JP4063643B2 - 車両用シートの端末処理装置及び車両用シートの端末処理方法 - Google Patents

車両用シートの端末処理装置及び車両用シートの端末処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用シートの端末処理装置及び車両用シートの端末処理方法に係り、特に表皮材とボトムプレートとの接合にステイプルを用いない車両用シートの端末処理装置及び車両用シートの端末処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動二輪車等に配設されている車両用シート100は、図9に示すように、ボトムプレート130上にクッション材120を載置して、表皮材110で被覆することにより形成されている。表皮材110の端末部110aは、ボトムプレート130の裏面側にステイプル140により固定されている。
【0003】
しかし、表皮材の端末部をステイプルによりボトムプレートに固定する場合、表皮材を適切な位置に保持しながら、タッカーによってステイプルを打ち込まなければならないため、効率よく作業を行うためには熟練が必要とされていた。
【0004】
或いは、ボトムプレートの裏面側で、表皮材の端末部が重ねて配設される箇所を加熱溶融させ、この加熱溶融された部分に表皮材の端末部を圧着して固定させる方法が知られている。このように、所定部材を表皮材で被覆した成形品の製造において、図10に示すようなクランプ装置153を用いて表皮材110の端末部を折り込むようにした技術が知られている。
【0005】
上記従来の技術では、凹型151に配設された表皮材110,クッション材120,ボトムプレート130を加圧手段152で押圧し、クランプ装置153を作動させて表皮材110の端末部110aをボトムプレート130側へ折り込むようにしている。
【0006】
そして、表皮材110をボトムプレート130に圧着させるときには、図示しない枠体状の圧着手段を下降させ、この圧着手段により、表皮材110の端末部110aをボトムプレート130側に押圧していた。
【0007】
図10に示す技術では、クランプ装置153が凹型151側に延出して設けられているため、クランプ装置153が圧着手段に干渉し易く、干渉した場合はクランプ手段153が破損するという問題があった。このため、クランプ装置153自体により、表皮材110とボトムプレート130を圧着させる方法も考えられるが、この場合はさらに複雑な構成が必要となるという不都合があった。
【0008】
或いは、エアシリンダによるスライド装置を用いて、凹型に配設された表皮材の端末部をボトムプレート側に折り込む構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開平6−23841号公報(第3頁)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1の技術では、圧着手段と折込手段との干渉を避けるために、圧着手段と折込手段のそれぞれに歯部が形成され、互いに噛み合う構成とされている。しかし、構造が複雑になるためコストアップになる可能性があった。また、万一圧着手段と折込手段が干渉した場合には、歯部が破損するおそれがあった。
【0011】
本発明の目的は、簡単な構成で、熱溶着による表皮材の端末処理を好適に行うことが可能な車両用シートの端末処理装置及び車両用シートの端末処理方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、本発明の請求項1に係る車両用シートの端末処理装置によれば、ボトムプレートと該ボトムプレートを被覆する表皮材を備え、該表皮材の端末部が前記ボトムプレートの裏面側に熱溶着された車両用シートの端末処理装置であって、前記ボトムプレートと表皮材を含む車両用シートの構成部材の配設手段と、前記ボトムプレートの裏面側の少なくとも一部を溶融する加熱手段と、前記配設手段の外側から内側へ向けて略水平に延出するとともに、前記ボトムプレートの外周端部の位置からボトムプレートの裏面側へ折曲可能とされた可撓性の板状部材を備えた表皮材折込手段と、前記板状部材と前記表皮材と前記ボトムプレートとを同時に圧着させる圧着手段と、を備え、前記加熱手段は、少なくとも一部に折返し部が形成されたインパルスヒーターを用いて構成されたことにより解決される。
【0013】
