JP4056802B2 - 通信システムおよび通信帯域制御方法 - Google Patents

通信システムおよび通信帯域制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一定の通信帯域を有する通信媒体を共有しており、通信帯域の分配を行う通信システムおよび通信帯域制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通信インフラのブロードバンド化、衛星・地上波テレビジョン放送の多様化、DVD(Digital Versatile Disc)、VTRに代表される映像記録技術の普及により、家庭内においては、ホームサーバ(ストリーム送信局)が外部からの情報を一手に管理し、各部屋に配置された映像表示機器(受信局)に、映像や音声などからなるデータ(ストリーム)を配信するサービスアプリケーション形態が実現されつつある。
【0003】
例えば、キッチンに置かれたTVの電源を入れた場合、そのTVがストリームの受信局となり、ストリーム送信局に対してストリームの配信サービスへの参入要求を出す。そして、その参入要求がストリーム送信局によって受け入れられると、そのTVは映像が表示されるようになる。
【0004】
一般に、ストリーム送信局と受信局をつなぐ通信媒体(伝送路)には、単位時間あたりに伝送できるデータ量の限界点があり、通信帯域(伝送速度)として定義されている。
【0005】
ところで、ストリーム送信局と複数の受信局とが共通の通信媒体を介して通信している状況においては、全通信帯域を分割し、各受信局に対して通信帯域の割り当てを行う。ストリーム送信局と各受信局とは、割り当てられた通信帯域を超えない範囲でストリームの伝送を行う。
【0006】
また、各受信局に割り当てた通信帯域の合計が、全通信帯域量と近似する状況では、通信帯域が飽和状態にある。そのような状況下で、新たに受信局がストリーム配信サービスに参入してきた場合には、割り当てる通信帯域が不足しているため、参入を許可できないことになる。即ち、新しく電源を入れたTVに映像を表示できないことになる。
【0007】
そこで、割り当てる通信帯域が不足していることによる参入の不許可の発生頻度を少なくするための帯域確保方法が、特開平10−243018号公報に記載されている。
【0008】
この帯域確保方法によれば、受信局に割り当てる通信帯域を、固定帯域と変動帯域とに分割して制御する。ここで、固定帯域とは、最低限保証されている、即ち、ある通信で削られないことが保証されている帯域であり、変動帯域とは、伝送されるデータの優先度や通信状況に従ってある範囲の中で変動させることができる。なお、各受信局に、固定帯域のみ、あるいは変動帯域のみ割り当てることも可能である。
【0009】
受信局の新規参入時に、受信局のユーザは、通信帯域の確保(固定帯域と変動帯域)を要求する。そして、ストリーム送信局は、その受信局に通信帯域を割り当てることが可能であれば参入を許可する。もし、割り当てることができない状況であれば、ストリーム送信局は固定帯域、変動帯域の代替案を作成して、新規参入の受信局に返信する。
【0010】
新規参入の受信局では、その代替案の帯域がTV画面上に表示される。TVを見ているユーザが、代替案を受け入れることが可能であれば、その旨を送信局に送信する。一方、ユーザが代替案を受け入れることができなければ、他のストリーム送信局を探すか、あきらめなければならない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に記載の帯域確保方法では、新規参入時以降は通信帯域の制御にユーザは関与できない。例えば、新規参入時に一度固定帯域を設定した場合には、固定帯域を変動させることはできない。また、通信媒体が固定帯域により飽和状態に陥った場合には、新規参入を希望するユーザの新規参入が不可能となる。
【0012】
また、例えば、固定帯域を設定せずに全ての受信局への割り当てる帯域を変動帯域として設定したとすると、ストリーム送信局側が他の受信局へのストリームの優先度から自動的に帯域を変動させることとなり、その帯域変動の間、その受信局のユーザは全く関与できない。これにより、ユーザの意に反して、非常に映像品質の悪い映像を見なければならない状態に陥ることがある。
【0013】
さらに、例えば無線を通信媒体とした場合には、電子レンジなどからの妨害電波によってある受信局への通信にエラーが発生することが多々ある。その受信局に表示されている映像の乱れを抑えるためには、その映像情報の損失を回復するように、エラーが発生したフレームを再送してもらう必要がある。これにより、再送回数が増える、即ち、エラーが生じている受信局への通信帯域を増加させることとなる。
【0014】
また、この再送回数の増加による通信帯域の増加を実現するには、送信局に通信エラー情報を把握する手段を具備し、エラーが生じている受信局に割り当てる帯域を動的に増減させる必要があるが、このことについては、上記公報においては検討されていない。
【0015】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ストリーム配信サービスに参加しているユーザの意思を反映した品質を保ちつつ、通信媒体を有効に利用することができる通信システムおよび通信帯域制御方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の通信システムは、上記の課題を解決するために、符号化率の設定変更が可能であり入力されたデータを符号化処理して符号化データとする符号化手段と、受信した符号化データを復号化処理する通信装置と、上記符号化手段に接続され、上記符号化データを上記通信装置に配信する中央配信装置とを備え、1つの中央配信装置と、該中央配信装置が上記符号化データを配信中の少なくとも1つの通信装置とが、一定の通信帯域を有する通信媒体を介してネットワークを形成する通信システムにおいて、上記中央配信装置は、上記ネットワークに接続された上記通信装置に対して、上記符号化データを送信するための通信帯域の削減を要求する帯域制御手段を有することを特徴としている。
【0017】
上記の構成によれば、帯域制御手段を有することにより、例えば、通信帯域の削減を要求された通信装置のアプリケーションは、ユーザに削減要求を受け入れるかどうかの判断をうかがうことができる。従って、ユーザの意思を反映したデータ品質(例えば、映像品質や音声品質)を保持するとともに、符号化データ配信中の通信装置に対応する通信帯域を削減して、有効に通信媒体を利用することができる。
【0018】
上記の通信システムは、帯域制御手段が、通信装置のうちネットワークに接続されていない第1通信装置からネットワークへの新規参入の要求があったときに、ネットワークに接続されている第2通信装置に対して、該第2通信装置に割り当てられている通信帯域の削減を要求することが好ましい。
【0019】
上記の構成によれば、第2通信装置に割り当てられている通信帯域を削減することにより、新規参入して符号化データの配信を要求する第1通信装置に割り当てる通信帯域を確保することができる。
【0020】
上記の通信システムは、中央配信装置が、ネットワークに接続されている第3通信装置に対する符号化データの再送回数が増加したことにより、第3通信装置に対する通信帯域が不足していることを検出する帯域不足検出手段を有し、帯域制御手段は、帯域不足検出手段が第3通信装置に対する通信帯域の不足を検出すると、ネットワークに接続されている第4通信装置に対して該第4通信装置に割り当てられている通信帯域の削減を要求することが好ましい。
【0021】
上記の構成によれば、例えば、妨害電波による電波状況などの悪化により、ある受信局への再送回数が増加していることを検出する帯域不足検出手段を中央配信装置が有することにより、再送に使用するための通信帯域を新たに確保することができる。従って、動的に通信帯域の確保のための制御を行うことができる。
【0022】
上記の通信システムは、中央配信装置から通信帯域の削減を要求があったとき、該要求を受け入れるか否かを示す情報を中央配信装置に送信するデータ帯域制御手段を通信装置が有することが好ましい。
【0023】
上記の構成によれば、通信帯域の削減を要求があった通信装置のうち、要求を受け入れることを示す情報を中央配信装置に送信した通信装置についてのみ、通信帯域の削減を行うことができる。
【0024】
従って、ユーザの意思を反映したデータ品質を保持するとともに、通信帯域を削減することにより、有効に通信媒体を利用することができる。
【0025】
上記の通信システムは、中央配信装置が、通信装置から要求を受け入れることを示す情報を受信したとき、該通信装置に割り当てる通信帯域を計算して記憶する帯域把握手段を有することが好ましい。
【0026】
上記の構成によれば、帯域把握手段を有することにより、送信するデータに応じた通信帯域を設定することができる。
【0027】
上記の通信システムは、中央配信装置が、帯域把握手段によって計算された通信帯域を超えない範囲で、対応する通信装置に符号化データを送信するために、符号化手段の符号化率の設定を変更する符号化率設定手段を有することが好ましい。
【0028】
上記の構成によれば、符号化データの有する帯域(ストリーム帯域)を小さくすることができる。従って、他の通信装置に割り当てられる通信帯域を確保することができ、有効に通信媒体を利用することができる。
【0029】
上記の通信装置は、符号化手段が、異なる符号化率で符号化処理された複数の符号化データを記憶し、符号化率設定手段は、符号化手段に記憶された複数の符号化データのいずれかを選択することにより、符号化率の設定を変更することが好ましい。
【0030】
上記の構成によれば、簡単な構成で、符号化データの有する帯域を小さくすることができる。従って、他の通信装置に割り当てられる通信帯域を確保することができ、有効に通信媒体を利用することができる。
【0031】
上記の通信システムは、中央配信装置が、ネットワークに接続されている通信装置に対して、通信帯域の削減を要求すると同時に、削減された帯域の符号化データを送信することが好ましい。
【0032】
上記の構成によれば、例えば、通信帯域の削減の要求を受け入れるか否かを判断するユーザは、削減された帯域の符号化データを見ながら、判断することができる。
【0033】
即ち、ユーザは、例えば表示画面に映し出された映像を見ながら、その品質が低く受け入れられなければ要求を拒否し、その品質が受け入れられる程度のものであれば要求を受け入れることができる。
【0034】
従って、ユーザの意思をより反映したデータ品質を保持することができる。
【0035】
上記の通信システムは、符号化データが、帯域を段階的に削減して送信されることが好ましい。
【0036】
上記の構成によれば、例えば、まず、一番品質の良い段階の帯域の符号化データを配信し、その段階におけるデータ品質がユーザに受け入れられるか否かの情報が送信されるのを待つ。そして、受け入れられる場合、さらに一段階データ品質の悪い符号化データを配信し、再びその段階におけるデータ品質がユーザに受け入れられるか否かの情報が送信されるのを待つ。これをユーザに受け入れられなくなるまで複数回繰り返すことにより、データ品質において、より詳細にユーザの意思を反映することができる。
【0037】
