JP4055387B2 - Method for producing release sheet - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機やレーザービームプリンタ等の電子写真装置に設置される定着ローラや定着ベルト等の定着部材および加圧部材、転写定着同時方式における転写定着部材、転写部材、中間転写方式における中間転写体、像担持体等のいずれかの部材から記録媒体を剥離するための剥離シートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機やレーザービームプリンタ等の電子写真装置においては、感光ドラム(像担持体)表面に形成された静電潜像をトナー等の現像剤を用いて現像し、これを記録媒体表面に転写させて、その後定着することで記録画像が形成される。この定着のために、前記電子写真装置には、一般に、加熱加圧方式による定着装置が設けられている。
【0003】
かかる定着装置には、現像剤を加熱溶融するとともに加圧することで記録媒体に定着させるための定着ローラや定着ベルト等の定着部材が備えられる。該定着部材や、定着部材に用紙を加圧する加圧ローラ等(以下、単に「ローラ等」という場合がある。)には、記録媒体がローラ等に巻き付くことを防止し、定着部材等から記録媒体を有効に剥離するための剥離爪が設けられている。この剥離爪は、その先端をローラ等の外周面に摺接させながら記録媒体の端をすくい上げることにより、ローラ等に用紙が巻き付くことを防いでいる。この剥離爪は、1本のローラ等に対して複数個配置され、ローラ等に対し局部的に接触しているため、ローラ等を部分的に摩耗させてしまい、長期間の使用により画質への影響が顕在化する。また、記録媒体の画像面に対しても局部的に接触するため、記録媒体に転写された現像剤を掻き取りやすく、さらに掻き取った現像剤が剥離爪にも付着することによって用紙が汚れ易くなる場合がある等の問題があった。
【0004】
そのような問題に対して、例えば、特開昭59−188681号公報において、ローラ等に対して線接触できる剥離装置が提案されている。しかし、当該剥離装置は、フッ素樹脂等からなるプラスチックプレートを金属製ベースプレートに固定支持するものであり、金属製ベースプレートからわずかに突出させたプラスチックプレート先端をローラ等に線接触させている。このため、プラスチックプレート先端部が塑性変形によってめくれてしまい紙剥離性能が低下するという問題がある。
【0005】
特に、近年採用される現像剤は、発色性向上のため、トナーの構成要素の一つであるバインダー樹脂が透明度の高いポリエステル系に移行しており、ポリエステル系バインダー樹脂を含むトナーは、非常に粘着性が高いため、上記剥離装置にあっては、金属製ベースプレートや金属製ベースプレートとプラスチックプレートとの接合部にトナーが付着してしまうという問題がある。
【0006】
また、近年では、環境問題やボールペンでの加筆性、テープ接着性の問題から、定着装置に、離型材であるオイルを用いない、いわゆるオイルレス化が主流となりつつあり、この場合、トナーにワックスを入れ、離型性能をトナー側で向上させる方法を採っているものの、従来の離型剤を用いた定着装置に比較して離型性能は劣るため、既述のトナー付着の問題がある。
【0007】
一方、金属製等の平板状の基材に対して、その表面および一辺の縁端にフッ素樹脂塗料を塗布してフッ素樹脂層を形成した剥離シートが考えられる。かかる剥離シートは、基材の表面および縁端がフッ素樹脂層により覆われているため、記録媒体の剥離に際し、低い摩擦係数と耐汚れ性とを併せ持ち、良好な剥離性能を具備するものである。
【0008】
しかし、このような剥離シートでは、塗布によりフッ素樹脂層を形成しているため、塗膜均一性を精密に制御することが困難であり、どうしても部位による膜厚のムラを生じてしまい、ローラ等の表面を部分的に摩耗させてしまうことによる画質劣化が懸念される。また、基材の縁端におけるフッ素樹脂層が剥離性能を決定付ける重要な部位であるが、当該部位には塗布が困難であり、上記膜厚のムラを生じ易いことは勿論のこと、薄膜部分をも生じ易く、長期間の使用により摩耗して、基材地肌が露出してしまう懸念がある。
【0009】
耐摩耗や現像剤による汚染を防止する観点から、剥離シートをローラ表面からわずかに離間させる技術もあるが、剥離シートの縁端部の塗布ムラによりローラ表面に当接してしまったり、縁端部の形状がスムーズで無いために、剥離時記録媒体が剥離シートの縁端に引っかかって、搬送不良を起こしてしまう懸念もある。
さらに、塗布により得られるフッ素樹脂層は、何回も重ね塗りしない限り、薄膜となるため、基材として金属等熱容量の大きい材料を用いた場合、結露を生じて様々な装置トラブルを引き起こす可能性がある。
【0010】
これに対して、例えば、特開2001−235959号公報には、少なくとも定着部材に接触または近接する前記金属板の部位に、シリコーン系粘着剤を介してフッ素樹脂フィルムが貼付されてなることを特徴とする剥離シートが開示されている。当該剥離シートによれば、ローラとの線接触が十分にでき、またその接触部においてローラ等の定着部材を傷つけず、優れた剥離性能を長期間維持でき、金属薄板先端部が塑性変形によってめくれることがなく、耐久性にも優れる。また、フッ素樹脂フィルムが金属薄板先端部に巻き付いた状態となっており、均一かつ十分な厚みのフッ素樹脂フィルムによる層が、金属薄板先端部(縁端部)に形成されているため、膜厚ムラによる画質劣化や、摩耗による金属薄板(基材)露出の懸念も解消される。さらに、フッ素樹脂の層を、塗布ではなくフィルムにより成形するため、フィルム厚を適宜選択することにより容易に厚膜のフッ素樹脂の層を形成することができ、結露の懸念も払拭することができる。
しかし、このような剥離シートでは、フッ素樹脂フィルムを貼付する際に、シワが発生したり、貼付面や縁端部に空気が侵入して気泡を生じたりしやすい。
【0011】
このようなシワや気泡の存在する剥離シートを用いた場合、縁端部の精度が出難く、ローラ等の表面を部分的に摩耗させてしまうことによる画質劣化への影響が懸念される。剥離シートをローラ等の表面からわずかに離間させる場合にも、縁端部の精度が低ければローラ等の表面に当接してしまったり、縁端部の形状がスムーズで無いために、剥離時記録媒体が剥離シートの縁端に引っかかって、搬送不良を起こしてしまう懸念がある。
【0012】
また、フッ素樹脂フィルムによる層の表面には、シワや気泡の存在に応じて凹凸が生じ、当該凹凸に記録媒体からの紙粉等のゴミが堆積しやすく、縁端部へのゴミの堆積はローラ等の表面の傷に繋がり、剥離シートの面へのゴミの堆積は記録媒体の汚染に繋がる。さらに、記録媒体の剥離時には、記録媒体の画像記録面が剥離シートの表面に摺擦されるが、この段階での記録画像は、十分に冷却されていないため、トナー等の現像剤が十分に固着しておらず、凹凸のある剥離シートにより一部が擦り取られ、それ自体の画質低下が問題となるほか、次の記録媒体の画像記録面を汚染してしまう懸念もある。
【0013】
以上のような、剥離シートに対する問題は、定着部材から記録媒体を剥離するための剥離シートに限らず、転写定着同時方式における転写定着部材から記録媒体を剥離するための剥離シートは勿論のこと、程度の差こそあれ、定着装置における加圧部材、転写部材、中間転写方式における中間転写体、像担持体等のいずれかの部材から記録媒体を剥離するための剥離シートにおいても同様に存在する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は、平板状の基材の一辺の縁端にフッ素樹脂フィルムによる層が形成された剥離シートであって、前記フッ素樹脂フィルムによる層にシワや気泡の存在を極力抑えた剥離シートの製造方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、装置内での結露の懸念を抑えた剥離シートの製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、以下の本発明により達成される。すなわち本発明は、
