JP4058858B2 - 運指情報生成方法、装置及び記録媒体 - Google Patents

運指情報生成方法、装置及び記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、演奏支援運指方法に関する。この発明は、より詳細には、MIDI信号などの演奏情報を先読みして運指手順を作成し、これを演奏者に指示することにより演奏支援を行う運指情報生成方法、装置及び記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ピアノで代表される鍵盤楽器の演奏支援装置として重要な3要素は、個人レッスンを思い浮かべるとよく分かるように、(1)押鍵位置、(2)運指(指使い)、(3)ソルフェージュ(リズム感、メロディ感)を挙げることができる。従来より、演奏支援のために演奏情報から押鍵情報を生成し押鍵位置を光で指示するものがあった。一方、演奏情報から運指手順を自動的に生成して特に初心者の鍵盤演奏を支援する技術も種々開発されつつある。
【0003】
例えば、特開平7−261750号公報には、自動演奏情報を楽器の運指練習に利用することができる「運指情報分析装置」が開示されている。この「運指情報分析装置」においては、音高情報を分析して演奏指を表わす指情報を生成し、或いは、音高情報を分析して演奏する際に指を置く位置を表わす位置情報を生成し、生成した指又は位置情報を音高情報と共に記憶し、指又は位置情報により操作すべき演奏操作子と演奏指又は手位置を指示するようにしている。より具体的にいうと、2音間の音高差、高低、白鍵/黒鍵、指くぐり回数に応じて運指決めを行っている。
【0004】
また、特開平10−49152号公報には、メロディと最適の演奏方法とを対応付けた演奏方法決定テーブル、或いは、運指パターンと演奏可能なメロディを対応付けたメロディ決定テーブルを用いて、メロディに対して最適の運指を与え、指定された運指パターンで演奏可能なメロディを割り出すようにした「演奏方法決定装置」が記載されいる。この「演奏方法決定装置」では、1オクターブ内の5音の組合せが全てテーブル化して記憶されており、このテーブルを参照することによって運指決めが行われる。また、この運指には指くぐりも考慮され、さらに、演奏を複数の区間に分割し、各区間毎に運指決めが行われるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の運指支援技術では、例えば、特開平10−49152号公報に記載の装置では音と運指に関する全対応を記憶するようにしている等、運指情報生成のための処理が複雑であり実用上に問題点がある。また、演奏支援のために押鍵位置を光で指示するものでは、モグラたたき状態で運指が分からないという欠点があった。
【0006】
この発明は、このような問題点に鑑み、MIDIなどの演奏情報から得た音符情報(例えば、音程、音長及び休符長)を基にして、音符列と運指との対応関係を全て記憶しておくことなく、簡単な処理手法を用いて自然な指使いの運指情報を作成し、作成された運指情報を演奏情報の進行に合わせて演奏者に効果的に指示することができる新規且つ実用的な運指情報生成方法を提供することを目的とする。
【0007】
この発明は、簡単に言えば、SMF〔Standard MIDI File〕データ(MIDIイベント+タイミング情報)などの演奏情報を読み込んでノート信号などの前後関係からパーソナルコンピュータ(パソコン)のようなデータ処理手段を用いて運指を定める手法をより簡単な処理手順を用いて発展させ、できるだけ無理のない合理的な打鍵を行なうことができるように具体化することによって、運指情報作成における実用上の種々の問題を解決しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明の主たる特徴によると、運指情報生成装置として機能するコンピュータにおいて運指情報を生成するために実行される方法であって、音符情報を入力する音符情報入力ステップ(S1〜S3,S5〜S8,S26)と、音符情報入力ステップで入力された音符情報を長い音符(図40b)又は同一音符パターンの繰返し(図40c)の存在に応じて運指上のまとまった音符群に区切る音符群区切りステップ(S13;SR3:図40)と、音符群区切りステップで区切られた音符群毎に、当該音符群における音符の並びパターン構造に基づいて運指ルール(SR1:図10,SR4:図41,図42)に従って運指を仮決めする運指仮決めステップ(S9,S13〜S24,S28,S29)と、各音符群について運指仮決めステップで仮決めされた複数種類の運指を所定の評価基準(SR2:図38,図39)に従って一種類に決定し、決定された運指を表わす運指情報を生成する運指決定ステップ(S11,S25)とから成り、運指仮決めステップでは、当該音符群において、最初の所定数(例えば、4)の音符については音高変化パターンに基づき運指を仮決めし(S9,S28)、これに後続する複数の音符については、音符の並びパターン構造から特定される所定の音符に対し特定の指を仮決めして、運指の仮決めを進めていく〔S17,S19,S22,S24(B,C)〕運指情報生成方法〔請求項1〕が提供される。なお、括弧書きは、理解の便のために、対応する実施例の参照記号や用語、箇所等を併記したものであり、以下においても同様である。
【0009】
また、この特徴により、運指情報生成装置として機能するコンピュータに、音符情報を入力する音符情報入力ステップ(S1〜S3,S5〜S8,S26)と、音符情報入力ステップで入力された音符情報を長い音符(図40b)又は同一音符パターンの繰返し(図40c)の存在に応じて運指上のまとまった音符群に区切る音符群区切りステップ(S13;SR3:図40)と、音符群区切りステップで区切られた音符群毎に、当該音符群における音符の並びパターン構造に基づいて運指ルール(SR1:図10,SR4:図41,図42)に従って運指を仮決めする運指仮決めステップ(S9,S13〜S24,S28,S29)と、各音符群について運指仮決めステップで仮決めされた複数種類の運指を所定の評価基準(SR2:図38,図39)に従って一種類に決定し、決定された運指を表わす運指情報を生成する運指決定ステップ(S11,S25)とから成り、運指仮決めステップでは、当該音符群において、最初の所定数(例えば、4)の音符については音高変化パターン(A1〜A3,B1〜B3,…,J1〜J3:図10〜37,図46〜72)に基づき運指を仮決めし(S9,S28)、これに後続する複数の音符については、音符の並びパターン構造から特定される所定の音符に対し特定の指を仮決めして、運指の仮決めを進めていく〔S17,S19,S22,S24(B,C)〕手順を実行させるためのプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な運指情報生成のための記録媒体〔請求項4〕、並びに、音符情報を入力する音符情報入力手段(S1〜S3,S5〜S8,S26)と、音符情報入力手段により入力された音符情報を長い音符(図40b)又は同一音符パターンの繰返し(図40c)の存在に応じて運指上のまとまった音符群に区切る音符群区切り手段(S13;SR3:図40)と、音符群区切り手段により区切られた音符群毎に、当該音符群における音符の並びパターン構造に基づいて運指ルール(SR1:図10,SR4:図41,図42)に従って運指を仮決めする運指仮決め手段(S9,S13〜S24,S28,S29)と、各音符群について運指仮決め手段により仮決めされた複数種類の運指を所定の評価基準(SR2:図38,図39)に従って一種類に決定し、決定された運指を表わす運指情報を生成する運指決定手段(S11,S25)とを具備し、運指仮決め手段は、当該音符群において、最初の所定数(例えば、4)の音符については音高変化パターンA1〜A3,B1〜B3,…,J1〜J3:図10〜37,図46〜72)に基づき運指を仮決めし(S9,S28)、これに後続する複数の音符については、音符の並びパターン構造から特定される所定の音符に対し特定の指を仮決めして、運指の仮決めを進めていく〔S17,S19,S22,S24(B,C)〕運指情報生成装置〔請求項7〕が提供される。
【0010】
この発明による運指情報生成方法については、音符情報入力ステップ(S26)では、運指決定ステップで各音符群の運指が決定されたときに(S25)、演奏情報の先読みにより音符情報が入力され、さらに、運指決定ステップ(S11,S25)で生成された運指情報に従って演奏情報の進行に合わせて運指指示を行う運指指示ステップ(S12)を備える〔請求項2〕ように構成することができる。また、この発明による記録媒体のプログラム手順については、音符情報入力ステップでは、運指決定ステップで各音符群の運指が決定されたときに(S25)、演奏情報の先読みにより音符情報が入力され(S26)、さらに、運指決定ステップで生成された運指情報に従って演奏情報の進行に合わせて運指指示を行う運指指示ステップ(S12)を備える〔請求項5〕ように構成することができ、この発明による運指情報生成装置については、音符情報入力手段(S26)は、運指決定手段により各音符群の運指が決定されたときに(S25)、演奏情報の先読みにより音符情報を入力し、さらに、運指決定手段(S11,S25)で生成された運指情報に従って演奏情報の進行に合わせて運指指示を行う運指指示手段(12:図1,S12:図3)を具備する〔請求項8〕ように構成することができる。
【0011】
さらに、この発明による運指情報生成方法については、運指指示ステップ(S12)では、運指決定ステップ(S11,S25)で生成された運指情報に従って、触覚及び/又は聴覚により運指を報知する〔請求項3〕ように構成することができる。また、この発明による記録媒体のプログラム手順については、運指指示ステップ(S12)では、運指決定ステップ(S11,S25)で生成された運指情報に従って、触覚及び/又は聴覚により運指を報知する〔請求項6〕ように構成することができ、この発明による運指情報生成装置については、運指指示手段(S12)は、運指決定手段(S11,S25)により生成された運指情報に従って、触覚及び/又は聴覚により運指を報知する〔請求項9〕ように構成することができる。
【0012】
〔発明の作用〕
この発明の主たる特徴による運指情報生成方法、記憶媒体及び運指情報生成装置(請求項1,4,7)においては、例えば、MIDIなどの演奏情報から、音符の高さ(音程、音高)と長さ(音長)及び休符の有無と長さ(休符長)を判定することにより(S1〜S3,S5〜S7)、音符情報(音列情報)を入力し(S8,S26)、まず、入力された音符情報を長い音符(図40b)又は同一音符パターンの繰返し(図40c)の存在に応じて運指上のまとまった音符群に区切り(S13;SR3:図40)、次に、区切られた音符群毎に、音符の並びパターン構造に基づいて運指ルール(SR1:図10,SR4:図41,図42)に従って運指を仮決めする(S9,S13〜S24,S28,S29)。各音符群の仮決めの際には、当該音符群のうち、最初の所定数(例えば、4)の音符については音高変化パターン(A1〜A3,B1〜B3,…,J1〜J3:図10〜37,図46〜72)に基づき運指を仮決めし(S9,S28)、後続する複数の音符については、音符の並びパターン構造から特定される所定の音符に対し特定の指を仮決めして、運指の仮決めを進めていき、例えば、最高音/最低音といった所定音高から運指決めを行う〔S17,S19,S22,S24(B,C)〕。そして、各音符群について仮決めされた複数種類の運指を所定の評価基準(SR2:図38,図39)に従って一種類に決定し、決定された運指を表わす運指情報を生成する(S11,S25)。
【0013】
従って、この発明によれば、長い音符又は同一音符パターンの繰返しに応じて区切られた運指上のまとまった音符群毎に、音符の並びパターン構造に基づいて運指を仮決めすると共に、各音符群の仮決めの際には、当該音符群のうち最初の所定数の音符については音高変化パターンに基づき運指を仮決めし、後続する複数の音符については、音符の並びパターン構造から特定される所定の音符に対し特定の指から仮決めするという仮決め処理手法を採っているので、任意の音符情報に柔軟に対応することができ、仮決めされる運指候補数を少なくすることができ、さらに、音符群毎に仮決めした運指候補が複数種類ある場合には所定の評価基準に従って一種類に決定するようにしているので、従来技術のように運指の全対応を記憶しておく必要がなく、比較的簡単な構成で処理負担を増大することなしに、無理のない合理的な打鍵を示す自然な指使いの運指情報を音符群毎に作成して行くことができる。
【0014】
また、この発明では、各音符群の運指が一種類に決定されたときに(S25)演奏情報の先読みにより音符情報を入力し(S26)、また、生成された運指情報に従って演奏情報の進行に合わせて運指指示を行う(S12)ようにしているので(請求項2,5,8)、演奏情報から得られる音符情報の先読み量を任意に設定することができ、また、演奏情報の進行に合わせて、作成された運指情報に従った自然な指使いの運指を演奏者に指示することができる。
【0015】
さらに、この発明では、生成された運指情報(S11,S25)に従って音声(聴覚)乃至触覚により運指を報知する(S12)ようにしているので(請求項3,6,9)、演奏情報の再生進行に合わせて、また、視覚による押鍵予告などと並行して、作成された運指情報に従った自然な運指を音声や振動などにより効果的に演奏者に伝えることが可能となり、演奏者の演奏を効果的に支援することができる。
【0016】
〔別の特徴〕
なお、この明細書に記載された種々の発明の実施に関する別の特徴により、次の(1)〜(5)のように構成することができる:
(1)音符情報を入力するステップと、入力された音符情報について、複数音の音高の高低変化パターンに基づき運指を定める運指決定ステップとから成る運指情報生成方法、
音符情報を入力するステップと、入力された音符情報について、複数音の音高の高低変化パターンに基づき運指を定めるステップとから成るプログラムを記録している運指情報生成のための記録媒体、並びに、
音符情報を入力する手段と、入力された音符情報について、複数音の音高の高低変化パターンに基づき運指を定める手段とを具備する運指情報生成装置。
別の特徴(1)において、音高の高低変化パターンは、後続する音が、前音の音高より高いか同じか低いかということに応じた変化パターンである。
【0017】
(2)音符情報を入力するステップと、入力された音符情報について複数種類の運指ルールを適用することにより運指を定める運指決定ステップとから成る運指情報生成方法、
音符情報を入力するステップと、入力された音符情報について複数種類の運指ルールを適用することにより運指を定めるステップとから成るプログラムを記録している運指情報生成のための記録媒体、並びに、
音符情報を入力する手段と、入力された音符情報について複数種類の運指ルールを適用することにより運指を定める手段とを具備する運指情報生成装置。
別の特徴(2)において、運指ルールは、少なくとも、最初の数音の音高変化パターンに基づく運指ルールと後続する複数音に対する音符間隔に基づく運指ルールとを含む。
(3)音符情報を入力するステップと、入力された音符情報を運指上のまとまった区間に区切るステップと、各区間毎に音符情報に対する運指を定めるステップであって、区間内の所定音高の音符から運指を決定していく運指決定ステップとから成る運指情報生成方法、
音符情報を入力するステップと、入力された音符情報を運指上のまとまった区間に区切るステップと、各区間毎に音符情報に対する運指を定めるステップであって、区間内の所定音高の音符から運指を決定していくステップとから成るプログラムを記録している運指情報生成のための記録媒体、並びに、
音符情報を入力する手段と、入力された音符情報を運指上のまとまった区間に区切る手段と、各区間毎に音符情報に対する運指を定める手段であって、区間内の所定音高の音符から運指を決定していく手段とを具備する運指情報生成装置。
別の特徴(3)による運指情報生成方法又は記録媒体において、運指決定ステップは、区間内の前半の運指を定めるサブステップと、区間内の後半の運指については、運指が定められた前半最後の音との音高差に応じて、最高音又は最低音を含む数音から運指を定めるサブステップとを備える。
【0018】
(4)音符情報を入力するステップと、入力された音符情報に対して所定の運指ルールに従って運指を定める運指決定ステップと、この運指ルールに従って運指決めができないとき、運指ルールを変更するステップとから成る運指情報生成方法、
音符情報を入力するステップと、入力された音符情報に対して所定の運指ルールに従って運指を定めるステップと、該運指ルールに従って運指決めができないとき、該運指ルールを変更するステップとから成るプログラムを記録している運指情報生成のための記録媒体、並びに、
音符情報を入力する手段と、入力された音符情報に対して所定の運指ルールに従って運指を定める手段と、該運指ルールに従って運指決めができないとき、該運指ルールを変更する手段とを具備する運指情報生成装置。
(5)音符情報及びテンポ情報を入力するステップと、入力されたテンポ情報に応じて音符情報に対する運指を定める運指決定ステップとから成る運指情報生成方法、
音符情報及びテンポ情報を入力するステップと、入力されたテンポ情報に応じて音符情報に対する運指を定めるステップとから成るプログラムを記録している運指情報生成のための記録媒体、並びに、
音符情報及びテンポ情報を入力する手段と、入力されたテンポ情報に応じて音符情報に対する運指を定める手段とを具備する運指情報生成装置。
【0019】
〔別の特徴をまとめた作用の説明〕
別の特徴による運指情報生成作用をまとめると、以下のとおりである。
MIDIなどの演奏情報を先読みし、音符の高さ(音程、音高)と長さ(音長)及び休符の有無と長さ(休符長)を判定し、これを音符情報(音列情報)として一旦メモリに貯えておく。この音列情報は、音列情報中の音長或いは休符長の大きさ等を基にして、運指上のまとまった複数音符分の音符群に区切り(図40)、区切られた複数音符分の音列情報ごとに運指を決定していく。このような音符群は、例えば、一小節或いは複数小節から成り、長い音符や休符を小節の縦線とみなして一旦区切りをつけることにより得られる。なお、曲の最初の数音(例えば4音)については、このような区切り処理を行うことなく、音数を予めデフォルトで決めておくか演奏情報の曲種に応じて設定可能とすることができる。
各音符群の音列情報に対して運指を決定するには、先ず、各音符群毎に、複数音の音高の高低変化パターンや演奏テンポに基づく運指ルール(図10:図11〜図37、図46〜図72)に従って運指の組合せを分類し、運指割付けが方向づけられる。この分類処理に当っては、典型的な運指は特例として優先的に仮決めされる。次に、分類された各音符群の音列情報に対して、運指ルールである「弾きやすい運指の割付けルーチン」(図41)と呼ばれる合理的な運指ルールに従って運指を具体的に仮決めしていく。この場合、各音符群の区間ごとの運指決めには、区間内の最高音/最低音といった所定音高から運指決めを行い(S17,S19,S22,S24)、或いは、所定の運指ルールに従って運指決めできなかった場合には、この運指ルールの限度を拡大する等によりルール変更(図42)が行われる。そして、このようにして運指ルールを併用して運指を定めると、運指評価を経て、全音列情報に対する運指作成を完了する。
音符群(少なくとも1小節程度)単位で運指を決定(仮決め)して行くので、ある音符群と次の音符群との繋ぎ目で不自然な指使いが生じる虞れがある。しかしながら、上記運指割付ルーチンは、前の音符群の最後(例えば、小節の縦線の直前)の指番号から次の音符群の最初の音にへ移る際にごく自然に採られる運指基準をも備えているので、分類処理で既に仮決めされた最初の指番号がこの運指基準により見直され、不自然な場合には修正することにより、繋ぎ目の運指をごく自然なものとすることができる。
分類処理や運指割付ルーチンの適用の結果、運指の仮決めが複数種類になることがあるので、仮決めされた運指について所定の評価を行うことによってこのような複数種類の運指を一種類に絞る。そして、このような評価を経ると運指が決定され運指情報の作成が完了する。従って、従来技術のように運指の全対応を記憶しておく必要がないので構成を簡単にすることができ、任意の音符情報に柔軟に対応することができる。そして、このような比較的簡単且つ柔軟な処理手法により、運指決めされる候補数が少なく、実用上支障のない時間内で、自然な運指情報を作成することができる。
なお、決定された運指情報は、音声、光、振動などにより発生させる。例えば、この音声による運指の指示は、演奏情報の先読みによる比較的簡単な運指情報作成処理により、演奏情報の再生進行に合わせて、視覚による押鍵予告などと並行してほぼ同時に演奏者に伝えることが可能となり、従って、演奏者の演奏を効果的に支援することができる。
【0020】
この発明の一実施例においては、分類処理のために「音符列の分類サブルーチンにより」音符群の音高パターンに応じて運指割付けが方向付けられ、音符群内の具体的な運指仮決めのために「指の割付けサブルーチン」により弾き易い自然な運指基準が用いられ、複数種類の運指仮決めに対しては「評価サブルーチン」により自然な指間隔を基準に評価するようにしているので、最終的に決定される運指をごく自然なものとすることができる。指使いには、作曲家或いは演奏者によって色々な考え方があって、一義的には定まらないものであるが、この発明により得られる運指情報により、運指に一定の基準を与えることもできる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、この発明の好適な実施例を詳述する。なお、以下の実施例は単なる一例であって、この発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0022】
〔ハードウエア構成〕
図1を参照すると、ここには、この発明の一実施例による演奏支援運指方法を実施する機能を備えた演奏システムのハードウエア構成が示されている。この例では、演奏支援装置は、タイマ2を備える中央処理装置(CPU:central processing unit )1、読出専用メモリ(ROM:read only memory)3、ランダムアクセスメモリ(RAM:random access memory)4、第1の検出回路5、指示制御回路6、第2の検出回路7、外部記憶装置8、楽音形成回路9、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)インターフェイス14等を備え、これらの装置はバス10を介して互いに接続される。
【0023】
システム全体を制御するCPU1は、割込み処理に利用されるテンポクロックを発生するタイマ2を具備しており、所定のプログラムに従って種々の制御を行い、特に、後述する運指情報作成の機能を中枢的に遂行する。ROM3には、このシステムを制御するための所定の制御プログラムが記憶されており、これらの制御プログラムには、基本的な演奏情報処理の外に、運指情報作成に関する各種処理プログラム、データ、パラメータ、テーブル等が記憶される。RAM4は、これらの処理に際して必要なデータやパラメータを記憶し、また、各種レジスタやフラグ、更には、作成された運指情報等を一時記憶するためのワーク領域として用いられる。
【0024】
第1の検出回路5は鍵盤装置11からの鍵操作信号を検出するものであり、指示制御回路6は、この発明により決定された運指情報等に基づいて鍵盤装置11の演奏操作に必要な指示情報を作成し、運指指示装置12を介して鍵盤装置演奏者に所要の指示を与える。運指指示装置12は、演奏者に聴覚的及び/又は視覚的及び/又は触覚的に運指を指示するものであり、好ましくは、音声乃至触覚をを用いて運指を分かり易く指示する。音声としては、“1(イチ)”、“2(ニ)”、“3(サン)”、“4(シ、ヨン)”、“5(ゴ)”などの指番号、「親指」などの指の名称、「オヤ」、「ヒト」「ナカ」「クス」、「コ」、或いは「オ」、「ヒ」「ナ」「ク」、「コ」などの指の略称を使うのがよい。
【0025】
また、運指指示装置12に液晶表示器のようなディスプレイを用いて運指を強調化した手を動画的に表示して分かり易く教示するようにしてもよい。もちろん、ランプのような押鍵位置表示手段を鍵盤装置11の各鍵に対応的に設けて押鍵位置を予告指示することも併用することができる。なお、このようなランプは、運指に応じて表示色を異ならせることによって運指の相違を演奏者に同時に指示させるとより効果的に演奏支援を実現することができる。
【0026】
第2の検出回路7は操作パネル13からの操作信号を検出するものであり、操作パネル13上には、鍵盤装置11による演奏効果を制御したりこの発明による演奏支援上必要な操作を行うために、スイッチ類の各種操作手段や液晶表示器のようなディスプレイ等の操作援助手段が設けられる。この操作パネル13は、運指情報の自動作成だけでなく、運指情報を自動発生させた後、人間の目から弾いてみて運指情報に具合の悪いところがある場合に、マニュアルで個別に修正するのに使用することができる。また、ディスプレイは、運指の教示にも共用することができるようにしてもよい。
【0027】
外部記憶装置8には、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive )、フロッピーディスクドライブ(FDD:Floppy Disk Drive )、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory )ドライブ、光磁気(MO:Magneto-Optical )ディスクドライブ、DVD(Digital Video Disk)タイプのディジタル多目的ディスクの駆動装置等々、種々ある記憶装置のうちから、必要に応じて一つ又は複数の記憶装置が使用される。外部記憶装置8の記憶媒体には、演奏データが、例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)フォーマットに従って記憶されている。
【0028】
バス10にはMIDIインターフェイス(MIDI I/F)14が接続され、他のMIDI機器15とMIDI形式の演奏データを授受することができる。また、楽音信号形成回路9は、鍵盤装置11による押鍵情報や、外部記憶装置8やMIDI機器15からの演奏データに基づいて楽音信号を形成しサウンドシステム16を介して楽音を発生するものであり、運指の指示に並行して、対応する演奏楽音を放音することができるようになっている。
【0029】
これらの装置1〜16によるシステムは、パーソナルコンピュータにアプリケーションソフトウエアを加えた形態で実施することができ、音源内蔵パーソナルコンピュータシステムや、ハードディスク付きシーケンサに音源及びディスプレイを加えたシステムと同様の構成とすることができる。従って、運指情報作成処理プログラムのようなアプリケーションソフトウエアは、外部記憶装置8を利用して、磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリ等の記録媒体に記憶させてシステムに供給することができる。つまり、前述したように、ROM3に記憶される制御プログラムには、この発明による運指情報作成に関する各種処理プログラムを含ませることができるが、このような処理プログラムは、アプリケーションソフトウエアとして、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等の外部記憶装置8の記憶媒体から、システムのRAM4に取り込むようにしてもよい。また、外部記憶装置8には、さらに、RAM4上に一時記憶された運指情報を記録しておくこともできる。
【0030】
また、この発明は、図1に示されるような電子楽器形態の鍵盤楽器に対して実施するものとして説明されるが、これに限らず、鍵盤装置を備える種々の楽器に適用することができ、例えば、ピアノのような自然楽器が含まれる。また、以下に述べる運指情報の作成については、主として右手の単音のメロディである場合の運指プログラムにつき具体的に説明するが、左手については、右手と対称になるだけで、運指の考え方は同じである。
【0031】
〔フローチャートの概要〕
図2〜図7には、この発明の一実施例による方法を表わすフローチャートが示されており、この発明の方法を、図示のフローチャートに従って概略的に説明する。まずステップS1で、例えば、バイエル、ソナチネ、童謡、演歌、歌謡曲など全曲で100音程度のやさしいピアノ曲の中から所望の楽曲を選択する。これらの楽曲は、例えば、フロッピーディスク等の外部記憶装置8にSMF(スタンダードMIDIファイル)データとして“イベント+タイミング情報”の形で記録されており、ステップS2において、外部記憶装置8から所望楽曲のSMFデータを読み込む。このとき、SMFデータには、楽曲を再生する場合の演奏テンポを示すテンポ情報を含み(メタ・イベント中)、この情報により楽曲途中で演奏テンポを変更することが可能である。
【0032】
読み込まれたSMFデータからはイベント及びタイミング情報が検出され、ステップS3において、抽出されたMIDIイベント及びデルタ・タイムから、休符を含む音符列情報を作成する。ここで、SMFデータは、MIDIイベントデータ(音高、オン/オフ、タッチ)及びデルタタイム(=次のイベントデータまでの相対時間)から成るものであり、「音符長」に対応するデータがないので、同一音高のオンイベントからオフイベントまでにあるデルタタイムを基にして、音符長に相当するデータを算出する。従って、或る音高のオンイベントからオフイベントまでの間に他の音高のイベントがある場合にはデルタタイムが複数存在するので、この複数のデルタタイムを累算することになる。また、このようにして得られた各音符間に時間的空白が存在する場合にはそれを休符と見なす。一方、sysexイベントやメタ・イベント等、その他のイベントについては、ステップS4において、テンポ情報の検出等、対応する処理を行う。
【0033】
ステップS5では、ステップS3で作成された音符列情報を左手パート及び右手パートに分離してRAM4に一時的に記憶する。ステップS6で左手パートの処理を行い、右手パートについては、ステップS7で右手パートの音符列情報を再作成する。なお、右手パートと左手パートとの分離は、周知の手法によって行われ、例えば、特開平3−85581号公報に記載された手法を用いればよい。ステップS3で音符列(休符を含む)を作成するものの、右手パートと左手パートとを分離することによって各音符間の時間的空白(=休符)が増加する恐れがあるので、ステップS7において音符列を再作成する。以下、右手パートについての運指について説明をするが左手パートについても同様であり、また、前提として、音符列(音程、音長及び休符長)だけが分かっているとする。そして、次のステップS8において、右手パートの最初の複数音、例えば22音を、RAM4内のバッファ領域に読み込む。
【0034】
〔最初の音符列分類処理〕
次に、ステップS9に進んで、後述する「音符列の分類サブルーチンSR1」(図10;図11〜図37,図46〜図72)に行き、これら22音のうち、まず、最初の4音がどのような構造をしているかを調べて運指の仮決めを行う。図8は、この発明の図2〜図7の実施例による処理の基本動作を示しており、ステップS9においては、この分類サブルーチンSR1により、最初の4音について、音符列が分類され、所定の音高変化パターンに分類され、その後、後述する図11〜図37又は図46〜図72の処理により、最初の4音についての運指を仮決めする。つまり、図8の「スタート」位置から位置(1)までの最初の4音の音高変化パターンが調べられ、このパターンに応じて最初の4音の運指が仮に決まる。運指の仮決めは、途中で複数(2〜3)種類になってもよく、後述する「評価サブルーチンSR2」(図38及び図39参照)において評価され、一番良いものが採用される。
【0035】
ここで、この発明の実施例においては、運指情報として指番号“1”〜“5”が与えられ、図9に示すように、指番号“1”は親指を、指番号“2”は人指し指を、指番号“3”は中指を、指番号“4”は薬指を、そして、指番号“5”は小指を夫々表わし、ここでは右手について考えているものとする。また、連続する複数の音に対する指番号の割付け状態は運指番号列で表わし、例えば、運指番号列“1”−“2”−“3”−“4”は、曲中の連続する4音に指番号“1”〜“4”の指を夫々割り付けることを示すものとする。
【0036】
図9には、鍵盤装置11の近傍に押鍵位置表示用ランプを用いる構成例が、併せて示されている。この表示ランプは鍵盤装置11の各鍵に対応的に設けられ、運指指示装置12の音声や振動出力手段による運指指示と併用することによって、初心者にきわめて効果的な演奏支援を行うことができる。つまり、この発明の一実施例においては、演奏情報の進行に応じて押鍵予告信号が生成されるのと略同時に運指情報が作成されるので、押鍵に対応する表示ランプが点灯して押鍵予告を行うのと略同時に、音声や振動などにより運指指示が発生される。
【0037】
なお、図9において、各ランプは、押すべき鍵位置を点灯により指示すると共に、運指指示された指番号“1”〜“5”に対応する色の光を出力させることにより、運指指示装置12の可視出力手段としても兼用することもできる。
【0038】
ここで、この明細書においては、この発明により生成された運指情報を用いてどのようにして演奏教習するについては、詳述しないが、その具体的手法については、例えば、本出願人が既に提出した特願平10−365712号或いは特願平11−13418号に記載の手法を採用すればよい。
【0039】
〔最終評価処理〕
次のステップS10は最初は通過する。また、このステップの通過が2回目以上の時(2回目以降)は、このステップS10において、区切りから後の音符がないか否かが判別される。区切りから後の音符がないとき(YES)には、ステップS11に進んで、後述する「評価サブルーチンSR2」(図38,図39)に行って運指を本決めする。つまり、区切りから後の音がなくなっており、しかも、この段階で複数の運指が仮決めされていれば、評価サブルーチンSR2で評価が行われ運指が一種類に絞られた上、ステップS12に進む。ステップS12においては、一種類に決定された一曲分の全ての運指情報が、楽譜演奏の進行に合わせて、例えば、「イチ」、「ニ」、「イチ」、…というように、運指指示装置12の音声出力手段から音声出力される。この場合、音声出力とともに、運指対象である右手楽譜の演奏音をサウンドシステム16から放音させると、発音される実際の楽音に運指を体感的に対応づけることができる。また、モニターに運指を含む楽譜を表示するようにして、視覚的に認識できるようにしてもよい。そして、ステップS12で一曲分音声出力すると、処理を終了する。
【0040】
〔区切り処理〕
ステップS10を最初に通過するか或いは2回目以降で区切りから後の音符があると判断された場合(NO)には、ステップS13に進み、後述する「区切りサブルーチンSR3」(図40)に行き、それ以降の音から第22音までにおいて運指上の区切りがないかを調べる。この区切りサブルーチンSR3は、小節の縦線のような運指上の区切りを発見するためのルーチンであり、後で詳しく説明される。
【0041】
〔後続音運指の仮決め〕
区切りサブルーチンSR3による区切り処理を経た後は、ステップS14〜S24による仮決め処理が繰り返し行われる。これらのステップS14〜S24では、まず、図8の最初の4音終了位置〔場合によっては、最初の5音或いは6音終了位置(例えば、後述する図11のA111,A112の場合)ということもあるが、以下、便宜的に「5音目位置」という〕(1)から「区切り位置」(2)までの運指を仮決めし、次に、図8の「区切り位置」(2)からの22音(ステップS26で読み込まれる)における5音目位置(3)から次の「区切り位置」(5)までの運指を仮決めするというように、順次、5音目位置(3)〜「区切り位置」(5)間の後続音の運指を仮決めする処理がなされる。以下、ステップS14〜S24での処理を詳述しよう。
【0042】
<反復音処理>
ステップS13からステップS14に進むと、5番目の音から区切り音まで〔例えば、図8の区間(1)〜(2),(3)〜(5),(6)〜(8)等〕で、同音反復(=同鍵連打)が続くか否か判別される。ステップS14において同音反復が続くと判別されると、ステップS15に進む。このステップS15においては、仮決めされた最後の音と同じか或いは一つ若い指番号で開始する運指番号列“5”−“4”−“3”−“2”−“1”、“4”−“3”−“2”−“1”、“3”−“2”−“1”、“1”−“2”−“1”、“2”−“1”、或いは同じ指が、反復数に応じて繰返す運指が仮決めされる。
【0043】
例えば、仮決めされた最後の音が“5”のときには、“5”−“4”−“3”−“2”−“1”−“5”−…、或いは、“4”−“3”−“2”−“1”−“4”−…に、仮決めされた最後の音が“4”のときは、“4”−“3”−“2”−“1”−“4”−…、或いは、“3”−“2”−“1”−“3”−…に、仮決めされた最後の音が“3”のときは、“3”−“2”−“1”−“3”−…、或いは、“2”−“1”−“2”−…に、仮決めされた最後の音が“2”のときは、“2”−“1”−“2”−…、或いは、“1”−“2”−“1”−…に仮決めし、仮決めされた最後の音が“1”であって3音以上の反復であれば、“3”−“2”−“1”−“3”−…に、仮決めされた最後の音が“1”であって2音の反復であれば、“3”−“1”−“3”−…、“2”−“1”−“2”−…、或いは、“3”−“2”−“3”−…に仮決めする。なお、左手の場合は上記と逆になる。
【0044】
上記のような同音反復についての仮決めを終了するとステップS16に進み、同音反復の最後の音と区切り音とが一致しない場合(=同音反復の最後の音から区切り音までに他の音が存在する場合)には、後述する「指の割付けサブルーチンSR4」(図41及び図42参照)に行く。そして、指の割付けサブルーチンSR4によって同音反復に対する仮決めができると、ステップS25(図6)に進み、仮決めができなかった場合には、ステップS24に進む。一方、同音反復の最後の音と区切り音とが一致する場合(=5番目の音から区切り音までが全て同音反復である場合)には、その区間の仮決めがステップS15で全て終了しているため、ステップS25(図6)に進む。
【0045】
<最高音処理>
一方、ステップS14で同音反復がないと判別されると、ステップS17に進んで、5番目の音から区切り音までで、その間の最高音が、仮決めした最後の音から同音以上であるか否か判別される。ステップS17において、最高音が、仮決めした最後の音から同音又は上の方であると判別されたときは、ステップS18に進んで、割付け処理(A)として、仮決めされた最後の運指を基にして、指の割付けサブルーチンSR4(図41)に行って割付けを行う。図41に示されるサブルーチンSR4のルールに従って運指を仮決めしようとして仮決めができなかった場合には、ステップS19に進む。
【0046】
ステップS19においては、割付け処理(B)として、最高音を指番号“5”又は“4”の指(小指又は薬指)に仮決めし、再び、指の割付けサブルーチンSR4に行き、区切り内を上から5指に割り付ける処理を行い、その後、ステップS20に進む。ステップS20では、ステップS19での割付けの結果、次の第1音が指番号“1”の指(親指)で足りなくなったときに、指くぐりを使うようにするか、或いは、第1音を改めて指番号“1”又は“2”の指(親指又は人指し指)に仮決めし、指の割付けサブルーチンSR4に行ってきて仮決めを行う。例えば、音符列が「ド→レ→ミ→ファ→ソ→ラ」というように音高が単調増加を呈する場合、ステップS19において最高音の「ラ」を“5”に仮決めすると、「レ」〜「ソ」は各々“1”〜“4”に仮決め可能であるが、最初の「ド」は押下する指がないことになる。そこで、このような場合には、ステップS19での運指の仮決めをご破算にし、ステップS20において、再度、例えば、第1音を“1”にして、“1”→“2”→“3”→(指くぐり)“1”→“2”→“3”というように、指くぐりを使って仮決めをする。そして、ステップS18〜S20で最高音に関する仮決めができると、ステップS26に進む。
【0047】
<最低音処理>
ステップS15で最高音につき「否」と判別された場合は、5番目の音から区切り音迄でその間の最低音が仮決めした最後の音から下の方である場合であって、ステップS21に進む。ステップS21においては、割付け処理(A)として、仮決めされた最後の運指を基にして、指の割付けサブルーチンSR4(図41)に行って割付けを行う。図41に示されるサブルーチンSR4のルールに従って運指を仮決めしようとして仮決めができなかった場合には、ステップS22に進む。
【0048】
ステップS22においては、割付け処理(C)として、最低音を指番号“1”又は“2”の指(親指又は人指し指)に仮決めし、再び指の割付けサブルーチンSR4に行き、区切り内を下から5指に割り付ける処理を行った後、ステップS23に進む。ステップS23においては、ステップS21,S22での割付けの結果、次の第1音が指番号“5”の指(小指)で足りなくなったときに、ステップS20と同様に、指くぐりを使うようにするか、或いは、第1音を改めて指番号“5”又は“4”の指(小指又は薬指)に仮決めし、指の割付けサブルーチンSR4に行ってきて仮決めを行う。そして、ステップS21〜S23で最高音に関する仮決めができるとステップS25に進み、仮決めができなければステップS24に進む(図6)。
【0049】
<補足処理>
ステップS16,S20,S23で仮決めができなければ更にステップS24に進んで、それ以降の音から区切り音までについて、ステップS14,S17に含まれない場合の処理が行われる。このステップS24における処理は、次の(1)〜(4)のとおりである:
(1)それ以降の音から区切り音までで、先ず、前から3音〜5音について、仮決めされた最後の運指を基にして、指の割付けサブルーチンSR4に行って割付けを行う〔割付け処理(A)〕。
(2)次に、これら3音〜5音の先の音高を判断し、この先に高い音が多いときは、最高音を含んで後から5音について、割付け処理(B)として、最高音を指番号“5”又は“4”の指(小指又は薬指)に仮決めし、指の割付けサブルーチンSR4により、区切り内を上から5指に割り付ける。また、これら3音〜5音の先に低い音が多いときは、最低音を含んで後から5音について、割付け処理(C)として、最低音を指番号“1”又は“2”の指(親指又は人指し指)に仮決めし、指の割付けサブルーチンSR4により、区切り内を下から5指に割り付ける。
(3)また、前の3音〜5音と後の5音との継ぎ目及び/又は重複部分については、評価サブルーチンSR2で評価する。
(4)さらに、前から割付け処理(A)を行い、後から割付け処理(B)又は割付け処理(C)を行って仮決めしても、中間に仮決めができない空白部分があるときは、空白がなくなるまで、上記割付け処理(A)を延長する。そして/或いは、割付け処理(B)又は割付け処理(C)を前倒し延長する。これらの延長適用によって中間の空白部分の運指を仮決めすることができる。
【0050】
ステップS24における処理動作を、図8の5音目位置(3)〜区切り位置(5)間を例にして具体的に説明しよう。
(1)まず、5音目位置(3)から3〜5音の位置(a)までの音について割付処理(A)を行なう。
(2)次に、位置(a)〜「区切り位置」(5)間に、「位置(a)の音」より高い音の数が「位置(a)の音」より低い音の数よりも多い場合には、位置(a)〜区切り位置(5)間の最高音が「位置(c)の音」であるとし、位置(c)から前の5つの音が位置(b)にあるとしたとき、位置(b)〜(c)間の5音について割付処理(B)を行ない、そうでない場合には、位置(a)〜区切り位置(5)間の最低音から前の5つの音について、同様に、割付処理(C)を行なう。
(3)また、「位置(a)の音」と「位置(b)の音」が一致して5音目位置(3)から位置(c)までの音が連続して繋がる場合、並びに、位置(a)が位置(b)の右側にあって「位置(3)〜(a)の音」と「位置(b)〜(c)の音」が重複する場合には、評価サブルーチンSR2により最適な運指を仮決めする。
(4)一方、位置(a)〜(b)間に空白がある場合には、位置(3)〜(a)間や位置(b)〜(5)間の音数を増やして、再度、運指を仮決めする。或いは、再度、位置(a)から割付処理(A)を行なうとともに、位置(b)から割付処理(B)又は(C)を行なう。さらに、位置(c)〜(5)間に空白がある場合には、割付処理(A)を行なう。
【0051】
〔運指評価処理〕
そして、ステップS24の処理後は、ステップS25に進む。ステップS25においては、このステップを通過するごとに、毎回「評価サブルーチンSR2」に行き、ここまでで複数の運指があるときは、一種類に絞られる。
【0052】
〔次の音符列分類処理〕
ステップS26においては、区切りから後、22音になるまで読み込む。例えば、初回は、図8の最初の区切り位置(2)から位置(7)までの22音をRAM4のバッファ領域に読み込み、次回は、次の区切り位置(5)からの22音を読み込むというように、22音が順次読み込まれる。次のステップS27では、区切りから後ろが4音以上であるか否かが判別され、4音以上であるときは、ステップS28に進んで、図10及び図11〜図37又は図46〜図72の「音符列の分類サブルーチンSR1」に行き、読み込んだ音のうち、最初の4音〔例えば、初回は位置(2)〜(3)、次回は位置(5)〜(6)の音〕がどのような構造をしているかを調べる。例えば、図8の区切り位置(9)〜「エンド」位置間の音が4音以上のときには、その最初の4音について音符列分類サブルーチンを実行して運指の仮決めを行なう。そして、これによって、区切りから後ろの最初の4音(場合によっては、6音)の運指が仮に決まると、ステップS10に戻って、評価サブルーチンSR2に行って運指を本決めする。
【0053】
また、区切りから後ろが3音以下である場合には、ステップS27からステップS29に進み、「指の割付けサブルーチンSR4」に行き、これで区切りとした後、ステップS10に戻る。例えば、図8の区切り位置(9)〜「エンド」位置間の音が3音以下のときには、位置(9)〜「エンド」間の音について指の割付けサブルーチンを実行して運指の仮決めを行なってこれで区切りとし、これにより、ステップS10に戻ると、ここで「YES」と判定されて評価サブルーチンSR2に行って運指を本決めする。
【0054】
なお、図1の処理フローでは、ステップS8で最初の22音を読み込んでいるが、この読込み量は、読込み先のメモリ容量の大小に応じて22音より大きくしたり小さくしたり、任意に設定される。従って、必要に応じて一曲全部を一括して読みこんでもよい。
【0055】
〔音符列の分類サブルーチンSR1〕
図10には、「音符列の分類サブルーチンSR1」を具体的に説明するためのパターンテーブル例が示されている。この分類サブルーチンSR1は、4音の音符列を、図示のように所定の音高変化パターンに分類し、これに基づいて運指の割付けを方向づけるものであり、ステップS9,S28において使用される。図10に示される例では、A1:SUUU(単調上昇),A2:SUUR,A3:SUUD;B1:SURU,B2:SURR,B3:SURD;C1:SUDU,…;E1:SRRU,E2:SRRR(4音反復),E3:SRRD;F1:SRDU,…,H3:SDRD;J1:SDDU,J2:SDDR,J3:SDDD(単調下降)のように、27パターンに分類され、各パターン毎に図11〜図37又は図46〜図72に示される手法により運指の割付けが方向づけられる。
【0056】
ここで、記号“S”(start=スタート)は4音の内の最初の音であることを示し、記号“U”(up=アップ)は前音の音高より高いことを示し、記号“D”(doen=ダウン)は前音の音高より低くなっていることを示し、記号“R”(repeat=リピート)は前音の音高を反復(繰返し)することを示す。そして、音符列の分類サブルーチンSR1により、最初の4音の音高変化パターンが、パターン“A1”〜“J3”のどれに該当するかが調べられる。これによって、最初の4音の運指が仮に決まるのである。
【0057】
〔パターン毎の運指仮決め態様(その1)〕
このような最初の4音の音高変化パターンによる具体的な運指の仮決めは、図11〜図37或いは図46〜図72に示すパターン毎の運指仮決め態様に従う。まず、図11〜図37の「パターン毎の運指仮決め態様(その1)」について、以下説明する。
【0058】
〔パターン“A1”に対する処理〕
先ず、図11には、パターン“A1”、即ち、4音が単調上昇の音高変化を示す「SUUUタイプ」について、運指の仮決め態様が示されている。このような音高変化パターンは、図示のように、例えば、「かすみか雲か」(「ようちえんのとも4」歌とピアノ編第14頁)、「春(スザンナ)」(同第16頁)、「こぎつね」(同第69頁)、「十五夜お月さん」(同第44頁)、「ゆびのうた」(同第102頁)、「はまちどり」(同第48頁)、「赤いくつ」(同第116頁)、「オールドブラックジョー」(「かわいいピアニスト」第27頁)、「紡ぎうた」(同第96頁)、バイエル1−5,1−7,1−8,1−10,1−19,3,4,5,6,7,12,14,15,35,44,46,47,62,65,74,81,82,86,90,97,101,105,106、「こびとが森に立っている」(バイエル下巻第40頁)、「子供のなつ」(「ようちえんのとも4」第36頁)、「春の歌(メンデルスゾーン)」(「かわいいピアニスト」第90頁)、「カスバの女」(「夜の演歌」第102頁)、「函館の女」(同第240頁)等にみられる。
【0059】
このパターン“A1”には、特例として、サブパターン“A111”,“A112”,“A12”が備えられる。つまり、4音がSUUUである場合、その後の1音を見て、A111、A112かA12かを判別し、その音がUである場合には、さらに、その次の1音を見てA111かA112かを判別する。従って、サブパターン“A111”は、SUUU・UUの音高変化を示し、このサブパターンに対しては、運指番号列“1”−“2”−“3”−“1”−“2”−“3”、或いは、運指番号列“1”−“2”−“1”−“2”−“3”−“5”又は運指番号列“1”−“2”−“1”−“2”−“3”−“4”が割り付けられる。また、半音ずつの白黒白黒ならば(即ち、半音ずつの音程で白鍵の押圧と黒鍵の押圧が繰り返えされるときには)、運指番号列“1”−“3”−“1”−“3”−“1”−“*”が割り付けられる。ここで、“*”は、この印の音の運指は、図38の評価サブルーチンにおいて後の音の運指に基づき最適なものが選択されるということを表わし、以下においても同様である。また、第1,2音間及び第2,3音間の音程が共に遠く離れているときには、運指番号列“1”−“3”−“5”−“1”−“*”−“*”が割り付けられる。さらに、上述のように割り付けられる運指の候補が複数ある場合には、図38に示される評価サブルーチンSR2において、何れかが選択される。この点は、以下も同様である。
【0060】
また、サブパターン“A112”は、SUUU・UR又はSUUU・UDの音高変化を示し、このサブパターンに対しては、運指番号列“1”−“2”−“3”−“4”−“5”,“1”−“2”−“1”−“2”−“*”,“1”−“2”−“3”−“1”−“*”,“2”−“1”−“2”−“3”−“*”が割り付けられる。
【0061】
そして、サブパターン“A12”は、SUUU・R又はSUUU・Dの音高変化を示し、このサブパターンに対しては、第1音が黒鍵を表わし第2音が右隣の白鍵を表わすときに、運指番号列“2”−“1”−“2”−“3”−“*”が割り付けられる。
【0062】
以上の特例に当てはまらない場合、つまり、『SUUU・RまたはSUUU・D』で『第1音が黒鍵で第2音が白鍵』でない場合には、第1音に指番号“1”又は“2”を割り付けて、その後は、ステップS16のように、「指の割付けサブルーチンSR4」に行ってくるようにする。
【0063】
また、音符列の分類サブルーチンSR1の起動が2回目以降、つまり、図8の動作例における区切り位置(2)以降は、区切りの前の運指を尊重し、この運指を基にして「指の割付けサブルーチンSR4」に行ってくるようにする。ただし、上記特例での割付けの方が良ければ、それで仮決めする。図8に沿って具体的に説明すると、位置「スタート」〜(2)間の一番最初の音は、前の音が無いので、4音の構造でのみ仮決めするが、2回目以降の位置(2)〜(3),(5)〜(6),…の音については、4音構造の特例からのみの運指と、指の割付けサブルーチンSR4のみの運指とを求め、評価サブルーチン(採点ルーチン)SR2によりどちらか良いほうを選択する。なお、この2回目以降の処理については、図12〜図37の他のパターンにおいても同様であり、4音構造の特例からのみの運指と指の割付けサブルーチンSR4のみの運指のどちらか良いほうが選択される。そして、この仮決め後は、既に述べたようにステップS10に進む。
【0064】
〔パターン“A2”,“A3”に対する処理〕
パターン“A2”は、4音が「SUUR」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図12に示されるように、例えば、バイエル18、「めだかのがっこう」(「ようちえんのとも4」第21頁)、「えんそく」(同第22頁)、「ジャンケンポン」(同第83頁)、「気のいいがちょう」(「かわいいピアニスト」第7頁)、「冬景色」(同第19頁)、「友よさようなら」(同第36頁)、「スケーターワルツ」(同第38頁)、「昔の名前で出ています」(「夜の演歌」第276頁)、ソナチネ1(Op20,No.1)等にみられる。このパターン“A2”については、第1音に指番号“1”又は“2”を割り付けて、その後は、ステップS16のように、「指の割付けサブルーチンSR4」の「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0065】
パターン“A3”は、4音が「SUUD」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図13に示されるように、例えば、バイエル1−2,1−4,1−12,1−18,1−21,10,19,22,24,27,29,30,34,39,43,51,54,55,57,60,61,63,73,85,92,98,100,103、「ちゅうりっぷ」(「ようちえんのとも4」第11頁)、「すずめのおやど」(同第70頁)、「花の歌」(「かわいいピアニスト」第54頁)等にみられる。このパターン“A3”についても、図示のように、第1音に指番号“1”又は“2”を割り付けて「指の割付けサブルーチンSR4」中の「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0066】
〔パターン“B1”〜“B3”に対する処理〕
パターン“B1”は、4音が「SURU」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図14に示されるように、例えば、「あかとんぼ」(「ようちえんのとも4」第51頁)、「狩人の合唱」(「かわいいピアニスト」第73頁)、「やまのおんがくか」(「ようちえんのとも4」第71頁)等にみられる。このパターン“B1”についても、図示のように、第1音に指番号“1”又は“2”を割り付けて「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0067】
パターン“B2”は、4音が「SURR」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図15に示されるように、例えば、「とうだいもり」(「かわいいピアニスト」第17頁)、「花売り」(同第18頁)、「よこはま、たそがれ」(「夜の演歌」第302頁)等にみられる。このパターン“B2”については、図示のように、運指番号列“1”−“5”−“4”−“3”,“1”−“4”−“3”−“2”,“1”−“3”−“2”−“3”等が割り付けられる。
【0068】
パターン“B3”は、4音が「SURD」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図16に示されるように、例えば、「冬の夜」(「かわいいピアニスト」第14頁)、「家路(ドヴォルザーク)」(同第32頁)等にみられる。このパターン“B3”については、図示のように、指番号“3”でスタートし、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0069】
〔パターン“C1”〜“C3”に対する処理〕
パターン“C1”は、4音が「SUDU」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図17に示されるように、例えば、バイエル1−1,1−11,1−23,1−24,8,11,13,16,20,26,28,37,45,50,53,56,66,93,94、「ばらの花」(バイエル下巻第85頁)、「ゆき」(「ようちえんのとも4」第56頁)、「お正月」(同第57頁)、「Good Mornig To You」(同第98頁)、「はるのあさ」(「かわいいピアニスト」第12頁)「水の精」(同第76頁)、「調子の良いかじ屋」(同第56頁)、「柔」(「夜の演歌」第290頁)、「なみだ恋」(同第224頁)等にみられる。このパターン“C1”については、図示のように、第1音が4音の内の最低音のときは指番号“1”又は“2”でスタートし、それ以外のときは指番号“3”又は“4”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0070】
パターン“C2”は、4音が「SUDR」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図18に示されるように、例えば、「メヌエット」(バイエル下巻第113頁)、「まつぼっくり」(「ようちえんのとも4」第123頁)等にみられる。このパターン“C2”についても、図示のように、第1音が4音の内最低音のときは指番号“1”又は“2”でスタートし、それ以外のときは指番号“3”又は“4”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0071】
パターン“C3”は、4音が「SUDD」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図19に示されるように、例えば、バイエル9,17,36,38,40、「みつばちぶんぶん」(「ようちえんのとも4」第13頁)、「たきび」(同第53頁)、「雪のペンキやさん」(同第55頁)、「おかあさん」(同第93頁)、「きよしこの夜」(同第62頁)、「走るの大好き」(同第99頁)、「なわとびあそび」(同第84頁)、「ダンス」(「かわいいピアニスト」第35頁)、「とんとんともだち」(「ようちえんのとも4」第95頁)、「ロンドン橋が落ちる」(同第125頁)、「おもちゃの交響曲」(「かわいいピアニスト」第80頁)、「闘牛士の行進(カルメン)」(同第104頁)、「ゴセックのガボット」(同第108頁)、「ラブ・ユー東京」(「夜の演歌」第308頁)等にみられる。このパターン“C3”についても、図示のように、第1音が4音の内最低音のときは指番号“1”又は“2”でスタートし、それ以外のときは指番号“3”又は“4”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0072】
〔パターン“D1”〜“D3”に対する処理〕
パターン“D1”は、4音が「SRUU」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図20に示されるように、例えば、「月の光」(バイエル上巻第133頁)、「あめ」(「ようちえんのとも4」第32頁)、バイエル91、「たなばたさま」(「ようちえんのとも4」第33頁)、「金魚の昼寝」(同第37頁)、「北の国から」(同第52頁)、「うぐいす」(同第61頁)、「うさぎ」(同第68頁)、「五月の歌」(「かわいいピアニスト」第8頁)、「荒城の月」、「ロングロングアゴー」(「かわいいピアニスト」第30頁)、「ドナウ河のさざなみ」(同第31頁)等にみられる。
【0073】
このパターン“D1”については、図20に示されるように、第1音が4音の内最低音のときは、指番号“1”又は“2”でスタートし、第1音を発生すべきタイミングにおけるテンポ値が所定値(例えば、120)よりゆっくりならば運指番号列“1”−“1”を割り付け、第1音を発生すべきタイミングにおけるテンポ値が所定値(例えば、120)より速い場合には、第1音の音長>第2音の音長ならば指番号“1”−“1”を、第1音の音長≦第2音の音長ならば運指番号列“2”−“1”を、夫々割り付ける。また、第1音が最低音ではないときは、運指番号列“3”−“3”又は“4”−“4”の割付けでスタートする。そして、このように仮決めされた割付けを基にして「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0074】
次に、パターン“D2”は、4音が「SRUR」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図21に示されるように、例えば、「ありさんのおはなし」(「ようちえんのとも4」第64頁)、「ふじさん」(同第118頁)、「幸せなら手をたたこう」(同第103頁)、「にんぎょう」(同第120頁)等にみられる。
【0075】
このパターン“D2”についてもパターン“D1”と同様に処理される。つまり、図21に示されるように、第1音が4音の内最低音のときは、指番号“1”又は“2”でスタートし、第1音を発生すべきタイミングにおけるテンポ値が所定値(例えば、120)よりゆっくりならば運指番号列“1”−“1”を割り付け、第1音を発生すべきタイミングにおけるテンポ値が所定値(例えば、120)より速い場合には、第1音の音長>第2音の音長ならば運指番号列“1”−“1”を、第1音の音長≦第2音の音長ならば運指番号列“2”−“1”を、夫々割り付け、また、第1音が最低音ではないそれ以外のときは、運指番号列“3”−“3”又は“4”−“4”の割付けでスタートする。そして、このように仮決めされた割付けを基にして「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0076】
パターン“D3”は、4音が「SRUD」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図22に示されるように、例えば、「さくら」(「ようちえんのとも4」第15頁)、「ブラームスの子守歌」(「かわいいピアニスト」第13頁)、「シューベルトの子守歌」(同第24頁)、「楽興の時」(同第42頁)、「ファウストのワルツ」(同第62頁)等にみられる。このパターン“D3”については、図示のように、指番号“3”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0077】
〔パターン“E1”〜“E3”に対する処理〕
パターン“E1”は、4音が「SRRU」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図23に示されるように、例えば、バイエル64、「なみとかいがら」(「ようちえんのとも4」第27頁)、「ガボット」(バイエル下巻第118頁)、「水遊び」(「ようちえんのとも4」第38頁)、「ちゅうちゅうねずみ」(同第67頁)、「蛍の光」(「かわいいピアニスト」第20頁)、「ふしぎなぽけっと」(「ようちえんのとも4」第104頁)、「おやまのすぎの子」(同第108頁)、「ふるさと」(「かわいいピアニスト」第5頁)、「静かな湖」(同第23頁)、「王将」(「夜の演歌」第56頁)等にみられる。このパターン“E1”については、図示のように、第1音が第1音から第16音の内最低音のときは指番号“1”又は“2”でスタートし、それ以外のときは指番号“3”又は“4”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0078】
パターン“E2”は、4音が「SRRR」という4音反復の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図24に示されるように、例えば、バイエル72,99、「七夕まつり」(「ようちえんのとも4」第30頁)、「だるまさん」(同第82頁)「手まり歌」(同第85頁)、「インディアンが十人」(同第124頁)、「汽車」(「かわいいピアニスト」第9頁)、「うるわしの流れ」(同第22頁)、「白鳥のおどり」(同第58頁)、「女の意地」(「夜の演歌」第86頁)、「北国の春」(同第118頁)、「津軽海峡冬景色」(同第204頁)、「星影のワルツ」(同第266頁)、「バラが咲いた」(同第355頁)等にみられる。
【0079】
このパターン“E2”については、図24に示されるように、最初の4音の先の8音程度が最初の4音から低めのとき(例えば、最初の4音の音高よりも低い音の数が高い音の数よりも多いとき)には、運指番号列“5”−“5”−“5”−“5”,“4”−“4”−“4”−“4”が割り付けられる。また、最初の4音の先の8音程度が最初の4音より高めのとき(例えば、最初の4音の音高よりも高い音の数が低い音の数よりも多いとき)には、運指番号列“4”−“3”−“2”−“1”,“1”−“1”−“1”−“1”,“1”−“2”−“1”−“2”が割り付けられる。
【0080】
パターン“E3”は、4音が「SRRD」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図25に示されるように、例えば、「かたつむり」(「ようちえんのとも4」第20頁)、「ほたるがり」(同第81頁)、「俵はごろごろ」(同第91頁)、「おはようのうた」(同第92頁)、「おおきなたいこ」(同第107頁)等にみられる。
【0081】
このパターン“E3”については、図25に示されるように、最初の3音の先の8音程度が最初の3音から低めのとき(例えば、最初の3音の音高よりも低い音の数が高い音の数よりも多いとき)には、その最低音を指番号“1”とし、残りは、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行き、“弾き易い割付け”をする。また、最初の3音の先の8音程度が最初の3音より高めのとき(例えば、最初の3音の音高よりも高い音の数が低い音の数よりも多いとき)には、指番号“4”−“3”−“2”−“1”を割り付ける。
【0082】
〔パターン“F1”〜“F3”に対する処理〕
パターン“F1”は、4音が「SRDU」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図26に示されるように、例えば、「春よこい」(「ようちえんのとも4」第6頁)、「おぼろ月夜」(同第19頁)、「おやまのおさる」(同第65頁)、「おつかいありさん」(同第80頁)、「とうりゃんせ」(同第86頁)、「手をたたきましょう」(同第100頁)、「潮来花嫁さん」(「夜の演歌」第40頁)等にみられる。このパターン“F1”については、図示のように、第1音が4音中の最低音であるときは指番号“1”又は“2”でスタートし、その他のときには指番号“3”又は“4”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0083】
パターン“F2”は、4音が「SRDR」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図27に示されるように、例えば、「雨」(バイエル上巻第113頁)、「すずめのがっこう」(「ようちえんのとも4」第74頁)、「あくしゅでこんにちは」(同第97頁)、「とけいのうた」(同第105頁)等にみられる。このパターン“F2”については、図示のように、第1音が4音の内の最高音であるときは指番号“5”又は“4”でスタートし、その他のときには指番号“3”又は“2”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0084】
パターン“F3”は、4音が「SRDD」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図28に示されるように、例えば、「さようなら」(バイエル下巻第30頁)、「きくのはな」(「ようちえんのとも4」第50頁)、「さよならのうた」(同第94頁)、「悲しい酒」(「夜の演歌」第106頁)等にみられる。このパターン“F3”については、図示のように、第1音が4音の内の最高音であるときは指番号“5”又は“4”でスタートし、その他のときには指番号“3”又は“2”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0085】
〔パターン“G1”〜“G3”に対する処理〕
パターン“G1”は、4音が「SDUU」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図29に示されるように、例えば、バイエル23,31,49,59,77,80,88、「メヌエット」(バイエル下巻第74頁)、「まきばの朝」(「ようちえんのとも4」第28頁)、「キューピーさん」(同第113頁)、「ボッケリーニのメヌエット」(「かわいいピアニスト」第100頁)、「波のりこえて」(同第114頁)、「北の宿から」(「夜の演歌」第122頁)等にみられる。このパターン“G1”については、図示のように、第1音が4音の内の最低音であるときは指番号“1”又は“2”でスタートし、その他のときには指番号“3”又は“4”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0086】
パターン“G2”は、4音が「SDUR」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図30に示されるように、例えば、「クシコスの郵便馬車」(「かわいいピアニスト」第46頁)等にみられる。このパターン“G2”については、図示のように、第1音が4音の内の最高音であるときは指番号“5”又は“4”でスタートし、その他のときには指番号“3”又は“2”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0087】
パターン“G3”は、4音が「SDUD」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図31に示されるように、例えば、バイエル1−13,1−17,1−22,21,33,58,76,102、「ならんであるこう」(バイエル下巻第134頁)、「あめふり」(「ようちえんのとも4」第18頁)、「ひばり」(同第34頁)、「あられ」(同第58頁)、「めめこやぎ」(同第78頁)、「エリーゼのために」(「かわいいピアニスト」第117頁)、「ももたろう」(「ようちえんのとも4」第111頁)等にみられる。このパターン“G3”については、図示のように、第1音が4音の内の最高音であるときは指番号“5”又は“4”でスタートし、その他のときには指番号“3”又は“2”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0088】
〔パターン“H1”〜“H3”に対する処理〕
パターン“H1”は、4音が「SDRU」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図32に示されるように、例えば、「ひばり」(「ようちえんのとも4」第17頁)、「どんぐりころころ」(同第45頁)等にみられる。このパターン“H1”については、図示のように、第1音が4音の内の最高音であるときは指番号“5”又は“4”でスタートし、その他のときには指番号“3”又は“2”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0089】
パターン“H2”は、4音が「SDRR」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図33に示されるように、例えば、「べこの子うしの子」(「ようちえんのとも4」第63頁)、「トルコ行進曲(ベートーベン)」(「かわいいピアニスト」第34頁)、「世界は二人のために」(「夜の演歌」第264頁)等にみられる。このパターン“H2”については、図示のように、第1音が4音の内の最低音であるときは指番号“1”又は“2”でスタートし、その他のときには指番号“3”又は“4”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0090】
パターン“H3”は、4音が「SDRD」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図34に示されるように、例えば、「軍隊行進曲(シューベルト)」(「かわいいピアニスト」第51頁)等にみられる。このパターン“H3”については、図示のように、第1音が4音の内の最高音であるときは指番号“5”又は“4”でスタートし、その他のときには指番号“3”又は“2”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0091】
〔パターン“J1”〜“J3”に対する処理〕
パターン“J1”は、4音が「SDDU」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図35に示されるように、例えば、バイエル1−3,1−14,42,48,52,75,79,83,104、「もみじ」(「ようちえんのとも4」第46頁)、「おおゆきこゆき」(同第60頁)、「ぞうさん」(同第73頁)、「七つの子」(同第76頁)、「おもちゃのマーチ」(同第112頁)、「メリーさんの羊」(同第115頁)、「ぶらんこ」(同第121頁)、「ふるさとの友(スワニー河)」(「かわいいピアニスト」第25頁)、「くちなしの花」(「夜の演歌」第130頁)等にみられる。このパターン“J1”については、図示のように、第1音が4音の内の最高音であるときは指番号“5”又は“4”でスタートし、その他のときには指番号“3”又は“2”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0092】
パターン“J2”は、4音が「SDDR」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図36に示されるように、例えば、バイエル25、「人生劇場」(「夜の演歌」第178頁)等にみられる。このパターン“J2”については、図示のように、第1音が4音の内の最低音であるときは指番号“1”又は“2”でスタートし、その他のときには指番号“3”又は“4”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0093】
パターン“J3”は、4音が「SDDD」というように単調減少する音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図37に示されるように、例えば、バイエル1−6,1−9,1−14,1−16,1−20,32,41、「にわか雨」(バイエル下巻第104頁)、「ミュゼット」(同第136頁)、「ぶんぶんぶん」(「ようちえんのとも4」第12頁)、「うみ」(同第31頁)、「あかとんぼ」(「かわいいピアニスト」第10頁)、「銀座の恋の物語」(「夜の演歌」第128頁)等にみられる。このパターン“J3”については、図示のように、指番号“5”又は“4”でスタートして「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行くが、運指番号列“3”−“2”−“1”−“2”もあり得る。
【0094】
〔パターン毎の運指仮決め態様(その2)〕
次に、最初の4音の音高変化パターンによる運指の仮決め態様を、図46〜図72の「パターン毎の運指仮決め態様(その2)」について説明する。
【0095】
〔パターン“A1”に対する処理〕
先ず、図46には、パターン“A1”、即ち、4音が単調上昇の音高変化を示す「SUUUタイプ」について、運指の仮決め態様が示されている。このような音高変化パターンは、図示のように、例えば、「かすみか雲か」(「ようちえんのとも4」歌とピアノ編第14頁)、「春(スザンナ)」(同第16頁)、「こぎつね」(同第69頁)、「十五夜お月さん」(同第44頁)、「ゆびのうた」(同第102頁)、「はまちどり」(同第48頁)、「赤いくつ」(同第116頁)、「オールドブラックジョー」(「かわいいピアニスト」第27頁)、「紡ぎうた」(同第96頁)、バイエル1−5,1−7,1−8,1−10,1−19,3,4,5,6,7,12,14,15,35,44,46,47,62,65,74,81,82,86,90,97,101,105,106、「こびとが森に立っている」(バイエル下巻第40頁)、「子供のなつ」(「ようちえんのとも4」第36頁)、「春の歌(メンデルスゾーン)」(「かわいいピアニスト」第90頁)、「カスバの女」(「夜の演歌」第102頁)、「函館の女」(同第240頁)等にみられる。
【0096】
このパターン“A1”には、特例として、サブパターン“A111”,“A112”,“A12”が備えられる。つまり、4音がSUUUである場合、その後の1音を見て、A111、A112かA12かを判別し、その音がUである場合には、さらに、その次の1音を見てA111かA112かを判別する。従って、サブパターン“A111”は、SUUU・UUの音高変化を示し、このサブパターンに対しては、運指番号列“1”−“2”−“3”−“1”−“2”−“3”、或いは、運指番号列“1”−“2”−“1”−“2”−“3”−“5”又は運指番号列“1”−“2”−“1”−“2”−“3”−“4”が割り付けられる。また、半音ずつの白黒白黒ならば(即ち、半音ずつの音程で白鍵の押圧と黒鍵の押圧が繰り返えされるときには)、運指番号列“1”−“3”−“1”−“3”−“1”−“*”が割り付けられる。ここで、“*”は、この印の音の運指は、図38の評価サブルーチンにおいて後の音の運指に基づき最適なものが選択されるということを表わし、以下においても同様である。また、第1,2音間及び第2,3音間の音程が共に遠く離れているときには、運指番号列“1”−“2”−“3”−“1”−“3”−“5”が割り付けられる。さらに、上述のように割り付けられる運指の候補が複数ある場合には、図38に示される評価サブルーチンSR2において、何れかが選択される。この点は、以下も同様である。
【0097】
また、サブパターン“A112”は、SUUU・UR又はSUUU・UDの音高変化を示し、このサブパターンに対しては、運指番号列“1”−“2”−“3”−“4”−“5”,“1”−“2”−“1”−“2”−“*”,“1”−“2”−“3”−“1”−“*”,“2”−“1”−“2”−“3”−“*”が割り付けられる。
【0098】
そして、サブパターン“A12”は、SUUU・R又はSUUU・Dの音高変化を示し、このサブパターンに対しては、第1音が黒鍵を表わし第2音が右隣の白鍵を表わすときに、運指番号列“2”−“1”−“2”−“3”−“*”が割り付けられる。
【0099】
以上の特例に当てはまらない場合、つまり、『SUUU・RまたはSUUU・D』で『第1音が黒鍵で第2音が白鍵』でない場合には、第1音に指番号“1”又は“2”を割り付けて、その後は、ステップS16のように、「指の割付けサブルーチンSR4」に行ってくるようにする。
【0100】
また、音符列の分類サブルーチンSR1の起動が2回目以降、つまり、図8の動作例における区切り位置(2)以降は、区切りの前の運指を尊重し、この運指を基にして「指の割付けサブルーチンSR4」に行ってくるようにする。ただし、上記特例での割付けの方が良ければ、それで仮決めする。図8に沿って具体的に説明すると、位置「スタート」〜(2)間の一番最初の音は、前の音が無いので、4音の構造でのみ仮決めするが、2回目以降の位置(2)〜(3),(5)〜(6),…の音については、4音構造の特例からのみの運指と、指の割付けサブルーチンSR4のみの運指とを求め、評価サブルーチン(採点ルーチン)SR2によりどちらか良いほうを選択する。なお、この2回目以降の処理については、図47〜図72の他のパターンにおいても同様であり、4音構造の特例からのみの運指と指の割付けサブルーチンSR4のみの運指のどちらか良いほうが選択される。そして、この仮決め後は、既に述べたようにステップS10に進む。
【0101】
〔パターン“A2”,“A3”に対する処理〕
パターン“A2”は、4音が「SUUR」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図47に示されるように、例えば、バイエル18、「めだかのがっこう」(「ようちえんのとも4」第21頁)、「えんそく」(同第22頁)、「ジャンケンポン」(同第83頁)、「気のいいがちょう」(「かわいいピアニスト」第7頁)、「冬景色」(同第19頁)、「友よさようなら」(同第36頁)、「スケーターワルツ」(同第38頁)、「昔の名前で出ています」(「夜の演歌」第276頁)、ソナチネ1(Op20,No.1)等にみられる。このパターン“A2”については、第1音に指番号“1”又は“2”を割り付けて、その後は、ステップS16のように、「指の割付けサブルーチンSR4」の「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0102】
パターン“A3”は、4音が「SUUD」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図48に示されるように、例えば、バイエル1−2,1−4,1−12,1−18,1−21,10,19,22,24,27,29,30,34,39,43,51,54,55,57,60,61,63,73,85,92,98,100,103、「ちゅうりっぷ」(「ようちえんのとも4」第11頁)、「すずめのおやど」(同第70頁)、「花の歌」(「かわいいピアニスト」第54頁)等にみられる。このパターン“A3”についても、図示のように、第1音に指番号“1”又は“2”を割り付けて「指の割付けサブルーチンSR4」中の「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0103】
〔パターン“B1”〜“B3”に対する処理〕
パターン“B1”は、4音が「SURU」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図49に示されるように、例えば、「あかとんぼ」(「ようちえんのとも4」第51頁)、「狩人の合唱」(「かわいいピアニスト」第73頁)、「やまのおんがくか」(「ようちえんのとも4」第71頁)等にみられる。このパターン“B1”についても、図示のように、第1音に指番号“1”又は“2”を割り付けて「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0104】
パターン“B2”は、4音が「SURR」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図50に示されるように、例えば、「とうだいもり」(「かわいいピアニスト」第17頁)、「花売り」(同第18頁)、「よこはま、たそがれ」(「夜の演歌」第302頁)等にみられる。このパターン“B2”については、図示のように、運指番号列“1”−“5”−“4”−“3”,“1”−“4”−“3”−“2”,“1”−“3”−“2”−“3”等が割り付けられる。
【0105】
パターン“B3”は、4音が「SURD」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図51に示されるように、例えば、「冬の夜」(「かわいいピアニスト」第14頁)、「家路(ドヴォルザーク)」(同第32頁)等にみられる。このパターン“B3”については、図示のように、指番号“3”でスタートし、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0106】
〔パターン“C1”〜“C3”に対する処理〕
パターン“C1”は、4音が「SUDU」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図52に示されるように、例えば、バイエル1−1,1−11,1−23,1−24,8,11,13,16,20,26,28,37,45,50,53,56,66,93,94、「ばらの花」(バイエル下巻第85頁)、「ゆき」(「ようちえんのとも4」第56頁)、「お正月」(同第57頁)、「Good Mornig To You」(同第98頁)、「はるのあさ」(「かわいいピアニスト」第12頁)「水の精」(同第76頁)、「調子の良いかじ屋」(同第56頁)、「柔」(「夜の演歌」第290頁)、「なみだ恋」(同第224頁)等にみられる。このパターン“C1”については、図示のように、第1音が4音の内の最低音のときは指番号“1”又は“2”でスタートし、それ以外のときは指番号“3”又は“4”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0107】
パターン“C2”は、4音が「SUDR」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図53に示されるように、例えば、「メヌエット」(バイエル下巻第113頁)、「まつぼっくり」(「ようちえんのとも4」第123頁)等にみられる。このパターン“C2”についても、図示のように、第1音が4音の内最低音のときは指番号“1”又は“2”でスタートし、それ以外のときは指番号“3”又は“4”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0108】
パターン“C3”は、4音が「SUDD」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図54に示されるように、例えば、バイエル9,17,36,38,40、「みつばちぶんぶん」(「ようちえんのとも4」第13頁)、「たきび」(同第53頁)、「雪のペンキやさん」(同第55頁)、「おかあさん」(同第93頁)、「きよしこの夜」(同第62頁)、「走るの大好き」(同第99頁)、「なわとびあそび」(同第84頁)、「ダンス」(「かわいいピアニスト」第35頁)、「とんとんともだち」(「ようちえんのとも4」第95頁)、「ロンドン橋が落ちる」(同第125頁)、「おもちゃの交響曲」(「かわいいピアニスト」第80頁)、「闘牛士の行進(カルメン)」(同第104頁)、「ゴセックのガボット」(同第108頁)、「ラブ・ユー東京」(「夜の演歌」第308頁)等にみられる。このパターン“C3”についても、図示のように、第1音が4音の内最低音のときは指番号“1”又は“2”でスタートし、それ以外のときは指番号“3”又は“4”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0109】
〔パターン“D1”〜“D3”に対する処理〕
パターン“D1”は、4音が「SRUU」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図55に示されるように、例えば、「月の光」(バイエル上巻第133頁)、「あめ」(「ようちえんのとも4」第32頁)、バイエル91、「たなばたさま」(「ようちえんのとも4」第33頁)、「金魚の昼寝」(同第37頁)、「北の国から」(同第52頁)、「うぐいす」(同第61頁)、「うさぎ」(同第68頁)、「五月の歌」(「かわいいピアニスト」第8頁)、「荒城の月」、「ロングロングアゴー」(「かわいいピアニスト」第30頁)、「ドナウ河のさざなみ」(同第31頁)等にみられる。
【0110】
このパターン“D1”については、図55に示されるように、第1音が4音の内最低音のときは、指番号“1”又は“2”でスタートし、第1音を発生すべきタイミングにおけるテンポ値が所定値(例えば、120)よりゆっくりならば運指番号列“1”−“1”を割り付け、第1音を発生すべきタイミングにおけるテンポ値が所定値(例えば、120)より速い場合には、第1音の音長>第2音の音長ならば指番号“1”−“1”を、第1音の音長≦第2音の音長ならば運指番号列“2”−“1”を、夫々割り付ける。また、第1音が最低音ではないときは、運指番号列“3”−“3”又は“2”−“2”の割付けでスタートする。そして、このように仮決めされた割付けを基にして「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0111】
次に、パターン“D2”は、4音が「SRUR」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図56に示されるように、例えば、「ありさんのおはなし」(「ようちえんのとも4」第64頁)、「ふじさん」(同第118頁)、「幸せなら手をたたこう」(同第103頁)、「にんぎょう」(同第120頁)等にみられる。
【0112】
このパターン“D2”についてもパターン“D1”と同様に処理される。つまり、図56に示されるように、第1音が4音の内最低音のときは、指番号“1”又は“2”でスタートし、第1音を発生すべきタイミングにおけるテンポ値が所定値(例えば、120)よりゆっくりならば運指番号列“1”−“1”を割り付け、第1音を発生すべきタイミングにおけるテンポ値が所定値(例えば、120)より速い場合には、第1音の音長>第2音の音長ならば運指番号列“1”−“1”を、第1音の音長≦第2音の音長ならば運指番号列“2”−“1”を、夫々割り付け、また、第1音が最低音ではないそれ以外のときは、運指番号列“3”−“3”又は“4”−“4”の割付けでスタートする。そして、このように仮決めされた割付けを基にして「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0113】
パターン“D3”は、4音が「SRUD」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図57に示されるように、例えば、「さくら」(「ようちえんのとも4」第15頁)、「ブラームスの子守歌」(「かわいいピアニスト」第13頁)、「シューベルトの子守歌」(同第24頁)、「楽興の時」(同第42頁)、「ファウストのワルツ」(同第62頁)等にみられる。このパターン“D3”については、図示のように、指番号“3”でスタートし、或いは、場合によっては“4”でスタートして、運指番号列“3”−“3”又は“4”−“4”を割付け、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0114】
〔パターン“E1”〜“E3”に対する処理〕
パターン“E1”は、4音が「SRRU」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図58に示されるように、例えば、バイエル64、「なみとかいがら」(「ようちえんのとも4」第27頁)、「ガボット」(バイエル下巻第118頁)、「水遊び」(「ようちえんのとも4」第38頁)、「ちゅうちゅうねずみ」(同第67頁)、「蛍の光」(「かわいいピアニスト」第20頁)、「ふしぎなぽけっと」(「ようちえんのとも4」第104頁)、「おやまのすぎの子」(同第108頁)、「ふるさと」(「かわいいピアニスト」第5頁)、「静かな湖」(同第23頁)、「王将」(「夜の演歌」第56頁)等にみられる。このパターン“E1”については、図示のように、第1音が第1音から第16音の内最低音のときは指番号“1”又は“2”でスタートし、それ以外のときは指番号“3”又は“4”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0115】
パターン“E2”は、4音が「SRRR」という4音反復の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図59に示されるように、例えば、バイエル72,99、「七夕まつり」(「ようちえんのとも4」第30頁)、「だるまさん」(同第82頁)「手まり歌」(同第85頁)、「インディアンが十人」(同第124頁)、「汽車」(「かわいいピアニスト」第9頁)、「うるわしの流れ」(同第22頁)、「白鳥のおどり」(同第58頁)、「女の意地」(「夜の演歌」第86頁)、「北国の春」(同第118頁)、「津軽海峡冬景色」(同第204頁)、「星影のワルツ」(同第266頁)、「バラが咲いた」(同第355頁)等にみられる。
【0116】
このパターン“E2”については、図59に示されるように、最初の4音の先の4音程度が最初の4音から低めのとき(例えば、最初の4音の音高よりも低い音の数が高い音の数よりも多いとき)には、運指番号列“5”−“5”−“5”−“5”,“4”−“4”−“4”−“4”が割り付けられる。また、最初の4音の先の8音程度が最初の4音より高めのとき(例えば、最初の4音の音高よりも高い音の数が低い音の数よりも多いとき)には、運指番号列“4”−“3”−“2”−“1”,“1”−“1”−“1”−“1”,“1”−“2”−“1”−“2”が割り付けられる。
【0117】
パターン“E3”は、4音が「SRRD」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図60に示されるように、例えば、「かたつむり」(「ようちえんのとも4」第20頁)、「ほたるがり」(同第81頁)、「俵はごろごろ」(同第91頁)、「おはようのうた」(同第92頁)、「おおきなたいこ」(同第107頁)等にみられる。
【0118】
このパターン“E3”については、図60に示されるように、最初の3音の先の4音程度が最初の3音から低めのとき(例えば、最初の3音の音高よりも低い音の数が高い音の数よりも多いとき)には、その最低音を指番号“1”とし、残りは、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行き、“弾き易い割付け”をする。この場合、最初の3音の運指番号列は、“5”−“5”−“5”、“4”−“4”−“4”、“3”−“3”−“3”である。また、最初の3音の先の8音程度が最初の3音より高めのとき(例えば、最初の3音の音高よりも高い音の数が低い音の数よりも多いとき)には、運指番号列“4”−“3”−“2”−“1”を割り付ける。
【0119】
〔パターン“F1”〜“F3”に対する処理〕
パターン“F1”は、4音が「SRDU」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図61に示されるように、例えば、「春よこい」(「ようちえんのとも4」第6頁)、「おぼろ月夜」(同第19頁)、「おやまのおさる」(同第65頁)、「おつかいありさん」(同第80頁)、「とうりゃんせ」(同第86頁)、「手をたたきましょう」(同第100頁)、「潮来花嫁さん」(「夜の演歌」第40頁)等にみられる。このパターン“F1”については、図示のように、第4音が4音中の最高音であるときは、運指番号列“2”−“2”,“3”−“3”,“4”−“4”でスタートし、その他のときには、運指番号列“5”−“5”,“4”−“4”,“3”−“3”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0120】
パターン“F2”は、4音が「SRDR」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図62に示されるように、例えば、「雨」(バイエル上巻第113頁)、「すずめのがっこう」(「ようちえんのとも4」第74頁)、「あくしゅでこんにちは」(同第97頁)、「とけいのうた」(同第105頁)等にみられる。このパターン“F2”については、図示のように、第4音が8音の内の最低音であるときは、運指番号列“4”−“4”−“1”−“1”,“3”−“3”−“1”−“1”,“2”−“2”−“1”−“1”を割り付け、その他のときには、運指番号列“5”−“5”,“4”−“4”,“3”−“3”として、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0121】
パターン“F3”は、4音が「SRDD」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図63に示されるように、例えば、「さようなら」(バイエル下巻第30頁)、「きくのはな」(「ようちえんのとも4」第50頁)、「さよならのうた」(同第94頁)、「悲しい酒」(「夜の演歌」第106頁)等にみられる。このパターン“F3”については、図示のように、第4音が8音の内の最低音であるときは、運指番号列“3”−“3”−“2”−“1”を割り付け、その他のときには、運指番号列“5”−“5”,“4”−“4”,“3”−“3”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0122】
〔パターン“G1”〜“G3”に対する処理〕
パターン“G1”は、4音が「SDUU」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図64に示されるように、例えば、バイエル23,31,49,59,77,80,88、「メヌエット」(バイエル下巻第74頁)、「まきばの朝」(「ようちえんのとも4」第28頁)、「キューピーさん」(同第113頁)、「ボッケリーニのメヌエット」(「かわいいピアニスト」第100頁)、「波のりこえて」(同第114頁)、「北の宿から」(「夜の演歌」第122頁)等にみられる。このパターン“G1”については、図示のように、第1音が第4音より低いときは指番号“2”でスタートし、その他のときには指番号“3”又は“4”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0123】
パターン“G2”は、4音が「SDUR」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図65に示されるように、例えば、「クシコスの郵便馬車」(「かわいいピアニスト」第46頁)等にみられる。このパターン“G2”については、図示のように、第1音が4音の内の最高音であるときは指番号“5”又は“4”でスタートし、その他のときには指番号“3”又は“2”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0124】
パターン“G3”は、4音が「SDUD」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図66に示されるように、例えば、バイエル1−13,1−17,1−22,21,33,58,76,102、「ならんであるこう」(バイエル下巻第134頁)、「あめふり」(「ようちえんのとも4」第18頁)、「ひばり」(同第34頁)、「あられ」(同第58頁)、「めめこやぎ」(同第78頁)、「エリーゼのために」(「かわいいピアニスト」第117頁)、「ももたろう」(「ようちえんのとも4」第111頁)等にみられる。このパターン“G3”については、図示のように、第1音が4音の内の最高音であるときは指番号“5”又は“4”でスタートし、その他のときには指番号“3”又は“2”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0125】
〔パターン“H1”〜“H3”に対する処理〕
パターン“H1”は、4音が「SDRU」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図67に示されるように、例えば、「ひばり」(「ようちえんのとも4」第17頁)、「どんぐりころころ」(同第45頁)等にみられる。このパターン“H1”については、図示のように、第1音が4音の内の最高音であるときは指番号“5”又は“4”でスタートし、その他のときには指番号“3”又は“2”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0126】
パターン“H2”は、4音が「SDRR」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図68に示されるように、例えば、「べこの子うしの子」(「ようちえんのとも4」第63頁)、「トルコ行進曲(ベートーベン)」(「かわいいピアニスト」第34頁)、「世界は二人のために」(「夜の演歌」第264頁)等にみられる。このパターン“H2”については、図示のように、第1音が4音の内の最高音であるから、指番号“2”,“3”,“4”,“5”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0127】
パターン“H3”は、4音が「SDRD」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図69に示されるように、例えば、「軍隊行進曲(シューベルト)」(「かわいいピアニスト」第51頁)等にみられる。このパターン“H3”については、図示のように、第1音が4音の内の最高音なので、指番号“2”,“3”,“4”,“5”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0128】
〔パターン“J1”〜“J3”に対する処理〕
パターン“J1”は、4音が「SDDU」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図70に示されるように、例えば、バイエル1−3,1−14,42,48,52,75,79,83,104、「もみじ」(「ようちえんのとも4」第46頁)、「おおゆきこゆき」(同第60頁)、「ぞうさん」(同第73頁)、「七つの子」(同第76頁)、「おもちゃのマーチ」(同第112頁)、「メリーさんの羊」(同第115頁)、「ぶらんこ」(同第121頁)、「ふるさとの友(スワニー河)」(「かわいいピアニスト」第25頁)、「くちなしの花」(「夜の演歌」第130頁)等にみられる。このパターン“J1”については、図示のように、第1音が4音の内の最高音であるときは指番号“5”又は“4”でスタートし、その他のときには指番号“3”又は“2”でスタートして、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0129】
パターン“J2”は、4音が「SDDR」の音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図71に示されるように、例えば、バイエル25、「人生劇場」(「夜の演歌」第178頁)等にみられる。このパターン“J2”については、図示のように、指番号“5”又は“4”又は“3”でスタートして「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0130】
パターン“J3”は、4音が「SDDD」というように単調減少する音高変化を示し、このような音高変化パターンは、図72に示されるように、例えば、バイエル1−6,1−9,1−14,1−16,1−20,32,41、「にわか雨」(バイエル下巻第104頁)、「ミュゼット」(同第136頁)、「ぶんぶんぶん」(「ようちえんのとも4」第12頁)、「うみ」(同第31頁)、「あかとんぼ」(「かわいいピアニスト」第10頁)、「銀座の恋の物語」(「夜の演歌」第128頁)等にみられる。このパターン“J3”については、図示のように、指番号“5”又は“4”又は“3”でスタートして「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」に行く。
【0131】
〔評価サブルーチンSR2〕
この発明では、運指の仮決めが途中で2〜3種類になる場合を許容することができ、「評価サブルーチンSR2」により、小節の縦線などに対応する所定のタイミングで(=各区切り毎に)、複数の仮決め運指を評価して一種類に絞る処理が行われる。図38には、「評価サブルーチンSR2」を具体的に説明するための処理ブロック図が示されており、この評価サブルーチンSR2は、ステップS11,S24,S25にて使用される。つまり、このサブルーチンは、例えば、各区切り毎というような、或るタイミングで、仮決めされた運指を評価し一番良いものを採用していくためのサブルーチンである。このサブルーチンでの評価に当っては、自然な指の間隔を一番点数が高く、例えば、10点とし、この間隔から広く或いは狭くなっていくに従い点数を低くなるようにする。このため、評価サブルーチンSR2は、図38及び図39に示すように、運指を評価するための「採点規則テーブルSR2T」を備える。このテーブルSR2Tによる採点の一例を、図39の採点ルールEVRにより紹介する。
【0132】
〔採点ルールEVR〕
(1)親指“1”と人指し指“2”との間は、4鍵上下まで10点とし、さらに、1鍵増える毎に2点ずつ下がるものとする。指くぐりについては、親指“1”が白鍵を押し人指し指“2”が白鍵を押す場合(1白2白)は、2鍵以下10点とし、親指“1”が白鍵を押し人指し指“2”が黒鍵を押す場合(1白2黒)は、1鍵10点、2鍵7点とし、親指“1”が黒鍵を押し人指し指“2”が白鍵を押すこと(1黒2白)は不可とする。
【0133】
(2)親指“1”と中指“3”との間は、3鍵又は4鍵上下を10点とし、さらに、1鍵増えても減っても2点ずつ下がるものとする。指くぐりについては、親指“1”が白鍵を押し中指“3”が白鍵を押す場合(1白3白)は、2鍵以下10点とし、親指“1”が白鍵を押し中指“3”が黒鍵を押す場合(1白3黒)は、1鍵10点、2鍵7点とし、親指“1”が黒鍵を押し中指“3”が白鍵を押すこと(1黒3白)は不可とする。
【0134】
(3)親指“1”と薬指“4”との間は、5鍵上下を10点とし、さらに、1鍵増える毎に1点ずつ下がり、或いは、1鍵減る毎に2点ずつ下がるものとする。指くぐりについては、親指“1”が白鍵を押し薬指“4”が白鍵を押す場合(1白4白)は、2鍵以下10点とし、親指“1”が白鍵を押し薬指“4”が黒鍵を押す場合(1白4黒)は、1鍵10点、2鍵7点とし、親指“1”が黒鍵を押し薬指“4”が白鍵を押すことは(1黒4白)不可とする。
【0135】
(4)親指“1”と小指“5”との間は、7鍵上下を10点とし、さらに、1鍵増える毎に1点ずつ下がり、また、1鍵減る毎に2点ずつ下がるものとする。
【0136】
(5)人指し指“2”と中指“3”との間は、2鍵上下までを10点とし、さらに、1鍵増えても減っても2点ずつ下がるものとする。
【0137】
(6)人指し指“2”と薬指“4”との間については、人指し指“2”及び薬指“4”が共に白鍵を押す場合(白白)は3鍵又は4鍵上下を10点とし、共に黒鍵を押す場合(黒黒)は4鍵を10点とし、人指し指“2”が白鍵を押し薬指“4”が黒鍵を押す場合(白黒)或いは人指し指“2”が黒鍵を押し薬指“4”が白鍵を押す場合(黒白)は3鍵又は4鍵を7点とし、さらに、1鍵増えても減っても3点ずつ下がるものとする。
【0138】
(7)人指し指“2”と小指“5”との間は、人指し指“2”及び小指“5”が共に白鍵を押す場合(白白)は5鍵〜7鍵上下を10点とし、共に黒鍵を押す場合(黒黒)は5鍵を10点とし、さらに、1鍵増えても減っても3点ずつ下がるものとする。
【0139】
(8)中指“3”と薬指“4”との間については、中指“3”及び薬指“4”が共に白鍵を押す場合(白白)は1鍵又は2鍵上下を10点とし、共に黒鍵を押す場合(黒黒)は2鍵を10点とし、中指“3”が白鍵を押し薬指“4”が黒鍵を押す場合(3白4黒)は1鍵又は2鍵上下を7点とし、中指“3”が黒鍵を押し薬指“4”が白鍵を押す場合(3黒4白)は1鍵又は2鍵上下を9点とし、さらに、1鍵増える毎に3点ずつ下がるものとする。
【0140】
(9)中指“3”と小指“5”との間については、中指“3”及び小指“5”が共に白鍵を押す場合(白白)は3鍵又は4鍵上下を10点とし、共に黒鍵を押す場合(黒黒)は4鍵を10点とし、中指“3”が白鍵を押し小指“5”が黒鍵を押す場合(白黒)或いは中指“3”が黒鍵を押し小指“5”が白鍵を押す場合(黒白)は3鍵又は4鍵を7点とし、さらに、1鍵増えても減っても3点ずつ下がるものとする。
【0141】
(10)また、薬指“4”と小指“5”との間についても、薬指“4”及び小指“5”が共に白鍵を押す場合(白白)は3鍵又は4鍵上下を10点とし、共に黒鍵を押す場合(黒黒)は4鍵を10点とし、薬指“4”が白鍵を押し小指“5”が黒鍵を押す場合(白黒)或いは薬指“4”が黒鍵を押し小指“5”が白鍵を押す場合(黒白)は3鍵又は4鍵を7点とし、さらに、1鍵増えても減っても3点ずつ下がるものとする。
【0142】
〔補足ルールSPR〕
以上のような運指間の採点ルールEVRに加えて、次のような補足ルールSPRを採用することができる:
(1)指番号“1”〜“4”の同じ指で他の音を弾いていくことは、和音(同じタイミングで和音関係にある複数の音を同時に発音する場合等)ならあり得るが、原則としてしない。
(2)指番号“5”の指(小指)のみで、下がってくる弾き方はある。
(3)指くぐりを除いて、他の指番号(“2”〜“5”)の指から指番号“1”の指(親指)への運指評価が、他の指番号(“1”,“3”〜“5”)の指から指番号“2”の指(人指し指)への運指評価と同点のときには、指番号“1”の指を採用する。
(4)指くぐりの優先順位は、指番号で示すと、“1”→“2”>“1”→“3”>1”→“4”とする。
(5)曲の最後の音は、同点なら、指番号“1”の指(親指)がよい。
(6)比較的ゆっくりした曲なら、同音反復を同じ指で押鍵してもよいが、通常は、指替えをすることが好ましい。
【0143】
〔区切りサブルーチンSR3〕
図40には、「区切りサブルーチンSR3」の一具体例が示されている。この発明では、小節のような運指上のまとまった音符群を単位にして運指を決定していく。「区切りサブルーチンSR3」は、このために、小節の縦線のような運指上の区切りを発見するためのルーチンであり、ステップS13において使用される。このサブルーチンによって、例えば、仮決めされた音の後から最終音までに、運指上の区切りがないかを調べる。つまり、区切りサブルーチンSR3では、次のような区切り規則<a>〜<c>に従って区切りを行う:
・区切り規則<a>:8分休符以上の休符等があれば、指替えする時間が充分あるものとして、ここで一旦区切り、小節の縦線とみなす。
【0144】
・区切り規則<b>:例えば、2分音符、4分音符等、長い音符があれば、一旦区切りを行い、小節の縦線とみなす。このような長い音符は、作曲者が曲想の区切りのために使うことが多い。そこで、例えば、直前の3音又は4音の平均値の2.5倍より長い音符があれば、区切りを行うものとするが、この倍率は必要に応じて可変とすることができる。すなわち、一旦、2.5倍で区切ってみて運指判定をし、うまくいかなかったら、倍率を自動的に変えて区切りをし直して運指判定をするような方法を採用する。例えば、区切りが23音以降にある場合(=区間内の音数が23音以上である区間がある場合)には、この2.5倍を少しずつ減じて1つの区間の音数が22音以下になるように区切りをし直す。
【0145】
・区切り規則<c>:3音から16音までで、同じようなパターンの繰返しが検出されれば、その前後を区切りとみなす。ここで、検出される同一パターンの繰り返しには、同一音高の連打を含まない。また、これにおける「同一パターン」とは、音高が完全に一致する場合だけでなく、例えば、第2音が第1音より2音高く、第3音が第2音より1音低く…といように、パターンの構成音間の音程関係が一致する場合をも含む。
【0146】
〔指の割付けサブルーチンSR4〕
図41及び図42には、「指の割付けサブルーチンSR4」の一具体例が示されている。この「指の割付けサブルーチンSR4」は、運指を仮決めするために用いられ、各区切り毎の繋ぎ目や、各区切り内の先頭の4音とそれ以降の繋ぎ目が不自然な指使いにならないようにすることも配慮され、ステップS16,S18〜S24,S29等で使用される。このサブルーチンは、図示のように、「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」と「最大鍵間隔の限度拡大テーブルSR4T」を備える。
【0147】
「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」は、自然な指使いになるように運指を割り付けるのに使用される。このルーチンは、例えば、図41に示されるように、以下の(1)〜(5)のような割付け規則に従って割付けを行う。
(1)仮決めされた最後の音と、次の第1音が同じ鍵盤ならば、次の第1音は、同じ運指または一つ隣の指番号の運指と仮決めする。
(2)仮決めされた最後の音が指番号“1”のときは、次に指くぐりをすることも含めて仮決めしていく。
【0148】
(3)最大鍵間隔は、例えば、次の<1>〜<10>のような鍵間隔限度ルールに従って定める:
<1>親指“1”と人指し指“2”との間の最大鍵間隔は、2鍵上下までとし、優先度を下げたときには4鍵上下までとする。
<2>親指“1”と中指“3”との間の最大鍵間隔は、3鍵〜5鍵上下までとする。
<3>親指“1”と薬指“4”との間の最大鍵間隔は、4鍵〜7鍵上下までとする。
<4>親指“1”と小指“5”との間の最大鍵間隔は、7鍵〜13鍵上下までとする。
<5>人指し指“2”と中指“3”との間の最大鍵間隔は、2鍵上下までとし、優先度を下げたときには3鍵上下までとする。
<6>人指し指“2”と薬指“4”との間の最大鍵間隔については、4鍵上下までとし、人指し指“2”が白鍵を押し薬指“4”が黒鍵を押す場合(白黒)或いは人指し指“2”が黒鍵を押し薬指“4”が白鍵を押す場合(黒白)に1鍵上下は無い。
<7>人指し指“2”と小指“5”との間の最大鍵間隔は、5鍵〜9鍵上下まで。
<8>中指“3”と薬指“4”との間の最大鍵間隔については、中指“3”及び薬指“4”が共に白鍵を押す場合(白白)は2鍵上下までとし、中指“3”が白鍵を押し薬指“4”が黒鍵を押す場合(白黒)或いは中指“3”が黒鍵を押し薬指“4”が白鍵を押す場合(黒白)は1鍵上下までとし、中指“3”及び薬指“4”が共に黒鍵を押す場合(黒黒)は2鍵上下までとする。
<9>中指“3”と小指“5”との間の最大鍵間隔は、3鍵〜6鍵上下までとし、だめなら、その前の音が人指指“2”である場合の“2”−“3”−“5”は“2”−“1”−“5”に変更する。
<10>そして、薬指“4”と小指“5”との間の最大鍵間隔は、2鍵上下までとする。
【0149】
また、指くぐり時の最大鍵間隔は、何れも2鍵上下までとする。つまり、
<11>指くぐり時の人指し指“2”と親指“1”との間の最大鍵間隔は、2鍵上下までとする。
<12>指くぐり時の中指“3”と親指“1”との間の最大鍵間隔は、2鍵上下までとする。
<13>指くぐり時の薬指“4”と親指“1”との間の最大鍵間隔は、2鍵上下までとする。
【0150】
(4)一つの鍵盤を押鍵中に、鍵盤を押し下げたまま指替えをすることもあり得る。
(5)長い上昇(連続する多数の音の音高が単調増加する)、長い下降(連続する多数の音の音高が単調減少する)があるときは、指くぐりを行う。
【0151】
上述した「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」により仮決めできないときは、「最大鍵間隔の限度拡大テーブルSR4T」に従って最大鍵間隔の限度を拡大し、例えば、図42に示される<1a>〜<10a>のような最大鍵間隔の限度拡大ルールを適用する。しかしながら、この限度を更に超すような運指の割付けは、原則として行なわない。
<1a>親指“1”と人指し指“2”との間の最大鍵間隔は、8鍵上下までに限度を拡大する。
<2a>親指“1”と中指“3”との間の最大鍵間隔は、10鍵上下までに限度を拡大する。
<3a>親指“1”と薬指“4”との間の最大鍵間隔は、12鍵上下までに限度を拡大する。
<4a>親指“1”と小指“5”との間の最大鍵間隔は、14鍵上下までに限度を拡大する。
<5a>人指し指“2”と中指“3”との間の最大鍵間隔は、4鍵上下までに限度を拡大する。
<6a>人指し指“2”と薬指“4”との間の最大鍵間隔は、6鍵上下までに限度を拡大する。
<7a>人指し指“2”と小指“5”との間の最大鍵間隔は、10鍵上下までに限度を拡大する。
<8a>中指“3”と薬指“4”との間の最大鍵間隔は、どの場合も2鍵上下までとする。
<9a>中指“3”と小指“5”との間の最大鍵間隔は、7鍵上下までに限度を拡大する。
<10a>そして、薬指“4”と小指“5”との間の最大鍵間隔は、3鍵上下までに限度を拡大する。
【0152】
〔具体例〕
さて、図43には、「ようちえんのとも4」歌とピアノ編第98頁に掲載されている“Good morning to you”というアメリカの童謡曲の楽譜が示されており、この楽譜の上下に付された数字は、標準的な運指の指番号(上:右手、下:左手)を示している。この曲を例にこの発明に従って同楽譜内容を表わすMIDIデータから右手の運指情報を得る方法を具体的に説明する。
この曲の例では、全部で21音であるので、前述した図2〜図7のフローチャートに従うと、ステップS8にて22音ずつ(一部重複して)読みこむので一回で読んでしまうことになる。
【0153】
先ず、ステップS9では、最初の4音の構造は、音符列の分類サブルーチンSR1で調べられ、SUDUのパターン“C1”に分類される。従って、最初の4音は、「音符列の分類サブルーチンSR1」(図10)の「パターン“C1”に対する処理」(図17又は図52)に従って運指の割付けが方向決めされる。この曲の第1音は4音のうちの最低音なので、指番号“1”又は“2”でスタートするものとして、「指の割付けサブルーチンSR4」の「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」(図41)に行って、次のように運指の割付けを仮決めする。
【0154】
先ず、指番号“1”でスタートする場合は、次のように仮決めされる:
第1音(C3)は、既に、指番号“1”の指と定めている。
第2音(D3)は、第1音の2鍵上であるから、指番号“2”の指に定まる。
第3音(C3)は、第2音の2鍵下であるから、指番号“1”の指に定まる。
第4音(F3)は、第3音の5鍵上であるから、指番号“3”又は“4”の指に定まる。
それ故、「案1」として運指番号列“1”−“2”−“1”−“3”が、「案2」として運指番号列“1”−“2”−“1”−“4”が、夫々得られる。
【0155】
一方、指番号“2”でスタートする場合には、次のように仮決めされる:
第1音(C3)は、既に、指番号“2”の指と定めている。
第2音(D3)は、第1音の2鍵上であるから、指番号“3”の指に定まる。
第3音(C3)は、第2音の2鍵下であるから、指番号“2”の指に定まる。
第4音(F3)は、第3音の5鍵上であるから、指番号“5”の指に定まる。
従って、「案3」として運指番号列“2”−“3”−“2”−“5”が得られる。
【0156】
最初の4音の運指割付けの仮決め後、ステップS13に進むと、このステップでは運指上の区切りがないかを調べるために、「区切りサブルーチンSR3」(図40)に行く。区切り規則<b>に従うと、第5音は、長い音符(二分音符)であるが、その直前4音即ち最初の4音は4分音符であり、その2.5倍は“2分音符+8分音符”であるから、区切りを与える長い音符に相当しない。結局、この曲では、このサブルーチンSR3でいうところの区切りは存在しないことになる。
【0157】
そこで、ステップS14を経てステップS17に進む。第5音から最後の音までで、その間の最高音は、第12音(C4)であり、仮決めした最後の音(第4音=F3)からは上の音である。従って、ステップS18に進んで、割付け処理(A)により「“弾き易い割付け”のルーチンSR40」(図41)に従って、次のように運指の割付けを仮決めする。
【0158】
先ず、第4音(F3)を指番号“3”の指に仮決めした「案1」の場合には、第15音までが次のように仮決めされる:
第5音(E3)は、第4音の1鍵下であるから、指番号“2”の指に定まる。
第6音(C3)は、第5音の4鍵下であるから、指番号“1”の指に定まる。
第7音(D3)は、第6音の2鍵上であるから、指番号“2”の指に定まる。
第8音(C3)は、第7音の2鍵下であるから、指番号“1”の指に定まる。
第9音(G3)は、第8音の7鍵上であるから、指番号“5”の指に定まる。
第10音(F3)は、第9音の2鍵下であるから、指番号“4”の指に定まる。
第11音(C3)は、第10音の5鍵下であるから、指番号“1”の指に定まる。
第12音(C4)は、第11音の12鍵上であるから、指番号“5”の指に定まる。
第13音(A4)は、第12音の3鍵下であるから、指番号“3”の指に定まる。
第14音(F3)は、第13音の4鍵下であるから、指番号“1”の指に定まる。
第15音(E3)は、第14音の1鍵下であるから、指くぐりで指番号“2”、“3”又は“4”の指に定まる。
【0159】
第15音(E3)を指くぐり後に指番号“2”の指に仮決めした場合は、第16音以下が次のように仮決めされる:
第16音(D3)は、第15音の2鍵下であるから、指番号“1”の指に定まる。
第17音(B4♭)は、第16音の9鍵上であるから、指番号“5”の指に定まる。
第18音(A4)は、第17音の2鍵下であるから、指番号“4”の指に定まる。
第19音(F3)は、第18音の4鍵下であるから、指番号“1”又は“2”の指に定まる。
第20音(G3)は、第19音の2鍵上であるから、第19音を指番号“1”に定めたときは指番号“2”の指に定まり、第19音を指番号“2”に定めたときは指番号“3”の指に定まる。
第21音(F3)は、第20音の2鍵下であるから、第20音を指番号“2”に定めたときは指番号“1”の指に定まり、第20音を指番号“3”に定めたときは指番号“2”の指に定まる。
【0160】
故に、「案1」の場合には、このようにして第5〜21音を定めることにより、第1〜21音に対し、「案1−1」及び「案1−2」として次の運指番号列が得られる:
「案1−1」=運指番号列“1”−“2”−“1”−“3”−“2”−“1”−“2”−“1”−“5”−…−“1”−“2”−“1”−“5”−“4”−“1”−“2”−“1”。
「案1−2」=運指番号列“1”−“2”−“1”−“3”−“2”−“1”−“2”−“1”−“5”−…−“1”−“2”−“1”−“5”−“4”−“2”−“3”−“2”。
【0161】
また、第15音(E3)を指くぐり後に指番号“3”の指に仮決めした場合には、第16音以下が次のように仮決めされる:
第16音(D3)は、第15音の2鍵下であるから、指番号“2”の指に定まる。
第17音(B4♭)は、第16音の9鍵上であるから、指番号“5”の指に定まる。
第18音(A4)は、第17音の2鍵下であるから、指番号“4”の指に定まる。
第19音(F3)以降は、第15音を指番号“2”に仮決めした場合と同じである。
【0162】
さらに、第15音を指くぐり後に指番号“4”の指に仮決めした場合には、第16音(D3)は、第15音の2鍵下であるから指番号“3”の指に定まるものの、第17音(B4♭)は、第16音の9鍵上なので、“弾き易い割付け”のルーチンSR40に該当するものがない。従って、この場合の処理はここで中断する。
【0163】
故に、「案1」の場合には、このようにして更に第15〜21音を定めることにより、第1〜21音に対し、「案1−3」及び「案1−4」として次の運指番号列が得られる:
「案1−3」=運指番号列“1”−“2”−“1”−“3”−“2”−“1”−“2”−“1”−“5”−…−“1”−“3”−“2”−“5”−“4”−“1”−“2”−“1”。
「案1−4」=運指番号列“1”−“2”−“1”−“3”−“2”−“1”−“2”−“1”−“5”−…−“1”−“3”−“2”−“5”−“4”−“2”−“3”−“2”。
【0164】
次に、第4音(F3)を指番号“4”の指に仮決めした「案2」の場合には、次のように仮決めされる:
第5音(E3)は、第4音の1鍵下であるから、指番号“3”の指に定まる。
第6音(C3)は、第5音の4鍵下であるから、指番号“1”の指に定まる。
第7音(D3)以降は、「案1」の場合と同じである。
【0165】
故に、「案2」の場合には、このようにして第5〜21音を定めることにより、「案1」の場合と同様に、第1〜21音に対し、4種類の運指番号列が「案2−1」〜「案2−4」として得られる。すなわち、「案2−1」〜「案2−4」の運指番号列は、それぞれ、「案1−1」〜「案1−4」(第4,5音=“3”,“2”)と対比すると、第4,5音(=“4”,“3”)のみが相違するだけである(図44中欄参照)。
【0166】
そして、第4音(F3)を指番号“5”の指に仮決めした「案3」の場合は、第5,6音が次のように仮決めされる:
第5音(E3)は、第4音の1鍵下であるから、指番号“4”の指に定まる。
第6音(C3)は、第5音の4鍵下であるから、指番号“1”又は“2”の指に定まる。
【0167】
ここで、第7音(D3)以降は、第6音(C3)を指番号“1”の指に定めたときは、「案1」の場合と同じである。故に、このときには、「案1」の場合と同様にして第7〜21音を定めることにより、第1〜21音に対し、4種類の運指番号列が「案3a−1」〜「案3a−4」として得られる。すなわち、「案3a−1」〜「案3a−4」の運指番号列は、それぞれ、「案1−1」〜「案1−4」と対比すると、第1〜5音のみが次のように相違するだけである:
「案1−1」〜「案1−4」の第1〜5音=運指番号列“1”−“2”−“1”−“3”−“2”。
「案3a−1」〜「案3a−4」の第1〜5音=運指番号列“2”−“3”−“2”−“5”−“4”
【0168】
「案3」の場合において、第6音を指番号“2”に定めたときには、次のように仮決めされる:
第7音(D3)は、第6音の2鍵上であるから、指番号“3”の指に定まる。
第8音(C3)は、第7音の2鍵下であるから、指番号“2”の指に定まる。
第9音(G3)は、第8音の7鍵上であるから、指番号“5”の指に定まる。
第10音(F3)以降は、「案1」の場合と同じである。
【0169】
故に、このときには、「案1」の場合と同様にして第10〜21音を定めることにより、第1〜21音に対し、4種類の運指番号列が「案3b−1」〜「案3b−4」として得られる。すなわち、「案3b−1」〜「案3b−4」の運指番号列は、それぞれ、「案1−1」〜「案1−4」と対比すると、第1〜9音のみが次のように相違するだけである:
「案1−1」〜「案1−4」の第1〜9音=運指番号列“1”−“2”−“1”−“3”−“2”−“1”−“1”−“1”−“5”。
「案3b−1」〜「案3b−4」の第1〜9音=運指番号列“2”−“3”−“2”−“5”−“4”−“2”−“3”−“2”−“5”。
【0170】
図44には、以上のようにして運指の割付けが仮決めされた結果が「運指案一覧表」として示されている。この曲の例では、図示のように、「案1−1」〜「案3b−4」の延べ16種類の運指割付け案が得られる。
【0171】
この曲の例においては、以上のようにして運指の割付けが仮決めされると、ステップS25において、前述の延べ16種類の運指割付け案は、「評価サブルーチンSR2」(図38及び図39参照)により評価され、一種類に絞られる。
【0172】
この評価に当っては、先ず、評価サブルーチンSR2の「採点規則テーブルSR2T」に従って、最初の4音について仮決めされた複数の運指割付けが図45に示されるように評価される。このテーブルSR2Tの採点ルールEVRによる評価の結果、第3音→第4音の評価点に関して、「案2」及び「案3」が10点であるのに対して「案1」は8点であるから、まず、「案1」が落選となる。そこで、「案2」及び「案3」の各運指間の点数を指番号“1”及び“2”の指に関して対比すると、採点規則テーブルSR2Tの「“1”の指と“2”の指が同点なら“1”の指を採用する」補足ルールSPR(3)により、「案3」が落選となり「案2」が採用される。従って、図44の運指案一覧表を参照すれば分かるように第14音までが定まり、第15音以下を定めるために、「案2」に含まれる「案2−1」から「案2−4」が評価されなければならないことになる。
【0173】
第14音から第15音への運指は、何れの案も指くぐりであるが、前記補足ルールSPR(4)の「指くぐりの順位:“1”→“2”>“1”→“3”」により、第15音は“2”に決定され、「案2−3」及び「案2−4」は落選となる。従って、第18音までが決り、第19音以下を定めるために、「案2−1」及び「案2−2」が評価される。
【0174】
「案2−1」及び「案2−2」においては、第18音から第19音への鍵間隔は4鍵下であり、評価は、前記採点ルールEVR(3),(6)によると、夫々“4”→“1”=10点及び4”→“2”=10点となり同点であるが、前記補足ルールSPR(5)により「最後の音は、同点なら“1”で終る方がよい」ので、最後の第21音が“1”である「案2−1」を採用する。従って、第19音は“1”となり、これで、すべての音について運指の割付けが決定する。つまり、図44の運指一覧表の中欄左端列の運指となる。
【0175】
なお、このように決定された運指は、原曲の運指と比較すると、第17,18音が異なるが、スムーズな初歩の運指としては全く差し支えなく演奏することができるものである。
【0176】
なお、実施例においては、音列情報中の、例えば、長い音符を小節の縦線とみなして音符列を区切りをつけるようにしているが、すでに存在するところのSMFを楽譜にするソフトを利用し、そこから音符、休符、縦線を引き出して音列情報とし、この縦線で区切るようにしてもよい。
【0177】
この発明においては、原則的に、複数小節毎に音符のパターンを決めていくのが好ましいが、複数小節一度にきめられないときは、考慮する小節の数を減じていくようにする。しかしながら、最小単位は、1つの小節分とすべきである。
【0178】
以上の実施例では、運指の案内手段の具体例として音声を用いているが、携帯電話等を振動させるために用いられる機構を演奏者の各指に対応する位置に配置し、演奏指示を演奏者に対して触覚により伝達するようにしてもよい。
【0179】
上述した実施形態では、演奏データ中に区切り位置を示すデータを有していなかったため、区切り位置を図40の区切りサブルーチンSR3により検出するようにしたが、演奏データ中に区切り位置を示すデータを有していれば、このデータを利用するようにすればよい。
【0180】
また、該実施形態では、演奏練習に先立って予め運指を決定するようにしたが、高速の処理装置を用いることにより、演奏練習の進行に同期してリアルタイムに運指を決定するようにしてもよい。
【0181】
さらに、実施例では、運指の割付けを行うのに、図10及び図11〜図37又は図46〜図72の音符列の分類サブルーチンSR1のルールと図41の指の割付けサブルーチンSR41のルールという2つのルールを併用したが、既存ルール等その他のルールをも適用し、3以上のルールを併用するようにしてもよい。
【0182】
さらに、曲の最初の数音の区切りについては、実施例のような小節の縦線等による区切り処理を行うことなく、音数を予めデフォルトで決めておく(例えば4音)か演奏情報の曲種に応じて設定することができるようにしてもよい。
【0183】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によると(請求項1,4,7)、入力された音符情報を長い音符又は同一音符パターンの繰返しの存在に応じて運指上のまとまった音符群に区切り、区切られた音符群毎に、音符の並びパターン構造に基づいて運指ルールに従って運指を仮決めすると共に、当該音符群のうち最初の所定数の音符については音高変化パターンに基づき運指を仮決めし、後続する複数の音符については、音符の並びパターン構造から特定される所定の音符に対し特定の指から仮決めするようにしているので、比較的簡単且つ柔軟な仮決め処理手法により、仮決めされる運指候補数を少なくすることができ、さらに、音符群毎に仮決めした運指候補が複数種類ある場合に所定の評価基準に従って一種類に決定するようにしているので、従来技術のように運指の全対応を記憶しておく必要がなく、簡単な構成で処理負担を増大することなしに、無理のない合理的な打鍵を示す自然な指使いの運指情報を音符群毎に作成して行くことができる。
【0184】
また、この発明では(請求項2,5,8)、各音符群の運指が決定されたときに演奏情報の先読みにより音符情報を入力し、また、生成された運指情報に従って演奏情報の進行に合わせて運指指示を行うようにしているので、演奏情報から得られる音符情報の先読み量を任意に設定することができ、また、演奏情報の進行に合わせて、作成された運指情報に従った自然な指使いの運指を演奏者に指示することができる。さらに、この発明では(請求項3,6,9)、生成された運指情報に従って音声(聴覚)乃至触覚により運指を報知するようにしているので、演奏情報の再生進行に合わせて、また、視覚による押鍵予告などと並行して、作成された運指情報に従った自然な運指を音声や振動などにより効果的に演奏者に伝えることが可能となり、演奏者の演奏を効果的に支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の一実施例によるハードウエア構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、この発明の一実施例による概略的処理フローの第1部分(1/6)を示す図である。
【図3】図3は、上記概略的処理フローの第2部分(2/6)を示す図である。
【図4】図4は、上記概略的処理フローの第3部分(3/6)を示す図である。
【図5】図5は、上記概略的処理フローの第4部分(4/6)を示す図である。
【図6】図6は、上記概略的処理フローの第5部分(5/6)を示す図である。
【図7】図7は、上記概略的処理フローの第6部分(6/6)を示す図である。
【図8】図8は、この発明の一実施例による処理の基本動作を説明するための図である。
【図9】図9は、鍵盤及び指示用ランプと共に指番号を説明するための図である。
【図10】図10は、この発明の一実施例による音符列の分類サブルーチンSR1の概要を示す図である。
【図11】図11は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるA1タイプの音符列の処理例を示す図である。
【図12】図12は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるA2タイプの音符列の処理例を示す図である。
【図13】図13は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるA3タイプの音符列の処理例を示す図である。
【図14】図14は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるB1タイプの音符列の処理例を示す図である。
【図15】図15は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるB2タイプの音符列の処理例を示す図である。
【図16】図16は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるB3タイプの音符列の処理例を示す図である。
【図17】図17は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるC1タイプの音符列の処理例を示す図である。
【図18】図18は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるC2タイプの音符列の処理例を示す図である。
【図19】図19は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるC3タイプの音符列の処理例を示す図である。
【図20】図20は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるD1タイプの音符列の処理例を示す図である。
【図21】図21は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるD2タイプの音符列の処理例を示す図である。
【図22】図22は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるD3タイプの音符列の処理例を示す図である。
【図23】図23は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるE1タイプの音符列の処理例を示す図である。
【図24】図24は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるE2タイプの音符列の処理例を示す図である。
【図25】図25は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるE3タイプの音符列の処理例を示す図である。
【図26】図26は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるF1タイプの音符列の処理例を示す図である。
【図27】図27は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるF2タイプの音符列の処理例を示す図である。
【図28】図28は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるF3タイプの音符列の処理例を示す図である。
【図29】図29は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるG1タイプの音符列の処理例を示す図である。
【図30】図30は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるG2タイプの音符列の処理例を示す図である。
【図31】図31は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるG3タイプの音符列の処理例を示す図である。
【図32】図32は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるH1タイプの音符列の処理例を示す図である。
【図33】図33は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるH2タイプの音符列の処理例を示す図である。
【図34】図34は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるH3タイプの音符列の処理例を示す図である。
【図35】図35は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるJ1タイプの音符列の処理例を示す図である。
【図36】図36は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるJ2タイプの音符列の処理例を示す図である。
【図37】図37は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるJ3タイプの音符列の処理例を示す図である。
【図38】図38は、この発明の一実施例による評価サブルーチンSR2を示す図である。
【図39】図39は、評価サブルーチンSR2における採点ルールを示す図である。
【図40】図40は、この発明の一実施例による区切りサブルーチンSR3を示す図である。
【図41】図41は、この発明の一実施例による指の割付けサブルーチンSR4を示す図である。
【図42】図42は、指の割付けサブルーチンSR4における最大鍵間隔の限度拡大テーブルSR4Tを示す図である。
【図43】図43は、この発明による運指情報作成の対象である或る童謡の楽譜を示す図である。
【図44】図44は、上記具体例で得られる運指案の内容を表わす運指案一覧表を示す図である。
【図45】図45は、上記具体例で得られる各案の第一段階での評価を表わす各案評価表(第一段階)を示す図である。
【図46】図46は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるA1タイプの音符列の別の処理例を示す図である。
【図47】図47は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるA2タイプの音符列の別の処理例を示す図である。
【図48】図48は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるA3タイプの音符列の別の処理例を示す図である。
【図49】図49は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるB1タイプの音符列の別の処理例を示す図である。
【図50】図50は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるB2タイプの音符列の別の処理例を示す図である。
【図51】図51は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるB3タイプの音符列の別の処理例を示す図である。
【図52】図52は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるC1タイプの音符列の別の処理例を示す図である。
【図53】図53は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるC2タイプの音符列の別の処理例を示す図である。
【図54】図54は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるC3タイプの音符列の別の処理例を示す図である。
【図55】図55は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるD1タイプの音符列の別の処理例を示す図である。
【図56】図56は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるD2タイプの音符列の別の処理例を示す図である。
【図57】図57は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるD3タイプの音符列の別の処理例を示す図である。
【図58】図58は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるE1タイプの音符列の別の処理例を示す図である。
【図59】図59は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるE2タイプの音符列の別の処理例を示す図である。
【図60】図60は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるE3タイプの音符列の別の処理例を示す図である。
【図61】図61は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるF1タイプの音符列の別の処理例を示す図である。
【図62】図62は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるF2タイプの音符列の別の処理例を示す図である。
【図63】図63は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるF3タイプの音符列の別の処理例を示す図である。
【図64】図64は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるG1タイプの音符列の別の処理例を示す図である。
【図65】図65は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるG2タイプの音符列の別の処理例を示す図である。
【図66】図66は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるG3タイプの音符列の別の処理例を示す図である。
【図67】図67は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるH1タイプの音符列の別の処理例を示す図である。
【図68】図68は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるH2タイプの音符列の別の処理例を示す図である。
【図69】図69は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるH3タイプの音符列の別の処理例を示す図である。
【図70】図70は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるJ1タイプの音符列の別の処理例を示す図である。
【図71】図71は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるJ2タイプの音符列の別の処理例を示す図である。
【図72】図72は、音符列の分類サブルーチンSR1におけるJ3タイプの音符列の別の処理例を示す図である。
【符号の説明】
6 指示制御回路、
11 鍵盤装置、
12 運指指示装置。

Claims (9)

  1. 運指情報生成装置として機能するコンピュータにおいて運指情報を生成するために実行される方法であって、
    音符情報を入力する音符情報入力ステップと、
    音符情報入力ステップで入力された音符情報を長い音符又は同一音符パターンの繰返しの存在に応じて運指上のまとまった音符群に区切る音符群区切りステップと、
    音符群区切りステップで区切られた音符群毎に、当該音符群における音符の並びパターン構造に基づいて運指ルールに従って運指を仮決めする運指仮決めステップと、
    各音符群について運指仮決めステップで仮決めされた複数種類の運指を所定の評価基準に従って一種類に決定し、決定された運指を表わす運指情報を生成する運指決定ステップと
    から成り、
    運指仮決めステップでは、当該音符群において、最初の所定数の音符については音高変化パターンに基づき運指を仮決めし、これに後続する複数の音符については、音符の並びパターン構造から特定される所定の音符に対し特定の指を仮決めして、運指の仮決めを進めていく
    ことを特徴とする運指情報生成方法。
  2. 前記音符情報入力ステップでは、前記運指決定ステップで各音符群の運指が決定されたときに、演奏情報の先読みにより音符情報が入力され、
    さらに、
    前記運指決定ステップで生成された運指情報に従って演奏情報の進行に合わせて運指指示を行う運指指示ステップ
    を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の運指情報生成方法。
  3. 前記運指指示ステップでは、前記運指決定ステップで生成された運指情報に従って、触覚及び/又は聴覚により運指を報知することを特徴とする請求項2に記載の運指情報生成方法。
  4. 運指情報生成装置として機能するコンピュータに、
    音符情報を入力する音符情報入力ステップと、
    音符情報入力ステップで入力された音符情報を長い音符又は同一音符パターンの繰返しの存在に応じて運指上のまとまった音符群に区切る音符群区切りステップと、
    音符群区切りステップで区切られた音符群毎に、当該音符群における音符の並びパターン構造に基づいて運指ルールに従って運指を仮決めする運指仮決めステップと、
    各音符群について運指仮決めステップで仮決めされた複数種類の運指を所定の評価基準に従って一種類に決定し、決定された運指を表わす運指情報を生成する運指決定ステップと
    から成り、
    運指仮決めステップでは、当該音符群において、最初の所定数の音符については音高変化パターンに基づき運指を仮決めし、これに後続する複数の音符については、音符の並びパターン構造から特定される所定の音符に対し特定の指を仮決めして、運指の仮決めを進めていく
    手順を実行させるためのプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な運指情報生成のための記録媒体。
  5. 前記音符情報入力ステップでは、前記運指決定ステップで各音符群の運指が決定されたときに、演奏情報の先読みにより音符情報が入力され、
    さらに、
    前記運指決定ステップで生成された運指情報に従って演奏情報の進行に合わせて運指指示を行う運指指示ステップ
    を備える
    手順を実行させるためのプログラムを記録している請求項4に記載のコンピュータ読み取り可能な運指情報生成のための記録媒体。
  6. 前記運指指示ステップでは、前記運指決定ステップで生成された運指情報に従って、触覚及び/又は聴覚により運指を報知する手順を実行させるためのプログラムを記録している請求項5に記載のコンピュータ読み取り可能な運指情報生成のための記録媒体。
  7. 音符情報を入力する音符情報入力手段と、
    音符情報入力手段により入力された音符情報を長い音符又は同一音符パターンの繰返しの存在に応じて運指上のまとまった音符群に区切る音符群区切り手段と、
    音符群区切り手段により区切られた音符群毎に、当該音符群における音符の並びパターン構造に基づいて運指ルールに従って運指を仮決めする運指仮決め手段と、
    各音符群について運指仮決め手段により仮決めされた複数種類の運指を所定の評価基準に従って一種類に決定し、決定された運指を表わす運指情報を生成する運指決定手段と
    を具備し、
    運指仮決め手段は、当該音符群において、最初の所定数の音符については音高変化パターンに基づき運指を仮決めし、これに後続する複数の音符については、音符の並びパターン構造から特定される所定の音符に対し特定の指を仮決めして、運指の仮決めを進めていく
    ことを特徴とする運指情報生成装置。
  8. 前記音符情報入力手段は、前記運指決定手段により各音符群の運指が決定されたときに、演奏情報の先読みにより音符情報を入力し、
    さらに、
    前記運指決定手段で生成された運指情報に従って演奏情報の進行に合わせて運指指示を行う運指指示手段
    を具備する
    ことを特徴とする請求項7に記載の運指情報生成装置。
  9. 前記運指指示手段は、前記運指決定手段により生成された運指情報に従って、触覚及び/又は聴覚により運指を報知することを特徴とする請求項8に記載の運指情報生成方法。
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