JP4064832B2 - 動力伝達装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、動力伝達装置および画像形成装置に関し、さらに詳しくは、動力伝達経路での熱膨張対策構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、動力伝達装置においては、駆動側部材と従動側部材との間で動力の伝達が行われるが、それら両部材の間に仲介部材を設ける場合がある。
仲介部材の一つにベルトがあり、ベルトは駆動側のプーリおよび従動側プーリにそれぞれ掛け回されて用いられる。
【0003】
ベルトには、歯付きベルトに加えて平ベルトなどを用いる場合があり、平ベルトは駆動側および従動側のプーリに対して摩擦力を利用して動力伝達できるようになっている。
【0004】
上述したベルトを用いる動力伝達装置の用途の一つに複写機やプリンタあるいはファクシミリ装置や印刷機などの画像形成装置における原稿走査装置がある。
原稿走査装置は、CCDなどの読み取り素子を搭載した読み取りヘッドが読み取り対象となる原稿の幅方向である主走査方向に移動すると共に主走査方向と直角な方向である副走査方向に移動することで原稿の読み取り対象面全域を読み取り走査する構成を備えている。また、画像形成装置では上述した原稿走査装置だけでなく、ベルトを仲介部材とする動力伝達装置として、例えば、転写シートを吸着搬送しながら転写を行うための転写ベルトや転写シートの給送装置における減速装置などがある。
【0005】
ところで、駆動側に設けられる装置の一つとしてモータがあるが、モータには電磁誘導による発熱現象があり、この熱がモータの出力軸を介してこの出力軸に取り付けられているプーリに伝わり、結果としてプーリが熱膨張する場合がある。
【0006】
図10は、上述した動力伝達装置にベルトを用いる場合の構成の一例を示す図であり、同図においてベルトAは、駆動源であるモータBの出力軸B1に挿嵌されて固定されている駆動プーリCと従動側部材であるドラムDの支軸D1に挿嵌されて固定されている従動プーリEとに掛け回されており、駆動プーリCが回転するのに連動することにより従動プーリEに駆動力を伝達してドラムDを回転させるようになっている。
同図においてモータBは、フレームFにスタッドGを介して設けられたブラケットHに支持されており、また、ドラムDの支軸D1はフレームFに対して取り付けられている軸受けJにより回転自在に支持されている。
【0007】
駆動側および従動側に位置するプーリC,Eは、出力軸B1および支軸D1に対して挿嵌されて固定されるようになっているが、その構成としては、図11に示す構成とする場合がある。
図11は、駆動プーリCをモータBの出力軸B1に挿嵌する場合を示しており、同図において、駆動プーリCは出力軸B1に対して圧入嵌合されることにより挿嵌された状態で固定されて出力軸B1と一体化されるようになっている、このため、嵌合部での寸法として、出力軸B1の外径は、本来の外径(φa)に対して、駆動プーリCの中心を貫通する挿嵌穴の内径(φA)に対して締まりばめができるようにカシメ代(k)を加えた(φa+k)に設定されている。なお、図11において符号φdは、熱膨張が生じていない場合の駆動プーリCの外径を示している。
【0008】
モータBの出力軸B1に圧入嵌合された駆動プーリCは、モータBで発生した熱が伝わる。図12はモータBから駆動プーリCに対する伝熱状態を示しており、同図において、モータBで発生した熱Hは、出力軸B1を介して駆動プーリCに伝達される。このため、出力軸B1における軸方向においてモータBに近い側から駆動プーリCに対する伝熱量が大きくなり、結果として、図13に示すように、駆動プーリCがその軸方向でモータBに近い側の外径と軸端側の外径とが異なることになる。具体的には、駆動プーリBの軸方向でモータBに近い側の外径が出力軸B1の軸端側よりも熱膨張が大きくなることで外径が大きくなる。
図13では、駆動プーリBの軸方向でモータBに近い側の外径(φd2)が、駆動プーリB本来の外径(φd1)と熱膨張分を含むことで大きくなっていることが示されている。なお、図12および図13において伝熱量の違いを矢印の大きさによって示してある。
【0009】
駆動プーリCは、モータで発生した熱の伝搬による蓄熱量に応じて軸方向に沿って熱膨張による外径変化が生じ、この外径変化が周速変化を招くこととなり、結果として、駆動プーリCに掛け回されているベルトの幅方向での移動速度の変化を来してしまう。このようなベルトの移動速度の変化は、例えば、角速度の精度が要求される原稿走査装置などでは副走査方向での移動速度変化となって現れてしまい、走査精度の低下を招く原因となる(以下、この不具合を第1の問題とする)。
【0010】
