JP4074359B2 - テレビジョン放送装置 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可動ユニットを有し、該可動ユニットはケーブルを介してビデオ信号、オーディオ信号または制御信号を供給しおよび／または受信するために装置に接続されており、かつ前記信号を処理するための装置を調整する形式のテレビジョン放送装置であって、少なくとも１つのカップリング結合ステーションが設けられ、該カップリング結合ステーション内で別個の光導波路が個々の装置から広帯域光波ケーブルに結合され、前記広帯域光波ケーブルはソース信号を転送するためにドッキング結合ステーションに接続され、前記装置およびドッキング結合ステーションは光電変換エレメントをソース信号の変換のために有し、前記ドッキング結合ステーションは前記可動ユニットに接続可能である、テレビジョン放送装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
テレビジョン可動ユニットを有するこの種の装置は公知である。コンパクトで可動なこれらの技術的ユニットはテレビジョン制作の記録放送または生放送に使用される。この種の可動ユニットは、例えば屋外でのスポーツおよびプログラムイベントのテレビジョン放送に使用される。可動ユニットはテレビジョンカメラ、マイクロフォン、記録／再生装置、多数のテレビジョンおよびサウンド制御装置を有する。ビデオ信号、オーディオ信号、制御信号は複数の遮蔽ケーブルを介して伝送され、遠隔のテレビジョンカメラを可動ユニット内に組み込まれた装置に接続することができる。前記ケーブルはしばしば数１００ｍの長さがあり、例えば３重同軸ケーブルである。重いケーブルは可動ユニットの移動中大きなケーブルドラムに巻かれており、可動ユニット内の利用スペースの比較的大きなエリアを占める。
【０００３】
スポーツおよびプログラムイベントを放送するためのテレビジョン制作ではますます多くの技術手段が必要となっている。実際のＴＶ放送業務に加えて可動ユニットは別の周囲エリアに、コメンテータポジション、組織マネジメント、見物客エリアなどに対するソース信号を供給しなければならない。これは更なるケーブル路の移動を必要とする。
【０００４】
さらに、ディジタルビデオ技術およびディジタルオーディオ技術の使用が増加していることにより、銅線の形態での従来の放送技術は新しい要求には適さないということも付言しなければならない。
【０００５】
ケーブルによるオーディオビジュアル放送技術の例は、アメリカ合衆国特許５４８６８７７号明細書に示されている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、屋外のイベントを放送するためのケーブルの数を低減させ、将来の要求および技術のために新しいサービスおよび基本的なシステムを提供することである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
この課題は本発明により、放送路から独立したＡＴＭ（非同期転送モード）転送路によって可動ユニットと放送センター内のデータバンクとのあいだに導波路網が形成され、個々の装置は該導波路網を介してデータバンクにアクセス可能であるテレビジョン放送装置を構成して解決される。
【０００８】
【発明の実施の形態】
上記のような構成は従来技術と比較して、個々の装置および信号源のケーブルがもはや可動ユニットへ長距離にわたって星形接続されなくてよいという利点を有する。別個の光導波路が個々の装置からスペース的に最適な位置でカップリング結合ステーションに接続される。この位置で複数の光導波路は、カップリング結合ステーション外へ通ずる１つの光波広帯域ケーブルに接続される。その場合全てのケーブル路の少なくとも一部を１つの広帯域ケーブルによって接続することができる。そのためケーブルの数は大幅に低減され、ケーブルが可動ユニット内で占めていたスペースも低減され、制御室として使用できるようになる。状況によっては個々のカメラを可動ユニットへ従来のように３重同軸ケーブル接続により接続することができるが、これは大きな労力を必要とする。本発明の重要な利点は信号路を光波ケーブルを介して集中させることである。
【０００９】
純粋な光信号の分配がカップリング結合ステーションで行われることに対して、ソース信号は光電変換エレメントによりドッキング結合ステーション内および前記装置内で変換される。このドッキング結合ステーションは広帯域光波ケーブルの端部である。ソース信号の変換は可動ユニット内での処理動作と光波網への転送とのために必要である。ドッキング結合ステーションは独立のユニットであり、光波ケーブル網を可動ユニットに依存せずに敷設することができる。光波ケーブル網はゆえに可動ユニットの到着時にドッキング結合ステーションと接続するだけで完璧に動作するように準備され敷設される。
【００１０】
