JP2000002352A - 自動閉止弁付定流量弁装置 - Google Patents

自動閉止弁付定流量弁装置

Info

Publication number
JP2000002352A
JP2000002352A JP16868798A JP16868798A JP2000002352A JP 2000002352 A JP2000002352 A JP 2000002352A JP 16868798 A JP16868798 A JP 16868798A JP 16868798 A JP16868798 A JP 16868798A JP 2000002352 A JP2000002352 A JP 2000002352A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
constant flow
pressure
flow valve
automatic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP16868798A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4068221B2 (ja
Inventor
Susumu Nakagawa
進 中川
Takemi Muranaka
武美 村中
Katsuya Takano
勝也 高野
Toshiyuki Fujii
利侑 藤井
Kenji Mito
憲二 三戸
Hisashi Nomoto
寿 野本
Yasushi Asai
靖史 浅井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nishimatsu Construction Co Ltd
Fushiman Co Ltd
Original Assignee
Nishimatsu Construction Co Ltd
Fushiman Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nishimatsu Construction Co Ltd, Fushiman Co Ltd filed Critical Nishimatsu Construction Co Ltd
Priority to JP16868798A priority Critical patent/JP4068221B2/ja
Publication of JP2000002352A publication Critical patent/JP2000002352A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4068221B2 publication Critical patent/JP4068221B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Safety Valves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 手動操作により止水する機能と、一定流量を
吐出する機能と外部圧力(または差圧)に応じて自動的
に閉弁する機能の3機能を備えた弁装置を提供する。 【解決手段】 流入孔29を開閉する開閉弁21と、制
御作動範囲内において一定の流量を排出する定流量弁2
2と、この定流量弁22を開閉する自動閉止弁23とを
一体的に設ける。定流量弁22と自動閉止弁23は1つ
のハウジング40内に組み込まれている。このハウジン
グ40は開閉弁21のハウジング24に取付けられる
と、弁体25を押上げて開閉弁21を開弁させる。自動
閉止弁23は、通常開弁状態に保持されており、二次側
流体圧力P2 が設定圧以下(または一次側流体圧力P1
と二次側流体圧力P2 の差圧P1 −P2 が設定圧以上)
になると自動的に動作して閉弁し、定流量弁22を閉弁
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、海水を淡水化する
施設の取水設備などに用いられる自動閉止弁付定流量弁
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大都会、砂漠等においては、渇水
対策として水資源、特に飲料水の確保が重要な課題とさ
れ、海水を淡水化する施設の建設が注目されている。海
水を淡水化するには、海から取水した原水を予め濾過槽
によって機械的に濾過してプランクトン、海藻、塵埃等
の異物を取り除いた後、蒸発、逆浸透法等の海水処理を
施すことにより海水中に含まれているカルシウム、臭
素、マグネシウム、ホウ素、塩素等の懸濁物質を除去し
て淡水化する。
【0003】濾過槽としては、通常海岸に近い陸地に広
い敷地を確保して建設されるが、環境問題、漁業権問題
等が起こり易いことから、最近では濾過槽を海底に埋設
する方式が研究されている。海底に濾過槽を埋設する
と、環境問題、漁業権問題等を解消することができるば
かりか、陸地に広い敷地を確保する必要がないので、都
会に近い海岸の海底であっても埋設できる利点がある。
また、海底の砂、砂利、土、岩盤等(以下、海底の砂
利、岩盤等という)を透過して一次的に濾過された海水
を濾過槽で二次的に濾過すればよいため、濾過材の使用
量を大幅に削減できる。さらに、濾過槽は二次的に濾過
された海水を弁装置によって取り込むため、弁装置への
異物の付着、堆積等が少なく、弁装置を長期間にわたっ
て使用できるという利点もある。
【0004】このような濾過槽に用いられる弁装置にお
いては、手動操作により止水する機能を備えているこ
と、一定流量を吐出する機能を備えていること、濾
過槽内圧力(または差圧)に応じて自動的に閉弁する機
能を備えていること、の三つの要件を満たすものである
ことが要求される。その理由を以下に述べる。
【0005】海底に埋設される濾過槽の場合は、濾過さ
れた海水を槽壁から取り込む。そのため、槽壁に取水口
を設け、この取水口を濾過材で覆い弁装置を組込む。そ
の場合、海底をシールド掘削機によって掘削しつつセグ
メントを順次組立てて濾過槽を施工していくと、海水が
取水口から濾過槽内に浸入して施工することができなく
なる。そのため、濾過槽の施工工事が完了し、濾過槽を
使用するまでは弁装置によって取水口を完全に止水して
おく必要がある。したがって、手動操作による止水機
能は、濾過槽の施工時に要求されるものである。
【0006】濾過槽の使用中は、槽外となる一次側(以
下、単に一次側という)と槽内である二次側(以下、単
に二次側という)位の圧力差(差圧)によって濾過槽内
に浸入する海水の流量が変化する。差圧が小さければ海
水の浸入は少なく、差圧が大きくなると海水の浸入は多
くなる。一次側の圧力は、濾過槽に加わる外部圧力で、
海面までの高さや海底の砂利、岩盤等の浸透抵抗等によ
って変化する。二次側の圧力は濾過槽内の圧力で、貯水
量によって変化する。そのため、一次側もしくは二次側
の圧力が変動しても圧力差(差圧)が一定範囲内であれ
ば一定流量を吐出する弁であることが必要である。
【0007】また、作業者が定期的あるいは必要に応じ
