JP4068153B2 - 耐子供性外蓋を備えている芯式液体発散システム - Google Patents

耐子供性外蓋を備えている芯式液体発散システム Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、芯式液体発散システムに関し、より具体的には、(i)耐子供性外蓋を有している芯式液体発散システム、及び(ii)芯式液体発散システムと共に使用される耐子供性外蓋に関する。
背景技術
芯式液体発散システムは、いずれかの数の液体の気化粒子を空気内へ分散させる技術において知られている。そのようなシステムは、家庭内において昆虫忌避剤からエアーフレッシュナーまでの種々の液体でしばしば使用されている。通常、そのようなシステムにおいては、芯の一方の端部は、分散させられるべき液体内に部分的に沈められている。液体は、適切な容器内に収容されている。芯の部分的に沈められている部分は、液体を吸収し、この液体のうちの幾らかは、毛管作用即ち浸出作用により、露出した、沈められていない芯の部分内へ拡散する。芯の露出した部分は、しばしば芯に嵌まるリング形のヒーターにより、局部的に加熱される。これは、芯の露出した部分内へ拡散した液体が、周囲空気内へ分子化即ち蒸発することを引き起こす。芯の露出した部分への加熱の連続的な適用は、液体が消費されるまで続く蒸発/吸収プロセスをもたらす。
家庭での使用に適した多くの製品での、在来の芯式液体発散システムにおける問題点は、子供がシステムの液体内容物に接触するという可能性である。例えば、これは、子供がシステムを勝手に分解したり、システムがたまたまひっくり返って内容物がこぼれ、子供に発見されるままになっている場合に、起こり得る。そのようなシステムで利用されている液体の多くは、服用されると有害で有り得、あるものは、単に触れただけでも有害である。このため、子供が潜在的に有害なシステムの内容物にアクセスする機会を減少させるべく、これらのシステムを「耐子供性」及び「耐こぼれ性」にすることが、望ましい。
付加的な関心事は、システムの内容物が、こぼれ又は蒸発によって直ぐになくなってしまうという可能性である。このため、使用前には内容物が内部に保持される、封止されたシステムを提供することが、望ましい。
更に、システムが開けられたかどうかに関する何らかの指示であって、内容物の幾らかがこぼれた又は使い尽くされたかも知れないという可能性をユーザに警告するものを、それがもたらすことは、望ましい。
一の実行可能なアプローチは、使用前にシステムの内容物を保護する又は使用の間若しくは使用の前の内容物へのアクセスを規制するディスペンサー・キャップを提供することである。種々の製品と共に使用される耐子供性ディスペンサー・キャップ又はタンパー・エヴィデント・ディスペンサー・キャップを開発すべく、多くの試みがなされてきた。
その名称が“Non−resealable Dispenser Cap Construction”である、G.Stullへの米国特許第5,121,859号(「’859特許」)は、手持ちディスペンサーと共に使用される、再封止不能のキャップを示している。キャップは、細長い、テーパーを付されている、段付きの中空注ぎ口であって、排出オリフィスを備えているものを有している。横断方向のクロージャー壁を有するクロージャー・キャップが、注ぎ口上に装着される。横断方向の壁は、排出オリフィスと係合してそれを閉鎖する。クロージャー・キャップがそのように装着されると、横断方向のクロージャー壁は、排出オリフィスの壁との係合により、歪められ且つ偏倚させられる。クロージャー・キャップ又は注ぎ口のいずれか一方は、2つの対向させられて配置されている、脆弱なタブを形成されており、これらのタブは、重なっていると共に、互いに他方に永久的に取着されている。各タブは、キャップ又は注ぎ口のいずれか一方を回転することによって容易に破られ得る脆弱区域を有している。
その名称が“Dispensing Cap for Containers”である、M.Stullへの米国特許第2,930,063号(「’063特許」)は、小さい手持ち容器と共に使用される可撓性プラスチックのアプリケーター・キャップを示している。キャップは、容器に取着されるべく構成されている本体を有している。中空の円筒状注ぎ口が、本体と一体であると共に、本体からかなりの距離だけ延出している。注ぎ口の先端部は、横断方向に配置されている、外側の環状の端面を有しており、この端面は、注ぎ口の軸に対して鋭角をなしており、端面の表面によっ囲まれている排出オリフィスを有しており、且つその基部において厚さが減少させられている壁を形成されているストッパーを有している。壁は、注ぎ口と一体であると共に、その端面から突出している。キャップは、容易に切られ又は破られ得る。これにより、ストッパーは、(その厚さが減少させられている所で)注ぎ口から切断され、もって、排出オリフィスが、現れる。
