JP4051023B2 - 人体検出装置およびそれを備えた電子機器、並びに人体検出システム - Google Patents

人体検出装置およびそれを備えた電子機器、並びに人体検出システム Download PDF

Info

Publication number
JP4051023B2
JP4051023B2 JP2003397083A JP2003397083A JP4051023B2 JP 4051023 B2 JP4051023 B2 JP 4051023B2 JP 2003397083 A JP2003397083 A JP 2003397083A JP 2003397083 A JP2003397083 A JP 2003397083A JP 4051023 B2 JP4051023 B2 JP 4051023B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
human body
body detection
sensor
distance measuring
light emitting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003397083A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005156424A (ja
Inventor
信也 川西
陽史 山口
隆志 高岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2003397083A priority Critical patent/JP4051023B2/ja
Publication of JP2005156424A publication Critical patent/JP2005156424A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4051023B2 publication Critical patent/JP4051023B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)

Description

この発明は人体検出装置に関し、より詳しくは、人体の存在を検出するための焦電型センサと人体までの距離を知るための光学式測距センサとを組み合わせて構成された人体検出装置に関する。
また、この発明はそのような人体検出装置を備えた電子機器に関する。
また、この発明はそのような人体検出装置を複数含む人体検出システムに関する。
近年、非接触で人体を検出するために、焦電型センサと赤外線方式の測距センサとを組み合わせた装置(これを「人体検出装置」と呼ぶ。)が提案されている。焦電型センサは、静止物を検出せず、熱線(遠赤外線)を検出するので人体の存在を認識できるという特長を持つ。また、視野角が水平で約±50°というように広く、検知距離が長い(〜5m)が、検出対象までの距離や方向を検出できない。一方、赤外線方式の測距センサは、発光素子から近赤外線を発して、検出対象からの反射光をPSD(位置検出素子)で検出するようになっている。この赤外線方式の測距センサは、視野角が±数°というように狭いが、検出対象までの距離を知ることができるし、また、検出対象(人体)の色(服)の影響も受けにくい。したがって、焦電型センサと赤外線方式の測距センサとを組み合わせれば、人体の存在を検知するとともに人体までの距離や方向を知ることができる(例えば、特許文献1(特開平08−338880号公報)参照)。
図1(a)は従来のこの種の人体検出装置100を上方から見たところ、図1(b)はその人体検出装置100の内部を正面から見たところをそれぞれ模式的に示している。図1(b)に示すように、この人体検出装置100は本体ケーシング150内に、人体の存在を検知するための焦電型センサ101と、検出対象(人体)までの距離を知るための複数個の赤外線方式の測距センサ102−0,102−1,102−2,102−3,102−4(符号102で総称する。)とを備えている。各測距センサ102は、互いに独立に構成された同等の性能を有するものであり、それぞれ筐体108内にLED(赤外線発光素子)103、PSD(位置検出素子)104およびIC(集積回路)109を備えている。これらの測距センサ102は、複数個で焦電型センサ101の検出範囲をカバーするように、それぞれ測距の方向を変えて配置されている。図1(a)に示すように、本体ケーシング150の前面には、各LED103、各PSD104に対応してそれぞれ集光用レンズ105,106が設けられている。各LED103が発した近赤外線は対応する集光用レンズ105を通して検出対象Hに達し、反射されて対応する集光用レンズ106を通して対応するPSD104の受光面に入射する。PSD104は、受光面内の入射光の位置に応じて上記検出対象Hまでの距離を表す信号を出力する。
なお、焦電型センサ101は、キャンタイプのパッケージにアセンブリされ、微少な遠赤外線を検出できるようにシールドされている。また、各測距センサのPSD104はリードフレーム上にアセンブリされ、測距精度を向上させるためにシールドされている。
図2の電気的ブロック図に示すように、焦電型センサ101はセンサ部101aとその出力を処理する信号処理回路101bとを含んでいる。また、図2中には測距センサ102−0についてのみ具体的に示しているが、各測距センサ102は、LED103を駆動するためのLED駆動回路103Bと、PSD104の出力を処理する信号処理回路104Bと、感度調整用の抵抗104Cとを含んでいる(これらが図1中のIC109に相当する。)。また、本体ケーシング150内には、各測距センサ102に対して定電圧を供給する定電圧回路130と、各測距センサ102の動作を制御する制御回路140とが設けられている。
上記焦電型センサ101は常に動作状態とされる。焦電型センサ101から一定の距離(検出範囲)内に検出対象(図1(a)中に示す人体H)が存在すると、焦電型センサ101は人体から放射される遠赤外線を検出して検出信号を出力する。その検出信号をもとに、制御回路140による制御によって各測距センサ102が測距動作を開始する。通常は、測距センサ102−0,102−1,102−2,102−3,102−4の順に間欠的に測距動作を繰り返す。上記測距動作中に或る測距センサ102が対象までの距離を検出した場合、その測距センサ102の測距の方向と距離情報とに基づいて、人体検出装置100に対する人体の位置を特定できる。
しかしながら、この人体検出装置100のように、それぞれ筐体108を有し互いに独立に構成された複数個の測距センサ102を用いる方式では、全体として装置(本体150)のサイズが大型化する。このため、例えば小型の機器には搭載できないというような、用途面での制限がでてくる。また、部品点数が多いため、価格面でも高コストになるという問題がある。
特開平08−338880号公報
そこで、この発明の課題は、小型、安価で、しかも適切な制御を行う人体検出装置を提供することにある。
また、この発明の課題は、そのような人体検出装置を備えた電子機器を提供することにある。
