JP4075375B2 - モータの回転検出装置及びそれを備えた車輌駆動装置 - Google Patents

モータの回転検出装置及びそれを備えた車輌駆動装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロータの回転を検出するモータの回転検出装置に係り、詳しくは複数の位置検出手段からの各信号の内、少なくとも1個の信号に異常を生じた際、ロータの回転が検出できないことを防止するモータの回転検出装置、及びそれを備えた車輌駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば電気自動車やハイブリッド車輌などに用いられる駆動源として、例えばロータに永久磁石を用いたブラシレスDCモータが用いられる。このブラシレスDCモータは、ロータの位置を検出することにより、ロータの回転(回転位置及び回転数)を検出し、所望の回転数において高効率のロータの回転トルクが得られるように、検出された上記回転位置及び回転数に基づいて、ステータ巻線への電流のタイミングを制御する。
【0003】
ところで、上述したようなモータ(ロータ)において回転数が小さい場合、ロータの回転が安定しない虞があるため、回転位置をより細かく検出する必要がある。そのため、ロータの回転数が小さい場合において、上記検出精度を向上させるため、複数の検出センサからの信号を合成し、該合成信号に基づいて、ロータが所望の回転数となるようにステータ巻線への電流のタイミングを制御する。
【0004】
一方、ロータの回転数が大きい場合、回転が安定しているため、検出センサからの信号を合成するほどの検出精度が必要ない。そのため、ロータの回転数が大きい場合において、上記複数の検出センサの内、所定1個の信号が出力できるように接続させて、該所定1個の信号に基づいて、ロータの回転位置及び回転数を検出し、上記と同様にステータ巻線への電流のタイミングを制御する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した複数の検出センサの内1個の信号でも異常を生じると、上述した複数の検出センサからの信号を合成することができなくなり、ロータの回転位置及び回転数を検出することができなかった。また、上記所定1個の信号を出力する検出センサの信号に異常を生じると、他の検出センサから信号を出力できるように接続されていないため、ロータの回転位置及び回転数を検出することができなかった。そのため、ステータ巻線への電流のタイミングを制御できず、ロータの回転が維持することができない虞があり、車輌への停止要求によって車輌が停止される虞もあった。
【0006】
そこで、本発明は、ロータの位置を検出する位置検出手段からの信号に異常を生じても、異常でない位置検出手段からの信号に基づきロータの回転を検出し、もって上記課題を解決したモータの回転検出装置、及びそれを備えた車輌駆動装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る本発明は(例えば図1ないし図7参照)、ロータ(40)を有するモータ(10)と、所定角度にずらして配置され、それぞれが前記ロータ(40)の位置を検出して、信号を出力する複数の位置検出手段(3)と、前記複数の位置検出手段(例えば3a、3b、3c)からの各信号に基づき、前記ロータの回転を検出する第1の検出手段(5)と、前記複数の位置検出手段(例えば3a、3b、3c)の内、所定1個の信号に基づき前記ロータ(40)の回転を検出する第2の検出手段(4)と、を備えるモータの回転検出装置(1)において、
前記複数の位置検出手段(例えば3a、3b、3c)からの各信号の内、少なくとも1個の信号に異常を生じたことを検出する異常検出手段(8)と、
該異常検出手段(8)による異常検出時、異常でない前記位置検出手段(例えば3a、3b、3c)からの信号に基づき、前記第2の検出手段(4)を作動する信号制御手段(6)と、を備える、
ことを特徴とするモータの回転検出装置(1)にある。
【0008】
請求項2に係る本発明は(例えば図1ないし図7参照)、前記第2の検出手段(4)は、全ての前記複数の位置検出手段(例えば3a、3b、3c)からの信号が入力されるように、前記全ての複数の位置検出手段(例えば3a、3b、3c)と接続されて、前記全ての複数の位置検出手段(例えば3a、3b、3c)の内いずれか1個の信号に基づき前記ロータ(40)の回転を検出してなる、
請求項1記載のモータの回転検出装置(1)にある。
【0009】
請求項3に係る本発明は(例えば図1ないし図7参照)、前記第1の検出手段(5)は、前記複数の位置検出手段(例えば3a、3b、3c)からの信号を合成し、前記合成信号に基づいて前記ロータ(40)の回転を検出してなる、
請求項1または2記載のモータの回転検出装置(1)にある。
【0010】
請求項4に係る本発明は(例えば図1ないし図7参照)、前記複数の位置検出手段(3)からの信号が正常な場合であって、前記ロータ(40)の回転数が大きい際に、前記第2の検出手段(4)により前記ロータ(40)の回転を検出し、前記ロータ(40)の回転数が小さい際に、前記第1の検出手段(5)により前記ロータ(40)の回転を検出してなる、
請求項1ないし3いずれか記載のモータの回転検出装置(1)にある。
【0011】
請求項5に係る本発明は(例えば図1ないし図7参照)、前記ロータ(40)は、周方向に所定角度でありかつ前記所定角度と略々等角度に配置された複数の検出歯(44)を有し、
