JP4060711B2 - 衣服のアンテナ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯用電子装置がワイヤレスデータ転送を行うことを可能にするアンテナに係り、特に、ユーザの上半身の周りに着用されるような形状の衣服に組み込まれるそのようなアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、移動電話機及びラジオ受信機を含む移動体通信機器は、必要なすべての機能を内蔵した(self contained)機能的な装置を形成するために、機器自身が所有するアンテナを備えている。最近では、装着可能な電子機器の分野における研究は、通信機器を含む電子機器を衣料品と組み合わせ、一体化する試みを含んでいる。そのような一体化は、電子機器の改善された運び易さ、改善された機能性及び重複する部品の排除を含む幾つかの点で利益的であり得る。後者2つの利益が実現される一例は、自動ルーティング、並びにオーディオ再生装置及び移動電話機からそれらのイヤフォンまでのオーディオのスイッチングである。
【0003】
幾つかの例では、衣類に機器を配置及び一体化する能力は、改善された性能をもたらし得る新しいタイプの部品が使用されることを可能にする。新しい部品の一例は、コーニンクレッカ・フィリップス・エレクトロニクス・エヌ・ヴィにより1999年11月26日に出願され、発明の名称が「改善された布地アンテナ」である英国特許出願第9927842.6号(出願人整理番号PHB34417)の優先権主張出願であり、2001年5月31日に発行された国際特許出願公開WOA−01/39326に記載されているような層状構造のアンテナである。このアンテナは、主に移動通信のアプリケーションと共に用いるためのものであり、電気伝導性の布地よりなる第1及び第2の離間されている層と、これら第1及び第2の層の間の電気絶縁性の布地よりなる層と、上記第1の層と第2の層とを電気的に接続する第1の接続手段と、上記第1及び第2の層を通信機器に接続可能にする第2の接続手段とを有している。この構成は、所謂「プレーナ逆F型アンテナ(PIFA)」を構成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したアンテナは、衣服の肩部に肩パッドの形で、又は衣服のラペルに組み込まれるように意図されている。しかしながら、このような仕組み(arrangement)が常にオプションであるとは限らない。これは、美的な理由のためであり、特に、衣服が腕部分を全く有していない場合又はラペルを有していない場合、そのような理由のためであり得る。着脱可能な腕部を備えた衣服の場合には、(ジッパのような)腕部取り付け留め具の存在は、肩パッドアンテナを収容する可能性を除外する。これは、上記アンテナが、容易に上記留め具の邪魔になる、又は上記留め具の正常に作動させなくするからである。人間工学的であり、実際的な形態で、衣服にアンテナを組み込む必要がある。
本発明の目的は、衣服の内部に収容され得るアンテナを提供することにあり、このデバイスは、上述した問題の少なくとも幾つかを克服しようと努めるものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の観点によれば、アンテナとこのアンテナを携帯用電子装置に接続するための手段とを有する衣服であり、アンテナを介して装置のワイヤレス通信を可能にするための衣服において、当該衣服が、ユーザの上半身の周りに着用されるような形状とされており、アンテナは、当該衣服が着用されているときに、アンテナが肩胛骨間において背中の近傍に保持されるように当該衣服のアンテナ取り付け部により支持され、アンテナ取り付け部は、肩胛骨間において背中の近傍にアンテナを収容するための形状及び大きさで構成されていることを特徴とする衣服が提供される。
【0006】
このようなアンテナの位置決めは、衣服が着用されている間、アンテナの厚さの少なくとも幾らかを収容するように、人間の肩胛骨間に自然に生じるくぼみ(dip)を利用している。これは、アンテナの存在により生じる衣服の任意の明らかな膨らみを抑制することを助ける。
【0007】
前記アンテナ取り付け部は、前記肩胛骨間において着用者の背中の近傍に少なくとも部分的に収容されることができる形状及び大きさで構成された本体部を有していてもよい。
【0008】
前記アンテナ取り付け部は、使用中着用者の胴部の前面に向かって着用者の肩部にわたって延在するストラップ部を有していてもよい。この場合、上記ストラップは、アンテナの重さを相殺するように、使用中着用者の胴部の前面に延在するように構成されてもよい。衣服のアンテナ取り付け部及びアンテナのこの構成を採用することにより、アンテナの重量が衣服により均一に分配され、従ってこれは、ユーザがアンテナを有する衣服を着用している間、ユーザの快適さに貢献する。
