JP4068221B2 - 自動閉止弁付定流量弁装置 - Google Patents

自動閉止弁付定流量弁装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、海水を淡水化する施設の取水設備などに用いられる自動閉止弁付定流量弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、大都会、砂漠等においては、渇水対策として水資源、特に飲料水の確保が重要な課題とされ、海水を淡水化する施設の建設が注目されている。海水を淡水化するには、海から取水した原水を予め濾過槽によって機械的に濾過してプランクトン、海藻、塵埃等の異物を取り除いた後、蒸発、逆浸透法等の海水処理を施すことにより海水中に含まれているカルシウム、臭素、マグネシウム、ホウ素、塩素等の懸濁物質を除去して淡水化する。
【0003】
濾過槽としては、通常海岸に近い陸地に広い敷地を確保して建設されるが、環境問題、漁業権問題等が起こり易いことから、最近では濾過槽を海底に埋設する方式が研究されている。海底に濾過槽を埋設すると、環境問題、漁業権問題等を解消することができるばかりか、陸地に広い敷地を確保する必要がないので、都会に近い海岸の海底であっても埋設できる利点がある。また、海底の砂、砂利、土、岩盤等(以下、海底の砂利、岩盤等という)を透過して一次的に濾過された海水を濾過槽で二次的に濾過すればよいため、濾過材の使用量を大幅に削減できる。さらに、濾過槽は二次的に濾過された海水を弁装置によって取り込むため、弁装置への異物の付着、堆積等が少なく、弁装置を長期間にわたって使用できるという利点もある。
【0004】
このような濾過槽に用いられる弁装置においては、▲1▼手動操作により止水する機能を備えていること、▲2▼一定流量を吐出する機能を備えていること、▲3▼濾過槽内圧力(または差圧)に応じて自動的に閉弁する機能を備えていること、の三つの要件を満たすものであることが要求される。その理由を以下に述べる。
【0005】
海底に埋設される濾過槽の場合は、濾過された海水を槽壁から取り込む。そのため、槽壁に取水口を設け、この取水口を濾過材で覆い弁装置を組込む。その場合、海底をシールド掘削機によって掘削しつつセグメントを順次組立てて濾過槽を施工していくと、海水が取水口から濾過槽内に浸入して施工することができなくなる。そのため、濾過槽の施工工事が完了し、濾過槽を使用するまでは弁装置によって取水口を完全に止水しておく必要がある。したがって、▲1▼手動操作による止水機能は、濾過槽の施工時に要求されるものである。
【0006】
濾過槽の使用中は、槽外となる一次側(以下、単に一次側という)と槽内である二次側(以下、単に二次側という)位の圧力差(差圧)によって濾過槽内に浸入する海水の流量が変化する。差圧が小さければ海水の浸入は少なく、差圧が大きくなると海水の浸入は多くなる。一次側の圧力は、濾過槽に加わる外部圧力で、海面までの高さや海底の砂利、岩盤等の浸透抵抗等によって変化する。二次側の圧力は濾過槽内の圧力で、貯水量によって変化する。そのため、一次側もしくは二次側の圧力が変動しても圧力差(差圧)が一定範囲内であれば一定流量を吐出する弁であることが必要である。
【0007】
また、作業者が定期的あるいは必要に応じて濾過槽内に入って弁装置や濾過材を保守点検したり交換したりあるいは弁装置の作動チェックを行う際には、弁装置を閉弁し濾過槽内の海水を一時的に排水する必要がある。そのため、弁装置は、手動操作によって開閉されるものであるよりも、むしろ自動的に開閉する機能を備えたものであることが好ましい。その場合、自動的に開閉させる最も簡単で確実な方法は、濾過槽内圧力(または差圧)または空気等を用いた外部遠隔操作による方法である。遠隔操作によって自動的に開閉する弁としては電磁弁が知られている。しかし、電磁弁の場合は、配線したり電源を必要とするため安全上およびコスト上濾過槽に用いるには不適である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように海底に埋設される濾過槽においては、弁装置として、第1に手動操作により止水する機能を備えていること、第2に一定流量を吐出する機能を備えていること、第3に濾過槽内圧力(または差圧)または空気等を用いた外部遠隔操作{以下、濾過槽内圧力(または差圧)等という}に応じて自動的に閉弁する機能を備えたものを用いることが不可欠とされる。しかしながら、従来の弁装置は、いずれも一定流量を調整する機能のみを備えた単機能型または手動操作による止水機能と流量調整機能を備えた二機能型、あるいはそれらとストレーナを組合わせた多機能型のものばかりであり(例:特開昭60−227068号公報、実用新案登録番号第3018847号公報等)、上記三つの機能要件を備えた多機能型の弁装置(以下、このような弁装置を自動閉止弁付定流量弁装置という)は未だ存在していなかった。