上述した速度変化は、例えばベルトを用いた動力伝達装置が減速装置に適用された場合、駆動側の回転体が従動側の回転体に比べて小径とされることが多いことから熱容量も小さいことが原因して熱膨張による外径変化が著しくなる。このため、減速比の変化が比較的短時間で発生することになり、特に、画像形成装置に用いられる原稿走査装置の場合でいうと、冬期などにおける朝一番での始動時に相当するコールドスタート時には上述した副走査方向での速度変化が著しく発生することになり、副走査方向での速度を変更した場合の変倍時と同じ現象が発生してしまい、正規の走査状態を得ることができなくなる虞がある(以下、この不具合を第2の問題とする)。
【0011】
一方、ベルトの駆動側に位置するモータBの出力軸は、一般に鉄鋼材料などの比較的硬度の高い材料が用いられている。このため、図11で示したように、圧入嵌合のための寸法関係を出力軸B1と駆動プーリCの内径との間に設定し、空転耐トルクが得られるようにしてあるが、初期状態では空転耐トルクが得られていても、温度変化の繰り返し(ヒートサイクル)により駆動プーリに用いられる材質によってはクリープ(滑り)が発生し、当初設定されていた空転耐トルクが減少する場合がある一方で、駆動プーリCに負荷が作用した場合には挿嵌部においてスリップして脈動を起こしてしまい、結果として、一定した回転速度を維持することができなくなる。
特に、スリップによる発熱があると、挿嵌部で焼き付き破損を生じることがあり、異音の発生や最悪の場合には空転してしまい適正な動力伝達が行えなくなる虞がある(以下、この不具合を第3の問題とする)。
【0012】
駆動プーリCの外径変化が発生すると、これに掛け回されているベルトの幅方向での張力変化を来し、張力によって生起される摩擦力の変化によって大径部から小径部にベルトが移動し、いわゆる、展張方向でのベルトの斜行が発生し、駆動プーリからの脱落が発生したり、例えば、スチールベルトが用いられるような場合にはベルトの剛性の高さにより延び量が少ないことが原因して張力が過剰となると破損するなどの事故が発生することがある(以下、この不具合を第4の問題とする)。
【0013】
駆動プーリでの外径変形を抑えるために、プーリ自体を熱膨張が小さい材質で構成することも考えられる。例えば、駆動プーリを金属材料よりも線膨張係数が小さいセラミックなどとした場合には、材料そのものの熱膨張率が比較的低いことにより、(1)〜(4)に挙げた問題を解消できる反面、仮に熱膨張が発生した場合にはモータの出力軸との嵌合状態が組み付け時での圧入時よりもきつくなり、いわゆる、内部応力が発生するために形状復元力のある弾性体などの材料を用いた場合に内部応力が許容値を超えるとクラックなどが生じて駆動プーリそのものの破壊が起こる虞がある(以下、この不具合を第5の問題とする)。
【0014】
駆動プーリにモータの出力軸を圧入すると、取り外しが困難であるために、駆動プーリのみの交換などが必要となった場合でもこれが取り付けられている出力軸を備えたモータを含めた交換ということになり、部品の交換コストが上昇する虞がある(以下、これを第6の問題とする)。この場合にいう交換が必要な場合とは、例えば、駆動プーリにおけるベルト掛け回し面である外周面とベルトとの接合面に異物の噛み込みや打痕などが生じた場合が相当し、駆動プーリのみを交換したいにも拘わらず出力軸からの取り外しができない状態である。又、交換が容易でないことから、交換部品を補修して再使用しようとすることができずに再利用性が悪くなる虞もある(以下、この不具合を第7の問題とする)。
【0015】
挿嵌されている回転体と回転軸との間で発生する熱膨張の影響を抑える構成としては、上記両部材の挿嵌位置に熱膨張を吸収できる部材を配置した構成(例えば、特許文献1)、駆動側環体と従動側環体とを同じ線膨張係数を有した部材とした構成(例えば、特許文献2)があり、また熱膨張を積極的に利用する構成としては、駆動側部材と従動側部材との対向部に熱膨張することで駆動側部材に対する挿嵌状態が緩和される部材を配置し、熱膨張により駆動部材側から遊離した部材を従動側部材から引き離すようにして動力の伝達を断つようにした構成(例えば、特許文献3)がある。
【0016】
特許文献3に示されているように、熱膨張により駆動側部材と従動側部材との連結状態が解除されてしまうのを防止する構成としては、従動側部材が挿嵌される駆動側部材の挿嵌部に係合部を設けた構成(例えば、特許文献4)、あるいは両部材の挿嵌部に軟質材料を配置した構成(例えば、特許文献5)がある。
さらに、多色画像を形成可能な画像形成装置を対象として、多色画像が転写される転写材を搬送する転写ベルトに対する転写位置が温度変化により異なるのを防止するために、露光手段を支持するフレームと露光後の作像行程を実施する各種部材を装備したユニットを支持するフレームと搬送ベルトが掛け回されているローラのそれぞれを、温度変化による転写位置変化を相殺できる線膨張係数に設定した構成がある(例えば、特許文献6)。
【0017】
【特許文献1】
実開平5−59063号公報(段落「0015」欄、図1)
【特許文献2】
特開2001−50371号公報(段落「0025」欄、図1)
【特許文献3】
特開平10−318130号公報(段落「0018」欄、図2)
【特許文献4】
特開平11−94055号公報(段落「0014」欄、図1)
【特許文献5】
