JP4051277B2 - 有害排ガス処理システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化水素及びその含有化合物や含窒素化合物などの有害排ガスを触媒によって酸化分解させ、これを無害化して排出するための触媒装置を用いた有害排ガス処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、化学工場、印刷工場および塗装工場などから排出される炭化水素及びその含有化合物や含窒素化合物などの有害排ガスのうち、特に排出規制がないものについては、希釈してそのまま大気中に放出されていた。例えば、病院で使用する様々な器具の滅菌のために使用される酸化エチレンガスは、滅菌器から残留酸化エチレンを含有した滅菌排ガスとして排出されるが、該排ガスは、そのまま大気に放出されるか、あるいは、残留酸化エチレンガスを希硫酸溶液等の吸収剤に吸収させたり、活性炭等の吸着剤に吸着させて処理していた。
【0003】
しかし、これらの有害排ガスを無処理のまま放出すると外気を汚染するなどの環境上の問題がある。特に上述の酸化エチレンの場合では爆発性があるのみならず急性毒性や慢性毒性もあることから、高濃度の酸化エチレンを含む滅菌排ガスを大気中に無処理のまま放出することは安全上および環境衛生上問題がある。また、吸収や吸着によって処理する方法では、酸化エチレンをはじめとする有害排ガスを吸収または吸着させた吸収剤や吸着剤などの二次廃棄物の処理が問題となっていた。
【0004】
このような問題を解決する技術として、反応槽に備えられた酸化触媒によって比較的低温で滅菌排ガスを酸化分解処理する技術(例えば、特許文献1および2参照。)や、酸化触媒による触媒作用と対電極で構成された交流放電プラズマ発生手段によるプラズマ作用とを併用して滅菌排ガスを分解処理する技術(例えば、特許文献3参照。)が知られている。
【0005】
しかしながら、前者の技術では、高濃度の酸化エチレンを含む滅菌排ガスを空気と混合・希釈して処理に供する必要があり、処理するガスの容積が増大する結果、滅菌排ガスの処理能力が排ガス供給量に追いつかなくなるとともに、触媒を備えた反応槽全体を均一に加熱するようにしているので、エネルギー消費量が多くなり効率的ではないという問題があった。
【0006】
一方、後者の技術では、高濃度の酸化エチレンを含む滅菌排ガスを希釈せずに処理できるが、対電極間の狭い微少ギャップで発生するプラズマによって滅菌排ガスを処理するため、この微少ギャップに導入できる滅菌排ガスの量が少なく、ガスの処理量を増やすには対電極を複数設ける必要があり、装置が複雑かつ高価になるという問題があった。また、電熱による触媒の活性化と交流放電によるプラズマの生成が必要なため、エネルギー消費量が多くなり効率的ではないという問題もあった。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−76385号公報(第2−3頁)
【特許文献2】
特開平11−76746号公報(第2−3頁)
【特許文献3】
特開2002−11111号公報(第2−5頁)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
それゆえ、本発明の主たる課題は、少ないエネルギーで効率よく有害排ガスを分解処理できる簡単な構造の触媒装置備えた小型でかつ安全性の高い有害排ガス処理システムを提供することである。
【0009】
請求項1に記載の発明は、「( ) 少なくとも表面に触媒酸化分解用の金属触媒を備えた高熱伝導性の触媒シート (34) が複数の室 (26a) を形成するように組み合わされ、有害排ガスが室 (26a) を通流する触媒構造体 (26b) と、触媒構造体 (26b) に接触或いは近接するように配設されて触媒構造体 (26b) を直接加熱する発熱体 (36b) を備えた加熱装置 (36) とを有する触媒装置 (26) が内蔵され、有害排ガスが流入する流入口 (24a) と触媒酸化分解によって無害化された排ガスの排出口 (24b) が並設されている反応槽 (12) 、及び反応槽 (12) の流入口 (24a) と排出口 (24b) に対応して設置された低温流体室 (14b) と高温流体室 (14c) とを有し、高温流体室 (14c) から低温流体室 (14b) に亘って設置され、流出側の高温排ガスに接して高温排ガスから熱を奪い、流入口 (24a) 側の有害排ガスに接して有害排ガスを予熱する伝熱プレート (14a) を有する熱交換器 (14) で構成された有害排ガス処理装置 (10) と、 ( ) 一端が熱交換器 (14) の低温流体室 (14b) に接続されて、低温流体室 (14b) を通って反応槽 (12) に有害排ガスを導く流入配管系 (16) と、 ( ) 一端が熱交換器 (14) の高温流体室 (14c) に接続されて反応槽 (12) で処理された被処理排ガスを排出する排出配管系 (18) とを具備する有害排ガス処理システム (60) であって、 (a) 有害排ガス処理装置 (10) の反応槽 (12) には有害排ガスの温度を計測する処理前温度計 (30) と、処理前温度計 (30) の下流側にて無害排ガスの温度を計測する処理後温度計 (32) とが取り付けられ、 (b) 流入配管系 (16) には圧力計 (42) が設けられ、圧力計 (42) よりも上流側には流入配管系 (16) に外気を導入可能とする外気取入れ弁 (40) が設けられ、圧力計 (42) よりも下流側には三方弁 (44) が設けられるとともに、三方弁 (44) には流入配管系 (16) を通る有害排ガスを排出配管系 (18) へ直接導入するバイパス路 (20) が接続され、 (c) 排出配管系 (18) には反応槽 (12) へ導入する有害排ガスの流量を制御する排気ファン (22) が設けられ、 (d) 流入配管系 (16) に設けられた圧力計 (42) が所定の負圧を示すように排気ファン (22) が制御されるとともに、処理前温度計 (30) と処理後温度計 (32) とで測定された温度に異常がある場合には、外気取入れ弁 (40) を開操作して有害排ガスを空気で希釈する、または、外気取入れ弁 (40) を開操作して有害排ガスを希釈するとともに三方弁 (44) を作動させて反応槽 (12) に通さずバイパス路 (20) を介して大気中へ直接放出する」ことを特徴とするものである。
【0010】
この発明では、少なくとも表面に金属触媒を備えた高熱伝導性の触媒シート(34)が、有害排ガスの通流方向に開口した複数の室(26a)を形成するように組み合わされた触媒構造体(26b)に成形されているので、触媒装置(26)で有害排ガスを処理する際に、有害排ガスと金属触媒との接触面積を増やすことができ、金属触媒による有害排ガスの酸化分解処理を効率よく行うことができるものであるが、特に、高熱伝導性の触媒シート(34)によって構成される触媒構造体(26b)が接触或いは近接している加熱装置(36)の発熱体(36b)によって直接加熱されるので、発熱体(36b)によって加えられた熱は即座に触媒構造体(26b)全体に伝導されて触媒構造体(26b)全体を触媒の活性化温度まで昇温させる。このため、触媒構造体(26b)を含めた周辺の雰囲気温度も触媒の活性化温度付近に短時間で昇温し、周囲雰囲気温度も含めて触媒構造体(26b)全体の触媒の活性化が可能となる。しかも、発熱体(36b)と触媒構造体(26b)とが接触或いは近接している部分は他の部分に比べて特に高い温度となるため、活性度がより大となり、この部分が起点となって触媒による有害排ガスの酸化分解を著しく促進させることができる。
【0011】
また、上記作用に加え、反応槽 (12) へ導入される低温の被処理有害排ガスは、熱交換器 (14) によって反応槽 (12) から排出される高温の処理済み無害排ガスの熱が与えられるので、被処理有害排ガスを反応槽 (12) 内へ導入した際に触媒装置 (26) の温度低下が少なく、触媒装置 (26) を加熱するためのエネルギーを低減させることができる。
【0012】
そして、本発明で特筆すべき点は以下の点にある。すなわち、有害排ガス処理装置 (10) の運転時に、例えば処理対象である有害排ガス中における酸化エチレンなど爆発性の高いガス成分の濃度が高くなった場合、触媒による酸化分解作用によって発生する発熱量が増え、処理後温度計 (32) で計測される温度が処理前温度計 (30) で計測される温度よりも著しく高くなり、反応槽 (12) の耐熱性を超えるおそれが発生する。このような場合、反応槽 (12) へ導入する有害排ガスを希釈するため外気取入れ弁 (40) が開操作され流入配管系 (16) へ外気が導入されることになる。このように、流入配管系 (16) に外気を導入すると、低温の外気によって反応槽 (12) 内が冷却される。また、有害排ガス中における酸化エチレンなど爆発性の高いガス成分の濃度が低下するので、触媒装置 (26) で有害排ガスを処理する際に発生する発熱量が抑制される。したがって、流入配管系 (16) に外気を導入することによって、反応槽 (12) 内の温度を安全な触媒活性化温度まで低下させることができる。
【0013】
なお、外気を導入して有害排ガスを希釈すると処理するガスの容積が増大し、触媒装置 (26) を通過するガスの流量が増加するが、本発明の触媒装置 (26) では、触媒構造体 (26b) を構成する触媒シート (34) が有害排ガスの通流方向に開口した複数の室 (26a) を形成しており、有害排ガスと金属触媒との接触面積が増大しているので、触媒装置 (26) を通過するガスの流量が増えたとしても、金属触媒による有害排ガスの酸化分解処理を確実に効率よく行うことができる。
