JP4055936B2

JP4055936B2 - Sealing can for organic ELD

Info

Publication number: JP4055936B2
Application number: JP2002067829A
Authority: JP
Inventors: 尚文中村; 半二石川; 茂森川
Original assignee: Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Current assignee: Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Priority date: 2002-03-13
Filing date: 2002-03-13
Publication date: 2008-03-05
Anticipated expiration: 2022-03-13
Also published as: JP2003272826A

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、薄型化に適したステンレス鋼製の有機ＥＬＤ用封止缶に関する。
【０００２】
【従来の技術】
有機ＥＬ素子は、自発光で鮮明な画像を再生できることから液晶表示素子に比較して視認性が高く、表示画像が視角によって見づらくなることもない。また、液晶表示素子のようなバックライトを必要としないため、薄型化に適した構造をもっている。このような長所から、液晶表示装置に代わる次世代表示装置として注目されており、携帯電話，カーステレオ，カーナビゲーションシステムの表示部等で一部実用化されている。
有機ＥＬ素子は、蛍光性有機化合物を含む薄膜をアノード電極とカソード電極との間に挟んだ積層構造をもつ。具体的には、ガラス等の透明基板ａ上に形成されたアノード電極ｂに有機発光層ｃ及びカソード電極ｄが積層されており、各層ｂ〜ｄを覆う封止缶ｅが透明基板ａに固着されている（図１）。アノード電極ｂをＸ−Ｘ方向のストライプ状，カソード電極ｄをＹ−Ｙ方向のストライプ状に形成すると、Ｘ−Ｙマトリックスで有機発光層ｃが区画される。
【０００３】
アノード電極ｂとカソード電極ｄとの間に直流電圧を印加すると、有機発光層ｃに正孔，電子が注入される。正孔と電子の再結合時に励起子（エキシトン）が生成し、励起子が失活する際に生じる蛍光又は燐光が透明基板ａを介して外部に放出される。このとき、Ｘ−Ｙマトリックスで分割した有機発光層ｃを単純マトリックス方式又はアクティブマトリックス方式で駆動させて所定画素を発光させることにより必要画像が再生される。
有機発光層ｃは、たとえば正孔注入層，正孔輸送層，発光兼電子輸送層の三層構成で設けられるが、酸素の存在下で発光寿命が極端に低下する傾向を示す。また、雰囲気中に水分があると、画像の鮮明度に悪影響を及ぼすダークスポットが発生・拡大する。酸素や水分に起因する性能劣化は、特に低分子タイプの有機ＥＬ素子で顕著にみられる。
【０００４】
酸素や水分に起因した性能劣化を防止するため、水分を極力取り除いたドライ窒素等の不活性ガス雰囲気中で透明基板ａに封止缶ｅを固着し、有機発光層ｃを覆っている。封止缶ｅには、酸素や水分が透過しない板厚０.１〜１ｍｍ程度のステンレス鋼板又は鋼箔が使用され始めている。封止缶ｅの固着には紫外線硬化型の接着剤が通常使用されている。接着面に接着剤を塗布した後で透明基板ａに封止缶ｅを加圧Ｐし、透明基板ａ側から紫外線ＵＶを照射することによって封止缶ｅを透明基板ａに固着している。また、封止缶ｅで封止された閉鎖空間に残存する水分を除去するため、封止缶ｅの一部底面に凹部ｇを形成し、乾燥剤ｈを凹部ｇに充填することもある。
【０００５】
薄型化が容易な有機ＥＬ素子の長所を最大限活用し、薄さを強調して素子自体も可能な限り薄くする研究が急速に進められている。将来的には、システム手帳に挟み込める薄さのカードテレビ等も想定されており、各メーカ間における極薄化の競争が更に活発化することが予想される。これに伴って、素子を構成する各部材の薄型化も進められており、封止缶ｅと有機発光層ｃとの間の隙間も極めて小さな設計に変わりつつある。また、有機ＥＬＤの需要が高まるに従って、より大きなサイズの有機ＥＬＤの開発が進められている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
封止缶ｅの接着面の低い平面度は、接着性の低下を招くだけでなく、有機発光層ｃに封止缶ｅが接触しやすくなる原因でもある。接着剤層ｆを透過して水分，酸素等が閉鎖空間に侵入すると、有機ＥＬ素子が劣化する。
有機発光層ｃに封止缶ｅを接近させた設計では、導電材料である封止缶ｅが有機ＥＬ素子に接触して短絡が生じる危険性が大きくなる。有機ＥＬ素子を包み込むハット形状にステンレス鋼板又は鋼箔を成形加工することによって封止缶ｅが製造されるが、有機発光層ｃの頂面に対向する平坦部の加工精度が劣ると、有機発光層ｃに封止缶ｅが接触しやすくなる。有機ＥＬ素子に封止缶ｅが接触すると、マトリックス状に形成されたカソード電極ｄ間で短絡し、発光不良となるばかりでなく、有機ＥＬ素子が機械的に破壊されることもある。