本発明により、ドッキング結合ステーションを１つまたは複数の可動ユニット、例えばテレコミュニケーション装置に対する外部転送ポイントに接続することもできる。可動ユニットの現場での稼動時間およびサービス（時間、賃金コスト）は、この種のドッキング結合ステーションを使用することにより低減される。さらにこれによりフレキシビリティが増大する。
【００１１】
本発明の別の実施例の特徴は、第２のカップリングステーションが設けられ、この第２のカップリング結合ステーションは、入力側で少なくとも１つの別のサブコントロールユニットに別個の光導波路を介して接続され、出力側で第１のカップリング結合ステーションに広帯域光波ケーブルを介して接続されるということである。これにより１つまたは複数のコントロールユニットを簡単にまとめることができる。この種のコントロールユニットは例えば音響用および照明用コントロールユニットであっても画像情報用コントロールユニットであってもよい。
【００１２】
本発明では、ＡＴＭ（非同期転送モード）の転送路が放送センター内のデータバンクに接続されており、この転送路は放送路と並列に配設される。これにより付加的なサービスが可能となり、例えばコメンテータが光波ケーブル網を介してデータバンクに記憶されたデータに直接にアクセスできるようになる。
【００１３】
本発明のその他の特徴は以下の実施例に関連して説明される。
【００１４】
【実施例】
図１ではネットワークは中央カップリング結合ステーション１０を有し、このカップリング結合ステーションは８つのコメンテータポジション１２に別個の光導波路１１を介して接続されている。この実施例では、各コメンテータポジション１２は装置ユニット１３を有し、この装置ユニットはヘッドフォン１４、マイクロフォン１５、カメラ１６、画像モニタ１７、データモニタ１８、ビデオサーバステーション１９を含む。カップリング結合ステーション１０はさらに光導波路２０を介してグラフィック表示および時間記録ユニット２１とカメラユニット２２とに接続されている。このカメラユニットは装置ユニット２３とスタンドアローンカメラ２４とを有する。この実施例ではグラフィック表示および時間記録ユニット２１は装置ユニット２５を有し、この装置ユニットはヘッドフォン１５、画像モニタ２６、電子ユニット２７、情報モニタ２８、データモニタ２９から成る。
【００１５】
光導波路１１、２０は個々の装置、すなわちコメンテータポジション１２、グラフィック表示および時間記録ユニット２１、カメラユニット２２から、カップリング結合ステーション１０内で光波広帯域ケーブル３０に結合される。このケーブルはカップリング結合ステーション１０からドッキング結合ステーション３１へ通じている。ドッキング結合ステーション３１と装置１２、２１、２２の装置ユニット１３、２５、２３とは光電変換エレメント３２を、光導波路を介して送出されたソース信号を変換するために有する。ドッキング結合ステーション３１は第１の出力側３３を介して、装置３４ａを有する可動ユニット３４に接続される。またこのドッキング結合ステーションを外部転送ポイント３５ａに別の出力側３５を介して接続してもよい。ドッキング結合ステーション３１内のソース信号の変換は可動ユニット３４での処理動作と導波路網への転送とのために必要である。
【００１６】
図２には図１と似た例で、カップリング結合ステーション１０と、接続された４つのコメンテータポジション１２と、付加的なカップリング結合ステーション３６とを有する場合が示されている。付加的なカップリング結合ステーションは第１のカップリング結合ステーション１０に広帯域光波ケーブル３７を介して接続される。この場合に付加的なカップリング結合ステーション３６は音響照明サブコントロールユニット３９に光導波路３８を介して接続され、画像情報サブコントロールユニット４１に光導波路４０を介して接続されている。大規模な制作のために配設されたサブコントロールユニット４１を簡単にまとめられることに加えて、付加的なサービスがコメンテータポジション１２へ導波路網を介して提供される。この導波路網は放送路に並列に、ＡＴＭ転送路４２を介して設けられる（非同期転送モード）。この転送路は可動ユニット３４と放送センター４３との間の接続により構成される。これにより例えば放送センター内のデータバンクにアクセス可能である。ＰＣ３１ａは信号路の構成の可能性を、放送センター内でサーバとして使用されるＰＣ４３ａはローカルサーバへのアクセスの可能性を示している。
【００１７】
図３には可動ユニットと時間記録ユニットとコメンテータポジションとの間のケーブル接続の数を本発明によってどのように低減させるかを、滑降スキーイベントの例において示している。参照番号４４でスキースロープが示され、４５の位置からスタートし４６の位置でゴールする。カメラ４７は公知の手段で可動ユニット４９に３重同軸ケーブルを介して直接に接続され、スキースロープに沿って配置される。さらにマイクロフォン５１を有する２つの接続ボックス５０がスキースロープのアップヒル領域に配置され、公知の手段で可動ユニット４９にオーディオケーブル５２を介して接続される。
