JP4065897B2 - 固形物の重量管理装置及び固形物の重量管理方法 - Google Patents
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Description
そしてこの打錠された錠剤の重量については、打錠時の打錠圧が錠剤の重量に比例することを利用した圧力制御装置を用いて、錠剤の重量の変動を抑制している。特に、打錠圧に関するしきい値を基準として制御する杵毎制御方法、回転周期内の平均圧力を利用した平均値制御方法などが採用されている。しかし、打錠機を用いて打錠すると、打錠末の流動性や比容の変動、温湿度の変化、杵や臼の熱膨張・収縮などの種々の要因により、粉粒体の充填量にバラツキが生じ、錠剤の重量が変動する。
即ち、固形物を所定時間連続して抽出する抽出装置と、抽出された固形物を所定数計数する計数装置と、計数された所定数の固形物の全重量を測定し、基準重量に対する偏差重量を算出する秤量装置と、偏差重量を所定のリミット値と比較し偏差重量がリミット値を越えたとき偏差重量に対応する重量制御信号を固形物製造装置に与える制御信号発生回路と、これらの抽出装置、計数装置、秤量装置及び制御信号発生回路の一連の動作を行わせるためのサンプリング指令回路と、前記制御信号が出力されたとき固形物重量の制御終了直後上記一連の動作を再び行わせるための再サンプリング指令回路とを備えた固形物重量制御装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
前記抽出装置は、サンプリングゲートと、このゲートに連なる抽出シュートと、この抽出シュートを介して錠剤が導かれるパーツフィーダと、このパーツフィーダ上で錠剤が重なるのを規制するための規制板とを備えており、計数装置は第1の投光器及び受光器と、第2の投光器及び受光器とで構成されている。
しかも、錠剤を1個ずつ取出して計数しなければならず、サンプリングから秤量までに時間がかかり、錠剤の平均重量を高速で算出することが困難である。特に錠剤の重量を極めて狭い偏差管理幅で管理する場合、高速で打錠される錠剤の重量管理に迅速に対応できず、錠剤の重量変動を迅速かつ小さな偏差管理幅で抑制できない場合がある。
また、錠剤の形状や大きさによっては、サンプリング装置の形状を微妙に製作する必要があり、サンプリングや計数が困難な場合がある。さらに、計数は、光学式、磁気式などの非接触センサーや接触センサーなどによりカウントする方法が一般的であるが、錠剤の整列不備やセンサーの応答速度によっては2つの錠剤を1つにカウントミスする問題点がある。この場合、重量を誤って算出し、誤ったデータにより打錠装置の打錠末の分量を調整するという重大な問題を引き起こす問題がある。
しかしながら、これらコーティング製剤の従来の重量管理においても、上記従来技術と同様に製剤の計数に時間がかかるため、各サイクルでのコーティング重量データを次のサイクルにフィードバックすることはもとより、精緻な重量管理やサンプリングから秤量に至る処理を自動化することが容易にできなかった。
本発明の他の目的は、固形物の形状や大きさの如何を問わず対応でき、しかも簡単な構造でありながら固形物の重量を迅速に秤量でき、固形物の重量を小さな管理幅で管理する上で有用な重量管理装置及び重量管理方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、コーティング製剤の各コーティング層の重量を精度よく且つ簡便に管理する上で有用な重量管理装置及び重量管理方法を提供することにある。
即ち、本発明1は固形物の重量管理装置に関し、固形物に臨ませた吸引口を有する吸引案内手段と、この吸引案内手段に連通して吸引案内手段からの固形物を収容可能に構成され且つ上部に開口部が形成されたサイクロン式捕集容器と、このサイクロン式捕集容器の上記開口部に対して非接触状態で軸方向に上下動可能に配設されているとともに吸引手段に接続され且つ捕集容器内の固形物を吸引により排出可能に構成された吸引排出手段と、上記サイクロン式捕集容器とともに捕集された固形物の重量を測定するための重量測定手段とを備えていることを特徴とする。
また、上記吸引排出手段は、上記開口部の上方へ遊離した秤量姿勢と、上記捕集容器の内部へ進入した吸引姿勢とに切換え可能に構成すると好ましい。