【0014】
また、例えば触媒装置 (26) の加熱装置 (36) が故障して処理前温度計 (30) と処理後温度計 (32) とで計測される温度が共に触媒の活性化温度よりも著しく低くなると、有害排ガスの濃度を希釈するため外気取入れ弁 (40) が開操作されて流入配管系 (16) へ外気を導入させるとともに、三方弁 (44) が流入配管系 (16) とバイパス路 (20) とを連通する方向に作動して、安全な濃度まで十分に希釈された有害排ガスが直接大気中へ放出される。
【0015】
このように、有害排ガス処理装置 (10) 運転時に温度異常が発生した際には、外気取入れ弁 (40) を開操作して有害排ガスを空気で希釈するか、または、外気取入れ弁 (40) を開操作して有害排ガスを希釈するとともに三方弁 (44) を作動させて反応槽 (12) に通さずバイパス路 (20) を介して大気中へ直接放出することにより、温度異常が発生しても安全に対応することができる。なお、有害排ガスの流量を制御する排気ファン (22) が排出配管系 (18) 側に設けられているので、例えば有害排ガスに腐食性の強いガスが混入されたとしても、排気ファン (22) を通過するガスは反応槽 (12) 内で酸化分解処理された無害排ガスであり、腐食性の強いガスによって排気ファン (22) がトラブルを起こし有害性ガス処理装置 (10) 全体に支障をきたすようなことがない。
【0016】
請求項2に記載の発明は請求項1に記載の有害排ガス処理システム (60) において、「熱交換器 (14) は、低温流体室 (14b) と高温流体室 (14c) とが隔壁 (14d) を介して配設され、伝熱プレート (14a) が隔壁 (14d) を介して低温流体室 (14b) 内および高温流体室 (14c) 内に延出している」ことを特徴とするもので、高温流体室 (14c) 内にて加熱された伝熱プレート (14ac) の熱がそのまま低温流体室 (14b) 内の伝熱プレート (14ab) に熱伝導により移動し、低温の有害排ガスを予熱することになるので、熱交換の効率が高く、また、熱交換器 (14) と反応槽 (12) とを接続する際に、直交式熱交換器のようにダクトを引き回す必要がなく、熱交換器 (14) を反応槽 (12) の流入口 (24a) から排出口 (24b) にかけて設置でき、有害性ガス処理装置 (10) を小型化することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示実施例に従って説明する。本発明における一実施例の有害排ガス処理システム(60)は、有害排ガスを触媒によって酸化分解させて無害化するものであり、図1に示すように、大略、有害排ガス処理装置(10)を構成する反応槽(12)と熱交換器(14)、配管類(16)(18)(20)および排気ファン(22)などで構成される。なお、本発明の有害排ガス処理装置(10)で酸化分解処理できる有害排ガスの成分としては、パラフィン系,オレフィン系,ナフテン系,芳香族系などの炭化水素、アルコール化合物、エーテル化合物、アルデヒド化合物、ケトン化合物、エステル化合物、芳香族ヒドロキシ化合物、アミン化合物、含窒素化合物および含硫黄化合物などが挙げられるが、本実施例では特に医療用器具の滅菌等に使用される酸化エチレンを含有した有害排ガスの処理を中心に説明する。
【0020】
反応槽(12)は、有害排ガスを触媒の酸化分解作用によって無害化する装置であり、槽本体(24)と触媒装置(26)とで構成される。
【0021】
槽本体(24)は、外面が断熱材で覆われ、ステンレス鋼板などの耐熱性および耐蝕性を有する部材によって本実施例では矩形に形成された中空体であり、有害排ガスを槽本体(24)内部へ導入するための流入口(24a)と触媒装置(26)で処理した無害排ガスを槽本体(24)内部から排出するための排出口(24b)とが隣接して設けられている。また、槽本体(24)の内部空間(24c)には、排ガスの流入口(24a)と排出口(24b)とを隔てる隔壁(28)が槽本体(24)の出入口(24a)(24b)側に設けられており、隔壁(28)の奥端と槽本体(24)の奥端との間の内部空間(24c)を通って流入口(24a)から導入された処理前排ガスと排出口(24b)から排出される処理後排ガスとが混ざり合うことなく流れるようになっている。そして、槽本体(24)の側壁と隔壁(28)とによって区画された流入口側空間(または流出口側空間)全面を横切るように触媒装置(26)が取り付けられる(図1参照)。
【0022】