その名称が“Tear Type Container Closure”である、Biedensteinへの米国特許第3,083,858号(「’858特許」)は、脆弱な接続部によって容器に一体に接続されている容器クロージャーを示している。クロージャーは、クロージャー上の引き手によって容器から分離され得る。これは、脆弱な接続部を破るが、脆弱な接続部の材料の主要な部分をクロージャー又は容器のいずれかに取着されたままにし、それは、クロージャーと容器との間の一時的な再封止手段として作用する。
その名称が“Container and Closure Construction”である、Larkin等への米国特許第4,757,911号(「’911特許」)は、医療の用途で使用される希釈剤容器の硬いポートに結合される、薄い可撓性の流体密カバーであって、熱滅菌にさらされるべきものを示している。カバーは、ポートの周りの相補的な表面に係合する外側フランジと、ポートの上に広がる取り外し可能なセクションとを含んでいる。取り外し可能なセクションは、中央の可撓性ダイヤフラムと、円筒状の壁とを含んでいる。ダイヤフラムは、環状の渦巻部を曲げることによって軸方向に膨張可能である。脆弱な引き裂き線が、円筒状の壁を外側フランジに結合している。滅菌の間にカバー内に発生する応力による引き裂き線の破壊に抗する応力除去をもたらすべく、円筒状の壁は、ポート上の台壁の外面に隣接して配置されている。細いポストに取着されているプル・リングは、手の引っ張り力を引き裂き線の限定されたセグメントに集中させるべく、壁に隣接して配置されている。
その名称が“Spout Fitment Closure Plug”である、Luch等への米国特許第5,249,695号(「’695特許」)は、容器(特に板紙カートン又は他の可撓性容器)内の穴に取着され且つその穴を囲むべく構成されている注ぎ口取付物を示している。注ぎ口取付物は、雌ねじと、外側フランジであって、穴の周りを封止すると共に、熱手段、接着剤等によって容器に固定されるものとを有している。キャップが、頂部ディスクを有しており、この頂部ディスクから、雄ねじを切られているスカートが垂下している。スカートの下縁部は、注ぎ口上の封止膜を封止している。脆弱な橋部を介して把持リブの下縁部に取着されているタンパー・エヴィデント・バンドが、スカートを取り巻いている。タンパー・エヴィデント・バンドは、取付物上の相補的なロック装置と係合するロック装置を有している。このため、キャップは、タンパー・エヴィデント・バンドを外すことなく、ねじ戻され得ない。
その名称が“Closure with Tamper−evident Tear−off Panel with a Flow Control Element”である、Grossへの米国特許第5,201,440号(「’440特許」)は、容器クロージャーであって、容器上に装着される本体を含むものを示している。本体は、分配オリフィスを画成している。蓋のような流れ制御装置が、本体上に配置されていると共に、分配オリフィスを開放する位置とその分配オリフィスを閉鎖する位置との間を移動させられる。タンパー指示部材が、第1の脆弱なウェブを介して蓋に接続されている。アンカーが、第2の脆弱なウェブによってタンパー指示部材の別の部分に接続されていると共に、アンカーは、クロージャー本体によって保持されている。タンパー指示部材は、把持可能なプル・タブをも含んでおり、このプル・タブは、脆弱なウェブを完全に切断すべく引っ張られ得て蓋が開けられるのを可能にする一方、いじった証拠をクロージャーに残す。
しかしながら、これらのキャップの構成における問題点は、芯を採用している液体発散システムとの使用にそれらが特には適していないということである。それらは、「耐子供性」又は「耐こぼれ性」のクロージャーを芯式液体発散システムにもたらさない。
更に、上述した構成は、そのような芯式液体発散システムがしばしば遭遇する別の問題、即ち、過剰な発散に起因する、加熱機構及びシステムの他の部分に溜まる凝縮の問題に取り組んではいない。芯が液体の上方にかなりの長さに亘って延出しているならば、発散は、全長に亘って起こり、加熱装置及びシステムの残りの部分における過剰な湿分の凝縮をしばしばもたらし、これは、不都合であると共に、潜在的に損害を与え得る。この問題に対する一の実行可能な解決法は、長さであって、その長さだけ芯が液体から延出しているものを制限することであろう。しかしながら、芯が液体の表面から僅かしか延出していないならば、液体溜めをも加熱することなく芯を加熱することは、非常に困難になる。これは、液体の直接的な蒸発のような追加の問題をもたらし得る。