n×(X−D) ≦ W ≦ n×(X+D) (i)
(ただし、nは下記関係式
W/(X+D) ≦ n ≦ W/(X−D) (ii)
を充足するただ1つの整数である)
を充足するか否かを判別するための判別手段と、この判別手段による判別結果が前記関係式を充足する場合、目標重量Xおよび測定された複数の固形物の重量Wに基づいて、固形物の平均重量(W/n)を算出するための演算手段とを備えていてもよい。
(X+D)×n < (X−D)×(n+1) (iii)
が充足される場合にのみ、上記重量測定手段による測定結果が上記関係式(i)を充足するか否かを判別してもよい。
この場合、この関係式(iii)を充足するnは、常に関係式(ii)を充足するただ1つの整数であるため、より無駄なく固形物の平均重量を算出できる。即ち、上記(ii)式を充足するnは、個々の固形物の重量が偏差管理幅±D内で管理されていても、複数の固形物の重量Wが大きくなるとnを確定できなくなる場合がある。これに対し、上記関係式(iii)により目標重量Xと偏差管理幅Dとから導かれるnの最大値以下の個数で固形物を捕集すれば、固形物が偏差管理幅±D内で管理されていると複数の固形物の重量Wが常に上記関係式(i)を充足するうえ、この重量Wと上記(ii)式からただ1つのnを推定することができる。このため、捕集の都度固形物の平均重量を確実に算出することができるので測定操作に無駄がなく、より迅速に平均重量を算出できる利点がある。
この場合には、平均重量データを迅速にフィードバックでき、しかも固形物の重量測定に基づく制御が短いインターバルで可能であるので、固形物の重量を小さな管理幅で精緻に管理することができ、歩留まりを向上させることができる。
しかも、固形物を吸引により迅速に捕集して短時間に重量測定できるので、固形物の製造速度に対応させて固形物の重量を迅速かつ精度よくコントロールする上で有用である。
より詳細には、前記回転式打錠機(1)において、回転盤(2)の円周方向に臼孔(3a)を有する複数の臼(3)が装着されている。各臼孔(3a)に対応する上下の位置では、上杵(4)が回転盤(2)の臼孔(3a)に対して上下動可能に上杵保持盤(5)に保持されているとともに、下杵(6)の杵先が前記臼孔(3a)内で上下動可能に下杵保持盤(7)に保持されている。前記回転盤(2)、上杵保持盤(5)及び下杵保持盤(7)は、同軸に回転する。
n×(X−D) ≦ W ≦ n×(X+D) (i)
(ただし、nは下記関係式
W/(X+D) ≦ n ≦ W/(X−D) (ii)
を充足するただ1つの整数である)
を充足するか否かを判別する。
そこで本第1実施形態では、上記中央処理装置(31)は次の関係式
(X+D)×n < (X−D)×(n+1) (iii)
を充足する場合に上記(i)式が充足されるか否かを判別する。この場合には上記関係式(ii)を充足する整数nは常に1つに定まる。
WL < W <WH (ia)
なお、演算判別回路は、1つの回路として構成する必要はなく、前記関係式を充足するか否かを判別するための判別回路(判別手段)と、この判別回路での判別結果が前記関係式(i)を充足する場合に、推定錠剤数(n)と、錠剤1個当たりの平均重量(Xm)、又は目標重量(X)の基準データに対する単位錠剤当たりの重量偏差データ(△X)を算出するための演算回路(演算手段)とで構成してもよい。また、前記判別結果が前記関係式を充足しない場合には、その後の演算処理は中止され、再度捕集操作、秤量操作、演算判別操作が繰り返される。
すなわち、目標重量(X)で打錠していても、前記のように打錠末の流動性や比容の変動、温湿度の変化、杵や臼の熱膨張・収縮などの種々の要因により、1錠当りの錠剤の重量が変動する。一方、偏差管理幅(±D)内で管理されている複数錠の錠剤数(n=W/X)と、測定した複数の錠剤重量(W)との関係を示す図4、図5及び図6から明らかなように、複数の錠剤の重量を測定する場合、前記偏差管理幅(±D)の累積重量が少くとも1個の錠剤の目標重量の下限値(X−D)以上となる場合には、推定錠剤数(n)を単一の数値に確定できない場合がある。
