JP4078733B2 - 動きベクトル検出方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばMPEG(Moving Picture Image Coding Experts Group)に準拠した画像符号化処理を行うときに用いられる動きベクトルを検出する動きベクトル検出方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
MPEG方式は、フレーム内におけるDCT(Discrete Cosine Transform)とフレーム間における動き補償予測と可変長符号化とを組み合わせて画像データの圧縮を行う符号化方式である。
【0003】
一般に、フレーム間の動き補償予測においてなされる動きベクトルの検出処理は、所謂ブロックマッチングによって行われていた。このブロックマッチングは、処理の対象となる基準画像において所定の画素数に分割された基準ブロックに対して、参照画像内における同位置を起点として動きベクトルに対応する参照ブロックと上記所定の画素数と同じ画素数を有する領域を抽出し、基準ブロックと参照ブロックの対応する画素の差分の絶対値を演算し、基準ブロック内の全ての画素について差分の絶対値の和を演算する処理を行う。そして、動きベクトルを検出するときには、参照画像の探索領域内で抽出する領域を1画素ずつ移動させながら上述のブロックマッチングを繰り返して行い、上記差分の絶対値の和が最も小さい値を示した点を基点として動きベクトルを検出する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のブロックマッチングを行うときは、参照画像についての動きベクトルを求めたときの探索範囲と、基準画像についての動きベクトルを求めたときの探索範囲と同じサイズの範囲となされて行われている。また、基準画像の動きベクトルを求めるときには、基準ブロックの動きベクトルがある程度予測できる場合であっても、参照画像の動きベクトルを基準として、ある一定の大きさの領域を探索範囲として基準画像の動きベクトルを検出していた。
【0005】
更に、上述したブロックマッチングにより動きベクトルを検出する処理は、ブロックマッチングを行うときなされる上記差分の絶対値の和を求める処理についての演算量が非常に膨大となっており、MPEG等の画像圧縮処理の大半の時間がこれに費やされ、ソフトウェアで実現するときの障害となっており、演算量の削減が望まれている。
【0006】
そこで、本発明は、上述したような実情に鑑みて提案されたものであり、動きベクトルを検出するときの検出精度を保持しつつ演算量を削減することができる動きベクトル検出方法及び装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、動きベクトルを求める対象となる基準フレームの画像データを格納する基準フレームメモリと、基準フレームについての動きベクトルを検出するときに用いる上記基準フレームと時間的に近接する参照フレームの画像データを格納する参照フレームメモリと、上記基準フレームメモリからの基準ブロック及び上記参照フレームメモリからの参照ブロックを用いて、ブロックマッチングを行うことで、基準ブロックについての動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、上記動きベクトル検出手段により検出された動きベクトルを参照ブロックの動きベクトルとして用いて、上記動きベクトル検出手段で上記ブロックマッチングを行って基準ブロックの動きベクトルを検出するときの動きベクトル探索領域を決定する処理を行う領域決定手段とを備える動きベクトル検出装置における動きベクトル検出方法であって、基準フレームと時間的に近接する参照フレームに含まれる上記基準フレーム内の基準ブロックと同じ位置にある参照ブロックの動きベクトルが既に検出されている場合には、上記基準ブロックに対して上記参照ブロックの動きベクトルだけ変位した点を中心とした第1の探索領域を決定し、上記基準フレームと上記参照フレームとのフレーム間距離と、上記基準フレームと参照フレームの動きベクトルを決定するに際して参照した第3のフレームとのフレーム間距離との比に応じて、上記基準フレームの動きベクトルを比例配分して示される点を中心とし、上記基準フレームと上記参照フレームとのフレーム間距離と、上記参照フレームと第3のフレームとのフレーム間距離との比に応じた大きさの第2の探索領域を決定し、上記第1の探索領域と第2の探索領域とを接続する2つの接続線と、上記第1の探索領域及び第2の探索領域とで囲まれる面積が最大の第3の探索領域を決定し、上記第1の探索領域及び第2の探索領域を含む上記第3の探索領域を動きベクトル探索領域とし、上記動きベクトル探索領域内で、基準フレームに含まれる基準ブロックの画像データと参照フレームに含まれる参照ブロックの画像データとを演算して基準ブロックの動きベクトルを検出することを特徴とする。