前記複数の位置検出手段(例えば3a、3b、3c)は、前記複数の検出歯(44)が配置された所定角度に応じて略々等角度に、かつ前記複数の検出歯(44)と対向に配置され、前記検出歯(44)の有無により前記ロータ(40)の位置を検出する磁気センサからなる、
請求項1ないし4いずれか記載のモータの回転検出装置(1)にある。
【0012】
請求項6に係る本発明は(例えば図1ないし図7参照)、前記モータは、相数が3相であるブラシレスDCモータ(10)であり、
前記複数の位置検出手段(例えば3a、3b、3c)は、前記3相に対応した3つからなる、
請求項1ないし5いずれか記載のモータの回転検出装置(1)にある。
【0013】
請求項7に係る本発明は(例えば図1ないし図7参照)、ロータ(40)の回転を検出する前記請求項1ないし6いずれか記載のモータの回転検出装置(1)と、
前記モータの回転検出装置(1)の検出結果に基づき、前記ロータ(40)の回転を制御するモータ制御装置(9)と、
前記モータ(10)の出力回転を変速して駆動車輪に伝達する伝達機構(20など)と、を備える、
ことを特徴とする車輌駆動装置(2)にある。
【0014】
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、本願特許請求の範囲の構成に何等影響を与えるものではない。
【0015】
【発明の効果】
請求項1に係る本発明によると、異常検出手段は、複数の位置検出手段からの各信号の内、少なくとも1個の信号に異常を生じたことを検出し、信号制御手段は、異常検出手段による異常検出時、異常でない位置検出手段からの信号に基づき、第2の検出手段を作動するので、複数の位置検出手段の内いずれかの信号に異常を生じても、正常な位置検出手段からの信号が少なくとも1個あれば、ロータの位置検出の精度が低いながらも、ロータの回転が検出できないことを防止することができる。
【0016】
請求項2に係る本発明によると、第2の検出手段は、全ての複数の位置検出手段からの信号が入力されるように、全ての複数の位置検出手段と接続されて、全ての複数の位置検出手段の内いずれか1個の信号に基づきロータの回転を検出するので、いずれかの信号に異常を生じても、位置検出手段の全ての中からいずれかの正常な信号に基づきロータの回転を検出することができる。これによりロータ40の回転が検出できないことを、より確実に防止することができる。
【0017】
請求項3に係る本発明によると、第1の検出手段は、複数の位置検出手段からの信号を合成し、合成信号に基づいてロータの回転を検出するので、複数の位置検出手段からの信号が正常な場合、位置検出の精度の高いロータの回転を検出することができる。
【0018】
請求項4に係る本発明によると、複数の位置検出手段からの信号が正常な場合であって、ロータの回転数が大きい際に、第2の検出手段によりロータの回転を検出し、ロータの回転数が小さい際に、第1の検出手段によりロータの回転を検出するので、複数の位置検出手段からの信号が正常な場合、ロータの回転数が大きさに応じた位置検出の精度に基づきロータの回転を検出することができる。
【0019】
請求項5に係る本発明によると、ロータは、周方向に所定角度でありかつ所定角度と略々等角度に配置された複数の検出歯を有し、複数の位置検出手段は、複数の検出歯が配置された所定角度に応じて略々等角度に、かつ複数の検出歯と対向に配置され、検出歯の有無によりロータの位置を検出する磁気センサからなるので、ロータの位置を示す矩形波となる周期波形を合成することができ、該矩形波の立ち上がりを検出することにより、位置検出の精度がさらに高いロータの回転を検出することができる。
【0020】
請求項6に係る本発明によると、モータは、3相のブラシレスDCモータのモータであり、複数の位置検出手段は、3相に対応した3つからなるので、ロータが3相の内のいずれの相に対応した位置にあることを検出することができる。
【0021】
請求項7に係る本発明によると、車輌駆動装置は、ロータの回転を検出する請求項1ないし6いずれか記載のモータの回転検出装置と、モータの回転検出装置の検出結果に基づきロータの回転を制御するモータ制御装置と、モータの出力回転を変速して駆動車輪に伝達する伝達機構と、を備えるので、複数の位置検出手段からの信号の内、いずれかの信号に異常を生じても、正常な位置検出手段からの信号が少なくとも1個あれば、ロータの位置検出の精度が低いながらも、ロータの回転を制御維持することができる。これにより、車輌を停止することなく走行を維持することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って本発明の実施の形態について説明する。
【0023】
図1は、本発明に係るモータの回転検出装置を適用したハイブリッド車両駆動装置を示す一部省略断面図であり、図2は上記ハイブリッド車両駆動装置の主要部を示す図である。図に示すハイブリッド車両駆動装置2は、車輌の駆動源であるモータ(モータ・ジェネレータ)10、自動変速機(伝達機構)20、不図示のモータ制御装置9及びモータの回転検出装置1(後述)を備えており、図右方のエンジン(エンジンクランク軸90のみ図示)に付設されている。そして、エンジン及びモータ10からの駆動力が自動変速機20に伝達されるように、エンジン側から、モータ10と、自動変速機20のトルクコンバータ70及び多段変速機構60が順次配置されている。
【0024】