このように、本発明の車両用シートの端末処理装置は、表皮材の端末部がボトムプレートの裏面側に熱溶着された車両用シートの端末処理において、車両用シートの構成部材が配設された配設手段の外側から内側へ向けて略水平に延出するとともに、前記ボトムプレートの外周端部の位置からボトムプレートの裏面側へ折曲可能とされた可撓性の板状部材を用いており、表皮材とボトムプレートを圧着するとき、表皮材を板状部材とともに圧着するように構成されているので、表皮材の折り込みと圧着を同時に行うことができ、効率的に熱溶着を行うことが可能となる。また、インパルスヒーターの少なくとも一部に折返し部を設けた構成とすることにより、この折返し部でインパルスヒーターを屈曲させる際の歪みや、熱膨張による伸び量を分散及び吸収し、ボトムプレートの形状に沿って好適に加熱できる。
【0014】
また、板状部材が表皮材に面接触してボトムプレートへの圧着がなされるため、表皮材の端末部に発生するたるみジワを均等に分割させながら表皮材をボトムプレートへ接合させることができる。さらに、板状部材が表皮材に面接触しながら、ボトムプレートの外周端部側から内側に向けて表皮材を延ばしながらボトムプレートに接着させるため、表皮材を正確に折り畳むことが可能となる。このようにして、外観上良好な車両用シートを製造することが可能となる。
【0015】
前記板状部材は、柔軟性,クッション性,耐熱性を有する樹脂から形成されており、具体的には、ポリエステル系熱可塑性エラストマーまたはシリコンゴムから形成されていると好適である。このように、板状部材が柔軟性,クッション性を有しているので、圧着手段との干渉により破損することがなく、また、圧着手段で押圧されたときに板状部材が表皮材に密着し、表皮材をボトムプレートに密着させることができる。
【0016】
本発明の車両用シートの端末処理方法は、ボトムプレートと該ボトムプレートを被覆する表皮材を備えた車両用シートの端末処理方法であって、前記表皮材の端末部が重ねて配置される前記ボトムプレート裏面側の所定部位を、少なくとも一部に折返し部が形成されたインパルスヒーターで加熱溶融する第1の工程と、前記ボトムプレートから前記インパルスヒーターを離間させる第2の工程と、前記表皮材の端末領域と該端末領域を被覆する部材を前記溶融された所定部位に重ね圧着手段で加圧する第3の工程と、前記表皮材及び該表皮材の端末領域を被覆する部材から前記圧着手段を離間させる第4の工程と、前記表皮材と前記ボトムプレートの溶着部分を固化させて前記表皮材と前記ボトムプレートとを一体化させる第5の工程と、を備えたことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する部材,配置等は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
【0018】
図1乃至図8は本発明の一実施例を示すものであり、図1は本発明に係る車両用シートの要部断面図、図2乃至図4は本発明に係る端末処理装置の作動状態を示す説明図、図5及び図6は端末処理装置の上面図、図7は表皮材折込手段の斜視図、図8は加熱手段の一例を示す説明図である。
【0019】
本例では、車両用シート1として、二輪車用シートに基づいて説明する。なお、車両用シート1とは、二輪車、すなわち陸上のオートバイ,スクーターに用いられるものだけでなく、スノーモービル,水上バイク用のシートを含み、また三輪バギー車等や跨座式乗物、或いは建機シートに関する乗物用シートを含むものとする。
【0020】
図1で示すように、本例の車両用シート1は、表皮材10と、クッション材20と、ボトムプレート30とから構成されている。
表皮材10は、熱加工が可能であるとともに耐水性を有する材質からなり、例えばPVC(ポリ塩化ビニル樹脂)が使用される。なお、表皮材10としては上記PVCに限らず、表面の活性が低く熱溶着に向いていないフッ素樹脂やケイ素樹脂等を除き、他の材質を選択することが可能である。
【0021】
クッション材20は、柔軟フォーム材、例えばウレタンフォーム,PP(ポリプロピレン)フォーム,PE(ポリエチレン)フォームから形成されており、ボトムプレート30上に載置される。
【0022】
クッション材20は表皮材10に被覆される。なお、クッション材20と表皮材10とは別体として形成されていても良いし、或いは、クッション材20と表皮材10を一体成形する構成としても良い。
【0023】
ボトムプレート30は、例えばPP(ポリプロピレン)、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂から形成される。なお、繊維強化樹脂であるPPG(ガラス繊維入りポリプロピレン)、PPT(フィラー入りポリプロピレン)を使用して成形されたボトムプレート30を使用しても良い。
【0024】