て濾過槽内に入って弁装置や濾過材を保守点検したり交
換したりあるいは弁装置の作動チェックを行う際には、
弁装置を閉弁し濾過槽内の海水を一時的に排水する必要
がある。そのため、弁装置は、手動操作によって開閉さ
れるものであるよりも、むしろ自動的に開閉する機能を
備えたものであることが好ましい。その場合、自動的に
開閉させる最も簡単で確実な方法は、濾過槽内圧力(ま
たは差圧)または空気等を用いた外部遠隔操作による方
法である。遠隔操作によって自動的に開閉する弁として
は電磁弁が知られている。しかし、電磁弁の場合は、配
線したり電源を必要とするため安全上およびコスト上濾
過槽に用いるには不適である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記したように海底に
埋設される濾過槽においては、弁装置として、第1に手
動操作により止水する機能を備えていること、第2に一
定流量を吐出する機能を備えていること、第3に濾過槽
内圧力(または差圧)または空気等を用いた外部遠隔操
作{以下、濾過槽内圧力(または差圧)等という}に応
じて自動的に閉弁する機能を備えたものを用いることが
不可欠とされる。しかしながら、従来の弁装置は、いず
れも一定流量を調整する機能のみを備えた単機能型また
は手動操作による止水機能と流量調整機能を備えた二機
能型、あるいはそれらとストレーナを組合わせた多機能
型のものばかりであり(例:特開昭60−227068
号公報、実用新案登録番号第3018847号公報
等)、上記三つの機能要件を備えた多機能型の弁装置
(以下、このような弁装置を自動閉止弁付定流量弁装置
という)は未だ存在していなかった。
【0009】本発明は上記した要請に応えるべくなされ
たもので、その目的とするところは、手動操作により止
水する機能と、一定流量を吐出する機能と濾過槽内圧力
(または差圧)等に応じて自動的に閉弁する機能の三機
能を備えた全く新規な自動閉止弁付定流量弁装置を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明は、流入孔を開閉する開閉弁と、この開閉
弁の下流側に配置された定流量弁と、この定流量弁の下
流側に配置され前記定流量弁の流出孔を開閉する自動閉
止弁とを一体的に備えたことを特徴とする。第1の発明
においては、開閉弁は閉止された状態において流入孔を
閉止し止水する。定流量弁は、一次側の流体圧力が変動
しても二次側との圧力差が一定範囲内であれば一定の流
量を吐出する。自動閉止弁は自動的に動作して定流量弁
を閉弁する。
【0011】第2の発明は、上記第1の発明において、
前記自動閉止弁は、二次側の流体圧力が設定圧以下にな
ると自動的に動作して定流量弁を閉弁することを特徴と
する。第2の発明においては、自動閉止弁は通常不動作
状態(開弁状態)に保持されているので、定流量弁は一
定の流量を吐出し続ける。二次側の流体圧力が設定圧以
下になると、自動閉止弁は自動的に動作して定流量弁を
閉止する。
【0012】第3の発明は、上記第1または第2の発明
において、前記定流量弁と自動閉止弁は1つのハウジン
グ内に組み込まれ、このハウジングの内部は、定流量弁
が組み込まれる第1の弁室と、自動閉止弁が組み込まれ
る第2の弁室と、一次側流体圧力等の一定に近い圧力が
導かれる圧力室とを備え、前記自動閉止弁を強制的に開
閉する手段を設けたことを特徴とする。第3の発明にお
いては、二次側の流体圧力が設定圧以下になると、自動
閉止弁は自動的に動作して定流量弁の流出孔を閉止す
る。強制的に開閉する手段を操作すると、自動閉止弁は
強制的に動作して不動作状態に戻り定流量弁の流出孔を
開弁する。
【0013】第4の発明は、上記第1の発明において、
前記自動閉止弁は、遠隔操作等の外部からの操作力によ
って動作されることにより前記定流量弁を閉弁すること
を特徴とする。第4の発明においては、自動閉止弁は外
部からの操作力によって動作され、定流量弁を閉弁す
る。
【0014】第5の発明は、上記第1の発明において、
外部から空気等が流入孔に供給される給気口を有するこ
とを特徴とする。第5の発明においては、給気口から空
気等を導入することによって空気等を一次側へ逆流さ
せ、濾過槽や、砂利、岩盤等の洗浄(いわゆる逆洗)を
行うことができる。空気以外のガスとしては、窒素ガ
ス、水素等が考えられる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1〜図4は本発明の第1の実施
の形態を示す図で、図1は海水淡水化施設の取水設備を
示す概略断面図、図2は同取水設備の外観斜視図、図3
は取水設備の断面図、図4は自動閉止弁付定流量弁装置
の断面図である。これらの図において、1は海底の砂
利、岩盤等で一次濾過された海水2Aを機械的に濾過す
る濾過槽、3は濾過槽1内の二次濾過された海水2Bを
逆浸透法等によって淡水化する海水淡水化処理施設であ
る。4は濾過槽1内の二次濾過された海水2Bを海水淡
水化処理施設3に送給する水中ポンプ、5は配管、6は
海底、7は海面、8は立坑、H1 は海水の水頭圧、H2
は立坑8内の海水2Bの水頭圧、H3 は濾過槽1内の水
頭圧である。
【0016】プランクトン、海藻、塵埃等の異物を含ん
だ海水2は、海底6の砂、砂利等を透過することにより
一次的に濾過される。この一次濾過された海水2Aは、
さらに、濾過槽1によって二次的に濾過された後、濾過
槽1内に貯留される。なお、逆浸透法とは、水は通すが
塩分は通し難いという逆浸透膜の性質を利用して海水に
高い圧力を加え、逆浸透膜を通過させることにより、海
水を淡水化する方法である。
【0017】前記濾過槽1は、立坑8を掘削後、海底に
シールド掘削機によって掘削されたトンネル内に例えば
6分割された円弧状のセグメント10を順次円筒状に組
み立てて行くことにより陸上部9から海底6に向かって
施工されている。濾過槽1の大きさとしては、例えば長
さLが約1km、内径dが約3m程度である。
【0018】図2〜図4において、前記セグメント10
は、コンクリート製で、中央に二次濾過された海水2B
を濾過槽1内に取り込むための取水口11を有し、ま
た、外周面中央には一次濾過された海水2Aを二次的に
濾過するフィルタ13が取付けられている。フィルタ1
3は、前記セグメント10の外周面に形成したフィルタ
用凹部12内に収納され、前記取水口11を覆ってい
る。取水口11の穴径は、例えば100〜120mm程
度で、外側開口部に大径穴部11Aが設けられている。
【0019】図4において、さらに前記取水口11の内
部には、自動閉止弁付定流量弁装置(以下、弁装置と称
する)15が取付部材16を介して組み込まれている。
取付部材16は、耐海水材料、例えばBC6またはSC
S14等によって有底円筒状に形成されて前記取水口1
1の大径穴部11Aに嵌合され、底面には前記弁装置1
5が取付けられるねじ孔17が形成されている。
【0020】前記弁装置15としては、上記した通り三
つの機能、すなわち手動操作により止水する機能、
一定流量を吐出する機能および濾過槽内圧力(または
差圧)等に応じて自動的に閉弁する機能を備えているこ
とが要求される。そのため、開閉弁21、定流量弁22
