JP4073291B2 - εフィルタを用いて信号を平滑化する装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、所与の信号を平滑化する装置に関し、より具体的には、車両に設けられたセンサによって検出された信号を平滑化する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
スロットル弁の上流にエアフローメータ(AFM)を設け、エンジンへ流入する吸入空気量を計測することが行われている。エアフローメータの出力に、エンジンの吸気工程(TDC)を周期とする脈動が含まれることが知られている。
【0003】
エアフローメータの出力を平滑化するため、脈動周波数で減衰特性を示す移動平均フィルタを用いて該脈動の影響を低減することが提案されている。この移動平均フィルタによってフィルタリングされた値に基づいて、燃料噴射量が決定される。
【0004】
一方、εフィルタを用いて、画像におけるノイズを除去する手法が知られている。たとえば、特許公報第3011828号には、画像におけるモスキートノイズを除去するため、εフィルタを用いる手法が記載されている。対象となるデータブロックがエッジを含むならば、該データブロックの画像データに対してεフィルタを適用し、該データブロックがエッジを含まないならば、該データブロックの画像データをそのまま出力する。また、特許公報第3193285号には、画像データを復号する際に、該画像データにεフィルタ適用して雑音を低減化する手法が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
エアフローメータの出力は、過渡状態から定常状態へと多岐にわたる。吸入空気量が本来一定である定常状態において、脈動周期の微妙な位相ずれや脈動の振幅変動の影響により、移動平均された値に“ゆらぎ”が残留することがある。このゆらぎは、燃料噴射量に変動を生じさせ、結果として混合気の空燃比に変動を生じさせるおそれがある。
【0006】
また、このゆらぎを抑制するために、脈動周波数より高い周波数成分を阻止するチェビシェフフィルタ等を用いることが考えられるが、この手法は、過渡状態において、エアフローメータの出力に対する、フィルタリングされた値の位相遅れを増やすおそれがある。
【0007】
したがって、エアフローメータ出力の定常状態におけるゆらぎを低減し、かつ過渡状態において位相遅れを生じさせないフィルタが必要とされている。
【0008】
一方、前述したように、εフィルタを用いることで、画像に含まれるノイズを除去することが提案されている。本発明は、このようなεフィルタの特性を利用し、エアフローメータ出力に適用するフィルタをより適切に構成することをも目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明の一つの側面によると、εフィルタを用いて所与の信号を平滑化する装置は、該所与の信号の変動幅を示すパラメータを、ウェーブレット変換を用いて算出する。算出されたパラメータに基づいて、εフィルタで使用されるしきい値が決定される。該所与の信号は、該決定されたしきい値を持つεフィルタによってフィルタリングされる。
【0010】
この発明によると、εフィルタを用いることにより、定常状態におけるゆらぎを抑制し、過渡状態における位相遅れを低減することができる。これにより、フィルタリングされた値(以下、フィルタリング値と呼ぶ)を用いた制御系の速応性が高まる。また、定常状態における制御系の安定性を高めることができる。さらに、εフィルタのしきい値が、信号の変動幅に応じて適切に設定されるので、信号が過渡状態に移行する時、該所与の信号に対するフィルタリング値の追従遅れを最小にすることができる。また、信号が定常状態に移行する時、ノイズに起因するフィルタリング値の変動を抑制することができる。
【0011】
この発明の他の側面によると、内燃機関の燃料噴射量を決定するためのセンサ出力信号が、εフィルタによってフィルタリングされる。燃料噴射量は、該εフィルタによってフィルタリングされたセンサ出力信号に基づいて決定される。εフィルタを適用することにより、位相遅れを最小限にしつつ、センサ出力信号の平滑化が行われるので、特に過渡状態における空燃比制御の精度が向上する。
【0012】
この発明の一実施形態によると、内燃機関の信号平滑化装置は、燃料噴射量を決定するためのセンサ出力信号の変動幅を、ウェーブレット変換を用いて算出する。算出された変動幅に応じて、εフィルタのしきい値が決定される。センサ出力信号は、該決定されたしきい値を持つεフィルタによってフィルタリングされる。この発明によると、εフィルタのしきい値が、センサ出力信号の変動幅に応じて適切に設定されるので、センサ出力信号が過渡状態に移行する時、該信号に対するフィルタリング値の追従遅れを最小にすることができる。また、センサ出力信号が定常状態に移行する時、ノイズに起因するフィルタリング値の変動を抑制することができる。