上記の通信システムは、中央配信装置が、ネットワークに接続されている通信装置のうちから少なくとも1つの通信装置を選択局として選択する選択手段を有し、帯域制御手段は、選択局に対してのみ通信帯域の削減を要求することが好ましい。
【0038】
通常、符号化データを配信中、即ち、ネットワークに接続された通信装置全てに、通信帯域の削減を要求し、その要求の受け入れの可否を判断すると、通信帯域の制御に時間がかかることとなる。
【0039】
しかしながら、上記の構成によれば、選択局に対してのみ通信帯域の削減を要求することにより、通信帯域の制御にかかる時間の短縮を図ることができる。これにより、新規参入を要求する通信装置があった場合でも、符号化データの配信までに時間がかかり、ユーザが待たされることを防止できる。
【0040】
なお、選択局は、通信装置からランダムに、または、優先度に基づいて選択することができる。
【0041】
上記の通信システムは、中央配信装置が、通信装置ごとに割り当てている通信帯域、および、通信装置ごとに設定された優先度を記憶する帯域把握手段を有し、選択手段が、帯域把握手段に記憶されている優先度に基づいて、選択局の選択を行うことが好ましい。
【0042】
上記の構成によれば、優先度の高い方から複数の通信装置を選択することができる。従って、選択された通信装置に対してのみ通信帯域の削減を要求することができ、通信帯域の制御にかかる時間の短縮を図ることができる。
【0043】
上記の通信システムは、通信装置において通信帯域が削減されると、帯域把握手段が、該通信装置の優先度を通信帯域の削減前より低く設定することが好ましい。
【0044】
上記の構成によれば、同じ通信装置に対して、何回も、通信帯域の削減を要求することを回避することができる。
【0045】
上記の通信システムは、通信装置が、映像を表示する表示手段を備える表示装置であり、帯域把握手段が、表示手段の大きさと優先度の高さとが反比例するように優先度を設定し、選択手段が、優先度が高い方から選択局として選択することが好ましい。
【0046】
通常、通信装置が表示装置であるとき、表示手段(表示画面)の大きさが大きいほど、帯域が大きくないとユーザは違和感を覚える。一方、表示手段の大きさが小さければ、帯域が小さくてもユーザにそのデータ品位は受け入れられやすい。
【0047】
しかしながら、上記の構成によれば、表示手段の大きさと優先度の高さとが反比例するように優先度が設定されていることにより、通信帯域の削減が要求されても受け入れられにくい、表示手段の大きな表示装置に対して、通信帯域の削減が要求される回数を減らすことができる。
【0048】
上記の通信システムは、通信装置が、接続された記録媒体に情報の記録を行う記録装置であり、帯域把握手段が、記録装置の優先度を、他の通信装置よりも低く設定し、選択手段が、優先度が高い方から選択局として選択することが好ましい。
【0049】
通常、通信装置が記録装置であり、記録装置においてユーザがVTRなどの記録媒体に記録を行っている場合などに、その記録装置に対して、通信帯域の削減を要求したり、帯域を削減した符号化データを送信したりすると、それらのメッセージや映像などが記録媒体に記録されることとなる。
【0050】
しかしながら、上記の構成によれば、通信装置が記録装置である場合、その優先度を低く設定することにより、通信帯域の削減が要求されても受け入れられにくい記録装置に対して、通信帯域の削減が要求される回数を減らすことができる。
【0051】
上記の通信システムは、ネットワークに接続されている複数の通信装置が複数のグループに分かれており、グループごとに1つの通信装置を代表局として、帯域制御手段は、代表局にのみ通信帯域の削減を要求することが好ましい。
【0052】
上記の構成によれば、通信装置は、例えば、通信装置における機器の種類などに基づいて、グループに分かれている。また、中央配信装置は、各グループの代表局にのみ通信帯域の削減を要求する。
【0053】
これにより、例えば、通信帯域の制御にかかる時間の短縮を図ることができる。
【0054】
上記の通信システムは、ネットワークに接続されている複数の通信装置が複数のグループに分かれており、各グループにおける通信装置のうち、最も優先度の高い通信装置または最も優先度の低い通信装置の優先度を各グループの優先度とし、帯域制御手段は、グループの優先度に基づいて、グループ単位で通信帯域の削減を要求することが好ましい。
【0055】
上記の構成によれば、要求を受け入れるか否かを示す情報を、グループ内の全通信装置に適用することにより、通信帯域の制御にかかる時間の短縮を図ることができる。
【0056】
本発明の通信帯域制御方法は、1つの中央配信装置と少なくとも1つの通信装置とが、一定の通信帯域を有する通信媒体を介してネットワークを形成する通信システムで用いられる通信帯域制御方法であって、第1通信装置に対する通信帯域が不足するとき、上記第1通信装置に対する通信帯域を確保するために、ネットワークを形成している第2通信装置と上記中央配信装置との間で調停を行う調停処理を有することを特徴としている。
【0057】
上記の構成によれば、例えば、第2通信装置に割り当てられている通信帯域を削減することによって第1通信装置に対する通信帯域を確保する場合、調停処理により、通信帯域の削減において、第2通信装置のユーザの意思を反映することができる。
【0058】
従って、ユーザの意思を反映したデータ品質を保持するとともに、通信帯域を削減して、有効に通信媒体を利用することができる。
【0059】
上記の通信帯域制御方法は、調停処理が、中央配信装置から第2通信装置に、割り当てられている通信帯域の削減を要求する帯域削減要求処理と、第2通信装置が上記要求を受け入れるか否かを示す情報を中央配信装置に送信する帯域削減回答処理と、中央配信装置が、削減する通信帯域を計算して第2通信装置に割り当てる再割り当て処理とを含むことが好ましい。
【0060】
上記の構成によれば、例えば、新規参入を要求する通信装置や、再送回数が増えて通信帯域が不足する通信装置に対して、通信帯域を確保することができる。
【0061】
上記の通信帯域制御方法は、帯域削減回答処理が、帯域削減要求処理を行った後、予め設定された所定時間が経過するまで行われることが好ましい。
【0062】
また、上記の通信帯域制御方法は、帯域削減回答処理が、帯域削減要求処理を行った後、中央配信装置が情報を所定本数受信するまで行われることが好ましい。
【0063】
上記の構成によれば、調停処理を行う時間を制限することにより、例えば、新規参入を要求する通信装置や、再送回数が増えて通信帯域が不足する通信装置が、通信帯域を確保するまでの時間を短縮することができる。
【0064】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について図1ないし図18に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0065】
図2に示すように、本実施の形態に係る通信システム(ネットワークシステム)は、ストリーム送信局(中央配信装置)1を有するホームサーバ10と、受信局(通信装置)2とを備える。
【0066】
ストリーム送信局1および受信局2は、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11の無線通信方式に則した通信方式を用いて、映像や音声などのデータ(以下、ストリームとする)を送受信する。この通信システムとしては、ストリームを送受信するためのアプリケーションを含めた形態が考えられる。
【0067】
なお、本実施の形態に示す通信システムは、様々な通信ネットワークシステムで適用可能なものであるが、一例としては、家庭用電化製品に無線通信機能が内蔵され、これらを家庭内ネットワークとして相互に接続するようなネットワークシステムなどに好適に用いることができるものである。この例でいえば、ホームサーバ10が外部からの情報を一手に管理し、家庭内の各部屋に配置された映像表示機器(受信局2)に、ストリーム送信局1から、ストリームを送信する。
【0068】
ここでは、各受信局2をTV(テレビ)とする。例えば、図2に示すように、リビングに設置されている受信局2aで地上波TVを、寝室に設置されている受信局2bでCATVを、子供部屋に設置されている受信局2cでDVDプレイヤーを利用する場合、ストリーム送信局1は、地上波TV・CATV・DVDプレイヤーの各動画像および音声データを、対応する受信局2a〜2cに送信する。このとき、ストリーム送信局1と受信局2a〜2cとの通信は、ホームサーバ10が管理する。
【0069】
こうして、ホームサーバ10に設置されたストリーム送信局1から通信媒体(ここでは、IEEE802.11方式の無線)を介して、同時に各部屋に設置された複数の受信局2a〜2cに映像や音声が伝送されるストリーム配信サービスが、ホームサーバ10を中心として家庭内に形成される。
【0070】
なお、本実施の形態においては、n個の受信局2(2a〜2n)を用いて説明するが、この受信局2の数は特に限定されるものではない。
【0071】
また、ストリーム送信局1と受信局2との通信は、上述したIEEE802.11方式の無線を用いたものに限定されるものではなく、例えば、他の方式の無線や電灯線などの通信媒体を介して行ってもかまわない。
【0072】
通常、ストリーム送信局1と受信局2をつなぐ通信媒体には、単位時間あたりに伝送できるデータ量の限界点があり、通信帯域として定義されている。ストリーム送信局1と複数の受信局2(ここでは受信局2a〜2c)とが共通の通信媒体を介して通信している状況においては、伝送路における全通信帯域を分割し、各受信局2a〜2cに対して通信帯域の割り当てを行う。各受信局2a〜2cとストリーム送信局1とは、割り当てられた通信帯域を超えない範囲でストリームの伝送を行う。
【0073】
以下、ストリーム送信局1および受信局2の構成について図3・4を用いて説明する。
【0074】
図3に示すように、ストリーム送信局1は、多重化部11、通信部12、帯域把握部(帯域把握手段)13、および、圧縮制御部(符号化率設定手段)14を備える。また、ホームサーバ10は、ストリーム受信局1の他に、例えばMPEG(Motion Picture Expert Group)2エンコーダなどの複数の符号器(符号化手段)3…を備える。
【0075】
符号器3は、通信システムで利用可能な外部からの各情報(地上波TV、CS・BS(communication satellite・broadcasting satellite)、CATV(cable television)、VTR(video tape recorder)、DVD(digital versatile disc)など(図2参照)の情報)に対応して備えられる。
【0076】
各符号器3には、対応する情報、即ち、例えばビデオコンポジット信号などのアナログの映像や音声からなるアナログストリームSD(ストリームSD1〜SDm)が入力される。各符号器3は、ストリームSD1〜SDmに対して符号化処理を施す。なお、各符号器3の符号化率の設定は、変更可能である。
【0077】
多重化部11には、符号器3から、符号化処理されたストリームSD1〜SDm(符号化データ)が入力される。符号化処理されたストリームSD1〜SDmの各データ(以下、ストリームデータSD1〜SDmと称する)は、多重化部11により時分割多重化処理され、通信部12から通信媒体を介して受信局2に送信される。