および自動閉止弁23を一体的に備え、多機能型の複合
弁を構成している。
【0021】前記開閉弁21は、前記取付部材16のね
じ孔17に濾過槽1の内部側から螺合されたハウジング
24と、このハウジング24内に軸線方向に移動自在に
嵌挿された弁体25とを備えている。ハウジング24
は、両端が開放された筒状体からなり、外周には前記ね
じ孔17に螺合する雄ねじ26が形成され、内部の中間
部にはハウジング24内を外側室27aと内側室27b
に仕切る仕切壁28が一体に設けられている。仕切壁2
8の中央には前記弁体25が貫通する流入孔29が形成
され、またこの流入孔29の外側室27a側の開口部に
は、開閉弁21の閉弁時に弁体25が着座する着座面3
0が形成されている。なお、内側室27bは、内周面に
雌ねじ31が形成され、後述するハウジング40の取付
孔を形成している。
【0022】前記弁体25は、前記流入孔29に挿通さ
れ内側室27b内に位置する棒状の本体25Aと、この
本体25Aの基端部に一体に設けられ前記外側室27a
内に位置する大径部25Bとで構成されている。本体2
5Aの先端部外周面には、Eリング32が装着されてお
り、このEリング32と前記仕切壁28との間には弁体
25を内側室27b方向、言い換えれば開閉弁21が閉
弁する方向に付勢する付勢手段としての渦巻きばね33
が弾装されている。本体25Aと大径部25Bとの間に
は環状溝34が形成され、この環状溝34にOリング3
5が嵌着されている。Oリング35は開閉弁21が閉弁
したとき、前記弁座30に着座し、流入孔29を液密に
閉止する。大径部25Bの外周には、海水2Bの通路を
形成する複数の溝36が周方向に等間隔をおいて軸線方
向に形成されている。
【0023】このような開閉弁21は、図7に示すよう
に閉弁した状態で予めセグメント10内に取付部材16
を介して一体的に取付けられ、ゴムキャップ37によっ
てハウジング24の内側室27bを液密に閉塞してい
る。この状態においてセグメント10をシールド掘削機
によって順次連結することにより濾過槽1が施工され
る。この施工において、開閉弁21はOリング35が渦
巻きばね33の弾力によって弁座30に押し付けられる
ことにより閉弁しているため、二次濾過された海水2B
が流入孔29を通って濾過槽1内に流入することはな
い。そして、濾過槽1の施工が完了した後、前記ゴムキ
ャップ37を外し、定流量弁22を図4に示すように自
動閉止弁23と共に取付けると、開閉弁21を後述する
ように開弁させることができる。なお、後述の自動閉止
弁23の作動機能により図4に示すように開閉弁21に
予め定流量弁22を自動閉止弁23と共に取付けたまま
セグメント10を施工しても差し支えない。
【0024】前記定流量弁22と自動閉止弁23は1つ
のハウジング40を共有しており、定流量弁22が前記
開閉弁21の下流側に、自動閉止弁23が定流量弁22
の下流側に位置している。
【0025】前記ハウジング40は、両端が開放する筒
体40Aと、この筒体40Aの自動閉止弁23側の開口
部をシール部材を介して液密に閉止する蓋体40Bとで
形成されている。蓋体40Bはねじ41によって筒体4
0Aに固定されている。筒体40Aの前記蓋体40Bと
は反対側の開口端部外周面には雄ねじ42が形成されて
いる。この雄ねじ42を前記開閉弁21のハウジング2
4に設けたねじ孔31に螺合して両ハウジング24,4
0を結合することにより、前記弁装置15が組立てられ
ると同時に前記開閉弁21がハウジング40によって開
弁される。すなわち、ハウジング40をハウジング24
のねじ孔31に一定量ねじ込むと、ハウジング40の開
閉弁21側の開口端面43に一体に突設した突起部44
(図5参照)が前記Eリング32を渦巻きばね33の弾
発力に抗して押し上げるため、弁体25がフィルタ13
方向に移動してOリング35を着座部30から離間さ
せ、流入孔29を開く。したがって、開閉弁21は開弁
し、ハウジング40を取り外さない限り閉弁することは
ない。
【0026】前記突起部44は、周方向に等分割された
複数個の円弧状分割片44aによって前記Eリング32
と略同一の外径を有する円筒状に形成され、これら分割
片43a間の隙間45によって両ハウジング24,40
の内部が連通している。したがって、二次濾過された海
水2Bは開閉弁21の流入孔29および前記隙間45を
通ってハウジング40内に流入する。
【0027】前記ハウジング40の内部には、流入孔4
6と、前記定流量弁22が組み込まれる第1の弁室47
と、自動閉止弁23が組み込まれる第2の弁室48およ
び圧力室50が軸線方向に形成されている。流入孔46
と第1の弁室47は互いに連通し、第1の弁室47と第
2の弁室48は、自動閉止弁23によって開閉され、通
常時は自動閉止弁23が不動作状態(開弁状態)に保持
されることにより図4に示すように互いに連通してい
る。言い換えれば、定流量弁22の流出孔は開放してい
る。
【0028】前記第2の弁室48と圧力室50はダイヤ
フラム51によって仕切られている。また、第2の弁室
48は筒体40Aに設けた複数の連通孔49によってハ
ウジング40の外部と連通し、流入孔46と圧力室50
は連通管(連通路)52によって接続されている。さら
に、連通管52の途中には、自動閉止弁23を強制的に
開閉する手段としての三方弁53が取付けられている。
この三方弁53は、通常流入孔46と圧力室50を連通
させているが、弁装置15の作動チェック時にハンドル
54によって切り替えられると、図8に示すように流入
孔46と圧力室50との連通を遮断し、圧力室50をハ
ウジング40の外部に連通させる。なお、本実施の形態
においては、連通管52によって流入孔46と圧力室5
0を連通する連通路を形成したが、これに限らずハウジ
ング40の厚み内に連通路を形成することも可能であ
る。
【0029】前記定流量弁22は、前記第1の弁室47
に嵌合されたガイド57と、このガイド57内に進退自
在に組み込まれたニードル58と、このニードル58を
開弁方向に付勢する付勢手段としての圧縮コイルばね5
9とを備えている。
【0030】前記ガイド57は筒状体に形成され、開閉
弁23側の開口部内にノズル60が嵌合されている。ノ
ズル60の穴61の上流側開口部は、所定の曲線を描く
ようにラッパ状に拡径した形状に形成されている。な
お、ノズル60の孔61は、定流量弁22の流出孔を形
成している。
【0031】前記ニードル58は、図6に示すようにノ
ズル60の穴61の下流側開口部の穴径より小さい外径
を有する一端が開放した筒状体に形成され、ガイドピン
63に摺動自在に嵌装されている。また、ニードル58
は前記圧縮コイルばね59の一端を受け止めるリング6
4を一体に有している。このリング64は、ニードル5
8の基端部外周面に放射状に設けた複数のアーム65に
よってニードル58に連結されている。
【0032】前記ガイドピン63は、固定リング66を
一体的に有し、この固定リング66は前記ガイド57の
ノズル60とは反対側の開口部に嵌合され、かつ係合片
67によってガイド57からの抜けが防止されている。
また、固定リング66は、前記リング64が接触するこ