また、槽本体(24)の内部空間の触媒装置(26)より流入口(24a)に近い上流側には、触媒装置(26)によって酸化分解される前の有害排ガスの温度を計測するための処理前温度計(30)が取り付けられ、槽本体(24)の内部空間の触媒装置(26)よりも下流側には、触媒装置(26)によって酸化分解された処理済み無害排ガスの温度を計測するための処理後温度計(32)が取り付けられている。処理前温度計(30)および処理後温度計(32)で計測された温度データは、それぞれ制御ライン(30a)および(32a)を介してCPUやインバータなどで構成された制御部(A)にインプットされ、後述する外気取入れ弁(40)および三方弁(44)の制御に利用される。
【0023】
触媒装置(26)は、触媒構造体(26b)および加熱装置(36)で構成される。
【0024】
触媒構造体(26b)は、触媒活性化温度に昇温した状態で有害排ガスと接触することによって有害排ガスを水や二酸化炭素などの無害排ガスに分解するものであり、触媒シート(34)で構成される。
【0025】
触媒シート(34)は、酸化触媒作用を有する熱伝導性の高い金属触媒をシート状に成形したものや、高い耐熱性と熱伝導性とを有するシート状の担体(例えば、アルミニウム合金薄板やステンレス薄板など)の表面に前記金属触媒を担持させたもので構成される。ここで用いられる金属触媒としては、酸化エチレンなどの有害ガスを300℃前後の比較的低温で酸化分解可能な白金、銀、ロジウム、ルビジウムなどの貴金属触媒が好適である。またシート状の担体にこれらの金属触媒を担持させる方法としては、化学メッキ、電気メッキ、金属蒸着およびスパッタリングなど公知の技術を用いることができる。
【0026】
加熱装置(36)は、加熱制御部(36a)と発熱体(36b)とで構成された電熱ヒータである。
【0027】
加熱制御部(36a)は、反応槽(12)の外部に取り付けられ、サーモスタットなどによって発熱体(36b)が所定の設定温度(例えば、本実施例の場合は、金属触媒の活性化温度である300℃前後)を維持するように発熱体(36b)に供給する電気エネルギーを調節するものである。
【0028】
発熱体(36b)は、加熱制御部(36a)に接続されて、加熱制御部(36a)から与えられる電気エネルギーを熱エネルギーに変換する部材であり、この発熱体(36b)としては、ニクロム線や炭素繊維など変形可能な線状のものが好適であり、これらをそのまま、もしくは腐蝕や欠損を防止するためにセラミックやアルミナでコーティングしたものが用いられる。
【0029】
本発明の触媒装置(26)では、図2に示すように、有害排ガスとの接触面積を増大させるため、触媒シート(34)を格子状に配列してこれらを組み合わせ、有害排ガスの通流方向すなわち格子状に配列して組み合わされた触媒シート(34)の幅方向に有害排ガスが流れるよう触媒シート(34)の幅方向両側面の位置で開口した複数の室(26a)を有する触媒構造体(26b)に成形する。そして、この触媒構造体(26b)全体を均等に、かつ、直接加熱するため、線状の発熱体(36b)を触媒シート(34)に沿わせて接触させつつ触媒構造体(26b)の開口間を往復させながら、触媒構造体(26b) の幅方向全幅をカバーするように取り付ける。
【0030】
このように触媒構造体(26b)は有害排ガスの通流方向すなわち格子状に配列して組み合わされた触媒シート(34)の幅方向に有害排ガスが流れるよう触媒シート(34)の幅方向両側面の位置で開口した複数の室(26a)を有するので、この触媒装置(26)の触媒構造体(26b)を反応槽(12)内に取り付けた際、触媒構造体(26b)の室(26a)を介して槽本体(24)の流入口(24a)と排出口(24b)とが連通することとなる。
【0031】
熱交換器(14)は、反応槽(12)に連設されて、流入口(24a)から反応槽(12)に導入される低温の被処理有害排ガスと排出口(24b)から排出される高温の処理済み無害排ガスとの間で熱交換を行なわせる装置である。本発明においては、装置の小型化およびメンテナンスの容易性といった観点から、図3に示すような、低温流体室(14b)と高温流体室(14c)とが隣接して配設され、伝熱プレート(14a)が低温流体室(14b)と高温流体室(14c)とを隔てる隔壁(14d)を介して低温流体室(14b)内および高温流体室(14c)内に延出している熱交換器(14)を用いるのが好適である。
【0032】
熱交換器(14)と反応槽(12)とを連接させる際には、熱交換器(14)の低温流体室(14b)の一端開口部と反応槽(12)の流入口(24a)とが接続され、低温流体室(14b)に隣接して配設された高温流体室(14c)の一端開口部と反応槽(12)の排出口(24b)とが接続される。
【0033】
また、熱交換器(14)の低温流体室(14b)の他端開口部には、滅菌器などの有害排ガス供給源(G)から有害排ガスを本発明の装置(10)へ供給するための流入配管系(16)が接続され、熱交換器(14)の高温流体室(14b)の他端開口部には、本発明の装置(10)で処理された無害排ガスを煙突など所定の排出場所へ送るための排出配管系(18)が接続されている。また、この排出配管系(18)には、有害排ガス処理装置(10)に有害排ガスを導入し、処理された無害排ガスを排出するための排気ファン(22)が接続されている。
