JP4070354B2 - 4−クマル酸:CoAリガーゼのcDNA、該cDNAを用いて作製した遺伝子及び該遺伝子を導入した形質転換植物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、植物中に存在する酵素である4−クマル酸:CoAリガーゼ(以下4CLと表記する)をコードするcDNAを利用してアンチセンス遺伝子又はセンス遺伝子を作製し、これらの遺伝子を導入することによって得られるパルプ蒸解性に優れた木質原材料を産出する形質転換植物に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に高等植物の細胞壁の主要構成物質としては、セルロースやヘミセルロースなどの多糖に加え、芳香核を持つ高分子化合物であるリグニンが上げられる。このリグニンは、生体の必須アミノ酸の一つであるフェニルアラニンから複数の酵素反応を経て生合成されるシンナミルアルコール類が重合することにより細胞壁に沈着することが明らかにされてきた。リグニンは、多糖と共に植物の形態維持の為の補強材的な役割を担っているとされてきたが、それに加えてその存在が各種のストレスに対する耐性にも重要な意味を持つことが解明されてきている。
【0003】
しかし、上記の如く植物の生体維持に重要なリグニンも、植物に由来する材料を各種の産業における原材料として利用する場合には、その存在が必ずしも歓迎されている訳ではない。例えば紙パルプ産業に於いては、主に木材チップ、建築廃材や草本植物由来の未利用残さなどを用いて製紙原料となるパルプを生産するが、多くのパルプ生産プロセスにおいては多大なエネルギーや化学薬品を使用して木質材料からリグニンを取り除く処理を行っている。また、酪農業界においては牧草や各種植物残さが飼料として利用されるが、家畜が食した飼料がその消化器官内で消化される場面においては、飼料中に存在するリグニンがその消化性を妨げ、飼料の利用効率を下げることも知られている。
【0004】
リグニンの存在に伴う上記のような産業上の問題を解決するための一つの手段として、ここ数年、遺伝子組換え技術を用いて植物細胞壁に沈着するリグニンの量やその分子構造を調節しようとする試みが行われてきた。これらの試みは、リグニンの生合成に関与する酵素の遺伝子についてその機能を改変することによって、最終的に生成するリグニンの量やその分子構造に変化を与えようとするものであり、リグニンの変化によって産業利用上有利な形質を持つ植物を開発することが期待されている。
【0005】
例えば、リグニンを含むフェニルプロパノイド合成の為の初発反応を触媒する酵素であるフェニルアラニンアンモニアリアーゼの遺伝子に着目し、この遺伝子の発現を抑制した形質転換タバコにおいては、個体中のリグニンの含有量が低下し、更にグアイアシル型リグニンに対するシリンギル型リグニンの相対量が上昇するとされている(Sewalt et al., Plant Physiology, vol 115, 41, 1997)。
【0006】
また、全リグニン構造中におけるシリンギル型リグニンの相対量を制御するのに重要な働きを持つと考えられているフェルラ酸−5−ヒドロキシラーゼの遺伝子を高発現させた形質転換アラビドプシスにおいては、シリンギル型リグニンの相対量が上昇することが示されている(Chapple et al., Proc. Natl. Acad. USA, vol 95, 6619, 1998)。
【0007】
更に、United States Patent No. 5,451,514には、リグニン生合成に関与するシンナミルアルコールデヒドロゲナーゼ(以下CADと表記する)遺伝子の発現を抑制させることによりリグニンを含むフェノール性化合物のアルカリによる抽出性が向上することが、形質転換タバコを用いたデータにより示されている。
【0008】
特開平06-181775には、ウド及び広葉樹由来のCAD遺伝子を改変し、該遺伝子のプロモーターの制御によりCAD遺伝子に対するアンチセンス遺伝子を構築し、これらを広葉樹に導入することによりパルプの生産に適した形質転換樹木を開発する方法が示されている。
【0009】
上記の例に加え、本発明者らは先に特開平9-173069に於いて本発明が制御の対象とした遺伝子である4CL遺伝子の発現抑制によって、形質転換タバコ中のリグニンの含有量が低下し、その分子構造が大きく変化することを開示している。しかしながら、この遺伝子の発現を抑制させた形質転換タバコでは、極度の生育異常が高頻度で発生することも分かっている(Kajita et al., 1996, Plant and Cell Physiology, 37, 957)。仮に、4CL遺伝子の発現抑制により得られる植物中のリグニンの改変が、産業利用上は有用なものであったとしても、そのような性質を持つ遺伝子組換え植物が極度の生育異常を起こしてしまうのであれば、植物自体の生産効率が低下してしまうため、該植物の栽培から最終産物の生産までに必要とされる総コストが膨らんでしまうことが予想されることから、当該技術の産業への利用には制限があると言わざるをえない。
