JP4070923B2 - セラミックス成形体のローラ式電気泳動成形方法 - Google Patents

セラミックス成形体のローラ式電気泳動成形方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はセラミックス成形体のローラ式電気泳動成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、特開昭60−110897号公報にローラ式電気泳動成形方法が開示されている。このローラ式電気泳動成形方法は、水中にセラミックス粉末を帯電状態で分散させたスラリーと、互いに平行な軸線周りで逆方向に回転可能な一対の陽極ローラと、両陽極ローラに対面して設けられた陰極電極とを用いるものである。そして、このローラ式電気泳動成形方法では、両陽極ローラを回転させつつ、両陽極ローラと陰極電極との間に電圧を印加することによりセラミックス粉末を両陽極ローラに近接させ、両陽極ローラの送り方向に平板状のセラミックス成形体を成形する。
【0003】
かかるローラ式電気泳動成形方法により、平板状のセラミックス成形体を連続的に製造することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のローラ式電気泳動成形方法では、セラミックス成形体の内部や表面に気泡の跡が残るという不具合を生じることが明らかとなった。このようなセラミックス成形体の内部や表面に残った気泡の跡は、セラミックス成形体を焼成してできるセラミックスシートの品質を著しく低下させてしまう。
【0005】
このため、発明者らはその原因について鋭意研究を行った。かかる研究によれば、両陽極ローラ及び陰極電極の近傍においては、両者間への電圧の印加時にスラリー中の水の電気分解を生じるはずである。このため、陽極ローラの近傍には主として酸素を含む気泡が発生し、陰極電極の近傍には主として水素を含む気泡が発生すると考えられる。このうち、スラリー中のセラミックス粉末はマイナスに帯電して両陽極ローラに近接するはずであるため、陰極電極の近傍に生じる気泡は問題にならないものの、両陽極ローラ近傍に生じる気泡はセラミックス成形体の内部や表面に影響を与え、跡を残してしまうと考えられる。
【0006】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであり、内部や表面に気泡の跡がない平板状のセラミックス成形体を製造可能なローラ式電気泳動成形方法を提供することを解決すべき課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のセラミックス成形体のローラ式電気泳動成形方法は、水中にセラミックス粉末を帯電状態で分散させたスラリーと、互いに平行な軸線周りで逆方向に回転可能な一対の陽極ローラと、両該陽極ローラに対面して設けられた陰極電極とを用い、両該陽極ローラを回転させつつ、両該陽極ローラと該陰極電極との間に電圧を印加することにより該セラミックス粉末を両該陽極ローラに近接させ、両該陽極ローラの送り方向に平板状のセラミックス成形体を成形するセラミックス成形体のローラ式電気泳動成形方法において、
両前記陽極ローラの少なくとも一方の表面には、該水を透過し、気泡及びセラミックス粉末を透過させない半透膜からなるフィルムが設けられていることを特徴とする。
【0008】
本発明のローラ式電気泳動成形方法では、陽極ローラの表面にフィルムが設けられている。このフィルムは、水を透過し、気泡及びセラミックス粉末を透過させない半透膜であるため、陽極ローラ近傍に生じる気泡は、このフィルムによってセラミックス成形体に移行しない。
【0009】
したがって、このローラ式電気泳動成形方法によれば、内部や表面に気泡の跡がない平板状のセラミックス成形体を製造することができる。
【0010】
フィルムとしては、具体的には、硫酸紙、膀胱膜又はコロジオン膜を採用することができる。コロジオン膜は透析用セルロース膜として市販されている。
【0011】
両陽極ローラの表面にフィルムが設けられていることが好ましい。これにより、一方の陽極ローラから発生する気泡がセラミックス成形体に移行することを防止できるのみならず、他方の陽極ローラから発生する気泡もセラミックス成形体に移行することも防止できる。このため、内部や両面に気泡の跡が全くない平板状のセラミックス成形体を製造することができる。
【0012】
フィルムは両陽極ローラの送り方向に順次送られていくことが好ましい。こうであれば、セラミックス成形体をフィルム上に成形することができるため、フィルムがセラミックス成形体の外形を支え、薄いセラミックス成形体を製造することができる。また、両陽極ローラで発生した気泡を大気中に放出しやすいため、フィルムと陽極ローラとの間に気泡が貯まりにくく、より品質の高い平板状のセラミックス成形体を製造することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、試験及び本発明を具体化した実施形態について図面を参照しつつ説明する。
【0014】
(試験)
試験では図3に示す試験装置を使用した。この試験装置は、容器11と、この容器11内に設けられた陽極電極13及び陰極電極14とからなる。そして、容器11にスラリー12を充填し、スラリー12中に陽極電極13と陰極電極14とを浸漬した。ここで、スラリー12は以下の組成のものである。
【0015】
セラミックス粉末:50wt%
水:49.7wt%
電解質(ケイ酸ソーダ「セルナD305(中京油脂(株)」):0.3wt%
【0016】
また、セラミックス粉末は高純度アルミナ(純度99.5%以上)である。
【0017】
このような試験装置を使用し、両電極13、14の材料及び印加電圧を変え、陽極電極13側にセラミックス粉末を着肉させてセラミックス成形体を成形した。このとき、セラミックス成形体に気泡の発生がみられるか否かを調べた。
【0018】
他方、図4に示すように、陽極電極13を透析用セルロースチューブからなるフィルム15で覆った。そして、同様にセラミックス成形体に気泡の発生がみられるか否かを調べた。結果を表1に示す。ここで、×はセラミックス成形体に気泡の跡が発生したことを意味する。また、○はセラミックス成形体に気泡の跡が発生しなかったことを意味する。
【0019】
【表1】
Figure 0004070923
【0020】
表1に示すように、陽極電極13にフィルム15を被覆しない場合は、陽極電極13の種類を問わず、かつ印加電圧の高低にかかわらず、セラミックス成形体に気泡の跡が発生した。他方、陽極電極13にフィルム15を被覆した場合は、陽極電極13の種類を問わず、かつ印加電圧の高低にかかわらず、セラミックス成形体に気泡の跡が発生しなかった。これにより、陽極電極13で発生した気泡はフィルム15によりセラミックス成形体にまで移行しないことがわかる。
【0021】
なお、スラリー12の組成を変えて試験1、2を同様に行ったところ、上記と同様の結果を得た。
【0022】
(実施形態)
本実施形態のローラ式電気泳動成形方法では、図1に示すローラ式電気泳動成形装置を使用する。このローラ式電気泳動成形装置では、互いに平行な軸線周りで逆方向に回転可能なステンレス製の第1陽極ローラ1及び第2陽極ローラ2が設けられている。また、両陽極ローラ1、2の下方には容器5が設けられ、この容器5中にはステンレス製の陰極電極3が両陽極ローラ1、2に対面して設けられている。
【0023】
また、透析用セルロースからなるフィルム6、7が両陽極ローラ1、2に当接しつつ、その送り方向に順次送られるようになっている。
【0024】
そして、容器5にスラリー4を充填する。ここで、スラリー4の組成及びセラミックス粉末の組成は上記試験と同様である。
【0025】
この後、両陽極ローラ1、2を回転させつつ、両陽極ローラ1、2と陰極電極3との間に10Vの電圧を印加することにより、フィルム6とフィルム7との間に平板状のセラミックス成形体8を製造することができた。
【0026】
この際、図2に示すように、両陽極ローラ1、2の表面はフィルム6、7で覆われている。このフィルム6、7は水を透過し、気泡9及びセラミックス粉末を透過させない半透膜であるため、両陽極ローラ1、2で発生した気泡9がセラミックス成形体8に移行することがない。特に、両陽極ローラ1、2の表面にフィルム6、7が設けられているため、第1陽極ローラ1から発生する気泡9がセラミックス成形体8に移行することを防止できるのみならず、第2陽極ローラ2から発生する気泡9もセラミックス成形体8に移行することも防止している。このため、内部や両面に気泡9の跡が全くない平板状のセラミックス成形体8が得られる。
【0027】
また、両陽極ローラ1、2に近接したセラミックス粉末は、フィルム6、7上に着肉し、フィルム6、7を介して両陽極ローラ1、2間で加圧されることとなる。そして、フィルム6、7が両陽極ローラ1、2の送り方向に順次送られるため、セラミックス成形体8はフィルム6、7上に成形されることとなる。このため、フィルム6、7が薄いセラミックス成形体8の外形を支えている。
【0028】
さらに、両陽極ローラ1、2で発生した気泡9は、フィルム6、7が両陽極ローラ1、2の送り方向に順次送られるために大気中に放出されやすく、フィルム6、7と陽極ローラ1、2との間に気泡9が貯まりにくい。このため、得られたセラミックス成形体8の品質は優れたものであった。
【0029】
したがって、実施形態のローラ式電気泳動成形方法では、内部や表面に気泡9の跡がない平板状の薄いセラミックス成形体8を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るローラ式電気泳動成形装置の模式図である。
【図2】実施形態に係るローラ式電気泳動成形装置の要部拡大模式図である。
【図3】試験に係る試験装置の縦断面図である。
【図4】試験に係る試験装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1、2…陽極ローラ
3…陰極電極
4…スラリー
6、7…フィルム
8…セラミックス成形体

Claims (4)

  1. 水中にセラミックス粉末を帯電状態で分散させたスラリーと、互いに平行な軸線周りで逆方向に回転可能な一対の陽極ローラと、両該陽極ローラに対面して設けられた陰極電極とを用い、両該陽極ローラを回転させつつ、両該陽極ローラと該陰極電極との間に電圧を印加することにより該セラミックス粉末を両該陽極ローラに近接させ、両該陽極ローラの送り方向に平板状のセラミックス成形体を成形するセラミックス成形体のローラ式電気泳動成形方法において、
    両前記陽極ローラの少なくとも一方の表面には、該水を透過し、気泡及びセラミックス粉末を透過させない半透膜からなるフィルムが設けられていることを特徴とするセラミックス成形体のローラ式電気泳動成形方法。
  2. フィルムは、硫酸紙、膀胱膜又はコロジオン膜であることを特徴とする請求項1記載のセラミックス成形体のローラ式電気泳動成形方法。
  3. 両陽極ローラの表面にフィルムが設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のセラミックス成形体のローラ式電気泳動成形方法。
  4. フィルムは両陽極ローラの送り方向に順次送られていくことを特徴とする請求項1、2又は3記載のセラミックス成形体のローラ式電気泳動成形方法。
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