JP4069724B2

JP4069724B2 - Vehicle seat structure

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Publication number: JP4069724B2
Application number: JP2002323084A
Authority: JP
Inventors: 鋼治水野; 康治森西; 進吾久富; 貴士荻野
Original assignee: Mitsubishi Motors Corp
Current assignee: Mitsubishi Motors Corp
Priority date: 2002-11-06
Filing date: 2002-11-06
Publication date: 2008-04-02
Anticipated expiration: 2022-11-06
Also published as: JP2004154357A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用シート構造に関し、詳しくは、シートクッション下方の空間を活用できる車両用シート構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来より、限られた車内スペースを活用すべく、乗員席のシートクッション下方の空間を利用できるようにした技術が知られている（例えば、特許文献１および２の技術）。このような技術について、以下、図８を用いて説明する。
従来のシート１０１は、シートバック１０３とシートクッション１０６とから主に構成されており、また、このシートクッション１０６が、クッションフレーム１０８の前端に設けられたヒンジ機構１０２によって回動支持されている。また、シートクッション１０６の後端にはラッチ機構１０５が設けられ、通常はシートクッション１０６上に乗員が着座できる位置でシートクッション１０６の後端がシートクッションフレーム１０８に対してロックされる。
【０００３】
さらに、シートクッション１０６の下部には車両床面との間に空間１０７が設けられ、空間１０７には収容容器１０４が着脱可能に収容されるようになっている。この収容容器１０４内へ物を出し入れしたり、収容容器１０４を着脱したりする場合には、ラッチ機構１０５によるシートクッション１０６のロックを解除し、シートクッション１０６の後端を前上方へ引き上げ、シートクッション１０６をヒンジ機構１０２を回動中心として跳ね上げることによって、収容容器１０４内へアクセス出来るようになっている。
【０００４】
【特許文献１】
特許第３０７０８１０号公報
【特許文献２】
特許第３０７０８１１号公報
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献１もしくは特許文献２の技術においては、シートクッション１０６を跳ね上げた状態（開放状態）としても、図８に示すシート１０１におけるヒンジ機構１０２はシートクッション１０６を単に回動支持しているだけに過ぎず、シートクッション１０６を開放状態のまま保持することは出来なかった。このため、収容容器１０４の容積よりも小さい荷物しかシートクッション１０６下に収容することが出来ないため、利便性が低い。
【０００６】
つまり、特許文献１または特許文献２の技術では、収容容器１０４の容積よりも大きな荷物を収容容器１０４を利用して保持するような場合に、操作者はシートクッション１０６を手で押さえて開放状態を維持したまま、収容容器１０４に荷物を収容し、その後、シートクッション１０６から手を離すことになるが、シートクッション１０６は開放状態を維持できないので、収容容器１０４からはみ出した荷物にシートクッション１０６が寄りかかったり覆いかぶさったりしてしまい、荷物に対してシートクッション１０６の自重を加えることになり、好ましくない。
【０００７】
したがって、上述のように、図８に示すような技術文献１および技術文献２の技術によるシート１０１においては、シートクッション１０６を開放状態としたままで、この空間１０７を活用し、長尺の荷物や外形寸法の大きい荷物を確実に保持・収容することは出来ない。
本発明はこのような課題に鑑み創案されたもので、簡素な構造で、シートクッション下の空間を、荷物を収容できるスペースとして有効に活用することが出来る、車両用シート構造を提供することを目的としている。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる請求項１記載の車両用シート構造は、シートクッション下部に荷物を収容する収容部を備えた車両用シート構造であって、該シートクッションとシートフレームとの間に介装され、該シートクッション前端を回動可能に支持するヒンジ機構と、該ヒンジ機構に設けられ、該ヒンジ機構を回動中心にして該シートクッションを引き起こした開放位置で該シートクッションを保持するとともに該シートクッション上に乗員が着座できる位置である通常位置で該シートクッションを保持するロック機構と、該シートクッションの後端に設けられ、該ロック機構を解除するストラップとを有し、該ロック機構は、該シートフレームに固設され、第１係合部と第２係合部とを有する固定カムと、該シートクッションに枢着され、該第１係合部または該第２係合部に係合するロック部材と、該ロック部材と該ストラップとを接続するワイヤとを有することを特徴としている。
【０００９】
これにより、シートクッションを引き起こして開放位置とした状態をロック機構により保持出来るので、シートクッション下の収容部を最大限に活用して荷物の収容を行うことが可能となる。また、ロック機構によるシートクッション保持（ロック）を解除操作するストラップ部材がシートクッション後端に設けられているので、操作者は、ストラップを引っ張り上げるという１つの動作でシートクッションを引き起こすことが出来、素早く効率的にシートクッションを開放位置に回動させることが可能となるとともに、一方、開放位置にあるシートクッション通常位置に戻す場合には、ストラップを引っ張るという動作と、シートクッション通常位置へ回動させるという２つの動作が必要となるので、シートクッションを一気に回動させることを防ぐことが出来、操作者は、特に意識することなく、確実にゆっくりとした動作でシートクッションを通常位置へ戻すようにすることが可能となる。
さらに、ロック部材が係合する固定カムには、シートクッション上に乗員が着座できる位置である通常位置にシートクッションを保持する第１係合部と、シートクッションが倒立して荷物を収容部に収容しうる開放位置に保持する第２係合部とが形成されているので、シートクッションが中途半端な位置で固定されることを避けることが出来る。
【００１０】
また、請求項２記載の車両用シート構造は、上記請求項１記載の構成において、該ロック機構は、該ロック部材が該第２係合部に係合することで該シートクッションを該開放位置で保持するとともに、該ロック部材が該第１係合部に係合することで該シートクッションを該通常位置で保持することを特徴としている。
【００１１】
これにより、ロック部材が係合する固定カムには、シートクッション上に乗員が着座できる位置である通常位置にシートクッションを保持する第１係合部と、シートクッションが倒立して荷物を収容部に収容しうる開放位置に保持する第２係合部とが形成されているので、シートクッションが中途半端な位置で固定されることを避けることが出来る。
【００１２】
また、請求項３記載の車両用シート構造は、上記請求項２記載の構成において、該シートクッションと該収容部との間に介装され、該収容部を開閉する中蓋部材とを有することを特徴としている。
これにより、シートクッションが開放位置に位置する際、中蓋部材の上面で物品を保持することが可能となる。このため、良好なスペース効率で、荷物を収納部内に収容することが可能となる。
【００１３】
また、請求項４記載の車両用シート構造は、請求項３記載の構成において、該シートクッションの後端側裏面に設けられたシートフック部材と、該中蓋部材に設けられ、該中蓋部材の開閉操作に用いられると共に、開放位置で保持された該シートクッションの該シートフック部材に該中蓋部材を係止する中蓋ストラップ部材とを有することを特徴としている。
【００１４】
これにより、収容部からはみだすような大きい荷物を、収容部に収容し、中蓋部材を閉じることが困難な場合に、中蓋ストラップ部材をシートフック部材に係止して、中蓋部材を開放状態に保持することができる。
また、請求項５記載の車両用シート構造は、上記請求項３または４記載の構成において、該収容部の開口縁の壁部が、該収容部を閉塞するときの該中蓋部材よりも高くなるように形成されていることを特徴としている。
【００１５】
これにより、中蓋上に載せた荷物が収容部から飛び出すことを防ぎ、確実に収容部内に荷物を保持・収容することが可能となる。
また、請求項６記載の車両用シート構造は、上記請求項５記載の構成において、該収容部の開口縁に、ネット部材を係止可能な、複数のネットフック部材が設けられることを特徴としている。
【００１６】
これにより、収容部内に収容された荷物を、ネットフック部材に係止されたネット部材によって確実に固定することが可能となる。
【００１７】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態にかかる車両用シート構造について図１〜７を用いて説明すると、図１はその全体構成を示す模式的な斜視図、図２はその模式的な側面図であってシートクッションが開放位置にある場合を示す図、図３はそのロック機構を模式的に示す側面図であってシートクッションが開放位置にある場合を示す図、図４はその模式的な正面断面図であって図２のＸ−Ｘ矢視断面を示す図、図５はそのロック機構を模式的に示す側面図であってシートクッションが開放位置と通常位置との中間位置にある場合を示す図、図６はそのロック機構を示す模式的な側面図であってシートクッションが通常位置にある場合を示す図、そして図７（Ａ），（Ｂ），（Ｃ）のそれぞれは、その活用例を模式的に示す側面図である。
【００１８】
図１に示すように、シート１は、背もたれ（シートバック）１１と座面（シートクッション）１２と、シートボトム１３と、シートボトム１３内であってシートクッション１２下に形成された収容部５０と、収容部５０を上下方向に仕切って開閉できる中蓋（中蓋部材）１９とから主に構成されている。シートクッション１２は、シートクッション１２前端とシートボトム１３の一部を成すシートフレーム１３ｂとの間に介装されたヒンジ機構（図１中では図示略）によって回動可能に支持され、シートクッション１２の後端に設けられたストラップ３９によりシートクッション１２が上方前方へ引き上げられると図中矢印Ａで示す方向にシートクッション１２が跳ね上がり、シートクッション１２下のシートボトム１３内に形成された収容部５０へアクセス出来るようになっている。また、収容部５０内の中蓋１９の下方に形成された荷物収容スペースである下方収容部５１には、比較的小さな荷物である小物が収容できるようになっており、一方、中蓋１９の上方に形成された収容部５０内の荷物収容スペースである上方収容部５２には中蓋１９の上面に外形寸法の大きな荷物などを載置できるようになっている。
【００１９】
次に、上述のシート１を構成する各要素について、詳しく説明する。なお、以下では、図２中矢印Ａ方向へほぼ倒立するまで跳ね上げられたシートクッション１２の位置を、「開放位置」といい、一方、図２中、鎖線引出し線の符号１２で示され、乗員が着座可能な状態であるシートクッション１２の位置を「通常位置」という。
【００２０】
図２および図３に示すように、シートクッション１２は、ロック機構３０によって開放位置もしくは通常位置で保持(ロック)されるようになっている。このロック機構３０は、シートクッション１２前端近傍とシートボトム１３の一部を成すシートフレーム１３ｂとの間に介装されたヒンジ機構４に設けられており、図３に示すように、固定カム３１，ロックプレート（ロック部材）３７，ロック解除プレート（ロック解除部材）３６，ワイヤ３３，図２に示すストラップ（ロック解放ストラップ）３９によって主に構成されている。
【００２１】
固定カム３１は、シートボトム１３に設けられたカムプレートであって、シートクッション１２の動きや位置には影響されず、シートボトム１３に固定されている。この固定カム３１には、シートクッション１２が通常位置である場合にロックプレート３７のロック爪３７ｃ（後述する）が係合する第１係合部３１ａと、シートクッション１２が開放位置である場合にロック爪３７ｃが係合する第２係合部３１ｃと、シートクッション１２が通常位置から開放位置へ（もしくは開放位置から通常位置へ）変移する間にロック爪３７ｃが摺接する摺動辺３１ｂとが形成されている。
【００２２】
ロックプレート３７は、その一端が回転軸３７ａを回動中心としてシートクッション１２に枢着されると共に、ロックプレート３７の他端近傍には前述の固定カム３１の第１係合部３１ａや第２係合部３１ｃに係合するロック爪３７ｃが固定カム３１方向へ突出して形成されている。また、このロックプレート３７は、バネ３８によって固定カム３１方向に付勢されるようになっており、さらに、このロックプレート３７の上面には、突起部３７ｂが形成されており、ロック解除部材３６の切り欠き部３６ｂ（後述する）と当接するようになっている。
【００２３】
ロック解除部材３６は、その一端が回転軸３６ａを回動中心としてシートクッション１２に枢着されると共に、ロック解除部材３６の他端近傍にはワイヤ３３の終端部３３ｂが回動可能に取り付けられている。また、このロック解除部材３６の中心近傍には、前述のロックプレート３７の突起部３７ｂが当接する孔である切り欠き部３６ｂが形成されている。
【００２４】
ワイヤ３３は、図２で示すように、その一端３３ａがシートクッション１２の内部からシートクッション１２後端上面に向けて突出して設けられたロック解放ストラップ３９に接続され、一方、ワイヤ３３の他端３３ｂは、図３で示すように、ロック解除部材３６に接続されている。また、ワイヤ３３はワイヤ被覆３４によってカバーされるとともに、このワイヤ被覆３４の両端にはワイヤ支持部材３３ｃ，３３ｄが配設され、ワイヤ３３をシートクッション１２内に固定するようになっている。
【００２５】
つまり、図２中矢印Ｂで示すように、操作者によってロック解除ストラップ３９が引き上げられると、図３中矢印Ｃで示すようにワイヤ３３が引き上げられて、ワイヤ３３の終端部３３ｂと接続されたロック解除部材３６が矢印Ｄで示す方向へ回動し、ロック解除部材３６の切り欠き部３６ｂと当接したロックプレート３７の突起部３７ｂが矢印Ｅ方向へ変位する。これにより、ロックプレート３７のロック爪３７ｃが固定プレート３２の第２係合部３１ｃから引き抜かれ、ロック機構３０によるシートクッション１２の位置保持（ロック）が解除され、シートクッション１２は図２中矢印Ｆで示す方向に回動することが可能となる。
【００２６】
シートボトム１３は、図２に示すように、シートバック１１およびシートクッション１２を保持すると共に、スライドレール１４を介してブラケット１５，１６により車両床面２に固定されており、車両床面２の前後方向に摺動できるようになっている。また、図４に示すように、このシートボトム１３の内部には荷物を収容するための収容部５０が形成され、この収容部５０内に車両床面２と平行に設けられた中蓋１９が、収容部５０を上下に仕切れるようになっている。また、中蓋１９によって仕切られた収容部５０における中蓋１９の下方には下方収容部５１が形成され、一方、中蓋１９の上方に上方収容部５２が形成されるようになっている。なお、このように、収容部５０を仕切って下方収容部５１の開口を覆って閉鎖（閉塞）している中蓋１９の位置を（図２の実線参照）、以後、「閉鎖位置」といい、一方、下方収容部５１の開口を覆わずに開放している中蓋１９の位置を「開放位置」という。
【００２７】
また、図４に示すように、中蓋１９によって閉鎖された収容部５０内の開口（下方収容部５１上縁の開口）を取り囲むようにして周縁壁（壁部）１３ａが形成されており、この周縁壁１３ａの開口縁部の高さが、閉鎖位置にある中蓋１９よりも高くなるように形成されている。そして、シートボトム１３の周縁壁１３ａと中蓋１９とによって囲まれた空間が上方収容部５２となる。このように上方収容部５２を形成することによって、この上方収容部５２の中蓋１９の上に小さな荷物（例えば、ボールペンなど）を載せて車両を走行させたとしても、周縁壁１３ａが中蓋１９よりも高く形成されているので、上方収容部５２から荷物が飛び出してしまうことを防止することが出来るようになっている。そして、シートクッション１２を開放位置とした場合に、この上方収容部５２内の空間をフリースペースとすることが出来、大きな荷物を収容できるようになっている。
【００２８】
なお、収容部５０の上方収容部５２内には、通常位置のシートクッション１２が収容されるようになっているので、シートクッション１２を着座位置にした場合は、収容部５０内で荷物を収容出来るのは下方収容部５１のみとなる。
また、シートボトム１３の下方収容部５１縁には、図１に示すように４箇所にネットフック２１が設けられており、図７の（Ａ）および（Ｂ）に示すように、収容部５０内に収容した荷物７１，７２を覆って固定するネット（ネット部材）６１をシートボトム１３に係止出来るようになっている。
【００２９】
ところで、中蓋１９は、図２に示すように、中蓋１９の前端にそなえられた中蓋前端回転軸１９ｂを中心にシートボトム１３に対し回動可能に固定されており、さらに、中蓋１９の中間には中蓋中間回転軸１９ｃがそなえられ、中蓋１９が中程で図２中矢印Ｈ方向へ折れ曲がることが出来るようになっている。また、中蓋１９の先端近傍には中蓋ストラップ（中蓋ストラップ部材）１９ａが設けられ、開放位置において、シートクッション１２の裏面に設けられたシートフック（シートフック部材）２０に対して係止できるようになっている。これにより、中蓋１９を開け放して固定することが出来、上述の下方収容部５１と上方収容部５２とを連通させて、長尺の荷物や外形寸法の大きな荷物を収容できるスペースを確保できるようになっている。
【００３０】
また、中蓋１９をシートボトム１３から引き抜いて取り外すことも可能となっている。これにより、上述のように中蓋ストラップ１９ａをシートフック２０に係止して、下方収容部５１と上方収容部５２とを連通させたとしても、依然として荷物を収容するスペースが足りない場合において、さらに広い収容スペースを確保することが出来るようになっている（図７（Ａ）参照）。
【００３１】
また、この中蓋１９の裏面の先端近傍には中蓋爪１９ｄが設けられており、中蓋１９が閉鎖位置にある場合（図２において鎖線の引出し線で示す符号１９参照）には、下方収容部５１の内部縁に中蓋爪１９ｄが係合して、車両が振動した場合などであっても、確実に中蓋１９を閉鎖位置とすることが出来るようになっている。
【００３２】
そして、中蓋１９が閉鎖位置にある場合には、図７（Ｂ）に示すように、下方収容部５１内に小物７３を収容し、さらに、中蓋１９上の上方収容部５２に荷物７２を収容することが可能となる。つまり、荷物７２の自重は中蓋１９によって支持されるので、中蓋１９より下方に形成された下方収容部５１内の小物７３が荷物７２の自重によって潰されるような事態を避けることが出来るようになっている。
【００３３】
また、シートクッション１２を開放位置とし、且つ中蓋１９を閉鎖位置にした場合には、図７（Ｃ）に示すように、前述のシートフック２０は、買い物袋７４を引っ掛けて保持することも可能である。つまり、このシートフック２０は、中蓋１９を開放位置に保持する場合に中蓋１９の中蓋ストラップ１９を係止するためにも用いられるが、さらに、買い物袋などの荷物を引っ掛けて保持する荷物用フックとしても用いられることが出来るようになっている。
【００３４】
本発明の一実施形態としての車両用シート構造は上述のように構成されるので、以下のような作用・効果が得られる。
まず、シートクッション１２下のシートボトム１３内部に設けられた収容部５０に荷物を入れる（もしくは、収容部５０内に収容されている荷物を取り出す）場合に、操作者は、図２内の鎖線で示す通常位置のシートクッション１２の後端から、鎖線で示すロック開放ストラップ３９を図中矢印Ｇ方向へ引き上げる。このとき、ロック機構３０は、図６に示すように、ワイヤ３３が矢印Ｃ方向へ引っ張られ、ワイヤ終端３３ｂと接続されたロック解除部材３６が矢印Ｄ方向へ回動する。そして、ロック解除部材３６の切り欠き部３６ｂも矢印Ｄ方向へ回動するので、切り欠き部３６ｂと当接している突出部３７ｂが、ロックプレート３７の回転軸３７ａを中心にバネ３８のバネ力に抗してロックプレート３７を矢印Ｅ方向へ回動させ、ロック爪３７ｃが固定カム３１の第１係合部３１ａから離脱する。これにより、ロック機構３０によるシートクッション１２のロックが解除される。
【００３５】
そして、操作者が引き続きロック解放ストラップ３９を引き起こし続けてシートクッション１２を引き起こすと、図５に示すように、ロック機構３０のロックプレート３７のロック爪３７ｃは、固定カム３１の摺動辺３１ｃと当接しながら滑らかに摺動する。このため、操作者によるシートクッション１２の引き上げ動作の妨げとなることはない。
【００３６】
また、操作者がロック開放ストラップ３９をさらに引き起こすと、図３に示すように、ロック爪３７ｃが固定カム３１の第２係合部３１ｃに係合してロックプレート３７と固定カム３１とが係止されて、ロック機構３０によってシートクッション１２が開放位置にロックされる。
このように、通常位置にあるシートクッション１２を開放位置にする場合は、ロック開放ストラップ３９を引っ張る方向（図２中矢印Ｇ方向）と、シートクッション１２を引き起こす方向（図２中矢印Ｇ方向および矢印Ａ方向）が同じなので、操作者はロック解放ストラップ３９を引っ張るという１つの動作でシートクッション１２を引き起こすことが出来、素早く効率的にシートクッション１２を開放位置に回動させることが可能となる。
【００３７】
一方、ロック機構３０のロックを解除して、開放位置にあるシートクッション１２を図２中矢印Ｆで示す方向に回動させて通常位置に戻す場合には、シートクッション１２を回動させる方向（矢印Ｆ方向）とは逆の方向（矢印Ｂ方向）にロック解除ストラップ３９を引っ張ることになる。したがって、操作者は、ロック解除ストラップ３９を引っ張るという動作と、シートクッション１２を通常位置へ回動させるという２つの動作が必要となるようになっている。これにより、シートクッション１２を一気に矢印Ｆ方向へ回動させることを防ぐことが出来るので、操作者は、特に意識することなく、確実にゆっくりとした動作でシートクッション１２を通常位置へ戻すようにすることが可能となる。
【００３８】
また、図３などの図を用いて前述したように、ロック機構３０の固定カム３１には、第１係合部３１ａと第２係合部３１ｂとの２箇所にロックプレート３７のロック爪３７ｃが係合するようになっており、シートクッション１２は、乗員がシートクッション１２上に着座可能な位置である「通常位置」と、収容部５０へのアクセスを可能とする位置である「開放位置」のいずれかの位置でのみ保持されるように構成されている。したがって、通常位置と開放位置との中間の位置に固定されたシートクッション１２上に、乗員が着座するような事態を避けることが出来る。つまり、もし開放位置から僅かに開放位置方向へ引き上げた位置（半開位置）でシートクッション１２を保持（ロック）できるようにしてしまうと、乗員は、そのシートクッション１２が着座する場合の正規の位置である通常位置にあるかどうかの判断が困難となり、そのまま半開位置にあるシートクッション１２に着座してしまうおそれがある。しかし、本実施形態におけるシート構造によれば、シートクッション１２を開放位置とした場合には、シートクッション１２が倒立するので、開放位置にあるシートクッション１２上には着座できないことを即座に乗員に認識させることが可能であり、シートクッション１２が開放位置にある場合には、着座しようとしている乗員に対して、シートクッション１２を通常位置へ回動させる操作を促すことができる。