【0010】
一方、Petit-ConilらはCAD遺伝子の発現を抑制させた形質転換ポプラを用いてパルプ化試験を実施している。その結果によれば、当該形質転換ポプラから得られる木材チップを用いれば、野生型個体から得られるそれを用いた場合よりも、同一条件下の処理で、同一量の木材チップからより多くのパルプが回収できるとされている(Procceedings of the 1998 7th International Conference on Biotechnology in the Pulp and Paper Industry, A37-A41, 1998)。この結果は、リグニン生合成に関与する酵素の遺伝子の働きを変化させることにより、パルプ生産性に優れたチップ材を得ることができることを示しているが、Petit-Conilらの着目したCAD遺伝子は本発明が着目した4CL遺伝子とは全く別の遺伝子である。
【0011】
つまり、4CL遺伝子の発現を変化させることによってパルプ蒸解性が改善された木質原材料を産出し、且つ通常の野生型個体と同等の生育特性を具備する充分な形質転換植物は未だ得られていないのが現状である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、4CL遺伝子の発現を変化させることによってパルプ蒸解性が改善された木質原材料を産出し、且つ野生型個体と同等の生育特性を具備する形質転換植物を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意努力した結果、野生型個体と同等の生育特性を示し、且つ4CL活性の低下した形質転換個体を作出することに成功した。更に、これによって得られた低4CL活性の形質転換植物を使ったパルプ化試験により、当該植物から得られるパルプの量が、野生型の植物からのそれに比較して有意に多いことを実証し、本発明を完成するに至った。
【0014】
即ち、本発明は、パルプ生産性を向上させた形質転換植物に関し、具体的には(1)配列番号1記載の塩基配列を持つ4−クマル酸:CoAリガーゼのcDNA、(2)配列番号2記載の塩基配列を持つ4−クマル酸:CoAリガーゼのcDNA、(3)配列番号1記載のcDNAの全部又は一部を含み、更に任意のプロモーター及びターミネーター部位を含むDNAを用いて作製したアンチセンス遺伝子、(4)配列番号1記載のcDNAの全部又は一部を含み、更に任意のプロモーター及びターミネーター部位を含むDNAを用いて作製したセンス遺伝子、(5)配列番号2記載のcDNAの全部又は一部を含み、更に任意のプロモーター及びターミネーター部位を含むDNAを用いて作製したアンチセンス遺伝子、(6)配列番号2記載のcDNAの全部又は一部を含み、更に任意のプロモーター及びターミネーター部位を含むDNAを用いて作製したセンス遺伝子、(7)請求項3記載のアンチセンス遺伝子を導入することによりパルプ蒸解性に優れた木質原料を産出する性質を具備した形質転換植物、(8)請求項4記載のセンス遺伝子を導入することによりパルプ蒸解性に優れた木質原料を産出する性質を具備した形質転換植物、(9)請求項5記載のアンチセンス遺伝子を導入することによりパルプ蒸解性に優れた木質原料を産出する性質を具備した形質転換植物、(10)請求項6記載のセンス遺伝子を導入を導入することによりパルプ蒸解性に優れた木質原料を産出する性質を具備した形質転換植物、(11)形質転換植物がユーカリ属植物である請求項7記載の形質転換植物、(12)形質転換植物がユーカリ属植物である請求項8記載の形質転換植物、(13)形質転換植物がユーカリ属植物である請求項9記載の形質転換植物、(14)形質転換植物がユーカリ属植物である請求項10記載の形質転換植物に関する。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は、パルプの生産性向上に寄与する形質転換植物を提供する。また、本発明は当該形質転換植物を作出するための遺伝子を提供する。
【0016】
本発明において使用する4CLのアミノ酸配列をコードするDNAとしては、mRNAをもとに合成したcDNAや構造遺伝子が挙げられ、これらのDNAはいずれの植物種から得られたものでも使用可能であるが、最終的に作出する形質転換植物と同じ属に含まれる植物種から得られたものを使用することが特に望ましい。cDNA及び構造遺伝子は、その全領域を使用しても良いし、一部を使用しても良い。また、cDNA及び構造遺伝子の一部の塩基配列を別の配列に改変したものでも使用できる。
【0017】
リグニン含有量及びリグニンの分子構造を調節するために植物へ導入する遺伝子としては、4CLのcDNA又は構造遺伝子から作製したアンチセンス遺伝子又はセンス遺伝子が挙げられ、転写される領域がタンパク質のコード領域の全部又は一部を備えていれば、アンチセンス遺伝子でも、センス遺伝子でも良い。植物へ導入する遺伝子に使用されるプロモーターに特に制限はないが、植物の形成層及び木部細胞領域で強力に働くものが望まれ、4CLを含めたリグニン生合成に関与する酵素の構造遺伝子由来のプロモーターやカリフラワーモザイクウィルス35Sプロモーターなどが使用できる。
【0018】
4CLのアンチセンス遺伝子又はセンス遺伝子を導入される植物としては特に制限はないが、本発明の主旨からして、パルプの原料として用いることのできる植物種が望ましく、例えばユーカリ、ポプラ、アカシア、ブナ、ナラ、オーク、カシ、カバ、アカマツ、クロマツ、トドマツ、エゾマツ、テーダマツ、ラジアータマツ、ダグラスファー、スプルースなどの木本植物に加え、イネ、ムギ、ケナフ、サトウキビなどの単年生植物も挙げられる。
【0019】
植物への遺伝子導入法としては、例えば、アグロバクテリウムを介した導入法やパーティクルガン法、エレクトロポレーション法などが使用できる。
【0020】
本発明によって得られる形質転換植物の個体内では、導入されたアンチセンス遺伝子又はセンス遺伝子の効果により、内在性の4CL遺伝子の働きが抑制され、これによってリグニン含有量の低減とリグニン分子構造の改変が引き起こされる。
形質転換個体中のリグニン含有量を有意に低下させ、またその構造を大きく変えるためには、形質転換個体中の全タンパク質当たりの4CL活性を野生型個体のそれの50%以下にまで低下させることが望ましい。
また、生体中の4CL活性はその生長や種々の生体維持機能に重要であるため、特に光合成を行う葉組織での活性低下は形質転換個体に望ましくない形質(わい化や生長異常)をもたらすことがある。そのため、遺伝子導入による4CL活性の抑制は、特にリグニン合成の盛んな茎(幹)の木部組織や形成層近傍細胞のみで行い、その他の組織や細胞での活性抑制は行わないことが望ましい。木部組織や形成層細胞のみでの活性抑制を行うためには、その組織や細胞で特異的に発現する遺伝子のプロモーターを用いてアンチセンス遺伝子及びセンス遺伝子を構築することが望ましい。また、カリフラワーモザイクウィルス35Sプロモーターなど多くの組織で構成的に発現するプロモーターを用いて作製したアンチセンス遺伝子又はセンス遺伝子を導入した場合でも、導入された遺伝子の発現は各々の形質転換個体により異なり、作出した複数の形質転換個体を解析すれば、4CL活性が他の組織よりも茎の木部組織や形成層細胞で特に強く抑制されているような形質転換個体が得られる。形質転換個体を複数作出した後に、このような選定作業を行えば、生育、生長が野生型個体と同様で、且つパルプ蒸解性に優れた木質原材料を産出する、極めて産業上有用な形質転換個体が得られる。
【0021】
【実施例】
以下、本発明の実施手順を実施例として具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0022】
〔1〕4CLをコードするcDNAの単離
ユーカリ・グロブラスの4CLのアミノ酸配列をコードするcDNAの一部をポリメラーゼチェインリアクション(以下PCRと略す)法によって下記の通りに単離した。
先ず、既にユーカリ以外の植物種で明らかにされている4CLのアミノ酸配列又は4CLのcDNAから類推されるアミノ酸配列を複数個比較して、植物種を越えて高度に保存されているアミノ酸配列の領域を2箇所選び出した。これら2つの領域のアミノ酸配列は、アミノ基末端側から順にGTTGLPKG及びGWLHTGDである。次に、ユーカリ4CLのcDNA上にも存在すると考えられるこれら2つのアミノ酸配列に各々対応する2つのcDNA領域にはさまれた部分からなるDNA断片をPCRによって増幅するために、上記2つのアミノ酸領域に各々対応した塩基配列を持つ一本鎖DNA(ジェネレートプライマー)を化学合成した。化学合成したプライマーの配列は配列番号3及び配列番号4に記載した。
次に、ユーカリ・グロブラス(Eucalyptus globulus)の実生由来の胚軸及び本葉からRNeasy plant Mini Kit(QIAGEN社製)を用いて全RNAを抽出した。更に、ここで抽出した全RNAの1μgを用いてBcaBEST RNA PCR Kit(宝酒造社製)によりcDNAを合成した。全RNAの抽出、cDNAの合成ともに各Kitに添付の説明書に従って行った。
上記のように調製したcDNAとプライマー1及びプライマー2、最終濃度25 mMの硫酸マグネシウム、2.5ユニットのBca-Optimized Taq(宝酒造社製)、各0.1mMのdATP、dTTP、dGTP、dCTP、更に1×反応緩衝液(宝酒造社製)を含む100 μLの反応液を調製した。PCRの条件は「94℃で30秒、50℃で1分、72℃で2分」を30サイクルであった。
PCRによって目的のDNAが増幅したことは、PCR終了後の反応液の一部をアガロースゲル電気泳動に供試し、分離したDNAを臭化エチジウム染色によって可視化することにより確認した。更に、上記電気泳動に使用したアガロースゲルから増幅したDNAを回収し、このDNA断片をpCR2.1ベクター(Invitrogen社製)にライゲーションした。
【0023】
上記操作によって得られた複数のプラスミドクローンを制限酵素Sac I、Bam HI、Hind III、Eco RI、Kpn I、Xba Iを用いて各々消化し、得られた消化DNA断片を電気泳動によって可視化し、PCRにより増幅されたDNAが何種存在するのかを解析した。その結果、PCRによって増幅されたDNA断片には少なくとも6種類以上の断片が含まれていることが明らかになった。
そこで、この6種類を代表するプラスミドクローンについてその塩基配列を部分的に決定した。塩基配列の決定には、PEアプライドバイオシステム社製の塩基配列解読装置Genetic Analyzer 310と同社のBig Dye Terminator Cycle sequencing FS Lady Reaction Kitを用いた。解読された配列から、上記6種類のクローンは2つのグループに大別できることが明らかになったため、この2つのグループから1クローンずつを選び、その塩基配列の全てを決定した。決定した塩基配列は、配列番号1及び配列番号2で示した。尚、配列番号1及び配列番号2で示した配列を持つDNA断片を各々EG4CLPS3-1、EG4CLPS3-3と命名し、この断片を各々保持するプラスミドベクターpEG4CLPS3-1及びpEG4CLPS3-3を持つ大腸菌を各々寄託番号FERM P-17367及びFERM P-17368で通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所特許微生物寄託センターに寄託した。
【0024】
〔2〕形質転換用ベクターの作製
上記のようにして得られたEG4CLPS3-1及びEG4CLPS3-3を用いて、アンチセンス4CL遺伝子とセンス4CL遺伝子を以下のように作製した。
先ず、植物形質転換用ベクターpBI121(CLONTECH社製)上にあるβ-グルクロニダーゼ(GUS)遺伝子のコード領域を2つの制限酵素Sac IとSma Iで消化することによってベクター上から除き、更に消化したベクターの末端をDNA Blunting Kit(宝酒造社製)を用いて平滑化した。次に、pEG4CLPS3-1及びpEG4CLPS3-3上にあるEG4CLPS3-1及びEG4CLPS3-3断片を制限酵素Eco RIを用いて各々切り出し、切り出したEG4CLPS3-1及びEG4CLPS3-3断片の両末端をDNA Blunting Kit(宝酒造社製)を用いて平滑化した後に、上記GUS領域が除かれた平滑末端化pBI121ベクターに各々ライゲーションした。この操作により、pBI121上にあるカリフラワーモザイクウィルス(CaMV)35Sプロモーターとノパリン合成遺伝子のターミネーターに挟まれた領域にPCRによって得られたEG4CLPS3-1又はEG4CLPS3-3が正逆両方向に挿入されたベクター計4種が作製できた。ここで正方向とはCaMV35SプロモーターによってEG4CLPS3-1及びEG4CLPS3-3のコード鎖からmRNAが生産(転写)されるようなEG4CLPS3-1及びEG4CLPS3-3の挿入方向を指し、逆方向とはCaMV35Sプロモーターによってナンセンス鎖からmRNAが生産(転写)されるようなEG4CLPS3-1及びEG4CLPS3-3の挿入方向を指している。以下、CaMV35Sプロモーターに対して正方向にEG4CLPS3-1又はEG4CLPS3-3が挿入されたベクター(センス4CL遺伝子を持つベクター)を各々pSEG3-1及びpSEG3-3、CaMV35Sプロモーターに対して逆方向にEG4CLPS3-1又はEG4CLPS3-3が挿入されたベクター(アンチセンス4CL遺伝子を持つベクター)を各々pAEG3-1及びpAEG3-3とする。
【0025】
〔3〕形質転換ベクターを用いたユーカリへの遺伝子導入
上記4つの形質転換用ベクターpSEG3-1、pSEG3-3、pAEG3-1及びpAEG3-3、更に対照実験用としてpBI121ベクターの合計5つのベクターを用いて、以下の通りユーカリの形質転換を行った。
先ず、上記4つのベクターを各々別々にAgrobacterium tumefaciens LBA4404株の菌体内に保持させた。各ベクターのA.tumefaciensへの導入には、各々のプラスミドベクターを保持する大腸菌HB101株のいずれかの1種とプラスミドベクターpRK2013を保持する大腸菌HB101株及びA.tumefaciens LBA4404の合計3株を混合して静置培養することによる接合伝達法を用いた。これらの操作によって得られたA. tumefaciensを形質転換実験に用いる場合には、実験の12時間前から液体L培地(1g/L DIFCO LAB. 製 BACTO TRYPTONE、0.5 g/L DIFCO LAB.製 BACTO YEAST EXTRACT、0.5 g/L 塩化ナトリウム、50 mg/L 和光純薬製カナマイシン硫酸塩、50 mg/L アセトシリンゴンを含む)で培養して得られた菌体をSchenk & Hildebrandt(SH)培地(原田ら、植物細胞組織培養、理工学社刊、p 390、1990)で懸濁した菌体懸濁液を用いた。
形質転換実験に供試する組織片は下記のように調製した。先ず、南米チリ産のユーカリ・グロブラスの種子を70%エタノール(和光純薬製)と1%次亜塩素酸ナトリウム溶液(和光純薬製)を用いてそれぞれ5分間、20分間処理して種子表面の除菌を行い、次いで滅菌蒸留水にて20分間洗浄処理を行った。この除菌処理した種子を0.8%の寒天粉末を用いて固化させたMurashige & Skoog培地(Physiol. Plantarum.,vol 15, 473-479,1962)に置床し、温度条件25(±3)℃、光照射条件「1日のサイクルが照度6000ルクス16時間、暗所8時間」で培養した。この操作によって体長1〜5 cm程の実生が得られるので、この実生の下胚軸部分を無菌条件下で5 mm程の長さにメスで切り分けた。
上記の操作によって得られたユーカリ・グロブラスの胚軸片をpSEG3-1、pSEG3-3、pAEG3-1又はpAEG3-3を保持するA. tumefaciens LBA4404株の菌体懸濁液に2分間浸し、胚軸片に付着した余分な懸濁液を滅菌した濾紙の上で除いた後に、0.25%のゲルライト(和光純薬製)で固化させたSH培地に置床して、25(±3)℃、暗黒条件下で6日間培養し、形質転換処理(遺伝子導入処理)を行った。尚、ここで使用したSH培地には植物ホルモンとしてベンジルアデニン(BA;和光純薬製)及びナフタレン酢酸(NAA;和光純薬製)を各々最終濃度で0.15 mg/L、0.05 mg/Lになるよう添加しておいた。
次いで上記のようにして形質転換処理した胚軸片を0.15 mg/LのBA、0.05 mg/lのNAA、500 mg/Lのカルベニシリンナトリウム塩(和光純薬製)、0.25%ゲルライトを含むSH培地に移植して更に1週間培養した。培養時の温度条件は25(±3)℃、光照射条件は「1日のサイクルが照度6000ルクス16時間、暗所8時間」に設定した。
1週間の培養後、上記の胚軸片を0.15 mg/LのBA、0.05 mg/lのNAA、500 mg/Lのカルベニシリンナトリウム塩(和光純薬製)、50 mg/Lのカナマイシン硫酸塩、0.25%ゲルライトを含むSH培地に移し、温度条件25(±3)℃、光照射条件「1日のサイクルは照度6000ルクス16時間、暗所8時間」の条件下で継続的に培養した。尚、上記の胚軸片は、これ以後茎葉部位が分化するまでの間、同一組成の新しい培地に2週間毎に植え継いだ。
これらの操作により供試した胚軸片は一部カルス化を伴って次第に形態を変え、形質転換処理から6ヶ月後には茎葉部位が分化した。分化した茎葉部位はメスを使って基部から切り離し、50 mg/Lのカナマイシン硫酸塩と1.0 mg/Lのインドール酪酸(IBA)、0.25%のゲルライトを含むSH培地上に移植して1週間発根処理した後に、50 mg/Lのカナマイシン硫酸塩、0.25%のゲルライトを含むSH培地に移し換えて発根を促した。
上記操作によって発根させた形質転換幼植物体は、発根後2ヶ月間上記と同様の培地(50 mg/Lのカナマイシン硫酸塩、0.25%のゲルライトを含むSH培地)上で培養し、その後土壌の入ったポットに移植して栽培を続けた。
上記操作によって得られた形質転換植物体に付いて、サザンハイブリダイゼーション法及びPCRにより各植物体への遺伝子導入の成否を調べたが、調査した全ての植物体で遺伝子の導入が確認された。
上記の方法で各遺伝子を導入した形質転換個体を1種類の遺伝子について100個体、合計500個体作出して温室内(温度条件25℃)で栽培した。遺伝子の導入による4CL活性の低下に伴って生育不良(わい化)を引き起こした個体が存在する可能性があるため、同一の遺伝子を導入した100個の形質転換個体のうちで生育が優秀な上位 6個体、合計30個体を選び、更に栽培を続けた。この30個体は土壌に初めて移植した日から換算して3年間温室内で栽培し、以後の試験に供試した。
尚、生育3年目の時点では、各々のアンチセンス遺伝子又はセンス遺伝子を導入した個体(全部で24個体)の生長量は、野生型個体(pBI121を用いて形質転換した個体6個体)のそれらと比較して、有意な差は認められなかった。
【0026】
〔4〕形質転換ユーカリ個体中の4CL活性の測定
実施例3記載の操作によって得られた各形質転換ユーカリ個体の茎組織から粗酵素を調製し、これを用いて4CL活性を以下のように測定した。
先ず、形質転換ユーカリの各個体から約 5gの茎組織を調製し、これを液体窒素存在下、乳鉢中で磨砕した。粉末化した組織を遠沈管に移し、10 mlの緩衝液(200 mM Tris-HCl pH 8.0、0.1% メルカプトエタノール)を加えて、氷上で30分間静置することで、磨砕した茎組織から粗酵素を抽出した。次に、上記抽出物を5,500×g、5分間遠心処理し、上清を別の遠沈管に移した。この上清液に最終濃度が30%になるように硫酸アンモニウム(和光純薬製)を加え、氷上で30分間静置した。上記溶液を5,500×g、5分間遠心処理し、上清を別の遠沈管に移した。この上清に最終濃度が75%になるように硫酸アンモニウムを加え、氷上で30分間静置した。この操作によって析出したタンパク質を5,500×g、5分間の遠心処理によって沈殿させ、この沈殿を0.5 mlの緩衝液(200 mM Tris-HCl pH 8.0、0.1% メルカプトエタノール)に溶解させ、更にこの溶液をセロハン透析膜を使って脱塩処理し、脱塩後の溶液を粗酵素液とした。各酵素液に含まれるタンパク質の量は、ウシ血清アルブミンを標準タンパク質として、Bio-Radプロテインアッセイ試薬(Bio-Rad社製)を用いて測定した。
上記粗酵素液を用いて反応組成液(200 mM Tris-HCl、1 mM ジチオスレイトール、500 mM p-クマル酸、5 mM硫酸マグネシウム、5 mM ATP、300 mM 補酵素A、粗酵素液)を全量1 mlとして調製し、30℃で5分間反応させた。尚、ブランクとして熱処理して失活させた粗酵素液を用いた実験も行った。反応終了後に上記ブランク実験の溶液をリファレンスとして反応液の333 nmに於ける吸光度を測定し、既報の吸光係数(Knoblock and Hahlbrock, Eur. J. Biochem., Vol 52, 311-320, 1965)を用いて粗酵素中に含まれる4CL活性値を知った。
各形質転換ユーカリ個体由来の粗酵素を使った4CL活性測定実験の結果を以下の表1から表5に示した。これらの結果から、アンチセンス4CL遺伝子及びセンス4CL遺伝子の導入によって、4CL活性が抑制され、且つ生育に異常のない形質転換個体を得ることが可能であることが示された。
【0027】
【表1】
Figure 0004070354
【0028】
【表2】
Figure 0004070354
【0029】
【表3】
Figure 0004070354
【0030】
【表4】
Figure 0004070354
【0031】
【表5】
Figure 0004070354
【0032】
〔5〕形質転換ユーカリ個体中のリグニン含有量の測定
上記実施例4において4CL活性測定に用いた形質転換個体の茎から木粉を調製し、これらの木粉を用いてそのリグニン含有量を測定した。測定は日本工業規格(JIS)P 8008に従って行った。以下の表6から表10にその結果を示した。これらの結果から、粗酵素1mg当たりの4CL活性が99 pkat以下に低下した形質転換個体においては、野生型個体(pBI121を用いて形質転換した個体)に比較して、茎由来の木粉に含まれるリグニンの量が明らかに少ないことが明らかになった。
【0033】
【表6】
Figure 0004070354
【0034】
【表7】
Figure 0004070354
【0035】
【表8】
Figure 0004070354
【0036】
【表9】
Figure 0004070354
【0037】
【表10】
Figure 0004070354
【0038】
〔6〕形質転換ユーカリ個体由来の木材チップを使ったパルプ化試験
4CL活性の低下が認められた形質転換ユーカリの中から4個体(個体番号SEG3-1-6、SEG3-3-6、AEG3-1-6、AEG3-3-6)を選び、その各々から木材チップを調製してパルプ化試験を下記の通りに行った。
先ず、上記4個体から茎を切り出し、剥皮した後にチッパーにてチッピングした。これらのチップを室温下で2週間放置して乾燥させ、試料とした。次にこれらのチップを各々絶対乾燥重量相当で300gずつ取り分け、4リットル容のオートクレーブに入れ、更に蒸解白液を必要量添加した。蒸解反応条件は、チップと蒸解白液の量比を1対4とし、有効アルカリ(EA)添加率9.5%、最高温度到達までの時間が1時間、最高温度が170℃、最高温度保持時間が43分に設定した。尚、有効アルカリとは蒸解白液中に含まれるNa2Sの半量とNaOH全量の和をNaOに換算したもので、蒸解に使用するチップの絶対乾燥重量に対する重量比(%)で示してある。
上記のようにして行った蒸解反応により得られたパルプは、純水で洗浄し、8/1000インチのフラットスクリーンにかけ、スクリーンを通過した画分を精選パルプとした。精選パルプの収率は、蒸解に使用した木材チップに対する精選パルプの重量比(%)をもって示した。また、得られた精選パルプの一部を用いて日本工業規格(JIS)P8211に従ってパルプのカッパー価を測定した。
本実施例の結果をまとめて表11に示す。
【0039】
【表11】
Figure 0004070354
【0040】
〔比較実施例1〕
〔6〕と同様の蒸解反応条件で、pBI121を用いて形質転換したユーカリの2個体(個体番号121−1及び121−6)、更にpSEG3-1、pSEG3-3、pAEG3-1、pAEG3-3を用いて形質転換したが4CL活性が低下しなかった4個体(個体番号SEG3-1-1、SEG3-3-1、AEG3-1-1及びAEG3-3-1)の合計6個体の各々から調製した木材チップを使ってパルプ化試験を行った。この結果を表12に示す。
【0041】
【表12】
Figure 0004070354
【0042】
表11と表12の結果から、表11に示した粗酵素1mg当たりの4CL活性が21pkat以下にまで低下した各々の形質転換個体から得られるパルプの量は、表12に示した対照個体からのそれらの平均に比較して14%以上増加している。
【0043】
〔7〕形質転換ユーカリ個体由来の木材チップを使ったパルプ化試験
〔6〕の条件のうちでEA添加率を10.0%に変更し、その他は〔6〕と同様の蒸解反応条件で4CL活性の低下が認められた形質転換ユーカリ4個体(個体番号SEG3-1-6、SEG3-3-6、AEG3-1-6、AEG3-3-6)から得た木材チップを使ってパルプ化試験を行った。この結果を表13に示す。
【0044】
【表13】
Figure 0004070354
【0045】
〔比較実施例2〕
〔7〕と同様の蒸解反応条件で、pBI121を用いて形質転換したユーカリの2個体(個体番号121−1及び121−6)、更にpSEG3-1、pSEG3-3、pAEG3-1、pAEG3-3を用いて形質転換したが4CL活性が低下しなかった4個体(個体番号SEG3-1-1、SEG3-3-1、AEG3-1-1及びAEG3-3-1)の合計6個体の各々から調製した木材チップを使ってパルプ化試験を行った。この結果を表14に示す。
【0046】
【表14】
Figure 0004070354
【0047】
表13と表14の結果から、表13に示した粗酵素1mg当たりの4CL活性が21pkat以下にまで低下した各々の形質転換個体から得られるパルプの量は、比較例1に示した対照個体からのそれ平均に比較して10%以上増加している。
【0048】
【発明の効果】
本発明によってパルプ適性に優れた木質原材料を産出する形質転換植物の作出が可能になった。
【0049】
【配列表フリーテキスト】
配列番号3及び配列番号4の塩基配列は、PCRに使用したプライマーの塩基配列を示している。
【0050】
【配列表】
SEQUENCE LISTING
〈110〉Mitsubishi Paper Mills Limited
〈120〉cDNA fragments for 4-coumarate:CoA ligase, antisense- and sense-4CL genes constructed with the cDNA fragments and transgenic plants with the genes
〈160〉4
〈210〉1
〈211〉690
〈212〉DNA
〈213〉Eucalyptus globulus
〈400〉1
gggacgacgg ggttgccgaa gggggtgatc ctgacgcacc gcaacctgat caccagcata 60
gcgcagcaag tggacggcga gaacccgaac ctccacctga gggcggagga cgtgatgctg 120
tgcgtgttgc cgctgttcca catctactcc ctcaacagcg tgctgctctg ctcgctccgc 180
gccggggcgg gagtgctgct gatgcacaag ttcgagatag ggacgttgct tcggctgatc 240
gagcgccacc gggtgtcggt ggccgcggtg gtgccacctc tggtgctggc cctggccaag 300
aaccccctgg tcgagaagtt cgacctctca tccatccgca tggtgctgtc aggggcggcg 360
ccgctgggca aggagctcga gctcgccctc cagacccgcc ttcccggagc catcttgggc 420
cagggatatg gaatgacgga agcgggaccg gtgctttcta tgtgcttggg gttcgccaag 480
caacccttcc caaccaaatc gggttcgtgc gggacggttg ttcggaatgc agagctcaaa 540
gtcatcgacc ccgagaccgg ttcctccctt ggctacaacc agcccggcga gatatgcatt 600
cgtggccaac aaattatgga aggatacctg aacgaccccg aggcgacttc gatcaccatt 660
