JP4063261B2 - 昇圧充電回路 - Google Patents

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本発明は、発電手段とコンデンサと蓄電手段とを備え、発電手段とコンデンサとの接続を直列接続又は並列接続に順次に切り替えることで発電手段の出力電圧を昇圧して蓄電手段を充電する昇圧充電回路に関する。
電子時計には、外部エネルギを電気エネルギに変換する発電手段を内蔵し、この発電手段によって発電が行われている場合には発電電力によって時計モジュールを駆動するとともに二次電池等の蓄電手段を充電し、発電が行われていない場合には蓄電エネルギによって時計モジュールを駆動するものが知られている。例えば、発電手段として光エネルギを電気エネルギに変換する太陽電池(ソーラセル)を用いた太陽電池式の電子時計や、回転錘(ロータ)の回転によって発電する機械式の電子時計、熱電対の両端の温度差により発電する熱電対発電式の電子時計等がある。
このような電子時計の内、太陽電池式の電子時計では、蓄電手段の充電電圧以上の発電電圧を得るためにソーラセルを複数段直列接続している。ソーラセルの出力電流は照度にほぼ比例するため、複数のソーラセルの内、受光面積が最も小さいセルによって全体の出力電流が決まる。このため、アナログ時計の文字盤に太陽電池(ソーラセル)を設けた場合、針がかかることで受光面積が変化したり、また、セル同士の接続部分や絶縁部分等の発電に寄与しない部分が増加したりすることで、面積効率が悪くなる。従って、少ないセル数で発電して昇圧する方が面積効率を高くすることができると考えられる。
尚、このような発電手段を内蔵する電子時計では、発電が行われていない状態で蓄電エネルギを放電しきってしまうとその動作を停止するが、発電が再開されると、再度動作を開始する。しかし、1段のソーラセルの出力電圧では発振回路(クォーツ)の発振起動に充分な電圧が得られない。これに対処するため、発電再開時に、発電電圧を昇圧して発振回路に印加することで発振起動性を向上させた技術が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2003−84085号公報
変換効率がより良い昇圧回路を用いることが望ましいが、昇圧回路の電力変換効率は100%にはなり得ない。そこで、変換効率が比較的高い昇圧回路であるチャージポンプ型の昇圧回路が一般的に用いられている。従来のチャージポンプ型の昇圧回路では、発電手段と昇圧用のコンデンサの並列/直列接続を固定クロックに従って切り替えることで昇圧を行っている。即ち、並列接続されている間、太陽電池の出力電流によってコンデンサを充電し、直列接続されている間、コンデンサの放電電圧で蓄電手段を充電する。
ところで、太陽電池の出力電流は、例えば比較的暗い室内と太陽光下とでは数百倍程度の差が生じる等、照度によって大きく変化する。つまり、照度が大きい程、出力電流が大きく、コンデンサがフル充電されるまでの時間が短い。フル充電されるまでの時間が並列/直列接続の切り替え間隔よりも短いと、コンデンサがフル充電された後も、暫くの間充電され続けることになり、その分の発電電力が蓄電されずに無駄となる。反対に、照度が小さい場合、出力電流が小さく、コンデンサがフル充電される前に並列接続から直列接続に切り替わってしまうと、充分な昇圧が為されないまま蓄電手段への充電がなされることになってしまう。即ち、固定クロックによって昇圧用のコンデンサの並列/直列接続を切り替える従来のチャージポンプ型の昇圧回路では、昇圧充電の効率が非常に悪いものとなっていた。
上記事情に鑑み、本発明は、発電手段の出力電圧を昇圧して蓄電手段を充電する昇圧回路において、発電手段の発電状態に応じた適切な昇圧及び充電を実現することを目的としている。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
発電手段(例えば、図1の太陽電池SC)と、コンデンサ(例えば、図1のコンデンサC1,C2,C3)と、蓄電手段(例えば、図1の二次電池BAT)とを備え、前記発電手段と前記コンデンサとを直列接続又は並列接続に順次に切り替えることで前記発電手段の出力電圧を昇圧して前記蓄電手段を充電する昇圧充電回路(例えば、図1の昇圧充電回路1)において、
前記発電手段の出力電圧と第1の基準電圧(例えば、実施形態の第1の基準電圧VAL)とを比較する第1の比較手段(例えば、図1のコンパレータCOM1)と、
この第1の比較手段による比較結果に基づいて前記発電手段と前記コンデンサとの接続を切り替える切替制御手段(例えば、図1のスイッチ制御回路3)と、
前記発電手段の出力電圧と前記第1の基準電圧より高い第2の基準電圧(例えば、実施形態の第2の基準電圧V AH )とを比較する第2の比較手段(例えば、図1のコンパレータCOM3)と、
この第2の比較手段により前記出力電圧が前記第2の基準電圧を超えたと判定された場合に、前記第1の基準電圧及び前記第2の基準電圧を上昇させる制御を行う基準電圧上昇制御手段(例えば、図1の基準電圧生成回路4)と、
を更に備えることを特徴としている。
また、請求項2に記載の発明は、前記発電手段が太陽電池であることを特徴としている。
また、請求項3に記載の発明は、請求項に記載の昇圧充電回路において、
前記第2の比較手段により前記出力電圧が前記第2の基準電圧を超えていないと所定時間以上継続して判定されたか否かを判断する判断手段(例えば、図1の基準電圧生成回路4)と、
この判断手段により所定時間以上継続して判定されたと判断された場合に、前記第1の基準電圧及び前記第2の基準電圧を下降させる制御を行う基準電圧下降制御手段(例えば、基準電圧生成回路4)と、
を更に備えることを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、
発電手段(例えば、図7の太陽電池SC)と、複数のコンデンサ(例えば、図7のコンデンサC1,C2)と、蓄電手段(例えば、図7の二次電池BAT)とを備え、前記発電手段と前記各コンデンサとを直列接続又は並列接続に順次に切り替えることで前記発電手段の出力電圧を昇圧して前記蓄電手段を充電する昇圧充電回路(例えば、図7の昇圧充電回路2)において、
前記複数のコンデンサの内、接続切替抵抗が他のコンデンサよりも高い一のコンデンサの前記発電手段に現在接続されている側の端子電圧を、所定の基準電圧と比較する比較手段(例えば、図7のコンパレータCOM4)と、
この比較手段による比較結果に応じて前記発電手段と前記各コンデンサとの接続を切り替える切替制御手段(例えば、図7のスイッチ制御回路9)と、
を更に備えることを特徴としている。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の昇圧充電回路において、
前記切替制御手段による切り替え周期より長い周期で前記発電手段の出力を一時短絡する短絡制御手段(例えば、図1の強制放電回路5)を更に備えることを特徴としている。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の昇圧充電回路において、
前記蓄電手段の充電電圧と所定の過充電防止基準電圧(例えば、実施形態の過充電防止基準電圧Vref)とを比較する過電圧比較手段(例えば、図1のコンパレータCOM2)と、
前記充電電圧比較手段により前記充電電圧が前記過充電防止基準電圧を超えていると判定されている間、前記切替制御手段による切り替えを停止させる切替停止制御手段(例えば、図1の過充電防止回路7)と、