【0009】
本発明は上記した要請に応えるべくなされたもので、その目的とするところは、手動操作により止水する機能と、一定流量を吐出する機能と濾過槽内圧力(または差圧)等に応じて自動的に閉弁する機能の三機能を備えた全く新規な自動閉止弁付定流量弁装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために第1の発明は、開閉弁と、この開閉弁の下流側に配置された定流量弁と、この定流量弁の下流側に配置され前記定流量弁の流出孔を開閉する自動閉止弁とを一体的に備え、前記開閉弁は、前記定流量弁の取付前においては閉弁状態に保持され、当該弁の結合によって開弁されるものである
第1の発明においては、開閉弁は閉止された状態において流入孔を閉止し止水する。定流量弁は、一次側の流体圧力が変動しても二次側との圧力差が一定範囲内であれば一定の流量を吐出する。自動閉止弁は自動的に動作して定流量弁を閉弁する。
【0011】
第2の発明は、上記第1の発明において、前記自動閉止弁は、二次側の流体圧力が設定圧以下になると自動的に動作して定流量弁を閉弁することを特徴とする。
第2の発明においては、自動閉止弁は通常不動作状態(開弁状態)に保持されているので、定流量弁は一定の流量を吐出し続ける。二次側の流体圧力が設定圧以下になると、自動閉止弁は自動的に動作して定流量弁を閉止する。
【0012】
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、前記定流量弁と自動閉止弁は1つのハウジング内に組み込まれ、このハウジングの内部は、定流量弁が組み込まれる第1の弁室と、自動閉止弁が組み込まれる第2の弁室と、一次側流体圧力等の一定に近い圧力が導かれる圧力室とを備え、前記自動閉止弁を強制的に開閉する手段を設けたことを特徴とする。
第3の発明においては、二次側の流体圧力が設定圧以下になると、自動閉止弁は自動的に動作して定流量弁の流出孔を閉止する。強制的に開閉する手段を操作すると、自動閉止弁は強制的に動作して不動作状態に戻り定流量弁の流出孔を開弁する。
【0013】
第4の発明は、上記第1の発明において、前記自動閉止弁は、遠隔操作等の外部からの操作力によって動作されることにより前記定流量弁を閉弁することを特徴とする。
第4の発明においては、自動閉止弁は外部からの操作力によって動作され、定流量弁を閉弁する。
【0014】
第5の発明は、上記第1の発明において、外部から空気等が流入孔に供給される給気口を有することを特徴とする。
第5の発明においては、給気口から空気等を導入することによって空気等を一次側へ逆流させ、濾過槽や、砂利、岩盤等の洗浄(いわゆる逆洗)を行うことができる。空気以外のガスとしては、窒素ガス、水素等が考えられる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1〜図4は本発明の第1の実施の形態を示す図で、図1は海水淡水化施設の取水設備を示す概略断面図、図2は同取水設備の外観斜視図、図3は取水設備の断面図、図4は自動閉止弁付定流量弁装置の断面図である。これらの図において、1は海底の砂利、岩盤等で一次濾過された海水2Aを機械的に濾過する濾過槽、3は濾過槽1内の二次濾過された海水2Bを逆浸透法等によって淡水化する海水淡水化処理施設である。4は濾過槽1内の二次濾過された海水2Bを海水淡水化処理施設3に送給する水中ポンプ、5は配管、6は海底、7は海面、8は立坑、H1 は海水の水頭圧、H2 は立坑8内の海水2Bの水頭圧、H3 は濾過槽1内の水頭圧である。
【0016】
プランクトン、海藻、塵埃等の異物を含んだ海水2は、海底6の砂、砂利等を透過することにより一次的に濾過される。この一次濾過された海水2Aは、さらに、濾過槽1によって二次的に濾過された後、濾過槽1内に貯留される。なお、逆浸透法とは、水は通すが塩分は通し難いという逆浸透膜の性質を利用して海水に高い圧力を加え、逆浸透膜を通過させることにより、海水を淡水化する方法である。
【0017】
前記濾過槽1は、立坑8を掘削後、海底にシールド掘削機によって掘削されたトンネル内に例えば6分割された円弧状のセグメント10を順次円筒状に組み立てて行くことにより陸上部9から海底6に向かって施工されている。濾過槽1の大きさとしては、例えば長さLが約1km、内径dが約3m程度である。
【0018】
図2〜図4において、前記セグメント10は、コンクリート製で、中央に二次濾過された海水2Bを濾過槽1内に取り込むための取水口11を有し、また、外周面中央には一次濾過された海水2Aを二次的に濾過するフィルタ13が取付けられている。フィルタ13は、前記セグメント10の外周面に形成したフィルタ用凹部12内に収納され、前記取水口11を覆っている。取水口11の穴径は、例えば100〜120mm程度で、外側開口部に大径穴部11Aが設けられている。