【0009】
上記アンテナは、当該衣服の洗濯の前に、該衣服から取り外し可能であってもよい。
【0010】
上記アンテナ取り付け部は、当該衣服の洗濯の前に、該衣服から取り外し可能であってもよい。
【0011】
本発明の第2の観点によれば、本発明の上記第1の観点による衣服に用いるのに適したアンテナが提供される。
【0012】
本発明のこれらの観点及び他の観点は、参照することにより組み込まれ、ここで読む人に参照される従属請求項において現れる。
【0013】
本発明は、添付の図面を参照して説明されるであろう。
【0014】
図面は模式的であり、正確な縮尺では描かれていないことに注意されたい。図中、各部分の相対的な大きさ及び比率は、明確にするために及び便宜上、誇張されて又は縮小されて示されている。異なる実施態様において対応する又は同様の特徴を指すためには、概して同一の参照符号が用いられている。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1を参照すると、プレーナ逆F型アンテナ(PIFA)の基本的な部品は、第1の導電グランドプレーン12、第2の導電プレーン16、及び第1のプレーン12と第2のプレーン16との間に延在するブリッジ部17とを有している。ブリッジ部17は、第1の導電グランドプレーン12と第2のプレーン16との間に電気的な短絡を与える。図1から分かるように、第2の導電プレーン16及びブリッジ部17は、逆「L」部を形成している。同軸高周波(RF)給電ケーブル8は、場所18において第2の導電プレーン16に接続された内側芯線8aを有すると共に、第1の(グランド)プレーン12に接続された外側芯線18bを有している。第1のプレーン12と第2のプレーン16とは誘電部14により分離されており、ここでは上記誘電部は空隙として示されている。本質的に、このPIFAは、この例では大きさ「g」により示されている波長の約1/4の低プロファイルの共振素子である。動作時に、電流は上記逆L部において振動する。このアンテナのインピーダンスは、上記給電部が「g」の方向において上記「L」部に沿って接続されている場所により決定され、上記短絡部のより近く、すなわちブリッジ部17のより近くに上記給電部を接続することにより小さくされる。
【0016】
このようなアンテナは、図2に示されているような層状構造体20として構築され得る。上記アンテナは、グランドプレーンを形成するために導電性の布地22の下層部を備えており、その上部には、上記アンテナの誘電部としての役割を果たす絶縁材料24の1つ又はそれ以上の層が設けられ、絶縁材料部24の上には、ほぼ長方形であると共に、一般に下層部22よりも小さい領域の導電性の布地の上層部26が位置している。上記上層部及び下層部は、導電性の布地のネック部27により接続されている。上層部26及びネック部27は、グランドプレーン22と対向する逆「L」部を形成している。従って,この構成はプレーナ逆F型アンテナを形成し、これは1/4波長パッチアンテナとしても知られている。下層部22と上層部26とは、ネック部27において折り返された単一の布地片により形成されている。下層部22、上層部26及びネック部27が必ず同一の布地片により構成されている必要はなく、これらは互いに取り付けられた2つ又はそれ以上の布地片により形成されてもよい。分離した布地片が実際に用いられる場合には、下層部22及び上層部26は、別々に形作られてもよく、電気伝導性の糸を用いてこれらを縫い合わせることにより、導電性の接着剤により、又はそれらを圧力のかかった状態で接触させる継ぎ目を用いて上記導電層を縫い合わせることにより電気的に接続され得る。
【0017】
重要な要件は、上記上層部及び下層部を構成するために幾つの導電性の布地が用いられるかに関わらず、上記グランドプレーン(下層部22)が第2のプレーン(上層部26)よりも大きな領域よりなっているべきであることである。
【0018】
上述したアンテナ装置に用いられる部品は、糸、接着剤又は他の適切な方法によりまとめられてもよい。
【0019】
導電性の布地の層を設けるために適した材料は、銅、銀又はニッケルの層によりめっきされた、編まれたナイロン(woven nylon)であり、「Shieldex」(登録商標)として知られている材料が適している。この布地は、化学的に(electrolessly)めっきされたものである。化学的なめっきは、金属が溶液から直接(化学的に洗浄された)材料の表面に堆積される手法であり、このプロセスは、幾つかの他の既知の電解めっき技術と比較して良好な機械的結合を与える。堆積プロセス中に抵抗性のシード層が伴われないので、改善された高周波連結性も存在する。化学的にめっきされたリップストップナイロンは、優れた導電性を有することが見出されており、通常の使用や洗濯の繰り返しにより生じ得る劣化の始まりに対して非常に耐性があるようである。上記絶縁層に関しては、アクリル製、馬の毛、綿、ポリエステル、ウール及び生地が仕立てられる(tailor's)発泡樹脂製品のような衣服の組み立て業界において典型的に用いられる材料が適している。上記アンテナは重要な領域であると共に、衣服に装着されるので、空気を通し、軽量であることが有利である。このような要求は、オープンセルの発泡樹脂製品である1つの有利な絶縁材料につながる。
