JP4070703B2 - 不揮発性半導体記憶装置の製造方法 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は不揮発性半導体記憶装置の製造方法に関し、たとえば、制御ゲート電極および浮遊ゲート電極を有するスタックゲート型の記憶素子とロジック素子とが同一チップ上に集積された、不揮発性半導体記憶装置の製造方法に関するものである。
近年、フラッシュEEPROMを内蔵した混載ロジックLSIの需要が大幅に拡大している。フラッシュEEPROMとロジック回路とを混載する場合、技術的問題となるのは製造プロセスの整合性であり、両者の製造プロセスの整合性が悪ければ、両者の電気特性が劣化したり、高コストとなる。そこで、製造プロセスが異なるロジック回路とフラッシュEEPROMとを整合性よく形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図48は、フラッシュEEPROMを内蔵した混載ロジックLSIの記憶素子と周辺回路素子との断面構成を概略的に示したものである。
図48において、1は記憶素子領域、2は周辺回路領域で、それぞれゲート幅方向とゲート長方向とが示されている。3は記憶素子部、4は周辺回路素子部である。
図示のように、スタックゲート構造を有するフラッシュEEPROMは、半導体基板11に形成されたドレイン領域17a、ソース領域17b間のチャネル領域上に形成されたトンネル酸化膜13上に、浮遊ゲート電極14、容量絶縁膜15、制御ゲート電極16が順次形成されている。また、浮遊ゲート電極14は、ゲート幅方向における素子分離絶縁膜12a上で1ビット単位に分離されている。
このフラッシュEEPROMの書き込みは、ドレイン領域17aと制御ゲート電極16とに高電圧を印加して、高電界状態になるドレイン領域17aの近傍のチャネル領域で発生するホットエレクトロンをトンネル酸化膜13を介して浮遊ゲート電極14へと注入する、チャネルホットエレクトロン方式により行われる。また、制御ゲート電極16にのみ高電圧を印加して、トンネル効果により半導体基板11からトンネル酸化膜13を介して浮遊ゲート電極14へと電子を注入する方式もある。消去の方式としては、半導体基板11に高電圧を印加して、浮遊ゲート電極14に蓄積した電子をトンネル効果によりトンネル酸化膜13を介して半導体基板11へと放出する方式や、同様の原理に基づき、ソース領域17bへと電子を放出して消去する方式もある。
また、周辺回路素子は、半導体基板11に形成されたドレイン領域17c、ソース領域17d間のチャネル領域上に形成されたゲート酸化膜18上にゲート電極19が形成されたMOSトランジスタ構造になっている。12dは素子分離絶縁膜である。ここでは1種類のMOSトランジスタのみ記載しているが、1チップLSIでは、低電圧n型、p型MOSトランジスタ、高電圧n型、p型MOSトランジスタで構成されている。
以下に、図48に示した従来のスタックゲート型フラッシュEEPROMと周辺回路とを同時に形成する製造方法について、図49〜図56の工程順断面概略図に従って説明する。
まず、図49に示すように、p型シリコンからなる半導体基板101を熱酸化することにより、半導体基板101の主面上に熱酸化膜102を形成する。次いで、公知のCVD(Chemical Vapor Deposition)法により、熱酸化膜102上にシリコン窒化膜103を堆積する。次いで、公知のフォトレジスト技術により、複数の素子分離領域がパターニングされたレジスト膜からなる、素子分離膜形成用マスクパターン104を形成する。なお、1は記憶素子領域、2は周辺回路領域で、それぞれゲート幅方向とゲート長方向とが示されている。
次に、素子分離形成用マスクパターン104を用いて、シリコン窒化膜103、熱酸化膜102および半導体基板101に対して、公知の異方性ドライエッチングを施すことにより、図50に示すように複数の素子分離溝101aを形成する。これにより、記憶素子領域1には記憶素子部3を形成するとともに、周辺回路領域2には周辺回路素子部4を形成する。なお、図50に示される領域は、記憶素子領域1と周辺回路領域2とが混在した領域である。次いで、素子分離形成用マスクパターン104を除去した後、公知のCVD法により、第1のシリコン酸化膜を、素子分離溝101aが充填されるように全面にわたって堆積する。次いで、CMP(Chemical Mechanical Polish)法により、第1のシリコン酸化膜の上面を研磨する。このとき、素子分離溝101aに充填された第1のシリコン酸化膜を残すことにより、各素子分離溝101aに素子分離絶縁膜105a、105bを形成する。
次に、熱リン酸によるウェットエッチングによりシリコン窒化膜103を全面除去する。さらにフッ酸によるウェットエッチングにより、熱酸化膜102も全面除去する。除去後の状態を図51に示す。
次に、図52に示すように、半導体基板101を熱酸化することにより、記憶素子部3にトンネル酸化膜108を形成する。次いで、公知のCVD法により第1の多結晶シリコン膜109を堆積した後、公知のフォトレジスト技術により、浮遊ゲート電極分離用マスクパターン110を形成する。次いで、この浮遊ゲート電極分離用マスクパターン110を利用して、公知の異方性エッチング技術により、記憶素子領域1における素子分離絶縁膜105aに対応した所定の第1の多結晶シリコン膜109の部分106を除去する。
次に、浮遊ゲート電極分離用マスクパターン110を除去し、図53に示すように、公知のCVD法によりシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸化膜を順次堆積して絶縁膜111を形成する。次いで、公知のフォトレジスト技術により、記憶素子領域1を覆うマスクパターン112を形成した後、公知の異方性ドライエッチングにより、周辺回路領域2の絶縁膜111、第1の多結晶シリコン膜109を順次除去する。次いで、フッ酸によるウェットエッチングにより、周辺回路素子部4に形成されたトンネル酸化膜108を除去する。
次に、記憶素子領域1を覆うマスクパターン112を除去した後、半導体基板101を熱酸化することにより、図54に示すように、周辺回路素子部4にゲート酸化膜113を形成する。次いで、公知のCVD法により第2の多結晶シリコン膜114を堆積する。次いで、公知のフォトレジスト技術により、制御ゲートおよび浮遊ゲート電極形成用マスクパターン115を形成する。その後、このマスクパターン115を利用して、公知の異方性ドライエッチング技術により、記憶素子領域1における、所定の第2の多結晶シリコン膜114、絶縁膜111、第1の多結晶シリコン膜109を除去することで、制御ゲート電極114a、容量絶縁膜111a、浮遊ゲート電極109aを形成する。
次に、制御ゲートおよび浮遊ゲート電極形成用マスクパターン115を除去した後、公知のフォトレジスト技術により、図55に示すように、周辺回路ゲート電極形成用マスクパターン116を形成する。次いで、このマスクパターン116を利用して、公知の異方性ドライエッチングにより、周辺回路領域2の所定の第2の多結晶シリコン膜114を除去し、ゲート電極114bを形成する。
次に、周辺回路ゲート電極形成用マスクパターン116を除去し、図56に示すように、制御ゲート電極114a、周辺回路ゲート電極114bをマスクとして、砒素(As)イオンを注入することで、ドレインおよびソースとなる拡散層領域117を形成する。
なお、この後に続く、金属配線工程、保護膜形成工程およびボンディングパッド形成工程については、説明を省略する。
特開2000−174240号公報
しかしながら、上記に示す製造方法では、以下に示す2つの問題を有している。
第1に、図50〜図51における熱酸化膜102の除去および図53におけるトンネル酸化膜108の除去は、いずれも等方性エッチングのため、周辺回路領域2におけるゲート幅端部の素子分離絶縁膜105bは、ゲート幅方向および深さ方向にも膜減りし、ゲート幅方向における半導体基板101の端部が露出する。その結果、図54においてゲート酸化膜113を形成した際に、その端部でゲート酸化膜113が薄くなり、MOSトランジスタのサブシュレッショルド特性が劣化するという問題がある。なお、周辺回路素子が、ゲート酸化膜の膜厚が異なる数種類のMOSトランジスタで構成されている場合は、特性劣化が顕著となる。
第2に、図52における記憶素子へのトンネル酸化膜108の形成時に、周辺回路素子は半導体基板101が露出しているため熱酸化膜が形成される。このとき、露出している素子分離絶縁膜105bの上面から酸素が侵入し、半導体基板101の素子分離溝101aの部分も酸化される。この酸化により、素子分離絶縁膜105bが膨張し、半導体基板101に圧縮応力が発生する。その残留応力は、周辺回路素子部4のゲート酸化工程でさらに大きくなり、半導体基板101内に結晶欠陥を発生させる。この結晶欠陥が半導体基板101と拡散層領域を横切った場合は、結晶欠陥部がリークパスとなる。その結果、接合リークが発生し、歩留まりが低下するという第2の問題がある。
以上に述べた2つの問題は、周辺回路素子を製造するプロセスに不揮発性半導体記憶素子を加えたために生じたものである。すなわち、第1の問題は周辺回路素子のトンネル酸化膜を除去する工程を加えたために生じ、第2の問題は記憶素子のトンネル酸化膜を成長する工程を加えたために生じている。
そこで本発明は、前記従来の問題を解決するものであって、周辺回路素子における電気特性劣化を防止することを第1の目的とし、結晶欠陥による接合リーク低減を第2の目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明の第1の製造方法は、半導体基板上に、記憶素子形成領域と前記記憶素子形成領域の外部の周辺回路形成領域とを備えた不揮発性半導体記憶装置の製造方法であって、前記半導体基板上に積層膜からなる素子分離形成用膜を形成する工程(a1)と、前記素子分離形成用膜を利用して前記半導体基板に素子分離絶縁膜を形成する工程(b1)と、前記周辺回路形成領域にある前記積層膜からなる素子分離形成用膜を残存させた状態で、前記記憶素子形成領域にある前記素子分離形成用膜を選択的に除去する工程(c1)と、前記素子分離形成用膜が選択的に除去された前記記憶素子形成領域に不揮発性半導体記憶素子のトンネル酸化膜を成長させる工程(d1)と、前記周辺回路形成領域にある前記素子分離形成用膜を選択的に除去するとともに、前記トンネル酸化膜上に前記不揮発性半導体記憶素子の浮遊ゲート電極、容量絶縁膜および制御ゲート電極を形成する工程(e1)とをこの順に行うものである。
