JP4074228B2 - 光ピックアップ及び情報記録再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光により情報を記録または再生する光ピックアップおよび情報記録再生装置、特に、光源の出力光量の最適制御と保守の容易化に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平11−213428号公報
【特許文献2】
特開2001−297465号公報
情報記録媒体である光ディスクに情報を記録し、または記録された情報を再生する情報記録再生装置の光ピックアップ内には、光源として半導体レーザ素子(LD)が備えられている。半導体レーザ素子の制御において、情報記録の高密度化を目的として記録マーク形状を制御する等のため、光変調波形をマルチパルス化または多値レベル化して制御する技術が必須とされている。このためには、光源の出射光量は、常に所望の値に制御される必要がある。
【0003】
しかし、半導体レーザ素子がレーザ発振を開始する電流値(以下、閾値電流と称する)や、駆動電流−光出力特性の勾配(以下、微分量子効率と称する)等の特性は、半導体レーザ素子の温度変化に伴って変化する。例えば、半導体レーザ素子の温度上昇に伴い、閾値電流の増加及び微分量子効率が低下する。すなわち、駆動電流が同一であっても、半導体レーザ素子の温度上昇に伴い、出射光量が低下する。また、例えば、半導体レーザ素子の温度上昇に伴い、半導体レーザ素子の出射波長が長くなる。さらに、一般に光ディスク(特に、色素系ディスク)の受光感度は、受光波長に対する依存性がある。そのため、半導体レーザ素子の出射波長の温度依存性が、光ディスクに形成されるピットの形状に影響を与える。
【0004】
情報記録再生装置においては、連続記録時間が1時間以上に及ぶことがあり、この間、光ピックアップに備わる半導体レーザ素子の温度が変化する。したがって、上述のような半導体レーザ素子の特性の温度依存性に基づき、半導体レーザ素子から出射されるレーザ光の光強度や波長が変化する。その結果、レーザ光によって光ディスクに形成されるピットが、所望の形状に形成されず、信号の記録動作が所望の通りに行われないという問題がある。
【0005】
この問題を解消するため、例えば特許文献1に示される情報記録再生装置は、半導体レーザ素子の駆動電流の温度依存特性データを記憶手段に格納し、温度検出手段で検出された温度に応じ、対応する温度依存特性データを光ピックアップとは別個に設けた記憶手段から読み出して、そのデータに基づいて半導体レーザ素子の駆動回路を制御するようにしている。また、この半導体レーザ素子の駆動回路を制御するとき、光ディスクの透過率や反射率の温度依存特性を考慮して、より高精度な制御をするようにしている。
【0006】
特許文献2に示される情報記録再生装置は、半導体レーザ素子の温度変化に伴う発光波長変化に対する解決方法として、信号光用の光路を設けるためのビームスプリッタに加え、波長検出用の光路を設けるためのビームスプリッタを備え、波長フィルタ等を用いて波長変動を検出し、半導体レーザ素子を制御している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、情報記録再生装置に用いられる半導体レーザ素子は、静電気、電源からのサージまたは経時自然劣化等により、他の部品に比べて相対的に故障しやすい部品である。このため、半導体レーザ素子を含む情報記録再生装置用光学系の製造メーカーの製造ラインでの検査においては、全ての半導体レーザ素子に対し、それぞれ所定光量Pの発光を得るための駆動電流値IPOを測定する。さらに、いくつかの半導体レーザ素子を抜取り、半導体レーザ素子の温度依存特性データに関する検査を行い、その結果を管理データとする。
【0008】
また、この光ピックアップを使用した情報記録再生装置の製造時においては、閾値電流Ith等を測定する。測定された閾値電流Ithと、規格値とを比較し、その半導体レーザ素子に故障がないかを判断する。情報記録再生装置が製造時に正常であっても、経時変化により半導体レーザ素子が劣化するに従い、所定光量Pの発光を得るための駆動電流値IPOは増加する。従って、駆動電流値IPOは情報記録再生装置に故障等の不具合を生じた時に、サービスマン等が確認する重要な項目である。
【0009】
ここで、この半導体レーザ素子に劣化の疑いが生じた場合、この閾値電流Ithや所定光量Pの発光を得るための駆動電流値IPOを測定するため、各値を測定できる程度まで、情報記録再生装置を開けて分解し、電流計または電圧計等を取り付けて検査する。半導体レーザ素子が不良である場合には、光ピックアップを交換する。その後、情報記録再生装置を組み立てて修復をしなければならない。
【0010】
このように光ピックアップを交換したとき、特許文献1に示すように、半導体レーザ素子の温度依存特性性を外部の制御部に設けた記憶手段に記憶しておくと、その都度、記憶手段に記憶した温度依存特性の設定値を変更する必要があるとともに、この変更に別途装置が必要となり、温度依存特性の変更等が容易ではないという問題がある。また、光ディスクの透過率や反射率の温度依存特性を考慮するために光ディスクの反射率および透過率を考慮しても、個々の光ディスク毎に反射率および透過率の特性がばらつく。そのため、半導体レーザ素子自身の特性を正確に測定できないという問題がある。またCD・DVD両対応の情報記録再生装置の場合においては、上述の光ディスク毎の反射率および透過率の特性のばらつきがさらに顕著である。
【0011】
