JP4069023B2 - ウォームホイールの加工方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動機の動力を減速機構を介して出力軸に作用させるウォームホイールの加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電動機の動力を減速機構(倍力装置)を介して出力軸に作用させる電動トルク付与装置として、たとえば運転者によるハンドル操作をアシストする電動パワーステアリング装置がある。図9(a)に示すように、このような電動パワーステアリング装置100は、ハンドル101からの運転者の手動による操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ102と、運転者の操舵を補助するモータ103と、このモータ103の回転トルクを増加(倍力)させる減速機構104と、車速を検知する車速センサ105と、モータ103の駆動を制御する制御装置106と、ハンドル101からの操舵トルクをタイヤ107の揺動に変換するために軸方向への推力に変換するラック・ピニオン機構108とで主に構成されている。
【0003】
そして、この電動パワーステアリング装置100では、運転者が操作したときの操舵トルクを操舵トルクセンサ102で検出し、この検出した信号を基本に、他の信号、たとえば車速センサ105からの信号を参照することで制御装置106がモータ103の駆動を制御している。このとき、モータ103から発生するトルクは、減速機構104により倍力されてラック・ピニオン機構108のピニオン軸に作用するため、運転者の操舵にかかる負担が軽減される。具体的には、たとえば操舵トルクをTH、アシスト量AHの係数を一定のkAとすると、AH=kA×THとなるから、負荷であるピニオントルクをTPとすると、
TP = TH+AH
TP = TH+kA×TH
TH = TP/(1+kA)
となる。そのため、操舵トルクTHは、ピニオントルクTPの1/(1+kA)倍(kA>0又はkA=0)となって軽減される。
【0004】
そして、このようなモータ103からのトルクを倍力させる減速機構104としては、図9(b)に示すように、モータ103の先端に同軸に設けられるウォーム115と、このウォーム115の軸に直交する軸回りに回転する樹脂製のウォームホイール122とが噛み合うことでトルクを伝達させる構造が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−264827号公報(段落番号〔0022〕、図2)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の減速機構104では、ウォーム115およびウォームホイール122の耐久性や操舵フィーリングの更なる向上を図るために、ウォーム115とウォームホイール122との噛み合いの改善が望まれていた。従来においては、図10,図11に示すような1条の歯具(ホブ)200,300でウォームホイール122(図10,図11では不図示)を形成していた。図10(a)(b)に示したホブ200は、ホブ径(歯先円直径)が25.2mmのもので、歯部201の歯すじ方向の山部202と谷部203との角度差α1が約5度に設定されており、また、図11に示したホブ300は、ホブ径が50mmのもので、歯部301の歯すじ方向の山部302と谷部303との角度差α2が約1度に設定されていた。ホブ300は、ホブ200に比べてホブ径が大きくなっており、同じ回転速度でホブ300とホブ200とを回転させた場合に、ホブ300の歯部301の回転速度は、ホブ200の歯部201の回転速度よりも速くすることができる。このことから、ウォームホイール122の加工には、加工効率の良いホブ300が主として用いられていた。
【0007】
一方、ウォーム115は、歯部の歯すじ方向の山部と谷部との角度差が、約11度に設定されており、前記ホブ200,300のいずれの角度差α1,α2と比べても隔たりがあった。
このようなホブ200,300で形成されたウォームホイール122では、図12,図13に示すように、ウォーム115との歯当たりH1,H2(図中斜線で表示、ウォームホイール122は不図示)がそれぞれ出口側に偏るため、更なる耐久性の向上および操舵フィーリングの向上のためにはこの歯当たりH1,H2の中心をウォーム115の中心位置(中心を通る法線O1)に近づけることが望まれていた。
【0008】
