JP4081325B2

JP4081325B2 - 監視カメラ用ハウジング

Info

Publication number: JP4081325B2
Application number: JP2002235180A
Authority: JP
Inventors: 実竹内; 信雄斎藤
Original assignee: Tohoku Electric Power Engineering and Construction Co Inc
Current assignee: Tohoku Electric Power Engineering and Construction Co Inc
Priority date: 2002-08-12
Filing date: 2002-08-12
Publication date: 2008-04-23
Anticipated expiration: 2022-08-12
Also published as: JP2004080170A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、監視カメラ用のハウジングに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、監視カメラ用のハウジングとして、例えば、米国特許公報第５,８５２,７５４号に示すものがある。すなわち、カメラ部品に対する保護機能を向上させるために、ハウジング内部を与圧するようになっている。その監視カメラ用のハウジングに改良を加えたものとして、国際公開公報ＷＯ０１／７５８３３に示すものがある。すなわち、与圧可能な構成を有し、固定部分に対しヒンジで接続された枢動部分の背面に回路基板等の装置が取り付けられ、その装置に対する作業を容易に行えるようになっている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、国際公開公報ＷＯ０１／７５８３３に示す監視カメラ用ハウジングは、枢動部分が固定部分に対しヒンジで接続されているため、枢動部分をヒンジにより回転させたとき、枢動部分の背面の装置が枢動部分とともに垂れ下がり、ハウジング外殻と枢動部分との間に配置される。このため、ハウジングの下方から保守点検作業を行うとき、枢動部分の背面の装置が見づらく、保守点検作業をしにくいという課題があった。
【０００４】
本発明は、このような従来の課題に着目してなされたもので、保守点検作業が容易な監視カメラ用ハウジングを提供することを目的としている。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る監視カメラ用ハウジングは、上部ケースと、下部ケースと、基板とを有し、前記上部ケースおよび前記下部ケースは内部に収容室を形成するよう互いに開閉可能に結合し、前記下部ケースは透視可能な材質から成り、前記基板は監視カメラを取り付け可能なカメラ取付面と前記監視カメラの制御装置を取り付け可能な制御装置取付面とを有し、前記カメラ取付面を下部ケース側に、前記制御装置取付面を上部ケース側に向けて前記収容室の内部に設けられ、前記上部ケースの内側に前記カメラ取付面に沿った軸を中心として回転可能に取り付けられていることを、特徴とする。
【０００６】
本発明に係る監視カメラ用ハウジングは、カメラ取付面に監視カメラを取り付け、制御装置取付面に制御装置を取り付けて用いられる。下部ケースは、透視可能な材質から成っているため、収容室内から監視カメラで撮影することができる。なお、下部ケースは、無色透明、有色透明、半透明、網状など、監視カメラにより透視可能であればそれらのいずれの材質から成っていてもよい。上部ケースの外面には、監視カメラおよびその制御装置に電力を供給するための太陽電池パネルが取り付けられていてもよい。
【０００７】
本発明に係る監視カメラ用ハウジングは、保守点検作業などを行う場合、上部ケースから下部ケースを外す。監視カメラは、基板のカメラ取付面に取り付けられ下部ケース側に配置されているため、保守点検作業を容易に行うことができる。監視カメラの制御装置の保守点検を行う場合には、カメラ取付面に沿った軸を中心として基板を回転させる。基板の回転により制御装置取付面に取り付けられた制御装置を、上部ケース側から下部ケース側に向けることができる。これにより、制御装置の保守点検作業を容易に行うことができる。収容室内部の保守点検作業後、上部ケースに下部ケースを取り付ける。