とにより前記ニードル58の開弁方向への移動を制限す
るストッパとして機能する。そして、この固定リング6
6は、前記ガイドピン63の外周面に放射状に突設した
複数本のアーム68を介してガイドピン63の基部に連
結されている。なお、ガイドピン63と固定リング66
とを連結するアーム68間の隙間およびニードル58と
リング64を連結するアーム65間の隙間は、海水2B
の通路を形成している。さらに、前記ばね59以外は、
摺動抵抗の少ないエンジニアリングプラスチック材料で
形成され、耐熱性、耐摩耗性、耐久性に優れている。
【0033】このような定流量弁22は、一次側の流体
圧力P1 (海水の水頭圧H1 )が変動しても二次側の流
体圧力P2 (立坑内の海水の水頭圧H2 )との差圧(P
1−P2 )が制御作動範囲内であれば、その差圧に応じ
てニードル58がガイドピン63に沿って移動してノズ
ル60の穴61の断面積を変化させることで自動的に一
定流量を吐出し続ける。すなわち、一次側と二次側の流
体圧力の圧力差(差圧)が小さいとき、ニードル58は
図4、図6に示す位置で平衡が保たれている。このと
き、穴61の海水2Bが通過し得る断面積(通過面積)
は大きい。差圧が増大すると、ニードル58は圧縮コイ
ルばね59に抗して穴61の中に移動してこの位置で平
衡が保たれる。このとき、穴61の通過面積は減少して
流体抵抗が大きくなり、吐出量を制限する。その結果、
流量は常に一定に保たれる。
【0034】図4において、前記自動閉止弁23は、前
記第2の弁室48と前記圧力室50を仕切るダイヤフラ
ム51と、このダイヤフラム51に固定され第2の弁室
48内に位置する弁体70と、この弁体70を圧力室5
0方向(開弁方向)に付勢する付勢手段としての圧縮コ
イルばね71とを備えている。弁体70は、円柱状に形
成された本体70Aと、この本体70Aの基端部外周面
に一体に設けられた筒部70Bとからなり、この筒部7
0B内に前記圧縮コイルばね71の一端部が挿入されて
いる。圧縮コイルばね71の他端は、前記ノズル60の
下面に圧接している。定流量弁22は、リング72で第
1の弁室47内に保持されている。
【0035】このような自動閉止弁23は、一次側流体
圧力P1 と二次側流体圧力P2 の差圧が設定圧以上にな
ると自動的に動作し、定流量弁22の流出孔61を開閉
する。すなわち、弁装置15が作動状態にある通常時に
おいては、図4に示すようにダイヤフラム51が圧力室
50の底面に密着して弁体70をガイド57の下方に離
間させている。したがって、この状態において、自動閉
止弁23は開弁状態にあり、定流量弁22を開弁させて
いる。
【0036】この状態において、定流量弁22を通った
海水2Bは第2の弁室48−連通孔49−取水孔11を
通り濾過槽1内に貯留される。一次側流体圧力P1 と二
次側流体圧力P2 の差圧が設定圧以上(例えば、2kg
f/cm2 以上)になると、ダイヤフラム51は圧力室
50に加えられている一次側流体圧力P1 により図9に
示すように圧縮コイルばね71の弾力に抗して押し上げ
られ、弁体70をガイド57の下面に接触させてノズル
60の穴、すなわち流出孔61を閉止する。一次側流体
圧力P1 が一定の場合、後述のごとく二次側流体圧力P
2 を下げることで差圧が大きくなるので、二次側流体圧
力P2 を下げると考えてもよい。したがって、自動閉止
弁23は二次側流体圧力P2 (または一次側流体圧力P
1 と二次側流体圧力P2 の差圧P1 −P2 )により定流
量弁22を自動的に閉弁する。この自動閉止弁23の動
作点は、圧縮コイルばね71の弾力を変えることによっ
て可変することができる。
【0037】このような弁装置15にあっては、開閉弁
21、定流量弁22および自動閉止弁23を一体的に備
えることにより、上記した三つの機能、すなわち手動
操作により止水する機能、一定流量を吐出する機能お
よび濾過槽内圧力(または差圧)等に応じて自動的に
閉弁する機能を有する多機能型の複合弁を構成している
ので、特に海底埋設型の濾過槽1に使用して好適であ
る。すなわち、開閉弁21を閉弁した状態でセグメント
10に取付け、このセグメント10を組み立てて濾過槽
1を施工する際には、海水が濾過槽1内に浸入するのを
確実に防止することができる。
【0038】また、開閉弁21は濾過槽1の施工が終了
した後に定流量弁22と自動閉止弁23が取付けられる
ことにより自動的に開弁されるので、作業者がレバー操
作等によって開閉弁21を開弁させる必要がなく、開閉
弁21の構造を簡素化することができる。さらに、定流
量弁22は開閉弁21に対して着脱可能に取付けられる
ので、流量の異なる定流量弁との交換が容易である。
【0039】また、自動閉止弁23は二次側流体圧力P
2 が設定圧以下(または、一次側流体圧力P1 と二次側
流体圧力P2 の差圧P1 −P2 が設定圧以上)になると
自動的に動作して定流量弁22を閉弁するので、弁装置
15の保守点検、作動チェック、弁の交換等を行うため
に濾過槽1内に入る際、作業者がその都度自動閉止弁2
3を動作させる必要がなく、また濾過槽1内の海水2B
を迅速に排水することができる。すなわち、水中ポンプ
4によって立坑8内の海水2Bを通常より急速に多く排
水し海水2Bの高さH2 が一定高さまで低下させると、
二次側流体圧力P2 が下がる(または一次側流体圧力P
1 と二次側流体圧力P2 の差圧P1 −P2 が設定圧力以
上)ため、自動閉止弁23は自動的に動作して定流量弁
22を閉弁する。したがって、それ以後は一次濾過され
た海水2Aはフィルタ13および弁装置15を通って濾
過槽1内に浸入することができず、濾過槽1内の海水2
Bを迅速かつ完全に排水することができる。
【0040】図10は具体的な数値による作動性能の例
を示すもので、一次側流体圧力P1=3kgf/cm2
(H1 =30m)、二次側流体圧力P2 (作動範囲)=
1.2〜2.5kgf/cm2 (H2 =12〜25
m)、差圧P1 −P2 =0.5〜1.8kgf/cm
2 、自動閉止弁設定圧力P2 =0.7kgf/cm2
(H2=7m)または自動閉止弁閉止差圧2.3kgf
/cm2 である。
【0041】また、濾過槽1内の海水2Bを完全に排水
した後、弁装置15の作動チェックを行う際には、自動
閉止弁23を強制的に開閉する手段、例えば三方弁53
を図8に示すように切り替えて圧力室50を大気開放さ
せればよい。圧力室50を大気開放すると、圧力室50
は大気圧P0 になるため、弁体70が圧縮コイルばね7
1の弾力により下降して自動閉止弁23が開弁し、定流
量弁22を開弁する。したがって、フィルタ13によっ
て二次濾過された海水2Bは、開閉弁21および定流量
弁22を通って濾過槽1内に吐出し、これによって弁装
置15が正常に動作するか否かをチェックすることがで
きる。作動チェックが終了した後は、レバー54によっ
て三方弁53を元の状態に切り替えればよい。三方弁5
3を切り替えると、一次側流体圧力P1 が圧力室50に
再び導かれるため、自動閉止弁23は自動的に動作して
図9に示す閉弁状態に戻り、定流量弁22を閉弁する。
【0042】弁装置15の保守点検、作動チェック、弁