【００３９】
また、シートクッション１２を開放位置で保持した状態においては、図２に示すように、中蓋１９の中蓋ストラップ１９ａをシートクッション１２の裏面に突設されたシートフック２０に係止させれば収容部５０内の下方収容部５１と上方収容部５２とを連通させて大きなスペースを確保することが出来るので、外形寸法が大きな荷物であっても、確実に収容部５０に収容・保持することが出来る。
【００４０】
また、特に大きな荷物を収容部５０に収容するような場合には、図７（Ａ）に示すように、中蓋１９をシートボトム１３より取り外して収容部５０のスペースを最大限に活用することができる。また、このときネット６１で荷物７１を覆い、ネット６１端を図１に示すネットフック２１に係止させれば、荷物７１の収容時のガタツキを防ぐことが可能となる。
【００４１】
また、前述のような大きな荷物ではなく、小さな荷物を収容部５０に収容する場合には、図７（Ｂ）に示すように、収容部５０を上下に仕切る中蓋１９の下方に形成される下方収容部５１に小さな荷物７３を収容することができ、そして、収容後は中蓋１９を閉鎖位置とすれば、中蓋１９の上面の上方収容部５２にさらなる荷物７２を収容することが可能となる。また、上述と同様に、ネット６１で荷物７１を覆い、ネット６１端をネットフック２１に係止させれば、荷物７１のガタツキを防ぐことが可能となる。
【００４２】
また、中蓋１９は、中蓋中間回転軸１９ｃによって中蓋１９の略半分だけを開閉できるようになっている。このため、中蓋１９全体を開けなくても取り出せるような小さな荷物を下方収容部５１内に出し入れする場合などは、図２中矢印Ｈで示すように、中蓋中間回転軸１９ｃを中心にして中蓋１９の一部のみを開閉すればよいので、素早い動作で効率的に下方収容部５１に対する荷物の出し入れを行うことが出来る。
【００４３】
また、収容部５０に収容する荷物が袋状（例えば、コンビニエンスストアの買い物袋）であるような場合には、図７（Ｃ）に示すように、シートクッション１２の裏面に突設されたシートフック２０に買い物袋７４の取っ手を引っ掛けて収容することが出来るので、簡単にそして確実に保持することができる。
なお、本発明は上述した実施態様に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができる。
【００４４】
例えば、本実施形態においては、ワイヤによってロック機構を操作する場合を示したが、歯車やその他のリンク機構によってストラップによる操作をロック機構に伝達できるようにしても良い。
【００４５】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の車両用シート構造によれば、簡素な構造で、シートクッション下の空間を有効活用することが出来る。
つまり、ロック機構によりシートクッションを引き起こして開放位置とした状態で保持できるので、シートクッション下の収容部を最大限に活用して荷物の収容を行うことが可能となる。また、ロック機構によるシートクッション保持（ロック）を解除操作するストラップ部材がシートクッション後端に設けられているので、操作者は、ストラップを引っ張り上げるという１つの動作でシートクッションを引き起こすことが出来、素早く効率的にシートクッションを開放位置に回動させることが可能となるとともに、一方、開放位置にあるシートクッション通常位置に戻す場合には、ストラップを引っ張るという動作と、シートクッション通常位置へ回動させるという２つの動作が必要となるので、シートクッションを一気に回動させることを防ぐことが出来、操作者は、特に意識することなく、確実にゆっくりとした動作でシートクッションを通常位置へ戻すようにすることが可能となる（請求項１）。
【００４６】
また、ロック部材が係合する固定カムには、シートクッション上に乗員が着座できる位置である通常位置にシートクッションを保持する第１係合部と、シートクッションが倒立して荷物を収容部に収容する位置である開放位置とする第２係合部とが形成されているので、シートクッションが中途半端な位置で固定されることを避けることが出来る。つまり、開放位置においてはシートクッションが倒立するので、シートクッション上には着座できないことを即座に乗員に認識させることが出来るので、シートクッションが開放位置にある場合には、着座しようとしている乗員に対して、シートクッションを通常位置へ回動させる操作を促すことができる（請求項１および２）。
【００４７】
また、シートクッションが開放位置に位置する際、中蓋部材の上面で物品を保持することが可能となる。このため、良好なスペース効率で、荷物を収納部内に収容することが可能となる（請求項３）。
また、収容部からはみだすような大きな荷物を収容部に収容し、中蓋部材を閉じること困難な場合であっても、中蓋ストラップ部材をシートフック部材に係止して中蓋部材を開放状態に保持することが出来、荷物の収容時の利便性が向上する（請求項４）。
【００４８】
また、中蓋上に載せた荷物が収容部から飛び出すことを防ぎ、確実に収容部内に荷物を保持・収容することが可能となる（請求項５）。
また、収容部内に収容された荷物を、ネットフック部材に係止されたネット部材によって確実に固定することが可能となる（請求項６）。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係る車両用シート構造の全体構成を示す模式的な斜視図である。
【図２】本発明の一実施形態に係る車両用シート構造の模式的な側面図であってシートクッションが開放位置にある場合を示す図。
【図３】本発明の一実施形態に係る車両用シート構造のロック機構を模式的に示す側面図であって、シートクッションが開放位置にある場合を示す図。
【図４】本発明の一実施形態に係る車両用シート構造の模式的な正面断面図であって図２のＸ−Ｘ矢視断面を示す図。
【図５】本発明の一実施形態に係る車両用シート構造のロック機構を模式的に示す側面図であってシートクッションが開放位置と通常位置との中間位置にある場合を示す図。
【図６】本発明の一実施形態に係る車両用シート構造のロック機構を示す模式的な側面図であって、シートクッションが通常位置にある場合を示す図である。
【図７】本発明の一実施形態に係る車両用シート構造を示す模式的な側面図であって、（Ａ），（Ｂ），（Ｃ）のいずれも、その活用例を示す図。
【図８】従来のシートを示す模式的な斜視図である。
【符号の説明】
１シート（シート構造）
４ヒンジ機構
１２シートクッション
１３シートボトム
１３ｂシートフレーム
１９中蓋（中蓋部材）
１９ａ中蓋ストラップ
３０ロック機構
３１固定カム
３１ａ第１係合部
３１ｂ第２係合部
３７ロック部材
３９ロック解除ストラップ（ストラップ）
５０収容部
５１上部収容部（収容部）
５２下部収容部（収容部）[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a vehicle seat structure, and more particularly to a vehicle seat structure that can utilize a space below a seat cushion.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, there has been known a technique that can use a space below a seat cushion of an occupant's seat in order to use a limited space in a vehicle (for example, techniques of Patent Documents 1 and 2). Such a technique will be described below with reference to FIG.
The conventional seat 101 mainly includes a seat back 103 and a seat cushion 106, and the seat cushion 106 is rotatably supported by a hinge mechanism 102 provided at the front end of the cushion frame 108. A latch mechanism 105 is provided at the rear end of the seat cushion 106, and the rear end of the seat cushion 106 is normally locked to the seat cushion frame 108 at a position where an occupant can sit on the seat cushion 106.
[0003]
Furthermore, a space 107 is provided between the lower portion of the seat cushion 106 and the vehicle floor, and the storage container 104 is detachably accommodated in the space 107. When an object is taken in or out of the storage container 104 or the storage container 104 is attached or detached, the seat cushion 106 is unlocked by the latch mechanism 105 and the rear end of the seat cushion 106 is lifted forward and upward. By flipping up the cushion 106 with the hinge mechanism 102 as the center of rotation, the inside of the storage container 104 can be accessed.
[0004]
[Patent Document 1]
Japanese Patent No. 3070810
[Patent Document 2]
Japanese Patent No. 3070811
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the technique of Patent Document 1 or Patent Document 2, even when the seat cushion 106 is flipped up (opened state), the hinge mechanism 102 in the seat 101 shown in FIG. The seat cushion 106 could not be held in the open state. For this reason, since only a load smaller than the volume of the storage container 104 can be stored under the seat cushion 106, the convenience is low.
[0006]
In other words, in the technique of Patent Document 1 or Patent Document 2, when holding a baggage larger than the volume of the storage container 104 using the storage container 104, the operator presses the seat cushion 106 with his hand to open the baggage. The baggage is stored in the storage container 104 while maintaining the state, and then the hand is released from the seat cushion 106. However, since the seat cushion 106 cannot be maintained in the open state, the seat cushion 106 Leans on or covers, and adds the weight of the seat cushion 106 to the luggage, which is not preferable.
[0007]
Therefore, as described above, in the seat 101 according to the technique of the technical document 1 and the technical document 2 as shown in FIG. 8, the space 107 is utilized while the seat cushion 106 is left in an open state, and a long baggage is used. It is not possible to securely hold or store luggage with large dimensions.
The present invention was devised in view of such problems, and it is intended to provide a vehicle seat structure that has a simple structure and can effectively utilize the space under the seat cushion as a space that can accommodate luggage. It is aimed.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
  The vehicle seat structure according to claim 1 according to the present invention is a vehicle seat structure including a storage portion for storing a load at a lower portion of the seat cushion, and is interposed between the seat cushion and a seat frame, A hinge mechanism that rotatably supports the front end of the seat cushion, and the hinge mechanism that is provided in the hinge mechanism and that holds the seat cushion in an open position that causes the seat cushion to be pivoted about the hinge mechanismAnd holding the seat cushion in a normal position where a passenger can sit on the seat cushion.A locking mechanism and a strap provided at the rear end of the seat cushion for releasing the locking mechanism.The locking mechanism is fixed to the seat frame and is pivotally attached to the seat cushion, the fixed cam having the first engagement portion and the second engagement portion, and the first engagement portion or the first engagement portion. A lock member that engages with the two engaging portions; and a wire that connects the lock member and the strap.It is characterized by that.
[0009]
  As a result, the state where the seat cushion is raised to the open position can be held by the lock mechanism, so that the accommodation portion under the seat cushion can be utilized to the maximum to accommodate the luggage. In addition, since the strap member for releasing the seat cushion holding (locking) by the lock mechanism is provided at the rear end of the seat cushion, the operator can cause the seat cushion by one operation of pulling up the strap, While the seat cushion can be quickly and efficiently rotated to the open position, when returning to the normal position of the seat cushion in the open position, the strap is pulled and the normal position is rotated. This requires two operations to prevent the seat cushion from rotating at a stroke, and the operator can surely return the seat cushion to the normal position with a slow motion without being particularly conscious. It becomes possible to.
  Further, the fixed cam engaged with the lock member includes a first engagement portion that holds the seat cushion in a normal position where the occupant can sit on the seat cushion, and the seat cushion is inverted so that the luggage is accommodated in the storage portion. Since the second engaging portion that is held in an open position that can be accommodated is formed, the seat cushion can be prevented from being fixed at a halfway position.
[0010]
  According to a second aspect of the present invention, in the vehicle seat structure according to the first aspect, the lock mechanism includes:The lock member is engaged with the second engagement portion to hold the seat cushion in the open position, and the lock member is engaged with the first engagement portion to cause the seat cushion to move to the normal position. Hold in positionIt is characterized by that.
[0011]
Accordingly, the fixed cam to which the lock member is engaged has a first engagement portion that holds the seat cushion in a normal position where the occupant can sit on the seat cushion, and the seat cushion is inverted and the luggage storage portion Since the second engaging portion that is held in the open position that can be accommodated in the seat is formed, the seat cushion can be prevented from being fixed at a halfway position.
[0012]
According to a third aspect of the present invention, in the configuration of the second aspect, the vehicle seat structure includes an inner lid member that is interposed between the seat cushion and the housing portion and opens and closes the housing portion. It is characterized by.
Thereby, when the seat cushion is located at the open position, the article can be held on the upper surface of the inner lid member. For this reason, it is possible to store the luggage in the storage unit with good space efficiency.
[0013]
According to a fourth aspect of the present invention, there is provided the vehicle seat structure according to the third aspect, wherein the seat hook member provided on the rear surface of the rear end side of the seat cushion and the inner lid member are provided on the inner lid member. And an inner lid strap member for locking the inner lid member to the seat hook member of the seat cushion held in the open position.
[0014]
As a result, when a large load that protrudes from the housing portion is housed in the housing portion and it is difficult to close the inner lid member, the inner lid strap member is locked to the seat hook member and the inner lid member is opened. Can be kept in a state.
According to a fifth aspect of the present invention, in the vehicle seat structure according to the third or fourth aspect, the wall portion of the opening edge of the housing portion is higher than the inner lid member when the housing portion is closed. It is characterized by being formed.
[0015]
As a result, it is possible to prevent the load placed on the inner lid from jumping out of the storage portion, and to securely hold and store the load in the storage portion.
The vehicle seat structure according to claim 6 is characterized in that, in the configuration according to claim 5, a plurality of net hook members capable of locking the net member are provided at the opening edge of the accommodating portion. Yes.