また、この発明の課題は、そのような人体検出装置を複数含む備えた人体検出システムを提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の人体検出装置は、
人体の存在を検出するための焦電型センサと、この焦電型センサによって検出された検出対象までの距離を知るための光学式測距センサとを組み合わせて構成された人体検出装置であって、
上記測距センサは、
上記焦電型センサの検出範囲をカバーするように、それぞれ光出射方向を変えて配置された複数個の発光素子と、
上記各発光素子から出射され上記検出対象によって反射された光を入射させる1個の受光面を有し、この受光面内の入射光の位置に応じて上記検出対象までの距離を表す信号を出力する位置検出素子とを備え、
上記焦電型センサが出力する信号に基づいて上記測距センサの動作を制御する第1の制御手段と、
上記複数個の発光素子を個々に発光させるための発光素子選択手段と、
上記複数個の発光素子を、それぞれ一時的に、かつ互いに時間をずらして発光させる制御を行う第2の制御手段とを備え、
上記第2の制御手段は、上記検出対象の方向が検出されたとき、上記複数個の発光素子のうち上記検出対象の方向に対応する発光素子の光出射頻度に比して残りの発光素子の光出射頻度を低くする制御に切り換えることを特徴とする。
ここで「焦電型センサの検出範囲をカバーする」とは、焦電型センサの検出範囲全域に出射光(例えば、赤外線)が及ぶことを意味する。
また、「1個の受光面」とは、連続した材料からなる受光面、より具体的には、1チップからなる受光面を意味する。
この発明の人体検出装置では、焦電型センサは、検知範囲内に人体が存在すれば、人体から放射される遠赤外線を検出して、検出対象(人体)が存在することを検知する。光学式測距センサは、例えば各発光素子からそれぞれ時間をずらして光(典型的には、赤外線)を出射させる。検知範囲内の特定の方向に検出対象が存在すれば、その方向に出射された光が検出対象によって反射されて、検出対象からの反射光が位置検出素子の受光面に入射する。したがって、その光の出射方向に応じて検出対象が存在する方向が分かる。また、位置検出素子は、この受光面内の入射光の位置に応じて上記検出対象までの距離を表す信号を出力する(三角測量方式)。このようにして、人体の存在を検知するとともに人体までの方向と距離を知ることができる。
また、この発明の人体検出装置では、上記位置検出素子が、上記各発光素子から出射され上記検出対象によって反射された光を入射させる1個の受光面を有しているので、複数個の位置検出素子(つまり、複数個の受光面)を備えた図1の従来例に比して、装置のサイズを小型化できる。しかも、部品点数が少ないので、安価になる。
また、この発明の人体検出装置では、第1の制御手段は、上記焦電型センサが出力する信号に基づいて上記測距センサの動作を制御するので、適切な制御が可能となる。例えば、上記焦電型センサが検出範囲内に検出対象(人体)が存在することを表す検出信号を出力している期間のみ、上記測距センサを動作させることができる。
また、上記測距センサは、機械的な走査を要しないので、騒音を発生させず静音性に優れる。また、機械的な走査による応答性の制限がない。さらに、機械的な走査で磨耗を生じることが無いので、メンテナンスの必要がない。したがって、長期の安定的な運用が可能となる。
また、一実施形態の人体検装置では、上記焦電型センサおよび上記赤外線方式測距センサによって検出された内容を表す人体検知信号を出力する出力部を備えるのが望ましい。この人体検知信号を用いることにより、所定の検出範囲内における人体の存在の有無や人体までの方向と距離に応じて様々な機器を制御することが可能になる。
また、この発明の人体検出装置では、発光素子選択手段によって、上記複数個の発光素子を個々に発光させることができる。したがって、例えば各発光素子からそれぞれ時間をずらして光(例えば、赤外線)を出射させる等の適切な制御が可能となる。
上記発光素子選択手段は、各発光素子毎に設けられたスイッチを含むのが望ましい。この場合、上記各スイッチをオン、オフさせることによって、簡単な構成でもって、上記複数個の発光素子を個々に発光させることができる。
また、上記焦電型センサおよび赤外線方式測距センサが本体ケーシングに収容されている場合は、上記本体ケーシングに、より好ましくは上記本体ケーシングの外面に、上記各発光素子毎に設けられた発光素子選択端子を含むのが望ましい。この場合、上記本体ケーシングの外部から、上記各発光素子選択端子にそれぞれ選択信号を入力することによって、上記複数個の発光素子のうち発光させるべき発光素子を容易に選択することができる。
また、この発明の人体検出装置では、第2の制御手段は、上記複数個の発光素子を、それぞれ一時的に、かつ互いに時間をずらして発光させる制御を行う。したがって、上記各発光素子の発光タイミングに同期して、上記測距センサの位置検出素子の受光面へ入射する光を検出すれば、その入射光に基づいて、上記検出対象の方向および距離が特定される。
この発明の人体検出装置では、一旦検出対象の方向が検出された後は、上記第2の制御手段は、上記複数個の発光素子のうち上記検出対象の方向に対応する発光素子の光出射頻度に比して残りの発光素子の光出射頻度を低くする制御に切り換える。これにより、検出対象が存在しない方向への赤外線出射頻度が少なくなり、発光素子に関する消費電力が低減される。
また、一旦検出対象の方向を検知した後は、上記第2の制御手段は、上記検出対象の方向に対応する発光素子のみから間欠的に赤外線を出射するようにしても良い。その場合、発光素子に関する消費電力をさらに低減できる。なお、上記検出対象が移動した結果、その方向からの反射光が検出されなくなったときは、再び各赤外線発光素子からそれぞれ赤外線を出射させれば良い。
また、上記測距センサの各発光素子は、上記光を間欠的に短いパルスでかつ0.5秒から1秒までの長い周期で出射するのが望ましい。つまり各発光素子を低デューティで駆動するのが望ましい。これにより、高デューティで各発光素子を駆動する場合に比して、各発光素子の消費電力を低減できる。
なお、人体の移動は比較的ゆっくりしているので、それに応じて0.5秒以上の赤外線出射周期で検出すれば足りる。ただし、赤外線出射周期が1秒を超えると、人体の位置と機器の動作との不一致がその人に感じられるようになるため、好ましくない。
一実施形態の人体検装置では、上記第1の制御手段は、上記焦電型センサが人体の存在を表す検出信号を出力している期間のみ、上記測距センサを動作させる制御を行うことを特徴とする。
この一実施形態の人体検装置では、上記第1の制御手段は、上記焦電型センサが人体の存在を表す検出信号を出力している期間のみ、上記測距センサを動作させる制御を行う。すなわち、上記第1の制御手段は、上記焦電型センサが人体の存在を表す検出信号を出力した時点で上記測距センサを起動し、上記焦電型センサが人体の存在を検知しなくなった時点で上記測距センサの動作を停止させる。この結果、上記焦電型センサの検出範囲内に検出対象(人体)が存在していない期間は、上記赤外線方式測距センサは動作を停止するので、消費電力が低減される。