従って、これらの及び他の欠点を克服した、芯式液体発散システム及び芯式液体発散システムと共に使用されるクロージャーに対するニーズが、存在する。
芯式液体発散システムと共に使用されるクロージャーであって、子供によるいたずら又はアクセスに耐えるに特に適しているものを提供することへのニーズも、存在する。(以下、芯式液体発散システム及びこの芯式液体発散システム用のクロージャーは、集合的に「システム」と呼ばれる。)
そのようなシステムであって、システムが開けられたかどうかを指示するものに対する別のニーズが、存在する。
そのようなシステムであって、システムからの液体の発散速度を制御するものに対する更に別のニーズが、当業界において存在する。
そのようなシステムであって、安価に製造され得るものに対する更なるニーズが、当業界に存在する。
本発明の概要の開示
本発明は、従来技術における上述した問題点を考慮してなされた。
本発明の目的は、そのような芯式液体発散システム用の低コストの耐子供性クロージャーを含む改良された芯式液体発散システムを提供することである。
本発明の付加的な目的は、そのようなシステムであって、システムが開けられたかどうかに関する指示をもたらすものを提供することである。
本発明の別の目的は、そのようなシステムであって、システムの他の部分上への芯からの生成物の凝縮を低減させるものを提供することである。
本発明の更に別の目的は、そのようなシステムであって、その内容物へのアクセスを防止すべく、芯をシステム内に保持するものを提供することである。
一の側面によると、本発明は、耐子供性芯式液体発散システムであって、液体を収容し得且つ開口を有する容器を含んでいるものを提供する。芯は、容器内に部分的に配置されていると共に、容器の開口を通って延出している延出部を有している。中空の外蓋が、芯の延出部を包んでいると共に、閉じられている分離可能な先端部と、開放している基部とを有している。基部は、開口を覆うべく、容器に取着されている。システムは、先端部を外蓋から分離することによって活性化される。
保持装置であって、先端部が外蓋から分離された後に、芯が外蓋を通って容器から完全に移動させられるのを妨害するものが、設けられ得る。保持装置は、先端部と基部との間の外蓋内に配置される肩部であって、芯を外蓋の基部に向けて保持するものを含み得る。あるいは、保持装置は、芯から突出している凸部であって、外蓋の内面及び容器の内面のうちの少なくとも1つと係合するものを含み得る。
外蓋は、先端部近傍に位置させられている脆弱部であって、先端部の外蓋からの分離を容易にするものを有し得、且つ、芯は、容器内から脆弱部を越えて先端部に向けて延在し得る。芯は、それと一体の凸部を形成され得る。
本発明の別の側面によると、耐子供性芯式液体発散システムは、液体を収容可能な容器と、容器から突出している中空の注ぎ口であって、閉じられている分離可能な先端部を有しているものと、芯であって、容器内に部分的に配置されており且つ注ぎ口内へ延出している延出部を有しているものとを含んでいる。システムは、先端部を注ぎ口から分離することによって活性化される。
本発明の更に別の側面によると、芯式液体発散システムと共に使用される耐子供性外蓋が提供され、システムは(i)開口を有する容器と(ii)芯であって容器内に部分的に配置されており且つ容器の開口を通って延出している延出部を有しているものとを含んでいる。外蓋は、閉じられている分離可能な先端部と、容器の開口を覆うべく、容器に取着可能な開放している基部と、先端部と基部との間に配置される肩部とを含んでいる。外蓋は、基部が容器に取着されると、芯の延出部を包むと共に、肩部は、芯を外蓋の基部に向けて保持する。システムは、先端部を外蓋から分離することによって活性化される。
本発明の更に別の側面によると、芯式液体発散システムと共に使用される耐子供性外蓋が提供され、システムは、(i)開口を有する容器と(ii)芯であって容器内に部分的に配置されており且つ容器の開口を通って延出している延出部を有しているものとを含んでいる。外蓋は、閉じられている分離可能な先端部と、容器の開口を覆うべく容器に取着可能な開放している基部とを含んでいる。外蓋は、基部が容器に取着されると、芯の延出部を包む。保持装置であって、先端部が外蓋から分離された後に、芯が外蓋を通って容器から完全に移動させられるのを妨害するものが、設けられている。