[0016]
Thereby, it becomes possible to reliably fix the luggage accommodated in the accommodating portion by the net member locked to the net hook member.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, a vehicle seat structure according to an embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. 1 to 7. FIG. 1 is a schematic perspective view showing the overall configuration, and FIG. 2 is a schematic side view thereof. FIG. 3 is a side view schematically showing the locking mechanism, FIG. 3 is a side view schematically showing the seat cushion in the open position, and FIG. 4 is a schematic front sectional view thereof. FIG. 5 is a view showing a cross section taken along the line XX in FIG. 2, and FIG. 5 is a side view schematically showing the locking mechanism, showing a case where the seat cushion is in an intermediate position between the open position and the normal position. FIGS. 6 and 6 are schematic side views showing the locking mechanism, showing the case where the seat cushion is in the normal position, and FIGS. 7A, 7B, and 7C are utilized. It is a side view which shows an example typically.
[0018]
As shown in FIG. 1, the seat 1 includes a backrest (seat back) 11, a seating surface (seat cushion) 12, a seat bottom 13, and a storage portion 50 formed in the seat bottom 13 and under the seat cushion 12. And an inner lid (inner lid member) 19 that can be opened and closed by partitioning the accommodating portion 50 in the vertical direction. The seat cushion 12 is rotatably supported by a hinge mechanism (not shown in FIG. 1) interposed between the front end of the seat cushion 12 and a seat frame 13 b that forms part of the seat bottom 13. When the seat cushion 12 is pulled upward and forward by the strap 39 provided at the rear end of the seat, the seat cushion 12 jumps up in the direction indicated by arrow A in the figure, and the accommodating portion 50 formed in the seat bottom 13 below the seat cushion 12. Can be accessed. In addition, the lower storage portion 51, which is a luggage storage space formed below the inner lid 19 in the storage portion 50, can accommodate small articles that are relatively small loads. A large-sized luggage or the like can be placed on the upper surface of the inner lid 19 in the upper accommodating part 52 that is a luggage accommodating space in the accommodating part 50 formed above.
[0019]
Next, each element which comprises the above-mentioned sheet | seat 1 is demonstrated in detail. In the following, the position of the seat cushion 12 that is flipped up until it is almost inverted in the direction of arrow A in FIG. 2 is referred to as an “open position”, while in FIG. The position of the seat cushion 12 in a state where an occupant can be seated is referred to as a “normal position”.
[0020]
As shown in FIGS. 2 and 3, the seat cushion 12 is held (locked) by the lock mechanism 30 in the open position or the normal position. This locking mechanism 30 is provided in the hinge mechanism 4 interposed between the vicinity of the front end of the seat cushion 12 and the seat frame 13b forming a part of the seat bottom 13, and as shown in FIG. , A lock plate (lock member) 37, a lock release plate (lock release member) 36, a wire 33, and a strap (lock release strap) 39 shown in FIG.
[0021]
The fixed cam 31 is a cam plate provided on the seat bottom 13 and is fixed to the seat bottom 13 without being affected by the movement and position of the seat cushion 12. When the seat cushion 12 is in the normal position, the fixed cam 31 includes a first engagement portion 31a that engages with a lock claw 37c (described later) of the lock plate 37, and a case in which the seat cushion 12 is in the open position. The second engagement portion 31c with which the lock claw 37c is engaged and the sliding side 31b with which the lock claw 37c slides while the seat cushion 12 is moved from the normal position to the open position (or from the open position to the normal position). Is formed.
[0022]
One end of the lock plate 37 is pivotally attached to the seat cushion 12 with the rotation shaft 37a as a rotation center, and the first engagement portion 31a and the second engagement portion 31a of the fixed cam 31 are provided near the other end of the lock plate 37. A locking claw 37c that engages with the engaging portion 31c is formed to protrude toward the fixed cam 31. The lock plate 37 is urged toward the fixed cam 31 by a spring 38, and a protrusion 37 b is formed on the upper surface of the lock plate 37. This is in contact with a notch 36b (described later).
[0023]
One end of the unlocking member 36 is pivotally attached to the seat cushion 12 with the rotation shaft 36a as the center of rotation, and a terminal portion 33b of the wire 33 is rotatably attached to the vicinity of the other end of the unlocking member 36. ing. Further, in the vicinity of the center of the unlocking member 36, a notch 36b, which is a hole with which the protrusion 37b of the lock plate 37 contacts, is formed.
[0024]
As shown in FIG. 2, one end 33 a of the wire 33 is connected to a lock release strap 39 provided so as to protrude from the inside of the seat cushion 12 toward the upper surface of the rear end of the seat cushion 12. 33b is connected to the unlocking member 36 as shown in FIG. Further, the wire 33 is covered with a wire cover 34, and wire support members 33 c and 33 d are disposed at both ends of the wire cover 34, so that the wire 33 is fixed in the seat cushion 12.
[0025]
That is, as shown by the arrow B in FIG. 2, when the unlocking strap 39 is pulled up by the operator, the wire 33 is pulled up and connected to the terminal portion 33b of the wire 33 as shown by the arrow C in FIG. The unlocking member 36 rotates in the direction indicated by the arrow D, and the protrusion 37b of the lock plate 37 that contacts the notch 36b of the unlocking member 36 is displaced in the arrow E direction. As a result, the lock claw 37c of the lock plate 37 is pulled out from the second engagement portion 31c of the fixed plate 32, and the position holding (locking) of the seat cushion 12 by the lock mechanism 30 is released. It is possible to rotate in the direction indicated by F.
[0026]
As shown in FIG. 2, the seat bottom 13 holds the seat back 11 and the seat cushion 12 and is fixed to the vehicle floor 2 by the brackets 15 and 16 via the slide rail 14. It can slide back and forth. Further, as shown in FIG. 4, the seat bottom 13 is provided with a storage portion 50 for storing luggage, and an inner lid 19 provided in parallel to the vehicle floor 2 is provided in the storage portion 50. The housing part 50 is divided up and down. Further, a lower accommodating portion 51 is formed below the inner lid 19 in the accommodating portion 50 partitioned by the inner lid 19, while an upper accommodating portion 52 is formed above the inner lid 19. In this manner, the position of the inner lid 19 that partitions (closes) the housing portion 50 and covers the opening of the lower housing portion 51 (see the solid line in FIG. 2) is hereinafter referred to as a “closed position”. On the other hand, the position of the inner lid 19 that is open without covering the opening of the lower accommodating portion 51 is referred to as an “open position”.
[0027]
Further, as shown in FIG. 4, a peripheral wall (wall portion) 13 a is formed so as to surround an opening in the accommodating portion 50 (opening on the upper edge of the lower accommodating portion 51) closed by the inner lid 19. The opening edge of the peripheral wall 13a is formed to be higher than the inner lid 19 in the closed position. A space surrounded by the peripheral wall 13 a of the seat bottom 13 and the inner lid 19 is the upper accommodating portion 52. By forming the upper accommodating portion 52 in this way, even if a small baggage (for example, a ballpoint pen) is placed on the inner lid 19 of the upper accommodating portion 52 and the vehicle is driven, the peripheral wall 13a remains in the inner lid. Since it is formed higher than 19, it is possible to prevent the luggage from jumping out from the upper accommodating portion 52. When the seat cushion 12 is set to the open position, the space in the upper accommodating portion 52 can be set as a free space, and a large luggage can be accommodated.
[0028]
In addition, since the seat cushion 12 at the normal position is accommodated in the upper accommodating portion 52 of the accommodating portion 50, the luggage is accommodated in the accommodating portion 50 when the seat cushion 12 is in the seating position. Only the lower accommodating part 51 can be made.