そして、エンジン側から、エンジンクランク軸90がモータ10に向けて延設され、該エンジンクランク軸90の先端部には可撓性のドライブプレート91がボルト92により固定されており、該ドライブプレート91に対向する位置に、モータ10の(後述するロータ40のセンサプレートを兼ねている)インップットプレート43が互いの先端部をボルト93により固定された状態で配置されている。
【0025】
また、上記エンジンクランク軸90の孔部90aには、トルクコンバータ70のセンターピース77が嵌合されている。即ち、トルクコンバータ70の前方部分は、センターピース77を介してエンジンクランク軸90に支持されている。なお、エンジンクランク軸90は、エンジン本体にメタルなどの軸受を介して回転自在に支持されている。
【0026】
自動変速機20は、図1に示すように多段変速機構60及びトルクコンバータ70を備えており、多段変速機構60は、ミッションケース61に収納されていて、入力軸62に同軸状に配置されている主変速機構部63、前記入力軸62と略々平行なカウンタ軸65に同軸状に配置されている副変速機構部64、及び前輪駆動軸に同軸状に配置されたディファレンシャル装置66からなる。そして該前輪駆動軸を介して不図示の駆動車輪に連結され、モータ10の出力回転は変速して駆動車輪に伝達される。
【0027】
また、トルクコンバータ70は、図2に示すようにコンバータハウジング71に収納されていて、ロックアップクラッチ72、タービンランナ73、ポンプインペラ74、ステータ75、及びこれらを覆うように配置されたフロントカバー76を有し、このフロントカバー76の回転中心部には、その外側にセンターピース77が固定されている。
【0028】
フロントカバー76は、後述するロータ40の円板部42bに沿うように配置された円板形状の内径部分76aと、該内径部分76aの外縁部に連設されてロータ40の保持部42cに沿うように配置された筒形状の中間部分76bと、該中間部分76bに連設されてタービンランナ73の外形に沿うように形成されると共にポンプインペラ74に固定された外径部分76cと、からなる。
【0029】
また、ロックアップクラッチ72は、フロントカバー76の中間部分76bの内径側に収納・配置されており、該中間部分76bには軸方向にスプライン95が形成されている。該スプライン95には複数の外摩擦板80が支持され、スナップリング81によって抜け止めが図られている。さらに、中間部分76bの内周面と、センターピース77の外周面との間にはピストンプレート78が配置されている。また、入力軸62には、ハブ82がスプライン結合されており、ハブ83が支持されている。該ハブ83は、軸方向に沿いロータ40側に延設されていて、複数の内摩擦板84がスプライン結合されている。そして、これら外摩擦板80及び内摩擦板84によって多板クラッチが構成されている。なお、このロックアップクラッチ72は、トルクコンバータ70のタービンランナ73及びポンプインペラ74の外郭からなるトーラスよりも小径に構成されている。
【0030】
一方、トルクコンバータ70の左方で該トルクコンバータ70と多段変速機構60との間には、オイルポンプ79が配設されており、そのポンプケース79aはミッションケース61に固定されている。このポンプケース79aの内周面には、ポンプインペラ74のハブ74aが回転自在に支持されている。
【0031】
ついで、モータ10は、モータハウジング33に収納され、ロータ40及びステータ30を備えており、例えばブラシレスDCモータからなる。なお、本実施の形態におけるモータ10は、モータまたはジェネレータのいずれにも使用可能なモータ・ジェネレータと、駆動装置としてのみ使用可能なモータと、発電機としてのみ使用可能なジェネレータのそれぞれを含む概念である。
【0032】
ロータ40は、図2に示すように積層板41、ロータ支持板42、センサプレート(インプットプレート)43、及び検出歯44を備えており、このロータ支持板42は、その回転中心に配置された筒状の軸部42aと、該軸部42aに連接され上述したドライブプレート91に沿うように配置された円板部42bと、該円板部42bの外縁部に連接された保持部42cと、からなる。
【0033】
上記ドライブプレート91に固定されたセンサプレート43は、ロータ支持板42の円板部42bと共に、トルクコンバータ70のフロントカバー76に固着されたセットブロック46に、ボルト45によって固定され、ロータ支持板42の軸部42aは、トルクコンバータ70のセンターピース77に当接されることにより、中央位置合せ(センタリング)されて、ロータ40は、センサプレート43、ロータ支持板42、及びフロントカバー76と一体になって回転自在に支持されている。
【0034】
また、ロータ支持板42の保持部42cには、例えば希土類磁石などの永久磁石を埋込んだ多層の積層板41を軸方向に並べた状態で保持されると共に、多数の積層板41が、ロータ40の周方向に略々等角度に配設されており、例えば6個の積層板41からなることより極数が6極のロータ40を構成する。つまり、積層板41からなる各極がロータ40の周方向に略々等角度に配置されている。
【0035】
ステータ30は、ステータ鉄心31、ステータ巻線32、モータハウジング33を備えている。ステータ鉄心31は、例えば、けい素鋼板などが軸方向に積層されてなり、積層板41に対し、僅かの間隙(エアギャップ)を存して対向するように、モータハウジング33に固定されており、上記間隙はステータ鉄心31と干渉しない範囲で、できるだけ小さいことが望ましい。
