JP4076123B2 - 風車のピッチアライメント調整方法 - Google Patents

風車のピッチアライメント調整方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は風車のピッチアライメント調整方法に関し、特に、複数のブレードの各ピッチ角を独立したアクチュエータにより各々制御するようにした風車のピッチアライメント調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、無公害な発電設備として風力発電設備が普及しつつある。風力発電に使用される風車は、一般にタワーの上端に発電機等を収容するナセルを回転自在に取り付け、このナセルにハブ及び複数のブレードを有するロータを回転自在に支承して構成されている。
【0003】
また、特に大型の風車では、風速変動に応じてブレードのピッチ角を変更するアクティブピッチ制御により、起動トルクの増大が図られていると共に、風速に応じたロータの回転数の制御が行なわれ、かつ強風時にはブレードを風向と平行にするフェザリングにより出力及び回転速度を常用範囲内に収める制御が行なわれている。
【0004】
このようなアクティブピッチ制御によりピッチ角を変更するピッチ可変機構としては、各ブレードのピッチ角を共通のアクチュエータにより複数のリンクを介して連動して制御する連動式のものと、各ブレードのピッチ角を各々独立したアクチュエータにより独立して制御する独立式のものとが知られているが、連動式のものは複雑なリンク機構等を要し、ハブ内の構造が複雑になることから、最近ではハブ内の構造が簡素化できる独立式のものが比較的多く採用されている。
【0005】
ところで、上記のようにアクティブピッチ制御によりブレードのピッチ角を変更する場合には、ブレードの形状誤差やピッチアライメント誤差により、各ブレードが発生する空気力にアンバランスが生じ、これにより主軸、ナセル、ヨー系統等のサブシステムに変動荷重が作用して、耐用年数の低下などの悪影響を及ぼすことになる。
【0006】
そこで、従来は、風車の設置にあたって、各ブレードを形状誤差が極力小さくなるように高精度に製造すると共に、各ブレードをハブの結合部に対して幾何学的誤差が極力小さくなるように高精度にアライメント調整して取り付けるようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述したように各ブレードを高精度に製造するには、製造・検査等に時間がかかり、コストアップになることが懸念される。また、各ブレードをハブの結合部に幾何学的に高精度に位置合わせして取り付けるには、取り付け作業及び検査に時間を要することが懸念される他、タワー上の高所での長時間に亘る取り付け調整作業及び検査は安全性の観点から好ましくない。
【0008】
また、このようにブレードの形状誤差及びピッチアライメント誤差が各々設定範囲内に入るようにブレードの製造及び取り付けを行なう場合には、両者の誤差の組み合わせが最大となる場合の荷重アンバランスにも対処できるように、主軸、ナセル、ヨー系統等のサブシステムを設計する必要があるため、該サブシステムが大型で重量が大きく、コストアップになることが懸念される。
【0009】
なお、ピッチアライメントに関しては、ハブのブレード結合部をアライメント誤差が生じにくい形状にすることも考えられるが、このようにするとコストアップを招くことになる。
【0010】
従って、かかる点に鑑みてなされた本発明の目的は、コストアップを招くことなくピッチアライメントを簡単に調整できると共に、サブシステムの小型・軽量化もしくは耐久性向上、及び設備事業費の低減化が図れる風車のピッチアライメント調整方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する請求項1に記載の風車のピッチアライメント調整方法の発明は、ナセルに回転自在に支持されたロータにハブを介して取り付けられた複数のブレードを有し、各ブレードのピッチ角を独立したアクチュエータにより制御するようにした風車のピッチアライメントを調整する風車のピッチアライメント調整方法において、上記複数のブレードのうちの任意の1枚のブレードのピッチ角を固定した状態で、上記ロータを定速回転させながら残りのブレードのピッチ角を対応するアクチュエータにより変更して、該各ピッチ角における上記ナセルの振動状態を測定し、上記振動状態の測定結果に基づいて上記複数のブレードの最適なピッチ角の組み合わせを決定して、上記複数のブレードのピッチ角を決定された組み合わせのピッチ角となるように、対応するアクチュエータを介してピッチアライメントを調整することを特徴とする。
【0012】
請求項1の発明によると、任意の1枚のブレードのピッチ角を固定し、ロータを定速回転させながら残りのブレードのピッチ角を対応するアクチュエータにより変更して、その各ピッチ角におけるナセルの振動状態を測定し、その振動状態の測定結果に基づいて複数のブレードのピッチ角を対応するアクチュエータを介して最適なピッチ角の組み合わせに調整するので、空力(トルク及びスラスト)アンバランスの要因となるブレード形状誤差とピッチアライメント誤差とを区別することなく、総合的なバランスが取れるようにピッチアライメントを簡単に調整することが可能になり、これにより変動荷重を小さくすることが可能となる。
【0013】
従って、各ブレードの製造及びハブ結合部への取り付けに際しての幾何学的精度要求を緩くすることが可能となるので、ブレードのコストダウンが図れると共に、ピッチ角のアライメント設定に対する要求値が基本的に不要となるので、風車の設置が容易になり、それに伴ってタワー上の高所での作業を簡略化でき、作業の安全性及び設置期間の短縮化が図れる。
【0014】
更に、変動荷重を小さくできることから、主軸、ナセル、ヨー系統等のサブシステムの小型・軽量化もしくは耐久性向上が図れ、風車の設備事業費(風車本体、設置、保守の各費用)の低減化が図れる。
【0015】
請求項に記載の発明は、請求項に記載のピッチアライメント調整方法において、上記振動状態として振動加速度を測定し、該振動加速度が最小となるピッチ角の組み合わせを、上記最適なピッチ角の組み合わせとして決定することを特徴とする。
【0016】
請求項の発明によると、ナセルの振動加速度が最小となるようにピッチアライメントを簡単に調整することが可能となる。
【0017】
請求項に記載の発明は、請求項に記載のピッチアライメント調整方法において、上記振動状態として振動加速度のパワースペクトラム密度を測定し、該パワースペクトラム密度に基づいて上記ナセルの振動バランスが最良となる組み合わせを、上記最適なピッチ角の組み合わせとして決定することを特徴とする。
【0018】
請求項の発明によると、ナセルの振動バランスが最良となるようにピッチアライメントを簡単に調整することが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項に記載の風車のピッチアライメント調整方法において、上記ピッチアライメントの調整は、上記風車の設置またはメンテナンスにあたって行われることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項に記載の風車のピッチアライメント調整方法において、上記ナセルの振動状態の測定は、上記ナセルに取り付けられた加速度センサによって行われることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項に記載の風車のピッチアライメント調整方法において、上記ナセルの振動状態の測定は、上記ナセルに取り付けられた歪みセンサによって行われることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項に記載の風車のピッチアライメント調整方法において、上記測定時に、上記ロータをモータによって回転させることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項に記載の風車のピッチアライメント調整方法において、上記測定時に、上記残りのブレードのピッチ角を、所定の角度範囲で微少角度ずつ変角させることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項に記載の風車のピッチアライメント調整方法において、上記測定時に、上記残りのブレードのピッチ角を、各ブレードの幾何学的原点から±5度の角度範囲で変角させることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による風車のピッチアライメント調整方法の実施の形態について、図1乃至図6を参照して説明する。
【0020】
(第1実施の形態)
図1は本発明によるピッチアライメント調整方法を実施し得る水平軸型風車の概要を示す全体斜視図である。この水平軸型風車1は、タワー2の上端に回転自在に取り付けられた発電機等を収容するナセル3を有しており、このナセル3に略水平方向に延在して回転自在に支持された主軸(図示せず)によって、ハブ5及び複数枚のブレード、本実施の形態では3枚のブレード6a、6b、6cを有するロータ4が回転自在に支持されている。
【0021】
各ブレード6a、6b、6cは、ハブ5内に搭載されている対応する公知のアクチュエータにより各々独立してピッチ角を調整できるようにハブ5に回動自在に取り付けられ、風速変動に応じて各ブレード6a、6b、6cのピッチ角を変更するアクティブピッチ制御により、起動トルクの増大が図られると共に、風速に応じた回転数の制御が行なわれ、かつ強風時には各ブレード6a、6b、6cを風向と平行にするフェザリングにより出力及び回転速度が常用範囲内に収まるように制御されるようになっている。
【0022】
本発明の第1実施の形態では、図1に示した水平軸型風車1の設置或いはメンテナンスにあたって、ブレード6a、6b、6cを、ナセル3の振動が最も小さくなるピッチ角の組み合わせにアライメント調整する。
【0023】
図2は第1実施の形態におけるピッチアライメント調整方法を実施する調整システムの概略構成図である。この調整システムは、各ブレード6a、6b、6cのピッチ角を独立して可変するアクチュエータ10a、10b、10cと、ロータ4を定速回転させるモータ11と、アクチュエータ10a、10b、10c及びモータ11の駆動を制御する制御器12と、ナセル3の振動加速度を測定する振動測定器13と、制御器12から出力される各ブレード6a、6b、6cのピッチ角情報と共に振動測定器13による振動加速度の測定値を記録する記録装置14とを有している。
【0024】
各アクチュエータ10a、10b、10cは、上述したように各ブレード6a、6b、6cのピッチ角を独立して制御するためにハブ5内に搭載されているもので、各々油圧シリンダや電動モータ等の駆動源を有している。
【0025】
制御器12は、ピッチアライメント調整専用に構成することもできるが、図1に示した水平軸型風車1には、風向を検出してナセル3をヨー軸を中心に回動制御したり、強風時にロータ4が過回転するのを防止する制御を行なったりする制御器が搭載されているので、本実施の形態ではこの水平軸型風車1に本来搭載されている制御器を共用し、この制御器に運転モードの他にアライメント設定モードを設定してピッチアライメント調整時の運転手順をプログラムしておく。
【0026】
振動測定器13は、例えばナセル3の任意の箇所に加速度センサを取り付けてナセル3の振動加速度を直接測定するよう構成するか、加速度センサの代わりに歪みセンサを接着してナセル3の振動加速度を間接的に測定するよう構成する。
【0027】
また、記録装置14は、一般的な公知の記録装置を用いる。
【0028】
本実施の形態では、アライメント設定モードにおいて、先ず、3枚のブレード6a、6b、6cのうちの任意のブレード、例えばブレード6cのピッチ角を制御器12によりアクチュエータ10cを介して所定の角度θ3に固定し、その状態で制御器12によりモータ11を駆動してロータ4を定速回転、例えば60rpmで回転させながら、他の2枚のブレード6a及び6bのピッチ角θ1、θ2を制御器12により対応するアクチュエータ10a、10bを介して所定の角度範囲で微小角度ずつ自動的に変角させ、その各ピッチ角におけるナセル3の振動加速度を振動測定器13で測定して記録装置14に記録する。
【0029】
なお、ブレード6cのピッチ角θ3は、好ましくはブレード6cがハブ5の結合部に対して幾何学的原点(ピッチ角が幾何学的に一致している点)にほぼ位置する角度に設定する。また、ブレード6a、6bは、例えば各々の幾何学的原点から±5度の範囲で変角させる。
【0030】
その後、記録装置14に記録された振動加速度の測定結果を解析して、ナセル3の振動が最も小さくなるブレード6a、6b、6cの最適なピッチ角の組み合わせを求め、その求めた最適なピッチ角の組み合わせとなるように、各ブレード6a、6b、6cのピッチ角を制御器12により対応するアクチュエータ10a、10b、10cを介してアライメント調整する。
【0031】
即ち、記録装置14に記録された測定結果を解析すると、例えば図3に模式的に示すような振動加速度等高線を得ることができるので、この解析結果からブレード6cのピッチ角θ3に対して最適、即ち振動が最小となるブレード6a及び6bのピッチ角θ1opt及びθ2optを選択して、ブレード6a、6b、6cのピッチ角の組み合わせを(θ1opt,θ2opt,θ3)のように決定し、その決定されたピッチ角の組み合わせとなるように、各ブレード6a,6b,6cのピッチ角をアライメント調整する。なお、これらのピッチ角は、ブレード6a、6b、6cの各形状誤差を吸収するので、通常は幾何学的原点とは若干異なる角度を取る。
【0032】
以上のようにして、アライメント調整した後、以後の通常の運転モードでは、そのアライメント調整されたピッチ角をピッチ角制御の基準点として、風速変動に応じて制御器12により各ブレード6a、6b、6cのピッチ角を対応するアクチュエータ10a、10b、10cを介してアクティブ制御する。
【0033】
このように、本実施の形態では、1枚のブレード6cのピッチ角をθ3に固定し、ロータ4を定速回転させながら他の2枚のブレード6a,6bのピッチ角θ1、θ2を可変して、その各ピッチ角におけるナセル3の振動加速度を測定し、その測定結果に基づいてナセル3の振動が最も小さくなるブレード6a、6b、6cの最適なピッチ角の組み合わせを決定して、その決定した最適なピッチ角の組み合わせとなるようにブレード6a、6b、6cのピッチ角を対応する各アクチュエータ10a、10b、10cを介して調整するようにしたので、空力アンバランスの要因となるブレード形状誤差とピッチアライメント誤差とを区別することなく、総合的なバランスが取れるようにピッチアライメントを簡単に調整でき、変動荷重を小さくすることができる。
【0034】
従って、ブレード6a、6b、6cの製造及び検査等を容易にでき、コストダウンを図ることができると共に、ピッチ角のアライメント設定に対する要求値が基本的に不要となるので風車1の設置が容易になり、それに伴いタワー2上の高所での作業を簡略化できるので、作業の安全性及び設置期間の短縮化を図ることができる。更に、変動荷重を小さくできることから、主軸、ナセル3、ヨー系統等のサブシステムの小型・軽量化若しくは高耐久性を図ることができ、風力発電の設備事業費を低減することができる。
【0035】
(第2実施の形態)
本発明の第2実施の形態では、図1に示した水平軸型風車1の設置或いはメンテナンスにあたって、ブレード6a、6b、6cを、ナセル3の振動バランスが最も良くなるピッチ角の組み合わせにアライメント調整する。
【0036】
このため、本実施の形態では、図4に調整システムの概略構成図を示すように、図2に示した調整システムの構成に、振動測定器13から出力される振動加速度のパワースペクトラム密度を演算する高速フーリエ変換器(FFT)21を付加し、このFFT21で演算したパワースペクトラム密度を制御器12から出力される各ブレード6a、6b、6cのピッチ角情報と共に記録装置14に記録するようにする。
【0037】
このようにして、アライメント設定モードにおいては、第1実施の形態と同様にして、先ず、3枚のブレード6a、6b、6cのうちの任意のブレード、例えばブレード6cのピッチ角をθ3に固定し、その状態で制御器12によりモータ11を駆動してロータ4を定速回転、例えば60rpmで回転させながら、他の2枚のブレード6a及び6bの各ピッチ角θ1、θ2を制御器12により対応するアクチュエータ10a、10bを介して所定の角度範囲で微小角度ずつ自動的に変角させ、その各ピッチ角におけるナセル3の振動加速度を振動測定器13で測定する。
【0038】
本実施の形態では、振動測定器13から出力される振動加速度をFFT21に供給してそのパワースペクトラム密度を求め、そのパワースペクトラム密度を制御器12からの各ブレード6a、6b、6cのピッチ角情報とともに記録装置14に記録する。
【0039】
その後、記録装置14に記録された測定結果を解析して、ナセル3の振動バランスが最も良くなるブレード6a、6b、6cの最適なピッチ角の組み合わせを決定し、その決定された最適なピッチ角の組み合わせとなるように、各ブレード6a、6b、6cのピッチ角を制御器12により対応するアクチュエータ10a、10b、10cを介してアライメント調整する。
【0040】
ここで、FFT21により振動測定器13で測定された振動加速度のパワースペクトラム密度を求めると、図5に示すように、アライメント誤差が大きい場合には、ロータ4の回転速度と同一周期の1P成分のパワースペクトル強度が大きくなって支配的となり、振動バランスが良い場合には(nb×P)成分のパワースペクトル強度が大きくなって支配的となることが知られている。なお、nbはブレード枚数を示す。
【0041】
従って、本実施の形態のように、3枚のブレード6a、6b、6cを有するロータ4を例えば60rpmで定速回転させると、アライメント誤差が大きい場合には1P(1Hz)成分が支配的となり、振動バランスが良くなるに従って3P(3Hz)成分が支配的となる。
【0042】
そこで、記録装置14に記録された測定結果を、例えば3P成分と1P成分との比を評定パラメータとして解析すると、例えば図6に模式的に示すような振動加速度等高線を得ることができるので、この解析結果からブレード6cのピッチ角θ3に対して最適、即ち振動バランスが最も良いブレード6a及び6bのピッチ角θ1opt及びθ2optを求めて、ブレード6a、6b、6cの最適なピッチ角の組み合わせを(θ1opt、θ2opt、θ3)のように決定し、その決定された最適なピッチ角の組み合わせとなるように、各ブレード6a、6b、6cのピッチ角をアライメント調整する。なお、これらのピッチ角は、第1実施の形態の場合と同様に、ブレード6a、6b、6cの各形状誤差を吸収するので、通常は幾何学的原点とは若干異なる角度を取る。
【0043】
このように、本実施の形態では、1枚のブレード6cのピッチ角をθ3に固定し、ロータ4を定速回転させながら他の2枚のブレード6a、6bのピッチ角θ1、θ2を変更して、その各ピッチ角におけるナセル3の振動加速度のパワースペクトラム密度を測定し、その測定結果に基づいてナセル3の振動バランスが最も良くなるブレード6a、6b、6cのピッチ角の組み合わせを求めて、その組み合わせとなるようにブレード6a、6b、6cのピッチ角を調整するようにしたので、第1実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0044】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えばブレード枚数は3枚に限らず、2枚または4枚以上の風車のアライメント調整にも適用できると共に、水平軸型風車に限らず、風速変動に応じて各ブレードのピッチ角を各々独立したアクチュエータで独立してアクティブ制御する種々の形式の風車に適用することができる。
【0045】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、任意の1枚のブレードのピッチ角を固定し、ロータを定速回転させながら残りのブレードのピッチ角を対応するアクチュエータにより変更して、その各ピッチ角におけるナセルの振動状態を測定し、その振動状態の測定結果に基づいて複数のブレードのピッチ角を対応するアクチュエータを介して最適なピッチ角の組み合わせとなるようにピッチアライメントを調整するようにしたので、ブレード形状誤差とピッチアライメント誤差とを区別することなく、総合的なバランスが取れるようにピッチアライメントを簡単に調整することができ、変動荷重を小さくすることができる。
【0046】
従って、各ブレードの製造及びハブ結合部への取り付けに際しての幾何学的精度を緩くすることができるので、ブレードのコストダウンが図れると共に、ピッチ角のアライメント設定に対する要求値が基本的に不要となるので、風車の設置が容易になり、それに伴ってタワー上の高所での作業を簡略化できるので、作業の安全性及び設置期間の短縮化が図れる。更に、変動荷重を小さくできることから、主軸、ナセル、ヨー系統等のサブシステムの小型・軽量化もしくは耐久性向上が図れるので、風車の設備事業費を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるピッチアライメント調整方法を実施し得る水平軸型風車の概要を示す全体斜視図である。
【図2】本発明の第1実施の形態におけるピッチアライメント調整方法を実施する調整システムの概略構成図である。
【図3】第1実施の形態による振動加速度の解析結果を模式的に示す図である。
【図4】本発明の第2実施の形態におけるピッチアライメント調整方法を実施する調整システムの概略構成図である。
【図5】第2実施の形態による振動加速度のパワースペクトラム密度を説明するための図である。
【図6】第2実施の形態によるパワースペクトラム密度の解析結果を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 水平軸型風車
2 タワー
3 ナセル
4 ロータ
5 ハブ
6a、6b、6c ブレード
10a、10b、10c アクチュエータ
11 モータ
12 制御器
13 振動測定器
14 記録装置
21 高速フーリエ変換器(FFT)

Claims (9)

  1. ナセルに回転自在に支持されたロータにハブを介して取り付けられた複数のブレードを有し、各ブレードのピッチ角を独立したアクチュエータにより制御するようにした風車のピッチアライメントを調整する風車のピッチアライメント調整方法において、
    上記複数のブレードのうちの任意の1枚のブレードのピッチ角を固定した状態で、上記ロータを定速回転させながら残りのブレードのピッチ角を対応するアクチュエータにより変更して、該各ピッチ角における上記ナセルの振動状態を測定し、
    上記振動状態の測定結果に基づいて上記複数のブレードの最適なピッチ角の組み合わせを決定して、
    上記複数のブレードのピッチ角を決定された組み合わせのピッチ角となるように、対応するアクチュエータを介してピッチアライメントを調整することを特徴とする風車のピッチアライメント調整方法。
  2. 上記振動状態として振動加速度を測定し、
    該振動加速度が最小となるピッチ角の組み合わせを、上記最適なピッチ角の組み合わせとして決定することを特徴とする請求項に記載の風車のピッチアライメント調整方法。
  3. 上記振動状態として振動加速度のパワースペクトラム密度を測定し、
    該パワースペクトラム密度に基づいて上記ナセルの振動バランスが最良となる組み合わせを、上記最適なピッチ角の組み合わせとして決定することを特徴とする請求項に記載の風車のピッチアライメント調整方法。
  4. 上記ピッチアライメントの調整は、上記風車の設置またはメンテナンスにあたって行われることを特徴とする請求項に記載の風車のピッチアライメント調整方法。
  5. 上記ナセルの振動状態の測定は、上記ナセルに取り付けられた加速度センサによって行われることを特徴とする請求項に記載の風車のピッチアライメント調整方法。
  6. 上記ナセルの振動状態の測定は、上記ナセルに取り付けられた歪みセンサによって行われることを特徴とする請求項に記載の風車のピッチアライメント調整方法。
  7. 上記測定時に、前記ロータをモータによって回転させることを特徴とする請求項に記載の風車のピッチアライメント調整方法。
  8. 上記測定時に、上記残りのブレードのピッチ角を、所定の角度範囲で微少角度ずつ変角させることを特徴とする請求項に記載の風車のピッチアライメント調整方法。
  9. 上記測定時に、上記残りのブレードのピッチ角を、各ブレードの幾何学的原点から±5度の角度範囲で変角させることを特徴とする請求項に記載の風車のピッチアライメント調整方法。
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