JP4051005B2 - 根菜収穫機における機体上昇停止装置 - Google Patents

根菜収穫機における機体上昇停止装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、畦に自動的に追随しながら所定の取深さを保持するようにした根菜収穫機において、畦合せセンサの誤認による機体の上昇を停止する装置に関する。
【0002】
【従来技術】
従来から、トラクタでけん引され、機体の前部下方に固設した取口でり取ったビートを、上げコンベヤで後方へ送り機体後部に設けたかご形エレベータに供給し、機体に設けたタンクに供給する根菜収穫機が知られている。(例えば、実公平1−25543号公報参照)。また、畦合せ装置を備えたビ−トハーベスタに関し、回行に移ろうとした時、ビートハーベスタが必ず中位位置迄戻るようにしたものが提案されている(特公平5−3241号公報参照)。
【0003】
従来は、根菜収穫機の畦合せは、トラクタの操縦者が運転席で電磁弁を操作し、トラクタから油圧をヒッチバー昇降の掘取油圧シリンダおよび左右旋回の首振り油圧シリンダに送ることによって行っていた。この畦合せは、トラクタの操縦者が後ろを振り向いての作業であり、非常に労力を要し疲労を招くという問題点があった。
【0004】
また、本願の発明者は、畦合せを自動化するために、特開2002−360026号公報所載のように、根菜収穫機の自動畦合せ装置を提案した。すなわち、図1のように、機体1の前部に突設したヒッチバー4の昇降を行う取油圧シリンダ(以下、取シリンダという)5と、ヒッチバー4の左右旋回を行う首振り油圧シリンダ(以下、首振りシリンダという)6を、機体前部の下部中央に設けた畦合せセンサ10に連結した電気回路に電磁弁を接続し、前記取シリンダ5および首振りシリン6の油圧作動を自動制御し、適正な深さと進路を保持するようにしたものである。
【0005】
すなわち、機体に固定された取口12を、取シリンダ5の延伸および縮退で、それぞれ機体前部とともに上昇および下降させ、掘取深さを自動制御して所定の掘取深さを保持するものである。また、根菜収穫機1が適正な前進方向に対し左に寄れば、首振りシリンダ6がヒッチバー4を左旋回させて右に寄せ、機体1が右に寄ればヒッチバー4を右旋回動させて左に寄せ、自動的に適正な進路を保持するものである。したがって、トラクタの操縦者が後を振り向くことなく収穫ができ、疲労を軽減するとともに、高速取ができるようになった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述の取深および前進方向の制御は、畦合せセンサ10下部の左接触子49、右接触子50の上下動および左右揺動によるものである。前進方向の保持に問題がないが、取深に関しては、畦上に誤認を生ずるようなもの、例えば茎葉が存在すると、これを畦の高さと誤認し、取深さを浅くすうように取シリンダ5が延伸し、機体前部を上昇させる。
取シリンダ5は、根菜収穫機を回行するとき取口を地面から上昇する延伸量を備えているので、畦合せセンサの誤認は、必要以上に取シリンダ5を延伸させる。
【0007】
必要以上の掘取シリンダ5の延伸は、取口12を所定位置より浅くし、適正な取をできなくする。また、機体前部の必要以上の上昇は、クリーナ9を上昇させ、茎葉のクリーニングを低下させ、畦合せセンサの誤認を助長する。以上のことから、本発明は、畦合せセンサが誤認を生ずる前に掘取シリンダの延伸を一時的に停止し、誤認対象物が畦合せセンサから排除されれば、畦合せセンサを所定の取深さの保持に復帰させる根菜収穫機における機体上昇停止装置の提供を目的にしている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、機体前部に突設したヒッチバーを昇降する取油圧シリンダと左右旋回動する首振り油圧シリンダを備え、前記機体の前部下方から順次後方にクリーナ、畦合せセンサおよび取口を設け、前記畦合せセンサに接続する電気回路にそれぞれ前記取油圧シリンダおよび首振り油圧シリンダを作動する電磁弁を連結した根菜収穫機において、次の手段を実施した。