さらに、特許文献2に記載の情報処理装置に含まれる波長検出手段においては、波長検出用の光路と受光用の光路とを分岐させるため、それぞれにビームスプリッタを用いる。そのため、部品点数の増加、受光光量の減少および光ピックアップの大型化を招くという問題がある。
【0012】
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、光源であるLDの閾値電流や駆動電流−光出力特性の勾配や波長等の特性が温度変化により変化した場合にも、光ディスクに所望の形状のピットを形成できるように駆動電流を制御し、また、LDの劣化等による不具合により光ピックアップの交換が必要な場合にはその旨を知らせ、さらに、光ピックアップ固有の設定値の変更を、新たな光ピックアップの取り付けだけで可能することにより光ピックアップの交換を容易にし、情報記録再生装置の保守性を高めることを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明の第1の光ピックアップは、電流により駆動される光源からの光を情報記録媒体に照射する光ピックアップにおいて、光源の温度を検出する温度検出手段と、光源の発光波長を検出する波長検出手段と、温度検出手段で検出される温度と波長検出手段で検出される発光波長とを用いて算出され、光源の温度変化に対する光源の波長変化を表す温度依存特性データを記憶する記憶手段とを備える。
【0014】
この発明の第2の光ピックアップは、電流により駆動される光源からの光を情報記録媒体に照射する光ピックアップにおいて、光源の温度を検出する温度検出手段と、光源の発光波長を検出する波長検出手段と、光源の光強度を検出する光強度検出手段と、温度検出手段で検出された温度と、波長検出手段で検出された発光波長と、光強度検出手段により検出される光強度が所定の値となるように光源に印加する電流とを用いて算出され、光源の温度変化に対する光源の波長および電流の変化を表す温度依存特性データを記憶する記憶手段とを備える。
【0017】
また、波長検出手段は、光源の発光波長近傍で透過率が変化する光学素子と、光学素子を透過していない光の光強度を検出する第1の検出手段と、光学素子を透過した後の光強度を検出する第2の検出手段とを有する。
【0018】
あるいは、波長検出手段は、光源の発光波長近傍で透過率が変化する光学素子と、光学素子により反射された光強度を検出する第1の検出手段と、光学素子を透過した後の光強度を検出する第2の検出手段とを有する。
【0019】
また、光源は、複数の異なる波長の光を出力し、波長検出手段は、光源が出力する光の各波長を検出することを特徴とする。
【0021】
記憶手段は、あらかじめ工場出荷時における温度依存特性データを記憶していることを特徴とする。
【0022】
この発明の第1の情報記録再生装置は、第1又は第2の光ピックアップと、温度検出手段により検出された結果に応じて、記憶手段に記憶された温度依存特性データのいずれかのデータを選択し、選択された温度依存特性データを用いて、光源の電流を制御する信号処理手段とを備え、信号処理手段は、記憶手段に記憶された温度依存特性データを追加または更新の少なくともいずれかを行うことを特徴とする。
【0024】
また、信号処理手段は、工場出荷時の温度依存特性データと、光ピックアップ使用時の温度依存特性データとを比較することにより、光源の劣化状態を判定することを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明に係る情報記録再生装置の構成を、図1に示す。情報記録再生装置は、例えば、CD−ROM、DVD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−R、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+R、DVD+RW、MD、MOなどの光ディスク等の情報記録媒体100に、情報を記録または再生するものであり、光ピックアップ200と、信号処理部300と、回転駆動部400と、コントローラ500とを備える。
【0026】
光ピックアップ200は、図2の構成図に示すように、光学系210と記録再生制御部220とを有する。光学系210は、コリメータレンズ211と、ビームスプリッタ212と、対物レンズ213と、モニタ用レンズ214と、信号用レンズ215とを有する。記録再生制御部220は、LD221と、光分割素子222と、モニタ受光部223と、波長検出部224と、信号受光部225と、光源駆動部226と、光分割素子制御部227と、温度検出部228と、記憶部229とを有する。
【0027】
情報記録媒体に情報を記録する場合、光源であるLD221より出射されたレーザ光は、コリメータレンズ211を通過して平行に整形されて、ビームスプリッタ212に入射する。この入射されたレーザ光の一部は、ビームスプリッタ212を直線的に通過し、さらに対物レンズ213を通過することにより、情報記録媒体100上に集光される。
【0028】
また、ビームスプリッタ212に入射されたレーザ光の他の一部は、入射方向と90度をなす方向から出射される。この出射されたレーザ光は、モニタ用レンズ214を通過することにより集光されるとともに、電圧により入射される光の回折方向を任意に選択できる透過型回折格子である光分割素子222により光路を分割され、その0次光はモニタ受光部223に、その1次光は波長検出部224に集光される。なお、図3に示されるように、モニタ用レンズ214に変えてコリメータレンズ211の手前に配置したモニタ用レンズ216を有する光学系230を用い、LD221より出射されたレーザ光のうちコリメータレンズ211に入射されないもれ光を光分割素子222に入射させてもよい。
【0029】
