JP4075500B2 - Photothermographic material - Google Patents

Photothermographic material

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JP4075500B2 JP2002212284A JP2002212284A JP4075500B2 JP 4075500 B2 JP4075500 B2 JP 4075500B2 JP 2002212284 A JP2002212284 A JP 2002212284A JP 2002212284 A JP2002212284 A JP 2002212284A JP 4075500 B2 JP4075500 B2 JP 4075500B2
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は熱現像により画像を形成する熱現像感光材料に関し、特に高感度、低カブリで、かつ現像後の画像保存性に優れた熱現像感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、医療や印刷の分野で環境保護や作業性の面から湿式処理に伴う廃液の出ない光熱写真材料が強く望まれており、特に熱現像により高解像度で鮮明な黒色画像を形成することができる、写真技術用途の光熱写真材料に関する技術が、商品化され急速に普及している。これらの光熱写真材料は、通常、80℃以上の温度で現像が行われるので、25〜45℃の範囲で液現像される従来の感光材料と区別され熱現像感光材料と呼ばれている。
【0003】
従来から、このタイプの熱現像感光材料は、色素で分光増感された高感度のハロゲン化銀粒子、有機銀塩及び還元剤を含む感光層と、該感光層に照射した光が吸収されずに通過して、支持体の界面や中間層や接着層等で乱反射するのを防ぐイラジエーション防止層(AI層)あるいは支持体の反対側に設けるバッキング層(BC層)から構成され、更には感光層の上やBC層の上に取扱い時の傷付きを防ぐための保護層が設けられている。
【0004】
一般に、熱現像感光材料は、露光の後に加熱現像のみで画像が形成されるので、処理が簡便であるが、定着工程がないので現像後の画像の保存性を向上させることが重要となっている。現像後の画像保存性の向上のためには、高温度で現像して画像が出るようにするのが良いが、現像温度を余り高温にするとカブリが出易くなり、感度が低下する。そこで一般に、120±10℃付近の温度で現像される。
【0005】
カブリを下げるためにメルカプト化合物を使用することが、例えば特開昭63−301037号、特開平5−341432号、同5−509182号、特開2000−19681等に開示される。しかし、これらのメルカプト化合物は、何れもカブリ抑制の効果が少なく、又、高い感度が得難く、保存性を向上させるにも限度がある。
【0006】
ポリハロメタン化合物は、光や熱励起によりハロゲンラジカルを放出してカブリを低下させることができるので、熱現像感光材料のカブリ抑制剤として提案されている。例えば米国特許3,874,946号、同4,452,885号、同4,546,075号、同4,756,999号、同5,340,712号、特公昭54−165号、特開昭50−137126号、特開平7−2781号、特開平9−265150号、特公平2−32614号等を挙げることができる。
【0007】
ハロゲンの放出効果を上げるために、ポリハロメタン基に結合する基に各種の化学構造が考案されているが、未だ充分な性能を得ているとは言い難い。と言うのも、ハロゲンラジカルの放出能が高い時には、しばしば感度を下げるからであり、ハロゲンラジカルの放出能が小さいとカブリを抑えることが難しく、画像保存性を向上させることが困難になるからである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高感度、低カブリで、熱現像後の画像保存性に優れた熱現像感光材料を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、以下の構成によって達成される。
【0010】
1.支持体上に感光性ハロゲン化銀粒子、有機銀塩、還元剤及び高分子結合剤を含有する感光層と、該感光層に隣接し高分子結合剤を含有する隣接層とを有する熱現像感光材料において、該還元剤が前記一般式(1)または(2)で表される化合物であることを特徴とする熱現像感光材料。
【0011】
2.前記感光層及び隣接層の少なくとも1層が、前記一般式(3)で表される化合物を含有することを特徴とする、前記1項記載の熱現像感光材料。
【0012】
3.前記感光層及び隣接層の少なくとも1層が、ポリハロメタン化合物を含有することを特徴とする前記1または2項記載の熱現像感光材料。
【0013】
4.前記感光層及び隣接層の少なくとも1層中の高分子結合剤が、ポリ酢酸ビニル誘導体、ポリアクリル酸誘導体、ポリメタクリル酸誘導体又はスチレンとブタジエンの共重合体を、含有することを特徴とする前記1〜3項のいずれか1項記載の熱現像感光材料。
【0014】
5.前記感光層及び隣接層の少なくとも1層中の高分子結合剤が、イソシアナート基、アルコキシシラン基、ビニルスルホン基またはカルボジイミド基を有する化合物の少なくとも1種を添加して塗布されることを特徴とする前記1〜4項のいずれか1項記載の熱現像感光材料。
【0015】
本発明は、前記1項の構成により前記課題を解決したものであるが、更に、ポリハロメタン化合物を併用することにより、熱現像後の画像保存性を更に向上させることができ、又、熱現像感光材料の感光層やその隣接層が含有する特定の高分子結合剤に、イソシアナート基、アルコキシシラン基、ビニルスルホン基またはカルボジイミド基を有する化合物の、少なくとも1種を添加して塗布することにより、画像保存性を更に向上できることを見い出し、本発明をなすに到った。尚、ここで熱現像後の画像保存性とは、熱現像後の耐熱性(カブリの増加防止)及び耐光性(最高濃度の低下と銀色調変化の防止)を言う。
【0016】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に関わる一般式(1)または一般式(2)で表される、前記還元剤について説明する。
【0017】
前記一般式(1)において、R1は前記一般式(A)を表すが、R2〜R4は水素原子または置換基を表す。R2〜R4が表す置換基としては、例えば、アルキル基、(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、シクロヘキシル、1−メチル−シクロヘキシル等の各基)、アルケニル基(ビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、イソヘキセニル、シクロヘキセニル、ブテニリデン、イソペンチリデン等の各基)、アルキニル基(エチニル、プロピニリデン等の各基)、アリール基(フェニル、ナフチル等の各基)、ヘテロ環基(フリル、チエニル、ピリジル、テトラヒドロフラニル等の各基)等の他、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、アリールオキシ、アシルオキシ、スルホニルオキシ、ニトロ、アミノ、アシルアミノ、スルホニルアミノ、スルホニル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、カルバモイル、スルフアモイル、シアノ、スルホ等の各基が挙げられる。
【0018】
前記一般式(A)のCがR2〜R4のどれとも環を形成しない場合は、R1は少なくとも1つの置換されてもよいエチレン基(2,6−ジメチル−5−ヘプテニル、1,5−ジメチル−4−ヘキセニル等)または置換されてもよいアセチレン基(1−プロピニル等)を含む。
【0019】
前記一般式(A)のCがR2〜R4のどれかと環(フェニル、ナフチル、フリル、チエニル、ピリジル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル等)を形成する場合、R1はこの環外に少なくとも1つの置換されてもよいエチレン基(ビニル、プロペニル、アクリルオキシ、メタクリルオキシ等)または置換されていてもよいアセチレン基(エチニル、アセチレンカルボニルオキシ等)を含む。
【0020】
11、R11′、R12、R12′、X11、X11′は、各々水素原子または置換基を表すが、置換基としてはR2〜R4の説明で挙げた置換基と同様な基が挙げられる。
【0021】
11、R11′、R12、R12′としては好ましくはアルキル基であり、具体的にはR2〜R4の説明で挙げたアルキル基の例と同様の基が挙げられる。
【0022】
前記一般式(2)において、R20は、水素原子または置換基を表すが、置換基としては一般式(1)のR2〜R4の説明で挙げた置換基と同様な基が挙げられる。R20として好ましくは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基であり、更に好ましくは水素原子またはアルキル基である。
【0023】
21、R21′、R22、R22′、X21、X21′は、各々水素原子または置換基を表すが、置換基としては、一般式(1)のR2〜R4の説明で挙げた置換基と同様な基が挙げられる。
【0024】
21、R21′、R22、R22′として好ましくはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基等であり、具体的には、R2〜R4の説明で挙げたアルキル基、アルケニル基、アルキニル基の例と同様の基が挙げられる。
【0025】
但しR21、R21′、R22、R22′、X21、X21′の少なくとも1つが置換されてもよいエチレン基(ビニル、アリル、メタクリルオキシメチル等)または置換されてもよいアセチレン基(エチニル、プロパルギル、プロパルギルオキシカルボニルオキシメチル等)を含む。
【0026】
以下に一般式(1)及び(2)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0027】
【化3】

Figure 0004075500
【0028】
【化4】
Figure 0004075500
【0029】
【化5】
Figure 0004075500
【0030】
【化6】
Figure 0004075500
【0031】
【化7】
Figure 0004075500
【0032】
本発明の一般式(1)及び(2)で表される化合物は、以下の方法により合成することができる。
【0033】
【化8】
Figure 0004075500
【0034】
上記スキームに従い、フェノール誘導体とアルデヒド誘導体を水、メタノール、エタノール、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド等の溶媒中で、塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸等の触媒を用いて、一般式(1)または(2)で表される化合物を合成することができる。
【0035】
熱現像感光材料が含有する還元剤は、有機銀塩を還元して銀画像を形成するものである。本発明の還元剤と併用することができる還元剤としては、例えば、米国特許3,770,448号、同3,773,512号、同3,593,863号、リサーチ・ディスクロージャー(以下、RDと略記)17029及び29963,特開平11−119372号、特開2002−62616等に記載されており、具体例としては、例えば次のものが挙げられる。
【0036】
【化9】
Figure 0004075500
【0037】
還元剤は、水に分散したり、有機溶媒に溶解して感光層用塗布液や、その隣接層用塗布液に含有させて、これらの層に含有させることができる。有機溶媒は、メタノールやエタノール等のアルコール類やアセトンやメチルエチルケトン等のケトン類、トルエンやキシレン等の芳香族系を任意に選択することができる。
【0038】
還元剤の使用量は、銀1モル当たり1×10-2〜10モルの範囲が適当であり、好ましくは1×10-2〜1.5モルである。
【0039】
本発明で好ましく用いられる、一般式(3)で表されるビスフェノール化合物について説明する。
【0040】
式中、Zは−S−基または−C(R33)(R33′)−基を表わしR33、R33′は、各々水素原子または置換基を表す。R33、R33′の表す置換基としては、一般式(1)のR2〜R4の説明で挙げた置換基と同様な基が挙げられる。R33、R33′として好ましくは水素原子またはアルキル基である。
【0041】
31、R32、R31′、R32′は、各々置換基を表すが、置換基としては一般式(1)のR2〜R4の説明で挙げた置換基と同様な基が挙げられる。
【0042】
31、R32、R31′、R32′として好ましくは、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基等であるが、アルキル基が更に好ましい。
【0043】
アルキル基上の置換基としては、一般式(1)のR2〜R4の説明で挙げた置換基と同様な基が挙げられる。
【0044】
31、R32、R31′、R32′として更に好ましくは、t−ブチル、t−アミル、t−オクチル、1−メチル−シクロヘキシル等の3級アルキル基である。
【0045】
31、X31′は、各々水素原子または置換基を表すが、置換基としては、一般式(1)のR2〜R4の説明で挙げた置換基と同様な基が挙げられる。
【0046】
以下に、一般式(3)で表されるビスフェノール化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0047】
【化10】
Figure 0004075500
【0048】
一般式(3)で表される化合物の添加方法としては、一般式(1)、(2)で表される還元剤の添加方法と、同様な方法で添加することができる。
【0049】
一般式(3)で表される化合物の、一般式(1)または(2)で表される化合物に対する添加量比(一般式(3)で表される化合物/一般式(1)または(2)で表される化合物(モル比))が、0.001〜0.2の範囲であり、好ましくは0.005〜0.1の範囲である。
【0050】
本発明で好ましく用いられるポリハロメタン化合物の具体例としては、下記一般式(4)の化合物が挙げられる。
【0051】
【化11】
Figure 0004075500
【0052】
式中、Qはアリール基又は複素環基を表す。X1、X2及びX3は各々、水素原子、ハロゲン原子、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルホニル基又はアリール基を表すが、少なくとも一つはハロゲン原子である。Yは−C(=O)−、−SO−又は−SO2−を表す。
【0053】
Qで表されるアリール基は、単環又は縮環していてもよく、好ましくは炭素数6〜30の単環又は2環のアリール基であり、より好ましくはフェニル基、ナフチル基であり、更に好ましくはフェニル基である。
【0054】