【０００８】
本発明に係る監視カメラ用ハウジングでは、前記基板は前記上部ケースに着脱可能に取り付けられていることが好ましい。この場合、監視カメラや制御装置を基板に取り付けてから、上部ケースに基板を取り付けることができるため、それらの装置の取付け作業を容易にすることができる。また、基板を取り付けたままでの作業が困難な保守点検作業のとき、基板ごと取り外して監視カメラや制御装置の保守点検作業をすることができるため、保守点検作業を容易にすることができる。
【０００９】
本発明に係る監視カメラ用ハウジングは、前記上部ケースまたは前記下部ケースにスピーカーおよびマイクが一体的に設けられていることが好ましい。この場合、スピーカーは、警報や警告を発することができ、監視の結果に基づいて周囲の安全を図ることができる。また、マイクは、監視カメラの映像とともに、音声も取り込むことができるため、監視能力を向上させることができる。スピーカーは、音声を発するとき上部ケースの上に積もった雪を落とすよう上部ケースを振動させる構成を有していてもよい。この場合、上部ケースの上に雪が積もったとき、スピーカーから「落雪注意」の警告を発するとともに、スピーカーを振動させて上部ケースの上に積もった雪を落とし、雪の重みで支持部材などに負担がかかるのを防止することができる。
【００１０】
本発明に係る監視カメラ用ハウジングは、前記収容室の内部に前記下部ケースの結露防止のための電熱ヒータおよび電動ファンを有し、前記上部ケースを支持し前記電熱ヒータ、前記電動ファン、前記監視カメラおよび前記制御装置に電力を供給するための配線ならびに前記制御装置の送受信用光ケーブルを収容可能な支持パイプを有し、前記基板は前記上部ケースとの間に手を挿入可能な隙間を設けて前記収容室の内部に設けられ、前記基板は前記軸を中心として１８０度回転可能に取り付けられていることが好ましい。
【００１１】
この場合、電熱ヒータにより、結露および積雪を防止するとともに、監視カメラおよび制御装置を低温による動作異常から保護することができる。電動ファンは、電熱ヒータの熱を拡散し、結露防止効果、積雪防止効果および低温からの保護効果を高めることができる。支持パイプは、上部ケースを支持するとともに、電力の配線や光ケーブルを保護する。監視カメラは、光ケーブルにより遠隔操作を可能とする駆動装置を有することが好ましい。
【００１２】
この本発明に係る監視カメラ用ハウジングでは、基板と上部ケースの間に手を挿入することにより、基板を外したり回転させたりする作業を容易にすることができる。基板は１８０度回転可能なため、制御装置の取付作業や保守点検作業をさらに容易に行うことができる。
【００１３】
本発明に係る監視カメラ用ハウジングは、収容室を与圧可能に上部ケースと下部ケースとが気密的に閉じる構成を有していても、収容室を与圧しない構成を有していてもよい。収容室を与圧しない場合には、構造を簡単にして製造コストの低減を図ることができ、また、保守点検作業を容易にすることができる。
【００１４】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。
図１及び図２は、本発明の実施の形態を示している。
図１及び図２に示すように、監視カメラ用ハウジング１０は、上部ケース１１と、下部ケース１２と、基板１３と、スピーカー１４と、マイク１５と、電熱ヒータ１６と、電動ファン１７と、支持パイプ１８とを有している。
【００１５】
上部ケース１１は、ＦＲＰ樹脂から成るが、大量生産可能な他の材質から成ってもよい。半球を軸線方向に伸ばした形状を有し、開口部１１ａを有している。上部ケース１１は、頂点部分に配線やケーブル３を通すための孔１１ｂを有している。開口部１１ａはスカート状に広がっており、その内側に雌ネジ部１１ｃを有している。
【００１６】
下部ケース１２は、透明なアクリル樹脂から成るが、大量生産可能な他の材質から成ってもよい。上部ケース１１および下部ケース１２は、熱、雨、雪に強く、対塩性で電磁波遮蔽効果の高い材質から成っている。下部ケース１２は、上部ケース１１と同様に半球を軸線方向に伸ばした形状を有し、開口部１２ａを有している。開口部１２ａには外側に突出するフランジが設けられ、フランジの端部に雌ネジ部１１ｃと螺合する雄ネジ部１２ｂを有している。上部ケース１１および下部ケース１２は、雌ネジ部１１ｃおよび雄ネジ部１２ｂにより、内部に収容室１９を形成するよう互いに開閉可能に結合することができる。