【0036】
また、上記ステータ鉄心31は、ステータ巻線32が巻回されており、モータ10の相数に対応した該ステータ巻線32が、上記積層板41からなる各極毎に対向してロータ40の周方向に配置されている。例えば、モータ10の相数は3相(U相、V相、W相)からなり、各相に対応したU相、V相、W相のステータ巻線32が、上記各極毎に対向して、ロータ40の周方向に例えばU相、V相、W相の順に配置されている。
【0037】
図3はモータを示す図2のA方向矢視図である。図3に示すようにモータハウジング33外縁には、端子部35a、35b、35cが設けられており、これらの端子部35a、35b、35cは、インバータ制御手段9aなどからなるモータ制御装置9によって発生された3相交流電圧を、ステータ巻線32に印加できるように、モータ制御装置9に接続されている。
【0038】
モータ制御装置9は、3相交流電圧の各相毎に対応した不図示のスイッチング素子のオン・オフタイミングを制御するインバータ制御手段9aと、上記スイッチング素子で構成されたブリッジ回路9bと、を備えており、上記オン・オフタイミングの制御によって3相交流電圧の振幅を制御する。なお、スイッチング素子はスイッチング速度、耐熱性、耐電流、耐電圧、オン抵抗などの諸特性を備えるものであればいずれのものであってもよく、例えばパワーMOSFET(金属酸化物電界効果トランジスタ)、パワートランジスタ、並びに電量消費が少なく装置の小型化が可能なIGBT(絶縁ゲートバイポーラ型トランジスタ)などでもよく、GTO(ゲート・ターン・オフ・サイリスタ)などのサイリスタも適用することができる。
【0039】
また、図2及び図3に示すように、検出センサ(複数の位置検出手段)3は、センサプレート43の外縁に配設するように、モータハウジング33の外縁に2個のボルト94、94により固定されている。また、ステータ巻線32が発生する漏洩磁束により検出センサ3が誤動作しないように、ステータ巻線32と検出センサ3の間に遮蔽板34が設けられている。
【0040】
図4は、センサプレート及び検出センサを示す一部省略模式図である。センサプレート43は、上述したようにボルト45により、ロータ支持板42の円板部42bに一体的に連結された状態で外径方向に延出されており(図2参照)、該プレート43の先端は、延出部(検出歯)44と、切欠部47と、の周方向の長さが略々等間隔になるように、櫛歯状に切欠かれている。つまり、上記延出部(複数の検出歯)44は、周方向に(センサプレート43の回転中心に対し)所定角度であり、かつその所定角度と略々等角度に配置されており、図2に示すように、ステータ巻線32の図右方の外径側を覆うように左方側に屈曲されている。
【0041】
また、上記検出センサ(複数の位置検出手段)3は、例えば磁気センサなどであり、上述したステータ巻線32の各相(U相、V相、W相)に対応した3つの検出センサ3(U相検出センサ3a、V相検出センサ3b、W相検出センサ3c)が、ロータ40の周方向に配置されると共に、該検出センサ3は検出歯44と所定間隙を介して対向に配置されている。これにより、ロータ40が3相の内いずれの相に対応した位置にあることを検出することができる。
【0042】
U相検出センサ3a、V相検出センサ3b、W相検出センサ3cは、それぞれ信号線97に接続され、該信号線97及びコネクタ98を介して、後述する信号合成手段5、信号制御手段6、及び異常検出手段8に接続されている。
【0043】
なお、検出センサ3の一例として磁気センサ(例えば磁気抵抗素子)を示したが、これに限らず位置を検出して信号を出力できるものであればいずれのものであってもよい。例えば、電気角の異なる巻線を固定子と回転子に配設した電磁誘導機であるレゾルバなどでもよい。
【0044】
図5は、検出歯及び検出センサの対向配置の関係を示す模式図である。各検出歯44は、極数が6極のロータ40を構成する6個の積層板41に対応して、例えばセンサプレート43の回転中心から、各積層板41の方向の略々延長上に配置されており、図5に示すように、切欠部47と同様に、センサプレート43の回転中心に対し角度30°の略々等角度に配置されている。一方、U相、V相、W相検出センサ3a、3b、3cは、所定角度にずらして配置され、センサプレート43の回転中心に対し角度10°の略々等角度で配置されている。つまり、上記3つの検出センサ(複数の位置検出手段)3a、3b、3cは、複数の検出歯44が配置された所定角度に応じて略々等角度に配置されている。
【0045】
ついで、本発明に係るモータの回転検出装置1の構成について図6に沿って説明する。図6は本発明に係るモータの回転検出装置を示すブロック図である。
【0046】
モータの回転検出装置1は、複数の位置検出手段(U相、V相、W相検出センサ3a、3b、3c)3、及び図6に示す制御部からなり、該制御部は、信号合成手段(第1の検出手段)5、単独検出手段(第2の検出手段)4、信号制御手段6、異常検出手段8、及び回転検出手段7を備えている。各U相、V相、W相検出センサ3a、3b、3cは、上述したようにモータ10に接続されると共に、信号合成手段5、単独検出手段4、及び異常検出手段8に接続されている。つまり単独検出手段(第2の検出手段)4は、全ての複数の位置検出手段3からの信号が入力されるように、全ての複数の位置検出手段3(U相、V相、W相検出センサ3a、3b、3c)と接続されて、全ての複数の位置検出手段3の内いずれか1個の信号に基づきロータ40の回転を検出する。例えば、複数の位置検出手段3がU相、V相、W相検出センサ3a、3b、3cからなる場合、U相検出センサ3a、V相検出センサ3b、W相検出センサ3cの内いずれか1個の信号に基づきロータ40の回転が検出される。