【０００７】
ステンレス鋼板のプレス成形によって封止缶ｅを製造する場合、サイズが大きくなるほど反りやたわみの絶対量が増加するため、従来のプレス成形ではサイズが３０ｍｍ×４０ｍｍや５０ｍｍ×１００ｍｍ程度に設定し、気密封止に支障がなく、有機ＥＬ素子／封止缶ｅの接触が回避できるレベルの平面度を維持している。これでは、大画面化の要求が強い有機ＥＬＤに対応できず、たとえば１００ｍｍ×１００ｍｍサイズ程度の中型有機ＥＬＤ用封止缶でも高精度のフランジ平面度が得られない。実際、大サイズのステンレス鋼製有機ＥＬＤ用封止缶では反り量が０.２ｍｍ以上と接着面の精度が悪く、有機ＥＬ素子本体との接着性に劣り、接着層が厚くなることで有機ＥＬ素子が劣化しやすくなる。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、封止缶の平坦部周辺近傍にビードを形成することにより剛性を高め、平坦部，フランジ共に平面度が高く、有機発光層との接触に起因する短絡や水分，酸素等による有機発光層の劣化等がなく、長期間にわたって良好な発光特性で有機ＥＬ素子を駆動でき、薄型化に適した有機ＥＬＤ用封止缶を提供することを目的とする。
本発明のステンレス鋼製有機ＥＬＤ用封止缶は、その目的を達成するため、有機ＥＬ素子を設けた透明基板に対向する側が開放された箱型形状で、外側四辺に形成されたフランジと、各フランジの内側から立ち上がった側壁と、側壁で外周が区画された矩形状の平坦部とをもち、矩形状ビードが平坦部の周辺近傍に形成されており、プレス成形で作製したことを特徴とする。
【０００９】
単数又は複数の乾燥剤充填用凹部を平坦部に形成した封止缶では、乾燥剤充填用凹部より低い矩形状ビードを形成すると、薄型化に対するネックにならない。矩形状ビードは、ビード幅に対し０.０２〜０.３０倍のビード高さで形成することが好ましい。
素材には、耐食性に優れたステンレス鋼板が使用されるが、絶縁層を兼ねる塗膜を設けた塗装ステンレス鋼板も使用可能である。塗装ステンレス鋼板を素材に使用するとき、ＯＨ基が表面に配向した塗膜をもつステンレス鋼板が気密封止性の点で好ましい。
【００１０】
この有機ＥＬＤ用封止缶は、ステンレス鋼板から所定サイズの矩形状ブランクを切り出し、フランジの内側から立ち上がった側壁で区画された矩形状平坦部の周辺近傍に矩形状ビードがある箱型形状にブランクをプレス成形し、次いでフランジを所定幅にトリミングすることにより製造される。平坦部の周辺近傍に凸型の矩形状ビードをつける場合に乾燥剤充填用凹部より矩形ビードを低く設定するが、凹型の矩形ビードによっても封止缶の剛性が高められる。
【００１１】
【作用】
ステンレス鋼板のプレス成形で作製された封止缶の平坦部，フランジが平面度に劣ることは、プレス成形で素材に導入された応力や歪に原因がある。
通常、ブランク１０を中間製品２０にプレス成形し、プレス成形品２０のフランジ２１をトリミングすることによりプレス成形品３０としているが、プレス成形時のメタルフローがフランジ２１の直線部とコーナ部で異なる。コーナ部では縮みフランジ変形で側壁２２が形成されるが、直線部では主として曲げ加工によって側壁２２が形成される。その結果、コーナ部に比較して多量のメタルが直線部に流れ込み、コーナ部と直線部で応力や歪が不均一に分布し、フランジ２１に波打ち，皺等の欠陥が発生する。しかも、フランジ２１を所定幅のフランジ３１にトリミングするとき、残留応力，歪の一部が開放され、フランジ３１の形状が不安定になる。
応力や歪の不均一分布は、側壁２２の内側にある平坦部２３にも伝播し、ペコ等の形状不良を発生させる原因となる。乾燥剤充填用凹部２４のある平坦部２３では、乾燥剤充填用凹部２４も応力，歪に不均一分布を助長し、平坦部２３の平面度を低下させる。
【００１２】
本発明は、プレス成形で導入される応力，歪がフランジ２１，平坦部２３の平面度を低下させるとの前提で、平坦部２３の周辺近傍に矩形状のビード２５を形成することによって平坦部２３の剛性を高め、プレス成形後にも平行度の高い平坦部２３に成形している（図３）。ビード２５は、プレス成形でフランジ２１，側壁２２と同時に形成されるが、凸型のビード２５では乾燥剤充填用凹部２４よりも低い高さに設定されている。ビード２５の形状は凸型，凹型の何れでも良いが、ビード幅に対し０.０２〜０.３０倍のビード高さが好ましい。
【００１３】
平坦部２３の周辺近傍に形成されたビード２５は、フランジ２１，側壁２２形成時のコーナ部と直線部で異なるメタルフローの相違を吸収し、フランジ２１，側壁２２に導入された不均一な応力，歪が平坦部２３の中央に伝播することを防止している。乾燥剤充填用凹部２４の形成によって生じる歪も、ビード２５の形成で高めた剛性により規制される。その結果、フランジ２１の平面度が高くなる。ビード２５による剛性向上は、平坦部２３の平面度を向上させる上でも有効である。
【００１４】
【実施例】
板厚０.４ｍｍのＳＵＳ４０９ステンレス鋼板を封止缶の素材に使用した。
ステンレス鋼板からサイズ１０４ｍｍ×１０４ｍｍの矩形状ブランク１０を切り出し、図４に示す寸法サイズのプレス成形品２０を製造した。ビード２５の高さＨ₁を１.２０ｍｍ，乾燥剤充填用凹部２４の高さＨ₂を１.６０ｍｍ，平坦部２３から乾燥剤充填用凹部２４までの段差Ｈ₃を０.８０ｍｍ，平坦部２３からビード２５までの段差Ｈ₄を０.４０ｍｍに設定した。
【００１５】
作製されたプレス成形品３０を定盤に載置し、定盤表面からフランジ２１各部までの隙間を測定したところ、０.０５ｍｍ以下に収まっていた。定盤表面から平坦部２３各部までの距離も、距離変動が０.１ｍｍ以下の極めて狭い範囲に収まっていた。この結果は、有機ＥＬＤ用封止缶に要求されるフランジ２１の平面度及び平坦部２３の平行度を十分満足している。
比較のため、ビード２５を設けることなく同じ条件下でブランク１０をプレス成形することにより作製されたプレス成形品３０では、フランジ２１と定盤表面との隙間が０.２０ｍｍ以上もあり、定盤表面から平坦部２３各部までの距離も１.２０ｍｍ（設定値）に対して０.３０ｍｍの範囲で変動していた。
【００１６】
次いで、ビード２５の段差Ｈ₄がフランジ２１の平面度に及ぼす影響を調査するため、種々の段差Ｈ₄でビード２５を平坦部２３の周辺近傍に形成したプレス成形品３０を作製した。得られたプレス成形品３０を定盤に載置し、定盤からフランジ２１各部までの距離を測定した。なお、平坦部２３から乾燥剤充填用凹部２４までの段差Ｈ₃は０.８０ｍｍに設定した。
表１の調査結果にみられるように、フランジ２１の平面度向上に及ぼすビード２５の影響は、段差Ｈ₄：０.１ｍｍ以上のビード２５で確認され、ビード２５による剛性向上効果が効いていることが判る。しかし、高すぎるビード２５を形成すると、直線部の材料流入がコーナ部に比較して多くなるため歪の不均一分布が生じ、フランジ２１の平面度が低下する。この種の平面度低下は、ビード高さ／ビード幅の比を０.０２〜０.３０の範囲にすることにより防止できる。
【００１７】

【００１８】
平坦部２３の周辺近傍に付けた矩形状のビード２５は、平坦部２３の平行度を向上させる上でも有効であった。これは、プレス成形時のメタルフローがビード２５の形成に要する塑性変形で一部吸収されてコーナ部と直線部との間でメタルフローの差が少なくなったこと、ビード２５によって高められた剛性で平坦部２３の変形が拘束されたこと等によるものと考えられる。
実際、ビード２５のないプレス成形品３０では平坦部２３の平行度が要求値０.１ｍｍを超えるケースが多発したのに対し、ビード２５をつけることにより平行度が要求値０.１ｍｍを大幅に下回る平坦部２３が安定的に形成された。
平面度が向上したフランジ２１は、封止缶ｅを透明基板ａに載置したとき透明基板ａ／フランジ２１間の隙間が極僅かで均一になるので、接着性が向上し、優れた気密封止度で透明基板ａに接着される。その結果、大気から接着剤層ｆを介して閉鎖空間に侵入する酸素や水分が大幅に少なくなり、有機発光層ｃの劣化の防止が可能となった。
【００１９】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の有機ＥＬＤ用封止缶は、側壁で区画された矩形状の平坦部の周辺近傍にビードを形成しているので、平坦部の剛性が高くなり、有機ＥＬ素子が設けられた透明基板に対する平行度が高い。そのため、有機ＥＬ素子に平坦部を接近させた状態で封止缶を透明基板に接着固定しても、有機ＥＬ素子／平坦部の接触に起因する短絡等のトラブル発生がなく、有機ＥＬ表示パネルを薄型化できる。また、フランジの平面度も高いため、優れた気密性で有機ＥＬ素子が気密封止され、良好な発光特性が長期にわたって維持される。
【図面の簡単な説明】
【図１】有機ＥＬ素子の構造を説明する図
【図２】有機ＥＬＤ用封止缶をプレス成形する従来法の説明図
【図３】本発明に従って有機ＥＬＤ用封止缶を作製するプレス成形法の説明図
【図４】実施例で作製した有機ＥＬＤ用封止缶
【符号の説明】
１０：ブランク１１：切欠き２０：中間製品２１：フランジ２２：側壁２３：平坦部２４：乾燥剤充填用凹部２５：ビード２６：ステップビード３０：プレス成形品
Ｈ₁：ビード２５の高さＨ₂：乾燥剤充填用凹部２４の高さＨ₃：平坦部２３から乾燥剤充填用凹部２４までの段差Ｈ₄：平坦部２３からビード２５までの段差
ａ：透明基板ｅ：封止缶ｆ：接着剤層ｇ：乾燥剤充填凹部ｈ：乾燥剤[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a sealing can for organic ELD made of stainless steel suitable for thinning.
[0002]
[Prior art]
Since the organic EL element can reproduce a clear image by self-emission, the organic EL element has higher visibility than a liquid crystal display element, and the display image does not become difficult to see depending on the viewing angle. Further, since a backlight such as a liquid crystal display element is not required, it has a structure suitable for thinning. Because of these advantages, it has been attracting attention as a next-generation display device that replaces a liquid crystal display device, and is partially put into practical use in display units of mobile phones, car stereos, car navigation systems, and the like.
The organic EL element has a laminated structure in which a thin film containing a fluorescent organic compound is sandwiched between an anode electrode and a cathode electrode. Specifically, an organic light emitting layer c and a cathode electrode d are laminated on an anode electrode b formed on a transparent substrate a such as glass, and a sealing can e covering each layer b to d is fixed to the transparent substrate a. (FIG. 1). When the anode electrode b is formed in a stripe shape in the XX direction and the cathode electrode d is formed in a stripe shape in the YY direction, the organic light emitting layer c is partitioned by the XY matrix.
[0003]
When a DC voltage is applied between the anode electrode b and the cathode electrode d, holes and electrons are injected into the organic light emitting layer c. Excitons (excitons) are generated during recombination of holes and electrons, and fluorescence or phosphorescence generated when the excitons are deactivated is emitted to the outside through the transparent substrate a. At this time, a required image is reproduced by driving the organic light emitting layer c divided by the XY matrix by a simple matrix method or an active matrix method to emit a predetermined pixel.
The organic light emitting layer c is provided, for example, in a three-layer structure of a hole injection layer, a hole transport layer, and a light emission / electron transport layer, but the light emission lifetime tends to be extremely reduced in the presence of oxygen. In addition, if there is moisture in the atmosphere, dark spots that adversely affect the sharpness of the image are generated and enlarged. The performance deterioration due to oxygen and moisture is particularly noticeable in a low molecular type organic EL device.