【００１７】
基板１３は、ほぼ長方形の板から成り、カメラ取付面１３ａと制御装置取付面１３ｂとを有している。カメラ取付面１３ａは監視カメラ１を取り付ける側の面であり、制御装置取付面１３ｂは監視カメラ１の制御装置２を取り付ける側の面である。カメラ取付面１３ａは通常、下部ケース１２側に向けられ、制御装置取付面１３ｂは通常、上部ケース１１側に向けられている。カメラ取付面１３ａには、２台以上の監視カメラを取り付けてもよい。
【００１８】
基板１３は、両端に突起１３ｃを有している。突起１３ｃは、基板１３のカメラ取付面１３ａに沿った中心軸線上に配置されている。上部ケース１１は側壁内面の対向する２つの位置に突起１１ｄを有し、各突起１１ｄに凹部１１ｅを有している。凹部１１ｅは、突起１３ｃを着脱可能に支持している。これにより、基板１３は、上部ケース１１の内側に突起１３ｃを中心として１８０度回転可能に取り付けられている。基板１３は、上部ケース１３との間に手を挿入可能な隙間を設けて収容室１９の内部に設けられている。基板１３は、上部ケース１１に着脱可能に取り付けられており、突起１３ｃを凹部１１ｅから外すことにより上部ケース１１から取り外すことができる。
【００１９】
スピーカー１４およびマイク１５は、上部ケース１１の側壁に設けられている。電熱ヒータ１６および電動ファン１７は、収容室１９の内部の基板１３のカメラ取付面１３ａに取り付けられている。
【００２０】
支持パイプ１８は、コーナー１８ａが湾曲したＬ字形状を有している。上部ケース１１は、孔１１ｂの周縁に突出部を有し、その突出部の外周に雄ネジ部１１ｆを有している。支持パイプ１８は、一端１８ｂの内周に雄ネジ部１１ｆと螺合する雌ネジ部１８ｃを有している。支持パイプ１８は、一端１８ｂで上部ケース１１を支持している。
【００２１】
支持パイプ１８は、内部に、電熱ヒータ１６、電動ファン１７、監視カメラ１および制御装置２に電力を供給するための配線ならびに制御装置２の送受信用光ケーブル３を収容している。支持パイプ１８のコーナー１８ａの曲率半径は、光ケーブル３を無理なく収容するために、光ケーブル３の最小曲率半径３００ｍｍ以上に設定されている。支持パイプ１８は、上部ケース１１を支持するとともに、電力の配線や光ケーブル３を保護している。
【００２２】
次に、作用について説明する。
図１および図２に示すように、監視カメラ用ハウジング１０は、基板１３のカメラ取付面１３ａに監視カメラ１、電熱ヒータ１６、電動ファン１７を取り付け、制御装置取付面１３ｂに制御装置２を取り付けて用いられる。制御装置２は、コンピュータから成る。それらの装置を取り付けるとき、基板１３を上部ケース１１から外しておき、監視カメラ１や制御装置２などを基板１３に取り付けてから上部ケース１１に基板１３を取り付けることにより、それらの装置の取付け作業を容易にすることができる。監視カメラ１は、遠隔操作可能なインターネット接続用のデジタルビデオカメラから成る。監視カメラ用ハウジング１０は、例えば、山奥の送電用鉄塔付近や水力発電所付近に設置される。
【００２３】
監視カメラ用ハウジング１０の下部ケース１２は、アクリル樹脂から成り、透視可能なため、収容室１９の内部から監視カメラ1で撮影することができる。また、監視カメラ用ハウジング１０は、マイク１５により音声を取り込むことができる。マイク１５により、監視カメラ１の映像とともに、音声も取り込むことができるため、監視能力を向上させることができる。取り込まれた映像および音声は、送受信用光ケーブル３により管理施設に転送される。
【００２４】
監視カメラ用ハウジング１０は、転送された監視の結果に基づき、スピーカー１４により警報や警告を発することができる。警報は、例えば、「ダムを放流します。」などの音声やサイレンから成る。スピーカー１４により警報や警告を発することができ、監視の結果に基づいて周囲の安全を図ることができる。なお、監視カメラ１は、光ケーブル３により遠隔操作が可能な駆動装置を有しており、遠隔操作で任意の角度・倍率で撮影することができる。
【００２５】
監視カメラ用ハウジング１０は、電熱ヒータ１６で収容室１９の内部を暖めることにより、収容室１９の内部の結露および積雪を防止するとともに、監視カメラ１および制御装置２を低温による動作異常から保護することができる。さらに、電動ファン１７により、電熱ヒータ１６の熱を拡散し、結露防止効果、積雪防止効果および低温からの保護効果を高めることができる。