【0078】
帯域把握部13は、現在ストリーム(図3ではストリームSD1〜SD3)が送信されている(ネットワークに接続され、ストリーム配信中の)受信局2(受信局2a〜2c)に割り当てられている通信帯域(伝送速度)を、記憶、再計算、再割り当てする。
【0079】
圧縮制御部14は、各ストリームデータSD1〜SDmのストリーム帯域を制御(変更)する。即ち、受信局2に配信されるストリームのストリーム帯域を制御する。例えば、圧縮制御部14は、符号化率制御コマンドを各符号器3に送信することにより、各符号器3におけるレジスタに符号化率を設定する。これにより、符号器3から出力されるストリームデータSD1〜SDmのストリーム帯域を変更する。
【0080】
また、各受信局2は、復号部21と通信部22とを備える。受信局2は、ストリーム送信局1の通信部12からのストリームデータSD1〜SDmを、通信部22で受信し、復号部21においてストリームデータSD1〜SDmに復号化処理を施す。復号部21は、例えば、MPEG2デコーダなどである。これにより、各受信局2からは、対応するストリームSDを復元し、図示しない表示手段によって表示することができる。
【0081】
なお、符号器3は、MPEG2エンコーダに特に限定されるものではなく、例えば、ディジタルで入力されたストリームを任意の符号化率に変換可能な変換手段であってもかまわない。
【0082】
また、各符号器3は、図4に示すように、入力された各ストリームを異なる符号化率で符号化処理(圧縮)し、ストリームファイルSF(図4中SF1〜SF3)として記憶してもかまわない。
【0083】
この場合、ストリーム送信局1は、ストリーム送信局1の圧縮制御部14(図3参照)のかわりに圧縮度選択部24を備える。ストリーム送信局1は、符号化率を符号器3に指定することにより、ストリームデータSD1〜SDmのストリーム帯域を変更する。これにより、図3に示すストリーム送信局1と同様の機能を実現することができる。
【0084】
例えば、図4に示すように、ストリームファイルSFごとに高・中・低の3種類の符号化率のファイルを有することする。この場合、圧縮度選択部24は、ストリームファイルSFにおけるいずれかの符号化率のファイルを選択することにより、ストリームの符号化率、即ち、ストリームデータSD1〜SDmのストリーム帯域を選択することができる。
【0085】
次に、ストリーム送信局1および受信局2の構成について、図1を用いてさらに詳しく説明する。
【0086】
ストリーム送信局1は、アプリケーション層40、MAC(メディアアクセス制御)層42、および、物理層43の、受信局2は、アプリケーション層44、MAC層48、および、物理層49のプロトコルスタックを有する。
【0087】
物理層43は上述した通信部12を、物理層49は上述した通信部22を備え、ストリーム送信局1と受信局2とは、これら物理層43・49を介してストリームデータの送受信を行う。物理層43は、データを表すビット情報を通信回線に送り出すための電気的な変換や機械的な作業を行うものであり、ここでは、IEEE802.11aの5GHz帯のOFDM変調された電波を想定している。また、MAC層42・48は、IEEE802.11を想定している。
【0088】
アプリケーション層40・44において作成された送信フレームは、MAC層42・48により規定された送受信アクセスのルールに従って、物理層43・49から送信される。
【0089】
一方、物理層43・49により受信された受信フレームは、MAC層42・48の受信フィルタによりフィルタリングされ、正当なデータであると判断された場合には、アプリケーション層40・44に渡される。
【0090】
アプリケーション層40は、上述した多重化部11、帯域把握部13、および、圧縮制御部14の他に、例えば、帯域制御部(帯域制御手段)41を備える。
【0091】
多重化部11において時分割多重化処理されたストリームデータSD1〜SDmは、フレームごとにMAC層42に入力される。
【0092】
帯域制御部41は、受信局2に対して、通信帯域の削減を要求するなどの帯域制御のためのコマンドフレームを送受信する。
【0093】
また、アプリケーション層44は、MAC層48によりフィルタリングされ、正当性が判断された受信フレームを復号部21に入力する。また、アプリケーション層44は、後述する通信帯域確保のための調停をストリーム送信局1との間で行うコマンドフレームを送受信する帯域制御部(データ帯域制御手段)47を備える。
【0094】
さらに、アプリケーション層44は、接続されている機器に必要な通信帯域を把握するための必要帯域把握部45を備えていてもかまわない。この必要帯域把握部45は、その受信局2に必要な通信帯域を把握し、ストリーム送信局1に送信する。また、必要帯域把握部(帯域不足検出手段)45は、その受信局2において、現在の通信帯域では通信帯域が不足していることを検出し、ストリーム送信局1に帯域の不足状況を送信してもかまわない。
【0095】
また、アプリケーション層44は、調停制御部46を備えていてもかまわない。調停制御部46は、図示しない入力装置が接続されている。受信局2が表示手段を有する表示装置や、記録媒体に記録する記録装置である場合、ストリーム送信局1との調停の要求内容は、表示手段における表示画面に表示される。また、その要求に対するユーザの許可または不許可の意思は、リモコンやタッチパネルなどの入力装置により入力される。調停制御部46は、そのユーザの意思をフレームに変換し、ストリーム送信局1に送信する。
【0096】
一般に、IEEE802.11の通信方式においては、アクセスポイント(以下、APと称する)に複数のステーション(以下、STAと称する)が参入して通信サービスエリア(以下、BSSと称する)が形成されている。APと各STAとは、同一の物理チャネルを通信媒体として、時分割でフレームを交換して通信を行っている。本実施の形態では、APをストリーム送信局1とし、複数のSTAを受信局2として形成しているが、これに限定されるものではなく、例えば、APを設けずにSTAのみでサービスエリアを形成するアドホックなサービスエリア(IBSS)を形成してもかまわない。
【0097】
以下、本実施の形態の通信システムにおいて特徴的な構成である新規参入時における通信帯域確保のための調停方法について説明する。
【0098】
まず、受信局2の新規参入について、図2・3を用いて説明する。
【0099】
図2に示す通信システムにおいて、リビングに設置された受信局2aが地上波TVのデータを、寝室に設置された受信局2bがCATVのデータを、子供部屋に設置された受信局2cがDVDのデータを、それぞれストリーム受信局1を介して受信しているとする。
【0100】
即ち、ストリーム送信局1により、受信局(第2通信装置)2a・2b・2cには、それぞれ対応するストリームが配信されており、ストリーム受信局1と受信局2a・2b・2cとは、ネットワークを介して接続されている。
【0101】
ここで、例えばキッチンに設置されたTVにおいて、その電源を入れたとき、そのキッチンのTVは、受信局(第1通信装置)2nとなってストリーム送信局1に対してネットワーク(ストリーム配信サービス)への新規参入を要求する。
【0102】
即ち、受信局2nにおいて、ストリームを受信したい要求が発生した場合には、受信局2nはストリーム送信局1に対してストリームを配信してもらうことを要求するために、ストリーム配信サービスへの参入要求フレームをストリーム送信局1に送信する。
【0103】
また、ストリーム配信サービスへの参入要求フレームを受信したストリーム送信局1は、使用していないいずれかの符号器3と、新規参入局である受信局2nに割り当てる通信帯域とが確保可能であるかどうかを判断し、受信局2nを参入させることへの許可あるいは不許可を判断する。
【0104】
そして、ストリーム送信局1により、参入することが許可されれば(新規参入の要求が受け入れられると)、受信局2nはストリームの配信を受けることが可能となり、受信局2nには、映像が表示されることとなる。
【0105】
即ち、参入が許可された受信局2nと符号器3とが1対1に対応付けられることになり、符号器3により圧縮されたストリームデータは、その符号器3に対応付けられた受信局2nに向けて送信される(図3参照)。
【0106】
このとき、ストリーム送信局1が受信局2nの新規参入を許可する場合には新規参入許可フレームを、不許可の場合には新規参入不許可フレームを、受信局2nに対して送信する。
【0107】
なお、参入要求フレームの中には、受信局2nが必要とするストリーム帯域の情報を含めておけばよい。
【0108】
続いて、通信帯域の調停について説明する。
【0109】
ところで、ストリーム送信局1の全通信帯域は、予め定められている。従って、ストリーム配信中の各受信局2a・2b・2cに割り当てられた各通信帯域の合計が、ストリーム送信局1の全通信帯域と略等しいような場合、受信局2nによる新規参入の要求があったとしても、割り当てる通信帯域が不足しているため、受信局2nの新規参入を受け入れることができない。このように受信局2nの新規参入が受け入れられない場合、新しく電源を入れたTVに映像が映らないこととなる。
【0110】
そこで、本実施の形態における通信システムでは、新規参入のための通信帯域幅が不足する場合には、ストリーム配信中の受信局2a・2b・2cに対して、通信帯域の削減を要求する。そして、これにより、新規参入の受信局2nの通信に必要な通信帯域が確保できると、受信局2nの参入を許可する。以下、この許可のためのストリーム送信局1と受信局2a・2b・2c・2nとのフレームのやりとりを、通信帯域確保のための調停と称する。
【0111】
この通信帯域確保のための調停前後の通信帯域の一例について、図6を用いて説明する。
【0112】
ここで、ストリーム送信局1の多重化部11において、符号器3…からのストリームデータSD1〜SD3は時分割多重化処理され、対応する受信局2a〜2cにそれぞれ送信されているとする。このとき、受信局2a〜2cへは、図6に示すように、それぞれに対応するデータである「Data for 2a」・「Data for 2b」・「Data for 2c」がこの順で繰り返し送信されている(調停前)。
【0113】
そして、受信局2nの新規参入が許可されると、図6に示すように、受信局2a〜2c・2nへは、図6に示すように、それぞれに対応するデータである「Data for 2a」・「Data for 2b」・「Data for 2c」・「Data for 2n」がこの順で繰り返し送信されることとなる(調停後)。このとき、受信局2a〜2cは、それぞれ、対応する通信帯域が削減されており、図6に示す「Data for 2a」・「Data for 2b」・「Data for 2c」の各ストリーム帯域は、調停前より、小さくなっている。
【0114】
また、受信局2a〜2cの通信帯域の変更は、対応する符号器3の符号化率の変更により行われる。
【0115】
通常、ある符号器3の符号化率を変更することは、その符号器3に対応付けられた受信局2に送信されるストリームの品質(例えば映像の画質)を変更することとなる。即ち、ある受信局2へのストリーム帯域(品質)を変更するためには、その受信局2に対応付けられた符号器3の符号化率を変更すればよい。
