JP4078501B2 - 位置測定装置及び位置入力装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポインタ等の位置を測定する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、パソコン等におけるポインティング装置には、マウスをはじめとしてトラックボールやジョイスティック、さらにシート状の各種デバイスが存在している。これらの操作性に関する報告によれば、位置を合わせ込む速度や正確性などにおいて、マウスが最も優れている。そのため、モバイル環境においても、操作性を優先させる場合にはマウスを付加する必要があるとされている。しかし、今後更に、使用するモバイル環境は多様性を増し、また、文字や絵の入力の必要性も高まってくることが予想される。これに対応して、マウス以外に、さらに操作性良くポインティングを行うことができる機器の開発が要求されるようになっている。
【0003】
これらの要求を満たすものとして、いくつかの装置が発明されている。例えば、ワコム社製の位置入力タブレットのように、専用のタブレットを用いて平面上の位置を測定したり、実開平5−25525号公報に記載されているように、2次元半導体センサ(PSD)とレンズを用いて平面上の位置を測定する技術がある。タブレットを用いる技術では、表示画面と同等の面積のタブレットを表示画面とは別に設置しなければならないため、例えばモバイル機器などのように小型化が要求される用途には不向きである。また、PSDを使用する技術では、PSDが高価であるため、低価格化が著しいモバイル機器のポインティング装置としては利用することができない。
【0004】
また、特開平10−9812号公報に記載されているように、入力デバイスからの光を、光電変換素子(PD)をL字型に組み合わせた装置で測定することによって、小型・低価格で光源の位置を測定する技術がある。図21は、従来の位置測定装置の一例の説明図である。図中、41〜44は光電変換素子、45は光源である。この例では光電変換素子41と42,及び光電変換素子43と44をそれぞれL字型に組み合わせて対向配置している。ペンなどの入力デバイスに光源45を設けておき、それぞれの光電変換素子41〜44により光源45からの光を受光する。そして、受光量に基づいて所定の計算式に従って計算することによって、光源45の位置を算出している。
【0005】
しかし、入力デバイスの位置の変化によって各光電変換素子41〜44に入射する光量の分布が変化し、位置の計算に大きな誤差が生じてしまうという問題がある。例えば図21の光電変換素子41に入射する光はl1xとして示した領域の光である。この領域の光は、光電変換素子41の受光面にそれほどの距離の変化なく照射される。しかし、光電変換素子42に入射するl1yとして示した領域の光は、光電変換素子2の両端において大きく距離が異なるため、受光部分によって光の強度が異なってしまう。また、光電変換素子41と光電変換素子42とは、1辺において接しているので、この辺を基準とした光源45までの距離は等しいものの、対向する辺から光源45までの距離は大きく異なることになる。光量は光源からの距離の2乗に比例して減衰するので、このような距離の違いはその後の計算に大きく影響してしまうことになり、誤差の原因となる。このような誤差を位置計算時に補正することも考えられるが、誤差が大きくなると補正しきれなくなってしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、操作性が良好で安価であり、しかも正確に位置を測定することができる位置測定装置を提供するとともに、このような位置測定装置を用いた位置入力装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の測定ユニットを設置するとともに各測定ユニットに受光量を測定する複数の受光平面領域を設け、その受光平面領域の中心が同一あるいは該中心を結ぶ直線が測定対象の2次元平面と略直交するように、複数の受光平面領域を設定する。これによって、各受光平面領域においては中心を挟んで左右の部分が光量の強弱をうち消すため、測定ユニット内のいずれの受光平面領域においても光源からの距離の違いが現れにくくなる。そのため、従来のような大きな測定誤差は発生せず、正確に位置を測定することができる。
【0008】
望ましくは、複数の受光平面領域は、測定対象の2次元平面に対して略垂直に設けられ、互いに直交あるいは所定角度で配置されるとよい。通常は受光平面領域に受光素子が配置されるが、例えばハーフミラーやミラーで光路が変更される場合もある。また、1つの受光素子を用い、受光素子を回転あるいは揺動させたり、あるいは光路中のミラーを回転あるいは揺動させるなどして、複数の受光平面領域における光量を取得してもよい。
【0009】
各受光平面領域に受光素子を配置する場合、2次元平面と垂直な方向に受光素子を重ねて配置することになるが、同じ方向を向く受光平面領域からなる受光平面領域群ごとに、異なる受光平面領域群の受光平面領域に対応する受光素子を重ねてゆくとよい。このとき、同じ受光平面群に属する受光平面領域の受光素子から出力される受光量については平均化するとよい。これによって、2次元平面と垂直な方向の誤差を少なくすることができる。また、近接配置された測定ユニットについては、同じ高さに配置された受光素子が同じ方向を向かないように重ねるとよく、これによって同じく2次元平面と垂直な方向の光量変化による誤差を少なくすることができる。
【0010】
位置計算を行う際には、複数の前記測定ユニットのうち、近接していない2個の測定ユニットを測定ユニット対として設定し、測定ユニット対の各測定ユニットから出力される各受光平面領域ごとの受光量を用いて光源の位置を計算することができる。また、複数の測定ユニット対を設定できる場合は、それぞれの測定ユニット対によって計算された値を平均すればよい。
【0011】
なお、各測定ユニット間での光の反射などの影響を防止するため、間に遮光手段を設けたり、測定ユニットを覆うカバーを設けてもよい。
【0012】
また、光源は、例えば点滅させて駆動することができ、滅灯時に周囲光による影響を測定するなど、さらに正確な位置測定のための処理を行うことが可能である。なお、光源として自発光するもののほか、拡散反射部材や蛍光部材などを用い、外部から照射される光を利用してもよい。また、2次元平面に反射板を設け、光源からの直接光とともに反射光を測定ユニットに入射させ、入射光量を増加させてもよい。
【0013】
上述のような構成においても、各受光素子ごとの差や組付誤差などによって測定した位置に誤差が生じる。このような誤差を補正するため、例えば各受光平面領域に同一の光量の光を照射したときに同じ受光量が得られるように、ゲインや位置計算時のパラメータを調整することができる。また、各受光平面領域間の誤差を補正するため、測定ユニット中の2つの受光平面領域あるいは2つの受光平面領域群の中心軸を中心にして45度の角度の直線上に光源を配置し、そのとき2つの受光平面領域あるいは2つの受光平面領域群における受光量がほぼ同じとなるように、ゲインや位置計算時のパラメータを調整することができる。さらには、光源を座標が分かっている1個所以上の特定の位置に設置したときに、位置での測定ユニットから出力される受光量をもとに計算して得られる光源の位置と真の位置を対応付けた補正テーブル、または多項式などの補正式を用いて、光源の位置を補正することができる。
【0014】
本発明の位置測定装置は、2次元平面上の位置に限らず、例えば、2次元平面に略垂直な第2の2次元平面を設定してその第2の2次元平面に対して1以上の前記測定ユニットを設けることにより、光源の3次元空間における位置を測定することが可能である。
【0015】