【0019】
図4において、さらに前記取水口11の内部には、自動閉止弁付定流量弁装置(以下、弁装置と称する)15が取付部材16を介して組み込まれている。取付部材16は、耐海水材料、例えばBC6またはSCS14等によって有底円筒状に形成されて前記取水口11の大径穴部11Aに嵌合され、底面には前記弁装置15が取付けられるねじ孔17が形成されている。
【0020】
前記弁装置15としては、上記した通り三つの機能、すなわち▲1▼手動操作により止水する機能、▲2▼一定流量を吐出する機能および▲3▼濾過槽内圧力(または差圧)等に応じて自動的に閉弁する機能を備えていることが要求される。そのため、開閉弁21、定流量弁22および自動閉止弁23を一体的に備え、多機能型の複合弁を構成している。
【0021】
前記開閉弁21は、前記取付部材16のねじ孔17に濾過槽1の内部側から螺合されたハウジング24と、このハウジング24内に軸線方向に移動自在に嵌挿された弁体25とを備えている。ハウジング24は、両端が開放された筒状体からなり、外周には前記ねじ孔17に螺合する雄ねじ26が形成され、内部の中間部にはハウジング24内を外側室27aと内側室27bに仕切る仕切壁28が一体に設けられている。仕切壁28の中央には前記弁体25が貫通する流入孔29が形成され、またこの流入孔29の外側室27a側の開口部には、開閉弁21の閉弁時に弁体25が着座する着座面30が形成されている。なお、内側室27bは、内周面に雌ねじ31が形成され、後述するハウジング40の取付孔を形成している。
【0022】
前記弁体25は、前記流入孔29に挿通され内側室27b内に位置する棒状の本体25Aと、この本体25Aの基端部に一体に設けられ前記外側室27a内に位置する大径部25Bとで構成されている。本体25Aの先端部外周面には、Eリング32が装着されており、このEリング32と前記仕切壁28との間には弁体25を内側室27b方向、言い換えれば開閉弁21が閉弁する方向に付勢する付勢手段としての渦巻きばね33が弾装されている。本体25Aと大径部25Bとの間には環状溝34が形成され、この環状溝34にOリング35が嵌着されている。Oリング35は開閉弁21が閉弁したとき、前記弁座30に着座し、流入孔29を液密に閉止する。大径部25Bの外周には、海水2Bの通路を形成する複数の溝36が周方向に等間隔をおいて軸線方向に形成されている。
【0023】
このような開閉弁21は、図7に示すように閉弁した状態で予めセグメント10内に取付部材16を介して一体的に取付けられ、ゴムキャップ37によってハウジング24の内側室27bを液密に閉塞している。この状態においてセグメント10をシールド掘削機によって順次連結することにより濾過槽1が施工される。この施工において、開閉弁21はOリング35が渦巻きばね33の弾力によって弁座30に押し付けられることにより閉弁しているため、二次濾過された海水2Bが流入孔29を通って濾過槽1内に流入することはない。そして、濾過槽1の施工が完了した後、前記ゴムキャップ37を外し、定流量弁22を図4に示すように自動閉止弁23と共に取付けると、開閉弁21を後述するように開弁させることができる。なお、後述の自動閉止弁23の作動機能により図4に示すように開閉弁21に予め定流量弁22を自動閉止弁23と共に取付けたままセグメント10を施工しても差し支えない。
【0024】
前記定流量弁22と自動閉止弁23は1つのハウジング40を共有しており、定流量弁22が前記開閉弁21の下流側に、自動閉止弁23が定流量弁22の下流側に位置している。
【0025】
前記ハウジング40は、両端が開放する筒体40Aと、この筒体40Aの自動閉止弁23側の開口部をシール部材を介して液密に閉止する蓋体40Bとで形成されている。蓋体40Bはねじ41によって筒体40Aに固定されている。筒体40Aの前記蓋体40Bとは反対側の開口端部外周面には雄ねじ42が形成されている。この雄ねじ42を前記開閉弁21のハウジング24に設けたねじ孔31に螺合して両ハウジング24,40を結合することにより、前記弁装置15が組立てられると同時に前記開閉弁21がハウジング40によって開弁される。すなわち、ハウジング40をハウジング24のねじ孔31に一定量ねじ込むと、ハウジング40の開閉弁21側の開口端面43に一体に突設した突起部44(図5参照)が前記Eリング32を渦巻きばね33の弾発力に抗して押し上げるため、弁体25がフィルタ13方向に移動してOリング35を着座部30から離間させ、流入孔29を開く。したがって、開閉弁21は開弁し、ハウジング40を取り外さない限り閉弁することはない。
【0026】
前記突起部44は、周方向に等分割された複数個の円弧状分割片44aによって前記Eリング32と略同一の外径を有する円筒状に形成され、これら分割片43a間の隙間45によって両ハウジング24,40の内部が連通している。したがって、二次濾過された海水2Bは開閉弁21の流入孔29および前記隙間45を通ってハウジング40内に流入する。