【0013】
この発明の他の実施形態によると、内燃機関の信号平滑化装置は、センサ出力信号を移動平均する移動平均フィルタをさらに備える。εフィルタは、該移動平均フィルタによってフィルタリングされた信号に対してフィルタリングを実行する。この発明によると、移動平均フィルタにより、脈動周波数によるノイズを低減することができる。εフィルタは、脈動周波数以外の周波数のノイズやゆらぎの除去のみを行えばよい。したがって、εフィルタのしきい値の大きさを最小にすることができる。さらに、過渡状態におけるセンサ出力信号に対するフィルタリング値の追従遅れをさらに小さくすることができる。
【0014】
この発明の他の側面によると、車両追従制御のための信号平滑化装置は、レーダによって計測された先行車への距離を示す距離信号をフィルタリングするεフィルタを備える。該εフィルタによってフィルタリングされた距離信号に基づいて、先行車への距離が決定される。この発明によると、εフィルタを適用することにより、位相遅れを最小限にしつつ、距離信号の平滑化が行われるので、先行車への距離を算出する精度を向上させることができる。
【0015】
この発明の一実施形態においては、車両追従制御のための信号平滑化装置は、計測された距離の変動幅を、ウェーブレット変換を用いて算出する。εフィルタのしきい値は、距離信号の変動幅に応じて設定される。該εフィルタによってフィルタリングされた距離信号に基づいて、先行車への距離が決定される。
【0016】
【発明の実施の形態】
内燃機関および制御装置の構成
次に図面を参照してこの発明の実施の形態を説明する。図1は、この発明の実施形態による内燃機関(以下、「エンジン」という)およびその制御装置の全体的なシステム構成図である。
【0017】
電子制御ユニット(以下、「ECU」)という)1は、車両の各部から送られてくるデータを受け入れる入力インターフェース1a、車両の各部の制御を行うための演算を実行するCPU1b、読み取り専用メモリ(ROM)およびランダムアクセスメモリ(RAM)を有するメモリ1c、および車両の各部に制御信号を送る出力インターフェース1dを備えている。メモリ1cのROMには、車両の各部の制御を行うためのプログラムおよび各種のデータが格納されている。ROMは、EEPROMのような書き換え可能なROMでもよい。RAMには、CPU1bによる演算のための作業領域が設けられる。車両の各部から送られてくるデータおよび車両の各部に送り出す制御信号は、RAMに一時的に記憶される。
【0018】
エンジン2は、たとえば4気筒を備えるエンジンである。エンジン2には、燃焼室7を吸気管3に連通するための吸気弁5および燃焼室7を排気管4に連通するための排気弁6が各気筒ごとに設けられている。
【0019】
吸気管3の上流側にはスロットル弁8が設けられている。スロットル弁8に連結されたスロットル弁開度センサ(θTH)9は、スロットル弁8の開度に応じた電気信号を、ECU1に供給する。
【0020】
スロットル弁8の上流には、エアフローメータ(AFM)10が設けられている。エアフローメータ10は、スロットル弁8を通過する空気量Gthを検出し、それをECU5に送る。エアフローメータ10は、ベーン式エアフローメータ、カルマン渦式エアフローメータ、および熱線式エアフローメータ等であることができる。
【0021】
吸気管圧力(Pb)センサ11は、吸気管3のスロットル弁8の下流側に設けられている。Pbセンサ11によって検出された吸気管圧力Pbは、ECU1に送られる。
【0022】
燃料噴射弁12は、エンジン2とチャンバ14の間であって、吸気弁5の少し上流側に各気筒毎に設けられている。燃料噴射弁12は、燃料タンク(図示せず)から燃料の供給を受け、ECU1からの制御信号に従って燃料を噴出する。
【0023】
回転数(Ne)センサ13は、エンジン2のカム軸またはクランク軸(共に図示せず)周辺に取り付けられる。Neセンサ13は、たとえばピストンのTDC位置に関連したクランク角度で出力されるTDC信号パルスの周期よりも短いクランク角度(たとえば、30度)の周期で、CRK信号パルスを出力する。CRK信号パルスは、ECU1によってカウントされ、エンジン回転数Neが検出される。
【0024】
ECU1に向けて送られた信号は入力インターフェース1aに渡され、アナログ−デジタル変換される。CPU1bは、変換されたデジタル信号を、メモリ1cに格納されているプログラムに従って処理し、制御信号を生成する。出力インターフェース1dは、これらの制御信号を、燃料噴射弁12、およびその他のアクチュエータに送る。