<1> 電子写真装置のいずれかの部材から記録媒体を剥離する剥離シートの製造方法であって、平板状の基材の一辺の縁端を巻き込むように、かつ、該縁端の辺の両端に引っ張り部を有するように、フッ素樹脂フィルムにより前記基材の少なくとも前記縁端およびその周辺部を挟み込み、前記引っ張り部の両端を、該フッ素樹脂フィルムの厚さx(μm)との関係で、該フッ素樹脂フィルムの伸び率y(%)が以下の式(1)および式(2)を満たすように引っ張りつつ、前記フッ素樹脂フィルムにより前記基材が挟み込まれた部分を加圧することで、該フッ素樹脂フィルムを前記基材に貼り付けた後、前記引っ張り部を切除する工程を有することを特徴とする剥離シートの製造方法である。
y≦−0.0003x 2 +0.1824x+5 ・・・式(1)
y≧2e -0.0738x ・・・式(2)
前記式(1)および式(2)において、伸び率y(%)は、フッ素樹脂フィルム’にかけた張力により伸びた長さの、元の長さに対する割合(百分率)をいう。
【0016】
<2> 前記フッ素樹脂フィルムの厚さが、5〜300μmの範囲であることを特徴とする<1>に記載の剥離シートの製造方法である。
【0018】
<3> 前記引っ張り部が基材からはみ出す長さが、4mm以上10mm以下であることを特徴とする<1>又は<2>に記載の剥離シートの製造方法である。
<4> 前記フッ素樹脂フィルムが、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体およびエチレン−テトラフルオロエチレン交互共重合体からなる群より選ばれる少なくとも一つの樹脂からなるフィルムであることを特徴とする<1>〜<3>のいずれか1に記載の剥離シートの製造方法である。
【0019】
<5> 前記フッ素樹脂フィルムにより前記基材の少なくとも縁端および周辺部を挟み込むに際して、前記フッ素樹脂フィルムと前記基材との間に接着剤を介在させて、前記フッ素樹脂フィルムを前記基材に貼り付けることを特徴とする<1>〜<4>のいずれか1に記載の剥離シートの製造方法である。
【0020】
<6> 前記接着剤として熱硬化型接着剤を用い、前記フッ素樹脂フィルムの引っ張り部の両端を引っ張りつつ、該フッ素樹脂フィルムにより前記基材が挟み込まれた部分を加熱および加圧することで、該フッ素樹脂フィルムを前記基材に貼り付けることを特徴とする<5>に記載の剥離シートの製造方法である。
<7> 前記接着剤として紫外線硬化型接着剤を用い、前記フッ素樹脂フィルムの引っ張り部の両端を引っ張りつつ、該フッ素樹脂フィルムにより前記基材が挟み込まれた部分に紫外線を照射するとともに加圧することで、該フッ素樹脂フィルムを前記基材に貼り付けることを特徴とする<5>に記載の剥離シートの製造方法である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
[剥離シート]
図1は、本発明の剥離シートの実施形態を表し、図1(a)は平面図、図1(b)は、図1(a)におけるA領域の拡大断面図である。本発明の剥離シート10は、平板状の基材12の一辺の縁端を巻き込む状態で、フッ素樹脂フィルムからなる層(フッ素樹脂フィルム層14)が、基材12の少なくとも縁端および周辺部を挟み込んで形成されている。
【0024】
剥離シート10は、このように表面にフッ素樹脂フィルム層14が形成されているため、定着ローラや定着ベルト等の定着部材やその他の電子写真装置の各種部材(以下、単に「定着部材等」という場合がある。)との線接触が十分にでき、またその接触部において定着部材等を傷つけず、優れた剥離性能を長期間維持でき、金属薄板先端部が塑性変形によってめくれることがなく、耐久性にも優れる。
【0025】
また、フッ素樹脂フィルム層14が、基材12の一辺の縁端を巻き込む状態で形成されているため、縁端に、均一かつ十分な厚みの層が形成され、膜厚ムラによる画質劣化や、摩耗による基材露出の懸念も解消される。縁端におけるフッ素樹脂フィルム層14は、図1(b)に示されるように角が取れた状態であり、記録媒体の剥離性能も極めて高いものとなる。
さらに、フィルム厚を適宜選択することにより、フッ素樹脂フィルム層14を容易に厚膜にすることができ、フッ素樹脂フィルム層14を厚膜にした場合には、結露の懸念も払拭することができる。
【0026】
本発明の剥離シートは、以下のようにして製造される。図2は、本発明の剥離シートの製造方法を説明するための、製造過程における斜視図である。
まず、図2に示すように基材12の一辺の縁端を巻き込むように、フッ素樹脂フィルム14’により基材12の少なくとも前記縁端およびその周辺部を挟み込む。このとき、フッ素樹脂フィルム14’としては、基材12の巻き込まれる一辺よりも矢印X方向に長いものを用いる。このようにすることで、前記一辺の両端に余剰分がはみ出し、これが引っ張りしろ(引っ張り部)16,16’となる。
【0027】
なお、基材12とフッ素樹脂フィルム14’との貼り付けを、接着剤により行う場合には、基材12とフッ素樹脂フィルム14’との当接部分のいずれか一方に、接着剤を塗布しておく。ただし、基材12とフッ素樹脂フィルム14’との貼り付けは、接着剤以外の方法によってもよく、例えば、熱融着等でも構わない。この場合、勿論、基材12とフッ素樹脂フィルム14’との当接部分に接着剤を塗布しておく必要は無い。
【0028】
フッ素樹脂フィルム14’により基材12を挟み込む際には、フッ素樹脂フィルム14’と基材12の一辺の縁端とを当接させ、該縁端の略中心を押圧することにより貼り付け、その縁端の略中心から、前記一辺の両端にに向けてフッ素樹脂フィルム14’を伸ばしながら貼り付け、最後に基材12の表面および裏面側を貼り付けることが好ましい。なお、ここで言う「貼り付け」は、後述の加圧等による貼り付けの前段階の、いわゆる仮貼り付けのことを指す。
【0029】
次に、引っ張りしろ16および引っ張りしろ16’を、矢印X方向およびその反対方向に引っ張りつつ、フッ素樹脂フィルム14’により基材12が挟み込まれた部分を加圧する。この加圧は、基材12の両面から圧縮するように行われる。加圧は、フッ素樹脂フィルム14’が均一に、シワが生じないように面接触で、あるいは線接触で行われる。加圧の方法としては、具体的には、対向する平面を有する一対の加圧部材で圧迫したり、線接触する(ある程度の幅を有する場合を含む)2つのローラのニップ部に挿通することで行われる。
【0030】
この加圧に際して、前記接着剤として熱硬化型接着剤を用いた場合、および、熱融着により貼り付けようとする場合には、フッ素樹脂フィルム14’により基材12が挟み込まれた部分を、必要な温度まで加熱する。また、この加圧に際して、前記接着剤として前記接着剤として紫外線硬化型接着剤を用いた場合には、フッ素樹脂フィルム14’により基材12が挟み込まれた部分に紫外線を照射する。
【0031】
以上のようにして、フッ素樹脂フィルム14’を基材12に貼り付けることができ、図1に示すフッ素樹脂フィルム層14が形成され、その後引っ張りしろ16,16’を切除することで、本実施形態の剥離シート10が製造される。
【0032】
このようにフッ素樹脂フィルム14’の引っ張りしろ16および引っ張りしろ16’を引っ張りつつ、フッ素樹脂フィルム14’により基材12が挟み込まれた部分を加圧して、フッ素樹脂フィルム14’を基材12に貼り付けているため、得られる剥離シート10におけるフッ素樹脂フィルム層14にシワや気泡が発生することを極力抑えることができる。また、フッ素樹脂フィルム14’の厚さを適宜選択することにより容易に厚膜のフッ素樹脂の層を形成することができ、結露の懸念も払拭することができる。
【0033】
次に、本発明の剥離シートの各構成要素について、構成要素ごとに説明する。
<基材>
基材12の材料としては、ある程度の硬度を有するものであれば、特に限定されず、具体的には、ステンレス、アルミニウム、鉄、銅等の金属や、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂等のプラスチックを用いることができる。なかでも薄膜で高い硬度を得ることができるステンレスが好ましい。
【0034】
基材12の厚みとしては、20〜500μm程度の範囲から選択され、25〜300μm程度が好ましく、用いる材料に応じて十分な硬度を保持する限り、できる限り薄いことが、記録媒体の剥離性能の観点から特に好ましい。
基材12の形状としては、平板状であることが必要であるが、特に矩形であることは要求されない。少なくともフッ素樹脂フィルム層14が巻き付く縁端が存在すればよく、定着装置等に設置するに適した形状を適宜選択することができる。
【0035】
基材12の大きさとしては、特に制限は無く、剥離シート10が設置される部位に応じて、フッ素樹脂フィルム層14が巻き付く縁端の長さが十分に確保されていればよい。
基材12には、フッ素樹脂フィルムとの密着性を高めるべく、ナトリウムナフタレンやクロム酸、硫酸等の薬剤を用いたケミカル法、あるいはエキシマレーザー等を用いて、エッチング処理を施した上で、例えば、NBR−フェノール系等のプライマー処理を施しておくことが望ましい。
【0036】
<フッ素樹脂フィルム>
フッ素樹脂フィルム14’の材料としては、フッ素樹脂であれば特に限定されず、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン−テトラフルオロエチレン交互共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等の公知のフッ素樹脂を挙げることができる。
【0037】
これらの中でも、PTFE、PFA、FEP、ETFEからなるフィルムは、現像剤に対する非粘着性に優れており、また、十分な耐熱性も有しているので好適である。なお、フッ素樹脂フィルムをケッチェンブラックやアセチレンブラック等のカーボン微粉末を配合したフッ素樹脂から形成することによって、静電気による記録媒体の剥離性能の低下を防止することもできる。
【0038】
フッ素樹脂フィルム14’の厚さとしては、5〜300μmの範囲から選択することが好ましく、加工性を良好なものとするため、並びに、基材12の縁端に形成されるフッ素樹脂フィルム層14の角を良好に丸くするためには、20〜200μmの範囲から選択することがより好ましく、30〜150μmの範囲から選択することがさらに好ましい。
また、基材12として金属等熱容量の大きい材料を用いた場合、結露を防止するためには、フッ素樹脂フィルム14’の厚さを50μm以上とすることが好ましく、80μm以上とすることがより好ましい。
【0039】
基材12におけるフッ素樹脂フィルム14’が貼り付けられる部位は、基材12の少なくとも一辺の縁端およびその周辺部である。ここで言う「縁端の周辺部」とは、記録媒体の剥離時に記録媒体が接触して、記録媒体の剥離性能に大きな影響を与える基材12の平面部のことを言い、装置構成や用いる記録媒体にもよるが、基材12の縁端から少なくとも3mmの範囲まではフッ素樹脂フィルム14’を貼り付けることが望ましい。勿論、基材12の片面あるいは両面の全面にフッ素樹脂フィルム14’を貼り付けても構わない。
【0040】
フッ素樹脂フィルム14’としては、基材12の巻き込まれる一辺よりも矢印X方向に長いものを用いることで、引っ張りしろ16,16’が生じるようにするが、この引っ張りしろ16,16’の基材12からはみ出す長さとしては、次工程の引っ張りを有効に行うことができる程度の長さであることが望ましく、4mm以上であることが好ましく、15mm以上であることがより好ましい。ただし、この引っ張りしろ16,16’は、成形後切除して廃棄されるため、あまりに長いと材料の無駄となることから、10mm以下であることが好ましく、8mm以下であることがより好ましく、引っ張りを行うことができる範囲でできる限り短いことが特に好ましい。
【0041】
なお、本実施形態においては、引っ張り部が基材12の縁端で長手方向にはみ出して引っ張りしろ16,16’が形成されるようにする構成のものを例に挙げて説明したが、基材12の縁端の長さを、実際に記録媒体を剥離するのに必要な剥離シートとしての長さ(必要長)よりも長めにしておき、引っ張る前の引っ張り部を含むフッ素樹脂フィルム14’の長さを、基材12と略等長に、あるいは、基材12よりも短めにして、フッ素樹脂フィルム14'両端の引っ張り部を引っ張りつつ基材12に貼り付け、その後フッ素樹脂フィルム14’が貼り付けられていない基材12の両端を切断し除去するか、もしくは、必要長より長めで、かつフッ素樹脂フィルム14’が貼り付けられている部分(フッ素樹脂フィルム層14)が必要長を満足する剥離シートとして、これを電子写真装置における所望の箇所(記録媒体を剥離する箇所)に装着するようにしても構わない。
【0042】
フッ素樹脂フィルム14’は、フッ素樹脂フィルム14’の厚さx(μm)との関係で、フッ素樹脂フィルム14’の伸び率y(%)が以下の式(1)および式(2)を満たすように引っ張る。
y≦−0.0003x2+0.1824x+5 ・・・式(1)
y≧2e-0.0738x ・・・式(2)
【0043】
ここで「伸び率y(%)」とは、フッ素樹脂フィルム14'を引っ張ることにより伸びた長さの、元の長さに対する割合(百分率)をいい、式で表すと下記式(3)で示される。
y=(a−b)/b×100 ・・・式(3)
y:伸び率(%)
a:引っ張ることにより伸びた分のフッ素樹脂フィルム14'の長さ(mm)
b:元々のフッ素樹脂フィルム14'の長さ(mm)
【0044】
図3に、式(1)および式(2)の不等号を等号にしたときの関数曲線(式(1’)および式(2’))が描かれたグラフを示す。このグラフにおいて、式(1’)の関数曲線と式(2’)の関数曲線との間の領域W(各関数曲線を含む)の条件を満たすことが、既述の式(1)および式(2)を満たすことと解される。
【0045】
y>−0.0003x2+0.1824x+5となる、式(1’)の関数曲線の上の領域V(関数曲線を含まず)では、フッ素樹脂フィルム14’にかかる張力が大きすぎて、却って引っ張りシワが発生してしまう場合がある。
一方、y<2e-0.0738xとなる、式(2’)の関数曲線の下の領域U(関数曲線を含まず)では、フッ素樹脂フィルム14’にかける張力が小さすぎて、貼り付け時にシワや気泡を生じさせてしまう場合がある。
【0046】
なお、上記式(1)および式(2)の関係式は、フッ素樹脂フィルム14’の厚さxを5〜300μm、伸び率yを0〜40%の範囲でそれぞれ変動させて、総当り的に実験を行い、引っ張りシワの発生、並びに、貼り付け時のシワや気泡の発生状況を確認して、それぞれが生じない最大・最小値をプロットして得られた回帰曲線である。このときの実験では、フッ素樹脂フィルムとしてPFAを用いたが、他のフッ素樹脂においても機械的特性はほぼ同一であるため、同一の関係式が成り立つ。
【0047】
<接着剤>
既述の如く、基材12とフッ素樹脂フィルム14’との貼り付けを、接着剤により行う場合には、フッ素樹脂フィルム14’と基材12との間に接着剤を介在させるが、このとき用いる接着剤は、風乾によるもの、熱硬化型のもの、紫外線硬化型のもの等、いずれの種類のものでも構わない。
【0048】
[定着装置]
以上説明した本発明の剥離シートは、電子写真装置のいずれかの部材から記録媒体を剥離するための部材として用いられる。剥離対象となる電子写真装置の部材としては、記録媒体と直接面で接触する各種部材が挙げられ、具体的には、定着ローラや定着ベルト等の定着部材および加圧部材、転写定着同時方式における転写定着部材、転写部材、中間転写方式における中間転写体、像担持体等が挙げられる。
【0049】
本発明においては、少なくとも表面が加熱されたローラ状またはベルト状の定着部材(定着ローラおよび定着ベルト)と、該定着部材と当接する加圧部材とを有し、相互に従動回転する前記定着部材と前記加圧部材との間のニップ部に、未定着トナー画像が表面に形成された記録媒体を、前記未定着トナー画像が定着部材に当接するように挿通させて、前記未定着トナー画像を前記記録媒体に定着させる定着装置において、前記定着部材から前記記録媒体を剥離するために、本発明の剥離シートを用いることが好ましい。
【0050】
以下に、本発明の剥離シートを上記定着装置に適用した場合の例を、実施形態を挙げて説明する。
<第1の実施形態>
図4は、本発明の定着装置の第1の実施形態を示す模式構成図である。本実施形態の定着装置は、ロール−ロールニップ方式の定着装置であり、定着ローラ(定着部材)22と加圧ローラ(加圧部材)24とが当接してニップ部を形成している。定着ローラ22内部には、ハロゲンランプ等の熱源26が配され、定着ローラ22の周面を所定の温度に加熱している。なお、本実施形態においては加圧ローラ24内部に熱源は配されていないが、こちらにも熱源を配しても構わない。その他、定着ローラ22および加圧ローラ24の構成は、本発明において、従来公知のあらゆる構成を採用することができるため、詳細な説明は省略する。
【0051】
本実施形態の定着装置は、定着ローラ22は矢印B方向に、加圧ローラ24は矢印C方向に、相互に従動回転しており、定着ローラ22と加圧ローラ24との間のニップ部に、未定着トナー画像が表面に形成された用紙(記録媒体)28を、前記未定着トナー画像が定着ローラ22に当接するように矢印D方向から挿通させて、前記未定着トナー画像を用紙28に定着させる構成となっている。
【0052】
本実施形態においては、定着ローラ22における前記ニップ部の回転方向(矢印B方向)下流に、本発明の剥離シート10が配されている。剥離シート10は、フッ素樹脂フィルムで巻き込まれた縁端が定着ローラ22表面に当接するように、あるいは、近接するように、配される。
【0053】
前記ニップ部に挿通された用紙28は、熱により溶融されたトナーによって定着ローラ22表面に貼り付いた状態となり、定着ローラ22表面につれて排出される。このとき用紙28自体のコシや、ニップ部における定着ローラ22表面の歪みにより、用紙28はある程度セルフストリッピングされるが、完全には定着ローラ22表面から剥離せず、例えば用紙28の進行方向先端部がわずかに浮き上がった状態で定着ローラ22表面につれて排出される。すると定着ローラ22における前記ニップ部の回転方向(矢印B方向)下流に配される剥離シート10が、用紙28の進行方向先端部の浮き上がりを捉え、定着ローラ22から用紙28を剥離していく。
【0054】
剥離シート10は、定着ローラ22表面の法線方向に対して定着ローラ22の回転方向(矢印B方向)に、後端(フッ素樹脂フィルムで巻き込まれた縁端とは逆側の端部)を倒した状態で配することが望ましい。このように剥離シート10のフッ素樹脂フィルムで巻き込まれた縁端が、搬送されてくる用紙28の先端部に対向するように配することで、適切に用紙28と定着ローラ22表面との分離が行われ、良好な剥離性能を確保することができる。このとき定着ローラ22表面の法線方向と剥離シート10の面がなす角としては、0〜90°の範囲とすることが望ましく、5〜45°の範囲とすることがより望ましい。前記なす角が小さすぎると、剥離性能が十分でなく、剥離時に用紙28の搬送不良を生じる可能性が高くなる。
【0055】
剥離シート10のフッ素樹脂フィルムで巻き込まれた縁端は、既述の如く定着ローラ22表面に当接するように、あるいは、近接するように、配される。ここで「近接」とは、当接させずにわずかに離間させることを言う(以下同様)。この場合、剥離シート10の前記縁端と定着ローラ22表面との間隙としては、好ましくは50〜1000μm程度、より好ましくは150〜300μm程度に調整される。
【0056】
当該間隙が小さすぎると、装置の製造精度によっては定着ローラ22表面と当接してしまい、離間させることによる効果が得られない場合があり、また、当該間隙にトナー等の微小なゴミが挟まり、定着ローラ22表面を傷つけてしまう場合がある。一方、当該間隙が大きすぎると、用紙28の進行方向先端部の浮き上がりを捉えることができなくなったり、用紙28の進行方向先端部が剥離シート10の前記縁端に突き当たることによる搬送不良を生じたり等、剥離性能が十分で無くなってくる。
【0057】
本実施形態の定着装置によれば、剥離シート10として、平板状の基材の一辺の縁端にフッ素樹脂フィルムによる層が形成され、かつ、フッ素樹脂フィルムによる層にシワや気泡の存在を極力抑えた本発明の剥離シートを用いているため、剥離シート10の前記縁端の精度を出すことができ、定着ローラ22表面を部分的に摩耗させてしまうことがない。特に、剥離シート10の前記縁端と定着ローラ22表面とを近接させる場合にも、剥離シート10の前記縁端の精度が高いことから、定着ローラ22表面に当接してしまうといった心配が無い。また、前記縁端に凹凸等が生じないため、紙粉等のゴミが堆積し難く、定着ローラ22表面に傷を付ける心配が無い。さらに、縁端部の形状がスムーズであるため、剥離時、用紙28が剥離シート10の前記縁端に引っかかることがなく、搬送不良を起こす心配も無い。
【0058】
一方、本実施形態の定着装置によれば、同様に、剥離シート10におけるフッ素樹脂フィルム層が形成された部分の表裏面の平滑性を高くすることができ、剥離時、用紙28表面のトナーが剥離シート10に付着してしまう心配も無いため、画質低下や次の用紙28の汚染の心配が無い。
【0059】
<第2の実施形態>
図5は、本発明の定着装置の第2の実施形態を示す模式構成図である。本実施形態の定着装置は、ベルト−ロールニップ方式の定着装置であり、加熱ローラ34、張架ローラ36および38の3つのローラに張架された定着ベルト(定着部材)32と、加圧ローラ(加圧部材)40とで構成されている。加熱ローラ34内部には、ハロゲンランプ等の熱源26が配され、加熱ローラ34の周面を所定の温度に加熱している。なお、本実施形態においては加圧ローラ40内部に熱源は配されていないが、こちらにも熱源を配しても構わない。
【0060】
定着ベルト32は、加熱ローラ34に対向する部位で加圧ローラ40と当接しニップ部が形成されている。熱源26からの熱は、加熱ローラ34の周面並びに定着ベルト32を介して前記ニップ部に伝達される。その他、定着ベルト32、加熱ローラ34、張架ローラ36,38および加圧ローラ40の構成は、本発明において、従来公知のあらゆる構成を採用することができるため、詳細な説明は省略する。
【0061】
本実施形態の定着装置は、定着ベルト32は矢印E方向に、加圧ローラ40は矢印F方向に、相互に従動回転しており、定着ベルト32と加圧ローラ40との間のニップ部に、未定着トナー画像が表面に形成された用紙(記録媒体)28を、前記未定着トナー画像が定着ベルト32に当接するように矢印G方向から挿通させて、前記未定着トナー画像を用紙28に定着させる構成となっている。
【0062】
本実施形態においては、定着ベルト32における前記ニップ部の回転方向(矢印E方向)下流に、本発明の剥離シート10が配されている。剥離シート10は、フッ素樹脂フィルムで巻き込まれた縁端が定着ベルト32表面に当接するように、あるいは、近接するように、配される。
【0063】
前記ニップ部に挿通された用紙28は、熱により溶融されたトナーによって定着ベルト32表面に貼り付いた状態となり、定着ベルト32表面につれて排出される。このとき用紙28自体のコシや、ニップ部における定着ベルト32表面の歪みにより、用紙28はある程度セルフストリッピングされるが、完全には定着ベルト32表面から剥離せず、例えば用紙28の進行方向先端部がわずかに浮き上がった状態で定着ベルト32表面につれて排出される。すると定着ベルト32における前記ニップ部の回転方向(矢印E方向)下流に配される剥離シート10が、用紙28の進行方向先端部の浮き上がりを捉え、定着ベルト32から用紙28を剥離していく。
【0064】
剥離シート10は、定着ベルト32表面と垂直の方向に対して定着ベルト32の回転方向(矢印E方向)に、後端(フッ素樹脂フィルムで巻き込まれた縁端とは逆側の端部)を倒した状態で配することが望ましい。このように剥離シート10のフッ素樹脂フィルムで巻き込まれた縁端が、搬送されてくる用紙28の先端部に対向するように配することで、適切に用紙28と定着ベルト32表面との分離が行われ、良好な剥離性能を確保することができる。このとき定着ベルト32表面と剥離シート10の面がなす角としては、0〜90°の範囲とすることが望ましく、5〜45°の範囲とすることがより望ましい。前記なす角が小さすぎると、剥離性能が十分でなく、剥離時に用紙28の搬送不良を生じる可能性が高くなる。
【0065】
剥離シート10のフッ素樹脂フィルムで巻き込まれた縁端は、既述の如く定着ベルト32表面に当接するように、あるいは、近接するように、配される。この場合、剥離シート10の前記縁端と定着ローラ22表面との間隙の大きさとしては、第1の実施形態と同様である。
【0066】
本実施形態の定着装置によれば、剥離シート10として、平板状の基材の一辺の縁端にフッ素樹脂フィルムによる層が形成され、かつ、フッ素樹脂フィルムによる層にシワや気泡の存在を極力抑えた本発明の剥離シートを用いているため、剥離シート10の前記縁端の精度を出すことができ、定着ベルト32表面を部分的に摩耗させてしまうことがない。特に、剥離シート10の前記縁端と定着ベルト32表面とを近接させる場合にも、剥離シート10の前記縁端の精度が高いことから、定着ベルト32表面に当接してしまうといった心配が無い。また、前記縁端に凹凸等が生じないため、紙粉等のゴミが堆積し難く、定着ベルト32表面に傷を付ける心配が無い。さらに、縁端部の形状がスムーズであるため、剥離時、用紙28が剥離シート10の前記縁端に引っかかることがなく、搬送不良を起こす心配も無い。
【0067】
一方、本実施形態の定着装置によれば、同様に、剥離シート10におけるフッ素樹脂フィルム層が形成された部分の表裏面の平滑性を高くすることができ、剥離時、用紙28表面のトナーが剥離シート10に付着してしまう心配も無いため、画質低下や次の用紙28の汚染の心配が無い。
【0068】
以上、2つの実施形態を挙げて本発明の剥離シートを用いた本発明の定着装置について説明したが、本発明の定着装置は、これら実施形態の構成に限定されるものではない。したがって本発明は、本発明の構成を具備する限り、従来公知のあらゆる知見により、適宜構成の変更や追加を行うことができる。
【0069】
また、上記2つの実施形態においては、ロール−ロールニップ方式およびベルト−ロールニップ方式の2つの定着装置を例に挙げて説明したが、本発明の定着装置は、これらの方式に限定されず、ロール−ベルトニップ方式(定着部材が定着ロール、加圧部材が加圧ベルトによるもの)やベルト−ベルトニップ方式の定着装置においても、問題無く適用することができる。
【0070】
さらに、本発明の剥離シートは、定着装置における定着部材から記録媒体を剥離する目的に限定されず、定着装置における加圧部材から記録媒体を剥離する目的や、その他電子写真装置における各種部材(転写部材、中間転写方式における中間転写体、像担持体等)から記録媒体を剥離する目的に用いることができる(なお、本発明において、転写定着同時方式における転写定着部材は、定着部材の概念に含めるものとする)。
【0071】
これらいずれの場合であっても、剥離対象となる部材がロール状であるときには、本発明の定着装置の第1の実施形態における態様をそのまま適用することができ、剥離対象となる部材がベルト状であるときには、本発明の定着装置の第2の実施形態における態様をそのまま適用することができる。
【0072】
以上のように、本発明の剥離シートの製造方法は、平板状の基材の一辺の縁端を巻き込むように、フッ素樹脂フィルムを前記基材に加圧することで貼り付ける際、前記フッ素樹脂フィルムを引っ張りつつ行うので、フッ素樹脂フィルムによる層が前記縁端に形成されることによる効果の他、貼り付け時にフッ素樹脂フィルムによる層にシワや気泡が発生することを抑制することができ、得られる剥離シートは前記縁端の精度が高まる他、剥離シートの表裏面における平滑性も高まるため、記録媒体の剥離性、搬送安定性、記録画像の画質を高い次元で確保することができるとともに、剥離シートが用いられる定着装置の摩耗ならびに偏摩耗による耐久性の低下を防止することができる。
また、前記フッ素樹脂フィルムの厚さを適切に調整することにより、前記基材として金属を用いた場合の結露を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の剥離シートの実施形態を表し、図1(a)は平面図、図1(b)は、図1(a)におけるA領域の拡大断面図である。
【図2】 本発明の剥離シートの製造方法を説明するための、製造過程における斜視図である。
【図3】 本発明におけるフッ素樹脂フィルムにかける適切な張力の範囲を規定する関数曲線が描かれたグラフである。
【図4】 本発明の剥離シートを用いる定着装置の一例を示す模式構成図である。
【図5】 本発明の剥離シートを用いる定着装置の他の例を示す模式構成図である。
【符号の説明】
10 剥離シート
12 基材
14 フッ素樹脂フィルム層
14’ フッ素樹脂フィルム
16,16’ 引っ張りしろ(引っ張り部)
22 定着ローラ(定着部材)
24、40 加圧ローラ
26 熱源
28 用紙(記録媒体)
32 定着ベルト(定着部材)
34 加熱ローラ
36 張架ローラ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a fixing member and a pressure member such as a fixing roller and a fixing belt installed in an electrophotographic apparatus such as a copying machine or a laser beam printer, a transfer fixing member in a simultaneous transfer and fixing method, a transfer member, and an intermediate in an intermediate transfer method. A peeling sheet for peeling the recording medium from any member such as a transfer member or an image carrier.ToIt relates to a manufacturing method.