次に、本例の車両用シート1の端末処理装置40について説明する。本例の車両用シート1は、ボトムプレート30を加熱溶融し、ボトムプレート30の加熱部位に表皮材10の端末部を加圧しながら配設し、ボトムプレート30に表皮材10を熱溶着により貼着させるものである。
【0025】
本例の端末処理装置40は、車両用シートの構成部材を配設する配設手段としての凹型41と、加熱手段42と、表皮材折込手段43と、圧着手段とを備えて構成されている。
【0026】
凹型41には、表皮材10、クッション材20、ボトムプレート30が配設される。凹型41は、例えば真空型であり、真空型の場合は、表皮材10の真空引きを行って所定形状に形成する。
【0027】
加熱手段42としては、例えば、熱風発生装置、熱板ヒーター、インパルスヒーター等が使用される。熱風式溶着器は、熱風噴き出しノズルと、このノズルにダクトを介して接続された熱風源とを備えて構成されている。熱風式溶着器の作動時には、熱風源から送出された熱風がダクトを通ってノズルから噴き出す。そして、ノズルから吹き出された熱風は、ボトムプレート30の所定部位に当てられ、加熱が行われる。
【0028】
熱板ヒーターは、高熱伝導性を有する金属に加熱部を内蔵してなり、例えばアルミニウムから形成されている。そして、内蔵された加熱部が発熱することにより、熱板ヒーターに当接した物体を加熱するように構成されている。
【0029】
インパルスヒーターはリボン状の導電性発熱線からなり、インパルス電源部からの電流を受けて急速に発熱するように構成されている。このとき、図8に示すように、複数の折返し部を設けたインパルスヒーターを備えた加熱装置を使用すると良い。
【0030】
図8の加熱装置50は、インパルスヒーター51と、ボトムプレート30の周縁形状に沿って形成されたヒーター固定基板52と、ヒーター固定基板52を取付枠54を介して上下方向に移動させるエアシリンダ53とを備えており、エアシリンダ53が作動することにより、ヒーター固定基板52がボトムプレート30の位置まで下降され、ボトムプレート30の裏面側の周縁端部が加熱されるように構成されている。
【0031】
図8の加熱装置50は、インパルスヒーター51に折返し部51aを設けた構成とすることにより、この折返し部51aでインパルスヒーター51を屈曲させる際の歪みや、熱膨張による伸び量を分散及び吸収し、ボトムプレート30の形状に沿って好適に加熱できるように構成されている。
【0032】
本例では、取付枠54はエアシリンダによって上下方向に移動されるように構成されている。エアシリンダは図示しないエアー供給源に接続されており、エアー供給により作動されてロッドを伸縮させ、取付枠54を昇降可能としている。なお、本例では取付枠54をエアシリンダによって作動するものとしたが、これに限らず油圧シリンダ等、他の駆動機構を用いても良いことは勿論である。
【0033】
表皮材折込手段43は、凹型41の周囲に複数設けられている。表皮材折込手段43は、板状部材43aと、板状部材43aを保持部材43fを介してスライド移動させるエアシリンダ43dから構成されている。エアシリンダ43dは、凹型41の周りに複数台設けられ、それぞれのエアシリンダ43dに連結された保持部材43fに、複数枚の板状部材43aが設けられている。板状部材43aは、板状部材43aの平面部が端末処理装置40の設置面側を向くようにして配設される。
【0034】
板状部材43aは、柔軟性、クッション性、耐熱性を有する樹脂から形成されており、例えばポリエステル系熱可塑性エラストマーまたはシリコンゴムから形成されている。ポリエステル系熱可塑性エラストマーとしては、例えばハイトレル(登録商標:デュポン社製)を使用する。
【0035】
それぞれの板状部材43aには、図2乃至図4に示すように、溝部43bが形成されている。溝部43bは、板状部材43aが凹型41側へ延出したとき、ボトムプレート30の外周端部に位置する部分に形成されている。そして、板状部材43aに上方から圧力がかかったときに溝部43bの部分から折れ曲がり、ボトムプレート30側へ傾倒されるように構成されている。なお、図2乃至図4では、板状部材43aの状態を明確に示すために、保持部材43fの図示を省略している。
【0036】
表皮材折込手段43が表皮材10の折り畳み動作に入る前には、板状部材43aの先端部43cは凹型41の縁部に位置しており表皮材10に接している。そして、折り畳み動作に入ると、エアシリンダ43dのロッド43eが突出し、板状部材43aが凹型41の外側から内側へ向けて水平にスライドする。そして、表皮材10の端末部10aは、板状部材43aに押されて反転し、凹型41の内側方向へ折り畳まれる。
【0037】