また、本発明に係る動きベクトル検出装置は、動きベクトルを求める対象となる基準フレームの画像データを格納する基準フレームメモリと、基準フレームについての動きベクトルを検出するときに用いる上記基準フレームと時間的に近接する参照フレームの画像データを格納する参照フレームメモリと、上記基準フレームメモリからの基準ブロック及び上記参照フレームメモリからの参照ブロックを用いて、ブロックマッチングを行うことで、基準ブロックについての動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、上記動きベクトル検出手段により検出された動きベクトルを参照ブロックの動きベクトルとして用いて、上記動きベクトル検出手段で上記ブロックマッチングを行って基準ブロックの動きベクトルを検出するときの動きベクトル探索領域を決定する処理を行う領域決定手段とを備え、上記領域決定手段は、基準フレームと時間的に近接する参照フレームに含まれる上記基準フレーム内の基準ブロックと同じ位置にある参照ブロックの動きベクトルが既に検出されている場合には、上記基準ブロックに対して上記参照ブロックの動きベクトルだけ変位した点を中心とした第1の探索領域を決定する第1の領域決定手段と、上記基準フレームと上記参照フレームとのフレーム間距離と、上記基準フレームと参照フレームの動きベクトルを決定するに際して参照した第3のフレームとのフレーム間距離との比に応じて、上記基準フレームの動きベクトルを比例配分して示される点を中心とし、上記基準フレームと上記参照フレームとのフレーム間距離と、上記参照フレームと第3のフレームとのフレーム間距離との比に応じた大きさの第2の探索領域を決定する第2の領域決定手段と、上記第1の探索領域と第2の探索領域とを接続する2つの接続線と、上記第1の探索領域及び第2の探索領域とで囲まれる面積が最大の領域を第3の探索領域を決定する動きベクトル領域決定手段からなり、上記動きベクトル検出手段は、上記動きベクトル領域決定手段により決定された第3の探索領域を動きベクトル探索領域とし、上記動きベクトル探索領域内で、基準フレームに含まれる基準ブロックの画像データと参照フレームに含まれる参照ブロックの画像データとを演算して、ブロックマッチングにより基準ブロックの動きベクトル基準ブロックの動きベクトルを検出することを特徴とする。
【0008】
このような動きベクトル検出方法及び装置は、基準ブロックの動きベクトルを検出するときに参照ブロックの動きベクトルを基点として第1の探索領域を決定するとともに、参照ブロックの動きベクトルを延長した点に従って第2の探索領域を決定する処理を行って、第1の探索領域及び第2の探索範囲を含む動きベクトル探索領域で基準ブロックの動きベクトルを検出する処理を行う。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】
本発明は、例えば図1に示すように構成された動きベクトル検出装置1に適用される。
【0011】
この動きベクトル検出装置1は、動きベクトルを求める対象となる基準フレームの画像データを格納する基準フレームメモリ2を備えている。この基準フレームメモリ2は、動き検出部3により格納している基準フレームの画像データが例えばマクロブロック単位の基準ブロックとして読み込まれる。
【0012】
また、この動きベクトル検出装置1は、基準フレームについての動きベクトルを検出するときに用いる参照フレームの画像データを格納する参照フレームメモリ4を備えている。この参照フレームメモリ4は、探索領域決定部5からの参照ブロック読み出し制御信号に応じて、参照フレームの画像データを例えばマクロブロック単位の参照ブロックとして動き検出部3に出力する。
【0013】
上記動き検出部3は、上記基準フレームメモリ2からの基準ブロック及び上記参照フレームメモリ4からの参照ブロックを用いて、ブロックマッチングを行うことで、基準ブロックについての動きベクトルを検出する。ここで、ブロックマッチングとは、基準フレーム及び参照フレームを所定の画素数の矩形の小領域(基準ブロック、参照ブロック)に分割し、ブロック毎に動きベクトルを検出する処理である。基準ブロック及び参照ブロックのサイズとしては、例えば横8画素×縦8画素、横16画素×縦16画素等がある。そして、この動き検出部3は、基準ブロックについて検出した動きベクトルを外部に出力するとともに、探索領域決定部5に出力する。