また、上記焦電型センサおよび赤外線方式測距センサが本体ケーシングに収容されている場合は、上記本体ケーシングに、より好ましくは上記本体ケーシングの外面に、上記測距センサの動作を許可または禁止することを表す測距動作制御信号を入力するための測距動作制御入力端子を有するのが望ましい。この場合、上記本体ケーシングの外部から、上記測距動作制御信号を入力することによって、上記測距センサの動作を容易に許可または禁止することができる。
一実施形態の人体検装置は、少なくとも上記焦電型センサおよび測距センサを収容した本体ケーシングを備え、上記焦電型センサおよび測距センサが上記本体ケーシングの前面に沿って配置され、この前面を通して検出を行うようになっていることを特徴とする。
ここで「本体ケーシングの前面」とは、検出範囲へ向いた面を意味する。
一実施形態の人体検装置は、上記焦電型センサおよび測距センサが上記本体ケーシングの前面に沿って配置され、この前面、つまり同じ面を通して検出を行うようになっているので、上記検出対象の方向および距離の検出精度が高まり、最適の性能が実現される。
また、上記焦電型センサおよび測距センサが上記本体ケーシングの前面に互いに近接して配置されているのが望ましい。これにより、焦電センサと測距センサの視野をほぼ同一にすることができる。したがって、最適の性能が実現される。
一実施形態の人体検装置は、少なくとも上記焦電型センサおよび測距センサを収容した本体ケーシングを備え、上記本体ケーシングの前面のうち上記位置検出素子の受光面に対応する箇所にトロイダルレンズが配置されていることを特徴とする。
この一実施形態の人体検装置では、本体ケーシングの前面のうち上記位置検出素子の受光面に対応する箇所にトロイダルレンズが配置されているので、様々な方向からの反射光を上記トロイダルレンズを通して上記受光面上に適切に集光できる。
一実施形態の人体検装置は、少なくとも上記焦電型センサおよび測距センサを収容した一体のパッケージを備えたことを特徴とする。
ここで「一体のパッケージ」とは、複数の筐体が集合したものではなく、分離または分割不能に連続した材料からなるパッケージを意味する。
この一実施形態の人体検装置では、少なくとも上記焦電型センサおよび測距センサを収容した一体のパッケージ本体ケーシングを備えているので、それらを別々にアセンブリして集合させる場合に比して、パッケージ材料、アセンブリに要する加工費、上記焦電型センサのシールドに要する材料費等が大幅に低減される。しかも、さらに小型化が可能になる。
一実施形態の人体検装置は、上記一体のパッケージは、上記焦電型センサおよび測距センサを搭載したリードフレームを有する樹脂パッケージであることを特徴とする。
一実施形態の人体検装置は、上記一体のパッケージは、上記焦電型センサおよび測距センサを搭載したステムを有するキャンパッケージであることを特徴とする。
一実施形態の人体検装置は、上記一体のパッケージは、外面の少なくとも一部に導電性樹脂材料を有することを特徴とする。
この一実施形態の人体検装置では、上記一体のパッケージは、外面の少なくとも一部に導電性樹脂材料を有するので、内部の上記焦電型センサおよび測距センサがシールドされる。したがって、検出精度および信頼性が高まる。
この発明の電子機器は、本発明の人体検装置を備え、この人体検装置は、上記焦電型センサおよび上記赤外線方式測距センサによって検出された内容を人体検知信号として出力するようになっており、所定の動作を行うための機器部と、上記人体検出装置が出力した上記人体検知信号に基づいて、上記機器部の制御を行う制御部とを備えたことを特徴とする。
この発明の電子機器は、上記人体検出装置が出力した上記人体検知信号に基づいて上記機器部の制御を行うので、所定の検出範囲内における人体の存在の有無や人体までの方向と距離に応じて上記機器部を制御することができる。
ここで「電子機器」とは、人体検出装置の出力を用いて電気的な処理を行う機器を広く指す。
上記電子機器は、人が接近すると、上記人体検出装置が出力した上記人体検知信号に基づいて自動的に給水を行う自動水栓機能付き蛇口であっても良い。
また、上記電子機器は、人が存在すると、上記人体検出装置が出力した上記人体検知信号に基づいて自動的に点火し、その人が存在する方向へ温風を吹き出す石油ファンヒータ等の暖房機であっても良い。
また、上記電子機器は、人が存在すると、上記人体検出装置が出力した上記人体検知信号に基づいて自動的に運転を開始し、その人が存在する方向へ冷風または温風を吹き出す等の動作を行う空気調和機(エアコンディショナ)であっても良い。
上記電子機器は、人が接近すると自動的に開き、人が遠ざかると自動的に閉じる自動ドアであっても良い。
上記電子機器は、人が存在すると、上記人体検出装置が出力した上記人体検知信号に基づいてその人を避けて移動しながら掃除を行う自走式掃除機であっても良い。
この発明の人体検出システムは、本発明の人体検出装置を複数個備え、上記各人体検出装置の上記測距センサによる測距タイミングを互いにずらす制御を行う第3の制御手段を備えたことを特徴とする。
この人体検出システムによれば、第3の制御手段によって、上記各人体検出装置の測距センサによる測距タイミングが互いにずらされる。したがって、複数個の人体検出装置の間で、上記測距センサの動作が干渉し合うことがない。例えば、或る人体検出装置に含まれた測距センサの発光素子が発した光が、別の人体検出装置に含まれた測距センサの受光素子に入射して、誤動作を生じさせるような事態が防止される。
ここで、上記複数個の人体検出装置は1台の電子機器に搭載されていても良い。
また、上記複数個の人体検出装置は、それぞれ互いに別の電子機器に搭載されていても良い。この場合、互いに別の電子機器の間で、各電子機器に搭載された人体検出装置の測距センサの動作が干渉し合うことがない。
ここで「互いに別の電子機器」とは、物理的に互いに独立した外形を持つ電子機器を指し、同種であると異種であるとを問わない。
一実施形態の人体検出システムでは上記第3の制御手段は、上記各人体検出装置の測距センサの動作を許可または禁止することを表す測距動作制御信号と、上記各人体検出装置の発光素子選択手段に対して上記各発光素子を発光させるための発光素子選択信号とを、上記各人体検出装置へ互いに同期をとって印加するようになっていることを特徴とする。
この一実施形態の人体検出システムでは、上記測距動作制御信号によって、上記各人体検出装置の測距センサの動作を、互いに同期をとって許可または禁止することができる。また、上記発光素子選択信号によって、上記各人体検出装置において上記発光素子選択手段を介して上記複数個の発光素子を個々に発光させることができる。したがって、例えば各発光素子からそれぞれ時間をずらして光(例えば、赤外線)を出射させる等の適切な制御が可能となる。したがって、上記各人体検出装置の上記測距センサによる測距タイミングを互いにずらす制御を容易に行うことができる。
一実施形態の人体検出システムでは、上記各人体検出装置に、それぞれ人体検出装置の測距タイミングを互いに通信するための光通信手段を備えたことを特徴とする。
一実施形態の人体検出システムでは、上記光通信手段によって、上記複数個の人体検出装置の間で、人体検出装置の測距タイミングが互いに通信される。したがって、複数台の電子機器にそれぞれ人体検出装置が搭載されている場合であっても、上記各人体検出装置の測距センサの動作が干渉し合うのを容易に防止できる。
