JP4070578B2 - ハンドオーバ方法、受信局、送信局および通信システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、地球を周回しながら一定周期で特定地域の上空に出現する複数の衛星を使用したハンドオーバ方法および通信システムに関するものあり、特に、無瞬断のハンドオーバを実現する通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
以下、従来の通信システムについて説明する。ここでは、従来の通信システムとして、たとえば、衛星通信システムについて説明する。
【0003】
図6は、従来の衛星通信システムの構成を示す図である(特許文献1参照)。ここでは、送信局103が、衛星101経由で受信局104に対してデータを送信中に、ハンドオーバ制御を行う場合について説明する。なお、ハンドオーバ制御対象の衛星を衛星102とし、105は送信局103から衛星101へのアップリンクを表し、106は衛星101から衛星102への衛星間リンクを表し、107は衛星102から受信局104へのダウンリンクを表す。
【0004】
ここで、従来の衛星通信システムの動作について説明する。従来の衛星通信システムにおける衛星の移動に伴うハンドオーバ制御としては、たとえば、ハンドオーバ制御期間に一時的に通信を中断する方法と、通信を中断しない方法がある。ここでは、通信を中断せずにハンドオーバ制御を実現する方法について説明する。
【0005】
図6では、送信局103、受信局104、衛星101および衛星102の間でのハンドオーバ制御のタイミングの同期合わせを行う。そして、ハンドオーバ制御期間中、送信局103からアップリンク105で送信されたデータは、ハンドオーバ元の衛星101からハンドオーバ先の衛星102へ、衛星間リンク106で送信される。このデータは、ハンドオーバ制御が完了するまでハンドオーバ先の衛星102に蓄積される。蓄積されたデータは、ハンドオーバ制御完了後に、ハンドオーバ先の衛星102からダウンリンク107で受信局104に送信される。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−315972号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記、従来の通信システムにおいては、無瞬断のハンドオーバ制御を実現するために、ハンドオーバ元の衛星とハンドオーバ先の衛星との間に衛星間リンクを使用するが、衛星間リンクを実現するためには、相手衛星の位置を認識しつつ衛星間でデータを送受信するためのアンテナや、衛星間送受信機能を持った送受信制御部が必要となる、という問題があった。また、衛星間リンクへの切り替え制御や衛星間リンクからの切り戻し制御、および衛星間リンクを使用して受信したデータを蓄積する蓄積機能を衛星に持たせる必要がある、という問題があった。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、衛星機能の複雑化や衛星規模の増大を回避しながら、無瞬断のハンドオーバ制御を実現可能なハンドオーバ方法および通信システムを得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるハンドオーバ方法にあっては、たとえば、送信局が送信するデータを第1の衛星経由で受信中の受信局が、伝搬経路を第2の衛星経由に切り替える場合、双方の衛星が、前記送信局が第1の周波数にて送信中のデータを受信するデータ受信ステップと、前記第1の衛星が、受信データを第2の周波数で前記受信局に中継する第1のデータ中継ステップと、前記第2の衛星が、同一の受信データを第3の周波数で前記受信局に中継する第2のデータ中継ステップと、前記受信局が、地上の所定位置から見て双方の衛星が各衛星軌道上の所定位置に存在するタイミングを、ハンドオーバ制御タイミングとし、当該ハンドオーバ制御タイミング以降の所定タイミングで受信周波数を第2の周波数から第3の周波数に切り替える切り替えステップと、を含むことを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、ハンドオーバ制御タイミングを、第1の衛星の高度が第2の衛星の高度より低くなる衛星軌道で、かつ送信局から見て第1の衛星と第2の衛星が交差するタイミングとすることによって、第2の衛星経由での伝播遅延を第1の衛星経由での伝播遅延よりも大きくする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかるハンドオーバ方法、受信局、送信局および通信システムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0012】
実施の形態1.
