JP4074936B2 - セルロース繊維材料の処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インジゴ染料あるいは硫化染料で染色されたジーンズ製品やデニム生地等からなるセルロース繊維材料の洗濯時等における湿潤堅牢度を改善するセルロース繊維材料の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インジゴデニムあるいは硫化デニムは、数百本の糸をロープ状に束にして、アルカリ還元剤にて溶解されたインジゴ染料染浴あるいは硫化染料染浴に浸漬し次に空中酸化を行って発色させる。この工程を十数回繰り返して染色する。こうした工程上染料は完全に糸の内部まで染められず表面に先着する。所謂、芯白染色が行われる。
【0003】
このように、インジゴデニムあるいは硫化デニムは表面染色の為、水洗いや洗濯を行う事により簡単に染料は脱落する。この性質を利用しジーンズは多種多様な洗い加工が行われている。その加工方法は湯洗い、バイオウォッシュ加工、ストーンウォッシュ加工、ブリーチ加工、ブラスト加工等、及びそれらの複合加工と様々である。
【0004】
これらの加工は総てジーンズを履き古した状態、所謂中古加工として急速に発展してきた。中古加工とはジーンズをすでに充分履き古した状態を人工的に作っているため、これ以上洗濯によって染料の脱落は不要でこの状態を長く保っている事が望まれている。又一方では染め上げられた濃色のデニムの色相を洗濯しても脱落せず長く濃色の色を保持している事を望む声も多く、こうした色相を保持させる為には洗濯しても染料の脱落を防止する事、所謂インジゴ染料あるいは硫化染料の固着剤が必要とされる。又ジーンズはその染色法により洗濯すれば染料はどんどん脱落する。従ってジーンズはカラー物や白物と一緒に洗濯すると脱落した染料が付着し他のものは染料で汚染される。この様に洗濯により汚染しないものも多く求められている。
【0005】
これらの防止方法として、インジゴジーンズ布をのり抜き剤が添加された水溶液でパジングのり抜き後、メラミン樹脂、ウレア樹脂、グリオキサール樹脂及びポリウレタン樹脂の群から選択される少なくとも1種以上の樹脂と触媒からなる水溶液で処理後、脱水、乾燥及びキュアリング処理し、さらにバイオ酵素によるバイオストーン処理をする方法(例えば、特許文献1参照。)がある。しかし、工程が長く煩雑で、洗濯したときの染料の脱落を防止する効果が充分でない欠点がある。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−328432号公報(第1−3頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はインジゴ染料あるいは硫化染料で染められたセルロース繊維材料を簡単に処理する事により、洗濯中における染料の脱落を防止し、いつまでも元の色を保持し、また脱落した染料による生地の汚染を防ぐ、すなわちインジゴ染料あるいは硫化染料の湿潤洗濯堅牢度を向上させることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、インジゴ染料で染色されたセルロース繊維材料をアルカリ剤の存在下で、ある特定のジアリルアミン由来の構成単位からなるカチオンポリマー化合物を含む水溶液を用いて処理する事により上記目的を達成し得ることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明はアルカリ剤の存在下で、一般式(1):
【化5】
(式中、R1は、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基または炭素数7〜10のアラルキル基を示し、Xは
【化6】
または
【化7】
基であり、Yはハロゲン原子または硫酸C1〜C2のアルキル基である。)
で表されるジアリルアミン由来の構成単位からなるカチオンポリマー化合物、あるいは、一般式(1)と一般式(2):
【化8】
(式中、R2およびR3は、それぞれ水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基または炭素数7〜10のアラルキル基を示し、R2およびR3はたがいに同一であっても異なっていてもよい。Zはハロゲン原子または硫酸C1〜C2のアルキル基である。)
で表されるジアリルアミン由来の構成単位からなるカチオンポリマー化合物を含む水溶液を用いて処理する事を特徴とするセルロース繊維材料の処理方法を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
セルロース繊維材料の湿潤洗濯堅牢度を向上させる方法として、アルカリ剤の存在下で、一般式(1)の構成単位からなるカチオンポリマー化合物あるいは一般式(1)と一般式(2)の構成単位からなるカチオンポリマー化合物を含む水溶液を用いてインジゴ染料あるいは硫化染料で染色されたセルロース繊維材料を処理する。
【0010】