このような位置測定装置を用い、光源を位置指示部材に1ないし複数個設けることによって位置入力装置を構成することができる。位置入力装置には、位置測定が可能な範囲にプレートを設けて示すことができる。このプレートに表示機能を設けておけば、測定した位置指示部材の位置をそのまま表示することができる。また、位置変化に合わせて表示している画像に書き込みを行う等といったことも可能である。なお、プレートには使用する際の適正な向き、あるいはプレートに位置測定装置を組み付けるときの向きが分かるように、表示や特定の形状を設けておくとよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の位置測定装置の第1の実施の形態を示す斜視図である。図中、1は光源、2〜5は受光素子、6は計算部である。この例では受光素子2と受光素子3で構成される測定ユニットと、受光素子4と受光素子5で構成される測定ユニットの2個の測定ユニットが配置された例を示している。そして、受光素子2と3は、位置測定を行う2次元平面(xy平面)を上面(z方向)から見て、それぞれの中心軸が一致するようにほぼ90度の角度で重ねて設置している。受光素子4と5についても同様である。この例では、各受光素子2〜5の受光面が受光平面領域となる。
【0017】
受光素子2〜5は、例えばフォトダイオードなどで構成することができる。これらの受光素子2〜5に対して、光源1から放射される拡散光が照射され、受光素子2〜5から受光量を示す電気信号が出力される。
【0018】
各受光素子2〜5の受光面は、位置測定を行う2次元平面に対して垂直となるように設けることによって、光源1からの光を良好に受光することができるが、これに限られるものではない。各受光素子2〜5の受光面が2次元平面に対して垂直でない場合でも、受光量は減少するが、同様にして位置を測定可能である。このとき、同じ測定ユニット内の受光素子については、その中心を結ぶ直線が2次元平面に対して垂直となるようにしておけばよい。
【0019】
光源1は、拡散光を放射できればよく、同じ位置で異なる方向を向いても各受光素子2〜5への光量が変化しないものとすることが望ましい。なお、光源を点滅させて発光させることによって、外乱光(環境光)の影響を除去することが可能になる。すなわち、各受光素子2〜5の出力において、光源1をONにしたときの出力から、光源1をOFFにしたときの出力を差し引くことによって、外乱光の除去が可能である。このように点減させることにより外乱光を除去する回路の構成は、例えばトランジスタ技術,Aug.1990,p.475に示されている回路などのように、一般的な構成を用いればよい。
【0020】
計算部6は、各測定ユニット中の受光素子間の受光量の比、すなわち受光素子2と受光素子3の受光量の比、および、受光素子4と受光素子5の受光量の比に基づいて、光源の2次元平面上の位置を計算する。この計算方法について、以下に説明する。
【0021】
図2は、本発明の位置測定装置における位置測定の原理説明図である。ここでは説明を簡単にするため、1つの測定ユニット内で重ねる受光素子を2個として、各受光素子の受光面積と上面から見た長さを同一としている。また、受光素子間の角度を90度とし、一方を測定ユニットの配列方向と平行に、他方をそれとは直角の方向となるように配置している。このような測定ユニットを2個設置している。この時、図中左側の測定ユニットの2個の受光素子2,3の交点を座標の原点(0,0)とし、図中右側の測定ユニットの2個の受光素子4,5の交点の座標を(d,0)とする。また、光源の座標を(x,y)とする。
【0022】
各受光素子2〜5は、(0,0)及び(d,0)を中心に2等分され、その2等分された長さをLとする。この長さLを斜辺とし、中心(0,0)または(d,0)と光源1とを結ぶ直線の一部を1辺とする直角三角形を考え、この直角三角形のもう1辺の長さをそれぞれLlhi,Llho,Llpi,Llpo,Lrhi,Lrho,Lrpi,Lrpoとする。さらに、各受光素子から出力される受光量に応じた電気信号は、受光素子2の出力Vlh=Vlhi+Vlho、受光素子3の出力Vlp=Vlpi+Vlpo、受光素子4の出力Vrh=Vrhi+Vrho、受光素子5の出力Vrp=Vrpi+Vrpoとする。
【0023】
ただし、これらの名称に関して、i及びoが付いた記号については以下の計算ではi及びoを省略して行う。これは、i及びoが付いた記号に関しては、全く同様の計算内容となることによる。上述のように受光素子を2等分したとき、計算される出力の比率は、受光素子を2等分しない状態の出力の比率に等しい。例えば、Vlhi/Vlpi=Vlho/Vlpo=Vlh/Vlpである。そのため、最終的に光源の座標(x,y)を求める際に用いる受光素子の出力の比率は、2等分していた時の値(例えば、Vlhi/Vlpi,Vlho/Vlpo)を、そのまま2等分しない状態の出力の比率(例えば、Vlh/Vlp)として計算上は扱うことができる。
【0024】
まず、測定ユニットの各々に設置されている2個の受光素子において、2等分された長さLを斜辺とする4個の直角三角形は合同である。すなわち、底辺がLlhiの直角三角形と底辺がLlpiの直角三角形と底辺がLlhoの直角三角形と底辺がLlpoの直角三角形は合同であり、底辺がLrhiの直角三角形と底辺がLrpiの直角三角形と底辺がLrhoの直角三角形と底辺がLrpoの直角三角形は合同である。また、それら直角三角形と、2個の受光素子の交点と光源をむすぶ線分を斜辺とする直角三角形は各々相似である。これらより、以下の式が成り立つ。
Llp/Llh=x/y …式1
Lrp/Lrh=(d−x)/y …式2
【0025】
一方、各受光素子2〜5の出力は、受光素子を斜辺とする直角三角形の底辺に比例するので、以下の式が成り立つ。
Llp/Llh=Vlp/Vlh …式3
Lrp/Lrh=Vrp/Vrh …式4
【0026】
式1,2,3,4より、以下の式が成り立つ。
(Vrp/Vrh)/(Vlp/Vlh)=(Lrp/Lrh)/(Llp/Llh)
=((d−x)/y)/(x/y)
=d/x−1 …式5
【0027】
式5より、xに関する式が求まる。
【0028】
式6を式1,3に代入して、yに関する式が求まる。
y=(Vlh/Vlp)x
=(Vlh/Vlp)・d・(VIp/Vlh)/((Vrp/Vrh)+(VIp/VIh))
=d/((Vrp/Vrh)+(Vlp/Vlh)) …式7
このようにして、光源1の座標(x、y)を求めることができる。
【0029】
上述の計算では、Vlhi/Vlpi=Vlho/Vlpo=Vlh/Vlp、Vrhi/Vrpi=Vrho/Vrpo=Vrh/Vrpとしている。しかし、上述のように光源1からの距離の相違によって、厳密にはLlpi/Llhi=Vlpi/Vlhi、Llpo/Llho=Vlpo/Vlho、Lrpi/Lrhi=Vrpi/Vrhi、Lrpo/Lrho=Vrpo/Vrhoとはならないため、誤差が含まれてしまう。
【0030】
しかし、受光素子2,3及び受光素子4,5は、それぞれ中心(0,0)または(d,0)で交差しており、その両側で距離に関する特性が反対となる。すなわち、図2を参照して分かるように、受光素子2,3については直角三角形の底辺LlpiとLlhiではLlpiの方が光源1に近く、Llhiの方が光源1から遠い。そのため、Vlhiが小さく、Vlpiが大きくなる傾向にある。しかし、直角三角形の底辺LlpoとLlhoでは、Llpoの方が光源1から遠く、Llhoの方が光源1に近い。そのため、Vlhoが大きく、Vlpoが小さくなる傾向にある。受光素子2の出力Vlh=Vlhi+Vlho、受光素子3の出力Vlp=Vlpi+Vlpoを考えたとき、それぞれ、小さめの傾向を有する項と大きめの傾向を有する項を含んでおり、両者によって傾向が打ち消される。そのため、結果として式6,式7で光源1の座標を計算すれば、従来のような光源までの距離の差による誤差を含まず、ほぼ正確に座標を求めることができる。