そこで、本発明の課題は、減速機構におけるウォームおよびウォームホイールの耐久性および電動パワーステアリング装置として用いられたときの操舵フィーリングの更なる向上に寄与するウォームホイールの加工方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決した本発明のうちの請求項1に記載の発明は、1条のウォームとウォームホイールとからなる減速機構を介して、出力軸にトルクを付与する電動機を備えた電動トルク付与装置における前記ウォームホイールを、歯具を用いて加工するウォームホイールの加工方法であって、前記歯具は、複数条からなり、前記ウォームホイールに噛み合う前記ウォームの歯先円直径よりも大きい歯先円直径を備え、かつ、歯部の歯すじ方向の山部と谷部との角度差が前記ウォームの歯部の歯すじ方向の山部と谷部との角度差と同等であることを特徴とする。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、歯具は、複数条からなり、歯先円直径が、ウォームホイールに噛み合うウォームの歯先円直径よりも大きくされ、かつ、歯部の歯すじ方向の山部と谷部との角度差が、ウォームの歯部の歯すじ方向の山部と谷部との角度差と同等とされているので、このような歯具で、ウォームホイールを加工することで、ウォームとウォームホイールとの歯当たりが、偏りのない中心位置に来るようにすることができる。
【0011】
これにより、ウォームとウォームホイールとの歯当たり面積を大きくして接触面圧を下げることができるので、磨耗が抑制されてその耐久性が更に向上するとともに、例えば、電動パワーステアリング装置の電動トルク付与装置として用いられたときの、ハンドルの切り返し時におけるガタや打音等を抑制する他、噛み合いが良好になるので操舵フィーリングを更に向上させることができる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のウォームホイールの加工方法において、前記歯具は、条数が多くなるにしたがって、条数が少ない歯具の歯先円直径よりも歯先円直径が大きく設定されることを特徴とする。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、歯具は、条数が多くなるにしたがって、条数が少ない歯具の歯先円直径よりも歯先円直径が大きく設定されるので、このような歯具で、ウォームホイールを加工することで、ウォームとウォームホイールとの歯当たりが、偏りのない中心位置に来るようにすることができる。
【0014】
これにより、ウォームとウォームホイールとの歯当たり面積を大きくして接触面圧を下げることができるので、磨耗が抑制されてその耐久性が更に向上するとともに、例えば、電動パワーステアリング装置の電動トルク付与装置として用いられたときの、ハンドルの切り返し時におけるガタや打音等を抑制する他、噛み合いが良好になるので操舵フィーリングを更に向上させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る電動トルク付与装置の詳細について説明する。なお、説明において、同一の要素には同一の符号を用い、重複する説明は省略する。また、本実施形態では、電動トルク付与装置を電動パワーステアリング装置として説明する。
(第1の実施の形態)
参照する図面において、図1は第1の実施の形態に係る電動トルク付与装置としての電動パワーステアリング装置の操舵機構を示す断面図、図2(a)は、図1の減速機構を構成するウォームとウォームホイールとの噛み合い状態を示す正面図、図2(b)は、図2(a)のウォームの側端面図、図2(c)は、図2(a)のウォームホイールの歯部の一部を示す模式平面図である。また、図3(a)は、歯具の加工状態を示す正面図、図3(b)は、歯具の側端面図である。
【0016】
図1に示すように、電動パワーステアリング装置(電動トルク付与装置)Mの操舵機構1は、ケース2と、操舵軸3と、減速機構4と、この減速機構4を介して操舵軸3にトルクを付与するモータ(電動機)5とを備えている。ケース2内には、間隔を隔てて四つのベアリング6,7,8,9が設けられ、これらのベアリング6〜9によって操舵軸3が回転自在に支持されている。
また、図示しないハンドル側にある二つのベアリング6,7の間には、前記ハンドルからの操舵トルクを検出するトルクセンサ10が設けられている。
【0017】
減速機構4は、モータ5からの動力を倍力させて操舵軸3に伝達させるべくこれらの間に配設されており、主に金属製の1条のウォーム41と、焼き付きにくく耐磨耗性に優れた樹脂製のウォームホイール42とで構成されている。
ウォーム41は、ウォームホイール42の回転軸と略直交する軸回りに回転するギヤであり、モータ5の回転軸に相対回転不能な状態で取り付けられている。そして、このウォーム41の外周面には、ウォームホイール42と噛み合う1条の歯部41a(図2(a)(b)参照)が形成されている。また、ウォームホイール42は、前記のように、操舵軸3に相対回転不能な状態で取り付けられ、その外周面にウォーム41と噛み合う複数の歯部42a(図2(a)(b)参照)が形成されている。
【0018】
図2(a)(b)に示すように、ウォーム41は、歯先円直径d1が17mmに形成されているとともに、歯部41aの歯すじ方向の山部41bと谷部41cとの角度差α3が、約11度に設定されているものを用いている。また、このウォーム41に噛み合うウォームホイール42は、ピッチ円直径が約100mmに形成されているとともに、図2(c)に示すように、歯部42aの歯すじ方向の山部42bと谷部42cとの角度差α4が、約11度に設定されているものを用いている。すなわち、ウォーム41とウォームホイール42とは、前記角度差α3と角度差α4とが略同一とされたものを用いている。
なお、ウォーム41は、歯先の形状が略円弧状に形成されており、また、ウォームホイール42は、歯底の形状が略円弧状に形成されている。
【0019】
このようなウォームホイール42の歯部42aの歯すじ方向の山部42bと谷部42cとの角度差α4を、ウォーム41の歯部41aの歯すじ方向の山部41bと谷部41cとの角度差α3と略同一とすることで、ウォーム41とウォームホイール42との歯当たりが、偏りのない中心位置に来るようにすることができる。
【0020】
このウォームホイール42は、図3(a)(b)に示すような歯具(ホブ)11によって研削加工される。具体的に、このホブ11は、1条の歯部11aを有しており、歯先円直径d2が、17mmに形成されているとともに、歯部11aの歯すじ方向の山部11bと谷部11cとの角度差α5が、約11度に設定されている。
すなわち、ホブ11は、ウォームホイール42に噛み合うウォーム41(図2(a)参照)と同じ歯先円直径d2(d1)を備えているとともに、歯部11aの歯すじ方向の山部11bと谷部11cとの角度差α5が、前記ウォーム41の歯すじ方向の山部41bと谷部41cとの角度差α3と略同一の11度に設定されている。したがって、ホブ11は、ウォーム41と略同形状のものとなり、ウォームホイール42は、実際に噛み合わされるウォーム41と略同形状とされたホブ11で加工されることとなる。
【0021】
これにより、このようなホブ11で加工されたウォームホイール42を前記減速機構4に用いることにより、ウォーム41とウォームホイール42との歯当たりが、偏りのない中心位置に来るようにすることができ、また、ウォーム41とウォームホイール42との歯当たり面積を大きくすることができる。
このように、ウォーム41とウォームホイール42との歯当たり面積が大きくなると、ウォーム41とウォームホイール42との接触面圧を下げることができるようになるので、磨耗が抑制されてその耐久性が更に向上するとともに、ハンドルの切り返し時におけるガタや打音等を抑制する他、噛み合いが良好になるという利点が得られる。したがって、操舵フィーリングを更に向上させることができるようになる。
なお、ウォーム41の歯部41aによって、樹脂製のウォームホイール42の歯部42aを弾性変形させることができるので、両者の歯部41a,42aの歯当たりをより向上させることができ、その耐久性が更に向上することとなる。
【0022】
(第2の実施の形態)
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る電動トルク付与装置に用いられるウォームホイールを加工するためのホブを示した図であり、(a)は、正面図、(b)は、側端面図である。参照する図面において、本実施の形態では、ウォームホイール42(図2(a)参照)を加工するために3条のホブ20を用いている点が前記第1の実施の形態と異なる。
【0023】
図4(a)(b)に示すように、ホブ20は、3条の歯部21aを有しており、歯先円直径d3が、25.2mmに形成されているとともに、歯部21aの歯すじ方向の山部21bと谷部21cとの角度差α6が、約11度に設定されている。
すなわち、ホブ20は、歯部21aの歯すじ方向の山部21bと谷部21cとの角度差α6が、図2(a)に示したウォームホイール42に噛み合うウォーム41の歯部41aの歯すじ方向の山部41bと谷部41cとの角度差α3と略同一の11度に設定されている。したがって、ウォームホイール42は、実際に噛み合わされるウォーム41と略同角度差α6(α3)とされた歯部21aを有するホブ20で加工されることとなる。
【0024】
これにより、このようなホブ20で加工されたウォームホイール42を前記減速機構に用いることにより、ウォーム41とウォームホイール42との歯当たりが、偏りのない中心位置に来るようにすることができる。
【0025】
図5は、このようなホブ20で加工されたウォームホイール42とウォーム41との歯当たりの状態を説明するための図であり、歯当たりH3(図中斜線で表した領域)がウォーム41の中心位置を通る法線O1の両側に広がった状態となっている。
【0026】
したがって、ウォーム41とウォームホイール42との歯当たり面積を大きくすることができる。このように、ウォーム41とウォームホイール42との歯当たり面積が大きくなると、ウォーム41とウォームホイール42との接触面圧を下げることができるようになるので、磨耗が抑制されてその耐久性が更に向上するとともに、ハンドルの切り返し時におけるガタや打音等を抑制する他、噛み合いが良好になるという利点が得られる。したがって、操舵フィーリングを更に向上させることができるようになる。
【0027】
このように、3条のホブ20を用いたときでも、前記第1の実施の形態のところで説明した1条のホブ11を用いたときのような効果が得られることとなるが、これらはいずれも角度差が、実際に噛み合わされるウォーム41の角度差α3と略同角度差α6(α5)とされている点が共通したものとなっている。そこで、ウォーム41と異なる角度差を有するホブを用いた場合の例を図6のグラフを用いて説明する。
図6は、ホブの歯先円直径(ホブ径)と角度差との関係を表したグラフである。同図において、ホブ径と角度差との関係は、条数(1条〜3条)により図に示した曲線L1,L2,L3で表されるようになり、前記ウォーム41の角度差α3(約11度)に対応するホブ径は、条数(1条〜3条)により異なることが分かる。例えば、1条のホブ(曲線L1)では、図中符号Aを付して示したように、ホブ径が、17mm前後となる(前記第1の実施の形態で説明したホブ11に相当)。また、2条のホブ(曲線L2)では、図中符号Bを付して示したように、ホブ径が、22mm前後となる。さらに、3条のホブ(曲線L3)では、図中符号Cを付して示したように、ホブ径が、25mm前後となる。これは、本実施の形態で説明したホブ20に相当する。
これらは、いずれも、ウォーム41の角度差α3(約11度)に対応するホブ径となっているので、ウォーム41とウォームホイール42との歯当たりが、偏りのない中心位置に来るようになる。
【0028】
そこで、このようにウォーム41とウォームホイール42との歯当たりが、偏りのない中心位置に来るようになるホブ径の許容範囲について調べるために、条数ごとにホブ径の異なるホブを作成して試験を行った。
その結果、ホブの角度差は、約8度以上とされているものでウォームホイール42を加工すれば、ウォーム41とウォームホイール42との歯当たりが、ほぼ偏りのない中心位置に来るようになることが分かった。これにより、角度差の許容範囲は、約8.5度〜約11.5度(約3度以内)とされることが好ましいと言える。次に、この結果をもたらすこととなった一つの例として、ホブ径が25mmとされた2条のホブについて説明する。
【0029】
図7は、ホブ径が25mmとされた2条のホブを示したものであり、(a)は、正面図、(b)は、側端面図である。また、図8は、このようなホブで加工されたウォームホイール42を用いたときの、ウォーム41との歯当たりの状態を説明するための図である。
図7(a)(b)において、ホブ30は、2条の歯部31aを有しており、歯先円直径d5が、25mmに形成されているとともに、歯部31aの歯すじ方向の山部31bと谷部31cとの角度差α7が、約8.5度に設定されている(図6中符号Dを付して示した位置)。
【0030】
このようなホブ30で加工されたウォームホイール42を用いたときのウォーム41との歯当たりの状態は、図8に示す通りであり、歯当たりH4(図中斜線で表した領域)がウォーム41の中心位置を通る法線O1の両側に広がった状態となる。
したがって、このものも、ウォーム41とウォームホイール42との接触面圧を下げることができるようになり、磨耗が抑制されてその耐久性が向上されるようになり、噛み合いが良好になるという利点が得られる。これにより、操舵フィーリングを向上させることができるようになる。
【0031】
なお、この他のホブとしては、角度差が前記約8.5度〜約11.5度の範囲内に形成されているものであれば、前記と同様の作用効果を得ることが可能である。すなわち、図6を再び参照して説明すると、1条のホブであれば、ホブ径が約17mm〜約20mmの範囲とされたものが好ましく、また、2条のホブであれば、ホブ径が約22mm〜約25mmの範囲とされたものが好ましく、また、3条のホブであれば、ホブ径が約25mm〜約29mmの範囲とされたものが好ましい。
すなわち、条数が多くなれば、その分ホブ径を大きくすることが可能であることが分かった。したがって、ホブ径の大きなものを採用して、加工効率を向上させた加工が可能となる。
【0032】
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されず、発明の主旨に応じた適宜の変更実施が可能であることはいうまでもない。例えば、電動トルク付与装置としては、電動パワーステアリング装置1に対して適用されるものに限られず、例えば、車両の後輪操舵角制御装置、いわゆる4WSの電動トルク付与手段として採用することができ、また、操舵機構と車輪を転舵する転舵機構とが機械的に分離されたステア・バイ・ワイヤ式の電動トルク付与装置に採用してもよい。この構造においては、ハンドルに反力を付与する反力モータと操舵軸との間に設けられる減速機構に本発明を適用することができる。