【0014】
探索領域決定部5は、動き検出部3からの動きベクトルを参照ブロックの動きベクトルとして用いて、動き検出部3で上記ブロックマッチングを行って基準ブロックの動きベクトルを検出するときの動きベクトル探索領域を決定する処理を行う。具体的には、この探索領域決定部5は、参照ブロックの動きベクトルを用いて、参照ブロックの動きベクトルを示す点を中心とした第1の探索領域を決定するとともに、上記参照ブロックの動きベクトルを上記基準フレームと時間的に近接する参照フレームとのフレーム間距離に応じて延長した点を中心とした上記フレーム間距離に比例した大きさの第2の探索領域を決定する。そして、この探索領域決定部5は、上記第1の探索領域及び第2の探索領域を含む動きベクトル探索領域として参照ブロック読み出し制御信号を生成し、参照フレームメモリ4から動き検出部3に動きベクトル探索領域に含まれる参照ブロックを出力させる。
【0015】
ここで、探索領域決定部5は、内部にメモリを備え、上記各探索領域を決定するとともに、基準フレームを構成する各基準ブロック毎に、ブロックマッチングを行う領域であることを示すフラグを生成して上記メモリに格納する。これにより、探索領域決定部5は、基準フレームに対応したフラグが存在するか否かを判断するためのマップを上記メモリに生成する。探索領域決定部5は、例えば「1」をブロックマッチングを行うフラグとし、「0」をブロックマッチングを行わないフラグとしてマップを作成する。そして、探索領域決定部5は、動き検出部3でブロックマッチングを行うとき、フラグからなるマップを参照して、参照ブロック読み出し制御信号を生成して参照フレームメモリ4に出力する。
【0016】
つぎに、このように構成された動きベクトル検出装置1で上記フラグを生成して、1つの基準ブロックについて動きベクトルを検出する処理について図2及び図3のフローチャートを用いて説明する。
【0017】
この動きベクトルを検出する処理は、先ず、ステップS1において、探索領域決定部5は、参照フレームメモリ4からのマクロブロック単位の参照ブロックについて動きベクトルが存在するか否かを判定する。そして、探索領域決定部5は、参照ブロックに動きベクトルが存在すると判定したときにはステップS2に進み、参照ブロックに動きベクトルが存在しないと判定したときにはステップS3に進む。
【0018】
次のステップS2において、探索領域決定部5は、上記動きベクトル探索領域の中心位置を参照ブロックの動きベクトルの先端位置に設定する。すなわち、探索領域決定部5は、上記中心位置から所定の画素数の矩形領域を動きベクトル探索領域として設定し、ブロックマッチングを行うことを示すフラグからなるマップを作成する領域として設定する。
【0019】
次のステップS4において、探索領域決定部5は、図4に示すように、上述のステップS2において設定した動きベクトル探索領域の中心位置を上記メモリに格納するフラグからなるマップの中心位置とし、(−Sh,−Sv)と(+Sh,+Sv)を対角点とした矩形領域をマップのベースエリアとして設定する。すなわち、この探索領域決定部5は、上記ベースエリア内においてブロックマッチングを行うことを示す「1」のフラグ又はブロックマッチングを行わないことを示す「0」のフラグからなるマップを内部のメモリに作成することになる。
【0020】
次のステップS5において、探索領域決定部5は、参照ブロックの動きベクトルの先端を中心とした所定の画素数を占める領域を第1の探索領域とするとともに、参照ブロックの動きベクトルから延長した点を中心位置として第2の探索領域を設定する。このとき、探索領域決定部5は、動きベクトルを検出する対象となる基準フレームと上記参照ブロックの動きベクトルが存在する参照フレームとのフレーム間距離に応じて、参照ブロックの動きベクトルから延長した点の位置を決定し、当該決定した点を中心とした第2の探索領域の大きさを決定する。すなわち、この探索領域決定部5は、基準フレームと参照フレームとの距離に比例した大きさの領域を第2の探索領域の大きさとして設定する。そして、この探索領域決定部5は、第1の探索領域及び第2の探索領域を設定したことに応じて、ブロックマッチングを行うことを示すフラグを生成する。更に、探索領域決定部5は、設定した第1の探索領域と第2の探索領域とを接続する接続線を設定し、上記第1の探索領域、第2の探索領域及び接続線で囲んだ領域を動きベクトル探索領域とし、フラグを生成する。