【0031】
なお、上述の例では、測定ユニットが2個の場合を示したが、測定精度を向上させるために、同様の構成の測定ユニットの数を3個以上に増やしてもよい。その場合、2個の測定ユニットを測定ユニット対とし、測定ユニット対ごとに光源1の位置を計算し、複数の測定ユニット対から計算された光源1の位置の平均値を求めることによって、最終的な光源1の位置を計算すればよい。
【0032】
図3は、本発明の位置測定装置の第2の実施の形態を示す斜視図である。図中、図1と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。7,8は受光素子である。この例では、1つの測定ユニット内で重ねる受光素子の個数を3個以上とした例を示している。この場合、1つの測定ユニット内のすべての受光素子の角度を、90度に交わる角度のいずれかとなるように設置する。これによって、受光素子の受光面(受光平面領域)は2つの群に分けられる。そして、重ねる順序として、それぞれの群に含まれる受光面を有する受光素子を交互に重ねてゆく。図3に示す例では、受光素子2及び受光素子7が1つの群を構成し、受光素子3がもう1つの群を構成する。そして各群が交互になるように、すなわち受光素子7,受光素子3,受光素子2の順で重ねている。同様に、受光素子4及び受光素子8が1つの群を構成し、受光素子5がもう1つの群を構成する。そして各群が交互になるように、すなわち受光素子8,受光素子5,受光素子4の順で重ねている。このような構成の測定ユニットを2個設置している。
【0033】
図3に示す構成において光源1の位置を計算する際には、1つの測定ユニット内の同じ群に属する受光素子の出力については平均値を用いて計算を行うとよい。これによって、測定対象の2次元平面と直交する方向(上下方向)における光量差を補正することが可能である。すなわち、図1に示した構成では、受光素子2と3、及び、受光素子4と5が上下に配置されるため、光源1までの距離が微妙に異なってくる。しかし図3に示したように構成し、受光素子2と7,及び受光素子4と8の平均を取ることによって、上下方向の位置として受光素子3及び受光素子5と同等の位置で受光した場合と同等の値を得ることができる。これによって上下方向の誤差を減少させることができる。なお、各群ごとの平均値を計算した後の光源1の位置座標の計算方法は、上述の第1の実施の形態と同様であり、上述の式6,7における受光素子の出力Vlh,Vlp,Vrh,Vrpに各群ごとの平均値を代入すればよい。
【0034】
図4は、本発明の位置測定装置の第3の実施の形態を示す斜視図である。図中、図1と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。9,10は受光素子である。この例では、上述の第1の実施の形態で示した測定ユニットを3個以上設置し、そのうち2個を近接させて配置している。この近接して配置した2個の測定ユニットについては、それぞれにおいて重ねて設置されている2個の受光素子に関して、同じ高さに配置される受光素子が同じ方向とならないように、受光素子を重ねている。図4に示す例では、受光素子2と受光素子3が1つの測定ユニットを構成し、受光素子9と受光素子10で構成される測定ユニットが近接配置されている。このとき、受光素子2と受光素子10の受光面が平行となり、受光素子3と受光素子9の受光面が平行となるように配置している。これによって、同じ高さに配置される受光素子2と受光素子9、及び受光素子3と受光素子10とは異なる向きとなる。
【0035】
図4に示す構成において光源1の位置を計算する際には、近接配置されている複数の測定ユニットにおいて平行な受光面を有する受光素子を群として、群に属する受光素子の出力については平均値を用いて計算を行うとよい。これによって、測定対象の2次元平面と直交する方向(上下方向)における光量差を補正することが可能である。図4に示した例では、受光素子2と受光素子10の出力、及び、受光素子3と受光素子9の出力について、それぞれ平均値を算出する。これによって、高さの異なる受光素子からの出力が平均化され、高さ方向の誤差を減少させることができる。そして、この平均値を上述の式6,7における受光素子の出力Vlh,Vlp,Vrh,Vrpに代入することによって、上述の第1の実施の形態と同様に光源1の位置座標を正確に計算することができる。
【0036】
なお、受光素子4,5で構成される測定ユニットと受光素子2,3で構成される測定ユニットを測定ユニット対として光源1の座標を計算し、また、受光素子4,5で構成される測定ユニットと受光素子9,10で構成される測定ユニットを測定ユニット対として光源1の座標を計算して、両者の平均を計算してもよい。この場合、近接している測定ユニット同士は測定ユニット対とせず、近接していない測定ユニットにより測定ユニット対を構成して光源1の座標を演算するとよい。
【0037】
図5は、本発明の位置測定装置の第4の実施の形態を示す平面図である。図中、図1と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。11は遮光板である。複数の測定ユニットを配置した場合、ある測定ユニットに入射した光が、その測定ユニット内の受光素子の表面で反射して、他の測定ユニットへ入射してしまう場合がある。このような反射が発生すると、反射光を受けた受光素子における受光量が増加し、光源1の位置に誤差が生じてしまう。このような反射光の他の測定ユニットへ入射を防止するため、この例では測定ユニット間に遮光板11を設けている。
【0038】
もちろん遮光板11は各測定ユニット間に1枚に限られるものではなく、例えば両測定ユニットに近接させて1枚ずつ配置するなど、複数設置してもよい。なお、遮光板11の影が測定ユニットに到達しないようにしておくことが望まれる。また、図5に示したような板状に限らず、例えば測定ユニットを覆うカバーを設けてもよい。カバーは、光源1からの光が入射する部分が透明体で構成されていたり、その部分を除去して構成し、測定ユニットへの光の入射を妨げない構成としておくとよい。またカバーは、測定ユニット全体を覆うほか、円筒状に構成するなど、形状は任意である。このほかにも、種々の遮光手段を設けることができる。さらに、測定ユニット内の受光素子同士で反射光が入射する場合には、その反射光を遮光するための別の遮光手段を設けてもよい。
【0039】
図6は、本発明の位置測定装置の第5の実施の形態における1つの測定ユニットの一例を示す平面図である。図中、図1と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。上述の各実施の形態では、1つの測定ユニットにおける複数の受光素子は、その中心において直交するように配置される例を示した。この第5の実施の形態では、受光素子が交わる角度が90度以外の場合について説明する。一例として上述の図2中の左側の測定ユニット、すなわち受光素子2と受光素子3により構成される測定ユニットのみについて示している。
【0040】
図6において、受光素子2はその中心を軸にx軸から角度Slhだけ回転した位置に配置されている。また、受光素子3はその中心を軸にy軸から角度Slpだけ回転した位置に配置されている。このように、各受光素子の中心を軸として回転した位置に受光素子が配置された測定ユニットを複数配置し、それぞれの受光素子から出力される受光量をもとに、光源1の位置を計算する。
【0041】
図7、図8は、本発明の位置測定装置の第5の実施の形態における光源の位置を計算する方法の一例の説明図である。図6に示すように2つの受光素子2,3が90度以外の角度で交差する場合における光源1の位置を計算する過程を示す。受光素子2がx軸となす角度をSlh、受光素子3がy軸となす角度をSlpとし、ともに、光源からの投影面積が大きくなる方向を正(+)とする。この例では角度Slh、角度Slpとも正の方向である。また、x軸と光源とのなす角度をSlh+Slpとする。