本実施の形態では、本発明にかかる通信システムの一例として、準天頂衛星システムを用いた場合の、ハンドオーバ方法について説明する。この準天頂衛星システムは、3機の衛星が所定の軌道を通って1日で地球を一周し、3機の衛星の少なくとも1機が常に日本の上空(天頂)付近に存在する地域限定型の衛星システムである。また、衛星の切り替えを8時間毎に行えば、常に60度以上の仰角が確保され、ユーザは、常に、ビル等による通信回線の遮断が少ない良好な移動体通信サービス(自動車電話サービス、携帯電話サービス、GPSとは別の簡易測位システム等)の提供を受けられる。具体的には、日本の主要地域から見た場合は常に天頂から20度以内に衛星が存在するため、たとえば、車のアンテナを天頂方向に向けておくだけで、車の進行方向が変化しても、常に良好な通信が可能となり、さらに衛星追尾が不要となるため通信装置を簡略化することができる。
【0013】
以下、本発明にかかる衛星通信システムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明にかかる衛星通信システムの構成を示す図である。ここでは、送信局3が、衛星1経由で受信局4に対してデータを送信中に、ハンドオーバ制御を行う場合について説明する。なお、図示の2は、サービスエリアから離れていくハンドオーバ元の衛星1の代わりにサービスエリアに入ってくるハンドオーバ先の衛星である。また、5は送信局3から衛星1および衛星2へのデータを周波数f(1)で送信するためのアップリンクを表し、6は衛星1から受信局4へのデータを周波数f(2)で送信するためのダウンリンクを表し、7は衛星2から受信局4へのデータを周波数f(3)で送信するためのダウンリンクの周波数を表す。
【0014】
ここで、本実施の形態のハンドオーバ制御について説明する。たとえば、地球を周回し一定周期で特定地域の上空に出現する複数の衛星を使用する準天頂システムでは、周期的に中継する衛星を切り替える(ハンドオーバ制御を行う)必要がある。図1において、ハンドオーバ制御が完了するまでの期間は、送信局3が衛星1と周波数f(1)で通信を行い、衛星1がそのデータを周波数f(2)に変換して受信局4に対して送信している。
【0015】
ハンドオーバ制御タイミングとしては、これらの衛星の周回軌道が通信サービスエリアからみてほぼ同一方向で交差するタイミングを選択する。この場合、ハンドオーバ制御タイミングにおいては、送信局3から衛星1と衛星2が同一方向に見え、送信局3が送信した周波数f(1)の信号を、衛星1と衛星2において同時に受信する。このとき、衛星1では、データを周波数f(2)で受信局4に対して送信し、衛星2においても、同一データを周波数f(3)で受信局4に対して送信する。そして、受信局4では、適当なタイミングで受信周波数を周波数f(2)から周波数f(3)に切り替えることによって連続的にデータを受信する。
【0016】
3機の衛星を使用した準天頂衛星システムでは、衛星1と衛星2の切り替えは1日3回のほぼ定時刻となる。したがって、ハンドオーバ制御タイミングは、たとえば、予め受信局に記憶させる方法、日付から時刻を計算させるアルゴリズムを搭載する方法、制御局から通知する方法等、様々な方法で受信局4に対して知らせることができる。
【0017】
一方で、たとえば、衛星1経由における送信局3から受信局4への伝播距離と、衛星2経由における送信局3から受信局4への伝播距離と、の差により、衛星1経由における伝播距離が大きい場合は、受信局4においてデータ受信漏れが発生する可能性がある。すなわち、上記処理だけでは、受信局4にて受信するデータに漏れがないように通信を継続可能な無瞬断のハンドオーバ制御を、保証することができない。
【0018】
そこで、本実施の形態では、ハンドオーバ制御タイミングを、衛星1の高度が衛星2の高度より低くなる衛星軌道で、かつ送信局3から見て衛星1と衛星2が交差するタイミングとする。これにより、衛星2経由での伝播遅延が衛星1経由での伝播遅延よりも大きくなるため、ハンドオーバを実施した場合におけるデータの受信漏れを阻止することができる。また、送信局3にて、データ送信時にパケット毎に順序番号を付加しておき、受信局4にて、データ受信時に重複受信を検索し、見つかった重複データ部分を廃棄する。これにより、データの連続性を確保した無瞬断のハンドオーバ制御を実現することができる。
【0019】
このように、本実施の形態においては、相手衛星の位置を認識しつつ衛星間でデータを送受信するためのアンテナや衛星間送受信機能を持った送受信制御部によって衛星規模を増大させることなく、さらに、衛星間リンクへの切り替え制御や衛星間リンクからの切り戻し制御、および衛星間リンクを使用して受信したデータを蓄積するための蓄積機能によって衛星機能を複雑化させることなく、無瞬断のハンドオーバ制御を実現することができる。
【0020】
実施の形態2.
