以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。本実施例では、遊技機の一例として弾球遊技機の一種であるパチンコ機、特に、第1種パチンコ遊技機を用いて説明する。なお、本発明を第3種パチンコ遊技機や他の遊技機に用いることは、当然に可能である。
図1は、本実施例のパチンコ機1の遊技盤2の正面図である。遊技盤2の周囲には、球が入賞することにより5個から15個の球が払い出される複数の入賞口3が設けられている。また、遊技盤2の中央には、複数種類の識別情報としての図柄などを表示する液晶ディスプレイ(以下単に「LCD」と称す)4が設けられている。
LCD4下方には、図柄作動口(第1種始動口)5が設けられ、球がこの図柄作動口5へ入賞することにより、前記したLCD4の変動表示が開始される。また、LCD4の変動表示の最中に、球が新たに図柄作動口5へ入賞した場合、その入賞により取得された変動表示を即座に開始することはできないので、実行中の変動表示が終了するまで、その新たに取得された変動表示が保留される。なお、本実施例のパチンコ機1では、変動表示の保留回数が最大4回に設定されている。
図柄作動口5の下方には、特定入賞口(大入賞口)6が設けられている。この特定入賞口6は、LCD4の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み合わせの1つと一致する場合に、大当たりとなって、球が入賞しやすいように所定時間(例えば、30秒経過するまで、あるいは、球が10個入賞するまで)開放される入賞口である。
この特定入賞口6内には、Vゾーン6aが設けられており、特定入賞口6の開放中に、球がVゾーン6a内を通過すると、継続権が成立して、特定入賞口6の閉鎖後、再度、その特定入賞口6が所定時間(又は、特定入賞口6に球が所定個数入賞するまで)開放される。この特定入賞口6の開閉動作は、最高で16回(16ラウンド)繰り返し可能にされており、開閉動作の行われ得る状態が、いわゆる所定の遊技価値の付与された状態(特別遊技状態)である。
なお、第3種パチンコ遊技機において所定の遊技価値が付与された状態(特別遊技状態)とは、LCD4の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み合わせの1つと一致する場合に、特定入賞口が所定時間開放されることをいう。この特定入賞口の開放中に、球がその特定入賞口へ入賞すると、特定入賞口とは別に設けられた大入賞口が所定時間、所定回数開放される。
図2は、かかるパチンコ機1の電気的構成を示したブロック図であり、特に、パチンコ機1の遊技内容の制御を行う主制御基板Cと、賞球等の払い出し制御を行う払出制御基板やLCD4における演出制御を行う表示用制御基板に代表されるサブ基板Sとの電気的構成を示したブロック図である。パチンコ機1の主制御基板Cには、演算装置であるMPU11と、そのMPU11に搭載されて実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM12と、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM13とが搭載されている。図4に示すフローチャートのプログラムは、制御プログラムの一部としてROM12内に記憶されている。
このMPU11は、バスライン14を介して入出力ポート15に接続されている。入出力ポート15は、入力および出力が固定的な9組のバッファ(インバータゲート)21a〜29a,21b〜29b並びに8本のデータ信号線22〜29及び1本のストローブ信号線21を介してサブ基板Sと接続されるほか、図示しない普通入賞口スイッチ及び図柄作動スイッチ等の他の入出力装置30と接続されている。
サブ基板Sは、演算装置であるMPU31と、そのMPU31に搭載されて実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM32と、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM33とが搭載されている。図5に示すフローチャートのプログラムは、制御プログラムの一部としてROM32内に記憶されている。