【0020】
アンテナ20は、通常、上記グランドプレーン(下層部22)が上層部26よりも着用者の近傍にあるように衣服内に配置される。これは、下層部22がアンテナ20のグランドプレーンとして設けられており、アンテナから放射される最も強い電磁界から着用者を分離するように、これらの層の相対的な形状が、上記グランドプレーンが上層部26の基本的な放射縁部26aを超えて十分に延在するようにされているからである。また、着用者により吸収される信号の量が低減されるからである。
【0021】
アンテナ20は、衣服が着用されている間、収容されている衣服の形状に合わせて使用中曲げられ得ることが理解されるであろう。この曲がる能力は、着用者の衣服内にアンテナが存在しているという意識をできるだけなくすように努めるものであり、従って、これは不快感を引き起こさない。その結果、上記アンテナは、使用中快適であり、曲げられている場合であっても依然として十分に作用する。
【0022】
アンテナ20は、アンテナ取り付け部30により支持されている。このアンテナ取り付け部30の前面側の部分は図3aに示されており、この取り付け部の対応する背面側の部分は図3bに示されている。これらの図から分かるように、取り付け部30は、A1として示されている中心の縦軸についてほぼ対象であるが、下部32に向かって上部33よりも狭くなるようなテーパ形状である本体部31を有している。このようなテーパ形状は、アンテナ取り付け部30の本体部31に対して、人間の背中の上部の肩胛骨間に自然に生じるくぼみに少なくとも部分的に収容されることが可能な形状及び大きさを持たせる。成人用ジャケットに組み込まれるのに適した大きさ及び形状の本体部31は、(上部33と下部32とを含む)全体の高さが約20cmである。(アンテナを組み込む)本体部31の全体の厚さは1cm〜1.5cmのオーダーである。
【0023】
アンテナの誘電部を形成する絶縁材料24は、図3aに破線25により示されているスリットを含むオープンセルの発泡樹脂材料であり、該スリットは分かりやすいように大きさが誇張されている。上部導電層26及び下部導電層22はそれぞれ、スリット25を通るネック部27と共に化学的にめっきされたリップストップナイロンにより構成されている。上記オープンセルの発泡樹脂材料は、取り付け部30の外周部36まで延在しており、糸のような適切な手段により取り付けられている。図3bに示されているように、グランドプレーンを形成する下層部22もまた、取り付け部30の外周部36まで延在しており、糸のような適切な手段により取り付けられている。上述したように選択された衣服の構成方法では、下層22が十分な領域のグランドプレーンを形成するのに小さすぎる場合には、取り付け部30の外周部36まで延在する下層22に隣接し、電気的に接触する追加の導電層が設けられてもよい。
【0024】
本体部31の上方の隣接角部37a,37bから延長している部分は、支持ストラップ部38a,38bである。本体部31と支持ストラップ部38a,38bとは共に、衣服にアンテナを装着する手段を提供するために衣服に取り付けられ得る「ヨーク」装置40と類似のアンテナ取り付け部を形成している。上記ヨークタイプのアンテナ取り付け部を含む衣服が着用されている場合の上記ヨークタイプのアンテナ取り付け部の装置は、図5a及び図5bに示されている(理解しやすいように衣服自体は図示されていない。)。図5aは人を後ろから見た場合を示しており、アンテナ20及び本体部31が着用者の背中近傍の肩胛骨間に位置している。図5bは人を正面から見た場合を示しており、支持ストラップ部38a,38bが、本体部31から着用者の肩を越えて着用者の胴部に延在するように示されている。上記支持ストラップ部をこのように延在させることにより、該ストラップ部の重さは、着用者の正面及び背面に組み合わせられ、着用者の肩を中心とするアンテナ20及びアンテナ取り付け部のより均一な重量分布を与えるように、アンテナ20及び本体部31の重さのバランスをとる役割を果たす。このような重量分布は、上記アンテナ及びアンテナを支持する取り付け部を備えた衣服の快適さを改善するように努め、概して衣服自体の正確な「つるし具合(hang)」に貢献する。ストラップ部38a,38bは、成人用の大きさのジャケットにフィットするように意図されたヨークタイプのアンテナ取り付け部に関して、典型的には80cmの長さであるが、この長さは、正しい重量分布を得るように、及び衣服に取り込むのに適するように、これらに応じて変更することができる。上記ヨークタイプのアンテナ取り付け部は、任意の適切な可撓性材料により構成されることが可能であり、特に生地、例えばナイロンにより構成され得る。図示した構成では、アンテナ取り付け部はストラップ部38を有しており、上記外周部がポリエステル充填剤又はポリウレタン発泡樹脂を含んでいる状態で、本体部31の外周部36はコーデュラ(登録商標)からなっている。図4は、支持ストラップ部38a,38bの一方に糸のループにより取り付けられた同軸給電ケーブル8を示している。この給電ケーブル8は、上記アンテナを通信機器に接続するコネクタ8cで終端している。必要に応じて、上記アンテナ取り付け部は、アンテナだけではなく電子機器も保持可能である。
【0025】
上記アンテナ取り付け部及びアンテナは、それを裏地に組み込むことにより常に衣服に含まれ得る。代替として、上記アンテナ取り付け部及びアンテナは、着脱可能に衣服に固定されてもよく、これは、衣服を洗濯する前に又は他の衣服に用いるために、上記アンテナ取り付け部及びアンテナが衣服から取り外されることを可能にする。上記アンテナ取り付け部は、ジャケット又はコートなど身体の上半身の周りに着用され得る衣服に含まれ得る。衣服が着用されている間、上記ヨークタイプのアンテナ取り付け部が衣服の背面側から前面側に沿って延在するストラップ部を有していることは、上記アンテナ取り付け部が、オーディオ再生装置、通信機器、マイクロフォン、イヤフォン及びユーザ入力装置を含む、ユーザにより保持される種々の電子機器と装着可能なコンピューティング装置とを接続するコネクタ及び配線を保持するために用いられ得ることを意味する。上記アンテナ及びアンテナ装着ホルダの材料は、ユーザの身体の、使用中当該材料に覆われている部分が「呼吸」することができることを可能にするために、空気透過性であることが好ましい。
【0026】
給電ケーブルの導体は、上記布地のアンテナの導電層に、はんだ付け(このような手法は理想的ではないが)、又は場合によってはクランプ装置を用いる方法ような既知の方法により取り付けられ得る。ある好ましい接続方法は、図6に示されている、アンテナ20の下部導電層22と上部導電層26との間に挿入される接続装置60を用いることであり、この装置は、アンテナの上層部26に接続する導電性のマイクロストリップ66と、下部アンテナ導電層22に接続する下部導電面63とを有している。この装置及び接続技術は、コーニンクレッカ・フィリップス・エレクトロニクス・エヌ・ヴィにより2001年1月11日に出願され、発明の名称が「コネクタ装置」である係属中の英国特許出願GB第0100774.9号(出願人整理番号PHGB010004)の主題であり、この出願に教示されていることは、参照することによって本明細書に組み込まれたものとする。
【0027】
一般に、アンテナの場所は、着用者の身体の上半身の周りが好ましい。これは、使用中にアンテナが隠れてしまう(obscure)機会がより少ないからである。
【0028】
GSM900MHzのアプリケーションに用いて好適なパッチアンテナの一例は、1/4波長PIFAであり、これは、導電損失を低減するためにとりわけ幅広に作製された上部導電層26を有している。パッチ部は、約70mm2である。上記上部アンテナ導電層と下部アンテナ導電層との間隔は約12.5mmである。上記アンテナの上部導電層の大きな幅及び高さは、著しい誘導性のアンテナをもたらす。これは、上述した2001年1月11日に出願され、発明の名称が「コネクタ装置」である係属中の英国特許出願GB第0100774.9号(出願人整理番号PHGB010004)により詳細に説明されている方法により補償され、該出願に教示されていることは、参照することによって本明細書に組み込まれたものとする。上記RF給電部を短絡部27(図2参照)から約20mmの上記アンテナの脇に配置することは、良好な電気的整合性を与えることが見出された。測定されたアンテナの性能は、880〜960MHzの広域のGSMバンドにわたって6dBのリターンロスよりも良好な整合性を示した。アンテナが着用されていないと、効率は70%〜80%である。これが、アンテナが着用されていると約50%に低下し、このことはユーザが誰であるかとは当然無関係のようであり、アンテナが移動電話機に含まれている場合とは異なっている。しかしながら、下層22により形成される相対的に大きなグランドプレーンは、理想的には10cm又はそれ以上の幅であり、ユーザの身体からアンテナの電磁界(field)を絶縁し、ユーザにより吸収されるエネルギーを低減することに対して貢献する。内臓電話アンテナは、一般に(ユーザの吸収のために)せいぜいわずか30%〜50%の低い効率しか持っておらず、最悪の場合にはわずか3%〜5%に低下するので、上述したようなグランドプレーンは、通常、移動電話機に収容され得ない。
【0029】
900MHzのアンテナの構造が幾らか詳細に説明されたが、当業者であれば、アンテナが他の周波数、例えば約1800MHzで用いられるために構成され得ることはよく理解されるであろう。
【0030】
プレーナ逆F型アンテナの形態のパッチアンテナにより本発明が説明されたが、1/2波長パッチアンテナのような他のタイプのアンテナを用いることが可能である。このようなアンテナは、機械的な構造において1/4波長プレーナ逆F型アンテナと同様であるが、パッチアンテナの第1及び第2の導電層の間に短絡部(図1のブリッジ部17/図2のネック部27)を有していない。実際に、アンテナが層状構造を有する代替のタイプよりなることが可能であり、又、本発明の範囲内において完全に異なるタイプのアンテナ、例えば誘導コイルよりなることが可能である。
【0031】
本明細書の開示を読むことから、当業者であれば他の変形が明らかであろう。このような変形は、衣服、((布地であろうとなかろうと)層状構造体のアンテナを含む)アンテナのデザイン、製造及び使用並びにそのアプリケーションにおいて既に知られている他の特徴や、本明細書において既に述べた特徴に代えて、又はそれに加えて用いられ得る特徴を含み得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 プレーナ逆F型アンテナの基本的な機能部品を表す図である。
【図2】 プレーナ逆F型アンテナとして機能するように構成されたパッチアンテナの斜視図である。
【図3a】 パッチアンテナとアンテナ取り付け部の一部とを示す正面図である。
【図3b】 パッチアンテナとアンテナ取り付け部の一部とを示す背面図である。
【図4】 パッチアンテナを保持するアンテナ取り付け部を示す図である。
【図5a】 着用者に手配されたパッチアンテナ及びアンテナ取り付け部を示す図であり、第1の方向から見た図である。
【図5b】 着用者に手配されたパッチアンテナ及びアンテナ取り付け部を示す図であり、第2の方向から見た図である。
【図6】 RF給電ケーブルをパッチアンテナに接続する装置の斜視図である。
Claims (11)
- アンテナとこのアンテナを携帯用電子装置に接続するための手段とを有する衣服であり、前記アンテナを介して前記装置のワイヤレス通信を可能にするための衣服であり、当該衣服は、ユーザの上半身の周りに着用されるような形状とされており、前記アンテナは、当該衣服が着用されているときに、前記アンテナが肩胛骨間において背中の近傍に保持されるように当該衣服のアンテナ取り付け部により支持され、前記アンテナ取り付け部は、前記肩胛骨間において前記背中の近傍に前記アンテナを収容するための形状及び大きさで構成されている衣服であって、前記アンテナ取り付け部が、使用中着用者の肩越しに該着用者の胴部の前面の方へ延在して、該着用者の肩を中心として前記アンテナの重さとの釣り合いを取るストラップ部を有することを特徴とする衣服。
- 前記アンテナ取り付け部が、前記肩胛骨間において着用者の背中の近傍に少なくとも部分的に収容されることができる形状及び大きさで構成された本体部を有する請求項1記載の衣服。
- 前記アンテナがパッチアンテナ装置である請求項1又は2に記載の衣服。
- 前記アンテナが、電気伝導性材料の第1及び第2の離間した層と、前記第1および第2の層の間の電気絶縁材料の層と、接続手段とを有し、前記接続手段により前記第1及び第2の層が通信機器に接続可能である請求項3記載の衣服。
- 前記アンテナが他の接続手段を有し、前記他の接続手段により前記第1及び第2の層の間に電気的な接触が作られる請求項4記載の衣服。
- 当該衣服の着用者の近傍の前記電気伝導材料の層が、前記電気伝導材料の他の層の領域よりも実質的に大きな領域からなると共に、前記アンテナのグランドプレーンとして接続されることを特徴とする請求項4又は5記載の衣服。
- 導電材料の前記第1若しくは第2の層又は前記第1の及び第2の層の両方が布地である請求項4ないし6のいずれか1項に記載の衣服。
- 前記布地が化学的にめっきされたリップストップナイロンである請求項7記載の衣服。
- 前記絶縁材料の層がオープンセルの発泡樹脂材料である請求項4ないし8のいずれか1項に記載の衣服。
- 前記アンテナが、当該衣服の洗濯の前に、該衣服から取り外し可能である請求項1ないし9のいずれか1項に記載の衣服。
- 前記アンテナ取り付け部が、当該衣服の洗濯の前に、該衣服から取り外し可能である請求項1ないし10のいずれか1項に記載の衣服。
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