JP4065005B1 - 植物病害虫防除組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、殺虫効果が高くかつ殺菌効果をも有する、安全な天然成分由来の植物病害虫防除組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】 クレンシ、ハクトウオウ、トウサイカチ、ゴシツ、ビャクブ、インチンコウ、ノギクカ、ガイヨウ、ウキクサ、トウダイグサ、イチョウ葉、モモ葉、ニワウルシ、ヤナギタデ、タイゲキ、ロウドク、マンダラ、及びテンナンショウからなる生薬群より選択される少なくとも1種以上の生薬の抽出物を有効成分とする植物病害虫防除組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、植物病害虫防除組成物に関し、特にハクトウオウ、トウサイカチ、ビャクブ、インチンコウ、ノギクカ及びイチョウ葉からなる群より選択される少なくとも1種以上の生薬の抽出物を有効成分とする植物病害虫防除組成物に関する。
従来、植物用殺虫剤が有機リン系農薬、カーバメート系農薬及び重金属などの化学合成物質を有効成分とするものが多かった。このような殺虫剤は殺虫効果が高いが、人体や他の動物に対しても毒性がある場合が多く、また環境中の残留が問題となっているため、近年、上記化学合成物質を含有しない天然由来成分の殺虫剤が注目されている。
天然由来成分の殺虫剤として実用されているのは、除虫菊(シロバナムシヨケギク)由来のピレスロイド系殺虫剤がある(特許文献1)。ピレスロイド系殺虫剤は、即効性があり、広い殺虫スペクトルを有する一方、ヒトを含めた温血動物に対する毒性が極めて低いため、家庭用殺虫剤や農園芸用殺虫剤に広く配合されている。
しかし、現在使用されているピレスロイド系誘導体は殆ど化学合成によって製造されているため、その長期的な使用によって薬剤耐性が認められている。安全でかつ殺虫効果の高い天然成分由来の害虫防除剤の開発が依然と求められている。
一方、農園芸上、害虫のみならずモザイク病や炭そ病などの病害も防除する必要がある。しかし、化学合成成分及び天然由来成分を問わず、単剤又は単独の天然由来成分(抽出物)の場合、害虫防除効果及び病害防除効果の両方を兼ね備える薬剤が殆どない。
特開平10−101509号公報
本発明は、殺虫効果が高くかつ殺菌効果をも有する、安全な天然成分由来の植物病害虫防除組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、いくつかの生薬の抽出物が不快害虫や農園芸害虫に対して殺虫効果を示すと共に、モザイク病や炭そ病などの植物の病害原因菌に対しても殺菌効果を有することを見出し、さらに、これらの生薬の抽出物が安全かつ効果的な植物病害虫防除組成物として有用であると見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ハクトウオウ、トウサイカチ、ビャクブ、インチンコウ、ノギクカ及びイチョウ葉からなる生薬群より選択される少なくとも1種以上の生薬の抽出物を有効成分とする植物病害虫防除組成物に関する。
上記抽出物が、水、エタノール、メタノール、アセトン、クロロホルム及びエーテルからなる溶剤群より選択される1種の溶剤又は混合可能な2種以上の溶剤の混合溶剤によって抽出される抽出物であることが好ましい。
本発明によれば、種々の不快害虫や農園芸害虫に対して高い殺虫効果を示すと共に、植物病害の原因菌に対しても殺菌効果を有する植物病害虫防除組成物が提供される。本発明の植物病害虫防除組成物の原料は、生薬としても用いられる安全な天然成分由来のものであるため、ヒトなどの動物に対する毒性が極力低く、環境への汚染もほとんどない。さらに、これを用いた有機栽培(日本農林規格)が可能である。
本発明の植物病害虫防除組成物の原料は、ハクトウオウ、トウサイカチ、ビャクブ、インチンコウ、ノギクカ及びイチョウ葉の6種の生薬である。以下、これらの生薬について簡単に説明する。