Moreover, the net hook 21 is provided in four places as shown in FIG. 1 in the lower accommodating part 51 edge of the seat bottom 13, and the accommodating part 50 is shown in (A) and (B) of FIG. A net (net member) 61 that covers and fixes the luggage 71 and 72 accommodated therein can be locked to the seat bottom 13.
[0029]
Incidentally, as shown in FIG. 2, the inner lid 19 is fixed to the seat bottom 13 so as to be rotatable about the inner lid front end rotation shaft 19b provided at the front end of the inner lid 19, and further, An intermediate lid intermediate rotating shaft 19c is provided in the middle of 19 so that the intermediate lid 19 can be bent in the direction of arrow H in FIG. Further, an inner lid strap (inner lid strap member) 19a is provided in the vicinity of the tip of the inner lid 19, and is locked to a seat hook (seat hook member) 20 provided on the back surface of the seat cushion 12 in the open position. It can be done. As a result, the inner lid 19 can be opened and fixed, and the above-described lower accommodating portion 51 and upper accommodating portion 52 can be communicated to secure a space for accommodating a long luggage or a large-sized luggage. It has become.
[0030]
Further, the inner lid 19 can be pulled out from the seat bottom 13 and removed. As a result, even when the inner lid strap 19a is locked to the seat hook 20 as described above and the lower accommodating portion 51 and the upper accommodating portion 52 are communicated with each other, there is still insufficient space for accommodating the luggage. In addition, a wider accommodation space can be secured (see FIG. 7A).
[0031]
Further, an inner lid claw 19d is provided in the vicinity of the tip of the rear surface of the inner lid 19, and when the inner lid 19 is in the closed position (see reference numeral 19 indicated by a chain line in FIG. 2), Even when the inner lid claw 19d is engaged with the inner edge of the accommodating portion 51 and the vehicle vibrates, the inner lid 19 can be reliably placed in the closed position.
[0032]
When the inner lid 19 is in the closed position, as shown in FIG. 7B, the accessory 73 is accommodated in the lower accommodating portion 51, and the luggage 72 is stored in the upper accommodating portion 52 on the inner lid 19. Can be accommodated. In other words, since the weight of the load 72 is supported by the inner lid 19, it is possible to avoid a situation in which the small items 73 in the lower accommodating portion 51 formed below the inner lid 19 are crushed by the weight of the load 72. It has become.
[0033]
When the seat cushion 12 is in the open position and the inner lid 19 is in the closed position, as shown in FIG. 7C, the seat hook 20 can hook and hold the shopping bag 74. Is possible. In other words, the seat hook 20 is also used to lock the inner lid strap 19 of the inner lid 19 when the inner lid 19 is held in the open position, but further holds a luggage such as a shopping bag. It can be used as a luggage hook.
[0034]
Since the vehicle seat structure as one embodiment of the present invention is configured as described above, the following operations and effects can be obtained.
First, when putting a load into the storage portion 50 provided inside the seat bottom 13 under the seat cushion 12 (or taking out the load stored in the storage portion 50), the operator is shown by a chain line in FIG. From the rear end of the seat cushion 12 at the normal position indicated by, the unlocking strap 39 indicated by a chain line is pulled up in the direction of arrow G in the figure. At this time, as shown in FIG. 6, in the lock mechanism 30, the wire 33 is pulled in the arrow C direction, and the lock release member 36 connected to the wire terminal end 33b rotates in the arrow D direction. Since the notch 36 b of the unlocking member 36 also rotates in the direction of arrow D, the protruding portion 37 b that is in contact with the notch 36 b has a spring force of the spring 38 around the rotation shaft 37 a of the lock plate 37. Against this, the lock plate 37 is rotated in the direction of arrow E, and the lock claw 37 c is detached from the first engagement portion 31 a of the fixed cam 31. Thereby, the lock of the seat cushion 12 by the lock mechanism 30 is released.
[0035]
Then, when the operator continues to raise the lock release strap 39 and raises the seat cushion 12, as shown in FIG. 5, the lock claw 37 c of the lock plate 37 of the lock mechanism 30 is connected to the sliding side 31 c of the fixed cam 31. Slides smoothly while abutting. For this reason, it does not hinder the lifting operation of the seat cushion 12 by the operator.
[0036]
Further, when the operator further raises the unlocking strap 39, the lock claw 37c engages with the second engagement portion 31c of the fixed cam 31 and the lock plate 37 and the fixed cam 31 are engaged as shown in FIG. The seat cushion 12 is locked in the open position by the locking mechanism 30.
As described above, when the seat cushion 12 in the normal position is set to the open position, the direction in which the unlocking strap 39 is pulled (in the direction of arrow G in FIG. 2) and the direction in which the seat cushion 12 is caused (in the direction of arrow G in FIG. Since the direction of the arrow A is the same, the operator can cause the seat cushion 12 by one operation of pulling the lock release strap 39, and can quickly and efficiently rotate the seat cushion 12 to the open position. .
[0037]
On the other hand, when the lock mechanism 30 is unlocked and the seat cushion 12 in the open position is rotated in the direction indicated by the arrow F in FIG. 2 to return to the normal position, the direction in which the seat cushion 12 is rotated ( The unlocking strap 39 is pulled in a direction opposite to the direction of arrow F (in the direction of arrow B). Therefore, the operator needs two operations of pulling the unlocking strap 39 and rotating the seat cushion 12 to the normal position. As a result, the seat cushion 12 can be prevented from rotating in the direction of the arrow F all at once, so that the operator can surely return the seat cushion 12 to the normal position by a slow operation without being particularly conscious. It becomes possible to do.
[0038]
Further, as described above with reference to FIG. 3 and the like, the locking cam 31 of the lock mechanism 30 includes the lock claw 37c of the lock plate 37 at two locations of the first engagement portion 31a and the second engagement portion 31b. The seat cushion 12 has a “normal position” where the occupant can sit on the seat cushion 12 and an “open position” where the seat 50 can be accessed. It is comprised so that it may be hold | maintained only in either position. Therefore, it is possible to avoid a situation in which an occupant is seated on the seat cushion 12 fixed at an intermediate position between the normal position and the open position. That is, if the seat cushion 12 can be held (locked) at a position slightly lifted from the open position toward the open position (half-open position), the occupant is in a normal position when the seat cushion 12 is seated. It is difficult to determine whether or not the vehicle is in the normal position, and the user may be seated on the seat cushion 12 in the half-open position. However, according to the seat structure in the present embodiment, when the seat cushion 12 is in the open position, the seat cushion 12 is inverted, so that the passenger cannot immediately sit on the seat cushion 12 in the open position. When the seat cushion 12 is in the open position, the occupant who is about to sit can be prompted to rotate the seat cushion 12 to the normal position.
[0039]
In the state where the seat cushion 12 is held in the open position, as shown in FIG. 2, if the inner lid strap 19 a of the inner lid 19 is locked to the seat hook 20 protruding from the back surface of the seat cushion 12. Since a large space can be ensured by communicating the lower accommodating portion 51 and the upper accommodating portion 52 in the accommodating portion 50, even if the outer dimension is large, it is reliably accommodated and held in the accommodating portion 50. I can do it.