本発明の簡単な概要がもたらされたので、本発明の本性は、概ね理解され得よう。しかしながら、この概要は、本発明を限定すべく解釈されるべきではない。
上述したもの並びに本発明の他の目的、側面、特徴及び利点は、添付図面と関連した好適な実施形態の以下の詳細な説明から明らかになるであらう。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の耐子供性外蓋を備えている芯式発散システムの第1の好適な実施形態の、部分断面正面図である。
図2Aは、本発明の耐子供性外蓋を備えている芯式発散システムの第2の好適な実施形態の、部分断面正面図である。
図2Bは、本発明の第2の好適な実施形態の平面図である。
図3Aは、本発明の第3の好適な実施形態の分解断面正面図である。
図3Bは、組み立てられた、図3Aに示されている実施形態の断面正面図である。
図4Aは、本発明の第4の好適な実施形態の分解断面正面図である。
図4Bは、組み立てられた、図4Aに示されている実施形態の断面正面図である。
図面全体を通して、同じ又は同様の要素には、同じ参照数字が用いられている。
本発明を実施する態様
図1は、本発明の芯式液体発散システム201の第1の好適な実施形態の部分断面正面図を示している。液体発散システム201は、分散させられるべき液体(図示せず)を収容する容器30と、容器30内に部分的に配置される芯50と、容器30に固定される外蓋101とを含んでいる。これらの特徴は、以下で詳細に論じられよう。
芯50の一方の端部(図示せず)は、発散させられるべき液体内に部分的に浸されている。容器30の形状は、本発明の本質的な特徴ではない。従って、液体を収容する容器30の部分は、図面に詳細には示されていない。芯50の他方の端部は、容器30における開口36を通って延出している。この実施形態においては、容器30は、首部35を有しており、この首部を貫通して、開口36が配設されている。
この実施形態においては、外蓋101は、ほぼ円形の断面を有するものとして示されていると共に、以下で詳細に論じられるように、容器30の首部35に固定されている。勿論、外蓋101は、断面がほぼ円形である必要はない。それどころか、所望されるならば、他の幾何学的形状が、使用され得る。それにも拘らず、簡単化及び明瞭化のために、外蓋101は、断面が円形であるとして記載され、そのような特徴は、「直径」及び「円周」として言及されよう。
外蓋101は、開口36を通って延出している芯50の部分を包んでいる。外蓋101の基部200は、容器の首部35に固定されている。先端部100と基部200との間において、外蓋101の壁部150が、空洞部155を画成しており、この空洞部は、好適に、しかし必然的にではなく、芯50の形状及びサイズにぴったりと一致しており、もって、それは、芯50をぴったりと包む。
この実施形態においては、外蓋101は、先端部100の近傍に設けられている肩部300を含んでいる。肩部300は、空洞部155の直径における縮小をもたらす。横断方向の壁部310が、直径におけるこの縮小をもたらすべく、壁部150から内方へ部分的に延出している。横断方向の壁部310は、肩部300を越えて先端部100へ向かう、外力による芯50の移動に抗するバリヤーとして作用し、その理由は、後に明らかにされよう。
スカート部110が、先端部100から横断方向の壁部310まで延出している。スカート部110は、先端部100に隣接している所における直径よりも、より大きい直径を肩部300に隣接している所において有しているものとして示されている。しかしながら、スカート部110は、先端部100及び肩部300の相対的な直径に依存して、肩部300から先端部100まで、直径において、拡大し得、縮小し得、又は一定のままで有り得る。更に、スカート部110及び横断方向の壁部310は、別々の要素である必要はなく、結合され得る。この場合、結合スカート/横断方向の壁部は、かなりの努力がなくしては芯50がそれを越えて移動され得ないところのバリヤーをもたらすべく、先端部100に近付くに従い、直径において縮小しなければならない。あるいは、横断方向の壁部310は、カンチレバー状のバリヤーとして設けられ得ると共に、スカート部110は、横断方向の壁部310の外周部311から延出し得る。この場合、横断方向の壁部310は、空洞部155の直径における局部的な縮径部であってかなりの努力がなくしては芯50がその縮径部を越えて移動され得ないものをもたらすべく、いずれかの数の形状で形成され得る。