【0027】
前記ハウジング40の内部には、流入孔46と、前記定流量弁22が組み込まれる第1の弁室47と、自動閉止弁23が組み込まれる第2の弁室48および圧力室50が軸線方向に形成されている。流入孔46と第1の弁室47は互いに連通し、第1の弁室47と第2の弁室48は、自動閉止弁23によって開閉され、通常時は自動閉止弁23が不動作状態(開弁状態)に保持されることにより図4に示すように互いに連通している。言い換えれば、定流量弁22の流出孔は開放している。
【0028】
前記第2の弁室48と圧力室50はダイヤフラム51によって仕切られている。また、第2の弁室48は筒体40Aに設けた複数の連通孔49によってハウジング40の外部と連通し、流入孔46と圧力室50は連通管(連通路)52によって接続されている。さらに、連通管52の途中には、自動閉止弁23を強制的に開閉する手段としての三方弁53が取付けられている。この三方弁53は、通常流入孔46と圧力室50を連通させているが、弁装置15の作動チェック時にハンドル54によって切り替えられると、図8に示すように流入孔46と圧力室50との連通を遮断し、圧力室50をハウジング40の外部に連通させる。なお、本実施の形態においては、連通管52によって流入孔46と圧力室50を連通する連通路を形成したが、これに限らずハウジング40の厚み内に連通路を形成することも可能である。
【0029】
前記定流量弁22は、前記第1の弁室47に嵌合されたガイド57と、このガイド57内に進退自在に組み込まれたニードル58と、このニードル58を開弁方向に付勢する付勢手段としての圧縮コイルばね59とを備えている。
【0030】
前記ガイド57は筒状体に形成され、開閉弁23側の開口部内にノズル60が嵌合されている。ノズル60の穴61の上流側開口部は、所定の曲線を描くようにラッパ状に拡径した形状に形成されている。なお、ノズル60の孔61は、定流量弁22の流出孔を形成している。
【0031】
前記ニードル58は、図6に示すようにノズル60の穴61の下流側開口部の穴径より小さい外径を有する一端が開放した筒状体に形成され、ガイドピン63に摺動自在に嵌装されている。また、ニードル58は前記圧縮コイルばね59の一端を受け止めるリング64を一体に有している。このリング64は、ニードル58の基端部外周面に放射状に設けた複数のアーム65によってニードル58に連結されている。
【0032】
前記ガイドピン63は、固定リング66を一体的に有し、この固定リング66は前記ガイド57のノズル60とは反対側の開口部に嵌合され、かつ係合片67によってガイド57からの抜けが防止されている。また、固定リング66は、前記リング64が接触することにより前記ニードル58の開弁方向への移動を制限するストッパとして機能する。そして、この固定リング66は、前記ガイドピン63の外周面に放射状に突設した複数本のアーム68を介してガイドピン63の基部に連結されている。なお、ガイドピン63と固定リング66とを連結するアーム68間の隙間およびニードル58とリング64を連結するアーム65間の隙間は、海水2Bの通路を形成している。さらに、前記ばね59以外は、摺動抵抗の少ないエンジニアリングプラスチック材料で形成され、耐熱性、耐摩耗性、耐久性に優れている。
【0033】
このような定流量弁22は、一次側の流体圧力P1 (海水の水頭圧H1 )が変動しても二次側の流体圧力P2 (立坑内の海水の水頭圧H2 )との差圧(P1−P2 )が制御作動範囲内であれば、その差圧に応じてニードル58がガイドピン63に沿って移動してノズル60の穴61の断面積を変化させることで自動的に一定流量を吐出し続ける。すなわち、一次側と二次側の流体圧力の圧力差(差圧)が小さいとき、ニードル58は図4、図6に示す位置で平衡が保たれている。このとき、穴61の海水2Bが通過し得る断面積(通過面積)は大きい。差圧が増大すると、ニードル58は圧縮コイルばね59に抗して穴61の中に移動してこの位置で平衡が保たれる。このとき、穴61の通過面積は減少して流体抵抗が大きくなり、吐出量を制限する。その結果、流量は常に一定に保たれる。
【0034】
図4において、前記自動閉止弁23は、前記第2の弁室48と前記圧力室50を仕切るダイヤフラム51と、このダイヤフラム51に固定され第2の弁室48内に位置する弁体70と、この弁体70を圧力室50方向(開弁方向)に付勢する付勢手段としての圧縮コイルばね71とを備えている。弁体70は、円柱状に形成された本体70Aと、この本体70Aの基端部外周面に一体に設けられた筒部70Bとからなり、この筒部70B内に前記圧縮コイルばね71の一端部が挿入されている。圧縮コイルばね71の他端は、前記ノズル60の下面に圧接している。定流量弁22は、リング72で第1の弁室47内に保持されている。
【0035】
このような自動閉止弁23は、一次側流体圧力P1 と二次側流体圧力P2 の差圧が設定圧以上になると自動的に動作し、定流量弁22の流出孔61を開閉する。すなわち、弁装置15が作動状態にある通常時においては、図4に示すようにダイヤフラム51が圧力室50の底面に密着して弁体70をガイド57の下方に離間させている。したがって、この状態において、自動閉止弁23は開弁状態にあり、定流量弁22を開弁させている。
【0036】
この状態において、定流量弁22を通った海水2Bは第2の弁室48−連通孔49−取水孔11を通り濾過槽1内に貯留される。一次側流体圧力P1 と二次側流体圧力P2 の差圧が設定圧以上(例えば、2kgf/cm2 以上)になると、ダイヤフラム51は圧力室50に加えられている一次側流体圧力P1 により図9に示すように圧縮コイルばね71の弾力に抗して押し上げられ、弁体70をガイド57の下面に接触させてノズル60の穴、すなわち流出孔61を閉止する。一次側流体圧力P1 が一定の場合、後述のごとく二次側流体圧力P2 を下げることで差圧が大きくなるので、二次側流体圧力P2 を下げると考えてもよい。したがって、自動閉止弁23は二次側流体圧力P2 (または一次側流体圧力P1 と二次側流体圧力P2 の差圧P1 −P2 )により定流量弁22を自動的に閉弁する。この自動閉止弁23の動作点は、圧縮コイルばね71の弾力を変えることによって可変することができる。
【0037】
このような弁装置15にあっては、開閉弁21、定流量弁22および自動閉止弁23を一体的に備えることにより、上記した三つの機能、すなわち▲1▼手動操作により止水する機能、▲2▼一定流量を吐出する機能および▲3▼濾過槽内圧力(または差圧)等に応じて自動的に閉弁する機能を有する多機能型の複合弁を構成しているので、特に海底埋設型の濾過槽1に使用して好適である。すなわち、開閉弁21を閉弁した状態でセグメント10に取付け、このセグメント10を組み立てて濾過槽1を施工する際には、海水が濾過槽1内に浸入するのを確実に防止することができる。
【0038】
また、開閉弁21は濾過槽1の施工が終了した後に定流量弁22と自動閉止弁23が取付けられることにより自動的に開弁されるので、作業者がレバー操作等によって開閉弁21を開弁させる必要がなく、開閉弁21の構造を簡素化することができる。さらに、定流量弁22は開閉弁21に対して着脱可能に取付けられるので、流量の異なる定流量弁との交換が容易である。
【0039】
また、自動閉止弁23は二次側流体圧力P2 が設定圧以下(または、一次側流体圧力P1 と二次側流体圧力P2 の差圧P1 −P2 が設定圧以上)になると自動的に動作して定流量弁22を閉弁するので、弁装置15の保守点検、作動チェック、弁の交換等を行うために濾過槽1内に入る際、作業者がその都度自動閉止弁23を動作させる必要がなく、また濾過槽1内の海水2Bを迅速に排水することができる。すなわち、水中ポンプ4によって立坑8内の海水2Bを通常より急速に多く排水し海水2Bの高さH2 が一定高さまで低下させると、二次側流体圧力P2 が下がる(または一次側流体圧力P1 と二次側流体圧力P2 の差圧P1 −P2 が設定圧力以上)ため、自動閉止弁23は自動的に動作して定流量弁22を閉弁する。したがって、それ以後は一次濾過された海水2Aはフィルタ13および弁装置15を通って濾過槽1内に浸入することができず、濾過槽1内の海水2Bを迅速かつ完全に排水することができる。
【0040】
図10は具体的な数値による作動性能の例を示すもので、一次側流体圧力P1 =3kgf/cm2 (H1 =30m)、二次側流体圧力P2 (作動範囲)=1.2〜2.5kgf/cm2 (H2 =12〜25m)、差圧P1 −P2 =0.5〜1.8kgf/cm2 、自動閉止弁設定圧力P2 =0.7kgf/cm2 (H2 =7m)または自動閉止弁閉止差圧2.3kgf/cm2 である。
【0041】
また、濾過槽1内の海水2Bを完全に排水した後、弁装置15の作動チェックを行う際には、自動閉止弁23を強制的に開閉する手段、例えば三方弁53を図8に示すように切り替えて圧力室50を大気開放させればよい。圧力室50を大気開放すると、圧力室50は大気圧P0 になるため、弁体70が圧縮コイルばね71の弾力により下降して自動閉止弁23が開弁し、定流量弁22を開弁する。したがって、フィルタ13によって二次濾過された海水2Bは、開閉弁21および定流量弁22を通って濾過槽1内に吐出し、これによって弁装置15が正常に動作するか否かをチェックすることができる。作動チェックが終了した後は、レバー54によって三方弁53を元の状態に切り替えればよい。三方弁53を切り替えると、一次側流体圧力P1 が圧力室50に再び導かれるため、自動閉止弁23は自動的に動作して図9に示す閉弁状態に戻り、定流量弁22を閉弁する。
【0042】