【0042】
まず第1段階として、図7において、受光素子2がSlh+Slpだけ回転した場合を考える。
【0043】
式8より、
式9より、
Sl=arctan((Vlp/Vlh)/cos(Slh+Slp)−tan(Slh+Slp)) …式10
【0044】
次に第2段階として、図8において、第1段階の状態の受光素子2及び受光素子3を、ともに角度Slpだけ回転させると、求める状態である、受光素子2がx軸となす角度がSlh、受光素子3がy軸となす角度がSlpとなる。この時、x軸と光源とのなす角度Sl+Slpは、式10を用いて、次のように表せる。
Sl+Slp=arctan((Vlp/VIh)/cos(Slh+Slp)−tan(Slh+Slp))+Slp …式11
【0045】
式11を用いて、tan(S+Slp)は次のように表せる。
tan(Sl+Slp)=tan(arctan((Vlp/Vlh)/cos(Slh+Slp)−tan(Slh+Slp))+Slp)
=(Vlh/Vlp−sin(Slh+Slp)+cos(Slh+Slp)・tan(Slp))/(cos(Slh+Slp)−(Vlh/Vlp)・tanSlp+sin(Slh+Slp)・tanSlp)) …式12
【0046】
同様に、図2において右側の測定ユニットについても考える。この測定ユニットを構成する受光素子4,5においても、x軸と光源とのなす角度をSr+Srpとすると、次の式が求まる。
tan(Sr+Srp)=tan(arctan((Vrp/Vrh)/cos(Srh+Srp)−tan(Srh+Srp))+Srp)
=(Vrh/Vrp−sin(Srh+Srp)+cos(Srh+Srp)・tan(Srp))/(cos(Srh+Srp)−(Vrh/Vrp)・tanSrp+sin(Srh+Srp)・tanSrp)) …式13
【0047】
式12及び式13のtan(Sl+Slp)及びtan(Sr+Srp)は、各測定ユニット内の受光素子の交点から光源に向かう直線の角度に相当する。つまり、これらは、各測定ユニットにおける受光素子同士がなす角度が90度の時における、式6のVlh/Vlp及び式7のVrh/Vrpに相当することになる。そこで、式6及び式7に、式12及び式13を代入すると次の式が求まる。
x=d・((cos(Slh+Slp)−(Vlh/Vlp)・tanSlp+sin(Slh+Slp)・tanSlp)/(Vlh/Vlp−sin(Slh+Slp)+cos(Slh+Slp)・tanSlp))/((cos(Slh+Slp)−(Vlh/Vlp)・tanSlp+sin(Slh+Slp)・tanSlp)/(Vlh/Vlp−sin(Slh+Slp)+cos(Slh+Slp)・tanSlp)+(cos(Srh+Srp)−(Vrh/Vrp)・tanSrp+sin(Srh+Srp)・tanSrp)/(Vrh/Vrp−sin(Srh+Srp)+cos(Srh+Srp)・tanSrp)) …式14
y=d/((cos(Slh+Slp)−(Vlh/Vlp)・tanSlp+sin(Slh+Slp)・tanSlp)/(Vlh/Vlp−sin(Slh+Slp)+cos(Slh+Slp)・tanSlp)+(cos(Srh+Srp)−(Vrh/Vrp)・tanSrp+sin(Srh+Srp)・tanSrp)/(Vrh/Vrp−sin(Srh+Srp)+cos(Srh+Srp)・tanSrp)) …式15
【0048】
このようにして、各測定ユニットにおける受光素子同士の角度が90度以外の場合においても、各受光素子の出力と角度を用いて、光源1の座標を求めることが可能となる。
【0049】
なお、このように受光素子同士の角度が90度以外となるような受光素子の配置は、上述の第1の実施の形態への適用に限らず、第2ないし第4の実施の形態への適用が可能である。
【0050】
図9は、本発明の位置測定装置の第6の実施の形態における1つの測定ユニットの一例を示す平面図である。図中、図1と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。12はハーフミラー、13は仮想受光平面領域である。この例では、図2に示す受光素子2及び受光素子3により構成される測定ユニットについて、受光素子2,3よりも光源1側に、x軸に平行にハーフミラー12を設置し、x軸に平行に配置されていた受光素子2の位置を、ハーフミラー12から反射光を受ける位置に変更している。受光素子2の中心位置は、ハーフミラー12を用いない場合には受光素子3の中心位置と一致しているが、ハーフミラー12を用いた場合には、受光素子3の中心位置からハーフミラーに降ろした垂線の長さと、受光素子2の中心位置からハーフミラーに降ろした垂線の長さを、同じ長さtとし、それら垂線は一直線上に存在する必要がある。
【0051】
この場合、ハーフミラー12を用いない場合の仮想受光平面領域13は受光素子3の受光面(受光平面領域)と、両者の中心で直交することになる。従って、受光素子自体は実際には交差せず、中心軸が一致しないものの、受光平面領域としては仮想的には中心において交差することになり、上述の第1の実施の形態で述べた原理と同様にして、光源1の位置を計算することができる。なお、ハーフミラー12を用いることによって、各受光素子において得られる出力は、図2の構成に比べて1/2になる。しかし、出力の比率は変化しないため、上述の式6,7については、特に変更する必要は無く、そのままの形で計算することが可能である。
【0052】
図9では受光素子2,3の上下方向の位置関係は示していないが、ハーフミラーを用いることによって、2つの受光素子2,3の高さを同一にすることが可能となる。これによって、光源からの光量が上下方向に関して分布を持っていた場合においても、その影響を除去することが可能となる。
【0053】
なお、図9に示した例では、受光素子2で反射光を受光するように構成したが、これに限られるものではない。例えば受光素子3で反射光を受光するように構成してもよい。この場合、反射光を受光する受光素子3に光源1からの直接光が入射する可能性がある。そのため、光源1からの直接光が入射しないように遮光部材を設けるなどの対策をとるとよい。
【0054】
通常、ハーフミラー12を用いない場合に、光源1が2次元平面に垂直な方向にある距離だけ離れて存在した時には、その光源1からの光線が一方の受光素子によって遮光されてしまい、他方の受光素子に入射しなくなることがある。このような状態では、正確な光源1の位置を測定することはできない。しかし、ハーフミラー12を用いた場合には、上述のような受光素子間での遮光が発生しないので、光源1が2次元平面に垂直な方向に移動しても、その距離に関わらず、常に2次元平面上の位置を求めることが可能となる。
【0055】
図10は、本発明の位置測定装置の第6の実施の形態における1つの測定ユニットの別の例を示す断面図および平面図である。図中、14は遮光板である。図9に示した例では、位置の測定を行う2次元平面に略垂直にハーフミラー12を設けたが、図10に示す例では、2次元平面に対して略45度にハーフミラー12を設け、ハーフミラー12の上方に受光素子2を設けた例を示してる。この例においても、ハーフミラー12はx軸に対して平行に設けている。受光素子2は、受光素子3の中心で受光する光と同じ光軸の光について、ハーフミラー12で反射した光を中心で受光できる位置に設置される。これにより、受光素子2の仮想受光平面領域13は、受光素子3の受光面(受光平面領域)と、両者の中心で直交することになる。そのため、上述の式6,7については、特に変更する必要は無く、そのままの形で計算することが可能である。なお、受光素子2に対して、光源1からの拡散光が直接入射しないように、遮光板14を設けておくとよい。
【0056】