別の局面では、この発明の人体検出システムは、人体検出装置を複数個備えた人体検出システムであって、
上記各人体検出装置は、
人体の存在を検出するための焦電型センサと、
この焦電型センサと組み合わされ、この焦電型センサによって検出された検出対象までの距離を知るための光学式測距センサとを備え、
上記測距センサは、上記焦電型センサの検出範囲をカバーするように、それぞれ光出射方向を変えて配置された複数個の発光素子と、上記各発光素子から出射され上記検出対象によって反射された光を入射させる1個の受光面を有し、この受光面内の入射光の位置に応じて上記検出対象までの距離を表す信号を出力する位置検出素子とを含み、
上記複数個の発光素子を個々に発光させるための発光素子選択手段と、
上記焦電型センサが出力する信号に基づいて上記測距センサの動作を制御する第1の制御手段とを備え、
上記各人体検出装置の上記測距センサによる測距タイミングを互いにずらす制御を行う第3の制御手段を備え、
上記第3の制御手段は、上記各人体検出装置の測距センサの動作を許可または禁止することを表す測距動作制御信号と、上記各人体検出装置の発光素子選択手段に対して上記各発光素子を発光させるための発光素子選択信号とを、上記各人体検出装置へ互いに同期をとって印加するようになっていることを特徴とする。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
図3(a)は一実施形態の人体検出装置1を上方から見たところ、図3(b)はその人体検出装置1の内部を正面から見たところをそれぞれ模式的に示している。図3(b)に示すように、この人体検出装置1は本体ケーシング50内に、人体の存在を検知するための焦電型センサ7と、検出対象(人体)までの距離を知るための赤外線方式の測距センサ2とを備えている。測距センサ2は、一体の筐体20内に複数個(この例では5個)の発光素子としてのLEDチップ3−0,3−1,3−2,3−3,3−4(符号3で総称する。)と、1個のPSD(位置検出素子)4およびIC(集積回路)9を備えている。図3(a)に示すように、本体ケーシング50の前面には、各LED3、PSD4に対応してそれぞれ集光用レンズ5,6が設けられている。各LED3が発した近赤外線I1は対応する集光用レンズ5を通して検出対象Hに達し、検出対象Hからの反射光I1′が集光用レンズ6を通してPSD4の受光面に入射する。PSD4は、1個の受光面を有する1チップからなり、その受光面内の入射光の位置に応じて上記検出対象Hまでの距離を表す信号を出力する。また、焦電型センサ7は検出対象Hが発する熱線(遠赤外線)I0を検出する。
図6は人体検出装置1の内部を側方から見たところを模式的に示している。LEDチップ3は、複数個で焦電型センサ7の検出範囲A(斜線を施して示す。)をカバーするように、それぞれ赤外線(近赤外線)の出射方向を変えて配置されている。矢印a−0,a−1,a−2,a−3,a−4がそれぞれ各LEDチップ3−0,3−1,3−2,3−3,3−4の赤外線出射方向を表している。なお、各LEDチップ3に対応する集光用レンズ5は真円レンズである。
図5は人体検出装置1を斜めから見た外観を示している。この図5に示すように、PSD4に対応する集光用レンズ6はトロイダルレンズからなっている。したがって、様々な方向からの反射光をトロイダルレンズ6を通してPSD4の受光面上に適切に集光できる。なお、集光用レンズ6は、様々な方向からの反射光を取り込むために、集光用レンズ5に比して視野角を広くする必要がある。
この人体検出装置1では、複数個のLEDチップ3に対応するPSD4が1チップからなり、1個の筐体20内に収容されているので、複数個の筐体を集合させた図1の従来例に比して、装置のサイズを小型化できる。具体的には、人体検出装置1のサイズは、図1中の測距センサ102のほぼ1個分のサイズまで小型化できる。しかも、部品点数が少ないので、安価になる。
図4の人体検出装置1の電気的ブロック構成を示している。この図4に示すように、焦電型センサ7はセンサ部7aとその出力を処理する信号処理回路7bとを含んでいる。また、測距センサ2は、各LED3−0,3−1,3−2,3−3,3−4を駆動するためのLED駆動回路3Bと、PSD4の出力を処理する信号処理回路4Bと、感度調整用の抵抗4Cとを含んでいる(これらが図3中のIC9に相当する。)。各LED3−0,3−1,3−2,3−3,3−4とLED駆動回路3Bとの間には、各LEDを個々に通電するためのスイッチとしてのNPNトランジスタ11−0,11−1,11−2,11−3,11−4が設けられている。これらのNPNトランジスタ11−0,11−1,11−2,11−3,11−4は、制御部40からのLED制御信号CS0,CS1,CS2,CS3,CS4によってオン、オフされる。また、測距センサ2は、LED駆動回路3BおよびPSD4に対して定電圧を供給する定電圧回路30を備えている。
制御部40は、CPU(中央演算処理装置)を含むマイクロコンピュータからなり、人体検出装置1の動作全体を制御するようになっている。
本体ケーシング50には、焦電型センサ7の出力信号用のV2端子と、信号処理回路4Bおよび定電圧回路30へ外部から電源を供給するためのVCC端子と、PSD4の出力信号用のV1端子と、このケーシング50を接地するためのGND端子と、測距動作制御信号入力端子としてのVx端子と、発光素子選択信号入力端子としてのCS0端子,CS1端子,CS2端子,CS3端子,CS4端子とが設けられている。Vx端子は、信号処理回路4BおよびLED駆動回路3Bの動作を許可または禁止するための測距動作制御信号Vx(簡単のため、端子と同じ符号を用いる。)を入力するために用いられる。また、上記CS0端子,CS1端子,CS2端子,CS3端子,CS4端子は、発光素子選択信号としてのLED制御信号CS0,CS1,CS2,CS3,CS4(簡単のため、各端子と同じ符号を用いる。)を入力するために用いられる。
この例では、測距動作制御信号Vxは、2値信号であり、高(ハイ)レベルであれば信号処理回路4BおよびLED駆動回路3Bの動作を許可することを表し、低(ロー)レベルであれば信号処理回路4BおよびLED駆動回路3Bの動作を禁止してリセットをかけることを表す。
同様に、LED制御信号CS0,CS1,CS2,CS3,CS4は、高(ハイ)レベルであれば、それぞれ対応するLEDを発光させることを表し、低(ロー)レベルであれば、それぞれ対応するLEDを非発光にすることを表す。
制御部40は、この例では、この人体検出装置1が適用される電子機器のマイクロコンピュータによって構成されている。このため、図4では、人体検出装置1の本体ケーシング50の外部に制御部40が描かれている。そのようにした場合、その電子機器に適した制御が可能となる。ただし、人体検出装置1の本体ケーシング50の内部に制御部40を設けて、一体化しても良い。そのようにした場合、この人体検出装置1が適用される電子機器が、より小型で安価に構成される。
この人体検装置1は、図7に示す処理フローにしたがって、次のように動作する。なお、この処理は、制御部40が第1の制御手段として働くことにより実行される。