gacacggatg gctggctgca cactggcgac 690
〈210〉2
〈211〉690
〈212〉DNA
〈213〉Eucalyptus globulus
〈400〉2
gggacgacgg ggctgccgaa gggggtgatg ctcacgcaca ggggtcaagt gaccagcgtg 60
gcgcagcagg tcgacggaga caaccccaac ttgtacttcc acaaggagga cgtgatcctg 120
tgcacgctcc cgttgttcca catatactcc ctcaactcgg tgatgttctg cgcgctccgt 180
gtcggcgccg ccatcctgat catgcagaag ttcgagatcg tggcgctgat ggagctcgtg 240
cagcggtacc gggtgacggt cctgcccatc gtcccgccga tcgtgctggc gatcgccaag 300
agcgccgagg tggaccggta cgacctgtcg tcgatccgga ccatcatgtc gggtgcggtc 360
ccgatgggga aggagctcga ggacgccgtg cgagccaagc tgccgaatgc caagctcgga 420
cagggctatg ggatgacgga ggcaggcccg gtgctggcaa tgtgcctggc atttgcaaag 480
gagccgttcg agatcaagtc aggcgcgtgc gggaccgtcg tgaggaacgc ggagatgaag 540
atcgtcgacc cggagacagg ggcctcgctc ccgcggaacc aggccggcga gatctgcgtc 600
cggggtcacc agatcatgaa aggttatctg aacgaccccg aagcgaccgc taataccata 660
gacaaagaag ggtggctcca caccggcgat 690
〈210〉3
〈211〉23
〈212〉DNA
〈213〉Artificial Sequence
〈220〉
〈223〉sequence of the PCR primer for amplification of partial cDNA
fragments that encode 4-coumarate:CoA ligase
〈400〉3
ggnacnacng gnytnccnaa rgg 23
〈210〉4
〈211〉21
〈212〉DNA
〈213〉Artificial Sequence
〈220〉
〈223〉sequence of the PCR primer for amplification of partial cDNA
fragments that encode 4-coumarate:CoA ligase
〈400〉4
rtcnccngtr tgnarccanc c 21

Claims (14)

  1. 配列番号1記載の塩基配列を持つ4−クマル酸:CoAリガーゼのcDNA。
  2. 配列番号2記載の塩基配列を持つ4−クマル酸:CoAリガーゼのcDNA。
  3. 配列番号1記載のcDNAの全部又は一部を含み、更に任意のプロモーター及びターミネーター部位を含むDNAを用いて作製したアンチセンス遺伝子。
  4. 配列番号1記載のcDNAの全部又は一部を含み、更に任意のプロモーター及びターミネーター部位を含むDNAを用いて作製したセンス遺伝子。
  5. 配列番号2記載のcDNAの全部又は一部を含み、更に任意のプロモーター及びターミネーター部位を含むDNAを用いて作製したアンチセンス遺伝子。
  6. 配列番号2記載のcDNAの全部又は一部を含み、更に任意のプロモーター及びターミネーター部位を含むDNAを用いて作製したセンス遺伝子。
  7. 請求項3記載のアンチセンス遺伝子を導入することによりパルプ蒸解性に優れた木質原料を産出する性質を具備した形質転換植物。
  8. 請求項4記載のセンス遺伝子を導入することによりパルプ蒸解性に優れた木質原料を産出する性質を具備した形質転換植物。
  9. 請求項5記載のアンチセンス遺伝子を導入することによりパルプ蒸解性に優れた木質原料を産出する性質を具備した形質転換植物。
  10. 請求項6記載のセンス遺伝子を導入を導入することによりパルプ蒸解性に優れた木質原料を産出する性質を具備した形質転換植物。
  11. 形質転換植物がユーカリ属植物である請求項7記載の形質転換植物。
  12. 形質転換植物がユーカリ属植物である請求項8記載の形質転換植物。
  13. 形質転換植物がユーカリ属植物である請求項9記載の形質転換植物。
  14. 形質転換植物がユーカリ属植物である請求項10記載の形質転換植物。
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