【0116】
即ち、ストリーム送信局1は、受信局2に割り当てた通信帯域内でストリームを送信する必要があるので、割り当てられた通信帯域を下回るストリーム帯域を実現する符号化率を、対応する符号器3に設定すればよい。
【0117】
なお、受信局2へのストリーム配信に要するストリーム帯域は、その受信局2の新規参入時における参入要求フレームに含まれていることに特に限定されるものではない。
【0118】
例えば、ストリーム送信局1が、受信局2のアプリケーションに接続されている機器の種類などにより判断し、必要とするストリーム帯域を決定してもかまわない。
【0119】
即ち、ストリーム送信局1が、ストリーム配信サービスに参入を要求する通知を行ってきた新規受信局2nにサービスを提供するために必要な通信帯域を知る方法として、新規受信局2nのアプリケーションに接続されている機器の種別を参入要求フレームの中に格納してストリーム送信局1に通知し、接続機器が何であるのかによってストリーム送信局1が符号化率を決定する方法がある。例えば、新規受信局2nの接続機器がハイビジョンテレビであれば必要なストリーム帯域は20Mbps、スタンダードテレビであれば6Mbps、それ以外の表示装置であれば3Mbpsと決定してもかまわない。
【0120】
また、ストリーム送信局1が新規受信局2nに必要なストリーム帯域を知る別の方法として、新規受信局2nが、配信してほしいストリーム品質を把握するアプリケーションの機能を持ち、ストリーム品質に対応したストリーム帯域の情報を参入要求フレームの中に格納し、ストリーム送信局1に通知する方法もある。
【0121】
次に、通信帯域確保のための調停方法の手順について、図7〜図11を用いて説明する。
【0122】
図7に示すように、まず、受信局(新規受信局)2nが、受信局2a〜2cからなるストリーム配信サービスに対して、新規参入を要求する(F11)。即ち、受信局2nは、参入要求フレームをストリーム送信局1に送信する。
【0123】
ストリーム送信局1は、受信局2nからの参入要求フレームを受信すると、ストリーム配信中の全受信局2a〜2cに対して、割り当てられている通信帯域(即ち、ストリーム帯域)の削減を要求する(帯域削減要求処理、F12)とともに、タイマーを起動して時間を計測する。即ち、ストリーム送信局1の帯域制御部41(図1参照)は、受信局2a〜2cのストリーム帯域の削減を要求するためのコマンドフレーム(以下、帯域削減要求フレームと称する)を受信局2a〜2cに送信する。
【0124】
続いて、帯域削減要求フレームを受信した受信局2a〜2cのうち、ストリーム帯域が削減されることを許可する受信局2は、ストリーム送信局1に対して、ストリーム帯域の削減を許可するためのコマンドフレーム(以下、帯域削減許可フレームと称する)を送信する。ここでは、受信局2bおよび受信局2cが帯域削減許可フレームを、ストリーム送信局1に送信する(帯域削減回答処理、F13・14)。
【0125】
そして、ストリーム送信局1が帯域削減要求フレームを送信してから、予め設定された時間(一定時間)が経過すると、ストリーム送信局1は、受信局2a〜2cに対して、ストリームに対する通信帯域の削減の要求期間が終了したことを通知するための、帯域削減要求終了フレームを送信する(F15)。
【0126】
その後、ストリーム送信局1の帯域把握部13において、ストリーム帯域が削減されることを許可した受信局2b・2cに割り当てられる通信帯域を再計算して再割り当てを行う(再割り当て処理)。
【0127】
その結果、ストリーム送信局1において、新規参入の受信局2nに割り当てる通信帯域が確保できた場合には、受信局2b・2cの通信帯域を削減するとともに、新規参入許可フレームを受信局2nに送信する(F16)。このとき、受信局2b・2cに再割り当てがなされた、削減された通信帯域は、帯域把握部13において記憶される。
【0128】
一方、例えば、どの受信局2からも帯域削減許可フレームが送信されなかった場合や、帯域削減許可フレームを送信した受信局2があってもあまりその帯域幅が削減できなかったなど、新規受信局2nの帯域を確保できなかった場合には、新規参入不許可フレームを受信局2nに送信する(F16)。
【0129】
このように、ストリーム配信中の全受信局2a〜2cにストリーム帯域(通信帯域)の削減を要求することにより、全てのユーザの意思を反映することができる。
【0130】
なお、受信局2a〜2cは、帯域削減要求終了フレームを受信した以降は、再び帯域削減要求フレームを受信するまで帯域削減許可フレームを送信しない。
【0131】
また、受信局2a〜2cがストリーム帯域の削減を許可するか否かについて判別する方法は、図7に示した帯域削減許可フレーム(F13・14)に特に限定するものではない。例えば、ストリーム帯域の削減を許可しないことを示すコマンドフレーム(以下、帯域削減不許可フレームと称する)を送信するようにしてもかまわない。
【0132】
即ち、図9に示すように、まず、受信局2nは、参入要求フレームをストリーム送信局1に送信する(F31)。
【0133】
ストリーム送信局1は、受信局2nからの参入要求フレームを受信すると、ストリーム配信中の全受信局2a〜2cに対して、帯域削減要求フレームを送信する(F32)とともに、タイマーを起動して時間を計測する。
【0134】
続いて、帯域削減要求フレームを受信した受信局2a〜2cのうち、ストリーム帯域が削減されることを許可しない受信局2は、ストリーム送信局1に対して、帯域削減不許可フレームを送信する。ここでは、受信局2bおよび受信局2cが帯域削減不許可フレームを、ストリーム送信局1に送信する(F33・34)。
【0135】
そして、ストリーム送信局1が帯域削減要求フレームを送信してから、予め設定された時間が経過すると、ストリーム送信局1は、受信局2a〜2cに対して、ストリームに対する通信帯域の削減の要求期間が終了したことを通知するための、帯域削減要求終了フレームを送信する(F35)。
【0136】
その後、ストリーム送信局1の帯域把握部13において、ストリーム帯域が削減されることを許可した受信局2aに割り当てられている通信帯域を再計算して再割り当てを行う。
【0137】
その結果、ストリーム送信局1において、新規参入の受信局2nに割り当てる帯域が確保できた場合には、受信局2aの通信帯域を削減するとともに、新規参入許可フレームを受信局2nに送信する(F36)。このとき、削減された通信帯域を有し、受信局2aに再割り当てがなされた新たな通信帯域は、帯域把握部13において記憶される。
【0138】
一方、新規受信局2nの帯域を確保できなかった場合には、新規参入不許可フレームを受信局2nに送信する(F36)。
【0139】
また、ストリーム送信局1が、帯域削減要求フレームを送信して(F12・F32)から、帯域削減要求終了フレームを送信する(F15・F35)までの時間は、タイマーによる計測に限定されるものではない。例えば、ストリーム送信局1が受信した帯域削減許可フレームの数を用いて計測してもかまわない。この計測方法について、図8を用いて以下に説明する。
【0140】
ここで、ストリームは、受信局2a〜2fに対して配信中であり、これに対して、受信局2nが新規参入を要求するとする。また、ストリーム送信局1が、帯域削減要求フレームを送信してから、ストリーム送信局1が所定の本数(ここでは4本)帯域削減許可フレームを受信したとき、帯域削減要求終了フレームを送信するとする。
【0141】
図8に示すように、まず、受信局(新規受信局)2nが、受信局2a〜2fからなるストリーム配信サービスに対して、新規参入を要求する(F21)。即ち、受信局2nは、参入要求フレームをストリーム送信局1に送信する。
【0142】
ストリーム送信局1は、受信局2nからの参入要求フレームを受信すると、ストリーム配信中の全受信局2a〜2fに対して、割り当てられた通信帯域の削減を要求する(F22)とともに、受信する帯域削減許可フレームの本数のカウントを開始する。
【0143】
続いて、帯域削減要求フレームを受信した受信局2a〜2fのうち、通信帯域(ストリーム帯域)が削減されることを許可する受信局2は、ストリーム送信局1に対して、帯域削減許可フレームを送信する。ここでは、受信局2bおよび受信局2b・2c・2a・2eが帯域削減許可フレームを、ストリーム送信局1に送信する(F23〜F26)。
【0144】
そして、ストリーム送信局1が帯域削減許可フレームを4本受信すると、ストリーム送信局1は、受信局2a〜2fに対して、ストリームに対するの通信帯域の削減の要求期間が終了したことを通知するための、帯域削減要求終了フレームを送信する(F27)。
【0145】
その後、ストリーム送信局1の帯域把握部13において、ストリーム帯域が削減されることを許可した受信局2a〜2c・2eに割り当てられている通信帯域幅を再計算して再割り当てを行う。
【0146】
その結果、ストリーム送信局1において、新規参入の受信局2nに割り当てる帯域が確保できた場合には、受信局2a〜2c・2eの帯域幅を削減するとともに、新規参入許可フレームを受信局2nに送信する(F28)。
【0147】
一方、新規受信局2nの帯域を確保できなかった場合には、新規参入不許可フレームを受信局2nに送信する(F28)。
【0148】
また、受信局2a〜2fがストリーム帯域の削減を許可するか否かについて判別する方法は、図8に示した帯域削減許可フレーム(F23〜F26)に特に限定するものではなく、例えば、帯域削減不許可フレームを送信するようにしてもかまわない。
【0149】
即ち、図10に示すように、まず、受信局2nは、参入要求フレームをストリーム送信局1に送信する(F41)。
【0150】
ストリーム送信局1は、受信局2nからの参入要求フレームを受信すると、ストリーム配信中の全受信局2a〜2fに対して、帯域削減要求フレームを送信する(F42)とともに、受信する帯域削減不許可フレームの本数のカウントを開始する。
【0151】
続いて、帯域削減要求フレームを受信した受信局2a〜2fのうち、ストリーム帯域が削減されることを許可しない受信局2は、ストリーム送信局1に対して、帯域削減不許可フレームを送信する。ここでは、受信局2a〜2c・2eが帯域削減不許可フレームを、ストリーム送信局1に送信する(F43〜F46)。
【0152】
そして、ストリーム送信局1が帯域削減不許可フレームを4本受信すると、ストリーム送信局1は、受信局2a〜2fに対して、ストリームに対する通信帯域の削減の要求期間が終了したことを通知するための、帯域削減要求終了フレームを送信する(F47)。
【0153】
その後、ストリーム送信局1の帯域把握部13において、ストリーム帯域が削減されることを許可した受信局2d・2fに割り当てられている通信帯域を再計算して再割り当てを行う。
【0154】
その結果、ストリーム送信局1において、新規参入の受信局2nに割り当てる通信帯域が確保できた場合には、受信局2d・2fの通信帯域を削減するとともに、新規参入許可フレームを受信局2nに送信する。一方、新規受信局2nの通信帯域を確保できなかった場合には、新規参入不許可フレームを受信局2nに送信する(F48)。
【0155】
ところで、図5に示すように、例えばキッチンにおいては、TVである受信局2nの他に、電子レンジなどが設置されている。これにより、無線通信においては、突発的な妨害電波が混入したり、受信局2nのアンテナの前を人が横切ったりすることにより、ストリーム送信局1がフレームを送信したにも関わらず、受信局2nでそのフレームを受信できない通信エラーが発生する。