【0034】
流入配管系(16)には、有害排ガス処理装置の動作を制御するため、流入配管系(16)の有害排ガス供給源(G)に最も近い上流側から下流側に向けて、配管(38)を介して流入配管系(16)内に外気を取り込むための外気取入れ弁(40)、流入配管系(16)内の圧力を計測するための圧力計(42)、有害排ガスの流れを制御する三方弁(44)が取り付けられ、三方弁(44)には流入配管系(16)を通る有害排ガスをショートカットして排出配管系(18)へ直接導入するバイパス路(20)が接続される。
【0035】
そして、圧力計(42)で計測された圧力データは、制御ライン(42a)を介して制御部(A)に与えられ、このデータをもとに制御部(A)では、流入配管系(16)内を所定の負圧に保つように排気ファン(22)の回転数を調整する信号が生成され、この信号が制御ライン(22a)を介して排気ファン(22)に与えられる。
【0036】
また、外気取入れ弁(40)および三方弁(44)は、それぞれ制御ライン(40a)および(44a)を介して制御部(A)に接続され、前述の処理前温度計(30)および処理後温度計(32)の温度データをもとに制御部(A)で生成された制御信号によって制御される。
【0037】
なお、流入配管系(16)には必要に応じて、有害排ガス中に含まれる粒状物を除去するためのフィルタ(46)や有害排ガス処理装置内で火炎が発生した際に有害排ガス供給源(G)へ火炎が逆火するのを防止するための逆火防止装置(48)などが取り付けられる。
【0038】
また、有害排ガス供給源(G)と流入配管系(16)との間には排ガス供給弁(50)が設けられており、この排ガス供給弁(50)は制御ライン(50a)を介して有害排ガス処理システム(60)の制御部(A)に接続されている。
【0039】
そして、上述の有害排ガス処理システム(60)は、図示しないキャビネットに一体的に収納される。
【0040】
本発明の有害排ガス処理システム(60)を用いて滅菌器などの有害排ガス供給源(G)から排出される有害排ガスを処理する場合について説明する。
【0041】
有害排ガス供給源(G)と本発明の有害排ガス処理システム(60)の流入配管系(16)の他端(入口)とが接続されており、有害排ガス供給源(G)から有害排ガスが有害排ガス処理システム(60)に供給されるようになっている。このように設置された有害排ガス処理装置(10)の電源をオンにすると、制御部(A)の制御状態が作動状態となり、外気取入れ弁(40)が閉じた状態、つまり流入配管系(16)内に外気が入らない状態になるとともに、三方弁(44)のポート(44b)とボート(44c)が開けられて連通し、ポート(44d)が閉じた状態、つまり流入配管系(16)から有害排ガスを反応槽(12)に注入する状態になる。
【0042】
続いて、排気ファン(22)が作動するとともに、触媒装置(26)の加熱装置(36)を作動させて加熱を開始する。すると、排気ファン(22)は回転を開始するが、排気ファン(22)の回転数は、制御部(A)によって流入配管系(16)に設けられた圧力計(42)が所定の値の負圧を示すように制御される。
【0043】
そして、処理前温度計(30)の温度データが所定の設定温度(本実施例の場合は300℃前後の特定の温度)に達した後、制御部(A)を操作して有害排ガス供給源(G)に設置された排ガス供給弁(50)を開き、有害排ガス供給源(G)から有害排ガスの供給を開始する。すると有害排ガスは、流入配管系(16)内を所定の負圧にするように作動する排気ファン(22)によって吸引され、流入配管系(16)、熱交換器(14b)の低温流体室(14b)および反応槽(12)の流入口(24a)を経由して、反応槽(12)内に導入される。そして、有害排ガスは、触媒装置(26)の触媒構造体(26b)の室(26a)を通過する際に、触媒活性化温度例えば300℃に加熱・活性化された触媒シート(34)に接触することによって水や二酸化炭素などの無害排ガスに酸化分解され、同時に発熱する。
【0044】
なお、本発明の触媒装置(26)では、線状の発熱体(36b)を触媒シート(34)に沿わせて接触させつつ触媒構造体(26b)の開口間を往復させながら、触媒構造体(26b) の幅方向全幅をカバーするように取り付けている。このため、室(26a)内雰囲気も含めて触媒構造体(26b)全体を均等に、かつ、直接加熱することができるとともに、有害排ガスが触媒構造体(26b)の室(26a)を通過する際に発熱体(36b)が抵抗とはならず有害排ガスをスムーズに通流させることができ、効率的に有害排ガスの酸化分解を行うことができる。また、発熱体(36b)と触媒構造体(26b)とが接触或いは近接している部分は他の部分に比べて特に高い温度となるため、活性度がより大となり、この部分が起点となって触媒による有害排ガスの酸化分解を促進させることができる。