さらに、板状部材43aに上方から圧力がかかり、板状部材43aは溝部43bの部分から折れ曲がり、表皮材10をボトムプレート30との間で挟持して、表皮材10をボトムプレート30へ密着させる。圧力が解除されると、板状部材43aは弾性により元の状態に戻る。
【0038】
このように、本例の表皮材折込手段43によれば、板状部材43aを外側からスライドさせて表皮材10の端末部10aを折り返し、板状部材43aはそのままの状態で表皮材10とともにボトムプレート30側に押圧され、表皮材10をボトムプレート30に圧着させるように構成されているので、表皮材端末部10aの折返しと圧着を一連の動作で行うことが可能となり、端末処理を効率的に行うことが可能となる。また、表皮材10が折り返された状態からそのままボトムプレート30に圧着されるので、表皮材10を確実にボトムプレート30に接着することが可能となる。
【0039】
また、板状部材43aが表皮材10の端末部10aと面接触しながらボトムプレート30に圧着されるので、表皮材10の端末部10aに発生する折り返しジワを均等に分割させながらボトムプレート30に接着させることが可能となる。
【0040】
本例の圧着手段は加熱手段42が兼用する。加熱手段42は、ボトムプレート30への加熱を行った後は、図3に示すように、一度引き上げられ作動が停止されることにより温度が次第に低下する。このように、温度が停止した状態で、加熱手段42を圧着手段として使用する。
【0041】
図4に示すように、ボトムプレート30と表皮材10の溶着箇所に、温度が低下した加熱手段42を圧接する。なお、加熱手段42が圧着手段を兼用するのではなく、圧着手段を別途設けた構成としても良い。さらに、圧着時にボトムプレート30と表皮材10の接合箇所を冷却する冷却手段を設けた構成としても良い。
【0042】
次に、上記端末処理装置40を用いて、車両用シート1の端末処理を行う方法について説明する。車両用シート1の端末処理工程は、ボトムプレート30の裏面側の所定部位の表面を加熱手段42で加熱する第1の工程と、ボトムプレート30から加熱手段42を離間させる第2の工程と、表皮材折込手段43を作動させて、表皮材10の端末部10aを折返し、圧着手段を作動させて表皮材折込手段43の板状部材43aとともに表皮材10をボトムプレート30に圧着させる第3の工程と、表皮材10と板状部材43aから圧着手段を離間させる第4の工程と、ボトムプレート30及び表皮材10の溶着部分を固化させて表皮材10とボトムプレート30とを一体化させる第5の工程とから構成されている。
【0043】
端末処理装置40の作動は、自動制御或いは手動制御により行われる。自動制御の場合は、温度センサにより加熱状況を監視したり、タイマにより処理時間を計測し、これらセンサやタイマからの情報に基づいて、各手段が自動的に操作されることにより行われる。
【0044】
また、手動制御による場合は、端末処理装置40の近傍に操作盤(図示せず)を設け、この操作盤の複数のスイッチを投入することにより、各手段の動作がなされるようにする。
【0045】
なお、第1の工程より前に、表皮材10,クッション材20,ボトムプレート30の組み付けが行われる。本例では、表皮材10,クッション材20,ボトムプレート30の組み付けは、表皮材10が予め配設された凹型41に、クッション材20及びボトムプレート30が配設されることにより行われる。なお、作業台等に載置されたクッション材20及びボトムプレート30を表皮材10で被覆した後、これら組付体を凹型41に配設しても良い。
なお、端末処理では、必要に応じて組付体を加圧手段により押圧する。
【0046】
第1の工程では、凹型41に配設されたボトムプレート30へ向けて、加熱手段42を下降させ、ボトムプレート30の裏面側の周縁端部31に加熱手段42が当接されて加熱が行われる。加熱によりボトムプレート30の表面が溶融する。
第2の工程では、ボトムプレート30から加熱手段42を離間させる。
【0047】
第3の工程では、表皮材折込手段43が作動され、表皮材折込手段43の板状部材43aが凹型41の外側から内側にスライドされ、表皮材10の端末部10aがボトムプレート30側に反転して折り返される。
【0048】
さらに第3の工程では、圧着手段(本例では、冷却後の加熱手段42)が作動され、この圧着手段により表皮材折込手段43の板状部材43aが上方から押圧される。板状部材43aは押圧により溝部43bから折れ曲がり、表皮材10を押さえながらボトムプレート30に圧着される。これにより、表皮材10の端末部10aがボトムプレート30の樹脂が溶融した部分に溶着される。
【0049】