人体検装置1を含む電子機器の電源がオンされると、上記焦電型センサ7は常に動作状態とされる(S1、S2)。焦電型センサ7から一定の距離(検出範囲)内に検出対象(図3(a)中に示す人体H)が存在すると(S2でNO)、焦電型センサ7は人体から放射される遠赤外線I0を検出して検出信号をV2端子へ出力する。その検出信号をもとに、制御部40がVx端子に印加されている測距動作制御信号VxをHレベルにする。この測距動作制御信号Vx=Hによって測距センサ2が起動されて、測距動作を開始する(S3)。そして、焦電型センサ7の検出範囲内に検出対象(人体H)が存在する限り(S4でYES)、測距センサ2による測距動作を継続する(S3、S4)。一方、焦電型センサ7の検出範囲内に検出対象(人体H)が存在しなくなれば、測距センサ2の動作を停止して(図7中のS5)、焦電型センサ7のみの動作に戻す。
図8(a)、(b)は、上記測距センサ2による測距動作を継続中の、制御部40による制御タイミングを示している。この制御は、制御部40が第2の制御手段として働くことにより実行される。
例えば、図8(a)の制御タイミングに示すように、制御部40は、LED制御信号CS0,CS1,CS2,CS3,CS4を、短いパルス(パルス幅(時間)はΔt)でかつ0.5秒から1秒までの長い周期Tでそれぞれ時間をずらして高レベルにする。これに応じて、図4中のNPNトランジスタ11−0,11−1,11−2,11−3,11−4が順次一時的にオンして、対応するLED3−0,3−1,3−2,3−3,3−4が順次一時的に近赤外線I1を出射させる(これを「順次制御」と呼ぶ。)。
ここで図6中に示した検知範囲A内の特定の方向(a−0,a−1,a−2,a−3,a−4のいずれか)に検出対象Hが存在すれば、その方向に出射された赤外線I1が検出対象によって反射されて、検出対象Hからの反射光I1′がPSD4の受光面に入射する。したがって、制御部40がLED制御信号CS0,CS1,CS2,CS3,CS4と同期をとって、言い換えれば各LED3−0,3−1,3−2,3−3,3−4からの赤外線の出射と同期をとって、測距センサ2の出力(V1端子)を検出することによって、検出対象Hが存在する方向が分かる。また、測距センサ2の出力は、PSD4の受光面内の入射光の位置に応じて上記検出対象Hまでの距離を表す。したがって、人体の存在を検知するとともに人体までの方向と距離を知ることができる。
上の例のように、低デューティで各LED3を駆動すれば、高デューティで各LED3を駆動する場合に比して、各LED3の消費電力を低減できる。なお、人体の移動は比較的ゆっくりしているので、それに応じて0.5秒以上の赤外線出射周期Tで検出すれば足りる。ただし、赤外線出射周期Tが1秒を超えると、人体の位置と機器の動作との不一致がその人に感じられるようになるため、好ましくない。
上の例では、LED3−0,3−1,3−2,3−3,3−4が順次一時的に赤外線を出射するもの(順次制御)としたが、これには限られない。図8(b)に示すように、測距センサ2の一連の測距動作で一旦検出対象Hの方向を検知した後は、制御部40は、上記検出対象Hの方向に対応するLED3(この例ではCS2に対応するLED3−2)のみから間欠的に赤外線を出射するようにしても良い。その場合、LED3−2の赤外線出射周期Tを維持するものとすれば、LEDに関する消費電力をさらに1/5に低減できる。
なお、上記検出対象Hが移動した結果、その方向からの反射光が検出されなくなったときは、再び図8(a)に示した順次制御に戻せば良い。
このように、測距センサ2の複数のLED3−0,3−1,3−2,3−3,3−4のうち検出対象Hの方向に対応するLEDの赤外線出射頻度に比して残りのLEDの赤外線出射頻度を低くすることによって、全体としてLEDに関する消費電力を低減できる。
また、上の例のように全部のLED3−0,3−1,3−2,3−3,3−4を一律に順次制御するのではなく、まず奇数番号のLEDのみを順番に発光させ、続いて偶数番号のLEDのみ順番に発光させるような制御を行っても良い。
一般に、外部からのノイズ等に起因して、或るLEDの発光期間中にLED制御信号の内容が変化してしまい、LED選択信号が変化する前のLEDと後のLEDの測距データが混ざってしまう事態が考えられる。しかし、上述のように、複数のLED3−0,3−1,3−2,3−3,3−4を、それぞれ一時的に、かつ互いに時間をずらして発光させる制御を行い、各LEDの発光タイミングに同期して、測距センサ2の出力(V1端子)を検出すれば、各LEDの出射光によるデータが混ざることがない。したがって、検出対象の方向および距離を精度良く特定できる。
また、図8(a)中に示したLED制御信号CS0,CS1,CS2,CS3,CS4のパルス同士の隙間の期間内に、制御部40がVx端子に低(L)レベルの信号を入力して、一旦測距動作を停止しても良い。そのようにした場合、測距データ(検出対象の方向および距離)の精度がさらに高まり、測距データの信頼性が高まる。
また、一般に、1台の電子機器に複数個の人体検装置が搭載された場合は、或る人体検出装置(これを「1個目の人体検出装置」と呼ぶ。)のLED発光時に別の人体検出装置(これを「2個目の人体検出装置」と呼ぶ。)のLEDが発光したとき、2個目の人体検出装置のLEDによる光が1個目の人体検出装置のPSD受光面に入射して、測距データが不正確なものになってしまうことがある。この不具合を回避するため、1台の電子機器に複数個の人体検装置1が搭載された場合は、制御部40が第3の制御手段として働いて、各人体検出装置1の測距センサ2による測距タイミングを互いにずらす制御を行うのが望ましい。
具体的には、例えば、1個目の人体検出装置における測距動作制御入力信号Vxが高レベルになっている時は2個目の人体検出装置の測距動作制御入力信号Vxは低レベルにする、というような制御をすればよい。ただし、二個の人体検出装置のLEDによる光が互いに干渉しない配置になっている場合は、測距動作制御入力信号Vxを同時に高レベルにしてもよい。
または、二個の人体検出装置の測距動作制御入力信号Vxを同時に高レベルにする場合に、1個目の人体検出装置における図8(a)中に示したLED制御信号CS0,CS1,CS2,CS3,CS4のパルス同士の隙間の期間内に、2個目の人体検出装置におけるLED制御信号CS0,CS1,CS2,CS3,CS4のパルスをそれぞれ発生させるというように、個々のLED毎に発光タイミングを互いにずらすような制御を行っても良い。
また、人体検出装置1は既述のように小型に構成されるので、分離または分割不能に連続した材料からなる一体のパッケージに容易に収容され得る。そのようにした場合、焦電型センサ7や測距センサ2を別々にアセンブリして集合させる場合に比して、パッケージ材料、アセンブリに要する加工費、焦電型センサ7のシールドに要する材料費等を大幅に低減できる。しかも、さらに小型化が可能になる。
例えば、焦電型センサ7および測距センサ2をリードフレームに搭載し、それら導電性樹脂材料で一体に封止した樹脂パッケージにアセンブリすることができる。封止樹脂が導電性を有すれば、内部の焦電型センサ7および測距センサ2がシールドされる。したがって、検出精度および信頼性が高まる。
