JP4053792B2 - 音楽配信方法及び音楽再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、インターネット等の通信媒体、あるいはCD、DVD等の記録媒体を用いて、音楽などの著作物を使用する消費者に配信する音楽配信方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、インターネットなどを用いて、音楽を鑑賞する消費者(以下、鑑賞者)に、音楽情報を配信する音楽配信方法が存在している。音楽情報とは、音楽を通信媒体により通信できるように、あるいは記録媒体により記録できるように、かつ再生装置により再生できるように、データ化したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の音楽配信方法は、音楽情報が記録されたコンパクトディスク(CD)を購入するという概念を電子的に置き換えたものであり、音楽情報は購入物として扱われる。このため、価格的に鑑賞者が期待するものから乖離したものとなっており、ビジネス規模を拡大することができなかった。
【0004】
また、配信する音楽情報に、コピーを防止するためのコピープロテクションが必要であるため、音楽再生時の使い勝手を損なうものとなっていた。また、配信した音楽情報が不正にコピーされ、音楽の再生に利用されることで著作権者に多大な損害が発生していた。
【0005】
そこでこの発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、鑑賞者の低価格化要求、及び著作権者の権利侵害防止要求を満たすために、音楽の鑑賞実績(再生回数)に応じて、鑑賞者が支払う鑑賞料を徴収すると共に、宣伝広告の広告料収入を得て鑑賞料を低減でき、さらに鑑賞実績に応じて著作権者に対し著作権料を支払うことができる音楽配信方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明に係る音楽配信方法は、音楽再生装置が通信媒体を介してサーバに対し音楽情報の配信を要求する工程と、前記音楽再生装置が、要求した前記音楽情報と、前記音楽再生装置から前記サーバへ情報を送信するために必要な設定及び条件に関する情報と、が一体化された配信ファイルを前記通信媒体を介して前記サーバから受け取る工程と、前記音楽再生装置が、前記配信ファイル内の前記音楽情報を再生する工程と、前記音楽再生装置が、再生した前記音楽情報の再生回数を不揮発性メモリに記録する工程と、前記音楽再生装置が、前記音楽情報の再生回数を、前記通信媒体を介して前記サーバに送信する工程と、前記不揮発性メモリに、書込みしきい値電圧よりも高い書込みセルのしきい値電圧分布の中央付近の読み出し電圧を与え、前記不揮発性メモリの所定のアドレスから読み出したデータがランダムなデータ列となるようにし、前記データ列の再現状態から前記音楽再生装置のパワーオフの有無のチェックをする工程と、を具備する。
前記目的を達成するために、この発明に係る音楽配信方法は、音楽再生装置が通信媒体を介してサーバに対し音楽情報の配信を要求する工程と、前記音楽再生装置が、要求した前記音楽情報と、広告情報と、前記音楽再生装置から前記サーバへ情報を送信するために必要な設定及び条件に関する情報と、が一体化された配信ファイルを前記通信媒体を介して前記サーバから受け取る工程と、前記音楽再生装置が、前記音楽情報の再生に伴って、前記広告情報を再生する工程と、前記音楽再生装置が、再生した前記音楽情報の再生回数及び前記広告情報の再生回数を不揮発性メモリに記録する工程と、前記音楽再生装置が、前記音楽情報の再生回数及び前記広告情報の再生回数を前記通信媒体を介して前記サーバに送信する工程と、前記不揮発性メモリに、書込みしきい値電圧よりも高い書込みセルのしきい値電圧分布の中央付近の読み出し電圧を与え、前記不揮発性メモリの所定のアドレスから読み出したデータがランダムなデータ列となるようにし、前記データ列の再現状態から前記音楽再生装置のパワーオフの有無のチェックをする工程と、を具備する。
前記目的を達成するために、この発明に係る音楽配信方法は、音楽再生装置が通信媒体を介してサーバに対し音楽情報の配信を要求する工程と、前記音楽再生装置が、要求した前記音楽情報を、前記通信媒体を介して前記サーバから受け取る工程と、前記音楽再生装置が、この音楽再生装置から前記サーバへ情報を送信するために必要な設定及び条件に関する情報、及び複数の広告情報を前記通信媒体を介して前記サーバから受け取る工程と、前記音楽再生装置が、前記音楽情報を再生する際に、前記複数の広告情報のうち、いずれの広告情報を再生するかを選択する工程と、前記音楽再生装置が、前記音楽情報の再生に伴って、選択した前記広告情報を再生する工程と、前記音楽再生装置が、再生した前記音楽情報の再生回数及び前記広告情報の再生回数を不揮発性メモリに記録する工程と、前記音楽再生装置が、前記音楽情報の再生回数及び前記広告情報の再生回数を前記通信媒体を介して前記サーバに送信する工程と、前記不揮発性メモリに、書込みしきい値電圧よりも高い書込みセルのしきい値電圧分布の中央付近の読み出し電圧を与え、前記不揮発性メモリの所定のアドレスから読み出したデータがランダムなデータ列となるようにし、前記データ列の再現状態から前記音楽再生装置のパワーオフの有無のチェックをする工程と、を具備する。
【0007】
前記目的を達成するために、この発明に係る音楽再生装置は、サーバから配信される音楽情報を再生する音楽再生装置において、通信媒体を介して前記サーバに対し前記音楽情報の配信を要求する手段と、配信要求した前記音楽情報と、前記音楽再生装置から前記サーバへ情報を送信するために必要な設定及び条件に関する情報と、が一体化された配信ファイルを、前記通信媒体を介して前記サーバから受け取る手段と、前記配信ファイル内の前記音楽情報を再生する手段と、再生した前記音楽情報の再生回数を不揮発性メモリに記録する手段と、前記音楽情報の再生回数を、前記通信媒体を介して前記サーバに送信する手段と、前記不揮発性メモリに、書込みしきい値電圧よりも高い書込みセルのしきい値電圧分布の中央付近の読み出し電圧を与え、前記不揮発性メモリの所定のアドレスから読み出したデータがランダムなデータ列となるようにし、前記データ列の再現状態から前記音楽再生装置のパワーオフの有無のチェックをする工程と、を具備する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態について説明する。
【0010】
[第1の実施の形態]
まず、この発明の第1の実施の形態の音楽配信システムのハード構成について説明する。図1は、前記第1の実施の形態の音楽配信システムのハード構成を示す図である。
【0011】
図1に示すように、配信徴収運営会社(以下、運営会社)のサーバ11は、通信回線を経由してインターネット12に接続されている。インターネット12には、通信回線を経由して複数の音楽再生装置13が接続されている。
【0012】
音楽再生装置13は、音楽情報を再生可能な再生機や、画像を表示可能な画像表示部を有する装置であり、例えば、パーソナルコンピュータ(以下、PC)を指す。
【0013】
前記サーバ11は、音楽再生装置13に音楽の鑑賞料の支払いを要求するデータを送信し、鑑賞者は運営会社へ鑑賞料の支払いを行う。また、前記サーバ11は、広告主14に広告料を支払いを要求するデータを送信し、広告主14は運営会社へ広告料の支払いを行う。そして、運営会社は、音楽情報の著作権者15へ、著作権料の支払いを行う。
【0014】
また、図2は、前記音楽配信システムの他のハード構成を示す図である。図1に示すハード構成では、インターネット12を用いて情報の授受を行う例を示したが、図2に示すように、衛星16による通信を用いて情報の配信を行ってもよい。また、図示しないが、CDやDVD等の記録媒体を用いて情報(音楽データ)の配布を行ってもよい。
【0015】
次に、運営会社に備えられたサーバ11内の構成について説明する。
【0016】
図3は、前記サーバ11の構成を示すブロック図である。
【0017】