【0047】
また、信号合成手段5、単独検出手段4、及び異常検出手段8は、信号制御手段6に接続されており、該信号制御手段6は、回転検出手段7に接続され、該回転検出手段7は、上述したモータ制御装置9に接続されている。
【0048】
つづいて、本発明に係る車輌駆動装置2の作用について、図1ないし図3、及び図6に沿って説明する。
【0049】
車輌が停止状態にある場合に、不図示のイグニッションスイッチをONにして運転者がアクセルペダルを踏むと(低スロットル開度時)、モータ制御装置9により発生された3相交流電圧がモータ10に印加され、モータ10は駆動装置として機能する。
【0050】
モータ制御装置9のインバータ制御手段9aは、ブリッジ回路9bのスイッチング素子のオン・オフタイミングを制御することにより、バッテリ(不図示)が発生する直流電圧による複数のパルス(多重パルス)幅を制御する。多重パルス幅は時間の経過と共に所定時間に変化されて、上記直流電圧は交流電圧に変換される。つまり、インバータ制御手段9aは、PWM(パルス幅変調)制御によって交流電圧を発生する。交流電圧は、モータ10の各相(U相、V相、W相)に対応するスイッチング素子毎に発生され、所定の位相差が設けられて(位相を120°ずらして)3相交流電圧が発生される。
【0051】
3相交流電圧は、図3に示す端子部35a、35b、35cを介して、各U相、V相、W相に対応したステータ巻線32に印加され、ステータ巻線32が巻回されているステータ鉄心31を鎖交する磁束が発生される。発生された磁束はロータ40の積層板41を鎖交することによって、積層板41に埋め込まれている永久磁石に磁気吸引力を発生させ、ロータ40に回転トルクを生じさせることにより、ロータ40は回転を開始する。
【0052】
車輌発進時にあっては、エンジンの燃料噴射装置(不図示)は作動せずにエンジンは停止状態にあり、モータ10からの駆動力のみによって車輌は発進する。モータ10の駆動力は、ロータ支持板42、ボルト45、及びセットブロック46を介してトルクコンバータ70に伝達され、該トルクコンバータ70にて所定のトルク比にて増大された上で入力軸62に伝達される。
【0053】
ついで、運転者がアクセルペダルを踏み込むなどにより加速が要求されると、インバータ制御手段9aは、上述した多重パルス幅を長くすることによって、3相交流電圧の振幅を大きくし、ロータ40の回転数を増加させて車輌を加速させ、ロータ40を所望の回転数に維持する。
【0054】
一方、アクセルペダルの開放などにより減速が要求されると、多重パルス幅を短くすることによって、3相交流電圧の振幅を小さくし、ロータ40の回転数を減少させて車輌を減速させ、上述と同様にロータ40の回転を所望の回転数に維持する。つまり、モータ制御装置9は、多重パルス幅を制御することによってロータ40の回転数(モータの回転)が制御し、運転者の要求に応じて車輌を加速、減速、または定速走行を維持する。
【0055】
この際、所望の回転数においてロータ40が高効率の回転トルクを発生するように、積層板41の回転位置に応じて各相のステータ巻線32に交流電圧を印加する。そのため、ロータ40(積層板41)の回転位置、及びロータ40(積層板41)の回転数が検出され、上記交流電圧は、その検出結果に応じて所定のタイミングで各相のステータ巻線32に印加される。ロータ40の位置は、U相、V相、W相に対応した各U相、V相、W相検出センサ3a、3b、3cにより検出され、ロータ40の回転位置及び回転数は、後述する回転検出手段7により、上記ロータ40の位置についての検出結果に基づいて検出される。
【0056】
なお、直流電圧から交流電圧を発生させる一例としてPWM制御を示したが、スイッチング素子のオン・オフタイミングの制御により、ロータ40の回転数を制御できるものであればいずれのものであってもよく、例えばFM(周波数変調)制御であってもよい。
【0057】
ついで、モータの回転検出装置1の作用について図2、図5及び図6に沿って説明する。図6は本発明に係るモータの回転検出装置1を示すブロック図である。
【0058】
図6左方に示すモータ10の接続されたU相検出センサ3a、V相検出センサ3b、W相検出センサ3c(複数の位置検出手段3)は、上述したようにロータ40の位置を検出し、その検出結果を信号として信号合成手段5、単独検出手段4、及び異常検出手段8に出力する。
【0059】
ここで、ロータ40の位置の検出について具体的に図5に沿って説明する。
【0060】
センサプレート43の外周に配設された各検出歯44は、上述したように各積層板41に対応して、センサプレート43の回転中心から各積層板41の方向の略々延長上に配置されており、ロータ40と一体的に回転する。検出センサ3は、各検出歯44が検出センサ3から所定距離(検出歯44の有無)に在ることを検出し、ロータ40(積層板41)の位置を検出する。例えば、図5に示すようにセンサプレート43がB方向に回転しており、各検出歯44は、検出センサ3におけるセンサプレート43の回転中心側(以下、単に「センサ中心側」とする)を、U相検出センサ3a、V相検出センサ3b、W相検出センサ3c、の順に通過する。検出センサ3は、検出歯44が検出センサ3から所定距離に在ることにより(通過開始することより)、信号(例えば電気信号)を出力するので、その信号の立ち上がり(信号のエッジ)を検出してロータ40の位置が検出される。