【0021】
この結果、探索領域決定部5は、上述したように設定した第1の探索領域及び第2の探索領域を例えば円形とし、第2の探索領域の大きさをフレーム間距離に応じて半径を大となるように設定し、接続線として第1の探索領域と第2の探索領域とを接続する接線で囲まれてなる動きベクトル探索領域を示すフラグをメモリのベースエリア内でマッピングすることにより、図5に示すような第1の探索領域A、第2の探索領域B及び接続線Cで囲まれた動きベクトル探索領域を示すマップをメモリ内に作成する。なお、この図5において、網掛け部分はフラグが「1」の動きベクトル探索領域を示し、白抜き部分はフラグが「0」の領域を示している。
【0022】
一方、上述のステップS1で参照ブロックに動きベクトルが存在しないと判定されたステップS3において、探索領域決定部5は、動きベクトル探索領域の中心位置を基準ブロック内の座標(0,0)に設定する。
【0023】
次のステップS6において、探索領域決定部5は、上述のステップS3において設定した動きベクトル探索領域の中心を中心位置とし、(−Sh,−Sv)と(+Sh,+Sv)を対角点とした矩形領域をマップのベースエリアとして設定してステップS7に進む。ステップS6において、探索領域決定部5は、ステップS1で参照ブロックに動きベクトルが存在しないと判定されたことから、動きベクトル探索領域の中心を上記矩形領域の中心位置とし、(−Sh,−Sv)と(+Sh,+Sv)を対角点とした矩形領域を動きベクトル探索領域としてメモリにマップを作成する。
【0024】
ステップS7において、探索領域決定部5は、上述のステップS5又はステップS6で作成されたマップにおける上記ベースエリアの左上の座標位置を初期位置として指定する。すなわち、この探索領域決定部5は、動き検出部3で動きベクトルを検出するときに行うブロックマッチングの探索位置を上記ベースエリアの左上の座標(H,V)から開始する。ここで、H及びVは、上記マップにおける座標位置を示す変数である。
【0025】
次のステップS8において、動き検出部3は、基準フレームメモリ2から動きベクトルを検出する基準フレームからマクロブロック単位の基準ブロックの画像データを読み込む。
【0026】
次のステップS9において、探索領域決定部5は、メモリに格納されているマップから座標(H,V)におけるフラグを読み出す。
【0027】
次のステップS10において、探索領域決定部5は、上述のステップS9において読み出したフラグが「1」又は「0」かを判定する。すなわち、この探索領域決定部5は、メモリに格納されたマップの座標位置に対応した基準ブロックの画素と参照ブロックの画素とを用いてブロックマッチングを行うか否かを判定する。そして、探索領域決定部5は、フラグが「1」である場合、すなわちブロックマッチングを行うときには図3に示すステップS11に進み、フラグが「0」である場合、すなわちブロックマッチングを行わないときには図3に示すステップS15に進む。
【0028】
そして、ステップS15において、探索領域決定部5は、マップの座標(H,V)をインクリメントすることで次の画素を指定し、ステップS16においてマップの座標が右下、すなわち座標が(Right,Bottom)であるかを判定する。そして、探索領域決定部5は、マップの座標が右下でないと判定したときにはステップS15で指定した画素についてステップS9以降の処理を行い、マップの座標が右下であると判定したときには、基準ブロックについて動きベクトルを検出する処理を終了する。
【0029】
ステップS11において、探索領域決定部5は、参照フレームメモリ4に参照ブロック読み出し制御信号を出力することにより、参照フレームから座標(H,V)に相当する参照ブロックの画像データを参照フレームメモリ4から動き検出部3に出力するように制御する。
【0030】
次のステップS12において、動き検出部3は、上述のステップS8で読み出した上記座標(H,V)に対応する基準ブロックの画像データと、上述のステップS11で入力された座標(H,V)に相当する参照ブロックの画像データとを比較することにより基準ブロックを構成する各画素と参照ブロックを構成する各画素との差分を演算し、差分の絶対値和を演算する。
【0031】