また、焦電型センサ7および測距センサ2を金属製ステムに搭載し、それらを金属製キャップ(センサのための窓を有する)で覆ったキャンパッケージにアセンブリしても良い。この場合も、内部の焦電型センサ7および測距センサ2がシールドされるので、検出精度および信頼性が高まる。
図9は、電子機器としての空気調和機(以下「エアコン」という。)60に、上記人体検出装置1を制御部40と一体に搭載した例を示している。このエアコン60は室内へ送風Wを行う機器部61を備えている。このエアコン60では、人が部屋に入ってきたことを焦電型センサ7で検出し、測距センサ2を動作させて人の方向を検出する。そして、制御部40が出力部として働いて、焦電型センサ7および測距センサ2によって検出された内容を表す人体検知信号HSを出力する。そして、制御部40が人体検知信号HSに基づいて機器部61の制御を行うので、室内(検出範囲内)における人体の存在の有無や人体までの方向と距離に応じて送風Wを制御することができる。例えば、人が存在する方向へ冷風または温風を送り、より効率的に室内の空調を行うことができる。より具体的には、夏の暑い日であれば人が存在する方向にのみ冷風を出すように機器部61を制御する、昼寝をする場合であれば人がいない方向にのみ冷気を出すように機器部61を制御する、等の機能を実現することができる。
上記人体検出装置1は、エアコンのほかに様々な電子機器に適用され得る。
例えば、人体検出装置1を水道の蛇口に取り付けて自動水栓機能付き蛇口を構成しても良い。人体検出装置1は、水道の蛇口の近傍に、光出射方向を下向きにして配置される。
この自動水栓機能付き蛇口は、人の手が蛇口に接近すると、焦電センサ7と測距センサ2の出力に基づいてそのことを検知して、制御部40が自動的に蛇口から水を出すように制御する。
次に、人が洗い物をしている場合、測距センサ2の出力は距離が色々変化している状況を出力し、かつ、焦電センサ7の出力も人の手を検出している状況を出力するため、制御部40は水を出し続けるように制御する。
また、人が洗い物を終了して、人の手が蛇口から遠ざかると、焦電センサ7と測距センサ2の出力に基づいてそのことを検知して、制御部40が自動的に給水を止める。なお、測距センサ2は水道水の挙動により距離が変化したかのような検知信号を出力する場合があるため、測距センサ2のみでは自動的に水が止まらない不具合が起こり得るが、焦電型センサ7を併用すれば、確実に人の手が遠ざかったことを検出して水を止めることができる。
なお、単に人が片づけ物を流し台に置きに来ただけの場合、焦電センサ7のみでは検出距離を設定できないため給水してしまう不具合が起こり得るが、測距センサ2を併用すれば、予め給水条件として距離設定をしておくことにより、給水しないように制御することが可能となる。
このように人体検出装置1を備えた自動水栓機能付き蛇口によれば、従来無かった機能を実現できる。
また、人体検出装置1を石油ファンヒータ等の暖房機に搭載しても良い。この暖房機によれば、室内に人が入って来ると、人体検出装置1の焦電型センサ7と測距センサ2の出力に基づいて自動的に点火し、その人が存在する方向へ温風を吹き出すような制御が可能となる。また、至近距離に物がある場合は測距センサ2でそのことを検出して、危険を回避するため火力を弱くするような制御ができる。ここで、人が洗濯物を手で持って乾かしているような場合は、測距センサ2だけではなく焦電型センサ7が人の手を検出する。したがって、人が存在するため安心であると判断して、火力をそのまま維持するような制御が可能となる。
また、人体検出装置1を自動ドアに搭載しても良い。この場合、人体検出装置1を開閉可能なドアの上部に取り付けるのが望ましい。
一般的に言って、自動ドアに搭載されている焦電型センサのみの検出器では、人体を検出可能であるが犬・猫等の動物も検出してしまうため、ホテルの入り口のドアが自動で開いて犬がホテルのロビーに入ってきたという不具合が起こり得る。これに対して、人体検出装置1を搭載した自動ドアでは、焦電型センサ7の出力に併せて測距センサ2から検出対象までの距離を測定することで、検出対象が人であるか小動物であるかを識別することができる。したがって、ドアに人が接近したときのみ自動的に開き、人が遠ざかると自動的に閉じるような制御が可能となる。
また、人体検出装置1を掃除機ロボットに搭載して自走式掃除機に構成しても良い。この自走式掃除機によれば、人が存在すると、焦電センサ7と測距センサ2の出力に基づいてその人を避けて移動しながら掃除を行うような制御が可能となる。さらに、焦電センサ7は人体だけでは無く熱源の検出が可能であるため、掃除中の掃除機ロボットが誤ってストーブ等の熱源に衝突しないように制御でき、安全性を高めることができる。また、測距センサ2の出力(検出対象までの距離を表す)に基づいて、掃除中の掃除機ロボットが壁や家具等の障害物に対して一定の距離をあけて止まりそこまでは掃除をするような制御が可能となる。
また、一般に、複数台の電子機器にそれぞれ人体検装置が搭載された場合は、或る電子機器(例えば、人間型ロボット。これを「1台目の電子機器」と呼ぶ。)に搭載された人体検出装置のLED発光時に別の電子機器(例えば、自走式掃除機。これを「2台目の電子機器」と呼ぶ。)に搭載された人体検出装置のLEDが発光したとき、2台目の電子機器の人体検出装置のLEDによる光が1台目の電子機器の人体検出装置のPSD受光面に入射して、測距データが不正確なものになってしまう場合がある。この不具合を回避するため、上記各人体検出装置に、それぞれ人体検出装置の測距タイミングを互いに通信するための光通信手段、例えば信号伝送用の光通信素子を備えるのが望ましい。
そのようにした場合、上記光通信素子によって、二台の電子機器の人体検出装置の間で、各人体検出装置の測距タイミングが互いに通信される。したがって、複数台(この例では二台)の電子機器にそれぞれ人体検出装置が搭載されている場合であっても、各人体検出装置の測距センサの動作が干渉し合うのを容易に防止できる。例えば、1台目の電子機器の測距センサのLEDが光るタイミングでは二台目の電子機器の測距センサのLEDは光らないように、前述の測距動作制御入力信号VxやLED制御信号CS0,CS1,CS2,CS3,CS4により制御すればよい。
図1(a)は従来の人体検出装置を上方から見たところを模式的に示す図、図1(b)はその人体検出装置を正面から見たところを模式的に示す図である。 上記従来人体検出装置の電気的ブロック図である。 図3(a)は本発明の一実施形態の人体検出装置を上方から見たところを模式的に示す図、図3(b)はその人体検出装置を正面から見たところを模式的に示す図である。 上記人体検出装置の電気的ブロック図である。 上記人体検出装置を斜めから見た外観を示す図である。 上記人体検出装置の各LEDの赤外線出射方向を示す図である。 上記人体検出装置の制御部の処理フローを示す図である。 図8(a),図8(b)はそれぞれ図3の人体検出装置におけるLED制御信号の波形を例示する図である。 上記人体検出装置をエアコンに適用した例を示す図である。
符号の説明
1 人体検出装置
2 赤外線方式測距センサ
3,3−0,3−1,3−2,3−3,3−4 LEDチップ
4 PSD
7 焦電型センサ
20 筐体
50 本体ケーシング
60 エアコン

