えば燃料電池等からの供給水素増量請求などに対しても確実に対応することができる。
以上の工程を経て、MHタンク101から水素が取り出されることとなる。
【0028】
本実施の形態における伝熱フィン115の個数・伝熱性能・充填部容積の関係が図4に示される。図4においては、伝熱性能および充填部容積双方につき、水素吸蔵手段としてMH粉末を用いた場合と比較している。特に充填部容積については、MH粉末を用いた場合の充填部容積を100としているため、MH粉末における充填部容積を超える部分(充填部容積が100%を超える部分)がグラフ上に出現している。
【0029】
さて図4に示すように,伝熱フィンが設けられていない場合、伝熱フィン体積に相当する分だけ充填部容積は向上するものの(約105%)、伝熱特性は約34%相当に過ぎないことが判明した。これに対し、伝熱フィンの数を増加させていくと、その分だけ充填部容積は減少していくものの、伝熱特性は向上していく。そして多孔管(熱交換手段)一段あたりについて約20個の伝熱フィンを配置した場合、充填部容積および伝熱性能双方ともに100%程度となる。特に伝熱性能に関しては、伝熱フィンを設けない場合の3倍近くに達した。
なお、MH成形部の充填部容積が、MH粉末における充填部容積と同等の100%とした場合、実際には、MH成形体の方がMH粉末よりも実質充填密度を高くすることができる。何故なら、MH粉末の場合には充填の偏り、あるいは振動による圧密化の影響を受けるのに対し、MH成形体の場合にはかかる問題が生じにくいためである。
【0030】
本実施の形態によれば、伝熱フィン115がMH成形部113の熱交換手段131に向かう面の表面形状に沿って形成されており、熱交換手段131とMH成形体111との間の熱交換は、当該伝熱フィン115を介して迅速・確実に行うことができる。
【0031】
また、MH成形体111の伝熱フィン115に、MH成形部113の凹状空間部に沿いかつ水素吸蔵時のMH成形部113の膨張に対応した凹部117を形成したため、MH成形体111が水素を吸蔵して膨張した際にMHタンク101が内部から過度に高い応力を受けることが防止される。
【0032】
また、図2および図3に示すように、水素吸蔵前後いずれにおいても、伝熱フィン115と熱交換手段131とが密着接触する部分を有するため、水素吸蔵・放出工程においてMH成形体111に対する熱交換を行う場合、当該伝熱フィン115を介して熱交換手段131とMH成形体111との直接的かつ迅速な熱交換が行えることになる。とりわけ、図3に示すように、MH成形体111が水素を吸蔵し、凹部117を介して膨張する際に、伝熱フィン115は熱交換手段131と全体的に密着状に接触する構成とされているため、その後MHタンク101から水素を取り出す場合、当該伝熱フィン115を介して熱交換手段131からMH成形体111へ直接的で迅速な熱伝導が行えることになる。従って、MHタンク101から水素を取り出す際の応答性に特に優れた構成が得られる。
【0033】
また、伝熱フィン115につき、MH成形部113の熱交換手段131に向かう面の表面形状に沿って形成されてMH成形部113の凹状空間部に沿う凹部117により、水素を吸蔵する際のMH成形部113の膨張に対応した空間部が形成されている。これにより、伝熱フィン115を介して熱交換手段131とMH成形体111との間の熱交換が確実に行えるようになる。
【0034】
以上のように、本発明の実施の形態によれば、水素を迅速かつ的確に吸蔵・放出することができるMHタンクおよび方法が提供されることになった。
ところで、実施の形態における各構成態様に関し、各種の変更形態が構成可能である。例えば図3に示す状態、すなわちMH成形体111が水素を吸蔵した状態において、伝熱フィン115は熱交換手段131に全面的に接触する状態とされているが、伝熱特性が低下しない範囲において伝熱フィン115の一部が熱交換手段131に接触しない構成としてもよい。とりわけ、MH成形体111が繰り返し水素の吸蔵放出を行うに際し、吸蔵を繰り返すにつれてMH成形体111の体積が増大していくような場合に、上記熱交換手段131と接触しない箇所によって当該体積増大分を吸収する構成が可能である。
【0035】
また、上記した水素流通手段151においては、水素流路153を板状のフィルター体で構成したが、水素の吸蔵・放出に際しての水素流通量が確保できる範囲内において、これを円筒状等のパイプ体で構成することが可能である。
【0036】
また上記した実施形態では、MH成形体111をMHタンク101内に配置してから水素を供給し膨張させていたが、MH成形体111を予め膨張させてからMHタンク101内に配置してもよい。この場合、水素を吸蔵して活性化された合金が空気(酸素)によって被毒されないよう、MHタンク101内を不活性ガスで充填しておくことが好ましい。
【0037】
また、本実施の形態における伝熱フィン115の構成に関連する技術を述べる。
(伝熱フィンに関する第1の関連技術)
第1に、水素を吸蔵する前の段階において熱交換手段131に接触するタイプの伝熱フィンとして、図5から図7に示すものがある。
【0038】
図5では、逆U字状の伝熱フィン215がMH成形部213の熱交換手段131に向かう面に配置されてMH成形体211が構成されるとともに、各伝熱フィン215同士が所定距離だけ離間して配置される。
【0039】
図6では、逆L字状の伝熱フィン315がMH成形部313の熱交換手段131に向かう面に配置されてMH成形体311が構成されるとともに、各伝熱フィン315同士が所定距離だけ離間して配置される。
【0040】
図7では、T字状の伝熱フィン415がMH成形部413の熱交換手段131に向かう面に配置されてMH成形体411が構成されるとともに、各伝熱フィン415同士が所定距離だけ離間して配置される。
【0041】
(伝熱フィンに関する第2の関連技術)
第2に、水素を吸蔵する前の段階では熱交換手段131に接触しないタイプの伝熱フィンとして図8に示すような形状にて構成する変更形態が可能である。図8では熱交換手段131と並行して延在する伝熱フィン515が、MH成形部513の熱交換手段131に向かう面に配置されてMH成形体511を構成する。
【0042】
(伝熱フィンに関する更なる関連技術)
図9は、図7に示す伝熱フィンの更なる関連技術を示す。また図10は、図8に示す伝熱フィンの更なる関連技術を示す。図9および図10に示す関連技術のいずれについても、伝熱フィン415a・515aからMH成形部413・513内部方向に長く延在された脚部415b・515bを介し、MH成形部413・513の内奥部に対する熱交換が可能となる。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、水素吸蔵合金タンクを用いて水素を迅速・的確に吸蔵放出することができる技術が提供されることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 発明の実施の形態に係るMHタンクの全体構成を示す図である。
【図2】 MH成形体の詳細な構造を示すMHタンクの一部拡大図である。
【図3】 MH成形体が水素吸蔵によって膨張した状態を示すMHタンクの一部拡大図である。
【図4】 MHタンクにおける伝熱能力等の結果を示すグラフである。
【図5】 関連技術に係るMHタンクの一部拡大図である。
【図6】 同じく、関連技術に係るMHタンクの一部拡大図である。
【図7】 同じく、関連技術に係るMHタンクの一部拡大図である。
【図8】 同じく、関連技術に係るMHタンクの一部拡大図である。
【図9】 更なる関連技術に係るMHタンクの一部拡大図である。
【図10】 更なる関連技術に係るMHタンクの一部拡大図である。
【符号の説明】
101 MHタンク
103 タンクシェル
105 充填部
111 MH成形体
113 MH成形部
115 伝熱フィン
117 凹部
131 熱交換手段
133 多孔管
151 水素流通手段
Claims (4)
- 熱交換を介して水素の吸蔵放出を行う水素吸蔵合金成形体と、前記水素吸蔵合金成形体との間で熱交換を行う熱交換手段と、前記水素吸蔵合金成形体との間で水素を流通する水素流通手段とを有する水素吸蔵合金タンクであって、
前記水素吸蔵合金成形体は、水素吸蔵合金粉末から成形されかつ前記熱交換手段に向かう面に凹状空間部が形成された成形部と、前記成形部の前記熱交換手段に向かう面の表面形状に沿って形成されて前記成形部の凹状空間部に沿う凹部により水素を吸蔵する際の前記成形部の膨張に対応した空間部が形成された伝熱部とを有することを特徴とする水素吸蔵合金タンク。 - 請求項1に記載の水素吸蔵合金タンクであって、
前記伝熱部は、良伝熱性金属によって形成された伝熱フィンであることを特徴とする水素吸蔵合金タンク。 - 請求項1または2に記載の水素吸蔵合金タンクであって、
前記伝熱部は、前記成形部が水素を吸蔵して該伝熱部の前記空間部を押し潰して膨張する場合に、前記熱交換手段と密着状に接触することを特徴とする水素吸蔵合金タンク。 - 請求項1〜3のいずれか1つに記載の水素吸蔵合金タンクであって、
前記水素吸蔵合金成形体は一対の熱交換手段の間に配置されるとともに、前記水素流通手段が前記成形部内に配設されていることを特徴とする水素吸蔵合金タンク。
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