図9、図10に示した例では、ハーフミラー12をx軸に平行に配置したが、これに限られるものではない。例えばハーフミラー12をy軸に平行に配置してもよい。この場合も、反射光を受光素子2で受光する場合と、反射光を受光素子3で受光する場合が考えられる。反射光を受光素子2で受光する場合には、やはり光源1からの直接光が入射しないように、遮光部材などを設けるとよい。なお、ハーフミラー12を図9、図10に示すようにx軸に平行に配置する場合、図2における左側と右側の測定ユニットなど、複数の測定ユニットにおいて兼用することが可能である。
【0057】
図11は、本発明の位置測定装置の第6の実施の形態において3次元計測を行う場合に追加する測定ユニットの一例を示す断面図および全体の平面図である。図中、15,16は受光素子である。上述のように、ハーフミラー12を用いた場合には受光素子間での遮光が発生しないので、光源1が2次元平面に垂直な方向に移動しても、その距離に関わらず、常に2次元平面上の位置を求めることが可能となる。そのため、2次元平面に垂直な方向の位置を測定する測定ユニットを追加することによって、3次元の空間における光源1の位置を求めることが可能となる。
【0058】
追加する測定ユニットにおいては、2つの受光平面領域の交線がx軸と並行になるように構成する。この場合には、受光素子15の仮想受光平面領域13と受光素子16の受光面との交線がx軸と並行になるようにし、受光素子15はハーフミラー12によって反射された光を受光するように構成されている。この場合も、受光素子15は、受光素子16の中心で受光する光と同じ光軸の光について、ハーフミラー12で反射した光を中心で受光できる位置に設置される。
【0059】
このような構成において、受光素子15および受光素子16における受光量の比によって、光源1の2次元平面と直交する方向の位置を測定することができる。さらに図11(B)において上下に示した2つの測定ユニットにより2次元平面における光源1の位置を測定することによって、光源1の3次元空間中の位置を測定することができる。
【0060】
図11に示した例では、図10に示した2次元平面と略45度に配置されたハーフミラー12を共用する例を示した。もちろんこの構成に限らず、例えば図9に示した構成の測定ユニットを2次元平面上の位置測定用に用い、図11(A)に示した構成の測定ユニットを2次元平面と直交する方向の位置測定に用いるように構成するなど、種々の構成が可能である。
【0061】
図12は、本発明の位置測定装置の第7の実施の形態における1つの測定ユニットの一例を示す斜視図である。図中、14は受光素子、15は駆動部である。上述の各実施の形態では、1つの測定ユニットにつき、複数個の受光素子を用いていたが、この第7の実施例では、1個の受光素子17を駆動部18により回転あるいは揺動させることによって、複数の受光平面領域における受光量を取得しようとするものである。
【0062】
受光素子17が回動あるいは揺動し、図12(A)の位置において受光量を取得することによって、例えば図2において受光素子2や受光素子4からの出力と同様に扱うことができる。また、受光素子17が回動あるいは揺動して図12(B)の位置となったときに受光量を取得することによって、例えば図2において受光素子3や受光素子5からの出力と同様に扱うことができる。回動あるいは揺動時の軸の座標を座標(0,0)及び(d,0)とすれば、上述の第1の実施の形態で示した計算方法によって、光源1の位置を計算することができる。このとき、上述の式6,7については特に変更する必要は無く、そのままの形で計算することが可能である。
【0063】
また、図12に示すような受光素子を回転あるいは揺動させる構成では、例えば図2に示した構成のように受光平面領域(受光面)の上下方向の位置の相違が発生せず、同一の高さで異なる向きによる受光量を得ることができる。そのため、光源からの光量が上下方向に関して分布を持っていた場合においても、その影響を除去することが可能となる。この効果は第6の実施の形態で示したハーフミラー12を設置した場合と同様である。
【0064】
なお、受光素子17から受光量を取得する複数の受光平面領域間の角度は90度に限られるものではなく、上述の第5の実施の形態で説明したように90度以外の角度であってもよい。この場合、光源1の位置を計算する際には式14及び式15を用いて計算すればよい。
【0065】
また、2次元平面における光源1の位置を測定するための複数の測定ユニットとともに、回転軸がx軸と平行になるように図12に示す測定ユニットを追加すれば、光源1の3次元空間内の位置を測定することも可能である。
【0068】
図14は、本発明の位置測定装置の第8の実施の形態を示す斜視図である。図中、図1と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。19は外部光源、20は反射部材である。この例では、光源1の代わりに反射部材23を用いた例を示している。反射部材23は、例えば外部光源22などから照射される光を拡散反射する。反射部材23としては、例えばキャッツアイなどのような光学素子を用いることが可能である。この場合には、キャッツアイの特性上、図14に示すように受光素子の近傍に外部光源22を設けておく必要がある。もちろん他の拡散反射部材などの光学部材を反射部材23として用いることができ、外部光源22は使用する光学部材に応じて配置すればよい。なお、外部光源22からの光は、測定ユニットに入射されないようにしておく必要がある。また、外部光源22からの光は拡散光でなくてもよいが、反射部材23が移動する可能性のある範囲(位置測定を行う範囲)をすべて照明する必要がある。例えば拡散板を設けたり、照明方向をスキャンするなどの手法を適用することが可能である。もちろん、外部光源の位置もこの例に限られるものではなく、測定ユニットの左右位置や2次元平面と直交する上下方向から照明するように構成してもよい。
【0069】
このように光源1として反射部材23を用いた場合でも、上述の第1乃至第7の各実施の形態において説明した各構成をそのまま利用することが可能である。また、反射部材23の位置の計算についても同様である。
【0070】
なお、反射部材23の代わりに例えば蛍光部材を用い、蛍光発光する波長の光を受光素子によって受光するように構成しても同様である。
【0071】
図15は、本発明の位置測定装置の第9の実施の形態を示す斜視図である。図中、図1と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。24は反射板である。この例では、位置測定を行う2次元平面に平行に、位置測定範囲において光源1からの光を反射する反射板24を設けている。この反射板24によって、各受光素子2〜5などには、光源1からの直接光とともに、反射板24で反射した反射光の両方が入射する。そのため、受光素子2〜5における受光量が増大する。これによって、相対的なノイズを減少させて精度を向上させることが可能となる。
【0072】
なお、反射板24で反射した反射光の方向が、反射板24によっては特定の方向に強い反射成分を有する場合がある。このような場合には、受光素子2〜5への反射光の入射は、かえって誤差の原因となる。しかし通常は、ランダムな方向に拡散反射される成分と、正反射する成分のみが存在するので、誤差の原因とはなりにくい。
【0073】
以上、本発明の位置測定装置について、いくつかの実施の形態を説明したが、上述のようにして計算される光源(反射部材などを含む)の位置には、ある程度の誤差が含まれている。以下、その誤差を補正する方法について、いくつか説明する。
【0074】