Qで表される複素環基は、N、O又はS原子の少なくとも一つを含む3〜10員の飽和又は不飽和の複素環基であり、これらは単環であっても、更に他の環と縮合環を形成してもよい。複素環基として好ましくは、縮合環を有してもよい5〜6員の不飽和複素環基であり、より好ましくは縮合環を有してもよい5〜6員の芳香族複素環基である。更に好ましくは窒素原子を含む縮合環を有してもよい5〜6員の芳香族複素環基であり、特に好ましくは窒素原子を1〜4個含む縮合環を有してもよい5〜6員の芳香族複素環基である。
【0055】
このような複素環基における複素環として好ましくは、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアゾール、トリアジン、インドール、インダゾール、プリン、チアジアゾール、オキサジアゾール、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、アクリジン、フェナントロリン、フェナジン、テトラゾール、チアゾール、オキサゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、インドレニン、テトラザインデン等であり、より好ましくはイミダゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアゾール、トリアジン、チアジアゾール、オキサジアゾール、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、テトラゾール、チアゾール、オキサゾール、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾール、テトラザインデンであり、更に好ましくはイミダゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアゾール、トリアジン、チアジアゾール、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、テトラゾール、チアゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾールであり、特に好ましくはピリジン、チアジアゾール、キノリン、ベンゾチアゾールである。
【0056】
Qで表されるアリール基及び複素環基は、−Y−C(X1)(X2)(X3)の他に置換基を有してもよく、該置換基として好ましくは、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルホニルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、スルホニル基、ウレイド基、リン酸アミド基、ハロゲン原子、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、複素環基であり、より好ましくはアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルホニルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、ウレイド基、リン酸アミド基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、複素環基であり、更に好ましくはアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、複素環基であり、特に好ましくはアルキル基、アリール基、ハロゲン原子である。
【0057】
1、X2及びX3として好ましくは、ハロゲン原子、ハロアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホニル基、複素環基であり、より好ましくはハロゲン原子、ハロアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルホニル基であり、更に好ましくはハロゲン原子、トリハロメチル基であり、特に好ましくはハロゲン原子である。ハロゲン原子の中でも好ましくは塩素、臭素、沃素原子であり、更に好ましくは塩素、臭素原子であり、特に好ましくは臭素原子である。
【0058】
Yは−C(=O)−、−SO−、−SO2−を表すが、好ましくは−SO2−である。
【0059】
これらの化合物の具体例を以下に挙げる。
【0060】
【化12】
Figure 0004075500
【0061】
【化13】
Figure 0004075500
【0062】
【化14】
Figure 0004075500
【0063】
【化15】
Figure 0004075500
【0064】
【化16】
Figure 0004075500
【0065】
【化17】
Figure 0004075500
【0066】
【化18】
Figure 0004075500
【0067】
【化19】
Figure 0004075500
【0068】
ポリハロメタン化合物は、感光層及びその隣接層の少なくとも1層中に含有させればよいが、少なくとも感光層に含有させることが好ましい。
【0069】
ポリハロメタン化合物は、メタノールやエタノール等のアルコール類、メチルエチルケトンやアセトン等のケトン類、トルエンやキシレン等の芳香族系やヘキサンやデカン等の非芳香族系等の有機溶媒に溶解して添加してもよいし、水に分散してもよいし、粉末や錠剤にして直接添加してもよい。
【0070】
使用量は、ハロゲン化銀1モル当たり10-6〜1モルの範囲で使用することができる。この範囲より少ないと目的とする画像保存性の向上効果が得難く、一方、この範囲を超えると軟調になったり塗膜が弱くなったりして好ましくない。
【0071】
本発明においては、フタラジン化合物を併用することが好ましい。フタラジン化合物とは、フタラジン、及びフタラジン環に各種置換基を導入して得られる化合物を意味する。本発明において好ましいフタラジン化合物は、フタラジン環に下記置換基を導入した化合物である。
【0072】
置換基:ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基、それぞれ置換基を有してもよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、芳香族基、複素環基等。これらアルキル基、アルケニル基、アルキニル基及びアルコキシ基の炭素数は、それぞれ1〜60が好ましく、1〜40が特に好ましい。炭素数が60を超えるとカブリ抑制、色調、保存性において良い効果が得られなくなる。上記置換基の置換位置としては、フタラジン環の2及び3位を除く1〜8位までの位置に導入することができる。
【0073】
本発明に用いられるフタラジン化合物の具体例を下記に示すが、本発明はこれらに限定されない。
【0074】
f1:フタラジン
f2:6−アミノフタラジン
f3:5−メチルフタラジン
f4:6−クロロフタラジン
f5:6−i−プロピルフタラジン
f6:6−(4,6−ジ−t−アミルフェニル)フタラジン
f7:6−フェニルフタラジン
f8:6−メトキシフタラジン
f9:1,4−ジメチルフタラジン
f10:5,6−ジメトキシフタラジン
f11:6−i−ブチルフタラジン
フタラジン化合物は、メタノールやエタノール等のアルコール類、メチルエチルケトンやアセトン等のケトン類、トルエンやキシレン等の芳香族系やヘキサンやデカン等の非芳香族系等の有機溶媒に溶解して添加してもよいし、水に分散してもよいし、粉末や錠剤にして直接添加してもよい。使用量は、ハロゲン化銀1モル当たり10-6〜1モルの範囲で使用することができる。この範囲より少ないと、画像保存性の向上効果が得難く、この範囲を超えると、軟調になったり、塗膜が弱くなったりして好ましくない。
【0075】
次に、本発明の熱現像感光材料に使用される感光性ハロゲン化銀粒子、分光増感色素、有機銀塩、結合剤、架橋剤、その他の素材等について順次説明する。
【0076】
熱現像感光材料の感光層中に含有する感光性ハロゲン化銀粒子は、シングルジェットもしくはダブルジェット法等の写真技術の分野で公知の任意の方法により、例えばアンモニア法乳剤、中性法、酸性法等の何れかの方法で予め調製し、次いで本発明の他の成分と混合して本発明に用いる組成物中に導入することができる。この場合に、感光性ハロゲン化銀粒子と有機銀塩の接触を充分に行わせるため、例えば感光性ハロゲン化銀粒子を調製する時の保護ポリマーとして、米国特許3,706,564号、同3,706,565号、同3,713,833号、同3,748,143号、英国特許1,362,970号等に記載されたポリビニルアセタール類等のゼラチン以外のポリマーを用いる手段や、英国特許1,354,186号に記載されるような感光性ハロゲン化銀乳剤のゼラチンを酵素分解する手段、又は米国特許4,076,539号に記載されるように、感光性ハロゲン化銀粒子を界面活性剤の存在下で調製することによって保護ポリマーの使用を省略する手段等の各手段を適用することができる。
【0077】
感光性ハロゲン化銀粒子は、画像形成後の白濁を低く抑えるために、又、良好な画質を得るために、粒子サイズの小さいものが好ましい。平均粒径で0.1μm以下、好ましくは0.01〜0.1μm、特に0.02〜0.08μmが好ましい。ハロゲン化銀粒子の形状には特に制限はなく、立方体、八面体の所謂正常晶や正常晶でない球状、棒状、平板状等の粒子を用いることができる。又、ハロゲン化銀組成としても特に制限はなく、塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、臭化銀、沃臭化銀、沃化銀の何れであってもよい。
【0078】
感光性ハロゲン化銀粒子の量は、ハロゲン化銀と有機銀塩の合計質量に対し50質量%以下が適当であり、好ましくは25〜0.1質量%、更に好ましくは15〜0.1質量%の範囲である。感光性ハロゲン化銀粒子として、ハロゲン化銀の形成成分を用いて有機銀塩の一部をハロゲン化銀に変換させてもよく、この工程の反応温度、反応時間、反応圧力等の諸条件は、生産時の消費エネルギーを最小にするため適宜設定することができるが、通常、反応温度は−23〜74℃、その反応時間は0.1秒〜72時間であり、その反応圧力は大気圧に設定されるのが好ましい。
【0079】
上記した各種の方法によって調製される感光性ハロゲン化銀粒子は、例えば含硫黄化合物、金化合物、白金化合物、パラジウム化合物、銀化合物、錫化合物、クロム化合物又はこれらの組合せによって化学増感することができる。この化学増感の方法及び手順については、例えば米国特許4,036,650号、英国特許1,518,850号、特開昭51−22430号、同51−78319号、同51−81124号等に記載されている。
【0080】
感光性ハロゲン化銀粒子は、必要により分光増感色素で増感することができ、分光増感色素として、例えば特開昭63−159841号、同60−140335号、同63−231437号、同63−259651号、同63−304242号、同63−15245号、米国特許4,639,414号、同4,740,455号、同4,741,966号、同4,751,175号、同4,835,096号等に記載された増感色素を使用することができる。
【0081】
本発明に有用な分光増感色素は、例えば、RD17643の23頁IV−A項(1978年12月)、同1831の437頁X項(1978年8月)に記載もしくは引用された文献に記載される。特に、各種スキャナー光源の分光特性に適した分光感度を有する増感色素を有利に選択することができる。例えば特開平9−34078号、同9−54409号、同9−80679号記載の化合物が好ましく用いられる。
【0082】
熱現像感光材料に含有される有機銀塩は還元可能な銀源であり、還元可能な銀イオン源を含有する有機酸、ヘテロ有機酸及び酸ポリマーの銀塩等が用いられる。また、配位子が、4.0〜10.0の銀イオンに対する総安定定数を有する、有機又は無機の銀塩錯体も有用である。有機銀塩の例は、RD17029及び29963に記載されており、有機酸の塩(没食子酸、蓚酸、ベヘン酸、アラキジン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸等の塩)も挙げられている。
【0083】
本発明で好ましく用いられる有機銀塩は脂肪族カルボン酸の銀塩であり、具体的にはベヘン酸、アラキジン酸、ステアリン酸、パルミチン酸等の銀塩である。
【0084】
熱現像感光材料の感光層及びその隣接層、並びにその他の非感光層の高分子結合剤としては、通常、無色の透明ないし半透明の高分子結合剤が用いられる。高分子結合剤としては、ポリビニルブチラール、ポリアクリルアミド、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル誘導体、ポリウレタン、ポリアクリル酸誘導体、ポリメタクリル酸誘導体、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル共重合体等が挙げられる。
【0085】
本発明に使用する結合剤としては、乾燥後の塗膜の平衡含水率の低いものが好ましく、例えば有機溶媒系のセルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート及びポリアセタールを挙げることができる。中でも、ポリアセタールは、ポリ酢酸ビニルを鹸化することにより、ポリビニルアルコールを製造し、このポリビニルアルコールをアルデヒド化合物で反応させて得られるポリマーを意味するが、ブチルアルデヒドでアセタール化をしたポリブチラール、アセトアルデヒドでアセタール化したポリアセタール(狭義でのポリアセタール)が好ましい。本発明に好ましいポリアセタールは、ポリ酢酸ビニルの鹸化度が60〜99.9%であり、アセタール化は1〜100%まで理論的には存在するが、実用的には20〜95%が好ましい。アセタール化度が低いと水酸基が多くなり、写真性能において湿度に弱い特性を示し、アセタール化度が高いと反応温度や時間が過酷になり、コストや生産性が低下する。
【0086】
本発明に係る結合剤として、ポリ酢酸ビニル誘導体、ポリアクリル酸誘導体、ポリメタクリル酸誘導体又はスチレンとブタジエンの共重合体を用いるのが好ましい。
【0087】
ポリ酢酸ビニル誘導体とは、酢酸ビニルまたはその誘導体の単量体単位を有する重合体(共重合体を包含する)を意味し、ポリアクリル酸誘導体とは、アクリル酸、またアクリル酸エステルの単量体単位を有する重合体(共重合体を包含する)を意味し、ポリメタクリル酸誘導体とは、メタアクリル酸又はメタアクリル酸エステルの単量体単位を有する重合体(共重合体を包含する)を意味する。
【0088】
本発明において、感光層及びその隣接層の各層が含む全結合剤の、それぞれ少なくとも70質量%が、ポリ酢酸ビニル誘導体、ポリアクリル酸誘導体、ポリメタクリル酸誘導体、またはスチレンとブタジエンの共重合体であることが好ましい。
【0089】
酢酸ビニル誘導体、またはポリ(メタ)アクリル酸誘導体の共重合成分は、アクリル酸及びメタクリル酸の置換基を有してもよい、炭素数1〜12の直鎖、分岐、又は環状のアルキルエステルが好ましく、共重合比はポリ酢酸ビニル誘導体の場合は0〜50モル%、ポリ(メタ)アクリル酸誘導体の場合は80〜99.9モル%が好ましく、平均重合度は、数平均重合度で100〜3000が好ましく、特に200〜2000が好ましい。
【0090】