を更に備えることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、発電手段とコンデンサとを直列接続又は並列接続に順次に切り替えることで発電手段の出力電圧を昇圧して蓄電手段を充電する、いわゆるチャージポンプ型の昇圧回路において、発電手段の出力電圧と第1の基準電圧とが比較され、この比較結果に基づいて直列接続及び並列接続が切り替えられる。従って、発電手段の出力電圧の上昇速度は、コンデンサが充電される速度、即ち発電手段の出力電流の大きさによって異なるため、この出力電圧によって直列接続及び並列接続を切り替えることで、出力電流が大きい/小さいといった発電手段の状態に応じた適切な昇圧及び充電が実現される。また、発電手段の出力電圧と第1の基準電圧より高い第2の基準電圧とが比較され、出力電圧が第2の基準電圧を超えたと判定された場合に、第1の基準電圧及び第2の基準電圧が上昇される。従って、例えば発電手段の出力電流の大きさに伴う電圧降下等によって、第1の比較手段による比較結果が一定のままとなり、接続の切り替え時がなされない状態となっても、第1の基準電圧を上昇させることで、出力電圧が第1の基準電圧よりも低い状態を作り出して、接続の切り替えの再開を促すことができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、請求項に記載の発明と同様の作用効果を奏するとともに、発電手段の出力電圧が第2の基準電圧を超えていないと所定時間の間継続して判定された場合に、第1の基準電圧及び第2の基準電圧が下降される。従って、例えば発電手段の出力電流が小さくなった場合に、先に上昇させた第1の基準電圧を元の値に戻すといったことが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、発電手段と複数のコンデンサとを直列接続又は並列接続に順次に切り替えることで発電手段の出力電圧を昇圧して蓄電手段を充電する、いわゆるチャージポンプ型の昇圧回路において、接続切替抵抗が他のコンデンサより大きい一のコンデンサの現在発電手段と接続されている側の端子電圧が、所定の基準電圧と比較され、この比較結果に基づいて直列接続及び並列接続が切り替えられる。従って、コンデンサが充電される速度は発電手段の出力電流によって異なるため、コンデンサの端子電圧によって直列接続及び並列接続を切り替えることで、出力電流が大きい/小さいといった発電手段の状態に応じた適切な昇圧及び充電が実現される。
また、発電手段の出力電流が大きくなる程、一のコンデンサに対する接続切替抵抗による電圧降下が、他のコンデンサに対する接続切替抵抗による電圧降下よりも大きくなる。そして、一のコンデンサの発電手段に現在接続されている側の端子電圧が所定の基準電圧と比較されるため、発電手段と各コンデンサとの接続切替抵抗により生じる電圧降下によって接続の切り替えがなされないといった状態に陥ることを防止できる。
また、請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明と同様の作用効果を奏するとともに、太陽電池とコンデンサとの直列接続及び並列接続の切り替え周期よりも長い周期で発電手段の出力が一時短絡される。従って、例えば発電手段の出力電流の大きさに伴う電圧降下等によって、第1の比較手段による比較結果が一定のままとなり、接続の切り替え時がなされない状態となっても、発電手段の出力を短絡させることで出力電圧を低下させ、接続の切り替えの再開を促すことができる。
また、請求項6に記載の発明によれば、請求項1〜5の何れか一項に記載の発明と同様の作用効果を奏するとともに、蓄電電圧の充電電圧と所定の過充電防止基準電圧とが比較され、充電電圧が過充電防止基準電圧を超えていると判定されている間、直列接続及び並列接続の切り替えが停止される。従って、充電電圧が過充電防止基準電圧を超えている間は、接続の切り替えが停止される、即ち蓄電手段への充電が停止されるので、蓄電手段が過充電防止電圧以上に充電(過充電)されることを防止できる。
以下、図面を参照して本発明に好適な2つの実施形態を説明するが、本発明の適用可能な実施形態がこれに限定されるものではない。
[第1実施形態]
先ず、第1実施形態を説明する。
図1は、第1実施形態における昇圧充電回路1の回路構成図である。第1実施形態の昇圧充電回路1は、太陽電池の出力を昇圧して二次電池(バッテリ)を充電する回路であり、従来のいわゆるチャージポンプ式の昇圧回路を基本として、太陽電池と昇圧用コンデンサとの並列/直列接続の切り替えを太陽電池の出力電圧に応じて行う点に特徴がある。
同図に示すように、昇圧充電回路1は、太陽電池SCと、スイッチS1,S2,S3,S4,S5,S6,S7,S8と、コンデンサC1,C2,C3と、二次電池BATと、スイッチ制御回路3と、強制放電回路5と、過充電防止回路7と、を備えて構成される。
太陽電池SCは、光エネルギを電気エネルギに変換するソーラセルが直列接続された発電手段であり、ここでは、ソーラセルを二段直列接続して実現している。各ソーラセルは、その受光面積及び照度にほぼ比例した電流を出力する。
二次電池BATは、太陽電池SCの発電電力によって充電される蓄電手段であり、例えばリチウムイオン二次電池によって実現される。
スイッチS1〜S7は、MOSFETにより実現されるアナログスイッチであり、スイッチ制御回路3から出力され、ゲート端子に印加されるスイッチ制御信号のレベルに応じてON/OFF(開/閉)される。具体的には、ゲート端子にHighレベルの信号が印加されるとONとなり、Lowレベルの信号が印加されるとOFFとなる。
スイッチS1〜S4は、ゲート端子にANDゲート32の出力端子が接続されており、ANDゲート32の出力信号(スイッチ制御信号1)によってON/OFFされる。また、スイッチS5〜S7は、ゲート端子にNORゲート33の出力端子が接続されており、NORゲート33の出力信号(スイッチ制御信号2)によってON/OFFされる。
コンデンサC1,C2は昇圧用のコンデンサである。コンデンサC1は、一端がスイッチS1を介して太陽電池SCの出力端に接続され、他端がスイッチS2を介して接地されている。また、コンデンサC2は、一端がスイッチS3を介して太陽電池SCの出力端に接続され、他端がスイッチS4を介して接地されている。
コンデンサC3は、二次電池BATの抵抗補償用のコンデンサであり、二次電池BATに並列接続されている。
つまり、昇圧充電回路1では、太陽電池SCとコンデンサC1,C2との並列/直列接続を順次に切り替えることで、太陽電池SCの出力電圧を昇圧して二次電池BATを充電する。具体的には、スイッチS1〜S4がONであり、スイッチS5〜S7がOFFである状態、即ち太陽電池SCとコンデンサC1,C2とが並列接続された「状態1」と、スイッチS1〜S4がOFFであり、S5〜S7がONである状態、即ち太陽電池SCとコンデンサC1,C2とが直列接続された「状態2」と、を繰り返す。「状態1」では、太陽電池SCの出力によってコンデンサC1,C2が充電され、「状態2」では、コンデンサC1,C2が放電することで二次電池BATが充電される。そして、スイッチS1〜S7のON/OFFは、スイッチ制御回路3によって制御される。
<スイッチ制御回路>
スイッチ制御回路3は、太陽電池SCの出力電圧VSCに応じて、スイッチS1〜S7のON/OFFを制御するスイッチ制御信号1,2を生成・出力する。具体的には、太陽電池SCの出力電圧VSCが所定の第1の基準電圧VALを超える毎に、スイッチS1〜S4を制御するスイッチ制御信号1と、スイッチS5〜S7を制御するスイッチ制御信号2と、のそれぞれのレベル(High/Low)を変化させて、スイッチS1〜S7のON/OFFを切り替える。
スイッチ制御回路3は、コンパレータCOM1,COM3と、フリップフロップFF1,FF2,FF3と、パルス発生器31と、インバータINVと、ANDゲート32と、NORゲート33と、NANDゲート34と、基準電圧生成回路4と、を有して構成される。
コンパレータCOM1は、+入力端子に太陽電池SCの出力電圧VSCが印加され、−入力端子に基準電圧生成回路4によって生成された第1の基準電圧VALが印加される。そして、コンパレータCOM1は、太陽電池SCの出力電圧VSCと第1の基準電圧VALとを比較して、出力電圧VSCが第1の基準電圧VALを超えている場合にはHighレベルの信号を出力し、そうでない場合にはLowレベルの信号を出力する。
