JP4052726B2 - オートレンズメータ - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は、眼鏡レンズやコンタクトレンズ等の光学系を透過せしめた光束を利用して、かかる光学系の屈折力を測定するオートレンズメータに関するものである。
【0002】
【背景技術】
光学系における球面屈折力や円柱屈折力(円柱レンズ度数および円柱軸方向)等の屈折力を測定するオートレンズメータの一種として、従来から、特開平5−231985号公報等に記載されているように、被検光学系を透過した光束を回転チョッパで断続して得られた断続光を受光素子で検出し、かかる断続光の検出結果に基づいて、該被検光学系の屈折力を測定するようにしたものが、知られている。
【0003】
ところで、このような回転チョッパを用いたオートレンズメータでは、前記公報にも記載されている如く、一般に、被検光学系と回転チョッパの間の光路上に第一のレンズが配設されていると共に、回転チョッパと受光素子の間の光路上に第二のレンズが配設されており、第一のレンズによって、被検光学系の透過光を回転チョッパの配設位置に集光させると共に、第二のレンズによって、第一のレンズと協働して被検光学系の光学面を受光素子の受光面と共役とし、回転チョッパで断続せしめた断続光を受光素子の受光面上に導くようになっている。
【0004】
ところが、これら第一及び第二のレンズが必要とされる従来のオートレンズメータでは、二つのレンズが必要とされるために、部品点数が増加し、構造の複雑化や高コスト化が問題となり易く、また、二つのレンズの設置や位置調節等が面倒で組立調節に時間がかかる等といった問題もあった。
【0005】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、測定精度を確保しつつ、レンズ部品の減少を図り、以て、構造の簡略化を達成することにある。
【0006】
【解決手段】
そして、このような課題を解決するために、本発明の特徴とするところは、被検光学系を透過した光束を回転チョッパで断続して得られた断続光を受光素子で検出し、かかる断続光の検出結果に基づいて、該被検光学系の屈折力を測定するオートレンズメータにおいて、前記被検光学系を前記受光素子の受光面に対して共役とする一つの対物レンズを、前記被検光学系と前記回転チョッパの間に配設すると共に、該対物レンズと該回転チョッパの間の距離を、該対物レンズの前記受光素子側における焦点距離に設定し、更に該対物レンズの前記受光素子側における焦点距離をfとすると共に、該対物レンズが配設された物点に対する前記受光素子が配設された像点の倍率をmとしたとき、前記被検光学系と該対物レンズの間の距離:Laおよび前記回転チョッパと前記受光素子の受光面の間の距離:Lbが、次式:
La=(1+(1/m))f
Lb=mf
で表されるように構成したことにある。
【0007】
このような構造とされたオートレンズメータにおいては、被検光学系とチョッパの間に配設された一つの対物レンズによって、被検光学系の透過光束がチョッパに導かれると共に、被検光学系と受光素子の受光面が共役点とされることから、受光素子による断続光の検出結果に基づいて、前記公報に記載の如き従来のオートレンズメータと同様な処理により、被検光学系の屈折力を測定することが出来る。
【0008】
従って、本発明に従う構造とされたオートレンズメータにおいては、被検光学系の屈折力の測定精度に悪影響を与えることなく、測定様レンズ系の簡素化が図られ得るのであり、特に、かかる対物レンズの他には、被検光学系と受光素子の間にレンズを配する必要がなく、従来のオートレンズメータに比べて、回転チョッパと受光素子の間に配設されて断続光を受光素子に導くレンズが不要となることから、レンズ系の数が減少されて、レンズ系の組み付けや調節が容易となり、製作性の向上や製造コストの低減も達成され得るのである。
【0009】
なお、本発明において、対物レンズは、一つのレンズで構成しても良く、また複数のレンズ群によって構成しても良い。複数のレンズ群によって対物レンズを構成した場合には、該対物レンズの光学中心上の点と受光素子の受光面上の点が共役となるように、対物レンズが構成される。また、この対物レンズは、光軸方向両側に位置せしめられる被検光学系と受光素子の受光面を共役点とするものであり、被検レンズの透過光束が、かかる対物レンズで集光されることによって、チョッパの配設位置における透過光束が絞られることから、透過光束を断続させるチョッパの大型化が軽減乃至は回避されるのであり、それによって、装置全体の大型化が防止され得る。また、本発明に係るオートレンズメータは、眼鏡レンズやコンタクトレンズレンズ等の他、各種の光透過形の光学系における屈折力特性の測定に適用され得、例えば複数枚のレンズ等を含んで構成された光学系の屈折力特性の測定等にも適用可能である。更にまた、本発明に係るオートレンズメータにおいては、従来のものと同様、被検光学系における透過光の位置やそれに対応した受光素子の受光検知点の位置等を適当に設定することにより、被検光学系における球面屈折力だけでなく、円柱屈折力(円柱レンズ度数と円柱軸方向)や、プリズム量等の屈折力特性を測定することが可能である。