このMPU31は、バスライン34を介して入出力ポート35に接続されている。入出力ポート35は、入力および出力が固定的な9組のバッファ(インバータゲート)21a〜29a,21b〜29b並びに8本のデータ信号線22〜29及び1本のストローブ信号線21を介して主制御基板Cと接続されるほか、図示しないランプや払出用モータ等の他の入出力装置30と接続されている。
前記したように、この主制御基板Cは、入力および出力が固定的な9組のバッファ(インバータゲート)21a〜29a,21b〜29b並びに8本のデータ信号線22〜29及び1本のストローブ信号線21を介して、サブ基板Sと接続されている。このため、主制御基板Cとサブ基板Sとの間におけるデータの送受信は、主制御基板Cからサブ基板Sへの一方向のみ行われ、サブ基板Sから主制御基板Cへデータ等の送信を行うことはできないように構成されている。
ここで、図6から図8を参照して、従来のパチンコ機における制御用コマンドの送受信の概要について説明する。従来の主制御基板Cは、サブ基板Sへ制御用コマンドを送信する際、1の制御用コマンドを出力する毎に、1のストローブON信号を出力するように構成されている。また、サブ基板Sは、ストローブ信号線21を介して主制御基板CからストローブON信号を受信することによって、主制御基板Cから制御用コマンドが出力されていることを認識し、割込処理であるコマンド受信処理(図8参照)を実行して、各データ信号線22〜29の出力を読み込むことによって制御用コマンドを認識するように構成されている。
上記のように構成されたパチンコ機では、主制御基板Cからサブ基板Sへ複数の制御用コマンドを出力する場合、主制御基板Cは、1の制御用コマンドの出力毎に、ストローブON信号をサブ基板Sが認識するまで待機処理を行うように構成されている。更に、ストローブON信号をサブ基板Sが認識してから複数のデータ信号線22〜29を読み込んで制御用コマンドを認識するまで待機処理を行うように構成されている。
昨今のパチンコ機では、遊技性及び性能の上昇に伴い、制御が複雑化しており、主制御基板Cからサブ基板Sへ1の処理を指示するために、2バイト以上の制御用コマンドを送信して、その複数の制御用コマンドに応じた1の処理を実行するように構成されている。しかし、制御用コマンドを1バイトずつ送信しなければいけないので、主制御基板Cは、パチンコ機全体の制御を行わなければいけないにもかかわらず、1のサブ基板Sに1の処理を実行させるために一定の待機処理を行わなければいけないため、その待機処理の間、他のサブ基板に対する制御処理を実行することができないといった問題点があった。
なお、図6は、従来の主制御基板Cからサブ基板Sへ送信される制御用コマンドの送受信のタイミングを示したチャートである。また、図7は、制御用コマンド送信時に従来の主制御基板Cで実行されるコマンド送信処理のフローチャートである。更に、図8は、ストローブON信号を受信した場合に、従来のサブ基板Sで実行されるコマンド受信処理のフローチャートである。
なお、図7に示すフローチャートは、制御プログラムの一部として、従来の主制御基板CのROM12に記憶されている。また、図8に示すフローチャートは、制御プログラムの一部として、従来のサブ基板SのROM32に記憶されている。
図7のコマンド送信処理は、主制御基板Cにおいて、約2ms毎に実行されるメイン処理(図示せず)の中で実行される処理である。このコマンド送信処理では、まず、サブ基板Sに送信(出力)する制御用コマンドがあるか否かを確認する(S31)。主制御基板Cからサブ基板Sへ送信する制御用コマンドがある場合は(S31:Yes)、1の処理に応じた2バイトの制御用コマンドを送信するために、まず、1バイト目の制御用コマンド(「00000001」、図6参照)に応じて、8本のデータ信号線22〜29の出力を切り替えて、8ビットのパラレルデータを主制御基板Cからサブ基板Sへ送信する(S32)。
1バイト目の制御用コマンドに応じたデータ信号線22〜29の出力が確定した後(約4μs後、図6参照)、サブ基板Sに出力した制御用コマンドの読み込みを指示して割込処理(コマンド受信処理、図8参照)を実行させるために、ストローブ信号線21を介して、サブ基板SにストローブON信号を出力する(S33)。