コンパレータCOM3は、+入力端子に太陽電池SCの出力電圧VSCが印加され、−入力端子に基準電圧生成回路4によって生成された第2の基準電圧VAHが印加される。そして、コンパレータCOM3は、出力電圧VSCと第2の基準電圧VAHとを比較して、出力電圧VSCが第2の基準電圧VAHを超えている場合にはHighレベルの信号を出力し、そうでない場合にはLowレベルの信号を出力する。
NANDゲート34は、2つの入力端子それぞれに、コンパレータCOM1,COM3それぞれの出力端子が接続され、コンパレータCOM1,COM3それぞれの出力信号の否定論理積(NAND)を演算して基準電圧生成回路4に出力する。
基準電圧生成回路4は、第1の基準電圧VALと、この第1の基準電圧VALより所定電圧だけ高い第2の基準電圧VAHと、の2つの基準電圧を生成する。ここでは、0.9[V]の第1の基準電圧VALと、これより0.1[V]だけ高い1.0[V]の第2の基準電圧VAHと、を生成する。
ここで、第1の基準電圧VALは、「状態1」又は「状態2」に切り替える際の判断基準となる電圧であり、何倍昇圧であるのか、二次電池BATの定格充電電圧VBATはいくらか等によって決定される。具体的には、コンデンサC1,C2をある程度の電圧に充電し、且つ並列/直列接続の切り替え時には、太陽電池SCの出力電圧VSCが、この第1の基準電圧VAL以下に低下するように決定される。
パルス発生器31は、周波数が数十[kHz]程度のパルス信号1を生成して出力する。
インバータINVは、入力端子にパルス発生器31によって生成されたパルス信号1が印加され、入力されたパルス信号1のレベルを反転して出力する。
フリップフロップFF1は、ポジティブエッジトリガ形(立ち上がりエッジ動作)のD−FFであり、入力端子にコンパレータCOM1の出力端子が接続され、CLK端子にパルス発生器31の出力が印加される。そして、フリップフロップFF1は、CLK端子に入力されるパルス信号1の立ち上がりタイミングに同期して、入力端子に入力されるコンパレータCOM1の出力信号をラッチして出力する。
フリップフロップFF2は、T−FFとして機能するポジティブエッジ形のD−FFであり、CLK端子にはフリップフロップFF1の出力端子が接続されている。そして、フリップフロップFF2は、CLK端子に入力されるフリップフロップFF1の出力信号の立ち上がりタイミングに同期して出力信号を反転させる。また、フリップフロップFF2のSET端子にコンパレータCOM2の出力端子が接続されており、SET端子に入力されるコンパレータCOM2の出力信号がHighレベルの間、出力信号を強制的にHighレベルとする。
フリップフロップFF3は、ポジティブエッジ型のD−FFであり、入力端子にフリップフロップFF2の出力端子が接続され、CLK端子にインバータINVの出力端子が接続されている。そして、フリップフロップFF3は、CLK端子に入力されるインバータINVの出力信号の立ち上がりタイミングに同期して、入力端子に入力されるフリップフロップFF2の出力信号をラッチして出力する。また、フリップフロップFF3のSET端子にコンパレータCOM2の出力端子が接続されており、SET端子に入力されるコンパレータCOM2の出力信号がHighレベルの間、出力信号を強制的にHighレベルとする。
ANDゲート32は、2つの入力端子それぞれに、フリップフロップFF2,FF3それぞれの出力端子が接続され、フリップフロップFF2,FF3それぞれの出力信号の論理積(AND)を演算して出力する。また、ANDゲート32の出力端子はスイッチS1〜S4のゲート端子に接続されており、ANDゲート32の出力信号が、スイッチ制御信号1としてスイッチS1〜S4のゲート端子に印加される。
NORゲート33は、2つの入力端子それぞれに、フリップフロップFF2,FF3それぞれの出力端子が接続され、フリップフロップFF2,FF3それぞれの出力信号の否定論理和(NOR)を演算して出力する。また、NORゲート33の出力端子はスイッチS5〜S7それぞれのゲート端子に接続されており、NORゲート33の出力信号が、スイッチ制御信号2としてスイッチS5〜S7のゲート端子に印加される。
<昇圧充電動作>
ここで、昇圧充電回路1の基本的な動作として、太陽電池SCの出力電圧VSCを昇圧して二次電池BATを充電する昇圧充電動作を説明する。尚、ここでは、説明の簡明のため、強制放電回路5や過充電防止回路7は機能していないものとする。また、具体例として、第1の基準電圧VAL=0.9[V]、二次電池BATの電圧VBAT=2.6[V]、として説明する。
図2は、昇圧充電動作を説明するためのタイムチャートであり、横軸を共通の時間軸として、図中上から順に、太陽電池SCの出力電圧VSC、ANDゲート32の出力信号(スイッチ制御信号1)、NORゲート33の出力信号(スイッチ制御信号2)、コンデンサC3の電圧VC3(即ち、二次電池BATの電圧VBAT)、のそれぞれのレベル変化(信号波形)を示している。また、時刻t0〜t1の区間、t2〜t3の区間、・・・、が「状態1」であり、時刻t1〜t2の区間、時刻t3〜t4の区間、・・・、が「状態2」である。
先ず、「状態1」では、スイッチS1〜S4がON、スイッチS5〜S7がOFFである。即ち、ANDゲート32からの出力信号(スイッチ制御信号1)がHighレベルであり、NORゲート33からの出力信号(スイッチ制御信号2)がLowレベルとなっている。
そして、「状態1」では、太陽電池SCとコンデンサC1,2とが並列接続されており、太陽電池SCの出力電流によってコンデンサC1,C2が充電される。また、太陽電池SCとコンデンサC1,C2とが並列接続されているので、太陽電池SCの出力電圧VSCと、コンデンサC1,C2それぞれの電圧VC1,VC2とが等しく、コンデンサC1,C2それぞれの電圧VC1,VC2の上昇とともに、太陽電池SCの出力電圧VSCが上昇する。つまり、太陽電池SCは、コンデンサC1,C2を定電流充電しながら、その出力電圧VSCが上昇する。
尚このとき、スイッチS7がOFFである、即ち二次電池BATと太陽電池SCとは切り離されているので、二次電池BATの電圧VBATはほとんど変化せずに自然放電等によって僅かに低下する程度、若しくは、負荷への電力供給によって低下する。
そして、時刻t1において、太陽電池SCの出力電圧VSCが第1の基準電圧VALを超えると、後述するスイッチ制御回路3のスイッチ制御動作によって、ANDゲート32の出力信号がHighレベルからLowレベルに変化して、スイッチS1〜S4がONからOFFに切り替わるとともに、NORゲート33の出力信号がLowレベルからHighレベルに変化して、スイッチS5〜S7がOFFからONに切り替わる。即ち、「状態1」から「状態2」へ遷移する。
「状態2」では、スイッチS1〜S4がOFF、スイッチS5〜S7がONである。即ち、ANDゲート32の出力信号がLowレベルであり、NORゲート33の出力信号がHighレベルとなっている。つまり、太陽電池SCとコンデンサC1,C2とが直列接続されており、次式(1)が成立する。
BAT=VC1+VC2+VSC ・・・(1)
「状態1」から「状態2」への遷移直前では、VC1=VC2=VSC=VAL=0.9[V]、となっている。従って、「状態1」から「状態2」への遷移直後には、太陽電池SCの出力電圧VSCが、式(1)が成立する電圧まで低下する。具体的には、2.6[V]=0.9[V]+0.9[V]+VSC、が成立する、VSC=0.8[V]、まで低下する。
尚、同図において、状態が遷移する時刻t1、t2、・・・、で太陽電池SCの出力電圧VSCが大きく変化(上昇)しているのは、後述のように、スイッチS1〜S7の全てOFFになる瞬間が有るためであり、この間、太陽電池SCの出力電圧VSCが開路電圧(開放電圧)まで上昇するからである。