[0004]
In order to prevent performance deterioration due to oxygen and moisture, the sealing can e is fixed to the transparent substrate a in an inert gas atmosphere such as dry nitrogen from which moisture is removed as much as possible, and the organic light emitting layer c is covered. For the sealing can e, a stainless steel plate or steel foil having a thickness of about 0.1 to 1 mm through which oxygen and moisture do not permeate has begun to be used. For fixing the sealing can e, an ultraviolet curable adhesive is usually used. After the adhesive is applied to the adhesive surface, the sealing can e is pressed P on the transparent substrate a, and the sealing can e is fixed to the transparent substrate a by irradiating ultraviolet rays UV from the transparent substrate a side. Moreover, in order to remove the moisture remaining in the closed space sealed with the sealing can e, a recess g may be formed on a part of the bottom surface of the sealing can e, and the desiccant h may be filled in the recess g.
[0005]
Research is being rapidly conducted to make the best use of the advantages of an organic EL element that can be easily reduced in thickness and emphasize the thinness to make the element itself as thin as possible. In the future, thin card TVs that can be sandwiched between system notebooks are also envisaged, and competition for ultra-thinning among manufacturers is expected to increase further. Along with this, the thickness of each member constituting the element is being reduced, and the gap between the sealing can e and the organic light emitting layer c is also being changed to a very small design. In addition, as the demand for organic ELDs increases, development of larger-sized organic ELDs is underway.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The low flatness of the bonding surface of the sealing can e not only causes a decrease in adhesiveness but also causes the sealing can e to easily come into contact with the organic light emitting layer c. When moisture, oxygen, etc. enter the closed space through the adhesive layer f, the organic EL element deteriorates.
In the design in which the sealing can e is brought close to the organic light emitting layer c, there is a high risk that the sealing can e, which is a conductive material, comes into contact with the organic EL element to cause a short circuit. The sealing can e is manufactured by forming a stainless steel plate or steel foil into a hat shape that wraps the organic EL element. However, if the processing accuracy of the flat portion facing the top surface of the organic light emitting layer c is inferior, organic light emission It becomes easy for the sealing can e to contact the layer c. When the sealing can e comes into contact with the organic EL element, a short circuit occurs between the cathode electrodes d formed in a matrix shape, resulting in defective light emission, and the organic EL element may be mechanically destroyed.
[0007]
When manufacturing a sealed can e by press forming a stainless steel plate, the absolute amount of warpage and deflection increases as the size increases, so in conventional press forming, the size is set to about 30 mm × 40 mm or 50 mm × 100 mm. There is no hindrance to hermetic sealing, and the flatness is maintained at a level at which contact between the organic EL element / sealing can e can be avoided. In this case, it is not possible to cope with an organic ELD which is required to have a large screen. For example, a high-precision flange flatness cannot be obtained even with a sealing can for medium-sized organic ELD of about 100 mm × 100 mm size. In fact, large-sized stainless steel organic ELD sealing cans have a warpage amount of 0.2 mm or more and the accuracy of the adhesive surface is poor, the adhesiveness to the organic EL element body is poor, and the adhesive layer is thick, so that the organic EL The device tends to deteriorate.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present invention has been devised to solve such a problem. By forming a bead in the vicinity of the flat part of the sealing can, the rigidity is improved, and both the flat part and the flange have a high flatness and are organic. Organic ELD sealing cans that are suitable for thinning, can drive organic EL elements with good light emission characteristics over a long period of time without short circuit due to contact with the light emitting layer, deterioration of the organic light emitting layer due to moisture, oxygen, etc. The purpose is to provide.
In order to achieve the object, the stainless steel organic ELD sealing can of the present invention has a box shape with the side facing the transparent substrate provided with the organic EL element opened, and flanges formed on the outer four sides; side walls rising from the inside of each flange has a rectangular flat portion outer periphery is defined by side walls, a rectangular bead is formed about the periphery of the flat portion, and wherein the produced by press molding To do.
[0009]
In a sealed can in which one or a plurality of desiccant filling recesses are formed in a flat part, forming a rectangular bead lower than the desiccant filling recesses does not become a bottleneck for thinning. The rectangular beads are preferably formed with a bead height of 0.02 to 0.30 times the bead width.
As the material, a stainless steel plate having excellent corrosion resistance is used, but a coated stainless steel plate provided with a coating film also serving as an insulating layer can be used. When using a coated stainless steel plate as a material, a stainless steel plate having a coating film in which OH groups are oriented on the surface is preferable in terms of hermetic sealing.
[0010]
This organic ELD sealing can cuts out a rectangular blank of a predetermined size from a stainless steel plate, and is blanked in a box shape with a rectangular bead near the periphery of a rectangular flat section defined by a side wall rising from the inside of the flange And then trimming the flange to a predetermined width. When a convex rectangular bead is attached in the vicinity of the periphery of the flat portion, the rectangular bead is set lower than the recess for filling the desiccant, but the rigidity of the sealing can can also be increased by the concave rectangular bead.
[0011]
[Action]
The flat portions and flanges of sealed cans produced by press forming of stainless steel plates are inferior in flatness due to stress and strain introduced into the material by press forming.
Normally, the blank 10 is press-molded into the intermediate product 20 and the flange 21 of the press-molded product 20 is trimmed to obtain a press-molded product 30. However, the metal flow during press molding differs between the straight portion and the corner portion of the flange 21. . In the corner portion, the side wall 22 is formed by shrinking flange deformation, but in the straight portion, the side wall 22 is formed mainly by bending. As a result, a large amount of metal flows into the straight portion as compared with the corner portion, stress and strain are unevenly distributed between the corner portion and the straight portion, and defects such as waving and wrinkles occur in the flange 21. Moreover, when trimming the flange 21 to the flange 31 having a predetermined width, a part of the residual stress and strain is released, and the shape of the flange 31 becomes unstable.
The uneven distribution of stress and strain propagates to the flat part 23 inside the side wall 22 and causes a shape defect such as peco. In the flat portion 23 having the desiccant filling recess 24, the desiccant filling recess 24 also promotes a non-uniform distribution in stress and strain, and reduces the flatness of the flat portion 23.
[0012]
The present invention is based on the premise that stress and strain introduced by press molding lower the flatness of the flange 21 and the flat portion 23, and the flat portion is formed by forming a rectangular bead 25 in the vicinity of the periphery of the flat portion 23. The rigidity of 23 is improved, and it is shape | molded in the flat part 23 with high parallelism after press molding (FIG. 3). The bead 25 is formed at the same time as the flange 21 and the side wall 22 by press molding, but the convex bead 25 is set at a height lower than the desiccant filling recess 24. The shape of the bead 25 may be either a convex shape or a concave shape, but a bead height of 0.02 to 0.30 times the bead width is preferable.
[0013]
The bead 25 formed in the vicinity of the periphery of the flat portion 23 absorbs the difference in the metal flow that differs between the corner portion and the straight portion when the flange 21 and the side wall 22 are formed, and uneven stress introduced into the flange 21 and the side wall 22. , Distortion is prevented from propagating to the center of the flat portion 23. The distortion caused by the formation of the desiccant filling recess 24 is also regulated by the rigidity increased by the formation of the bead 25. As a result, the flatness of the flange 21 is increased. The rigidity improvement by the bead 25 is also effective in improving the flatness of the flat portion 23.
[0014]
【Example】
A SUS409 stainless steel plate having a thickness of 0.4 mm was used as a material for the sealing can.
A rectangular blank 10 having a size of 104 mm × 104 mm was cut out from the stainless steel plate to produce a press-formed product 20 having a size shown in FIG. The height H ₁ of the bead 25 is 1.20 mm, the height H ₂ of the recess 24 for filling the desiccant is 1.60 mm, the step H ₃ from the flat portion 23 to the recess 24 for filling the desiccant is 0.80 mm, the flat portion The step H ₄ from 23 to the bead 25 was set to 0.40 mm.
[0015]
The produced press-formed product 30 was placed on a surface plate, and when the gaps from the surface of the surface plate to each part of the flange 21 were measured, they were within 0.05 mm or less. The distance from the surface of the platen to each part of the flat part 23 was also within a very narrow range where the distance variation was 0.1 mm or less. This result sufficiently satisfies the flatness of the flange 21 and the parallelism of the flat portion 23 required for the organic ELD sealing can.
For comparison, in the press-formed product 30 produced by press-molding the blank 10 under the same conditions without providing the bead 25, the gap between the flange 21 and the surface plate surface is 0.20 mm or more, and the surface plate The distance from the surface to each part of the flat part 23 also varied within a range of 0.30 mm with respect to 1.20 mm (set value).
[0016]
Then, since the level difference H ₄ of the bead 25 to investigate the effect on the flatness of the flange 21, to produce a press-molded article 30 formed a bead 25 about the periphery of the flat portion 23 in a variety of step H _4. The obtained press-formed product 30 was placed on a surface plate, and the distance from the surface plate to each part of the flange 21 was measured. Incidentally, step H ₃ from the flat portion 23 to the desiccant charging recesses 24 was set to 0.80 mm.
As can be seen from the investigation results in Table 1, the influence of the bead 25 on the flatness improvement of the flange 21 is confirmed by the bead 25 having a step H _{4 of} 0.1 mm or more, and the rigidity improvement effect by the bead 25 is effective. I understand that. However, if the bead 25 that is too high is formed, the inflow of material in the straight portion increases as compared with the corner portion, so that a non-uniform distribution of strain occurs and the flatness of the flange 21 decreases. This kind of flatness reduction can be prevented by setting the bead height / bead width ratio in the range of 0.02 to 0.30.
[0017]

[0018]
The rectangular bead 25 attached in the vicinity of the periphery of the flat portion 23 is also effective in improving the parallelism of the flat portion 23. This is because the metal flow during press forming is partially absorbed by the plastic deformation required for forming the bead 25, and the difference in metal flow between the corner portion and the straight portion is reduced, and the rigidity increased by the bead 25. This is probably because the deformation of the flat portion 23 is restricted.
Actually, in the press-formed product 30 without the bead 25, the parallelism of the flat portion 23 frequently exceeds the required value of 0.1 mm, but by attaching the bead 25, the parallelism greatly increases the required value of 0.1 mm. The lower flat portion 23 was stably formed.
The flange 21 with improved flatness has a very small gap between the transparent substrate a / flange 21 when the sealing can e is placed on the transparent substrate a, so that the adhesion is improved and excellent airtightness is achieved. It adheres to the transparent substrate a with a fixed degree. As a result, oxygen and moisture entering the closed space from the atmosphere via the adhesive layer f are greatly reduced, and the organic light emitting layer c can be prevented from deteriorating.
[0019]
【The invention's effect】
As described above, the organic ELD sealing can of the present invention has a bead formed in the vicinity of the rectangular flat portion defined by the side wall, so that the rigidity of the flat portion is increased and the organic EL High parallelism to the transparent substrate provided with the element. Therefore, even if the sealing can is bonded and fixed to the transparent substrate with the flat part approaching the organic EL element, there is no trouble such as a short circuit due to the contact between the organic EL element and the flat part, and the organic EL display panel Can be made thinner. Further, since the flatness of the flange is high, the organic EL element is hermetically sealed with excellent hermeticity, and good light emission characteristics are maintained over a long period of time.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram for explaining the structure of an organic EL element. FIG. 2 is a diagram for explaining a conventional method for press-molding an organic ELD sealing can. FIG. 3 is a press-molding for producing an organic ELD sealing can according to the present invention. Explanatory drawing of the method [FIG. 4] Sealing can for organic ELD produced in Example [Explanation of symbols]
10: Blank 11: Notch 20: Intermediate product 21: Flange 22: Side wall 23: Flat part 24: Recess for filling desiccant 25: Bead 26: Step bead 30: Press-molded product H ₁ : Height of bead 25 H ₂ : Height of recess 24 for filling desiccant H ₃ : Step from flat part 23 to recess 24 for filling desiccant H ₄ : Step from flat part 23 to bead 25 a: Transparent substrate e: Sealing can f: Adhesion Agent layer g: Desiccant filling recess h: Desiccant

Claims

Box-shaped with the side facing the transparent substrate provided with organic EL elements open, flanges formed on the outer four sides, side walls rising from the inside of each flange, and a rectangular flat with the outer periphery defined by the side walls A stainless steel sealing can for organic ELD, characterized in that a rectangular bead is formed in the vicinity of the periphery of the flat portion and is manufactured by press molding .

The sealing can for organic ELD according to claim 1, wherein the ratio of the height / width of the rectangular beads is in the range of 0.02 to 0.30.