実際には、複数の錠剤が管理幅のうち全て一方の限界値近傍に片寄ることは可能性として低く、上記個数から大きく増加しない範囲では通常(ii)式を充足するnはただ1つの整数に決まる。しかしながら、製造過程における平均重量の変動等により確実に1つの整数に決まるとは言えず、また測定数量が増加するほど、1つの整数に決まらない可能性が高くなる。
このような関係は前記関係式で表され、前記式(iii)を展開して解くと、下記の関係式(iiia)が得られる。
n<(X−D)/(2×D) (iiia)
この式(iiia)に、例えば、前記例示の値を代入すると、
n < (X−D)/(2×D)=(200−5)/(2×5)=19.5
となる。nは正の整数であるため、nは19以下の値となり、前述の表からの結果と一致する。
従って、目標錠剤重量(X)と偏差管理幅(D)から決まる個数(n)の最大値以下(例えば上記例では19個以下)の範囲で錠剤を捕集すれば、各捕集した個数を計数しなくとも複数の錠剤の重量(W)から正しい個数を確実に推定することができる。
すなわち、前記装置は、上位の打錠機管理制御装置からの秤量開始信号に応答して、後退ステップ(S1)において、シリンダが後退し、後退判断ステップ(S2)において、シリンダが下部のゼロ「0」位置、すなわち、筒状容器の開口部がサンプリングラインに対応する上部の所定位置(又は容器底部が下部の所定位値)に達したか否かが判断され、所定位置に達しない場合にはシリンダはさらに後退して筒状容器の開口部を上昇させ、0位置(筒状容器の開口部がサンプリングラインに対応する上部位置)に達するとシリンダの後退動作が停止する。
シリンダがA位置に到達すると、排出ステップ(S11)でタイマーが作動して筒状容器の傾斜状態を所定時間維持することにより、筒状容器の開口部からの錠剤の排出が行われる。タイマーの作動が停止し、所定時間が経過すると、後退ステップ(S12)でシリンダは0位置へ後退し、重量制御動作が終了する。
なお、シリンダの進退度や筒状容器の位置検出は、慣用の手段、例えば、リミットスイッチや位置検出スイッチなどを利用して行うことができる。
また本発明の装置において、上記演算制御手段は、前記のように、推定錠剤数(n)と1個当たりの錠剤の平均重量(Xm)又は単位錠剤当たりの重量偏差データ(△X)とを算出するための演算手段と、この演算手段による重量偏差データに基づいて自動圧力制御装置における打錠圧の設定値を制御するための制御手段とで構成してもよく、前記判別手段と組合せて、演算判別制御手段として構成することもできる。
なお、上記偏差管理幅(±D)は、自動圧力制御装置において管理可能な値、すなわち最大・最小のばらつきの実績値を設定するのが望ましい。具体的には、前記装置には、上限異常、下限異常として不良排除されるべき偏差幅を設定するとよい。
なお、錠剤の重量変動をコントロールするための方式は、例えば、数少い錠剤の重量を計測し、制御インターバルを短くする方法、数多くの錠剤の重量を計測し、制御インターバルを長くする方法などが採用できる。
この捕集手段は、前記図1に示す捕集容器と同じく、サンプリングライン(13)の排出側の一方の端部を収容可能な筒状容器(15)と、この筒状容器のうちサンプリングライン(13)の端部を収容する収容部の上端面に形成され、かつサンプリングライン(13)の端部が上下方向に非接触状態で出入り可能な切欠部(15a)と、前記筒状容器(15)の他方の端部に形成された延出片(16)とを備えている。前記筒状容器(15)の長手方向のうち前記開口部が上方に位置し、延出片(16)が下方に位置した傾斜状態で重量バランスを保てる部位の両側部は、支持台(18)に形成された一対の支持部材(17)により揺動可能に枢支され、この支持部材(17)の両端部には筒状容器(15)の傾斜角度を規定するためのストッパー(23,24)が形成してある。前記支持台(18)は、複数の錠剤重量(W)を測定するための電子天秤などの重量測定装置(19)上に配置されている。
重量測定終了後、モーター(25)を他方の方向に回転させてロッド(26)を上方に後退させると、下方のピン(28)が延出片(16)と係止して筒状容器(15)が上記とは逆方向に回動し、ストッパー(24)との接触により筒状容器(15)が傾斜した排出位置でモーター(25)の回転を停止する。排出位置では、筒状容器(15)の開口部が下方に位置し、延出片(16)が上方に位置するので、筒状容器(15)内の錠剤を排出できる。
この実施形態では、筒状容器(15)に延出片(16)が形成されていない点、傾倒手段がモーターの回転運動を直接利用した機構で構成されている点を除き、前記第2実施形態の捕集手段と同様であり、この例ではL字状アーム(38)と連結アーム(39)は、測定時には非接触状態である。即ち、傾倒手段は、モーター(36)と、このモーターが取付けられる保持部材(37)と、前記モーター(36)の回転軸が取付けられたL字状アーム(38)と、モーター(36)の回転に伴って前記L字状アーム(38)の湾曲端部に対して接触可能な係合ピン(39a)を先端部に備えた連結アーム(39)と、この連結アームに取り付けられ、且つ前記支持部材(17)を貫通して筒状容器(15)を枢支する枢支ピン(40)とで構成されている。前記L字状アーム(38)の湾曲端部には、連結アーム(39)の係合ピン(39a)を収容するための凹部が形成され、L字状アーム(38)と連結アーム(39)は、係合ピン(39a)との接触によりU字状又はコ字状アームを形成する。L字状アーム(38)の凹部と連結アーム(39)の係合ピン(39a)は、通常非接触状態である。
重量測定終了後、モーター(36)を正転させ、L字状アーム(38)の凹部に連結アーム(39)の係合ピン(39a)を係合させることにより筒状容器(15)を正転させて傾倒させ、ストッパー(24)との接触により筒状容器(15)が傾斜した排出位置でモーター(36)の回転を停止する。排出位置では、筒状容器(15)の開口部が下方に位置するので、筒状容器(15)内の錠剤を排出できる。筒状容器(15)内の錠剤を排出した後、前記モーター(36)を逆転させると、筒状容器の重量バランスにより筒状容器(15)はモーター(36)の逆転に伴って次第に逆方向に傾倒し、ストッパー(23)との接触により筒状容器(15)の傾倒が規制され、筒状容器(15)は常態の重量測定位置に戻る。モーター(36)はさらに若干逆転して停止し、L字状アーム(38)の凹部と連結アーム(39)の係合ピン(39a)との係合を解除させ、非接触状態となる。
この重量管理装置は、回転式打錠機(1)の回転盤(2)の周方向に間隔をおいて形成された複数の臼(3)から取出された錠剤(30)を、取出しガイド(10)により案内しつつ吸引口(45)から吸引して案内するための垂下部を有する逆L字状の吸引案内管(46)と、この吸引案内管の垂下部に対して接続部(47)を介して非接触状態で連通可能に配設され、かつ錠剤を搬送するためのL字状の吸引搬送管(48)と、この吸引搬送管により搬送された錠剤(30)を捕集して収容するための捕集容器(49)と、この捕集容器の上部開口部(50)に対して非接触状態で軸方向に上下動可能に配設された吸引排出管(52)と、前記捕集容器に捕集された錠剤の重量を測定するための電子天秤等の重量測定装置(19)とを備えており、前記吸引搬送管(48)、捕集容器(49)及び吸引排出管(52)でサイクロン式捕集装置を構成している。
さらに、吸引により吸引搬送管(48)で搬送された錠剤(30)を収容するための捕集容器(49)は、前記吸引搬送管(48)が接続された上部の円筒部(49a)と、この円筒部から下方へ連設された円錐台部(49b)と、この円錐台部から下方へ連設された下部の円筒部(49c)で構成されている。この下部の円筒部(49c)には、捕集された錠剤成分がサイクロン式捕集容器(49)の底部で渦流とともに回転するのを規制するための回転規制板(51)が取付けられている。
図13に示されるように、(A)空秤量ステップにおいては、サイクロン式捕集容器(49)の開口部(50)から吸引排出管(52)を上方へ遊離させて空秤量している。すなわち、前記シリンダ(57,58)の双方が伸長してピストンロッド(59)を上方へ前進させ、前記捕集容器(49)の開口部(50)の上方へ吸引排出管(52)の開口端部を移動させる。そのため、吸引排出管(52)及び吸引案内管(46)に対して非接触状態で、捕集容器(49)の重量を安定かつ円滑に測定できる。
また、ここには図示していないが、静電気や風の影響を抑えるために秤量部分を金属製や静電気防止処理された樹脂製のカバーで非接触状態に覆うように構成してもよい。
また、上記錠剤の重量データは平均重量値にする必要があり、これを演算するために捕集した錠剤の個数データが必要である。このため、例えば打錠機からの取出し個数をカウントするなどにより計数してもよいが、前記第1実施形態の重量管理装置と組み合わせて、複数の錠剤の重量を測定することにより錠剤数を確定するように構成すると一層簡便かつ迅速に平均重量データを算出できる。
さらに、所定インターバル毎に錠剤の重量を管理するため、所定時間経過後、前記(A)空秤量ステップ、(B)捕集ステップ、(C)秤量ステップ及び(D)清掃ステップの動作が繰返される。
即ち、吸引口(45)から吸引するための屈曲した吸引案内管(46)には水平部が形成され、この水平部に対して直管状の吸引搬送管(48)が接続部(47)を介して非接触状態で連通可能に配設されている。直管状の吸引搬送管(48)は捕集容器(49)に取り付けられている。また、前記吸引案内管(46)のフランジ部(46a)は吸引搬送管(48)のフランジ部(48a)と非接触状態で近接して対向している。このような構造の接続部(47)を形成すると、錠剤(30)の重量が捕集容器(49)に作用しても、捕集容器(49)の下降が接続部(47)により規制されない。
なお、上記吸引搬送管はこれを省略して、捕集容器の側壁に設けた開口部に吸引案内管のフランジ部を直接に非接触状態で近接して対向させてもよい。
この重量管理装置は、回転式打錠機の回転盤(2)に間隔をおいて形成された複数の臼孔(3a)から取出された錠剤(30)を、吸引口(45)から吸引して案内するための逆L字状の吸引案内管(46)と、この吸引案内管に対して接続部(47)を介して非接触状態で連通可能に配設されたL字状の吸引搬送管(48)と、この吸引搬送管により搬送された錠剤(30)を捕集・収容するための捕集容器(49)と、この捕集容器の開口部(50)に対して非接触状態で軸方向に上下動可能に配設された吸引排出管(52)と、捕集された錠剤の重量を測定するための重量測定装置(19)とを備えており、前記と同様に、吸引搬送管(48)、捕集容器(49)および吸引排出管(52)でサイクロン式捕集装置を構成している。
図17に示されるように、(A)空秤量ステップにおいては、前記シリンダのうち一方のシリンダ(66)が伸長してピストンロッド(68)を上方へ前進させ、他方のシリンダ(67)は収縮状態を維持し、前記捕集容器(49)の開口部(50)のスカート部(60)から吸引排出管(52)のシール部(61)を内方へ遊離させる。
この空秤量の後、(B)捕集ステップでは、他方のシリンダ(67)も伸長してピストンロッド(68)をさらに上方へ前進させ、前記捕集容器(49)の開口部(50)のスカート部(60)と吸引排出管(52)のシール部(61)との間に若干のクリアランスが生じる位置で、ピストンロッド(68)の前進が停止する。この状態で吸引手段を作動させて吸引排出管(52)により捕集容器(49)内を吸引すると、サイクロン式捕集装置が構成され、錠剤(30)が搬送されて捕集容器(49)内に捕集・収容される。
そして、秤量終了後、(D)清掃ステップでは、一方のシリンダ(66)も収縮し、吸引排出管(52)をさらに下降させ、吸引排出管(52)の先端部が捕集容器(49)の底部に接近した所定位置に到達するとシリンダ(66)の収縮が停止し、捕集容器(49)内の錠剤は、吸引排出管(52)を通じて排出される。
さらに、前記と同様に、所定インターバル毎に錠剤の重量を管理するため、所定時間経過後、前記ステップ(A),(B),(C)及び(D)の動作が繰返される。
この変形例では、吸引案内管(46)の端部は吸引搬送管(48)内に非接触状態で挿入されている。吸引搬送管(48)は前記と同様に捕集容器(49)と連通して接続されている。さらに、吸引案内管(46)と吸引搬送管(48)との接続部(47)は、逆L字状の吸引案内管(46)のうち垂下部の端部に形成され、かつ下面に複数の環状凹部が形成されたパッキン(46b)と、L字状の前記吸引搬送管(48)のうち前記吸引案内管(46)の垂下部と対向する上端部に形成され、かつ前記パッキン(46b)の環状凹部内にクリアランスをもたせて収容可能な環状突片が形成されたパッキン(48b)とで構成され、これらのパッキン(46b,48b)はラビリンスシール構造を形成している。
また、サイクロン式捕集容器は、通常、上部の円筒部と下部の円錐部とを備えており、下部の円筒部は必ずしも必要ではない。
この規制部材の形状、大きさは特に制限されず、例えば、捕集容器の底部において、半径方向の長さが内径の10〜50%程度であってもよく、高さは捕集する錠剤数に応じて選択でき、この規制部材を設けることにより、捕集容器内の測定済みの錠剤を効率よく排除することができる。
なお、本発明に用いる装置は、錠剤等の固形物成分の付着を抑制するため、フッ素樹脂などの非付着性の低表面張力を有する樹脂で捕集容器や管路の内面をコートしてもよい。
なお、吸引排出手段(吸引排出管)の排出口を、エジェクターを介して前記と同様の別のサイクロン式捕集容器と接続し、吸引排出手段を通じて排出された錠剤成分をこの捕集装置に捕集してもよい。
本発明の重量管理装置や管理方法は、短時間内に錠剤を吸引して捕集し、重量を測定できるので、複数の層で構成された積層錠の少くとも1つの予備圧縮層の錠剤成分、即ち本圧縮に先行して予備圧縮された錠剤の重量管理にも好適に適用できる。この参考形態1は、本発明を、予備圧縮ゾーンと本圧縮ゾーンとを備えた二層錠の回転式打錠機に適用したものである。
また、脱型ゾーンでは、下杵ガイドレール(9)は上方の回転盤(2)側へ湾曲する上昇軌道を形成しており、臼孔(3a)内で上下動する下杵(6)により臼孔(3a)から本圧縮された錠剤が連続的に取出される。このような回転式打錠装置では、回転盤(2)の回転に伴って連続的に予備圧縮及び本圧縮できるとともに臼孔(3a)から錠剤を取出すことができる。
図21(A)に示されるように、重量測定装置(19)上に配置された前記捕集容器は、底面が開口し、かつ底部が括れた容器本体(79)と、この容器本体に取り付けられ、かつ開口部を覆うシート状可撓性弁体(80)と、前記容器本体(79)に着脱可能であるとともに、臼孔の近傍(すなわち吸引領域)に延びる吸引口(71)を備えた捕集器(81)と、この捕集器に接続され、かつバッグフィルターなどの固気分離シート(74)が開口部に取り付けられた接続管(75)とを備えている。なお、前記可撓性弁体(80)は容器本体(79)の下面から垂下可能であり、この可撓性弁体(80)の垂下に伴って容器本体(79)の底部の開口部は開放する。
また、機械的手段に限らず、圧搾空気を利用して逆洗し、付着した錠剤成分を回収することも可能である。
なお、上記捕集手段は、他の手段、例えば、前記第4実施形態で用いたサイクロン方式の吸引機構を備えた捕集装置で構成することもでき、これにより捕集容器からの錠剤等の排出を簡便にすることができる。
打錠圧は、通常100〜5000kg/cm2、好ましくは500〜3000kg/cm2程度の範囲から選択でき、予備圧縮の圧力は、通常、10〜500kg/cm2、好ましくは20〜100kg/cm2(20〜60kg/cm2)、さらに好ましくは50〜100kg/cm2程度である。
このコーティング装置(85)は、コーティングパン(86)を回転軸(87)に軸支して、コーティングされる錠剤を収容した状態で回転できるように構成してある。またこのコーティングパン(86)の内部に臨む部位に開口部(88)が設けてあり、この開口部(88)に円筒部材(89)を配置し、この円筒部材(89)を図示していない静止部材に固定するとともに、円筒部材(89)の外側開口部に蓋(90)を開閉自在に取り付けてある。
さらに、上記円筒部材(89)の下部には、錠剤取出口(95)が形成してあり、コーティングパン(86)の回転により持ち上げられた錠剤を必要に応じて取出して排出管(96)から排出可能に構成しあり、この排出管(96)の先端を、前記第3実施形態で説明した装置と同様の構成の重量管理装置に臨ませてある。
各コーティング処理は、コーティングパン(86)を回転させながら、手作業または自動操作によってコーティング液を錠剤の流動表面に注加または噴霧し、必要ならば散布剤を散布し、次いでコーティングパン(86)内に送風して錠剤の表面に温風を送り、水分や溶媒を除去乾燥する、これら一連の処理を1サイクルとすると、このサイクルが、各コーティング処理についてそれぞれ所定回数繰り返される。
各コーティング処理におけるコーティング剤の付加量は、できるだけ精緻に管理する必要があるので、上記重量管理装置を用いて各サイクル毎に、あるいは数回毎に錠剤の重量を測定して付加されたコーティング剤の重量が確認され、各層や錠剤全体の重量が管理される。
なお、上記錠剤の取出し操作は、コーティング処理に応じて自動的に取出すようにしてもよく、また手動により取出してもよい。しかしいずれにしても錠剤個数を計数する必要がなく、錠剤の平均重量を簡便かつ迅速に算出することができる。
一方、回収容器(97)へ排出された錠剤は、スクリューコンベアやエアー式搬送装置、バケットコンベアなどを用いて自動的に、あるいは手動により前記ホッパー(94)に搬送され、投入管(93)からコーティングパン(86)内へ戻される。これらの錠剤の取出し、秤量、回収、再投入の一連の操作は、上記錠剤の平均重量を迅速に算出できるので短時間に行うことができ、次のコーティングのサイクルが開始するまでに済ますことも可能である。このため、測定済み錠剤を容易にリサイクルできるうえ、測定結果に基づいて次工程のコーティング処理を制御することも可能となる。
また測定済み錠剤をリサイクルすることにより、収率低下の虞れがなくなることから、各コーティングサイクル毎にサンプリングと秤量を容易に実施でき、これによりコーティング工程を一層安定に管理することができる。
いずれの設定方法であっても、秤量実測値に基づいて次ステップの目標値を再設定することにより、目標重量と測定重量とがより一致するようになり、重量管理を容易にかつ精確に行なうことができる。
また、上記コーティング製剤とは通常の糖衣錠以外に、各種フィルムコーティング錠を含むことはいうまでもない。
15…筒状容器(捕集手段)、
17…支持部材(支持手段)、
19…重量測定装置(重量測定手段)、
21…シリンダ(傾倒手段)、
25…直線駆動用のモーター(傾倒手段)、
30…錠剤(固形物)、
31…中央処理装置(判別手段、演算手段)、
32…自動圧力制御装置の駆動回路(制御手段)、
36…モーター(傾倒手段)、
45…吸引口、
46…吸引案内管(吸引案内手段)、
49…サイクロン式捕集容器(捕集手段)、
50…上部開口部、
51…回転規制板(回転規制部材)、
52…吸引排出管(吸引排出手段)、
73…捕集容器(捕集手段)、
79…容器本体(捕集手段)、
81…捕集器(捕集手段)、
95…錠剤取出口(取出し手段)。
Claims (6)
- 固形物に臨ませた吸引口を有する吸引案内手段と、この吸引案内手段に連通して吸引案内手段からの固形物を収容可能に構成され且つ上部に開口部が形成されたサイクロン式捕集容器と、このサイクロン式捕集容器の上記開口部に対して非接触状態で軸方向に上下動可能に配設されているとともに吸引手段に接続され且つ捕集容器内の固形物を吸引により排出可能に構成された吸引排出手段と、上記サイクロン式捕集容器とともに捕集された固形物の重量を測定するための重量測定手段とを備えていることを特徴とする、固形物の重量管理装置。
- 上記サイクロン式捕集容器の底部に、捕集された固形物の回転を規制するための少なくとも1つの回転規制部材が設けられている、請求項1に記載の固形物の重量管理装置。
- 上記吸引排出手段は、上記開口部の上方へ遊離した秤量姿勢と、上記捕集容器の内部へ進入した吸引姿勢とに切換え可能に構成してある、請求項1または請求項2に記載の固形物の重量管理装置。
- 一方の端部に開口を有し且つ固形物を収容可能に構成した筒状の捕集手段と、この捕集手段を揺動可能に支持する支持手段と、上記捕集手段および支持手段とともに捕集された固形物の重量を測定するための重量測定手段と、重量測定時には上記捕集手段と遊離した非接触状態に維持され、重量測定後にその捕集手段を傾倒させる傾倒手段とを備えていることを特徴とする、固形物の重量管理装置。
- 請求項1に記載の装置を用いてサイクロン式捕集容器に捕集された固形物の重量を測定し、この重量測定結果に基づいて製造工程における固形物の重量をコントロ−ルすることを特徴とする、固形物の重量管理方法。
- 上記サイクロン式捕集容器の開口部から吸引排出手段を上方へ遊離させて空秤量し、吸引排出手段を捕集容器の内部に進入させて吸引手段の吸引力により渦流を生成させて固形物を捕集し、捕集容器の開口部から吸引排出手段を上方へ遊離させて捕集した固形物の重量を測定した後、吸引排出手段を捕集容器の深部に進入させて吸引手段の吸引力により捕集した固形物を吸引排出する、請求項5に記載の固形物の重量管理方法。
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