JP4060650B2 - Mold cooling structure - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋳造金型を冷却するために冷却水を鋳造金型に供給する金型冷却構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、鋳造金型でカムシャフトなどの棒状部材を鋳造する際には、先ず鋳造金型を型締めしてキャビティを形成し、このキャビティに溶湯を充填する。次に、鋳造金型を冷却水で冷却することによりキャビティ内の溶湯を凝固する。次いで、鋳造金型を型開きしてキャビティ内から凝固した鋳造品を取り出す。
【0003】
この鋳造金型を冷却する手段としては、鋳造金型に冷却ジャケットを設けたジャケットタイプの冷却手段と、鋳造金型に冷却水通路を形成した冷却水通路タイプの冷却手段とが一般的に知られている。
【0004】
ジャケットタイプの冷却手段は、金型の外側に隔壁(所謂、ジャケット)を設けて冷却水を循環するための空間(冷却ジャケット)を形成し、この冷却ジャケットに冷却水を供給して鋳造金型を冷却するものである。
ジャケットタイプの冷却手段によれば、金型の外側にジャケットを設けることで、冷却ジャケットを簡単に形成することができるので、比較的低コストで冷却手段を提供することが可能になる。
【0005】
この冷却ジャケットは、冷却水を流すための空間を全体的に大きく形成する必要があり、例えば金型のなかに局部的に冷却したい部位がある場合には、大きな空間から局部近傍に分岐流路を形成する。
このため、冷却ジャケット内の冷却水は、流れやすい大きな空間に流れてしまい、分岐流路内に冷却水を円滑に流して金型の局部を効率よく冷却することは難しい。
【0006】
一方、冷却水通路タイプの冷却手段は、金型にドリルで複数の孔を開け、複数の孔を互いに連通させることにより、冷却水通路を形成するために、冷却ジャケットと比較して冷却水通路の全域に冷却水を円滑に流すことができる。
よって、冷却水通路タイプの冷却手段を採用することで、金型のうちの局部的に冷却したい部位を効率よく冷却することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、冷却水通路タイプの冷却手段は、金型にドリルで複数の孔を加工し、複数の孔を互いに連通させる必要があるので、冷却水通路の加工に手間がかかる。このため、冷却水通路タイプの冷却手段を鋳造金型に採用すると、鋳造金型のコストを抑えることが難しく、設備費が嵩むことが考えられる。
【0008】
そこで、本発明の目的は、金型の局部を効率よく冷却することができ、かつ冷却手段を手間をかけないで簡単に形成することができる金型冷却構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の請求項1は、小径部と大径部とを交互に直列に配置した棒状部材を鋳造する金型であり、金型内で棒状部材のキャビティは鉛直方向に配置され、溶湯を型の下部から供給され、冷却水を通すことのできる冷却ジャケットを備えた金型において、冷却ジャケットに冷却通路を内蔵し、この冷却通路でキャビティ面を局部的に冷却できるように構成し、冷却通路は、パイプとこのパイプから分岐した複数のノズルとで構成し、ノズルからのジェット水でキャビティ面を局部的に冷却するとともに、キャビティ面のうち、棒状部材の大径部に相当するキャビティ面に環状凹部を形成し、環状凹部の上端隅部に、該環状凹部の外側に広がるポケット溝を設けたことを特徴とする。
【0010】
小径部と大径部とを交互に直列に配置した棒状部材を鋳造する金型であり、金型内で棒状部材のキャビティは鉛直方向に配置され、溶湯を型の下部から供給され、冷却水を通すことのできる冷却ジャケットを備えた金型において、冷却ジャケットに冷却通路を内蔵することにより、冷却ジャケットの空間を利用して冷却通路を形成することができるので、従来技術のように鋳造金型にドリルで複数本の孔を連通状態に加工して冷却通路を形成する必要はない。
さらに、鋳造金型に冷却通路を備えることで、冷却ジャケットと比較して冷却通路全域に冷却水を円滑に循環することができる。このため、鋳造金型のなかの局部的に冷却したい部位に冷却水を良好に供給することができる。
また、冷却通路をパイプと複数のノズルとで構成することで、パイプとノズルとを冷却ジャケットに配管するだけで、冷却通路を形成することができる。これにより、鋳造金型に冷却通路を手間をかけないで比較的簡単に備えることができる。
加えて、パイプにノズルを設け、キャビティ面の局部を狙ってノズルから冷却水を噴射させることができる。
【0011】
さらに本発明は、上記した通り、キャビティ面のうち、棒状部材の大径部に相当するキャビティ面に環状凹部を形成し、環状凹部の上端隅部に、該環状凹部の外側に広がるポケット溝を設けたので、キャビティの下部から上部に向けてに溶湯を充填する際、環状凹部の上端隅部に環状凹部の外側に広がるポケット溝により、環状凹部の上端隅部に溶湯を導くことができ、鋳造金型で鋳造する小径部と大径部とを交互に直列に配置した棒状部材を鉛直に配置したキャビティで下部からの注湯で鋳造する棒状鋳造品の成形性を向上させることができ、かつピンホールの発生を防ぐこともできる。
従って、キャビティ面に設けた環状凹部の上端隅部にポケット溝を備えるという簡単な構成で、環状凹部の上端隅部まで溶湯を確実に導くことができ、このため、鋳造金型のコストを抑えることができ、かつ設備費が嵩むことを抑えることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る金型冷却構造(第1実施形態)を備えた鋳造金型の断面図である。
鋳造金型10は、一例としてカムシャフトなどの長尺部材(図示しない)を鋳造する金型であって、固定型11を固定板12に取り付けるとともに、固定型11に対向させて可動型14を配置し、この可動型14を可動板15に取り付け、可動型14を移動することにより型開き・型締め可能に構成したものである。
【0014】
固定型11は、キャビティ面22を備えた入子21と、この入子21の後部に配置したバックアッププレート41と、バックアッププレート41及び入子21を収容する収容凹部46(図2も参照)を設けた収容部材45と、主に入子21を冷却する金型冷却構造50とを備える。
この入子21のキャビティ面22は、「キャビティに臨む部位」と呼ぶこともできる。
【0015】
入子21は、第1〜第4の銅合金部材33〜36と、第1〜第4の銅合金部材33〜36より低熱伝導率の第1〜第5の鉄系部材23〜27とで組合せたものである。
第1〜第5の鉄系部材23〜27は、一例として熱間鍛造用のFe材であるSFNCM(ニッケルクロムモリブデン鋼鍛鋼品)が該当する。
【0016】
具体的には、入子21は、最上位に第1鉄系部材23を配置し、この第1鉄系部材23の下側に第2鉄系部材24を配置し、この第2鉄系部材24の下側に第1銅合金部材33を配置し、この第1銅合金部材33の下側に第3鉄系部材25を配置し、この第3鉄系部材25の下側に第2銅合金部材34を配置し、この第2銅合金部材34の下側に第4鉄系部材26を配置し、この第4鉄系部材26の下側に第3銅合金部材35を配置し、この第3銅合金部材35の下側に第5鉄系部材27を配置し、この第5鉄系部材27の下側の入子の最下位に第4銅合金部材36を配置したものである。
【0017】
可動型14は、キャビティ面62を備えた入子61と、この入子61の後部に配置したバックアッププレート63と、バックアッププレート63及び入子61を収容する収容凹部66を設けた収容部材65と、主に入子61を冷却する金型冷却構造68とを備える。
この入子61のキャビティ面62は、「キャビティに臨む部位」と呼ぶこともできる。
【0018】
図中、69は押出ピンであり、この押出ピン69を固定型11及び可動型14にそれぞれ3本づつ所定間隔をおいて配置することで、キャビティ内から鋳造品を効率よく取り出すことができる。
【0019】
なお、可動型14の入子61は固定型11の入子21と同一構成なので、可動型用入子61の各構成部材に、固定型用入子21の各構成部材と同一符号を付して説明を省略する。
【0020】
また、可動型14のバックアッププレート63は固定型11のバックアッププレート41と同一構成なので、可動型用バックアッププレート63の各構成部材に、固定型用バックアッププレート41の各構成部材と同一符号を付して説明を省略する。
【0021】
さらに、可動型14の金型冷却構造68は固定型11の金型冷却構造50と同一構成なので、可動型用金型冷却構造68の各構成部材に、固定型用金型冷却構造50の各構成部材と同一符号を付して説明を省略する。
【0022】
鋳造金型10を使用してカムシャフトなどの長尺部材(図示しない)を鋳造する際には、先ず可動型14を固定型11から離す方向に移動して鋳造金型10を型開きし、中子17を固定型11のキャビティ面22に保持部材18A,18B,18Cで固定する。
次に、可動型14を移動して固定型11に当接することにより鋳造金型10を型締めして、固体型11のキャビティ面22及び可動型14のキャビティ面62でキャビティ10Aを形成する。
【0023】
次いで、このキャビティ10Aに湯道10Bを介して溶湯を矢印▲1▼の如く充填する。溶湯の充填完了後に、金型冷却構造50,68に冷却水を供給して鋳造金型10を冷却することによりキャビティ10A内の溶湯を凝固させる。
キャビティ10A内の溶湯が凝固した後、可動型14を固定型11から離して鋳造金型10を型開きし、キャビティ10A内から凝固した鋳造品(すなわち、カムシャフトの素材)を取り出す。取り出した鋳造品を加工することによりカムシャフトの製造工程を完了する。
【0024】
以下、固定型の金型冷却構造50について詳しく説明する。
図2は本発明に係る金型冷却構造(第1実施形態)を備えた固定型の分解斜視図である。
固定型11の金型冷却構造50は、固定型(金型)11に冷却水を通すことのできる冷却ジャケット51(図1も参照)を備え、この冷却ジャケット51に冷却通路52を内蔵し、この冷却通路52で入子21のキャビティ面22を局部的に冷却できるように構成したものである。