弁装置15の保守点検、作動チェック、弁の交換等が終了した後、濾過槽1を元の状態に戻すには、図示しない別の系統から陸上のポンプ等によって濾過槽1内に水を供給すればよい。水を所定量供給すると、二次側流体圧力P2 が高くなり、一次側流体圧力P1 と二次側流体圧力P2 の差圧P1 −P2 が設定圧以下になるため、自動閉止弁23は自動的に動作して開弁し、定流量弁22を開弁する。したがって、弁装置15が動作状態となり、二次濾過された海水2Bが弁装置15を通って濾過槽1内に貯留される。その後、水中ポンプ4によって立坑8内の水頭圧H2 をある範囲、例えば前述した例のごとくH2 =12〜25mにしながら海水2Bを汲み出す。
【0043】
さらに、給気口80を流入孔46と連通するように形成しておき、濾過槽1内の海水2Bを完全に排水した状態で、給気口80から一次側流体圧力P1 より高い空気等81を定流量弁22に供給すると、この空気等81は開閉弁21、フィルタ13を通り海底の砂利、岩盤等を逆に通過するので、フィルタ13に付着した塵埃等を洗浄することができる(逆洗)。
【0044】
図11は本発明に係る自動閉止弁付定流量弁装置の第2の実施の形態を示す断面図である。なお、図1〜図9に示した構成部材と同一のものについては同一符号をもって示し、その説明を適宜省略する。本実施の形態においては、定流量弁22と自動閉止弁23のハウジング構造と自動閉止弁23の構造および自動閉止弁23を二次側流体圧力P2 と大気圧P0 との差圧P2 −P0 が設定圧以下になると自動的に動作するようにした点が上記した実施の形態と異なっている。
【0045】
定流量弁22と自動閉止弁95のハウジング90は、軸線方向に2分割された第1、第2の筒体90A,90Bをダイヤフラム91を介して嵌合し、ねじ92によって一体的に結合することにより形成されている。第1の筒体90Aの内部には、流入孔46、第1の弁室47および第2の弁室48が形成され、また周面には第2の弁室48を外部に連通する連通孔49が形成されている。第1の筒体90Bの内部には大気圧の下で組立てられることにより封入された大気圧室93が形成され、この大気圧室93は前記ダイヤフラム91およびOリング102等によって前記第2の弁室48、すなわち濾過槽内圧力P2 から完全に仕切られ、ダイヤフラム91の動きによって若干の圧力変化はあるものの略大気圧P0 (以下、大気圧P0 という)に保持されている。
【0046】
前記自動閉止弁95は、前記ダイヤフラム91と、このダイヤフラム91の下面側に一体的に取付けられたカップ状のガイド部材96と、前記ダイヤフラム91を閉弁方向に付勢する圧縮コイルばね99とを備え、前記ガイド部材96が前記第2の筒体90B内に摺動自在に嵌挿されている。また、ダイヤフラム91の表面側中央部には円板状の厚肉部91Aが一体に突設され、この厚肉部91Aの外周および下面を皿部材97によって覆っている。厚肉部91Aは自動閉止弁95が動作した時、前記第1の弁室47の下端側開口部、すなわち流入孔46とは反対側の開口部に密接され、これによって定流量弁22を閉弁する。第1の弁室47の下端側の開口部には、断面形状が山形の環状突起98が一体に突設されており、この環状突起98が厚肉部91Aに食い込むことにより、厚肉部91Aによるシール性能を高めるようにしている。前記皿部材97は、厚肉部91Aが第1の弁室47の下端側の開口部に押し付けられたときの径方向および厚み方向の変形を防止する。
【0047】
このような自動閉止弁95は、二次側流体圧力P2 が設定圧以下(または二次側流体圧力P2 と大気圧P0 との差圧P2 −P0 が設定圧以下、例えば1kgf/cm2 以下)になると、ダイヤフラム91が圧縮コイルばね99によって押し上げられるため、図12に示すように自動的に動作して閉弁し、定流量弁22を閉弁する。
【0048】
前記第2の筒体90Bには、弁装置120の作動チェック時に前記自動閉止弁95を強制的に動作させる開閉手段100が取付けられている。この開閉手段100は、前記第2の筒体90Bの下面に形成したねじ孔101に前記Oリング102を介してねじ込まれ、ナット103によって固定された筒体104と、この筒体104内に摺動自在に嵌挿されたロッド105と、このロッド105を上下動させる回動レバー106とを備えている。前記筒体104は、前記大気圧室93内に前記圧縮コイルばね99と共に挿入されている。この圧縮コイルばね99は、2つのばね受け部材108、110間に弾装され、前記ダイヤフラム91を閉弁方向に付勢している。一方のばね受け部材108は、前記ガイド部材96の下面に固定されている。他方のばね受け部材110は、前記筒体104に螺合されている。また、このばね受部材110は、外周に設けた溝112と、前記第2の筒体90Bの内周面に突設した軸線方向の突状体113との係合によって回転が阻止されている。
【0049】