【0156】
このような通信エラーが発生した場合、受信局2nの映像には、ブロックノイズが発生したり、あるいは、映像が停止したりしてしまい、映像品質の悪化を招来する。
【0157】
そこで、受信局2nにおける映像を、乱れることなく表示するために、受信局(第3通信装置)2nは受信できなかったフレームを再送するようにストリーム送信局1に要求する必要がある。
【0158】
しかしながら、フレームの再送が発生している状態では、再送が無い状態よりも、再送にかかる分だけ余分にストリーム帯域が使用されることになる。通常は、再送に使用されるストリーム帯域を考慮して、受信局2に通信帯域を割り当てるが、再送が無い場合にはその帯域は無駄になってしまうことから、通信帯域の有効利用の観点から、可能な限り再送のための通信帯域は少なく抑えるようにすることが望ましい。一方、このような場合、再送の頻度が予想より増えた場合には、通信帯域が不足して、結果として受信局2の映像が乱れるようになってしまう。
【0159】
そこで、これを回避するために、ストリーム送信局1において、各受信局2に対応する再送の頻度をカウントする回路を帯域把握部13に設けることが好ましい。これにより、ある受信局2への再送頻度が増加し、割り当てている通信帯域では不足する場合に、上記調停を行うようにすれば、再送頻度が増加している受信局2に対しても安定した映像品質を保つことができる。
【0160】
続いて、通信帯域の削減の許可または不許可についてのユーザの判断方法の一例について、図11〜図14を用いて説明する。
【0161】
上述した通信帯域確保のための調停時に、ストリーム送信局1から受信局2に要求されている削減された通信帯域を、受信局2において、数字で表示することにより、ユーザに知らせてもかまわない。この場合、ユーザは、その表示された数字を見て、通信帯域の削減の許可または不許可を判断する。
【0162】
また、通信帯域を削減することにより、どの程度の映像になるのかを分かりやすくするため、受信局2の図示しない表示手段において、通信帯域(ストリーム帯域)削減後の映像を表示してもかまわない。なお、調停前、即ち通信帯域を削減していない通常状態での通信帯域を16Mbpsとする。
【0163】
例えば、図11(a)に示すように、ある受信局2に16Mbpsで映像を配信している状態で、新規参入要求があったとする。ここで、その新規参入局に割り当てる帯域を確保するためには、上記ある受信局2には、10Mbpsで映像を配信することが要求されるとする。
【0164】
このとき、通信帯域の削減要求がされている受信局2には、図11(b)に示すような画面が表示される。即ち、削減された通信帯域を超えない範囲のストリーム帯域における映像とともに、その映像での良否の判断を促す画面60が表示される。
【0165】
そして、ユーザは、通信帯域削減後の映像として写しだされているものでよければ、例えばリモコンやタッチパネルを用いて、OKであることを入力する。
【0166】
このリモコンやタッチパネルなどからの、削減を許可する信号を受け取った、受信局2のアプリケーション層は、ストリーム送信局1に対して帯域削減許可フレームを送信する。
【0167】
このように、ストリーム送信局1は要求する通信帯域に映像品質を落としつつ、帯域削減要求フレームを受信局2に送信することにより、その受信局2のユーザには、要求される帯域に設定された映像を見ながら帯域削減要求を受け入れるか否かを判断することができる。従って、ユーザは映像品質をみながら、削減の許可を判断することができ、その通信帯域における映像の可否を容易に判断することができる。
【0168】
また、図12に示すように、16Mbps(図12(a)に対応)から、2Mbpsずつ通信帯域を削減した映像、即ち、14Mbps(図12(b)に対応)・12Mbps(図12(c)に対応)・10Mbps(図12(d)に対応)の映像を表示してもかまわない。
【0169】
この場合、14Mbpsの映像を1秒ほど送信し、その後12Mbpsの映像を1秒ほど送信してから、目標の10Mbpsの映像を流す。このとき、10Mbpsの映像とともに、10Mbpsの映像での良否の判断を促す画面60が表示される。
【0170】
このように、少しずつ通信帯域を削減していき、その映像を表示することにより、ユーザは映像品質を許容できるか否かの判断をする時点において品質の落とされた映像に慣れを生じ、一度に目標の帯域までを落とす場合(図11参照)に比べ、帯域を削減することに対して許可しやすくなる。この場合、図11の方法に比べて調停に時間はかかるが、ユーザに許可されやすくなり、より多くの受信局2のユーザが同時に映像の視聴を楽しむことができる。
【0171】
また、図13(a)(b)に示すように、図12(b)・(c)の各削減途中の段階においても、その段階での映像表示が許可できるか否かについてユーザに判断を促す画面61・62を表示してもかまわない。
【0172】
これにより、目標とする通信帯域までの段階においてもユーザの許可を取ることがきる。従って、図11・12の場合よりも、ユーザが許容できる映像品質をより詳細にストリーム送信局1が得ることを可能とする。このとき、図11・12の方法に比べて時間はかかるが、通信帯域を、受信局2のユーザが許容できるストリーム帯域の限界により近く設定することが可能であり、無駄なく通信帯域を有効に利用することができる。
【0173】
また、図14(a)〜(c)に示すように、各段階の映像でユーザの許可を取るのではなく、通信帯域の削減停止をユーザが指示できる画面71〜73を表示し、ストリーム送信局1が送信する映像品質を徐々に落としつつ、ユーザが許容出来る限界の映像になった時点で、ユーザがリモコンなどの入力装置にある帯域削減停止ボタンを押し、これにより、受信局2がストリーム送信局1に対して帯域削減停止通知フレームを出すようにしてもかまわない。
【0174】
これにより、図13に示す方法と同様の効果を実現することができる。このとき、ストリーム送信局1は受信局2のユーザが帯域削減停止を指示した時刻において割り当てている通信帯域を、該受信局2に対して割り当てる(設定する)ことになる。
【0175】
なお、ユーザが帯域削減停止指示を行った時刻をストリーム送信局1が知る方法としては、図15に示すように、ユーザが帯域削減停止を指示した「時刻」を帯域削減停止通知フレームに格納しておくことで実現することができる。図15に示すフレームについては、後に説明する。
【0176】
また、簡易な方法としてはストリーム送信局1が帯域削減停止通知フレームを受信した時刻を採用してもかまわない。
【0177】
あるいは、ストリーム受信局1に割り当てるストリーム帯域を受信局のユーザが指示した時刻から算出するのではなく、受信しているストリームの帯域を検出する回路を受信局2に備えることにより、受信局のユーザが帯域削減停止指示を行った時点での受信ストリームの「帯域」を帯域削減停止通知フレームに格納して通知し、ストリーム送信局1はその通知されたストリーム帯域を割り当てるようにしてもかまわない。
【0178】
なお、上述した調停方法では、ストリーム配信中の全受信局2とストリーム送信局1との間で調停を行っているが、このとき、新規参入局はその間、映像の配信を待たされることになる。これを回避するために、ストリーム送信局1の帯域把握部(選択手段)13は、配信中の受信局2の中から少なくとも一つの受信局を選択し、その選択した受信局とのみ調停を行うようにしてもかまわない。これにより、調停にかかる時間を減少することができる。
【0179】
以下、調停を行うための受信局2の選択について説明する。
【0180】
ストリーム送信局1が調停を行う受信局2を選択する方法として、例えば、配信中の受信局2にそれぞれ順序数を割り当てておき、調停を行う必要が生じた場合、ストリーム送信局1は調停を行う予定の受信局2の数だけ乱数を発生させ、乱数に合致する順序数に割り当てられた受信局2との間でのみ調停を行う方法を採用してもかまわない。
【0181】
また、例えば、別の方法として、配信中の受信局2に優先度を設定して、優先度の高い方から複数の受信局2を選択し、選択された受信局2との間でのみ調停を行ってもかまわない。これにより、調停にかかる時間をさらに減少させることができる。その上で、一度帯域を削減した受信局に対しては優先度を低く再設定し、何度も続けて選択されることを防ぐこともできる。
【0182】
なお、各優先度は帯域把握部13において記憶される。即ち、ここでは、優先度の管理(記憶・選択)は帯域把握部13で行われるが、これに限定されるものではなく、例えば、優先度の記憶と選択とを、別個の領域において行ってもかまわない。
【0183】
また、帯域削減の際の優先度は、受信局2の表示画面の大きさに応じて設定してもかまわない。このような優先度を用いた受信局2の選択方法について、図16・17を用いて説明する。
【0184】
通常、ストリーム受信局1に接続されている受信局2である機器が表示装置(機器)の場合、その表示画面(表示手段)の大きさが大きいほど、ストリーム帯域が高くないとユーザは違和感をおぼえるため、通信帯域を許可しにくい。一方、表示画面が小さければ、低いストリーム帯域でもユーザは許可しやすい。
【0185】
そこで、ストリーム受信局1に接続されている機器が表示装置の場合、表示画面の大きさが大きいほど優先度を低く設定することにより、許可されにくい調停の発生する回数を減らし、結果として全調停にかかる時間を減少させることができる。
【0186】
例えば、図16に示すように、HDTVでありリビングに設置された画面が最も大きい受信局2aは、最も優先度が低く「1」である。寝室に設置された受信局2b(TV)は、最も画面が小さいため優先度は最も高く「4」となっている。また、子供部屋に設置された受信局2c(TV)において、優先度は「3」、ダイニングに設置された受信局2d(TV)において、優先度は「2」となっている。
【0187】
この状態で、キッチンにある受信局2n(TV)から新規参入の要求があったとする。
【0188】
この場合、図17に示すように、まず、受信局2nが、受信局2a〜2dからなるストリーム配信サービスに対して、新規参入を要求する(F51)。即ち、受信局2nは、参入要求フレームをストリーム送信局1に送信する。
【0189】
ストリーム送信局1は、参入要求フレームを受信すると、ストリーム配信中の受信局2a〜2dの中で、優先度の高いものから2つ受信局(ここでは受信局2b・2c)を選択し、選択した受信局2b・2cとのみ調停を行う。
【0190】
即ち、ストリーム送信局1は、帯域削減要求フレームを受信局2b・2cに送信する(F52・F53)。そして、ストリーム送信局1が受信局2b・2cから帯域削減許可フレームを受信すると(F54・F55)、ストリーム送信局1は、受信局2b・2cに対して、帯域削減要求終了フレームを送信する(F56)。
【0191】
そして、ストリーム送信局1の帯域把握部13において、ストリーム帯域が削減されることを許可した受信局2b・2cに割り当てられている通信帯域を再計算して再割り当てを行う。
【0192】