制御部21は、CPUなどの演算処理装置からなり、サーバ各部の制御や、様々な演算処理、データの転送、データの一時的な記憶などを行う。出力制御部22は、インターネット12を経由して音楽再生装置13に出力するデータを記憶制御する。入力制御部23は、インターネット12を経由して音楽再生装置13から入力されるデータを記憶制御する。サーバ11内の記憶手段には、メインプログラム24、音楽ファイル25、広告ファイル26、及び鑑賞者ファイル27がそれぞれ記憶されている。
【0018】
前記音楽ファイル25には、複数の音楽情報が格納されている。音楽情報は、音楽をインターネットなどの通信媒体で伝送可能なように、データ化した情報である。前記広告ファイル26には、複数の広告情報が格納されている。広告情報は、広告主が提供した広告をインターネットなどの通信媒体で伝送可能なように、データ化した情報である。
【0019】
前記メインプログラム24は、制御部21にて処理されるプログラムであり、例えば、音楽再生装置13に音楽配信を行うための案内画面を表示させ、案内画面に従った一連の処理を実行するプログラム、音楽ファイル25内の音楽情報と広告ファイル26内の広告情報とサーバ11への接続情報とを一体化した音楽配信ファイルを生成するプログラム、この音楽配信ファイルを音楽再生装置13に配信するプログラム、さらに鑑賞者ファイル27内の鑑賞者データを作成管理するプログラムなどから構成されている。前記サーバ11への接続情報は、音楽再生装置13からサーバ11へ情報を送信するための設定や条件に関する情報であり、メインプログラム24に格納されている。前記設定や条件に関する情報には、例えば、音楽再生装置がサーバへ鑑賞実績などの情報を送信する際に必要なインターネットIPアドレスなどが含まれる。
【0020】
前記鑑賞者ファイル27には、複数の鑑賞者データが格納されている。鑑賞者データは、鑑賞者個々の情報を記録したものであり、鑑賞者識別番号、音楽情報、広告情報、鑑賞実績(再生回数)などの項目から構成される。この鑑賞者データは、鑑賞者が用いる音楽再生装置13ごとに作成される。
【0021】
次に、図1に示す音楽配信システムの動作について説明する。
【0022】
図4は、前記音楽配信システムにおける情報の送受信を示すブロック図である。
【0023】
音楽再生装置(鑑賞者)13は、運営会社のサーバ11に対して所望する音楽情報の配信を要求する。あるいは、サーバ11は、音楽再生装置13に対して、配信可能な音楽情報のリストを送信する。音楽再生装置(鑑賞者)13は、受信した音楽情報のリストの中から、音楽情報を選択しその配信を要求する。
【0024】
サーバ11は、要求された音楽情報に、広告情報とサーバ11への接続情報を一体化した音楽配信ファイルを作成し、この音楽配信ファイルを音楽再生装置13に配信する。
【0025】
次に、音楽再生装置(鑑賞者)13は、音楽情報を再生して音楽を鑑賞する。このとき、音楽再生装置13は、音楽情報の再生に伴って、広告情報を再生して広告宣伝行為を行う。広告宣伝行為の例としては、音楽再生装置13の画面に広告を表示する、また再生する音楽の曲名アナウンスに伴って、広告を音声で出力するなどがある。広告情報の再生を行う時期は、音楽情報の再生前でも良いし、再生後でも良い。また、音楽情報の再生中に、広告情報の再生、例えば画面に広告を表示するなどをしても良い。
【0026】
音楽再生装置13は、鑑賞者の希望に応じて音楽情報及び広告情報の再生を繰り返し行う。音楽再生装置13は、再生された音楽情報の再生回数と、再生された広告情報の再生回数を記録管理する。そして、音楽再生装置13から、あるいは携帯型の音楽再生端末(以下、携帯端末)が時々接続されるPCなどから、所定の頻度で音楽情報及び広告情報の利用状況が運営会社のサーバ11に送信される。すなわち、音楽再生装置13からサーバ11へ、鑑賞実績(再生回数)が報告される。
【0027】
次に、運営会社のサーバ11は、広告情報の利用状況(鑑賞実績)に応じて、広告主14に対して広告料の支払いを要求するデータを送信する。この場合、サーバ11は、広告主14が有する受信装置、あるいは広告主14が有する銀行口座に対して、通信媒体を介して前記支払いを要求するデータを送信してもよい。また、広告主14に対し、郵便などを用いて広告料の支払いを要求してもよい。広告主14は、前記利用状況(鑑賞実績)に応じた広告料を運営会社へ支払う。
【0028】
さらに、運営会社のサーバ11は、音楽情報及び広告情報の利用状況(鑑賞実績)に応じて、音楽再生装置(鑑賞者)13に対して鑑賞料の支払いを要求するデータを送信する。この場合、サーバ11は、音楽再生装置13、あるいは音楽再生装置13を所有する鑑賞者が持つ銀行口座に対して、通信媒体を介して前記支払いを要求するデータを送信してもよい。また、鑑賞者に対し、郵便などを用いて鑑賞料の支払いを要求してもよい。鑑賞者は、前記利用状況(鑑賞実績)に応じた鑑賞料を運営会社へ支払う。
【0029】
運営会社の収入源は、前述したように、音楽再生に伴って行われる広告宣伝による広告料と、鑑賞実績に応じて鑑賞者から支払われる鑑賞料の2つである。そして、運営会社は、音楽情報の利用状況(鑑賞実績)に応じて、前記音楽情報の著作権者15へ、著作権料の支払いを行う。
【0030】
また、運営会社のサーバ11には、予め広告主14から広告情報が提供され、広告ファイル26に格納されている。著作権者15からは音楽情報が提供され、音楽ファイル25に格納されている。
【0031】
なお、ここではインターネットを用いて音楽配信ファイルを配信する方法を説明したが、これに限るわけではなく、図2に示すように、衛星を用いて音楽配信ファイルを配信してもよいし、あるいはCD−ROM、DVD−ROMなどの記録媒体を用いて音楽配信ファイルを配信してもよい。
【0032】
次に、運営会社が配信する音楽配信ファイルのファイル構造を説明する。
【0033】
図5は、前記音楽配信ファイルの第1例のファイル構造を示す図である。
【0034】
運営会社のサーバ11が配信する音楽配信ファイル30は、ファイルのヘッダー情報部31に、サーバ11への接続情報(例えば、インターネットアドレスを含む情報)及び広告情報(テキストとして読み出しが可能な情報)が記録され、ヘッダー情報部31下の本体情報部32に音楽情報が記録された構造を持つ。
【0035】
さらに、本体情報部32には、音楽情報以外に、ヘッダ情報部31内の情報が特定できるような特定データ、すなわちサーバ11への接続情報及び広告情報を特定できる特定データが含まれていてもよい。この場合には、ヘッダー情報部31のサーバ11への接続情報及び広告情報と、本体情報部32の特定データとが一致した場合に、音楽情報の再生を許可するアプリケーションの環境下において音楽情報の再生が実施される。なお、この特定データは、スクランブルをかけておくと良い。
【0036】
音楽配信ファイルをこのようなファイル構造にしておくことにより、サーバ11への接続情報及び広告情報はヘッダ情報部31から特にセキュリティのかかっていないアプリケーションで読み出しが可能になる。一方、悪意を持って、ヘッダー情報部31の情報が改ざんされた場合には、セキュリティ機能を持っている、音楽情報が記録された本体情報部32の側で再生を拒否することができる。このように、ヘッダー情報部31の情報が改ざんされていないかのチェックが可能となるように、本体情報部32にも改ざんが困難な形で前記特定データを持たせておくと良い。
【0037】
次に、前記音楽配信ファイルの第2例のファイル構造を説明する。
【0038】
図6は、前記音楽配信ファイルの第2例のファイル構造を示す図である。
【0039】
サーバ11が配信する音楽配信ファイル33は、ファイルのヘッダー情報部31に、サーバ11への接続情報及び広告情報が記録されておらず、ヘッダー情報部31下の本体情報部32に音楽情報が記録され、この音楽情報内にのみサーバ11への接続情報及び広告情報が含まれた構造を持つ。
【0040】
音楽再生装置13は、音楽情報の再生に伴って、音楽情報に記録された広告情報に従い、広告宣伝行為を行う。さらに、音楽再生装置13は、音楽情報内に記録されたサーバ11への接続情報に従って、運営会社のサーバ11に接続し、音楽情報及び広告情報の鑑賞実績(再生回数)を通知する。
【0041】