従来、パチンコ機は、主制御基板C及びサブ基板SのそれぞれのMPU11,31の性能やストローブ信号線21に配設されたコンデンサ等の影響によって、主制御基板CがストローブON信号を出力してからサブ基板SがそのストローブON信号を認識するまでタイムラグが発生するように構成されている。よって、ストローブON信号をサブ基板SのMPU31が確実に認識するまでの約70μsの間、第1待機処理を実行する(S34:No)。ストローブON信号を出力してから約70μsが経過した場合、即ち、第1待機処理が終了した場合は(S34:Yes)、サブ基板SがストローブON信号を確実に認識したものと見なして、ストローブ信号線21を介してサブ基板SにストローブOFF信号を出力する(S35)。
ここで、サブ基板Sは、ストローブON信号を認識することによって実行するコマンド受信処理(図8参照)より割込優先順位が高い他の割込処理を実行している場合がある。このような状況では、ストローブON信号を認識してもすぐにコマンド受信処理を実行することができない。従って、主制御基板Cは、サブ基板Sがコマンド受信処理が実行可能となる間、即ち、割込優先順位が高い他の割込処理が実行されてから終了する最大時間である約70μsの間、第2待機処理を実行する(S36:No)。ストローブOFF信号を出力してから約70μsが経過した場合、即ち、第2待機処理が終了した場合は(S36:Yes)、サブ基板Sにおいてコマンド受信処理が実行され、1バイト目の制御用コマンドが認識されているので、次に、2バイト目の制御用コマンド(「10001111」、図6参照)に応じて、データ信号線22〜29の出力を切り替えて(約17μs、図6参照)、8ビットのパラレルデータを主制御基板Cからサブ基板Sへ送信する(S37)。
2バイト目の制御用コマンドに応じたデータ信号線22〜29の出力が確定した後(約4μs後、図6参照)、サブ基板Sに出力した制御用コマンドの読み込みを指示して再びコマンド受信処理(図8参照)を実行させるために、ストローブ信号線21を介して、サブ基板SにストローブON信号を出力する(S38)。そして、そのストローブON信号をサブ基板SのMPU31が確実に認識するまでの約70μsの間、第3待機処理を実行する(S39:No)。ストローブON信号を出力してから約70μsが経過した場合、即ち、第3待機処理が終了した場合には(S39:Yes)、サブ基板SがストローブON信号を確実に認識したものと見なして、ストローブ信号線21を介してサブ基板SにストローブOFF信号を出力する(S40)。
そして、ストローブOFF信号を出力してから約70μsの間、第4待機処理を実行し(S41:No)、ストローブOFF信号を出力してから約70μsが経過した場合、即ち、第4待機処理が終了した場合に(S41:Yes)、サブ基板Sが2バイト目の制御用コマンドを認識したものと見なして、このコマンド送信処理を終了する。なお、S31において、サブ基板Sに送信する制御用コマンドがない場合は(S31:No)、このコマンド送信処理を終了する。
図8のコマンド受信処理は、サブ基板Sにおいて、主制御基板CからストローブON信号を受信した場合に実行される割込処理である。このコマンド受信処理では、ストローブ信号線21を介してストローブON信号を受信した場合に、各データ信号線22〜29の出力値を読み込んで(S51)、主制御基板Cから送信された制御用コマンドを認識する。従って、サブ基板Sは、ストローブON信号を検出する毎に、割込処理であるコマンド受信処理を実行し、1の制御用コマンドを受信するように構成されている。
ここから、図3から図5を参照して、本実施例のパチンコ機1における制御用コマンドの送受信の概要について説明する。本実施例のパチンコ機1では、主制御基板Cは、サブ基板Sへ2バイトの制御用コマンドを送信する場合に、まず、1バイト目の制御用コマンドを送信し、その後、1のストローブON信号を出力するように構成されている。そして、所定の待機処理を実行した後、1バイト目の制御用コマンドと最上位ビットの値が反転した2バイト目の制御用コマンドを送信するように構成されている。
なお、本実施例のパチンコ機1では、1バイト目の制御用コマンドの最上位ビットは「0」、2バイト目の制御用コマンドは「1」と予め設定されているものとする。このように構成することによって、サブ基板Sは、例えば、1バイト目に受信した制御用コマンドの最上位ビットが「1」であった場合、1バイト目の制御用コマンドが欠損等していて正常に受信できなかったことを認識することができるので、安定した制御を行うことができる。