一般式(1)で表されるジアリルアミン由来の構成単位からなるカチオンポリマー化合物のR1としては、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基または炭素数7〜10のアラルキル基を示し、具体的なR1の例としては、例えばメチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、ノルマルブチル基、ノルマルペンチル基、ノルマルヘキシル基、イソプロピル基、イソブチル基、ターシャリーブチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基等が挙げられる。特にメチル基およびエチル基が好ましい。
【0011】
一般式(1)におけるXとしては3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル基、エポキシ−2,3−プロピル基等が挙げられる。
一般式(1)におけるYとしてはフッ素、塩素、臭素、沃素のようなハロゲン原子またはメチル硫酸、エチル硫酸のような硫酸C1〜C2のアルキル基である。これらはいずれも単独で、あるいは適宜組み合わせて用いることができる。
【0012】
本発明に使用することができる一般式(1)で表されるジアリルアミン由来の構成単位からなるカチオンポリマー化合物の具体的なモノマーの例としては、N−(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)ジアリルアンモニウ、N−エポキシ−2,3−プロピルジアリルアンモニウムおよびそれらの塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、N−エポキシ−2,3−プロピル−N−メチル−塩化ジアリルアンモニウム、N−(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)−N−メチル−塩化ジアリルアンモニウム、N−(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)−N−メチル−ジアリルアンモニウム硫酸メチル、N−(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)−N−エチル塩化ジアリルアンモニウム、N−(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)−N−エチルジアリルアンモニウム硫酸エチル、N−(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)−N−シクロヘキシル塩化ジアリルアンモニウム、N−(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)−N−メチル−臭化ジアリルアンモニウム等が挙げられる。特にN−エポキシ−2,3−プロピル−N−メチル−塩化ジアリルアンモニウム、N−(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)−N−メチル−塩化ジアリルアンモニウム、N−(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)−N−メチル−ジアリルアンモニウム硫酸メチル等が好ましい。
【0013】
一般式(2)で表されるジアリルアミン由来の構成単位からなるカチオンポリマー化合物のR2,R3としては、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基または炭素数7〜10のアラルキル基を示し、具体的なR2,R3の例としては、例えばメチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、ノルマルブチル基、ノルマルペンチル基、ノルマルヘキシル基、イソプロピル基、イソブチル基、イソペンチル基、イソヘキシル基、ターシャリーブチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基等が挙げられる。特にメチル基およびエチル基が好ましい。
【0014】
一般式(2)におけるZとしてはフッ素、塩素、臭素、沃素のようなハロゲン原子またはメチル硫酸、エチル硫酸のような硫酸C1〜C2のアルキル基である。
これらはいずれも単独で、あるいは適宜組み合わせて用いることができる。
【0015】
本発明に使用することができる一般式(2)で表されるカチオンポリマー化合物の具体的なモノマーの例としては、ジアリルアミン、N−メチルジアリルアミン、N−ベンジルジアリルアミンおよびそれらの塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩。塩化ジアリルジメチルアンモニウム、臭化ジアリルジメチルアンモニウム、ヨウ化ジアリルジメチルアンモニウム、メチル硫酸ジアリルジメチルアンモニウム、塩化ジアリルメチルベンジルアンモニウム、臭化ジアリルメチルベンジルアンモニウム、ヨウ化ジアリルメチルベンジルアンモニウム、メチル硫酸ジアリルメチルベンジルアンモニウム、塩化ジアリルジベンジルアンモニウム、臭化ジアリルジベンジルアンモニウム、ヨウ化ジアリルジベンジルアンモニウム、メチル硫酸ジアリルジベンジルアンモニウムなどが挙げられる。特に塩化ジアリルジメチルアンモニウム、メチル硫酸ジアリルジメチルアンモニウム等が好ましい。
【0016】