【0025】
吸気管3に吸入された空気は、スロットル弁8を経由してチャンバ14に充填される。吸気弁5が開くと、チャンバ14に充填された空気がエンジン2の燃焼室7に供給される。ECU1からの制御により、燃料噴射弁12から燃料が燃焼室7に供給される。混合気は、燃焼室7内で点火装置(図示せず)によって点火される。
【0026】
従来手法による問題点
本発明の理解を促すため、従来手法に従う、エアフローメータ10によって検出された信号から吸入空気量を算出する手法を説明する。
【0027】
図2は、エアフローメータ10によって検出された吸入空気量Gthの遷移の一例を示す。検出された吸入空気量Gthは、エンジンの間欠的な吸気動作によって生じる吸気管内脈動の影響を受けている。すなわち、脈動周期Tは、TDC周期に対応する。
【0028】
従来手法では、移動平均フィルタを用いて、脈動の影響を低減するよう吸入空気量を算出していた。具体的には、クランク(CRK)周期で、エアフロメータ10の出力Gthをサンプリングする。たとえば、1吸入行程(1TDC)のクランク回転角度が180°であり、クランク角(CRK)信号が、クランク回転角度30°ごとに出力されるとする。CRK信号に従ってエアフローメータ出力Gthがサンプリングされると、1TDC中に、Gth(n-5)〜Gth(n)の6個の出力がサンプリングされる。移動平均フィルタは、以下の式(1)に従い、移動平均値Gth_aveを求める。燃料噴射量は、移動平均値Gth_aveに基づいて決定される。
【0029】
【数1】
【0030】
図3は、この従来手法に従う、エアフローメータ出力Gthと移動平均値Gth_aveの遷移を示す。参照番号21によって示されるように、吸入空気量が本来一定となっている状態(すなわち定常状態)において、移動平均値Gth_aveに“ゆらぎ”が残留している。これは、脈動周期の微妙な位相ずれや脈動振幅の変動の影響に起因するものである。このゆらぎにより燃料噴射量が変動し、よって混合気の空燃比に変動を生じさせるおそれがある。
【0031】
これを解決するため、脈動周波数以上の周波数(正確には、脈動周波数よりも少し低い周波数に対して高周波側にある周波数成分)を阻止する特性を持つチェビシェフフィルタ等を用いて、該阻止する周波数領域を大きくとることにより、このゆらぎを抑制することが考えられる。しかしながら、この手法では、空気量Gthに対してフィルタリングした値の位相遅れが増大し、過渡時における空燃比制御が低下するので好ましくない。
【0032】
また、カルマンフィルタによって空気量Gthをフィルタリングする手法もある。しかしながら、空気量Gthの挙動は、過渡状態から定常状態へと多岐にわたっているので、その挙動を単一のモデルで記述することは困難である。複数のモデルを用いると、そのモデルを切り替える際に、カルマンフィルタによる出力を連続的に保つことが困難となる。
【0033】
以下に、定常時におけるゆらぎを効率よく低減し、かつ過渡時における位相遅れの少ないフィルタを実現する本発明の一実施形態を説明する。
【0034】
本発明の一実施形態に従う吸入空気量を平滑化する装置
図4は、本発明の一実施形態に従う、吸入空気量を平滑化する装置のブロック図である。エアフローメータ出力Gthは、周期nで検出される。第1の移動平均フィルタ31は、1TDC周期中にサンプリングされた6個のエアフローメータ出力Gthを平均し、第1の移動平均値Gth_aveを求める。
【0035】
ダウンサンプリング部32は、第1の移動平均値Gth_aveを、周期kでダウンサンプリングする。ここで、周期kは、周期nの6倍であり、よって周期kはTDC周期に対応する。このダウンサンプリングにより、周期kで移動平均値Gth_aveが求められ、これは、εフィルタ33に渡される。
【0036】
εフィルタ33は、式(2)に従い、εフィルタリング値Gth_εを求める。式(2)における”n+1”は、移動平均数を示す。εフィルタ33は、非線形関数Fεによる効果を有する、n+1個の移動平均フィルタである。
【0037】
【数2】
【0038】
ここで、関数Fεは、式(3)のように定義される。
【0039】
【数3】
【0040】
uは、関数Fεへの入力データを示し、vは、関数Fεの基準データを示す。式(3)を式(2)に適用すると、式(3)のuは、(k−i)番目のサイクルの第1の移動平均値Gth_aveであり、式(3)のvは、k番目のサイクルの第1の移動平均値Gth_aveである。この非線形関数Fεにより、以下のような特性が得られる。
【0041】
第1の移動平均値Gth_aveの変動幅が“Gth_ave(k)−ε”から“Gth_ave(k)+ε”までの範囲内にあるならば、すなわち第1の移動平均値Gth_aveが定常状態にあるならば、関数Fεの値は、Gth_ave(k-i)となる。εフィルタリング値Gth_εは、Gth_ave(k-i)からGth_ave(k-n)までの移動平均値となる。
【0042】
一方、第1の移動平均値Gth_aveの変動幅が“Gth_ave(k)−ε”から“Gth_ave(k)+ε”までの範囲内に収まらないとき、すなわち第1の移動平均値Gth_aveが過渡状態にあるならば、関数Fεの値は、今回のサイクルの第1の移動平均値Gth_ave(k)となる。εフィルタリング値Gth_εも、今回のサイクルにおける第1の移動平均値Gth_ave(k)となる。
【0043】
要約すれば、εフィルタ33により、エアフローメータ出力が過渡状態にあるときは、ダウンサンプリング32から受け取った値Gth_ave(k)がそのまま出力され、エアフローメータ出力が定常状態にあるときは、ダウンサンプリング32から受け取った第1の移動平均値Gth_aveの移動平均値が出力される。このように、εフィルタ33の出力は、その入力に対する位相遅れを持たない。
【0044】
図5は、εフィルタを用いることの効果を示す。図5の(a)は、エアフローメータ出力Gth、第1の移動平均値Gth_ave、およびεフィルタの出力Gth_ε(0.5)の遷移を示す。ここで、しきい値εは、値0.5に固定されている。図5の(b)は、わかりやすくするため、図5の(a)から、移動平均値Gth_ave、およびεフィルタリング値Gth_ε(0.5)を抜き出して示したものである。
【0045】
εフィルタリング値Gth_ε(0.5)が、過渡状態において位相遅れを持たないことがわかる。さらに、定常状態においては、第1の移動平均値Gth_aveに比べて著しくゆらぎが低減されていることがわかる。このように、εフィルタを用いることにより、定常状態におけるゆらぎを低減しつつ、過渡状態における位相遅れを無くすことができる。
【0046】
しかしながら、領域23に示されるように、エアフローメータ出力が過渡状態から定常状態に移行するとき、εフィルタリング値Gth_ε(0.5)に大きな変動が生じている。これは、過渡状態から定常状態に移行するとき、前述の式(2)の移動平均の算出に使用するデータ数が不足するためである。また、領域25に示されるように、エアフローメータ出力が定常状態から過渡状態に移行するとき、第1の移動平均値Gth_aveに対して一時的な遅れが生じている。
【0047】
本発明の他の実施形態に従う吸入空気量を平滑化する装置
前述したように、定常状態開始時における変動および過渡状態開始時の追従遅れを解消するのが好ましく、これは、図6に示される平滑化装置によって達成される。第1の移動平均フィルタ31およびダウンサンプリング部32は、図4に示されるものと同じであり、よって説明を省略する。適応εフィルタ34は、εフィルタ33と、しきい値εが適応化される点で異なる。
【0048】
この実施形態に従う平滑化装置は、さらに、ウェーブレット変換フィルタ35、絶対値関数部36、第2の移動平均フィルタ37、しきい値抽出部38、および可変しきい値テーブル39を備え、エアフロメータ出力Gthの変動幅に応じて適応εフィルタ34のしきい値εが設定されるようにする。
【0049】
ウェーブレット変換フィルタ35は、第1の移動平均値Gth_aveに対してウェーブレット変換を実施し、ウェーブレット変換値Gth_wvを算出する。ウェーブレット変換により、移動平均値Gth_aveにおけるゆらぎの変動幅を検出することができる。ウェーブレット変換フィルタ35の動作の詳細は後述される。
【0050】
絶対値関数部36は、ウェーブレット変換フィルタ35から受け取ったウェーブレット変換値Gth_wvの絶対値Gth_wv_absを取得する(すなわち、Gth_wv_abs=|Gth_wv|)。第2の移動平均フィルタ37は、以下の式(4)に従い、ウェーブレット変換絶対値Gth_wv_absの移動平均値Gth_wv_aveを取得する。これにより、適応εフィルタ34のしきい値εを安定化させることができる。
【0051】
【数4】
【0052】
可変しきい値テーブル39には、第2の移動平均値Gth_wv_aveと、適応εフィルタ34のしきい値εとの対応関係が、予め格納されている。しきい値εは、定常状態における第1の移動平均値Gth_aveに現れるゆらぎの振幅よりも大きくなるように設定される。
【0053】
しきい値抽出部38は、第2の移動平均値Gth_wv_aveに基づいて可変しきい値テーブル39を参照し、該第2の移動平均値Gth_wv_aveに対応するしきい値εを求める。適応εフィルタ34は、求められたしきい値εを用いて、上記の式(2)に従い、εフィルタリング値Gth_εを求める。
【0054】
このように、ウェーブレット変換値に基づいてしきい値εを決定することにより、エアフローメータ出力Gthの変動幅に応じたしきい値を持つよう適応εフィルタ34を構成することができる。
【0055】
図7は、ウエーブレット変換フィルタ35の詳細を示す図である。ウェーブレット変換フィルタ35は、3個のハーフバンドローパスフィルタ41〜43と、1つのハーフバンドハイパスフィルタ44と、4個のダウンサンプリング部45〜48を備える。ハーフバンドローパスフィルタ43およびダウンサンプリング部47は、省略してもよい。
【0056】
ハーフバンドローパスフィルタ41〜43のそれぞれは、式(5)に示されるように、今回のサイクルにおける入力データu(η)と前回のサイクルにおける入力データu(η-1)に対してフィルタリングを実行する。
【0057】
【数5】
【0058】
ハーフバンドハイパスフィルタ44は、式(6)に示されるように、今回のサイクルにおける入力データu(η)と前回のサイクルにおける入力データu(η-1)に対してフィルタリングを実行する。
【0059】
【数6】
【0060】
ダウンサンプリング部45〜48は、入力データを、「入力データのサンプリングレート×(1/2)」のサンプリングレートで、ダウンサンプリングする。
【0061】
具体的には、ハーフバンドローパスフィルタ41は、第1の移動平均値の今回値Gth_ave(n)と前回値Gth_ave(n-1)に対して上記式(5)を実行し、Gl(n)を出力する。Gl(n)は、ダウンサンプリング45によって周期m1でサンプリングされる。周期m1は、周期nの2倍である。周期m1でサンプリングされた値は、Gth_wv1L(m1)と表される。ハーフバンドローパスフィルタ42は、ダウンサンプリング45から出力される今回値Gth_wv1L(m1)と前回値Gth_wv1L(m1-1)に対して上記(5)に従い、Gl(m1)を出力する。Gl(m1)は、ダウンサンプリング46によって周期m2でサンプリングされる。周期m2は、周期m1の2倍である。周期m2でサンプリングされた値は、Gth_wv2 L(m2)で表される。次に、ハーフバンドハイパスフィルタ44は、ダウンサンプリング46から出力される今回値Gth_wv2 L(m2)と前回値Gth_wv2 L(m2)に対して上記(6)に従い、Gl(m2)を出力する。Gl(m2)は、ダウンサンプリング48によって周期m3でサンプリングされる。周期m3は、周期m2の2倍である。周期m3でサンプリングされた値は、Gth_wv3 H(m3)と表され、これが、ウェーブレット変換フィルタ35の出力Gth_wv(m)である。周期m3は、周期nの6倍である。
【0062】
図8の(a)に、ハーフバンドローパスフィルタの特性の一例を示す。ハーフバンドローパスフィルタは、「ダウンサンプリング後のサンプリング周波数/2」以上の周波数成分を阻止する。低周波成分のゲインが1より大きいので、ハーフバンドローパスフィルタが適用された信号の低周波成分のゲインは増幅される。
【0063】
図8の(b)は、ハーフバンドハイパスフィルタの特性の一例を示す。ハーフバンドハイパスフィルタは、「ダウンサンプリング後のサンプリング周波数/2」以下の周波数成分を阻止する。高周波成分のゲインが1より大きいので、ハーフバンドハイパスフィルタが適用された信号の高周波成分のゲインは増幅される。
【0064】
図9は、ウェーブレット変換フィルタ35の動作の概要を示す。前述した定常状態における“ゆらぎ”の周波数成分が、網掛けされた領域51に含まれることが、スペクトル解析によって判明している。
【0065】
第1の移動平均フィルタ31からの移動平均値Gth_aveのサンプリング周期はnであり、サンプリング周波数をfとする(すなわち、f=1/n)。参照番号52で示される長方形は、第1の移動平均値Gth_aveのパワースペクトルを示す。
【0066】
第1の移動平均値Gth_aveにハーフバンドローパスフィルタ41とダウンサンプリング45を適用することによって得られる信号Gth_wv1 Lは、参照番号53によって示されるようなパワースペクトルを持つ。ハーフバンドローパスフィルタ41の低周波ゲインが1より大きいので、パワースペクトル53が、増加されたゲインを持つことがわかる。
【0067】
信号Gth_wv1 Lにハーフバンドローパスフィルタ42とダウンサンプリング46を適用することによって得られる信号Gth_wv2 Lは、参照番号54に示されるようなパワースペクトルを持つ。ハーフバンドローパスフィルタ42の低周波ゲインが1より大きいので、パワースペクトル54が、増加されたゲインを持つことがわかる。
【0068】
信号Gth_wv2 Lにハーフバンドハイパスフィルタ44とダウンサンプリング48を適用することによって得られる信号Gth_wv3 Hは、参照番号55に示されるようなパワースペクトルを持つ(参照番号56は、信号Gth_wv2 Lにハーフバンドローパスフィルタ44とダウンサンプリング47を適用することによって得られる信号Gth_wv3 Lのパワースペクトルを表す)。ハーフバンドハイパスフィルタ44の高周波ゲインが1より大きいので、パワースペクトル55が、増加されたゲインを持つことがわかる。
【0069】
こうして、ウェーブレット変換フィルタ35により、パワースペクトル55を持つ信号Gth_wv3 Hが、ウェーブレット変換値Gth_wvとして出力される。
【0070】
前述したように、領域51は、ゆらぎを含む周波数領域を示している。したがって、ウェーブレット変換フィルタ35により、ウェーブレット変換フィルタ35により、エアフローメータ出力の第1の移動平均値から、該領域51に含まれるゆらぎの周波数成分を抽出することができる。また、フィルタ41〜44のそれぞれを適用するたびに信号のゲインが増幅されるので、S/N比が向上する。
【0071】
図10は、ウェーブレット変換フィルタ35を用いることの効果を示す。図10の(a)は、ハーフバンドハイパスフィルタ44を介してダウンサンプリング部48から出力される信号Gth_wv3 H(すなわち、Gth_wv)の遷移を示す。比較のため、ハーフバンドローパスフィルタ43を介してダウンサンプリング部47から出力される信号Gth_wv3Lの遷移が、図10の(b)に示されている。たとえば領域61に示されるように、ウェーブレット変換値Gth_wv3 Hに“ゆらぎ”が含まれていることがわかる。
【0072】
このように、ウェーブレット変換値Gth_wv3 Hは、“ゆらぎ”を表している。前述したように、ゆらぎの大きさを表すパラメータとして、絶対値関数部36によりウェーブレット変換値Gth_wv3 Hの絶対値Gth_wv_absが取得される。さらに、第2の移動平均フィルタ37により、この絶対値の移動平均値Gth_wv_aveが算出される。第2の移動平均値Gth_wv_aveに基づいて、しきい値εが決定される。
【0073】
図11は、可変しきい値テーブル39の一例を示す。前述したように、しきい値εは、ゆらぎの振幅よりも大きくなるよう設定される。第2の移動平均値Gth_wv_aveは、ゆらぎの振幅の大きさを表しているので、しきい値テーブル39は、第2の移動平均値Gth_wv_aveが大きくなるほど、しきい値εも大きくなるように設定される。
【0074】
図12の(a)は、ウェーブレット変換絶対値Gth_wv_absの遷移を示す。図12の(b)は、第2の移動平均値Gth_wv_aveの遷移を示す。図12の(c)は、しきい値εの遷移を示す。領域63および64によって示されるように、ウェーブレット変換値絶対値Gth_wv_absおよび第2の移動平均値Gth_wv_aveに比較的大きなゆらぎが生じている。このような状態では、領域65に示されるように、大きめの値を持つしきい値εが、しきい値テーブル39から抽出される。
【0075】
一方、領域66および67に示されるように、ウェーブレット変換値絶対値Gth_wv_absおよび第2の移動平均値Gth_wv_aveに比較的小さなゆらぎが生じている。このような状態では、領域68に示されるように、小さめの値を持つしきい値εが、しきい値テーブル39から抽出される。
【0076】
図13は、しきい値εが適応化されたεフィルタを用いることの効果を示す。図13の(a)は、エアフローメータ出力Gth、第1の移動平均値Gth_ave、図4の実施形態に従う固定εフィルタリング値Gth_ε(0.5)、および図6の実施形態に従う適応εフィルタリング値Gth_ε(adp)の遷移を示す。εフィルタリング値Gth_ε(0.5)は、しきい値εが値0.5に固定されたときのεフィルタ33の出力である。εフィルタリング値Gth_ε(adp)は、しきい値εがゆらぎの変動幅に応じて適応化されたときの適応εフィルタ34の出力である。
【0077】
図13の(b)は、わかりやすくするため、図13の(a)から、第1の移動平均値Gth_ave、固定εフィルタリング値Gth_ε(0.5)、および適応εフィルタリング値Gth_ε(adp)を抜き出して示したものである。図13の(c)は、さらに、図13の(b)から、第1の移動平均値Gth_ave、および適応εフィルタリング値Gth_ε(adp)を抜き出して示したものである。
【0078】
領域71と72を比較して明らかなように、エアフローメータ出力が過渡状態から定常状態に移行するとき、固定εフィルタリング値Gth_ε(0.5)に大きな変動が生じているのに対し、適応εフィルタリング値Gth_ε(adp)にはそのような変動が生じていない。
【0079】
また、領域73と74を比較して明らかなように、エアフローメータ出力が定常状態から過渡状態に移行するとき、固定εフィルタリング値Gth_ε(0.5)には第1の移動平均値Gth_aveに対して追従遅れが生じているのに対し、適応εフィルタリング値Gth_ε(adp)にはそのような遅れが生じていない。
【0080】
このように、しきい値εが適応化されたεフィルタを用いることにより、変動および追従遅れを解消することができる。
【0081】
図14は、図6に示される実施形態に従う、εフィルタリング値Gth_εを求める処理のフローチャートを示す。このルーチンは、TDC周期で実行される。
【0082】
ステップS101において、エアフローメータ(AFM)が活性化されているかどうかを判断する。エアフローメータが活性化されていなければ、εフィルタリング値Gth_εに初期値を設定する(S102)。
【0083】
第1の移動平均値Gth_aveおよびウェーブレット変換値Gth_wvの演算において、過去のエアフローメータ出力Gthを使用する。したがって、ステップS103において、使用すべき過去のエアフローメータ出力Gthがリングバッファに格納されているかどうかを判断する。使用すべき過去のエアフローメータ出力Gthがまだ格納されていなければ、εフィルタリング値Gth_εに、現在のエアフローメータ出力Gthをセットする。
【0084】
ステップS105において、前述の式(1)に示されるように、第1の移動平均値Gth_aveを算出する。このルーチンはTDC周期で実施されるので、このステップにおいて移動平均値Gth_ave(k)(図4を参照)が算出される。
【0085】
ステップS106において、図7を参照して説明したように、ウェーブレット変換値Gth_wvを算出する。ステップS107において、ウェーブレット変換絶対値Gth_wv_absおよび第2の移動平均値Gth_wv_aveを算出する。
【0086】
ステップS108において、可変しきい値テーブル39を参照し、第2の移動平均値Gth_wv_aveに対応するしきい値εを抽出する。ステップS109において、ステップS108で抽出されたしきい値εを用い、前述の式(2)に従ってεフィルタリング値Gth_εを算出する。
【0087】
本発明の他の実施形態に従う計測距離を平滑化する装置
図15は、本発明の適応εフィルタを用いた、他の実施形態を示す。ミリ波レーダのような装置を自車両に搭載し、先行車に対する距離を計測することが行われている。上記に説明した適応εフィルタは、レーダによって計測された距離Lvに適用されることができる。
【0088】
図16は、図15に示される実施形態における、計測距離Lvを平滑化する装置のブロック図である。レーダ等によって計測された距離Lvは、周期nで検出される。距離Lvは、第1の移動平均フィルタ131によってフィルタリングされ、第1の移動平均値Lv_aveを算出する。ダウンサンプリング部132は、第1の移動平均値Lv_aveを、周期kでダウンサンプリングする。周期kは、周期nの6倍である。第1の移動平均値Lv_ave(k)は、適応εフィルタ134に渡される。
【0089】
一方、ウェーブレット変換フィルタ135は、前述したようにハーフバンドローパスフィルタ、ハーフバンドハイパスフィルタ、およびダウンサンプリングによって、第1の移動平均値Lv_aveから、ウェーブレット変換値Lv_wvを算出する。絶対値関数部136により、ウェーブレット変換値Lv_wvの絶対値Lv_wv_absが取得される。第2の移動平均フィルタ137によって、ウェーブレット変換絶対値Lv_wv_absの第2の移動平均値Lv_wv_aveが算出される。
【0090】
しきい値抽出部138は、可変しきい値テーブル139を参照し、第2の移動平均値Lv_wv_aveに対応するしきい値εを抽出する。適応εフィルタ134は、求められたしきい値εを用いて、第1の移動平均値Lv_ave(k)をフィルタリングし、εフィルタリング値Lv_ε(k)を求める。
【0091】
本発明に従う適応εフィルタは、所与の信号に対して適用可能である。また、図4および図6に示される各ブロックは、典型的にはソフトウェアで実現されるが、ハードウェア、およびソフトウェアとハードウェアの組合せで実現してもよい。
【0092】
本発明は、クランク軸を鉛直方向とした船外機などのような船舶推進機用エンジンにも適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に従う、内燃機関および制御装置を概略的に示す図。
【図2】この発明の一実施例に従う、移動平均値を算出する方法の概略を示す図。
【図3】従来手法による、ゆらぎが含まれる、定常状態におけるエアフローメータ出力の移動平均値の遷移を示す図。
【図4】この発明の一実施例に従う、εフィルタを用いてエアフローメータ出力を平滑化する装置のブロック図。
【図5】この発明の一実施例に従う、εフィルタを用いることの効果を示す図。
【図6】この発明の他の実施例に従う、適応εフィルタを用いてエアフローメータ出力を平滑化する装置のブロック図。
【図7】この発明の一実施例に従う、ウェーブレット変換フィルタの構成を示す。
【図8】この発明の一実施例に従う、ハーフバンドローパスフィルタおよびハーフバンドハイパスフィルタのフィルタ特性を示す図。
【図9】この発明の一実施例に従う、ハーフバンドローパスフィルタおよびハーフバンドハイパスフィルタの動作の概要を示す図。
【図10】この発明の一実施例に従う、ウェーブレット変換フィルタを用いることの効果を示す図。
【図11】この発明の一実施例に従う、可変しきい値テーブルを示す図。
【図12】この発明の一実施例に従う、ウェーブレット変換絶対値の第2の移動平均値に応じて抽出されるしきい値εの変化を示す図。
【図13】この発明の一実施例に従う、適応εフィルタを用いることの効果を示す図。
【図14】この発明の一実施例に従う、適応εフィルタリング値を算出する処理のフローチャート。
【図15】この発明の他の実施例に従う、計測された距離に対する平滑化処理の適用を示す図。
【図16】この発明の他の実施例に従う、計測された距離を平滑化する装置のブロック図。
【符号の説明】
1 ECU
2 エンジン
3 吸気管
10 エアフローメータ
Claims (7)
- εフィルタを用いて所与の信号を平滑化する装置であって、
定常状態において変動する成分を抽出するよう前記所与の信号にウェーブレット変換を適用して、ウェーブレット変換値を算出する手段と、
前記ウェーブレット変換値の絶対値に基づいて、前記定常状態において変動する成分の変動幅を示すパラメータを算出する手段と、
前記変動幅を示すパラメータに応じて、前記εフィルタで使用されるしきい値を決定する手段と、を備え、
前記所与の信号を、前記決定されたしきい値を持つεフィルタによってフィルタリングする、信号平滑化装置。 - さらに、前記変動幅を示すパラメータは、前記ウェーブレット変換値の絶対値の移動平均値に基づいて算出される、
請求項1に記載の信号平滑化装置。 - 内燃機関の燃料噴射量を決定するためのセンサ出力信号をεフィルタを用いて平滑化する装置であって、
定常状態において変動する成分を抽出するよう前記センサ出力信号にウェーブレット変換を適用し、ウェーブレット変換値を算出する手段と、
前記ウェーブレット変換値の絶対値に基づいて、前記定常状態において変動する成分の変動幅を示すパラメータを算出する手段と、
前記変動幅を示すパラメータに応じて、前記εフィルタで使用されるしきい値を決定する手段と、を備え、
前記燃料噴射量は、前記決定されたしきい値を使用する前記εフィルタでフィルタリングされた前記センサ出力信号に基づいて決定される、
内燃機関の信号平滑化装置。 - さらに、前記変動幅を示すパラメータは、前記ウェーブレット変換値の絶対値の移動平均値に基づいて算出される、
請求項3に記載の信号平滑化装置。 - 前記センサ出力信号を移動平均する移動平均フィルタをさらに備え、
前記εフィルタは、前記移動平均フィルタによってフィルタリングされた信号に対してフィルタリングを実行する、請求項3または請求項4に記載の内燃機関の信号平滑化装置。 - レーダによって計測された先行車への距離を示す距離信号をεフィルタを用いて平滑化する装置であって、
定常状態において変動する成分を抽出するよう前記距離信号にウェーブレット変換を適用し、ウェーブレット変換値を算出する手段と、
前記ウェーブレット変換値の絶対値に基づいて、前記定常状態において変動する成分の変動幅を示すパラメータを算出する手段と、
前記変動幅を示すパラメータに応じて、前記εフィルタで使用されるしきい値を決定する手段と、を備え、
前記先行車への距離は、前記決定されたしきい値を使用する前記εフィルタでフィルタリングされた前記距離信号に基づいて決定される、
車両追従制御のための信号平滑化装置。 - さらに、前記変動幅を示すパラメータは、前記ウェーブレット変換値の絶対値の移動平均値に基づいて算出される、
請求項6に記載の信号平滑化装置。
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