の交換等が終了した後、濾過槽1を元の状態に戻すに
は、図示しない別の系統から陸上のポンプ等によって濾
過槽1内に水を供給すればよい。水を所定量供給する
と、二次側流体圧力P2 が高くなり、一次側流体圧力P
1 と二次側流体圧力P2 の差圧P1 −P2 が設定圧以下
になるため、自動閉止弁23は自動的に動作して開弁
し、定流量弁22を開弁する。したがって、弁装置15
が動作状態となり、二次濾過された海水2Bが弁装置1
5を通って濾過槽1内に貯留される。その後、水中ポン
プ4によって立坑8内の水頭圧H2 をある範囲、例えば
前述した例のごとくH2 =12〜25mにしながら海水
2Bを汲み出す。
【0043】さらに、給気口80を流入孔46と連通す
るように形成しておき、濾過槽1内の海水2Bを完全に
排水した状態で、給気口80から一次側流体圧力P1 よ
り高い空気等81を定流量弁22に供給すると、この空
気等81は開閉弁21、フィルタ13を通り海底の砂
利、岩盤等を逆に通過するので、フィルタ13に付着し
た塵埃等を洗浄することができる(逆洗)。
【0044】図11は本発明に係る自動閉止弁付定流量
弁装置の第2の実施の形態を示す断面図である。なお、
図1〜図9に示した構成部材と同一のものについては同
一符号をもって示し、その説明を適宜省略する。本実施
の形態においては、定流量弁22と自動閉止弁23のハ
ウジング構造と自動閉止弁23の構造および自動閉止弁
23を二次側流体圧力P2 と大気圧P0 との差圧P2 −
P0 が設定圧以下になると自動的に動作するようにした
点が上記した実施の形態と異なっている。
【0045】定流量弁22と自動閉止弁95のハウジン
グ90は、軸線方向に2分割された第1、第2の筒体9
0A,90Bをダイヤフラム91を介して嵌合し、ねじ
92によって一体的に結合することにより形成されてい
る。第1の筒体90Aの内部には、流入孔46、第1の
弁室47および第2の弁室48が形成され、また周面に
は第2の弁室48を外部に連通する連通孔49が形成さ
れている。第1の筒体90Bの内部には大気圧の下で組
立てられることにより封入された大気圧室93が形成さ
れ、この大気圧室93は前記ダイヤフラム91およびO
リング102等によって前記第2の弁室48、すなわち
濾過槽内圧力P2 から完全に仕切られ、ダイヤフラム9
1の動きによって若干の圧力変化はあるものの略大気圧
P0 (以下、大気圧P0 という)に保持されている。
【0046】前記自動閉止弁95は、前記ダイヤフラム
91と、このダイヤフラム91の下面側に一体的に取付
けられたカップ状のガイド部材96と、前記ダイヤフラ
ム91を閉弁方向に付勢する圧縮コイルばね99とを備
え、前記ガイド部材96が前記第2の筒体90B内に摺
動自在に嵌挿されている。また、ダイヤフラム91の表
面側中央部には円板状の厚肉部91Aが一体に突設さ
れ、この厚肉部91Aの外周および下面を皿部材97に
よって覆っている。厚肉部91Aは自動閉止弁95が動
作した時、前記第1の弁室47の下端側開口部、すなわ
ち流入孔46とは反対側の開口部に密接され、これによ
って定流量弁22を閉弁する。第1の弁室47の下端側
の開口部には、断面形状が山形の環状突起98が一体に
突設されており、この環状突起98が厚肉部91Aに食
い込むことにより、厚肉部91Aによるシール性能を高
めるようにしている。前記皿部材97は、厚肉部91A
が第1の弁室47の下端側の開口部に押し付けられたと
きの径方向および厚み方向の変形を防止する。
【0047】このような自動閉止弁95は、二次側流体
圧力P2 が設定圧以下(または二次側流体圧力P2 と大
気圧P0 との差圧P2 −P0 が設定圧以下、例えば1k
gf/cm2 以下)になると、ダイヤフラム91が圧縮
コイルばね99によって押し上げられるため、図12に
示すように自動的に動作して閉弁し、定流量弁22を閉
弁する。
【0048】前記第2の筒体90Bには、弁装置120
の作動チェック時に前記自動閉止弁95を強制的に動作
させる開閉手段100が取付けられている。この開閉手
段100は、前記第2の筒体90Bの下面に形成したね
じ孔101に前記Oリング102を介してねじ込まれ、
ナット103によって固定された筒体104と、この筒
体104内に摺動自在に嵌挿されたロッド105と、こ
のロッド105を上下動させる回動レバー106とを備
えている。前記筒体104は、前記大気圧室93内に前
記圧縮コイルばね99と共に挿入されている。この圧縮
コイルばね99は、2つのばね受け部材108、110
間に弾装され、前記ダイヤフラム91を閉弁方向に付勢
している。一方のばね受け部材108は、前記ガイド部
材96の下面に固定されている。他方のばね受け部材1
10は、前記筒体104に螺合されている。また、この
ばね受部材110は、外周に設けた溝112と、前記第
2の筒体90Bの内周面に突設した軸線方向の突状体1
13との係合によって回転が阻止されている。
【0049】前記ロッド105の内端は、前記ばね受け
部材108の上方に突出し、その突出端部にロッド10
5の外径より大きな押圧部114が一体に突設されてい
る。この押圧部114は、ロッド105が筒体104か
ら抜けるのを防止する機能と、前記ダイヤフラム91を
押し上げる機能を有している。ロッド105の下端は前
記筒体104より第2の筒体90Bの外部に突出し、そ
の突出端部に前記回動レバー106が取付けられてい
る。回動レバー106は、通常時において図11に示す
ように略水平に保持されて筒体104と離間しており、
自動閉止弁95が二次側流体圧力P2 と大気圧P0 との
差圧P2 −P0 によって自動的に動作し定流量弁22を
閉弁した時に図12に示すように上昇して筒体104の
下面に接触する。そして、この自動停止状態において、
回動レバー106を図13に示すように反時計方向に略
90度回動させて垂直にすると、回動レバー106の先
端面が筒体104の下面に当たってロッド105を引き
下げるため、ダイヤフラム91が第1の弁室47の下端
側開口部から離間して自動閉止弁95を不動作状態に戻
し、定流量弁22を開弁することができる。
【0050】なお、開閉弁21と定流量弁22は、上記
した実施の形態と全く同じであるため、その説明を省略
する。
【0051】このような弁装置120においても、二次
側流体圧力P2 が設定圧以下(または二次側流体圧力P
2 と大気圧P0 の差圧P2 −P0 が設定圧以下)になる
と自動的に動作して定流量弁22を閉弁する自動閉止弁
95を備えているので、上記した実施の形態と同様に弁
装置の保守点検、作動チェック、弁の交換等を行うため
に濾過槽内に入る際に、作業者がその都度自動閉止弁9
5を動作させる必要がなく、また濾過槽1内の海水2B
を迅速に排水することができる。すなわち、ポンプ4に
よって濾過槽1内の海水2Bを急速に排水し海水2Bの
高さが一定高さまで低下すると、二次側流体圧力P2 と
大気圧室93内の大気圧P0 の差圧P2−P0 が設定圧
以下になるため、自動閉止弁95が自動的に動作して定
流量弁22を閉弁する。したがって、それ以後は一次濾
過された海水2Aは弁装置120を通って濾過槽1内に