【００１８】
本発明により、第１のカップリング結合ステーション５３はコメンテータポジション５５に光導波路５４を介して接続され、スペース的に最適な位置に配置される。別のカップリング結合ステーション５６は光導波路５７を介して、グラフィック表示および時間記録ユニット５８に接続される。続いてこのグラフィック表示および時間記録ユニットはオーディオケーブル５９を介して、スキースロープのダウンヒル領域に配置されたマイクロフォンに対する接続ボックス６０へ接続される。カップリング結合ステーション５３は広帯域光波ケーブル６１を介してカップリング結合ステーション５６に接続される。続いてこのカップリング結合ステーション５６はドッキング結合ステーション６３に広帯域光波ケーブル６２を介して接続される。上記の実施例と同様に、純粋な光信号の分配がカップリング結合ステーション内で行われ、一方ソース信号は光電変換エレメントによりドッキング結合ステーション６３内で変換される。この実施例では、ドッキング結合ステーション６３は可動ユニット４９にケーブル６４を介して接続され、ユーロビジョン可動ユニット６６にケーブル６５を介して接続され、転送ポイント６８にケーブル６７を介して接続される。転送ポイントはユーロビジョン可動ユニット６６にもケーブル６９を介して接続される。この実施例では２つのスタンドアローンカメラ７０ａ、７０ｂが使用されており、これらのカメラは信号を導波路網に供給する。スタンドアローンカメラ７０ａは変換エレメントを介して、グラフィック表示および時間記録ユニット５８に接続される。図に記載されているように、この種の導波路網を使用すると、可動ユニット４９、６６、時間記録ユニット５８およびコメンテータポジション５５の間のケーブルの数が大幅に低減される。新しいサービスおよび処理の可能性を、コメンテータポジション５５に対する装置により、更なるケーブル路を敷設する必要なしに得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】２つのコメンテータポジション、グラフィック表示および時間記録ユニット、カメラユニットを有する屋外放送網の図である。
【図２】２つのサブコントロールユニットとコメンテータへの付加的なサービスの可能性とを有する２つのコメンテータポジションを有する屋外放送網の図である。
【図３】例えば滑降スキーのイベントのための屋外放送網の図である。
【符号の説明】
１０、３６、５３、５６ カップリング結合ステーション
１１、２０、３８、４０、５７ 光導波路
１２、５５ コメンテータポジション
２１、５８ グラフィック表示および時間記録ユニット
２２ カメラユニット
３０、３７、６１ 広帯域光波ケーブル
３１、６３ ドッキング結合ステーション
４１ サブコントロールユニット
４２ ＡＴＭ転送路
４３ 放送センター
４９、６６ 可動ユニット
６８ 転送ポイント
６４、６７、６９ ケーブル

Claims (3)

1. 可動ユニット（３４）を有し、
   該可動ユニットはケーブル（３０、１１、２０）を介してビデオ信号、オーディオ信号または制御信号を供給しおよび／または受信するために装置（１２、２１、２２）に接続されており、かつ前記信号を処理するための装置（３４ａ）を調整する形式のテレビジョン放送装置であって、
   少なくとも１つのカップリング結合ステーション（１０）が設けられ、該カップリング結合ステーション内で別個の光導波路（１１、２０）が個々の装置（１２、２１、２２）から広帯域光波ケーブル（３０）に結合され、
   前記広帯域光波ケーブル（３０）はソース信号を転送するためにドッキング結合ステーション（３１）に接続され、
   前記装置（１２、２１、２２）およびドッキング結合ステーション（３１）は光電変換エレメント（３２）をソース信号の変換のために有し、
   前記ドッキング結合ステーション（３１）は前記可動ユニット（３４）に接続可能である、
   テレビジョン放送装置において、
   放送路から独立したＡＴＭ（非同期転送モード）転送路（４２）によって可動ユニット（３４）と放送センター（４３）内のデータバンクとのあいだに導波路網が形成され、個々の装置は該導波路網を介してデータバンクにアクセス可能である
   ことを特徴とするテレビジョン放送装置。
2. 前記ドッキング結合ステーション（３１）は少なくとも１つの可動ユニット（３４）および／または少なくとも１つの外部転送ポイント（６８）に接続される、請求項１に記載の装置。
3. 第２のカップリング結合ステーション（３６）が設けられ、
   該第２のカップリング結合ステーションは、入力側で少なくとも１つの別のサブコントロールユニット（３９、４１）に別個の光導波路（３８、４０）を介して接続され、出力側で第１のカップリング結合ステーション（１０）に広帯域光波ケーブル（３７）を介して接続される、請求項１または２に記載の装置。

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