このような製造方法であると、記憶素子のトンネル酸化膜を形成する際に、記憶素子形成領域の外部にある周辺回路形成領域は、素子分離形成用膜で覆われているため、記憶素子を形成するプロセスの影響を受けることが緩和される。これにより、従来の問題であった周辺回路形成領域におけるゲート絶縁膜の薄膜化および半導体基板への応力増加を抑制できる。その結果、周辺回路素子における電気特性の劣化が抑制され、また結晶欠陥による接合リークが低減する。
上記した第1の製造方法によると、工程(c1)では、記憶素子形成領域上および周辺回路形成領域上に選択除去膜を形成する工程(f1)と、前記記憶素子形成領域上にある前記選択除去膜を選択的に除去する工程(g1)と、前記周辺回路形成領域上に残された前記選択除去膜をマスクとして前記記憶素子形成領域にある素子分離形成用膜の上層膜を選択的に除去する工程(h1)と、前記周辺回路形成領域上に残された前記選択除去膜および前記記憶素子形成領域にある前記素子分離形成用膜の下層膜を除去する工程(i1)とをこの順に行うことが好適である。
上記した第1の製造方法によると、工程(e1)では、記憶素子形成領域上および周辺回路形成領域上に第1の多結晶シリコン膜を形成する工程(j1)と、前記記憶素子形成領域における前記第1の多結晶シリコン膜を選択的に除去して、前記素子分離絶縁膜上において互いに分離された浮遊ゲート電極形成用膜を形成する工程(k1)と、前記浮遊ゲート電極形成用膜上および前記周辺回路形成領域における前記第1の多結晶シリコン膜上に積層絶縁膜を形成する工程(l1)と、前記周辺回路形成領域における前記積層絶縁膜および前記第1の多結晶シリコン膜を選択的に除去する工程(m1)と、前記記憶素子形成領域上に残された前記積層絶縁膜をマスクとして前記周辺回路形成領域にある素子分離形成用膜の上層膜を選択的に除去する工程(n1)と、前記記憶素子形成領域上に残された前記積層絶縁膜の上層膜および前記周辺回路形成領域にある前記素子分離形成用膜の下層膜を除去する工程(o1)とをこの順に行うことが好適である。
上記した第1の製造方法によると、工程(1)の後に、周辺回路形成領域に露出した半導体基板にゲート絶縁膜を形成するとともに、記憶素子形成領域上に残された積層絶縁膜の下層膜上にシリコン酸化膜を形成する工程(p1)と、前記ゲート絶縁膜上および前記シリコン酸化膜上に第2の多結晶シリコン膜を形成する工程(q1)と、前記記憶素子形成領域における前記第2の多結晶シリコン膜、前記シリコン酸化膜、前記積層絶縁膜の下層膜および浮遊ゲート電極形成用膜を選択的に除去して、制御ゲート電極、容量絶縁膜および浮遊ゲート電極を形成する工程(r1)と、前記周辺回路形成領域における前記第2の多結晶シリコン膜を選択的に除去してゲート電極を形成する工程(s1)と、前記制御ゲート電極および前記ゲート電極をマスクとして前記半導体基板中に不純物を導入し、ソースおよびドレインとなる拡散層領域を形成する工程(t1)とをこの順に行うことが好適である。
上記した第1の製造方法によると、選択除去膜をシリコン酸化膜で形成することが好適である。
本発明の第2の製造方法は、半導体基板上に、記憶素子形成領域と前記記憶素子形成領域の外部の周辺回路形成領域とを備えた不揮発性半導体記憶装置の製造方法であって、前記半導体基板上に積層膜からなる素子分離形成用膜を形成する工程(a2)と、前記素子分離形成用膜を利用して前記半導体基板に素子分離絶縁膜を形成する工程(b2)と、前記周辺回路形成領域にある前記積層膜からなる素子分離形成用膜を残存させた状態で、前記記憶素子形成領域にある前記素子分離形成用膜を選択的に除去する工程(c2)と、前記記憶素子形成領域にトンネル酸化膜からなる下層膜、シリコン窒化膜からなる中層膜およびシリコン酸化膜からなる上層膜で構成された不揮発性半導体記憶素子の積層ゲート絶縁膜を成長させるとともに、前記周辺回路形成領域にシリコン窒化膜からなる下層膜およびシリコン酸化膜からなる上層膜で構成された積層ゲート絶縁膜を成長させる工程(d2)と、前記周辺回路形成領域にある前記積層ゲート絶縁膜の上層膜を選択的に除去する工程(2)と、前記記憶素子形成領域上に残された前記不揮発性半導体記憶素子の積層ゲート絶縁膜の上層膜をマスクとして前記周辺回路形成領域にある前記積層ゲート絶縁膜の下層膜および素子分離形成用膜の上層膜を選択的に除去する工程(2)と、前記記憶素子形成領域上に残された前記不揮発性半導体記憶素子の積層ゲート絶縁膜の上層膜および前記周辺回路形成領域にある前記素子分離形成用膜の下層膜を選択的に除去する工程(2)と、前記記憶素子形成領域上に残された積層絶縁膜の中層膜上にシリコン酸化膜を形成するとともに、周辺回路形成領域に露出した半導体基板にゲート絶縁膜を形成する工程(h2)と、前記シリコン酸化膜上および前記ゲート絶縁膜上に多結晶シリコン膜を形成する工程(i2)と、前記記憶素子形成領域における前記多結晶シリコン膜を選択的に除去して制御ゲート電極を形成するとともに、前記周辺回路形成領域における前記多結晶シリコン膜を選択的に除去してゲート電極を形成する工程(j2)とをこの順に行うものである。
上記した第2の製造方法によると、工程(j2)の後に、前記制御ゲート電極および前記ゲート電極をマスクとして前記半導体基板中に不純物を導入し、ソースおよびドレインとなる拡散層領域を形成する工程(k2)を行うことが好適である。
本発明によると、素子分離形成用膜を、半導体基板上に形成した熱酸化膜からなる下層膜と、前記熱酸化膜上に堆積したシリコン窒化膜からなる上層膜とで形成することが好適である。
このように緻密な膜構成のシリコン窒化膜を用いると、周辺回路形成領域において、記憶素子を形成するプロセスの影響を受けることを防止できるため、周辺回路素子の性能劣化を低減することができる。
本発明の第3の製造方法は、半導体基板上に、記憶素子形成領域と前記記憶素子形成領域の外部の周辺回路形成領域とを備えた不揮発性半導体記憶装置の製造方法であって、前記半導体基板上に積層膜からなる素子分離形成用膜を形成する工程(a3)と、前記素子分離形成用膜を利用して前記半導体基板に素子分離絶縁膜を形成する工程(b3)と、前記半導体基板上にある前記素子分離形成用膜の上層膜を除去する工程(c3)と、前記半導体基板上にある前記素子分離形成用膜の下層膜上に耐酸化膜を形成し、前記耐酸化膜上に選択除去膜を形成する工程(d3)と、前記周辺回路形成領域の前記選択除去膜をマスクとして前記記憶素子形成領域上にある前記耐酸化膜を除去する工程(e3)と、前記記憶素子形成領域上にある前記素子分離形成用膜の下層膜および前記周辺回路形成領域に残された前記選択除去膜を除去する工程(f3)と、前記記憶素子形成領域に不揮発性半導体記憶素子のトンネル酸化膜を成長させる工程(g3)と、前記周辺回路形成領域にある前記耐酸化膜および前記素子分離形成用膜の下層膜を選択的に除去するとともに、前記トンネル酸化膜上に前記不揮発性半導体記憶素子の浮遊ゲート電極、容量絶縁膜および制御ゲート電極を形成する工程(h3)とをこの順に行うものである。
このような製造方法であると、記憶素子のトンネル酸化膜を形成する際に、記憶素子形成領域の外部にある周辺回路形成領域は、耐酸化膜で覆われているため、記憶素子を形成するプロセスの影響を受けることを防止できる。これにより、従来の問題であった周辺回路形成領域におけるゲート絶縁膜の薄膜化および半導体基板への応力増加を完全に防止できる。その結果、周辺回路素子における電気特性の劣化が防止され、また結晶欠陥による接合リークが低減する。
上記した第3の製造方法によると、工程(h3)では、記憶素子形成領域上および周辺回路形成領域上に第1の多結晶シリコン膜を形成する工程(3)と、前記記憶素子形成領域における前記第1の多結晶シリコン膜を選択的に除去して、前記素子分離絶縁膜上において互いに分離された浮遊ゲート電極形成用膜を形成する工程(3)と、浮遊ゲート電極上および前記周辺回路形成領域における前記第1の多結晶シリコン膜上に積層絶縁膜を形成する工程(3)と、前記周辺回路形成領域における前記積層絶縁膜および前記第1の多結晶シリコン膜を選択的に除去する工程(3)と、前記記憶素子形成領域上に残された前記積層絶縁膜をマスクとして前記周辺回路形成領域にある耐酸化膜を選択的に除去する工程(3)と、前記記憶素子形成領域上に残された前記積層絶縁膜の上層膜および前記周辺回路形成領域にある素子分離形成用膜の下層膜を除去する工程(3)とをこの順に行うことが好適である。
上記した第3の製造方法によると、工程(3)の後に、周辺回路形成領域に露出した半導体基板にゲート絶縁膜を形成するとともに、記憶素子形成領域上に残された積層絶縁膜の下層膜上にシリコン酸化膜を形成する工程(3)と、前記ゲート絶縁膜上および前記シリコン酸化膜上に第2の多結晶シリコン膜を形成する工程(3)と、前記記憶素子形成領域における前記第2の多結晶シリコン膜、前記シリコン酸化膜、前記積層絶縁膜の下層膜および浮遊ゲート形成用膜を選択的に除去して、制御ゲート電極、容量絶縁膜および浮遊ゲート電極を形成する工程(3)と、前記周辺回路形成領域における前記第2の多結晶シリコン膜を選択的に除去してゲート電極を形成する工程(3)と、前記制御ゲート電極および前記ゲート電極をマスクとして前記半導体基板中に不純物を導入し、ソースおよびドレインとなる拡散層領域を形成する工程(3)とをこの順に行うことが好適である。