前記ロッド105の内端は、前記ばね受け部材108の上方に突出し、その突出端部にロッド105の外径より大きな押圧部114が一体に突設されている。この押圧部114は、ロッド105が筒体104から抜けるのを防止する機能と、前記ダイヤフラム91を押し上げる機能を有している。ロッド105の下端は前記筒体104より第2の筒体90Bの外部に突出し、その突出端部に前記回動レバー106が取付けられている。回動レバー106は、通常時において図11に示すように略水平に保持されて筒体104と離間しており、自動閉止弁95が二次側流体圧力P2 と大気圧P0 との差圧P2 −P0 によって自動的に動作し定流量弁22を閉弁した時に図12に示すように上昇して筒体104の下面に接触する。そして、この自動停止状態において、回動レバー106を図13に示すように反時計方向に略90度回動させて垂直にすると、回動レバー106の先端面が筒体104の下面に当たってロッド105を引き下げるため、ダイヤフラム91が第1の弁室47の下端側開口部から離間して自動閉止弁95を不動作状態に戻し、定流量弁22を開弁することができる。
【0050】
なお、開閉弁21と定流量弁22は、上記した実施の形態と全く同じであるため、その説明を省略する。
【0051】
このような弁装置120においても、二次側流体圧力P2 が設定圧以下(または二次側流体圧力P2 と大気圧P0 の差圧P2 −P0 が設定圧以下)になると自動的に動作して定流量弁22を閉弁する自動閉止弁95を備えているので、上記した実施の形態と同様に弁装置の保守点検、作動チェック、弁の交換等を行うために濾過槽内に入る際に、作業者がその都度自動閉止弁95を動作させる必要がなく、また濾過槽1内の海水2Bを迅速に排水することができる。すなわち、ポンプ4によって濾過槽1内の海水2Bを急速に排水し海水2Bの高さが一定高さまで低下すると、二次側流体圧力P2 と大気圧室93内の大気圧P0 の差圧P2 −P0 が設定圧以下になるため、自動閉止弁95が自動的に動作して定流量弁22を閉弁する。したがって、それ以後は一次濾過された海水2Aは弁装置120を通って濾過槽1内に浸入することができず、濾過槽1内の海水2Bを完全に排水することができる。
【0052】
さらに、保守点検等が終了した後、濾過槽1を元の動作状態に戻す際には、水を濾過槽1に供給して自動閉止弁95を自動的に動作させ、定流量弁22を開弁すればよい。
【0053】
図14は本発明の第3の実施の形態を示す断面図、図15は濾過槽の断面図、図16は弁装置の断面図である。
この実施の形態においては、自動閉止弁を強制的に開閉する手段として外部から空気等153を図4に示した自動閉止弁23に供給するようにしている。すなわち、立坑8内の海水2Bの水頭圧H2 を水位検出手段130で検出し、水中ポンプ4で海水2Bを吸い出すことにより予め水位設定装置131で設定した水頭圧H2 (二次側流体圧力P2 )以下になると空気等設備150付近に設置する電磁弁等132が自動的に開弁し、空気等153を主配管151および枝管152a,152bを介して各弁装置15の圧力室50に供給し、ばね71による開弁力以上の圧力をダイヤフラム51に加えると、弁体70を押上げ自動閉止弁23を強制的に閉弁することができる。そのため、定流量弁22は流出孔61が弁体70によって閉止され閉弁する。通常時において、圧力室50は空気等153が供給されず無負荷状態に保持されるため、自動閉止弁23はばね71により開弁状態に保持される。ハウジング70の下面中央には、圧力室50に連通する給気口154が設けられ、これに枝管152bの一端が接続されている。なお、他の構成等は上記した第1の実施の形態と同様である。また、電磁弁等132は、地上に設置されているため安全上は何等問題ない。
【0054】
このような構造においては、三方弁53や開閉手段100を必要としないので構造が簡単で、二次側流体圧力P2 (または一次側流体圧力P1 と二次側流体圧力P2 の差圧P1 −P2 )の設定は、地上で水位設定装置131により任意に行うことができ、二次側流体圧力P2 が高い(または差圧P1 −P2 が小さい)条件でも空気圧等を高くすればよく、水中ポンプ4の排水能力を増加させなくても濾過槽1内の海水2Bを完全に排水することができる。
【0055】
なお、本発明は上記した実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更、変形が可能である。例えば、開閉弁21の開閉を定流量弁22の取付けによって行うのではなく、レバー操作によって行うようにしてもよい。また、開閉弁21や定流量弁22についても上記した実施の形態において示したものに限らず、従来公知のものを用いてもよい。例えば、ゴム製のオリフィスとニードルを用いた定流量弁を用いてもよい。