浸入することができず、濾過槽1内の海水2Bを完全に
排水することができる。
【0052】さらに、保守点検等が終了した後、濾過槽
1を元の動作状態に戻す際には、水を濾過槽1に供給し
て自動閉止弁95を自動的に動作させ、定流量弁22を
開弁すればよい。
【0053】図14は本発明の第3の実施の形態を示す
断面図、図15は濾過槽の断面図、図16は弁装置の断
面図である。この実施の形態においては、自動閉止弁を
強制的に開閉する手段として外部から空気等153を図
4に示した自動閉止弁23に供給するようにしている。
すなわち、立坑8内の海水2Bの水頭圧H2 を水位検出
手段130で検出し、水中ポンプ4で海水2Bを吸い出
すことにより予め水位設定装置131で設定した水頭圧
H2 (二次側流体圧力P2 )以下になると空気等設備1
50付近に設置する電磁弁等132が自動的に開弁し、
空気等153を主配管151および枝管152a,15
2bを介して各弁装置15の圧力室50に供給し、ばね
71による開弁力以上の圧力をダイヤフラム51に加え
ると、弁体70を押上げ自動閉止弁23を強制的に閉弁
することができる。そのため、定流量弁22は流出孔6
1が弁体70によって閉止され閉弁する。通常時におい
て、圧力室50は空気等153が供給されず無負荷状態
に保持されるため、自動閉止弁23はばね71により開
弁状態に保持される。ハウジング70の下面中央には、
圧力室50に連通する給気口154が設けられ、これに
枝管152bの一端が接続されている。なお、他の構成
等は上記した第1の実施の形態と同様である。また、電
磁弁等132は、地上に設置されているため安全上は何
等問題ない。
【0054】このような構造においては、三方弁53や
開閉手段100を必要としないので構造が簡単で、二次
側流体圧力P2 (または一次側流体圧力P1 と二次側流
体圧力P2 の差圧P1 −P2 )の設定は、地上で水位設
定装置131により任意に行うことができ、二次側流体
圧力P2 が高い(または差圧P1 −P2 が小さい)条件
でも空気圧等を高くすればよく、水中ポンプ4の排水能
力を増加させなくても濾過槽1内の海水2Bを完全に排
水することができる。
【0055】なお、本発明は上記した実施の形態に限ら
ず、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて種々の変
更、変形が可能である。例えば、開閉弁21の開閉を定
流量弁22の取付けによって行うのではなく、レバー操
作によって行うようにしてもよい。また、開閉弁21や
定流量弁22についても上記した実施の形態において示
したものに限らず、従来公知のものを用いてもよい。例
えば、ゴム製のオリフィスとニードルを用いた定流量弁
を用いてもよい。また、本発明を参考に、構造が複雑で
メリットはないが、自動閉止弁23を開閉弁21の上流
側または開閉弁21と定流量弁22の間に配置して構成
しても同様の弁装置を完成させることができる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る自動閉
止弁付定流量弁装置によれば、開閉弁、定流量弁および
自動閉止弁を一体的に備えているので、手動操作によ
り止水する機能、一定流量を吐出する機能および濾
過槽内圧力(または差圧)等に応じて自動的に閉弁する
機能を備えた多機能型の複合弁を提供することができ
る。特に、このような弁装置は、海底に施工される取水
設備の弁装置に用いて好適である。
【0057】また、定流量弁に一次側流体圧力より高い
空気等を供給すると、この空気等は開閉弁を通り外部に
排出されるため、逆洗も可能である。また、自動閉止弁
を強制的に開閉させる手段を備えているので、作動チェ
ックが容易にできる。
【0058】また、開閉弁は定流量弁が取付けられると
開弁されるので、作業者がレバー操作等によって開閉弁
を開弁させる必要がなく、開閉弁の構造を簡素化するこ
とができる。
【0059】さらに、自動閉止弁は、一次側流体圧力と
二次側流体圧力の圧力差または二次側流体圧力と大気圧
の圧力差、もしくは遠隔操作等の外部からの操作力によ
って自動的に動作して定流量弁を閉弁するので、作業者
がその都度開閉させる必要がなく、特に圧力差を利用す
ると、外部から操作力を加える方式に較べて構造をより
簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る自動閉止弁付定流量弁装置が用
いられる海水淡水化施設の取水設備を示す概略断面図で
ある。
【図2】 取水設備の外観斜視図である。
【図3】 取水設備の断面図である。
【図4】 第1の実施の形態を示す自動閉止弁付定流量
弁装置の断面図である。
【図5】 ハウジングの外観斜視図である。
【図6】 定流量弁の要部の拡大断面図である。
【図7】 開閉弁を濾過槽に取付けた状態を示す断面図
である。
【図8】 作動チェック時の状態を示す断面図である。
【図9】 自動停止時の状態を示す断面図である。
【図10】 作動性能の例を説明する特性図である。
【図11】 本発明の第2の実施の形態を示す断面図で
ある。
【図12】 自動停止時の状態を示す断面図である。
【図13】 作動チェック時の形態を示す断面図であ
る。
【図14】 本発明の第3の実施の形態を示す断面図で
ある。
【図15】 濾過槽の断面図である。
【図16】 弁装置の断面図である。
【符号の説明】
1…濾過槽、2…海水,2A…一次濾過された海水、2
B…二次濾過された海水、3…海水淡水化処理施設、1
1…流入孔、15…自動閉止弁付定流量弁装置、21…
開閉弁、22…定流量弁、23…自動閉止弁、24…ハ
ウジング、25…弁体、29…流入孔、33…渦巻きば
ね、40…ハウジング、47…第1の弁室、48…第2
の弁室、49…連通孔、50…圧力室、51…ダイヤフ
ラム、52…連通管、57…ガイド、58…ニードル、
59…圧縮コイルばね、60…ノズル、61…流出孔、
70…弁体、71…圧縮コイルばね、53…三方弁、5
4…レバー、80…給気口、90…ハウジング、93…
大気圧室、95…自動閉止弁、100…開閉手段、10
4…筒体、105…ロッド、105…回動レバー、15
3…空気等、154…給気口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高野 勝也 東京都葛飾区新小岩2−21−22 コーポの がみ302 (72)発明者 藤井 利侑 東京都港区虎ノ門1−20−10 西松建設株 式会社内 (72)発明者 三戸 憲二 東京都港区虎ノ門1−20−10 西松建設株 式会社内 (72)発明者 野本 寿 神奈川県大和市下鶴間2570−4 西松建設 株式会社技術研究所内 (72)発明者 浅井 靖史 神奈川県大和市下鶴間2570−4 西松建設 株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 3H059 AA06 BB22 CD05 CD13 CE06 DD09 DD14 EE13 FF01 FF11 3H060 AA02 BB05 CC07 DC05 DD02 DD12 EE08 HH03 HH14