図16は、本発明の位置測定装置の各実施の形態に適用される調整部の一例の説明図である。図中、22は調整部、23は増幅器である。第1の誤差の原因として、受光素子の面積にバラツキが生じている場合が考えられる。このような場合の対処として、各受光素子2〜5に均一な光を照射して、その時の出力が同一となるように、増幅器26のゲインg1〜g4を調節することが望ましい。具体的には、光源の位置を、各測定ユニット中の複数の受光素子の交点を中心にして受光素子の開き角の1/2の角度となるように設置して発光すればよい。例えば図2に示すように2つの受光素子が直交している構成では、x軸に対して45度の角度の直線上に設置して発光すればよい。このとき、本来は測定ユニット内の複数の受光素子の出力は同一となるはずである。これらが同一となるように、調整部25中の増幅器26のゲインg1〜g4を調節すればよい。
【0075】
あるいは、増幅器26のゲインを調整する代わりに、計算部6において位置計算の際の係数を調節してもよい。もちろん、ゲイン調整とともに計算部6における係数の調整を行ってもよい。
【0076】
第2の誤差の原因として、受光素子の受光面に施されたコーティング膜の透過率の面内バラツキや、上述の第6の実施の形態で説明したようにハーフミラー12を用いる場合の反射率及び透過率の面内バラツキ等があり、これらを補正する必要がある。このような誤差に関しては、図16に示したような、回路のゲインなどで簡単に補正できないため、別の補正方法を用いる必要がある。例えば、光源の位置を測定する2次元平面上に、座標がわかっている点を数点設けて、そこに光源を設置して計算による位置を求め、本来の位置と計算による位置の差異を補正する補正テーブルまたは補正式を作成する。そして、実際に位置を測定する際には、作成しておいた補正テーブルまたは補正式を用いて、光源位置を補正すればよい。なお、補正式としては、例えば多項式によって近似可能である。
【0077】
図17は、補正を行わない場合の位置測定結果の一例の説明図、図18は、補正を行ったの場合の位置測定結果の一例の説明図である。図中、破線は真の位置を示し、実線は本発明の位置測定装置による計算結果を示す。ここで使用する受光素子は、例えば、6×6mmの正方形のPiN型Siフォトダイオードである。
【0078】
まず、図17には、図6で説明した受光素子の傾きを考慮に入れずに受光素子が直交しているものとして位置計算を行い、また、上述のような補正テーブルを用いない場合の位置測定結果を示している。この場合は、破線で示す真の位置に対して、実線で示す計算結果は、大きな誤差を含んでいることがわかる。具体的な誤差は、70mm程度に達する場合が認められた。
【0079】
次に、図18では、図6で説明した受光素子の傾きを含めた式14及び式15による計算を行い、また、上述のような補正テーブルを用いた場合の結果である。この場合は、真の位置に対する計算結果は、小さな誤差しか含まないことがわかる。図17では便宜上、真の位置と計算結果を誇張して表現しているが、実際にはほとんど真の位置を示す破線と位置計算した実線とが重なっている。具体的な誤差は、0.5mm程度に抑制することが可能である。
【0080】
図19は、本発明の位置入力装置の実施の一形態を示す斜視図である。図中、図1と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。31は位置指示具、32はプレートである。図19に示す位置入力装置の例では、上述の位置測定装置の一例として図1に示した第1の実施の形態を用い、位置測定を行う2次元平面にプレート32を設置した例を示している。位置指示具31の光源1からの光がすべての受光素子の受光面に入射する範囲であれば、その光源1の位置を測定することが可能なので、その範囲内にプレートを設置すればよい。
【0081】
また、光源1を位置指示具31に設けて構成している。この例では、位置指示具31はペン型の形状として示している。オフィス環境で使用する場合などは、このようなペン型として、位置指示具31によりプレート32上で指示することによって、位置指示具31全体の位置や位置指示具31のペン先の位置を測定することが可能となる。なお、位置指示具31中に光源1を複数箇所に設置し、各光源を順次点灯するなどして、その位置を測定することで、位置指示具31の位置を複数の光源位置から計算することも可能になる。
【0082】
なお、位置指示具31には光源1の入切を行うスイッチを設けたり、外部からの光などの刺激に反応して発光するものであってもよい。また、上述の位置測定装置の第8の実施の形態で説明したように反射部材を光源の代わりに位置指示具31に設けてもよい。
【0083】
また、位置指示具31の形状はペン型に限らず任意の形状でよい。例えばマウス形状や指示棒の形状などでもよい。さらに、オフィス環境以外では、例えば、ロボットの作業用アームに光源1を取り付けておけば、アームの先端の位置などを測定することが可能となる。このように、一般的な位置測定全般に容易に適用することができる。
【0084】
図19に示すプレート32には、画像を表示する機能を持たせることができる。プレート32の表示機能を用いて、例えば選択肢の表示を行って位置指示具31で選択するなどといった利用が可能となる。更に、プレート32に資料を表示させておいて、ペン状の位置指示具31によりメモ書きを行うことも可能である。また、書込みは行わずに、ペン先の位置をカーソルとして表示するだけのモードを選択することも可能である。
【0085】
また、プレート32には画像を表示せずに、単に入力用のプレートとして使用し、他の画面に画像を表示したり、他の表示画面に位置指示具31の指示によって書込みを行ったり、位置指示具31の位置をカーソル表示したりすることが可能である。このような構成では、プレート32には電源コードや信号線などを接続する必要がない。また、例えば上述の位置測定装置の第9の実施の形態のように、プレート32の表面を、正反射成分を有する反射板として利用することも可能である。
【0086】
図20は、本発明の位置入力装置の別の実施の形態を示す斜視図である。図中、図19と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。33はマークである。図20に示す位置入力装置の例では、プレート32にマーク33を施した例を示している。このマーク33は、例えば、生産工程において、位置測定装置の測定ユニットとプレート32を接続する際に、それらの方向を合せるための目印として利用することができる。この場合のマーク33は、プレート32に印刷あるいは記入することに限らず、刻印したり、あるいは、測定ユニットとプレートの双方を組み合わせる際に誘導する所定の形状となっていてもよい。このマーク33の付加によって、測定ユニットとプレート32の位置関係を間違えることなく、組み立てることが可能となる。例えば、長方形のプレート32において、長辺と短辺が同じような長さであって混同しやすい場合にも、どちらの辺のどの位置に測定ユニットを接続すればよいかを、明確にすることができる。
【0087】
さらに、このようなマーク33を付加することによって、本発明の位置入力装置を使用する際の、使用者とプレート32や測定ユニットの位置関係を明確にすることができる。また、このようなマーク33によって、位置座標の入力可能範囲を示すなど、種々の用途に利用することができる。この場合のマーク33についても、上述のように印刷あるいは記入されたものであったり、刻印、あるいは所定の形状を施したものなどでよい。
【0088】
上述の位置入力装置の実施の形態においては、位置指示具31の2次元平面上の位置を入力することができる。さらに、上述の2次元平面の位置を測定できる位置測定装置を適宜組み合わせることによって、位置指示具31の3次元位置を入力することが可能である。例えば、図5のような測定ユニットを用いて第1の2次元平面上の位置指示具31の光源位置を測定し、同時に、第1の2次元平面に垂直な、第2の2次元平面上の位置指示具31の光源位置を測定する測定ユニットを設けることで、3次元空間における位置指示具31の位置を入力することができる。また、上述のように本発明の位置測定装置についても3次元計測が可能な構成とすることができ、そのような3次元計測可能な本発明の位置測定装置を用いて、位置指示具31の3次元位置を入力可能に構成してもよい。