クトウオウ(白頭翁)は、キンポウゲ科白頭翁 Pulsatilla chinensis(Bge.)Rgl.(ヒロハオキナグサ)などの根を乾燥したものである。トウサイカチ(皀莢)は、マメ科皀莢樹 Gleditsia sinensis Lam.(トウサイカチ)の果実を乾燥したものである。ビャクブ(百部)は、ビャクブ科直立百部 Stemona sessilifolia(Miq.)Fr.et Sav.(タチビャクブ)、蔓百部 S.japonica Miq.(ツルビャクブ)、又は対葉百部 S.tuberosa Lour.の塊根を乾燥したものである。インチンコウ(茵陳蒿)は、キク科カワラヨモギArtemisia capillarisThの幼苗を乾燥したものである。ノギクカ(野菊花)は、キク科野菊Dendranthema indicum(L.)の頭状花を乾燥したものである。イチョウ葉(銀杏葉)は、イチョウ科Ginkgo biloba L.の葉を乾燥したものである
生薬によっては、異なる植物に由来するものがあるが、有効成分が似ているため、上記と異なる由来の生薬であっても、本発明において使用することが可能である。また、上記の生薬はいずれでも市販されており、特に中国において安価に入手できる。
上記の生薬は、乾燥したものであるが、生のものでも本発明に使用することができる。乾燥したものは、比較的少量で高い濃度の有効成分を得ることができ、また長期貯蔵もできるため、好ましく用いられる。乾燥方法は生薬を製造する一般的な方法であれば特に限定しないが、例えば、自然乾燥や加熱乾燥などがある。有効成分の破壊を極力に避けるために、自然乾燥(天日干し又は日陰干し)が好ましい。また、必要に応じて、乾燥する前に煮沸などの前処理を行ったり、乾燥後に蜜炙などの後加工を行ったりしてもよい。
本発明において抽出に用いられる溶剤は特に限定しない。水、エタノール、メタノール、アセトン、クロロホルム及びエーテルからなる溶剤群より選択される1種の溶剤又は混合可能な2種以上の溶剤の混合溶剤が好ましく用いられる。混合可能な2種以上の溶剤の混合溶剤とは、2種以上の溶剤を混合しても2相以上に分離しない混合溶剤をいう。このような混合溶剤としては、特に、水とエタノールとの混合溶剤が好ましく用いられる。水におけるエタノールの濃度は50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、95%であることが特に好ましい。
生薬の質量基準での溶剤の使用量は、抽出できれば特に限定しないが、好ましくは乾燥生薬の0.1〜100倍であり、より好ましくは1〜50倍である。抽出温度は、特に限定しないが、溶剤の融点以上沸点以下であればよく、好ましくは50℃以下、より好ましくは1〜30℃である。抽出時間は、特に限定しないが、有効成分をより多量に抽出するためには12時間以上であることが好ましく、24時間以上であることがより好ましい。
本発明の植物病害虫防除組成物は、1種以上の上記生薬の抽出物を有効成分とする。ここで、抽出物とは、生薬残渣を含まない抽出液、及び抽出液中の溶剤を蒸発させた乾燥物の両方をいう。1種の生薬の抽出物でも十分植物病害虫防除効果を有するが、必要に応じて幾つかの種類の生薬の抽出物を混合して使用すると、広い殺虫・殺菌スペクトルが得られ、より高い効果が得られる。上記抽出物は、その使用してもよく、必要に応じて濃縮したり希釈したり溶媒交換したりしてもよい。
本発明の植物病害虫防除組成物は、必要に応じて様々な剤型、例えば、液剤、粉末剤、顆粒剤、水和剤、乳剤、懸濁剤、油剤、又はエアゾール剤などにしてもよい。この場合、必要に応じて、溶解助剤や懸濁分散助剤、乳化剤、液性調整剤、増粘剤、崩壊分散剤、拡展剤、展着剤、保湿剤、安定化剤などの助剤を配合してもよい。また、これらの助剤はこの分野において一般的に使用されるものであれば特に限定されない。また、必要に応じて殺虫効果を増強する共力剤を添加しても良く、共力剤としては、例えばピペロニルブトキサイド(PBO)などの一般的に使用されるものであれば特に限定されない。製剤の総質量に対して、抽出に使用した乾燥生薬の0.01〜100質量%であることが好ましく、0.05〜90質量%であることがより好ましい。また、製剤の総質量に対して、共力剤の配合量は0.1〜50重量%であることが好ましく、0.5〜30重量%であることが特に好ましい。
本発明の植物病害虫防除組成物の適用作物は、全ての栽培植物が含まれる。例えば、キュウリ、メロン及びカボチャなどのウリ科植物、イネ、オオムギ、コムギ、トウモロコシ及びエンバクなどのイネ科植物、トマト、ナス及びジャガイモなどのナス科植物、エンドウ、ダイズ、インゲンマメ、アルファルファ、ラッカセイ及びソラマメなどのマメ科植物、ダイコン、ハクサイ及びキャベツなどのアブラナ科植物、イチゴ、リンゴ及びナシなどのバラ科植物、クワなどのクワ科植物、ワタなどのアオイ科植物、ニンジン、パセリ及びセロリーなどのセリ科植物、ゴボウ、ヒマワリ、キク及びレタスなどのキク科植物、ブドウなどのブドウ科、モモ、スモモ及びリンゴなどのバラ科植物、などである。
本発明の植物病害虫防除組成物の適用害虫は、特に限定されず、上記作物に危害を与える農業害虫のみならず、不快害虫、衛生害虫又は家屋害虫も含まれる。例えば、各種アブラムシ、ガの幼虫、バッタ、ウンカ、ミバエ、メイガ、カメムシ、アザミウマ、ハダニ、コクゾウムシ、シバンムシ及びキクイムシなどの農業害虫が挙げられる。また、蚊、ハエ、アリ、ゴキブリ、ムカデ、ケラ、ダニ、家ダニ、シラミ、南京虫、ノミ、ホウボウ及びウジなどの不快害虫や衛生害虫が挙げられる。
本発明の植物病害虫防除組成物の適用病害は、特に限定されず、細菌、カビ又はウイルスを病原菌とする全ての上記作物の植物病害が含まれる。例えば、キュウリ炭そ病菌、イネいもち病菌、イネごま葉枯病菌、ジャガイモ粉状そうか病菌、ジャガイモ疫病菌、ダイズべと病菌、オオムギうどんこ病菌、コムギうどんこ病菌、ムギ類赤かび病菌、エンドウ褐紋病菌、ムギ類雪腐大粒菌核病菌、コムギ赤さび病菌、トウモロコシ黒穂病菌、オオムギ株腐病菌、ジャガイモ黒あざ病菌、イネ紋枯れ病、ジャガイモ夏疫病菌、ダイズ紫斑病菌、サツマイモつる割病菌、メロンつる割病菌、レタス根腐病菌、トマト萎凋病菌、ホウレンソウ萎凋病菌、トマト半身萎凋病菌、アブラナ科根こぶ病菌、キュウリ苗立枯病菌、イチゴ灰色かび病菌、トマト炭そ病菌、オオムギ、コムギ黒節病菌、ジャガイモ黒あし病菌、イネ白葉枯病菌、ジャガイモそうか病菌、ムギ類萎縮ウイルス、ダイズモザイクウイルス、アルファルファモザイクウイルス、及びジャガイモ葉巻ウイルスによる病害などが挙げられる。
本発明の植物の病害虫を防除する方法は、本発明の植物病害虫防除組成物を対象植物に施用する工程を含む。施用する工程は、特に限定されないが、例えば、植物の全体または一部(例えば、葉)への直接的な散布・塗布工程が挙げられる。また、植物の根への浸漬、土壌や水栽培液への混合工程なども含まれる。施用するタイミングは、特に限定されないが、一定の間隔を空けて複数回施用することが効果的である。
以下、製造例及び実施例に基づいて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(製造例1) 生薬の抽出液の製造
乾燥したクレンシ、ハクトウオウ、トウサイカチ、ゴシツ、ビャクブ、インチンコウ、ノギクカ、ガイヨウ、ウキクサ、トウダイグサ、イチョウ葉、モモ葉、ニワウルシ、ヤナギタデ、タイゲキ、ロウドク、マンダラ、及びテンナンショウをそれぞれ1kgはかり、95%エタノール9kgに漬け、室温にて10日間放置した。10日後、生薬の残渣をろ過によって除去し、それぞれの抽出液が得られた。得られた抽出液は、それぞれ下記表1に示す色を呈した。これらの抽出液を用いて以下の殺虫試験及び殺菌試験を行った。
Figure 0004065005

(実施例1) ハエに対する殺虫試験
蓋付きの四角網かごを用意し、全ての網面に製造例1で得られた抽出液を均一に塗布した後、ハエ1匹をかごの中に放し、死滅までの時間を計測した。また、抽出液500mLに対して共力剤としてピペロニルブトキシド(PBO)を40mL添加した場合も同様に試験を行った。動かなくなってから死滅までの時間は下記の表2に示した。なお、95%エタノールのみ(コントロール)では、殺虫効果が認められなかった。
Figure 0004065005

以上の結果より、これらの生薬の抽出液は、ハエに対する殺虫効果を有することが判明した。さらに、共力剤であるピペロニルブトキシドを添加した場合、殺虫効果が増強された。
(実施例2) 各種不快害虫に対する殺虫試験
ハエ及び蚊などの不快害虫が大量に生息している密閉の場所を選んで、壁、天井及び空中に製造例1で得られた生薬の抽出液を噴霧した。1〜5分後に不快害虫が死滅して地面に落ちた。壁や天井にくっ付いているものや空中で飛んでいるものを生存したものとして、目視で確認した。その結果は、下記表3に示した。なお、コントロールでは、殺虫効果が認められなかった。
Figure 0004065005

以上の結果より、テンナンショウ、マンダラ及びクレンシは、ハエのみならず蚊に対しても高い殺虫効果を有することが認められた。また、ここで結果を示していないが、本発明の18種の生薬の抽出液は、生薬によっては効果の差があるものの、南京虫、ノミ、シラミ、ボウフウ及びウジに対しても殺虫効果を有することが認められた。
(実施例3) センモンヤガの幼虫に対する殺虫試験
ガラス瓶を用意し、内壁に製造例1で得られた生薬の抽出液を塗布した後、センモンヤガ(Agrotis exclamationis informis)の幼虫1匹をガラス瓶の中に入れて、死滅までの時間を計測した。動かなくなってから死滅までの時間は下記の表4に示した。なお、コントロールでは、殺虫効果が認められなかった。
Figure 0004065005

(実施例4) イッポンセスジスズメの幼虫に対する殺虫試験
本試験の対象害虫はイッポンセスジスズメ(Theretra silhetensis silhetensis)の幼虫であった。まず、製造例1で得られたビャクブ抽出液108mL、クレンシ抽出液108mL、ロウドク抽出液108mL、マンダラ抽出液108mL、乳化剤(農薬乳化剤(ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマーのフェノールホルムアルデヒド樹脂エーテル、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム及びキシレンを含む);中国石化集団 金陵石油化工有限公司)30mL、及びピペロニルブトキシド40mLを混合し、混合液から300mLを取り、15Kgの水に溶解して植物病害虫防除組成物を作成した。試験の対象植物はモモ樹であり、作成した組成物を10本のモモ樹に対して満遍なく散布した。5日後、2回目の散布を行った。2回目の散布後、全てのイッポンセスジスズメの幼虫が防除されたことが認められた。なお、同量の95%エタノールについて同様に乳化剤及びPBOと混合し希釈して実験した(コントロール)結果、殺虫効果が認められなかった。
(実施例5) セスジヒトリガの幼虫に対する殺虫試験
本試験の対象害虫はセスジヒトリガ(Spilosoma menthastri (Esper))の幼虫であった。この実施例で使用した植物病害虫防除組成物は実施例4と同じであった。試験の対象植物は白菜、大根であり、作成した組成物を夜の6〜7時頃に80mの白菜及び大根の畑に対して満遍なく散布した。翌朝の8時頃に確認したところ、全てのセスジヒトリガの幼虫が防除されたことが認められた。なお、コントロールでは、殺虫効果が認められなかった。
(実施例6) アブラムシに対する殺虫試験
本試験の対象害虫はアブラムシであり、マメアブラムシ(Aphis craccivora Koch)、ジャガイモヒゲナガアブラムシ(Aulacorthum solani)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)、ダイコンアブラムシ(Brevicoryne brassicae)、及びニセダイコンアブラムシ(Lipaphis erysimi)について試験した。対象植物として、モモ樹及びリンゴ樹、並びにハクサイ、ピーマン、キュウリ、ダイコン及びナスを採用した。
まず、製造例1で得られたビャクブ抽出液108mL、タイゲキ抽出液108mL、ロウドク抽出液108mL、ウキクサ抽出液108mL、乳化剤30mL、及びピペロニルブトキシド40mLを混合し、総量が502mLの組成物を得た。
モモ樹10本及びリンゴ樹10本に対しては、まず1日目、水で30倍に希釈した組成物を満遍なく散布した。6日目に水で20倍に希釈した組成物を満遍なく散布した。さらに、11日目に水で15倍に希釈した組成物を満遍なく散布した。その後、これらの果樹に認められていた全てのアブラムシが防除されたことが確認された。なお、コントロールでは、殺虫効果が認められなかった。
また、ハクサイ、ピーマン、キュウリ、ダイコン及びナスの畑(約1,000m)に対して、1日目、2日目及び3日目に水で30倍に希釈した組成物を満遍なく散布した。その後、これらの野菜においてに認められていた全てのアブラムシが防除されたことが確認された。なお、コントロールでは、殺虫効果が認められなかった。
(実施例7) トノサマバッタに対する殺虫試験
本試験の対象害虫はトノサマバッタ(Locusta migratoria Linnaeus)であり、対象植物はハクサイであった。まず、製造例1で得られたクレンシ抽出液、ビャクブ抽出液及びタイゲキ抽出液それぞれ143mL、乳化剤30mL、及びピペロニルブトキシド40mLを混合し、総量498mLの組成物を得た。
約7、8匹のトノサマバッタが確認されたハクサイ畑に、夜の7時頃に水で50倍に希釈した上記組成物を満遍なく散布した。翌朝の8時頃に、全てのトノサマバッタが死滅したのが確認された。なお、コントロールでは、殺虫効果が認められなかった。
(実施例8) アリに対する殺虫試験
アリが生息する屋内地下室の壁や隅に、水で20倍希釈した実施例4で使用した植物病害虫防除組成物を満遍なく散布した。7日目に水で15倍希釈した同組成物の2回目の散布を行った。その後、アリの全滅が認められた。なお、コントロールでは、殺虫効果が認められなかった。
(実施例9) ケラに対する殺虫試験
製造例1で得られたハクトウオウ抽出液72mL、インチンコウ抽出液72mL、ノギクカ抽出液72mL、トウサイカチ抽出液72mL、クレンシ抽出液72mL、ビャクブ抽出液72mL、乳化剤30mL、及びピペロニルブトキシド40mLを混合し、総量502mLの植物病害虫防除組成物を得た。ケラ(Gryllotalpa orientalis Burmeister)3匹に、水で100〜150倍希釈した上記組成物を散布し、2〜5分後3匹のケラが全滅した。なお、コントロールでは、殺虫効果が認められなかった。
(実施例10) 植物病害原因菌に対する殺菌試験−1
製造例1で得られたイチョウ葉抽出液71.4mL、ハクトウオウ抽出液71.4mL、トウサイカチ抽出液71.4mL、ノギクカ抽出液71.4mL、インチンコウ抽出液71.4mL、ビャクブ抽出液71.4mL、クレンシ抽出液71.4mL、及び乳化剤30mLを混合し、総量が約530mLの植物病害虫防除組成物を得た。
キュウリ斑点細菌病(Pseudomonas syringae pv. lachrymans)、キュウリべと病(Pseudoperonospora cubennsis)及びキュウリ斑点病(Cercospora citrullina Cooke)が認められた80mのキュウリ畑に、水で20倍希釈した上記組成物を、5日間おきに3回散布した。散布後、病害の進展が止まり、キュウリ葉の黄色斑点が減少し、葉全体が緑色になった。なお、コントロールでは、病害の進行が進み、黄色斑点が増えた。
(実施例11) 植物病害原因菌に対する殺菌試験−2
製造例1で得られたビャクブ抽出液83.3mL、ノギクカ抽出液83.3mL、
ハクトウオウ抽出液83.3mL、インチンコウ抽出液83.3mL、トウサイカチ抽出液83.3mL、クレンシ抽出液83.3mL、及び乳化剤30mLを混合し、総量が約530mLの植物病害虫防除組成物を得た。
ナス半枯病(Fusarium oxysporum f.melongenae)が認められた60mのナス畑に、水で30倍希釈した上記組成物を、5日間おきに2回散布した。散布後、病害の進展が止まり、ナス葉が緑色になった。なお、コントロールでは、病害の進行が進み、黄色く部分的に枯れた葉が増えた。

Claims (2)

  1. ハクトウオウ、トウサイカチ、ビャクブ、インチンコウ、ノギクカ及びイチョウ葉からなる生薬群より選択される少なくとも1種以上の生薬の抽出物を有効成分とする植物病害虫防除組成物。
  2. 前記抽出物が、水、エタノール、メタノール、アセトン、クロロホルム及びエーテルからなる溶剤群より選択される1種の溶剤又は混合可能な2種以上の溶剤の混合溶剤によって抽出される抽出物である、請求項1に記載の植物病害虫防除組成物。
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