【0033】
【発明の効果】
発明によれば、ウォームホイールの歯部の歯すじ方向の山部と谷部との角度差を、ウォームの歯部の歯すじ方向の山部と谷部との角度差と同等とすることで、ウォームとウォームホイールとの歯当たりを、偏りのない中心位置に来るようにすることができる。
これにより、ウォームとウォームホイールとの歯当たり面積を大きくして接触面圧を下げることができるので、磨耗が抑制されてその耐久性が更に向上するとともに、例えば、電動パワーステアリング装置の電動トルク付与装置として用いられたときの、ハンドルの切り返し時におけるガタや打音等を抑制する他、噛み合いが良好になるので操舵フィーリングを更に向上させることができる。また、高温時におけるウォームやウォームホイールのクリープ変形をも防止することができる。
【0034】
また、歯先円直径が、ウォームホイールに噛み合うウォームと同等とされ、かつ、歯部の歯すじ方向の山部と谷部との角度差が、ウォームの歯部の歯すじ方向の山部と谷部との角度差と同等とされた歯具で、ウォームホイールを加工することで、ウォームとウォームホイールとの歯当たりを、偏りのない中心位置に来るようにすることができる。
これにより、ウォームとウォームホイールとの歯当たり面積を大きくして接触面圧を下げることができるので、磨耗が抑制されてその耐久性が更に向上するとともに、例えば、電動パワーステアリング装置の電動トルク付与装置として用いられたときの、ハンドルの切り返し時におけるガタや打音等を抑制する他、噛み合いが良好になるので操舵フィーリングを更に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電動トルク付与装置としての電動パワーステアリング装置の操舵機構を示す断面図である。
【図2】(a)は、図1の減速機構を構成するウォームとウォームホイールとの噛み合い状態を示す正面図、(b)は、図2(a)のウォームの側端面図、(c)は、図2(a)のウォームホイールの歯部の一部を示す模式平面図である。
【図3】(a)は、歯具の加工状態を示す正面図、(b)は、歯具の側端面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る電動トルク付与装置に用いられるウォームホイールを加工するためのホブを示した図であり、(a)は、正面図、(b)は、側端面図である。
【図5】ウォームホイールとウォームとの歯当たりの状態を説明するための図である。
【図6】ホブの歯先円直径(ホブ径)と角度差との関係を表したグラフである。
【図7】ウォームホイールを加工するためのホブを示した図であり、(a)は、正面図、(b)は側端面図である。
【図8】ウォームホイールとウォームとの歯当たりの状態を説明するための図である。
【図9】従来の電動パワーステアリング装置を示す斜視図(a)と、減速機構の詳細を示す斜視図(b)である。
【図10】従来のウォームホイールを加工するための歯具を示す図であり、(a)は正面図、(b)は、側端面図である。
【図11】従来のウォームホイールを加工するための歯具を示す正面図である。
【図12】従来のウォームホイールとウォームとの歯当たりの状態を説明するための図である。
【図13】従来のウォームホイールとウォームとの歯当たりの状態を説明するための図である。
【符号の説明】
M 電動パワーステアリング装置
3 操舵軸
4 減速機構
5 モータ(電動機)
11 ホブ
11a 歯部
11b 山部
11c 谷部
20 ホブ
21a 歯部
21b 山部
21c 谷部
30 ホブ
31a 歯部
31b 山部
31c 谷部
41 ウォーム
41a 歯部
42b 山部
41c 谷部
42 ウォームホイール
42a 歯部
42b 山部
42c 谷部

Claims (2)

  1. 1条のウォームとウォームホイールとからなる減速機構を介して、出力軸にトルクを付与する電動機を備えた電動トルク付与装置における前記ウォームホイールを、歯具を用いて加工するウォームホイールの加工方法であって、
    前記歯具は、複数条からなり、前記ウォームホイールに噛み合う前記ウォームの歯先円直径よりも大きい歯先円直径を備え、かつ、歯部の歯すじ方向の山部と谷部との角度差が前記ウォームの歯部の歯すじ方向の山部と谷部との角度差と同等であることを特徴とするウォームホイールの加工方法。
  2. 前記歯具は、条数が多くなるにしたがって、条数が少ない歯具の歯先円直径よりも歯先円直径が大きく設定されることを特徴とする請求項1に記載のウォームホイールの加工方法。
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