【0061】
ついで、信号合成手段(第1の検出手段)5は、図6に示すように、各U相、V相、W相の検出センサ3a、3b、3c(複数の位置検出手段3)からの各信号に基づき、ロータ40の回転を検出し、各信号を合成した合成信号を信号制御手段6に出力する。
【0062】
ここで、複数の位置検出手段3による信号の合成について、図5及び図7に沿って具体的に説明する。図7は信号合成手段による合成信号の説明図である。同図は、各U相、V相、W相の検出センサ3a、3b、3cによる信号(以下、単に「U相信号、V相信号、W相信号」とする)、及びこれらの信号を合成した合成信号を示している。
【0063】
図7に示すように、時点t0において、各相検出センサ3a、3b、3cのセンサ中心側にはいずれの検出歯44(つまり積層板41)もないので、いずれの各U相、V相、W相の検出センサ3a、3b、3cも信号を出力せず、U相信号、V相信号、W相信号は全てオフになっている。
【0064】
時点t1において、図5に示す任意の検出歯44がB方向に回転して、U相検出センサ3aのセンサ中心側を通過開始すると、U相検出センサ3aは上記任意の検出歯44(つまりロータ40の位置)を検出してU相信号を出力し、U相信号がオンになる(U相信号のエッジが生じる)。
【0065】
ついで時点t2において、上記任意の検出歯44が、時点t1における位置からB方向に略々10°の角度を回転して、V相検出センサ3bのセンサ中心側を通過開始すると、V相信号がオンになる(V相信号のエッジが生じる)。そして時点t3において、上記任意の検出歯44がさらに略々10°の角度を回転すると、上述と同様にW相信号がオンになる(W相信号のエッジが生じる)。
【0066】
時点t4において、上記任意の検出歯44が時点t3における位置からB方向に略々10°の角度を回転して、U相検出センサ3aのセンサ中心側を通過すると、U相検出センサ3aはU相信号の出力を停止し、U相信号がオフになる。ついで時点t5において、上述同様に、上記任意の検出歯44が略々10°の角度を回転して、V相検出センサ3bのセンサ中心側の通過すると、V相信号がオフになる。そして時点t6において、上記任意の検出歯44がさらに略々10°の角度を回転すると、上述と同様にW相信号がオフになる。
【0067】
時点t7において、上記任意の検出歯44とB方向の反対向きに隣り合う次の検出歯44が(図5参照)、U相検出センサ3aのセンサ中心側を通過開始し、U相検出センサ3aは上記次の検出歯44を検出して、U相信号を出力し、U相信号が再びオンになる。時点t7以降上述と同様に、順次V相信号、W相信号がオンになる。そして、ロータ40の回転数が一定である場合、これに応じて上記各U相、V相、W相信号は、一定周期の矩形波(方形波)となる周期波形が継続して出力される。
【0068】
また、上記各U相、V相、W相信号の一周期(例えば時点t1から時点t7)を、図7に示すように(電気角として)360°とすると、各U相、V相、W信号のオン時間(例えば時点t1から時点t4)と、オフ時間(例えば時点t4から時点t7)は、図5に示すように、上記一周期の半分(電気角として180°)に等分され、同じに設定されている(つまりデューティが50[%]となっている)。
【0069】
また、各相検出センサ3a、3b、3cは、複数の検出歯44の所定角度(センサプレート43の回転中心に対し30°)に応じて、センサプレート43の回転中心に対し10°の略々等角度に配置されていることから、各U相、V相、W相信号のオン時間(電気角として180°)を3等分した位相差が設定されている。これにより、一周期において、時点t1からt2、時点t2からt3、…、時点t6からt7、の各時点間の時間を同じ(電気角として60°)になるように設定されている。
【0070】
合成信号は、図7に示すように、時点t0からt1において、オフ、時点t1からt2において、オン、ついで時点t2からt3において、再びオフになるように、所定の論理回路によって(例えば、排他的論理和などの各論理式が機能する論理回路によって)時点t1からt2、時点t2からt3、…、時点t6からt7、の各時点間毎に、交互にオン・オフが繰り返されるように、各U相、V相、W相信号が合成されてなる。
【0071】
上述したように、時点t1からt2、時点t2からt3、…、時点t6からt7、の各時点間の時間が同じになるように設定されており、合成信号は、図7に示すように(電気角として)60°を一周期とする矩形波の周期波形をなしているので、上述した各U相、V相、W相信号の一周期(電気角として)180°の3分の1となっている。これにより、上記合成信号に基づいて、位置検出の精度が高いロータ40の位置を検出することができる。また、ロータ40の位置を示す矩形波となる周期波形を合成することができ、上記合成信号の矩形波の立ち上がり(信号のエッジ)を検出することにより、位置検出の精度がさらに高いロータ40の位置を検出することができる。
【0072】
ついで、図6に示す単独検出手段(第2の検出手段)4は、U相検出センサ3a、V相検出センサ3b、W相検出センサ3c(複数の位置検出手段3)の内いずれか1個の信号に基づきロータ40の回転を検出し、該信号を信号制御手段6に出力する。該信号制御手段6は、単独検出手段4より受けた信号、または合成信号を選択し、その選択した信号を回転検出手段7に出力する。
【0073】