[0040]
Further, when a particularly large load is to be accommodated in the accommodating portion 50, as shown in FIG. 7A, the inner lid 19 is removed from the seat bottom 13 to maximize the space of the accommodating portion 50. Can do. Further, at this time, if the baggage 71 is covered with the net 61 and the end of the net 61 is engaged with the net hook 21 shown in FIG.
[0041]
Further, when a small baggage is housed in the housing part 50 instead of the large baggage as described above, it is formed below the inner lid 19 that partitions the housing part 50 vertically as shown in FIG. 7B. A small luggage 73 can be accommodated in the lower accommodating portion 51, and after the accommodation, if the inner lid 19 is in the closed position, an additional luggage 72 can be accommodated in the upper accommodating portion 52 on the upper surface of the inner lid 19. It becomes. Further, similarly to the above, if the luggage 71 is covered with the net 61 and the end of the net 61 is locked to the net hook 21, it is possible to prevent the luggage 71 from rattling.
[0042]
The inner lid 19 can be opened and closed only about half of the inner lid 19 by the middle lid intermediate rotating shaft 19c. For this reason, when a small package that can be taken out without opening the entire inner lid 19 is taken in and out of the lower accommodating portion 51, as shown by an arrow H in FIG. Since only a part of the inner lid 19 needs to be opened and closed, it is possible to efficiently put in and out the luggage with respect to the lower accommodating portion 51 with a quick operation.
[0043]
In addition, when the luggage to be accommodated in the accommodating portion 50 is in the form of a bag (for example, a shopping bag at a convenience store), as shown in FIG. Since the handle of the shopping bag 74 can be hooked and accommodated on the hook 20, it can be held easily and securely.
The present invention is not limited to the above-described embodiments, and various modifications can be made without departing from the spirit of the present invention.
[0044]
For example, in the present embodiment, the case where the lock mechanism is operated by the wire has been shown, but the operation by the strap may be transmitted to the lock mechanism by a gear or other link mechanism.
[0045]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the vehicle seat structure of the present invention, the space under the seat cushion can be effectively utilized with a simple structure.
That is, since the seat cushion is raised by the lock mechanism and can be held in the open position, it is possible to accommodate the luggage by making the best use of the accommodating portion under the seat cushion. In addition, since the strap member for releasing the seat cushion holding (locking) by the lock mechanism is provided at the rear end of the seat cushion, the operator can cause the seat cushion by one operation of pulling up the strap, While the seat cushion can be quickly and efficiently rotated to the open position, when returning to the normal position of the seat cushion in the open position, the strap is pulled and the normal position is rotated. This requires two operations to prevent the seat cushion from rotating at a stroke, and the operator can surely return the seat cushion to the normal position with a slow motion without being particularly conscious. (Claim 1).
[0046]
  In addition, the fixed cam engaged with the lock member includes a first engagement portion that holds the seat cushion in a normal position where the occupant can sit on the seat cushion, and the seat cushion is inverted so that the luggage is accommodated in the storage portion. Since the second engaging portion that is the open position that is the accommodating position is formed, it is possible to avoid the seat cushion being fixed at a halfway position. In other words, since the seat cushion is inverted in the open position, the passenger can immediately recognize that the seat cushion cannot be seated on the seat cushion, so if the seat cushion is in the open position, On the other hand, an operation for rotating the seat cushion to the normal position can be urged.1 and2).
[0047]
Further, when the seat cushion is positioned at the open position, the article can be held on the upper surface of the inner lid member. For this reason, it becomes possible to accommodate a luggage | load in a storage part with favorable space efficiency (Claim 3).
Even when it is difficult to close the inner lid member by storing a large load that protrudes from the accommodating portion and closing the inner lid member, the inner lid strap member is locked to the seat hook member and the inner lid member is opened. The convenience at the time of accommodation of luggage is improved (claim 4).
[0048]
Further, it is possible to prevent the load placed on the inner lid from jumping out of the storage portion, and to securely hold and store the load in the storage portion.
Further, it is possible to securely fix the luggage accommodated in the accommodating portion by the net member locked to the net hook member.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic perspective view showing an overall configuration of a vehicle seat structure according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a schematic side view of a vehicle seat structure according to an embodiment of the present invention, showing a case where a seat cushion is in an open position.
FIG. 3 is a side view schematically showing a lock mechanism of a vehicle seat structure according to an embodiment of the present invention, and showing a case where a seat cushion is in an open position.
4 is a schematic front cross-sectional view of a vehicle seat structure according to an embodiment of the present invention, showing a cross-section taken along line XX in FIG. 2;
FIG. 5 is a side view schematically showing a lock mechanism of a vehicle seat structure according to an embodiment of the present invention, and showing a case where a seat cushion is in an intermediate position between an open position and a normal position.
FIG. 6 is a schematic side view showing a vehicle seat structure locking mechanism according to an embodiment of the present invention, and shows a case where a seat cushion is in a normal position.
FIGS. 7A and 7B are schematic side views showing a vehicle seat structure according to an embodiment of the present invention, and FIGS.
FIG. 8 is a schematic perspective view showing a conventional sheet.
[Explanation of symbols]
1 sheet (sheet structure)
4 Hinge mechanism
12 Seat cushion
13 Seat bottom
13b Seat frame
19 Inner lid (Inner lid member)
19a Inner lid strap
30 Locking mechanism
31 Fixed cam
31a 1st engaging part
31b 2nd engaging part
37 Locking member
39 Unlocking strap (strap)
50 containment
51 Upper housing part (housing part)
52 Lower housing part (housing part)

Claims

A vehicle seat structure provided with a storage portion for storing luggage under the seat cushion,
A hinge mechanism interposed between the seat cushion and the seat frame and rotatably supporting the front end of the seat cushion;
The seat cushion is provided at the hinge mechanism, and is held at a normal position where the occupant can sit on the seat cushion while holding the seat cushion at an open position where the seat cushion is raised with the hinge mechanism as a rotation center. A locking mechanism for holding
Provided at the rear end of the seat cushion, it has a strap to release the lock mechanism,
The locking mechanism is
A fixed cam fixed to the seat frame and having a first engagement portion and a second engagement portion;
A lock member pivotally attached to the seat cushion and engaged with the first engagement portion or the second engagement portion;
A vehicle seat structure comprising a wire connecting the lock member and the strap .

The locking mechanism is
The lock member is engaged with the second engagement portion to hold the seat cushion in the open position,
The vehicle seat structure according to claim 1 , wherein the seat cushion is held in the normal position by the lock member engaging with the first engagement portion .

The vehicle seat structure according to claim 2, further comprising an inner lid member that is interposed between the seat cushion and the housing portion and opens and closes the housing portion.

A seat hook member provided on the rear end side rear surface of the seat cushion;
An inner lid strap member provided on the inner lid member, used for opening and closing the inner lid member, and engaging the inner lid member with the seat hook member of the seat cushion held in an open position; ,
The vehicle seat structure according to claim 3.

The vehicle seat structure according to claim 3 or 4, wherein a wall portion of an opening edge of the housing portion is formed to be higher than the inner lid member when the housing portion is closed.

The vehicle seat structure according to claim 5, wherein a plurality of net hook members capable of locking the net member are provided at an opening edge of the housing portion.