本発明の第4の製造方法は、半導体基板上に、記憶素子形成領域と前記記憶素子形成領域の外部の周辺回路形成領域とを備えた不揮発性半導体記憶装置の製造方法であって、前記半導体基板上に積層膜からなる素子分離形成用膜を形成する工程(a4)と、前記素子分離形成用膜を利用して前記半導体基板に素子分離絶縁膜を形成する工程(b4)と、前記半導体基板上にある前記素子分離形成用膜の上層膜を除去する工程(c4)と、前記半導体基板上にある前記素子分離形成用膜の下層膜上に耐酸化膜を形成し、前記耐酸化膜上に選択除去膜を形成する工程(d4)と、前記記憶素子形成領域上にある前記選択除去膜を選択的に除去するとともに、前記周辺回路形成領域の前記選択除去膜をマスクとして前記記憶素子形成領域上にある前記耐酸化膜を除去する工程(e4)と、前記記憶素子形成領域上にある前記素子分離形成用膜の下層膜および前記周辺回路形成領域に残された前記選択除去膜を除去する工程(f4)と、前記記憶素子形成領域にトンネル酸化膜からなる下層膜、シリコン窒化膜からなる中層膜およびシリコン酸化膜からなる上層膜で構成された不揮発性半導体記憶素子の積層ゲート絶縁膜を成長させるとともに、前記周辺回路形成領域にシリコン窒化膜からなる下層膜およびシリコン酸化膜からなる上層膜で構成された積層ゲート絶縁膜を成長させる工程(g4)と、前記周辺回路形成領域にある前記積層ゲート絶縁膜の上層膜を選択的に除去する工程(h4)と、前記記憶素子形成領域上に残された前記不揮発性半導体記憶素子の積層ゲート絶縁膜の上層膜をマスクとして前記周辺回路形成領域にある前記積層ゲート絶縁膜の下層膜および耐酸化膜を選択的に除去する工程(i4)と、前記記憶素子形成領域上に残された前記不揮発性半導体記憶素子の積層ゲート絶縁膜の上層膜および前記周辺回路形成領域にある素子分離形成用膜の下層膜を選択的に除去する工程(j4)と、前記記憶素子形成領域上に残された積層絶縁膜の中層膜上にシリコン酸化膜を形成するとともに、周辺回路形成領域に露出した半導体基板にゲート絶縁膜を形成する工程(k4)と、前記シリコン酸化膜上および前記ゲート絶縁膜上に多結晶シリコン膜を形成する工程(l4)と、前記記憶素子形成領域における前記多結晶シリコン膜を選択的に除去して制御ゲート電極を形成するとともに前記周辺回路形成領域における前記多結晶シリコン膜を選択的に除去してゲート電極を形成する工程(m4)をこの順に行うものである。
上記した第4の製造方法によると、工程(4)の後に、前記制御ゲート電極および前記ゲート電極をマスクとして前記半導体基板中に不純物を導入し、ソースおよびドレインとなる拡散層領域を形成する工程(n4)を行うことが好適である。
上記した第3および第4の製造方法によると、選択除去膜をシリコン酸化膜にて形成するとともに、耐酸化膜をシリコン窒化膜にて形成することが好適である。シリコン窒化膜からなる耐酸化膜を選択的に除去する工程では、燐酸ボイル法を用いることが好適である。また本発明によると、素子分離形成用膜を、半導体基板上に形成した熱酸化膜からなる下層膜と、前記熱酸化膜上に堆積したシリコン窒化膜からなる上層膜とで形成することが好適である。素子分離形成用膜におけるシリコン窒化膜からなる上層膜を選択的に除去する工程では、燐酸ボイル法を用いることが好適である。
以上から明らかなように、本発明の製造方法によれば、周辺回路領域におけるMOSトランジスタのサブシュレッショルド特性劣化を低減でき、さらに結晶欠陥に起因する接合リーク不良を低減することができる。その結果、記憶素子の製造プロセスと周辺回路素子の製造プロセスとの整合性を改善することができ、フラッシュEEPROMを内蔵した混載ロジックLSIの高性能化に大きく寄与することができる。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る浮遊ゲート電極型不揮発性半導体記憶装置の製造方法について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る浮遊ゲート電極型不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子と一周辺回路素子との断面構成を示している。なお、図1に示される領域は、記憶素子領域1と周辺回路領域2とが混在した領域で、それぞれゲート幅方向とゲート長方向とが示されている。
まず、不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子(メモリセル)について説明する。例えば、p型シリコンからなる半導体基板11の部分に選択的に素子分離絶縁膜12aが形成されている。また、素子分離絶縁膜12aの相互間の半導体基板11上には、トンネル酸化膜13を介して、n型多結晶シリコン膜からなる浮遊ゲート電極14が形成されている。浮遊ゲート電極14上および素子分離絶縁膜12a上には、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸化膜からなる積層構造の容量絶縁膜15を介して、ゲート幅方向に延在するように、n型多結晶シリコン膜からなる制御ゲート電極16が形成されている。また、半導体基板11の表面領域にはドレイン・ソースとなるn型の拡散層領域17がそれぞれ形成されている。これらによって、記憶素子部3が構成されている。
次に、周辺回路素子について説明する。p型シリコンからなる半導体基板11の部分に選択的に素子分離絶縁膜12bが形成されている。素子分離絶縁膜12bの相互間の半導体基板11上にはゲート絶縁膜18が形成されている。ここでは、ゲート絶縁膜18のゲート幅方向端部の膜厚は、ゲート幅中央部よりも薄く形成されていない。また、ゲート絶縁膜18上には、n型多結晶シリコン膜からなるゲート電極19が形成されている。また、半導体基板11の表面領域にはドレイン・ソースとなるn型の拡散層領域17がそれぞれ形成されている。これらによって、周辺回路素子部4が形成されている。
以下、前記のように構成された一記憶素子と該記憶素子を駆動する周辺回路のMOSトランジスタとを含む不揮発性半導体記憶装置の製造方法について、図2〜図13の工程順断面概略図に従って説明する。
ここでは、例えば、p型半導体領域を含む単結晶シリコンからなる半導体基板21を用いる。
最初に、半導体基板21の上部に記憶素子やMOSトランジスタ等の素子同士を互いに絶縁分離する素子分離領域を形成する。すなわち、まず、図2に示すように、温度が約900℃の酸素雰囲気で半導体基板21を熱酸化することにより、半導体基板21の主面上に膜厚が約10nmの熱酸化膜22を形成する。次いで、公知のCVD法により、熱酸化膜22上に膜厚が約200nmの第1のシリコン窒化膜23を堆積する。次いで、公知のフォトレジスト技術により、複数の素子分離領域がパターニングされたレジスト膜からなる素子分離膜形成用マスクパターン24を形成する。
次に、素子分離膜形成用マスクパターン24を用いて、図3に示すように、第1のシリコン窒化膜23、熱酸化膜22および半導体基板21に対して、公知の異方性ドライエッチング技術により、第1のシリコン窒化膜23の上面から深さが約550nmの複数の素子分離溝21aを形成することによって、記憶素子領域1に記憶素子部3を形成するとともに、周辺回路領域2に周辺回路素子部4を形成する。なお、図3に示される領域は、記憶素子領域1と周辺回路領域2とが混在した領域である。
次いで、素子分離形成用マスクパターン24を除去し、その後、温度が約900℃の酸素雰囲気で半導体基板21を熱酸化することにより、素子分離溝21aの各露出面上に膜厚が約25nmの熱酸化膜(図示せず)を形成する。これにより、半導体基板21と素子分離溝21aとの界面が酸化膜のうちで最も良質な熱酸化膜に覆われるため、各素子の動作および長期信頼性を向上させることができる。
次いで、公知のCVD法により、素子分離溝21aを充填しかつ第1のシリコン窒化膜23を覆うように、全面にわたって、膜厚が約650nmの第1のシリコン酸化膜25を堆積する。このとき、第1のシリコン酸化膜25の上面における第1のシリコン窒化膜23の上方の領域が他の領域と比べて凸状に盛り上がる(図示せず)。次いで、堆積した第1のシリコン酸化膜25上に各素子分離溝21aの上方の領域を覆うマスクパターン26を形成し、このマスクパターン26を利用して、公知のドライエッチング技術により、第1のシリコン酸化膜25を除去する。このエッチング除去は、図3に示すように、第1のシリコン窒化膜23の上方における第1のシリコン酸化膜25の凸状部分が除去されて第1のシリコン酸化膜25の上面がほぼ平坦となるまで行う。
次に、マスクパターン26を除去した後、図4に示すように、CMP法により、第1のシリコン酸化膜25の上面を研磨する。このとき、第1のシリコン窒化膜23の上方における部分の第1のシリコン酸化膜25を除去するとともに、素子分離溝21aに充填された第1のシリコン酸化膜25を残すことにより、各素子分離溝21aに素子分離絶縁膜25a、25bを形成する。
次に、図5に示すように、公知のCVD法により膜厚が約10nmの第2のシリコン酸化膜27を堆積した後、公知のフォトレジスト技術により、周辺回路領域2のみを覆うマスクパターン(図示せず)を形成する。その後、このマスクパターンを利用して、フッ酸によるウェットエッチングにより、記憶素子領域1における第2のシリコン酸化膜27を除去する。次いで、周辺回路領域2を覆う上記のマスクパターン(図示せず)を除去した後、周辺回路領域2における第2のシリコン酸化膜27をマスクとして、熱リン酸によるウェットエッチングにより記憶素子部3の第1のシリコン窒化膜23を除去する。
次に、図6に示すように、記憶素子部3の熱酸化膜22および周辺回路領域2の第2のシリコン酸化膜27をフッ酸によるウェットエッチングにより除去する。
次に、図7に示すように、温度が900℃の酸素雰囲気で半導体基板21を熱酸化することにより、記憶素子部3に膜厚が約11nmのトンネル酸化膜28を形成する。次いで、公知のCVD法により膜厚が約250nmのリン(P)が添加された第1の多結晶シリコン膜29を堆積した後、公知のフォトレジスト技術により、浮遊ゲート電極分離用マスクパターン30を形成する。次いで、この浮遊ゲート電極分離用マスクパターン30を利用して、公知の異方性エッチング技術により、記憶素子領域1における素子分離絶縁膜25aに対応した所定の第1の多結晶シリコン膜29の部分45を除去する。
次に、浮遊ゲート電極分離用マスクパターン30を除去し、図8に示すように、公知のCVD法により膜厚が約5〜10nmのシリコン酸化膜と膜厚が2〜7nmのシリコン窒化膜と膜厚が約5〜10nmのシリコン酸化膜とを順次堆積して、積層絶縁膜31を形成する。