その結果、ストリーム送信局1において、新規参入の受信局2nに割り当てる帯域が確保できた場合には、受信局2b・2cの通信帯域を削減するとともに、新規参入許可フレームを受信局2nに送信する。一方、新規受信局2nの帯域を確保できなかった場合には、新規参入不許可フレームを受信局2nに送信する(F57)。
【0193】
このとき、ストリーム送信局1が受信局2に接続されている表示装置の表示画面の大きさを知る方法としては、受信局2からの参入要求フレーム内に表示画面の大きさの情報を含めておく方法がある。
【0194】
また、この受信局2が、接続されている表示装置の表示画面の大きさを把握しておく方法としては、ユーザが指定する方法、あるいは、表示装置に予め表示画面の大きさを表す情報が組み込まれており、その情報を受信局2のアプリケーションが自動的に取得する方法などが挙げられる。自動的に取得する方法では、ユーザが表示画面の大きさを設定する手間を省くことができる。
【0195】
なお、調停を行う受信局2の数は特に限定されるものではない。
【0196】
また、通常、受信局2のユーザが、VTRなどの記録媒体に記録を行っている場合などには、上記のようにユーザに対して通信帯域削減要求を出(帯域削減要求フレームを送信)したり、ストリーム帯域を削減した映像を配信したりすると、これらが映像として記録されてしまうため好ましくない。
【0197】
そこで、受信局2のアプリケーションにおいて、ストリーム配信サービスに新規参入するときに、上記の調停が行えるか否かを示す情報である「調停方法情報」を、参入要求フレームの中に含めておくことにより、ストリーム送信局1に調停を行う意思の無いことを伝えることができる。
【0198】
この場合、ストリーム送信局1は、調停を行うことのできない受信局2の優先度を低く設定することにより、上記調停を行わないようにすればよい。
【0199】
また、上述した新規参入時のみではなく、配信サービスに参入した以降でも、記録媒体が接続された場合など調停を行いたくない状況になった場合には、その旨を示すフレームをストリーム送信局1に送信することにより、調停を行わないようにすることができる。
【0200】
さらに、一般には、受信局2のアプリケーションに接続可能な機器にはVTR、TVなどの種類を示す識別子が付されている。このため、その識別子に基づいて、記録媒体が接続されているのか否かを受信局2のアプリケーションが自動的に判別することにより、調停を行わないようにするための設定をユーザがしなくても、調停を行わないようにすることができる。
【0201】
また、ストリーム送信局1に、受信局2のアプリケーションに何が接続されているかを判別する手段を備えていてもかまわない。
【0202】
なお、受信局2のアプリケーションに接続される機器の種類は、配信サービスへの参入時に受信局2がストリーム送信局1に通知しておけばよい。
【0203】
また、図18に示すように、ストリーム送信局1が受信局2からの参入要求フレームの中に含まれている「受信局2の機器の種類」を示すデータなどにより、ストリーム配信中の受信局2…をグループ化してもかまわない。
【0204】
この場合、各グループ80a・80bの受信局2の中から1つの代表局(グループ80aの代表局は受信局2a、グループ80bの代表局は受信局2e)を設定し、ストリーム送信局1はその代表局2a・2eと調停を行うようにする。この代表局は、ランダム、または、優先度の最も高いもしくは低い受信局2を代表局として設定することが好ましい。
【0205】
従って、各グループの代表局のみがストリーム送信局1と調停を行うこととなり、その調停結果をグループ内の全受信局2に適用することができる。これにより、調停する受信局2の数を減らすことができ、調停時間を減少させることができる。
【0206】
また、受信局2…のグループ分けや、代表局の決定は、受信局2のユーザ間でネゴシエーションを行うようにしてもかまわない。
【0207】
このように、代表局を用いる場合、グループ内の各受信局2のユーザは、代表局のユーザに対して最低限必要なストリーム帯域などの要求があれば要求を提示しておきながら、ストリーム送信局1からの通信帯域の削減要求を受け入れるか否かの最終決定権を代表局のユーザに委ねることとなる。一方、代表局のユーザは、各受信局2のユーザの要求事項を取りまとめ、できるだけ要求事項を満足できるように調停を行うことができる。
【0208】
なお、このとき、ストリーム送信局1には、各グループに含まれる受信局2…とグループの代表局とを把握する手段を備えることが好ましい。
【0209】
ここで、上述したフレームの構成の一例について、図15を用いて説明する。
【0210】
図15に示すように、フレームには、例えば「フレームID」「送信先アドレス」「送信元アドレス」「シーケンス番号」「接続機器ID」「接続機器情報」「調停方法情報」「時刻」「帯域」などの情報が含まれる。なお、これらの情報は全て含まれるのではなく、フレームの種類に応じて、必要な情報が含まれている。
【0211】
フレームIDとは、フレームの種類に対応するID番号を示すものである。例えば、「0001」は参入要求フレーム、「0002」は帯域削減要求フレーム、「0003」は帯域削減許可フレーム、「0004」は新規参入許可フレーム、「0005」は帯域削減停止通知フレーム、「0006」は帯域削減要求終了フレームに対応する。
【0212】
送信先アドレスとはそのフレームの送信先、送信元アドレスとはそのフレームの送信元を示すものである。
【0213】
シーケンス番号とは、ストリームにおいてそのフレームに割り当てられた番号である。
【0214】
接続機器IDとは、接続機器(受信局2およびそれに接続されている機器)の種類に対応するID番号を示すものである。例えば、「0101」は通常の地上波TV、「0102」はHDTV、「0103」はVTR、「0104」はDVDに対応する。
【0215】
接続機器情報とは、接続機器の情報であり、例えば、受信局2が表示装置の場合は、受信局2における表示画面のサイズ、また、受信局2が記録装置であり、受信局2に記録媒体が接続されている場合は、記録媒体の最大記録時間などを示す。
【0216】
調停方法情報とは、各受信局2における調停の可否を示すものであり、例えば、「0201」は調停不可能、「0202」は調停可能に対応する。これは、受信局2の機器によっては、通信帯域を削減すると、表示が不可能になる場合があるため、通信帯域の削減が可能であるか不可能であるかを示すものである。
【0217】
なお、各フレームにおいては、上記各情報全てを含む必要はなく、各フレームに必要な情報のみを含んでいてもかまわない。また、この他の情報を含んでいてもかまわない。
【0218】
以上のように、ストリーム送信局1は、ネットワークに接続された受信局2…に対して、符号化データを送信するための通信帯域の削減を要求する帯域制御部41を有する。
【0219】
また、受信局2は、上記要求を受け入れることができるか否かを示す情報(帯域削減許可/不許可フレーム)をストリーム送信局1に送信する。
【0220】
即ち、通信システムにおける通信帯域制御方法は、新規参入時や、再送回数の増加時など、ある受信局2nにおいて通信帯域が不足するとき、その受信局2nに対する通信帯域を確保するために、ネットワークに接続されストリーム配信中である受信局2とストリーム送信局1との間で調停を行う調停処理を有する。
【0221】
これにより、ユーザの意思を反映したデータ品質(例えば、映像品質や音声品質)を保持するとともに、ストリーム配信中の受信局2における通信帯域を削減して、有効に通信媒体を利用することができる。
【0222】
【発明の効果】
本発明の通信システムは、以上のように、中央配信装置が、ネットワークに接続された通信装置に対して、符号化データを送信するための通信帯域の削減を要求する帯域制御手段を有する構成である。
【0223】
これにより、ユーザの意思を反映したデータ品質(例えば、映像品質や音声品質)を保持するとともに、通信帯域を削減して、有効に通信媒体を利用することができるといった効果を奏する。
【0224】
本発明の通信システムは、帯域制御手段が、通信装置のうちネットワークに接続されていない第1通信装置からネットワークへの新規参入の要求があったときに、ネットワークに接続されている第2通信装置に対して、該第2通信装置に割り当てられている通信帯域の削減を要求する構成である。
【0225】
これにより、新規参入して符号化データの配信を要求する第1通信装置に割り当てる通信帯域を確保することができるといった効果を奏する。
【0226】
本発明の通信システムは、中央配信装置が、ネットワークに接続されている第3通信装置に対する符号化データの再送回数が増加したことにより、第3通信装置に対する通信帯域が不足していることを検出する帯域不足検出手段を有し、帯域制御手段は、帯域不足検出手段が第3通信装置に対する通信帯域の不足を検出すると、ネットワークに接続されている第4通信装置に対して該第4通信装置に割り当てられている通信帯域の削減を要求する構成である。
【0227】
これにより、再送に使用するための通信帯域を新たに確保することができる。従って、動的に通信帯域の確保のための制御を行うことができるといった効果を奏する。
【0228】
上記の通信システムは、中央配信装置から通信帯域の削減を要求があったとき、該要求を受け入れるか否かを示す情報を中央配信装置に送信するデータ帯域制御手段を通信装置が有する構成である。
【0229】
これにより、通信帯域の削減を要求があった通信装置のうち、要求を受け入れることを示す情報を中央配信装置に送信した通信装置についてのみ、通信帯域の削減を行うことができる。
【0230】
従って、ユーザの意思を反映したデータ品質を保持するとともに、通信帯域を削減することにより、有効に通信媒体を利用することができるといった効果を奏する。
【0231】
本発明の通信システムは、中央配信装置が、通信装置から要求を受け入れることを示す情報を受信したとき、該通信装置に割り当てる通信帯域を計算して記憶する帯域把握手段を有する構成である。
【0232】
これにより、送信するデータに応じた通信帯域を設定することができるといった効果を奏する。
【0233】
本発明の通信システムは、中央配信装置が、帯域把握手段によって計算された通信帯域を超えない範囲で、対応する通信装置に符号化データを送信するために、符号化手段の符号化率の設定を変更する符号化率設定手段を有する構成である。
【0234】
これにより、符号化データの有する帯域(ストリーム帯域)を小さくすることができる。従って、他の通信装置に割り当てられる通信帯域を確保することができ、有効に通信媒体を利用することができるといった効果を奏する。
【0235】
本発明の通信装置は、符号化手段が、異なる符号化率で符号化処理された複数の符号化データを記憶し、符号化率設定手段は、符号化手段に記憶された複数の符号化データのいずれかを選択することにより、符号化率の設定を変更する構成である。
【0236】
これにより、簡単な構成で、符号化データの有する帯域を小さくすることができる。従って、他の通信装置に割り当てられる通信帯域を確保することができ、有効に通信媒体を利用することができるといった効果を奏する。
【0237】
本発明の通信システムは、中央配信装置が、ネットワークに接続されている通信装置に対して、通信帯域の削減を要求すると同時に、削減された帯域の符号化データを送信する構成である。
【0238】
これにより、例えば、通信帯域の削減の要求を受け入れるか否かを判断するユーザは、削減された帯域の符号化データを見ながら、判断することができる。