次に、前記音楽配信ファイルのファイル構造の第3例を説明する。
【0042】
図7は、前記音楽配信ファイルの第3例のファイル構造を示す図である。
【0043】
サーバ11が配信する音楽配信ファイル34には、広告情報が記録されていない。広告情報は、予め音楽再生装置13に配信し記憶させておく。音楽配信ファイル34のヘッダー情報部31下の本体情報部32には音楽情報が記録されている。
【0044】
どの音楽情報を再生したときに、どの広告情報を再生するかは、音楽情報と広告情報とを対応づけた対応情報に従って決定される。この対応情報は、音楽配信ファイルとは別に配信する。この際、対応づける音楽情報と広告情報との間には、何らかの関連性があってもよいし、なくてもよい。
【0045】
音楽情報と広告情報との間に関連性を持たせる例としては、以下のようなものがある。特定の音楽タイトルを好むユーザ層と、広告を行いたい対象のユーザ層とが一致するようにする場合、また、どのようなジャンルの音楽かにより、ジャンルごとに広告情報を対応させる場合などである。
【0046】
また、音楽情報と広告情報との間に関連性を持たせない例としては、以下のようなものがある。再生する音楽情報に関係なく、ある時期、時刻に特定の広告を優先して流したい場合、また、一日のうちのどの時間帯で聞いているかにより、再生する広告情報を決定する場合などである。
【0047】
再生される音楽情報と広告情報とが必ずしも関連性を持たない場合であっても、どの音楽情報の鑑賞時にどの広告情報が広告として再生されたかはその都度、音楽再生装置13にて記録され、適当な頻度で運営会社のサーバ11に鑑賞実績として報告される。
【0048】
以上説明したようにこの第1の実施の形態によれば、音楽再生装置13が音楽情報及び広告情報の再生回数を記録し、所定の頻度で前記再生回数をサーバ11に送信することにより、音楽の鑑賞実績(再生回数)に応じて、鑑賞者が支払う鑑賞料を徴収できると共に、鑑賞実績に応じて著作権者15に対し著作権料を支払うことができる。さらに、広告情報の再生回数に応じて広告料収入を得ることにより、鑑賞料を低減できる。
【0049】
[第2の実施の形態]
次に、この発明の第2の実施の形態の音楽配信システムについて説明する。
【0050】
この第2の実施の形態では、音楽再生装置として、携帯型の音楽再生端末(以下、携帯端末)を用いた例を説明する。
【0051】
図8は、第2の実施の形態の音楽配信システムのハード構成を示す図である。
【0052】
この第2の実施の形態のハード構成は、図1に示した構成において、音楽再生装置(例えば、PC)13に換えて携帯端末17を用いたものであり、その他の構成は前記第1の実施の形態と同様である。
【0053】
この第2の実施の形態では、音楽情報と広告情報とを1対1で関連づけ、1つの音楽情報の再生に伴って、1つの広告情報が再生されて広告宣伝行為が行われる。なお、音楽情報と広告情報とを、1つの音楽情報と複数の広告情報とで関連づけ、1つの音楽情報の再生に伴って、複数の広告情報が再生されるようにしてもよい。
【0054】
携帯端末(鑑賞者)17は、運営会社のサーバ11に対して所望する音楽情報の配信を要求する。あるいは、サーバ11は、携帯端末17に対して、配信可能な音楽情報のリストを送信する。携帯端末(鑑賞者)17は、受信した音楽情報のリストの中から、所望する音楽情報の配信を要求する。
【0055】
サーバ11は、要求された音楽情報に、広告情報とサーバ11への接続情報を一体化した音楽配信ファイル作成し、この音楽配信ファイルを携帯端末17に配信する。
【0056】
次に、携帯端末(鑑賞者)17は、音楽情報を再生して音楽を鑑賞する。このとき、携帯端末17は、音楽情報の再生に伴って、広告情報を再生して広告宣伝行為を行う。広告宣伝行為の例としては、携帯端末17の画面に広告を表示する、また再生する音楽の曲名アナウンスに伴って広告を音声で出力するなどがある。広告情報の再生を行う時期は、音楽情報の再生前でも良いし、再生後でも良い。また、音楽情報の再生中に、広告情報の再生、例えば画面に広告を表示するなどをしても良い。
【0057】
携帯端末17は、鑑賞者の希望に応じて音楽情報及び広告情報の再生を繰り返し行う。携帯端末17は、再生された音楽情報の再生回数と、再生された広告情報の再生回数を記録管理する。そして、携帯端末17に配信された音楽情報の入れ換えを行う際に、携帯端末17は音楽情報及び広告情報の利用状況を運営会社のサーバ11に送信する。すなわち、携帯端末17からサーバ11へ、鑑賞実績(再生回数)が報告される。
【0058】
次に、運営会社のサーバ11は、広告情報の利用状況(鑑賞実績)に応じて、広告主14に対して広告料の支払いを要求するデータを送信する。広告主14は、前記利用状況に応じた広告料を運営会社へ支払う。
【0059】
さらに、運営会社のサーバ11は、音楽情報及び広告情報の利用状況(鑑賞実績)に応じて、携帯端末(鑑賞者)17に対して鑑賞料の支払いを要求するデータを送信する。鑑賞者は、前記利用状況に応じた鑑賞料を運営会社へ支払う。
【0060】
運営会社の収入源は、前述したように、音楽再生に伴って行われる広告宣伝による広告料と、鑑賞実績に応じて鑑賞者から支払われる鑑賞料の2つである。そして、運営会社は、音楽情報の利用状況(鑑賞実績)に応じて、前記音楽情報の著作権者15へ、著作権料の支払いを行う。
【0061】
以上説明したようにこの第2の実施の形態によれば、携帯型の音楽再生端末17が音楽情報及び広告情報の再生回数を記録し、所定の頻度で前記再生回数をサーバ11に送信することにより、音楽の鑑賞実績(再生回数)に応じて、鑑賞者が支払う鑑賞料を徴収できると共に、鑑賞実績に応じて著作権者15に対し著作権料を支払うことができる。さらに、広告情報の再生回数に応じて広告料収入を得ることにより、鑑賞料を低減できる。
【0062】
[第3の実施の形態]
次に、この発明の第3の実施の形態の音楽配信システムについて説明する。
【0063】
この第3の実施の形態では、前記第2の実施の形態と同様に、音楽再生装置として、携帯型の音楽再生端末(以下、携帯端末)を用いた例を説明する。
【0064】
図9は、第3の実施の形態の音楽配信システムのハード構成を示す図である。
【0065】
この第3の実施の形態のハード構成は、図1に示した構成において、音楽再生装置に換えて、PCなどの送受信装置18と携帯端末19を用いたものであり、その他の構成は前記第1の実施の形態と同様である。
【0066】
送受信装置18は、運営会社のサーバ11に対して所望する音楽情報の配信を要求する。あるいは、サーバ11は、送受信装置18に対して、配信可能な音楽情報のリストを送信する。送受信装置18は、受信した音楽情報のリストの中から、所望する音楽情報の配信を要求する。
【0067】
サーバ11は、要求された音楽情報と広告情報を一体化した音楽配信ファイル作成し、この音楽配信ファイルとサーバ11への接続情報を送受信装置18に配信する。送受信装置18に接続された携帯端末19は、送受信装置18に配信された音楽情報及び広告情報を携帯端末19内に取り込み記憶する。
【0068】
次に、携帯端末(鑑賞者)19は、音楽情報を再生して音楽を鑑賞する。このとき、携帯端末19は、音楽情報の再生に伴って、広告情報を再生して広告宣伝行為を行う。広告情報の再生を行う時期は、音楽情報の再生前でも良いし、再生後でも良い。また、音楽情報の再生中に、広告情報の再生、例えば画面に広告を表示するなどをしても良い。
【0069】
携帯端末19は、鑑賞者の希望に応じて音楽情報及び広告情報の再生を繰り返し行う。そして、携帯端末19に記録された音楽情報の入れ換えを行うために、携帯端末19が送受信装置18に接続された際に、送受信装置18は携帯端末19に記録されている音楽情報が何であるかを確認し、携帯端末19上での音楽情報の滞在時間から、音楽情報及び広告情報の再生回数の推定値を求める。携帯端末19は、前記推定値を運営会社のサーバ11に送信する。サーバ11は、受信した推定値を音楽情報及び広告情報の鑑賞実績と見なす。
【0070】
次に、運営会社のサーバ11は、広告情報の利用状況(鑑賞実績)に応じて、広告主14に対して広告料の支払いを要求するデータを送信する。広告主14は、前記利用状況に応じた広告料を運営会社へ支払う。