次のステップS13において、動き検出部3は、上述のステップS12で求めた差分の絶対値和が最小であるか否かを判定する。そして、動き検出部3は、差分の絶対値和が最小であると判定したときにはステップS14に進んで差分の絶対値和を最小値とし、座標(H,V)を記憶する。これにより、動き検出部3は、動きベクトルを検出する。
【0032】
次のステップS15において、探索領域決定部5は、上述したように、ベースエリア内における次の参照ブロックを指定し、ステップS16において指定した参照ブロックの座標がステップS16においてマップの座標が右下、すなわち(Right,Bottom)であるかを判定する。
【0033】
このように動きベクトル検出装置1は、ある基準ブロックについて動きベクトルを検出するとき、ステップS5において参照ブロックの動きベクトルを用いてブロックマッチングを行う領域を決定し、ステップS9からステップS16までの処理を繰り返すことでフラグが生成された座標についてのみブロックマッチングを行い、ステップS12で演算した差分の絶対値和が最小であるときの参照ブロックの座標を用いて基準ブロックの動きベクトルを検出する。
【0034】
したがって、このような処理を行う動きベクトル検出装置1は、上述のステップS5で説明したように、参照ブロックの動きベクトルを用いて、第1の探索領域A及び第2の探索領域Bを設定し、当該第1の探索領域A及び第2の探索領域Bを含む動きベクトル探索領域のみでブロックマッチングを行うので、参照ブロックを用いないで探索領域を設定した場合と比較して探索範囲を縮小することができる。したがって、この動きベクトル検出装置1によれば、ブロックマッチングを行う回数を削減することができ、動きベクトルを検出するための演算量を大幅に削減することができる。更に、上述した処理を行う動きベクトル検出装置1によれば、動きベクトルの検出処理の精度を保持しつつ演算量を削減することができ、処理時間を短縮することができる。
【0035】
なお、上述した動きベクトル検出装置1の処理の説明においては、図5に示すように、ステップS5において第1の探索領域及び第2の探索領域を円形領域とした一例について説明したが、動きベクトル検出装置1は、図6に示すように第1の探索領域と第2の探索領域を矩形領域とし、第1の探索領域と第2の探索領域とを接続する直線と前記第1の探索領域及び第2の探索領域とで囲む上記動き探索領域内で動きベクトルを検出する処理を行っても良い。このように、第1の探索領域及び第2の探索領域を矩形領域とすることにより、動きベクトル検出装置1は、円形領域の探索領域を設定する場合と比較して、探索領域を設定するための処理量を削減することができ、更に処理時間を短縮することができる。
【0036】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明では、動きベクトルを求める対象となる基準フレームの画像データを格納する基準フレームメモリと、基準フレームについての動きベクトルを検出するときに用いる上記基準フレームと時間的に近接する参照フレームの画像データを格納する参照フレームメモリと、上記基準フレームメモリからの基準ブロック及び上記参照フレームメモリからの参照ブロックを用いて、ブロックマッチングを行うことで、基準ブロックについての動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、上記動きベクトル検出手段により検出された動きベクトルを参照ブロックの動きベクトルとして用いて、上記動きベクトル検出手段で上記ブロックマッチングを行って基準ブロックの動きベクトルを検出するときの動きベクトル探索領域を決定する処理を行う領域決定手段とを備える動きベクトル検出装置において、基準フレームと時間的に近接する参照フレームに含まれる上記基準フレーム内の基準ブロックと同じ位置にある参照ブロックの動きベクトルが既に検出されている場合には、上記基準ブロックに対して上記参照ブロックの動きベクトルだけ変位した点を中心とした第1の探索領域を決定し、上記基準フレームと上記参照フレームとのフレーム間距離と、上記基準フレームと参照フレームの動きベクトルを決定するに際して参照した第3のフレームとのフレーム間距離との比に応じて、上記基準フレームの動きベクトルを比例配分して示される点を中心とし、上記基準フレームと上記参照フレームとのフレーム間距離と、上記参照フレームと第3のフレームとのフレーム間距離との比に応じた大きさの第2の探索領域を決定し、上記第1の探索領域と第2の探索領域とを接続する2つの接続線と、上記第1の探索領域及び第2の探索領域とで囲まれる面積が最大の第3の探索領域を決定し、上記第1の探索領域及び第2の探索領域を含む上記第3の探索領域を動きベクトル探索領域とし、上記動きベクトル探索領域内で、基準フレームに含まれる基準ブロックの画像データと参照フレームに含まれる参照ブロックの画像データとを演算して基準ブロックの動きベクトルを検出するので、参照ブロックの動きベクトルに応じて動きベクトル探索領域を変形させて動きベクトルを検出することができる。したがって、この動きベクトル検出方法及び装置によれば、動きベクトルを探索する領域を固定とした場合と比較したとき、動きベクトル探索領域を縮小することができ、動きベクトルを検出するために行うブロックマッチングの回数を削減し、演算量を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した動きベクトル検出装置の構成を示すブロック図である。
【図2】同動きベクトル検出装置で探索領域を設定し、動きベクトルを検出する処理を説明するためのフローチャートである。
【図3】同動きベクトル検出装置で探索領域を設定し、動きベクトルを検出する処理を説明するためのフローチャートである。
【図4】探索領域決定部によりマップの作成処理を説明するための図である。
【図5】探索領域決定部のメモリに作成したマップの一例を説明するための図である。
【図6】探索領域決定部のメモリに作成したマップの他の一例を説明するための図である。
【符号の説明】
1 動きベクトル検出装置、3 動き検出部、5 探索領域決定部
Claims (8)
- 動きベクトルを求める対象となる基準フレームの画像データを格納する基準フレームメモリと、基準フレームについての動きベクトルを検出するときに用いる上記基準フレームと時間的に近接する参照フレームの画像データを格納する参照フレームメモリと、上記基準フレームメモリからの基準ブロック及び上記参照フレームメモリからの参照ブロックを用いて、ブロックマッチングを行うことで、基準ブロックについての動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、上記動きベクトル検出手段により検出された動きベクトルを参照ブロックの動きベクトルとして用いて、上記動きベクトル検出手段で上記ブロックマッチングを行って基準ブロックの動きベクトルを検出するときの動きベクトル探索領域を決定する処理を行う領域決定手段とを備える動きベクトル検出装置における動きベクトル検出方法であって、
基準フレームと時間的に近接する参照フレームに含まれる上記基準フレーム内の基準ブロックと同じ位置にある参照ブロックの動きベクトルが既に検出されている場合には、上記基準ブロックに対して上記参照ブロックの動きベクトルだけ変位した点を中心とした第1の探索領域を決定し、
上記基準フレームと上記参照フレームとのフレーム間距離と、上記基準フレームと参照フレームの動きベクトルを決定するに際して参照した第3のフレームとのフレーム間距離との比に応じて、上記基準フレームの動きベクトルを比例配分して示される点を中心とし、上記基準フレームと上記参照フレームとのフレーム間距離と、上記参照フレームと第3のフレームとのフレーム間距離との比に応じた大きさの第2の探索領域を決定し、
上記第1の探索領域と第2の探索領域とを接続する2つの接続線と、上記第1の探索領域及び第2の探索領域とで囲まれる面積が最大の第3の探索領域を決定し、
上記第1の探索領域及び第2の探索領域を含む上記第3の探索領域を動きベクトル探索領域とし、上記動きベクトル探索領域内で、基準フレームに含まれる基準ブロックの画像データと参照フレームに含まれる参照ブロックの画像データとを演算して基準ブロックの動きベクトルを検出することを特徴とする動きベクトル検出方法。 - 上記第1の探索領域及び第2の探索領域を円形領域とし、上記第1の探索領域と第2の探索領域とを接続する2つの接線と、上記第1の探索領域及び第2の探索領域とで囲む上記第3の探索領域内で、基準ブロックの画像データと参照ブロックの画像データとを演算して基準ブロックの動きベクトルを検出することを特徴とする請求項1記載の動きベクトル検出方法。
- 第1の探索領域及び第2の探索領域を矩形領域とし、上記第1の探索領域と第2の探索領域とを接続する2つの接続線と、上記第1の探索領域及び第2の探索領域とで囲む上記第3の探索領域内で、基準ブロックの画像データと参照ブロックの画像データとを比較して基準ブロックの動きベクトルを検出することを特徴とする請求項1記載の動きベクトル検出方法。