反応を開始させる触媒は、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、t−ブチルハイドロパーオキサイドなどのような過酸化物や2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン)硫酸塩、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン)塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン)塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン)塩酸塩などのようなアゾ系触媒、過酸化水素−鉄イオン(II)、過酸化ベンゾイル−ジメチルアニリンなどのようなレドックス触媒など、一般的な触媒が使用できる。
【0017】
合成する際に使用する溶媒は、モノマー及び触媒を溶解し、かつ、反応を阻害あるいは抑制しないものであれば何でも使用することができる。例えば、水、エチレングリコール、ジエチレングリコール、メタノール、イソプロピルアルコール等が挙げられる。反応温度は、使用する触媒、溶媒等により異なるが、10℃〜120℃でよく、好ましくは、50℃〜100℃で反応させる。
【0018】
カチオンポリマー化合物の重量平均分子量としては0.1万〜500万が良く、特に0.5万〜100万が好ましい。分子量が0.1万より低い場合は十分な湿潤洗濯堅牢度が得られない。また、500万よりも大きい場合は製品粘度が高くなり、取り扱いにくく、十分な湿潤洗濯堅牢度が得られない。カチオンポリマー化合物が一般式(1)の構成単位を5モル%以上の割合で含むことが必要でこれより少ない場合は十分な湿潤洗濯堅牢度が得られない。カチオンポリマー化合物中の一般式(1)の構成単位の割合が上記の範囲内であれば、優れた湿潤洗濯堅牢度が得られる。処理方法としては浸漬法、パッド−ベーキング法とも加工することができる。カチオンポリマー化合物の使用量はセルロース繊維材料の重量当たり0.05〜20%、好ましくは0.1〜10%を含有する水溶液を用いる。
【0019】
アルカリ剤の使用量はセルロース繊維材料の重量当たり0.01〜30%、好ましくは0.05〜20%を含有する水溶液を用いる。アルカリ剤の具体的例としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、珪酸ナトリウム等が挙げられる。
【0020】
処理条件としては10〜100℃で浸漬法の場合は浴比1:5〜1:100で2〜60分、上記水溶液にインジゴ染料あるいは硫化染料で染色されたセルロース繊維材料を浸漬する。パッド−ベーキング法の場合は上記水溶液にインジゴ染料あるいは硫化染料で染色されたセルロース繊維材料をパッド乾燥し、110〜150℃で2〜30分熱処理することにより本目的を達成することができる。
【0021】
【実施例】
本発明の合成例および実施例を以下に挙げるが、言うまでもなく一例であり、これらに限定されることはない。
【0022】
合成例1
塩化ジアリルジメチルアンモニウム(50%)198gと水32gとN−(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)−N−メチル−塩化ジアリルアンモニウム(50%)270gを均一に混合攪拌し、窒素ガスを通じて、触媒として過硫酸アンモムウム5gを加え、80℃で7時間反応し、重量平均分子量4万、濃度23%からなるカチオンポリマー化合物の黄色液体を得た。
【0023】
合成例2
塩化ジアリルジメチルアンモニウム(50%)92.5gと水270gとN−(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)−N−メチル−塩化ジアリルアンモニウム(50%)137.5gを均一に混合攪拌し、窒素ガスを通じて、触媒として過硫酸アンモムウム5gを加え、80℃で7時間反応し、重量平均分子量10万、濃度23%からなるカチオンポリマー化合物の黄色液体を得た。
【0024】
合成例3
水230gとN−(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)−N−メチル−塩化ジアリルアンモニウム(50%)270gを均一に混合攪拌し、窒素ガスを通じて、触媒として過硫酸アンモムウム5gを加え、80℃で7時間反応し、重量平均分子量3.5万、濃度23%からなるカチオンポリマー化合物の黄色液体を得た。
【0025】
比較合成例1
水230gと塩化ジアリルアンモニウム(50%)270gを均一に混合攪拌し、窒素ガスを通じて、触媒として過硫酸アンモムウム5gを加え、80℃で7時間反応し、重量平均分子量5万、濃度23%からなるカチオンポリマー化合物の黄色液体を得た。
【0026】
実施例1
ジーンズ製品洗い加工機15Kgのワッシャーに浴比1:20になる様にインジゴ染料で10%に染色されたインジゴデニム製品15Kgを入れ、この処理浴に合成例1で示されるカチオンポリマー化合物を1L当たり2g添加し50℃に昇温、この温度で10分処理し次いでこの浴に苛性ソーダ(98%)を1g/L投入し、この温度で20分処理した。排液後よく水洗し酢酸にて中和乾燥し洗濯試験用資料とした。次に洗濯試験として家庭用洗濯機に60℃の湯20Lを張り、この中に処理されたデニム製品500gを入れ、家庭洗剤ザブ(花王社製)20gを添加し15分洗濯した。洗濯湿潤堅牢度は洗濯残液の汚染用グレースケール