一方、サブ基板Sは、主制御基板CからストローブON信号を受信した場合に、割込処理であるコマンド受信処理を行って、データ信号線22〜29の出力値を読み取るように構成されている。その後、その割込処理を終了せずに、第1データ信号線22の出力値を監視し、先に読み込んだ1バイト目の制御用コマンドの第1データ信号線22の出力値が反転した場合に、主制御基板から2バイト目の制御用コマンドが出力されたものと見なして、データ信号線22〜29の出力値を読み取るように構成されている。
なお、図3は、主制御基板からサブ基板へ送信される制御用コマンドの送受信のタイミングを示したチャートである。また、図4は、制御用コマンド送信時に主制御基板Cで実行されるコマンド送信処理のフローチャートである。更に、図5は、ストローブON信号を受信した場合に、サブ基板Sで実行されるコマンド受信処理のフローチャートである。
図4のコマンド送信処理は、主制御基板Cにおいて、約2ms毎に実行されるメイン処理(図示せず)の中で実行される処理である。このコマンド送信処理では、まず、サブ基板Sに送信(出力)する制御用コマンドがあるか否かを確認する(S11)。確認の結果、主制御基板Cからサブ基板Sへ送信する制御用コマンドがある場合は(S11:Yes)、1の処理に応じた2バイトの制御用コマンドを送信するために、まず、1バイト目の制御用コマンド(「00000001」、図3参照)に応じて、8本のデータ信号線22〜29の出力を切り替えて、8ビットのパラレルデータを主制御基板Cからサブ基板Sへ送信する(S12)。
1バイト目の制御用コマンドに応じたデータ信号線22〜29の出力が確定した後(約4μs後、図3参照)、サブ基板Sに出力した制御用コマンドの読み込みを指示して割込処理(コマンド受信処理、図5参照)を実行させるために、ストローブ信号線21を介して、サブ基板SにストローブON信号を出力する(S13)。
本実施例のパチンコ機1は、主制御基板C及びサブ基板SのそれぞれのMPU11,31の性能やストローブ信号線21に配設されたコンデンサ等の影響によって、主制御基板CがストローブON信号を出力してからサブ基板SがそのストローブON信号をサブ基板SのMPU31が確実に認識するまでタイムラグが発生するように構成されている。よって、ストローブON信号をサブ基板SのMPU31が確実に認識するまでの約70μsの間、第1待機処理を実行する(S14:No)。ストローブON信号を出力してから約70μsが経過した場合、即ち、第1待機処理が終了した場合は(S14:Yes)、ストローブ信号線21を介して、サブ基板SにストローブOFF信号を出力する(S15)。
ここで、サブ基板Sは、ストローブON信号を認識することによって実行するコマンド受信処理(図5参照)より割込優先順位が高い他の割込処理を実行している場合がある。このような状況では、ストローブON信号を認識してもすぐにコマンド受信処理を実行することができない。従って、主制御基板Cは、サブ基板Sがコマンド受信処理を実行可能となる間、即ち、割込優先順位が高い他の割込処理が実行されてから終了する最大時間である約70μsの間、第2待機処理を実行する(S16:No)。ストローブOFF信号を出力してから約70μsが経過した場合、即ち、第2待機処理が終了した場合は(S16:Yes)、サブ基板Sにおいてコマンド受信処理が実行され、1バイト目の制御用コマンドが認識されているので、次に、第1データ信号線22の出力を1バイト目に読み込んだ制御用コマンドの出力と反転させると共に、2バイト目の制御用コマンド(「10001111」、図3参照)に応じて、データ信号線23〜29の出力を切り替えて(約17μs、図3参照)、8ビットのパラレルデータを主制御基板Cからサブ基板Sへ送信し(S17)、このコマンド送信処理を終了する。
図5のコマンド受信処理は、サブ基板Sにおいて、主制御基板CからストローブON信号を受信した場合に実行される割込処理である。このコマンド受信処理は、ストローブ信号線21を介してストローブON信号を受信した場合に、各データ信号線22〜29の値を読み込んで1バイト目の制御用コマンドを認識すると共に、その後、割込処理を終了させずに所定時間待機して、第1データ信号線22の出力が反転するか否かを確認し、第1データ信号線22の出力が反転した場合に、再びデータ信号線22〜29の出力値を読み取る処理である。