水系塗布用結合剤としては、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレンとアクリル酸アルキルエステル、またはメタクリル酸アルキルエステル類の共重合体、アクリル酸アルキルエステル類−メタクリル酸アルキルエステル共重合体を挙げることができる。この水分散系ポリマーは、平均粒子径が1nm〜数μmの範囲の微粒子にして、水系分散媒中に分散されたものが好ましい。水分散系ポリマーは、水系塗布の結合剤として広く使用されている中で、耐水性を向上させることができる点から疎水性であることが特に好ましい。ポリマーの重合度は、10〜1万程度まで自由に選択することができるが、100〜6000が塗布性や合成する際の生産性から好ましい。
【0091】
本発明の熱現像感光材料では、感光層及び隣接層の少なくとも1層中の高分子結合剤が、イソシアナート基、アルコキシシラン基、ビニルスルホン基、またはカルボジイミド基を有する化合物の、少なくとも1種を添加して塗布されることを特徴とする。
【0092】
結合剤は、単独でも熱現像感光材料の各層を造膜することにより、下層や上層との接着を保持し、傷の付き難い膜強度を与えるが、上述した各官能基を有する架橋剤を使用することにより、更に膜接着や膜強度を高めることができる。
【0093】
好ましい架橋剤は、アルコキシシラン基、イソシアナート基、エポキシ基(グリシジル基)、ビニルスルホニル基又はカルボジイミド基を有する架橋剤が好ましい。特に好ましい架橋剤はイソシアナート基を少なくとも2個有する架橋剤、カルボジイミド基を少なくとも2個有するカルボジイミド架橋剤、少なくとも2個のアルコキシ基を有するアルコキシシラン架橋剤、ビニルスルホニル基を少なくとも2個有するビニルスルホニル架橋剤を挙げることができる。好ましい架橋剤の例を下記に示す。
【0094】
H1:ヘキサメチレンジイソシアナート
H2:ヘキサメチレンジイソシアナートの3量体
H3:トリレンジイソシアナート
H4:フェニレンジイソシアナート
H5:キシリレンジイソシアナート
H6:1,3−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン
H7:テトラメチレンキシリレンジイソシアナート
H8:m−i−プロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアナート
H9:フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン
H10:p−メチルフェニルプロピルトリメトキシシラン
H11:ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン
H12:ジエトキシアミノプロピルトリエトキシシラン
H13:1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン
H14:1,2−ビス(ビニルスルホンアミド)エタン
H15:1,3−ビス(ビニルスルホンアミド)−2−ヒドロキシプロパン
H16:1,3−ビス(ビニルスルホニル)−2−プロパノール
【0095】
【化20】
Figure 0004075500
【0096】
本発明に使用するカルボジイミド化合物は、その他下記一般式(CI)で示されるような多官能カルボジイミド化合物が好ましい。
【0097】
一般式(CI)
41−J1−N=C=N−J2−(L)n−(J3−N=C=N−J4−R42) 式中、R41およびR42は各々、アリール基またはアルキル基を表し、J1、J4は各々、2価の連結基を表し、J2およびJ3は各々、アリーレン基またはアルキレン基を表し、Lは(v+1)価のアルキル基、アルケニル基、アリール基または複素環基、もしくはこれらの基が結合基により結合した基を表し、vは1以上の整数を表し、nは0または1を表す。
【0098】
上記の各置換基の詳細は、特願2002−1345の段落番号〔0188〕〜〔0190〕に記載される。本発明に好ましく用いられるカルボジイミド化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
【0099】
【化21】
Figure 0004075500
【0100】
【化22】
Figure 0004075500
【0101】
【化23】
Figure 0004075500
【0102】
【化24】
Figure 0004075500
【0103】
【化25】
Figure 0004075500
【0104】
上記架橋剤は、水、アルコール類、ケトン類、非極性の有機溶媒類に溶解して添加してもよいし、塗布液中に固形のまま添加してもよい。添加量は、架橋する基と当量が好ましいが、10倍まで増量してもよいし、10分の1以下まで減量してもよい。少なすぎると架橋反応が進まないし、多すぎると未反応の架橋剤が写真性を劣化させるので好ましくない。
【0105】
熱現像感光材料は、感光層が支持体の片面だけにある形態及び両面にある形態のいずれでもよい。感光層が支持体の片面だけにある場合には、感光層の反対側に設けられるBC層(裏面層)、場合によってはその保護層等を有する形態が含まれる。感光層の隣接層は、例えば感光層の下側にあるハレーション防止層(AH層)、上側にある保護層等である。
【0106】
熱現像感光材料には、必要により該熱現像感光材料のハレーション防止用のAH層及び/又はハレーション防止用のBC層が設けられ、該AH層及びBC層に用いられる染料としては画像露光光を吸収する染料であればよいが、好ましくは米国特許5,384,237号等に記載される熱消色性染料が用いられる。染料が熱消色性でない場合は、使用量が熱現像感光材料に画像障害を及ぼさない範囲に限定されるが、熱消色性染料であれば必要にして十分な量の染料を添加することができる。
【0107】
熱現像感光材料は保護層を設けることができる。保護層にはマット剤を含有させることが好ましい。マット剤としては有機物及び無機物の何れでもよく、無機物のマット剤としては、例えばスイス特許330,158号に記載のシリカ、スイス特許330,158号に記載のポリスチレンあるいはポリメタアクリレート、米国特許3,079,257号に記載のポリアクリロニトリル、米国特許3,022,169号に記載のポリカーボネート等からなるマット剤を用いることができる。
【0108】
マット剤の形状は、定形、不定形どちらでもよいが、好ましくは定形で、球形が好ましく用いられる。マット剤の大きさは、マット剤の体積を球形に換算した時の直径で表される。マット剤の粒径を球形換算した直径で示す時、本発明に用いるマット剤は、平均粒径が0.5〜10μmであることが好ましく、更に好ましくは1.0〜8.0μmである。また、粒径分布の変動係数は50%以下であることが好ましく、更に好ましくは40%以下であり、特に好ましくは20%以下となるマット剤である。マット剤の添加方法は、予め塗布液中に分散させて塗布する方法でもよいし、塗布液を塗布した後、乾燥が終了する以前にマット剤を噴霧する方法を用いてもよい。
【0109】
熱現像感光材料の支持体としては、紙、合成紙、不織布、金属箔、プラスチックフィルム等の支持体が使用可能であり、又、これらを組み合わせた複合シートを任意に用いることができる。
【0110】
熱現像感光材料の露光方法は任意である。露光方法として例えば、特開平9−304869号、同9−311403号及び特開2000−10230各記載の方法によりレーザーで露光することができる。
【0111】
熱現像感光材料を現像する装置は公知のものを使用することができる。例えば、特開平11−65067号、同11−72897号及び同11−84619号記載の装置を使用することができる。
【0112】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明の実施の態様はこれらにより限定されない。尚、特に断りない限り、実施例中の「%」は「質量%」を示す。
【0113】
実施例1
〈下引済み支持体の作製〉
厚さ175μmのポリエチレンテレフタレート(PET)支持体の両面に12W/m2・分のコロナ放電処理を施し、一方の面に下記下引塗布液a−1を乾燥膜厚0.6μmになるように塗設し乾燥させて下引層A−1を設け、又、反対側の面に下記下引塗布液b−1を乾燥膜厚0.6μmになるように塗設し乾燥させて下引層B−1を設けた。
【0114】
(下引塗布液a−1)
ブチルアクリレート/t−ブチルアクリレート/スチレン/2−ヒドロキシエチルアクリレート(30/20/25/25%)の共重合体ラテックス液(固形分30%)を15倍に希釈した液。
【0115】
(下引塗布液b−1)
ブチルアクリレート/スチレン/グリシジルアクリレート(40/20/40質量%)の共重合体ラテックス液(固形分30%)を15倍に希釈した液。
【0116】
引き続き、下引層A−1および下引層B−1の上表面に、12W/m2・分のコロナ放電を施し、下引層A−1の上には下記下引上層塗布液a−2を塗布・乾燥して下引層A−2を設け、下引層B−1の上には下記下引上層塗布液b−2を塗布・乾燥して、帯電防止機能を持つ下引上層B−2を設けた。各素材の数値はいずれも1m2当たりの付量を示す。
【0117】
(下引上層塗布液a−2)
スチレン/ブタジエン(1/2質量比)共重合体 0.4g
シリカ粒子(平均粒径3μm) 0.05g
(下引上層塗布液b−2)
スチレンとブタジエンの1:2(質量比)共重合体 0.4g
酸化錫微粒子(平均粒径16nm) 0.023g
〈感光層塗布液の作製〉
〈ハロゲン化銀粒子乳剤Aの調製〉
水900ml中にイナートゼラチン7.5g及び臭化カリウム10mgを溶解して温度28℃、pHを3.0に合わせた後、硝酸銀74gを含む水溶液370mlと(98/2)のモル比の臭化カリウムと沃化カリウムを、硝酸銀に対して等モル含む水溶液370mlを、pAg7.7に保ちながらコントロールドダブルジェット法で10分間かけて添加した。硝酸銀の添加と同期してヘキサクロロイリジウムのナトリウム塩を、10-6モル/銀1モル添加した。その後、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン(安定剤)0.3gを添加し、水酸化ナトリウムでpHを5に調整して、平均粒子サイズ0.036μm、投影直径面積の変動係数8%、〔100〕面比率87%の立方体沃臭化銀粒子を得た。この乳剤にゼラチン凝集剤を用いて凝集沈降させ、脱塩処理後、水を加えて160mlに仕上げた。
【0118】
(水分散有機銀塩の調製)
3980mlの純水にベヘン酸111.4g、アラキジン酸83.8g、ステアリン酸54.9gを80℃で溶解した。次に高速で攪拌しながら1.5モル/Lの水酸化ナトリウム水溶液540.2mlを添加し、濃硝酸6.9mlを加えた後、55℃に冷却して有機酸ナトリウム溶液を得た。この有機酸ナトリウム溶液の温度を55℃に保ったまま、前記ハロゲン化銀粒子乳剤A(銀0.038モルを含む)と純水420mlを添加し5分間攪拌した。次に1モル/Lの硝酸銀溶液760.6mlを2分間かけて添加し、更に20分攪拌し、濾過により水溶性塩類を除去した。その後、濾液の電導度が2μS/cmになるまで脱イオン水による水洗、濾過を繰り返し、最後に遠心脱水後、乾燥した。
【0119】
〈感光層側の塗布〉
前記下引層を施した支持体のA−2層上に以下の各層を順次形成し、熱現像感光材料試料を作製した。尚、乾燥は各々、45℃で1分間行った。又、各塗布組成中の素材量は何れも1m2当たりの付量である。
【0120】
(AH層塗布組成)
結合剤:表1記載 0.8g
C1(染料) 1.2×10-5モル
(感光層塗布組成)
感光層形成のため以下の組成物の塗布液を調製し、以下の付量(1m2当たり)になるように塗布・乾燥した。銀量として1.36g/m2になる量の前記有機銀塩の調製液をポリマー結合剤と混合した。
【0121】
結合剤:表1記載 5.0g
A1(分光増感色素) 2×10-5モル
ピリジニウムヒドロブロミドペルブロミド(カブリ防止剤) 0.3mg
イソチアゾロン(カブリ防止剤) 1.2mg
還元剤(表1記載) 3.3ミリモル
6−i−プロピルフタラジン 2×10-4モル
(表面保護層)
下記組成の塗布液を、以下の付量(1m2当たり)になるように感光層上に塗布・乾燥して表面保護層を形成した。
【0122】
セルロースアセテートブチレート 2.0g
4−メチルフタル酸 0.7g
テトラクロロフタル酸 0.2g
テトラクロロフタル酸無水物 0.5g
シリカマット剤(平均粒径5μm) 0.5g
尚、結合剤は、ポリアセタールとスチレンとブタジエンの共重合体の2種を使用し、ポリアセタールの場合は有機溶媒としてメチルエチルケトン(MEK)を使用し、スチレン−ブタジエン共重合体の場合は溶媒としてi−プロパノール及びエタノール各1%を含む水を使用し、これに添加剤を添加した後分散し塗布した。ポリアセタールは、重合度500のポリ酢酸ビニルを98%鹸化後、残存水酸基の86%をブチラール化して使用し、これをPVB−1と称す。スチレン−ブタジエン共重合体は、スチレン/ブタジエン(1/2質量比)組成のものを常法で乳化共重合させた(「SB−1」と記す)。
【0123】
〈BC層側の塗布〉
バック面側には以下の付量(1m2当たり)となるように調製したBC層及びその保護層用の各塗布液をB−2層上に順次塗布・乾燥してBC層及び保護層を形成した。
【0124】
(BC層組成)
PVB−1(結合剤) 1.8g
C1(染料) 1.2×10-5モル
(BC保護層塗布液)
セルロースアセテートブチレート 1.1g
マット剤(ポリメチルメタクリレート:平均粒子径5μm) 0.12g
【0125】
【化26】
Figure 0004075500
【0126】
このようにして熱現像感光材料試料101〜106を作製した。
《写真性能の評価》
上記の各熱現像感光材料試料を3部用意し、一部を25℃・RH(相対湿度)48%の雰囲気下に3日間保存した後、810nmの半導体レーザー露光用の感光計で露光し、露光後120℃で8秒間加熱して得られた試料を即試料(処理を「即処理」と記す)とした。即試料の即性能である感度及びカブリを濃度計により測定した。感度はカブリ濃度より0.3高い濃度を与える露光量の比の逆数で評価し、試料101の感度を100とする相対値で表した。
【0127】
もう一方の試料は、上記試料と同様にレーザー露光用感光計で露光し、現像後の試料を10,000ルクスのシャーカステン上に10時間放置した後、画像保存性の一つの耐光性の指標として最高濃度の低下(Δmax)を測定し、同時に色調を観察した。Δmaxは、即試料と耐光性試験試料の最高濃度を濃度計により測定し、その低下値で表した。又、色調については、下記評価基準に基づき10段階評価した。
【0128】
10:全く問題ない色調
7:実技上問題のない色調
5:僅かに黄色味を帯びているが問題ない色調
3:不快な色調であり、問題となる可能性がある色調
1:明らかに顕著な変化が認められ実技上問題となる色調
3つ目の試料も、1つ目の試料と同様にレーザー露光用感光計で露光し、現像後、55℃・RH20%の暗室に3日間保存した後のカブリ(画像保存性の1つの耐熱性)を測定した。画像保存性の1つである耐熱性の指標として、前記即試料と耐熱試験を行った試料のカブリの増加(Δカブリ)を用いた。
【0129】
尚、上記試料のレーザー露光及び現像処理は25±1℃・RH48±1%に調温、調湿した部屋で行った。カブリの増加値や最高濃度の低下値の少ない程、又、色調の変化の少ない程、画像保存性が良いことを示す。結果を併せて表1に示す。
【0130】
【表1】
Figure 0004075500
【0131】
表1から、本発明の還元剤を使用した試料は、熱現像時の写真性能(感度及びカブリ)が良好であり、画像保存性の1つの耐光性(最高濃度の低下と色調変化の防止)と、もう1つの画像保存性の耐熱性(カブリの増加防止)に優れていることが判る。
【0132】
実施例2
実施例1と同様に試料201〜206を作製し性能を評価したが、ここでは一般式(3)のビスフェノール化合物をAH層、感光層及び保護層のそれぞれに以下の量を添加し、実施例1と同様に即処理の写真性能及び画像保存性を試験した。
【0133】
一般式(3)の化合物:AH層に1×10-5モル/m2添加
一般式(3)の化合物:感光層に2×10-5モル/m2添加
一般式(3)の化合物:保護層に1×10-5モル/m2添加
ここで、相対感度は、試料201の即性能の感度を100とする相対値で表した。結果を表2に示す。
【0134】
【表2】
Figure 0004075500
【0135】
表2から、本発明の還元剤と一般式(3)のビスフェノール化合物を併用した試料は、即処理の写真性能(感度及びカブリ)が良好であり、画像保存性の1つの耐光性(最高濃度の低下と色調変化の防止)と、もう1つの画像保存性の耐熱性(カブリの増加防止)に優れていることが判る。
【0136】
実施例3
実施例1と同様に試料301〜306を作製し性能を評価したが、ここでは一般式(4)のポリハロメタン化合物をAH層、感光層及び保護層のそれぞれに以下の量を添加し、実施例1と同様に即処理の写真性能及び画像保存性を試験した。
【0137】
一般式(4)の化合物:AH層に1×10-4モル/m2添加
一般式(4)の化合物:感光層に2×10-4モル/m2添加
一般式(4)の化合物:保護層に1×10-4モル/m2添加
ここで、相対感度は、試料301の即性能の感度を100とする相対値で表した。結果を表3に示す。
【0138】
【表3】
Figure 0004075500
【0139】
表3から、本発明の還元剤と一般式(3)の化合物、及びポリハロメタン化合物を併用した試料は、即処理の写真性能(感度及びカブリ)が良好であり、画像保存性の1つの耐光性(最高濃度の低下と色調変化の防止)と、もう1つの画像保存性の耐熱性(カブリの増加防止)に優れていることが判る。
【0140】
実施例4
実施例1と同様に試料401〜406を作製したが、この実施例では架橋剤をAH層、感光層、保護層及びBC層に添加した。感光層中には2.8×10-4モル/m2、保護層には0.8×10-4モル/m2、AH層には0.9×10-4モル/m2、BC層には2.8×10-4モル/m2添加した。また、同一試料中では同一の架橋剤を使用した。写真性能及び画像保存性は実施例1と同様に評価した。相対感度は、試料401の感度を100とする相対値で表した。結果を表4に示す。
【0141】
【表4】
Figure 0004075500
【0142】
表4から、本発明の還元剤、一般式(3)の化合物、ポリハロメタン化合物および架橋剤を併用した試料は、即処理の写真性能(感度及びカブリ)が良好であり、画像保存性の1つの耐光性(最高濃度の低下と色調変化の防止)と、もう1つの画像保存性の耐熱性(カブリの増加防止)に優れていることが判る。
【0143】
【発明の効果】
本発明により、高感度、低カブリで、熱現像後の画像保存性に優れた熱現像感光材料を提供することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a photothermographic material for forming an image by heat development, and more particularly to a photothermographic material having high sensitivity, low fog and excellent image storability after development.
[0002]
[Prior art]
In recent years, there has been a strong demand for photothermographic materials that do not generate waste liquid from wet processing in terms of environmental protection and workability in the fields of medicine and printing. In particular, high-resolution and clear black images can be formed by thermal development. Technology for photothermographic materials that can be used for photographic technology has been commercialized and rapidly spread. Since these photothermographic materials are usually developed at a temperature of 80 ° C. or higher, they are distinguished from conventional photosensitive materials that are liquid-developed in the range of 25 to 45 ° C. and are called photothermographic materials.
[0003]
Conventionally, this type of photothermographic material has a high sensitivity silver halide grains spectrally sensitized with a dye, a photosensitive layer containing an organic silver salt and a reducing agent, and the light irradiated to the photosensitive layer is not absorbed. And an anti-irradiation layer (AI layer) or a backing layer (BC layer) provided on the opposite side of the support to prevent diffuse reflection at the interface, intermediate layer, adhesive layer, etc. of the support, A protective layer is provided on the photosensitive layer and the BC layer to prevent scratches during handling.
[0004]
In general, a photothermographic material is easy to process because an image is formed only by heat development after exposure, but since there is no fixing step, it is important to improve the storage stability of the image after development. Yes. In order to improve the image storability after development, it is preferable to develop the image at a high temperature so that an image appears. However, if the development temperature is too high, fogging is likely to occur and sensitivity is lowered. Therefore, development is generally performed at a temperature around 120 ± 10 ° C.
[0005]
The use of mercapto compounds for lowering fog is disclosed in, for example, JP-A-63-301037, JP-A-5-341432, JP-A-5-509182, and JP-A-2000-19681. However, any of these mercapto compounds has little effect of suppressing fogging, it is difficult to obtain high sensitivity, and there is a limit to improving the storage stability.
[0006]
Polyhalomethane compounds have been proposed as fog inhibitors for photothermographic materials because they can release halogen radicals by light or thermal excitation to reduce fog. For example, U.S. Pat. Nos. 3,874,946, 4,452,885, 4,546,075, 4,756,999, 5,340,712, JP 54-165, JP-A-50-137126, JP-A-7-2781, JP-A-9-265150, JP-B-2-32614 and the like can be mentioned.
[0007]
Various chemical structures have been devised for the group bonded to the polyhalomethane group in order to increase the halogen releasing effect, but it is still difficult to say that sufficient performance has been obtained. This is because when the halogen radical release ability is high, the sensitivity is often lowered, and when the halogen radical release ability is small, it is difficult to suppress fogging and it is difficult to improve image storage stability. is there.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a photothermographic material having high sensitivity, low fog and excellent image storability after heat development.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The said subject is achieved by the following structures.
[0010]
1. Photothermographic photosensitive material comprising a photosensitive layer containing photosensitive silver halide grains, organic silver salt, a reducing agent and a polymer binder on a support, and an adjacent layer containing a polymer binder adjacent to the photosensitive layer. 2. A photothermographic material, wherein the reducing agent is a compound represented by the general formula (1) or (2).
[0011]
2. 2. The photothermographic material according to item 1, wherein at least one of the photosensitive layer and the adjacent layer contains the compound represented by the general formula (3).
[0012]
3. 3. The photothermographic material according to claim 1, wherein at least one of the photosensitive layer and the adjacent layer contains a polyhalomethane compound.
[0013]
4). The polymer binder in at least one of the photosensitive layer and the adjacent layer contains a polyvinyl acetate derivative, a polyacrylic acid derivative, a polymethacrylic acid derivative, or a copolymer of styrene and butadiene. The photothermographic material according to any one of items 1 to 3.
[0014]
5. The polymer binder in at least one of the photosensitive layer and the adjacent layer is coated by adding at least one compound having an isocyanate group, an alkoxysilane group, a vinylsulfone group, or a carbodiimide group. 5. The photothermographic material according to any one of 1 to 4 above.
[0015]
The present invention solves the above-mentioned problems by the constitution of the above item 1. However, by using a polyhalomethane compound in combination, the image storability after heat development can be further improved, and heat development photosensitivity can be achieved. By adding and applying at least one of compounds having an isocyanate group, an alkoxysilane group, a vinylsulfone group, or a carbodiimide group to a specific polymer binder contained in the photosensitive layer of the material or an adjacent layer thereof, It has been found that the image storage stability can be further improved, and the present invention has been made. Here, the image storability after heat development refers to heat resistance (prevention of fog increase) and light resistance (prevention of reduction in maximum density and change in silver color tone) after heat development.
[0016]
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
The reducing agent represented by general formula (1) or general formula (2) according to the present invention will be described.
[0017]
In the general formula (1), R 1 Represents the general formula (A), R 2 ~ R Four Represents a hydrogen atom or a substituent. R 2 ~ R Four As the substituent represented by, for example, an alkyl group (a group such as methyl, ethyl, propyl, isopropyl, cyclopropyl, butyl, isobutyl, sec-butyl, t-butyl, cyclohexyl, 1-methyl-cyclohexyl), alkenyl Groups (groups such as vinyl, propenyl, butenyl, pentenyl, isohexenyl, cyclohexenyl, butenylidene, isopentylidene, etc.), alkynyl groups (groups such as ethynyl, propynylidene), aryl groups (groups such as phenyl, naphthyl, etc.) , Heterocyclic groups (furyl, thienyl, pyridyl, tetrahydrofuranyl, etc. groups), halogen, hydroxyl, alkoxy, aryloxy, acyloxy, sulfonyloxy, nitro, amino, acylamino, sulfonylamino, sulfonyl, carboxy, alcohol Aryloxycarbonyl, aryloxycarbonyl, carbamoyl, sulfamoyl, cyano, each group sulfo and the like.
[0018]
C in the general formula (A) is R 2 ~ R Four R does not form a ring with any of 1 Includes at least one optionally substituted ethylene group (2,6-dimethyl-5-heptenyl, 1,5-dimethyl-4-hexenyl, etc.) or an optionally substituted acetylene group (1-propynyl, etc.).
[0019]
C in the general formula (A) is R 2 ~ R Four When forming a ring (phenyl, naphthyl, furyl, thienyl, pyridyl, cyclohexyl, cyclohexenyl, etc.) with any of 1 Includes at least one optionally substituted ethylene group (vinyl, propenyl, acryloxy, methacryloxy, etc.) or an optionally substituted acetylene group (ethynyl, acetylenecarbonyloxy, etc.) outside the ring.
[0020]
R 11 , R 11 ', R 12 , R 12 ', X 11 , X 11 Each represents a hydrogen atom or a substituent, and examples of the substituent include R 2 ~ R Four And the same groups as the substituents mentioned in the description of.
[0021]
R 11 , R 11 ', R 12 , R 12 'Is preferably an alkyl group, specifically, R 2 ~ R Four And the same groups as the examples of the alkyl group mentioned in the description.
[0022]
In the general formula (2), R 20 Represents a hydrogen atom or a substituent, and the substituent is R in the general formula (1). 2 ~ R Four And the same groups as the substituents mentioned in the description of. R 20 Are preferably a hydrogen atom, an alkyl group, an alkenyl group, or an alkynyl group, and more preferably a hydrogen atom or an alkyl group.
[0023]
R twenty one , R twenty one ', R twenty two , R twenty two ', X twenty one , X twenty one Each represents a hydrogen atom or a substituent, and examples of the substituent include R in the general formula (1). 2 ~ R Four And the same groups as the substituents mentioned in the description of.
[0024]
R twenty one , R twenty one ', R twenty two , R twenty two 'Is preferably an alkyl group, an alkenyl group, an alkynyl group, etc., specifically, R 2 ~ R Four And the same groups as the examples of the alkyl group, alkenyl group, and alkynyl group mentioned in the description.
[0025]
However, R twenty one , R twenty one ', R twenty two , R twenty two ', X twenty one , X twenty one At least one of ′ includes an optionally substituted ethylene group (vinyl, allyl, methacryloxymethyl, etc.) or an optionally substituted acetylene group (ethynyl, propargyl, propargyloxycarbonyloxymethyl, etc.).
[0026]
Specific examples of the compounds represented by the general formulas (1) and (2) are shown below, but the present invention is not limited thereto.
[0027]
[Chemical 3]
Figure 0004075500
[0028]
[Formula 4]
Figure 0004075500
[0029]
[Chemical formula 5]
Figure 0004075500
[0030]
[Chemical 6]
Figure 0004075500
[0031]
[Chemical 7]
Figure 0004075500
[0032]
The compounds represented by the general formulas (1) and (2) of the present invention can be synthesized by the following method.
[0033]
[Chemical 8]
Figure 0004075500
[0034]
In accordance with the above scheme, a phenol derivative and an aldehyde derivative are reacted with a catalyst such as hydrochloric acid, sulfuric acid, p-toluenesulfonic acid in a solvent such as water, methanol, ethanol, acetonitrile, tetrahydrofuran, ethyl acetate, toluene, and N, N-dimethylformamide. The compound represented by the general formula (1) or (2) can be synthesized.
[0035]
The reducing agent contained in the photothermographic material is for reducing the organic silver salt to form a silver image. Examples of the reducing agent that can be used in combination with the reducing agent of the present invention include US Pat. Nos. 3,770,448, 3,773,512, 3,593,863, Research Disclosure (hereinafter referred to as RD). Abbreviations) 17029 and 29963, JP-A-11-119372, JP-A-2002-62616, and the like. Specific examples include the following.
[0036]
[Chemical 9]
Figure 0004075500
[0037]
The reducing agent can be dispersed in water or dissolved in an organic solvent and contained in the photosensitive layer coating solution or the coating solution for the adjacent layer to be contained in these layers. As the organic solvent, alcohols such as methanol and ethanol, ketones such as acetone and methyl ethyl ketone, and aromatic systems such as toluene and xylene can be arbitrarily selected.
[0038]
The amount of reducing agent used is 1 x 10 per mole of silver. -2 A range of -10 mol is suitable, preferably 1 x 10 -2 ~ 1.5 mol.
[0039]
The bisphenol compound represented by the general formula (3) that is preferably used in the present invention will be described.
[0040]
In the formula, Z represents an —S— group or —C (R 33 ) (R 33 ′) — Represents the group R 33 , R 33 Each represents a hydrogen atom or a substituent. R 33 , R 33 As the substituent represented by ′, R in the general formula (1) 2 ~ R Four And the same groups as the substituents mentioned in the description of. R 33 , R 33 'Is preferably a hydrogen atom or an alkyl group.
[0041]
R 31 , R 32 , R 31 ', R 32 Each represents a substituent, and examples of the substituent include R in the general formula (1). 2 ~ R Four And the same groups as the substituents mentioned in the description of.
[0042]
R 31 , R 32 , R 31 ', R 32 'Is preferably an alkyl group, an alkenyl group, an alkynyl group, an aryl group, a heterocyclic group or the like, and more preferably an alkyl group.
[0043]
Examples of the substituent on the alkyl group include R in the general formula (1). 2 ~ R Four And the same groups as the substituents mentioned in the description of.
[0044]
R 31 , R 32 , R 31 ', R 32 'Is more preferably a tertiary alkyl group such as t-butyl, t-amyl, t-octyl, 1-methyl-cyclohexyl and the like.
[0045]
X 31 , X 31 Each represents a hydrogen atom or a substituent, and examples of the substituent include R in the general formula (1). 2 ~ R Four And the same groups as the substituents mentioned in the description of.
[0046]
Specific examples of the bisphenol compound represented by the general formula (3) are shown below, but the present invention is not limited thereto.
[0047]
[Chemical Formula 10]
Figure 0004075500
[0048]
As a method for adding the compound represented by the general formula (3), the compound can be added by the same method as that for the reducing agent represented by the general formulas (1) and (2).
[0049]
Addition ratio of the compound represented by the general formula (3) to the compound represented by the general formula (1) or (2) (compound represented by the general formula (3) / general formula (1) or (2 ) Is a range of 0.001 to 0.2, preferably 0.005 to 0.1.
[0050]
Specific examples of the polyhalomethane compound preferably used in the present invention include compounds represented by the following general formula (4).
[0051]
Embedded image
Figure 0004075500
[0052]
In the formula, Q represents an aryl group or a heterocyclic group. X 1 , X 2 And X Three Each represents a hydrogen atom, a halogen atom, an acyl group, an alkoxycarbonyl group, an aryloxycarbonyl group, a sulfonyl group or an aryl group, at least one of which is a halogen atom. Y is -C (= O)-, -SO- or -SO. 2 -Represents.
[0053]
The aryl group represented by Q may be monocyclic or condensed, preferably a monocyclic or bicyclic aryl group having 6 to 30 carbon atoms, more preferably a phenyl group or a naphthyl group, More preferred is a phenyl group.
[0054]
The heterocyclic group represented by Q is a 3- to 10-membered saturated or unsaturated heterocyclic group containing at least one of N, O or S atoms, and these may be monocyclic or other A ring and a condensed ring may be formed. The heterocyclic group is preferably a 5- to 6-membered unsaturated heterocyclic group which may have a condensed ring, more preferably a 5- to 6-membered aromatic heterocyclic group which may have a condensed ring. is there. More preferably, it is a 5- to 6-membered aromatic heterocyclic group which may have a condensed ring containing a nitrogen atom, and particularly preferably 5 to 6 which may have a condensed ring containing 1 to 4 nitrogen atoms. It is a member aromatic heterocyclic group.
[0055]
The heterocyclic ring in such a heterocyclic group is preferably imidazole, pyrazole, pyridine, pyrimidine, pyrazine, pyridazine, triazole, triazine, indole, indazole, purine, thiadiazole, oxadiazole, quinoline, phthalazine, naphthyridine, quinoxaline, quinazoline Cinnoline, pteridine, acridine, phenanthroline, phenazine, tetrazole, thiazole, oxazole, benzimidazole, benzoxazole, benzothiazole, indolenine, tetrazaindene, etc., more preferably imidazole, pyridine, pyrimidine, pyrazine, pyridazine, triazole , Triazine, thiadiazole, oxadiazole, quinoline, phthalazine, naphthyridine, quinoxaline, quina Phosphorus, cinnoline, tetrazole, thiazole, oxazole, benzimidazole, benzoxazole, benzothiazole, tetrazaindene, more preferably imidazole, pyridine, pyrimidine, pyrazine, pyridazine, triazole, triazine, thiadiazole, quinoline, phthalazine, naphthyridine, Quinoxaline, quinazoline, cinnoline, tetrazole, thiazole, benzimidazole, and benzothiazole are preferable, and pyridine, thiadiazole, quinoline, and benzothiazole are particularly preferable.
[0056]
The aryl group and heterocyclic group represented by Q are each represented by —Y—C (X 1 ) (X 2 ) (X Three ) May have a substituent, and the substituent is preferably an alkyl group, alkenyl group, aryl group, alkoxy group, aryloxy group, acyloxy group, acyl group, alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group. , Acyloxy group, acylamino group, alkoxycarbonylamino group, aryloxycarbonylamino group, sulfonylamino group, sulfamoyl group, carbamoyl group, sulfonyl group, ureido group, phosphoric acid amide group, halogen atom, cyano group, sulfo group, carboxyl group Nitro group and heterocyclic group, more preferably alkyl group, aryl group, alkoxy group, aryloxy group, acyl group, acylamino group, alkoxycarbonylamino group, aryloxycarbonylamino group, sulfonylamino group, sulfamoyl Carbamoyl group, ureido group, phosphoric acid amide group, halogen atom, cyano group, nitro group, heterocyclic group, more preferably alkyl group, aryl group, alkoxy group, aryloxy group, acyl group, acylamino group, sulfonyl group An amino group, a sulfamoyl group, a carbamoyl group, a halogen atom, a cyano group, a nitro group, and a heterocyclic group are preferable, and an alkyl group, an aryl group, and a halogen atom are particularly preferable.