Claims (13)

  1. 人体の存在を検出するための焦電型センサと、この焦電型センサによって検出された検出対象までの距離を知るための光学式測距センサとを組み合わせて構成された人体検出装置であって、
    上記測距センサは、
    上記焦電型センサの検出範囲をカバーするように、それぞれ光出射方向を変えて配置された複数個の発光素子と、
    上記各発光素子から出射され上記検出対象によって反射された光を入射させる1個の受光面を有し、この受光面内の入射光の位置に応じて上記検出対象までの距離を表す信号を出力する位置検出素子とを備え、
    上記焦電型センサが出力する信号に基づいて上記測距センサの動作を制御する第1の制御手段と、
    上記複数個の発光素子を個々に発光させるための発光素子選択手段と、
    上記複数個の発光素子を、それぞれ一時的に、かつ互いに時間をずらして発光させる制御を行う第2の制御手段とを備え、
    上記第2の制御手段は、上記検出対象の方向が検出されたとき、上記複数個の発光素子のうち上記検出対象の方向に対応する発光素子の光出射頻度に比して残りの発光素子の光出射頻度を低くする制御に切り換えることを特徴とする人体検出装置。
  2. 請求項1に記載の人体検装置において、
    上記第1の制御手段は、上記焦電型センサが人体の存在を表す検出信号を出力している期間のみ、上記測距センサを動作させる制御を行うことを特徴とする人体検出装置。
  3. 請求項1に記載の人体検装置において、
    少なくとも上記焦電型センサおよび測距センサを収容した本体ケーシングを備え、
    上記焦電型センサおよび測距センサが上記本体ケーシングの前面に沿って配置され、この前面を通して検出を行うようになっていることを特徴とする人体検装置。
  4. 請求項1に記載の人体検装置において、
    少なくとも上記焦電型センサおよび測距センサを収容した本体ケーシングを備え、
    上記本体ケーシングの前面のうち上記位置検出素子の受光面に対応する箇所にトロイダルレンズが配置されていることを特徴とする人体検出装置。
  5. 請求項1に記載の人体検装置において、
    少なくとも上記焦電型センサおよび測距センサを収容した一体のパッケージを備えたことを特徴とする人体検出装置。
  6. 請求項に記載の人体検装置において、
    上記一体のパッケージは、上記焦電型センサおよび測距センサを搭載したリードフレームを有する樹脂パッケージであることを特徴とする人体検出装置。
  7. 請求項に記載の人体検装置において、
    上記一体のパッケージは、上記焦電型センサおよび測距センサを搭載したステムを有するキャンパッケージであることを特徴とする人体検出装置。
  8. 請求項に記載の人体検装置において、
    上記一体のパッケージは、外面の少なくとも一部に導電性樹脂材料を有することを特徴とする人体検出装置。
  9. 請求項1に記載の人体検装置を備え、この人体検装置は、上記焦電型センサおよび上記赤外線方式測距センサによって検出された内容を人体検知信号として出力するようになっており、
    所定の動作を行うための機器部と、
    上記人体検出装置が出力した上記人体検知信号に基づいて、上記機器部の制御を行う制御部とを備えたことを特徴とする電子機器。
  10. 請求項1に記載の人体検出装置を複数個備え、
    上記各人体検出装置の上記測距センサによる測距タイミングを互いにずらす制御を行う第3の制御手段を備えたことを特徴とする人体検出システム。
  11. 請求項10に記載の人体検出システムにおいて
    上記第3の制御手段は、上記各人体検出装置の測距センサの動作を許可または禁止することを表す測距動作制御信号と、上記各人体検出装置の発光素子選択手段に対して上記各発光素子を発光させるための発光素子選択信号とを、上記各人体検出装置へ互いに同期をとって印加するようになっていることを特徴とする人体検出システム。
  12. 請求項10に記載の人体検出システムにおいて、
    上記各人体検出装置に、それぞれ人体検出装置の測距タイミングを互いに通信するための光通信手段を備えたことを特徴とする人体検出システム。
  13. 人体検出装置を複数個備えた人体検出システムであって、
    上記各人体検出装置は、
    人体の存在を検出するための焦電型センサと、
    この焦電型センサと組み合わされ、この焦電型センサによって検出された検出対象までの距離を知るための光学式測距センサとを備え、
    上記測距センサは、上記焦電型センサの検出範囲をカバーするように、それぞれ光出射方向を変えて配置された複数個の発光素子と、上記各発光素子から出射され上記検出対象によって反射された光を入射させる1個の受光面を有し、この受光面内の入射光の位置に応じて上記検出対象までの距離を表す信号を出力する位置検出素子とを含み、
    上記複数個の発光素子を個々に発光させるための発光素子選択手段と、
    上記焦電型センサが出力する信号に基づいて上記測距センサの動作を制御する第1の制御手段とを備え、
    上記各人体検出装置の上記測距センサによる測距タイミングを互いにずらす制御を行う第3の制御手段を備え、
    上記第3の制御手段は、上記各人体検出装置の測距センサの動作を許可または禁止することを表す測距動作制御信号と、上記各人体検出装置の発光素子選択手段に対して上記各発光素子を発光させるための発光素子選択信号とを、上記各人体検出装置へ互いに同期をとって印加するようになっていることを特徴とする人体検出システム。
JP2003397083A 2003-11-27 2003-11-27 人体検出装置およびそれを備えた電子機器、並びに人体検出システム Expired - Fee Related JP4051023B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003397083A JP4051023B2 (ja) 2003-11-27 2003-11-27 人体検出装置およびそれを備えた電子機器、並びに人体検出システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003397083A JP4051023B2 (ja) 2003-11-27 2003-11-27 人体検出装置およびそれを備えた電子機器、並びに人体検出システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005156424A JP2005156424A (ja) 2005-06-16
JP4051023B2 true JP4051023B2 (ja) 2008-02-20