図1の実施形態においては、外蓋101の基部200は、外蓋101を容器30に固定するための内側フランジ220と外側フランジ240とを設けられている。内側フランジ220は、容器の首部35の内壁部33と係合している。外側フランジ240は、容器の首部35の外壁部34と係合している。内側フランジ220及び外側フランジ240は、一緒になって座部230を画成し、その座部内へ、容器30の口部37が、嵌入している。この実施形態においては、口部37と座部230とは、密封係合をもたらすべく、一体に、溶接され得、融着され得、又は他の方法で永久的に結合され得る。基部200が首部35に係合状態で固定されるのは好ましいが、この具体的な係合手段は、本発明にとっては重要ではない。基部200と首部35とは、多くの手段のいずれかによって係合させられ得、それらの手段のうちの幾つかは、後に詳細に論じられよう。
この実施形態においては、外蓋101は、芯50と、容器30内のシステム201の液体内容物とを封止する。システム201を活性化すべく、即ち液体の周囲大気内への分散を可能にすべく、先端部100が、外蓋101から分離される。例えば、先端部100は、スカート部110を切断することによって分離され得る。本発明のこの特徴(先端部100の分離)は、他の方法によっても達成され得る。例えば、外蓋101に局部的に弱い部分を作るべく、溝(図示せず)が、スカート部110内に設けられ得る。この場合、先端部110は、その弱くされている溝の所で外蓋101を破ることによって取り除かれ得る。あるいは、先端部100は、外蓋100の端部を閉じるべく接着剤で固定されている分離片であり得る。この場合、システム201は、先端部100を外蓋101から剥がすことにより又は他の方法で先端部100を外蓋101から取り除くことにより、活性化されるであろう。先端部100を外蓋101に固定するためのこれらの方法又は他の均等な方法が、本発明の概念内で利用され得る。
これらの実施形態のいずれにおいても、先端部100が一旦取り除かれると、開口が、外蓋101内に生成され、その開口を介して、芯50の遠端部51が、露出される。しかしながら、今や、外蓋101の肩部300が、芯50の移動に抗する保持装置として作用する。芯50が外蓋101に新たに形成された開口に向かって肩部300を通過しないということが、好ましい。
一旦先端部100が分離されると、好適に、しかし必然的にではなく、外蓋101を囲むリング形の加熱要素(図示せず)の形態の、局在化されている熱源(図示せず)により、熱が、外蓋101内の芯50の部分に加えられ得る。芯50は、液体を周囲大気に分散させ、これは、順に、追加の液体が容器から芯に入ることを可能にする。
芯50を固定することに加えて、外蓋101は、分子化された液体の空気内への排出速度を下げるべく作用する。発散が、芯50の全体ではなく、芯50の遠端部51を介して主として起こることを可能にすることにより、液体残留物は、加熱機構部上での及びシステム20の他の内面上での凝縮を起こしにくくなるであろう。
ある場合には、より高い発散速度をもたらすことが、望ましいであろう。本発明の耐子供性外蓋を備えている芯式液体発散システムの別の実施形態が、図2A及び図2Bに示されている。第1の実施形態のものと同様の要素の詳細な説明ついては、図1についての上記議論を参照されたい。第2の実施形態と第1の実施形態との間の主要な差異は、第2の実施形態においては、先端部100が取り除かれると、芯50が外蓋102から延出するということである。
第2の実施形態においては、先端部100が切断によって外蓋102から分離されないということが、好ましい。何故ならば、芯50も、同様に切断され得るからである。従って、この実施形態においては、壁部150は、脆弱部400を設けられており、この場合、その脆弱部は、1対の実質的に平行なV字形の溝420及び440によって画成されている。芯50の遠端部51がこの脆弱部400を越えて先端部100まで延在してるということが、好ましい。
この実施形態においては、前の実施形態におけるように、システム202は、先端部100の除去によって活性化される。この場合、除去は、脆弱部400において先端部100を外蓋102から破ることによって達成される。芯50は、今や脆弱部400の所で開放している外蓋102から延出し、もって、芯の追加の露出に起因する、より大きい浸出作用が、起こり得よう。先端部100の除去を容易にすべく、溝420,440の間の壁部から延出しているタブ500が、設けられ得る。これは、ユーザーが、脆弱部400を破ることを行うべく、タブ500を掴んで引っ張ることを可能にする。壁部150に取着されているタブ500は、図2Bに詳細に示されている。
この実施形態においては、保持装置として作用する肩部がないので、先端部100が分離された際に芯50の外蓋102を通る移動を妨害する別の形態の保持装置を設けることが、望ましいであろう。これは、子供が芯50を取り外して液体にアクセスし得る可能性を低減させるであろう。また、これは、システム202が偶然に傾けられた際に起こるであろうところのこぼれの量を最少にするであろう。これは、幾つかの手段によってなされ得る。芯50が、真っ直ぐであり且つ在来の構造(即ち不織ポリエステル、セルロース等)のものであるならば、外部の機械的な保持装置が、使用され得る。例えば、ピン(図示せず)が、芯50を通して挿入され得、もって、それは、芯50から突出し、そして、その組合せ体は、外蓋102又は容器の開口36に嵌合し得ない。あるいは、締付カラー53等が、図示のように、同じ目的のための突出部として設けられ得る。締付カラー53は、所望の態様で芯50に固定され得る。
また、上述した構成の代替物として、この実施形態及び下記の実施形態は、外蓋102と容器30とを係合させる種々の「ステーク・オン」方法及び「スナップ嵌め」方法を採用している。この実施形態で使用されている方法が、次に論ぜられる。
基部200の外側フランジ240は、内方に垂下している爪248を設けられている。この爪248は、容器の首部35から突出している容器のリップ38と係合する。好適に、リップ38及び爪248は、首部35及び外側フランジ240の周囲の周りにそれぞれ完全に延在している。リップ38及び爪248は、テーパーを付されている前縁部39,249と後縁部37,247とをそれぞれ設けられている。このため、外蓋102が容器30と係合させられると、リップ38の前縁部39は、爪248の前縁部249と最初に係合する。これらのテーパーを付された表面39,249は、外側フランジ240が外方に変形することを引き起こし、爪248は、リップ38を越えて摺動することが可能になる。爪248は、リップ38の後ろでパチンと締まり、もって、リップ38の後縁部37は、爪248の後縁部247と係合する。
図3Aの分解断面図に示されている、別の実施形態においては、容器の開口36を通しての芯50の装填を容易にしつつ芯50を固定状態で保持すべく、可撓性のカラー55が、設けられている。カラー55は、可撓性の翼57を有し得、これらの翼は、上方に曲げられていると共に、芯50に向かって上方に曲げられ得る。このため、挿入の際に、翼57は、芯50に向かって弾性的に萎み、もって、芯50とカラー55とが、容器の開口36を通って容器30内へ挿入され得る。容器の開口36を完全に通過すると、翼57は、図3Bに示されているように、開いて容器30又は外蓋103の内側と係合し、芯50の移動を妨害する。この設計の結合性を高めるべく、周溝58が、芯50に彫られ得、もって、カラー55用の座部が、もたらされる。カラー55は、組み込みを容易にすべく、例えば、可撓性の金属又はプラスチックで作られ得る。図3Bは、容器30内の任意の凹部303であって、芯50を受容するためのものも示している。
図3A及び図3Bは、いずれの実施形態にも設けられ得る追加の特徴を示している。これらの図において、先端部100(図1、図2A及び図2B参照)は、外蓋103から既に取り除かれている。芯50がそれを通って延出するところの開口を単に残すことに代えて、この実施形態においては、透過性のケージ120が、芯50の延長部をぴったりと包んでいる。これは、芯50を保持することを助ける。ケージ120が利用される場合には、構造を簡単にするために、外蓋103の先端部100は、ケージ120に接着剤で固定されている又はケージ120上を封止している別体のピースであるということが、好ましく、もって、それは、システム20を活性化すべく、外蓋10から剥がされ得又は他の方法で容易に取り除かれ得る。あるいは、先端部100は、外蓋103と一体に形成され得、この場合、先端部100は、ケージ120を包む別体の層であると共に、外蓋103は、脆弱部であって、そこで先端部100がそこから分離され得るものを設けられ得る。
この実施形態は、前述した「ステーク・オン」方法の変形であって、外蓋103と容器30との間を係合させるものを採用している。図2Aに示されている実施形態に関して論じた構成と同様に、外蓋103の外側フランジ240は、内方に垂下している爪248を設けられている。容器30は、対応するリップ38を設けられており、このリップは、先の実施形態と同様の態様で爪248と係合する。しかしながら、この実施形態においては、内側フランジ220は、基部200から下方に垂下していない。その代わり、内側フランジ220は、スペーサーリング235から上方に延出しており、このスペーサーリングは、基部200から延出している。内側フランジ220を基部200から離すことにより、外蓋103は、図3Bに示されているように、容器の首部35内に着座し得る。この構成は、容器の首部が芯50よりもかなり大きい断面を有することを可能にし、容器の首部50内への芯50及び外蓋103の挿入をずっと容易にする。
図4Aの分解断面図に示されている、更に別の実施形態においては、凸部即ちカラー53が、芯50それ自体と一体に形成され得る。例えば、これは、芯50を一要素であるカラー53と共に成形することによって達成され得る。
本発明においては、芯50を成形する好適な方法は、焼結である。この方法では、超高分子量ポリエチレン又は超高分子量ポリプロピレンのような、適切な粉末プラスチックが、型内へ軽く充填される。この充填は、軽い圧力又は振動又は他の適切な手段によって達成され得る。次いで、充填された型は、プラスチックが一体に結合し得るには十分であるが、プラスチックをそれが流れ得るような程度まで液化するには不十分である温度まで加熱される。これは、固体片であって、多孔質であり、従って、液体を浸出させるものをもたらす。そのような構造の芯は、種々の形状に成形され得る。更に、そのような芯と共に使用される外蓋10は、それに一致する形状を有すべく形成され得る。
図4Aを再び参照するに、この実施形態においては、外蓋104は、内側段部225を設けられている。図4Bに見られ得るように、段部225は、システム204が組み立てられた際にカラー53と係合し、芯50を容器30内に保持する。この方法を使用する場合、芯50は、二者択一的に、図3A及び図3Bに関して上述したような別体の翼を設けられているカラー用の座部として使用される溝と共に成形され得るということが、注意されるべきである。
図2A〜図4Bに示されている実施形態の変形は、容器の首部35と係合する、単一のフランジのみが設けられているものである。この単一のフランジは、容器の首部35上に又はその中にぴったりと嵌まり得る。更に、「ステーク・オン」構成が先の実施形態においては示されたが、それぞれの外蓋を容器30に固定する他の方法が、利用され得る。例えば、摩擦固定、種々の機械的なインターロック装置、化学結合、又は熱融着が、利用され得る。しかしながら、かなりの力又は努力がなくしては、それぞれの外蓋が取り外され得ないような係合であるということが、好ましい。
勿論、容器30が首部35を有しているということは、本発明の不可欠の特徴ではない。もし首部が設けられていないならば、それぞれの外蓋は、上述したのと同様の態様で、容器30の開口36の口部37に直接固定され得る。
外蓋が容器30と一体に形成され得るということも、可能である。この場合には、容器/外蓋は、充填及び装填用の一時的なオリフィスを形成され得る。液体が、加えられ、そして、芯は、所定の場所に装填される。この時点で、オリフィスは、封止され、システムは、閉じられる。そのようなシステムは、上述した実施形態のいずれかに従って構成され得よう。
上述した実施形態の各々において、コストの有効性のために、それぞれの外蓋は、射出成形によって好適に形成される。一般的に、外蓋は、熱可塑性プラスチック又は他の材料であって、加熱に耐えるに十分に高い熱指数を有し且つ発散システムで使用される液体からの化学的な攻撃に耐えるもので好適に作られる。スナップ嵌め又は同様の係合機構の場合、材料は、係合を可能にするに十分な可撓性を提供しなければならない。システムの具体的な用途が、どの特定な材料が最良かを規定するであろう。
システムがエアーフレッシュナーを発散すべく使用されているならば、芯50は、ほぼ60℃のオーダーの温度にさらされることを必要とするであろう。ポリエチレンが、特に、局在化されている脆弱部において先端部が外蓋から破られる実施形態に関しては、これに特に良く適している。何故ならば、この熱可塑性プラスチックは、より小さい引張強さを有していると共に、大多数のものよりもより容易に破れるからである。
他方、ナイロン、ポリプロピレン又はより高い熱指数を有している他の熱可塑性プラスチックは、より高い温度での用途により良く適していよう。例えば、システムが昆虫忌避剤を発散すべく使用されるならば、120℃近傍の又はそれを超える温度が、適切な浸出に必要であり得る。
産業上の利用性
本発明の芯式液体発散システム及び外蓋は、浸出機構を介して液体を大気内へ分子化して分散させることが望まれているいずれの所でも使用され得る。例えば、システム及び外蓋は、例えば昆虫忌避剤又はエアーフレッシュナーの空気内への分散のような種々の用途で使用され得る。

Claims (11)

  1. 耐子供性芯式液体発散システムであって、耐子供性芯式液体発散システムは、
    開口を有し、液体を収容可能な容器と、
    前記容器内に部分的に配置され、一端側が前記容器の開口を通って延出し、他端側が該容器内に挿入されている芯であって、該芯はその表面に溝を備える芯と、
    前記芯の溝に嵌めこまれるカラーであって、該開口側に曲げられた形を有し該芯に向かって弾性的に折畳み可能な翼部であって、該芯および該カラーが該容器の開口から挿入されうるような可撓性を有する翼部を具備するカラーとを具備し、
    前記耐子供性芯式液体発散システムは、該芯の他端側の先端が該容器の内側底部に接触した状態において、該カラーが該開口から容器内に完全に挿入されて該翼部が該折畳みの状態から開き、該カラーが該容器の内側と係合して該芯の移動を妨害することを特徴とする耐子供性芯式液体発散システム。
  2. 請求項1に記載のシステムであって、
    該芯の一端側の前記開口を通って延出する部分を包む先端部と、該開口を覆うべく該容器に取着することが可能な基部とを有する外蓋であって、該外蓋は該先端近傍に位置し該先端部を分離して該芯の一端側を露出する脆弱部を有する外蓋を備えることを特徴とする耐子供性芯式液体発散システム。
  3. 請求項1または2に記載のシステムであって、前記芯は前記容器内から該脆弱部を越えて延在していることを特徴とする耐子供性芯式液体発散システム。
  4. 請求項2また3に記載のシステムであって、前記容器は、該開口が貫通するように配置される首部を有しており、を有しており、且つ前記外蓋が、前記容器の首部と係合する基部から垂下しているフランジを有している耐子供性芯式液体発散システム。
  5. 請求項4に記載のシステムであって、前記容器の首部及び前記外蓋のフランジは、それぞれ前記外蓋の基部を前記容器にロックすべく相互作用するような係合部を有している耐子供性芯式液体発散システム。
  6. 請求項5に記載のシステムであって、前記係合部は前記芯と一体に形成されている耐子供性芯式液体発散システム。
  7. 芯式液体発散システムに使用される耐子供性芯式液体発散システム用の外蓋であって、該システムは開口を有し、液体を収容可能な容器を備え、
    前記外蓋は、
    該容器内に部分的に配置され、一端側が前記容器の開口を通って延出し、他端側が該容器内に挿入されている芯であって、該芯はその表面に溝を備える芯と、
    前記芯の溝に嵌めこまれるカラーであって、該開口側に曲げられた形を有し該芯に向かって弾性的に折畳み可能な翼部であって、該芯および該カラーが該容器の開口から挿入されうるような可撓性を有する翼部を具備するカラーとを具備し、
    前記耐子供性芯式液体発散システムは、該芯の他端側の先端が該容器の内側底部に接触した状態において、該カラーが該開口から容器内に完全に挿入されて該翼部が該折畳みの状態から開き、該カラーが該容器の内側と係合して該芯の移動を妨害し、
    前記外蓋は、該芯の一端側の前記開口を通って延出する部分とを包む先端部と、該開口を覆うべく該容器に取着することが可能な基部とを有することを特徴とする芯式液体発散システム用の外蓋。
  8. 請求項7に記載の外蓋であって、該外蓋は該先端近傍に位置し該先端部を分離して該芯の一端側を露出するための脆弱部を有することを特徴とする耐子供性芯式液体発散システム用の外蓋。
  9. 請求項7または8に記載の外蓋であって、該容器は該開口が貫通するように配置される首部を有しており、かつ前記基部は前記首部に取着可能であるフランジを有していることを特徴とする芯式液体発散システム用の外蓋。
  10. 請求項9に記載の外蓋であって、前記フランジ及び容器の首部は、それぞれ前記基部を容器にロックすべく相互作用するような係合部を有している耐子供性芯式液体発散システム用の外蓋。
  11. 請求項10に記載の外蓋であって、前記容器は、前記先端部と前記基部との間に配置される肩部であって、芯を前記基部に向けて保持するものを備えている耐子供性芯式液体発散システム用の外蓋。
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