- 上記動きベクトル探索領域についてフラグを生成し、上記フラグに従って動きベクトルの検出を行うか否かの判断をし、基準ブロックの画像データと参照ブロックの画像データとを演算して基準ブロックにおける動きベクトルを検出することを特徴とする請求項1記載の動きベクトル検出方法。
- 動きベクトルを求める対象となる基準フレームの画像データを格納する基準フレームメモリと、
基準フレームについての動きベクトルを検出するときに用いる上記基準フレームと時間的に近接する参照フレームの画像データを格納する参照フレームメモリと、
上記基準フレームメモリからの基準ブロック及び上記参照フレームメモリからの参照ブ ロックを用いて、ブロックマッチングを行うことで、基準ブロックについての動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、
上記動きベクトル検出手段により検出された動きベクトルを参照ブロックの動きベクトルとして用いて、上記動きベクトル検出手段で上記ブロックマッチングを行って基準ブロックの動きベクトルを検出するときの動きベクトル探索領域を決定する処理を行う領域決定手段とを備え、
上記領域決定手段は、基準フレームと時間的に近接する参照フレームに含まれる上記基準フレーム内の基準ブロックと同じ位置にある参照ブロックの動きベクトルが既に検出されている場合には、上記基準ブロックに対して上記参照ブロックの動きベクトルだけ変位した点を中心とした第1の探索領域を決定する第1の領域決定手段と、上記基準フレームと上記参照フレームとのフレーム間距離と、上記基準フレームと参照フレームの動きベクトルを決定するに際して参照した第3のフレームとのフレーム間距離との比に応じて、上記基準フレームの動きベクトルを比例配分して示される点を中心とし、上記基準フレームと上記参照フレームとのフレーム間距離と、上記参照フレームと第3のフレームとのフレーム間距離との比に応じた大きさの第2の探索領域を決定する第2の領域決定手段と、上記第1の探索領域と第2の探索領域とを接続する2つの接続線と、上記第1の探索領域及び第2の探索領域とで囲まれる面積が最大の領域を第3の探索領域を決定する動きベクトル領域決定手段からなり、
上記動きベクトル検出手段は、上記動きベクトル領域決定手段により決定された第3の探索領域を動きベクトル探索領域とし、上記動きベクトル探索領域内で、基準フレームに含まれる基準ブロックの画像データと参照フレームに含まれる参照ブロックの画像データとを演算して、ブロックマッチングにより基準ブロックの動きベクトルを検出する
ことを特徴とする動きベクトル検出装置。 - 上記第1の領域決定手段及び第2の領域決定手段は、第1の探索領域及び第2の探索領域を円形領域とし、上記動きベクトル領域決定手段は、上記第1の探索領域と第2の探索領域とを接続する2つの接続線と、上記第1の探索領域及び第2の探索領域とで囲まれる面積が最大の領域を第3の探索領域を決定し、上記動きベクトル検出手段は、上記動きベクトル領域決定手段により決定された上記第3の探索領域を動きベクトル探索領域とし、上記動きベクトル探索領域内で、基準ブロックの画像データと参照ブロックの画像データとを演算して基準ブロックの動きベクトルを検出することを特徴とする請求項5記載の動きベクトル検出装置。
- 上記第1の領域決定手段及び第2の領域決定手段は、第1の探索領域及び第2の探索領域を矩形領域とし、上記動きベクトル領域決定手段は、上記第1の探索領域と第2の探索領域とを接続する2つの接続線と、上記第1の探索領域及び第2の探索領域とで囲まれる面積が最大の領域を第3の探索領域を決定し、上記動きベクトル検出手段は、上記動きベクトル領域決定手段により決定された上記第3の探索領域を動きベクトル探索領域とし、上記動きベクトル探索領域内で、基準ブロックの画像データと参照ブロックの画像データとを演算して基準ブロックの動きベクトルを検出することを特徴とする請求項5記載の動きベクトル検出装置。
- 上記動きベクトル探索領域についてフラグを生成するフラグ生成手段を備え、上記動きベクトル検出手段は、上記フラグ生成手段で生成されたフラグに従って動きベクトルの検出を行うか否かの判断をし、基準ブロックの画像データと参照ブロックの画像データとを演算して基準ブロックの動きベクトルを検出することを特徴とする請求項5記載の動きベクトル検出装置。
Priority Applications (12)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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