【0045】
最後に、触媒装置(26)によって酸化分解されて発熱した無害排ガスは、熱交換器(14)の高温流体室(14c)を通過する際、伝熱プレート(14a)を介してその熱を低温流体室(14b)を通過する有害排ガスに与え、冷却された無害排ガスは排出配管系(18)、排気ファン(22)を経由して図示しない所定の排出場所(例えば、煙突など)から大気中に放出される。
【0046】
また、本発明の有害排ガス処理システム(60)では異常が発生した際に以下のような制御が行われる。
【0047】
例えば、有害排ガス供給源(G)である滅菌器がフル稼働の状態にあって、高濃度の残留酸化エチレンを含有する有害排ガスが絶え間なく供給され続けた結果或いはその他のアクシデントにより、被処理有害排ガス中における酸化エチレンなど爆発性の高いガスの濃度が高くなり触媒装置(26)による酸化分解作用によって発生する発熱量が急増すると、処理後温度計(32)で計測される温度が処理前温度計(30)で計測される温度よりも著しく高くなり、反応槽(16)の耐熱性を超えるおそれが発生する。
【0048】
そこで、制御ライン(32a)を介して制御部(A)に与えられる処理後温度計(32)の温度デ−タが制御ライン(30a)を介して制御部(A)に与えられる処理前温度計(30)の温度デ−タよりも例えば100℃以上高くなると、有害処理ガス中の酸化エチレンなど爆発性の高いガスが高濃度となり危険と判定し、有害排ガスを空気(外気)で希釈するように制御部(A)がプログラムされている。その結果処理後温度計(32)の温度デ−タが処理前温度計(30)の温度デ−タよりも100℃以上高くなった場合、外気取入れ弁(40)を開操作させる命令信号が制御部(A)から制御ライン(40a)を介して外気取入れ弁(40)に与えられ、この信号によって外気取入れ弁(40)が開操作されて、流入配管系(16)へ外気を導入する。すると、低温の外気によって反応槽(12)内が冷却される。また、有害排ガス中における酸化エチレンなど爆発性の高いガス成分の濃度が低下するので、触媒装置(26)で有害排ガスを処理する際に発生する発熱量を抑制できる。このため、反応槽(12)内の温度を安全な触媒活性化温度まで低下させることが可能となる。
【0049】
なお、外気を導入して有害排ガスを希釈すると処理するガスの容積が増大し、触媒装置(26)を通過するガスの流量が増加するが、本発明の触媒装置(26)では、触媒構造体(26b)を構成する触媒シート(34)が有害排ガスの通流方向に開口した複数の室(26a)を形成しており、有害排ガスと金属触媒との接触面積が増大しているので、触媒装置(26)を通過するガスの流量が増えたとしても、金属触媒による有害排ガスの酸化分解処理を確実に効率よく行うことができる。
【0050】
一方、触媒装置(26)の加熱装置(36)が故障すると処理前温度計(30)と処理後温度計(32)とで計測される温度が共に触媒の活性化温度(例えば本実施例の場合300℃前後)よりも著しく低くなる。
【0051】
そこで、制御ライン(30a)を介して制御部(A)に与えられる処理前温度計(30)の温度デ−タと制御ライン(32a)を介して制御部(A)に与えられる処理後温度計(32)の温度デ−タとがともに200℃を下回ると、触媒の酸化分解作用による有害処理ガスの処理ができないと判定し、有害排ガスを多量の空気で安全な濃度に希釈し、有害排ガスの毒性を低減させて大気へ排出するように制御部(A)がプログラムされている。その結果処理前温度計(30)の温度デ−タと処理後温度計(32)の温度デ−タとがともによりも200℃を下回った場合、外気取入れ弁(40)を開操作させる命令信号が制御部(A)から制御ライン(40a)を介して外気取入れ弁(40)に与えられ、この信号によって外気取入れ弁(40)が開操作されて、流入配管系(16)へ外気が導入されるとともに、三方弁(44)のポート(44c)を閉じるとともにポート(44d)を開く命令信号が制御部(A)から制御ライン(44a)を介して三方弁(44)に与えられ、この信号によって三方弁(44)が操作されて、ポート(44c)が閉じられるとともにポート(44d)が開かれて流入配管系(16)とバイパス路(20)とが連通され、外気によって安全な濃度に希釈された有害排ガスが直接大気中へ放出される。
【0052】
本実施例によれば、金属触媒によって構成された触媒シート(34)が、有害排ガスの通流方向に開口した複数の室(26a)を形成するように組み合わされており、触媒装置(26)で有害排ガスを処理する際に、有害排ガスと金属触媒との接触面積を増大させることができるので、金属触媒による有害排ガスの酸化分解処理を効率よく行うことができる。また、高熱伝導性の触媒シート(34)によって構成される触媒構造体(26b)が加熱装置(36)の発熱体(36b)によって直接加熱されるので、発熱体(36b)によって加えられた熱は即座に触媒構造体(26b)全体に伝導する。このため、触媒構造体(26b)を含めた周辺の雰囲気温度も触媒の活性化温度付近に短時間で昇温し、周囲雰囲気温度も含めて触媒構造体(26b)全体の触媒の活性化が可能である。