特開平10−71417号公報(段落「0011」欄、図1)
【特許文献6】
特開平8−62920号公報(段落「0032」欄)
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1の構成では、熱膨張時での形状変化が吸収できるものの、駆動側と従動側との密着状態を維持することができずに連動関係が妨げられる虞がある。
特許文献2の構成では、双方の熱膨張率が殆ど同じであるので両部材の熱膨張量を同じにすることができる反面、外径の変化は否めないことから周速変化を防止することができない虞がある。
特許文献3の構成では、熱膨張を積極的に利用して動力の断接制御ができるようにしているだけで、外径変化への対策には関係しないものである。
特許文献4の構成では、駆動側部材に係合部を設ける加工が必要となることでコスト上昇は否めず、また、特許文献5の構成では、軟質材料の変形を利用して駆動側および従動側部材を密着させているものの、軟質材料の熱膨張が許容度を超えた場合には従動側部材の外径変化が発生してしまう虞がある。
特許文献6の構成では、転写材に対する転写位置、つまり多色画像形成時での色重ね位置が温度により変化するのを各部材の支持部同士で相殺するようになっているものの、動力伝達装置の対象となる転写ベルトとこれに動力を伝達する部材との間での熱膨張に関する不具合を解消するようにはなっていない。
【0019】
本発明の目的は、動力伝達対象となる駆動側および従動側との間で発生する熱伝達による熱膨張により動力伝達経路中に位置する部材の形状変化が原因する速度変化防止できる構成を備えた動力伝達装置および画像形成装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、駆動側に設けられている回転駆動伝達体が駆動源の出力軸に挿嵌されて連動する構成とされている動力伝達装置において、上記回転駆動伝達体は、線膨張係数が上記出力軸よりも小さく設定され、該回転駆動伝達体と上記出力軸との挿嵌部の間には上記駆動源からの熱伝達により発生する熱応力歪みを緩和するための仲介部材が設けられており、該仲介部材には、放熱手段が設けられていることを特徴としている。
【0022】
請求項2記載の発明は、上記放熱手段は、仲介部材の一部に設けられた放熱板とこの放熱板に設けられている放熱フィンとで構成されていることを特徴としている。
【0023】
請求項3記載の発明は、上記放熱手段は、仲介部材の前記駆動源側の端部であって前記出力軸に略垂直に立設された放熱板と、この放熱板の前記駆動源と対向する側に放熱フィンが設けられている構成であることを特徴としている。
【0024】
請求項4記載の発明は、上記仲介部材は上記出力軸および回転駆動伝達体にそれぞれ挿嵌されて配置され、該挿嵌位置において仲介部材の外周面と上記回転駆動伝達体の内周面とは同じ勾配のテーパ部で構成され、該テーパ部同士は、軸方向に押圧する手段により周方向での相対位置が常時固定されていることを特徴としている。
【0025】
請求項5記載の発明は、上記仲介部材は上記出力軸との間の挿嵌位置に該出力軸側に形成されたテーパ面と同じ勾配を持つテーパ面が形成され、該テーパ面同士は軸方向に押圧する手段により周方向での相対位置を常時固定されていることを特徴としている。
【0026】
請求項6記載の発明は、上記回転駆動伝達体は、線膨張係数(α)が、10×10 −6 /℃以下に設定され、上記出力軸の線膨張係数は上記回転駆動伝達体の線膨張係数よりも大きく設定されていることを特徴としている。
【0027】
請求項7記載の発明は、上記仲介部材は、上記回転駆動伝達体および出力軸の熱伝導率よりも小さく設定されていることを特徴としている。
【0028】
請求項8記載の発明は、上記回転駆動伝達体には、放熱手段が設けられていることを特徴としている。
【0029】
請求項9記載の発明は、上記放熱手段は、上記回転駆動伝達体の一部に設けられた放熱板とこの放熱板に設けられた放熱フィンとで構成されていることを特徴としている。
【0030】
請求項10記載の発明は、請求項1乃至9のうちの一つに記載の動力伝達装置を画像形成装置に用いることを特徴としている。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る動力伝達装置が適用される画像形成装置を示しており、同図に示す画像形成装置は転写ベルトの展張面に平行して色毎の画像を形成可能な作像部が並置されたタンデム方式のプリンタであるが、本発明では、これに限らず、複写機やファクシミリ装置あるいは印刷機なども対象となること勿論である。
【0033】
図1において、画像形成装置1は、画像形成処理部Aを境にして上部には原稿読み取り部Bが、下部には給紙部Cがそれぞれ配置されている。
画像形成処理部Aには、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの色分解色毎の静電潜像を形成可能な潜像担持体としての感光体ドラム(便宜上、符号として用いる数字の後に上記色の意味を示すアルファベットの頭文字を添付する)2C、2M、2Y、2BKが配置されており、これら各感光体ドラムは色毎に画像ユニットを構成している。
