JP4068278B2 - ビニルアルコール重合体からなる水系分散剤 - Google Patents
ビニルアルコール重合体からなる水系分散剤 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水系分散剤及び分散安定剤として優れる、特に顔料の水系分散剤及び分散安定剤として優れる新規なビニルアルコール系重合体に関する。また、これを用いた水系分散剤及び水系分散安定剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
水系塗料、水系インキなどを調製する際、貯蔵安定性、色別れの防止、塗膜の光沢の向上などのためにはこれらに含まれる顔料の水への分散性と分散安定性を向上させる必要があるが、一般に粒子径が数十nm以上である分散系の場合、比重差による沈殿や浮上が起こる。このため、分散性の良いものほど沈降物が圧密化し、ハードケーキを作る傾向があり、粒子の沈降、浮上を防止して系の均一性を保持出来るように、あるいは沈降物の撹拌等による再均一化が容易に出来るように、分散安定性を向上させるため工業的には種々の手段がとられている。
【0003】
特に、高分子系分散剤の特徴は、立体障害による反発力を持つことであり、そのために少ない添加量で良好な分散性能を示し、特に前記の分散安定性を向上させる働きがある。
【0004】
このため種々の水系分散剤が使用されており、たとえば、特開平5−65307号公報ではアセトアミド基含有ビニルアルコール系重合体、特開平7−53841号公報では水溶性ビニル系重合体−疎水性または親水性重合体−その他の重合体からなるトリブロックポリマー、特開平10−25347号公報ではポリビニルアルコール成分およびフェノキシ成分からなるブロック共重合体などが提案されている。
しかしながら、これらの高分子は分散安定性が十分でない。
【0005】
また、分子内にビニルアルコール単位とポリアルキレンオキシド構造を有するビニルアルコール系重合体としては、特公平5−49683号公報ではアルキレンオキシド基を有する不飽和単量体の少なくとも1種と酢酸ビニルの共重合体を鹸化することを特徴とする変性ポリビニルアルコールの製造方法、特開平4−114004号公報では不飽和単量体としてポリオキシエチレンアルキルアリルフェニルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリルオキシフェニルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリルフェニルエーテル硫酸エステルと酢酸ビニルとの共重合体を鹸化する事を特徴とする変性ポリビニルアルコールの製造方法が提案されている。これらのアルキレンオキシド基を含有する不飽和単量体の末端基構造はXで示され、その内容を見ると、Xは水素、アルキル基、アルキルエステル基、アルキルアミド基、スルホン酸塩基等の有機残基であることが公知である。
しかしながら、これらの高分子はいまだ最適なものは得られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記に提案されている高分子は、直鎖状の分子構造を有し側鎖が小さいため、顔料に吸着した場合の立体障害が不十分であったり、側鎖に分子量の大きいポリアルキレンオキシド構造を有するため立体障害は直鎖状高分子に比較して大きいものの、水素やスルホン塩基等の有機残基の場合は、イオン解離の関係でpHの影響を受けたり、分散粒子表面が塩基性の場合に末端の吸着が起こり十分に立体障害性を発現しなかったりし、アルキルエステル基の場合は、エステル結合部分が酸やアルカリにより加水分解されるためpHにより大きな影響を受け、また、アルキルアミド基の場合は、遊離選鉱により凝集する場合があり、いまだ最適なものは得られていない。特に、ポリアルキレンオキシドの末端構造がアルキル基の場合は、分散粒子表面が疎水性の場合に主鎖ポリビニルアルコール部分の吸着と疎水基末端の吸着が同時に起こり十分に立体障害性を発現しない。