【0009】
すなわち、前記取油圧シリンダのシリンダに近接中は信号を発し、前記取油圧シリンダのシリンダとの近接解除により信号を停止する機体上昇停止用近接スイッチを、前記取油圧シリンダのシリンダに臨ませて設けるとともに、リレーを接続して前記電気回路に連結し、前記掘取油圧シリンダのシリンダに前記機体上昇停止用近接スイッチが近接中は、前記リレーがスイッチオンして前記掘取油圧シリンダを延伸自在にし、前記シリンダへの近接解除により前記リレーがスイッチオフして前記取油圧シリンダの延伸を停止するものにした。
【0010】
また、請求項2の発明は、前記取油圧シリンダのピストンロッド先端部上面に基端部を取付け、掘取油圧シリンダのシリンダ上面と間隙を隔てて前後方向に沿って折曲げバーを設け、この折曲げバーの基端部側に前記シリンダ上面に臨ませ前後位置調節自在にセンサ取付け板を取付け、このセンサ取付け板に前記掘取油圧シリンダのシリンダへの近接時に信号を発する前記機体上昇停止用近接スイッチを取付けたことを特徴とするものである。
【0011】
【実施例】
次に、図面を参照して本発明の実施例を説明する。実施例を示す図中、Fは前進方向、GLは地表面、左右は前進方向に見ての表示である。図1、図2において、1は根菜収穫機であり、方形枠に形成した機体2の後部両側を車輪3で支持し、機体後部にかご形エレベータ17を立設している。4はヒッチバーであり、機体前部に基端部を枢着した単動形の取油圧シリンダ5の先端部を中間部に連結し、先端部のヒッチクレビス31が掘取シリンダの延伸で下降し、縮退で上昇するようになっている。
【0012】
機体2の前部中央には縦バー25が左右旋回自在に取付けられ、その中間部から右側に首振りア−ム7が斜めに突設され、首振りアーム7の先端部と機体2の右前端部のブラケット2A(図4参照)との間に複動形の首振りシリンダ6を設け、首振りシリンダ6が延伸するとヒッチバー4が左旋回し、縮退すると右旋回するようになっている。根菜収穫機1は、ヒッチバー4先端のヒッチクレビス31を図示省略のトラクタ後部のヒッチに連結し、トラクタでけん引される。
【0013】
8は、取シリンダ5および首振りシリンダ6に供給する油圧をトラクタから受ける電磁弁ユニットである。9はクリーナであり、掘取口12の左右に設け、畦上の茎葉を左右外方に飛ばす回転バーが放射状に突設されている。10は畦合せセンサであり、クリーナ9の後方において機体2の中央部に吊下げ状に設け、下部左右の接触49、50が畦に接触し、畦の左右方向および取深を検知する。
【0014】
11はローリングコールタであり、機体2の両側にそれぞれ設けられた符号省略の縦バーの下端部に左右対向に垂設している。12は、ローリングコールタ13の内側後方に設けた取口であり、堀上げコンベヤ14の前端部に左右対向にショベル13を固定し、ビートb(図9参照)を掘り上げるようになっている。15は上げ押さえコンベヤであり、上げコンベヤ14の上方に併設し、上げコンベヤ14との間にビートを挟んで後方へ搬送するようになっている。
【0015】
16は後送コンベヤであり、上げコンベヤ14の後端部から落下するビートを受け、かご形エレベータ17の下周部に供給するようになっている。かご形エレベータ17には内周部に放射状に仕切版18を設け、ビートを仕切版18で上昇し、前送コンベヤ19に移送するようになっている。前送コンベヤ19は、その先端部から収穫物をタンク20に落下するものである。タンク20は機体2上に載置され、前後に設けた単動形のタンク油圧シリンダ21の延伸によって、図2に鎖線で示すように上昇させ、収容したビートを排出するようになっている。
