JP4066626B2 - 美容器具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は美容器具に関し、より詳しくは、皮膚に直流電流を流すイオントフレーゼ回路と交流電流を流すマイクロカレント回路とを備えた美容器具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、美容器具として、皮膚に直流電流を流すイオントフレーゼ回路を備えたものが知られている。この美容器具は、美容器具本体に設けられて皮膚に接触可能なヘッド面と、上記美容器具本体に設けられ、該美容器具本体が手によって把持された際に該手に接触可能な電極と、上記ヘッド面と電極とに接続され、両者間に直流電流を流すイオントフレーゼ回路とを備えている。
そして上記ヘッド面に上記電極を基準として直流の−電圧を供給した際には、+イオンを持った皮膚下層の不純物を体外に排出する導出効果が得られる。これとは逆に、上記ヘッド面に直流の+電圧を供給した際には導入効果が得られ、この場合には、上記ヘッド面に美容効果のある成分をもった美容液を含ませたコットンを設けておけば、上記電流の作用により美容液が肌に浸透して美容効果を促進する働きが得られる。
【0003】
また従来、その他の美容器具として、皮膚に微少な交流電流を流すマイクロカレント回路を備えたものが知られている。この美容器具は、美容器具本体に設けた一対のローラと、この一対のローラ間に微少な交流電流を流すマイクロカレント回路とを備えている。
そして上記一対のローラ間に微少な交流電流を流すことにより、皮膚細胞の活性化を促進し、肌のはりや艶を増す効果が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来、上記各美容器具はそれぞれ別個に構成されており、両方の美容器具を揃えるには高価となり、またそれぞれの収容スペースが必要であった。
本発明はそのような事情に鑑み、各美容器具を1台の美容器具としてまとめることにより、安価に製造することができ、かつ収容スペースの効率化を図ることができるようにしたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明の美容器具は、美容器具本体に設けられて皮膚に接触可能なヘッド面と、上記美容器具本体に設けられ、該美容器具本体が手によって把持された際に該手に接触可能な電極と、上記ヘッド面と電極とに接続され、両者間に直流電流を流すイオントフレーゼ回路と、基部を上記美容器具本体に軸を介して揺動可能に取付けたローラアームと、このローラアームの先端部に設けた一対のローラと、この一対のローラ間に微少な交流電流を流すマイクロカレント回路と、上記美容器具本体に着脱自在に設けられるとともに上記ヘッド面を覆って設けられるコットンを該美容器具本体に保持するキャップとを備え、
上記ローラアームは上記軸を挟んで上記ローラの反対側に突起を備え、
上記キャップは上記ローラアームの軸の略半分を収容する半円部と、半円部の輪郭に沿って形成された係合溝とを備え、
上記ローラアームは、上記一対のローラを上記ヘッド面の前方に位置させて該一対のローラを皮膚に接触可能な状態とするセット位置と、上記一対のローラを上記ヘッド面の前方から後退させて該ヘッド面を皮膚に接触可能な状態とする後退位置と、上記美容器具本体とキャップとを係合させる係合位置とに移動させ、
上記ローラアームの軸およびキャップの半円部とは、ローラアームが上記係合位置に位置された際に相互に係合可能又は離脱可能となっており、軸および半円部とが係合した状態で上記ローラアームを係合位置から後退位置に移動させると、上記突起が上記係合溝に係合して上記キャップが美容器具本体に固定されることを特徴とするものである。
【0006】
上記構成によれば、上記ローラアームをセット位置とした際には、上記一対のローラは上記ヘッド面の前方に位置するようになり、したがって該一対のローラを皮膚に接触させた状態でマイクロカレント回路によりその一対のローラ間に微少な交流電流を流すことにより、皮膚細胞の活性化を促進し、肌のはりや艶を増す効果を得ることができる。
他方、上記ローラアームを揺動させて後退位置とした際には、上記一対のローラは上記ヘッド面の前方から後退するようになるので、該ヘッド面を皮膚に接触させることができ、その状態でイオントフレーゼ回路により上記ヘッド面と電極とに直流電流を流せば、導出効果や導入効果を得ることができる。
したがって本発明によれば、1台の美容器具で従来の2台の美容器具を兼用することができるので、別個に製造するよりも安価に製造することができ、また収容スペースの効率化も図ることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下図示実施例について本発明を説明すると、図1、図2において、美容器具1は美容器具本体2と、この美容器具本体2に設けられて皮膚に接触可能なヘッド面3と、それぞれの基部を軸4を介して上記美容器具本体2に揺動可能に取付けた左右一対のローラアーム5A、5Bと、このローラアーム5A、5Bの先端部間に設けられてそれぞれ皮膚に接触可能な一対のローラ6A、6Bとを備えている。
上記美容器具本体2は、手によって把持される把持部2Aと、この把持部の上端部から斜め前方に屈曲して突出する突出部2Bとを備えており、この突出部2Bの先端部に導電性ゴムからなる上記ヘッド面3が設けられている。
また、上記把持部2Aの両側面に、該把持部2Aが手によって把持された際に該手に接触可能なアース用の電極11(図2参照)を設けてあり、この電極11と上記ヘッド面3とに接続したイオントフレーゼ回路12を上記美容器具本体2内に設けている。このイオントフレーゼ回路12は、前述したように、上記ヘッド面3と電極11との間に直流電流を流すことができるようになっている。
【0008】
次に、上記一対のローラアーム5A、5Bは美容器具本体2に対して一体的に揺動できるようになっており、ローラアーム5A、5Bを図2に示すセット位置に位置させた際には、ローラアーム5A、5Bの先端部間に設けた一対のローラ6A、6Bはヘッド面3の前方に位置するようになり、この状態では該一対のローラ6A、6Bは皮膚に接触可能な状態となっている。
そしてこの状態で、美容器具本体2内に収容したマイクロカレント回路13により一対のローラ6A、6B間に微少な交流電流を流すことができるようになっている。
【0009】
なお図1に示すように、上記美容器具本体2の前面にはパワースイッチ14を設けてあり、このパワースイッチ14を押す回数により、順次、マイクロカレント回路13をオン、上記ヘッド面3に電極11を基準として直流の−電圧を供給するようにイオントフレーゼ回路12をオン、上記ヘッド面3に電極11を基準として直流の+電圧を供給するようにイオントフレーゼ回路12をオン、両回路12、13をオフの状態に切換えることができるようになっている。
また上記パワースイッチ14の上方に出力レベルスイッチ15を設けてあり、この出力レベルスイッチ15を押す回数により各回路12、13の出力をそれぞれ3段階に変更することができるようになっている。
そして各スイッチ9、10の状態は、美容器具本体2の前面に設けた複数のLED16によって確認することができるようにしてある。
【0010】
上記ローラアーム5A、5Bは、図2ないし図4に示すように、図2で示すセット位置から約90度時計方向に回転させた図3で示す係合位置と、さらにそこから約90度時計方向に回転させた図4で示す後退位置とに順次揺動回転させ、またその逆に回転させることができるようにしてある。
図3で示す係合位置は、キャップ20を美容器具本体2に着脱するための位置で、このキャップ20は、上記ヘッド面3を覆うように設けられるコットン21を上記美容器具本体2に保持するためのものである。
上記キャップ20は、上記突出部2Bの前方外周部分を覆うように楕円の筒状に形成してあり、該キャップ20を前方側から突出部2Bに被せた際に上記軸4との干渉を避けるために、その両側に切欠き部22をそれぞれ形成してある。
【0011】
図5に示すように、上記切欠き部22の入り口側は幅広部22Aに、奥側は上記軸4の半分を収容することができる幅狭の半円部22Bに形成してあり、この半円部22B内に相対的に上記軸4が挿入されることにより、美容器具本体2に対してキャップ20が位置決めされるようになっている。
そして上記各ローラアーム5A、5Bの内側には、軸4を中心として上記ローラ6A、6Bとは反対側位置に突起23(図1参照)をそれぞれ設けてあり、上記幅広部22Aの幅は、ローラアーム5A、5Bを図3で示す係合位置に位置させた状態でも、すなわち切欠き部22の長手方向に対して突起23が直交する位置に位置している状態でも、その突起23がキャップ20に干渉することが無い幅に設定してある。
さらに図5に示すように、上記キャップ20の表面には、上記半円部22Bの輪郭に沿って半円形の係合溝24を形成してあり、この係合溝24の両端部は上記幅広部22A内に開口して、その開口部から上記突起23が係合溝24内に進入するのを許容するようになっている。
上記切欠き部22や係合溝24はキャップ20の中央部位置に設けてあり、キャップ20をその軸心を中心として180度回転させた状態としても、いずれの向きでも該キャップ20を美容器具本体2に取付けることができるようにしてある。
【0012】
さらに図4に示す上記後退位置は、上記一対のローラ6A、6Bを上記ヘッド面3の前方から充分に後退させて該ヘッド面3を皮膚に接触可能な状態とすることができるようになっている。
このとき、上記美容器具本体2の把持部2Aと突出部2Bとが連続する連続部分のうち、この突出部2Bが把持部2Aから突出する前方とは反対となる後方側において、上記突出部2Bよりも把持部2Aが後方側に突出して両者間に段部2Cが形成されている。
そして上記ローラアーム5A、5Bの基部は上記把持部2Aと突出部2Bとの連続部分で上記美容器具本体2に揺動可能に取付けてあり、それによって上記ローラアーム5A、5Bを図4で示す後退位置に位置させた際には、上記一対のローラ6A、6Bを突出部2B側から上記段部2Cの端面に隣接させるようにしている。
これにより、一対のローラ6A、6Bが美容器具本体2から外方に突出するのを可及的に防止することができるので、ヘッド面3を使用する際に一対のローラ6A、6Bが邪魔になるのを可及的に防止することができる。
【0013】
以上の構成において、美容器具1をマイクロカレント機能を備えた美容器具として用いる際には、上記ローラアーム5A、5Bを図2に示すセット位置に位置させて一対のローラ6A、6Bを上記ヘッド面の前方に位置させればよい。
この状態でパワースイッチ14を操作してマイクロカレント回路13をオンとするとともに、出力レベルスイッチ15を操作してその出力を好みの出力に調整する。そしてこの状態で一対のローラ6A、6Bを皮膚に接触させれば、一対のローラ6A、6B間に流れる微少な交流電流により、皮膚細胞の活性化を促進し、肌のはりや艶を増す効果が得られる。
【0014】
次に、上記美容器具1をイオントフレーゼ機能を備えた美容器具として用いる際には、先ず上記ローラアーム5A、5Bを図3に示す係合位置に位置させ、この状態でヘッド面3にコットン21を被せるとともに、このコットン21の上からキャップ20を美容器具本体2の突出部2Bに被せて、軸4を相対的に切欠き部22の半円部22B内に位置させる。
これにより、ローラアーム5A、5Bに設けた各突起23が切欠き部22の幅広部22A内に相対的に挿入されるとともに、キャップ20の表面に形成した係合溝24内に係合できるようになる。
この状態となったら、上記ローラアーム5A、5Bを図4で示す後退位置まで回転させると、上記各突起23は係合溝24内に係合してその中央部に進入するようになり、上記ローラアーム5A、5Bが後退位置となった状態では各突起23と係合溝24との係合状態が保持されて、上記キャップ20およびコットン21を美容器具本体2に固定することができる。
そしてこの状態となれば、上記美容器具1を従来公知のイオントフレーゼ機能を備えた美容器具と同様に用いることができる。
【0015】
なお、美容器具1をイオントフレーゼ機能を備えた美容器具からマイクロカレント機能を備えた美容器具に切換える際には、上記ローラアーム5A、5Bを図4で示す後退位置から図3に示す係合位置に位置させてキャップ20とコットン21とを取り外し、さらにローラアーム5A、5Bを図2で示すセット位置に位置させればよいことは勿論である。
また、上記突起23をキャップ20に設けるとともに、ローラアーム5A、5Bに該突起23に係合する係合溝24を設けてもよく、或いは突起23や係合溝24によらず、ネジや凹凸の係合部などの手段によりキャップ20を美容器具本体2に着脱自在に設けるようにしてもよい。
【0016】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、1台の美容器具でイオントフレーゼ機能を備えた美容器具とマイクロカレント機能を備えた美容器具とに切換えて使用することができ、したがってそれら機能を有する美容器具を別個に製造するよりも安価に製造することができ、また収容スペースの効率化も図ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す正面図。
【図2】図1の側面図。
【図3】図2と異なる状態を示す側面図。
【図4】図2、図3とは異なる状態を示す側面図。
【図5】キャップ20の側面図。
【符号の説明】
1 美容器具 2美容器具本体
2A 把持部 2B 突出部
3 ヘッド面 5A、5B ローラアーム
6A、6B ローラ 11 電極
12 イオントフレーゼ回路
13 マイクロカレント回路
20 キャップ 21 コットン
23 突起 24 係合溝
Claims (2)
- 美容器具本体に設けられて皮膚に接触可能なヘッド面と、上記美容器具本体に設けられ、該美容器具本体が手によって把持された際に該手に接触可能な電極と、上記ヘッド面と電極とに接続され、両者間に直流電流を流すイオントフレーゼ回路と、基部を上記美容器具本体に軸を介して揺動可能に取付けたローラアームと、このローラアームの先端部に設けた一対のローラと、この一対のローラ間に微少な交流電流を流すマイクロカレント回路と、上記美容器具本体に着脱自在に設けられるとともに上記ヘッド面を覆って設けられるコットンを該美容器具本体に保持するキャップとを備え、
上記ローラアームは上記軸を挟んで上記ローラの反対側に突起を備え、
上記キャップは上記ローラアームの軸の略半分を収容する半円部と、半円部の輪郭に沿って形成された係合溝とを備え、
上記ローラアームは、上記一対のローラを上記ヘッド面の前方に位置させて該一対のローラを皮膚に接触可能な状態とするセット位置と、上記一対のローラを上記ヘッド面の前方から後退させて該ヘッド面を皮膚に接触可能な状態とする後退位置と、上記美容器具本体とキャップとを係合させる係合位置とに移動させ、
上記ローラアームの軸およびキャップの半円部とは、ローラアームが上記係合位置に位置された際に相互に係合可能又は離脱可能となっており、軸および半円部とが係合した状態で上記ローラアームを係合位置から後退位置に移動させると、上記突起が上記係合溝に係合して上記キャップが美容器具本体に固定されることを特徴とする美容器具。 - 上記美容器具本体は、手によって把持される把持部と、この把持部の端部から斜め前方に屈曲して突出する突出部とを備え、この突出部と上記把持部との連続部分のうち、該突出部が突出する前方とは反対となる後方側において、上記突出部よりも把持部が後方側に突出する段部が形成されており、
また上記突出部の先端部に上記ヘッド面が設けられるとともに、上記ローラアームの基部は上記把持部と突出部との連続部分で上記美容器具本体に揺動可能に取付けられており、
さらに上記ローラアームは後退位置となった際に上記一対のローラを突出部側から上記段部の端面に隣接させることを特徴とする請求項1に記載の美容器具。
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