【0089】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、複数の受光平面領域の中心が同一あるいは中心を結ぶ直線が測定対象の2次元平面と略直交するように、受光平面領域を設けた測定ユニットを複数設けている。例えば各受光平面領域を受光素子の受光面としたとき、測定ユニット内のそれぞれの受光素子の中心を挟む両側において光源からの距離の特性が逆になる。これによって、光源からの距離の相違による誤差を打ち消し、正確な位置測定を行うことができる。また、上述のように非常に簡単な構成でよく、安価な位置測定装置を提供することができる。さらに、このような位置測定装置を用いることによって、操作性よく円滑にポインティング操作が可能な位置入力装置を提供することができる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の位置測定装置の第1の実施の形態を示す斜視図である。
【図2】 本発明の位置測定装置における位置測定の原理説明図である。
【図3】 本発明の位置測定装置の第2の実施の形態を示す斜視図である。
【図4】 本発明の位置測定装置の第3の実施の形態を示す斜視図である。
【図5】 本発明の位置測定装置の第4の実施の形態を示す平面図である。
【図6】 本発明の位置測定装置の第5の実施の形態における1つの測定ユニットの一例を示す平面図である。
【図7】 本発明の位置測定装置の第5の実施の形態における光源の位置を計算する方法の一例の第1段階の説明図である。
【図8】 本発明の位置測定装置の第5の実施の形態における光源の位置を計算する方法の一例の第2段階の説明図である。
【図9】 本発明の位置測定装置の第6の実施の形態における1つの測定ユニットの一例を示す平面図である。
【図10】 本発明の位置測定装置の第6の実施の形態における1つの測定ユニットの別の例を示す断面図および平面図である。
【図11】 本発明の位置測定装置の第6の実施の形態において3次元計測を行う場合に追加する測定ユニットの一例を示す断面図および全体の平面図である。
【図12】 本発明の位置測定装置の第7の実施の形態における1つの測定ユニットの一例を示す斜視図である。
【図14】 本発明の位置測定装置の第8の実施の形態を示す斜視図である。
【図15】 本発明の位置測定装置の第9の実施の形態を示す斜視図である。
【図16】 本発明の位置測定装置の各実施の形態に適用される調整部の一例の説明図である。
【図17】 補正を行わない場合の位置測定結果の一例の説明図である。
【図18】 補正を行ったの場合の位置測定結果の一例の説明図である。
【図19】 本発明の位置入力装置の実施の一形態を示す斜視図である。
【図20】 本発明の位置入力装置の別の実施の形態を示す斜視図である。
【図21】 従来の位置測定装置の一例の説明図である。
【符号の説明】
1…光源、2〜5…受光素子、6…計算部、7,8…受光素子、9,10…受光素子、11…遮光板、12…ハーフミラー、13…仮想受光平面領域、14…遮光板、15〜17…受光素子、18…駆動部、19…ミラー、20…駆動部、21…受光素子、22…外部光源、23…反射部材、24…反射板、25…調整部、26…増幅器、31…位置指示具、32…プレート、33…マーク、41〜44…光電変換素子、45…光源。
Claims (34)
- 拡散光を放射する光源の少なくとも2次元平面上の位置を測定する位置測定装置において、互いに交差する複数の平面上に設けられた受光平面領域において前記光源からの拡散光の受光量をそれぞれ出力する複数の測定ユニットと、前記各測定ユニット中の前記受光平面領域間の受光量の比に基づいて前記光源の位置を計算する計算手段を有し、前記各測定ユニットにおける前記複数の受光平面領域の中心が同一あるいは該中心を結ぶ直線が前記2次元平面と略直交することを特徴とする位置測定装置。
- 複数の前記受光平面領域は、前記2次元平面に対して略垂直に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の位置測定装置。
- 前記受光平面領域は、互いに直交する2平面上にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の位置測定装置。
- 複数の前記受光平面領域にそれぞれ該受光平面領域が受光面となるように受光素子が設けられており、該受光素子は前記2次元平面に対して垂直方向に重ねて配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の位置測定装置。
- 前記受光平面領域は、3以上設けられるとともに同一または平行な平面に設けられた1ないし複数の前記受光平面領域を1群とする2つの受光平面領域群によって構成されており、前記計算手段は、前記各受光平面領域群に含まれる1ないし複数の前記受光平面領域における受光量を平均し、2つの受光平面領域群における受光量の平均値の比に基づいて前記光源の位置を計算することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の位置測定装置。
- 複数の前記受光平面領域にそれぞれ該受光平面領域が受光面となるように受光素子が設けられており、各受光平面領域群に属する受光平面領域に配置される受光素子を交互に前記2次元平面に対して垂直方向に重ねて配置してなることを特徴とする請求項5に記載の位置測定装置。
- 複数の前記測定ユニットのうち、近接した2個の測定ユニットにおいて前記受光素子を前記2次元平面に対して垂直方向に順次重ねて配置する際に、互いに異なる測定ユニットに属する同じ高さに配置される前記受光素子については前記受光平面領域が平行とならない順で重ねることを特徴とする請求項4または請求項6に記載の位置測定装置。
- 拡散光を放射する光源の少なくとも2次元平面上の位置を測定する位置測定装置において、互いに交差する複数の平面上に設けられた受光平面領域において前記光源からの拡散光の受光量をそれぞれ出力する複数の測定ユニットと、前記各測定ユニット中の前記受光平面領域間の受光量の比に基づいて前記光源の位置を計算する計算手段を有し、前記測定ユニットは、ハーフミラーと、該ハーフミラーを透過した位置に配置された前記受光平面領域を受光面とする1ないし複数の受光素子と、前記受光平面領域と交差する受光平面領域を仮想的な受光面として前記ハーフミラーにより反射された実際の受光平面領域に受光面が設けられた1ないし複数の受光素子を有することを特徴とする位置測定装置。
- 複数の前記受光平面領域は、互いに直交するとともに前記2次元平面に対して略垂直に設けられていることを特徴とする請求項8に記載の位置測定装置。
- 前記測定ユニットは、1個の受光素子と、該受光素子をその中心を含む軸で回転あるいは揺動させる駆動手段を有し、前記受光素子の回転あるいは揺動中の複数箇所において受光量を出力することによって、複数の前記受光平面領域における受光量とすることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の位置測定装置。
- 複数の前記測定ユニットのうち、近接していない2個の測定ユニットを測定ユニット対として設定し、前記計算手段は、前記測定ユニット対の各測定ユニットから出力される前記受光平面領域ごとの受光量を用いて前記光源の位置を計算することを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の位置測定装置。
- 前記計算手段は、複数の測定ユニット対によって計算された値を平均することによって前記光源の位置を計算することを特徴とする請求項11に記載の位置測定装置。