情報記録媒体に記録された情報を再生する場合、記録時と同様の経路でLD221から出射されて情報記録媒体100に集光されたレーザ光は、情報記録媒体100で反射される。この反射されたレーザ光は、対物レンズ213を通過して平行に整形されてビームスプリッタ212に入射する。入射したレーザ光は、入射方向と90度をなす方向から出射されて信号用レンズ215を通過し、信号受光部225に集光される。
【0030】
光源駆動部226は、信号処理部300により設定された駆動電流をLD221に印加する。モニタ受光部223および信号受光部225は、光を受光して受光信号に変換する。波長検出部224は、入射されるレーザ光について、波長の選択および強度の測定を行う。光分割素子制御部227は、光分割素子222に印加する電圧等の制御を行う。なお、後述するように、波長検出部224はモニタ受光部223と一体化する場合もある。温度検出部228は、例えばサーミスタであり、LD221の温度を測定する。
【0031】
記憶部229は、例えばEEPROMであり、温度依存特性データを記憶する。温度依存特性データは、LD221の温度T毎の、LD221の閾値電流Ith、微分量子効率η、波長λ、およびこれらが測定された時の積算使用時間を含む。また、温度依存特性データには、光ピックアップ製造時に初期値としてあらかじめ記憶されているデータと、光ピックアップ使用時に信号処理部300で作成されるデータとが含まれる。
【0032】
なお、図示していないが、情報記憶媒体110の照射光の方向に対する傾き(以下、チルトと称する)を検出するチルト検出受光部などが配置される場合もある。さらに、異なる媒体フォーマットが定められた複数種類の情報記録媒体(例えば、DVDおよびCD)に対応する情報記録再生装置の場合、各情報記録媒体に好適な波長の光源を持つ場合がある。この場合、各光源波長毎に、モニタ受光部223や信号受光部225を別個に備える場合もある。以上が、光ピックアップ200の構成である。
【0033】
信号処理部300が行う処理を図4を用いて説明する。信号処理部300は、モニタ受光部223からの受光信号、波長検出部224からの出力に基づき算出されたLD221の発光波長、および温度検出部228により測定されたLD221の温度に基づき、温度依存特性データを算出し、記憶部229に記憶させる。また、信号処理部300は、信号受光部225から出力された受光信号を受けて、情報記録媒体100の記録内容を再生する。さらに、信号処理部300は、LD221が出射するレーザ光の強度を調整するため、温度依存特性データに基づき、光源駆動部226がLD221に印加する駆動電流を設定する。また、信号処理部300は、光分割素子制御部227が光分割素子222に印加する電圧を設定する。
【0034】
さらに、信号処理部300は、光ピックアップ200から入力された信号に基づいて様々な処理を行う。例えば、光ピックアップ200に配置された各種受光部から出力された受光信号から情報を再生したり、情報記録媒体100の回転に伴って発生する面振れやトラックの半径方向の振れなどの変動に対し常に所定の誤差内で光を照射するような制御(フォーカスサーボ制御及びトラックサーボ制御など)をするため、受光信号からサーボエラー信号を生成し、このサーボエラー信号に従い、回転駆動部400を含む光ピックアップ200を制御する。また、情報記録再生装置全体の制御を行うコントローラ500を通じて、ホストコンピュータと記録再生情報の受け渡しやコマンド通信を行う。
【0035】
回転駆動部400は、情報記録媒体100を回転制御(スピンドルサーボ制御)する。回転駆動部400は、CLV(Constant Linear Velocity)回転制御を行う際には、より精度よく回転制御を行うため、情報記録媒体100に記録された回転制御信号に基づき回転制御を行う。回転制御信号は、光ピックアップ200を介して検出される。回転制御信号として、例えば再生情報記録媒体などでは、記録された情報に所定間隔で配置された同期信号が用いられ、記録可能な情報記録媒体では、記録トラックが所定の周波数で蛇行したウォブルなどが用いられる。以上が、本実施形態に係る情報記録再生装置の全体構成である。
【0036】
図5および図6は、この情報記録再生装置の部品配置を示し、図5は平面図であり、図6は側面図である。光ピックアップ200は、情報記録媒体100の半径方向に移動(シーク動作と呼ぶ)が可能なように、ガイド151に取り付けられている。光ピックアップ200と、信号処理部300等が搭載されている回路基板152とは、FPC153を介し、コネクタ154を端子として接続されるのが一般である。また、LDや受光部等の光ピックアップに搭載される部品は、このFPC基板に実装されることも多い。
【0037】
駆動および制御の対象となるLD221の駆動電流−光出力特性の一例を、図7に示す。通常、LD221の駆動電流IPOに対する光出力Pは、微分量子効率をηとし、閾値電流をIthとして次式のように近似できる。
=η・(IPO−Ith) ・・・(1)
ここで、駆動電流IPOを、バイアス電流Iと変調電流Iとの和(I+I)と考える。所望の光変調波形を得る為には、バイアス電流Iを閾値電流Ithにほぼ等しくし、P=η・Iとなる変調電流Iで、LD221を駆動すれば良い。
【0038】
しかし、一般に、この閾値電流Ithと微分量子効率ηとは、個体間でばらつくのみならず、温度変化や経時変化により変動する。そのため、所望の光量を安定して得られなくなり、情報の記録や消去等が不完全なものとなる。常時、所望の光変調波形を得るためには、閾値電流Ith及び微分量子効率ηの変動に伴い、バイアス電流Iと変調電流Iを制御することが望ましい。
【0039】