【0071】
さらに、運営会社のサーバ11は、音楽情報及び広告情報の利用状況(鑑賞実績)に応じて、携帯端末(鑑賞者)19に対して鑑賞料の支払いを要求するデータを送信する。鑑賞者は、前記利用状況に応じた鑑賞料を運営会社へ支払う。
【0072】
運営会社の収入源は、前述したように、音楽再生に伴って行われる広告宣伝による広告料と、鑑賞実績に応じて鑑賞者から支払われる鑑賞料の2つである。そして、運営会社は、音楽情報の利用状況(鑑賞実績)に応じて、前記音楽情報の著作権者15へ、著作権料の支払いを行う。
【0073】
この実施の形態では、携帯端末19は、音楽情報及び広告情報の再生のみを行い、音楽情報及び広告情報の再生回数は記録しない。これにより、携帯端末19では、再生回数を記録するために必要な負荷を低減できる。
【0074】
[第4の実施の形態]
次に、この発明の第4の実施の形態の音楽配信システムについて説明する。
【0075】
この第4の実施の形態では、音楽情報と、運営会社のサーバへの接続情報、及び広告情報を一体化した音楽配信ファイルを用い、音楽再生装置の出力形態に応じて広告の出力内容を変化させる例を説明する。
【0076】
例えば、音楽情報及び広告情報をPCにて再生するときには、広告は画像あるいはインターネットでリンクできるバナー広告で表示する。携帯端末で再生するときには、文字で表示したり、あるいは音声として音楽の冒頭に挿入する。このように、音楽再生装置の出力形態に応じて、広告の出力内容を変化させるなどのバリエーションが取れるようにする。
【0077】
そこで、まず、音楽再生装置を広告表現能力によりカテゴリー分けする。カテゴリー分けした複数の音楽再生装置に対応した複数の広告情報を作成する。そして、配布される音楽情報、接続情報、及び広告情報を一体化した音楽配信ファイル本体に、前記複数の広告情報を含ませておく。これにより、音楽再生装置の出力形態に応じて、広告の出力内容を変更できるようにする。なお、逆に言えば、このシステムに対応する音楽再生装置には、予め決められたカテゴリーのいずれかに相当する広告表現能力が備わっていなけばならない。
【0078】
[第5の実施の形態]
次に、この発明の第5の実施の形態の音楽配信システムについて説明する。この第5の実施の形態は、前記第1の実施の形態の変形例であり、図1を用いて説明する。
【0079】
運営会社のサーバ11は、サーバ11への接続情報、及び複数の広告情報を、インターネット12を経由して音楽の鑑賞を行う鑑賞者の音楽再生装置13に予め配信し、音楽再生装置13にこれらを記憶させておく。また、サーバ11は、音楽情報を音楽再生装置13に配信する。この場合、音楽情報と広告情報とは、一体化したファイルになっていない。
【0080】
次に、音楽再生装置(鑑賞者)13は、音楽情報を再生して音楽を鑑賞する。このとき、音楽再生装置13は、音楽情報の再生に伴って、広告情報を再生して広告宣伝行為を行う。この広告情報の再生時には、鑑賞者は複数の広告情報のうち、いずれの広告情報を再生するかを選択する。
【0081】
広告情報を選択できるようにすることにより、運営会社はより質の高い広告を提供する必要が生じる。このため、広告の質を高める競争原理が働き、広告の質が高くなることで、鑑賞者が広告宣伝の受け入れに対して抵抗がなくなり、市場拡大の方向付けに有効である。広告情報の再生を行う時期は、音楽情報の再生前でも良いし、再生後でも良い。また、音楽情報の再生中に、広告情報の再生、例えば画面に広告を表示するなどをしても良い。
【0082】
この実施の形態の一例としては、以下のような方法がある。
【0083】
著作権者15は、自らが持つ著作物である音楽情報を、鑑賞者の音楽再生装置13に配信する。運営会社のサーバ11は、複数の広告情報と広告利用状況通知機能に必要な情報を含む広告ファイルを、音楽再生装置13に配信する。音楽再生装置13では、音楽情報単独での再生は不可能になっており、運営会社が配信する前記広告ファイルと組み合わされて始めて音楽情報の再生が可能になる。
【0084】
また、このとき運営会社が提供する広告ファイルは、特定の音楽情報の再生を可能にするだけでなく、すなわち特定の音楽情報の暗号解除などを行うのではなく、広く一般の音楽情報の再生を可能にする。
【0085】
なお、著作権者が配信する音楽情報は、圧縮方式、圧縮率などのバリエーションはあるものの、運営会社の違いによるファイル形式のバリエーションはないため、同一の音楽として配信される音楽情報のファイル形式のバリエーションは増えないという利点がある。
【0086】
また、この実施の形態の他の例としては、以下のような方法がある。
【0087】
運営会社のサーバ11は、音楽情報の配信を希望する鑑賞者の音楽再生装置13に専用の再生ソフトを予め配信する。この再生ソフトには、広告利用状況通知機能に必要な情報が含まれている。
【0088】
運営会社のサーバ11は、広告情報を音楽再生装置13に配信する。この広告情報は、音楽情報の再生を可能にする機能(音楽情報の暗号解除機能)を持っていない。
【0089】
著作権者15は、自らが持つ著作物である音楽情報を鑑賞者の音楽再生装置13に配信する。著作権者15により配信される音楽情報自体は、暗号性を持ち、従来の音楽再生ソフト、例えば圧縮された音楽情報を単純にデコードするものでは再生できない。前記音楽情報は、運営会社が提供する専用の再生ソフトにおいてのみ、再生が可能である。
【0090】
前記専用の再生ソフトは、広告情報が再生されて広告宣伝が実施されていることを監視し、その結果が運営会社のサーバ11に通知されていることを確認し、これらを音楽再生の許可条件とする機能を有する。したがって、運営会社のサーバ11が提供する広告情報には、所定の広告行為を実行できるための情報が含まれていれば良く、広告情報自体に秘匿性は必要ない。
【0091】
なお、前述したように、広告宣伝が実施された結果を運営会社に通知する機能は再生ソフト側で有する。したがって、どこの運営会社に通知されるかは再生ソフトにより知り得るので、どの通知先が非公認のものであるかのようなインチキ広告は音楽再生ソフトの側で排除することができる。
【0092】
また、この際に、音楽再生ソフトの動作として、適当な頻度で、別途管理先、例えば音楽再生ソフトの配布側に、どこの運営会社に通知されているかを報告させ、不正を防ぐようにしてもよい。
【0093】
以上説明したようにこの第5の実施の形態によれば、サーバ11が、サーバ11への接続情報及び複数の広告情報を音楽再生装置13段に配信し、音楽再生装置13が音楽情報を再生する際に、前記複数の広告情報のうち、いずれの広告情報を再生するかを選択できることにより、広告の質を高める競争原理が働き、広告の質が高くなる。これにより、鑑賞者が広告の受け入れに対して抵抗がなくなり、市場拡大の方向付けに有効である。また、音楽再生装置13が音楽情報及び広告情報の再生回数を記録し、所定の頻度で前記再生回数をサーバ11に送信することにより、音楽の鑑賞実績(再生回数)に応じて、鑑賞者が支払う鑑賞料を徴収できると共に、鑑賞実績に応じて著作権者15に対し著作権料を支払うことができる。さらに、広告情報の再生回数に応じて広告料収入を得ることにより、鑑賞料を低減できる。
【0094】
[第6の実施の形態]
次に、この発明の第6の実施の形態の音楽配信システムについて説明する。この第6の実施の形態は、前記第3の実施の形態の変形例であり、図9を用いて説明する。
【0095】
運営会社のサーバ11は、サーバ11への接続情報、及び複数の広告情報を、インターネット12を経由して送受信装置18に予め配信し、これらを記憶させておく。
【0096】
また、送受信装置18は、運営会社のサーバ11に対して所望する音楽情報の配信を要求する。あるいは、サーバ11は、送受信装置18に対して、配信可能な音楽情報のリストを送信する。送受信装置18は、受信した音楽情報のリストの中から、所望する音楽情報の配信を要求する。サーバ11は、要求された音楽情報を送受信装置18に配信する。この場合、音楽情報と広告情報とは、一体化したファイルになっていない。
【0097】