【0053】
また、有害排ガスの流量を制御する排気ファン(22)が排出配管系(18)側に設けられるので、例えば有害排ガスに腐食性の強いガスが混入されたとしても、排気ファン(22)を通過するガスは反応槽(12)内で酸化分解処理された無害排ガスであり、腐食性の強いガスによって排気ファン(22)がトラブルを起こし有害性ガス処理装置(10)全体に支障をきたすようなことがない。
【0054】
また、熱交換器(14)によって、反応槽(12)へ導入される低温の被処理有害排ガスには、反応槽(12)から排出される高温の処理済み無害排ガスの熱が与えられるので、被処理有害排ガスを反応槽(12)内へ導入した際に触媒装置(26)の温度低下が少なく、触媒装置(26)を加熱するためのエネルギーを低減させることができる。
【0055】
さらに、熱交換器(14)は低温流体室(14b)と高温流体室(14c)とが隣接して配設され、伝熱プレート(14a)が低温流体室(14b)と高温流体室(14c)とを隔てる隔壁(14d)を介して低温流体室(14b)内および高温流体室(14c)内に延出する構造なので、熱交換器(14)と反応槽(12)とを接続する際に、直交式熱交換器のようにダクトを引き回す必要がなく、熱交換器(14)と反応槽(12)とを直線的に配列でき、有害性ガス処理装置(10)を小型化することができる。
【0056】
そして、流入配管系(16)には圧力計(42)が取り付けられ、圧力計(42)が所定の負圧を示すように排気ファン(22)が制御されるので、有害排ガスが流入配管系(16)から外部へ漏れるのを防止できるとともに、流入配管系(16)の他端に接続された有害排ガス供給源(G)が圧力変動を起こさないようにすることができ、有害排ガス処理装置(10)運転時に温度異常が発生しても、外気取入れ弁(40)を開操作して有害排ガスを空気で希釈するか、または、外気取入れ弁(40)を開操作して有害排ガスを希釈するとともに三方弁(44)を作動させて反応槽(12)に通さずバイパス路(20)を介して大気中へ直接放出することにより、温度異常が発生しても安全に対応することができる。
【0057】
なお、上述の実施例では、触媒構造体(26b)として、触媒シート(34)を格子状に配列して組み合わせ、有害排ガスの通流方向に開口した複数の室(26a)を有するものを示したが、触媒構造体(26b)は、有害排ガスが通過する際に触媒シート(34)との接触面積が大きくなるように構成したものであればよく、例えば図4に示すように触媒シート(34)をハニカム状に成形したものや、図5に示すように触媒シート(34)をコルゲート状に成形したもの、また、図示しないが触媒シートを円筒状に成形したものであってもよい。
【0058】
また、図2では、触媒装置(26)として触媒構造体(26b)を有害排ガスの通流方向に対して1層設け、これに発熱体(36b)を取り付ける例を示したが、図6に示すように、この触媒構造体(26b)の有害排ガス通流方向の上流側および下流側の面にさらに触媒構造体(26b)を密着積層するようにしてもよい。これにより、有害排ガスと触媒シート(34)との接触面積をさらに増やすことができるので、有害排ガスの酸化分解能力を向上させることができる。また、本発明の触媒シート(34)は熱伝導性が高いため、触媒構造体(26b)を積層する際、触媒シート(34)に取り付けられた発熱体(36b)を増やさなくとも、触媒構造体(26b)全体を触媒が活性化される温度まで昇温でき、経済的である。
【0059】
そして、上述の例では、反応槽(12)の流入口(24a)側の空間にのみ触媒装置(26)を取り付けられる例を示したが、図7に示すように、流出口(24b)側の空間にも触媒装置(26)を取り付けるようにしても良い。これにより、有害排ガスの酸化分解能力をさらに向上させることができるので、有害排ガスの処理量を増やすことができる。
【0060】
【発明の効果】
発明によれば、少なくとも表面に金属触媒を備えた触媒シートが、有害排ガスの通流方向に開口した複数の室を形成するように組み合わされた触媒構造体に成形されるので、有害排ガスと金属触媒との接触面積を増やすことができ、また、加熱装置の発熱体が高熱伝導性の触媒シートを直接加熱するので、触媒構造体を含めた周辺の雰囲気温度も触媒の活性化温度付近に短時間で昇温し、周囲雰囲気温度も含めて触媒構造体全体の触媒の活性化が可能である。そして、発熱体と触媒構造体とが接触或いは近接している部分は他の部分に比べて特に高い温度となるため、この部分が起点となって触媒による有害排ガスの酸化分解が促進させることができる。
【0061】