例えば、図8に示すように、閾値電流がIth1からIth2に、微分量子効率ηがηからηに変動した場合、所望の光変調波形を得る為には、バイアス電流IをIth1からIth2に変更し、変調電流IをP=η・Im1となるIm1からP=η・Im2となるIm2に変更して、LD221を制御すれば良い。
【0040】
情報記録媒体から情報を読み出し、または情報記録媒体に情報を書き込む際に、LD221に関して測定されるデータ(以下LD測定データと称する)の例を図9に示す。LD測定データには、LD221の温度Tと、変調電流Imp、Ime、Imbと、発光波長λとが含まれる。変調電流Imp、Ime、Imbは、それぞれ、LD221が出力する図10のような波形における3種類のレーザパワーであるピークパワー(P)、イレースパワー(P)、バイアスパワー(P)を生成するために必要な変調電流であり、温度T毎に測定される。各変調電流と光出力との対応関係を図11に示す。なお、変調電流Imp(0)、Ime(0)、Imb(0)は、工場出荷時のデータ、すなわちLD221の特性が劣化する前のデータであり、これらは初期状態のデータとされる。また、変調電流Imp(t)、Ime(t)、Imb(t)は、使用時間がt時間経過した後に測定されたデータ、すなわちLD221の特性が劣化した後のデータである。また、図12に例示されるように、LD221の温度上昇に伴って、発光波長λは長くなる。
【0041】
記憶部238に記憶される、制御データテーブルとして記憶された温度依存特性データを図13に示す。温度依存特性データは、温度T毎の閾値電流Ith、微分量子効率η、波長λを含む。信号処理部300は、入力された変調電流Imp(t)、Ime(t)、Imb(t)、温度T(t)、波長λ(T)から温度依存特性データの各値を算出し、記憶手段248に記憶させる。閾値電流Ithおよび微分量子効率ηは、3種類の変調電流に対し共通であることから、(1)式より容易に算出される。温度依存特性データには、工場出荷時、前回使用時(読み込みまたは書込み終了時)および使用前(読み込みまたは書込み開始前)における、閾値電流Ith等の計算された値が含まれる。さらに、データが更新された時に、LD221の劣化状態を経時的に知るため、積算使用時間tも記憶される。
【0042】
情報記録再生装置が起動してから、動作を終了するまでの処理を、図14のフローチャートを参照して説明する。
【0043】
情報記録再生装置を起動させた(開始)後、記憶部229から、初回使用時には工場出荷時における温度依存特性データを読み出し、初回使用時以外の場合には前回使用後の温度依存特性データを読み出し、その値を初期値とする(ステップS1)。次に、温度検出部247からLD221の温度Tを取得する(ステップS2)。次に、読み出された温度依存特性データを用いてLD221を点灯し、波長検出部224からLD221の発光波長λを取得すると共に、駆動電流I、I、I(それぞれ、変調電流Imp、Ime、Imbに対応する)を測定し、さらに測定値から閾値電流Ithおよび微分量子効率ηを求める(ステップS3)。
【0044】
次に、取得または求められた、温度T毎の閾値電流Ith、微分量子効率η、出力波長λ等の値(以下、算出値と称する)と、初期値との比較を行う(ステップS4)。算出値と初期値との比較は、あらかじめ定められた基準に基づいて行われる。例えば、この比較の結果、いずれかまたは全てのパラメータが、所定の値(Δとする)以上に相違がある場合、算出値を、今回のLDの駆動に参照される温度依存特性データ(以下、使用値と称する)として設定する(ステップS5)。算出値と初期値との比較の結果、いずれかまたは全てのパラメータが、所定の値(Δとする)以上に相違がない場合、初期値を使用値として設定する(ステップS6)。
【0045】
次に、使用値を基に、所望の光出力が得られるか判定を行う。すなわち、LD221の経時劣化を知るために、例えば、もっとも強いパワーを出力するピークパワーPを出力するための駆動電流Iを計算し、その値とLD221の定格電流値とを比較する(ステップS7)。
【0046】
駆動電流Iと定格電流値との比較の結果、光源駆動部226は、駆動電流Iが定格電流値を超える場合、所望の駆動電流を得られないため、光ピックアップの修理または交換等を要求する信号等を信号処理部300を通してコントローラ500に送る(ステップS8)。コントローラ500は、その要求をホストコンピュータ上に表示させる(ステップS9)。なお、表示方法はホストコンピュータによる表示に限られず、情報記録再生装置に備えられたLEDの点滅等による表示であってもよい。
【0047】
駆動電流Iと定格電流値との比較の結果、駆動電流Iが定格電流値を超えない場合、使用値に基づき、情報記録媒体100からの読み出しや、情報記録媒体100への書込み等を開始する(ステップS10)。信号処理部300は、読み出しや書込み等を行っている間は、温度検出部228によりLD221の温度Tを常時測定し、また、記憶部229に記憶されているLD221の温度依存特性データに基づき、所望の光出力を得るような駆動電流の予測値を決定する。これらの処理により、LD221の駆動電流の高速制御が可能となる。さらに、信号処理部300は、駆動電流I、I、Iを測定すると共に、波長検出部224からLD221の発光波長λを取得し、温度検出部228からLD221の温度Tを取得することにより、図9のようなLD測定データを作成する(ステップS11)。
【0048】
信号処理部300は、情報記憶媒体への読み込みまたは書込みが終了した後(ステップS12)、終了時検査を行う。すなわち、信号処理部300は、まず作成したLD測定データを基に、温度T毎の閾値電流Ith、微分量子効率ηおよび発光波長λを求める(以下、終了時算出値と称する)(ステップS13)。次に、終了時算出値と、使用値との比較を行う(ステップS14)。終了時算出値と、使用値との比較の結果、いずれかまたは全てのパラメータが、所定の値(Δとする)以上に相違がある場合、信号処理部300は、終了時算出値を、今回使用後の温度依存特性データとして、記憶部229に記憶させる(ステップS15)。終了時算出値と、使用値との比較の結果、いずれかまたは全てのパラメータが、所定の値(Δとする)以上に相違がない場合、信号処理部300は、使用値を、今回使用後の温度依存特性データとして、記憶部229に記憶させる(ステップS16)。
【0049】
すなわち、この情報記録再生装置は、閾値電流Ith、微分量子効率η、発光波長λが、温度T毎に記憶される温度依存特性データと、常時測定される温度Tとに基づいてLD221を制御するため、LD221を連続的に、より高精度に制御することが可能である。
【0050】
また、この情報記録再生装置は、工場出荷時、前回使用後、今回使用後における温度依存特性データを、積算使用時間ごとに記憶するため、LD221の劣化状態を把握できる。このLD221の劣化状態を把握することにより、光ピックアップの交換が必要となるような故障を、外部に表示することができる。この表示により、情報記録再生装置の故障の原因を知ることが可能である。さらに、LD221の温度依存特性データの経時変化を随時記録することにより、LD221の劣化の経時変化を把握できる。なお、メンテナンス等を要求するアラームの表示を確認する対象は、情報記録再生装置の初期検査およびメンテナンス等を行う者に限定するものではなく、情報記録再生装置の使用者等も含まれる。
【0051】
また、この情報記録再生装置は、光ピックアップに記憶部229を有し、記憶部229に工場検査時の温度依存特性データを記憶する。そのため、個体毎にばらつくLD221の特性値の設定を、光ピックアップを交換するだけで可能にする。
【0052】
次に、光出力制御方法について説明する。情報記憶媒体110に記録を行う際に光源駆動部225が光源221に駆動電流を印加して得られる光波形を、図15に例示する。実線で表された波形におけるPb1、Pe1、Pp1は、目標とする最適な光出力で、それぞれ、バイアスパワー、イレースパワ−およびピークパワーである。また、破線で表された波形におけるPp2、Pe2は、それぞれ、LD221の温度変化に伴って変化したピークパワー、イレースパワーである。
【0053】
一般に、LD221の光出力を制御せずに発光させた場合、LD221の温度が上昇するに従い、閾値電流Ithおよび微分量子効率ηが変化し、図13において実線で示されるような目標の光出力を得ることが出来なくなる。そこで、P(i)およびP(ii)のようにある測定点を決め、P(ii)を、実線のような所望の光出力P(i)に一致させるように、変調電流Iのフルスケールを調整する等により制御を行う方法がある(サンプル・ホールド制御と呼ぶ)。
【0054】
しかし、高速記録等のようにLD制御が高速になるに従い、前述のP(i)およびP(ii)のような測定点を他の制御中に行うことは困難になる。一方、LD221の温度Tの変化に対応し、記憶部240に記憶された温度依存特性データと常時測定されるLD221の温度Tとから、所望の光出力を得るような駆動電流の予測値を算出するとともに、モニタ受光部223が検出した値に基づき微調整する従来のAPC制御を併用することで、より高速かつ高精度に所望の光出力を得られるLD221の制御が可能となる。もしくは、測定されるLD221の温度Tと、温度依存特性データの閾値電流Ith、微分量子効率ηおよび発光波長λとのみにより、LD221の出力光の強度を決定することで、LD221をより高速に制御できる。
【0055】
また、測定されるLD221の温度Tと、工場出荷時の温度依存特性データとにより、所望の光出力を得るような駆動電流の予測値を算出する制御を行うことで、波長検出部224を必要とせずに、温度検出部228と記憶部229とのみにより、LD221を制御できる。すなわち、高速なLDの制御、低コスト化、および光ピックアップの小型化が可能となる。
【0056】
次に、具体的な駆動電流の変更について説明する。例えば、LD221の温度がTの場合に、情報記録媒体100に所望の記録マーク形状を形成するため、光源駆動部226がLD221に駆動電流を印加して得られる光出力が、図10に示す波形であるとする。ここで、LD221の温度がTに変化した場合、温度依存特性データに基づき、この波形のうち、ピークパワーPの強度を任意のδPだけ変更させたり(図16)、ピークパワーPの印加時間を任意のδPだけ変更させたり(図17)、ピークパワーPの強度および印加時間を任意のδP、δP、δPをだけ変更させたり(図18)することで、高精度な記録マーク形状を形成できる。
【0057】
また、一般に、LD221の温度上昇に伴い、LD221の発光波長も変動する。例えば、図12に示すように、LD221の温度Tが上昇するに従い、LD221の発光波長λは長波長側へシフトしていく。図19に色素系光ディスクの波長−受光感度(吸収)曲線を示す。ここで、受光感度が最も高い(最も吸収の大きい)波長をλ、LD221の温度上昇前における発光波長をλ、LD221の温度上昇後における発光波長をλとしている。
【0058】
一般に、色素系光ディスクでは、LD221の発光波長が、最適な波長からずれている場合、上述のようなサンプル・ホールド制御等から得られる最適な光強度で出力しても、波長による受光感度の変化が原因となり受光感度が弱くなる。そのため、光ディスクに与えられる光強度は減少する。ここで、光出力制御は、発光波長λに合わせて制御しているため、発光波長がλになった際にも、λとλとの受光感度の比から算出される最適な光出力を与えることで制御可能である。
【0059】
図20、図21および図22は、光分割素子222、モニタ受光部223および波長検出部224を含む具体的な構成の例を示す。図20において、光分割素子222は、例えば透過型回折格子であり、通過するレーザ光を分割する。波長フィルタ241は、例えば図23のような波長−透過率特性をもつフィルタである。この波長フィルタ241の透過限界波長λ近傍に、LD221の発光波長λがある。反射光受光部242および透過光受光部243は、例えばフォトディテクタであり、受光した光に応じて受光信号を出力する。
【0060】
光分割素子222に入射されるレーザ光は、モニタ用レンズ214から出射されたレーザ光である。光分割素子222は、通過するレーザ光を分割する。分割されたレーザ光の0次光は、モニタ受光部223に入射される。また、分割されたレーザ光の+1次光は、波長フィルタ241に入射される(そのパワーをPとする)。反射光受光部242は、波長フィルタにより反射されたレーザ光を受光する(そのパワーをPとする)。透過光受光部243は、波長フィルタを透過したレーザ光を受光する(そのパワーをPとする)。
【0061】
ここで、
means=P/(P+P) ・・・(2)
とすると、LD221の温度変化に伴って、LD221の発光波長λが長くなると、波長フィルタ241を透過する光量は増加し、Pmeansは増加する。逆に、LD221の温度変化に伴って、LD221の発光波長λが短くなると、波長フィルタ241を透過する光量は減少し、Pmeansは減少する。図24は、温度Tの変化(または発光波長λの変化)に対するPmeansの変化を示す。
【0062】
図21において、光分割素子222、波長フィルタ241および透過光受光部243は、図20に示すものと同様である。受光部244は、2分割フォトディテクタとする。図21に示される構成では、波長フィルタ241で反射されたレーザ光は、受光部244に入射される。このような構成とすることにより、モニタ受光部と反射光受光部とを受光部244に一体化することができ、低コストおよび小型化が実現できる。
【0063】
図22において、光分割素子222は、図20に示すものと同様である。受光部245は、3分割フォトディテクタとする。図22に示される構成では、光分割素子222により回折された±1次光を利用することにより、モニタ受光部と波長検出部とを受光部245に一体化することができる。なお、フォトディテクタの表面基板(主にガラス基板)に、例えば、LD221の発光波長の反射防止膜246を塗布することにより、発光波長を検出できる。
【0064】
図25は、電圧等により分割方向が可変な光分割素子222の構成図である。光分割素子制御部227は、光分割素子222に印加する電圧等の制御を行う。光分割素子222を構成する物質A251および物質B252は、ほぼ同じ屈折率および透過率を有する。ここで、物質A251は、複屈折等が電圧等により変化しない光学的に一様な材質であり。一方、物質B252は、屈折率が電圧等により変化する、光学的に可変な材質(例えば液晶)である。物質B252に電圧を印加することで任意に屈折率を変化させられるため、光分割素子222を回折格子として働かせたり、回折格子としての働きを無くしたり、あるいは、レーザ光の回折する角度を変化させることができる。
【0065】
レーザ光の一部を取り出す場合、モニタ受光部223により受光される光量の低下が懸念される場合がある。このような場合、図25に示されるような電圧等により分割方向が可変な光分割素子222を用いることで、波長検出を行わない場合は、物質251と物質252との屈折率差をほぼ0にして、レーザ光を回折させないことで、モニタ受光部223の受光光量を確保できる。また、波長検出を行う場合は、物質252に電圧印加し、屈折率差を利用してレーザ光を回折させることができる。
【0066】
すなわち、光分割素子222を用いることで、波長検出部とモニタ受光部とを共通化できる。また、モニタ受光と波長検出とを任意に選択できる。さらに、波長の違いに応じて回折方向が違っても、共通の受光部で光強度を検出できる。
【0067】
図26は、波長検出部224の別の例を示す。光分割素子222(例えば、ハーフミラーや、45度の直線偏光を偏光ビームスプリッタに入射させるものであってもよい)により分割されたレーザ光の一方(パワーをPi1とする)は、波長フィルタ241を透過して透過光受光部243に受光される(透過後のパワーをPとする)。光分割素子222により分割されたレーザ光の他方(パワーをPi2とする)は、受光部247により受光される。ここで、初期状態でPi1とPi2とが等しい必要はない。透過光受光部243または受光部247の測定値に強度比をかけて補正すればよいため、Pi1とPi2との強度比がわかれば十分である。
【0068】
また、波長検出部224に入射される光強度Pが既知である場合、
means=P/P ・・・(3)
とすることで、上述と同様に波長を検出可能であるため、光分割素子222および受光部243は必要なくなる。
【0069】
なお、図20、図21、図22および図25において波長フィルタを用いているが、LD221の発光波長λの近傍に透過限界波長λを有し、同様の効果を有するものであれば、波長フィルタに限定されない。
【0070】
また、情報記録再生装置は、光源として2種類の波長を用いてもよい。この場合、図27のような波長−透過率特性をもつ波長フィルタ(例えばバンドパスフィルタ)を用いるのがよい。短波長側の透過限界波長をλc1、長波長側の透過限界波長をλc2とする。温度Tの変化(または発光波長λの変化)に対するPmeansの変化は、λc1側では図24のようになり、λc2側では図28のようになる。また、この波長フィルタの波長−透過率特性も、上記特性であると同様の理由でより望ましい。なお、波長フィルタは、1枚で構成しなくても、それぞれ、図23および図29のような特性をもつ2枚の波長フィルタを張り合わせたものでもよい。
【0071】
波長フィルタは、より広い波長範囲の計測が可能となるよう、LD221の発光波長の近傍において、波長変化による透過率変化が緩やかであることが、より望ましい。また、波長フィルタは、温度−透過率変化が線形に近似できると計算が容易となるため、LD221の発光波長の近傍において、直線(1次)の変化であるとより望ましい。
【0072】
【発明の効果】
この発明の第1の光ピックアップは、光源の温度を検出する温度検出手段と、光源の発光波長を検出する波長検出手段と、温度検出手段で検出される温度と波長検出手段で検出される発光波長とを用いて算出され、光源の温度変化に対する光源の波長変化を表す温度依存特性データを記憶する記憶手段とを備えるため、温度検出手段で検出される温度における光源の波長、および、温度において所定の光強度を得るために光源に印加する電流を表す温度依存特性データを記憶する記憶手段とを備えるため、光ピックアップの修理または交換等が必要となる際に、光ピックアップが搭載された情報記録再生装置において、光ピックアップの交換のみで、光源の制御に必要な、光源の発光波長と温度との関係等の設定値が変更されることとなり、設定値変更のための特別な装置等が不要で、情報記録再生装置の保守性が高まる。
【0073】
この発明の第2の光ピックアップは、光源の温度を検出する温度検出手段と、光源の発光波長を検出する波長検出手段と、光源の光強度を検出する光強度検出手段と、温度検出手段で検出された温度と、波長検出手段で検出された発光波長と、光強度検出手段により検出される光強度が所定の値となるように光源に印加する電流とを用いて算出され、光源の温度変化に対する光源の波長および電流の変化を表す温度依存特性データを記憶する記憶手段とを備えるため、光ピックアップの修理または交換等が必要となる際に、光ピックアップが搭載された情報記録再生装置において、光ピックアップの交換のみで、光源の制御に必要な設定値が変更されることとなり、設定値変更のための特別な装置等が不要で、情報記録再生装置の保守性が高まる。
【0076】
また、波長検出手段は、第1または第2の光ピックアップにおいて、光源の発光波長近傍で透過率が変化する光学素子と、光学素子を透過していない光の光強度を検出する第1の検出手段と、光学素子を透過した後の光強度を検出する第2の検出手段とを有し、あるいは、光源の発光波長近傍で透過率が変化する光学素子と、光学素子により反射された光強度を検出する第1の検出手段と、光学素子を透過した後の光強度を検出する第2の検出手段とを有し、光ディスクの反射率または透過率等ではなく、光源の出射光の一部を用いて光源の発光波長を検出するため、個々の光ディスクのばらつきに影響されない測定が可能である。また、故障時等における検査でも、光ディスクが不要であり光源単体で検査可能なため、検査に必要な時間の短縮が可能である。
【0077】
また、第1または第2の光ピックアップにおいて、光源は、複数の異なる波長の光を出力し、波長検出手段は、光源が出力する光の各波長を検出するため、CDとDVDとの両方に対応する装置など、複数の波長を用いる情報記録再生装置にも利用可能となる。
【0079】
第1または第2の光ピックアップにおいて、記憶手段は、あらかじめ工場出荷時における温度依存特性データを記憶しているため、光ピックアップの個体毎にばらつく光源の特性値の設定が、光ピックアップを交換するだけで可能となる。
【0080】
また、第1の情報記録再生装置は、第1または第2の光ピックアップと、温度検出手段、波長検出手段および光強度検出手段の少なくともいずれかにより検出された結果に応じて、記憶手段に記憶された温度依存特性データのいずれかのデータを選択し、選択された温度依存特性データを用いて、光源の電流を制御する信号処理手段とを備え、信号処理手段は、記憶手段に記憶された温度依存特性データを追加または更新の少なくともいずれかを行うことを特徴とするため、光源の温度変化による光強度の低下、または光源の温度変化による波長変化に伴った光強度の低下が発生しても、情報記録媒体に所望の記録マーク形状を形成できる。また、所望の光波形を得ることの出来る駆動電流値を、測定された温度と記憶された温度依存特性データとにより推測することにより、光源を高速かつ高精度に制御できる。また、記憶手段に記憶される温度依存特性データを常に最新のものに更新することで、所望の光強度を得るために必要な光源の駆動電流を、より高精度かつ高速に設定及び制御できる。また、検出手段を、温度検出手段と、波長検出手段または光強度検出手段とすれば、光ピックアップの小型化・低コストが可能である。
【0082】
さらに、信号処理部は、工場出荷時の温度依存特性データと、光ピックアップ使用時の温度依存特性データとを比較することにより、光源の劣化状態を判定するため、光源の劣化状態から光源の修理または交換を必要が生じた際における保守性が高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る情報記録再生装置の構成図である。
【図2】本発明に係る光ピックアップの構成図である。
【図3】本発明に係る他の形態の光ピックアップの構成図である。
【図4】信号処理部に関連する要素を抽出した構成図である。
【図5】本発明に係る情報記録再生装置の部品配置の平面図である。
【図6】情報記録再生装置の部品配置の側面図である。
【図7】LDの駆動電流−光出力特性の一例を示す特性図である。
【図8】LDの駆動電流−光出力特性の温度変化の一例を示す特性図である。
【図9】LD測定データの例を示す図である。
【図10】光源駆動部がLDに駆動電流を印加して得られる光波形図である。
【図11】変調電流と光出力との関係を表す特性図である。
【図12】光源の温度と光源の発光波長との関係を表す図である。
【図13】温度依存特性データの例を示す図である。
【図14】情報記録再生装置の処理を示すフロー図である。
【図15】記録時における光波形図である。
【図16】光強度の変更例を示す波形図である。
【図17】駆動電流の印加時間の変更例を示す波形図である。
【図18】光強度および駆動電流の印加時間の変更例を示す波形図である。
【図19】色素系光ディスクの波長−受光感度曲線を表す図である。
【図20】光分割素子、モニタ受光部および波長検出部を含む第1例の構成図である。
【図21】光分割素子、モニタ受光部および波長検出部を含む第2例の構成図である。
【図22】光分割素子、モニタ受光部および波長検出部を含む第3例の構成図である。
【図23】波長フィルタの波長−透過率特性を示す特性図である。
【図24】温度Tの変化に対するPmeansの変化を表す図である。
【図25】電圧等により分割方向が可変な光分割素子の構成図である。
【図26】光分割素子、モニタ受光部および波長検出部を含む第4例の構成図である。
【図27】2波長用の波長フィルタの波長−透過率特性を示す特性図である。
【図28】光源に2波長用いる場合の、長波長側における温度Tの変化に対するPmeansの変化を示す図である。
【図29】光源に2波長用いる場合に組み合わされる波長フィルタの波長−透過率特性を示す特性図である。
【符号の説明】
100;情報記録媒体、151;ガイド、152;回路基板、153;FPC、154;コネクタ、200;光ピックアップ、210;光学系、211;コリメータレンズ、212;ビームスプリッタ、213;対物レンズ、214;モニタ用レンズ、215;信号用レンズ、215;モニタ用レンズ、220;記録再生制御部、221;LD、222;光分割素子、223;モニタ受光部、224;波長検出部、225;信号受光部、226;光源駆動部、227;光分割素子制御部、228;温度検出部、229;記憶部、241;波長フィルタ、242;反射光受光部、243;透過光受光部、244;受光部、245;受光部、246;反射防止膜、247;受光部、251;物質A、252;物質B、300;信号処理部、400;回転駆動部、500;コントローラ

Claims (8)

  1. 電流により駆動される光源からの光を情報記録媒体に照射する光ピックアップにおいて、
    前記光源の温度を検出する温度検出手段と、
    前記光源の発光波長を検出する波長検出手段と、
    前記温度検出手段で検出される温度と前記波長検出手段で検出される発光波長とを用いて算出され、前記光源の温度変化に対する前記光源の波長変化を表す温度依存特性データを記憶する記憶手段とを備える光ピックアップ。
  2. 電流により駆動される光源からの光を情報記録媒体に照射する光ピックアップにおいて、
    前記光源の温度を検出する温度検出手段と、
    前記光源の発光波長を検出する波長検出手段と、
    前記光源の光強度を検出する光強度検出手段と、
    前記温度検出手段で検出された温度と、前記波長検出手段で検出された発光波長と、前記光強度検出手段により検出される光強度が所定の値となるように前記光源に印加する電流とを用いて算出され、前記光源の温度変化に対する前記光源の波長および電流の変化を表す温度依存特性データを記憶する記憶手段とを備える光ピックアップ。
  3. 前記波長検出手段は、
    光源の発光波長近傍で透過率が変化する光学素子と、
    前記光学素子を透過していない光の光強度を検出する第1の検出手段と、
    前記光学素子を透過した後の光強度を検出する第2の検出手段とを有する請求項1又は2記載の光ピックアップ。
  4. 前記波長検出手段は、
    前記光源の発光波長近傍で透過率が変化する光学素子と、
    前記光学素子により反射された光強度を検出する第1の検出手段と、
    前記光学素子を透過した後の光強度を検出する第2の検出手段とを有する請求項1又は2記載の光ピックアップ。
  5. 前記光源は、複数の異なる波長の光を出力し、
    前記波長検出手段は、前記光源が出力する光の各波長を検出する請求項1又は2記載の光ピックアップ。
  6. 前記記憶手段は、あらかじめ工場出荷時における前記温度依存特性データを記憶している請求項1又は2記載の光ピックアップ。
  7. 情報記録媒体に光を照射して情報を記録し記録された情報を再生する情報記録再生装置において、
    請求項1乃至6のいずれかに記載の光ピックアップと、
    前記温度検出手段により検出された温度に応じて、前記記憶手段に記憶された温度依存特性データのいずれかのデータを選択し、選択された温度依存特性データを用いて、前記光源の電流を制御する信号処理手段とを備え、
    前記信号処理手段は、前記記憶手段に記憶された温度依存特性データを追加または更新の少なくともいずれかを行うことを特徴とする情報記録再生装置。
  8. 前記信号処理手段は、工場出荷時の温度依存特性データと、前記光ピックアップ使用時の温度依存特性データとを比較することにより、前記光源の劣化状態を判定することを特徴とする請求項7記載の情報記録再生装置。
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