Family

ID=34722340

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003397083A Expired - Fee Related JP4051023B2 (ja) 2003-11-27 2003-11-27 人体検出装置およびそれを備えた電子機器、並びに人体検出システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4051023B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009097872A (ja) * 2007-10-12 2009-05-07 Sharp Corp 光学式測距センサ、物体検出装置、洗浄便座、および光学式測距センサの製造方法
JP5681416B2 (ja) * 2010-09-06 2015-03-11 シャープ株式会社 距離測定装置、非接触式脈拍測定装置および電子機器
JP2013178129A (ja) * 2012-02-28 2013-09-09 Nec Computertechno Ltd 光電センサ及びこれを用いた被検出物の情報処理方法
JP6003142B2 (ja) * 2012-03-27 2016-10-05 富士ゼロックス株式会社 空気清浄部を備えた被操作装置
WO2019176096A1 (ja) * 2018-03-16 2019-09-19 日本電気株式会社 物体検出装置、物体検出システム、物体検出方法及びプログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体
TWI832689B (zh) * 2023-02-01 2024-02-11 新加坡商光寶科技新加坡私人有限公司 人員存在偵測模型的訓練系統及訓練方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005156424A (ja) 2005-06-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6088169B2 (ja) Ledランプ
US6974948B1 (en) Perimetric detection system
US7411195B2 (en) Human body detection device and electronic equipment using the same
US11092479B2 (en) Sensor assembly and a device comprising such sensor assembly
JP2007053096A (ja) 光センサ照明スイッチ
JP4051023B2 (ja) 人体検出装置およびそれを備えた電子機器、並びに人体検出システム
EP3449181B1 (en) Modular light panel
TWI475928B (zh) 熱射線式無線發射器和無線接收器
JP2006338930A (ja) 近接スイッチ装置、及び照明制御システム
KR101964062B1 (ko) 스마트 센서등
JP4735217B2 (ja) 2線式負荷制御装置
KR20170054741A (ko) 냉장고
US20190174611A1 (en) Light switch as touchless controller
JPH06242258A (ja) 人体検知装置
JP2005214851A (ja) 物体検出装置およびそれを備えた電子機器
TW200901640A (en) Heat ray wireless transmitter
US9781810B2 (en) Control apparatus, control system, and appliance control device
JP2006164672A (ja) 発光表示式検知装置
JP2005177223A (ja) トイレ装置
KR20220045925A (ko) 스마트 주방 시스템
KR20110066698A (ko) 센서 조명등
JP7291890B2 (ja) 電子機器
JP2003156572A (ja) 便器電装品
KR20160069661A (ko) 조명장치
JP4453650B2 (ja) 熱線センサ付自動スイッチの子器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070824

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070828

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071022

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071127

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101207

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101207

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111207

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111207

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121207

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121207

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees