JP4070284B2 - 高s/nレーダ信号受信方法およびマイクロ波2次元映像装置 - Google Patents

高s/nレーダ信号受信方法およびマイクロ波2次元映像装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロ波(ミリ波)を用いて物体を二次元的に映像化する装置に係り、特に複数のアンテナ素子を平面的に配置したアレイアンテナによる高S/Nレーダ信号受信方法およびマイクロ波二次元映像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
マイクロ波(2GHz〜100GHz)を用いて2次元的な映像を求めようとする場合、およそ次の2通りの方法がある。一つはアンテナそのもの(アンテナ素子)を2次元的に配置する方法であり、もう一つは一次元配置等の次元の低い配置に並んだアレイ状のアンテナ素子を機械的に動かして二次元映像を合成する方法(合成開口法)である。後者の方法では、アンテナ素子を機械的に移動させてスキャンするためにリアルタイム性が問題になる場合が多い他、駆動装置等が必要で装置が物理的に大きく重たくなりやすい。
【0003】
前者では、二次元的に並んだ複数のアンテナ素子を電子的に順次切り替えてスキャン(送受信)することになるが、ここで問題になるのがアンテナへの給電方法である。アンテナ素子が密に並んだアレイアンテナでは、配線を交差させることができないため、3次元的な配線パターン技術が必要になる。さらに、N×N個のアレイでは、N2 個のアンテナ素子から特定のアンテナ素子を選択するスイッチが必要であり、高周波の切り替えは技術的にも難しく、高価で歩留まりが悪いという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、互いに直交配置した一次元進行波アンテナによりアンテナ素子の格子配列を構成し、N2 個のアンテナ素子に対して給電点を2N個に減ずる方法が考えられ、また2N個の部分の切り替えの困難を回避するため、動作周波数をアンテナアレイの中でのみ目的の値にし、他の部分では目的の値の1/2の周波数にして切り替えを容易にすることが考えられる。
【0005】
しかし、作動周波数をアレイアンテナの中でのみ目的の値にする場合、周波数の逓倍時における損失等により最終の信号(受信信号)のゲインが小さくなり、熱雑音などの自然界のノイズと反射信号との区別が困難となる。このため、ベースになる発振器の出力を大きくして強いマイクロ波を放射するようにすればある程度解決するが、経済的でないし、法的な規制にも触れることになり実用性が低下する。
【0006】
そこで、本発明は、ノイズを伴なう微弱な信号から反射信号成分を容易に取り出せるようにすることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係る高S/Nレーダ信号受信方法は、複数の送信アンテナ素子を順次切り替えて送信信号を放射するとともに、複数の受信アンテナ素子を順次切り替えて物標からの反射信号を受信するレーダ信号受信方法であって、発振器から出力された1/2の周波数の送信信号を変調して逓倍し前記各送信アンテナ素子に与えて物標に向けて放射し、物標からの反射信号を前記受信アンテナ素子を介して受信し、IF周波数帯の受信信号から変調した周波数成分を抽出し、アンテナ切替え信号に同期した同期信号が入力し生成した変調信号と同期したサンプリングパルスと、抽出した変調周波数成分から、同一の前記送信信号について前記各送信アンテナ素子ごとに複数回サンプリングし、前記受信アンテナ素子ごとに前記同一の送信信号について複数回サンプリングした前記変調周波数成分を平均化する、ことを特徴としている。
【0008】
また、上記の反射信号検出方法を適用した本発明に係るマイクロ波二次元映像装置は、発振器が出力したマイクロ波を順次切り替えて放射する複数の送信アンテナ素子と、物標からの反射信号を受信する複数の受信アンテナ素子とを備えたアレイアンテナを有するマイクロ波二次元映像装置において、前記発振器が出力した1/2の周波数のマイクロ波を変調する変調部と、この変調部が出力した前記マイクロ波を逓倍して送信信号として複数の前記送信アンテナ素子に順次切り替えて与える素子選択部と、複数の前記受信アンテナ素子を介して物標からの反射信号を受信し、前記各受信アンテナ素子に対応したIF周波数帯の受信信号を順次出力する受信部と、この受信部が出力した前記受信信号を復調して画像処理部に出力する復調部とを備え、前記復調部は、前記受信部の出力した前記受信信号が入力する変調した周波数成分を中心とした狭帯域フィルタと、アンテナ切替え信号に同期した同期信号が入力し生成した変調信号と同期したサンプリングパルスと、前記狭帯域フィルタを通過した変調周波数成分から、同一の前記送信信号について前記各受信アンテナ素子ごとに複数回サンプリングするA/D変換器と、前記受信アンテナ素子ごとに前記同一の送信信号について前記A/D変換器が複数回サンプリングした前記変調周波数成分を平均化する平均化部と、を有するように構成できる。
【0009】
【作用】
上記のごとく構成した本発明は、アレイアンテナから放射するマイクロ波の送信信号に変調を加え、変調成分を中心とした狭帯域フィルタに受信信号を通したのち復調し、変調成分(変調周波数)以外の電源ノイズや環境ノイズなどを減じ、物標からの反射信号をノイズから分離する。
【0010】
さらに、上記の狭帯域フィルタをも通過して信号に加わっているノイズを、同一の送信アンテナ素子について狭帯域フィルタを透過した各受信アンテナ素子の信号をある一定の時間平均化する(A/D変換器による信号の複数のサンプル値を対象に平均化処理を加える)ことで除去することができる。
【0011】
以上の2段階の処理により、レーダ信号を高S/Nで受信することができ、マイクロ波の微弱信号を使用した二次元映像装置を実現することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の高S/Nレーダ信号受信方法およびマイクロ波二次元映像装置の好ましい実施の形態を、添付図面にしたがって詳細に説明する。
【0013】
図1は、本発明のマイクロ波二次元映像装置の要部の説明図である。図1において、二次元映像装置10は、図示しない物標(物体)を映像化するための周波数f(例えば、30GHz)の1/2の周波数のマイクロ波を発生する発振器12を有している。そして、発振器12が出力したマイクロ波は、変調・復調部14に入力するようになっている。この変調・復調部14は、発振器12からのマイクロ波が入力する変調部となる変調回路16と、詳細を後述する変調制御回路18、復調部である復調回路20とから構成してある。
【0014】
変調回路16により変調されたマイクロ波は、方向性結合器22に入力して2つに分割され、一方は送信信号として増幅器24に送出され、他方は受信の際の参照信号として45度位相シフタ25に送出される。そして、増幅器24によって増幅されたマイクロ波は、素子選択部であるSPNT(Single Port N Transfer)切替え器26に入力する。このSPNT切替え器26は、二次元映像装置10の全体を制御するシステム制御回路30によって切替え制御がなされるようになっており、入力されたマイクロ波を逓倍器32を介して、アレイアンテナ34を構成している送信アンテナ素子である進行波アンテナ素子に供給する。そして、アレイアンテナ34は、図2に示したように、列に対応したN個の送信用進行波アンテナ36と、行に対応したN個の受信用進行波アンテナ37とが直交配列してある。
【0015】
送信用進行波アンテナ素子36は、図3のように形成してあって、3枚の細長い誘電体板38、40、42を積層して一体化した構造となっている。誘電体板38は、両側の側面44に金属メッキが施してあるとともに、下面に接地用の金属メッキが設けてある。そして、誘電体板38の上面幅方向中央部には、マイクロ波48を伝播させる金属パターン46が長て方向に沿って設けてある。この金属パターン46は、マイクロ波48の進行方向先端側が終端抵抗49を介してアース51に接続される。
【0016】
一方、誘電体板40は、両側側面50と上面52とに金属メッキが設けてあって、金属パターン46とともに導波路を形成する。そして、誘電体板40には、上面52の金属メッキの一部を除去して形成したN個のスロット54(541 〜54N )が設けてあり、導波路を伝播するマイクロ波48を誘電体板40の上方に導くことができるようにしてある。これらのスロット54のピッチLは、導波路内でのマイクロ波48の1波長の長さ、
【数1】
L=c/fε’1/2
に設定してあって、マイクロ波48の同じ位相のところが各スロット54を通過するようにしてある。なお、数式1において、cは真空中におけるマイクロ波48の伝播速度であり、fはマイクロ波の周波数、ε’は誘電体板の比誘電率である。
【0017】
誘電体板42は、両側面56に金属メッキが施してあるとともに、上面のスロット54と対応した位置に、金属メッキからなる平面パッチアンテナ58が設けてある。そして、各スロット54から漏れたマイクロ波48は、平面パッチアンテナ58において共振し、共振波60として空中に放射され、合成された波面62を形成する。
【0018】
誘電体板40に形成したスロット541 〜54N は、図4に示したように、長さsがマイクロ波の進行方向に沿って漸次大きくしてあり、各スロット54から漏れるマイクロ波48の強さが等しくなるようにしてある。そして、最初のスロット541 の長さをs0 としたとき、各スロット541 〜54N の長さsは、
【数2】
s=s0 ・exp{α(m−1)}
と表される。ここに、mはm番目のスロットであることを表し、αは定数であって、実施の形態の場合、実験によって求めている。
なお、アレイアンレナ34の行に対応する図2に示した受信用進行波アンテナ素子37も同様に構成してある。
【0019】
45度位相シフタ26は、システム制御回路30により制御されており、システム制御回路30からのタイミング信号により、方向結合器22から入力した参照信号の位相を0度あるいは45度進ませ(または遅らせ)、受信部64を構成しているサブハーモニックミキサ66に入力する。これは、サブハーモニックミキサ66の出力を複素信号として得るためで、0度が実部、45度が虚部に対応する。
【0020】
受信部64は、サブハーモニックミキサ64とSPNT IF切替え器(以下、単にSPNT切替え器という)68とを有しており、サブハーモニックミキサ66が各受信用進行波アンテナ素子37に対応して設けてあり、各受信用アンテナ素子が受けた反射信号を受信してSPNT切替え器68に出力する。そして、SPNT切替え器68は、システム制御回路30からの切替え信号によってサブハーモニックミキサ66を順次切り替えて接続し、その受信した信号を増幅器70を介して変調・復調部14の復調回路(復調部)20に入力する。さらに、復調された受信信号は、インターフェース72を介して図示しない画像処理部に送られる。
【0021】
変調・復調部14は、図5(1)に示したように、変調回路16がピンダイオード振幅変調器74によって構成してある。また、変調制御回路18は、変調信号発生器76とサンプリングパルス発生器78とを有している。そして、変調信号発生器76は、システム制御回路30からアンテナ切替え信号に同期した同期信号が入力するすると、所定の周期の変調信号を生成してピンダイオード振幅変調器74に与えるとともに、サンプリングパルス発生器78に入力する。
【0022】
復調回路20は、増幅器70の出力側に接続したバンドパスフィルタ80と、アナログのバンドパスフィルタ80の出力をディジタル値に変換するA/D変換器82と、A/D変換器82の出力を平均化する平均化部であるディジタルシグナルプロセッサ84とを備えている。そして、バンドパスフィルタ80は、図5(2)にその特性を示したように、変調信号周波数Fを中心とした狭帯域フィルタとなっている。
【0023】
上記のごとく構成した実施の形態の作用は、次のとおりである。
発振器12は、目的とする周波数の1/2の周波数(例えば、15GHz)のマイクロ波を生成して変調・復調部14の変調回路16に入力する。一方、システム制御回路30は、進行波アンテナ切替え信号に同期した同期信号を変調制御回路18の変調信号発生器76と、復調回路20のディジタルシグナルプロセッサ84とに与える。そして、変調信号発生回路76は、システム制御回路30から同期信号が入力すると、図5に示したように、所定の周期のパルス状変調信号を生成してピンダイオード振幅変調器74とサンプリングパルス発生器78とに入力する。
【0024】
ピンダイオード振幅変調器74は、変調信号が“H”のときにオンとなって発振器12が出力したマイクロ波を通過させ、変調信号が“L”のときにオフとなってマイクロ波を遮断する。また、サンプリングパルス発生器78は、変調信号の立上がり時に幅の狭いサンプリングパルスを生成し、A/D変換器82に入力する。そして、変調回路16によって振幅変調されたマイクロ波は、方向結合器22に送出され、一部が送信信号として増幅器24を介してSPNT切替え器26に与えられ、一部が検波のための参照信号として45度位相シフタ25に与えられる。
【0025】
システム制御回路30は、図6(a)に示したように、映像スタート信号が入力すると、同図(b)のごとく所定の周期でN2 個のアンテナ切替え信号を生成し、アレイアンテナ34を構成している送信用進行波アンテナ素子36を切替え選択するSPNT切替え器26と、受信用進行波アンテナ素子37を選択するSPNT切替え器68とに出力する。これにより、N送信×N受信の行列からなる(i<j)要素が順次選択される。そして、SPNT切替え器26に入力したマイクロ波は、逓倍器32によって2倍の周波数に逓倍され、周波数f(30GHz)のマイクロ波となってアレイアンテナ34から図示しない物標に向けた放射される。また、システム制御回路30は、図6(c)のように位相切替え信号を45度位相シフタ25に入力する。45度位相シフタ25は、方向性結合器22から入力するマイクロ波の位相を位相切替え信号に同期して0度進めたものと、45度進めた(遅らせた)ものとを受信部64のサブハーモニックミキサ66に入力する。
【0026】
アレイアンテナ34の送信用進行波アンテナ素子36から放射され、物標によって反射された反射波(反射信号)は、アレイアンテナ34を構成している受信用進行波アンテナ素子37の平面パッチアンテナを介して受信され、サブハーモニックミキサ66に入力される。サブハーモニックミキサ66は、45度位相シフタ25からの参照信号を二乗し、これとアレイアンテナ34からの信号との積に比例した図7(a)に示したようなIF周波数帯(低い周波数、通常数十MHz帯以下の周波数)を出力する。サブハーモニックミキサ66から出力された受信信号は、通常極めて微弱であるため、アンテナ切替え信号と同期した切替え信号が入力するSPNT切替え器68を介して増幅器80に入力され、増幅されて復調回路20のバンドパスフィルタ80に送出される。
【0027】
バンドパスフィルタ80は、増幅されたサブハーモニックミキサ66の出力信号のうち、図7(b)に示したように、変調成分に近い周波数帯の信号を透過してA/D変換器82に出力する。A/D変換器82は、サンプリングパルス発生器78から変調と同期した図7(c)に示したようなサンプリング信号が入力し、このサンプリング信号が入力するごとに、バンドパスフィルタ80を透過した信号をサンプリングし、これをディジタル信号に変換した図7(d)に示したような信号を出力する。このA/D変換器82によるサンプリングは、1つのアンテナ切替え信号について複数回、すなわち1つの送信用進行波アンテナ素子から放射された同一の送信信号について各受信用進行波アンテナ素子ごとに複数回のサンプリングが行なわれる。
【0028】
これらサンプリングされたデータは、順次ディジタルシグナルプロセッサ84に送られる。そして、ディジタルシグナルプロセッサ84は、送られてきたデータを内部メモリに書き込み、サンプル回数が所定値に達すると単純平均を求めるなどの平均化を行い、図7(e)に示したような平均化した信号を出力する。この平均化された信号は、インターフェース72を介して図示しない映像処理に送られ、二次元映像の生成に使用される。
【0029】
通常、変調周波数は、数十MHz以下であり、ディジタルシグナルプロセッサ84による平均化の回数を1秒間に約100程度とする。ちなみに、変調周波数を20MHz、1秒間における平均化を100回、アレイアンテナ34の進行波アンテナ素子の数を64×64とすると、1秒間当たりの理論映像化回数は、
【数3】
20000000/100/2/64/64=24.4(回)
となる。
【0030】
なお、以上のプロセスにおいて、切替え器26、68、45度位相シフタ25などは、ディジタルシグナルプロセッサ84による平均化過程の間、固定状態に維持される。また、映像化対象である物標も動かないと仮定している。
【0031】
このように、実施の形態によれば、アレイアンテナ34から放射するマイクロ波の送信信号に変調を加え、変調成分を中心とした狭帯域のバンドパスフィルタ80に受信信号を通したのち復調し、変調成分(変調周波数)以外の電源ノイズや環境ノイズなどを減じ、物標からの反射信号をノイズから分離する。
【0032】
さらに、上記のバンドパスフィルタ80をも通過して信号に加わっているノイズを、同一の送信アンテナ素子について狭帯域フィルタを透過した各受信アンテナ素子の信号をある一定の時間平均化する(A/D変換器82による信号の複数のサンプル値を対象に平均化処理を加える)ことで除去することができる。
【0033】
以上の2段階の処理により、レーダ信号を高S/Nで受信することができ、マイクロ波の微弱信号を使用した二次元映像装置を実現することができる。また、微弱な反射信号をノイズから分離できるところから、アレイアンテナ34から放射する電波の低出力化が可能となり、電磁環境問題に貢献することができる。
【0034】
また、この実施の形態によれば、周波数が15GHzのマイクロ波を発生させてSPNT切替え器26に供給し、アレイアンテナ34に入力する直前に30GHzに逓倍しているため、さほどの困難を生ずることなくアレイアンテナ34のアンテナ素子に切り替えてマイクロ波を供給でき、またアンテナに入る直前に周波数を2倍にしているため、実質的に30GHzのミリ波を使用したと同様の効果を得ることができる。そして、検波の際にも、サブハーモニックミキサ66が出力する周波数の低いIF周波数帯の受信信号を切り替えるようにしているため、アンテナ素子の切り替えを容易に行なうことができる。このため、マイクロ波・ミリ波の透過能力を利用した不可視情報の可視化が可能で、霧、雲、プラスチック、布等の背後に存在する物体を映像化することができる映像化レーダへの適用が可能となる。さらに、船舶用レーダや航空機用レーダへの適用、その他、通常遮蔽されてところを画像化する画像化装置への応用が可能となる。