[0057]
X 1 , X 2 And X Three Are preferably a halogen atom, a haloalkyl group, an acyl group, an alkoxycarbonyl group, an aryloxycarbonyl group, a carbamoyl group, a sulfamoyl group, a sulfonyl group, and a heterocyclic group, and more preferably a halogen atom, a haloalkyl group, an acyl group, an alkoxy group A carbonyl group, an aryloxycarbonyl group, and a sulfonyl group, more preferably a halogen atom and a trihalomethyl group, and particularly preferably a halogen atom. Among the halogen atoms, preferred are chlorine, bromine and iodine atoms, more preferred are chlorine and bromine atoms, and particularly preferred is a bromine atom.
[0058]
Y is -C (= O)-, -SO-, -SO. 2 -, Preferably -SO 2 -.
[0059]
Specific examples of these compounds are listed below.
[0060]
Embedded image
Figure 0004075500
[0061]
Embedded image
Figure 0004075500
[0062]
Embedded image
Figure 0004075500
[0063]
Embedded image
Figure 0004075500
[0064]
Embedded image
Figure 0004075500
[0065]
Embedded image
Figure 0004075500
[0066]
Embedded image
Figure 0004075500
[0067]
Embedded image
Figure 0004075500
[0068]
The polyhalomethane compound may be contained in at least one of the photosensitive layer and its adjacent layer, but is preferably contained in at least the photosensitive layer.
[0069]
Polyhalomethane compounds may be added by dissolving in organic solvents such as alcohols such as methanol and ethanol, ketones such as methyl ethyl ketone and acetone, aromatics such as toluene and xylene, and non-aromatics such as hexane and decane. It may be dispersed in water, or added directly as a powder or tablet.
[0070]
The amount used is 10 per mole of silver halide. -6 It can be used in the range of ˜1 mol. If it is less than this range, it is difficult to obtain the intended effect of improving the image storability. On the other hand, if it exceeds this range, the film becomes soft and the coating film becomes weak.
[0071]
In the present invention, it is preferable to use a phthalazine compound in combination. The phthalazine compound means phthalazine and a compound obtained by introducing various substituents into the phthalazine ring. Preferred phthalazine compounds in the present invention are compounds in which the following substituents are introduced into the phthalazine ring.
[0072]
Substituent: halogen atom, cyano group, hydroxyl group, alkyl group, alkenyl group, alkynyl group, alkoxy group, aromatic group, heterocyclic group, etc., each of which may have a substituent. 1-60 are preferable and, as for carbon number of these alkyl groups, alkenyl groups, alkynyl groups, and alkoxy groups, respectively, 1-40 are especially preferable. When the carbon number exceeds 60, good effects in terms of fog suppression, color tone, and storage stability cannot be obtained. As the substitution positions of the above-mentioned substituents, they can be introduced at positions 1 to 8 excluding the 2 and 3 positions of the phthalazine ring.
[0073]
Although the specific example of the phthalazine compound used for this invention is shown below, this invention is not limited to these.
[0074]
f1: Phthalazine
f2: 6-aminophthalazine
f3: 5-methylphthalazine
f4: 6-chlorophthalazine
f5: 6-i-propylphthalazine
f6: 6- (4,6-di-t-amylphenyl) phthalazine
f7: 6-phenylphthalazine
f8: 6-methoxyphthalazine
f9: 1,4-dimethylphthalazine
f10: 5,6-dimethoxyphthalazine
f11: 6-i-butylphthalazine
Phthalazine compounds may be dissolved in organic solvents such as alcohols such as methanol and ethanol, ketones such as methyl ethyl ketone and acetone, aromatic solvents such as toluene and xylene, and non-aromatics such as hexane and decane. It may be dispersed in water, or added directly as a powder or tablet. The amount used is 10 per mole of silver halide. -6 It can be used in the range of ˜1 mol. If it is less than this range, it is difficult to obtain the effect of improving the image storability, and if it exceeds this range, the film becomes soft and the coating film becomes weak.
[0075]
Next, photosensitive silver halide grains, spectral sensitizing dyes, organic silver salts, binders, crosslinking agents, and other materials used in the photothermographic material of the invention will be described in order.
[0076]
The photosensitive silver halide grains contained in the photosensitive layer of the photothermographic material can be obtained by any method known in the field of photographic technology such as a single jet or double jet method, for example, an ammonia method emulsion, a neutral method, an acidic method. Or the like, and then mixed with the other components of the present invention and introduced into the composition used in the present invention. In this case, in order to sufficiently contact the photosensitive silver halide grains and the organic silver salt, for example, as a protective polymer when preparing the photosensitive silver halide grains, U.S. Pat. Nos. 3,706,564 and 3 , 706,565, 3,713,833, 3,748,143, British Patent No. 1,362,970, etc. Means for enzymatic degradation of light sensitive silver halide emulsion gelatin as described in US Pat. No. 1,354,186, or light sensitive silver halide grains as described in US Pat. No. 4,076,539. By preparing in the presence of a surfactant, each means such as a means for omitting the use of the protective polymer can be applied.
[0077]
The photosensitive silver halide grains preferably have a small grain size in order to keep the white turbidity after image formation low and to obtain good image quality. The average particle size is 0.1 μm or less, preferably 0.01 to 0.1 μm, particularly preferably 0.02 to 0.08 μm. The shape of the silver halide grains is not particularly limited, and cubic, octahedral, so-called normal crystals or non-normal crystals such as spherical, rod-like, and tabular grains can be used. The silver halide composition is not particularly limited, and may be any of silver chloride, silver chlorobromide, silver chloroiodobromide, silver bromide, silver iodobromide, and silver iodide.
[0078]
The amount of the photosensitive silver halide grains is suitably 50% by mass or less, preferably 25 to 0.1% by mass, more preferably 15 to 0.1% by mass, based on the total mass of the silver halide and the organic silver salt. % Range. As the photosensitive silver halide grains, a part of the organic silver salt may be converted into silver halide using a silver halide forming component, and various conditions such as reaction temperature, reaction time, reaction pressure, etc. in this step are as follows. The reaction temperature is usually −23 to 74 ° C., the reaction time is 0.1 second to 72 hours, and the reaction pressure is atmospheric pressure. Is preferably set.
[0079]
The photosensitive silver halide grains prepared by the various methods described above can be chemically sensitized by, for example, a sulfur-containing compound, a gold compound, a platinum compound, a palladium compound, a silver compound, a tin compound, a chromium compound, or a combination thereof. it can. Regarding the method and procedure of this chemical sensitization, for example, U.S. Pat. No. 4,036,650, British Patent 1,518,850, JP-A-51-22430, 51-78319, 51-81124, etc. It is described in.
[0080]
The photosensitive silver halide grains can be sensitized with a spectral sensitizing dye, if necessary. Examples of spectral sensitizing dyes include JP-A-63-159841, JP-A-60-140335, JP-A-63-231437, 63-259651, 63-304242, 63-15245, U.S. Pat.Nos. 4,639,414, 4,740,455, 4,741,966, 4,751,175, Sensitizing dyes described in U.S. Pat. No. 4,835,096 can be used.
[0081]
Spectral sensitizing dyes useful in the present invention are described, for example, in the literature described or cited in RD 17643, page 23, section IV-A (December 1978) and 1831, section 437, Section X (August 1978). Is done. In particular, a sensitizing dye having a spectral sensitivity suitable for the spectral characteristics of various scanner light sources can be advantageously selected. For example, compounds described in JP-A Nos. 9-34078, 9-54409, and 9-80679 are preferably used.
[0082]
The organic silver salt contained in the photothermographic material is a reducible silver source, and organic acids, heteroorganic acids, and acid polymer silver salts containing a reducible silver ion source are used. Also useful are organic or inorganic silver salt complexes in which the ligand has a total stability constant for silver ions of 4.0-10.0. Examples of organic silver salts are described in RD17029 and 29963, and also include salts of organic acids (salts such as gallic acid, succinic acid, behenic acid, arachidic acid, stearic acid, palmitic acid, lauric acid).
[0083]
The organic silver salt preferably used in the present invention is a silver salt of an aliphatic carboxylic acid, and specifically, silver salts such as behenic acid, arachidic acid, stearic acid, and palmitic acid.
[0084]
As the polymer binder for the photosensitive layer of the photothermographic material and its adjacent layers, and other non-photosensitive layers, a colorless transparent or translucent polymer binder is usually used. Polymeric binders include polyvinyl butyral, polyacrylamide, polystyrene, polyvinyl acetate derivatives, polyurethane, polyacrylic acid derivatives, polymethacrylic acid derivatives, styrene-butadiene copolymers, acrylonitrile-butadiene copolymers, vinyl chloride-acetic acid. Examples thereof include vinyl copolymers and styrene-butadiene-acrylic copolymers.
[0085]
As the binder used in the present invention, those having a low equilibrium water content of the coating film after drying are preferable, and examples thereof include organic solvent-based cellulose acetate, cellulose acetate butyrate, and polyacetal. Among them, polyacetal means a polymer obtained by producing polyvinyl alcohol by saponifying polyvinyl acetate and reacting the polyvinyl alcohol with an aldehyde compound. Polyacetal is acetalized polybutyral or acetaldehyde. Acetalized polyacetal (polyacetal in a narrow sense) is preferred. Polyacetals preferred in the present invention have a saponification degree of polyvinyl acetate of 60 to 99.9%, and acetalization theoretically exists from 1 to 100%, but practically 20 to 95% is preferred. When the degree of acetalization is low, the number of hydroxyl groups increases, and the photographic performance is sensitive to humidity. When the degree of acetalization is high, the reaction temperature and time become severe, and the cost and productivity decrease.
[0086]
As the binder according to the present invention, it is preferable to use a polyvinyl acetate derivative, a polyacrylic acid derivative, a polymethacrylic acid derivative, or a copolymer of styrene and butadiene.
[0087]
A polyvinyl acetate derivative means a polymer (including a copolymer) having a monomer unit of vinyl acetate or a derivative thereof, and a polyacrylic acid derivative is a single amount of acrylic acid or an acrylate ester. This means a polymer having a body unit (including a copolymer), and the polymethacrylic acid derivative is a polymer having a monomer unit of methacrylic acid or methacrylic acid ester (including a copolymer). Means.
[0088]
In the present invention, at least 70% by mass of the total binder contained in each of the photosensitive layer and its adjacent layers is a polyvinyl acetate derivative, a polyacrylic acid derivative, a polymethacrylic acid derivative, or a copolymer of styrene and butadiene. Preferably there is.
[0089]
The copolymer component of the vinyl acetate derivative or the poly (meth) acrylic acid derivative is a linear, branched or cyclic alkyl ester having 1 to 12 carbon atoms which may have a substituent of acrylic acid and methacrylic acid. Preferably, the copolymerization ratio is preferably 0 to 50 mol% in the case of a polyvinyl acetate derivative, and 80 to 99.9 mol% in the case of a poly (meth) acrylic acid derivative, and the average degree of polymerization is 100 in terms of number average degree of polymerization. -3000 is preferable, and 200-2000 is particularly preferable.
[0090]
Examples of aqueous coating binders include styrene-butadiene copolymers, copolymers of styrene and alkyl acrylates, or alkyl methacrylates, and alkyl acrylates-methacrylic acid alkyl esters. it can. The water-dispersed polymer is preferably a fine particle having an average particle diameter in the range of 1 nm to several μm and dispersed in an aqueous dispersion medium. The water-dispersed polymer is particularly preferably hydrophobic because it can improve the water resistance among the widely used binders for aqueous coating. The degree of polymerization of the polymer can be freely selected up to about 10 to 10,000, but 100 to 6000 is preferable from the viewpoint of coating property and productivity at the time of synthesis.