[0002]
[Prior art]
In electrophotographic apparatuses such as copying machines and laser beam printers, an electrostatic latent image formed on the surface of a photosensitive drum (image carrier) is developed using a developer such as toner, and transferred to the surface of a recording medium. After that, a recorded image is formed by fixing. For this fixing, the electrophotographic apparatus is generally provided with a fixing device using a heating and pressing method.
[0003]
Such a fixing device is provided with a fixing member such as a fixing roller and a fixing belt for fixing the toner onto the recording medium by heating and melting the developer and applying pressure thereto. The fixing member, a pressure roller that presses the sheet against the fixing member (hereinafter, simply referred to as “roller”) may prevent the recording medium from being wound around the roller, and the like. A peeling claw for effectively peeling the recording medium is provided. The peeling claw prevents the paper from being wound around the roller or the like by scooping up the end of the recording medium while sliding the tip of the claw on the outer peripheral surface of the roller or the like. A plurality of peeling claws are arranged for one roller and the like, and are in local contact with the roller. The impact becomes obvious. In addition, since it is in local contact with the image surface of the recording medium, it is easy to scrape off the developer transferred to the recording medium, and the scraped developer also adheres to the peeling claw, so that the paper is easily stained. There were problems such as becoming.
[0004]
For such a problem, for example, Japanese Patent Laid-Open No. 59-188681 proposes a peeling device that can make a line contact with a roller or the like. However, the peeling device is for fixing and supporting a plastic plate made of fluororesin or the like on a metal base plate, and the tip of the plastic plate slightly protruded from the metal base plate is brought into line contact with a roller or the like. For this reason, there is a problem that the tip of the plastic plate is turned up by plastic deformation and the paper peeling performance is lowered.
[0005]
In particular, in recent developers, the binder resin, which is one of the constituent elements of the toner, has been shifted to a highly transparent polyester system in order to improve the color developability, and the toner containing the polyester binder resin is very Since the adhesiveness is high, the peeling device has a problem that the toner adheres to the metal base plate or the joint between the metal base plate and the plastic plate.
[0006]
Also, in recent years, due to environmental problems, ballpoint pen writing properties, and tape adhesion problems, so-called oil-less, which does not use oil as a release material, is becoming the mainstream in fixing devices. However, since the release performance is inferior to that of a conventional fixing device using a release agent, there is a problem of toner adhesion described above.
[0007]
On the other hand, a release sheet is conceivable in which a fluororesin layer is formed by applying a fluororesin paint to the surface and one edge of a flat substrate made of metal or the like. Such a release sheet has both a low coefficient of friction and stain resistance and good release performance when the recording medium is peeled off because the surface and edge of the substrate are covered with a fluororesin layer. .
[0008]
However, in such a release sheet, since the fluororesin layer is formed by coating, it is difficult to precisely control the uniformity of the coating film. There is a concern that the image quality is deteriorated due to partial wear of the surface. In addition, the fluororesin layer at the edge of the base material is an important part that determines the peeling performance, but it is difficult to apply to the part and the unevenness of the film thickness is likely to occur. There is a concern that the base material background may be exposed due to wear due to long-term use.
[0009]
From the viewpoint of preventing abrasion and developer contamination, there is also a technology to slightly separate the release sheet from the roller surface, but it may come into contact with the roller surface due to uneven application of the edge of the release sheet, Since the shape of the recording medium is not smooth, there is a concern that the recording medium may be caught on the edge of the release sheet at the time of peeling, causing a conveyance failure.
Furthermore, since the fluororesin layer obtained by coating becomes a thin film unless it is overcoated several times, if a material with a large heat capacity such as a metal is used as the base material, condensation may occur and cause various device troubles. There is.
[0010]
On the other hand, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-235959 is characterized in that a fluororesin film is pasted at least on a portion of the metal plate that is in contact with or close to the fixing member via a silicone adhesive. A release sheet is disclosed. According to the release sheet, the line contact with the roller can be made sufficiently, the fixing member such as the roller is not damaged at the contact portion, and excellent release performance can be maintained for a long period of time, and the tip of the thin metal plate is turned by plastic deformation. No durability and excellent durability. In addition, since the fluororesin film is wound around the tip of the metal thin plate and a layer of the fluororesin film having a uniform and sufficient thickness is formed at the tip (edge) of the metal thin plate, The image quality deterioration due to unevenness and the exposure of the thin metal plate (base material) due to wear are also eliminated. Furthermore, since the fluororesin layer is formed by film rather than coating, a thick fluororesin layer can be easily formed by appropriately selecting the film thickness, and the possibility of condensation can be eliminated. .
However, in such a release sheet, when the fluororesin film is applied, wrinkles are easily generated, or air easily enters the application surface or the edge portion to generate bubbles.
[0011]
When a release sheet having such wrinkles or bubbles is used, the accuracy of the edge portion is difficult to obtain, and there is a concern about the influence on image quality degradation due to partial wear on the surface of the roller or the like. Even when the release sheet is slightly separated from the surface of the roller, etc., if the edge edge accuracy is low, it will come into contact with the surface of the roller or the edge edge shape is not smooth. There is a concern that the medium may be caught on the edge of the release sheet and cause conveyance failure.
[0012]
Also, the surface of the layer made of a fluororesin film has irregularities depending on the presence of wrinkles and bubbles, and dust such as paper powder from the recording medium is likely to accumulate on the irregularities, This leads to scratches on the surface of the roller and the like, and the accumulation of dust on the surface of the release sheet leads to contamination of the recording medium. Furthermore, when the recording medium is peeled off, the image recording surface of the recording medium is rubbed against the surface of the release sheet. However, since the recorded image at this stage is not sufficiently cooled, a developer such as a toner is not sufficient. In addition to being not firmly fixed and partly scraped off by the uneven release sheet, there is a problem that the image quality of the next recording medium will be contaminated in addition to the problem of degradation of the image quality itself.
[0013]
As described above, the problem with the release sheet is not limited to the release sheet for peeling the recording medium from the fixing member, but of course the release sheet for peeling the recording medium from the transfer fixing member in the simultaneous transfer and fixing method, To some extent, a release sheet for peeling a recording medium from any member such as a pressure member in a fixing device, a transfer member, an intermediate transfer member in an intermediate transfer system, and an image carrier is also present.
[0014]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, an object of the present invention is a release sheet in which a layer made of a fluororesin film is formed on one edge of a flat substrate, and the presence of wrinkles and bubbles is suppressed as much as possible in the layer made of the fluororesin film. Peeling seaToIt is to provide a manufacturing method.
Another object of the present invention is to provide a release sheet that suppresses the risk of condensation in the apparatus.ToIt is to provide a manufacturing method.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
The above object is achieved by the present invention described below. That is, the present invention
<1> A method for producing a release sheet for peeling a recording medium from any member of an electrophotographic apparatus so as to enclose an edge of one side of a flat substrate and both ends of the edge And sandwiching at least the edge of the substrate and its peripheral part with a fluororesin film so that the tension part has a tension part on both ends of the tension part.The elongation rate y (%) of the fluororesin film satisfies the following formulas (1) and (2) in relation to the thickness x (μm) of the fluororesin film.The step of pressing the portion where the base material is sandwiched by the fluororesin film while pulling, and affixing the fluororesin film to the base material, and then cutting off the pulling portion. It is a manufacturing method of a peeling sheet.
y ≦ −0.0003x 2 + 0.1824x + 5 Formula (1)
y ≧ 2e -0.0738x ... Formula (2)
In the above formulas (1) and (2), the elongation percentage y (%) refers to the ratio (percentage) of the length stretched by the tension applied to the fluororesin film ′ to the original length.
[0016]
<2> The release sheet according to <1>, wherein the thickness of the fluororesin film is in the range of 5 to 300 μm.Manufacturing methodIt is.
[0018]
<3> The length that the tension part protrudes from the base material is 4 mm or more and 10 mm or less <1>Or<2It is a manufacturing method of the peeling sheet of>.
<4> The fluororesin film is selected from the group consisting of polytetrafluoroethylene, tetrafluoroethylene-perfluoroalkyl vinyl ether copolymer, tetrafluoroethylene-hexafluoropropylene copolymer and ethylene-tetrafluoroethylene alternating copolymer. <1> to <1, wherein the film is made of at least one resin.3> Any one of> is a manufacturing method of the peeling sheet.
[0019]
<5> When sandwiching at least the edge and the periphery of the base material by the fluororesin film, an adhesive is interposed between the fluororesin film and the base material, and the fluororesin film is attached to the base material. <1> to <4> Any one of> is a manufacturing method of the peeling sheet.
[0020]
<6> A thermosetting adhesive is used as the adhesive, and the fluororesin film is heated and pressurized by pulling both ends of the stretched part of the fluororesin film and heating and pressurizing the portion where the base material is sandwiched by the fluororesin film. A film is pasted on the base material <5It is a manufacturing method of the peeling sheet of>.
<7> Using an ultraviolet curable adhesive as the adhesive, while urging both ends of the stretched portion of the fluororesin film and irradiating the portion where the substrate is sandwiched by the fluororesin film with pressure, The fluororesin film is affixed to the substrate <5It is a manufacturing method of the peeling sheet of>.
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
[Peeling sheet]
1A and 1B show an embodiment of a release sheet of the present invention, FIG. 1A is a plan view, and FIG. 1B is an enlarged cross-sectional view of a region A in FIG. In the
[0024]
Since the
[0025]
In addition, since the
Furthermore, by appropriately selecting the film thickness, the
[0026]
The release sheet of the present invention is produced as follows. FIG. 2 is a perspective view in the manufacturing process for explaining the manufacturing method of the release sheet of the present invention.
First, as shown in FIG. 2, at least the edge of the
[0027]
In the case where the
[0028]
When sandwiching the
[0029]
Next, pull the pulling
[0030]
At the time of this pressurization, when a thermosetting adhesive is used as the adhesive, and when it is intended to be attached by thermal fusion, the portion where the
[0031]
As described above, the
[0032]
Thus, the fluororesin film 14 'Pulling the pulling
[0033]
Next, each component of the release sheet of the present invention will be described for each component.
<Base material>
The material of the
[0034]
The thickness of the
The shape of the
[0035]
There is no restriction | limiting in particular as a magnitude | size of the
The
[0036]
<Fluorine resin film>
The material of the fluororesin film 14 'is not particularly limited as long as it is a fluororesin, and polytetrafluoroethylene (PTFE), tetrafluoroethylene-perfluoroalkyl vinyl ether copolymer (PFA), tetrafluoroethylene-hexafluoropropylene. Copolymer (FEP), ethylene-tetrafluoroethylene alternating copolymer (ETFE), polychlorotrifluoroethylene, chlorotrifluoroethylene-ethylene copolymer, polyvinylidene fluoride, polyvinyl fluoride, tetrafluoroethylene-hexa Known fluororesins such as fluoropropylene-perfluoroalkyl vinyl ether copolymers can be listed.
[0037]
Among these, a film made of PTFE, PFA, FEP, and ETFE is suitable because it is excellent in non-adhesiveness to the developer and has sufficient heat resistance. Note that by forming the fluororesin film from a fluororesin blended with carbon fine powders such as ketjen black and acetylene black, it is possible to prevent the recording medium from being peeled off due to static electricity.
[0038]
The thickness of the
Further, when a material having a large heat capacity such as a metal is used as the
[0039]
The part where the
[0040]
As the
[0041]
In the present embodiment, the description has been given by taking as an example a configuration in which the pulling portion protrudes in the longitudinal direction at the edge of the
[0042]
The fluororesin film 14 'TheIn relation to the thickness x (μm) of the
y ≦ −0.0003x2+ 0.1824x + 5 Formula (1)
y ≧ 2e-0.0738x ... Formula (2)
[0043]
Here, “elongation rate y (%)” means the
y = (a−b) / b × 100 (3)
y: Elongation rate (%)
a:PullingLength of fluororesin film 14 'extended by (mm)
b: Length of original fluororesin film 14 '(mm)
[0044]
FIG. 3 shows a graph in which function curves (formula (1 ′) and formula (2 ′)) are drawn when the inequality signs in formula (1) and formula (2) are equal. In this graph, satisfying the condition of the region W (including each function curve) between the function curve of the formula (1 ′) and the function curve of the formula (2 ′) satisfies the above-described formulas (1) and (1). It is understood that (2) is satisfied.
[0045]
y> −0.0003x2In the region V (excluding the function curve) on the function curve of the formula (1 ′), which is + 0.1824x + 5, the tension applied to the
On the other hand, y <2e-0.0738xIn the region U (not including the function curve) under the function curve of the equation (2 ′), the tension applied to the
[0046]
In addition, the relational expressions of the above formulas (1) and (2) are obtained by changing the thickness x of the
[0047]
<Adhesive>
As described above, when the
[0048]
[Fixing device]
The release sheet of the present invention described above is used as a member for peeling the recording medium from any member of the electrophotographic apparatus. The members of the electrophotographic apparatus to be peeled include various members that are in direct contact with the recording medium. Specifically, the fixing member and the pressure member such as a fixing roller and a fixing belt, and the simultaneous transfer and fixing method Examples thereof include a transfer fixing member, a transfer member, an intermediate transfer body in an intermediate transfer system, and an image carrier.
[0049]
In the present invention, the fixing member having a roller-shaped or belt-shaped fixing member (fixing roller and fixing belt) heated at least on the surface, and a pressure member in contact with the fixing member, which are driven to rotate with each other. A recording medium having an unfixed toner image formed on the surface is inserted into a nip portion between the unfixed toner image and the pressure member so that the unfixed toner image contacts the fixing member. In the fixing device for fixing to the recording medium, it is preferable to use the release sheet of the present invention in order to release the recording medium from the fixing member.
[0050]
Hereinafter, an example in which the release sheet of the present invention is applied to the fixing device will be described with reference to an embodiment.
<First Embodiment>
FIG. 4 is a schematic configuration diagram showing the first embodiment of the fixing device of the present invention. The fixing device of the present embodiment is a roll-roll nip type fixing device, and a fixing roller (fixing member) 22 and a pressure roller (pressure member) 24 are in contact with each other to form a nip portion. A
[0051]
In the fixing device of the present embodiment, the fixing
[0052]
In the present embodiment, the
[0053]
The
[0054]
The
[0055]
The edge of the
[0056]
If the gap is too small, it may come into contact with the surface of the fixing
[0057]
According to the fixing device of the present embodiment, as the
[0058]
On the other hand, according to the fixing device of the present embodiment, similarly, the smoothness of the front and back surfaces of the
[0059]
<Second Embodiment>
FIG. 5 is a schematic configuration diagram showing a second embodiment of the fixing device of the present invention. The fixing device of the present embodiment is a belt-roll nip type fixing device, and includes a fixing belt (fixing member) 32 stretched around three rollers, a
[0060]
The fixing
[0061]
In the fixing device according to the present embodiment, the fixing
[0062]
In the present embodiment, the
[0063]
The
[0064]
The
[0065]
The edge of the
[0066]
According to the fixing device of the present embodiment, as the
[0067]
On the other hand, according to the fixing device of the present embodiment, similarly, the smoothness of the front and back surfaces of the
[0068]
While the fixing device of the present invention using the release sheet of the present invention has been described with reference to two embodiments, the fixing device of the present invention is not limited to the configuration of these embodiments. Therefore, as long as the configuration of the present invention is provided, the configuration can be appropriately changed or added based on any conventionally known knowledge.
[0069]
In the above-described two embodiments, the two fixing devices of the roll-roll nip method and the belt-roll nip method have been described as examples. However, the fixing device of the present invention is not limited to these methods, and the roll- The present invention can also be applied to a belt nip type fixing device (a fixing member is a fixing roll and a pressure member is a pressure belt) and a belt-belt nip type fixing device.
[0070]
Further, the release sheet of the present invention is not limited to the purpose of peeling the recording medium from the fixing member in the fixing device, but the purpose of peeling the recording medium from the pressure member in the fixing device, and other members (transfer) in the electrophotographic apparatus. It can be used for the purpose of peeling a recording medium from a member, an intermediate transfer body in an intermediate transfer system, an image carrier, etc. (In the present invention, the transfer fixing member in the simultaneous transfer and fixing system is included in the concept of the fixing member. Suppose).
[0071]
In any of these cases, when the member to be peeled is in a roll shape, the aspect in the first embodiment of the fixing device of the present invention can be applied as it is, and the member to be peeled is a belt shape. In this case, the aspect of the second embodiment of the fixing device of the present invention can be applied as it is.
[0072]
As described above, the release sheet of the present inventionManufacturing methodIs carried out while pulling the fluororesin film when the fluororesin film is applied to the base by pressurizing the base so that the edge of one side of the plate-shaped base is rolled up. In addition to the effect of being formed at the edge, it is possible to suppress the occurrence of wrinkles and bubbles in the layer made of the fluororesin film at the time of pasting,The resulting release sheet isIn addition to increasing the accuracy of the edge, since the smoothness of the front and back surfaces of the release sheet is also increased, the recording medium can be secured with high peelability, transport stability, and image quality of the recorded image.Release sheet is usedIt is possible to prevent a decrease in durability due to wear of the fixing device and uneven wear.
Further, by appropriately adjusting the thickness of the fluororesin film, it is possible to prevent condensation when a metal is used as the base material.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows an embodiment of a release sheet of the present invention, FIG. 1 (a) is a plan view, and FIG. 1 (b) is an enlarged sectional view of a region A in FIG. 1 (a).
FIG. 2 is a perspective view in the production process for explaining the production method of the release sheet of the present invention.
FIG. 3 is a graph in which a function curve defining an appropriate range of tension applied to the fluororesin film in the present invention is drawn.
FIG. 4 of the present inventionUse release sheetFIG. 2 is a schematic configuration diagram illustrating an example of a fixing device.
FIG. 5 shows the present invention.Use release sheetFIG. 6 is a schematic configuration diagram illustrating another example of a fixing device.
[Explanation of symbols]
10 Release sheet
12 Base material
14 Fluororesin film layer
14 'fluorine resin film
16, 16 'Pulling (pull part)
22 Fixing roller (fixing member)
24, 40 Pressure roller
26 Heat source
28 paper (recording medium)
32 Fixing belt (fixing member)
34 Heating roller
36 tension roller
Claims (7)
平板状の基材の一辺の縁端を巻き込むように、かつ、該縁端の辺の両端に引っ張り部を有するように、フッ素樹脂フィルムにより前記基材の少なくとも前記縁端およびその周辺部を挟み込み、前記引っ張り部の両端を、該フッ素樹脂フィルムの厚さx(μm)との関係で、該フッ素樹脂フィルムの伸び率y(%)が以下の式(1)および式(2)を満たすように引っ張りつつ、前記フッ素樹脂フィルムにより前記基材が挟み込まれた部分を加圧することで、該フッ素樹脂フィルムを前記基材に貼り付けた後、前記引っ張り部を切除する工程を有することを特徴とする剥離シートの製造方法。
y≦−0.0003x 2 +0.1824x+5 ・・・式(1)
y≧2e -0.0738x ・・・式(2)
前記式(1)および式(2)において、伸び率y(%)は、フッ素樹脂フィルムを引っ張ることにより伸びた長さの、元の長さに対する割合(百分率)をいう。 A method for producing a release sheet for peeling a recording medium from any member of an electrophotographic apparatus,
At least the edge of the base material and its peripheral part are sandwiched by the fluororesin film so that the edge of one side of the flat base material is wound up, and there are tensile portions at both ends of the edge side. The elongation rate y (%) of the fluororesin film satisfies the following formulas (1) and (2) in relation to the thickness x (μm) of the fluororesin film at both ends of the tensile portion. The step of pressing the portion where the base material is sandwiched by the fluororesin film while pulling to the base material, and affixing the fluororesin film to the base material, and then cutting off the tensile portion, A method for manufacturing a release sheet.
y ≦ −0.0003x 2 + 0.1824x + 5 Formula (1)
y ≧ 2e −0.0738x Expression (2)
In the above formulas (1) and (2), the elongation percentage y (%) refers to the ratio (percentage) of the length stretched by pulling the fluororesin film to the original length.
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