また、本発明を参考に、構造が複雑でメリットはないが、自動閉止弁23を開閉弁21の上流側または開閉弁21と定流量弁22の間に配置して構成しても同様の弁装置を完成させることができる。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る自動閉止弁付定流量弁装置によれば、開閉弁、定流量弁および自動閉止弁を一体的に備えているので、▲1▼手動操作により止水する機能、▲2▼一定流量を吐出する機能および▲3▼濾過槽内圧力(または差圧)等に応じて自動的に閉弁する機能を備えた多機能型の複合弁を提供することができる。特に、このような弁装置は、海底に施工される取水設備の弁装置に用いて好適である。
【0057】
また、定流量弁に一次側流体圧力より高い空気等を供給すると、この空気等は開閉弁を通り外部に排出されるため、逆洗も可能である。
また、自動閉止弁を強制的に開閉させる手段を備えているので、作動チェックが容易にできる。
【0058】
また、開閉弁は定流量弁が取付けられると開弁されるので、作業者がレバー操作等によって開閉弁を開弁させる必要がなく、開閉弁の構造を簡素化することができる。
【0059】
さらに、自動閉止弁は、一次側流体圧力と二次側流体圧力の圧力差または二次側流体圧力と大気圧の圧力差、もしくは遠隔操作等の外部からの操作力によって自動的に動作して定流量弁を閉弁するので、作業者がその都度開閉させる必要がなく、特に圧力差を利用すると、外部から操作力を加える方式に較べて構造をより簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る自動閉止弁付定流量弁装置が用いられる海水淡水化施設の取水設備を示す概略断面図である。
【図2】 取水設備の外観斜視図である。
【図3】 取水設備の断面図である。
【図4】 第1の実施の形態を示す自動閉止弁付定流量弁装置の断面図である。
【図5】 ハウジングの外観斜視図である。
【図6】 定流量弁の要部の拡大断面図である。
【図7】 開閉弁を濾過槽に取付けた状態を示す断面図である。
【図8】 作動チェック時の状態を示す断面図である。
【図9】 自動停止時の状態を示す断面図である。
【図10】 作動性能の例を説明する特性図である。
【図11】 本発明の第2の実施の形態を示す断面図である。
【図12】 自動停止時の状態を示す断面図である。
【図13】 作動チェック時の形態を示す断面図である。
【図14】 本発明の第3の実施の形態を示す断面図である。
【図15】 濾過槽の断面図である。
【図16】 弁装置の断面図である。
【符号の説明】
1…濾過槽、2…海水,2A…一次濾過された海水、2B…二次濾過された海水、3…海水淡水化処理施設、11…流入孔、15…自動閉止弁付定流量弁装置、21…開閉弁、22…定流量弁、23…自動閉止弁、24…ハウジング、25…弁体、29…流入孔、33…渦巻きばね、40…ハウジング、47…第1の弁室、48…第2の弁室、49…連通孔、50…圧力室、51…ダイヤフラム、52…連通管、57…ガイド、58…ニードル、59…圧縮コイルばね、60…ノズル、61…流出孔、70…弁体、71…圧縮コイルばね、53…三方弁、54…レバー、80…給気口、90…ハウジング、93…大気圧室、95…自動閉止弁、100…開閉手段、104…筒体、105…ロッド、105…回動レバー、153…空気等、154…給気口。

Claims (5)

  1. 開閉弁と、この開閉弁の下流側に配置された定流量弁と、この定流量弁の下流側に配置され前記定流量弁の流出孔を開閉する自動閉止弁とを一体的に備え、
    前記開閉弁は、前記定流量弁の取付前においては閉弁状態に保持され、当該弁の結合によって開弁されることを特徴とする自動閉止弁付定流量弁装置。
  2. 請求項1記載の自動閉止弁付定流量弁装置において、
    前記自動閉止弁は、二次側の流体圧力が設定圧以下になると自動的に動作して定流量弁を閉弁することを特徴とする自動閉止弁付定流量弁装置。
  3. 請求項1または2記載の自動閉止弁付定流量弁装置において、
    前記定流量弁と自動閉止弁は1つのハウジング内に組み込まれ、このハウジングの内部は、定流量弁が組み込まれる第1の弁室と、自動閉止弁が組み込まれる第2の弁室と、一次側流体圧力等の一定に近い圧力が導かれる圧力室とを備え、前記自動閉止弁を強制的に開閉する手段を設けたことを特徴とする自動閉止弁付定流量弁装置。
  4. 請求項1記載の自動閉止弁付定流量弁装置において、
    前記自動閉止弁は、遠隔操作等の外部からの操作力によって動作されることにより前記定流量弁を閉弁することを特徴とする自動閉止弁付定流量弁装置。
  5. 請求項1記載の自動閉止弁付定流量弁装置において、
    外部から空気等が流入孔に供給される給気口を有することを特徴とする自動閉止弁付定流量弁装置。
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