本発明の目的は、これらの問題点を解決するものであり、末端構造にフェニル基やアルキルフェニル基などのベンゼン環構造またはシクロヘキシル基などの環状アルキル基構造を有する嵩高い疎水基を有するポリアルキレンオキシド基(以下、「疎水基末端ポリアルキレンオキシド基」と略記する。)を側鎖に設けた新規なビニルアルコール系重合体により、水系内において疎水表面である顔料粒子への末端吸着量を多くし主鎖ポリビニルアルコール部分の顔料表面への吸着を阻害することにより立体障害を最大限に発揮することにより良好な分散性と分散安定性を有する顔料用の水系分散剤及び分散安定剤を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、下記の一般式(1)で表される疎水基末端ポリアルキレンオキシド基を側鎖に有する新規なビニルアルコール系重合体である。
このビニルアルコール系重合体は下記の一般式(2)で表されるような末端構造としてフェニル基やアルキルフェニル基などのベンゼン環構造またはシクロヘキシル基などの環状アルキル基構造を有する嵩高い疎水基を有するポリアルキレンオキシドアルケニルエーテル(以下、「疎水基末端ポリアルキレンオキシドアルケニルエーテル」と略記する。)と酢酸ビニルを共重合し、これを鹸化する事により得ることができる。
更に本発明のビニルアルコール系重合体にあってはカルボキシル系基を含有させることができ、これにより特に疎水表面の顔料粒子を水系溶媒に分散させる場合に分散性及び分散安定性が一段と向上させることができる。
【0008】
【化4】
(Xはフェニル基、アルキルフェニル基または環状アルキル基、AOは炭素数2〜4のアルキレンオキシド基、nは1〜200の整数を表す。)
【0009】
【化5】
(Xはフェニル基、アルキルフェニル基または環状アルキル基、AOは炭素数2〜4のアルキレンオキシド基、nは1〜200の整数、R1は炭素数2〜5の不飽和炭化水素基を表す。)
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を更に詳しく説明する。
本発明のビニルアルコール系重合体は分子内にビニルアルコール単位と側鎖に疎水基末端ポリアルキレンオキシド基を有するものであり、更に、カルボキシル系基を有するものも含まれる。ここでカルボキシル系基とは、カルボン酸基(−COOH基)、カルボン酸塩基(−COOX基)、酸無水物基(−COOOC−基)を意味する。
【0011】
本発明のビニルアルコール系重合体を顔料用の水系分散剤として用いる場合、その粘度平均重合度(以下「重合度」と略記する)が100〜10000のものを好適に使用することができ、より好ましくは200〜6000、更に好ましくは300〜4500の範囲にあるものである。重合度が100未満の場合はビニルアルコール系重合体としての特徴が出ず、重合度が10000を超える場合は粘度が高すぎて工業的な生産がし難くなる。
【0012】
ビニルアルコール系重合体の鹸化度は、ビニルアルコール単位と酢酸ビニル単位の合計100モルに対してのビニルアルコール単位のモル比で表し、特に制限はなく、完全鹸化でも部分鹸化でもよい。水溶性を必要とする場合は鹸化度を50モル%以上、好ましくは70モル%以上、特に好ましくは80モル%以上とするとよい。鹸化度が50モル%未満では疎水基末端のポリアルキレンオキシド基、カルボキシル系基の量を増やしても水溶性が乏しくなる。
【0013】
疎水基末端ポリアルキレンオキシド基の含有量に特に制限はないが、ビニルアルコール単位と酢酸ビニル単位の合計100モルに対し0.1〜20モルのものを使用することができる。より好ましくは0.1〜10モル、更に好ましくは0.1〜7モルである。0.1モル未満では疎水基末端ポリアルキレンオキシド基の変性効果に乏しく分散安定性が向上しない。20モルを超えると鹸化後のゲル状物の強度が低くなるため効率的な粉砕が困難となり工業的に製造が難しくなる。疎水基末端ポリアルキレンオキシド基中のアルキレンオキシド基の数、すなわち一般式(1)のnは1〜200が好適であり、より好ましくは3〜100である。nの数が0では側鎖が短く末端基の効果が発揮されにくく、200を超える疎水基末端アルキレンオキシド基はアルキレンオキシドの開環重合性より工業的に製造が難しくなる。
【0014】
カルボキシル系基の含有量に特に制限はないが、各用途分野においてビニルアルコール単位と酢酸ビニル単位の合計100モルに対し0〜10モルの範囲のものを好適に使用することができる。より好ましくは0.01〜7モルであり、更に好ましい範囲は0.1〜5モルである。含有量が0モルの場合はカルボキシル系基変性による効果はなく、10モルを超えると表面が塩基性の顔料への吸着力が過剰になり好ましくない。
【0015】
本発明のビニルアルコール系重合体は疎水基末端ポリアルキレンオキシドアルケニルエーテルと酢酸ビニルを共重合しそれを鹸化することにより得ることができる。使用される疎水基末端ポリアルキレンオキシドアルケニルエーテルのアルキレンオキシドの数は、すなわち一般式(2)のnは1〜200であり、より好ましくは3〜100である。一般式(2)のR1は炭素数2〜5の不飽和炭化水素基であり、なかでも炭素数2のビニル基、炭素数3のアリル基が好適であり、最も好適には炭素数2のビニル基である。
【0016】
カルボキシル系基を導入するための重合性不飽和カルボン酸類としてはイタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フタル酸を共重合するか、或いは無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸等の酸無水物を共重合するか更にそれを加水分解してもよい。また、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、マレイン酸モノメチル等の炭素数1〜18のモノアルキルエステル類またはジアルキルエステル類を共重合して加水分解してもよい。これらは単独でも何種類かを併用しても良い。
【0017】
酢酸ビニルと疎水基末端ポリアルキレンオキシドアルケニルエーテルと必要に応じて重合性不飽和カルボン酸類等を共重合するには、これら不飽和単量体を塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法などの公知の方法で重合させることが出来る。なかでも無溶媒あるいはメチルアルコールやエチルアルコール等の低級アルコール等の溶媒中で重合する塊状重合法や溶液重合法が工業的に好適である。この場合重合に影響を及ぼさない範囲でアセトン、酢酸メチル、トルエン等の溶剤を含んでいても差し支えない。共重合に使用される開始剤としては2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(以下「AIBN」と略記する)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、過酸化ベンゾイル、n−プロピルパーオキシカーボネート等のアゾ系開始剤または過酸化物系開始剤などの公知のラジカル重合開始剤が挙げられる。また重合温度は特に制限はないが40℃から溶媒あるいはモノマーの沸点程度の範囲が好適である。
【0018】
重合は不飽和単量体、溶媒、開始剤を反応缶に仕込み、系内の溶存酸素を窒素ガスのバブリングにより追い出しを行い、所定の温度に反応缶内温を上げ、目標とする重合率まで反応させ、冷却して重合を停止する公知の反応方法で共重合することができる。疎水基末端ポリアルキレンオキシドアルケニルエーテルの添加方法としては特に限定はしないが、重合開始前に反応缶に一括で添加する方法や、重合途中に分割で添加する方法、または連続的に添加する方法が好適に使用できる。重合性不飽和カルボン酸類を共重合させる場合も、疎水基末端ポリアルキレンオキシドアルケニルエーテルと同様に、重合開始前に反応缶に一括で添加する方法や、重合途中に分割で添加する方法、または連続的に添加する方法が好適に使用できる。
【0019】
本発明のビニルアルコール系重合体は、本発明の目的を阻害しない範囲で他の単量体を、ビニルアルコール単位、酢酸ビニル単位の合計100モルに対し30モル以下の範囲で共重合することも可能である。それらの単量体を以下に例示する。
カルボン酸のビニルエステル類
酢酸ビニル以外のギ酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ピバリン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等。
アルキルエーテル類
プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、テトラデシルビニルエーテル、ヘキサデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等。
アルキルアリルエーテル類
プロピルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、ヘキシルアリルエーテル、オクチルアリルエーテル、デシルアリルエーテル、ドデシルアリルエーテル、テトラデシルアリルエーテル、ヘキサデシルアリルエーテル、オクタデシルアリルエーテル等。