【0239】
即ち、ユーザは、例えば表示画面に映し出された映像を見ながら、その品質が低く受け入れられなければ要求を拒否し、その品質が受け入れられる程度のものであれば要求を受け入れることができる。
【0240】
従って、ユーザの意思をより反映したデータ品質を保持することができるといった効果を奏する。
【0241】
本発明の通信システムは、符号化データが、帯域を段階的に削減して送信される構成である。
【0242】
これにより、データ品質において、より詳細にユーザの意思を反映することができるといった効果を奏する。
【0243】
本発明の通信システムは、中央配信装置が、ネットワークに接続されている通信装置のうちから少なくとも1つの通信装置を選択局として選択する選択手段を有し、帯域制御手段は、選択局に対してのみ通信帯域の削減を要求する構成である。
【0244】
これにより通信帯域の制御にかかる時間の短縮を図ることができる。これにより、新規参入を要求する通信装置があった場合でも、符号化データの配信までに時間がかかり、ユーザが待たされることを防止できるといった効果を奏する。
【0245】
本発明の通信システムは、中央配信装置が、通信装置ごとに割り当てている通信帯域、および、通信装置ごとに設定された優先度を記憶する帯域把握手段を有し、選択手段が、帯域把握手段に記憶されている優先度に基づいて、選択局の選択を行う構成である。
【0246】
これにより、優先度の高い方から複数の通信装置を選択することができる。従って、選択された通信装置に対してのみ通信帯域の削減を要求することができ、通信帯域の制御にかかる時間の短縮を図ることができるといった効果を奏する。
【0247】
本発明の通信システムは、通信装置において通信帯域が削減されると、帯域把握手段が、該通信装置の優先度を通信帯域の削減前より低く設定する構成である。
【0248】
これにより、同じ通信装置に対して、何回も、通信帯域の削減を要求することを回避することができるといった効果を奏する。
【0249】
本発明の通信システムは、通信装置が、映像を表示する表示手段を備える表示装置であり、帯域把握手段が、表示手段の大きさと優先度の高さとが反比例するように優先度を設定し、選択手段が、優先度が高い方から選択局として選択する構成である。
【0250】
これにより通信帯域の削減が要求されても受け入れられにくい、表示手段の大きな表示装置に対して、通信帯域の削減が要求される回数を減らすことができるといった効果を奏する。
【0251】
本発明の通信システムは、通信装置が、接続された記録媒体に情報の記録を行う記録装置であり、帯域把握手段が、記録装置の優先度を、他の通信装置よりも低く設定し、選択手段が、優先度が高い方から選択局として選択する構成である。
【0252】
これにより、通信装置が記録装置である場合、その優先度を低く設定することにより、通信帯域の削減が要求されても受け入れられにくい記録装置に対して、通信帯域の削減が要求される回数を減らすことができるといった効果を奏する。
【0253】
本発明の通信システムは、ネットワークに接続されている複数の通信装置が複数のグループに分かれており、グループごとに1つの通信装置を代表局として、帯域制御手段は、代表局にのみ通信帯域の削減を要求する構成である。
【0254】
これにより、例えば、通信帯域の制御にかかる時間の短縮を図ることができるといった効果を奏する。
【0255】
本発明の通信システムは、ネットワークに接続されている複数の通信装置が複数のグループに分かれており、各グループにおける通信装置のうち、最も優先度の高い通信装置または最も優先度の低い通信装置の優先度を各グループの優先度とし、帯域制御手段は、グループの優先度に基づいて、グループ単位で通信帯域の削減を要求する構成である。
【0256】
これにより、要求を受け入れるか否かを示す情報を、グループ内の全通信装置に適用することにより、通信帯域の制御にかかる時間の短縮を図ることができるといった効果を奏する。
【0257】
本発明の通信帯域制御方法は、1つの中央配信装置と少なくとも1つの通信装置とが、一定の通信帯域を有する通信媒体を介してネットワークを形成する通信システムで用いられる通信帯域制御方法であって、第1通信装置に対する通信帯域が不足するとき、上記第1通信装置に対する通信帯域を確保するために、ネットワークを形成している第2通信装置と上記中央配信装置との間で調停を行う調停処理を有する構成である。
【0258】
これにより、例えば、第2通信装置に割り当てられている通信帯域を削減することによって第1通信装置に対する通信帯域を確保する場合、調停処理により、通信帯域の削減において、第2通信装置のユーザの意思を反映することができる。
【0259】
従って、ユーザの意思を反映したデータ品質を保持するとともに、通信帯域を削減して、有効に通信媒体を利用することができるといった効果を奏する。
【0260】
本発明の通信帯域制御方法は、調停処理が、中央配信装置から第2通信装置に、割り当てられている通信帯域の削減を要求する帯域削減要求処理と、第2通信装置が上記要求を受け入れるか否かを示す情報を中央配信装置に送信する帯域削減回答処理と、中央配信装置が、削減する通信帯域を計算して第2通信装置に割り当てる再割り当て処理とを含む構成である。
【0261】
これにより、例えば、新規参入を要求する通信装置や、再送回数が増えて通信帯域が不足する通信装置に対して、通信帯域を確保することができるといった効果を奏する。
【0262】
本発明の通信帯域制御方法は、帯域削減回答処理が、帯域削減要求処理を行った後、予め設定された所定時間が経過するまで行われる構成である。
【0263】
また、本発明の通信帯域制御方法は、帯域削減回答処理が、帯域削減要求処理を行った後、中央配信装置が情報を所定本数受信するまで行われる構成である。
【0264】
これにより、調停処理を行う時間を制限することができ、例えば、新規参入を要求する通信装置や、再送回数が増えて通信帯域が不足する通信装置が、通信帯域を確保するまでの時間を短縮することができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る通信システムにおけるストリーム送信局および受信局の構成を示すブロック図である。
【図2】上記通信システムの概略の構成を示す図である。
【図3】符号器の構成の一例を示すブロック図である。
【図4】ストリーム送信局および受信局の要部の構成を示すブロック図である。
【図5】ネットワークへの妨害電波を示す図である。
【図6】通信帯域確保のための調停前後のストリーム帯域を示す図である。
【図7】帯域削減許可フレームを用いた場合の通信帯域確保のための調停方法の手順の一例を示す図である。
【図8】帯域削減許可フレームを用いた場合の通信帯域確保のための調停方法の手順の他の一例を示す図である。
【図9】帯域削減不許可フレームを用いた場合の通信帯域確保のための調停方法の手順の一例を示す図である。
【図10】帯域削減不許可フレームを用いた場合の通信帯域確保のための調停方法の手順の他の一例を示す図である。
【図11】(a)は、帯域幅の削減前(16Mbps)における映像を示す図であり、(b)は、帯域幅の削減後(10Mbps)における映像を示す図である。
【図12】(a)は、16Mbpsの映像を示す図であり、(b)は、14Mbpsの映像を示す図であり、(c)は、12Mbpsの映像を示す図であり、(d)は、10Mbpsの映像を示す図である。
【図13】(a)(b)は、それぞれ図12(b)(c)に示す映像とともに、ユーザの判断を促す画面を表示した図である。
【図14】(a)〜(c)は、帯域削減停止をユーザが指示できる画面を表示する場合の、各段階における映像を示す図である。
【図15】フレームの構成を示す図である。
【図16】各受信局が優先度を有する場合の通信システムにおけるストリーム送信局および受信局の構成を示すブロック図である。
【図17】優先度に基づいて選択された受信局のみが調停を行う場合の調停方法の手順の一例を示す図である。
【図18】受信局がグループ分けされている場合の通信システムにおけるストリーム送信局および受信局の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 ストリーム送信局(中央配信装置)
2 受信局(通信装置)
2a 受信局(第2通信装置、第4通信装置、代表局)
2b 受信局(第2通信装置、第4通信装置)
2c 受信局(第2通信装置、第4通信装置)
2e 受信局(代表局)
2n 受信局(第1通信装置、第3通信装置)
3 符号器(符号化手段)
11 多重化部
13 帯域把握部
14 圧縮制御部(符号化率設定手段)
41 帯域制御部(帯域制御手段)
45 必要帯域把握部
46 調停制御部
47 帯域制御部(データ帯域制御手段)
60〜62 画面(表示手段)
71〜73 画面(表示手段)
80a・80b グループ

Claims (24)

  1. 符号化率の設定変更が可能であり入力されたデータを符号化処理して符号化データとする符号化手段と、受信した符号化データを復号化処理する通信装置と、上記符号化手段に接続され、上記符号化データを上記通信装置に配信する中央配信装置とを備え、1つの中央配信装置と、該中央配信装置が上記符号化データを配信中の少なくとも1つの通信装置とが、一定の通信帯域を有する通信媒体を介してネットワークを形成する通信システムにおいて、
    上記中央配信装置は、
    記ネットワークに接続された上記通信装置に対して、上記符号化データを送信するための通信帯域の削減を要求する帯域制御手段と、
    ネットワークに接続されている上記通信装置のうちから少なくとも1つの通信装置を選択局として選択する選択手段と、
    通信装置ごとに割り当てている通信帯域、および、通信装置ごとに設定された優先度を記憶する帯域把握手段とを有しており、
    上記帯域制御手段は、上記選択局に対してのみ通信帯域の削減を要求し、
    上記選択手段は、上記帯域把握手段に記憶されている優先度に基づいて、上記選択局の選択を行い、
    上記帯域把握手段は、上記通信装置において通信帯域が削減されると、該通信装置の優先度を、通信帯域の削減前より低く設定することを特徴とする通信システム。
  2. 符号化率の設定変更が可能であり入力されたデータを符号化処理して符号化データとする符号化手段と、受信した符号化データを復号化処理する通信装置と、上記符号化手段に接続され、上記符号化データを上記通信装置に配信する中央配信装置とを備え、1つの中央配信装置と、該中央配信装置が上記符号化データを配信中の少なくとも1つの通信装置とが、一定の通信帯域を有する通信媒体を介してネットワークを形成する通信システムにおいて、
    上記中央配信装置は、
    上記ネットワークに接続された上記通信装置に対して、上記符号化データを送信するための通信帯域の削減を要求する帯域制御手段と、
    ネットワークに接続されている上記通信装置のうちから少なくとも1つの通信装置を選択局として選択する選択手段と、
    通信装置ごとに割り当てている通信帯域、および、通信装置ごとに設定された優先度を記憶する帯域把握手段とを有しており、
    上記帯域制御手段は、上記選択局に対してのみ通信帯域の削減を要求し、
    上記選択手段は、上記帯域把握手段に記憶されている優先度に基づいて、上記選択局の選択を行い、