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流入孔を開閉する開閉弁と、この開閉弁
    の下流側に配置された定流量弁と、この定流量弁の下流
    側に配置され前記定流量弁の流出孔を開閉する自動閉止
    弁とを一体的に備えたことを特徴とする自動閉止弁付定
    流量弁装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の自動閉止弁付定流量弁装
    置において、 前記自動閉止弁は、二次側の流体圧力が設定圧以下にな
    ると自動的に動作して定流量弁を閉弁することを特徴と
    する自動閉止弁付定流量弁装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の自動閉止弁付定
    流量弁装置において、 前記定流量弁と自動閉止弁は1つのハウジング内に組み
    込まれ、このハウジングの内部は、定流量弁が組み込ま
    れる第1の弁室と、自動閉止弁が組み込まれる第2の弁
    室と、一次側流体圧力等の一定に近い圧力が導かれる圧
    力室とを備え、前記自動閉止弁を強制的に開閉する手段
    を設けたことを特徴とする自動閉止弁付定流量弁装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の自動閉止弁付定流量弁装
    置において、 前記自動閉止弁は、遠隔操作等の外部からの操作力によ
    って動作されることにより前記定流量弁を閉弁すること
    を特徴とする自動閉止弁付定流量弁装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の自動閉止弁付定流量弁装
    置において、 外部から空気等が流入孔に供給される給気口を有するこ
    とを特徴とする自動閉止弁付定流量弁装置。
JP16868798A 1998-06-16 1998-06-16 自動閉止弁付定流量弁装置 Expired - Fee Related JP4068221B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16868798A JP4068221B2 (ja) 1998-06-16 1998-06-16 自動閉止弁付定流量弁装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16868798A JP4068221B2 (ja) 1998-06-16 1998-06-16 自動閉止弁付定流量弁装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000002352A true JP2000002352A (ja) 2000-01-07
JP4068221B2 JP4068221B2 (ja) 2008-03-26