【0034】
各画像ユニットには、感光体ドラム(便宜上、シアン用感光体ドラム2Cを対象として構成を説明する)の周囲に帯電行程を実行する帯電装置3C、書込装置LP、現像装置4C、クリーニング装置5Cがそれぞれ配置されている。
【0035】
各画像ユニットは、1次転写装置に相当する中間転写装置6に感光体ドラムの周面の一部を対面させている。
【0036】
中間転写装置6は、各画像ユニットの感光体ドラム2C、2M、2Y、2BKに形成されたトナー像を順自重畳転写する1次転写装置であり、各画像ユニットに展張面の一つが対向する転写ベルト6Aを備えている。転写ベルト6Aは、複数のローラに掛け回されて各画像ユニットにおける感光体ドラムに接触することができるようになっている。
転写ベルト6Aにおける画像ユニットと反対側には、転写バイアスを印加するバイアスローラ6Bが転写ベルト6Aに接触した状態で配置されており、バイアスローラ6Bからの転写バイアスにより転写ベルト6A上に各画像ユニットで形成されたトナー像を重畳転写されるようになっている。
【0037】
転写ベルト6Aが掛け回されているローラの一つには、給紙部Cから繰り出される記録媒体Sに対して重畳転写されたトナー像を一括転写する2次転写装置7が対向して配置されている。
2次転写装置7は転写ローラで構成されており、給紙部Cから繰り出された記録媒体Sを転写ベルト6Aと共に挟持搬送しながら重畳されているトナー像を記録媒体に一括転写するようになっている。
【0038】
2次転写を終えた記録媒体Sが移動する位置には、定着装置8に向けて記録媒体Sを搬送するための搬送装置9が設けられている。搬送装置9は、一対のローラに掛け回された搬送ベルトを備えて構成されている。
【0039】
本実施形態では、定着装置8が熱源を内蔵した定着ローラ8Aと加圧ローラ8Bとを備えた熱ローラ定着方式を採用した構成とされており、導入さえる記録媒体を挟持搬送しながら加熱・加圧することによりトナーを融解・浸透させて記録媒体Sに定着させるようになっている。定着後の記録媒体Sは排出ローラ10によって図示しないトレイなどの排出部に向けて搬送される。
【0040】
給紙部Cには、2次転写装置7に記録媒体Sが到達する前の位置にレジストタイミングを設定するためのレジストローラ14が設けられている。記録媒体Sの搬送路としては、給紙部Cからのものだけでなく、装置筐体に対して起倒可能に設けられた手差しトレイ15からの搬送路も含まれ、手差しトレイ15からの搬送路にも搬送ローラ(便宜上、符号13’で示す)が設けられ、この搬送路の末端はレジストローラ14の配置位置に連続している。
【0041】
図1において符号Bで示した原稿読み取り部Bには、自動原稿給送装置(ADAF:オートドキュメントフィーダ)19および原稿読み取り装置20が備えられている。
ADF19は、周知の一枚送りが可能な自動原稿給送機構を備えた装置であり、原稿読み取り装置20は、ADF19により繰り出された原稿を照明するランプ20A、原稿からの反射光を読み取り素子20Bに向けて導く複数の反射鏡20Cおよび結像光学系20Dを備えている。読み取り素子20Bは図2に示すように読み取り制御部20B1を介して出力を制御部16に出力できるようになっている。
【0042】
原稿読み取り装置20は、照明ランプ20Aおよび反射鏡20Bが原稿の幅方向と直交する方向に相当する副走査方向に移動することで原稿前面の読み取り走査を行う構成であり、副走査方向に移動させるための動力伝達部の構成が図2以降に示されている。
図2は、動力伝達部の構成を示す模式図であり、、同図には、動力伝達部に用いられる駆動源に相当するモータとこれの出力軸に設けられているプーリとの関係が示されている。
【0043】
図2において、モータ30の出力軸30Aにはその軸端側からプーリ31が挿嵌されて取り付けられるようになっている。
出力軸30Aおよびプーリ31の挿嵌部には出力軸30A側からの熱伝達によりプーリ31に発生する熱応力歪みを緩和するための構成が設けられている。 図2において熱応力歪みを緩和する構成として、出力軸30A側の挿嵌部である軸端側外周面に形成されているテーパ部30A1とプーリ31側の挿嵌部である軸挿通孔の内面に形成されているテーパ面31Aとが備えられている。
【0044】
テーパ部30A1とテーパ面31Aとは同じ勾配を有しており、これらテーパ部30A1とテーパ面31Aとは、出力軸30Aの軸端側から挿入されてこれらテーパ部30A1およびテーパ面31Aを軸方向に押圧する手段としての圧縮バネ32により互いに密着し、周方向での相対位置が常時固定されるようになっている。この場合の常時固定とは、テーパ部30A1とテーパ面31Aとの周方向での任意位置、つまり同じ位置が常に対向している関係を意味する。従って、テーパ部30A1とテーパ面31Aとは連動する際に周方向での任意位置がずれることがなく、殆ど一体化された状態で連動回転することができるようになっている。