送受信装置18に接続された携帯端末19は、送受信装置18に配信された音楽情報を携帯端末19内に取り込み記憶する。このとき、送受信装置18は、携帯端末19へ音楽情報を送信するのに伴って、広告情報を再生して広告宣伝行為を行う。
【0098】
次に、携帯端末19は、鑑賞者の希望に応じて音楽情報の再生を繰り返し行う。携帯端末19は、再生された音楽情報の再生回数を記録管理する。そして、携帯端末19に配信された音楽情報の入れ換えを行う際に、携帯端末19は音楽情報の再生回数を送受信装置18に送信する。このとき、送受信装置18は、携帯端末19から再生回数を受信するのに伴って、広告情報を再生して広告宣伝行為を行う。
【0099】
さらに、送受信装置18は、音楽情報の再生回数及び広告情報の再生回数を運営会社のサーバ11に送信する。すなわち、携帯端末19からサーバ11へ、音楽情報の鑑賞実績(再生回数)が報告されると共に、送受信装置18からサーバ11へ、広告情報の再生回数が報告される。以降の動作は、前記第3の実施の形態と同様である。
【0100】
なお、送受信装置18による広告情報の再生は、携帯端末19へ音楽情報を送信するときと、携帯端末19から音楽情報の再生回数を受信するときの2つ時点で行われたが、いずれか1つの時点で行われるようにしても良い。
【0101】
また、これら2つの時点以外の別の機会に広告情報を再生するようにしても良い。この場合には、広告を見ていること、または聞いていることを確認するために、送受信装置18への操作(クリックなど)を広告が再生されている間に行うようにすると良い。
【0102】
この実施の形態は、広告情報の再生に関し、音楽情報の再生中に同時に広告情報を再生するのではなく、音楽情報の再生時とは別の機会に広告情報を再生しても良いとするものである。すなわち、広告を見ること、または聞くことが、音楽を鑑賞することに対して支払う対価であるとするならば、それを音楽鑑賞の前後、あるいはそれ以外の機会に行っても良いとする。
【0103】
このような実施の形態では、以下のような効果がある。
【0104】
音楽鑑賞時に同時に行える広告は画像が主体となり、音声情報を入れるとしても過大にはできない。しかし、この実施の形態のように、音楽鑑賞の最中以外の機会に広告の再生を行うようにすれば、広告に音声情報を十分に含めることができる。
【0105】
音楽鑑賞の最中以外の機会に行う広告としては、例えば、新たな音楽情報(音楽コンテンツ)そのものを別途正規に鑑賞してもらうことを目的とした広告活動などが考えられる。すなわち、新たな音楽情報の予告広告のようなものである。
【0106】
また、音楽鑑賞の最中以外の機会に行う広告では、音声が主体の広告活動が可能である。例えば、送受信装置(例えばPC)18で何らかの作業(画面操作を主体とした作業)を行っているときに、そこで流される音声広告を聞いていると、音楽鑑賞に対する対価が支払われるとすることができる。このような広告の場合、それが音楽情報の広告であるとすると、その音楽情報を気に入れば、その場で次の機会の音楽鑑賞のためにダウンロードするなどの操作に結びつけることも可能になる。このような広告のバリエーションとして、広告実施時にインターネットから同時に入ってくる(ストリームで広告再生する)ものを適用することもできる。つまり、インターネットラジオを聴いていれば、音楽鑑賞に対する対価の支払いを行ったことになるとすることもできる。
【0107】
なお、前述した第1〜第6の実施の形態では、音楽情報と広告情報を音楽再生装置に送信し、音楽情報の再生に伴って広告情報を再生させたり、音楽情報の再生時以外の時に広告情報を再生させたりして広告料を徴収したが、広告情報の送信、再生、及び広告料の徴収を行わず、鑑賞者の音楽情報の再生回数に応じた鑑賞料の徴収のみを収入源としてもよい。また、再生回数に応じた鑑賞料の徴収を行わずに、予め定額制や従量制などの会員性とし、会費を徴収するようにしてもよい。
【0108】
この発明では、配信される音楽情報自体にコピーされることを防止するコピープロテクションは不要であり、前述した実施の形態に乗っ取った音楽配信システム上では制限なく音楽鑑賞が可能である。また、音楽配信ファイル自体のコピーも、運営会社側からすると、売り上げ増につながることから、むしろ歓迎すべきものとなる。
【0109】
また、従来は自分が気に入った音楽情報を広い範囲の友人などに配布することは違反行為であったが、この音楽配信システムでは、音楽の鑑賞量に応じて、その音楽の著作権者に対し著作権料の支払いを行うために、このような配布行為はむしろ歓迎される行為となる。
【0110】
[第7の実施の形態]
次に、この発明の第7の実施の形態の音楽配信システムについて説明する。この第7の実施の形態では、鑑賞者(以下会員)が一定の会費を支払うことで、会員が登録した複数の音楽再生装置に音楽配信のサービスを受けることを可能にした会員制で運営されるシステムを述べる。この音楽配信システムは、広告収入なしで会費のみで運営してもよいし、広告収入と会費の併用で運営してもよい。会費は、一定額を月会費として徴収してもよいし、年会費として徴収してもよい。すなわち、この実施の形態は、広告収入なしで、もしくは広告収入との併用で一定月額会費制等で運営する場合に、会員が複数の音楽再生装置を利用できる環境を提案したシステムである。ここでは、広告収入のない会費のみで運営する場合を示す。
【0111】
図10は、前記第7の実施の形態の音楽配信システムのハード構成を示す図である。
【0112】
図10に示すように、配信徴収運営会社(以下、運営会社)のサーバ11は、通信回線を経由してインターネット12に接続されている。インターネット12には、通信回線を経由して複数の音楽再生装置13が接続されている。
【0113】
会員41は、音楽再生装置13から、インターネット12を介して音楽情報の配信を要求する。音楽再生装置13は、音楽情報を再生可能な再生機や、音楽情報の再生と画像の表示が可能な画像表示部を有する装置であり、例えば、パーソナルコンピュータ(以下、PC)や、携帯型の音楽再生端末(以下、携帯端末)などを指す。この携帯端末の構成については後で詳述する。
【0114】
前記サーバ11は、インターネット12による通信を制御しており、音楽再生装置13からの要求に応じてインターネット12により音楽情報を音楽再生端末13に配信する。音楽再生装置13は、配信された音楽情報を再生し、再生した音楽情報、再生回数及びそれらの再生時刻を鑑賞実績として内部に記録しておく。さらに、音楽再生装置13は、記録した前記鑑賞実績を所定時間ごとにインターネットを介してサーバ11に報告する。
【0115】
前記サーバ11は、受信した鑑賞実績に従って、運営会社に著作権料の支払いを要求するデータを送信する。この支払い要求により、運営会社は前記音楽情報の著作権を有する著作権者15へ、著作権料の支払いを行う。
【0116】
ここで、音楽再生装置13の一例として携帯端末の構成を説明しておく。
【0117】
図11及び図12は携帯端末の構成を示すブロック図で、図11は音楽情報ダウンロード時のデータの流れを示し、図12は音楽情報再生時のデータの流れを示している。
【0118】
図11に示すように、携帯端末13内のLANインタフェース42はインターネット12に接続されている。MPU43には、LANインタフェース42を介して音楽情報が配信される。MPU43は、受け取った音楽情報を第1記憶部44に記憶させると共に、ECCコード発生部45を介して第2記憶部46に記憶させる。前記第1記憶部44は、例えばRAMなどの揮発性メモリからなる。第2記憶部46は、例えばNANDフラッシュメモリなどの不揮発性メモリからなる。
【0119】
前記第1記憶部44は、音楽情報を一時的に格納したり、第2記憶部46の動作管理及び運用上必要なデータを一時的に格納する。ECCコード発生部45は、MPU43から出力された音楽情報に存在する誤りを検出して訂正する。そして、ECCコード発生部45により訂正された音楽情報は、第2記憶部46に記憶される。
【0120】
また、携帯端末13における音楽情報再生時のデータの流れは以下のようになる。
【0121】
図12に示すように、第2記憶部46に記憶されている音楽情報は、ECCコード発生部45を介してMPU43に読み出される。ECCコード発生部45は、ECCコードを発生してMPU43に出力する。MPU43は、第2記憶部46から読み出され第1記憶部44に記憶された音楽情報と、発生したECCコードとを比較し、必要に応じて第1記憶部44に記憶された音楽情報を訂正する。
【0122】
その後、第1記憶部44に記憶されていた音楽情報は、DSP47に出力される。DSP47に入力された音楽情報は、DSP47により圧縮データから通常のデータにデコードされる。DSP47から出力された音楽情報は、バッファメモリ48にて一時的に記憶されると共に、D/Aコンバータ49にてデジタル信号からアナログ信号に変換され再生される。なお、前記ECCコード発生部45は、図11及び図12に示した携帯端末13内に設けてもよいし、設けなくてもよい。
【0123】
次に、図10に示す音楽配信システムの動作について説明する。
【0124】
図13は、前記音楽配信システムにおける動作を示すフローチャートである。
【0125】
会費制等で運営するこのシステムに加入した会員41は、複数の音楽再生装置13を登録することが可能である。音楽再生装置13の登録数が所定数内で有れば、追加の会費を必要とせず、所定数を超えた場合には、会員は若干の追加料金を支払うものとする。
【0126】
まず、会員41によって登録された音楽再生装置13は、運営会社のサーバ11に対して所望する音楽情報の配信を要求する(ステップS1)。あるいは、サーバ11は、音楽再生装置13に対して、配信可能な音楽情報のリストを送信する。音楽再生装置(会員)13は、受信した前記音楽情報のリストの中から、音楽情報を選択しその配信を要求する。サーバ11は、要求された音楽情報をインターネット12により音楽再生装置13に配信する(ステップS2)。
【0127】
次に、会員41は、音楽再生装置13により音楽情報を再生して音楽を鑑賞する。このとき、音楽再生装置13は、音楽情報の再生に伴って、再生した音楽情報とその時刻(以下、再生時刻と記す)を、この装置13内の記憶部に記録しておく。この再生時刻には、世界各国で使用しても不具合が生じないように、例えば世界標準時が用いられる。詳述すると、音楽再生装置13は、会員の希望に応じて音楽情報の再生を繰り返し行う。このとき、音楽再生装置13は、再生された音楽情報とその再生回数、及びそれらの再生が行われた再生時刻などの鑑賞実績を、この音楽再生装置13内の記憶部に記録する(ステップS3)。
【0128】
その後、例えばパーソナルコンピュータ(PC)、携帯端末などの音楽再生装置13から、前記鑑賞実績が運営会社のサーバ11に所定の頻度で送信される。すなわち、音楽再生装置13からサーバ11へ、音楽情報とその再生回数及びそれらの再生時刻などの鑑賞実績が報告される(ステップS4)。
【0129】
次に、運営会社のサーバ11は、音楽情報の鑑賞実績を受け取り、これら鑑賞実績のなかに不正利用があるか否かの調査を行う。例えば、同一会員に登録された複数の音楽再生装置13から報告された鑑賞実績の再生時刻を比較して、同時刻のものがないかなどの調査を行う(ステップS6)。この場合、同時刻のものがあるときは不正利用があったと判断する。そして、不正利用があったと判断される場合には、その会員に対して会費を増加したり、違約金を請求したりする(ステップS7)。
【0130】
なお、複数の音楽再生装置13における再生時刻を比較することから、各音楽再生装置13が同一で正確な時刻を共有していなければならない。そこで、各音楽再生装置13が持つ時刻が不正確になることを防ぐために、音楽再生装置13からサーバ11に鑑賞実績の報告があったときに、サーバ11からの信号により音楽再生装置13の時刻を補正する(ステップS5)。また、音楽再生を行う携帯端末などからリアルタイムでサーバ11への接続が不可能な場合には、中継するPCなどの装置を介して間接的に携帯端末の時刻を補正するようにしてもよい。
【0131】
運営会社の収入源は、前述したように、このシステムの利用契約に従って会員定期的に支払われる会費である。運営会社は、音楽情報の鑑賞実績に応じて、前記音楽情報の著作権者15へ、著作権料の支払いを行う(ステップS8)。
【0132】
なお、ここではインターネットを用いて、音楽情報を配信し、鑑賞実績の報告を行う方法を説明したが、これに限るわけではなく、音楽情報の配信、鑑賞実績の報告などを衛星やその他の通信手段を用いて行うようにしてもよい。また、音楽情報の配信は、CD−ROM、DVD−ROMなどの記録媒体を用いて行ってもよい。さらに、この実施の形態で述べた、鑑賞者が一定の会費を支払い、複数の音楽再生装置を利用可能にした会費制等で運営するシステムは、前述した第1〜第6の実施の形態でも同様に適用可能である。
【0133】
[第8の実施の形態]
次に、この発明の第8の実施の形態の音楽配信システムについて説明する。この第8の実施の形態では、前記第7の実施の形態の音楽情報配信システムにおいて行われる恐れがある不正を防止する手法を述べる。
【0134】
前記第7の実施の形態において行われる不正には、例えば、実際には音楽情報を再生していないのにも関わらず、あたかも再生したかのように、音楽再生装置13内の記憶部に記録された鑑賞実績に関するデータ(以下鑑賞実績データと記す)を改ざんするという不正が考えられる。これにより、特定の音楽情報の鑑賞実績を増大させ、この特定の音楽情報の著作権を有する著作権者に著作権料の支払いを集中させるというものである。
【0135】
このような不正を防ぐには、音楽再生装置13内の記憶部に記録された鑑賞実績データが、外部のインタフェース(I/F)から書き換えできない仕組みを確立すればよい。しかし、音楽再生装置13が分解されて、内部の記憶部に直接書き換えが行われた際には、防ぐことが困難となる。
【0136】
この対策として、第8の実施の形態では以下(1)〜(4)のような構成をそれぞれ有する。
【0137】
(1) 鑑賞実績データを記録する前記記憶部には、音楽再生装置13の内部に設けられた、揮発性メモリから構成される第1記憶部44を使用する。この揮発性メモリ44には、鑑賞実績データ以外の特定データを記録しておく。このように揮発性メモリ44に特定データを記録しておけば、音楽再生装置13が分解され電源供給が遮断されて、揮発性メモリ44に記録された鑑賞実績データが改ざんされた場合においても、特定データを確認できなくなることを利用して、改ざんされた鑑賞実績データが有効データとして認識されないようにできる。これは、分解により電源供給が遮断された場合、揮発性メモリに記憶されていた特定データも消えてしまうからである。
【0138】
(2) 前記(1)の手法においては、揮発性メモリ44が一般のスタティックRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)等である場合、分解、再組込が比較的短い時間内において行われたときには、必ずしも前記揮発性メモリに記憶されていた鑑賞実績データ及び特定データが消えてしまうとは限らない。
【0139】
そこで、この(2)の手法では、前記揮発性メモリは、パワーオンの際に、この揮発性メモリが持つ機能として、記憶内容を強制的にクリアする機能を持つものとする。パワーオンの際に、記憶内容をクリアできれば、前記特定データを確認できなくなることを利用して、鑑賞実績データが有効データとして認識されないようにできる。
【0140】
(3) 前記(1)、(2)の手法においては、鑑賞実績データの記憶部に揮発性メモリ44を用いているが、図11に示した音楽再生装置13の構成を考えると、この揮発性メモリ44を音楽情報以外の前記特定データを記憶する領域として使用するには、システム構成上必ずしも適当ではない。システム構成上、もっとも適切で経済的な記憶場所は、音楽情報が格納された、不揮発性メモリから構成される第2記憶部46である。
【0141】
しかし、不揮発性メモリ46では、電源供給が遮断された場合であっても特定データが消えないため、特定データが確認できるか否かでは、電源供給が遮断されたか否かを判断することはできない。そこで、この(3)の手法では、この不揮発性メモリ46が形成されたチップ内に、パワーオン時にデータがリセットされる機能をもつ揮発性メモリ領域を所定容量だけ設ける。そして、この不揮発性メモリ46内の前記揮発性メモリ領域に、特定データを記憶する。これにより、不揮発性メモリ46への電源供給が遮断されて鑑賞実績データが改ざんされた場合、特定データが消えてしまう。したがって、特定データが確認できるか否かにより、電源供給が遮断されて鑑賞実績データが改ざんされたか否かを判断できる。
【0142】
(4) 前記(3)の手法おいては、不揮発性メモリと同一のチップ内に揮発性メモリ領域を設けたが、このような構成は半導体メモリとしては、必ずしも経済的に適当ではない。
【0143】
そこで、この(4)の手法では、鑑賞実績データを不揮発性メモリ46に記録し、さらに不揮発性メモリ46に、パワーオン時に乱数を発生する機能を持たせることにより、この不揮発性メモリ46がパワーオフを経験していないかどうかをチェックする。
【0144】
前記不揮発性メモリ46がパワーオフを経験しているか否かのチェックは、以下のような動作にて行われる。
【0145】
まず、前記不揮発性メモリ46が持つ、パワーオン時に乱数を発生する手段について説明する。
【0146】
図14(a)は従来のフラッシュメモリにおけるメモリセルのしきい値電圧Vth(V)の分布と通常の読み出し電圧を示すグラフであり、図14(b)はこの第8の実施の形態の不揮発性メモリにおけるメモリセルのしきい値電圧Vth(V)の分布と乱数発生時の読み出し電圧を示している。
【0147】
図14(a)に示すように、書き込みしきい値電圧Vwrで書き込まれたメモリセルは、通常、読み出し電圧Vreで読み出されるため、読み出したデータが不安定になることはない。乱数発生時には、図14(b)に示すように、書き込みしきい値電圧Vwrより電圧が高く、書き込みセルのしきい値電圧分布の中央付近の読み出し電圧Vrrで読み出しを行う。これにより、読み出したデータが“0”または“1”のいずれになるか極めて不安定になる。この結果、乱数を発生させたのと同様なランダムなデータ列を生成することができる。
【0148】
図15(a)〜図15(e)は、パワーオフの有無をチェックするための前記不揮発性メモリにおける一連の動作を示すメモリ構造の概略図である。
【0149】
図15(a)に示すように、パワーオン時に、規定のページアドレス51から乱数発生用の読み出し電圧Vrrで所定の記憶領域52にデータを読み出す。記憶領域52に読み出したデータを所定のレジスタ53にコピーする。続いて、図15(b)に示すように、所定のレジスタ53に格納されたデータが不揮発性メモリ46の記憶領域54にコピーされる。
【0150】
その後、前記不揮発性メモリへの電源供給が遮断され、鑑賞実績データの改ざんが行われた後、再度パワーオンされた場合、図15(c)に示すように、規定のページアドレス51から乱数発生用の読み出し電圧Vrrで記憶領域52にデータを読み出す。この読み出しでは、しきい値電圧が不安定な領域での読み出しになるので、前回読み出したデータが再現されない。続いて、記憶領域52に読み出したデータを所定のレジスタ53にコピーする。
【0151】
次に、図15(d)に示すように、不揮発性メモリ46の記憶領域54に記憶されいるデータと、所定のレジスタ53に記憶されているデータとを比較する。2つのデータが一致している場合は、パワーオフを経験しておらず、不揮発性メモリ46に記憶された鑑賞実績データは有効であると判断する。一方、図15(e)に示すように、2つのデータが一致していない場合は、パワーオフを経験しており、不揮発性メモリ46に記憶された鑑賞実績データは無効であると判断する。
【0152】
なお、前述した乱数発生手段では、不揮発性メモリにおいて記憶状態を故意に不安定にしたしきい値電圧分布領域から、読み出しを行うという方法を用いることができる。
【0153】
すなわち、書き込みセルのしきい値電圧を読み出し電圧付近に故意に記録しておき、これら書き込みセルを読み出した場合、乱数としての読み出しデータの再現性は極めて低くなる。特に、読み出しデータを多ビットにて構成すれば、前回のパワーオン時に記憶領域54に記憶された読み出しデータと、今回のパワーオン時にレジスタ53に記憶される読み出しデータとが一致することは困難となる。
【0154】
また、さらに不揮発性メモリからの読み出し結果を不安定にするために、読み出し時における読み出し電圧の電圧ステップを極めて細かいステップとし、異なる読み出し電圧による読み出し結果を利用するようにしてもよい。
【0155】
この発明の実施の形態は、インターネットなどの情報通信システムにおける音楽の配信(聞く権利のネット上での購入)方法において、支払いを要求する著作権者と低価格を期待する消費者との溝を埋めるために、利用実績に基づいた著作権料の支払いと、広告料収入を得た鑑賞料の低価格化とを実現するサイトを構築するものである。また、この発明の前記実施の形態は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、各々の組合せ、または種々変形して実施できる。
【0156】
【発明の効果】
以上述べたようにこの発明によれば、鑑賞者の低価格化要求、及び著作権者の権利侵害防止要求を満たすために、音楽の鑑賞実績(再生回数)に応じて、鑑賞者が支払う鑑賞料を徴収すると共に、宣伝広告の広告料収入を得て鑑賞料を低減でき、さらに鑑賞実績に応じて著作権者に対し著作権料を支払うことができる音楽配信システムを提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態の音楽配信システムを示すハード構成図である。
【図2】前記第1の実施の形態の変形例の音楽配信システムを示すハード構成図である。
【図3】前記第1の実施の形態の前記音楽配信システムにおけるサーバの構成を示すブロック図である。
【図4】前記第1の実施の形態の前記音楽配信システムにおける情報の送受信を示すブロック図である。
【図5】前記第1の実施の形態の前記音楽配信システムにおいて配信される音楽配信ファイルの第1例のファイル構造を示す概略図である。
【図6】前記第1の実施の形態の前記音楽配信システムにおいて配信される音楽配信ファイルの第2例のファイル構造を示す概略図である。
【図7】前記第1の実施の形態の前記音楽配信システムにおいて配信される音楽配信ファイルの第3例のファイル構造を示す概略図である。
【図8】この発明の第2の実施の形態の音楽配信システムを示すハード構成図である。
【図9】この発明の第3の実施の形態の音楽配信システムを示すハード構成図である。
【図10】この発明の第7の実施の形態の音楽配信システムを示すハード構成図である。
【図11】前記第7の実施の形態の前記音楽配信システムにおける携帯端末の構成を示すブロック図である。
【図12】前記第7の実施の形態の前記音楽配信システムにおける携帯端末の構成を示すブロック図である。
【図13】前記第7の実施の形態の前記音楽配信システムにおける動作を示すフローチャートである。
【図14】(a)は従来のフラッシュメモリのしきい値電圧分布と通常の読み出し電圧を示す図であり、(b)はこの発明の第8の実施の形態における不揮発性メモリのしきい値電圧分布と乱数発生時の読み出し電圧を示す図である。
【図15】前記第8の実施の形態における不揮発性メモリの一連動作を示すメモリ構造の概略図である。
【符号の説明】
11…サーバ
12…インターネット
13…音楽再生装置
14…広告主
15…著作権者
16…衛星
17…携帯型の音楽再生端末(携帯端末)
18…送受信装置
19…携帯型の音楽再生端末(携帯端末)
21…制御部
22…出力制御部
23…入力制御部
24…メインプログラム
25…音楽ファイル
26…広告ファイル
27…鑑賞者ファイル
30…音楽配信ファイル
31…ヘッダー情報部
32…本体情報部
33…音楽配信ファイル
34…音楽配信ファイル
41…会員
42…LANインタフェース
43…MPU
44…第1記憶部
45…ECCコード発生部
46…第2記憶部
47…DSP
48…バッファメモリ
49…D/Aコンバータ
51…ページアドレス
52…記憶領域
53…レジスタ
54…記憶領域

Claims (19)

  1. 音楽再生装置が通信媒体を介してサーバに対し音楽情報の配信を要求する工程と、
    前記音楽再生装置が、要求した前記音楽情報と、前記音楽再生装置から前記サーバへ情報を送信するために必要な設定及び条件に関する情報と、が一体化された配信ファイルを前記通信媒体を介して前記サーバから受け取る工程と、
    前記音楽再生装置が、前記配信ファイル内の前記音楽情報を再生する工程と、
    前記音楽再生装置が、再生した前記音楽情報の再生回数を不揮発性メモリに記録する工程と、
    前記音楽再生装置が、前記音楽情報の再生回数を、前記通信媒体を介して前記サーバに送信する工程と、
    前記不揮発性メモリに、書込みしきい値電圧よりも高い書込みセルのしきい値電圧分布の中央付近の読み出し電圧を与え、前記不揮発性メモリの所定のアドレスから読み出したデータがランダムなデータ列となるようにし、前記データ列の再現状態から前記音楽再生装置のパワーオフの有無のチェックをする工程と、
    を具備することを特徴とする音楽配信方法。
  2. 音楽再生装置が通信媒体を介してサーバに対し音楽情報の配信を要求する工程と、
    前記音楽再生装置が、要求した前記音楽情報と、広告情報と、前記音楽再生装置から前記サーバへ情報を送信するために必要な設定及び条件に関する情報と、が一体化された配信ファイルを前記通信媒体を介して前記サーバから受け取る工程と、
    前記音楽再生装置が、前記音楽情報の再生に伴って、前記広告情報を再生する工程と、
    前記音楽再生装置が、再生した前記音楽情報の再生回数及び前記広告情報の再生回数を不揮発性メモリに記録する工程と、
    前記音楽再生装置が、前記音楽情報の再生回数及び前記広告情報の再生回数を前記通信媒体を介して前記サーバに送信する工程と、
    前記不揮発性メモリに、書込みしきい値電圧よりも高い書込みセルのしきい値電圧分布の中央付近の読み出し電圧を与え、前記不揮発性メモリの所定のアドレスから読み出したデータがランダムなデータ列となるようにし、前記データ列の再現状態から前記音楽再生装置のパワーオフの有無のチェックをする工程と、
    を具備することを特徴とする音楽配信方法。
  3. 音楽再生装置が通信媒体を介してサーバに対し音楽情報の配信を要求する工程と、
    前記音楽再生装置が、要求した前記音楽情報を、前記通信媒体を介して前記サーバから受け取る工程と、
    前記音楽再生装置が、この音楽再生装置から前記サーバへ情報を送信するために必要な設定及び条件に関する情報、及び複数の広告情報を前記通信媒体を介して前記サーバから受け取る工程と、
    前記音楽再生装置が、前記音楽情報を再生する際に、前記複数の広告情報のうち、いずれの広告情報を再生するかを選択する工程と、
    前記音楽再生装置が、前記音楽情報の再生に伴って、選択した前記広告情報を再生する工程と、
    前記音楽再生装置が、再生した前記音楽情報の再生回数及び前記広告情報の再生回数を不揮発性メモリに記録する工程と、
    前記音楽再生装置が、前記音楽情報の再生回数及び前記広告情報の再生回数を前記通信媒体を介して前記サーバに送信する工程と、
    前記不揮発性メモリに、書込みしきい値電圧よりも高い書込みセルのしきい値電圧分布の中央付近の読み出し電圧を与え、前記不揮発性メモリの所定のアドレスから読み出したデータがランダムなデータ列となるようにし、前記データ列の再現状態から前記音楽再生装置のパワーオフの有無のチェックをする工程と、
    を具備することを特徴とする音楽配信方法。
  4. 前記音楽再生装置が、前記音楽情報の再生回数に応じて、前記サーバから前記通信媒体を介して送信される鑑賞料支払い要求を受信する工程、をさらに具備することを特徴とする請求項1、2、3のいずれか1つに記載の音楽配信方法。
  5. 前記通信媒体はインターネットであることを特徴とする請求項1に記載の音楽配信方法。
  6. 前記通信媒体はインターネットであることを特徴とする請求項2または3に記載の音楽配信方法。
  7. 前記設定及び条件に関する情報は、前記音楽再生装置が前記サーバへ前記音楽情報の再生回数を報告する際に必要なインターネットIPアドレスを含むことを特徴とする請求項5に記載の音楽配信方法。
  8. 前記設定及び条件に関する情報は、前記音楽再生装置が前記サーバへ前記音楽情報の再生回数及び前記広告情報の再生回数を報告する際に必要なインターネットIPアドレスを含むことを特徴とする請求項6に記載の音楽配信方法。
  9. 前記音楽再生装置は、所定の頻度で前記音楽情報の再生回数を送信することを特徴とする請求項1に記載の音楽配信方法。
  10. 前記音楽再生装置は、所定の頻度で前記音楽情報の再生回数及び前記広告情報の再生回数を送信することを特徴とする請求項2または3に記載の音楽配信方法。
  11. 前記配信ファイルは、ヘッダー情報部とこのヘッダー情報部の下に配置された本体情報部とを有し、前記ヘッダー情報部には前記設定及び条件に関する情報、及び前記広告情報が記録され、前記本体情報部には前記音楽情報が記録された構造を持つことを特徴とする請求項2に記載の音楽配信方法。
  12. 前記本体情報部に記録された前記音楽情報内に前記広告情報を特定できる特定情報が含まれており、前記ヘッダー情報部の前記広告情報と、前記本体情報部の前記音楽情報内に含まれる前記特定情報とが一致した場合に、前記音楽再生装置に対し前記音楽情報の再生が許可されることを特徴とする請求項11に記載の音楽配信方法。
  13. 前記音楽情報と前記広告情報との間には関連性がなく、所定の時期、時刻に、所定の広告を優先して再生するように、前記広告情報が選択されていることを特徴とする請求項2に記載の音楽配信方法。
  14. 前記広告情報は、前記音楽再生装置がその出力形態に応じて、バナー広告、文字出力、音声出力のうち、少なくともいずれか1つを選択できるように、それぞれの出力形態に対応した複数の情報を有することを特徴とする請求項2または3に記載の音楽配信方法。
  15. 前記音楽再生装置は、送受信装置と携帯型の携帯再生装置を有し、前記送受信装置は、前記配信ファイルを前記サーバから受け取り、前記配信ファイルを前記携帯再生装置に送信し、前記携帯再生装置は、前記配信ファイル内の前記音楽情報及び前記広告情報を再生して、前記音楽情報の再生回数及び前記広告情報の再生回数を前記送受信装置に送信し、前記送受信装置は、受け取った前記音楽情報の再生回数及び前記広告情報の再生回数を前記サーバに送信することを特徴とする請求項2に記載の音楽配信方法。
  16. 前記広告情報は、前記携帯再生装置がその出力形態に応じて、バナー広告、文字出力、音声出力のうち、少なくともいずれか1つを選択できるように、それぞれの出力形態に対応した複数の情報を有することを特徴とする請求項15に記載の音楽配信方法。
  17. 前記広告情報を再生する工程では、前記広告情報の再生が前記音楽情報の再生中に行われることを特徴とする請求項2または3に記載の音楽配信方法。
  18. 前記広告情報を再生する工程では、前記広告情報の再生が前記音楽情報の再生前あるいは再生後のいずれかに行われることを特徴とする請求項2または3に記載の音楽配信方法。
  19. サーバから配信される音楽情報を再生する音楽再生装置において、
    通信媒体を介して前記サーバに対し前記音楽情報の配信を要求する手段と、
    配信要求した前記音楽情報と、前記音楽再生装置から前記サーバへ情報を送信するために必要な設定及び条件に関する情報と、が一体化された配信ファイルを、前記通信媒体を介して前記サーバから受け取る手段と、
    前記配信ファイル内の前記音楽情報を再生する手段と、
    再生した前記音楽情報の再生回数を不揮発性メモリに記録する手段と、
    前記音楽情報の再生回数を、前記通信媒体を介して前記サーバに送信する手段と、
    前記不揮発性メモリに、書込みしきい値電圧よりも高い書込みセルのしきい値電圧分布の中央付近の読み出し電圧を与え、前記不揮発性メモリの所定のアドレスから読み出したデータがランダムなデータ列となるようにし、前記データ列の再現状態から前記音楽再生装置のパワーオフの有無のチェックをする工程と、
    を具備することを特徴とする音楽再生装置。
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