【0016】
次に、図3、図4において、22は、機体2の前部に固着した横桁である。縦バー25は、横桁22を挟んで後方へ上下に突設したヒンジプレート34を上端部に固着し、上下のヒンジプレート34と横桁22とを連通するヒンジピン35で、機体2に左右旋回動自在に連結されている。26は、縦バー25の左外側上端部に固着したU形ブラケット、27はヒッチバー4の上部中間の左外側に固着したU形ブラケットである。掘取シリンダ5は基端部がU形ブラケット26に、ピストン先端部がU形ブラケット27にそれぞれピン連結されている。
【0017】
ヒッチバー4と下部ヒッチバー33は、縦バー25の下部と左右のヒッチ側板28とヒッチ右側板29〈図4参照〉にピン30で連結され、平行リンクを形成している。ヒッチクレビス31は、左右のヒッチ側板28と29の内側に固着され、ヒッチバー4と下部ヒッチバー33との平行リンク作動により、水平に上下動するようになっている。32はトラクタ連結ピンである。
【0018】
36は、横桁22の後面から上下2枚を水平に後方へ突設した固定版であり、上下の固定板36の後端部に角筒37が機体2の左右方向中央部に垂直に固着されている。角筒37には、上下動自在に角パイプ38が内嵌され、クランプ39で固定されている。40はクリーナ用ミッシヨンであり、角パイプ38の下端に水平に横設され、後面に突設した符号省略の入力軸に図示省略の伝導機構が連結され、前面の左右にクリーナ9を設けている。左右のクリーナ9は、畦の左右側に位置し、クランプ39を緩め手動で角パイプ38を上下動し、上下位置を調節することができる。41は畦合せセンサ取付け角筒であり、前記の角筒37の下方において角パイプ38の背面に垂直に固着されている。
【0019】
図4において、46は、畦合せセンサ10の後部に設けた左右揺動体であり、下端の横ソケット47の左右に位置調節自在に挿入するシャンク48の下部に、左接触子49と右接触子50を前進方向に対し逆ハ字状に配設している。図4中のa−aは畦中心線であり、この中心線に左右揺動体46の前後方向中心線が一致している。左右の接触子49、50は同形のそり形であり、下辺部が畦に接触するものである。23および24は、それぞれ機体2の左縦桁および右縦桁である。この左右の縦桁23および24に前述したローリングコールタ11を取り付ける図示省略の縦バーが、下方へ垂直に固着されている。
【0020】
図5、図6において、前述した畦合せセンサ角筒41に前部体42を上下動自在に内嵌し、クランプ43で固定している。前部体42は、図6のように、中間部両側に縦溝孔61が設けられ、クランプ43を両側の縦溝孔61に連通し、前部体42の上下位置を調節するようになっている。44は後部体であり、前部体42の後方に平行リンクプレート51、52および53、54により上下に平行移動自在に連結されている。45は近接スイッチ取付け板であり、後部体44の頂面中央部の右側に垂直に立設し、符号省略の長溝孔の下部と上部にそれぞれ取用下部近接スイッチS1および取用上部近接スイッチS2を間隔調節可能に取付けている。
【0021】
図6において、55は、前部体42の後面中間部から後方へ水平に突設した突片、56は後部体44の前面中央部から突片55の下方に水平に突設した突片である。57は頭付ロッドであり、突片55と56の先端部を貫通し、突片55上面に当接するナット58で抜け止めされている。頭付ロッド57には、圧縮コイルスプリング55aを突片55と56の間に外嵌し、突片56と頭付ロッド57の頭部との間に圧縮コイルスプリング56aを外嵌しいる。
【0022】
そして、後部体44が下降するときに圧縮コイルスプリング56aが圧縮され、後部体44が上昇するときは圧縮コイルスプリング55aが圧縮されるようになっている。すなわち、圧縮コイルスプリング55aと56aは、後部体44の上下動の際に左右の接触子49、50を畦表面に弾力的に接触させるものである。
【0023】
62は突設トリガであり、前部体42の中間部から後方に突設し、先端板を前後に延伸、縮退してボルト・ナットで固定し、トリガの幅を調節できるようになっている。すなわち、先端板は先端側が短片で基端部側が長辺である上下対称の台形版であり、前後に移動すると、取用上部近接スイッチS2または取用下部近接スイッチS1に近接する台形板の幅を調節することができる。トリガの語は鉄砲の引金のことであるが、本発明では、近接スイッチに信号を発するきっかけを与えるという意味でトリガの語を用いた。
【0024】
突設トリガ62は、左右の接触子49、50が接地し、掘取口12が適正な取位置のときに、取用上部と下部の近接スイッチS2とS1の中間が中立位置である。中立位置を変えるには、前部体42のクランプ43を緩め、前部体42の取付け高さを調節すればよい。
【0025】
図7は、畦合せセンサ10の後面図であり、図8は、図7の一部を分解した斜視図である。図8に示すように、後部体44下端部の後面中央部に軸71を後方へ水平に突設し、軸71に左右揺動体46の上部軸受を回動自在に連結し、左右揺動体46が軸71周りに揺動自在に取付けられている。59は左右揺動制限枠であり平面視U形の両辺部を左右に等分に突出し、後部体44の下端部後面に水平に固着されている。60は押しねじであり、左右揺動制限枠59の両側端面にそれぞれ螺着され、先端が左右揺動体46のスタンド46aの中央板46bに当接し、左右揺動体46の揺動量を制限するようになっている。
【0026】
63は首振りトリガであり、左右揺動体46の一方の上部側面(実施例は右側)から斜め右上方にアーム64を左右揺動体46の前後方向中心線と直交に突設し、アーム64の先端部に先端が短辺の台形板65を取付けている。台形板65は、中央部の長溝孔とアーム64に止めねじ69を貫通し、ナット70で固定し、ナット70を緩め左右に移動することによって位置を調節することができる。
【0027】
74は復帰片取付けブラケットであり、左右揺動体46よりも上方で後部体44の上端部後面に水平に固着し、その中央部上端面に間隔保持突起75を形成している。72は左側揺動体復帰片、73は右側揺動体復帰片であり、中間部の内面が間隔保持突起75の左、右側面にそれぞれ接し、基端部が復帰片取付けブラケット74に枢軸77で回動自在に取付けられ、面視Y形に設けられている。
【0028】
左右側の揺動復帰片72、73の上端部の間に引張りコイルスプリング76を張り渡し、常時は左右側の揺動復帰片72、73が間隔保持突起75の外側面に接し、左右揺動体46を垂直に保持している。68は、揺動共動棒であり、前方に折り曲げられた上端部を左右側の揺動体復帰片72と73の内側垂直対向面の間に挿入し、基部を左右揺動体46の上面中央部に固着し、左右揺動体46と一体に揺動するようになっている。
【0029】
揺動体共動棒68は、左右揺動体46が反時計周りに揺動すると、同じく反時計周りに倒れて右側揺動復帰片73を外方に倒し、左右揺動体46が時計周りに揺動すると、左側揺動体復帰片72を外方に倒すのである。そして、左右揺動体46の揺動がなくなれば、引張りコイルスプリング76が縮小し、左右揺動体46を垂直状態に復帰させるのである。
【0030】
図7において、67は後部体44の上端部側面に固着した側方ブラケットであり、その外側方に円弧ブラケット66が形成されている。円弧ブラケット66は、首振りトリガ63の旋回軌跡に倣った円弧形であり、円弧溝部に首振り用下部近接スイッチS3と首振り用上部近接スイッチS4を、円弧溝部に沿って両者の間隔を調節可能に取付けている。
【0031】
図9は、畦合せ作用を説明する後面図であり、(a)は畦の中心線上を進行する場合、(b)は畦中心の左方に寄って進行する場合である。(a)図において、c−c線は畦の中心線、bはビートである。Wは左右の接触子49、50の端末間隔であり、16.5cmが標準である。この状態は、ショベル13が適正にビートbを掘り取り、首振りトリガ63の先端部が円弧ブラケット66の中央部で、首振り用下部および上部近接スイッチS3およびS4の中間部に位置している。
【0032】
図9(b)の場合は、機体中心線cc−ccが畦中心線c−c線の左方に寄り、右接触子50がビートbに接触し、左右揺動体46が反時計周りに揺動している。この揺動によって首振りトリガ63が反時計周りに旋回し、首振り用上部近接スイッチS4に近接する。根菜収穫機1が右に寄れば、左右揺動体46が時計周りに揺動するとともに、首振りトリガ63が時計周りに旋回し、首振り用下部近接スイッチS3に接近する。後述するように、根菜収穫機1が、首振りトリガ63の首振り用上部近接スイッチS4への接近により右方に寄り、首振り用下部近接スイッチS3への接近により左方に寄り、自動的に適正進路を保持するのである。
【0033】
図9(b)において、左右揺動体46の反時計周り揺動に伴い揺動共動棒68が反時計周りに倒れ、左側揺動復帰片72を左側に倒し引張りコイルスプリング76が伸びる。機体中心線cc−ccが畦中心線c−cに一致すると、引張りコイルスプリング76が縮小し左右揺動体46が垂直に復帰する。
【0034】
次に、図10、図11を参照し本発明の構成を説明する。すなわち、折曲げバー81を取シリンダ5のピストンロッド79の先端部上面に止めねじ80で固定するとともに、掘取シリンダ5のシリンダ78の上面と間隙を隔て前後方向に設ける。この折曲げバー81の基端部にシリンダ78に対面するセンサ取付板84を前後位置調節自在に取付け、このセンサ取付け板84に取シリンダ5のシリンダ78の近接状態で信号を発し、シリンダ78との近接解除により信号を停止する機体上昇停止用近接スイッチS5を設ける。
【0035】
センサ取付板84は、長手方向の中央部に長溝孔85を設け、前端部にシリンダ78の前端部上面に臨ませ近接スイッチ取付部87を形成する。機体上昇停止用近接スイッチS5は、近接スイッチ取付部87を貫通しロックナット88で固定する。86は止めねじであり、ねじ部が長溝孔85を通過し折曲げバー81に設けたねじ孔83に螺着し、センサ取付84を折曲げバー81に固定するものである。止めねじ86を緩めると、センサ取付け板84の位置を前後に調節することができる。
【0036】
82は、折曲げバー81に固着したガイド突起であり、長溝孔85を貫通しセンサ取付け板84を折曲げバー81に沿って前後に移動する際のガイドになる。89は、単動形の取シリンダ5に連結した油圧ホースであり、6は首振りシリンダである。取用下部近接スイッチS1、取用上部近接スイッチS2、首振り用下部近接スイッチS3、首振り用上部近接スイッチS4および機体上昇停止用近接スイッチS5には、株式会社キーエンス(大阪)製のアンプ内蔵型近接スイッチEZ−M18(検出距離が5.0mm±10%)を、動作形態N.O(ノーマルオープン、検出物体が近づいたときに出力する)方式で使用した。
【0037】
次に、図12は本発明を実施した根菜収穫機おける油圧回路図である。取シリンダ5、首振りシリンダ6は、けん引トラクタの油圧ポンプTPから油圧を受けるようになっている。図中、Tは油タンク、Pはトラクタの外部油圧取出口、SOはアンロードバルブ、F1,F2は流量制御弁である。SOLAは、首振りシリンダ6のアウタ−側電磁弁、SOLBは同じくロッド側電磁弁、S41、S42は首振りシリンダのストップバルブ、A1、A、Bは電磁弁油圧口である。S11は取シリンダ電磁弁、S12は掘取シリンダ電磁弁、S13は圧用バルブである。
【0038】
図13は、油圧回路を制御する電気回路Eであり、図14は電気回路Eに接続する電磁弁の配置図である。電気回路Eによる電磁弁の作動を説明すると、首振りトリガ63の接近により首振り用上部近接スイッチS4が発する電気信号でタイマ92のリレーKA4を介しターミナルT2に接続されたアンロードバルブSO、ターミナルT6に接続された電磁弁SOLAおよびストップバルブ41が作動し(図14参照)、この作動によって根菜収穫機1畦の右に寄掘取口12が畦から外れたのを畦に一致させ、自動畦合せを行うのである。図17の左側に示したブロック図は、上述の作用を示している。
【0039】
同様に、図13において、首振りトリガ63の接近により首振り用下部近接スイッチS3が発する電気信号が、タイマ93のリレーKA5を介しターミナルT5に接続する電磁弁SOLB、ストップバルブ42が作動するとともに、T2ターミナルに接続されたアンロードバルブSOが作動し(図14参照)、首振りシリンダ6が縮退しヒッチバー4が右旋回動する。ヒッチバー4の右旋回動により根菜収穫機1が左に寄せられ、掘取口12が畦方向に一致する。この作用は、図17の右側に示すブロック図のとおりである。
【0040】
次に、取深さの制御について説明する。機体2の前部が下降し掘取口12が適正位置より深くなるとともに、後部体44の上昇によって突設トリガ62に接近する掘取用下部近接スイッチS1が電気信号を発し、閉止しているリレーKA10を経てタイマ90のリレーKA2を介しターミナルT10に接続された図12中の取シリンダ電磁弁S11、ターミナルT2に接続されたアンロードバルブSOを作動し、掘取シリンダ5を延伸しヒッチバー4を下降させる。ヒッチバー4の下降は、けん引トラクタに対し機体2の前部を上昇させ、掘取口12が上昇し取深さを初期状態に戻すのである。この作用は、図18の右側のブロック図に示すとおりである。
【0041】
また、機体の前部が上昇し取口12が適正位置より浅くなり、取用上部近接スイッチS2が突設トリガ62に接近して発する電気信号が、タイマ91のリレーKA3を介し図13中のターミナルT9に接続された掘取シリンダ電磁弁S12、圧用バルブ13によって油圧が抜け、取シリンダ5が縮退する。この縮退によってヒッチバー4が上昇し、機体2の前部が下降し取口12が初期状態に戻る。この作用は、図18左側のブロック図に示すとおりである。
【0042】
図13において、94は時間設定ダイヤル、95はリセット入力端子、96は電源電池、SWは電源スイッチである。タイマ90、91、92、93は、オムロン製のH3T電気式タイムユニットである。タイマの時間設定は、収穫速度が速くなれば短く設定するが、一般的には0.1秒から0.5秒が適当である。設定時間は、時間設定ダイヤル94で変更し適切な作業状態が得られるようにする。
【0043】
一般的に、根菜収穫機の収穫速度は時速約4kmから10km(秒速で約1.1〜3m)である。植栽されるビートの株間が20cm〜30cmなので、畦合せセンサ10の接触子49、50が1秒に約5株から15株に接触する。接触子49、50がビートに接触し直ちに近接スイッチからの信号が電磁弁を作動すると、1秒間の接触株数が多い場合は電磁弁が電気信号に応答できなくなる。したがって、電気式タイマを利用し近接スイッチの電気信号に時間遅れを与え、信号を安定させ、電磁弁を操作するようにしたのである。
【0044】
図15は、取シリンダ5の延伸時の油圧回路である。アンロードバルブSOが閉止し、油圧はa−a経路により取シリンダ5を延伸する。図16は、取シリンダ5が縮退時の油圧回路図である。取シリンダ5は単動型であり、機体2の前部重量により油圧がb−b経路を経て抜け縮退する。
【0045】
図18は、畦合せセンサにおける取口深さ制御工程のブロック図である。すなわち、図18左側に示すように、取口12が適正位置より浅くなると、機2の前部が上昇し畦合せセンサ10の左右の接触子49、50が下降する。この下降によって突設トリガ62に上部近接スイッチS2が接近し信号を発する。この信号は、図13のタイマ91、リレーKA3を介しターミナルT9に接続された掘取シリンダ電磁弁S12、背圧バルブ13が作動し、図16に示すように、取シリンダ5が縮退する。
【0046】
この縮退によりヒッチバー4が上昇し機体2の前部が下降するとともに、掘取口12が適正位置に下降する。図18の右側は、掘取口12が適正位置より深い場合であり、突設トリガ62に下部近接スイッチS1が近し、図15で説明したように、取シリンダ5が延伸し掘取口12が上昇し、適正位置になる。図18における一点鎖線で囲った符号Dは、従来の掘取工程の全体表示である。
【0047】
次に、図19は、畦合せセンサに本発明の機体上昇停止装置を適用した場合の取口深さ制御工程のブロック図である。掘取口12が適正位置にあり収穫作業が実施されているときに、畦合せセンサ10が畦上の対象物(多くは茎葉)を畦の高さと認識し、必要以上に取シリンダ5を延伸し接触子49、50を上昇させ、突設トリガ62に掘取用下部近接スイッチS1が反応していれば、そのまま取シリンダ5が延伸しヒッチバー4が下降し、取口12が上昇し適正位置の状態を保持する。
【0048】
ところが、取シリンダ5の延伸によって取シリンダ5のシリンダ78に臨んでいる機体上昇停止用近接スイッチS5が近接解除により反応しなくなると、図13に示したリレーKA10がスイッチオフし取用下部近接スイッチS1の発する信号をキャンセルする。このキャンセルによってタイマ90のリレーKA2に連結されている電磁弁連結端子T10に接続された取シリンダ電磁弁11、T2に接続されたアンロードバルブSOが作動しなくなり、誤認対象物が畦合せセンサ10から抜けるまで、取シリンダ5が作動しない状態になる。そして、誤認対象物が抜けると接触子49、50の位置が変化し、畦合せセンサ10の取工程Dにより取口12が自動的に適正位置を保つようになる。
【0049】
機体上昇停止用近接スイッチS5のシリンダ78に対する取付け位置は、取シリンダ5の延伸時に移動するシリンダ78から近接が解除する位置を、機体2の前部が上昇してもクリーナ9がクリーニング作用を保つ位置にする。すなわち、誤認対象が増加しないようにクリーナ9が働くようにするのである。この位置を調節するには、止めねじ86を緩め長溝孔85にガイド突起82を嵌合させたまま、センサ取付板84を折曲げバー81に対し前後に移動して行うのである。
【0050】
【発明の効果】
以上に説明したように、根菜収穫機の左右および上下の位置変化を畦合せセンサの接触子に連動する突設トリガと旋回トリガの近接によって、近接スイッチが発する電気信号により取シリンダおよび首振りシリンダに油圧を送る電磁弁を作動し、根菜収穫機前部のヒッチバーを昇降および左右旋回動させ自動的に畦合せを行う公知の畦合せセンサが、畦上の誤認対象物がある場合に畦高さを誤認し、必要以上に取シリンダを延伸して機体前部を上昇させ取作用を不良にするのである。
【0051】
上述の取作用を不良にすることに対し、請求項1の発明によれば、取シリンダのシリンダ上面に臨ませて機体上昇停止用近接スイッチを設け、この近接スイッチが掘取シリンダのシリンダ移動にともなう近接解除により取シリンダの延伸を停止し、誤認対象物がなくなれば畦合せセンサ本来の作用に復帰するものにしたので、自動畦合せセンサの作用を確実にし、適正な取口の位置を保持し良好な取作業を行うことができる。
【0052】
また、請求項2の発明によれば、取シリンダ前部のピストンロッド先端部上面に基端部を取付けた折曲げバーを、シリンダ上面間隙を隔て前後方向に設けたので、取シリンダのシリンダが折曲げバーの下方を自在に移動することができる。そして、折曲げバーの基端部に前記シリンダに臨ませ前後位置調節自在にセンサ取付け板を設け、このセンサ取付板に機体上昇停止用近接スイッチを設けたので、取シリンダのシリンダ移動に対し機体上昇停止用近接スイッチが信号を発する位置を簡単に調節することができ、圃場条件に対応し畦合せセンサを的確に作用させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置を備えた根菜収穫機概略を示す右側面図である。
【図2】同じく一部の作動を一点鎖線で示す根菜収穫機の要部正面図である。
【図3】図1の前部破断の要部拡大側面図である。
【図4】図3の要部平面図である。
【図5】同じく図3の要部拡大側面図である。
【図6】図5の一部破断の要部側面図である。
【図7】図6の後面図である。
【図8】図7の一部を分解した斜視図である。
【図9】畦合せ作用を説明する後面図で、(a)は根菜収穫機が畦の中心線上を進行する場合、(b)は畦中心の左方に寄って進行する場合である。
【図10】根菜収穫機の前部を上昇させた左側面図である。
【図11】図10前部の分解斜視図である。
【図12】本発明装置における油圧回路図である。
【図13】同じく油圧回路を制御する電気回路図である。
【図14】図13の電気回路図に接続する電磁弁配置図である。
【図15】取油圧シリンダ延伸時油圧回路図である。
【図16】取油圧シリンダ縮退時の油圧回路図である。
【図17】従来技術における前進方向制御工程のブロック図である。
【図18】従来技術における取口深さ制御工程のブロック図である。
【図19】畦合せセンサにおける本発明による取口深さ制御工程のブロック図である。
【符号の説明】
1 根菜収穫機
2 機体
4 ヒッチバー
取油圧シリンダ
6 首振り油圧シリンダ
8 電磁弁ユニット
9 クリーナ
10 畦合せセンサ
12 取口
78 掘取油圧シリンダのシリンダ
79 掘取シリンダのピストンロッド
81 折曲げバー
84 センサ取付
86 止めねじ
E 電気回路
S5 機体上昇停止用近接スイッチ
KA10 リレー

Claims (2)

  1. 機体前部に突設したヒッチバーを昇降する取油圧シリンダと左右旋回動する首振り油圧シリンダを備え、前記機体の前部下方から順次後方にクリーナ、畦合せセンサおよび取口を設け、前記畦合せセンサに接続する電気回路にそれぞれ前記取油圧シリンダおよび首振りシリンダを作動する電磁弁を連結した根菜収穫機において、前記取油圧シリンダのシリンダに近接中は信号を発し、前記掘取油圧シリンダのシリンダとの近接解除により信号を停止する機体上昇停止用近接スイッチを前記シリンダに臨ませて設けるとともに、リレーを接続して前記電気回路に連結し、前記掘取油圧シリンダのシリンダに前記機体上昇停止用近接スイッチが近接中は、前記リレーがスイッチオンして前記取油圧シリンダを延伸自在にし、前記リンダへの近接解除によりスイッチオフして取油圧シリンダの延伸を停止するものにした根菜収穫機における機体上昇停止装置。
  2. 前記取油圧シリンダのピストンロッド先端部上面に基端部を取付け、取油圧シリンダのシリンダ上面と間隙を隔てて前後方向に沿って折曲げバーを設け、この折曲げバーの基端部側に前記シリンダ上面に臨ませ前後に位置調節自在にセンサ取付け板を取付け、このセンサ取付け板に前記掘取油圧シリンダのシリンダへの近接時に信号を発する前記機体上昇停止用近接スイッチを取付けたことを特徴とする請求項1記載の根菜収穫機における機体上昇停止装置。
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