Family

ID=15872614

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16868798A Expired - Fee Related JP4068221B2 (ja) 1998-06-16 1998-06-16 自動閉止弁付定流量弁装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4068221B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200448694Y1 (ko) 2008-01-02 2010-05-07 소민철 복합 정유량 밸브
JP2013083296A (ja) * 2011-10-07 2013-05-09 Toyota Motor Corp 流量制御弁
JP2020041598A (ja) * 2018-09-10 2020-03-19 ナブテスコ株式会社 流量制御弁及び作業機械

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200448694Y1 (ko) 2008-01-02 2010-05-07 소민철 복합 정유량 밸브
JP2013083296A (ja) * 2011-10-07 2013-05-09 Toyota Motor Corp 流量制御弁
JP2020041598A (ja) * 2018-09-10 2020-03-19 ナブテスコ株式会社 流量制御弁及び作業機械
JP7336836B2 (ja) 2018-09-10 2023-09-01 ナブテスコ株式会社 流量制御弁及び作業機械

Also Published As

Publication number Publication date
JP4068221B2 (ja) 2008-03-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5082557A (en) Control head for water purifier
US4504389A (en) Water filter
US4176063A (en) Water purifier system and valve
US4081171A (en) Self-cleaning filter assembly for solenoid-actuated valves
US3809247A (en) High throughput filter having multiposition valve
US3980097A (en) Fire hydrant with drain valve and backflow preventer mechanism
US4834873A (en) Combined reverse osmosis unit and water inflow control valve for a water purification system
US3777889A (en) Cartridge filter unit
US7285210B2 (en) Zero waste reverse osmosis water filtering
US6615760B1 (en) Boat drain plug
US5658457A (en) Hydrostically driven osmotic membrane flush system for a reverse osmosis water purification system
US20150202552A1 (en) Liquid filter drain with integral air vent
US8424554B2 (en) Control valve for a reverse osmosis water purification system
US6371087B1 (en) Fuel filter and water drain system
US5439052A (en) Pitless adapter valve for wells
JP2000002352A (ja) 自動閉止弁付定流量弁装置
US3406715A (en) Drain valve
US20070034580A1 (en) Fluid filter arrangement including valve arrangement and methods
CN105668826A (zh) 净饮设备
RU2579468C1 (ru) Водовыпуск поливного трубопровода
CN213416443U (zh) 防堵自动断水一体式净水器
RU2315172C1 (ru) Межфланцевый обратный клапан устьевой нагнетательной арматуры
US5163779A (en) Drain apparatus
KR101729772B1 (ko) 공동주택용 하수구 역류방지장치
WO2024062956A1 (ja) 水処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041213

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050106

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20050106

A977 Report on retrieval

Effective date: 20070522

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070904

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071105

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080110

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110118

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140118

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees