JP4057319B2 - 永久磁石を用いた調和歯車装置 - Google Patents

永久磁石を用いた調和歯車装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フレクスプラインとサーキュラ・スプラインを有し、永久磁石を用いてフレクスプラインを弾性変形させ、大きな減速比を得る調和歯車装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
調和歯車装置(波動歯車装置とも言う)は、大きな減速比と高トルクが得られることで知られている。市販されている従来の調和歯車装置は、歯数のわずかに異なる2つの歯車であるサーキュラ・スプラインおよびフレクスプラインと、ウェーブ・ジェネレータから構成されている。サーキュラ・スプラインは剛性を有し、円形のリングの内側にフレクスプラインと同じピッチで、フレクスプラインとはわずかに異なる(例えば、2枚多い)の歯を有している。フレクスプラインは薄肉、カップ状の金属弾性体の外周に歯を有し、ウェーブ・ジェネレータによって、内側から楕円に撓められて(弾性変形されて)、長径方向の2点でサーキュラ・スプラインと噛み合う。ウェーブ・ジェネレータは、楕円状のカムを内輪とし、弾性変形する外輪との間に多数のボールベアリングが配列されていて、内輪の回転に従ってボールベアリングを介して外輪を機械的に楕円に弾性変形させる。
【0003】
ここで、例えば、サーキュラ・スプラインを固定してウェーブ・ジェネレータを時計方向に1回転させると、フレクスプラインは歯数差(2枚)分反時計方向に移動する。よって、ウェーブ・ジェネレータをモータ等で回転させれば、フレクスプラインの軸から大きく減速された回転出力が得られる。
【0004】
しかし、上記の機械的に作用するウェーブ・ジェネレータは高精度の加工技術を必要とし、複雑、高価であるうえに、応答特性が悪く、ボールベアリングが寿命を決めていたため、このウェーブ・ジェネレータに代えて永久磁石の吸引力と反発力を用いてフレクスプラインを撓ませるようにした調和歯車装置が、特許公報第2667209号に開示されている。
【0005】
図7にその調和歯車装置の構成例を示す。この調和歯車装置は、フレクスプライン102の弾性を維持するように、何らかの方法で第1の永久磁石片103をフレクスプライン102の内側に固着し、この第1の永久磁石群103に対向させ、間隙を設けて、第2の永久磁石群104を固定した回転子105を配置する。ここで、第1の永久磁石群103を構成する永久磁石片はN極とS極が内周面上の周回方向に交互に現れるように配列されるとともに、第2の永久磁石群104を構成する永久磁石片もN極とS極が外周面上の周回方向に交互に現れるように配列され、第1の永久磁石群103の磁極数は2n±4(nは2以上の正の整数)に、第2の永久磁石群104の磁極数は2nに設定されている。図7の例では、第1の永久磁石群103の磁極数は8(2n+4においてn=2)に、第2の永久磁石群104の磁極数は4(2nにおいてn=2)に設定されている。
【0006】
この調和歯車装置では、回転子105の1回転に対する楕円形状の回転数Tがnとなるため、機械的に作用するウエーブ・ジェネレータでは得られない小さい減速比が得られるとしている。
【0007】
一方、第1の永久磁石群103に加撓性を持たせる技術としては、特願昭61−231863号公報に開示されたプラスチック磁石の例があげられる。この例では、希土類コバルト磁石材料を有機バインダで結合してプラスチック磁石片を構成し、フレクスプラインに第2の永久磁石片を固定した場合に加撓性が低くならないように試みている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の永久磁石を用いた調和歯車装置では、以下のような問題点があった。
【0009】
1)上述のように、回転子が1回転する間にフレクスプラインの楕円形状がn回転するため、その減速比は機械的に作用するウエーブ・ジェネレータを用いた市販の調和歯車装置のn倍に小さくなってしまい、調和歯車装置の特徴である高減速比が得られないという問題がある。
【0010】
2)図7の調和歯車装置では、n=1、すなわち第1の永久磁石群の磁極数が6で、回転子の磁極数が2であるようなものが作成できない(楕円軌跡ができない)という問題がある。
【0011】
3)図8に示すように、回転子の一つの第2の永久磁石片がフレクスプライン側の異なる磁極を有する第1の永久磁石片同士の境界(A部)を通過する際、片方には吸引力F20が働き、他方には反発力F10が働いて、磁力がキャンセルされ、歯車の圧着力が一瞬ではあるが無くなってしまうという問題がある。
【0012】
4)弾性変形させるため、第1の永久磁石片にプラスチック磁石片を用いたとしても、長期間の使用にはクラックが入る(特に、図8のA部には入り易い)という問題があるとともに、高エネルギー積のネオジウム等の希土類コバルト磁石は焼結品であり、素材は変形しないので、必要十分な弾性変形は得られないという問題がある。このため、サーキュラ・スプライン歯車へのフレクスプライン歯車の圧着力が不十分となり、十分な伝達トルクが得られないという問題がある。
【0013】
5)フレクスプラインは原理的に撓むものであるため、フレクスプラインに第1の永久磁石片を接着して固定する場合には、第1の永久磁石片がプラスチック磁石片であろうとも、楕円変形によって剥がれて脱落し、信頼性を低める問題がある。
【0014】
そこで、本発明は、高い減速比を得ることができ、硬く変形しない剛性を有する高エネルギー積の永久磁石を用いても、長期間、安定で、かつ自由にフレクスプラインを弾性変形させることができる、永久磁石を用いた調和歯車装置を実現することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明による永久磁石を用いた調和歯車装置は、内歯を持つサーキュラ・スプラインと、該サーキュラ・スプラインとは異なる歯数の外歯を開口部付近の外周に持つ加撓性のあるカップ状のフレクスプラインとを有する調和歯車装置において、前記フレクスプラインの外歯に対向する内側に、棒状の第1の永久磁石片を同一磁極が周回方向に並行して配列されるように弾性を有する樹脂に収納したマグネットリングを取り付け、前記マグネットリングの内側に、該マグネットリングの第1の永久磁石片に対向する第2の永久磁石が該マグネットリングを磁力によって楕円に撓ませるように配置されて前記フレクスプラインの歯の一部を該サーキュラ・スプラインに噛み合わせながらこの撓みを回転させる回転子を設けたことを特徴とする。
【0016】
あるいは、前記マグネットリングの樹脂の内周と外周の一方又は両方の軸方向に撓み変形を容易にするための溝を設けたことを特徴とする。
【0017】
あるいは、前記マグネットリングを、軸方向のみの動きを、または軸方向と周回方向の動きを規制するストッパに係止させてフレクスプラインに取り付けたことを特徴とする。
【0018】
あるいは、互いに極性を逆にした2つの前記マグネットリングと前記回転子とを、フレクスプラインの楕円変形が同一になるように軸方向に並べた配置としたことを特徴とする。
【0019】
本発明では、第1の永久磁石群の磁極が同一磁極となるように配列して、回転子の回転と回転子の第2の永久磁石群で吸引、反発する箇所を同期させることにより、回転子の1回転が回転子の第2の永久磁石群で吸引、反発で生じる楕円軌跡の1回転となるようにして調和歯車装置本来の高減速比を得る。
【0020】
また、第1の永久磁石群の磁極が同一磁極となるように配列し、どの箇所においても回転子の第2の永久磁石群で吸引、反発させることにより、回転子の磁極数は楕円に撓ませるために偶数とするにしても、第1の永久磁石群の磁極数を任意の数にできるようにする。
【0021】
また、第1の永久磁石群の磁極が同一磁極となるように配列することにより、異なる磁極の境界部を無くし、その部分で歯車の圧着力が無くなるような不連続状態を防止する。
【0022】
また、柔らかく加撓性のある樹脂で第2の永久磁石群全体をリング状に形成することにより、第2の永久磁石群を自由に変形できるようにするとともに、フレクスプラインに接着等で固定しなくてもよくし、かつ脱落の危険性もなくし、長期間、安定で、高い信頼性を得る。
【0023】
また、上記のように柔らかく加撓性のある樹脂で第2の永久磁石群全体をリング状に形成して、自由に変形できるようにすることにより、高い歯車同士の圧着力が得られるようにして、高伝達トルクを得る。
【0024】
また、上記のように第2の永久磁石群を柔らかい樹脂に収納することにより、第2の永久磁石片がフレクスプライン上に直接触れないようにし、樹脂を緩衝材として騒音を少なくする。
【0025】
さらに、互いに極性を逆にした2つの前記マグネットリングと前記回転子とを、フレクスプラインの楕円変形が同一になるように軸方向に並べた配置とすることにより、磁気抵抗の小さい磁路を形成し、第1、第2の永久磁石間の吸引、反発力を増やし、サーキュラ・スプラインとフレクスプラインの歯車同士の圧着力を高めて信頼性を向上させる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を用いて詳細に説明する。
【0027】
図1は、本発明の一実施形態例を示す調和歯車装置の構成を示す断面図である。この調和歯車装置は、剛性を有し内歯を有する円形のサーキュラ・スプライン1と、カップ状で弾性変形する開口部付近の外周に外歯を有するフレクスプライン2と、このフレクスプライン2の外歯に対向する内側に取り付けた同一磁極配列の第1の永久磁石群を柔らかい弾性を有する樹脂に収納したマグネットリング3と、マグネットリング3を永久磁石の磁力で楕円に撓ませるための回転子4とから成る。
【0028】
ここで、サーキュラ・スプライン1を固定して回転子4を回転させればフレクスプライン2から減速された回転出力が得られる。また、フレクスプライン2を固定して回転子4を回転することも可能であり、この場合にはサーキュラ・スプライン1から減速された回転出力が得られる。
【0029】
図2は、マグネットリング3の一構成例を示す図である。マグネットリング3は、柔らかく、加撓性のある、シリコンや6ナイロン等の樹脂3bで作成したリングに第1の永久磁石片であるマグネット片3aの複数個を回転子4に対向する周面が同一磁極(図例ではS極)になるように、かつ脱落しないように収納する。もちろん、一体成形して、両端面を閉じるようにしても良い。マグネット片3aの形状としては、棒状であれば、その断面は方形状や円弧状など任意である。マグネット片3aの数は、同一磁極配列であるため、どの箇所においても回転子4の第2の永久磁石の磁力で変形するので、回転子4の磁極数にかかわらず任意である。したがって、従来例の場合のn=1を実現できることはもちろんであり、マグネットリング3の加撓性を増すためには、マグネット片3aはできるだけ細く、数が多いほど良い。
【0030】
マグネットリング3をフレクスプライン2に取り付ける場合は、例えばフレクスプライン2の内側に複数の突起状のストッパ2aを設け、マグネットリング3側には孔3cを開けておいて、このストッパ2aに孔3cを係止させることにより、軸方向と周回方向に動きが規制されるようにする。このようにマグネットリング3を取り付ければ、接着等の必要はなく、ストッパ2aに係止させるだけでよいので、極めて取り付けが容易になるとともに、接着等の剥がれを心配する必要も無くなる。なお、マグネットリング3が、たとえ周回方向に動いても常に同じ磁極になるので、摩耗が小さいか無視できれば、軸方向のみの動きを規制すればよい。
【0031】
図3は、マグネットリング3の別の構成例を示す図である。この例では、マグネットリング3の加撓性を増すために、マグネットリング3の外周側のマグネット片3a間の樹脂部分に溝3dを入れて構成している。この溝3dは、マグネットリング3の内周側に入れてもよいし、外周側と内周側の両方に入れても良い。外周側の溝3dを利用すると、ストッパ2aをこの溝3dに嵌まり込むような形状にすることができる。これにより、周回方向に動くのを規制することができる。軸方向への動きを規制するには、その両端にあたるフレクスプライン2の内側にリング幅間隔の突起を立てればよい。
【0032】
図4は、回転子4の構成例を示す図である。図4では、N極とS極を交互に90゜間隔で配置した例を示している。この回転子4をマグネットリング3の内側に回転可能に配置すると、回転子4のN極ではマグネットリング3の単一のS極に対し吸引力が働き、回転子4のN極ではマグネットリング3の単一のS極に対し吸引力が働くので、マグネットリング3は直角の一方向では膨らみ、その他方では狭まって、全体として楕円に撓むこととなる。この回転子4が一回転すると、対向するマグネットリング2の楕円の軌跡も同期して一回転する。
【0033】
なお、回転子は2極構成とすることも可能であり、その場合の2極は、S極とS極を、あるいはN極とN極を中心から対称な位置に配置して、反発力のみ、あるいは吸引力のみを利用して、マグネットリングを楕円に撓ませる。
【0034】
図5は、本調和歯車装置をモータと一体化した場合の構成例を示す図であり、(a)は側面図を、(b)は(a)のA−A′から見た図を示す。
【0035】
モータハウジングは、円筒状部11aと蓋部11bからなる。この円筒状部11aの端面の軸受12aと、蓋部11bの軸受12bにより出力軸13が支持される。
【0036】
カップ状のフレクスプライン2は、その撓みの支点側がモータハウジングの円筒状部11a内においてモータ軸13のフランジ13aに固定されている。フレクスプライン2のカップ状の開口部内側には、撓み発生用のマグネットリング3が図1で示したような複数の突起状のストッパに係止され軸方向と周回方向に規制されて取り付けられている。このマグネットリング3の外側のフレクスプライン2の外周には、所定幅のフレクスプラインの歯がきざまれており、これに対向するモータハウジングの円筒状部11a内周にはサーキュラ・スプライン1が固定されている。
【0037】
一方、マグネットリング3の内側にはフレクスプライン2を楕円に撓ませて、この楕円の撓みを回転させるための回転子を兼ねるロータ14が回転軸13に対して2つの軸受15a,15bで回転自在に取り付けられている。ロータ14の略半部には4個の第2の永久磁石14aが磁極を交互にしてマグネットリング3の内側に配置され、回転子を構成している。ロータ14の残りの半部にはロータマグネット14bが固定され、円筒状部11aの内周に固定されて配置されたステータ16が発生する回転磁界により回転されるモータを構成している。
【0038】
このような構成の調和歯車装置付モータにおいて、ロータ14がモータで回転されると、フレクスプライン2の内側に配置されたロータ14の第2の永久磁石14aが回転し、マグネットリング3は楕円に変形され、その楕円の軌跡がロータ14の回転に同期して回転する。これにより、フレクスプライン2も楕円に撓んで、楕円の長径方向でフレクスプライン2の外歯がサーキュラ・スプライン1の内歯と噛み合い、ロータ14が1回転すると歯数差分だけフレクスプライン2が逆方向に移動し、出力軸13から減速した回転出力が得られる。
【0039】
図6は、本発明の他の実施形態例を示す構成図である。同一磁極配列の磁極が異なっている2つのマグネットリング3−1,3−2をフレクスプライン2の内側に軸方向に並列に取り付け、磁極の配列の位相が異なる2つの回転子4−1,4−2を、楕円変形が同一の位相になるように各マグネットリング3−1,3−2の内側に並列に配置する。ここで、回転子4−1,4−2のベースを一体化したヨーク4aで構成するとともに、サーキュラ・スプライン1を、磁性材料を用いてヨークを兼ねるように構成する。このように構成すると、磁気抵抗の小さい磁路が形成され、第1、第2の永久磁石間の吸引、反発力が増し、サーキュラ・スプライン1とフレクスプライン2の歯車同士の圧着力が増して性能向上が図れる。
【0040】
【発明の効果】
以上で明らかなように、本発明によれば、第1の永久磁石群の磁極が同一磁極となるように配列され、回転子の回転と回転子の第2の永久磁石群で吸引、反発する箇所を同期させるようにしたので、回転子の1回転が回転子の第2の永久磁石群で吸引、反発で生じる楕円軌跡の1回転となり、調和歯車装置本来の高減速比を得ることができる。
【0041】
また、第1の永久磁石群の磁極が同一磁極となるように配列し、どの箇所でも回転子の第2の永久磁石群の磁力で吸引、反発するようにしたので、回転子の磁極数は楕円変形させるために偶数とするにしても、第1の永久磁石群の磁極数を任意にすることできる。