この際、ロータ40の回転数が小さい(回転数0を含む)場合(例えばロータ40の回転数が3、000[rpm]以下)、ロータ40の回転が安定しない虞があるため、位置検出の精度が高いロータ40の位置に基づいて該ロータ40の回転を制御するのが好ましく、信号制御手段6は、上記合成信号を選択する。
【0074】
一方、ロータ40の回転数が大きい場合、(例えばロータ40の回転数が3、000[rpm]以上)、ロータ40の回転は略安定しているため、各U相、V相、W相信号による位置検出の精度でも十分であり、信号制御手段6は、単独検出手段4より受けた、U相検出センサ3a、V相検出センサ3b、W相検出センサ3cの内、いずれか1個の信号を選択する。
【0075】
つまり、U相、V相、W相検出センサ3a、3b、3c(複数の位置検出手段3)からの信号が正常な場合であって、ロータ40の回転数が大きい際に、単独検出手段(第2の検出手段)4によりロータ40の回転を検出し、ロータ40の回転数が小さい際に、信号合成手段(第1の検出手段)5によりロータ40の回転を検出する。そして、信号制御手段6は、選択した上記信号を回転検出手段7に出力する。これにより、U相、V相、W相検出センサ3a、3b、3c(複数の位置検出手段3)からの信号が正常な場合、ロータ40の回転数が大きさに応じた位置検出の精度に基づきロータ40の回転を検出することができる。
【0076】
回転検出手段7は、信号制御手段6より選択された信号に基づきロータ40の回転位置及び回転数を検出する。ロータ40の回転位置は、信号のエッジにより検出される。例えば、図7に示すU相信号に信号のエッジが検出されることにより、時点t1における検出歯44に位置に応じたロータ40の回転位置が検出される。
【0077】
また、ロータ40の回転数は、信号のエッジの間隔の時間により検出される。例えば、信号制御手段6からU相信号が出力された場合、図7に示すように、時点t1からt7の時間を計測することにより、検出歯44の所定角度から(図5参照)、ロータ40の回転数が検出される。さらに、信号制御手段6から合成信号が出力された場合、時点t1からt3の時間を計測することにより、上述と同様にロータ40の回転数が検出される。なお、ロータ40の回転位置及び回転数を合成信号により検出することによって、上述したロータ40の位置と同様に、高い検出精度が得られる。
【0078】
回転検出手段7は、上記回転位置及び回転数の検出結果を、信号制御手段6及びモータ制御装置9のインバータ制御手段9aに出力する。信号制御手段6は、該検出結果に基づいて上述した所定の信号(つまり、各U相、V相、W相信号、あるいは合成信号)を選択し、インバータ制御手段9aは、所望の回転数においてロータ40が高効率の回転トルクを発生するように、ブリッジ回路9bに所定信号を出力する。ブリッジ回路9bのスイッチング素子は、該所定信号に基づきオン・オフタイミングが制御され、ロータ40(積層板41)の位置に応じて各相のステータ巻線32に交流電圧が印加されて、ロータ40は、回転トルクを生じることにより回転する。
【0079】
ついで、図6に示す異常検出手段は、各U相、V相、W相検出センサ3a、3b、3cから受けた各U相、V相、W相信号の内、少なくとも1個の信号に異常を生じたことを検出する。例えば、U相検出センサ3aからの信号に異常を生じた場合(例えば断線、ショートなどが生じた場合)、U相信号と合成信号が、図7に示すような波形として出力されなくなる。この際、異常検出手段8は、各U相、V相、W相検出手段3a、3b、3cから受けた信号に基づき、U相検出センサ3aが異常であることを検出し、該検出結果を信号制御手段6に出力する。
【0080】
信号制御手段6は、異常検出手段8の検出結果に基づき、単独検出手段4に正常な検出センサ3(位置検出手段3)からの信号を、信号制御手段6に出力する指令を出力する。単独検出手段4は、正常な検出センサ3(位置検出手段3)からの信号を信号制御手段6に出力し、これを受けた信号制御手段6は、ロータ40の回転数が小さい場合であっても、該信号を回転検出手段7に出力する。例えば、単独検出手段4は、U相検出センサ3aからの信号に異常を生じた場合、V相検出センサ3bによる信号を出力し、V相検出センサ3bからの信号に異常を生じた場合、W相検出センサ3cによる信号を出力し、W相検出センサ3cからの信号に異常を生じた場合、V相検出センサ3aによる信号を出力する。つまり信号制御手段6は、異常検出手段8による異常検出時、異常でない各U相、V相、W相検出センサ(位置検出手段)3a、3b、3cからの信号に基づき、単独検出手段(第2の検出手段)4を作動する。
【0081】
なお、検出センサ3a、3b、3cのいずれかの信号に異常を生じた場合、単独検出手段が出力する信号の検出センサ3a、3b、3cを、上述したように予め設定した例を示したが、正常な検出センサ3a、3b、3cからの信号を出力するものであれば、これに限らずいずれのものであってもよく、例えば、U相信号検出センサ3aからの信号に異常を生じた場合であって、V相検出センサ3b、W相検出センサ3cからの信号がいずれも正常な際は、V相検出センサ3bまたはW相検出センサ3cのいずれを出力してもよい。
【0082】
そして回転検出手段7は、信号選択手段6により受けた正常な検出センサ3(位置検出手段3)からの信号に基づき、ロータ40の回転数、及びロータ40の回転位置を検出し、検出結果をモータ制御装置9のインバータ制御手段9aに出力する。
【0083】