第4の工程では、圧着手段が上昇し、表皮材10と、表皮材を被覆する板状部材43aから圧着手段が離間されせる。
第5の工程では、熱溶着された部分が固化され、ボトムプレート30と表皮材10の端末部10aとが接着固定される。このとき、ボトムプレート30と、表皮材10の端末部10aとの溶着箇所に向けて冷風を送風し、より早く冷却されるようにしても良い。
【0050】
なお、上記実施例では、二輪車用シートのボトムプレート30に、表皮材10の端末部10aを接合する例を示したが、同様構成のものであれば二輪車用シートに限らず、四輪車両用シートボトムプレートや、ドア、ルーフ等他の内装部品にも適用可能である。
【0051】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ステイプルを用いることなく、ボトムプレートに表皮材の端末領域が固定された車両用シートの製造装置において、表皮材の端末部をボトムプレートの裏側面に折り込む手段として、柔軟性、クッション性、耐熱性を有する板状部材を使用し、この板状部材で表皮材を折り込むとともに、表皮材とともにボトムプレートに圧着されて、表皮材をボトムプレートに密着させている。このため、表皮材の端末部が均一にボトムプレートに接着され、外観上良好な車両用シートを製造することが可能となる。
【0052】
さらに、表皮材折込手段の構造が従来に比して簡略であり、コスト低減を図ることが可能となる。また、柔軟性、クッション性、耐熱性を有する板状部材が表皮材に当接する構成であるため、圧着手段との干渉による破壊がなく、好適に表皮材の端末処理を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用シートの要部断面図である。
【図2】本発明に係る端末処理装置の作動状態を示す説明図である。
【図3】本発明に係る端末処理装置の作動状態を示す説明図である。
【図4】本発明に係る端末処理装置の作動状態を示す説明図である。
【図5】端末処理装置の上面図である。
【図6】端末処理装置の上面図である。
【図7】表皮材折込手段の斜視図である。
【図8】加熱手段の一例を示す説明図である。
【図9】従来例を示す説明図である。
【図10】従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 車両用シート
10 表皮材
10a 端末部
20 クッション材
30 ボトムプレート
31 周縁端部
40 端末処理装置
41 凹型
42 加熱手段
43 表皮材折込手段
43a 板状部材
43b 溝部
43c 板状部材の先端部
43d エアシリンダ
43e ロッド
43f 保持部材
44a ロッド

Claims (3)

  1. ボトムプレートと該ボトムプレートを被覆する表皮材を備え、該表皮材の端末部が前記ボトムプレートの裏面側に熱溶着された車両用シートの端末処理装置であって、
    前記ボトムプレートと表皮材を含む車両用シートの構成部材の配設手段と、
    前記ボトムプレートの裏面側の少なくとも一部を溶融する加熱手段と、
    前記配設手段の外側から内側へ向けて略水平に延出するとともに、前記ボトムプレートの外周端部の位置からボトムプレートの裏面側へ折曲可能とされた可撓性の板状部材を備えた表皮材折込手段と、
    前記板状部材と前記表皮材と前記ボトムプレートとを同時に圧着させる圧着手段と、を備え、
    前記加熱手段は、少なくとも一部に折返し部が形成されたインパルスヒーターを用いて構成されたことを特徴とする車両用シートの端末処理装置。
  2. 前記板状部材はポリエステル系熱可塑性エラストマーまたはシリコンゴムからなることを特徴とする請求項1記載の車両用シートの端末処理装置。
  3. ボトムプレートと該ボトムプレートを被覆する表皮材を備えた車両用シートの端末処理方法であって、
    前記表皮材の端末部が重ねて配置される前記ボトムプレート裏面側の所定部位を、少なくとも一部に折返し部が形成されたインパルスヒーターで加熱溶融する第1の工程と、
    前記ボトムプレートから前記インパルスヒーターを離間させる第2の工程と、
    前記表皮材の端末領域と該端末領域を被覆する部材を前記溶融された所定部位に重ね圧着手段で加圧する第3の工程と、
    前記表皮材及び該表皮材の端末領域を被覆する部材から前記圧着手段を離間させる第4の工程と、
    前記表皮材と前記ボトムプレートの溶着部分を固化させて前記表皮材と前記ボトムプレートとを一体化させる第5の工程と、を備えたことを特徴とする車両用シートの端末処理方法。
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