【0042】
また、第1の永久磁石群の磁極が同一磁極となるように配列したので、異なる磁極の境界部が無くなり、その部分で歯車の圧着力が無くなるような不連続状態を防止することができる。
【0043】
また、柔らかく加撓性のある樹脂で第2の永久磁石群全体をリング状に形成したので、第2の永久磁石群を自由に変形できるようになるとともに、フレクスプラインに接着等で固定しなくてもよくなり、かつ脱落の危険性もなくなり、長期間、安定で、高い信頼性を得ることができる。
【0044】
また、柔らかく加撓性のある樹脂で第2の永久磁石群をリング状に形成して、自由に変形できるようにしたので、高い歯車同士の圧着力が得られ、高伝達トルクを得ることができる。
【0045】
また、第2の永久磁石群を樹脂を収納してリング状としたので、永久磁石片がフレクスプライン上に直接触れず、樹脂が緩衝材となって騒音が少なくなる。
【0046】
さらに、互いに極性を逆にした2つのマグネットリングと回転子とを、フレクスプラインの楕円変形が同一になるように軸方向に並列に配置した場合には、磁気抵抗の小さい磁路が形成され、第1、第2の永久磁石間の吸引、反発力が増し、サーキュラ・スプラインとフレクスプラインの歯車同士の圧着力が増えるので、信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例を示す調和歯車装置の構成図である。
【図2】マグネットリングの一構成例を示す図である。
【図3】マグネットリングの別の構成例を示す図である。
【図4】回転子の構成例を示す図である。
【図5】(a),(b)は、調和歯車装置をモータと一体化した場合の構成例を示す図である。
【図6】本発明の他の実施形態例を示す調和歯車装置の構成図である。
【図7】従来例の調和歯車装置の構成図である。
【図8】従来例の調和歯車装置の問題点を説明する図である。
【符号の説明】
1…サーキュラ・スプライン
2…フレクスプライン
2a…ストッパ
3…マグネットリング
3−1,3−2…マグネットリング
3a…マグネット片
3b…樹脂
3c…孔
3d…溝
4…回転子
4−1,4−2…回転子
4a…ヨーク
11a…円筒状部
11b…蓋部
12a,12b…軸受
13…出力軸
13a…フランジ
14…ロータ
14a…第2の永久磁石
14b…ロータマグネット
15a,15b…軸受
16…ステータ

Claims (4)

  1. 内歯を持つサーキュラ・スプラインと、該サーキュラ・スプラインとは異なる歯数の外歯を開口部付近の外周に持つ加撓性のあるカップ状のフレクスプラインとを有する調和歯車装置において、
    前記フレクスプラインの外歯に対向する内側に、棒状の第1の永久磁石片を同一磁極が周回方向に並行して配列されるように弾性を有する樹脂に収納したマグネットリングを取り付け、
    前記マグネットリングの内側に、該マグネットリングの第1の永久磁石片に対向する第2の永久磁石が該マグネットリングを磁力によって楕円に撓ませるように配置されて前記フレクスプラインの歯の一部を該サーキュラ・スプラインに噛み合わせながらこの撓みを回転させる回転子を設けた
    ことを特徴とする永久磁石を用いた調和歯車装置。
  2. 前記マグネットリングの樹脂の内周と外周の一方又は両方の軸方向に撓み変形を容易にするための溝を設けた
    ことを特徴とする請求項1に記載の永久磁石を用いた調和歯車装置。
  3. 前記マグネットリングを、軸方向のみの動きを、または軸方向と周回方向の動きを規制するストッパに係止させてフレクスプラインに取り付けた
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の永久磁石を用いた調和歯車装置。
  4. 互いに極性を逆にした2つのマグネットリングと回転子とを、フレクスプラインの楕円変形が同一になるように軸方向に並べた配置とした
    ことを特徴とする請求項1または2または3に記載の永久磁石を用いた調和歯車装置。
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