図2は、実施の形態2のハンドオーバ方法を示す図である。なお、通信システムの構成については、前述した実施の形態1の図1と同様である。本実施の形態では、受信周波数f(2)からf(3)への切り替え時間が十分に短い場合の、受信局4のハンドオーバ制御タイミング以降の正式な切り替え開始タイミングを特定する。
【0021】
図2では、受信周波数f(2)におけるデータ(Data(1),Data(2))の受信タイミングと受信周波数f(3)におけるデータ(Data(2))の受信タイミングを示している。また、受信局4には、周波数f(2)とf(3)の両方でデータを受信できるハンドオーバ制御期間が設けられ、前述した方法により予め受信局4に知らされているハンドオーバ制御タイミングに基づいて、ハンドオーバを行う。ここでは、受信局4におけるData(1)の受信完了時点を正式な切り替え開始タイミングとする。
【0022】
以下、具体的な処理を説明する。受信局4では、上記のように、予めハンドオーバ制御タイミングが知らされており、ハンドオーバ前は、受信周波数f(2)でデータ受信処理を行っている。この状態で、たとえば、Data(1)を受信中に、予め知らされているハンドオーバ制御タイミングに達した場合、受信局4では、Data(1)の受信処理を途中で中断することなく、Data(1)の受信が完了するまで周波数f(2)での受信処理を継続する。そして、Data(1)の受信処理完了のタイミング(正式な切り替え開始タイミング)で、受信周波数をf(2)からf(3)に切り替える処理を開始する。受信周波数をf(3)に切り替えた後は、受信周波数f(3)で送信されてきたData(2)を受信する。なお、予め知らされているハンドオーバ制御タイミングにおいて、データ受信を行っていない場合は、切り替え時間が十分に短いことを利用して速やかに受信周波数の切り替え処理を実施する。これにより、つぎのデータの受信完了を待つことなくハンドオーバ制御期間での切り替え処理が可能となる。
【0023】
このように、本実施の形態においては、受信周波数f(2)からf(3)への切り替え時間が十分に短い場合の、受信局4における受信周波数の正式な切り替え開始タイミングを特定することによって、すなわち、予め知らされているハンドオーバ制御タイミングに達した場合であっても、受信局4がデータの受信処理を途中で中断することなく、そのデータの受信が完了するまで周波数f(2)での受信処理を継続することによって、受信中のデータを廃棄することなく、効率よくデータを受信することができる。
【0024】
実施の形態3.
図3は、実施の形態3のハンドオーバ方法を示す図である。なお、通信システムの構成については、前述した実施の形態1の図1と同様である。本実施の形態では、受信周波数f(2)からf(3)への切り替え時間が比較的長い場合の、受信局4のハンドオーバ制御タイミング以降の正式な切り替え開始タイミングを特定する。
【0025】
図3では、受信周波数をf(2)からf(3)に切り替えるための基準となるハンドオーバ制御タイミングを用いて、送信局3におけるデータ送信間隔Δtsについて説明する。なお、図示のΔtdは、通信対象の衛星を衛星1から衛星2に切り替えることによるデータ伝播遅延の増大時間を表し、Δtfは受信局4における受信周波数の切り替え処理時間を表し、Δtsは送信局3におけるデータ送信間隔を表す。
【0026】
受信局4においては、データを受信できない時間として、受信周波数の切り替え処理時間Δtfが存在する。この時間Δtfがデータ伝播遅延の増大時間Δtdの終端よりも長い場合、受信局4では、たとえば、Data(2)を先頭から受信できなくなるので、データ受信漏れが発生する。
【0027】
そこで、本実施の形態においては、受信局4が、前述同様、予め知らされているハンドオーバ制御タイミングにおいて受信中の、特定データ(Data(1))の受信処理直後の正式な切り替え開始タイミングで受信周波数の切り替え処理を開始する。一方で、送信局3では、切り替え処理時間Δtf経過後に受信局4にて受信処理を再開する際に、受信局4にてデータ受信漏れが発生しないように、データ送信間隔Δtsを決定する。データ送信間隔Δtsは以下の(1)式のように定義する。
Δts≧Δtf−Δtd …(1)
【0028】
また、送信局3には、衛星回線への送信データを蓄積するためのシェーピングバッファを設け、このシェーピングバッファに蓄積されたデータをデータ送信間隔Δtsで送信する。
【0029】
また、受信データがない状態でf(2)からf(3)への受信周波数の切り替え処理を実行すると、切り替え処理時間Δtfに伴うデータ受信漏れが発生する可能性があるため、送信局3では、ハンドオーバ制御期間中に送信すべきデータがない場合、受信周波数の切り替え処理を起動するための制御データを送信する。受信局4では、受信データがない場合、制御データの受信完了をトリガに受信周波数の切り替え処理を実行する。