【0045】
出力軸30Aは、炭素綱(SC45)が用いられ、その線膨張係数が10.7×10−6/℃程度に設定され、これに対して、プーリ31は、エンジニアセラミックが用いられて線膨張係数が3〜8×10−6/℃程度あるいは、0.4×10−6/℃というように、出力軸30Aのそれよりも低い値に設定されている。
【0046】
図2において出力軸30Aの軸端にはピン33が挿通保持されており、ピン33のモータ30に対向する側の端面にはワッシャ34が挿嵌されて押圧手段である圧縮バネ32が位置決めされており、さらに、ピン33には、その長手方向両端にリング部材35が嵌合させてある。
リング部材35は、カップ状の断面形状をなし、プーリ31側の端縁がプーリ31の端面に対向している。
圧縮バネ32はピン33により出力軸30Aの軸方向移動を阻止されているワッシャ34に当接して形状復元力を生起させ、その形状復元力、いわゆる反撥力をプーリ31に作用させることでテーパ面31Aとテーパ部30A1とが軸方向に押圧されて密着し、周方向での相対位置を常時固定させるようになっている、本実施形態は以上のような構成において、モータ30が発熱した場合にその熱が出力軸30Aを介してプーリ31に伝わる。
出力軸30Aおよびプーリ31が熱膨張すると挿嵌部に隙間が生じることもあるが、本実施形態では挿嵌部に形成されているテーパ部30A1およびテーパ面31A同士が圧縮バネ32によって常時密着する習性を付与されているので、挿嵌部でのテーパ部30A1,テーパ面31Aが軸方向で位置ずれした場合でも周方向での相対位置は常に一致した関係を維持される。しかも、出力軸30Aおよびプーリ31の挿嵌部に同じ勾配のテーパを設けることで出力軸の軸方向での熱容量が異なり、これにより大量の熱が伝わる位置であるモータ30側と軸端側とで温度勾配を急峻な変化としないようにできるので、プーリ31の形状変化も効率よく抑えられることになる。
【0047】
プーリ30の線膨張係数の設定に関しては、発明者が実験により次の結果を確認している。
モータ30の温度は、冬期の朝などの低温時に5℃程度から高温時には80℃以上に達する。このため、プーリ30の外径を10φとした場合の外形の寸法差は温度差75℃であるので、Δd=0.4μm、周速差は0.004%という結果を得た。この結果は、後述する真鍮(黄銅)をプーリの材料として用いた場合と比較すると顕著となる。つまり、真鍮製のプーリでは、線膨張係数が17.5×10−6/℃であるので、上記温度差の場合の外径寸法差Δd=13.1μmとなり、周速差に関しては、0.13パーセントと上述した本実施形態でのプーリ30を用いた場合の約33倍となる。
【0048】
本実施形態では、プーリ30を線膨張係数が出力軸30Aよりも低くなるように設定しているので、温度変化による外径寸法差を抑えて速度変化を抑えることができる。
また、本実施形態では、出力軸30Aとプーリ31との挿嵌部は圧入ではなく、軸方向への押圧による密着構造であるので、圧入した場合の温度変化によって発生しやすい応力歪1みによる空転現象も防止でき、クリープの発生を殆どない状態に維持することが可能となる。しかも、プーリの線膨張係数を出力軸よりも低くすると共に、温度差による熱膨張時での径方向での膨張変形が生じた場合に軸方向で外周面がずれることができるので、プーリ自体が円錐形状に変形することが抑えられ、これによりベルトなどの掛け回されている部材の斜行や脱落さらには破損などが解消できることになる。
【0049】
一方、上述した挿嵌構造がテーパ部30A1とテーパ面31痕が軸方向に押圧されることで密着しているので、径方向での寸法差による圧入と違って、熱膨張により径方向の変形が生じた場合でも挿嵌部での内部応力の影響による破損を生じることがない。特に、圧入に依存しない構成であるので、プーリ31を交換する際の着脱性を向上させることができる。
【0050】
本実施形態では、図2に示したテーパ部30A1とテーパ面31Aとの密着状態を維持するための構成として、図3に示す構成とすることも可能である。
図3に示す構成は、図2に示した圧縮バネに代えて、波形ワッシャ(便宜上、符号32’で示す)を用いている。波形ワッシャ32’を用いた場合においても反撥力をプーリ31に作用させることでテーパ部30A1とテーパ面31痕の密着性を確保することができ、これにより、図2に示した構成と同様な機能を得ることができる。
【0051】
次に、動力伝達部での熱応力緩和のための構成について説明する。
図4に示す熱応力緩和のための構成は、出力軸30Aとプーリ31との挿嵌部に熱応力歪みを緩和するための仲介部材36を設けたことを特徴としている。なお、図4以降の図において、図2,3に示した部材と同じものは同符号により示し、その説明は省く。
図4において、モータ30の出力軸(便宜上、符号30A’で示す)は、軸丹間での外径が同じストレートシャンク状をなしている。
出力軸30A’には仲介部材36が圧入されて固定され、仲介部材36にはプーリ(便宜上、符号31’で示す)が圧入されて挿嵌されている。