飽和カルボン酸のアリルエステル類
ステアリン酸アリル、ラウリン酸アリル、ヤシ油脂肪酸アリル、オクチル酸アリル、酪酸アリル等。
α−オレフィン類
エチレン、プロピレン、α−ヘキセン、α−オクテン、α−デセン、α−ドデセン、α−ヘキセン、α−オクタデセン等。
その他(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アリルスルホン酸塩等。
【0020】
重合終了後は、脱モノマーを行い未反応モノマーを取り除く必要がある。脱モノマー方法としては特に限定はしないが、通常、共重合体のアルコール溶液濃度を20〜50質量%に調整したものを、アルコール蒸気でバブリングすることより行うことができる。
【0021】
前記により得られた共重合体はアルコール、場合により含水アルコールに溶解された状態で公知の方法により水酸化ナトリウムやナトリウムアルコラート等のアルカリ触媒を用いて鹸化しビニルアルコール系重合体を製造することが出来る。これら触媒の使用量は共重合体に対して1/10〜1/300モル当量の範囲が好ましい。尚、鹸化反応の温度は特に制限がないが、通常20〜60℃の範囲が好ましい。
【0022】
鹸化終了後のビニルアルコール系重合体は脱アルコール処理を行い、乾燥により溶剤を除去し、目的とするビニルアルコール系重合体を得ることが出来る。
【0023】
本発明の顔料分散組成物において用いられる顔料については、特に制限はなく、通常に原料として用いられる無機及び有機顔料の中から任意のものを使用することができる。無機系顔料としては、例えば酸化チタン、カドミウム系、酸化鉄系、カーボンブラック系、金属粉などが挙げられ、また有機系顔料としては、例えばアゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アンスラキノン系、ジオキサジン系、インジゴ系、チオインジゴ系、ペリレン系、ペリノン系、イソインドリノン系、キノフタロン系などが挙げられる。これら顔料は、それぞれ単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。顔料の配合量としては、特に規定しないが、通常全組成物の質量に対して2〜50質量%の範囲が好適であり、さらに好ましくは5〜30質量%である。配合量が少ないと、顔料の性能が発現せず、逆に多いと該顔料組成物の流動性が悪くなる。
【0024】
本発明の水系顔料分散剤の配合量は、該顔料量100に対して質量比で0.001〜70の範囲のものを好適に使用することとができる。より好ましくは0.01〜50であり、更に好ましい範囲は0.1〜10である。配合量が少ないと、分散性能が得難く、逆に多いと遊離の分散剤が増加し、これが電解質として働いて、電気二重層を圧縮し、凝集を起こしやすくする。
【0025】
本発明においての水系溶媒としては、水あるいは水と水溶性有機溶剤を使用することが出来る。水溶性有機溶剤としては特に制限はないが、例えばn−プロピルアルコール、シクロヘキシルアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類、ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル、エチレンカーボネート等のエステル類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン等の含窒素環状化合物等が挙げられる。
【0026】
本発明における顔料分散方法については、特に制限はなく、例えば、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、ロールミル、ホモミキサー、スターラーあるいは超音波を用いる方法で分散混合することにより得られる。
【0027】
本発明の組成物には、防腐剤、防カビ剤、防錆剤、他の分散剤などのほか一般に用いられる添加剤を必要に応じて配合することができる。
【0028】
【実施例】
次に実施例および比較例により、本発明を詳細に説明する。以下の実施例および比較例において「部」と記載のあるものは質量部を示し、「%」と記載のあるものは質量%を示す。
【0029】
ビニルアルコール系重合体中の疎水基末端ポリアルキレンオキシドアルケニルエーテル単位、ビニルアルコール単位、酢酸ビニル単位およびカルボン酸単位および他のコモノマー単位の含有率は、400MHz 1H−NMRにより定量した。1H−NMR測定時のビニルアルコール系重合体の溶媒はD2Oを使用した。
【0030】
(1)粘度平均重合度測定
鹸化度が99.5モル%未満の場合は、鹸化度99.5モル%以上になるまで鹸化したポリビニルアルコールについて、オストワルド粘度計および溶媒にイオン交換水を用い、30℃で測定した極限粘度[η](g/dl)から次式により求めた粘度平均重合度(P)で表す。
【0031】
【数1】
【0032】
(2)顔料分散安定性の測定
各ビニルアルコール系重合体を水に溶解し予めポリマー溶液を作成する。ボールミルを用いてビニルアルコール系重合体を純分として1質量部、各顔料10質量部、純水90質量部よりなる顔料スラリーを得る。
分散安定性の評価としてケーキ固さと再分散性を評価した。評価方法としては、得られた顔料スラリー500mlを直径75mmの密閉容器に移し20℃で静置した。5週間静置後、スラリーに質量25g、直径6mmのガラス棒を静かに落下させた時の感触によりケーキ固さを評価した。次に、スラリー中に直径50mmの撹拌翼が100mlの位置にくるように静かに設置し、回転数300rpmにて60分間撹拌後、スラリー上層部の濃度を固形分より測定し再分散性(%)を算出した。
測定した顔料はカーボンブラック(CBと略記)、酸化チタン(Tiと略記)、フタロシアニンブルー(α−CuPcと略記)を使用した。
【0033】
(実施例1)
還流冷却器、モノマー添加口、温度計、サンプリング口、窒素導入口、撹拌機を備えた5リットルの重合槽に酢酸ビニル2250部、一般式(1)で示されるXはフェニル基、R1は炭素数2のビニル基、AOは炭素数2のエチレンオキシド基で、n=7の疎水基末端ポリアルキレンオキシドアルケニルエーテル450部、メタノール725部を仕込み、撹拌しながら窒素を吹き込み、脱酸素を行った。その後加温し槽内温度が62℃に安定したところで、メタノール25部にAIBN1.5部を溶解したメタノール溶液25部を加え重合を開始した。系内の固形分濃度を分析しつつ重合を行い、6時間30分で重合槽を冷却し重合を停止した。その時の重合率は80%であった。その後メタノール蒸気で未反応モノマーを除き、酢酸ビニル/疎水基末端ポリアルキレンオキシドアルケニルエーテル共重合体のメタノール溶液を得た。
次にこのメタノール溶液の濃度が50%になるように調整し、35℃に温度調節したニーダーで撹拌しながら水酸化ナトリウムの濃度10%メタノール溶液387mlを加え、3時間鹸化を行った。得られたビニルアルコール系重合体をメタノールで洗浄し、脱溶剤を行った後、90℃で2時間乾燥し白色粉末のビニルアルコール系重合体を得た。得られたビニルアルコール系重合体の鹸化度は99.5モル%であった。また、ビニルアルコール系重合体中の疎水基末端ポリアルキレンオキシドアルケニルエーテル単位の含有率は、ビニルアルコール単位、酢酸ビニル単位の合計100モルに対しモル比で3.7モルであった。イオン交換水を溶媒として測定した粘度平均重合度は860であった。このビニルアルコール系重合体の物性は表1に示した。
【0034】
(実施例2)
実施例1と同様に5リットルの重合槽に酢酸ビニル2250部、一般式(2)で示されるXはシクロヘキシル基、R1の炭素数が2のビニル基で、AOは炭素数2のエチレンオキシド基、n=7の疎水基末端ポリアルキレンオキシドアルケニルエーテル450部、メタノール158部を仕込み、撹拌しながら窒素を吹き込み脱酸素を行った。その後加温し槽内温度が62℃に安定したところで、メタノール25部にAIBN1.5部を溶解したメタノール溶液25部を加え重合を開始した。還流開始30分後よりメタノール567部にイタコン酸34部を溶解した液を連続的に6時間添加し、固形分濃度を分析しつつ重合を行い、7時間で重合槽を冷却し重合を停止した。その時の重合率は85%であった。その後実施例1と同様の操作を行いビニルアルコール系重合体を得た。得られたビニルアルコール系重合体の鹸化度は99.2モル%であった。また、ビニルアルコール系重合体中の疎水基末端ポリアルキレンオキシドアルケニルエーテル単位の含有率は、ビニルアルコール単位、酢酸ビニル単位の合計100モルに対しモル比で3.5モルであり、イタコン酸単位の含有率はビニルアルコール単位、酢酸ビニル単位の合計100モルに対しモル比で0.7モルであった。実施例1と同様に測定した粘度平均重合度は1200であった。このビニルアルコール系重合体の物性は表1に示した。