[0091]
In the photothermographic material of the invention, the polymer binder in at least one of the photosensitive layer and the adjacent layer contains at least one compound having an isocyanate group, an alkoxysilane group, a vinylsulfone group, or a carbodiimide group. It is characterized by being added and applied.
[0092]
The binder can be used alone to form each layer of the photothermographic material, thereby maintaining adhesion with the lower layer and upper layer and giving a film strength that is not easily scratched. However, the above-mentioned crosslinking agent having each functional group is used. By doing this, film adhesion and film strength can be further increased.
[0093]
The preferred crosslinking agent is preferably a crosslinking agent having an alkoxysilane group, an isocyanate group, an epoxy group (glycidyl group), a vinylsulfonyl group or a carbodiimide group. Particularly preferred crosslinking agents are crosslinking agents having at least two isocyanate groups, carbodiimide crosslinking agents having at least two carbodiimide groups, alkoxysilane crosslinking agents having at least two alkoxy groups, vinylsulfonyl having at least two vinylsulfonyl groups. A crosslinking agent can be mentioned. Examples of preferred crosslinking agents are shown below.
[0094]
H1: Hexamethylene diisocyanate
H2: trimer of hexamethylene diisocyanate
H3: Tolylene diisocyanate
H4: Phenylene diisocyanate
H5: Xylylene diisocyanate
H6: 1,3-bis (isocyanatomethyl) cyclohexane
H7: Tetramethylene xylylene diisocyanate
H8: mi-propenyl-α, α-dimethylbenzyl isocyanate
H9: Phenylaminopropyltrimethoxysilane
H10: p-methylphenylpropyltrimethoxysilane
H11: Dimethylaminopropyltrimethoxysilane
H12: Diethoxyaminopropyltriethoxysilane
H13: 1,2-bis (vinylsulfonylacetamido) ethane
H14: 1,2-bis (vinylsulfonamido) ethane
H15: 1,3-bis (vinylsulfonamido) -2-hydroxypropane
H16: 1,3-bis (vinylsulfonyl) -2-propanol
[0095]
Embedded image
Figure 0004075500
[0096]
The carbodiimide compound used in the present invention is preferably a polyfunctional carbodiimide compound represented by the following general formula (CI).
[0097]
General formula (CI)
R 41 -J 1 -N = C = N-J 2 -(L) n -(J Three -N = C = N-J Four -R 42 Where R 41 And R 42 Each represents an aryl group or an alkyl group; 1 , J Four Each represents a divalent linking group; 2 And J Three Each represents an arylene group or an alkylene group, L represents a (v + 1) -valent alkyl group, alkenyl group, aryl group or heterocyclic group, or a group in which these groups are bonded by a linking group, and v represents one or more An integer is represented, and n represents 0 or 1.
[0098]
Details of each of the above-described substituents are described in paragraphs [0188] to [0190] of Japanese Patent Application No. 2002-1345. Although the specific example of the carbodiimide compound preferably used for this invention is shown, this invention is not limited to these.
[0099]
Embedded image
Figure 0004075500
[0100]
Embedded image
Figure 0004075500
[0101]
Embedded image
Figure 0004075500
[0102]
Embedded image
Figure 0004075500
[0103]
Embedded image
Figure 0004075500
[0104]
The crosslinking agent may be added after being dissolved in water, alcohols, ketones or nonpolar organic solvents, or may be added as a solid in the coating solution. The amount added is preferably equivalent to the cross-linking group, but may be increased up to 10 times or reduced to 1/10 or less. If the amount is too small, the crosslinking reaction does not proceed. If the amount is too large, an unreacted crosslinking agent deteriorates photographic properties, which is not preferable.
[0105]
The photothermographic material may be in any form in which the photosensitive layer is only on one side of the support or on both sides. In the case where the photosensitive layer is only on one side of the support, a form having a BC layer (back side layer) provided on the opposite side of the photosensitive layer, and optionally a protective layer thereof is included. The adjacent layers of the photosensitive layer are, for example, an antihalation layer (AH layer) on the lower side of the photosensitive layer, a protective layer on the upper side, and the like.
[0106]
If necessary, the photothermographic material is provided with an AH layer for preventing halation of the photothermographic material and / or a BC layer for preventing halation. As the dye used for the AH layer and the BC layer, image exposure light is used. Any dye may be used as long as it absorbs, but preferably, a heat decolorable dye described in US Pat. No. 5,384,237 is used. If the dye is not heat decolorable, the amount used is limited to a range that does not cause image damage to the photothermographic material, but if it is a heat decolorable dye, a sufficient amount of dye should be added if necessary. Can do.
[0107]
The photothermographic material can be provided with a protective layer. The protective layer preferably contains a matting agent. The matting agent may be either organic or inorganic. Examples of the inorganic matting agent include silica described in Swiss Patent 330,158, polystyrene or polymethacrylate described in Swiss Patent 330,158, US Pat. A matting agent made of polyacrylonitrile described in US Pat. No. 079,257, polycarbonate described in US Pat. No. 3,022,169, or the like can be used.
[0108]
The shape of the matting agent may be either a regular shape or an irregular shape, but is preferably a regular shape, and a spherical shape is preferably used. The size of the matting agent is represented by a diameter when the volume of the matting agent is converted into a sphere. When the particle size of the matting agent is represented by a spherically converted diameter, the matting agent used in the present invention preferably has an average particle size of 0.5 to 10 μm, more preferably 1.0 to 8.0 μm. The coefficient of variation of the particle size distribution is preferably 50% or less, more preferably 40% or less, and particularly preferably 20% or less. The method of adding the matting agent may be a method in which the matting agent is dispersed in the coating solution in advance, or a method of spraying the matting agent after the coating solution is applied and before drying is completed.
[0109]
As the support for the photothermographic material, a support such as paper, synthetic paper, non-woven fabric, metal foil, plastic film or the like can be used, and a composite sheet combining these can be arbitrarily used.
[0110]
The exposure method for the photothermographic material is arbitrary. As an exposure method, for example, exposure can be performed with a laser by the methods described in JP-A-9-304869, JP-A-9-311403 and JP-A-2000-10230.
[0111]
A known apparatus can be used for developing the photothermographic material. For example, the apparatuses described in JP-A Nos. 11-65067, 11-72897 and 11-84619 can be used.
[0112]
【Example】
Examples of the present invention will be described below, but the embodiments of the present invention are not limited thereto. Unless otherwise specified, “%” in the examples represents “mass%”.
[0113]
Example 1
<Preparation of underdrawn support>
12 W / m on both sides of a 175 μm thick polyethylene terephthalate (PET) support 2 ・ Corona discharge treatment was performed for one minute, and the following undercoat coating solution a-1 was applied on one surface to a dry film thickness of 0.6 μm and dried to provide an undercoat layer A-1. The following undercoat coating solution b-1 was applied on the side surface so as to have a dry film thickness of 0.6 μm and dried to provide an undercoat layer B-1.
[0114]
(Undercoating liquid a-1)
A solution obtained by diluting a copolymer latex solution of butyl acrylate / t-butyl acrylate / styrene / 2-hydroxyethyl acrylate (30/20/25/25%) (solid content 30%) 15 times.
[0115]
(Undercoating liquid b-1)
A solution obtained by diluting a copolymer latex solution (solid content 30%) of butyl acrylate / styrene / glycidyl acrylate (40/20/40% by mass) 15 times.
[0116]
Subsequently, 12 W / m is applied to the upper surface of the undercoat layer A-1 and the undercoat layer B-1. 2 ・ Corona discharge was applied, and on the undercoat layer A-1, the following undercoat upper layer coating solution a-2 was applied and dried to provide the undercoat layer A-2. The following undercoat upper layer coating solution b-2 was applied and dried to provide an undercoat upper layer B-2 having an antistatic function. Each material value is 1m 2 The amount of hit is shown.
[0117]
(Undercoat upper layer coating solution a-2)
Styrene / butadiene (1/2 mass ratio) copolymer 0.4 g
Silica particles (average particle size 3μm) 0.05g
(Undercoat upper layer coating solution b-2)
Styrene and butadiene 1: 2 (mass ratio) copolymer 0.4 g
Tin oxide fine particles (average particle size 16nm) 0.023g
<Preparation of photosensitive layer coating solution>
<Preparation of silver halide grain emulsion A>
After dissolving 7.5 g of inert gelatin and 10 mg of potassium bromide in 900 ml of water and adjusting the temperature to 28 ° C. and pH to 3.0, bromide with a molar ratio of (98/2) to 370 ml of an aqueous solution containing 74 g of silver nitrate While maintaining pAg 7.7, 370 ml of an aqueous solution containing potassium and potassium iodide in equimolar amounts with respect to silver nitrate was added over 10 minutes by the controlled double jet method. In synchronism with the addition of silver nitrate, the sodium salt of hexachloroiridium was changed to 10 -6 Mole / silver 1 mol was added. Thereafter, 0.3 g of 4-hydroxy-6-methyl-1,3,3a, 7-tetrazaindene (stabilizer) was added, the pH was adjusted to 5 with sodium hydroxide, and the average particle size was 0.036 μm. Cubic silver iodobromide grains having a variation coefficient of projected diameter area of 8% and a [100] face ratio of 87% were obtained. This emulsion was coagulated and settled using a gelatin flocculant, and after desalting, water was added to finish it to 160 ml.
[0118]
(Preparation of water-dispersed organic silver salt)
In 3980 ml of pure water, 111.4 g of behenic acid, 83.8 g of arachidic acid, and 54.9 g of stearic acid were dissolved at 80 ° C. Next, 540.2 ml of a 1.5 mol / L sodium hydroxide aqueous solution was added while stirring at high speed, 6.9 ml of concentrated nitric acid was added, and the mixture was cooled to 55 ° C. to obtain an organic acid sodium solution. While maintaining the temperature of this organic acid sodium solution at 55 ° C., the silver halide grain emulsion A (containing 0.038 mol of silver) and 420 ml of pure water were added and stirred for 5 minutes. Next, 760.6 ml of a 1 mol / L silver nitrate solution was added over 2 minutes, stirred for another 20 minutes, and water-soluble salts were removed by filtration. Thereafter, the filtrate was repeatedly washed with deionized water and filtered until the conductivity of the filtrate reached 2 μS / cm, and finally dried after centrifugal dehydration.
[0119]
<Coating on the photosensitive layer side>
The following layers were sequentially formed on the A-2 layer of the support provided with the undercoat layer to prepare a photothermographic material sample. In addition, each drying was performed for 1 minute at 45 degreeC. The amount of material in each coating composition is 1m. 2 It is a hit amount.
[0120]
(AH layer coating composition)
Binder: listed in Table 1 0.8 g
C1 (dye) 1.2 × 10 -Five Mole
(Photosensitive layer coating composition)
A coating solution of the following composition was prepared for formation of the photosensitive layer, and the following weight (1 m 2 Applied and dried. 1.36 g / m as the amount of silver 2 An amount of the organic silver salt preparation was mixed with a polymer binder.
[0121]
Binder: listed in Table 1 5.0 g
A1 (spectral sensitizing dye) 2 × 10 -Five Mole
Pyridinium hydrobromide perbromide (antifoggant) 0.3mg
Isothiazolone (antifoggant) 1.2mg
Reducing agent (described in Table 1) 3.3 mmol
6-i-propylphthalazine 2 × 10 -Four Mole
(Surface protective layer)
A coating solution having the following composition was applied in the following amount (1 m 2 The surface protective layer was formed by coating and drying on the photosensitive layer.