- 前記測定ユニット間に遮光手段を設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載の位置測定装置。
- 前記測定ユニットは、該測定ユニットを覆うカバーが設けられており、該カバーは少なくとも前記受光平面領域と前記光源に面する部分が透明であることを特徴とする請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載の位置測定装置。
- 前記光源は点滅することを特徴とする請求項1ないし請求項14のいずれか1項に記載の位置測定装置。
- 前記2次元平面に平行な反射板を有し、前記測定ユニットには、前記光源からの直接光とともに前記反射板による反射光が入射することを特徴とする請求項1ないし請求項15のいずれか1項に記載の位置測定装置。
- 前記光源は、拡散反射部材または蛍光部材によって構成されており、外部から入射する光を拡散反射または蛍光発光することによって位置測定対象の光源として用いることを特徴とする請求項1ないし請求項14のいずれか1項に記載の位置測定装置。
- 前記計算手段は、2個の前記測定ユニット内の2個の受光平面領域あるいは2個の受光平面領域群に関して、前記2次元平面をxy平面とし、第1の測定ユニットにおける前記受光平面領域あるいは前記受光平面領域群の前記xy平面上への正射影の交点に相当する点の座標を(0,0)とし、第2の測定ユニットにおける前記受光平面領域あるいは前記受光平面領域群の前記xy平面上への正射影の交点に相当する点の座標を(d,0)とし、前記光源の座標を(x,y)とし、前記第1の測定ユニットにおいて、前記受光平面領域あるいは前記受光平面領域群がx軸に略平行な場合における受光量あるいは平均受光量をVlhとし、前記受光平面領域あるいは前記受光平面領域群がx軸となす角度をSlhとし、前記受光平面領域あるいは前記受光平面領域群がy軸に略平行な場合における受光量あるいは平均受光量をVlpとし、前記受光平面領域あるいは前記受光平面領域群がy軸となす角度をSlpとし、前記第2の測定ユニットにおいて、前記受光平面領域あるいは前記受光平面領域群がx軸に略平行な場合における受光量あるいは平均受光量をVrhとし、前記受光平面領域あるいは前記受光平面領域群がx軸となす角度をSrhとし、前記受光平面領域あるいは前記受光平面領域群がy軸に略平行な場合における受光量あるいは平均受光量をVrpとし、前記受光平面領域あるいは前記受光平面領域群がy軸となす角度をSrpとした時に、前記光源の座標(x,y)を
x=d・((cos(Slh+Slp)−(Vlh/Vlp)・tanSlp+sin(Slh+Slp)・tanSlp)/(Vlh/Vlp−sin(Slh+Slp)+cos(Slh+Slp)・tanSlp))/((cos(Slh+Slp)−(Vlh/Vlp)・tanSlp+sin(Slh+Slp)・tanSlp)/(Vlh/Vlp−sin(Slh+Slp)+cos(Slh+Slp)・tanSlp)+(cos(Srh+Srp)−(Vrh/Vrp)・tanSrp+sin(Srh+Srp)・tanSrp)/(Vrh/Vrp−sin(Srh+Srp)+cos(Srh+Srp)・tanSrp))
y=d/((cos(Slh+Slp)−(Vlh/Vlp)・tanSlp+sin(Slh+Slp)・tanSlp)/(Vlh/Vlp−sin(Slh+Slp)+cos(Slh+Slp)・tanSlp)+(cos(Srh+Srp)−(Vrh/Vrp)・tanSrp+sin(Srh+Srp)・tanSrp)/(Vrh/Vrp−sin(Srh+Srp)+cos(Srh+Srp)・tanSrp))
により計算することを特徴とする請求項1ないし請求項17のいずれか1項に記載の位置測定装置。 - 前記測定ユニットから出力されるそれぞれの前記受光平面領域における受光量が同一の光量に対してほぼ同じとなるように前記受光量を調整する調整手段を有していることを特徴とする請求項1ないし請求項18のいずれか1項に記載の位置測定装置。
- 前記測定ユニット中の2つの受光平面領域あるいは2つの受光平面領域群の中心軸を中心にして45度の角度の直線上に前記光源を配置したとき前記2つの受光平面領域あるいは前記2つの受光平面領域群における受光量がほぼ同じとなるように前記受光量を調整する調整手段を有していることを特徴とする請求項1ないし請求項18のいずれか1項に記載の位置測定装置。
- 前記調整手段は、前記測定ユニットから出力される受光量を示す信号に対するゲインを調整することを特徴とする請求項19または請求項20に記載の位置測定装置。
- 前記調整手段は、前記計算手段において位置計算の際に用いる係数を調整することを特徴とする請求項19または請求項20に記載の位置測定装置。
- 前記計算手段は、前記光源を座標が分かっている1個所以上の特定の位置に設置したときに各位置での前記測定ユニットから出力される受光量をもとに計算して得られる前記光源の位置と真の位置を対応付けた補正テーブルまたは補正式を用いて前記光源の位置を補正することを特徴とする請求項1ないし請求項18のいずれか1項に記載の位置測定装置。
- 前記計算手段は、前記補正式として多項式を用いることを特徴とする請求項23に記載の位置測定装置。
- さらに、前記2次元平面に略垂直な第2の2次元平面を設定し、該第2の2次元平面に対して1以上の前記測定ユニットを設け、前記光源の3次元空間における位置を測定することを特徴とする請求項1ないし請求項24のいずれか1項に記載の位置測定装置。
- 請求項1ないし請求項25のいずれか1項に記載の前記位置測定装置と、拡散光を放射する1ないし複数の光源を内蔵した位置指示部材を有し、前記位置指示部材の1ないし複数光源位置を前記位置測定装置により測定することによって前記位置指示部材による指示位置を入力することを特徴とする位置入力装置。
- 請求項1ないし請求項15のいずれか1項または請求項17に記載の前記位置測定装置と、拡散光を放射する1ないし複数の光源を内蔵した位置指示部材と、前記2次元平面に平行なプレートを有し、該プレートは、該プレート上を移動する前記光源からの拡散光が前記受光平面領域に対して他の部材によって影にならずに直接入射できる範囲に設けられており、前記位置指示部材の1ないし複数の光源の位置を前記位置測定装置により測定することによって前記位置指示部材による指示位置を入力することを特徴とする位置入力装置。
- 前記プレートは、表面が光を反射するように構成されており、前記光源から放射された光を反射して前記測定ユニットに入射させることを特徴とする請求項27に記載の位置入力装置。
- 前記プレートは、画像を表示する機能を有しており、前記位置測定装置によって取得した前記位置指示部材の位置を表示することを特徴とする請求項27または請求項28に記載の位置入力装置。
- 前記プレートは、画像を表示する機能を有しており、前記位置測定装置によって取得した前記位置指示部材の位置の情報に基づいて前記画像上に書き込みが可能であることを特徴とする請求項27または請求項28に記載の位置入力装置。
- 前記プレートには、使用する際の前記プレートの適正な向きを示す表示が設けられていることを特徴とする請求項27ないし請求項30のいずれか1項に記載の位置入力装置。
- 前記プレートには、使用する際の前記プレートの適正な向きを示す形状が設けられていることを特徴とする請求項27ないし請求項31のいずれか1項に記載の位置入力装置。
- 前記プレートには、前記位置測定装置を組み付ける際に前記プレートの適正な向きを示す表示が設けられていることを特徴とする請求項27ないし請求項32のいずれか1項に記載の位置入力装置。
- 前記プレートには、前記位置測定装置を組み付ける際に前記プレートの適正な向きを示す形状が設けられていることを特徴とする請求項27ないし請求項33のいずれか1項に記載の位置入力装置。
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