【0025】
冷却通路52は、2本のパイプ53,53と2本のパイプ53,53から分岐した複数のノズル54・・・とで構成し、ノズル54・・・からのジェット水で入子21のキャビティ面22を局部的に冷却するものである。
パイプ53は、図1に示すように下端部53Aを栓部55で閉塞するとともに、上端部53Bを開口したものである。パイプ53の上端部53Bには流路56を介して冷却水供給ポンプ57を連通する。
【0026】
冷却ジャケット51に冷却通路52を内蔵することにより、冷却ジャケット51の空間を利用して冷却通路52を形成することができるので、従来技術のように鋳造金型にドリルで複数本の孔を連通状態に加工して冷却通路を形成する必要はない。このため、冷却通路52を手間をかけないで簡単に形成することができる。
【0027】
また、冷却通路52をパイプ53・・・と複数のノズル54・・・とで構成することで、パイプ53・・・とノズル54・・・とを冷却ジャケット51に配管するだけで、冷却通路52を形成することができる。
これにより、鋳造金型10に冷却通路52を手間をかけないで比較的簡単に備えることができるので、鋳造金型10のコストを抑えることが可能になる。
【0028】
このように、金型冷却構造50によれば、冷却ジャケット51に冷却通路52を内蔵し、この冷却通路52で冷却水をキャビティ面の近傍まで円滑に循環させすことができるので、冷却水でキャビティ面を局部的に好適に冷却することができる。
【0029】
よって、図1に示すように「キャビティ面に臨む部位」21を、第1〜第4の銅合金部材33〜36と、第1〜第4の銅合金部材33〜36より低熱伝導率の第1〜第5の鉄系部材23〜27とで組合せることが可能になった。
第1〜第5の鉄系部材23〜27は第1〜第4の銅合金材料33〜36と比較して材料費が安価で、加えて加工性にも優れている。このため、鋳造金型10のコストを抑えることができ、かつ設備費が嵩むことを抑えることができる。
【0030】
図3は本発明に係る金型冷却構造(第1実施形態)を備えた固定型の分解断面図である。
第1鉄系部材23の背面23Aには第1、第2の冷却凹部23B,23Cを形成し、第2鉄系部材24の背面24Aには冷却凹部24Bを形成する。また、第1銅合金部材33の背面33Aには冷却凹部33Bを形成し、第3鉄系部材25の背面25Aには冷却凹部25Bを形成する。
【0031】
さらに、第2銅合金部材34の背面34Aには冷却凹部34Bを形成し、第4鉄系部材26の背面26Aには冷却凹部26Bを形成する。また、第3銅合金部材35の背面35Aには冷却凹部35Bを形成し、第5鉄系部材27の背面27Aには冷却凹部27Bを形成し、第4銅合金部材36の背面36Aには冷却凹部36Bを形成する。
【0032】
このように形成した各々の冷却凹部23B〜27B,33B〜36Bに臨むようにバックアッププレート41に冷却開口42・・・を形成し、それぞれの冷却開口42・・・に臨むように冷却溝48を収容部材45の後内壁47(図2参照)に上端45Aから下端45Bまで延びるように形成する。
【0033】
これにより、入子21及びバックアッププレート41を収容部材45の収容凹部46(図2も参照)に矢印の如く収容して、冷却凹部23B〜27B,33B〜36B、冷却開口42・・・及び冷却溝48が連通することにより、冷却ジャケット51を形成する。
【0034】
図2に戻って、冷却通路52は、冷却溝48に沿わせて2本のパイプ53,53を配置し、それぞれのパイプ53,53に所定間隔をおいて複数のノズル54・・・を取り付け、それぞれのノズル54・・・を冷却開口42・・・を通過させて冷却凹部23B〜27B,33B〜36B(34B,26B,35Bのみを図示する)に向けて延ばしたものである。
よって、ノズル54・・・の先端54A・・・を冷却凹部23B〜27B,33B〜36Bの底部(34C,26C,35Cのみを図示する)近傍に配置することができる。
【0035】
これにより、冷却水供給ポンプ57(図1参照)から2本のパイプ53,53に冷却水を供給すると、2本のパイプ53,53に供給した冷却水をノズル先端54A・・・から冷却凹部23B〜27B,33B〜36Bの底部(34C,26C,35Cのみを図示する)に噴射して、キャビティ面22を局部的に冷却することができる。
冷却凹部23B〜27B,33B〜36Bに噴射した冷却水は、冷却ジャケット51内を通して冷却溝48の底部48A(図1も参照)まで流れ、冷却溝48の底部48Aから排水路(図示しない)を介して固定型11の外部に流出する。
【0036】
図4は図1の4−4線断面図であり、収容部材45の収容凹部46にバックアッププレート41を収容するとともに、入子21を収容し、バックアッププレート41及び入子21を取付ボルト70・・・で収容部材45に固定することにより、冷却凹部23B〜27B,33B〜36B(33Bのみ図示する)、冷却開口42・・・及び冷却溝48を連通させて冷却ジャケット51を形成した状態を示す。
【0037】
冷却溝48には2本のパイプ53,53を収容し、2本のパイプ53,53から分岐したノズル54・・・をバックアッププレート41の冷却開口42・・・を通して冷却凹部23B〜27B,33B〜36B(33Bのみ図示する)まで延ばし、ノズル54・・・の先端54A・・・を冷却凹部23B〜27B,33B〜36B(33Bのみ図示する)の底部33C(その他の底部23D,23E,24C〜27C,34C〜36Cは図3参照)に臨ませることができる。
【0038】
また、この図は、可動型14を固定型11に当接して型締めすることにより、可動型14のキャビティ面62と固定型11のキャビティ面22とでキャビティ10Aを形成し、このキャビティ10Aの中央に中子17を備えた状態を示す。なお、可動型14には熱電対71を備え、この熱電対71で入子61のキャビティ面62近傍の温度を検知することができる。
【0039】
図5は図1の5−5線断面図であり、収容部材45の冷却溝48に突起49・・・(図2〜図3も参照)を形成し、この突起49の先端をバックアッププレート41に当接し、突起49の貫通孔49A、バックアッププレート41の貫通孔41A及び入子21(図5においては、第1銅合金部材33のみを示す)の貫通孔21A(図3も参照)をそれぞれ同軸上に配置し、これらの貫通孔49A,41A,21Aに押出ピン69を差し込んだ状態を示す。
【0040】
図6は図1の6部拡大図である。
固定型11の入子21を構成する第4鉄系部材26には、キャビティ面22のうちの第4鉄系部材26に相当する部位(鉄系部材のキャビティ面)22A、すなわち「×××」で示す領域に焼入れ・焼戻しを施す。
さらに、可動型14の入子61を構成する第4鉄系部材26には、キャビティ面62のうちの第4鉄系部材26に相当する部位(鉄系部材のキャビティ面)62A、すなわち「×××」で示す領域に焼入れ・焼戻しを施す。
【0041】
なお、図6においては、入子21の第4鉄系部材26のキャビティ面22Aに、焼入れ・焼戻しを施した例について説明したが、入子21を構成するうちの第1〜第3鉄系部材23〜25及び第5鉄系部材27(図1、図3参照)のそれぞれのキャビティ面にも、第4鉄系部材26のキャビティ面22Aと同様に焼入れ・焼戻しを施す。
【0042】
さらに、図6においては、入子61の第4鉄系部材26のキャビティ面62Aに、焼入れ・焼戻しを施した例について説明したが、入子61を構成するうちの第1〜第3鉄系部材23〜25及び第5鉄系部材27(図1、図3参照)のそれぞれのキャビティ面にも、第4鉄系部材26のキャビティ面62Aと同様に焼入れ・焼戻しを施す。
【0043】
ここで、第1〜第5鉄系材料23〜27のキャビティ面22A・・・,62A・・・(第4鉄系部材26のキャビティ面22A,62Aのみを図示する)に、焼入れ・焼戻しを施す理由を説明する。
すなわち、第1〜第5鉄類部材23〜27は、第1〜第4銅合金部材33〜36と比較して低熱伝導率の部材なので、第1〜第5鉄類部材23〜27のキャビティ面が熱膨張して変形する虞がある。
【0044】
そこで、第1〜第5鉄類部材23〜27のキャビティ面に、焼入れ・焼戻しを施すことで、キャビティ面が熱膨張で変形することを防ぐようにした。
これにより、入子21,61をそれぞれ第1〜第4銅合金部材33〜36と第1〜第5鉄類部材23〜27との組合せが可能になり、鋳造金型10のコストを抑えることができ、かつ設備費が嵩むことを抑えることが可能になった。
【0045】
図7は図6の7部拡大図である。
鋳造金型10は、固定型11の入子21のキャビティ面22と、可動型14の入子61のキャビティ面62とでキャビティ10Aを形成する。
【0046】
このキャビティ10Aは、小径部と大径部とを交互に直列に配置したカムシャフトなどの棒状部材(図示しない)を鋳造するために、キャビティ面22,62のうちの棒状部材の大径部に相当するキャビティ面22a,62aで略環状の環状凹部73・・・を形成し、この環状凹部73・・・の上端隅部73A・・・に環状凹部73・・・の外側に広がるポケット溝75・・・を設けたものである。
【0047】
図8は図7の8部拡大図である。
ポケット溝75は、ポケット溝75の開口76の溝幅をW1、底部77の溝幅をW2、溝深さをD1と設定し、さらに開口76から底部77に向けて途中の部位78まで比較的大きな傾斜角度で傾斜面を形成し、途中の部位78から底部77まで比較的小さな傾斜角度で傾斜面を形成したものである。
【0048】
ここで、環状凹部73の上端隅部73Aにポケット溝75を形成した理由を説明する。
すなわち、図2に示す冷却通路52で冷却水をキャビティ面22,62の近傍まで円滑に循環させて、冷却水でキャビティ面22,62を局部的に好適に冷却することができるので、キャビティ10A内の溶湯を良好に凝固させることができる。
【0049】
しかし、溶湯の凝固が速すぎると、溶湯をキャビティ10A内に充填した際に、溶湯がキャビティ10Aの環状凹部73・・・の上端隅部73A・・・まで到達し難いことが考えられる。
そこで、環状凹部73・・・の上端隅部73A・・・に径外方へ張り出すポケット溝75・・・を設けた。
【0050】
ポケット溝75は、開口76の溝幅W1、底部77の溝幅W2、溝深さD1のそれぞれの寸法を、環状凹部73・・・の上端隅部73A・・・まで溶湯89を導くことが可能で、かつポケット溝75への溶湯89の侵入を阻止することが可能な寸法に設定されている。
【0051】
このように、環状凹部73・・・の上端隅部73A・・・にポケット溝75・・・を備える簡単な構成で、環状凹部73・・・の上端隅部73A・・・まで溶湯を確実に導くことができる。このため、鋳造金型10のコストを抑えることができ、かつ設備費が嵩むことを抑えることができる。
【0052】
図9は本発明に係る金型冷却構造(第1実施形態)を備えた固定型を組み付ける状態を説明する図である。
先ず、収容部材45の冷却溝48に2本のパイプ53,53を矢印▲2▼の如く収容し、ノズル54,54を入子21(第1銅合金部材33のみ図示する)の冷却凹部(冷却凹部33Bのみ図示する)に向けて延ばすとともに、それぞれのノズル先端54A・・・が互いに近づくように略ハ字状に配置する。
【0053】
次に、収容部材45の収容凹部46にバックアッププレート41及び入子21を収容し、入子21(第1銅合金部材33のみ図示する)の取付孔81・・・及びバックアッププレート41の取付孔82・・・に取付ボルト70・・・を矢印▲3▼の如く挿入し、取付ボルト70・・・の先端83A・・・を収容凹部材45のねじ孔84・・・にねじ結合する。
これにより、収容部材45の収容凹部46にバックアッププレート41及び入子21を取付ボルト70・・・固定することができる。
【0054】
次いで、収容部材45の突起49の貫通孔49A、バックアッププレート41の貫通孔41A及び入子21(図3に示す第1鉄系部材23及び第2銅合金部材34)の貫通孔21A,21Aに押出ピン69,69を矢印▲4▼の如く挿入する(図3も参照)。これにより、固定型11の組付けが完了する。
【0055】
次に、金型冷却構造50で鋳造金型10の固定型11を冷却する例を図10〜図11に基づいて説明する。
図10は本発明に係る金型冷却構造(第1実施形態)で鋳造金型を冷却する例を示す第1作用説明図である。
先ず、鋳造金型10を型締めした状態で、固定型11のキャビティ面22と可動型14のキャビティ面62とで形成したキャビティ10Aに湯道10Bを介して溶湯を矢印▲5▼の如く充填する。
【0056】
溶湯の充填完了後、固定型11の金型冷却構造50及び可動型14の金型冷却機構68(金型冷却構造50のみを図示する)を構成する冷却機構52のパイプ53・・・上端に、冷却水供給ポンプ57(図1参照)で冷却水を矢印▲6▼の如く供給する。
【0057】
冷却通路52のパイプ53・・・の上端に進入した冷却水は、パイプ53・・・からノズル54・・・に流れ、ノズル先端54A・・・から冷却凹部23B〜27B,33B〜36Bのそれぞれの底部23D,23E,24C〜27C,33C〜36Cに冷却水を矢印▲7▼の如く噴射する。
これにより、キャビティ面22,62の局部を良好に冷却することができる。
【0058】
キャビティ面22,62の局部を冷却した冷却水は、冷却ジャケット51内を通り冷却溝48の底部48Aまで流れ、冷却溝48の底部48Aから排水路(図示しない)を介して固定型11の外部に流出する。
【0059】
このように、金型冷却構造50によれば、冷却ジャケット51内に冷却通路52を内蔵することで冷却水通路52を通して、冷却水を円滑に循環することができ、冷却凹部23B〜27B,33B〜36Bまで冷却水を良好に導くことができる。
【0060】
図11は本発明に係る金型冷却構造(第1実施形態)で鋳造金型を冷却する例を示す第2作用説明図である。
冷却通路52のパイプ53にノズル54・・・を設け、ノズル先端54A・・・から、図10に示す冷却凹部23B〜27B,33B〜36Bのそれぞれの底部23D,23E,24C〜27C,33C〜36C(底部33Cのみを図示する)を狙ってノズル先端54A・・・から冷却水を矢印▲7▼の如く噴射させることができる。
これにより、キャビティ面22の局部を冷却水で好適に冷却することができる。
【0061】
次いで、金型冷却構造50,68を備えた鋳造金型10のキャビティ10A内に溶湯を充填する例を図12(a)〜(c)に基づいて説明する。
図12(a)〜(c)は本発明に係る金型冷却構造(第1実施形態)を備えた鋳造金型のキャビティ内に溶湯を充填する例を示す作用説明図である。
(a)において、図10で説明したように鋳造金型10を型締めした状態で、キャビティ10Aに溶湯を矢印▲5▼の如く充填する。この際、金型冷却構造50,68で鋳造金型10を効率よく冷却することができるので、環状凹部73・・・の上端隅部73A・・・に溶湯を充填することが難しくなる可能性がある。
【0062】
ここで、環状凹部73・・・の上端隅部73A・・・に溶湯を充填することが難しくなる理由は、キャビティ10Aの下部から上部に向けてに溶湯を充填するためである。
この不具合を解消するために、環状凹部73・・・の上端隅部73A・・・に環状凹部73・・・の外側に広がるポケット溝75・・・を設けることで、環状凹部73・・・の上端隅部73A・・・に溶湯を導くようにした。
【0063】
(b)において、固定型11と可動型14との型締め面に僅かな隙間13が開いているので、キャビティ10Aに溶湯を充填する際に、キャビティ10A内のエアを固定型11と可動型14との型締め面の隙間13から矢印▲8▼の如く排出することができる。
このため、キャビティ10A内からエアを良好に排気することができ、キャビティ10A内に充填した溶湯を環状凹部73・・・の上端隅部73A・・・((a)に示す)に好適に導くことができる。
【0064】
(c)において、ポケット溝75の形状を、開口76の溝幅がW1、底部77の溝幅がW2、溝深さをD1と設定することで、環状凹部73・・・の上端隅部73A・・・まで溶湯89を導くことが可能で、かつポケット溝75への溶湯89の侵入を阻止することが可能になる。
これにより、環状凹部73・・・の上端隅部73A・・・に溶湯89を矢印▲9▼の如く導くことができる。よって、鋳造金型で鋳造する鋳造品の成形性を向上させることができ、かつピンホールの発生を防ぐこともできる。
【0065】
次に、第2〜第3実施形態を図13,図14に基づいて説明する。なお、第2〜第3実施形態において第1実施形態と同一部材については同一符号を付して説明を省略する。
図13は本発明に係る金型冷却構造(第2実施形態)を示す断面図である。
固定型の金型冷却構造90は、固定型(金型)11に冷却水を通すことのできる冷却ジャケット91を備え、この冷却ジャケット91に冷却通路52を内蔵し、この冷却通路52で固定型11のキャビティ面22を局部的に冷却できるように構成したものである。
【0066】
冷却ジャケット91は、入子92及びバックアッププレート41を収容部材45の収容凹部46に矢印の如く収容して、入子92の冷却凹部93、冷却開口42・・・及び冷却溝48を連通させることにより構成した空隙である。
【0067】
冷却ジャケット91は、入子92に設けた冷却凹部93の底部93Aをキャビティ面22に沿わせて湾曲に形成したものである。
第2実施形態の金型冷却構造90は、冷却凹部93の底部93Aをキャビティ面22に沿わせて湾曲に形成した点で、第1実施形態の金型冷却構造50と異なるだけで、その他の構造は第1実施形態の冷却ジャケット51と同じ構成である。
【0068】
第2実施形態の金型冷却構造90によれば、第1実施形態の金型冷却構造50と同様の効果を得ることができる。
さらに、冷却凹部93の底部93Aをキャビティ面22に沿わせて湾曲に形成することで、キャビティ面22の全域を効率よく冷却することができる。
【0069】
これにより、第1実施形態のように入子21を構成する第1〜第5鉄類部材23〜27のキャビティ面に、焼入れ・焼戻しを施さなくても、キャビティ面が熱膨張で変形することを防ぐことが可能になる。よって、第2実施形態の鋳造金型のコストをより一層抑えることができる。
【0070】
また、第2実施形態の可動型14の金型冷却構造は、固定型11の金型冷却構造90と同一構成ある。よって、図13において、可動型14の金型冷却構造に、固定型11の金型冷却構造90と同一符号を付して説明を省略する。
【0071】
図14は本発明に係る金型冷却構造(第3実施形態)を示す断面図である。
固定型の金型冷却構造100は、固定型(金型)11に冷却水を通すことのできる冷却ジャケット91を備え、この冷却ジャケット101に冷却通路52を内蔵し、この冷却通路52で固定型11のキャビティ面22を局部的に冷却できるように構成したものである。
【0072】
冷却ジャケット101は、入子102及びバックアッププレート41を収容部材45の収容凹部46に矢印の如く収容して、入子102の冷却凹部103、冷却開口42・・・及び冷却溝48を連通させることにより構成した空隙である。
【0073】
冷却ジャケット101は、入子102に設けた冷却凹部103の底部104の両側に凹み105,105を形成することにより底部104をキャビティ10Aに沿わせたものである。
第3実施形態の金型冷却構造100は、冷却凹部103の底部104の両側に凹み105,105を形成することでキャビティ面22に沿わせた点で、第1実施形態の入子21と異なるだけで、その他の構造は第1実施形態の冷却ジャケット51と同じ構成である。
【0074】
第3実施形態の金型冷却構造100によれば、第1実施形態の金型冷却構造50と同様の効果を得ることができる。
さらに、冷却凹部103の底部104の両側に凹み105,105を形成することでキャビティ面22に沿わせることで、キャビティ面22の全域を効率よく冷却することができる。
【0075】
これにより、第2実施形態と同様に、第1実施形態のように入子21を構成する第1〜第5鉄類部材23〜27のキャビティ面に、焼入れ・焼戻しを施さなくても、キャビティ面が熱膨張で変形することを防ぐことが可能になる。よって、第2実施形態の鋳造金型のコストをより一層抑えることができる。
【0076】
また、第3実施形態の可動型14の金型冷却構造は、固定型11の金型冷却構造100と同一構成ある。よって、図14において、可動型14の金型冷却構造に、固定型11の金型冷却構造100と同一符号を付して説明を省略する。
【0077】
なお、前記実施形態では、金型冷却構造50,68,90,100にそれぞれ2本のパイプ53,53を備えた例について説明したが、パイプ53の本数は任意に設定することが可能である。
また、前記実施形態では、「キャビティ面に臨む部位」21を、第1〜第4の銅合金部材33〜36と、第1〜第5の鉄系部材23〜27とで組合せた例について説明したが、銅合金部材と鉄系部材との組合せはこれに限らないで任意に設定することができる。
さらに、前記実施形態では、鋳造金型の例としてカムシャフトなどの長尺部材を鋳造するものを説明したが、鋳造金型の種類はこれに限らない。
【0078】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1は、小径部と大径部とを交互に直列に配置した棒状部材を鋳造する金型であり、金型内で棒状部材のキャビティは鉛直方向に配置され、溶湯を型の下部から供給され、冷却水を通すことのできる冷却ジャケットを備えた金型において、冷却ジャケットに冷却通路を内蔵し、この冷却通路でキャビティ面を局部的に冷却できるように構成し、冷却通路は、パイプとこのパイプから分岐した複数のノズルとで構成し、ノズルからのジェット水でキャビティ面を局部的に冷却するとともに、キャビティ面のうち、棒状部材の大径部に相当するキャビティ面に環状凹部を形成し、環状凹部の上端隅部に、該環状凹部の外側に広がるポケット溝を設けた。
従って、冷却ジャケットに冷却通路を内蔵することにより、冷却ジャケットの空間を利用して冷却通路を形成することができるので、従来技術のように鋳造金型にドリルで複数本の孔を連通状態に加工して冷却通路を形成する必要はない。このため、冷却通路を手間をかけないで簡単に形成することができる。
また、鋳造金型に冷却通路を備えることで、冷却ジャケットと比較して冷却水の循環を円滑に行うことができる。このため、鋳造金型のなかの局部的に冷却したい部位にも冷却水を良好に供給することができるので、鋳造金型の局部を好適に冷却することができる。
【0079】
さらに、鋳造金型に冷却通路を備えることで、冷却ジャケットと比較して冷却水の循環を円滑に行うことができる。このため、鋳造金型のなかの局部的に冷却したい部位にも冷却水を良好に供給することができるので、鋳造金型の局部を好適に冷却することができる。
そして、上述の通り、冷却通路をパイプと複数のノズルとで構成することで、パイプとノズルとを冷却ジャケットに配管するだけで、冷却通路を形成することができる。これにより、鋳造金型に冷却通路を手間をかけないで比較的簡単に備えることができるので、鋳造金型のコストを抑えることが可能になる。
加えて、パイプにノズルを設け、キャビティ面の局部を狙ってノズルから冷却水を噴射させることができる。これにより、キャビティ面の局部を冷却水で好適に冷却することができる。
さらに本発明は、上記した通り、キャビティ面のうち、棒状部材の大径部に相当するキャビティ面に環状凹部を形成し、環状凹部の上端隅部に、該環状凹部の外側に広がるポケット溝を設けたので、キャビティの下部から上部に向けてに溶湯を充填する際、環状凹部の上端隅部に環状凹部の外側に広がるポケット溝により、環状凹部の上端隅部に溶湯を導くことができ、鋳造金型で鋳造する小径部と大径部とを交互に直列に配置した棒状部材を鉛直に配置したキャビティで下部からの注湯で鋳造する棒状鋳造品の成形性を向上させることができ、かつピンホールの発生を防ぐこともできる。
従って、キャビティ面に設けた環状凹部の上端隅部にポケット溝を備えるという簡単な構成で、環状凹部の上端隅部まで溶湯を確実に導くことができ、このため、鋳造金型のコストを抑えることができ、かつ設備費が嵩むことを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る金型冷却構造(第1実施形態)を備えた鋳造金型の断面図
【図2】本発明に係る金型冷却構造(第1実施形態)を備えた固定型の分解斜視図
【図3】本発明に係る金型冷却構造(第1実施形態)を備えた固定型の分解断面図
【図4】図1の4−4線断面図
【図5】図1の5−5線断面図
【図6】図1の6部拡大図
【図7】図6の7部拡大図
【図8】図7の8部拡大図
【図9】本発明に係る金型冷却構造(第1実施形態)を備えた固定型を組み付ける状態を説明する図
【図10】本発明に係る金型冷却構造(第1実施形態)で鋳造金型を冷却する例を示す第1作用説明図
【図11】本発明に係る金型冷却構造(第1実施形態)で鋳造金型を冷却する例を示す第2作用説明図
【図12】本発明に係る金型冷却構造(第1実施形態)を備えた鋳造金型のキャビティ内に溶湯を充填する例を示す作用説明図
【図13】本発明に係る金型冷却構造(第2実施形態)を示す断面図
【図14】本発明に係る金型冷却構造(第3実施形態)を示す断面図
【符号の説明】
10…鋳造金型、10A…キャビティ、11…固定型、14…可動型、21,61…入子、22,62…キャビティ面、22a…キャビティ面のうちの大径部に相当するキャビティ面、22A,62A…キャビティ面のうちの鉄系部材に相当する部位(鉄系部材のキャビティ面)、23〜27…第1〜第5の鉄系部材、33〜36…第1〜第4の銅合金部材、50,68,90,100…金型冷却構造、51,91,101…冷却ジャケット、52…冷却通路、53…パイプ、54…ノズル、54A…ノズル先端、73…環状凹部、73A…上端隅部(隅部)、75…ポケット溝。
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a mold cooling structure for supplying cooling water to a casting mold in order to cool the casting mold.
[0002]
[Prior art]
For example, when casting a rod-shaped member such as a camshaft with a casting mold, the casting mold is first clamped to form a cavity, and this cavity is filled with molten metal. Next, the molten metal in the cavity is solidified by cooling the casting mold with cooling water. Next, the casting mold is opened and the solidified casting is taken out from the cavity.
[0003]
As means for cooling the casting mold, a jacket type cooling means in which a cooling jacket is provided in the casting mold and a cooling water passage type cooling means in which a cooling water passage is formed in the casting mold are generally known. It has been.
[0004]
The jacket type cooling means is provided with a partition wall (a so-called jacket) on the outside of the mold to form a space (cooling jacket) for circulating the cooling water, and the cooling water is supplied to the cooling jacket to form the casting mold. It is what cools.
According to the jacket type cooling means, since the cooling jacket can be easily formed by providing the jacket outside the mold, the cooling means can be provided at a relatively low cost.
[0005]
This cooling jacket needs to form a large space for the flow of cooling water as a whole. For example, when there is a part to be locally cooled in the mold, the branch flow path from the large space to the local vicinity Form.
For this reason, the cooling water in the cooling jacket flows into a large space that is easy to flow, and it is difficult to efficiently cool the local portion of the mold by flowing the cooling water smoothly into the branch flow path.
[0006]
On the other hand, the cooling means of the cooling water passage type is formed by drilling a plurality of holes in a mold and communicating the plurality of holes with each other to form a cooling water passage. The cooling water can flow smoothly over the entire area.
Therefore, by adopting a cooling water passage type cooling means, it is possible to efficiently cool a portion of the mold that is desired to be locally cooled.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, since the cooling means of the cooling water passage type needs to drill a plurality of holes in the mold and make the plurality of holes communicate with each other, it takes time to process the cooling water passage. For this reason, when the cooling means of the cooling water passage type is employed in the casting mold, it is difficult to reduce the cost of the casting mold, and the equipment cost may increase.
[0008]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a mold cooling structure that can efficiently cool a local portion of a mold and can be easily formed without taking a troublesome cooling means.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
  In order to achieve the above object, claim 1 of the present invention provides:This is a mold for casting a rod-shaped member in which small-diameter portions and large-diameter portions are alternately arranged in series, and the cavity of the rod-shaped member is disposed in the vertical direction in the mold, and the molten metal is supplied from the lower part of the mold. In a mold with a cooling jacket that can pass through,A cooling passage is built in the cooling jacket, and the cavity surface can be locally cooled by this cooling passage.The cooling passage is composed of a pipe and a plurality of nozzles branched from the pipe, and the cavity surface is locally cooled with jet water from the nozzle, and the cavity corresponding to the large-diameter portion of the rod-shaped member in the cavity surface An annular recess was formed on the surface, and a pocket groove extending outside the annular recess was provided at the upper corner of the annular recess.It is characterized by that.
[0010]
  This is a mold for casting a rod-shaped member in which small-diameter portions and large-diameter portions are alternately arranged in series, and the cavity of the rod-shaped member is disposed in the vertical direction in the mold, and the molten metal is supplied from the lower part of the mold. In a mold with a cooling jacket that can pass through,By incorporating the cooling passage in the cooling jacket, the cooling passage can be formed by utilizing the space of the cooling jacket, so that a plurality of holes are drilled into the casting mold as in the prior art by a drill. It is not necessary to form a cooling passage.
  Further, by providing the casting mold with the cooling passage, the cooling water can be smoothly circulated throughout the cooling passage as compared with the cooling jacket. For this reason, it is possible to satisfactorily supply cooling water to a portion of the casting mold that is desired to be locally cooled.
  In addition, by configuring the cooling passage with a pipe and a plurality of nozzles, the cooling passage can be formed simply by piping the pipe and the nozzle to the cooling jacket. Thereby, a cooling passage can be provided in a casting mold comparatively easily without taking time.
  In addition, a nozzle can be provided in the pipe, and cooling water can be jetted from the nozzle aiming at a local part of the cavity surface.
[0011]
  Furthermore, as described above, the present invention forms an annular recess in the cavity surface corresponding to the large-diameter portion of the rod-shaped member in the cavity surface, and a pocket groove extending outside the annular recess is formed in the upper end corner of the annular recess. Since it was provided, when filling the molten metal from the lower part of the cavity toward the upper part, the molten metal can be guided to the upper end corner of the annular recess by the pocket groove extending outside the annular recess at the upper end corner of the annular recess, It is possible to improve the formability of a rod-shaped cast product cast by pouring from the bottom in a cavity in which rod-shaped members arranged in series alternately with small-diameter portions and large-diameter portions cast in a casting mold are vertically arranged, In addition, pinholes can be prevented from occurring.
  Therefore, with a simple configuration in which a pocket groove is provided at the upper end corner of the annular recess provided on the cavity surface, the molten metal can be reliably guided to the upper end corner of the annular recess, and thus the cost of the casting mold can be reduced. And increase in equipment costs can be suppressed.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the accompanying drawings. The drawings are viewed in the direction of the reference numerals.
FIG. 1 is a sectional view of a casting mold provided with a mold cooling structure (first embodiment) according to the present invention.
The casting mold 10 is, for example, a mold for casting a long member (not shown) such as a camshaft. The fixed mold 11 is attached to the fixed plate 12 and the movable mold 14 is opposed to the fixed mold 11. The movable die 14 is disposed, attached to the movable plate 15, and moved to move the movable die 14 so that the die can be opened and clamped.
[0014]
The fixed mold 11 includes an insert 21 having a cavity surface 22, a backup plate 41 disposed at the rear of the insert 21, and a receiving recess 46 (see also FIG. 2) for receiving the backup plate 41 and the insert 21. The housing member 45 provided and a mold cooling structure 50 for mainly cooling the insert 21 are provided.
The cavity surface 22 of the insert 21 can also be referred to as a “part facing the cavity”.
[0015]
The insert 21 includes first to fourth copper alloy members 33 to 36 and first to fifth iron-based members 23 to 27 having lower thermal conductivity than the first to fourth copper alloy members 33 to 36. It is a combination.
As an example, the first to fifth iron-based members 23 to 27 correspond to SFNCM (nickel chrome molybdenum steel forged steel product) which is an Fe material for hot forging.
[0016]
Specifically, the nest 21 has the first ferrous member 23 disposed at the top, the second ferrous member 24 disposed below the first ferrous member 23, and the second ferrous member. The first copper alloy member 33 is disposed below the first copper alloy member 33, the third iron-based member 25 is disposed below the first copper-alloy member 33, and the second copper is disposed below the third iron-based member 25. An alloy member 34 is disposed, a fourth iron-based member 26 is disposed below the second copper alloy member 34, and a third copper alloy member 35 is disposed below the fourth iron-based member 26. A fifth iron-based member 27 is disposed below the third copper alloy member 35, and a fourth copper alloy member 36 is disposed at the lowest position of the lower insert of the fifth iron-based member 27.
[0017]
The movable die 14 includes an insert 61 having a cavity surface 62, a backup plate 63 disposed at the rear of the insert 61, and an accommodation member 65 provided with an accommodation recess 66 for accommodating the backup plate 63 and the insert 61. A mold cooling structure 68 that mainly cools the insert 61 is provided.
The cavity surface 62 of the insert 61 can also be referred to as a “site facing the cavity”.
[0018]
In the figure, reference numeral 69 denotes an extrusion pin. By arranging three extrusion pins 69 on the fixed mold 11 and the movable mold 14 at predetermined intervals, a cast product can be efficiently taken out from the cavity.
[0019]
In addition, since the insert 61 of the movable mold 14 has the same configuration as the insert 21 of the fixed mold 11, the same reference numerals as those of the components of the fixed mold insert 21 are attached to the components of the movable mold insert 61. The description is omitted.
[0020]
Further, since the backup plate 63 of the movable mold 14 has the same configuration as the backup plate 41 of the fixed mold 11, the same reference numerals are assigned to the components of the movable mold backup plate 63 as those of the fixed mold backup plate 41. The description is omitted.
[0021]
Further, since the mold cooling structure 68 of the movable mold 14 has the same configuration as the mold cooling structure 50 of the fixed mold 11, each component of the movable mold cooling structure 68 is connected to each component of the movable mold cooling structure 50. The same reference numerals as those of the constituent members are attached and the description thereof is omitted.
[0022]
When casting a long member (not shown) such as a camshaft using the casting mold 10, first, the movable mold 14 is moved away from the fixed mold 11 to open the casting mold 10. The core 17 is fixed to the cavity surface 22 of the fixed mold 11 with holding members 18A, 18B, 18C.
Next, the movable mold 14 is moved and brought into contact with the fixed mold 11 to clamp the casting mold 10 to form the cavity 10 </ b> A with the cavity surface 22 of the solid mold 11 and the cavity surface 62 of the movable mold 14.
[0023]
Next, molten metal is filled into the cavity 10A through the runner 10B as shown by the arrow (1). After completion of the filling of the molten metal, cooling water is supplied to the mold cooling structures 50 and 68 to cool the casting mold 10 to solidify the molten metal in the cavity 10A.
After the molten metal in the cavity 10A has solidified, the movable mold 14 is separated from the fixed mold 11, the casting mold 10 is opened, and the solidified cast product (that is, the camshaft material) is taken out from the cavity 10A. The camshaft manufacturing process is completed by processing the removed casting.
[0024]
Hereinafter, the fixed mold cooling structure 50 will be described in detail.
FIG. 2 is an exploded perspective view of a fixed mold provided with a mold cooling structure (first embodiment) according to the present invention.
The mold cooling structure 50 of the fixed mold 11 includes a cooling jacket 51 (see also FIG. 1) through which cooling water can pass through the fixed mold (mold) 11, and a cooling passage 52 is built in the cooling jacket 51. In this cooling passage 52, the cavity surface 22 of the insert 21 can be locally cooled.
[0025]
The cooling passage 52 is composed of two pipes 53, 53 and a plurality of nozzles 54 ... branched from the two pipes 53, 53, and the cavities of the insert 21 with jet water from the nozzles 54 ... The surface 22 is locally cooled.
As shown in FIG. 1, the pipe 53 has a lower end 53 </ b> A closed with a stopper 55 and an upper end 53 </ b> B opened. A cooling water supply pump 57 is communicated with the upper end portion 53 </ b> B of the pipe 53 via a flow path 56.
[0026]
By incorporating the cooling passage 52 in the cooling jacket 51, the cooling passage 52 can be formed by utilizing the space of the cooling jacket 51, so that a plurality of holes are communicated with a casting mold by a drill as in the prior art. It is not necessary to form a cooling passage by processing into a state. For this reason, the cooling passage 52 can be easily formed without taking time and effort.
[0027]
Further, the cooling passage 52 is composed of pipes 53... And a plurality of nozzles 54. 52 can be formed.
As a result, the cooling mold 52 can be provided in the casting mold 10 relatively easily without trouble, so that the cost of the casting mold 10 can be suppressed.
[0028]
Thus, according to the mold cooling structure 50, the cooling passage 52 is built in the cooling jacket 51, and the cooling water can be smoothly circulated to the vicinity of the cavity surface through the cooling passage 52. The cavity surface can be suitably cooled locally.
[0029]
Therefore, as shown in FIG. 1, the “site facing the cavity surface” 21 has a lower thermal conductivity than the first to fourth copper alloy members 33 to 36 and the first to fourth copper alloy members 33 to 36. The first to fifth iron-based members 23 to 27 can be combined.
The first to fifth iron-based members 23 to 27 are cheaper in material cost than the first to fourth copper alloy materials 33 to 36 and are excellent in workability. For this reason, the cost of the casting mold 10 can be suppressed, and an increase in equipment costs can be suppressed.
[0030]
FIG. 3 is an exploded cross-sectional view of a fixed mold provided with a mold cooling structure (first embodiment) according to the present invention.
First and second cooling recesses 23B and 23C are formed on the back surface 23A of the first iron-based member 23, and a cooling recess 24B is formed on the back surface 24A of the second iron-based member 24. A cooling recess 33B is formed on the back surface 33A of the first copper alloy member 33, and a cooling recess 25B is formed on the back surface 25A of the third iron-based member 25.
[0031]
Furthermore, a cooling recess 34B is formed on the back surface 34A of the second copper alloy member 34, and a cooling recess 26B is formed on the back surface 26A of the fourth iron-based member 26. Further, a cooling recess 35B is formed on the back surface 35A of the third copper alloy member 35, a cooling recess 27B is formed on the back surface 27A of the fifth iron-based member 27, and a cooling surface is formed on the back surface 36A of the fourth copper alloy member 36. A recess 36B is formed.
[0032]
Cooling openings 42 are formed in the backup plate 41 so as to face the respective cooling recesses 23B to 27B and 33B to 36B thus formed, and cooling grooves 48 are formed so as to face the respective cooling openings 42. The housing member 45 is formed on the rear inner wall 47 (see FIG. 2) so as to extend from the upper end 45A to the lower end 45B.
[0033]
Thus, the insert 21 and the backup plate 41 are accommodated in the accommodation recess 46 (see also FIG. 2) of the accommodation member 45 as indicated by the arrows, and the cooling recesses 23B to 27B, 33B to 36B, the cooling openings 42. The cooling jacket 51 is formed by the communication of the groove 48.
[0034]
Returning to FIG. 2, the cooling passage 52 has two pipes 53, 53 arranged along the cooling groove 48, and a plurality of nozzles 54... Are attached to the pipes 53, 53 at predetermined intervals. The nozzles 54 are passed through the cooling openings 42 and extended toward the cooling recesses 23B to 27B and 33B to 36B (only 34B, 26B, and 35B are shown).
Therefore, the front ends 54A of the nozzles 54 can be arranged near the bottoms (only 34C, 26C, and 35C are shown) of the cooling recesses 23B to 27B and 33B to 36B.
[0035]
Thus, when the cooling water is supplied from the cooling water supply pump 57 (see FIG. 1) to the two pipes 53, 53, the cooling water supplied to the two pipes 53, 53 is cooled from the nozzle tip 54A. The cavity surface 22 can be locally cooled by spraying to the bottoms (only 34C, 26C, and 35C are shown) of 23B to 27B and 33B to 36B.
The cooling water injected into the cooling recesses 23B to 27B and 33B to 36B flows through the cooling jacket 51 to the bottom 48A of the cooling groove 48 (see also FIG. 1), and flows from the bottom 48A of the cooling groove 48 to the drainage channel (not shown). To the outside of the fixed mold 11.
[0036]
4 is a cross-sectional view taken along line 4-4 of FIG. 1. The backup plate 41 is accommodated in the accommodating recess 46 of the accommodating member 45, the insert 21 is accommodated, and the backup plate 41 and the insert 21 are attached to the mounting bolts 70. The cooling jacket 51 is formed by connecting the cooling recesses 23B to 27B, 33B to 36B (only 33B is shown), the cooling openings 42... And the cooling grooves 48 by fixing to the housing member 45. Show.
[0037]
The cooling groove 48 accommodates two pipes 53, 53, and the nozzles 54 branched from the two pipes 53, 53 are passed through the cooling openings 42 of the backup plate 41 to cool the cooling recesses 23 B to 27 B, 33 B. To 36B (only 33B is shown), and the tip 54A of the nozzle 54 is connected to the bottom 33C (other bottoms 23D, 23E, 24C) of the cooling recesses 23B to 27B, 33B to 36B (only 33B is shown). ˜27C and 34C˜36C can be made to face (see FIG. 3).
[0038]
This figure also shows that the cavity 10A is formed by the cavity surface 62 of the movable mold 14 and the cavity surface 22 of the fixed mold 11 by abutting the movable mold 14 against the fixed mold 11 and clamping the mold. The state where the core 17 is provided in the center is shown. The movable mold 14 includes a thermocouple 71, and the thermocouple 71 can detect the temperature in the vicinity of the cavity surface 62 of the insert 61.
[0039]
5 is a cross-sectional view taken along line 5-5 of FIG. 1, and a protrusion 49 (see also FIGS. 2 to 3) is formed in the cooling groove 48 of the housing member 45, and the tip of the protrusion 49 is the backup plate 41. The through hole 49A of the protrusion 49, the through hole 41A of the backup plate 41, and the through hole 21A (see also FIG. 3) of the insert 21 (only the first copper alloy member 33 is shown in FIG. 5), respectively. The state where it arrange | positions coaxially and the extrusion pin 69 was inserted in these through-holes 49A, 41A, and 21A is shown.
[0040]
6 is an enlarged view of a portion 6 in FIG.
The fourth iron-based member 26 constituting the insert 21 of the fixed mold 11 has a portion (cavity surface of the iron-based member) 22A corresponding to the fourth iron-based member 26 in the cavity surface 22, that is, “XXX”. Quench and temper the area indicated by
Further, the fourth iron-based member 26 constituting the insert 61 of the movable die 14 has a portion (a cavity surface of the iron-based member) 62A corresponding to the fourth iron-based member 26 in the cavity surface 62, that is, “×”. Quench and temper the area indicated by “XX”.
[0041]
In addition, although the example which hardened and tempered was demonstrated to 22 A of cavity surfaces of the 4th iron type member 26 of the insert 21 in FIG. 6, the 1st-3rd iron type | system | groups which comprise the insert 21 are demonstrated. The cavity surfaces of the members 23 to 25 and the fifth iron-based member 27 (see FIGS. 1 and 3) are also quenched and tempered in the same manner as the cavity surface 22A of the fourth iron-based member 26.
[0042]
Furthermore, in FIG. 6, although the example which hardened and tempered was demonstrated to the cavity surface 62A of the 4th iron-type member 26 of the insert 61, the 1st-3rd iron type | system | groups which comprise the insert 61 are demonstrated. The cavity surfaces of the members 23 to 25 and the fifth iron-based member 27 (see FIGS. 1 and 3) are also quenched and tempered in the same manner as the cavity surface 62A of the fourth iron-based member 26.
[0043]
Here, the cavity surfaces 22A... 62A of the first to fifth iron-based materials 23 to 27 (only the cavity surfaces 22A and 62A of the fourth iron-based member 26 are illustrated) are quenched and tempered. The reason for applying will be explained.
That is, since the first to fifth iron members 23 to 27 are members having lower thermal conductivity than the first to fourth copper alloy members 33 to 36, the cavities of the first to fifth iron members 23 to 27 are used. The surface may expand due to thermal expansion.
[0044]
Thus, the cavity surfaces of the first to fifth iron members 23 to 27 are quenched and tempered to prevent the cavity surfaces from being deformed by thermal expansion.
Thereby, the inserts 21 and 61 can be combined with the first to fourth copper alloy members 33 to 36 and the first to fifth iron members 23 to 27, respectively, and the cost of the casting mold 10 is suppressed. It is possible to suppress the increase in equipment costs.
[0045]
FIG. 7 is an enlarged view of part 7 of FIG.
The casting mold 10 forms a cavity 10 </ b> A with the cavity surface 22 of the insert 21 of the fixed mold 11 and the cavity surface 62 of the insert 61 of the movable mold 14.
[0046]
The cavity 10A is formed in the large diameter portion of the rod-shaped member of the cavity surfaces 22 and 62 in order to cast a rod-shaped member (not shown) such as a cam shaft in which small diameter portions and large diameter portions are alternately arranged in series. A substantially annular annular recess 73... Is formed by the corresponding cavity surfaces 22 a and 62 a, and a pocket groove 75 that extends outside the annular recess 73... At the upper end corner 73 A of the annular recess 73. Are provided.
[0047]
FIG. 8 is an enlarged view of part 8 of FIG.
In the pocket groove 75, the groove width of the opening 76 of the pocket groove 75 is set to W1, the groove width of the bottom part 77 is set to W2, and the groove depth is set to D1, and further from the opening 76 toward the bottom part 77 to the intermediate part 78. The inclined surface is formed with a large inclination angle, and the inclined surface is formed with a relatively small inclination angle from the intermediate portion 78 to the bottom portion 77.
[0048]
Here, the reason why the pocket groove 75 is formed in the upper end corner 73A of the annular recess 73 will be described.
That is, since the cooling water can be smoothly circulated to the vicinity of the cavity surfaces 22 and 62 in the cooling passage 52 shown in FIG. 2 to locally cool the cavity surfaces 22 and 62 with the cooling water, the cavity 10A The molten metal inside can be solidified well.
[0049]
However, if the molten metal is solidified too quickly, it may be difficult for the molten metal to reach the upper corners 73A of the annular recesses 73 of the cavity 10A when the molten metal is filled into the cavity 10A.
Therefore, pocket grooves 75... Projecting radially outward are provided at upper corners 73 A of the annular recesses 73.
[0050]
The pocket groove 75 guides the molten metal 89 to the upper end corner 73A of the annular recess 73... With the respective dimensions of the groove width W1 of the opening 76, the groove width W2 of the bottom 77, and the groove depth D1. The dimension is set such that it is possible and prevents the molten metal 89 from entering the pocket groove 75.
[0051]
In this way, the molten metal can be reliably supplied to the upper end corners 73A of the annular recesses 73 with a simple configuration including the pocket grooves 75 in the upper end corners 73A of the annular recesses 73. Can lead to. For this reason, the cost of the casting mold 10 can be suppressed, and an increase in equipment costs can be suppressed.
[0052]
FIG. 9 is a diagram for explaining a state in which a fixed mold having the mold cooling structure (first embodiment) according to the present invention is assembled.
First, the two pipes 53, 53 are accommodated in the cooling groove 48 of the accommodating member 45 as indicated by the arrow (2), and the nozzles 54, 54 are inserted into the cooling recesses (only the first copper alloy member 33 is illustrated) ( (Only the cooling recess 33 </ b> B is shown) and the nozzle tips 54 </ b> A...
[0053]
Next, the backup plate 41 and the insert 21 are housed in the housing recess 46 of the housing member 45, and the mounting holes 81... Of the socket 21 (only the first copper alloy member 33 is shown) and the mounting holes of the backup plate 41. The mounting bolts 70 are inserted into 82... As indicated by an arrow (3), and the tips 83 A of the mounting bolts 70 are screwed into the screw holes 84 of the housing recess 45.
Thereby, the backup plate 41 and the insert 21 can be fixed to the housing recess 46 of the housing member 45.
[0054]
Next, the through holes 49A of the protrusions 49 of the housing member 45, the through holes 41A of the backup plate 41, and the through holes 21A and 21A of the insert 21 (the first ferrous member 23 and the second copper alloy member 34 shown in FIG. 3) are formed. The push pins 69, 69 are inserted as indicated by the arrow (4) (see also FIG. 3). Thereby, the assembly of the fixed mold 11 is completed.
[0055]
Next, an example in which the fixed mold 11 of the casting mold 10 is cooled by the mold cooling structure 50 will be described with reference to FIGS.
FIG. 10 is a first operation explanatory view showing an example of cooling a casting mold by the mold cooling structure (first embodiment) according to the present invention.
First, in a state where the casting mold 10 is clamped, the molten metal is filled into the cavity 10A formed by the cavity surface 22 of the fixed mold 11 and the cavity surface 62 of the movable mold 14 through the runner 10B as shown by an arrow (5). To do.
[0056]
After completion of the molten metal filling, at the upper end of the pipe 53... Of the cooling mechanism 52 constituting the mold cooling structure 50 of the fixed mold 11 and the mold cooling mechanism 68 of the movable mold 14 (only the mold cooling structure 50 is shown). Then, the cooling water is supplied by the cooling water supply pump 57 (see FIG. 1) as shown by the arrow (6).
[0057]
The cooling water that has entered the upper ends of the pipes 53 ... of the cooling passage 52 flows from the pipes 53 ... to the nozzles 54 ... and from the nozzle tips 54A ... to the cooling recesses 23B-27B, 33B-36B, respectively. The cooling water is sprayed to the bottoms 23D, 23E, 24C to 27C, and 33C to 36C of the head as shown by the arrow (7).
Thereby, the local part of the cavity surfaces 22 and 62 can be cooled favorably.
[0058]
Cooling water that has cooled the local portions of the cavity surfaces 22 and 62 flows through the cooling jacket 51 to the bottom 48A of the cooling groove 48, and from the bottom 48A of the cooling groove 48 to the outside of the fixed mold 11 via a drainage channel (not shown). To leak.
[0059]
Thus, according to the mold cooling structure 50, the cooling water 52 can be smoothly circulated through the cooling water passage 52 by incorporating the cooling passage 52 in the cooling jacket 51, and the cooling recesses 23B to 27B, 33B. Cooling water can be guided well to ˜36B.
[0060]
FIG. 11 is a second action explanatory view showing an example of cooling a casting mold by the mold cooling structure (first embodiment) according to the present invention.
The nozzles 54 are provided in the pipe 53 of the cooling passage 52, and the bottoms 23D, 23E, 24C to 27C, 33C to the cooling recesses 23B to 27B and 33B to 36B shown in FIG. Aiming at 36C (only the bottom 33C is shown), the cooling water can be jetted from the nozzle tip 54A as shown by the arrow (7).
Thereby, the local part of the cavity surface 22 can be suitably cooled with cooling water.
[0061]
Next, an example in which the molten metal is filled into the cavity 10A of the casting mold 10 provided with the mold cooling structures 50 and 68 will be described with reference to FIGS.
FIGS. 12A to 12C are operation explanatory views showing an example in which a molten metal is filled into a cavity of a casting mold provided with a mold cooling structure (first embodiment) according to the present invention.
In (a), as described with reference to FIG. 10, the molten metal is filled into the cavity 10 </ b> A as indicated by an arrow (5) with the casting mold 10 being clamped. At this time, since the casting mold 10 can be efficiently cooled by the mold cooling structures 50 and 68, it may be difficult to fill the upper end corner portion 73A of the annular recess 73. There is.
[0062]
Here, the reason why it becomes difficult to fill the upper end corners 73A of the annular recesses 73 with the molten metal is from the lower part to the upper part of the cavity 10A.
In order to solve this problem, by providing pocket grooves 75... Spreading outward from the annular recesses 73... At the upper end corners 73 A of the annular recesses 73. The molten metal was led to the upper end corners 73A of.
[0063]
In (b), since a slight gap 13 is opened on the clamping surface between the fixed mold 11 and the movable mold 14, when the molten metal is filled into the cavity 10A, the air in the cavity 10A is transferred to the fixed mold 11 and the movable mold. As shown by the arrow (8), it can be discharged from the gap 13 between the mold clamping surfaces 14 and 14.
For this reason, air can be exhausted satisfactorily from the cavity 10A, and the molten metal filled in the cavity 10A is suitably guided to the upper end corners 73A (shown in (a)) of the annular recess 73. be able to.
[0064]
In (c), the shape of the pocket groove 75 is set such that the groove width of the opening 76 is W1, the groove width of the bottom 77 is W2, and the groove depth is D1, so that the upper end corner 73A of the annular recess 73. It is possible to guide the molten metal 89 to... And to prevent the molten metal 89 from entering the pocket groove 75.
As a result, the molten metal 89 can be guided to the upper corners 73A of the annular recesses 73 as indicated by the arrow (9). Therefore, it is possible to improve the formability of a cast product cast with a casting mold and to prevent the occurrence of pinholes.
[0065]
Next, 2nd-3rd embodiment is described based on FIG. 13, FIG. In addition, in 2nd-3rd embodiment, the same code | symbol is attached | subjected about the same member as 1st Embodiment, and description is abbreviate | omitted.
FIG. 13 is a sectional view showing a mold cooling structure (second embodiment) according to the present invention.
The fixed mold cooling structure 90 includes a cooling jacket 91 that allows cooling water to pass through the fixed mold (mold) 11, and a cooling passage 52 is built in the cooling jacket 91. 11 cavity surfaces 22 can be locally cooled.
[0066]
The cooling jacket 91 accommodates the insert 92 and the backup plate 41 in the accommodation recess 46 of the accommodation member 45 as shown by the arrow, and allows the cooling recess 93, the cooling opening 42... It is the space | gap comprised by these.
[0067]
The cooling jacket 91 is formed by bending a bottom portion 93 </ b> A of a cooling recess 93 provided in the insert 92 along the cavity surface 22.
The mold cooling structure 90 of the second embodiment is different from the mold cooling structure 50 of the first embodiment only in that the bottom 93A of the cooling recess 93 is curved along the cavity surface 22, and the other The structure is the same as that of the cooling jacket 51 of the first embodiment.
[0068]
According to the mold cooling structure 90 of the second embodiment, the same effects as those of the mold cooling structure 50 of the first embodiment can be obtained.
Furthermore, by forming the bottom portion 93 </ b> A of the cooling recess 93 in a curved shape along the cavity surface 22, the entire area of the cavity surface 22 can be efficiently cooled.
[0069]
Thereby, even if it does not quench and temper the cavity surfaces of the first to fifth iron members 23 to 27 constituting the insert 21 as in the first embodiment, the cavity surfaces are deformed by thermal expansion. It becomes possible to prevent. Therefore, the cost of the casting mold of the second embodiment can be further reduced.
[0070]
Further, the mold cooling structure of the movable mold 14 of the second embodiment has the same configuration as the mold cooling structure 90 of the fixed mold 11. Therefore, in FIG. 13, the mold cooling structure of the movable mold 14 is denoted by the same reference numerals as those of the mold cooling structure 90 of the fixed mold 11, and description thereof is omitted.
[0071]
FIG. 14 is a sectional view showing a mold cooling structure (third embodiment) according to the present invention.
The fixed mold cooling structure 100 includes a cooling jacket 91 through which cooling water can pass through a fixed mold (mold) 11, a cooling passage 52 is built in the cooling jacket 101, and the fixed mold is fixed by the cooling passage 52. 11 cavity surfaces 22 can be locally cooled.
[0072]
The cooling jacket 101 accommodates the insert 102 and the backup plate 41 in the accommodation recess 46 of the accommodation member 45 as indicated by an arrow, and allows the cooling recess 103, the cooling opening 42... It is the space | gap comprised by these.
[0073]
The cooling jacket 101 is formed by forming the recesses 105 on both sides of the bottom 104 of the cooling recess 103 provided in the insert 102 so that the bottom 104 extends along the cavity 10A.
The mold cooling structure 100 according to the third embodiment is different from the insert 21 according to the first embodiment in that the recesses 105 are formed on both sides of the bottom 104 of the cooling recess 103 so as to be along the cavity surface 22. The other structure is the same as that of the cooling jacket 51 of the first embodiment.
[0074]
According to the mold cooling structure 100 of the third embodiment, the same effects as those of the mold cooling structure 50 of the first embodiment can be obtained.
Further, by forming the recesses 105, 105 on both sides of the bottom 104 of the cooling recess 103, along the cavity surface 22, the entire cavity surface 22 can be efficiently cooled.
[0075]
Thus, as in the second embodiment, the cavity surface of the first to fifth iron members 23 to 27 constituting the insert 21 is not quenched and tempered as in the first embodiment. It becomes possible to prevent the surface from being deformed by thermal expansion. Therefore, the cost of the casting mold of the second embodiment can be further reduced.
[0076]
Further, the mold cooling structure of the movable mold 14 of the third embodiment has the same configuration as the mold cooling structure 100 of the fixed mold 11. Therefore, in FIG. 14, the mold cooling structure of the movable mold 14 is denoted by the same reference numeral as the mold cooling structure 100 of the fixed mold 11, and description thereof is omitted.
[0077]
In the above embodiment, the example in which the mold cooling structures 50, 68, 90, and 100 are each provided with the two pipes 53 and 53 has been described. However, the number of the pipes 53 can be arbitrarily set. .
Moreover, in the said embodiment, the example which combined "the part which faces a cavity surface" 21 with the 1st-4th copper alloy members 33-36 and the 1st-5th iron-type members 23-27 is demonstrated. However, the combination of the copper alloy member and the iron-based member is not limited to this and can be arbitrarily set.
Furthermore, although the said embodiment demonstrated what casts elongate members, such as a cam shaft, as an example of a casting mold, the kind of casting mold is not restricted to this.
[0078]
【The invention's effect】
  The present invention exhibits the following effects by the above configuration.
  Claim 1This is a mold for casting a rod-shaped member in which small-diameter portions and large-diameter portions are alternately arranged in series, and the cavity of the rod-shaped member is disposed in the vertical direction in the mold, and the molten metal is supplied from the lower part of the mold. In a mold with a cooling jacket that can pass through,A cooling passage is built in the cooling jacket, and the cavity surface can be locally cooled by this cooling passage.The cooling passage is composed of a pipe and a plurality of nozzles branched from the pipe, and the cavity surface is locally cooled with jet water from the nozzle, and the cavity corresponding to the large-diameter portion of the rod-shaped member in the cavity surface An annular recess was formed on the surface, and a pocket groove extending outside the annular recess was provided at the upper corner of the annular recess.
  Therefore,By incorporating the cooling passage in the cooling jacket, the cooling passage can be formed by utilizing the space of the cooling jacket, so that a plurality of holes are drilled into the casting mold as in the prior art by a drill. It is not necessary to form a cooling passage. For this reason, the cooling passage can be easily formed without taking time and effort.
  Also,By providing a cooling passage in the casting mold, it is possible to smoothly circulate the cooling water as compared with the cooling jacket. For this reason, since a cooling water can be favorably supplied also to the site | part which wants to cool locally in a casting metal mold | die, the local part of a casting metal mold | die can be cooled suitably.
[0079]
  Further, by providing the casting mold with the cooling passage, it is possible to smoothly circulate the cooling water as compared with the cooling jacket. For this reason, since a cooling water can be favorably supplied also to the site | part which wants to cool locally in a casting metal mold | die, the local part of a casting metal mold | die can be cooled suitably.
  And as above-mentioned, by comprising a cooling channel | path with a pipe and a some nozzle, a cooling channel | path can be formed only by piping a pipe and a nozzle to a cooling jacket. As a result, the casting mold can be provided with a relatively simple cooling path without trouble, and thus the cost of the casting mold can be reduced.
  In addition, a nozzle can be provided in the pipe, and cooling water can be jetted from the nozzle aiming at a local part of the cavity surface. Thereby, the local part of a cavity surface can be cooled suitably with cooling water.
  Furthermore, as described above, the present invention forms an annular recess in the cavity surface corresponding to the large-diameter portion of the rod-shaped member in the cavity surface, and a pocket groove extending outside the annular recess is formed in the upper end corner of the annular recess. Since it was provided, when filling the molten metal from the lower part of the cavity toward the upper part, the molten metal can be guided to the upper end corner of the annular recess by the pocket groove extending outside the annular recess at the upper end corner of the annular recess, It is possible to improve the formability of a rod-shaped cast product cast by pouring from the bottom in a cavity in which rod-shaped members arranged in series alternately with small-diameter portions and large-diameter portions cast in a casting mold are vertically arranged, In addition, pinholes can be prevented from occurring.
  Therefore, with a simple configuration in which a pocket groove is provided at the upper end corner of the annular recess provided on the cavity surface, the molten metal can be reliably guided to the upper end corner of the annular recess, and thus the cost of the casting mold can be reduced. And increase in equipment costs can be suppressed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view of a casting mold provided with a mold cooling structure (first embodiment) according to the present invention.
FIG. 2 is an exploded perspective view of a fixed mold provided with a mold cooling structure (first embodiment) according to the present invention.
FIG. 3 is an exploded cross-sectional view of a fixed mold having a mold cooling structure (first embodiment) according to the present invention.
4 is a cross-sectional view taken along line 4-4 of FIG.
5 is a cross-sectional view taken along line 5-5 of FIG.
6 is an enlarged view of part 6 of FIG.
7 is an enlarged view of part 7 in FIG.
8 is an enlarged view of part 8 in FIG. 7;
FIG. 9 is a view for explaining a state in which a fixed mold having a mold cooling structure (first embodiment) according to the present invention is assembled
FIG. 10 is a first action explanatory view showing an example of cooling a casting mold by the mold cooling structure according to the present invention (first embodiment).
FIG. 11 is a second operation explanatory view showing an example of cooling a casting mold by the mold cooling structure according to the present invention (first embodiment).
FIG. 12 is an operation explanatory view showing an example in which molten metal is filled in a cavity of a casting mold provided with a mold cooling structure (first embodiment) according to the present invention.
FIG. 13 is a cross-sectional view showing a mold cooling structure (second embodiment) according to the present invention.
FIG. 14 is a sectional view showing a mold cooling structure (third embodiment) according to the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 10 ... Casting die, 10A ... Cavity, 11 ... Fixed type | mold, 14 ... Movable type | mold, 21, 61 ... Nesting, 22, 62 ... Cavity surface, 22a ... Cavity surface equivalent to the large diameter part of cavity surfaces, 22A, 62A... Part of the cavity surface corresponding to the iron-based member (cavity surface of the iron-based member), 23 to 27... First to fifth iron-based members, 33 to 36. Alloy member, 50, 68, 90, 100 ... mold cooling structure, 51, 91, 101 ... cooling jacket, 52 ... cooling passage, 53 ... pipe, 54 ... nozzle, 54A ... nozzle tip, 73 ... annular recess, 73A ... Top corner (corner), 75 ... pocket groove.

Claims (1)

小径部と大径部とを交互に直列に配置した棒状部材を鋳造する金型であり、金型内で棒状部材のキャビティは鉛直方向に配置され、溶湯を型の下部から供給され、冷却水を通すことのできる冷却ジャケットを備えた金型において、
前記冷却ジャケットに冷却通路を内蔵し、この冷却通路でキャビティ面を局部的に冷却できるように構成し、
前記冷却通路は、パイプとこのパイプから分岐した複数のノズルとで構成し、前記ノズルからのジェット水でキャビティ面を局部的に冷却するとともに、
前記キャビティ面のうち、棒状部材の大径部に相当するキャビティ面に環状凹部を形成し、環状凹部の上端隅部に、該環状凹部の外側に広がるポケット溝を設けた、
ことを特徴とする金型冷却構造。
This is a mold for casting a rod-shaped member in which small-diameter portions and large-diameter portions are alternately arranged in series, and the cavity of the rod-shaped member is disposed in the vertical direction in the mold, and the molten metal is supplied from the lower part of the mold. In a mold with a cooling jacket that can pass through,
A cooling passage is built in the cooling jacket, and the cavity surface can be locally cooled in this cooling passage,
The cooling passage is composed of a pipe and a plurality of nozzles branched from the pipe, and locally cools the cavity surface with jet water from the nozzle,
Of the cavity surface, an annular recess is formed in the cavity surface corresponding to the large diameter portion of the rod-shaped member, and a pocket groove extending outside the annular recess is provided at the upper end corner of the annular recess.
A mold cooling structure characterized by that.
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