【0010】
更にまた、本発明において、被検光学系に測定用光を投射する光源や、透過光束を断続する回転チョッパ,断続光を検出する受光素子の他、受光素子による検出結果に基づいて屈折力測定を求める演算手段は、何れも、特開平5−231985号公報や特開昭61−280544号公報等に記載されている、従来から公知のものが、何れも採用され得る。ここでは詳述しないが、具体的には、例えば、光源としては発光ダイオード等が採用され得、回転チョッパとしては透過光束断続用のエッジ部を有する窓空きの回転板や回転ドラム,星形の回転板等が採用され得、受光素子としては光電変換素子等によって構成された少なくとも3点,好ましくは光軸上の一つと周囲に等間隔で配された四つの計5点の受光検知点を備えたものが採用され得、また演算手段としては回転チョッパの形状や回転速度等を考慮しつつ受光素子に設定された各受光検知点における受光時間差等に基づいて被検光学系の屈折力特性を算出する演算処理装置等が採用され得る。
【0011】
さらに、本発明に係るオートレンズメータでは、被検光学系に測定用光を投射する光源から透過光束を検出する受光素子に至る光路上に配設されるレンズとして、対物レンズだけを採用することによっても構成され得るが、それに加えて、被検光学系への投射光路上に、被検光学系への投射光束を平行光線とするためのコリメートレンズを配設することも有効である。このようなコリメートレンズを配設すれば、被検光学系における光束の照度を上げることが出来、それによって、外部の光線の影響等に起因する誤差の発生が抑えられて測定精度の向上が図られ得る。
【0012】
また、本発明に係るオートレンズメータにおいて、対物レンズと回転チョッパの間の距離が、対物レンズの焦点距離に設定される。このような対物レンズの配設位置を採用すれば、被検レンズの屈折力に対して、回転チョッパの配設面上における透過光束の位置ずれ量が、比例することから、受光素子による検出結果に基づいて屈折力測定を求める際の演算が簡略化され得る。
【0013】
特に、前述の如きコリメートレンズを採用すると共に、対物レンズと回転チョッパの間の距離を対物レンズの焦点距離に設定すると、被検光学系が屈折力を有しない場合に、透過光が回転チョッパの配設面上の一点に集光することとなるから、回転チョッパの小型化、ひいては装置のコンパクト化が有利に図られ得ると共に、受光素子による検出結果に基づいて屈折力測定を求める際の演算や、回転チョッパの回転ムラ等に対する補正処理等がより一層簡略化され得る。
【0014】
更にまた、上述の如く、対物レンズと回転チョッパの間の距離を対物レンズの焦点距離:fに設定する場合には、被検光学系と対物レンズの間の距離:Laおよび回転チョッパと前記受光素子の受光面の間の距離:Lbは、それぞれ下式の如く設定されることとなる。なお、下式中、mは、対物レンズが配設された物点に対する受光素子が配設された像点の倍率である。
La=(1+(1/m))f
Lb=mf
【0015】
このような条件式を満足するように、被検光学系,対物レンズ,回転チョッパおよび受光素子の配設位置を設定することによって、被検レンズと受光素子の受光面との共役関係が有利に実現されると共に、倍率:mを調節することによって、受光素子のサイズ等に応じて装置を容易に設計することが可能となる。
【0016】
なお、より好ましくは、上記の条件式において、対物レンズが配設された物点に対する受光素子が配設された像点の倍率:mが、0.5≦m≦2を満足する値に設定される。このような倍率:mの値を採用すれば、一般的な屈折率を有する眼鏡レンズやコンタクトレンズの測定に際して特に好適に採用され得る、コンパクトなオートレンズメータが、一層有利に実現され得るのである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0018】
先ず、図1には、本発明の第一の実施形態としてのオートレンズメータの概略構成が示されている。この図において、10は、屈折力等を測定すべき被検光学系としての被検レンズであり、その一方の側(図中、左側)には光源12が、他方の側には測定用受光素子14が、それぞれ所定距離を隔てて対向配置されている。そして、光源12から発せられて被検レンズ10を透過せしめられた透過光が、測定用受光素子14で検知されるようになっている。
【0019】
より詳細には、光源12は、例えば発光ダイオードによって構成される。なお、光源12と被検レンズ10の間には、必要に応じて、スリット等が配設され、被検レンズ10における光学領域等の必要領域だけに対して、光源からの測定光が投射せしめられる。また、被検レンズ10と受光素子14との間の光路上には、対物レンズ18が配設されており、被検レンズ10を透過した透過光が、対物レンズ18で集光されて、受光素子14の受光面に導かれるようになっている。更に、この対物レンズ18によって、受光素子14の受光面が、被検レンズ10に対して共役とされており、以て、被検レンズ10の一定位置に入射された光が、被検レンズ10の屈折力等に拘わらず、受光素子14の受光面における一定位置に導かれるようになっている。
【0020】
なお、本実施形態では、図2に示されている如く、受光素子14の受光面上において、一つの光電変換素子22aを中心とする正方形の四隅にそれぞれ光電変換素子22b,22c,22d,22eが位置するように、合計5つの光電変換素が配設されている。そして、かかる受光素子14は、中心の光電変換素子22aが光軸上に位置するようにして、受光面が光軸に対して垂直に配されており、各光電変換素子22a,22b,22c,22d,22eの位置が、受光面における光検知点とされている。
【0021】
さらに、上述の如き光学系に加えて、対物レンズ18と受光素子14の間には、回転チョッパとしての回転板32が、光路に対して垂直な方向に広がる状態で配設されている。そして、この回転板32は、駆動モータ31によって、光路に平行な回転軸33の回りに回転駆動されるようになっている。また、かかる回転板32は、回転軸33の回りの回転運動に伴って、光路を遮断し得るエッジ部を有しており、回転軸33回りの回転によって光路、ひいては受光素子14への入射光が断続されるようになっている。
【0022】
特に、本実施形態では、図3に示されている如く、回転板32は、全体として円盤形状を有しており、周方向に90°ずつ隔たった位置には、それぞれ、光路と交差する位置において、略扇形状の窓部34が形成されている。また、これら窓部34の周方向両側エッジ部36,38は、何れも数学的に既知の形状とされており、特に本実施形態では、何れのエッジ部36,38も、光軸との交差点の軌跡としての一円周39に対する交差角度:α,βが、45°となるように設計されている。更にまた、回転板32の外周縁部には、エッジ部36,38の周方向の基準位置を与えるためのスリット40a,40bが形成されている。そして、本実施形態では、かかる回転板32が、対物レンズ18から受光素子14側に、対物レンズ18の焦点距離:fだけ隔たった位置に配設されている。
【0023】
このような構造とされたオートレンズメータでは、被検レンズ10が光路上に配設された場合に、この被検レンズ10において、共役となる受光素子14の各光検知点22a〜eに対応した各点を透過した光が、被検レンズ10の有する屈折力特性(屈折力やプリズム量)に応じて屈折することにより、回転板32の配設面上での位置が変位せしめられることとなる。それ故、被検レンズ10の各点を透過した光の、回転板32の配設面上における位置の変位量と変位方向を測定することによって、それらの値から、被検レンズ10の屈折力等を求めることが出来るのである。そこにおいて、回転板32の配設面上における透過光の変位量と変位方向は、回転板32のエッジ部36,38による断続位置を、その基準位置からの回転角度の変化量として、受光素子14の各光電変換素子22a〜eで検出することによって知ることが出来ることから、それら光電変換素子22a〜eの出力信号と、スリット40a,40bを利用した光電スイッチ等の基準位置センサ42によって得られる回転板32の基準回転位置信号を、マイクロコンピュータ等で構成される演算処理装置44に入力し、予め設定されたプログラムに従って演算処理を行うことにより、目的とする被検レンズ10における屈折力等の値を得ることが出来るのである。
【0024】
より具体的な一例として、例えば、図1及び図4に示されているように、対物レンズ18の配設点:P2と回転板32の配設点:P3の間の距離を、対物レンズ18の焦点距離:fに設定すると共に、被検レンズ10の配設点:P1と対物レンズ18の配設点:P2の間の距離:Laと、回転板32の配設位置:P3と受光素子14の受光面の位置:P4の間の距離:Lbを、それぞれ下式に従って設定した場合について、検討する。
La=(1+(1/m))f
Lb=mf
【0025】
このような配置形態を採用すれば、被検レンズ10の配設位置が、受光素子14の受光面の共役点とされると共に、被検レンズ10の配設位置を物点とし、受光素子14の受光面を像点とすると、物点に対する像点の倍率がmとされる。従って、図4に示されているように、光源12の発光点:P0と被検レンズ10の配設点:P1間の距離をLとすれば、被検レンズ10が屈折力等を有しない場合、換言すれば被検レンズ10が配設されていない場合には、被検レンズ10における透過光の光軸に対する位置、例えば被検レンズ10に投射された円形測定光の高さをh1とすると、回転板32の配設点:P3における透過光の位置(基準位置):h3と、受光素子14の受光面:P4における透過光の位置:h4は、それぞれ下式によって表される。
h3=h1・f/L
h4=−m・h1
【0026】
ここにおいて、球面屈折力:Dの被検レンズ10が設置された場合には、回転板32の配設点:P3における透過光の位置:h3dと、受光素子14の受光面:P4における透過光の位置:h4が、それぞれ下式によって表される。
h4=−m・h1
上式から明らかなように、球面屈折力:Dの被検レンズ10を設置することにより、受光素子14の受光面:P4における透過光の位置:h4は変化しないが、回転板32の配設点:P3における透過光の位置:h3dは、基準位置:h3から、被検レンズ10の球面屈折力:Dに比例した距離だけ変位せしめられることとなる。
【0027】
また、プリズム屈折力:Pの被検レンズ10が設置された場合には、回転板32の配設点:P3における透過光の位置:h3pと、受光素子14の受光面:P4における透過光の位置:h4が、それぞれ下式によって表される。
h4=−m・h1
上式から明らかなように、プリズム屈折力:Pの被検レンズ10を設置することにより、受光素子14の受光面:P4における透過光の位置:h4は変化しないが、回転板32の配設点:P3における透過光の位置:h3pは、基準位置:h3から、被検レンズ10の屈折力:Pに比例した距離だけ変位せしめられることとなる。
【0028】
更にまた、球面屈折力:Dとプリズム屈折力:Pの両成分を併せ備えた被検レンズ10が設置された場合には、回転板32の配設点:P3における透過光の位置:h3dp と、受光素子14の受光面:P4における透過光の位置:h4が、それぞれ下式によって表される。
h4 =−m・h1
上式から明らかなように、球面屈折力:Dおよびプリズム屈折力:Pを有する被検レンズ10を設置することにより、受光素子14の受光面:P4における透過光の位置:h4は変化しないが、回転板32の配設点:P3における透過光の位置:h3dp は、基準位置:h3から、被検レンズ10の各屈折力:D,Pに比例した距離だけ変位せしめられることとなる。
【0029】
従って、被検レンズ10を配設したことに伴う回転板32の配設点:P3における透過光の位置の変化(量および方向)を、回転板32による透過光の断続位置の変化、即ち、受光素子14(光電変換素子22a〜e)や基準位置センサ42によって検出される、受光面:P4における透過光の時間的変化に基づいて、演算処理装置44で算出することにより、かかる被検レンズ10における屈折力等の値を求めることが出来るのである。
【0030】
なお、光電変換素子22a〜eや基準位置センサ42によって得られる検出信号から目的する屈折力等の値を求めるための演算方法は、特開平5−231985等に記載されていることから、ここでは詳述を避ける。また、本実施形態では、被検レンズ10への投射光束が平行光線とされておらず、被検レンズ10が屈折力を有しない基準状態下でも、透過光が回転板32の配設位置で光軸上の一点に収束しないが、予め、被検レンズ10を設置しない状態下で、回転板32の配設位置における、受光素子14の受光面に配された各光電変換素子22a〜eに対応する基準点位置を求めておき、屈折力を有する被検レンズ10を設置した際の、回転板32の配設位置における透過光の位置の変化を、これらの基準点位置を基準として求めることによって、測定精度の低下等を伴うことなく、被検レンズ10の屈折力を測定することが出来るのである。
【0031】
従って、上述の如き構造とされたオートレンズメータにおいては、被検レンズから受光素子に至る透過光の光路上に、一つの対物レンズ18を配するだけで良いことから、レンズ系の構成が極めて簡略化され得るのであり、従来のオートレンズメータに比べて、レンズ系の組み付けや調節が容易とされて、製作性の向上や製造コストの低減も有利に達成され得るのである。
【0032】
しかも、かかるオートレンズメータにおいては、透過光の光路上に複数のレンズを配設せしめた従来構造のオートレンズメータと同様の測定原理に基づいて、被検レンズ10の屈折力を測定するものであることから、優れた測定精度を維持しつつ、操作性や測定必要時間等の低下を伴うこともなく、構造の簡略化が効果的に実現され得るのである。
【0033】
次に、図5には、本発明の別の実施形態としてのオートレンズメータが示されている。なお、本実施形態では、前記第一の実施形態と同様な構造とされた部材および部位について、それぞれ、図中に、第一の実施形態と同一の符号を付することより、それらの詳細な説明を省略する。
【0034】
すなわち、本実施形態のオートレンズメータにおいては、光源12と被検レンズ10の間に、コリメートレンズ48が配設されている。そして、このコリメートレンズ48により、光源12からの投射光束が略平行光線とされて、被検レンズ10に投射されるようになっている。
【0035】
このような構造とされたオートレンズメータでは、対物レンズ18の配設点と回転板32の配設点の間の距離を、対物レンズ18の焦点距離に設定することにより、被検レンズ10が屈折力を有しない基準状態下において、透過光が回転板32の配設位置で光軸上の一点に収束せしめられることから、受光素子14の受光面に配された各光電変換素子22a〜eに対応する、回転板32の配設位置での基準点位置を、何れも、光軸上の一点とすることが出来る。それによって、屈折力を有する被検レンズ10を設置した際の、回転板32の配設位置における透過光の位置の変化、延いては被検レンズ10の屈折力を、より簡単な演算処理によって求めることが可能となるのである。
【0036】
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これらは文字通りの例示であって、本発明は、これらの実施形態に関する具体的な説明によって、何等、限定的に解釈されるものでない。
【0037】
例えば、光源12として、受光素子14における各受光検知点に対応した位置にそれぞれ配設された複数の光源を採用することも可能である。
【0038】
また、回転板32の具体的形状や構造は、例示のものに限定されるものでなく、透過光を断続し得る、既知の形状のエッジ部を備えた各種のものが採用可能である。更に、回転板32のエッジ部が、受光素子14における各受光検知点に対応して設定されている場合等においては、回転板32の基準回転位置信号を与えるためのスリット40a,40bや基準位置センサ42等は、必ずしも設ける必要がない。
【0039】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる偏向,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施形態が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
【0040】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされたオートレンズメータにおいては、優れた屈折力の測定精度等の装置性能を確保しつつ、その構造、特にレンズ系の構造が簡略化されるのであり、それによって、レンズ系の組み付けや調節が容易とされて、製作性の向上や製造コストの低減等が達成され得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としてのオートレンズメータの構造を概略的に示す図である。
【図2】図1に示されたオートレンズメータに採用されている受光素子の正面図である。
【図3】図1に示されたオートレンズメータに採用されている回転チョッパの正面図である。
【図4】図1に示されたオートレンズメータによる被検レンズの屈折力の測定原理を説明するためのモデル図である。
【図5】本発明の第二の実施形態としてのオートレンズメータの構造を概略的に示す図である。
【符号の説明】
10 被検レンズ
12 光源
14 受光素子
18 対物レンズ
32 回転板
44 演算処理装置
Claims (2)
- 被検光学系を透過した光束を回転チョッパで断続して得られた断続光を受光素子で検出し、かかる断続光の検出結果に基づいて、該被検光学系の屈折力を測定するオートレンズメータにおいて、
前記被検光学系を前記受光素子の受光面に対して共役とする一つの対物レンズを、前記被検光学系と前記回転チョッパの間に配設すると共に、該対物レンズと該回転チョッパの間の距離を、該対物レンズの前記受光素子側における焦点距離に設定し、更に該対物レンズの前記受光素子側における焦点距離をfとすると共に、該対物レンズが配設された物点に対する前記受光素子が配設された像点の倍率をmとしたとき、前記被検光学系と該対物レンズの間の距離:Laおよび前記回転チョッパと前記受光素子の受光面の間の距離:Lbが、次式:
La=(1+(1/m))f
Lb=mf
で表されるように構成したことを特徴とするオートレンズメータ。 - 前記被検光学系への投射光路上に、該被検光学系への投射光束を平行光線とするためのコリメートレンズを配設した請求項1に記載のオートレンズメータ。
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