【００２６】
監視カメラ用ハウジング１０は、保守点検作業などを行う場合、上部ケース１１から下部ケース１２を外す。監視カメラ１、電熱ヒータ１６、電動ファン１７は、基板１３のカメラ取付面１３ａに取り付けられ下部ケース１２側に配置されているため、上部ケース１１の開口部１１ａから保守点検作業を容易に行うことができる。
【００２７】
監視カメラ１の制御装置２の保守点検を行う場合には、突起１３ｃを中心として基板１３を１８０度回転させる。基板１３の回転により制御装置取付面１３ｂに取り付けられた制御装置２を、上部ケース１１側から下部ケース１２側に向けることができる。これにより、上部ケース１１の開口部１１ａから制御装置２の保守点検作業を容易に行うことができる。制御装置２を交換する場合には、基板１３を１８０度回転させて制御装置２を交換することができる。制御装置２は、上部ケース１１と基板１３との間に手を挿入して、バンドなどで基板１３に取り付けることができる。
【００２８】
基板１３を取り付けたままでの作業が困難な保守点検作業のときには、基板１３ごと取り外して監視カメラ１や制御装置２などの保守点検作業をすることができるため、保守点検作業を容易にすることができる。なお、監視カメラ用ハウジング１０は、基板１３と上部ケース１１の間に手を挿入することにより、基板１３を外したり回転させたりする作業を容易にすることができる。収容室１９の内部の保守点検作業が終了したならば、上部ケース１１に下部ケース１２を取り付ける。
【００２９】
監視カメラ用ハウジング１０は、収容室１９が与圧されていない。このため、構造を簡単にして製造コストの低減を図ることができ、また、保守点検作業を容易にすることができる。
【００３０】
なお、電熱ヒータ１６および電動ファン１７は、基板１３の制御装置取付面１に取り付けられていてもよい。監視カメラ用ハウジング１０は、必ずしもスピーカー１４およびマイク１５を有していなくてもよい。また、スピーカー１４およびマイク１５は、監視カメラ用ハウジング１０の収容室１９に内蔵されていてもよい。電熱ヒータ１６、電動ファン１７、監視カメラ１および制御装置２の電源もまた、収容室１９に内蔵されていてもよい。
【００３１】
【発明の効果】
本発明によれば、保守点検作業が容易な監視カメラ用ハウジングを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態の監視カメラ用ハウジングの断面図である。
【図２】図１に示す監視カメラ用ハウジングの斜視図である。
【符号の説明】
１監視カメラ
２制御装置
３ケーブル
１０監視カメラ用ハウジング
１１上部ケース
１２下部ケース
１３基板
１４スピーカー
１５マイク
１６電熱ヒータ
１７電動ファン
１８支持パイプ

Claims

上部ケースと、下部ケースと、基板とを有し、
前記上部ケースおよび前記下部ケースは内部に収容室を形成するよう互いに開閉可能に結合し、前記下部ケースは透視可能な材質から成り、
前記基板は監視カメラを取り付け可能なカメラ取付面と前記監視カメラの制御装置を取り付け可能な制御装置取付面とを有し、前記カメラ取付面を下部ケース側に、前記制御装置取付面を上部ケース側に向けて前記収容室の内部に設けられ、前記上部ケースの内側に前記カメラ取付面に沿った軸を中心として回転可能に取り付けられていることを、
特徴とする監視カメラ用ハウジング。
前記基板は前記上部ケースに着脱可能に取り付けられていることを、特徴とする請求項１記載の監視カメラ用ハウジング。
前記上部ケースまたは前記下部ケースにスピーカーおよびマイクが一体的に設けられていることを、特徴とする請求項１または２記載の監視カメラ用ハウジング。
前記収容室の内部に前記下部ケースの結露防止のための電熱ヒータおよび電動ファンを有し、前記上部ケースを支持し前記電熱ヒータ、前記電動ファン、前記監視カメラおよび前記制御装置に電力を供給するための配線ならびに前記制御装置の送受信用光ケーブルを収容可能な支持パイプを有し、前記基板は前記上部ケースとの間に手を挿入可能な隙間を設けて前記収容室の内部に設けられ、前記基板は前記軸を中心として１８０度回転可能に取り付けられていることを、特徴とする請求項１，２または３記載の監視カメラ用ハウジング。