また、低温の有害排ガスと高温の無害排ガスとが熱交換器によって熱交換されるので、触媒装置の温度低下が少なく触媒装置を加熱するためのエネルギーを低減させることができるとともに、熱交換器と反応槽とを直線的に配列できるので、有害性ガス処理装置を小型化することができる。
【0062】
そして、有害排ガスが流入配管系から外部へ漏れるのを防止できるとともに、流入配管系の他端に接続される滅菌器などの有害排ガス供給源が圧力変動を起こさせないようにすることができ、また、有害排ガス処理装置運転時に温度異常が発生した際には、外気取入れ弁もしくは外気取入れ弁と三方弁とを作動させることにより、温度異常が発生しても安全に対応することができる。
【0063】
したがって、少ないエネルギーで効率よく有害排ガスを分解処理できる簡単な構造の触媒装置を用いた小型でかつ安全性の高い有害排ガス処理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の有害排ガス処理装置を示すフロー図である。
【図2】本発明の一実施例の触媒装置(作動部)を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施例の熱交換器を示す斜視図である。
【図4】本発明の他の実施例の触媒装置(ハニカム形状)を示す斜視図である。
【図5】本発明の他の実施例の触媒装置(コルゲート形状)を示す斜視図である。
【図6】本発明の他の実施例の触媒装置(三層積層)を示す斜視図である。
【図7】本発明の他の実施例の有害排ガス処理装置を示すフロー図である。
【符号の説明】
(10)…有害排ガス処理装置
(12)…反応槽
(14)…熱交換器
(16)…流入配管系
(18)…排出配管系
(20)…バイパス路
(22)…排気ファン
(24)…(反応槽の)本体
(24a)…流入口
(24b)…排出口
(26)…触媒装置
(26a)…(触媒装置の)室
(26b)…触媒構造体
(28)…仕切り板
(30)…処理前温度計
(32)…処理後温度計
(A)…制御部
(34)…触媒シート
(36)…加熱装置
(36a)…加熱制御部
(36b)…発熱体
(38)…配管
(40)…外気取入れ弁
(42)…圧力計
(44)…三方弁
(60)…有害排ガス処理システム

Claims (2)

  1. ( ) 少なくとも表面に触媒酸化分解用の金属触媒を備えた高熱伝導性の触媒シートが複数の室を形成するように組み合わされ、有害排ガスが前記室を通流する触媒構造体と、前記触媒構造体に接触或いは近接するように配設されて前記触媒構造体を直接加熱する発熱体を備えた加熱装置とを有する触媒装置が内蔵され、有害排ガスが流入する流入口と触媒酸化分解によって無害化された排ガスの排出口が並設されている反応槽、及び前記反応槽の流入口と排出口に対応して設置された低温流体室と高温流体室とを有し、高温流体室から低温流体室に亘って設置され、流出側の高温排ガスに接して高温排ガスから熱を奪い、流入口側の有害排ガスに接して有害排ガスを予熱する伝熱プレートを有する熱交換器で構成された有害排ガス処理装置と、
    ( ) 一端が前記熱交換器の低温流体室に接続されて、前記低温流体室を通って前記反応槽に有害排ガスを導く流入配管系と、
    ( ) 一端が前記熱交換器の高温流体室に接続されて前記反応槽で処理された被処理排ガスを排出する排出配管系とを具備する有害排ガス処理システムであって、
    (a) 前記有害排ガス処理装置の反応槽には有害排ガスの温度を計測する処理前温度計と、前記処理前温度計の下流側にて無害排ガスの温度を計測する処理後温度計とが取り付けられ、
    (b) 前記流入配管系には圧力計が設けられ、前記圧力計よりも上流側には前記流入配管系に外気を導入可能とする外気取入れ弁が設けられ、前記圧力計よりも下流側には三方弁が設けられるとともに、前記三方弁には前記流入配管系を通る有害排ガスを排出配管系へ直接導入するバイパス路が接続され、
    (c) 前記排出配管系には反応槽へ導入する有害排ガスの流量を制御する排気ファンが設けられ、
    (d) 前記流入配管系に設けられた圧力計が所定の負圧を示すように前記排気ファンが制御されるとともに、前記処理前温度計と前記処理後温度計とで測定された温度に異常がある場合には、前記外気取入れ弁を開操作して前記有害排ガスを空気で希釈する、または、前記外気取入れ弁を開操作して前記有害排ガスを希釈するとともに前記三方弁を作動させて前記反応槽に通さずバイパス路を介して大気中へ直接放出することを特徴とする有害排ガス処理システム。
  2. 前記熱交換器は、低温流体室と高温流体室とが隔壁を介して配設され、伝熱プレートが前記隔壁を介して前記低温流体室内および前記高温流体室内に延出していることを特徴とする請求項1に記載の有害排ガス処理システム。
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