【0030】
これにより、受信周波数f(2)からf(3)への切り替え時間の長短にかかわらず、受信局におけるデータ受信漏れをなくすことができる。
【0031】
つぎに、本実施の形態のハンドオーバ方法を用いて、ストリームデータ伝送を実現するためのバッファ構成について説明する。
【0032】
図4は、一定レートでデータを伝送しつづけるストリームデータ伝送を実現するためのバッファ構成例を示す図である。本実施の形態おいては、図4に示すように、送信局3がシェーピングバッファ30を備え、受信局4が揺らぎ吸収バッファ31を備える。また、図5は、ストリームデータのシェーピング制御を示す図である。
【0033】
ここで、ストリームデータ伝送を実現するための処理を具体的に説明する。本実施の形態では、ストリームデータ伝送として、衛星通信システムに接続された端末装置や地上ネットワーク等の地上系設備に一定レートで連続的にデータを送信しつづける場合を想定する。
【0034】
衛星回線を介して送信局3から受信局4にデータを送信する場合は、衛星チャネルの待ち合わせ等によりデータ送信間隔が不均等になり、一定レートの連続的な伝送が実現できない場合がある。そのため、受信局4では、地上系設備(端末装置やネットワーク)にデータを伝送するための構成の前段に揺らぎ吸収バッファ31を設け、一時的にこの揺らぎ吸収バッファ31にデータを蓄積し、ここに蓄積されたデータを用いて地上系設備に一定レートの連続的なデータ伝送を行う。このように、衛星通信システムにおいては、ストリームデータ伝送を実現するために、送信局3がシェーピングバッファ30を備え、受信局4が揺らぎ吸収バッファ31を備える。
【0035】
また、データ送信間隔Δtsが揺らぎ吸収バッファ31から地上系設備への送信間隔より大きい場合は、揺らぎ吸収バッファ31で送信すべきデータが枯渇し、ストリームデータ伝送が実現できなくなる。そこで、本実施の形態においては、ハンドオーバ制御期間を前半制御期間(ハンドオーバ制御タイミング前の一定期間)と後半制御期間に分割し、前半制御期間には、上記規定したデータ送信間隔Δtsより短い間隔Δts´でデータを送信する。すなわち、この期間では、受信局4の揺らぎ吸収バッファ31に十分な量のデータが蓄積する。一方、後半制御期間には、上記データ送信間隔Δtsでデータを送信する。すなわち、この期間では、受信局4の揺らぎ吸収バッファ31に蓄積されたデータが徐々に減少する。
【0036】
このように、本実施の形態においては、規定されたデータ送信間隔Δtsが揺らぎ吸収バッファ31から地上系設備への送信間隔より大きい場合に、ハンドオーバ制御期間における所定区間のデータ送信間隔を短くし、揺らぎ吸収バッファ内のデータが枯渇しないように調整する。これにより、ハンドオーバ制御を行う場合であっても、安定したストリームデータ伝送を実現できる。
【0037】
【発明の効果】
以上、説明したとおり、本発明によれば、ハンドオーバ制御タイミングを、ハンドオーバ元の衛星の高度がハンドオーバ先の衛星の高度より低くなる衛星軌道で、かつ送信局から見て双方の衛星が交差するタイミングとする。これにより、ハンドオーバ先の衛星経由での伝播遅延がハンドオーバ元の衛星経由での伝播遅延よりも確実に大きくなるため、ハンドオーバを実施した場合におけるデータの受信漏れを阻止することができる、という効果を奏する。また、送信局にて、データ送信時にパケット毎の順序番号を付加しておき、受信局にて、データ受信時に重複受信を検索し、見つかった重複受信データを廃棄することとした。これにより、データの連続性を確保した無瞬断のハンドオーバ制御を実現することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる衛星通信システムの構成を示す図である。
【図2】 実施の形態2のハンドオーバ方法を示す図である。
【図3】 実施の形態3のハンドオーバ方法を示す図である。
【図4】 ストリームデータ伝送を実現するためのバッファ構成例を示す図である。
【図5】 ストリームデータのシェーピング制御を示す図である。
【図6】 従来の衛星通信システムの構成を示す図である。
【符号の説明】
1,2 衛星、3 送信局、4 受信局、30 シェーピングバッファ、31揺らぎ吸収バッファ。
Claims (8)
- 送信局が送信する順序番号が付加されたデータを第1の衛星経由で受信中の受信局が、伝搬経路を第2の衛星経由に切り替える場合のハンドオーバ方法において、