    上記通信装置は映像を表示する表示手段を備える表示装置であり、
    上記帯域把握手段は、上記表示手段の大きさと上記優先度の高さとが反比例するように優先度を設定し、
    上記選択手段は、上記優先度が高い方から上記選択局として選択することを特徴とする通信システム。
  3. 符号化率の設定変更が可能であり入力されたデータを符号化処理して符号化データとする符号化手段と、受信した符号化データを復号化処理する通信装置と、上記符号化手段に接続され、上記符号化データを上記通信装置に配信する中央配信装置とを備え、1つの中央配信装置と、該中央配信装置が上記符号化データを配信中の少なくとも1つの通信装置とが、一定の通信帯域を有する通信媒体を介してネットワークを形成する通信システムにおいて、
    上記中央配信装置は、
    上記ネットワークに接続された上記通信装置に対して、上記符号化データを送信するための通信帯域の削減を要求する帯域制御手段と、
    ネットワークに接続されている上記通信装置のうちから少なくとも1つの通信装置を選択局として選択する選択手段と、
    通信装置ごとに割り当てている通信帯域、および、通信装置ごとに設定された優先度を記憶する帯域把握手段とを有しており、
    上記帯域制御手段は、上記選択局に対してのみ通信帯域の削減を要求し、
    上記選択手段は、上記帯域把握手段に記憶されている優先度に基づいて、上記選択局の選択を行い、
    上記通信装置は、接続された記録媒体に情報の記録を行う記録装置であり、
    上記帯域把握手段は、上記記録装置の優先度を、他の通信装置よりも低く設定し、
    上記選択手段は、上記優先度が高い方から上記選択局として選択することを特徴とする通信システム。
  4. 上記帯域把握手段は、上記通信装置において通信帯域が削減されると、該通信装置の優先度を、通信帯域の削減前より低く設定することを特徴とする請求項2または3に記載の通信システム。
  5. 上記帯域制御手段は、上記通信装置のうち上記ネットワークに接続されていない第1通信装置から上記ネットワークへの新規参入の要求があったときに、上記ネットワークに接続されている第2通信装置に対して、該第2通信装置に割り当てられている通信帯域の削減を要求することを特徴とする請求項1から3までの何れか1項に記載の通信システム。
  6. 上記中央配信装置は、上記ネットワークに接続されている第3通信装置に対する上記符号化データの再送回数が増加したことにより、上記第3通信装置に対する通信帯域が不足していることを検出する帯域不足検出手段を有し、
    上記帯域制御手段は、上記帯域不足検出手段が上記第3通信装置に対する通信帯域の不足を検出すると、上記ネットワークに接続されている第4通信装置に対して該第4通信装置に割り当てられている通信帯域の削減を要求することを特徴とする請求項1から3までの何れか1項に記載の通信システム。
  7. 上記通信装置は、上記中央配信装置から通信帯域の削減を要求があったとき、該要求を受け入れるか否かを示す情報を上記中央配信装置に送信するデータ帯域制御手段を有することを特徴とする請求項1から3までの何れか1項に記載の通信システム。
  8. 上記帯域把握手段は、上記通信装置から上記要求を受け入れることを示す情報を受信したとき、該通信装置に割り当てる通信帯域を計算して記憶することを特徴とする請求項7に記載の通信システム。
  9. 上記中央配信装置は、上記帯域把握手段によって計算された通信帯域を超えない範囲で対応する上記通信装置に上記符号化データを送信するために、上記符号化手段の符号化率の設定を変更する符号化率設定手段を有することを特徴とする請求項8に記載の通信システム。
  10. 上記符号化手段は、異なる符号化率で符号化処理された複数の符号化データを記憶し、
    上記符号化率設定手段は、上記符号化手段に記憶された複数の符号化データのいずれかを選択することにより、符号化率の設定を変更することを特徴とする請求項9に記載の通信システム。
  11. 上記中央配信装置は、ネットワークに接続されている上記通信装置に対して、通信帯域 の削減を要求すると同時に、削減された帯域の符号化データを送信することを特徴とする請求項1から3までの何れか1項に記載の通信システム。
  12. 上記符号化データは、帯域を段階的に削減して送信されることを特徴とする請求項11に記載の通信システム。
  13. 符号化率の設定変更が可能であり入力されたデータを符号化処理して符号化データとする符号化手段と、受信した符号化データを復号化処理する通信装置と、上記符号化手段に接続され、上記符号化データを上記通信装置に配信する中央配信装置とを備え、1つの中央配信装置と、該中央配信装置が上記符号化データを配信中の少なくとも1つの通信装置とが、一定の通信帯域を有する通信媒体を介してネットワークを形成する通信システムで用いられる通信帯域制御方法であって、
    上記ネットワークに接続された上記通信装置に対して、上記符号化データを送信するための通信帯域の削減を要求する削減要求処理と、
    ネットワークに接続されている上記通信装置のうちから少なくとも1つの通信装置を選択局として選択する選択処理と、
    通信装置ごとに割り当てている通信帯域、および、通信装置ごとに設定された優先度を記憶する記憶処理とを有しており、
    上記削減要求処理では、上記選択局に対してのみ通信帯域の削減を要求する処理が行われ、
    上記選択処理は、上記記憶処理で記憶された優先度に基づいて、上記選択局の選択を行い、
    上記記憶処理は、上記通信装置において通信帯域が削減されると、該通信装置の優先度を、通信帯域の削減前より低く設定することを特徴とする通信帯域制御方法。
  14. 符号化率の設定変更が可能であり入力されたデータを符号化処理して符号化データとする符号化手段と、受信した符号化データを復号化処理する通信装置と、上記符号化手段に接続され、上記符号化データを上記通信装置に配信する中央配信装置とを備え、1つの中央配信装置と、該中央配信装置が上記符号化データを配信中の少なくとも1つの通信装置とが、一定の通信帯域を有する通信媒体を介してネットワークを形成する通信システムで用いられる通信帯域制御方法であって、
    上記ネットワークに接続された上記通信装置に対して、上記符号化データを送信するための通信帯域の削減を要求する削減要求処理と、
    ネットワークに接続されている上記通信装置のうちから少なくとも1つの通信装置を選択局として選択する選択処理と、
    通信装置ごとに割り当てている通信帯域、および、通信装置ごとに設定された優先度を記憶する記憶処理とを有しており、
    上記削減要求処理は、上記選択局に対してのみ通信帯域の削減を要求し、
    上記選択処理は、上記記憶処理で記憶された優先度に基づいて、上記選択局の選択を行い、
    上記通信装置は映像を表示する表示手段を備える表示装置であり、
    上記記憶処理は、上記表示手段の大きさと上記優先度の高さとが反比例するように優先度を設定し、
    上記選択処理は、上記優先度が高い方から上記選択局として選択することを特徴とする通信帯域制御方法。
  15. 符号化率の設定変更が可能であり入力されたデータを符号化処理して符号化データとする符号化手段と、受信した符号化データを復号化処理する通信装置と、上記符号化手段に接続され、上記符号化データを上記通信装置に配信する中央配信装置とを備え、1つの中央配信装置と、該中央配信装置が上記符号化データを配信中の少なくとも1つの通信装置 とが、一定の通信帯域を有する通信媒体を介してネットワークを形成する通信システムで用いられる通信帯域制御方法であって、
    上記ネットワークに接続された上記通信装置に対して、上記符号化データを送信するための通信帯域の削減を要求する削減要求処理と、
    ネットワークに接続されている上記通信装置のうちから少なくとも1つの通信装置を選択局として選択する選択処理と、
    通信装置ごとに割り当てている通信帯域、および、通信装置ごとに設定された優先度を記憶する記憶処理とを有しており、
    上記削減要求処理は、上記選択局に対してのみ通信帯域の削減を要求し、
    上記選択処理は、上記記憶処理で記憶された優先度に基づいて、上記選択局の選択を行い、
    上記通信装置は、接続された記録媒体に情報の記録を行う記録装置であり、
    上記記憶処理は、上記記録装置の優先度を、他の通信装置よりも低く設定し、
    上記選択処理は、上記優先度が高い方から上記選択局として選択することを特徴とする通信帯域制御方法。
  16. 上記記憶処理は、上記通信装置において通信帯域が削減されると、該通信装置の優先度を、通信帯域の削減前より低く設定することを特徴とする請求項14または15に記載の通信帯域制御方法。
  17. 上記削減要求処理は、上記通信装置のうち上記ネットワークに接続されていない第1通信装置から上記ネットワークへの新規参入の要求があったときに、上記ネットワークに接続されている第2通信装置に対して、該第2通信装置に割り当てられている通信帯域の削減を要求することを特徴とする請求項13から15までの何れか1項に記載の通信帯域制御方法。
  18. 上記ネットワークに接続されている第3通信装置に対する上記符号化データの再送回数が増加したことにより、上記第3通信装置に対する通信帯域が不足していることを検出する帯域不足検出処理を有し、
    上記削減要求処理は、上記帯域不足検出手段が上記第3通信装置に対する通信帯域の不足を検出すると、上記ネットワークに接続されている第4通信装置に対して該第4通信装置に割り当てられている通信帯域の削減を要求することを特徴とする請求項13から15までの何れか1項に記載の通信帯域制御方法。
  19. 上記中央配信装置から通信帯域の削減を要求があったとき、該要求を受け入れるか否かを示す情報を、上記通信装置から上記中央配信装置に送信するデータ帯域制御処理を有することを特徴とする請求項13から15までの何れか1項に記載の通信帯域制御方法。
  20. 上記記憶処理は、上記通信装置から上記要求を受け入れることを示す情報を受信したとき、該通信装置に割り当てる通信帯域を計算して記憶することを特徴とする請求項19に記載の通信帯域制御方法。
  21. 上記記憶処理によって計算された通信帯域を超えない範囲で対応する上記通信装置に上記符号化データを送信するために、上記符号化手段の符号化率の設定を変更する符号化率設定処理を有することを特徴とする請求項20に記載の通信帯域制御方法。
  22. 上記符号化手段は、異なる符号化率で符号化処理された複数の符号化データを記憶し、
    上記符号化率設定処理は、上記符号化手段に記憶された複数の符号化データのいずれかを選択することにより、符号化率の設定を変更することを特徴とする請求項21に記載の通信帯域制御方法。
  23. ネットワークに接続されている上記通信装置に対して、通信帯域の削減を要求すると同時に、削減された帯域の符号化データを送信することを特徴とする請求項13から15までの何れか1項に記載の通信帯域制御方法。
  24. 上記符号化データは、帯域を段階的に削減して送信されることを特徴とする請求項23に記載の通信帯域制御方法。
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