以上のように、本発明に係るモータの回転検出装置1を構成することにより、U相、V相、W相検出センサ3a、3b、3c(複数の位置検出手段3)からの信号の内、いずれかの信号に異常を生じても、正常なU相、V相、W相検出センサ3a、3b、3c(位置検出手段3)からの信号が少なくとも1個あれば、ロータ40の位置検出の精度が低いながらも、ロータ40の回転が検出できないことを防止することができる。
【0084】
また、単独検出手段(第2の検出手段)4は、全てのU相、V相、W相検出センサ3a、3b、3c(複数の位置検出手段3)が入力されるように、該全てのU相、V相、W相検出センサ3a、3b、3c(複数の位置検出手段3)と接続されているので、U相、V相、W相検出センサ3a、3b、3c(複数の位置検出手段3)のいずれかの信号に異常を生じても、位置検出手段3の全ての中からいずれかの正常な信号に基づきロータ40の回転を検出することができ、ロータ40の回転が検出できないことを、より確実に防止することができる。
【0085】
そして、インバータ制御手段9aは、ブリッジ回路9bに所定信号を出力し、ブリッジ回路9bのスイッチング素子のオン・オフタイミングを制御することによって、ステータ巻線32に3相交流電圧を印加し、複数の位置検出手段3からの各信号の内、いずれかの信号に異常を生じた場合であっても、ロータ40に回転を制御維持することができ、これにより車輌を停止することなく走行を維持することができる。
【0086】
なお、以上の実施の形態においては、ハイブリッド車輌駆動装置2に本発明を適用した例を示したが、これに限らず、電気モータを駆動源とするものであればいずれのものであってもよく、例えば電気自動車にも同様に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るモータの回転検出装置を適用したハイブリッド車両駆動装置を示す一部省略断面図。
【図2】ハイブリッド車両駆動装置の主要部を示す図。
【図3】モータを示す図2のA方向矢視図。
【図4】センサプレート及び検出センサを示す一部省略模式図。
【図5】検出歯及び検出センサの対向配置の関係を示す模式図。
【図6】本発明に係るモータの回転検出装置を示すブロック図。
【図7】信号合成手段による合成信号の説明図。
【符号の説明】
1 モータの回転検出装置
2 車輌駆動装置
3 複数の位置検出手段(検出センサ)
3a U相検出センサ
3b V相検出センサ
3c W相検出センサ
4 第2の検出手段(単独検出手段)
5 第1の検出手段(信号合成手段)
6 信号制御手段
8 異常検出手段
9 モータ制御装置
10 モータ(ブラシレスDCモータ)
20 伝達機構(自動変速機)
40 ロータ
44 複数の検出歯(延出部)

Claims (7)

  1. ロータを有するモータと、所定角度にずらして配置され、それぞれが前記ロータの位置を検出して、信号を出力する複数の位置検出手段と、前記複数の位置検出手段からの各信号に基づき、前記ロータの回転を検出する第1の検出手段と、前記複数の位置検出手段の内、所定1個の信号に基づき前記ロータの回転を検出する第2の検出手段と、を備えるモータの回転検出装置において、
    前記複数の位置検出手段からの各信号の内、少なくとも1個の信号に異常を生じたことを検出する異常検出手段と、
    該異常検出手段による異常検出時、異常でない前記位置検出手段からの信号に基づき、前記第2の検出手段を作動する信号制御手段と、を備える、
    ことを特徴とするモータの回転検出装置。
  2. 前記第2の検出手段は、全ての前記複数の位置検出手段からの信号が入力されるように、前記全ての複数の位置検出手段と接続されて、前記全ての複数の位置検出手段の内いずれか1個の信号に基づき前記ロータの回転を検出してなる、
    請求項1記載のモータの回転検出装置。
  3. 前記第1の検出手段は、前記複数の位置検出手段からの信号を合成し、前記合成信号に基づいて前記ロータの回転を検出してなる、
    請求項1または2記載のモータの回転検出装置。
  4. 前記複数の位置検出手段からの信号が正常な場合であって、前記ロータの回転数が大きい際に、前記第2の検出手段により前記ロータの回転を検出し、前記ロータの回転数が小さい際に、前記第1の検出手段により前記ロータの回転を検出してなる、
    請求項1ないし3いずれか記載のモータの回転検出装置。
  5. 前記ロータは、周方向に所定角度でありかつ前記所定角度と略々等角度に配置された複数の検出歯を有し、
    前記複数の位置検出手段は、前記複数の検出歯が配置された所定角度に応じて略々等角度に、かつ前記複数の検出歯と対向に配置され、前記検出歯の有無により前記ロータの位置を検出する磁気センサからなる、
    請求項1ないし4いずれか記載のモータの回転検出装置。
  6. 前記モータは、相数が3相であるブラシレスDCモータであり、
    前記複数の位置検出手段は、前記3相に対応した3つからなる、
    請求項1ないし5いずれか記載のモータの回転検出装置。
  7. ロータの回転を検出する前記請求項1ないし6いずれか記載のモータの回転検出装置と、
    前記モータの回転検出装置の検出結果に基づき、前記ロータの回転を制御するモータ制御装置と、
    前記モータの出力回転を変速して駆動車輪に伝達する伝達機構と、を備える、
    ことを特徴とする車輌駆動装置。
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