JP4058209B2 - エンジンの弁腕室内潤滑油流通構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、エンジンの弁腕室内の潤滑油流通構造に関し、詳しくは、弁腕の要注油個所への潤滑油の注油構造並びにオイルミストセパレータ室の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に弁腕室内にはオイルミストが充満しており、主として前記オイルミストにより弁腕室内の各所の潤滑を行なっているが、常に十分な潤滑が必要な個所、たとえば弁腕両端部とプッシュロッド上端並びに弁棒上端との各連結部等には、弁腕の上面に弁腕中央部から弁腕両端部に至る筋状の油溝を形成し、該油溝を弁腕軸内に形成された潤滑油路に連通し、潤滑油路から溢れ出る潤滑油を、上記筋状の油溝内を伝って上記連結部に供給するようにしている。
【0003】
また、弁腕室内のオイルミストを気液分離して還元する機構として、弁腕室の一部にオイルミストセパレータ室を形成しており、該オイルミストセパレータ室内でオイルミストの気液を分離し、液体成分(オイル成分)はクランクケース内へ戻し、気体成分は吸気ポートへ供給するようになっている。従来のオイルミストセパレータ室の一例を示す図6において、オイルミストセパレータ室27内には、互いに間隔をおいて邪魔壁51及び邪魔板60,61を設けることにより、矢印のようにオイルミストを蛇行させるオイルミスト通路を形成し、オイルミストセパレータ室27の下端にオイルミスト入口100を開口している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記のような弁腕室内の潤滑油流通構造では、潤滑油の流通及びオイルミストの気液分離機能が円滑に行なえない場合がある。すなわち、弁腕の上面に形成した筋状の油溝を伝って弁腕両端部を潤滑する構造では、使用していく間に油溝内に潤滑油や異物が付着し、潤滑油の流れが塞き止められると共に、弁腕の揺動動作及びエンジンの振動により油溝内の潤滑油が途中でこぼれ、先端連結部が潤滑不足になることがある。また、図6に示すように下面にオイルミスト入口100が開口するオイルミストセパレータ室27では、エンジンが大きく傾斜した場合に、下端のオイルミスト入口100からオイルミストセパレータ室27内に潤滑油が流入し、オイルミストセパレータ室27内の気液分離機能が阻害され、ミストを多量に含んだ空気が吸気ポートへと戻されるという不具合が生じる。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記潤滑油流通構造の課題のうち、弁腕の先端連結部への潤滑不足を解決するため、本願請求項1記載の発明によるエンジンの弁腕室内潤滑油流通構造は、シリンダヘッドの上面に弁腕室カバーを締結することにより弁腕室を形成し、弁腕室内に配置された弁腕に、上向きに潤滑油を噴出する一つの噴出孔を形成し、弁腕室カバーの頂壁内面には、上記噴出孔から噴出される潤滑油が当接すると共に弁腕の略全長に対応する範囲まで広がる潤滑油受面を形成し、該潤滑油受面は、弁腕軸芯と直角な断面形状が、弁腕長さ方向の途中の最も高い位置の頂点から、弁腕の長さ方向の各端部に対応する位置に行くに従いそれぞれ低くなるように傾斜し、弁腕軸芯を通る切断面による断面形状が、下開きのU字形となっており、前記噴出孔は、前記潤滑油受面の頂点近傍に向けて開口すると共に、弁腕の弁腕軸芯の回りの揺動により、潤滑油受面に対し、上記頂点よりも弁腕の一方の端部寄りの位置と弁腕の他方の端部寄りの位置とにそれぞれ潤滑油を当接させうるように構成されている。
【0006】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の弁腕室内の潤滑油流通構造において、潤滑油受面の弁腕長さ方向の両端部には、弁腕の各先端部の当接部の上方位置に、下方へ突出突起が形成されている。
【0007】
上記潤滑油流通構造の課題のうち、オイルミストセパレータ室への潤滑油流入を阻止するため、請求項3記載の発明によるエンジンの弁腕室内潤滑油流通構造は、シリンダヘッドの上面に弁腕室カバーを締結することにより弁腕室を形成し、弁腕軸の軸方向端部近傍に、弁腕室カバーの頂壁から下方へ突出すると共に弁腕軸芯と直角な隔壁を、弁腕室の弁腕軸と直角方向の幅全長に亘って形成することにより、弁腕室の弁腕軸方向の端部にオイルミストセパレータ室を形成し、オイルミストセパレータ室の下端開口部を、閉塞板により下方の弁腕室部分から遮蔽し、閉塞板よりも一定高さ上方位置の隔壁部分に、弁腕に向かって開口するオイルミスト入口を形成している。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1〜図5は、本願発明を適用したエンジンであり、図1において、シリンダヘッド1はシリンダブロック2の上面に締結ボルト7等により締結されており、シリンダヘッド1の上側には弁腕室カバー3を締結することにより弁腕室4を形成している。弁腕室4内には各気筒に亘るように筒状の弁腕軸5が配置され、該弁腕軸5は、各気筒毎に設けられた軸支持脚6の軸支持孔に挿通され、ボルト等により回転不能かつ軸方向移動不能に固定されている。各支持脚6の軸方向両側には排気弁腕22及び吸気弁腕23がそれぞれ配置され、両弁腕22,23は弁腕軸回り揺動可能に弁腕軸5に嵌合支持されている。
【0009】
請求項1及び2に関連する潤滑油の供給構造を説明する。シリンダヘッド1内には潤滑油路10が形成され、該潤滑油路10の上流側は、締結ボルト7の外周通路11を介してシリンダブロック2内の潤滑油路12に連通し、該潤滑油路12はクランク軸(クランク軸芯O1のみ記載)の主軸受14等を介してオイルポンプ16に連通している。前記シリンダヘッド1内の潤滑油路10の下流側は、軸支持脚6内に形成された円錐状の潤滑油路18に連通し、該円錐状潤滑油路18の上端部は連通孔20を介して弁腕軸5内の潤滑油路21に連通している。
【0010】
弁腕軸5の上端部分であって、排気弁腕22及び吸気弁腕23との嵌合部分には、弁腕軸周方向に円弧状に広がる底浅の油溝40がそれぞれ形成されており、各油溝40はそれぞれ連通孔42を介して弁腕軸5内の潤滑油路21に連通している。排気弁腕22及び吸気弁腕23の上半部にはそれぞれ噴出孔41が形成されており、各噴出孔41は、その下端が弁腕軸5の前記油溝40に連通すると共に概ね上方へと延び、上端が上向きに開口しており、潤滑油を上方に向けて噴射するようになっている。一方、弁腕室カバー3の頂壁3aの内面には、排気弁腕22及び吸気弁腕23に上方から対向する位置にそれぞれ潤滑油受面44が形成されている。
【0011】
また、弁腕軸5の下端には、弁腕軸5と弁腕22,23との嵌合部分に連通する連通孔25が形成されている。
【0012】
図2は図1のII-II断面拡大図であり、説明をわかり易くするために、弁腕軸芯O2方向(クランク軸芯方向)を前後方向と称し、吸気弁腕23の長さ方向を図に記載したように左右方向と称して、以下説明する。吸気弁腕23の左側腕の先端部下面は吸気弁棒32の上端部に当接し、吸気弁用ばね35に抗して吸気弁棒32を押し下げ、吸気弁32aを開くようになっており、吸気弁腕23の右側腕の先端下面は、球面継手(ピボット継手)33を介してプッシュロッド34の上端部に当接している。プッシュロッド34はプッシュロッド挿通孔57を通って下方のクランクケース内へ延び、周知のようにタペット等を介してカム軸に連結している。潤滑油受面44は、吸気弁腕23の略全長に対応する範囲まで左右に広がると共に、弁腕軸芯O2と直角な断面が、上方へと緩やかに凹む円弧状に形成されており、前記噴出孔41から上方に噴出される潤滑油が最も高い個所S1の近傍に衝突するように形成されている。さらに、潤滑油受面44の左右端部には、吸気弁腕23の左端の当接部(連結部)P1と右端の当接部(連結部)P2のそれぞれ上方に対応する位置に、下方へと突出するガイド突起45,46が形成されている。
【0013】
なお、図1の排気弁腕22に対向する潤滑油受面44も吸気弁腕23に対向する潤滑油受面44と同じ構造となっている。また、各潤滑油受面44の前後両側には概ね垂直な側壁面44a形成がされており、これにより、弁腕軸芯O2を通る切断面による潤滑油受面44の断面形状は下開きのU字形となっている。
【0014】
請求項3に関連するオイルミストセパレータ室27の構造を説明する。図1において、弁腕軸5の軸方向端部近傍には、弁腕室カバー3の頂壁3aから下方へと突出する隔壁26が弁腕室カバー3と一体に形成され、該隔壁26は、弁腕軸芯O2と直角に形成されると共に弁腕室4の左右幅全長に亘っており、該隔壁26により、弁腕室4のクランク軸芯O1方向の端部にオイルミストセパレータ室27を形成している。上記隔壁26の下端は、シリンダヘッド1の上端面から一定間隔H1を隔てており、該隔壁26の下端に板金製の閉塞板30を固定することにより、オイルミストセパレータ室27の下端を閉塞している。
【0015】
図3において、閉塞板30は2本のボルト31により隔壁26等の下面に固着されており、オイルミストセパレータ室27の下端開口の略全面を閉塞しているが、右端隅部には切欠き36が形成され、該切欠き36から気液分離後の液体成分を排出できるようになっている。オイルミストセパレータ室27の左端壁には、気体成分排出通路50が開口しており、該排出通路50は下方へと折れ曲がり、図示しない吸気ポートへ連通している。
【0016】
図1及び図3ののIV-IV断面を示す図4において、オイルミストセパレータ室27の左右幅の中間部には、頂壁3aから下方へと突出する邪魔壁51が弁腕室カバー3と一体に形成され、また、邪魔壁51と左右の端壁面との中間部には、閉塞板30から上方へと突出する邪魔板60,61がそれぞれ配置されている。各邪魔板60,61はそれらの前後端縁が、オイルミストセパレータ室27の前後壁面に形成されたスリットに嵌め込まれ、かつ、閉塞板30により下方から支持されている。上記邪魔壁51の下端は閉塞板30から一定間隔H2を隔てており、各邪魔板60,61の上端はオイルミストセパレータ室上面から一定間隔H3を隔てており、これら邪魔板60,61と邪魔壁51により、上下に蛇行するオイルミスト通路を形成している。
【0017】
右側の邪魔板61より右側の隔壁26部分には、隔壁26の下端からオイルミストセパレータ室27の上下幅の中央部よりも上方位置まで至る開口53が形成されており、該開口53は、図5に示すように前記閉塞板30に一体成形された立上げ部54により、上端部を除いて塞がれ、これにより開口53の上端部のみがオイルミスト入口55として弁腕室4に開口している。したがって、オイルミスト入口55の位置(高さ)は、オイルミストセパレータ室27の上下方向の中央部よりも上方に位置していることになる。また、立上げ部54の上端部はオイルミストセパレータ室27内へ傾斜する傾斜部54aとなっており、オイルミスト入口55の上端から滴下する潤滑油をオイルミストセパレータ室27外へ導くようになっている。
【0018】
【作用】
噴出孔41及び潤滑油受面44の作用を説明する。図1において、弁腕室4内には、周知のようにクランク室内で掻き上げられた潤滑油がオイルミストとして存在している。一方、オイルポンプ16から圧送される潤滑油は、シリンダブロック2内の潤滑油路12を通ってシリンダヘッド1内の潤滑油路10に供給され、軸支持脚6内の円錐形潤滑油路18で圧力が増加した後、弁腕軸5内の潤滑油路21に供給される。該潤滑油路21内の潤滑油の一部は下端の連通孔25を通って弁腕軸5と軸支持脚6との嵌合部分を潤滑し、残りの潤滑油は各気筒の排気弁腕22及び吸気弁腕23に対応する連通孔42から各円弧状溝40に供給され、オイルポンプ16の吐出圧及び上記円錐状潤滑油18による高圧化により、各弁腕22,23内の噴出孔41を通って上方へと噴出され、それぞれ対応する潤滑油受面44に衝突する。
【0019】
図2において、機関運転中、吸気弁腕23は弁腕軸芯O2回りに揺動しており、実線で示す閉弁時には、噴出孔41から噴出する潤滑油は潤滑油受面44の頂点S1よりも少し右寄りに衝突し、これにより、衝突後の潤滑油は潤滑油受面44の右側斜面に沿って流れ、右端の下向き突起46にガイドされて吸気弁腕23の右端部上面に滴下する。一方、仮想線で示す開弁時には、噴出孔41から噴出する潤滑油は潤滑油受面44の頂点S1より少し左寄りに衝突し、これにより、衝突後の潤滑油は潤滑油受面44の左側斜面に沿って流れ、左端の下向き突起45にガイドされて吸気弁腕23の左端部上面に滴下する。上記のように吸気弁腕23の左右両端部に滴下した潤滑油は、各当接部P1,P2へ流下し、各当接部P1,P2を潤滑する。
【0020】
オイルミストセパレータ室の作用を説明する。図5において、弁腕室4からオイルミスト入口55を通ってオイルミストセパレータ室27に入るオイルミストは、図4の蛇行状オイルミスト通路を通る間に、邪魔板60,61及び邪魔壁51に衝突して気体成分と液体成分(オイル)に分離され、気体成分は気体成分排出通路50を通って吸気ポートへと導かれ、吸気の一部として利用される。液体成分(オイル成分)は、図3に示す切欠き36から閉塞板30の下方の弁腕室部分4aへ排出され、図2のプッシュロッド挿通孔57を通り、クランク室へ戻される。
【0021】
車輌等に搭載したエンジンが傾斜した場合、弁腕室4の底に溜まっている潤滑油は、図5の仮想線の傾斜レベルL1で示すようにオイルミストセパレータ室27側へと片寄ることがあるが、オイルミスト入口55を閉塞板30よりも一定高さ上方に開口しているので、たとえ、傾きが大きくて潤滑油の片寄り量が多くても、潤滑油がオイルミストセパレータ室27内に侵入することはない。
【0022】
また、頂壁3aの内面を伝ってオイルミスト入口55の上端から滴下する潤滑油は、立上げ部54の傾斜部54aにより弁腕室4へと導かれ、オイルミストセパレータ室27内へ侵入することはない。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように本願発明によると、弁腕室内での潤滑油の供給及びオイルミストの気液体分離による還元作用が円滑に行なえることにより、エンジンの潤滑機能が向上し、エンジン性能が向上する。より詳しく説明すると、
(1)請求項1記載の発明では、弁腕の噴出孔から噴出される潤滑油を、弁腕室カバーの頂壁内面に形成した潤滑油受面に当接させ、該潤滑油受面から要注油個所に潤滑油を滴下するようにしているので、従来のように弁腕の上面に油溝を形成する必要がなくなると共に、エンジンの傾斜や振動あるいは油溝内への異物の付着による潤滑油供給への影響がなくなり、常時、円滑に要注油個所へ潤滑油を滴下注油することができる。
【0024】
(2)特に、エンジンの低速回転時、オイルポンプ圧が小さい時でも、一旦、潤滑油受面に衝突させて、そこから滴下注油するので、潤滑性能を維持することができる。
【0025】
(3)また、請求項1において、潤滑油受面を、噴出された潤滑油が当接する位置から弁腕の先端部の上方に対応する位置へ行くに従い低くなるように傾斜させていると、弁腕先端部と弁棒あるいはプッシュロッドとの当接連結部に、的確に、かつ、効率良く注油することができ、吸気弁あるいは排気弁の開閉動作の円滑性を維持することができる。さらに、請求項2記載のように、潤滑油受面の弁腕長さ方向の両端部に下向きの突起を形成していると、弁腕先端部と弁棒あるいはプッシュロッドとの当接連結部に、さらに、的確に、かつ、効率良く注油することができる。
【0026】
(4)請求項3のように、弁腕室カバーに形成した隔壁により弁腕室の一部にオイルミストセパレータ室を形成し、該オイルミストセパレータ室の下端開口部を、閉塞板により下方の弁腕室部分から遮蔽し、閉塞板よりも一定高さ上方位置の隔壁部分にオイルミスト入口を開口していると、エンジン傾斜時のオイルミストセパレータ室内への潤滑油の流入を防ぐことができ、オイルミストセパレータ室の気液分離機能を良好に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明を適用したエンジンであって、クランク軸芯と平行な垂直面で切断した縦断面部分図である。
【図2】 図1のII-II断面拡大図である。
【図3】 弁腕室カバーのオイルミストセパレータ室部分の底面図である。
【図4】 図1のIV-IV断面図である。
【図5】 図4のV-V断面図である。
【図6】 従来のオイルミストセパレータ室の縦断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダヘッド
2 シリンダブロック
3 弁腕室カバー
4 弁腕室
5 弁腕軸
10,12 潤滑油路
40 油溝
41 油噴出孔
42 連通孔
26 隔壁
27 オイルミストセパレータ室
30 閉塞板
55 オイルミスト入口
Claims (3)
- シリンダヘッドの上面に弁腕室カバーを締結することにより弁腕室を形成し、
弁腕室内に配置された弁腕に、上向きに潤滑油を噴出する一つの噴出孔を形成し、
弁腕室カバーの頂壁内面には、上記噴出孔から噴出される潤滑油が当接すると共に弁腕の略全長に対応する範囲まで広がる潤滑油受面を形成し、
該潤滑油受面は、弁腕軸芯と直角な断面形状が、弁腕長さ方向の途中の最も高い位置の頂点から、弁腕の長さ方向の各端部に対応する位置に行くに従いそれぞれ低くなるように傾斜し、弁腕軸芯を通る切断面による断面形状が、下開きのU字形となっており、
前記噴出孔は、前記潤滑油受面の頂点近傍に向けて開口すると共に、弁腕の弁腕軸芯の回りの揺動により、潤滑油受面に対し、上記頂点よりも弁腕の一方の端部寄りの位置と弁腕の他方の端部寄りの位置とにそれぞれ潤滑油を当接させうるように構成されていることを特徴とするエンジンの弁腕室内潤滑油流通構造。 - 請求項1記載のエンジンの弁腕室内潤滑油流通構造において、
潤滑油受面の弁腕長さ方向の両端部には、弁腕の各先端部の当接部の上方位置に、下方へ突出する突起が形成されていることを特徴とするエンジンの弁腕室内潤滑油流通構造。 - シリンダヘッドの上面に弁腕室カバーを締結することにより弁腕室を形成し、
弁腕軸の軸方向端部近傍に、弁腕室カバーの頂壁から下方へ突出すると共に弁腕軸芯と直角な隔壁を、弁腕室の弁腕軸と直角方向の幅全長に亘って形成することにより、弁腕室の弁腕軸方向の端部にオイルミストセパレータ室を形成し、
オイルミストセパレータ室の下端開口部を、閉塞板により下方の弁腕室部分から遮蔽し、閉塞板よりも一定高さ上方位置の隔壁部分に、弁腕に向かって開口するオイルミスト入口を形成していることを特徴とするエンジンの弁腕室内潤滑油流通構造。
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