「状態2」では、コンデンサC1,C2が放電することで、コンデンサC3及び二次電池BATを充電する。このとき、コンデンサC1,C2の電圧VC1,VC2が放電によって低下するが、式(1)が成立するため、その電圧低下分だけ太陽電池SCの出力電圧VSCが上昇する。
そして、時刻t2において、太陽電池SCの出力電圧VSCが第1の基準電圧VALを超えると、後述するスイッチ制御回路3のスイッチ制御動作によって、ANDゲート32の出力信号がLowレベルからHighレベルに変化して、スイッチS1〜S4がOFFからONに切り替わるとともに、NORゲート33の出力信号がHighレベルからLowレベルに変化して、スイッチS5〜S7がOFFからONに切り替わる。即ち、「状態2」から「状態1」へ遷移する。
「状態2」から「状態1」への遷移直前では、コンデンサC1,C2の電圧VC1、VC2は、式(1)において、VSC=VAL=0.9[V]、が成立する電圧まで低下している。具体的には、コンデンサC1,C2を同容量とすると、2.6=0.9+VC1+VC2、が成立する、VC1=VC2=0.85[V]、となっている。従って、「状態1」への遷移直後には、太陽電池SCの出力電圧VSCは、遷移直前のコンデンサC1,C2の電圧VC1、VC2に等しい、VSC=0.85[V]、まで低下する。
その後は、上述のように、太陽電池SCの出力電流によってコンデンサC1,C2を充電しながら、その出力電圧VSCが上昇する。
このように、昇圧充電回路1では、太陽電池SCの出力電圧VSCが第1の基準電圧VALを超える毎に、スイッチS1〜S4,S5〜S7それぞれのON/OFFが切り替えられることで、太陽電池SCとコンデンサC1,C2との並列/直列接続が切り替えられる。即ち、昇圧用コンデンサC1,C2がある一定まで充電された状態で並列接続から直列接続に切り替わるため、照度、即ち太陽電池SCの出力電流に合わせた効率の良い昇圧充電が実現される。尚、太陽電池SCでは、照度にほぼ比例した出力電流となるため、照度が大きい程、直列/並列接続の切り替え周期が短く(切り替え速度が速く)なり、反対に照度が小さい程、切り替え周期が長くなる。
<スイッチ制御動作>
次に、スイッチ制御回路3によるスイッチS1〜S7のON/OFF制御(スイッチ制御動作)を説明する。
図3は、スイッチ制御回路3によるスイッチ制御動作を説明するタイムチャートであり、横軸を共通の時間軸として、図中上から順に、パルス信号1、コンパレータCOM1の出力信号、フリップフロップFF1の出力信号、フリップフロップFF2の出力信号、インバータINVの出力信号、フリップフロップFF3の出力信号、ANDゲート32の出力信号、NORゲート33の出力信号、のそれぞれのレベル変化(信号波形)を示している。
先ず、「状態1」から「状態2」への遷移する際の動作を説明する。
時刻t11において、太陽電池SCの出力電圧VSCが第1の基準電圧VALを超えると、コンパレータCOM1の出力信号がLowレベルからHighレベルに変化する。すると、時刻t12において、次のパルス信号1の立ち上がりタイミングで、フリップフロップFF1の出力信号がLowレベルからHighレベルに変化し、次いでフリップフロップFF2の出力信号のレベルが反転する、即ちHighレベルからLowレベルに変化する。そして、NORゲート33の出力信号がHighレベルからLowレベルに変化し、スイッチS5〜S7がONからOFFに切り替わる。
続いて、時刻t13において、インバータINVの出力信号の立ち上がりタイミングで、フリップフロップFF3の出力信号が反転する、即ちLowレベルからHighレベルに変化する。そして、ANDゲート32の出力信号がLowレベルからHighレベルに変化し、スイッチS1〜S4がOFFからONに切り替わる。
「状態2」への遷移直後では、上述のように太陽電池SCの出力電圧VSCが低下し、時刻t14において、太陽電池SCの出力電圧VSCが第1の基準電圧VAL以下となると、コンパレータCOM1の出力信号がHighレベルからLowに変化する。すると、時刻t15において、次のパルス信号1の立ち上がりタイミングで、フリップフロップFF1の出力信号がHighレベルからLowに変化するが、フリップフロップFF2の出力信号のレベルは変化しないので、その後段のフリップフロップFF3、ANDゲート32及びNORゲート33のそれぞれの出力信号のレベルも変化せずそのままである。
このように、スイッチ制御回路3では、「状態1」から「状態2」に遷移する際、時刻t12においてANDゲート32の出力信号がLowレベルからHighレベルに変化した後、遅れて、時刻t13においてNORゲート33の出力信号がHighレベルからLowレベルに変化する。つまり、パルス信号1の半周期に相当する時刻t12から時刻t13までの間、スイッチS1〜S7が全てOFFとなり、太陽電池SCは開放された状態となって出力電圧VSCは開路電圧(開放電圧)まで上昇する。
次に、「状態2」から「状態1」へ遷移する際の動作を説明する。
時刻t21において、太陽電池SCの出力電圧VSCが第1の基準電圧VALを超えると、コンパレータCOM1の出力信号がLowレベルからHighレベルに変化する。すると、時刻t22において、次のパルス信号1の立ち上がりタイミングで、フリップフロップFF1の出力信号がLowレベルからHighレベルに変化し、次いでフリップフロップFF2の出力信号のレベルが反転する、即ちLowレベルからHighレベルに変化する。そして、NORゲート33の出力信号がHighレベルからLowに変化し、スイッチS5〜S7がONからOFFに切り替わる。
続いて、時刻t23において、インバータINVの出力信号の立ち上がりタイミングで、フリップフロップFF3の出力信号が反転する、即ちLowレベルからHighレベルに変化する。そして、ANDゲート32の出力信号がLowレベルからHighレベルに変化し、スイッチS1〜S4がOFFからONに切り替わる。
「状態1」への遷移直後では、上述のように太陽電池SCの出力電圧VSCが低下し、時刻t24において、太陽電池SCの出力電圧VSCが第1の基準電圧VAL以下となると、コンパレータCOM1の出力信号がHighレベルからLowレベルに変化する。すると、時刻t25において、次のパルス信号1の立ち上がりタイミングで、フリップフロップFF1の出力信号がHighレベルからLowレベルに変化するが、フリップフロップFF2の出力信号のレベルは変化しないので、その後段のフリップフロップFF3、ANDゲート32及びNORゲート33の出力信号も変化せずそのままである。
このように、スイッチ制御回路3では、「状態2」から「状態1」に遷移する際、時刻t22においてNORゲート33の出力信号がHighレベルからLowレベルに変化した後、遅れて、時刻t23においてANDゲート32の出力信号がLowレベルからHighレベルに変化する。つまり、パルス信号1の半周期に相当する時刻t22から時刻t23までの間、スイッチS1〜S7が全てOFFとなり、太陽電池SCは開放された状態となって出力電圧VSCは開路電圧(開放電圧)まで上昇する。
即ち、スイッチ制御回路3では、一瞬でもスイッチS1〜S7の全てがONとならないよう、現在ONとなっているスイッチをOFFにした後、遅れて他のOFFとなっているスイッチをONとするように制御している。
<強制放電回路>
図1において、強制放電回路5は、周期的に太陽電池SCの出力を一時的に短絡させる回路である。理想的な昇圧充電動作を実現するためには、上述のように、太陽電池SCのコンデンサC1,C2との並列/直列接続が切り替わった直後には、太陽電池SCの出力電圧VSCが第1の基準電圧VAL以下まで低下する必要がある。しかし、照度が比較的高い場合、即ち太陽電池SCの出力電流が比較的大きい場合には、スイッチS1〜S7のON抵抗により生じる電圧降下によって太陽電池SCの出力電圧VSCが第1の基準電圧VAL以下まで低下せず、昇圧充電動作が行われなくなる恐れがある。このような事態を想定して、太陽電池SCの出力を一時的に短絡させることで出力電圧VSCを第1の基準電圧VAL以下まで低下させ、並列/直列接続の切り替えを促し、昇圧充電動作をスムーズに継続させることができる。