【0035】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、アレイアンテナから放射するマイクロ波の送信信号に変調を加え、変調成分を中心とした狭帯域フィルタに受信信号を通したのち復調し、変調成分(変調周波数)以外の電源ノイズや環境ノイズなどを減じ、物標からの反射信号をノイズから分離する。
【0036】
さらに、上記の狭帯域フィルタをも通過して信号に加わっているノイズを、同一の送信アンテナ素子について狭帯域フィルタを透過した各受信アンテナ素子の信号をある一定の時間平均化する(A/D変換器による信号の複数のサンプル値を対象に平均化処理を加える)ことで除去することができる。
【0037】
以上の2段階の処理により、レーダ信号を高S/Nで受信することができ、マイクロ波の微弱信号を使用した二次元映像装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る二次元映像装置の要部説明図である。
【図2】実施の形態に係るアレイアンテナの詳細説明図である。
【図3】実施の形態に係るアレイアンテナを構成する進行波アンテナ素子の分解組立図である。
【図4】実施の形態に係る進行波アンテナ素子のスロットの詳細を示す図である。
【図5】実施の形態に係る変調・復調部の詳細説明図である。
【図6】実施の形態の作用を説明するタイムチャートである。
【図7】実施の形態における検波の動作を説明する図である。
【符号の説明】
10 二次元映像装置
12 発振器
14 変調・復調部
16 変調部(変調回路)
20 復調部(復調回路)
26 素子選択部(SPNT切替え器)
34 アレイアンテナ
36 送信アンテナ素子(送信用進行波アンテナ素子)
37 受信アンテナ素子(受信用進行波アンテナ素子)
64 受信部
66 サブハーモニックミキサ
68 SPNT IF切替え器
80 バンドパスフィルタ
82 A/D変換器
84 平均化部(ディジタルシグナルプロセッサ)

Claims (2)

  1. N個(N≧2)の送信アンテナ素子を順次切り替えて送信信号を放射するとともに、N個(N≧2)の受信アンテナ素子を順次切り替えて物標からの反射信号を受信するレーダ信号受信方法であって、
    発振器から出力された1/2の周波数の送信信号を変調して逓倍し前記各送信アンテナ素子に与えて物標に向けて放射し、
    物標からの反射信号を前記受信アンテナ素子を介して受信し、IF周波数帯の受信信号から変調した周波数成分を抽出し、
    アンテナ切替え信号に同期した同期信号が入力し生成した変調信号と同期したサンプリング信号と、抽出した変調周波数成分から、同一の前記送信信号について前記各送信アンテナ素子ごとに複数回サンプリングし、
    前記受信アンテナ素子ごとに前記同一の送信信号について複数回サンプリングした前記変調周波数成分を平均化する、
    ことを特徴とする高S/Nレーダ信号受信方法。
  2. 発振器が出力したマイクロ波を順次切り替えて放射する複数の送信アンテナ素子と、物標からの反射信号を受信する複数の受信アンテナ素子とを備えたアレイアンテナを有するマイクロ波二次元映像装置において、
    前記発振器が出力した1/2の周波数のマイクロ波を変調する変調部と、
    この変調部が出力した前記マイクロ波を逓倍して送信信号として複数の前記送信アンテナ素子に順次切り替えて与える素子選択部と、
    複数の前記受信アンテナ素子を介して物標からの反射信号を受信し、前記各受信アンテナ素子に対応したIF周波数帯の受信信号を順次出力する受信部と、
    この受信部が出力した前記受信信号を復調して画像処理部に出力する復調部とを備え、
    前記復調部は、
    前記受信部の出力した前記受信信号が入力する変調した周波数成分を中心とした狭帯域フィルタと、
    アンテナ切替え信号に同期した同期信号が入力し生成した変調信号と同期したサンプリング信号と、前記狭帯域フィルタを通過した変調周波数成分から、同一の前記送信信号について前記各受信アンテナ素子ごとに複数回サンプリングするA/D変換器と、
    前記受信アンテナ素子ごとに前記同一の送信信号について前記A/D変換器が複数回サンプリングした前記変調周波数成分を平均化する平均化部と、
    を有することを特徴とするマイクロ波二次元映像装置。
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