【0035】
(実施例3)
実施例2と同様に5リットルの重合槽に酢酸ビニル2250部、一般式(2)で示されるXはフェニル基、R1の炭素数が2のビニル基で、AOは炭素数2のエチレンオキシド基、n=44の疎水基末端ポリアルキレンオキシドアルケニルエーテル450部、メタノール158部を仕込み、撹拌しながら窒素を吹き込み脱酸素を行った。その後加温し槽内温度が62℃に安定したところで、メタノール25部にAIBN1.5部を溶解したメタノール溶液25部を加え重合を開始した。還流開始30分後よりメタノール567部にイタコン酸34部を溶解した液を連続的に6時間添加し、固形分濃度を分析しつつ重合を行い、7時間で重合槽を冷却し重合を停止した。その時の重合率は82%であった。その後実施例1と同様の操作を行いビニルアルコール系重合体を得た。得られたビニルアルコール系重合体の鹸化度は99.4モル%であった。また、ビニルアルコール系重合体中の疎水基末端ポリアルキレンオキシドアルケニルエーテル単位の含有率は、ビニルアルコール単位と酢酸ビニル単位の合計100モルに対しモル比で0.7モルであり、イタコン酸単位の含有率はビニルアルコール単位と酢酸ビニル単位の合計100モルに対しモル比で0.7モルであった。実施例1と同様に測定した粘度平均重合度は900であった。ビニルアルコール系重合体の物性は表1に示す。
【0036】
(実施例4)
5リットルの重合槽を用い実施例1と同様にして重合を行いビニルアルコール系重合体のメタノール溶液を得た。その後、実施例1と同様な操作で鹸化を実施するが、加えた水酸化ナトリウムのメタノール溶液量は58mlで、1時間鹸化を行った。得られたビニルアルコール系重合体をメタノールで洗浄し、脱溶剤を行った後、90℃で2時間乾燥し白色粉末のビニルアルコール系重合体を得た。得られたビニルアルコール系重合体の鹸化度は88.5モル%であった。また、ビニルアルコール系重合体中の疎水基末端ポリアルキレンオキシドアルケニルエーテル単位の含有率は、ビニルアルコール単位と酢酸ビニル単位の合計100モルに対しモル比で3.7モルであった。イオン交換水を溶媒として測定した粘度平均重合度は860であった。ビニルアルコール系重合体の物性は表1に示した。
【0037】
(実施例5)
実施例1と同様に5リットルの重合槽に酢酸ビニル1750部、一般式(2)で示されるXはフェニル基、R1の炭素数が2のビニル基で、AOは炭素数2のエチレンオキシド基、n=66の疎水基末端ポリアルキレンオキシドアルケニルエーテル950部、メタノール725部を仕込み、撹拌しながら窒素を吹き込み脱酸素を行った。その後加温し槽内温度が62℃に安定したところで、メタノール25部にAIBN1.5部を溶解したメタノール溶液25部を加え重合を開始した。系内の固形分濃度を分析しつつ重合を行い、7時間30分で重合槽を冷却し重合を停止した。その時の重合率は85%であった。その後メタノール蒸気で未反応モノマーを除き、酢酸ビニル/疎水基末端ポリアルキレンオキシドアルケニルエーテル共重合体のメタノール溶液を得た。次にこのメタノール溶液の濃度が50%になるように調整し、35℃に温度調節したニーダーで撹拌しながら水酸化ナトリウムの濃度10%メタノール溶液387mlを加え、3時間鹸化を行った。得られたビニルアルコール系重合体をメタノールで洗浄し、脱溶剤を行った後、90℃で2時間乾燥し白色粉末のビニルアルコール系重合体を得た。得られたビニルアルコール系重合体の鹸化度は99.2モル%であった。また、ビニルアルコール系重合体中の疎水基末端ポリアルキレンオキシドアルケニルエーテル単位の含有率は、ビニルアルコール単位と酢酸ビニル単位の合計100モルに対しモル比で0.3モルであった。イオン交換水を溶媒として測定した粘度平均重合度は800であった。ビニルアルコール系重合体の物性は表1に示した。
【0038】
(比較例1)
実施例1と同様に還流冷却器、モノマー添加口、温度計、サンプリング口、窒素導入口、撹拌機を備えた5リットルの重合槽に酢酸ビニル2250部、一般式(2)で示されるR1の炭索数が2のビニル基で、AOは炭素数2のエチレンオキシド基、n=7で末端基がブチル基のブトキシポリオキシエチレングリコールビニルエーテル450部、メタノール725部を仕込み、撹拌しながら窒素を吹き込み脱酸素を行った。その後加温し槽内温度が62℃に安定したところで、メタノール25部にAIBN1.5部を溶解したメタノール溶液25部を加え重合を開始した。系内の固形分濃度を分析しつつ重合を行い、6時間30分で重合槽を冷却し重合を停止した。その時の重合率は82%であった。その後実施例1と同様な操作により変性ポリビニルアルコールを得た。得られたビニルアルコール系重合体の鹸化度は99.3モル%であった。また、ビニルアルコール系重合体中のブトキシポリオキシエチレングリコールビニルエーテル単位の含有率は、ビニルアルコール単位と酢酸ビニル単位の合計100モルに対しモル比で1.7モルであった。実施例1と同様に測定した粘度平均重合度は950であった。変性ポリビニルアルコールの物性は表1に示した。
【0039】
(比較例2)
実施例1と同様に5リットルの重合槽に酢酸ビニル2250部、一般式(2)で示されるR1の炭素数が2のビニル基で、AOは炭素数2のエチレンオキシド基、n=7で末端基がメチル基のメトキシポリオキシエチレングリコールビニルエーテル450部、メタノール158部を仕込み、撹拌しながら窒素を吹き込み脱酸素を行った。その後加温し槽内温度が62℃に安定したところで、メタノール25部にAIBN1.5部を溶解したメタノール溶液25部を加え重合を開始した。還流開始30分後よりメタノール567部にイタコン酸34部を溶解した液を連続的に6時間添加し、固形分濃度を分析しつつ重合を行い、7時間で重合槽を冷却し重合を停止した。その時の重合率は85%であった。その後実施例1と同様の操作を行い変性ポリビニルアルコールを得た。得られたビニルアルコール系重合体の鹸化度は99.4モル%であった。また、ビニルアルコール系重合体中のメトキシポリオキシエチレングリコールビニルエーテル単位の含有率は、ビニルアルコール単位と酢酸ビニル単位の合計100モルに対しモル比で1.8モルでありイタコン酸単位の含有率はビニルアルコール単位、酢酸ビニル単位の合計100モルに対しモル比で0.7モルであった。実施例1と同様に測定した粘度平均重合度は1400であった。ビニルアルコール系重合体の物性は表1に示した。
【0040】
(比較例3)
実施例1と同様に5リットルの重合槽に酢酸ビニル2250部、一般式(2)で示されるR1の炭素数が2のビニル基で、AOは炭素数2のエチレンオキシド基、n=7で末端基がスルホン酸ナトリウムのポリオキシエチレングリコールビニルエーテル450部、メタノール158部を仕込み、撹拌しながら窒素を吹き込み脱酸素を行った。その後加温し槽内温度が62℃に安定したところで、メタノール25部にAIBN1.5部を溶解したメタノール溶液25部を加え重合を開始した。還流開始30分後よりメタノール567部にイタコン酸34部を溶解した液を連続的に6時間添加し、固形分濃度を分析しつつ重合を行い、7時間で重合槽を冷却し重合を停止した。その時の重合率は85%であった。その後実施例1と同様の操作を行い変性ポリビニルアルコールを得た。得られたビニルアルコール系重合体の鹸化度は99.5モル%であった。また、ビニルアルコール系重合体中の末端基がスルホン酸塩基のポリオキシエチレングリコールビニルエーテル単位の含有率は、ビニルアルコール単位と酢酸ビニル単位の合計100モルに対しモル比で1.8モルでありイタコン酸単位の含有率はビニルアルコール単位、酢酸ビニル単位の合計100モルに対しモル比で0.8モルであった。実施例1と同様に測定した粘度平均重合度は1400であった。ビニルアルコール系重合体の物性は表1に示した。
【0041】
【表1】
【0042】
(注1)ケーキ固さ判定基準
○:ガラス棒が抵抗無く自重で底部に達する。
△:ガラス棒が自重では底部に達するが、若干抵抗感がある。
×:ケーキがハードケーキ又はプリン状の凝集層を形成しており、ガラス棒が力を加えても底部に達しない。
【0043】
【発明の効果】
本発明のビニルアルコール系重合体は、特に水系内において疎水表面である顔料粒子への末端吸着量を多くし主鎖ポリビニルアルコール部分の顔料表面への吸着を阻害することにより立体障害を最大限に発揮した良好な分散性と分散安定性を有する水系分散剤及び分散安定剤を提供するものである。これは、末端構造にフェニル基やアルキルフェニル基などのベンゼン環構造またはシクロヘキシル基などの環状アルキル基構造を有する嵩高い疎水基を有するポリアルキレンオキシド基をビニルアルコール系重合体の側鎖に設けることにより可能となった。
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