仲介部材36は、ゴム、エラストマあるいは樹脂などを用いたきわめて薄い弾性材料で構成されている。
【0052】
このような構成においては、プーリ31’が図2に示した場合と同様にエンジニアセラミックで構成され、出力軸30A’も図2に示した場合と同様に炭素鋼(SC45)が用いられており、モータ30からの熱が出力軸30A’に伝わった場合、仲介部材36にも伝熱する。仲介部材36は、薄い弾性材料で構成されているので、出力軸30A’が熱膨張した場合の変形を受けると内部応力を軸方向で均等に分散させて軸方向で均等に収縮変形する。これにより、プーリ31に対しては、局部的な集中荷重を発生させることがないので、局部的な荷重が作用した場合のようにプーリ31の破損を防止することができ、しかも外径変化を抑制できることでプーリ31の周速を変化させることがない。
【0053】
次に、請求項4記載の発明に係る実施形態の主要部について図5を用いて説明する。
図5に示す構成では、出力軸に挿嵌される仲介部材の外周面とこれに挿嵌されるプーリの内周面とに同じ勾配のテーパを設けたことを特徴としている。なお、図5において、図2に示した構成部材と同じものは同符号により示してある。
図5において、モータ30の出力軸(便宜上、符号30A’で示す)は、図4に示した場合と同様に、ストレートシャンク状をなしており、その外周面には仲介部材(便宜上、符号36’で示す)が圧入されている。
仲介部材36’は、出力軸30A’に挿嵌される内周面は同一内径で形成され、外周面はテーパ面36A’とされ、これに挿嵌されるプーリ310は、内周面が仲介部材36’の外周面と同じ勾配を有するテーパ面310Aで形成されている。
【0054】
本実施形態は以上のような構成であるから、出力軸30A’に対して仲介部材36’が圧入されて挿嵌され、仲介部材36’に対してはプーリ310が圧縮バネ32により軸方向に押圧される。これにより、プーリ310のテーパ面310Aが仲介部材36’のテーパ面36A’に密着することになり、図2に示した場合と同様な作用を発揮することができる。
【0055】
本実施形態で用いられる部材の特性は次の通りである。
仲介部材36’は、熱伝導率が出力軸30A’として用いられる炭素綱(SC45)の熱伝導率である84ワット毎メートル毎ケルビン(W/m・K)よりも低い0.2ワット毎メートル毎ケビン(W/m・K)程度の材料が用いられ、この材料としては、エポキシ樹脂などが用いられる。さらに、ヒートサイクルによるクリープ変形の少ない材料が用いられ、アルミナ(Al2O3)、シリカ(SiO2)等の無機セラミックフィラーを重合した樹脂材料(熱伝導率は0.96ワット毎メートル毎ケビン(W/m・K)と比較的高くなるが、エポキシ樹脂に重合したもののなかで最高(上限)となる)などが好ましく、非弾性体が用いられる。弾性体としない理由は、弾性体であると、回転方向のトルクによりねじれの弾性変形が生じるためである。
図5に示した出力軸30A’は、ストレートシャンク状をなしているが、これに代えてテーパシャンク状とすることも可能であり、この場合には、仲介部材36’の内面形状も同じ勾配のテーパ面とする。要は、出力軸30A’と仲介部材36’とが圧入などにより一体化される形状であれば良いことになる。
【0056】
本実施形態においては、出力軸30A’がストレーとシャンク状をなしている場合、通常のモータの出力軸をそのまま用いることができるので、特殊な形状加工をしなくて済む。
【0057】
図6および図7は、請求項4記載の発明における特徴部および請求項5記載の発明に係る実施形態を示しており、本実施形態では、圧縮バネ32による押圧対象を異ならせている。
図6に示されている構成においては、図2に示した出力軸(便宜上、図2において示した符号30Aを用いる)は軸端側の外周面にテーパ部30A1が形成されており、これに挿嵌される仲介部材360は、内面が出力軸30A側のテーパ面30A1と同じ勾配を有するテーパ部360Aを形成されている。仲介部材360の外周面は軸方向で同一形に形成され、この外周面に挿嵌されるプーリ(便宜上、図4に用いた符号31’で示す)は、圧入されて挿嵌されるようになっている。
【0058】
圧縮バネ32は、仲介部材360の軸方向端面を押圧するようになっており、これにより、仲介部材360と一体化されているプーリ31’は、出力軸30Aと仲介部材360を介して密着した状態を維持される。出力軸30Aと仲介部材360とは圧入ではない係合関係であるので、出力軸30Aの熱が仲介部材360に伝わり仲介部材360が熱膨張した場合でも圧縮バネ32の押圧によりテーパ面同士が密着しているので、連動関係が維持されることになる。
図7に示されている構成では、圧縮バネ32がプーリ31’の軸方向端面を押圧するようになっており、この構成においても図6に示した構成と同様な作用が得られる。
【0059】
次に請求項1乃至3記載の発明に係る実施態様について図8を用いて説明する。
図8に示す実施形態は、プーリに放熱構造が設けられていることを特徴としている。