同図に示すように、強制放電回路5は、パルス発生器2と、スイッチS8と、を有して構成される。
パルス発生器51は、昇圧充電動作を妨害しないよう、並列/直列接続の切り替え周期(切り替えサイクル)に比較して非常にゆっくりした周期のパルス信号2を生成して出力する。パルス信号2のパルス幅は、太陽電池SCの出力電圧VSCを第1の基準電圧VAL以下まで低下させるのに充分な長さであれば良い。ここでは、4[Hz]の周期でパルス幅30[μs]のパルスを持つパルス信号2が生成・出力される。
スイッチS8は、MOSFETにより実現されるアナログスイッチであり、パルス発生器2から出力され、ゲート端子に印加されるパルス信号2によってON/OFFされる。具体的には、ゲート端子にHighレベルの信号が印加されるとONとなり、Lowレベルの信号が印加されるとOFFとなる。また、スイッチS8は太陽電池SCに並列接続されており、パルス信号2のパルス発生に合わせてONされ、太陽電池SCの出力を短絡する。
強制放電回路5による強制放電動作を説明する。
図4は、強制放電動作を説明するタイムチャートであり、横軸を共通な時間軸として、図中上から順に、太陽電池SCの出力電圧VSC、ANDゲート32の出力信号、NORゲート33の出力信号、パルス信号2、のそれぞれのレベル変化(信号波形)を示している。
例えば「状態2」から「状態1」に遷移したとき、太陽電池SCの出力電流が大きいと、スイッチS1〜S4のON抵抗によってスイッチS1〜S4の両端に電圧降下が生じ、これによって太陽電池SCの出力電圧VSCが第1の基準電圧VAL以下まで低下しない。そして、「状態1」への遷移直後は、太陽電池SCの出力電圧VSCは、コンデンサC1,C2を充電しながら開路電圧(開放電圧)まで上昇する。
このような状態で、時刻t31において、パルス信号2のパルスの立ち上がりタイミングでスイッチS8がONとなると、太陽電池SCの両端が短絡されて出力電圧VSCが低下する。その後、出力電圧VSCが第1の基準電圧VAL以下まで低下した時刻t32において、パルス信号2がLowレベルに戻ると、その後は、上述した昇圧充電動作が再開される。
<過充電防止回路>
図1において、過充電防止回路7は、二次電池BATの電圧VBATを監視し、所定の過充電防止基準電圧VrefBを超えた場合に、太陽電池SCとコンデンサC1,C2との接続を強制的に並列接続に切り替え、二次電池BATへの充電を停止させる。即ち、昇圧充電動作の進行に伴って二次電池BATが充電され、電圧VBATが徐々に上昇するが、電圧VBATが所定の電圧を超えて過充電状態となってしまう場合がある。そこで、二次電池BATの電圧VBATが過充電防止基準電圧を超えた場合に、太陽電池SCとコンデンサV1,C2とを強制的に並列接続させて二次電池BATへの充電を停止させることで、二次電池BATが過充電されることを防止することができる。
同図に示すように、過充電防止回路7は、電圧発生器71と、コンパレータCOM2と、を有して構成される。
電圧発生器71は、所定レベルの過充電防止基準電圧VrefBを生成して出力する。この過充電防止基準電圧VrefBは、二次電池BATに応じて設定される。具体的には、例えば二次電池BATがほぼフル充電されたときの電圧に設定される。
コンパレータCOM2は、+入力端子に二次電池BATの電圧VBATが印加され、−入力端子に電圧発生器71により発生された過充電防止基準電圧VrefBが印加される。そして、コンパレータCOM2は、電圧VBATと過充電防止基準電圧VrefBとを比較し、電圧VBATが過充電防止基準電圧VrefBを超えた場合にはHighレベルの信号を出力し、そうでない場合にはLowレベルの信号を出力する。また、コンパレータCOM2の出力端子は、フリップフロップFF2,FF3それぞれのセット端子に接続されている。
過充電防止回路7による過充電防止動作を説明する。
図5は、過充電防止動作を説明するタイムチャートであり、横軸を共通な時間軸として、図中上から順に、太陽電池SCの出力電圧VSC、ANDゲート32の出力信号、NORゲート33の出力信号、コンデンサC3の電圧VC3(二次電池BATの電圧VBAT)、コンパレータ2の出力信号、パルス信号2、のそれぞれのレベルの変化(信号波形)を示している。
上述のように昇圧充電動作が行われることで、二次電池BATが充電され、電圧VBATが上昇していく。そして、時刻t41において、二次電池BATの電圧VBATが過充電防止基準電圧VrefBを超えると、コンパレータCOM2の出力信号がLowレベルからHighレベルに変化し、フリップフロップFF2,FF3のSET端子にHighレベルの信号が印加されて、フリップフロップFF2,FF3の出力信号が、ともにHighレベルとなる。
すると、ANDゲート32の出力信号がHighレベルに変化し、NORゲート33の出力信号のレベルがLowレベルに変化する。即ち、スイッチS1〜4がONとなり、スイッチS5〜7がOFFとなって、「状態2」から「状態1」に遷移する。
「状態1」に遷移した直後では、上述のように、遷移直前のコンデンサC1,C2の電圧VC1,VC2まで太陽電池SCの出力電圧VSCが低下し、その後、コンデンサC1、C2を充電しながらVSCが上昇する。
そして、時刻t42において、太陽電池SCの出力電圧VSCが第1の基準電圧VALに達すると、コンパレータCOM1の出力信号がLowレベルからHighレベルに変化し、フリップフロップFF1の出力信号がHighレベルに変化するが、フリップフロップFF2,FF3のSET端子にHighレベルの信号が印加されているため、フリップフロップFF2、FF3の出力信号のレベルは、変化せずにHighレベルのままである。従って、スイッチS1〜S7が切り替えられず、「状態1」のままであり、太陽電池SCの出力電流によってコンデンサC1,C2が充電され続け、太陽電池SCの出力電圧VSCが、第1の基準電圧VALを超えて更に上昇し、開路電圧に達する。またこのとき、コンパレータCOM2の出力信号はHighレベルのままである、
一方、コンデンサC3の電圧VC3(二次電池BATの電圧VBAT)は、スイッチS7がOFFであり太陽電池SCと切り離されているので、時間経過とともに、自然放電等によって徐々に低下する。そして、時刻t43において、コンデンサの電圧VC3(二次電池BATの電圧VBAT)が過充電防止基準電圧VrefB以下となると、コンパレータCOM2の出力信号がLowレベルに変化し、フリップフロップFF2,FF3のSET端子に印加される信号がLowレベルに変化する。しかしこのとき、コンパレータCOM1の出力信号のレベルはHighレベルを保持しているため、フリップフロップFF1,FF2の出力信号は変化せず、Highレベルのままである。つまり、「状態1」が継続される。
その後、時刻t44において、パルス信号2のパルスが発生すると、これによって、上述のように、太陽電池SCが短絡され、太陽電池SCの出力電圧VSCが第1の基準電圧VAL以下まで低下し、その後、通常の昇圧充電動作が再開される。
このように、過充電防止回路7では、二次電池BATの電圧VBATが過充電防止基準電圧VrefBを超えた場合に、太陽電池SCとコンデンサC1,C2との接続を並列接続に強制的に切り替えるとともに二次電池BATを切り離し、二次電池BATへの充電を停止させる。その後、二次電池BATの電圧VBATが低下して過充電防止基準電圧VrefB以下となると、上述した強制放電動作によって太陽電池SCの電圧VSCが低下され、昇圧充電動作が再開される。
尚、基本的には、コンデンサC3の電圧VC3(即ち、二次電池BATの電圧VBAT)が上昇するのは「状態2」のときのみであるので、過充電防止回路7により、太陽電池SCとコンデンサC1,C2とが強制的に並列接続されるのは、「状態2」の場合のみである。
<基準電圧生成回路>
また、上述のように照度が高い場合、即ち太陽電池SCの出力電流が大きい場合には、太陽電池SCとコンデンサC1,C2との並列/直列接続の切り替え時に、スイッチS1〜S7のON抵抗によって太陽電池SCの出力電圧VSCが第1の基準電圧VAL以下まで低下せず、以降の昇圧充電動作が行われなくなる場合がある。このような場合に、上述した強制放電回路5の強制放電動作によって太陽電池SCの出力を短絡して出力電圧VSCを一時的に低下させても、また直ぐ、次の並列/直列接続の切り替え時に出力電圧VSCが第1の基準電圧VAL以下まで低下しない状態となり、同様の状態が繰り返される。そこで、このような場合には第1の基準電圧VALを上昇させることで、並列/直列接続の切り替え時に、太陽電池SCの出力電圧VSCが第1の基準電圧VALとなる状態を作り出すことで、昇圧充電動作を再開・継続させることが可能となる。
即ち、基準電圧生成回路4は、NANDゲート34の出力信号のレベルに応じて、生成する2つの基準電圧VAH、VALそれぞれのレベルを変化(上昇/下降)させる。具体的には、NANDゲート34からLowレベルの信号が入力されると、2つの基準電圧VAH、VALそれぞれのレベルを所定電圧(例えば、0.2[V])だけ上昇させる。また、パルス発生器51から入力されるパルス信号2のパルス数をカウントし、所定時間以上の間(例えば、128パルス分以上の間)、NANDゲート34からHighレベルの信号が継続して出力されているならば、2つの基準電圧VAH、VALそれぞれのレベルを所定電圧(例えば、0.2[V])だけ下降させる。
また、コンパレータCOM3は、パルス発生器51により生成されるパルス信号2のパルス発生から所定時間経過後のタイミングで、短時間の間のみ動作する。これは、強制放電回路5の強制放電動作によって太陽電池SCの出力電圧VSCを低下させても、また直ぐ、次の並列/直列接続の切り替え時に出力電圧VSCが第1の基準電圧VAL以下まで低下しない状態となった場合に、基準電圧生成回路4に上述した2つの基準電圧VAL,VAHの上昇を行わせるためである。
基準電圧生成回路4による基準電圧切替動作の動作を説明する、
図6は、基準電圧切替動作を説明するタイムチャートであり、横軸を共通の時間軸として、図中上から順に、太陽電池SCの出力電圧VSC、ANDゲート32の出力信号、NORゲート33の、パルス信号2、コンパレータCOM1の出力信号、コンパレータCOM3の出力信号、NANDゲート34の出力信号、のそれぞれのレベル変化(信号波形)を示している。
理想的な昇圧充電動作では、太陽電池SCとコンデンサC1,C2の並列/直列接続の切り替え時には、太陽電池SCの出力電圧VSCが第1の基準電圧VALを僅かに超えた状態からそれ以下の電圧に低下する。従って、VSC<VAH、の状態が維持され、コンパレータCOM2の出力信号はLowレベルを維持し、NANDゲート34の出力信号はHighレベルを維持する。
しかしながら、上述のように、照度が高い場合には、太陽電池SCとコンデンサC1,C2との並列/直列接続が切り替わった後、太陽電池SCの出力電圧VSCが第1の基準電圧VAL以下まで低下せずに開路電圧(開放電圧)まで上昇する。
そして、このような状態となっている時刻t51において、コンパレータCOM3が動作すると、太陽電池SCの出力電圧VSCが第2の基準電圧VAH以上であるため、コンパレータCOM3からHighレベルの信号が出力され、NANDゲート34の出力信号がHighレベルからLowレベルに変化する。すると、基準電圧生成回路4により、第1の基準電圧VAL及び第2の基準電圧VAHそれぞれのレベルが所定レベルだけ上昇される。
次いで、時刻t52において、パルス信号2のパルス発生によって太陽電池SCの出力電圧VSCが低下し、時刻t53において、出力電圧VSCが上昇後の第1の基準電圧VALを超えて太陽電池SCとコンデンサC1,C2とが並列接続に切り替わるが、出力電圧VSCが第1の基準電圧VAL以下まで低下せずに上昇し、次にコンパレータCOM3が動作する時刻t54においても同様に、出力電圧VSCが第2の基準電圧VAHを超えているため、第1の基準電圧VAL及び第2の基準電圧VAHが、再度、所定レベルだけ上昇される。
続いて、時刻t55において、パルス信号2のパルス発生によって太陽電池SCの出力電圧VSCが第2の基準電圧VAL以下まで低下することで、次に太陽電池SCとコンデンサC1,C2とが並列接続に切り替わる時刻t56において、太陽電池SCの出力電圧VSCが第1の基準電圧VAL以下まで低下し、その後は通常の昇圧充電動作が継続される。
この状態で、次にコンパレータCOM3が動作する時刻t57においては、太陽電池SCの出力電圧VSCが第2の基準電圧VAHを超えないので、コンパレータCOM3の出力信号は変化せずLowレベルのままであり、従ってNANDゲート34の出力信号のレベルも変化せずにHighレベルのままであるので、第1の基準電圧VAL及び第2の基準電圧VAHはともに変化しない。
<作用・効果>
以上のように、昇圧充電回路1によれば、太陽電池SCの出力電圧VSCが第1の基準電圧VALを超える毎に、太陽電池SCとコンデンサC1,C2との並列/直列接続が切り替えられるため、照度によって数百倍の差が生じる太陽電池SCの出力電流の全レンジに亘って、効率の良い昇圧及び充電が実現される。また、過充電防止回路7によって、二次電池BATの過充電が防止される。更に、太陽電池SCの出力電流が大きく、スイッチS1〜S7のON抵抗によって出力電圧VSCが第1の基準電圧VAL以下に低下しない場合であっても、強制放電回路5により太陽電池SCの出力が周期的に短絡されることや、太陽電池SCの出力電圧VSCが第2の基準電圧VAHを超えると基準電圧切替回路4によって第1の基準電圧VALが上昇されることで、スムーズな昇圧充電動作を行わせることができる。
尚、上述した実施形態では、昇圧用のコンデンサとしてコンデンサC1,C2の二つを備え、3倍昇圧を行うこととしたが、昇圧用のコンデンサの数は幾つであっても良い。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態を説明する。
図7は、第2実施形態における昇圧充電回路2の回路構成図である。尚、同図において、第1実施形態において図1に示した昇圧充電回路1と同一の構成要素については同符合を付し、詳細な説明を省略する。
第2実施形態における昇圧充電回路2は、第1実施形態における昇圧充電回路1と同様に、太陽電池SCとコンデンサC1,C2との並列/直列接続を切り替えることで、出力電圧VSCを昇圧して二次電池BATを充電する回路であり、コンデンサC1の+側及び−側に電圧降下用の抵抗を設け、コンデンサC1の+側端子電圧及び−側端子電圧に応じて並列/直列接続を切り替える点が、第1実施形態における昇圧充電回路1と異なる。
図7によれば、昇圧充電回路2は、太陽電池SCと、スイッチS1〜S7,S9,S10と、コンデンサC1,C2,C3と、抵抗R1,R2と、二次電池BATと、スイッチ制御回路9と、強制放電回路5と、過充電防止回路7と、を備えて構成される。
抵抗R1,R2は、コンデンサC1の+側及び−側それぞれに設けられた電圧降下用の抵抗である。具体的には、抵抗R1は、スイッチS1とコンデンサC1との間に設けられ、抵抗R2は、スイッチS5とコンデンサC1との間に設けられている。即ち、抵抗R1はスイッチS1のON抵抗を、抵抗R2はスイッチS5のON抵抗を、それぞれ、他のスイッチのON抵抗に比較して大きくすることに等価である。別の見方をすると、スイッチS1及び抵抗R1から成るスイッチ回路SW1と、スイッチS5及び抵抗R2から成るスイッチSW5とは、他のスイッチS2,S3,S4,S6,S7と比較してON抵抗(接続切替抵抗)が高いスイッチであるといえる。
スイッチS9,S10は、MOSFETにより実現されるアナログスイッチであり、スイッチ制御回路9から出力され、ゲート端子に印加されるスイッチ制御信号のレベルに応じてON/OFFされる。
具体的には、スイッチS9は、一端が抵抗R1とコンデンサC1との間に接続され、他端がコンパレータの+入力端子に接続されているとともに、ゲート端子にANDゲート32の出力端子が接続されており、ANDゲート32の出力信号に応じてON/OFFされる。また、スイッチS10は、一端が抵抗R2とコンデンサC1との間に接続され、他端がコンパレータの+入力端子に接続されているているとともに、ゲート端子にNORゲート33の出力端子が接続されており、NORゲート33の出力信号に応じてON/OFFされる。
即ち、「状態1」では、スイッチS9がON、スイッチS10がOFFであり、コンデンサC1と抵抗R1との間の電位(コンデンサC1の+側端子電圧)が電圧VC1TとしてコンパレータCOM4の+入力端子に印加される。また、「状態2」では、スイッチS9がOFF、スイッチS10がONであり、コンデンサC1と抵抗R2との間の電位(コンデンサC1の−側端子電圧)が電圧VC1TとしてコンパレータCOM4の+入力端子に印加される。従って、電圧VC1Tは、「状態1」或いは「状態2」に関わらず、コンデンサC1にとって太陽電池SCとの接続側の端子電圧になる。
<スイッチ制御回路>
スイッチ制御回路9は、電圧VC1Tに応じて、スイッチS1〜S7,S9,S10のON/OFFを制御するスイッチ制御信号1,2を生成する。
具体的には、電圧VC1Tが所定の基準電圧VrefAを超える毎に、スイッチS1〜4,S9を制御するスイッチ制御信号1と、スイッチS5〜S7,S10を制御するスイッチ制御信号2のそれぞれのレベル(High/Low)を変化させて、スイッチS1〜S7,S9,S10のON/OFFを切り替える。
スイッチ制御回路9は、コンパレータCOM4と、コンデンサC4と、基準電圧発生器91と、パルス発生器31と、フリップフロップFF1,FF2,FF3と、インバータINVと、NORゲート33と、ANDゲート32と、を備えて構成される。
コンパレータCOM4は、+入力端子が、コンデンサC4を介して接地されているとともに、スイッチS9を介してコンデンサC1と抵抗R1との間(コンデンサC1の+側端子)、及び、スイッチS10を介してコンデンサC1と抵抗R2との間(コンデンサC1の−側端子)にそれぞれ接続されている。即ち、コンパレータCOM4の+入力端子には、「状態1」の場合には、抵抗R1とコンデンサC1との間の電位(コンデンサC1の+側端子電圧)が電圧VC1Tとして印加され、「状態2」の場合には、抵抗R2とコンデンサC1との間の電位(コンデンサC1の−側端子電圧)が電圧VC1Tとして印加される。
また、コンパレータCOM4の−入力端子には、基準電圧発生器91により生成された基準電圧VrefAが印加されており、コンパレータCOM4は、電圧VC1Tと基準電圧VrefAとを比較して、電圧VC1Tが基準電圧VrefAを超えている場合にはHighレベルの信号を出力し、そうでない場合にはLowレベルの信号を出力する。コンパレータCOM4の出力端子は、フリップフロップFF1の入力端子に接続されている。
基準電圧発生器91は、基準電圧VrefAを生成・出力する。この基準電圧VrefAは、第1実施形態における第1の基準電圧VALに相当し、太陽電池SCとコンデンサC1,C2との並列/直列接続の切替時に、コンパレータCOM4の+入力端子に印加される電圧VC1Tが、照度に関わらずに基準電圧VrefA以下に低下する値に設定される。
<昇圧充電動作>
昇圧充電回路2による昇圧充電動作を説明する。
図8は、昇圧充電回路2の昇圧充電動作を説明するためのタイムチャートであり、同図(a)は高照度の場合を示し、(b)は低照度の場合を示している。同図(a)、(b)それぞれにおいては、横軸を共通の時間軸として、図中上から順に、太陽電池SCの出力電圧VSC及びコンパレータCOM4の+入力端子に印加される電圧VC1T、ANDゲート32の出力信号(スイッチ制御信号1)、NORゲート33の出力信号(スイッチ制御信号2)、コンデンサC3の電圧(二次電池BATの電圧VBAT)、のそれぞれのレベル変化(信号波形)を示している。
また、同図(a)において、時刻t61〜t62の区間、時刻t63〜t64の区間、・・・が「状態1」であり、時刻t62〜t63の区間、時刻t64〜t65の区間、・・・が「状態2」である。同図(b)において、時刻t71〜t72の区間、時刻t73〜t74の区間、・・・が「状態1」であり、時刻t72〜t73の区間、時刻t74〜t75の区間、・・・が「状態2」である。
先ず、「状態1」では、スイッチS1〜S4,S9がONであり、スイッチS5〜S7,S10がOFFである。即ち、ANDゲート32からの出力信号(スイッチ制御信号1)がHighレベルであり、NORゲート33からの出力信号(スイッチ制御信号2)がLowレベルである。
つまり、太陽電池SCとコンデンサC1,C2とが並列接続されており、太陽電池SCの出力電流によってコンデンサC1,C2が充電され、これに伴って太陽電池SCの出力電圧VSCが徐々に上昇していく。従って、「状態1」では、抵抗R1での電圧降下(抵抗R1の両端電圧)をVR1とすると、次式(2)が成立する。
SC=VR1+VC1=VC2 ・・・(2)
また、スイッチS9がONであるので、抵抗R1とコンデンサC1との間の電位が電圧VC1TとしてコンパレータCOM4の+入力端子に印加される。このとき、電圧VC1Tは、抵抗R1による電圧降下によって太陽電池SCの出力電圧VSCより低くなっている。
ここで、抵抗R1による電圧降下(VR1)は、太陽電池SCの出力電流の大きさ、即ち照度によって決まる。つまり、照度が高い程、太陽電池SCの出力電流が大きいため、抵抗R1での電圧降下が大きく、同図(a)に示すように、電圧VC1Tと太陽電池SCの出力電圧VSCとは離れた値となる。一方、照度が低い程、太陽電池SCの出力電流が小さいため、抵抗R1での電圧降下が小さく、同図(b)に示すように、電圧VC1Tと出力電圧VSCとは近い値となる。
そして、同図(a)の時刻t62、或いは、同図(b)の時刻t72において、電圧VC1Tが基準電圧VrefAを超えると、コンパレータCOM4の出力信号がLowレベルからHighレベルに変化し、ANDゲート32の出力信号がHighレベルからLowレベルに変化してスイッチS1〜S4,S9がONからOFFに切り替わるとともに、NORゲート33の出力信号がLowレベルからHighレベルに変化してスイッチS5〜S7,S10がOFFからONに切り替わる。即ち、「状態1」から「状態2」に遷移する。
「状態2」では、スイッチS1〜S4,S9がOFF、スイッチS5〜S7,S10がONである。つまり、太陽電池SCと、コンデンサC1,C2と、抵抗R2とが直列接続される。抵抗R2での電圧降下(抵抗R2の両端電圧)をVR2とすると、式(3a)が成立する。
BAT=VSC−VR2+VC1+VC2 ・・・(3a)
また、スイッチS10がONであるので、抵抗R2とコンデンサC2との接続点の電位(コンデンサC1の−側端子電圧)が、電圧VC1TとしてコンパレータCOM4の+入力端子に印加される。
更に、VC1T=VSC−VR2、であるので、式(3a)は次式(3b)で表すことができる。
BAT=VC1T+VC1+VC2 ・・・(3b)
「状態1」から「状態2」への遷移直前では、VC1T=VrefA、且つ、VC2=VSC(>VrefA)、となっている。出力電圧VSCは、式(2)に示したように、コンデンサC1の電圧VC1即ち基準電圧VrefAと、抵抗R1での電圧降下(VR1)との和となっている。抵抗R1での電圧降下は太陽電池SCの出力電流にほぼ比例するため、出力電圧VSCは、高照度の場合には、同図(a)に示すように、基準電圧VrefAを大きく超えた値となり、低照度の場合には、同図(b)に示すように、基準電圧VrefAを僅かに超えた値となる。
そして、「状態1」から「状態2」への遷移直後では、電圧VC1Tが、式(3b)が成立するように基準電圧VrefA以下まで低下する。式(3b)によれば、二次電池BATの電圧VBATが一定であるとすると、電圧VC1と電圧VC2との和が大きい程、遷移直後の電圧VC1Tの低下量は大きくなる。つまり、遷移直前では、VC2=VSC、であるので、照度が高い程、電圧VC1Tの低下量が大きくなる。また、電圧VC1Tの低下に伴って、太陽電池SCの出力電圧VSCが、式(3a)即ち、VC1T=VSC−VR2、が成立するように低下する。
「状態2」では、太陽電池SCの出力電流及びコンデンサC1,C2の放電によってコンデンサC3及び二次電池BATが充電され、コンデンサC1,C2が放電によってその電圧VC1,VC2が低下すると、式(3a)が成立するように太陽電池SCの出力電圧VSCが上昇する。
そして、同図(a)の時刻t63、或いは、同図(b)の時刻t73において、電圧VC1Tが基準電圧VrefAを超えると、コンパレータCOM4の出力信号がLowレベルからHighレベルに変化して、ANDゲート32の出力信号がLowレベルからHighレベルに変化してスイッチS1〜S4,S9がOFFからONに切り替わるとともに、NORゲート33の出力信号がHighレベルからLowレベルに変化してスイッチS5〜S7,S10がONからOFFに切り替わる。即ち、「状態2」から「状態1」に遷移する。
「状態2」から「状態1」への遷移直前では、電圧VC1,VC2は、式(3b)において、VC1T=VrefA、となる電圧まで低下している。そして、「状態2」から「状態1」への遷移直後では、太陽電池SCの出力電圧VSCが、式(2)が成立するように低下するとともに、抵抗R1とコンデンサC1との間の電位が電圧VC1TとしてコンパレータCOM4の+入力端子に印加される。
その後は、上述のように、太陽電池SCの出力電流によってコンデンサC1,C2を充電しながら、太陽電池SCの出力電圧VSC、及び、コンパレータCOM4の+入力端子に印加される電圧VC1Tが上昇する。
尚、照度が低い場合には、同図(b)に示すように、「状態1」において、抵抗R1での電圧降下が小さいため、コンデンサC1の電圧VC1は太陽電池SCの出力電圧VSCにほぼ等しい。即ち、式(1)がほぼ成立する。そして、出力電圧VSCにほぼ等しい電圧が電圧VC1TとしてコンパレータCOM4の+入力端子に印可される。従って、「状態1」から「状態2」への遷移直前では、VC1=VC2=VrefA、がほぼ成立する。
また、「状態2」においては、抵抗R2での電圧降下が小さいため、式(1)が成立するように太陽電池SCの出力電圧VSCが低下する。そして、出力電圧VSCにほぼ等しい電圧が電圧VC1TとしてコンパレータCOM4の+入力端子に印加される。
従って、低照度の場合の昇圧充電動作は、第1実施形態とほぼ同様の動作となる。
<作用・効果>
以上のように、昇圧充電回路2によれば、コンデンサC1の太陽電池SCとの接続側の端子電圧VC1Tが基準電圧VrefAを超える毎に、太陽電池SCとコンデンサC1,C2との並列/直列接続が切り替えられる。つまり、抵抗R1,R2を挿入することでスイッチS1,S5それぞれのON抵抗を他のスイッチよりも大きくし、太陽電池SCの出力電圧VSCを抵抗R1,R2によって電圧降下させた後の電圧を、基準電圧VrefAと比較することとした。
照度が高い、即ち太陽電池SCの出力電流が大きい程、抵抗R1,R2での電圧降下が大きいため、照度が高い場合には、並列/直列接続の切替時の出力電圧VSCと基準電圧VrefAとの差が大きくなる。従って、抵抗R1,R2の抵抗値を適切に設定することで、並列/直列接続の切替時の出力電圧VSCを照度に応じて変更することができ、第1実施形態において、基準電圧生成回路4が、出力電圧VSCに応じて第1の基準電圧VALを上昇させる場合と同様の効果を得ることが可能となる。
尚、上述した第2実施形態では、電圧降下用の抵抗として、コンデンサC1の+側に抵抗R1を、−側に抵抗R2をそれぞれ設けることとしたが、コンデンサC1ではなく、コンデンサC2の+側及び−側のそれぞれに電圧降下用の抵抗を設け、コンデンサC2の+側端子電圧及び−側端子電圧に応じて直列/並列接続を切り替えることとしても良い。
第1実施形態における昇圧充電回路の回路構成図。 昇圧充電動作を説明するタイムチャート。 スイッチ制御動作を説明するタイムチャート。 強制放電動作を説明するタイムチャート。 過充電防止動作を説明するタイムチャート。 基準電圧切替動作を説明するタイムチャート。 第2実施形態における昇圧充電回路の回路構成図。 昇圧充電動作を説明するタイムチャート。
符号の説明
1,2 昇圧充電回路
SC 太陽電池
C1,C2,C3 コンデンサ
S1,S2,S3,S4,S5、S6,S7、S9,S10 スイッチ
BAT 二次電池
3,9 スイッチ制御回路
COM1,COM3,COM4 コンパレータ
FF1,FF2,FF3 フリップフロップ
31 パルス発生器
32 ANDゲート
33 NORゲート
34 NANDゲート
91 基準電圧発生器
4 基準電圧生成回路
5 強制放電回路
S8 スイッチ
51 パルス発生器
7 過充電防止回路
COM2 コンパレータ
71 基準電圧発生器
SC 太陽電池の出力電圧
BAT 二次電池の電圧
AL 第1の基準電圧
AH 第2の基準電圧
refA 基準電圧
refB 過充電防止基準電圧

Claims (6)

  1. 発電手段と、コンデンサと、蓄電手段とを備え、前記発電手段と前記コンデンサとを直列接続又は並列接続に順次に切り替えることで前記発電手段の出力電圧を昇圧して前記蓄電手段を充電する昇圧充電回路において、
    前記発電手段の出力電圧と第1の基準電圧とを比較する第1の比較手段と、
    この第1の比較手段による比較結果に基づいて前記発電手段と前記コンデンサとの接続を切り替える切替制御手段と、
    前記発電手段の出力電圧と前記第1の基準電圧より高い第2の基準電圧とを比較する第2の比較手段と、
    この第2の比較手段により前記出力電圧が前記第2の基準電圧を超えたと判定された場合に、前記第1の基準電圧及び前記第2の基準電圧を上昇させる制御を行う基準電圧上昇制御手段と、
    を更に備えることを特徴とする昇圧充電回路。
  2. 前記発電手段が太陽電池であることを特徴とする請求項1に記載の昇圧充電回路。
  3. 前記第2の比較手段により前記出力電圧が前記第2の基準電圧を超えていないと所定時間以上継続して判定されたか否かを判断する判断手段と、
    この判断手段により所定時間以上継続して判定されたと判断された場合に、前記第1の基準電圧及び前記第2の基準電圧を下降させる制御を行う基準電圧下降制御手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項に記載の昇圧充電回路。
  4. 発電手段と、複数のコンデンサと、蓄電手段とを備え、前記発電手段と前記各コンデンサとを直列接続又は並列接続に順次に切り替えることで前記発電手段の出力電圧を昇圧して前記蓄電手段を充電する昇圧充電回路において、
    前記複数のコンデンサの内、接続切替抵抗が他のコンデンサよりも高い一のコンデンサの前記発電手段に現在接続されている側の端子電圧を、所定の基準電圧と比較する比較手段と、
    この比較手段による比較結果に応じて前記発電手段と前記各コンデンサとの接続を切り替える切替制御手段と、
    を更に備えることを特徴とする昇圧充電回路。
  5. 前記切替制御手段による切り替え周期より長い周期で前記発電手段の出力を一時短絡する短絡制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の昇圧充電回路。
  6. 前記蓄電手段の充電電圧と所定の過充電防止基準電圧とを比較する充電電圧比較手段と、
    この充電電圧比較手段により前記充電電圧が前記過充電防止基準電圧を超えていると判定されている間、前記切替制御手段による切り替えを停止させる切替停止制御手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の昇圧充電回路。
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