次に、図9に示すように、公知のフォトレジスト技術により、記憶素子領域1を覆うマスクパターン32を形成した後、公知の異方性ドライエッチングにより、周辺回路領域2の積層絶縁膜31、第1の多結晶シリコン膜29を順次除去する。
次に、記憶素子領域1を覆うマスクパターン32を除去した後、図10に示すように、記憶素子領域1における積層絶縁膜31をマスクとして、熱リン酸によるウェットエッチングにより、周辺回路素子部4における第1のシリコン窒化膜23を除去する。次いで、フッ酸によるウェットエッチングにより、周辺回路素子部4の熱酸化膜22を除去する。このとき、記憶素子領域1の積層絶縁膜31における上部のシリコン酸化膜も除去される。
次に、図11に示すように、温度が800℃〜850℃の酸素雰囲気で半導体基板21を熱酸化することにより、周辺回路素子部4に膜厚が約5〜15nmのゲート絶縁膜33を形成する。このとき、記憶素子領域1の積層絶縁膜31における露出したシリコン窒化膜の上面一部も酸化され、シリコン酸化膜が形成される。なお、ゲート絶縁膜33は、熱酸化膜の形成後に、CVD法によりシリコン酸化膜を堆積して形成してもよい。次いで、公知のCVD法により膜厚が約250nmのリン(P)が添加された第2の多結晶シリコン膜34を堆積する。次いで、公知のフォトレジスト技術により制御ゲートおよび浮遊ゲート電極形成用マスクパターン35を形成する。その後、このマスクパターン35を利用して、公知の異方性ドライエッチング技術により、記憶素子領域1における所定の部分の第2の多結晶シリコン膜34、積層絶縁膜31、第1の多結晶シリコン膜29を除去することで、制御ゲート電極34a、容量絶縁膜31a、浮遊ゲート電極29aを形成する。
次に、制御ゲートおよび浮遊ゲート電極形成用マスクパターン35を除去した後、図12に示すように、公知のフォトレジスト技術により、周辺回路ゲート電極形成用マスクパターン36を形成する。次いで、この周辺回路ゲート電極形成用マスクパターン36を利用して、公知の異方性ドライエッチングにより、周辺回路領域2における所定の第2の多結晶シリコン膜34の部分を除去し、ゲート電極34bを形成する。
次に、周辺回路ゲート電極形成用マスクパターン36を除去し、図13に示すように、制御ゲート電極34a、周辺回路ゲート電極34bをマスクとして、砒素(As)イオンを、加速電圧50keV、ドーズ量2×1015/cmの条件で注入して、ドレインおよびソースとなる拡散層領域37を形成する。
なお、この後に続く、金属配線工程、保護膜形成工程およびボンディングパッド形成工程については、その説明を省略する。
なお、本第1の実施の形態では、図10に示すように周辺回路素子部4における第1のシリコン窒化膜23を除去する際に、浮遊ゲート電極29aを形成するための第1の多結晶シリコン膜29の上に形成されているところの、ONO(Oxide-Nitride-Oxide)絶縁膜からなる積層絶縁膜31をマスクとして利用したが、このために酸化膜の単層膜を使用しても良い。また、各膜の膜種およびエッチング方法も本第1の実施の形態に限定されるものではない。
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態によると、図7に示すように記憶素子部3にトンネル酸化膜28を形成する際に、周辺回路素子部4には、バリア性が高くかつ酸化膜とのエッチング選択比が高い緻密な膜構成の第1のシリコン窒化膜23が形成されている。すなわち、記憶素子部3にトンネル酸化膜28を形成する際に、周辺回路素子部4には、図53に示した従来の技術のようなトンネル酸化膜28は形成されない。このため、従来必要とされていたトンネル酸化膜の除去のための周辺回路領域2へのウェットエッチング処理が不要となる。したがって、素子分離絶縁膜25bの後退量が少なくなり、ゲート酸化膜の形成前におけるゲート幅方向端部の半導体基板21の露出が抑制される。その結果、周辺回路素子部4においてゲート酸化膜33の膜厚が均一に形成されるため、MOSトランジスタのサブシュレッショルド特性劣化が抑制される。
さらに、図6〜図7に示される周辺回路素子部4における第1のシリコン窒化膜23は、トンネル酸化膜28の形成時の酸素の侵入を低減する。これより、半導体基板21の応力増加が抑制され、結晶欠陥を減少させることができる。その結果、結晶欠陥に起因する接合リーク不良を低減することができる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る浮遊ゲート電極型不揮発性半導体記憶装置の製造方法について、図面を参照しながら説明する。
図14は、本発明の第2の実施の形態に係る浮遊ゲート電極型不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子と一周辺回路素子の断面構成を示している。図14において、図1に示した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付けることにより、その詳細な説明を省略する。
この第2の実施の形態に係る周辺回路素子のゲート絶縁膜18におけるゲート幅方向の端部の膜厚は、ゲート幅方向の中央部よりも薄く形成されていないことを特徴とする。
以下、前記のように構成された一記憶素子と該記憶素子を駆動する周辺回路のMOSトランジスタとを含む不揮発性半導体記憶装置の製造方法について、図15〜図25の工程順断面概略図に従って説明する。なお、図15〜図25において、第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付けている。
ここでは、図示のように、p型半導体領域を含む単結晶シリコンからなる半導体基板21を用いる。
最初に、半導体基板21の上部に記憶素子やMOSトランジスタ等の素子同士を互いに絶縁分離する素子分離領域を形成する。
まず、図15に示すように、温度が約900℃の酸素雰囲気で半導体基板21を熱酸化することにより、半導体基板21の主面上に膜厚が約10nmの熱酸化膜22を形成する。次いで、公知のCVD法により、熱酸化膜22上に膜厚が約200nmの第1のシリコン窒化膜23を堆積する。次いで、公知のフォトレジスト技術により複数の素子分離領域がパターニングされたレジスト膜からなる素子分離膜形成用マスクパターン24を形成する。
次に、素子分離形成用マスクパターン24を用いて、図16に示すように、第1のシリコン窒化膜23、熱酸化膜22および半導体基板21に対して、公知の異方性ドライエッチング技術により、第1のシリコン窒化膜23の上面から深さが約550nmの複数の素子分離溝21aを形成することによって、記憶素子領域1に記憶素子部3を形成するとともに、周辺回路領域2に周辺回路素子部4を形成する。なお、図16に示される領域は、記憶素子領域1と周辺回路領域2とが混在した領域である。
次いで、素子分離形成用マスクパターン24を除去し、その後、温度が約900℃の酸素雰囲気で半導体基板21を熱酸化することにより、素子分離溝21aの各露出面上に膜厚が約25nmの熱酸化膜(図示せず)を形成する。これにより、半導体基板21と素子分離溝21aとの界面が酸化膜のうちで最も良質な熱酸化膜に覆われるため、各素子の動作および長期信頼性を向上させることができる。
次いで、公知のCVD法により、素子分離溝21aを充填しかつ第1のシリコン窒化膜23を覆うように、全面にわたって、膜厚が約650nmの第1のシリコン酸化膜25を堆積する。このとき、第1のシリコン酸化膜25の上面における第1のシリコン窒化膜23の上方に対応した領域が、他の領域と比べて凸状に盛り上がる(図示せず)。次いで、堆積した第1のシリコン酸化膜25上に、各素子分離溝21aの上方の領域を覆うマスクパターン26を形成し、公知のドライエッチング技術により、第1のシリコン酸化膜25を除去する。このエッチング除去は、図示のように、第1のシリコン窒化膜23の上方における第1のシリコン酸化膜25の凸状部分が除去されて第1のシリコン酸化膜25の上面がほぼ平坦となるまで行う。
次に、マスクパターン26を除去した後、図17に示すように、CMP法により、第1のシリコン酸化膜25の上面を研磨する。このとき、第1のシリコン窒化膜23の上方における部分の第1のシリコン酸化膜25を除去するとともに、素子分離溝21aに充填された第1のシリコン酸化膜25を残すことにより、各素子分離溝21aに素子分離絶縁膜25a、25bを形成する。
次に、図18に示すように、熱リン酸を用いたウェットエッチングにより、第1のシリコン窒化膜23を全面除去する。次いで、公知のCVD法により、膜厚が約20〜50nmの第2のシリコン窒化膜38、膜厚が約10nmの第3のシリコン酸化膜27aを堆積する。さらに、公知のフォトレジスト技術により、周辺回路領域2を覆うマスクパターン(図示せず)を形成する。次いで、フッ酸によるウェットエッチングにより、記憶素子領域1における第3のシリコン酸化膜27aを除去する。次いで、周辺回路領域2を覆うマスクパターン(図示せず)を除去する。次いで、周辺回路領域2における第3のシリコン酸化膜27aをマスクとして、熱リン酸によるウェットエッチングにより、記憶素子領域1の第2のシリコン窒化膜38を除去する。
次に、記憶素子部3の熱酸化膜22および周辺回路領域2の第2のシリコン酸化膜27aを、フッ酸によるウェットエッチングにより除去する。図19は、その除去後の状態を示す。
次に、図20に示すように、温度が900℃の酸素雰囲気で半導体基板21を熱酸化することにより、記憶素子部3に膜厚が約11nmのトンネル酸化膜28を形成する。次いで、公知のCVD法により膜厚が約250nmのリン(P)が添加された第1の多結晶シリコン膜29を堆積した後、公知のフォトレジスト技術により、浮遊ゲート電極分離用マスクパターン30を形成する。次いで、この浮遊ゲート電極分離用マスクパターン30を利用して、公知の異方性エッチング技術により、記憶素子領域1における素子分離絶縁膜25aに対応した所定の第1の多結晶シリコン膜29の部分45を除去する。
次に、浮遊ゲート電極分離用マスクパターン30を除去し、図21に示すように、公知のCVD法により膜厚が約5〜10nmのシリコン酸化膜と膜厚が2〜7nmのシリコン窒化膜と膜厚が約5〜10nmのシリコン酸化膜とを順次堆積して、積層絶縁膜31を形成する。次いで、公知のフォトレジスト技術により、記憶素子領域1を覆うマスクパターン32を形成した後、公知の異方性ドライエッチングにより、周辺回路領域2の積層絶縁膜31、第1の多結晶シリコン膜29を順次除去する。
次に、記憶素子領域1を覆うマスクパターン32を除去した後、図22に示すように、記憶素子領域1における積層絶縁膜31をマスクとして、熱リン酸によるウェットエッチングにより、周辺回路領域2における第2のシリコン窒化膜38を除去する。次いで、フッ酸によるウェットエッチングにより、周辺回路素子部4の熱酸化膜22を除去する。このとき記憶素子領域1の積層絶縁膜31における上部のシリコン酸化膜も除去される。なお、図21に示した記憶素子領域1を覆うマスクパターン32を除去せずに、等方性ドライエッチングにより、周辺回路領域2における第2のシリコン窒化膜38を除去し、さらにフッ酸によるウェットエッチングにより、周辺回路素子部4の熱酸化膜22を除去してもよい。
次に、図23に示すように、温度が800℃〜850℃の酸素雰囲気で半導体基板21を熱酸化することにより、周辺回路素子部4に膜厚が約5〜15nmのゲート絶縁膜33を形成する。このとき、記憶素子領域1の積層絶縁膜31における露出したシリコン窒化膜の上面一部も酸化され、シリコン酸化膜が形成される。なお、ゲート絶縁膜33は、熱酸化膜の形成後に、CVD法によりシリコン酸化膜を堆積して形成してもよい。次いで、公知のCVD法により膜厚が約250nmのリン(P)が添加された第2の多結晶シリコン膜34を堆積する。次いで、公知のフォトレジスト技術により制御ゲートおよび浮遊ゲート電極形成用マスクパターン35を形成する。その後、このマスクパターン35を利用して、公知の異方性ドライエッチング技術により、記憶素子領域1における所定の部分の第2の多結晶シリコン膜34、積層絶縁膜31、第1の多結晶シリコン膜29を除去することで、制御ゲート電極34a、容量絶縁膜31a、浮遊ゲート電極29aを形成する。
次に、制御ゲートおよび浮遊ゲート電極形成用マスクパターン35を除去した後、図24に示すように、公知のフォトレジスト技術により、周辺回路ゲート電極形成用マスクパターン36を形成する。次いで、この周辺回路ゲート電極形成用マスクパターン36を利用して、公知の異方性ドライエッチングにより、周辺回路領域2における所定の第2の多結晶シリコン膜34の部分を除去し、ゲート電極34bを形成する。
次に、周辺回路ゲート電極形成用マスクパターン36を除去し、図25に示すように、制御ゲート電極34a、周辺回路ゲート電極34bをマスクとして、砒素(As)イオンを加速電圧50keV、ドーズ量2×1015/cmの条件で注入して、ドレインおよびソースとなる拡散層領域37を形成する。
なお、この後に続く、金属配線工程、保護膜形成工程およびボンディングパッド形成工程については、その説明を省略する。
なお、本第2の実施の形態では、図22に示すように周辺回路素子部4における第2のシリコン窒化膜38を除去する際に、浮遊ゲート電極29aを形成するための第1の多結晶シリコン膜29の上に形成されているところの、ONO(Oxide-Nitride-Oxide)絶縁膜からなる積層絶縁膜31をマスクとして利用したが、このために酸化膜の単層膜を使用しても良い。また、各膜の膜種およびエッチング方法も本第2の実施の形態に限定されるものではない。
以上説明したように、第2の実施の形態によると、図20に示すように記憶素子部3にトンネル酸化膜28を形成する際に、周辺回路領域2の全面には、バリア性が高くかつ酸化膜とのエッチング選択比が高い緻密な膜構成の第2のシリコン窒化膜38が形成されている。これより、周辺回路素子部4には、従来のようにトンネル酸化膜28は形成されず、従来必要とされていた周辺回路領域2へのウェットエッチング処理が削減されるので、素子分離絶縁膜25bの後退量は少なくなり、ゲート酸化膜形成前におけるゲート幅方向端部の半導体基板21の露出が抑制される。その結果、周辺回路素子部4におけるゲート酸化膜33の膜厚は均一に形成されるため、MOSトランジスタのサブシュレッショルド特性劣化が低減する。
さらに、周辺回路領域2における第2のシリコン窒化膜38は、トンネル酸化膜形成時の酸素の侵入を完全に防止する。これより、半導体基板21の応力増加が抑制され、結晶欠陥を減少させることができる。その結果、結晶欠陥に起因する接合リーク不良を低減することができる。
また、記憶素子部3における熱酸化膜22を除去する際に、周辺回路領域2には第2のシリコン窒化膜38が形成されているので、素子分離絶縁膜25bの上面は膜減りしない。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態に係るMONOS型不揮発性半導体記憶装置の製造方法について、図面を参照しながら説明する。
図26は、本発明の第3の実施の形態に係るMONOS型不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子と一周辺回路素子との断面構成を示している。図26において、図1に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付けることにより、その詳細な説明を省略する。
この第3の実施の形態においては、半導体基板11と記憶素子における制御ゲート電極16との間に形成されている積層ゲート絶縁膜は、トンネル酸化膜13、シリコン窒化膜13a、シリコン酸化膜13bで構成されている。また、周辺回路素子のゲート絶縁膜18におけるゲート幅方向端部の膜厚は、ゲート幅中央部よりも薄く形成されていないことを特徴とする。
以下、前記のように構成された一記憶素子と該記憶素子を駆動する周辺回路のMOSトランジスタとを含む不揮発性半導体記憶装置の製造方法について、図27〜図36の工程順断面概略図に従って説明する。なお、図27〜図36において、第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付けている。
ここでは、図示のように、例えばp型半導体領域を含む単結晶シリコンからなる半導体基板21を用いる。
最初に、半導体基板21の上部に、記憶素子やMOSトランジスタ等の素子同士を互いに絶縁分離する素子分離領域を形成する。
すなわち、まず、図27に示すように、温度が約900℃の酸素雰囲気で半導体基板21を熱酸化することにより、半導体基板21の主面上に膜厚が約10nmの熱酸化膜22を形成する。次いで、公知のCVD法により、熱酸化膜22上に膜厚が約200nmの第1のシリコン窒化膜23を堆積する。次いで、公知のフォトレジスト技術により、複数の素子分離領域がパターニングされたレジスト膜からなる素子分離膜形成用マスクパターン24を形成する。
次に、素子分離形成用マスクパターン24を用いて、図28に示すように、第1のシリコン窒化膜23、熱酸化膜22および半導体基板21に対して、公知の異方性ドライエッチング技術を適用することにより、第1のシリコン窒化膜23の上面から深さが約550nmの複数の素子分離溝21aを形成する。これによって、記憶素子領域1に記憶素子部3を形成するとともに、周辺回路領域2に周辺回路素子部4を形成する。なお、図28に示される領域は、記憶素子領域1と周辺回路領域2とが混在した領域である。
次いで、素子分離形成用マスクパターン24を除去した後、温度が約900℃の酸素雰囲気で半導体基板21を熱酸化することにより、素子分離溝21aの各露出面上に膜厚が約25nmの熱酸化膜(図示せず)を形成する。これにより、半導体基板21と素子分離溝21aとの界面が酸化膜のうちで最も良質な熱酸化膜に覆われるため、各素子の動作および長期信頼性を向上させることができる。
次いで、公知のCVD法により、素子分離溝21aを充填しかつ第1のシリコン窒化膜23を覆うように、全面にわたって、膜厚が約650nmの第1のシリコン酸化膜25を堆積する。このとき、第1のシリコン酸化膜25の上面における第1のシリコン窒化膜23の上方に対応した領域が、他の領域と比べて凸状に盛り上がる(図示せず)。次いで堆積した第1のシリコン酸化膜25上に各素子分離溝21aの上方の領域を覆うマスクパターン26を形成し、公知のドライエッチング技術により、第1のシリコン酸化膜25を除去する。このエッチング除去は、図示のように、第1のシリコン酸化膜25の凸状部分が除去されて第1のシリコン酸化膜25の上面がほぼ平坦となるまで行う。
次に、マスクパターン26を除去した後、図29に示すように、CMP法により、第1のシリコン酸化膜25の上面を研磨する。このとき、第1のシリコン窒化膜23の上方における部分の第1のシリコン酸化膜25を除去するとともに、素子分離溝21aに充填された第1のシリコン酸化膜25を残すことにより、各素子分離溝21aに素子分離絶縁膜25a、25bを形成する。
次に、図30に示すように、公知のCVD法により膜厚が約10nmの第2のシリコン酸化膜27を堆積した後、公知のフォトレジスト技術により、周辺回路領域2を覆うマスクパターン形成し(図示せず)、フッ酸によるウェットエッチングにより、記憶素子領域1における第2のシリコン酸化膜27を除去する。次いで、周辺回路領域2を覆うマスクパターン(図示せず)を除去した後、周辺回路領域2における第2のシリコン酸化膜27をマスクとして、熱リン酸によるウェットエッチングにより記憶素子部3の第1のシリコン窒化膜23を除去する。
次に、記憶素子部3の熱酸化膜22および周辺回路領域2の第2のシリコン酸化膜27を、図31に示すようにフッ酸によるウェットエッチングにより除去する。
次に、温度が900℃の酸素雰囲気で半導体基板21を熱酸化することにより、図32に示すように、記憶素子部3に膜厚が約7nmのトンネル酸化膜28を形成する。次いで、公知のCVD法により膜厚が約7nmの第3のシリコン窒化膜39、膜厚が約10nmの第4のシリコン酸化膜40を順次堆積する。次いで、記憶素子領域1を覆うマスクパターン32を形成し、その後、このマスクパターン32を利用して、フッ酸によるウェットエッチングにより、周辺回路領域2における第4のシリコン酸化膜40を除去する。
次に、記憶素子領域1を覆うマスクパターン32を除去した後、図33に示すように、記憶素子領域1における第4のシリコン酸化膜40をマスクとして、熱リン酸によるウェットエッチングにより、周辺回路領域2における第3のシリコン窒化膜39および周辺回路素子部4おける第1のシリコン窒化膜23を除去する。
次に、図34に示すように、フッ酸によるウェットエッチングにより、周辺回路素子部4の熱酸化膜22を除去する。このとき記憶素子領域1の第4のシリコン酸化膜40も除去される。
次に、図35に示すように、温度が800℃〜850℃の酸素雰囲気で半導体基板21を熱酸化することにより、周辺回路素子部4に、膜厚が約5〜15nmのゲート絶縁膜33を形成する。このとき、記憶素子領域1における第3のシリコン窒化膜39の上面一部も酸化され、第5のシリコン酸化膜41が形成される。なお、ゲート絶縁膜33は、熱酸化膜形成後、CVD法によりシリコン酸化膜を堆積して形成してもよい。次いで、公知のCVD法により、膜厚が約250nmの、リン(P)が添加された第2の多結晶シリコン膜34を堆積する。次いで、公知のフォトレジスト技術により記憶素子の制御ゲート電極および周辺回路素子のゲート電極形成用マスクパターン42を形成する。
次に、このマスクパターン42を利用して、図36に示すように、公知の異方性ドライエッチング技術により、所定の第2の多結晶シリコン膜34を除去し、記憶素子部3に制御ゲート電極34aを形成するとともに、周辺回路素子部4にゲート電極34bを形成する。次いで、マスクパターン42を除去し、制御ゲート電極34a、周辺回路ゲート電極34bをマスクとして、砒素(As)イオンを加速電圧50keV、ドーズ量2×1015/cmの条件で注入して、ドレインおよびソースとなる拡散層領域37を形成する。
なお、この後に続く、金属配線工程、保護膜形成工程およびボンディングパッド形成工程については、その説明を省略する。
以上説明したように、第3の実施の形態によると、図32に示すように記憶素子部3にトンネル酸化膜28を形成する際に、周辺回路素子部4には、バリア性が高くかつ酸化膜とのエッチング選択比が高い緻密な膜構成の第1のシリコン窒化膜23が形成されている。これにより、周辺回路素子部4には、従来のようなトンネル酸化膜28は形成されず、従来必要とされていた周辺回路領域2へのウェットエッチング処理が削減されるので、素子分離絶縁膜25bの後退量は少なくなり、ゲート酸化膜の形成前におけるゲート幅方向端部の半導体基板21の露出が抑制される。その結果、周辺回路素子部4におけるゲート酸化膜33の膜厚は均一に形成されるため、MOSトランジスタのサブシュレッショルド特性劣化が抑制される。
さらに、周辺回路素子部4における第1のシリコン窒化膜23は、トンネル酸化膜28の形成時の酸素の侵入を低減する。これにより、半導体基板21の応力増加が抑制され、結晶欠陥を減少させることができる。その結果、結晶欠陥に起因する接合リーク不良を低減することができる。
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態に係るMONOS型不揮発性半導体記憶装置の製造方法について、図面を参照しながら説明する。
図37は、本発明の第4の実施の形態に係るMONOS型不揮発性半導体記憶装置の一記憶素子と一周辺回路素子の断面構成を示している。図37において、図26に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付けることにより、その詳細な説明を省略する。
この第4の実施の形態においては、周辺回路素子のゲート絶縁膜18におけるゲート幅方向端部の膜厚は、ゲート幅中央部よりも薄く形成されていないことを特徴とする。
以下、前記のように構成された一記憶素子と該記憶素子を駆動する周辺回路のMOSトランジスタとを含む不揮発性半導体記憶装置の製造方法について、図38〜図47の工程順断面概略図に従って説明する。なお、図38〜図47において、第3の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付けている。
ここでは、図示のように、例えばp型半導体領域を含む単結晶シリコンからなる半導体基板21を用いる。
最初に、半導体基板21の上部に、記憶素子やMOSトランジスタ等の素子同士を互いに絶縁分離する素子分離領域を形成する。
すなわち、まず、図38に示すように、温度が約900℃の酸素雰囲気で半導体基板21を熱酸化することにより、半導体基板21の主面上に膜厚が約10nmの熱酸化膜22を形成する。次いで、公知のCVD法により、熱酸化膜22上に膜厚が約200nmの第1のシリコン窒化膜23を堆積する。次いで、公知のフォトレジスト技術により、複数の素子分離領域がパターニングされたレジスト膜からなる素子分離膜形成用マスクパターン24を形成する。
次に、素子分離形成用マスクパターン24を用いて、図39に示すように、第1のシリコン窒化膜23、熱酸化膜22および半導体基板21に対して、公知の異方性ドライエッチング技術を適用することにより、第1のシリコン窒化膜23の上面から深さが約550nmの複数の素子分離溝21aを形成する。これによって、記憶素子領域1に記憶素子部3を形成するとともに、周辺回路領域2に周辺回路素子部4を形成する。なお、図39に示される領域は、記憶素子領域1と周辺回路領域2とが混在した領域である。
次いで、素子分離形成用マスクパターン24を除去した後、温度が約900℃の酸素雰囲気で半導体基板21を熱酸化することにより、素子分離溝21aの各露出面上に膜厚が約25nmの熱酸化膜(図示せず)を形成する。これにより、半導体基板21と素子分離溝21aとの界面が酸化膜のうちで最も良質な熱酸化膜に覆われるため、各素子の動作および長期信頼性を向上させることができる。
次いで、公知のCVD法により、素子分離溝21aを充填しかつ第1のシリコン窒化膜23を覆うように、全面にわたって、膜厚が約650nmの第1のシリコン酸化膜25を堆積する。このとき、第1のシリコン酸化膜25の上面における第1のシリコン窒化膜23の上方に対応した領域が、他の領域と比べて凸状に盛り上がる(図示せず)。次いで堆積した第1のシリコン酸化膜25上に各素子分離溝21aの上方の領域を覆うマスクパターン26を形成し、公知のドライエッチング技術により、第1のシリコン酸化膜25を除去する。このエッチング除去は、図39に示すように、第1のシリコン酸化膜25の凸状部分が除去されて第1のシリコン酸化膜25の上面がほぼ平坦となるまで行う。
次に、マスクパターン26を除去した後、図40に示すように、CMP法により、第1のシリコン酸化膜25の上面を研磨する。このとき、第1のシリコン窒化膜23の上方における部分の第1のシリコン酸化膜25を除去するとともに、素子分離溝21aに充填された第1のシリコン酸化膜25を残すことにより、各素子分離溝21aに素子分離絶縁膜25a、25bを形成する。
次に、図41に示すように、熱リン酸によるウェットエッチングにより第1のシリコン窒化膜23を全面除去する。次いで、公知のCVD法により、膜厚が約20〜50nmの第2のシリコン窒化膜38、膜厚が約10nmの第3のシリコン酸化膜27aを堆積したうえで、公知のフォトレジスト技術により、周辺回路領域2を覆うマスクパターン(図示せず)を形成する。次いで、フッ酸によるウェットエッチングにより、記憶素子領域1における第3のシリコン酸化膜27aを除去する。次いで、周辺回路領域2を覆う上述のマスクパターン(図示せず)を除去する。次いで、周辺回路領域2における第3のシリコン酸化膜27aをマスクとして、熱リン酸によるウェットエッチングにより、記憶素子領域1の第2のシリコン窒化膜38を除去する。
次に、図42に示すように、記憶素子部3の熱酸化膜22および周辺回路領域2の第2のシリコン酸化膜27aを、フッ酸によるウェットエッチングにより除去する。
次に、図43に示すように、温度が900℃の酸素雰囲気で半導体基板21を熱酸化することにより、記憶素子部3に膜厚が約7nmのトンネル酸化膜28を形成する。次いで、公知のCVD法により膜厚が約7nmの第3のシリコン窒化膜39、膜厚が約10nmの第4のシリコン酸化膜40を順次堆積する。次いで、記憶素子領域1を覆うマスクパターン32を形成した後、フッ酸によるウェットエッチングにより、周辺回路領域2における第4のシリコン酸化膜40を除去する。
次に、図44に示すように、記憶素子領域1を覆うマスクパターン32を除去した後、記憶素子領域1上にある第4のシリコン酸化膜40をマスクとして、熱リン酸によるウェットエッチングにより、周辺回路領域2における第3のシリコン窒化膜39および第2のシリコン窒化膜38を除去する。
次に図45に示すように、フッ酸によるウェットエッチングにより、周辺回路素子部4の熱酸化膜22を除去する。このとき記憶素子領域1の第4のシリコン酸化膜40も除去される。
次に図46に示すように、温度が800℃〜850℃の酸素雰囲気で半導体基板21を熱酸化することにより、周辺回路素子部4に膜厚が約5〜15nmのゲート絶縁膜33を形成する。このとき、記憶素子領域1における第3のシリコン窒化膜39の上面一部も酸化され、第5のシリコン酸化膜41が形成される。なお、ゲート絶縁膜33は、熱酸化膜形成後、CVD法によりシリコン酸化膜を堆積して形成してもよい。次いで、公知のCVD法により、膜厚が約250nmの、リン(P)が添加された第2の多結晶シリコン膜34を堆積する。次いで、公知のフォトレジスト技術により、記憶素子の制御ゲート電極および周辺回路素子のゲート電極形成用マスクパターン42を形成する。
次に、図47に示すように、公知の異方性ドライエッチング技術により、所定の第2の多結晶シリコン膜34を除去し、記憶素子部3に制御ゲート電極34aを形成するとともに、周辺回路素子部4にゲート電極34bを形成する。次いで、マスクパターン42を除去し、制御ゲート電極34a、周辺回路ゲート電極34bをマスクとして、砒素(As)イオンを加速電圧50keV、ドーズ量2×1015/cmの条件で注入して、ドレインおよびソースとなる拡散層領域37を形成する。
なお、この後に続く、金属配線工程、保護膜形成工程およびボンディングパッド形成工程については、その説明を省略する。
以上説明したように、第4の実施の形態によると、図43に示すように記憶素子部3にトンネル酸化膜28を形成する際において、周辺回路領域2の全面に、バリア性が高くかつ酸化膜とのエッチング選択比が高い緻密な膜構成の第2のシリコン窒化膜38が形成されている。これより、周辺回路素子部4には、従来のようなトンネル酸化膜28は形成されず、従来必要とされていた周辺回路領域2へのウェットエッチング処理が削減されるので、素子分離絶縁膜25bの後退量は少なくなり、ゲート酸化膜形成前におけるゲート幅方向端部の半導体基板21の露出が抑制される。その結果、周辺回路素子部4におけるゲート酸化膜33の膜厚は均一に形成されるため、MOSトランジスタのサブシュレッショルド特性劣化が抑制される。
さらに、周辺回路領域2における第2のシリコン窒化膜38は、トンネル酸化膜28の形成時の酸素の侵入を完全に防止する。これより、半導体基板21の応力増加が抑制され、結晶欠陥を減少させることができる。その結果、結晶欠陥に起因する接合リーク不良を低減することができる。
また、図42に示すように記憶素子部3における熱酸化膜22を除去する際に、周辺回路領域2には、第2のシリコン窒化膜38が形成されているので、素子分離絶縁膜25bの上面は膜減りしない。
本発明の不揮発性半導体記憶装置およびその製造方法は、周辺回路におけるMOSトランジスタのサブシュレッショルド特性の劣化を低減し、さらに結晶欠陥に起因する接合リーク不良を低減することができものであり、制御ゲート電極と浮遊ゲート電極を有するスタックゲート型の記憶素子とロジック素子とが同一チップ上に集積された不揮発性半導体記憶装置およびその製造方法等として有用である。
本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の記憶素子と周辺回路素子を示す断面図 本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す断面図 図2の次の製造工程を示す断面図 図3の次の製造工程を示す断面図 図4の次の製造工程を示す断面図 図5の次の製造工程を示す断面図 図6の次の製造工程を示す断面図 図7の次の製造工程を示す断面図 図8の次の製造工程を示す断面図 図9の次の製造工程を示す断面図 図10の次の製造工程を示す断面図 図11の次の製造工程を示す断面図 図12の次の製造工程を示す断面図 本発明の第2の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の記憶素子と周辺回路素子を示す断面図 本発明の第2の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す断面図 図15の次の製造工程を示す断面図 図16の次の製造工程を示す断面図 図17の次の製造工程を示す断面図 図18の次の製造工程を示す断面図 図19の次の製造工程を示す断面図 図20の次の製造工程を示す断面図 図21の次の製造工程を示す断面図 図22の次の製造工程を示す断面図 図23の次の製造工程を示す断面図 図24の次の製造工程を示す断面図 本発明の第3の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の記憶素子と周辺回路素子を示す断面図 本発明の第3の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す断面図 図27の次の製造工程を示す断面図 図28の次の製造工程を示す断面図 図29の次の製造工程を示す断面図 図30の次の製造工程を示す断面図 図31の次の製造工程を示す断面図 図32の次の製造工程を示す断面図 図33の次の製造工程を示す断面図 図34の次の製造工程を示す断面図 図35の次の製造工程を示す断面図 本発明の第4の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の記憶素子と周辺回路素子を示す断面図 本発明の第4の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す断面図 図38の次の製造工程を示す断面図 図39の次の製造工程を示す断面図 図40の次の製造工程を示す断面図 図41の次の製造工程を示す断面図 図42の次の製造工程を示す断面図 図43の次の製造工程を示す断面図 図44の次の製造工程を示す断面図 図45の次の製造工程を示す断面図 図46の次の製造工程を示す断面図 従来の不揮発性半導体記憶装置の記憶素子と周辺回路素子を示す断面図 従来の不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す断面図 図49の次の製造工程を示す断面図 図50の次の製造工程を示す断面図 図51の次の製造工程を示す断面図 図52の次の製造工程を示す断面図 図53の次の製造工程を示す断面図 図54の次の製造工程を示す断面図 図55の次の製造工程を示す断面図
符号の説明
1 記憶素子領域
2 周辺回路領域
21 半導体基板
22 熱酸化膜
23 第1のシリコン窒化膜
25a 素子分離絶縁膜
25b 素子分離絶縁膜
28 トンネル酸化膜
29a 浮遊ゲート電極
31a 容量絶縁膜
34a 制御ゲート電極

Claims (17)

  1. 半導体基板上に、記憶素子形成領域と前記記憶素子形成領域の外部の周辺回路形成領域とを備えた不揮発性半導体記憶装置の製造方法であって、
    前記半導体基板上に積層膜からなる素子分離形成用膜を形成する工程(a1)と、
    前記素子分離形成用膜を利用して前記半導体基板に素子分離絶縁膜を形成する工程(b1)と、
    前記周辺回路形成領域にある前記積層膜からなる素子分離形成用膜を残存させた状態で、前記記憶素子形成領域にある前記素子分離形成用膜を選択的に除去する工程(c1)と、
    前記素子分離形成用膜が選択的に除去された前記記憶素子形成領域に不揮発性半導体記憶素子のトンネル酸化膜を成長させる工程(d1)と、
    前記周辺回路形成領域にある前記素子分離形成用膜を選択的に除去するとともに、前記トンネル酸化膜上に前記不揮発性半導体記憶素子の浮遊ゲート電極、容量絶縁膜および制御ゲート電極を形成する工程(e1)とをこの順に行うことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  2. 工程(c1)では、
    記憶素子形成領域上および周辺回路形成領域上に選択除去膜を形成する工程(f1)と、
    前記記憶素子形成領域上にある前記選択除去膜を選択的に除去する工程(g1)と、
    前記周辺回路形成領域上に残された前記選択除去膜をマスクとして前記記憶素子形成領域にある素子分離形成用膜の上層膜を選択的に除去する工程(h1)と、
    前記周辺回路形成領域上に残された前記選択除去膜および前記記憶素子形成領域にある前記素子分離形成用膜の下層膜を除去する工程(i1)とをこの順に行うことを特徴とする請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  3. 工程(e1)では、
    記憶素子形成領域上および周辺回路形成領域上に第1の多結晶シリコン膜を形成する工程(j1)と、
    前記記憶素子形成領域における前記第1の多結晶シリコン膜を選択的に除去して、前記素子分離絶縁膜上において互いに分離された浮遊ゲート電極形成用膜を形成する工程(k1)と、
    前記浮遊ゲート電極形成用膜上および前記周辺回路形成領域における前記第1の多結晶シリコン膜上に積層絶縁膜を形成する工程(l1)と、
    前記周辺回路形成領域における前記積層絶縁膜および前記第1の多結晶シリコン膜を選択的に除去する工程(m1)と、
    前記記憶素子形成領域上に残された前記積層絶縁膜をマスクとして前記周辺回路形成領域にある素子分離形成用膜の上層膜を選択的に除去する工程(n1)と、
    前記記憶素子形成領域上に残された前記積層絶縁膜の上層膜および前記周辺回路形成領域にある前記素子分離形成用膜の下層膜を除去する工程(o1)とをこの順に行うことを特徴とする請求項1または2記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  4. 工程(1)の後に、
    周辺回路形成領域に露出した半導体基板にゲート絶縁膜を形成するとともに、記憶素子形成領域上に残された積層絶縁膜の下層膜上にシリコン酸化膜を形成する工程(p1)と、
    前記ゲート絶縁膜上および前記シリコン酸化膜上に第2の多結晶シリコン膜を形成する工程(q1)と、
    前記記憶素子形成領域における前記第2の多結晶シリコン膜、前記シリコン酸化膜、前記積層絶縁膜の下層膜および浮遊ゲート電極形成用膜を選択的に除去して、制御ゲート電極、容量絶縁膜および浮遊ゲート電極を形成する工程(r1)と、
    前記周辺回路形成領域における前記第2の多結晶シリコン膜を選択的に除去してゲート電極を形成する工程(s1)と、
    前記制御ゲート電極および前記ゲート電極をマスクとして前記半導体基板中に不純物を導入し、ソースおよびドレインとなる拡散層領域を形成する工程(t1)とをこの順に行うことを特徴とする請求項3記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  5. 選択除去膜をシリコン酸化膜で形成することを特徴とする請求項2から4までのいずれか1項記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  6. 半導体基板上に、記憶素子形成領域と前記記憶素子形成領域の外部の周辺回路形成領域とを備えた不揮発性半導体記憶装置の製造方法であって、
    前記半導体基板上に積層膜からなる素子分離形成用膜を形成する工程(a2)と、
    前記素子分離形成用膜を利用して前記半導体基板に素子分離絶縁膜を形成する工程(b2)と、
    前記周辺回路形成領域にある前記積層膜からなる素子分離形成用膜を残存させた状態で、前記記憶素子形成領域にある前記素子分離形成用膜を選択的に除去する工程(c2)と、