このコマンド受信処理では、まず、各データ信号線22〜29の出力値を読み取って(S21)、1バイト目の制御用コマンドを認識する。次に、1バイト目の制御用コマンドを読み取ってから約100μsが経過したか否かを確認する(S22)。1バイト目の制御用コマンドを読み取ってから約100μsが経過していなければ(S22:No)、次に、第1データ信号線22の出力値が1バイト目の制御用コマンドの出力値と反転したか否かを確認する(S23)。確認の結果、第1データ信号線22の出力値が1バイト目に読み取った制御用コマンドの出力値と反転していなければ(S23:No)、処理をS22に移行する一方、第1データ信号線22の出力値が1バイト目に読み取った制御用コマンドの出力値と反転していた場合には(S23:Yes)、主制御基板Cから2バイト目の制御用コマンドが出力されたものと判断して、各データ信号線22〜29の出力値を読み込み(S24)、このコマンド受信処理を終了する。
なお、S22の処理において、1バイト目の制御用コマンドを受信してから第1データ信号線22の出力値が反転せずに約100μs経過してしまった場合は(S22:Yes)、2バイト目の制御用コマンドが正常に出力されていないということなので、エラー処理を行い(S25)、1バイト目に受信した制御用コマンドを無効にして、このコマンド受信処理を終了する。
以上説明したように、本実施例のパチンコ機1によれば、主制御基板Cは、サブ基板Sへ2バイトの制御用コマンドを送信する場合に、まず、1バイト目の制御用コマンドを送信し、その後、1のストローブON信号を出力するように構成されている。そして、所定の待機処理を実行した後、1バイト目の制御用コマンドと最上位ビットの値が反転した2バイト目の制御用コマンドを送信するように構成されている。一方、サブ基板Sは、主制御基板CからストローブON信号を受信した場合に、割込処理であるコマンド受信処理を行って、データ信号線22〜29の出力値を読み取るように構成されている。その後、割込処理を終了せずに、第1データ信号線22の出力値を監視し、先に読み込んだ1バイト目の制御用コマンドの第1データ信号線22の出力値が反転した場合に、主制御基板から2バイト目の制御用コマンドが出力されたものと見なして、データ信号線22〜29の出力値を読み取るように構成されている。よって、主制御基板Cにおける処理において、従来の構成で必要であった第3待機処理と第4待機処理とを省略することができるので、2バイトの制御用コマンド送信時に主制御基板Cにかかる時間を減少させることができ、主制御基板Cにかかる負担を軽減することができる。
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、本実施例のパチンコ機1では、1のストローブON信号によって2バイトの制御用コマンドをサブ基板Sに認識させていた。これに代えて、1のストローブON信号によって3バイト以上の制御用コマンドをサブ基板Sに認識させるように構成しても良い。
具体的に説明すると、主制御基板Cは、コマンド送信処理において、1バイト目の制御用コマンドを送信してから、ストローブON信号をストローブ信号線21を介してサブ基板Sへ出力する。その後、所定時間、待機処理を実行して、次に、1バイト目の制御用コマンドと最上位ビットが異なる2バイト目の制御用コマンドをサブ基板Sへ送信する。その後、更に、所定時間、待機処理を実行して、次に、2バイト目の制御用コマンドと最上位ビットが異なる3バイト目の制御用コマンドをサブ基板Sへ送信して、コマンド送信処理を終了する。一方、サブ基板Sは、ストローブ信号線21を介して主制御基板CからストローブON信号を受信した場合に、データ信号線22〜29の出力値を読み込んで1バイト目の制御用コマンドを取得する。その後、第1データ信号線22の出力が反転したか否かを確認し続け、第1データ信号線22の出力が反転した場合に、再びデータ信号線22〜29の出力値を読み込んで2バイト目の制御用コマンドを取得する。その後、第1データ信号線22の出力が反転したか否かを確認し続け、第1データ信号線22の出力が反転した場合に、再びデータ信号線22〜29の出力値を読み込んで3バイト目の制御用コマンドを取得する。