図8においてモータ40の出力軸40Aは、軸端までの外径が同一のストレートシャンク状をなし、その外周面には仲介部材(便宜上、図4で用いた符号36で示す)が圧入され、さらに仲介部材36の外周面にはプーリ41が圧入されている。
【0060】
プーリ41におけるモータ40側の端面には、放熱構造が設けられており、放熱構造は、プーリ41の端面の一部に設けられた放熱板41Aと放熱板41Aの周方向に沿って複数設置されている放熱フィン41Bとを備えている。
【0061】
放熱構造は出力軸40Aの軸方向でモータ40からの熱が最も速く伝わる位置に設けられており、これによりモータ40からの熱が蓄熱することなく放散されるようになっている。
【0062】
放熱フィン41Bは、放熱板41Aの板面から直立しているが、板面の径方向に対して湾曲した状態で固定されており、プーリ41の回転時にその周辺部で渦流を発生されるようになっている。
【0063】
本実施形態では、放熱構造がプーリ41におけるモータ40側に設けられているので、放熱面積を大きくした状態で放熱することができる。しかもプーリ41が回転した場合には、放熱フィン41Bが周辺部で渦流を発生させることができるので、モータ40に対して新規な冷却用空気を接触させることができる。この結果、発熱源であるモータ40および伝熱により蓄熱する箇所である部分の放熱効果を高めることができるので、出力軸40からプーリ41に至る熱伝導路を空冷して熱膨張を抑えることができる。
【0064】
図9は、図8に示した構成を対象として請求項1乃至3に記載の発明の特徴部を説明するための図であり、同図に示す構成は、放熱構造を仲介部材に設けたことを特徴としている。
この構成においては、仲介部材42におけるモータ40側の端面に放熱構造が設けられており、放熱構造は、図8に示した場合と同様に、放熱板(便宜上、符号42Aで示す)と放熱フィン(便宜上、符号42Bで示す)とが備えられている。
【0065】
本実施形態においても、図8に示した構成の場合と同様に、放熱板42Aの放熱面積を利用した放熱に加えて、放熱フィン42Bによる周辺部での渦流発生によって放熱効果を高めると共にモータ40に対する冷却を行うことができる。
【0066】
【発明の効果】
請求項1乃至3記載の発明によれば、仲介部材に放熱構造が設けられ、該放熱構造が仲介部材の一部に設けられた放熱板と放熱フィンで構成されているので、仲介部材に伝わった熱を効率よく放散してプーリに伝えないようにすることができる。これにより、プーリに伝わる熱の伝導を抑えたことになり、プーリの熱膨張による形状変化が原因する周速変化を防止することが可能となる。しかも、放熱フィンによる周辺空気の渦流発生によりモータへの新規な冷却空気の供給が行えるので、モータを発熱源とした場合の伝熱経路全ての部材の温度上昇を防止して熱膨張による形状変化が原因する周速の変化を防止することが可能となる。
【0067】
請求項4および5記載の発明によれば、連動可能なプーリと出力軸との挿嵌部に設けられた熱応力歪みを緩和するための仲介部材が設けられ、該仲介部材が上記プーリの挿嵌部との間あるいは仲介部材と出力軸との挿嵌部との間で同じ勾配を有するテーパ部を備え、該テーパ部同士が軸方向に押圧されることにより周方向での相対位置を常時固定されているので、熱膨張による形状変化が生じた場合でもテーパ面およびテーパ部同士が密着した状態を維持することができる。これにより、出力軸とプーリとの動力伝達は維持されることになり、速度変化を防止することが可能となる。
【0068】
請求項6記載の発明によれば、プーリの線膨張係数を特定することにより、プーリへの熱伝達時での熱膨張を抑えて形状変化を防止することができ、これにより周速を安定した状態に維持することが可能となる。
【0069】
請求項7記載の発明によれば、プーリと出力軸との間に配置されている仲介部材の熱伝導率がプーリおよび出力軸のそれよりも小さく設定されているので、出力軸側からプーリに向けた熱伝達が抑えられて、仲介部材内で均等に分散されることになるので、プーリの軸方向での形状変化が防止されることが可能となり、例えば、ベルトが掛けられているときには、ベルトの斜行や脱落が防止されることになる。
【0070】
請求項8および9記載の発明によれば、プーリに放熱構造が設けられ、該放熱構造がプーリの一部に設けられた放熱板と放熱フィンで構成されているので、プーリの蓄熱を放熱面積の拡大により効率よく放散して熱膨張による形状変化を防止することが可能となる、しかも、放熱フィンが回転するとその周辺部の空気に渦流が発生するので、モータに対して新規な冷却空気を接触察せ流ことにより発熱源での温度上昇をも抑えることが可能となり、熱膨張の原因部材を含めた熱伝導路中に位置する部材全ての温度上昇を抑えて熱膨張により形状変化を防ぐことが可能となる。
【0071】
請求項10記載の発明によれば、動力伝達装置を用いた場合に駆動源からの発熱による動力伝達部材の熱膨張が原因してその部材の形状変化を来した場合の速度変化を防止することができるので、画像の位置ずれや走査誤差等を防止して画像形成精度を低下させないようにすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る実施例による画像形成装置を示す模式図である。
【図2】図1に示した画像形成装置に用いられる動力伝達装置に関する請求項1記載の発明の実施形態を説明するための模式図であり、(A)は正面図、(B)は、(A)中、符号(B)で示す方向の矢視図である。
【図3】図2に示した動力伝達装置の構成の一部変形例を示す模式図であり、(A)は正面図、(B)は、(A)中、符号(B)で示す方向の矢視図である。
【図4】請求項3記載の発明の実施形態を説明するための模式図であり、(A)は正面図、(B)は、(A)中、符号(B)で示す方向の矢視図である。
【図5】請求項4,6,7記載の発明の実施形態を説明するための模式図であり、(A)は正面図、(B)は、(A)中、符号(B)で示す方向の矢視図である。
【図6】請求項5記載の発明の実施形態を説明するための模式図であり、(A)は正面図、(B)は、(A)中、符号(B)で示す方向の矢視図である。
【図7】請求項6記載の発明の実施形態を説明するための模式図であり、(A)は正面図、(B)は、(A)中、符号(B)で示す方向の矢視図である。
【図8】請求項8,9記載の発明の実施形態を説明するための模式図であり、(A)は正面図、(B)は、(A)中、符号(B)で示す方向の矢視図である。
【図9】請求項10,11記載の発明の実施形態を説明するための模式図であり、(A)は正面図、(B)は、(A)中、符号(B)で示す方向の矢視図である。
【図10】動力伝達装置の一例を示す模式図である。
【図11】動力伝達装置に用いられる出力軸とこれに挿嵌される回転体の挿嵌用寸法関係を説明するための模式図である。
【図12】動力伝達装置での発熱源からの熱伝達状態を説明するための模式図である。
【図13】図12に示した熱伝達による不具合の一例を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置
30,40 モータ
30A、30A’、40A 出力軸
30A1 テーパ部
31,31’、310,40 プーリ
31A、310A テーパ面
32、32’ 押圧手段となるバネ
36,36’、360 仲介部材
36A’、360A テーパ面
41A、42A 放熱板
41B、42B 放熱フィン
Claims (10)
- 駆動側に設けられている回転駆動伝達体が駆動源の出力軸に挿嵌されて連動する構成とされている動力伝達装置において、
上記回転駆動伝達体は、線膨張係数が上記出力軸よりも小さく設定され、該回転駆動伝達体と上記出力軸との挿嵌部の間には上記駆動源からの熱伝達により発生する熱応力歪みを緩和するための仲介部材が設けられており、
該仲介部材には、放熱手段が設けられていることを特徴とする動力伝達装置。 - 請求項1記載の動力伝達装置において、
上記放熱手段は、仲介部材の一部に設けられた放熱板とこの放熱板に設けられている放熱フィンとで構成されていることを特徴とする動力伝達装置。 - 請求項1記載の動力伝達装置において、
上記放熱手段は、仲介部材の前記駆動源側の端部であって前記出力軸に略垂直に立設された放熱板と、この放熱板の前記駆動源と対向する側に放熱フィンが設けられている構成であることを特徴とする動力伝達装置。 - 請求項1乃至3のうちの一つに記載の動力伝達装置において、
上記仲介部材は上記出力軸および回転駆動伝達体にそれぞれ挿嵌されて配置され、該挿嵌位置において仲介部材の外周面と上記回転駆動伝達体の内周面とは同じ勾配のテーパ部で構成され、該テーパ部同士は、軸方向に押圧する手段により周方向での相対位置が常時固定されていることを特徴とする動力伝達装置。 - 請求項4記載の動力伝達装置において、
上記仲介部材は上記出力軸との間の挿嵌位置に該出力軸側に形成されたテーパ面と同じ勾配を持つテーパ面が形成され、該テーパ面同士は軸方向に押圧する手段により周方向での相対位置を常時固定されていることを特徴とする動力伝達装置。 - 請求項1乃至5のうちの一つに記載の動力伝達装置において、
上記回転駆動伝達体は、線膨張係数(α)が、10×10 −6 /℃以下に設定され、上記出力軸の線膨張係数は上記回転駆動伝達体の線膨張係数よりも大きく設定されていることを特徴とする動力伝達装置。 - 請求項1乃至6のうちの一つ記載の動力伝達装置において、
上記仲介部材は、上記回転駆動伝達体および出力軸の熱伝導率よりも小さく設定されていることを特徴とする動力伝達装置。 - 請求項1乃至7のうちの一つに記載の動力伝達装置において、
上記回転駆動伝達体には、放熱手段が設けられていることを特徴とする動力伝達装置。 - 請求項8記載の動力伝達装置において、
上記放熱手段は、上記回転駆動伝達体の一部に設けられた放熱板とこの放熱板に設けられた放熱フィンとで構成されていることを特徴とする動力伝達装置。 - 請求項1乃至9のうちの一つに記載の動力伝達装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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