    前記記憶素子形成領域にトンネル酸化膜からなる下層膜、シリコン窒化膜からなる中層膜およびシリコン酸化膜からなる上層膜で構成された不揮発性半導体記憶素子の積層ゲート絶縁膜を成長させるとともに、前記周辺回路形成領域にシリコン窒化膜からなる下層膜およびシリコン酸化膜からなる上層膜で構成された積層ゲート絶縁膜を成長させる工程(d2)と、
    前記周辺回路形成領域にある前記積層ゲート絶縁膜の上層膜を選択的に除去する工程(2)と、
    前記記憶素子形成領域上に残された前記不揮発性半導体記憶素子の積層ゲート絶縁膜の上層膜をマスクとして前記周辺回路形成領域にある前記積層ゲート絶縁膜の下層膜および素子分離形成用膜の上層膜を選択的に除去する工程(2)と、
    前記記憶素子形成領域上に残された前記不揮発性半導体記憶素子の積層ゲート絶縁膜の上層膜および前記周辺回路形成領域にある前記素子分離形成用膜の下層膜を選択的に除去する工程(2)と
    前記記憶素子形成領域上に残された積層絶縁膜の中層膜上にシリコン酸化膜を形成するとともに、周辺回路形成領域に露出した半導体基板にゲート絶縁膜を形成する工程(h2)と、
    前記シリコン酸化膜上および前記ゲート絶縁膜上に多結晶シリコン膜を形成する工程(i2)と、
    前記記憶素子形成領域における前記多結晶シリコン膜を選択的に除去して制御ゲート電極を形成するとともに、前記周辺回路形成領域における前記多結晶シリコン膜を選択的に除去してゲート電極を形成する工程(j2)とをこの順に行うことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  7. 工程(j2)の後に、
    前記制御ゲート電極および前記ゲート電極をマスクとして前記半導体基板中に不純物を導入し、ソースおよびドレインとなる拡散層領域を形成する工程(k2)を行うことを特徴とする請求項6記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  8. 素子分離形成用膜を、半導体基板上に形成した熱酸化膜からなる下層膜と、前記熱酸化膜上に堆積したシリコン窒化膜からなる上層膜とで形成することを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  9. 半導体基板上に、記憶素子形成領域と前記記憶素子形成領域の外部の周辺回路形成領域とを備えた不揮発性半導体記憶装置の製造方法であって、
    前記半導体基板上に積層膜からなる素子分離形成用膜を形成する工程(a3)と、
    前記素子分離形成用膜を利用して前記半導体基板に素子分離絶縁膜を形成する工程(b3)と、
    前記半導体基板上にある前記素子分離形成用膜の上層膜を除去する工程(c3)と、
    前記半導体基板上にある前記素子分離形成用膜の下層膜上に耐酸化膜を形成し、前記耐酸化膜上に選択除去膜を形成する工程(d3)と、
    前記周辺回路形成領域の前記選択除去膜をマスクとして前記記憶素子形成領域上にある前記耐酸化膜を除去する工程(e3)と、
    前記記憶素子形成領域上にある前記素子分離形成用膜の下層膜および前記周辺回路形成領域に残された前記選択除去膜を除去する工程(f3)と、
    前記記憶素子形成領域に不揮発性半導体記憶素子のトンネル酸化膜を成長させる工程(g3)と、
    前記周辺回路形成領域にある前記耐酸化膜および前記素子分離形成用膜の下層膜を選択的に除去するとともに、前記トンネル酸化膜上に前記不揮発性半導体記憶素子の浮遊ゲート電極、容量絶縁膜および制御ゲート電極を形成する工程(h3)とをこの順に行うことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  10. 工程(h3)では、
    記憶素子形成領域上および周辺回路形成領域上に第1の多結晶シリコン膜を形成する工程(i3)と、
    前記記憶素子形成領域における前記第1の多結晶シリコン膜を選択的に除去して、前記素子分離絶縁膜上において互いに分離された浮遊ゲート電極形成用膜を形成する工程(j3)と、
    浮遊ゲート電極上および前記周辺回路形成領域における前記第1の多結晶シリコン膜上に積層絶縁膜を形成する工程(k3)と、
    前記周辺回路形成領域における前記積層絶縁膜および前記第1の多結晶シリコン膜を選択的に除去する工程(l3)と、
    前記記憶素子形成領域上に残された前記積層絶縁膜をマスクとして前記周辺回路形成領域にある耐酸化膜を選択的に除去する工程(m3)と、
    前記記憶素子形成領域上に残された前記積層絶縁膜の上層膜および前記周辺回路形成領域にある素子分離形成用膜の下層膜を除去する工程(n3)とをこの順に行うことを特徴とする請求項9記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  11. 工程(n3)の後に、
    周辺回路形成領域に露出した半導体基板にゲート絶縁膜を形成するとともに、記憶素子形成領域上に残された積層絶縁膜の下層膜上にシリコン酸化膜を形成する工程(o3)と、
    前記ゲート絶縁膜上および前記シリコン酸化膜上に第2の多結晶シリコン膜を形成する工程(p3)と、
    前記記憶素子形成領域における前記第2の多結晶シリコン膜、前記シリコン酸化膜、前記積層絶縁膜の下層膜および浮遊ゲート形成用膜を選択的に除去して、制御ゲート電極、容量絶縁膜および浮遊ゲート電極を形成する工程(q3)と、
    前記周辺回路形成領域における前記第2の多結晶シリコン膜を選択的に除去してゲート電極を形成する工程(r3)と、
    前記制御ゲート電極および前記ゲート電極をマスクとして前記半導体基板中に不純物を導入し、ソースおよびドレインとなる拡散層領域を形成する工程(s3)とをこの順に行うことを特徴とする請求項10記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  12. 半導体基板上に、記憶素子形成領域と前記記憶素子形成領域の外部の周辺回路形成領域とを備えた不揮発性半導体記憶装置の製造方法であって、
    前記半導体基板上に積層膜からなる素子分離形成用膜を形成する工程(a4)と、
    前記素子分離形成用膜を利用して前記半導体基板に素子分離絶縁膜を形成する工程(b4)と、
    前記半導体基板上にある前記素子分離形成用膜の上層膜を除去する工程(c4)と、
    前記半導体基板上にある前記素子分離形成用膜の下層膜上に耐酸化膜を形成し、前記耐酸化膜上に選択除去膜を形成する工程(d4)と、
    前記記憶素子形成領域上にある前記選択除去膜を選択的に除去するとともに、前記周辺回路形成領域の前記選択除去膜をマスクとして前記記憶素子形成領域上にある前記耐酸化膜を除去する工程(e4)と、
    前記記憶素子形成領域上にある前記素子分離形成用膜の下層膜および前記周辺回路形成領域に残された前記選択除去膜を除去する工程(f4)と、
    前記記憶素子形成領域にトンネル酸化膜からなる下層膜、シリコン窒化膜からなる中層膜およびシリコン酸化膜からなる上層膜で構成された不揮発性半導体記憶素子の積層ゲート絶縁膜を成長させるとともに、前記周辺回路形成領域にシリコン窒化膜からなる下層膜およびシリコン酸化膜からなる上層膜で構成された積層ゲート絶縁膜を成長させる工程(g4)と、
    前記周辺回路形成領域にある前記積層ゲート絶縁膜の上層膜を選択的に除去する工程(h4)と、
    前記記憶素子形成領域上に残された前記不揮発性半導体記憶素子の積層ゲート絶縁膜の上層膜をマスクとして前記周辺回路形成領域にある前記積層ゲート絶縁膜の下層膜および耐酸化膜を選択的に除去する工程(i4)と、
    前記記憶素子形成領域上に残された前記不揮発性半導体記憶素子の積層ゲート絶縁膜の上層膜および前記周辺回路形成領域にある素子分離形成用膜の下層膜を選択的に除去する工程(j4)と、
    前記記憶素子形成領域上に残された積層絶縁膜の中層膜上にシリコン酸化膜を形成するとともに、周辺回路形成領域に露出した半導体基板にゲート絶縁膜を形成する工程(k4)と、
    前記シリコン酸化膜上および前記ゲート絶縁膜上に多結晶シリコン膜を形成する工程(l4)と、
    前記記憶素子形成領域における前記多結晶シリコン膜を選択的に除去して制御ゲート電極を形成するとともに、前記周辺回路形成領域における前記多結晶シリコン膜を選択的に除去してゲート電極を形成する工程(m4)をこの順に行うことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  13. 工程(m4)の後に、
    前記制御ゲート電極および前記ゲート電極をマスクとして前記半導体基板中に不純物を導入し、ソースおよびドレインとなる拡散層領域を形成する工程(n4)を行うことを特徴とする請求項12記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  14. 選択除去膜をシリコン酸化膜にて形成するとともに、耐酸化膜をシリコン窒化膜にて形成することを特徴とする請求項9から13までのいずれか1項記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  15. シリコン窒化膜からなる耐酸化膜を選択的に除去する工程で、燐酸ボイル法を用いることを特徴とする請求項14記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  16. 素子分離形成用膜を、半導体基板上に形成した熱酸化膜からなる下層膜と、前記熱酸化膜上に堆積したシリコン窒化膜からなる上層膜とで形成することを特徴とする請求項1から15までのいずれか1項記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  17. 素子分離形成用膜におけるシリコン窒化膜からなる上層膜を選択的に除去する工程で、燐酸ボイル法を用いることを特徴とする請求項16記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
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