また、本実施例のパチンコ機1では、ストローブ信号線21及びデータ信号線22〜29を介して主制御基板Cとサブ基板Sとを接続している。これに代えて、主制御基板Cとサブ基板Sとのデータの送受信を無線で行うように構成しても良い。
更に、本実施例のパチンコ機1では、主制御基板Cとサブ基板Sとは、主制御基板Cからサブ基板Sへのみ制御用コマンドを送信可能に構成されている(一方向通信)。これに代えて、主制御基板C及びサブ基板Sの制御用コマンドの送受信を双方向にしても良い。
本発明を上記実施例とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施しても良い。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施しても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄が特定図柄であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えたスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
以下に本発明の遊技機及び変形例を示す。遊技の制御を行う主制御手段と、その主制御手段から出力される制御情報を受信すると共に、受信した少なくとも2以上の制御情報に基づいて所定の処理を実行する従制御手段とを備えた遊技機において、前記主制御手段は、前記従制御手段へ制御情報を出力する第1出力手段と、その第1出力手段によって出力された制御情報の読み込みを前記従制御手段へ指示する読込指示手段と、前記第1出力手段によって出力された制御情報とは異なる制御情報を前記従制御手段へ出力する第2出力手段とを備え、前記従制御手段は、前記読込指示手段によって制御情報の読み込みが指示された場合にその制御情報を読み込む第1読込手段と、その第1読込手段によって読み込まれた制御情報とは異なる制御情報を受信したか否かを確認する確認手段と、その確認手段によって先に読み込まれた制御情報と異なる制御情報を受信したと確認された場合に、その制御情報を読み込む第2読込手段とを備えていることを特徴とする遊技機1。
遊技機1において、前記主制御手段は、少なくとも2以上の信号線で前記従制御手段と接続されており、前記確認手段は、少なくとも1以上の信号線の出力の切り替わりを監視するように構成されていることを特徴とする遊技機2。従制御手段は、確認手段によって、少なくとも1以上の信号線の出力の切り替わりを監視し、少なくとも1以上の信号線の出力が切り替わった場合に、第2出力手段から制御情報が出力されたことを認識することができる。よって、主制御手段は、第2出力手段から制御情報を出力する場合に、従制御手段へ読み込み指示を出力する必要がないので、制御情報送信時にかかる時間を減少させることができ、主制御手段にかかる負担を軽減することができる。
遊技機2において、前記主制御手段は、前記第1出力手段及び第2出力手段によって、少なくとも2以上の信号線の出力レベルをHIGH又はLOWに可変させて前記従制御手段へ制御情報を出力するように構成されており、前記確認手段は、少なくとも1以上の所定の信号線の出力レベルの変化を監視するように構成されていることを特徴とする遊技機3。確認手段は、少なくとも1以上の所定の信号線の出力レベルの変化を監視するように構成されている。よって、従制御手段は、その所定の信号線の出力レベルが変化した場合、例えば、所定の信号線の出力がHIGHからLOWへ変化した場合に、主制御手段の第2出力手段から制御情報が出力されたことを認識することができる。よって、主制御手段は、第2出力手段から制御情報を出力する場合に、従制御手段へ読み込み指示を出力する必要がないので、制御情報送信時にかかる時間を減少させることができ、主制御手段にかかる負担を軽減することができる。
遊技機3において、前記第1出力手段は、制御情報の予め定められた情報列の出力レベルをHIGH又はLOWで出力し、前記第2出力手段は、制御情報の予め定められた情報列の出力レベルをLOW又はHIGHで出力するように構成されていることを特徴とする遊技機4。第1出力手段は、制御情報の予め定められた情報列の出力レベルをHIGH又はLOWで出力する一方、第2出力手段は、制御情報の予め定められた情報列の出力レベルをLOW又はHIGHで出力する。即ち、第1出力手段と第2出力手段とで、出力される制御情報の予め定められた情報列の出力レベルは反転して出力されるように構成されている。従って、従制御手段は、確認手段によって、予め定められた信号線の出力レベルがHIGH又はLOWからLOW又はHIGHに変化したか否かを確認することで、第2出力手段から制御情報が出力されていることを認識することができる。よって、主制御手段は、第2出力手段から制御情報を出力する場合に、従制御手段へ読み込み指示を出力する必要がないので、制御情報送信時にかかる時間を減少させることができ、主制御手段にかかる負担を軽減することができる。
遊技機2から4のいずれかにおいて、前記第1出力手段及び第2出力手段は、少なくとも2以上の同一の信号線を介して前記従制御手段へ制御情報を出力するものであることを特徴とする遊技機5。第1出力手段から出力される制御情報と、第2出力手段から出力される制御情報とは、少なくとも2以上の同一の信号線を介して従制御手段へ出力されるように構成されている。従って、新たに信号線を配設することなく、1の読み込み指示で複数の制御情報を従制御手段に認識させることができる。よって、既存の遊技機の構成のまま、制御情報送信時にかかる時間を減少させることができ、主制御手段にかかる負担を軽減することができる。
遊技機1から5のいずれかにおいて、前記従制御手段は、前記確認手段によって、所定時間内に前記第1読込手段で読み込んだ制御情報と異なる制御情報が出力されたことが確認されない場合に、前記第1読込手段で読み込んだ制御情報を無効にする異常無効手段を備えていることを特徴とする遊技機6。複数の制御情報で1の処理を指示する場合に、いずれの制御情報が欠損しても正常な制御を行うことができない。よって、従制御手段は、所定時間内に第1読込手段で読み込んだ制御情報と異なる制御情報が出力されない場合に、異常無効手段によって、第1読込手段で読み込んだ制御情報を無効にすることができるので、主制御手段及び従制御手段において円滑且つ適切な制御を行うことができる。
遊技機1から6のいずれかにおいて、前記従制御手段は、順列を伴って受信した少なくとも2以上の制御情報に基づいて1の処理を実行するように構成されており、第1読込手段又は第2読込手段で読み込んだ制御情報の所定の情報列を確認することによって制御情報の順列を判別する順列判別手段と、その順列判別手段によって予め定められた所定の順列で制御情報を受信していないと判別された場合に受信した制御情報を無効にする異常無効手段とを備えていることを特徴とする遊技機7。従制御手段は、順列を伴って受信した少なくとも2以上の制御情報に基づいて1の処理を実行するように構成されている。そこで、従制御手段は、順列判別手段によって、受信した制御情報の所定の情報列を確認することで正常な順列で制御情報が受信されたかを認識することができる。また、異常な順列で制御情報を受信した場合にその受信した制御情報を無効にすることによって、誤動作の発生を未然に防止することができるので、安定した制御を行うことができる。
遊技機7において、前記順列判別手段は、予め定めた1以上の信号線の出力値を確認することで制御情報の順列を判別可能に構成されていることを特徴とする遊技機8。従制御手段は、順列判別手段によって、予め定めた1以上の信号線の出力値を確認することで、主制御手段から出力された制御情報の順列を判別可能に構成されている。よって、従制御手段は、受信した制御情報と、予め定めた1以上の信号線の出力値とを確認することで、主制御手段から正常な順列で制御情報を受信したかを認識することができる。
遊技機1から8のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機9。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
遊技機1から8のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機10。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
遊技機1から8のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機11。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。