双方の衛星が、前記送信局が第1の周波数にて送信中の前記データを受信するデータ受信ステップと、
前記第1の衛星が、受信データを第2の周波数で前記受信局に中継する第1のデータ中継ステップと、
前記第2の衛星が、同一の受信データを第3の周波数で前記受信局に中継する第2のデータ中継ステップと、
前記受信局が、前記第1の衛星の高度が前記第2の衛星の高度より低くなる衛星軌道で、かつ前記送信局から見て双方の衛星が交差するタイミングを、ハンドオーバ制御タイミングとし、現在受信している順序番号のデータの受信完了タイミングで第2の周波数から第3の周波数への切り替えを開始する切り替えステップと、
前記送信局が、前記受信局における伝搬経路(受信周波数)の切り替え処理時間および前記切り替えに伴うデータ遅延の増大時間に基づいて、データ送信間隔を決定するデータ送信間隔決定ステップと、
前記受信局が、前記決定されたデータ送信間隔で送られてくる次の順序番号のデータを受信するハンドオーバ先データ受信ステップと、
を含むことを特徴とするハンドオーバ方法。 - 前記ハンドオーバ制御タイミングにおいて、受信中のデータがない場合は、
送信局が、受信周波数の切り替え処理を起動するための制御データを送信し、
受信局が、制御データの受信完了タイミングで受信周波数を第2の周波数から第3の周波数への切り替えを開始することを特徴とする請求項1に記載のハンドオーバ方法。 - 前記受信局にストリームデータを送信する場合は、
ハンドオーバ制御タイミング前の一定期間のデータ送信間隔を、前記決定したデータ送信間隔よりも短く設定することを特徴とする請求項1または2に記載のハンドオーバ方法。 - 送信局が送信する順序番号が付加されたデータを第1の衛星経由で受信中に、伝搬経路を第2の衛星経由に切り替える受信局において、
前記第1の衛星から第1の周波数で送信されるデータと前記第2の衛星から第2の周波数で送信されるデータとの双方を受信可能なハンドオーバ制御期間における、前記第1の衛星の高度が前記第2の衛星の高度より低くなる衛星軌道で、かつ前記送信局から見て双方の衛星が交差するタイミングを、ハンドオーバ制御タイミングとし、現在受信している順序番号のデータの受信完了タイミングで第1の周波数から第2の周波数への切り替えを開始する切り替え手段、
を備え、
伝搬経路(受信周波数)の切り替え処理時間および前記切り替えに伴うデータ遅延の増大時間に基づいて決定されたデータ送信間隔で前記送信局から送られてくる、次の順序番号のデータを受信することを特徴とする受信局。 - 前記切り替え手段は、
前記ハンドオーバ制御タイミングにおいて、受信中のデータがない場合は、送信局が送信する受信周波数の切り替え処理を起動するための制御データの受信完了時点を、第1の周波数から第2の周波数への切り替え開始タイミングとすることを特徴とする請求項4に記載の受信局。 - 請求項4または5に記載の受信局とともに衛星通信システムを構成するデータ送信元の送信局において、
受信局における伝搬経路(受信周波数)の切り替え処理時間および前記切り替えに伴うデータ遅延の増大時間に基づいてデータ送信間隔を決定し、さらに、ハンドオーバ制御タイミングに達した段階で受信局に受信中のデータがない場合は、受信周波数の切り替え処理を起動するための制御データを送信する送信手段、
を備えることを特徴とする送信局。 - 前記送信手段は、
前記受信局にストリームデータを送信する場合、
前記ハンドオーバ制御タイミング前の一定期間のデータ送信間隔を、前記決定したデータ送信間隔よりも短く設定することを特徴とする請求項6に記載の送信局。 - 送信局が送信する順序番号が付加されたデータを第1の衛星経由で受信中の受信局が、伝搬経路を第2の衛星経由に切り替え可能な通信システムにおいて、
双方の衛星が、前記送信局が第1の周波数にて送信中のデータを受信し、
前記第1の衛星が、受信データを第2の周波数で前記受信局に中継し、
前記第2の衛星が、同一の受信データを第3の周波数で前記受信局に中継し、
前記受信局が、前記第1の衛星の高度が前記第2の衛星の高度より低くなる衛星軌道で、かつ前記送信局から見て双方の衛星が交差するタイミングを、ハンドオーバ制御タイミングとし、現在受信している順序番号のデータの受信完了タイミングで第2の周波数から第3の周波数への切り替えを開始し、
前記送信局が、伝搬経路(受信周波数)の切り替え処理時間および前記切り替えに伴うデータ遅延の増大時間に基づいてデータ送信間隔を決定し、
前記受信局が、前記決定されたデータ送信間隔で送られてくる次の順序番号のデータを受信することを特徴とする通信システム。
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