JP4081654B2 - 珪酸カルシウムを含む溶滓保温材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、珪酸カルシウムを含む溶滓保温材及び当該溶滓保温材を用いた溶滓保温方法、並びに珪酸カルシウム保温材廃材の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
製鉄所の高炉には、公称出銑能力に応じて2〜4箇所の出銑口があり、各出銑口には、高炉から取り出した溶銑溶滓(溶銑及び溶滓の混合物)を運搬するための高炉出銑樋が接続されている。高炉から取り出した溶銑溶滓は、高炉出銑樋において比重の重い溶銑が下層を、比重の軽い溶滓が上層を占める二層状態となっている。次いで、比重分離装置(スキンマー)によって溶銑及び溶滓は分離されて、それぞれ溶銑樋、溶滓樋に分かれて流れ、分取される(図1及び図2参照)。
【0003】
高炉からの溶銑溶滓の取り出しは、通常、出銑口の対角上の2箇所から交互に行われ、2.5〜6時間毎に出銑口の切り替えがなされる。このような出銑口の切り替えは、溶銑溶滓の取り出し終盤時に生じるガスの噴出によって飛散した溶銑溶滓の除去時間の確保、溶銑樋の末端で溶銑を受け取るドーピードカーの入れ替え作業時間の確保等を目的として行われる。
【0004】
ところで、出銑口の切り替えにより出銑が停止された側の高炉出銑樋では、溶銑樋及び溶滓樋に設けられた堰き止め構造又は堰き止め用の砂(以下、両者を併せて「堰き止め構造」と称する)によって、溶銑溶滓の流動を堰き止めることにより、スキンマーの垂れ壁の最下部よりも高いレベルとなる量の溶銑溶滓を残存させておく必要がある(図3及び図4参照)。これは、再出銑の開始直後から、スキンマーによる溶銑及び溶滓の分離を確実に行うためである。
【0005】
出銑停止中の高炉出銑樋に残存する溶銑溶滓は、溶銑が下層を、溶滓が上層を占める二層状態となっている。また、スキンマーから分枝した溶銑樋及び溶滓樋においても、スキンマーから堰き止め構造までに残存する溶銑又は溶滓は、溶銑及び溶滓の量的バランスは異なるものの、同様の二層状態となっている場合が多い。二層状態において、上層の溶滓は、凝固点が通常1450℃程度と高く、溶滓表面は外気に晒されて冷却され、皮張りと称される凝固が起こりやすい。ちなみに、下層の溶銑の凝固点は通常1150℃程度と溶滓の凝固点よりも低い。
【0006】
高炉出銑樋では、溶滓表面が皮張りしたまま再出銑を開始すると、高炉から取り出した溶銑溶滓は皮張りした溶滓表面を流れるため、場合によっては、高炉出銑樋をオーバーフローする等の災害が起こることも考えられる(図4参照)。
【0007】
従って、このような災害を未然に防止し、円滑な溶銑溶滓の取り出しを行うため、出銑停止後の高炉出銑樋、必要に応じて、溶銑樋及び溶滓樋であってスキンマーから堰き止め構造までの部分では、樋に残存する溶銑上の溶滓表面を保温することにより、溶滓表面の皮張り(凝固)を防止する処置が施される。当該用途に用いられる保温材が、溶滓保温材である。
【0008】
溶滓保温材で保温された溶滓表面は、溶融状態が維持され、皮張り(凝固)が防止される。そのため、再出銑を開始して高炉から取り出された溶銑溶滓は、高炉出銑樋では、溶融状態の維持された溶滓表面から自重で下層の溶銑側に流れ込むことができ(図3参照)、その流路を確保することができる。また、溶銑樋及び溶滓樋においても溶滓表面を保温する場合には、流れてきた溶銑又は溶滓の流路をより確実に確保することができる。
【0009】
従来、溶滓保温材としては、断熱性、発熱性、ハンドリング、保温持続時間等を考慮して、籾殻、高炉ダスト、粉コークス等が用いられている。更に、近年では、廃棄物リサイクルの観点から、ガラス繊維、ガラスクロス等の廃材を高炉ダスト、粉コークス等と混合して得られる材料を溶滓保温材として用いることも試みられている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、保温性、断熱性、発熱性、ハンドリング、保温持続時間等に優れた溶滓保温材及び当該溶滓保温材を用いた溶滓保温方法、並びに珪酸カルシウム保温材廃材の処理方法を提供することを主な目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、溶滓保温材に適した材料について鋭意研究を重ねた結果、特定の成分を含む材料及びその利用が上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
即ち、本発明は、下記の溶滓保温材及び当該溶滓保温材を用いた溶滓保温方法、並びに珪酸カルシウム保温材廃材の処理方法に係るものである。
【0013】
1.珪酸カルシウムを含むことを特徴とする溶滓保温材。
【0014】
2.珪酸カルシウム及びコークスを含むことを特徴とする溶滓保温材。
【0015】
3.珪酸カルシウム、コークス及びガラス繊維を含むことを特徴とする溶滓保温材。
【0016】
4.珪酸カルシウムが、珪酸カルシウム保温材廃材である上記項1〜3のいずれかに記載の溶滓保温材。
【0017】
5.上記項1〜4のいずれかに記載の溶滓保温材を用いて、高炉出銑樋、溶銑樋及び溶滓樋から選ばれる少なくとも一種の樋に残存する溶銑上の溶滓の外気に晒されている表面の一部又は全部を覆うことにより、当該溶滓表面の凝固を防止することを特徴とする溶滓保温方法。
【0018】
6.上記項4に記載の溶滓保温材を上記項5に記載の溶滓保温方法に用いた後、溶滓保温材を溶滓の一部として処理することを特徴とする、珪酸カルシウム保温材廃材の処理方法。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明溶滓保温材
本発明溶滓保温材は、珪酸カルシウムを必須成分として含む。このような本発明溶滓保温材としては、珪酸カルシウム及びコークスを含む態様、並びに珪酸カルシウム、コークス及びガラス繊維を含む態様が好ましい。
【0020】
珪酸カルシウムとしては、その種類は特に限定されず、公知の天然珪酸カルシウム及び合成珪酸カルシウムのいずれであってもよい。
【0021】
合成珪酸カルシウムとしては、例えば、石灰原料と珪酸原料とから水熱反応により得られるゾノトライト、トベルモライト、フォシャジャイト、ジャイロライト、α−ダイカルシウムシリケート、トリカルシウムシリケート、ヒレブランダイト、ローゼンハナイト、トラスコタイト、リエライト、カルシオコンドロダイト、キルコアナイト、アフィライト、準結晶質珪酸カルシウム(CSHn)等の合成珪酸カルシウム水和物、上記ゾノトライト、トベルモライト等の合成珪酸カルシウム水和物を加熱して得られるワラストナイト等が挙げられる。
【0022】
本発明溶滓保温材においては、このような珪酸カルシウムとして、各種配管、壁材等に用いられる珪酸カルシウム保温材廃材を用いてもよい。本発明における珪酸カルシウムとして、珪酸カルシウム保温材廃材を利用する場合は、産業廃棄物リサイクルの観点で好ましい。
【0023】
本発明溶滓保温材においては、珪酸カルシウムは、溶滓保温材に求められる特性のうち、特に、保温持続時間の向上に寄与する。また、溶滓表面の保温性、断熱性の向上等にも寄与する。
【0024】
珪酸カルシウムの融点は1300〜1500℃程度である。そのため、1450℃程度で溶融状態を維持している溶滓表面では、珪酸カルシウムの多くは完全に溶融せず粒状を維持できる。従って、溶滓保温材は、全体として嵩張った山を長時間維持することができるため、溶滓表面と外気との接触を長時間にわたり遮断できる。これにより、特に保温持続時間が向上する。また、嵩張った山を長時間維持できることにより、溶滓表面の保温性、断熱性等も向上する。
【0025】
珪酸カルシウムの大きさは特に限定的ではないが、保温持続時間、保温性、断熱性等を考慮すると、5mm以下が好ましい。5mm以下の場合には、溶滓保温材による溶滓表面の密閉性が高まるため、より確実に保温持続時間、保温性、断熱性等を向上させることができる。
【0026】
珪酸カルシウム保温材廃材を用いる場合には、廃材として取り出された珪酸カルシウム保温材は、大小さまざまな塊状で存在する。従って、塊状の廃材を、解砕し、不純物を除去した後、ふるいを用いて所定の大きさの珪酸カルシウムを選別して用いればよい。ふるいに残った大きな廃材片は、更にブラウンミル等によって所定の大きさに破砕して用いればよい。
【0027】
コークスとしては、その種類は特に限定されず、従来、溶滓保温材として用いられているものが使用できる。コークスは、それ自体が燃焼により発熱するため、特に溶滓保温材の発熱性の向上に寄与する。
【0028】
コークスの大きさも特に限定されず、従来、溶滓保温材として用いられるものと同様の大きさのものが使用できる。
【0029】
ガラス繊維としては、その種類は特に限定されず、ガラス繊維強化プラスチックス、各種フィルター等の原料として用いられるものが使用できる。本発明におけるガラス繊維としては、例えば、ガラス繊維を用いたガスタービンフィルターの廃材、発電所における燃焼吸気用エアーフィルターの廃材等を用いてもよい。
【0030】
ガラス繊維は、溶滓保温材に求められる特性のうち、特に溶滓表面の保温性、断熱性等の向上に寄与する。
【0031】
ガラス繊維の大きさは特に限定されず、溶滓表面の保温性、断熱性等の特性を考慮して、適宜設定できる。ガラス繊維を用いたガスタービンフィルター廃材、発電所における燃焼吸気用エアーフィルター廃材等を用いる場合には、取り出されたフィルター廃材は、金属枠に収納されている場合が多い。従って、予め金属枠、金網等を除去した後、厚みのある濾材のガラス繊維フィルターを、プラスチック用破砕機等により1〜2cm角程度の大きさに裁断して用いればよい。
【0032】
本発明溶滓保温材においては、必須成分である珪酸カルシウムを含む限り、各成分の含有割合は特に限定されない。例えば、珪酸カルシウム100重量部に対し、コークス85〜1000重量部程度及びガラス繊維0〜1000重量部程度とすることができる。
【0033】
本発明溶滓保温材には、上記した珪酸カルシウム、コークス及びガラス繊維のほか、他の成分を添加することもできる。例えば、高炉スラグ、籾殻等が添加できる。これらの添加量は、溶滓保温材に求める諸性能、即ち、保温持続時間、保温性、断熱性、発熱性等を考慮して適宜調整できる。
【0034】
本発明溶滓保温方法
本発明溶滓保温方法は、出銑停止後から再出銑が開始されるまでの間、本発明溶滓保温材を用いて、高炉出銑樋、溶銑樋及び溶滓樋から選ばれる少なくとも一種の樋に残存する溶銑上の溶滓の外気に晒されている表面の一部又は全部を覆うことにより保温し、当該溶滓表面の凝固を防止する方法である。
【0035】
溶滓保温材としては、前記で説明したものが使用できる。保温対象となる溶滓としては、高炉出銑樋であれば、スキンマー付近(例えば、図1のA)に残存する溶銑上の溶滓が好ましい。溶銑樋及び溶滓樋であれば、各樋において、スキンマーから堰き止め構造までの間に残存する溶銑上の溶滓であれば、特に場所は限定されず、任意(例えば、図1のB及びC)に設定することができる。なお、図1には堰き止め構造は示されていない。
【0036】
高炉出銑樋において溶滓を保温し、それと組合わせて溶銑樋及び溶滓樋においても溶滓の保温を行う場合には、より確実に、再出銑を開始した後の溶銑溶滓、溶銑及び溶滓の流路を確保することができる。いずれの樋においても、溶滓を保温する範囲は限定的ではなく、溶銑溶滓、溶銑又は溶滓の流路を確保できる最小範囲であってもよく、或いは溶滓表面の全体であってもよい。
【0037】
溶滓保温材によって溶滓を覆う方法は特に限定されず、例えば、スコップ等を用いて直接散布して覆うことができる。また、溶滓保温材を可燃性の紙袋に詰めて、袋詰め状態の溶滓保温材とした後、袋ごと溶滓表面を覆ってもよい。この場合には、ハンドリングが向上するので好ましい。
【0038】
袋詰めする場合には、一袋に詰める溶滓保温材の量は適宜設定できる。例えば、保温に必要な量の溶滓保温材の全てを一袋に詰めてもよいし、人が持ち運べる量ごとに溶滓保温材を分けて一袋づつ詰めてもよい。
【0039】
溶滓保温材で保温した溶滓表面は、溶融状態が維持され、皮張り(凝固)が防止できる。例えば、珪酸カルシウム及びコークスを含む溶滓保温材を用いる場合には、先ず、溶滓表面の熱によりコークスが着火発熱して溶滓の保有熱を維持するとともに、粒状の珪酸カルシウムが長時間外気を遮断して保温し、溶滓表面の温度低下を長時間にわたり最小限に抑制することができる。これにより、長時間にわたり溶滓表面の皮張りが防止できる。
【0040】
本発明溶滓保温材の成分は、CaO、SiO2、Al23等のような溶滓成分と同様であるため、回収される溶滓に不純物を加えることにはならない。保温処理後の溶滓保温材は、通常、再出銑されて高炉出銑樋を流れてくる溶銑溶滓に押し流されて、溶銑樋又は溶滓樋に混入される。溶滓樋に混入した溶滓保温材は、回収された溶滓と共に、破砕整粒、粉砕加工等の過程を経て、各種セメント混合材やコンクリート用砂として利用される。また、溶銑樋に混入した溶滓保温材は、溶銑として回収され、その後の製鋼工程において、転炉で製鋼スラグとして回収され、各種分野において利用される。
【0041】
【発明の効果】
本発明溶滓保温材は、融点が1300〜1500℃程度の珪酸カルシウムを必須成分として含むため、1450℃程度で溶融状態を維持している溶滓表面において、珪酸カルシウムの多くは粒状を維持できる。その結果、溶滓保温材全体として嵩張った山を長時間維持することができる。これにより、溶滓表面と外気との接触を長時間にわたり遮断でき、溶滓の温度低下を最小限に抑制できる。即ち、本発明溶滓保温材は、特に、保温持続時間が優れる。また、保温性、断熱性、発熱性等も優れる。
【0042】
本発明溶滓保温方法によれば、出銑停止後から再出銑開始までの間、溶滓表面を保温し、確実に溶融状態を維持できる。従って、再出銑開始により高炉から取り出された溶銑溶滓は、溶融状態の維持された溶滓表面から自重で下層の溶銑側に流れ込み、高炉出銑樋における流路を確実に確保できる。高炉出銑樋と組合わせて、溶銑樋及び溶滓樋において溶滓表面の保温を行う場合には、再出銑された溶銑溶滓、溶銑及び溶滓の流路をより確実に確保できる。
【0043】
珪酸カルシウムとして珪酸カルシウム保温材廃材を用いる場合及びガラス繊維としてガラス繊維フィルター廃材を用いる場合には、これら廃材を、溶滓保温材として有効活用できるだけでなく、保温処理後は溶滓の一部として処理できるため、産業廃棄物リサイクルの観点からも非常に好ましい。
【0044】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。但し、本発明はこれらの記載により限定されるものではない。
【0045】
実施例1
火力発電所において、蒸気配管及びボイラ設備の断熱用に用いられていた珪酸カルシウム保温材廃材を回収し、プラスチック用破砕機及びブラウンミルを用いて、5mm程度の大きさに加工した。次いで、廃材破砕片を市販コークスと重量比1:1となるように混合し、溶滓保温材Aを調製した。溶滓保温材の取扱いを考慮し、溶滓保温材Aを、一袋の重量が4Kgとなるように可燃性の袋に詰めて、袋詰め溶滓保温材Aを複数個作製した。
【0046】
出銑停止直後の高炉出銑樋において、スキンマー付近に残存する溶銑上の溶滓(実測値1500℃)の表面に、袋詰め溶滓保温材Aを2袋並べて置いて保温を開始した。出銑停止直後から再出銑されるまでの3.5時間、更に溶滓保温材Aを追加することなく、溶滓表面の溶融状態を維持することができた。
【0047】
保温処理後の溶滓保温材Aは、溶滓と同様の成分であるため、再出銑されて高炉出銑樋を流れてくる溶銑溶滓に混入し、溶滓の一部として処理し、水砕スラグ、セメント材料等として利用された。
【0048】
比較例1
火力発電所において用いられていたガスタービン吸気用フィルター廃材を回収し、金属枠及び金網を取り外してガラス繊維フィルターとアルミニウム箔を取り出した。ガラス繊維フィルターを、プラスチック用破砕機を用いて1〜2cm角の大きさとなるように裁断した。
【0049】
次いで、裁断片を、実施例1と同じ市販コークスと重量比1:1となるように混合し、溶滓保温材Bを調製した。実施例1と同様に、溶滓保温材Bを、一袋の重量が4Kgとなるように可燃性の袋に詰めて、袋詰め溶滓保温材Bを複数個作製した。
【0050】
出銑停止直後の高炉出銑樋において、スキンマー付近に残存する溶銑上の溶滓(実測値1500℃)の表面に、袋詰め溶滓保温材Bを2袋並べて置いて保温を開始した。出銑停止直後から再出銑されるまでの3.5時間、溶滓表面の溶融状態を維持するためには、保温の途中で更に2袋の溶滓保温材Bを同じ場所に追加する必要があった。
【図面の簡単な説明】
【図1】高炉と各樋との位置関係及び溶滓保温材を設置する箇所を例示した図である。
【図2】出銑時の高炉出銑樋における溶銑溶滓の流れを示す図である。
【図3】出銑停止中に溶滓保温材を使用して溶滓表面の皮張りを防止し、再出銑した場合に、皮張りした溶滓上を流れてきた溶銑溶滓が溶融状態の溶滓表面から自重で下方の溶銑側に流れ込み、流路を確保する様子を示すフローチャート図である。
【図4】出銑停止中に溶滓保温材を使用せず、再出銑した場合に、流れてきた溶銑溶滓が溶滓表面の皮張りにより樋をオーバーフローする様子を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
A 高炉出銑樋における溶滓保温箇所の例示である。
B 溶銑樋における溶滓保温箇所の例示である。
C 溶滓樋における溶滓保温箇所の例示である。

Claims (4)

  1. 珪酸カルシウム、コークス及びガラス繊維を含むことを特徴とする溶滓保温材。
  2. 珪酸カルシウムが、珪酸カルシウム保温材廃材である請求項1に記載の溶滓保温材。
  3. 請求項1又は2に記載の溶滓保温材を用いて、高炉出銑樋、溶銑樋及び溶滓樋から選ばれる少なくとも一種の樋に残存する溶銑上の溶滓の外気に晒されている表面の一部又は全部を覆うことにより、当該溶滓表面の凝固を防止することを特徴とする溶滓保温方法。
  4. 請求項に記載の溶滓保温材を請求項に記載の溶滓保温方法に用いた後、溶滓保温材を溶滓の一部として処理することを特徴とする、珪酸カルシウム保温材廃材の処理方法。
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