JISL 0805に準じて判定した。以下に判定基準を示す。
【0027】
洗濯残級数
5級 染料が脱落しない
4−5級 染料が僅かに脱落する
4級 染料が少し脱落する
3級 染料が多少脱落する
2級 染料がかなり脱落する
1級 染料がほとんど脱落する
【0028】
数字が小さい方が染料のセルロース繊維材料からの脱落が多いことを示す。結果を表−1に示す。
【0029】
実施例2
実施例1に記載している合成例1のカチオンポリマー化合物の代わりに合成例2に記載のカチオンポリマー化合物を使用した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0030】
実施例3
実施例1に記載している合成例1のカチオンポリマー化合物の代わりに合成例3に記載のカチオンポリマー化合物を使用した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0031】
実施例4
実施例1に記載している合成例1のカチオンポリマー化合物の代わりに合成例3に記載のカチオンポリマー化合物を使用し、実施例1に記載している苛性ソーダ(98%)1g/Lの代わりに炭酸ナトリウム10g/Lを使用した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0032】
実施例5
合成例1、30g/L、苛性ソーダ10g/L、残り水からなる処理液300Lにインジゴ染料で10%に染色されたインジゴデニム生機地15Kgを絞り率65%でパッドし、100℃で乾燥した。次いで130℃で5分熱処理を行った後、水洗し酢酸にて中和乾燥して洗濯試験用資料とした。洗濯試験は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0033】
実施例6
硫化染料を用いロープ染色で10%に染められた硫化ブラックデニム15Kgを60℃の湯で10分湯洗いした後、合成例3のカチオンポリマー化合物2g/L(浴比1:20)を用いて試験用ワッシャーで50℃10分処理、次いで同浴で苛性ソーダ(99%)1g/Lを添加し20分処理した。その後、水洗し酢酸にて中和、水洗乾燥し、洗濯試験用資料とした。洗濯試験は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0034】
比較例1
実施例1で使用した未処理のインジゴデニム製品15Kgを用い、実施例1と同様に洗濯試験を行った。結果を表1に示す。
【0035】
比較例2
実施例1に記載している合成例1のカチオンポリマー化合物を使用しない以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0036】
比較例3
実施例1に記載している合成例1のカチオンポリマー化合物の代わりに比較合成例1のカチオンポリマー化合物を使用した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0037】
比較例4
実施例4に記載している合成例3のカチオンポリマー化合物2g/Lの代わりにポリロン300C(ポリアミン系固着剤,共和ケミカル社製)5g/Lを使用し、苛性ソーダ(98%)1g/Lを使用しない以外は実施例4と同様に行った。結果を表1に示す。
【0038】
比較例5
実施例5で使用した未処理のインジゴ染料で染色されたインジゴデニム生機地15Kgを用い、実施例1と同様に洗濯試験を行った。結果を表1に示す。
【0039】
比較例6
実施例5に記載している合成例1のカチオンポリマー化合物30g/Lの代わりに熱架橋型ウレタン樹脂(ポリロンM−16,共和ケミカル社製)10g/Lを使用し、苛性ソーダ10g/Lの代わりに触媒(キャタリストM,共和ケミカル社製)1g/Lを使用した以外は実施例5と同様に行った。結果を表1に示す。
【0040】
比較例7
実施例6で使用した未処理の硫化染料で染色した硫化ブラックデニム製品15Kgを用い、実施例1と同様に洗濯試験を行った。結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
表1から明らかなように、実施例のものは、比較例のものに比して、インジゴ染料あるいは硫化染料で染色されたセルロース繊維材料の洗濯試験による染料の脱落が非常に少なかった。
【発明の効果】
本発明によれば、インジゴ染料あるいは硫化染料で染色されたセルロース繊維材料の洗濯による染料の脱落が少なく、インジゴ染料あるいは硫化染料で染色されたセルロース繊維材料の湿潤堅牢度を改善することが出来る。
Claims (2)
- インジゴ染料あるいは硫化染料で染色されたセルロース繊維材料にアルカリ剤の存在下でカチオンポリマー化合物として一般式(1):
で表されるジアリルアミン由来の構成単位からなるカチオンポリマー化合物、あるいは、一般式(1)と一般式(2)
で表されるジアリルアミン由来の構成単位からなり、重量平均分子量が0.1万〜500万であるカチオンポリマー化合物を含む水溶液を用いて処理する事を特徴とするセルロース繊維材料の処理方法。 - カチオンポリマー化合物が一般式(1)の構成単位を5モル%以上の割合で含む特許請求の範囲第1項記載のセルロース繊維材料の処理方法。
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