[0122]
Cellulose acetate butyrate 2.0g
4-methylphthalic acid 0.7g
Tetrachlorophthalic acid 0.2g
Tetrachlorophthalic anhydride 0.5g
Silica matting agent (average particle size 5μm) 0.5g
Two binders, polyacetal and a copolymer of styrene and butadiene, are used as the binder. In the case of polyacetal, methyl ethyl ketone (MEK) is used as an organic solvent, and in the case of a styrene-butadiene copolymer, i- Water containing 1% each of propanol and ethanol was used, and after adding an additive thereto, it was dispersed and applied. Polyacetal is obtained by saponifying 98% polyvinyl acetate having a polymerization degree of 500 and then converting 86% of the remaining hydroxyl groups into butyral, which is referred to as PVB-1. As the styrene-butadiene copolymer, a styrene / butadiene (1/2 mass ratio) composition was emulsion-copolymerized by a conventional method (denoted as “SB-1”).
[0123]
<Application on the BC layer side>
The following weight (1m) 2 The BC layer and the coating solution for the protective layer prepared so as to be hit) were sequentially coated on the B-2 layer and dried to form a BC layer and a protective layer.
[0124]
(BC layer composition)
PVB-1 (binder) 1.8g
C1 (dye) 1.2 × 10 -Five Mole
(BC protective layer coating solution)
Cellulose acetate butyrate 1.1g
Matting agent (polymethyl methacrylate: average particle size 5 μm) 0.12 g
[0125]
Embedded image
Figure 0004075500
[0126]
In this way, photothermographic material samples 101 to 106 were prepared.
<Evaluation of photographic performance>
Prepare 3 parts of each of the above photothermographic material samples, store a part for 3 days in an atmosphere of 25 ° C. and RH (relative humidity) 48%, and then expose with a 810 nm semiconductor laser exposure photometer, A sample obtained by heating at 120 ° C. for 8 seconds after exposure was used as an immediate sample (processing is referred to as “immediate processing”). Sensitivity and fog, which are immediate performance of the immediate sample, were measured with a densitometer. The sensitivity was evaluated by the reciprocal of the ratio of the exposure amount that gives a density 0.3 higher than the fog density, and expressed as a relative value where the sensitivity of the sample 101 is 100.
[0127]
The other sample was exposed with a laser exposure sensitometer in the same manner as the above sample, and the developed sample was left on a 10,000 lux Schaukasten for 10 hours, and then used as one light fastness index for image storage stability. The decrease in maximum density (Δmax) was measured, and the color tone was observed at the same time. Δmax was expressed as a decrease value of the maximum concentration of the immediate sample and the light resistance test sample measured with a densitometer. Further, the color tone was evaluated in 10 stages based on the following evaluation criteria.
[0128]
10: Color without any problem
7: Practical color tone
5: Slightly yellowish but no problem
3: Unpleasant color tone that may cause problems
1: Clearly noticeable changes in color that cause problems in practice
Similarly to the first sample, the third sample was exposed with a laser exposure sensitometer, developed, and then fogged after being stored in a dark room at 55 ° C. and RH 20% for 3 days (one heat resistant image storage property). Property). As an index of heat resistance, which is one of image storability, an increase in fog (Δ fog) between the immediate sample and the sample subjected to the heat resistance test was used.
[0129]
The sample was subjected to laser exposure and development in a room adjusted to 25 ± 1 ° C. and RH48 ± 1%. The smaller the increase value of fog and the lowering value of the maximum density, and the smaller the change in color tone, the better the image storability. The results are also shown in Table 1.
[0130]
[Table 1]
Figure 0004075500
[0131]
From Table 1, the sample using the reducing agent of the present invention has good photographic performance (sensitivity and fog) at the time of heat development, and one light fastness of image storability (reduction of maximum density and prevention of color tone change). It can be seen that the other image storage stability is excellent in heat resistance (preventing increase in fog).
[0132]
Example 2
Samples 201 to 206 were prepared in the same manner as in Example 1, and the performance was evaluated. Here, the following amounts of the bisphenol compound of the general formula (3) were added to each of the AH layer, the photosensitive layer, and the protective layer. The photographic performance and image storability of the immediate processing were tested in the same manner as in 1.
[0133]
Compound of general formula (3): 1 × 10 in AH layer -Five Mol / m 2 Addition
Compound of general formula (3): 2 × 10 in the photosensitive layer -Five Mol / m 2 Addition
Compound of general formula (3): 1 × 10 in protective layer -Five Mol / m 2 Addition
Here, the relative sensitivity is expressed as a relative value where the sensitivity of the immediate performance of the sample 201 is 100. The results are shown in Table 2.
[0134]
[Table 2]
Figure 0004075500
[0135]
From Table 2, the sample using the reducing agent of the present invention in combination with the bisphenol compound of the general formula (3) has good photographic performance (sensitivity and fog) in immediate processing, and one light fastness (maximum density) of image storage stability. It can be seen that it is excellent in heat resistance (preventing increase in fogging) of another image storability.
[0136]
Example 3
Samples 301 to 306 were prepared in the same manner as in Example 1, and the performance was evaluated. Here, the polyhalomethane compound of the general formula (4) was added to the AH layer, the photosensitive layer, and the protective layer in the following amounts. The photographic performance and image storability of the immediate processing were tested in the same manner as in 1.
[0137]
Compound of general formula (4): 1 × 10 in AH layer -Four Mol / m 2 Addition
Compound of general formula (4): 2 × 10 in the photosensitive layer -Four Mol / m 2 Addition
Compound of general formula (4): 1 × 10 in protective layer -Four Mol / m 2 Addition
Here, the relative sensitivity is expressed as a relative value where the sensitivity of the immediate performance of the sample 301 is 100. The results are shown in Table 3.
[0138]
[Table 3]
Figure 0004075500
[0139]
From Table 3, the sample in which the reducing agent of the present invention, the compound of the general formula (3), and the polyhalomethane compound are used together has good photographic performance (sensitivity and fog) in immediate processing, and one light fastness of image storage stability. It can be seen that (highest density reduction and color tone change prevention) and another image preservability heat resistance (anti-fogging prevention) are excellent.
[0140]
Example 4
Samples 401 to 406 were prepared in the same manner as in Example 1. In this example, a crosslinking agent was added to the AH layer, the photosensitive layer, the protective layer, and the BC layer. 2.8 × 10 in the photosensitive layer -Four Mol / m 2 , 0.8 x 10 for the protective layer -Four Mol / m 2 , 0.9 × 10 for AH layer -Four Mol / m 2 2.8 × 10 for BC layer -Four Mol / m 2 Added. The same cross-linking agent was used in the same sample. Photographic performance and image storage stability were evaluated in the same manner as in Example 1. The relative sensitivity was expressed as a relative value with the sensitivity of the sample 401 being 100. The results are shown in Table 4.
[0141]
[Table 4]
Figure 0004075500
[0142]
From Table 4, the sample in which the reducing agent of the present invention, the compound of the general formula (3), the polyhalomethane compound and the crosslinking agent are used in combination has a good photographic performance (sensitivity and fog) in immediate processing, and one of the image storability. It can be seen that it is excellent in light resistance (prevention of reduction in maximum density and change in color tone) and heat resistance (preventing increase in fog) of another image storage stability.
[0143]
【The invention's effect】
According to the present invention, a photothermographic material having high sensitivity, low fog, and excellent image storability after heat development can be provided.

Claims (5)

支持体上に感光性ハロゲン化銀粒子、有機銀塩、還元剤及び高分子結合剤を含有する感光層と、該感光層に隣接し高分子結合剤を含有する隣接層とを有する熱現像感光材料において、該還元剤が下記一般式(1)または(2)で表される化合物であることを特徴とする熱現像感光材料。
Figure 0004075500
(式中、R1は、上記一般式(A)を表す。R2〜R4は各々水素原子または置換基を表す。一般式(A)のCがR2〜R4のどれとも環を形成しない場合は、R1は少なくとも1つの置換されてもよいエチレン基、または置換されてもよいアセチレン基を含む。一般式(A)のCがR2〜R4のどれかと環を形成する場合、R1はこの環外に少なくとも1つの置換されてもよいエチレン基、または置換されてもよいアセチレン基を含む。R11、R11′、R12、R12′、X11、X11′は各々、水素原子または置換基を表す。R20は水素原子または置換基を表す。R21、R21′、R22、R22′、X21、X21′は、各々水素原子または置換基を表す。但し、R21、R21′、R22、R22′、X21、X22′の少なくとも1つが、置換されてもよいエチレン基または置換されてもよいアセチレン基を含む。)
Photothermographic photosensitive material comprising a photosensitive layer containing photosensitive silver halide grains, organic silver salt, a reducing agent and a polymer binder on a support, and an adjacent layer containing a polymer binder adjacent to the photosensitive layer. A photothermographic material, wherein the reducing agent is a compound represented by the following general formula (1) or (2):
Figure 0004075500
(In the formula, R 1 represents the general formula (A). R 2 to R 4 each represents a hydrogen atom or a substituent. C in the general formula (A) is a ring with any of R 2 to R 4. When not formed, R 1 contains at least one optionally substituted ethylene group or an optionally substituted acetylene group, and C in the general formula (A) forms a ring with any of R 2 to R 4. In this case, R 1 contains at least one optionally substituted ethylene group or an optionally substituted acetylene group outside the ring.R 11 , R 11 ′, R 12 , R 12 ′, X 11 , X 11 Each represents a hydrogen atom or a substituent, R 20 represents a hydrogen atom or a substituent, and R 21 , R 21 ′, R 22 , R 22 ′, X 21 , and X 21 ′ each represent a hydrogen atom or a substituent. It represents a group. However, R 21, R 21 ', R 22, R 22', at least one of X 21, X 22 ', which may be substituted There comprising an ethylene group or an optionally substituted acetylene group.)
前記感光層及び隣接層の少なくとも1層が、下記一般式(3)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1記載の熱現像感光材料。
Figure 0004075500
(式中、Zは−S−基または−C(R33)(R33′)−基を表す。R33、R33′は、各々水素原子または置換基を表す。R31、R32、R31′、R32′は、各々置換基を表す。X31、X31′は、各々水素原子または置換基を表す。)
2. The photothermographic material according to claim 1, wherein at least one of the photosensitive layer and the adjacent layer contains a compound represented by the following general formula (3).
Figure 0004075500
(In the formula, Z represents a —S— group or a —C (R 33 ) (R 33 ′) — group. R 33 and R 33 ′ each represents a hydrogen atom or a substituent. R 31 , R 32 , R 31 ′ and R 32 ′ each represent a substituent. X 31 and X 31 ′ each represent a hydrogen atom or a substituent.)
前記感光層及び隣接層の少なくとも1層が、ポリハロメタン化合物を含有することを特徴とする請求項1または2記載の熱現像感光材料。3. The photothermographic material according to claim 1, wherein at least one of the photosensitive layer and the adjacent layer contains a polyhalomethane compound. 前記感光層及び隣接層の少なくとも1層中の高分子結合剤が、ポリ酢酸ビニル誘導体、ポリアクリル酸誘導体、ポリメタクリル酸誘導体又はスチレンとブタジエンの共重合体を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の熱現像感光材料。The polymer binder in at least one of the photosensitive layer and the adjacent layer contains a polyvinyl acetate derivative, a polyacrylic acid derivative, a polymethacrylic acid derivative, or a copolymer of styrene and butadiene. The photothermographic material according to any one of 1 to 3. 前記感光層及び隣接層の少なくとも1層中の高分子結合剤が、イソシアナート基、アルコキシシラン基、ビニルスルホン基またはカルボジイミド基を有する化合物の少なくとも1種を添加して塗布されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の熱現像感光材料。The polymer binder in at least one of the photosensitive layer and the adjacent layer is coated by adding at least one compound having an isocyanate group, an alkoxysilane group, a vinylsulfone group, or a carbodiimide group. The photothermographic material according to claim 1.
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